JP2001517458A - 核酸を合成および増幅する方法 - Google Patents

核酸を合成および増幅する方法

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トーマス エリンガー
ラルフ エーリヒト
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クロンディアーク チップ テクノロジーズ ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング
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    • C12QMEASURING OR TESTING PROCESSES INVOLVING ENZYMES, NUCLEIC ACIDS OR MICROORGANISMS; COMPOSITIONS OR TEST PAPERS THEREFOR; PROCESSES OF PREPARING SUCH COMPOSITIONS; CONDITION-RESPONSIVE CONTROL IN MICROBIOLOGICAL OR ENZYMOLOGICAL PROCESSES
    • C12Q1/00Measuring or testing processes involving enzymes, nucleic acids or microorganisms; Compositions therefor; Processes of preparing such compositions
    • C12Q1/68Measuring or testing processes involving enzymes, nucleic acids or microorganisms; Compositions therefor; Processes of preparing such compositions involving nucleic acids
    • C12Q1/6844Nucleic acid amplification reactions

Abstract

(57)【要約】 本発明は、複製すべき核酸への1本鎖イニシエータ核酸のハイブリダイゼーションを起こさずに、核酸をイニシエータ核酸に基づいて複製することを特徴とする、酵素触媒反応により核酸を合成および増幅する方法に関する。従って、本発明は、線状核酸を少なくとも3’−端に1本鎖領域を有するイニシエータ核酸に基づいてポリメラーゼの活性により複製し、しかも、イニシエータ核酸が複製すべき核酸との相同性を有している必要のない方法に関する

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 本発明は、複製すべき核酸へのイニシエータ核酸のハイブリダイゼーションを
起こさずに、核酸を1本鎖イニシエータ核酸に基づいて複製する酵素触媒反応に
より、核酸を合成および増幅する方法に関する。従って、本発明は、線状核酸を
最小限3’端に1本鎖領域を有するイニシエータ核酸に基づいてポリメラーゼ活
性により複製し、しかも、イニシエータ核酸が複製すべき核酸との相同性を有す
る必要がない方法に関する。この方法の基礎となっている反応は以下ではイニシ
エータ誘導増幅(initiator-directed amplification、IDA)と呼ぶことにす
る。
【0002】 DNA複製、DNA合成およびRNA転写のプロセスと、これらのプロセスの
基礎となている反応メカニズムおよび原理に対する理解の深まりとが、様々なイ
ンビトロ核酸増幅戦略にとっての土台を提供してきた。
【0003】 一般的にはポリメラーゼ連鎖反応(polymerase-chain-reaction、PCR)と して公知である最初に実現された方法は、目標DNA塩基配列と相同した2つの
オリゴヌクレオチドプライマにより開始される目標DNA塩基配列の両方の鎖の
DNAポリメラーゼ触媒複製に基づくものである。この場合、DNAテンプレー
トの変性と、それに続く目標塩基配列へのプライマのハイブリダイゼーションと
、最後のポリメラーゼ触媒DNA合成とを可能にするために、反応温度が循環的
に変化させられる。従って、このインビトロ増幅技術は、特別な循環的温度領域
とともに、特定のDNAテンプレート塩基配列への特定のオリゴヌクレオチドプ
ライマのハイブリダイゼーションを必要とする。PCRによるインビトロ増幅な
らびにこの反応の改良およびさらなる発展については、例えば、Saiki, R.K. et
al. (1985) Science 230, 1350-1354; Mullis, K.B. and Faloona, A. (1987)
