JP2001518152A - ポリアミドからなるモノフィラメントの生産及び産業繊維用モノフィラメント - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 本発明は、産業フィブリークにおいて使用するピンホールのなく、耐熱性のある円形ポリアミドモノフィラメントの生産方法に関する。75〜85重量％のPA66及び15〜25重量％のPA6の混合物を押出す直前に生産し、紡糸し、直ちに液体中で冷却する。0.8〜1.5mm直径のタイター範囲でのモノフィラメントは、産業フィブリークに向けられ、40cN/texより大きい抵抗性、55％以下の耐熱性、及び235〜260℃の融点を有する。

Description

【発明の詳細な説明】 ポリアミドからなるモノフィラメントの生産及び産業繊維用モノフィラメント 本発明は、産業繊維用のポリアミドからなる無小胞、耐熱性の円形モノフィラ メントを生産する方法に関する。 ゴム製品、特にタイヤを補強するためにモノフィラメントを生産することが知 られている。来国特許明細書第5,262,099号は、水中に押出すことによって、楕 円形状の直径を有するモノフィラメントの生産方法を開示している。約1.3mmの 直径に相当する12,000デニール(約13,000dtex)までの線密度が、記載されている が、例示されている最大線密度は、約0.85mmの直径に相当する6000デニール(約6 700dtex)である。0.8mmより大きい直径のモノフィラメントを生産する場合、最 終的なモノフィラメントにおいて小胞の形成がはっきり分かるようになるという 、水中への押出しの冷却問題を生じる。末端の破壊がしばしば生じ、繊維特性が 一定しないので、これらのモノフィラメントは、産業用繊維を生産するのに適し ていない。 EP−Ａ−0 230 228は、紙産業用のスパイラルワイヤーのためにポリアミド６ ６及びポリアミド６の混合物から丸直径を有するモノフィラメントを生産するこ とが記載されている。しかしながら、全ＰＡ６の割合は、15重量％以下でなけれ ばならないことが判った。知られている方法は、直径0.3〜0.7ｍｍのポリアミド モノフィラメントを生産する。これら知られた直径は、モノフィラメントに小胞 を生ずるには、小さすぎる。 より太いモノフィラメントをタイヤコードに使用する必要性が以前からあった 。粗いモノフィラメントとは、約0.9mmを超えるフィラメント直径に相当する、8 000dtexより大きい線密度を有するモノフィラメントを意味する。PA6単独、又は それらのコポリアミドを使用しても、所望の成果を得られなかった。PA6単独で は、その低融点(約218℃)のために、重荷重用タイヤ、例えば、重荷重用自動車 タイヤに対して意図する硫化温度で使用することができない。 本発明の目的は、重荷重用タイヤにおけるカーカス又は他の編状インライナー 材料用のファブリークにおいて使用するために軽量合成物質から太いモノフィラ メントの生産方法を提供することである。 更なる目的は、そのようなモノフィラメントを経済的に生産することである。 これらの目的は、本発明にしたがって、75〜85重量％のＰＡ66と少なくとも15 以上で25重量％のＰＡ６との混合物を、押出し直前に混合し、紡糸し、かつ液体 中で直ちに冷却することによって、達成される。 意外にも、コポリアミドではなく、異なるポリアミドの混合物により、無小胞 の太いモノフィラメントが得られ、それゆえ、非常に高い融点となる。混合比率 は、ここでは極めて重要である。ＰＡ６レベルを15重量％以下とすると、そこか ら生産された繊維の破壊強度に悪影響を与える小胞を生じる。PA６の含有量が25 重量％を超えると、、もはや所望の繊維特性及び融点レベルを達成できない程度 まで混合物の融点が低くしてしまう。 60℃未満の温度を有する冷却浴の中に、10m/minを超える射出速度で紡糸し行 なうことが好ましい。10m/min未満の射出速度では、糸が折れる可能性があり、2 0m/minを超える射出速度では、その後の冷却、延糸工程が損なわれる可能性があ る。 少なくとも30ppm、好ましくは、60ppmを超え、120ppm以下のCuを、PA66へ加え ることが有利である。全ての熱保護剤をPA６６ポリマーペレットに埋め込んで添 加することは、ポリマーの著しい劣化なしにモノフィラメントにおいて十分に最 終的に混合されるという利点を有し、ポリマー中への埋め込みによって、例えば 、銅が、押出管上の焼結するのを妨げる。銅は、銅塩の形で使用する。使用する 銅塩は、塩化銅(II)、臭化物銅(II)、ヨウ化物銅(II)等のハロゲン化物が好まし い。 押出し機、特に揮発除去性の押出し機へ、ペレット状に直ちに混合できるよう にしたPA66及びPA6を加えることは、有利である。