Methods Enzymol. 155, 335-350; EP-A2-0 200 362のように、各種の文献がある
【0004】 リガーゼ連鎖反応(ligase-chain-reaction、LCR)と呼ばれるもう1つの 増幅方法は、上記のPCRと同様に、熱循環プロセスに基づくものであり、LC
Rの場合は、2対の相補オリゴヌクレオチドの合成生成物が蓄積する。PCRの
場合と同様に、この場合も、増幅すべき塩基配列区間へのプライマの特定のハイ
ブリダイゼーションが起こることができるように、テンプレート核酸の塩基配列
と同一または最小限基本的には同一の塩基配列を有するオリゴヌクレオチドプラ
イマを使用しなければならない。添加されたオリゴヌクレオチドにより代表され
る塩基配列だけしか増幅することができないLCR法については、特に、Barany
, F. (1991) PCR Methods Appl.1, 5-16; EP-A2-0 439 182に詳細に記載されて いる。
【0005】 さらに、WO 90/01069から、PCRとLCRとの特徴を兼ね備えた、すなわち 、ポリメラーゼ触媒反応とリガーゼ触媒反応とに基づく増幅法(P&LCR)が
公知である。
【0006】 PCR、LCRおよびP&LCRは熱循環増幅法であるが、一方、等温戦略を
実用化することにも成功している。ここでは特に、Guatelli, J.C. et al. (199
0) Proc. Natl. Acad. Sci. USA 87, 1874-1878; Fahy, E. et al. (1991) PCR Methods Appl. 1
, 25-33;EP-A2-0 373 960およびWO 92/08800他に記載された「自立塩基配列複製
」(3SR)と、Compton, J. (1991) Nature 350, 91-92に記載された「核酸塩
基配列に基づく増幅」(NASBA)とを挙げるものとする。
【0007】 3SR戦略もNASBA戦略もレトロウイルス内で観察される複製原理に基づ
くものである。いずれの場合も、目標RNA塩基配列の3’端を相補するプライ
マのハイブリダイゼーションが逆転写酵素触媒DNA合成(第1鎖cDNA合成
)を開始する。次の段階では、RNAテンプレートが大腸菌からのRNA分解酵
素Hの活性により分解され、それにより、例えばT7−RNAポリメラーゼのよ
うな、ウイルスRNAポリメラーゼの識別塩基配列を5’−端に含む第2のプラ
イマにより、新たに合成されたcDNA分子へのハイブリダイゼーションが可能
になる。DNA2本鎖が逆転写酵素の活性(第2鎖cDNA合成)により完成し
、T7プロモータ領域の2本鎖になった後に、RNAポリメラーゼが、元の目標
RNAの塩基配列に対応する塩基配列を有し、後続の増幅サイクルにおいて再度
テンプレートとしての役割を果たす多数のRNA分子を合成する。このようにし
て、目標塩基配列の指数増幅においては、温度を一定にしたままで、逆転写酵素
触媒反応とRNA分解酵素H触媒反応とRNAポリメラーゼ触媒反応との自発的
交代が行われる。
【0008】 さらなる等温増幅法として、Walker, G.T. et al. (1992) Nucl. Acids Res.
20, 1691-1696 and Proc. Natl. Acad. Sci. USA 89, 392-396の「鎖排除増幅」
(SDA)と呼ばれる技術がある。EP-A1-0 497 272およびEP-A2-0 500 224も参
照。この戦略では、等温増幅法に伴う新しい鎖の合成中の目標塩基配列の相補性
DNA鎖の排除("displacement")による形成された核酸2本鎖の鎖解離の問題
が解決される。SDA法の場合にも、目標塩基配列の相補性オリゴヌクレオチド
プライマは始めに変性された目標DNAの鎖とハイブリダイゼーションする。D
NAポリメラーゼが、好ましくは、5’−エクソヌクレアーゼ欠落(Exo−K
lenow)のある大腸菌からのDNAポリメラーゼIの大きな断片が、5’端
に特定の制限界面を含むプライマの5’−端の複製により、プライマとテンプレ
ート分子の双方を延長する。DNA合成中には特定の変更dATPヌクレオチド
が提供され、組込まれるので、特別な制限酵素の添加後には、プライマに含まれ
る制限消化用切断部位だけにアクセス可能になり、制限消化用DNA複製にはア
クセス不能である(いわゆる半制限)。この「ニック」のところで、ニックトラ
ンスレーション能力のないDNAポリメラーゼにより、DNA合成が開始され、
テンプレートの役割を果たさないストランドはDNA合成中の鎖排除により分解
される。
【0009】 WO 90/10064、91/03573および91/16446から、Blanco et al. (1994) Proc. Na
tl. Acad.Sci. USA 91, 12198-12202も参照、バクテリオファージφ29のDN A複製タンパク質を使用し、その助けにより非常に長いDNAセグメント(>7
0kb)も増幅することができる別の等温DNA増幅法も公知である。この方法
は、特に、プライマの役割を果たす φ29のいわゆる末端タンパク質(TP) と、φ29のDNAポリメラーゼと、SSB(1本鎖DNA結合タンパク質)お
よびDBP(2本鎖DNA結合タンパク質)のようなその他の複製タンパク質と
の存在を必要とする。この増幅法の場合は、上記の各方法とは違って、複製すべ
き核酸への特定のオリゴヌクレオチドのハイブリダイゼーションは起こらず、そ
の代わりに、φ29からの末端タンパク質(TP)がプライマの役割を果たす。
【0010】 Kramer, F.R. and Lizarde, P.M. (1989) Nature 339, 401-402およびLomeli,
H. (1989) Clin. Chem. 35, 1826-1831から、さらに、バクテリオファージQβ
(Qβ−レプリカーゼ)からのRNA依存性RNAポリメラーゼを使用する等温
RNA増幅法が公知である。この方法で使用されるRNAゾンデは、Qβ−レプ
リカーゼによる複製に必要な塩基配列要素と、探知すべき目標塩基配列を相補す
る内部セグメントとを含んでいる。特定の反応条件の下では、Qβ−レプリカー
ゼの活性により、添加された試料中の対応する目標塩基配列とハイブリダイゼー
ションする分子だけが複製される。作られた複製は、後続の合成段階において、
原分子とともに、以降の複製サイクル用のテンプレートの役割を果たす。この方
法により、温度を一定にした状態での15分間の培養中に、ソンデ分子の108
倍の増幅を実現することができる。
【0011】 全ての公知の増幅技術は、目標塩基配列へのゾンデの役割を果たすプライマ分
子のハイブリダイゼーションまたはバクテリオファージからの特殊な複製タンパ
ク質の使用(タンパク質プライマ使用複製)を必要とする。もし増幅すべき核酸
分子への特殊なオリゴヌクレオチドプライマのハイブリダイゼーションを必要と
せず、上記のバクテリオファージからの複雑な複製メカニズムを不要である増幅
法を提供することができるのであれば、それは非常に好ましいことである。従っ
て理論的にはあらゆる任意の核酸の合成と増幅とを可能にするような方法があれ
ば、例えば、分子バイオテクノロジーの分野、特に、核酸の遺伝子工学的インビ
トロ処理、進化バイオテクノロジー、組合わせ化学および分子情報処理の分野に
おける数多くの用途にとって計り知れない価値があることになる。特に特定の塩
基配列を増幅しなければならない場合は、かかる方法は公知のプライマ依存増幅
法と組合わせて利用することもできる。
【0012】 本発明の課題は、複製すべき核酸への相補性核酸分子のハイブリダイゼーショ
ンを起こす必要のない、核酸の合成および場合によっては増幅を可能にする方法
を提供することにある。
【0013】 発明のもう1つの課題は、かかるハイブリダイゼーション非依存合成および増
幅技術の用途を示すことにある。
【0014】 これらの課題は本発明の独立請求項により解決される。副請求項は発明の効果
的な実施態様を定義する。
【0015】 実験により、ポリメラーゼ触媒反応において、2本鎖テンプレートの鎖が1本
鎖核酸(イニシエータ)の遊離3’−OHに基づいて複製され、しかも、2本鎖
DNA分子に関するこれまでに公知のこの種の全ての反応とは違って、テンプレ
ートへの1本鎖核酸のハイブリダイゼーションを含まないことが驚くべきことに
確認されている。
【0016】 この観察結果の出発点は、2本鎖テンプレートを上記の3SR反応により増幅
する実験であった。反応は、dNTPおよびNTP、緩衝液およびテンプレート
とともに、各20塩基対の長さを有する2つの非ホスホリル化オリゴヌクレオチ
ドプライマ、逆転写酵素およびT7−RNAポリメラーゼを含んでいた。特定の
反応条件の下で、得られた2本鎖反応生成物は、20塩基対の単位で延長されて
いた点が優れていた。反応生成物は複製され、塩基配列を分析された。この塩基
配列分析により、これらの分子が、その端の予想されたテンプレート塩基配列と
ともに、両プライマ塩基配列のいくつかの複製を直接の繰返しとして含んでいる
ことが明らかになった。テンプレート塩基配列とプライマ塩基配列ならびに上下
のプライマ塩基配列は大部分が直接的に、すなわち重なり合いなしに、相互に結
合されているか、ないしは、結合場所における各塩基の欠失または挿入を示して
いた。続いて行われた増幅実験では、同じ条件の下でオリゴヌクレオチドプライ
マだけが添加され、テンプレートは添加されず、その長さが20塩基対の単位で