ここで、ペレットの厚みは、 混合物に対して重要である。ペレットの厚みは、押出し機において湿気の排除に 重大な影響を有する。 有利なペレット混合物は、10〜200mgのペレット重量を有し、好ましくは、10 〜100mg、とりわけ15〜80mgである。10mg未満のペレット重量は、通例の 供給スクリューに供給上の問題を起こし、100mgを超えるペレット重量は、混合 不良を起こす。PA66及びPA6ペレットの大きさは、確実に実質的に同じであるよ う注意を払わなければならない。 0.8〜1.5mm、好ましくは0.9mm〜1.2mmの円形断面で、235〜260℃、好ましくは 245〜260℃、特に255〜260℃の融点を有する産業ファブリーク用モノフィラメン トは、タイヤにおいてカーカス及びブレーカーとして使用するファブリークの生 産に特に役立つ。円形断面は、非円形断面に比べて、モノフィラメントが、つや 出しファブリークへと加工する生産過程においてねじれないであろうという点で 、有利である。0.8mm未満のモノフィラメントの太さは、破壊強度及び安定性が 不十分であるという欠点を有し、太さが1.5mmを超えるモノフィラメントは、生 産が不可能である。 測定方法 相対粘度ηrel メソッドISO 307-1984(50mlの90％強蟻酸中の250mgのサンプル) 熱抵抗 破壊強度損失：190℃での７日間熱処理 本発明の実施態様を、例として更に具体的に述べる。 実施例１ 粘度ηrel＝184を有する固体ポリアミド6(PA6)及び粘度ηrel＝131を有する固 体ポリアミド66(PA66)を、計量器上で20／80の割合で混合する。PA66は熱保護剤 として100ppmのCuを含む。14〜64mgのペレット重量を有する混合ポリマーペレッ トを、ツインスクリュー押出し機において溶解し、真空によって湿気を除去し、 それから溶融物を垂直に配置したスピンヘッドを経由して水浴中に押出す。複数 の丸孔ダイスの直径は3.4mmであり、押出速度は12.8m/minである。未加工のモノ フィラメントを、ダイスプレートとの距離が80mmの、40℃の水浴中において冷却 する。内部がまだ熱い状態のモノフィラメントを、二つの供給ロールを経由して 冷却浴から引き出し、さらに水温が15〜20℃の冷却領域を経由して、延糸工程へ 供給する。モノフィラメントは1:4〜1:5の範囲内の割合で延糸した後緩める。 実施例２ 粘度ηrel＝184を有する固体ポリアミド６(PA６)及び粘度ηrel 131を有する 固体ポリアミド６６(ＰＡ６６)の25/75比の混合物について実施例１を繰り返す 。生じたモノフィラメントの直径は1.2mmである。 実施例３ 粘度ηrel＝184を有する固体ポリアミド６(PA６)及び粘度ηrel 131を有する 固体ポリアミド66(ＰＡ66)の15/85比の混合物について実施例１を繰り返す。生 じたモノフィラメントの直径は0.9mmである。 実施例４ 粘度ηrel＝184を有する固体ポリアミド6(PA6)及び粘度ηrel 131を有する固 体ポリアミド66(ＰＡ66)の10/90比の混合物について実施例１を繰り返す。生じ たモノフィラメントの直径は1.0mmである。 結果を下の表１に要約した。 略語：TR＝耐熱性 BS＝破壊強度 mp＝融点 本発明のモノフィラメントは、特に縦糸におけるタイヤ補強ファブリーク繊維 の生産に有益であるばかりでなく、製紙機用ウエット−エンドワイヤ、釣りの用 途にも役立つ。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．産業ファブリーク用のポリアミドからなる無小胞、耐熱性のラウンドモノフ ィラメントを生産する方法であって、75〜85重量％のＰＡ６６及び15より大きく 25重量％のＰＡ６の混合物を押出し直前に混合し、紡糸し、かつ液体中で直ちに 冷却することを特徴とする方法。 ２．６０℃未満の温度を有する少なくとも１つの冷却浴中で、１０ｍ/minを超え る射出速度で紡糸を行なうことを特徴とする請求項１記載の方法。 ３．ＰＡ６６が、少なくとも30ppmのCuで耐熱化することを特徴とする請求項１ 記載の方法。 ４．ＰＡ６６及びＰＡ６を、直ちに使用できるように混合したペレット形状で押 出し機へ加えることを特徴とする請求項１記載の方法。 ５．ペレットが１０〜１００ｍｇのサイズであることを特徴とする請求項１記載 の方法。 ６．40cN/texより大きい強力及び、55％未満の破壊強度損失を有する産業フィブ リータ繊維用モノフィラメントであって、直径が0.8〜1.5mmの円形プロフィール で、かつ、融点範囲が235〜260℃であることを特徴とするモノフィラメント。