変化する反復DNA分子が形成された。これらの分子は、3’−端に関する両プ
ライマの一方の2つの複製のハイブリダイゼーションと後続の2本鎖への補充と
により生じた33塩基長の中心エレメントと、両プライマの多数の直接相互に融
合された塩基配列とを含んでいた。
【0017】 下記の実施例において補足的な説明を行うが、これらおよびその他の実験にお
いて得られたデータから、1本鎖核酸がテンプレートとのハイブリダイゼーショ
ンを起こさずに、使用されたポリメラーゼがテンプレート依存性反応において自
由3’−OHを有する1本鎖核酸分子を非常に効果的に延長する反応メカニズム
が存在するとの結論を得ることができる。従って、1本鎖の塩基配列はテンプレ
ート塩基配列配列との相同性を有する必要はない。従って、1本鎖は典型的なプ
ライマの役割を果たしているのではなく、イニシエータと呼ぶ方がよい。テンプ
レートの役割を果たすのは線状2本鎖DNAである。反応生成物は、テンプレー
トの5’−端と直接融合されているイニシエータの塩基配列を含んでいる。プロ
セスは反復推移し、塩基配列の漸進的延長とテンプレートの純増幅とで終わる。
ハイブリダイゼーション依存性増幅方式との違いを明瞭にするために、この反応
はイニシエータ誘導またはイニシエータ依存性増幅("initiator directed ampl
ification"または"initiator dependant amplification")と呼ぶことができる 。
【0018】 発明に関する理論的説明は省略することとして、現在では、図1に示した反応
メカニズムが存在するものと考えられる。図式は最初の2回の反応サイクルにつ
いてのIDA反応の推定メカニズムを示したものである。ポリメラーゼは同時に
2本鎖テンプレートの端と1本鎖イニシエータ分子(垂直ハッチング)とに結合
する。テンプレートの3’−端が延長され、その結果、イニシエータは2本鎖に
補充される。イニシエータの3’−端を出発点として、DNA2本鎖への合成が
始まるが、この合成はポリメラーゼとイニシエータとの結合に応じて「左側」(
黒い矢印)に起こることもあるし、「右側」(水平ハッチングの矢印)に起こる
こともある。一方の鎖がテンプレートの役割を果たし、もう一方の鎖が1本鎖と
して分解されると推測される。反応の結果が、元の2本鎖テンプレートの塩基配
列がイニシエータの塩基配列と直接融合されているDNA2本鎖である。「左側
」および「右側」のサイクルにおいて生じる1本鎖は相補的であり、2本鎖にハ
イブリダイゼーションすることができる(灰色の矢印)。第2のサイクルにおい
ては、「左側」または「右側」(括弧内の矢印、図示せず)に延長されたテンプ
レートを出発点として、再び「左側」(黒い矢印)または「右側」(水平ハッチ
ングされた矢印)への延長が起こる。メカニズムは第1のサイクルの場合と相同
しているが、しかしながら、1本鎖の一部がイニシエータを相補する塩基配列を
含んでいる。これらの1本鎖は、イニシエータの結合の後に、プライマとしてポ
リメラーゼにより2本鎖に補充することができる(斜めハッチングの矢印)。
【0019】 図面は理想化され、簡素化された図式を示したものである。現実には、いくつ
かのサイクルが1つの分子について同時に進行することがあり、1本鎖中間体の
間には図示したよりもはるかに多くの相互作用が存在する可能性があるので、反
応ははるかに複雑なものになる。いずれにせよ、図1に示した反応図式は、反復
性塩基配列の形成が観察されたここと、塩基配列相同性のないDNA配列の融合
が観察されたこととを明らかにしている。これらの観察結果は従来の合成メカニ
ズムによっては説明することができない。すなわち、プライマとテンプレートと
のハイブリダイゼーションを伴わないポリメラーゼ触媒テンプレート依存性プラ
イマ延長は本発明により始めて提供されたのである。
【0020】 本発明によるIDA反応は等温性であり、反復により純増幅をもたらす。この
反応の効果的な特性は、特に、特定のハイブリダイゼーションに依存しておらず
、それにより、反応の進行中に、潜在的にあらゆる任意の塩基配列をあらゆる別
の塩基配列と融合させることができることにある。さらに、IDA反応は2本鎖
テンプレート分子の合成を可能にする。特性のこの固有の組合わせにより、ID
A反応は幅広い潜在的用途を有しており、核酸の遺伝子工学的インビトロ処理、
進化バイオテクノロジーならびに関連分野の全ての領域に全く新たな可能性をも
たらすことになる。
【0021】 例えば、本発明によるIDA反応は一般的に核酸の増幅に使用することができ
る。全ての公知の増幅法に対するIDA反応の利点は、特に、テンプレートの端
の構造に依存していないことにある。これにより、あらゆる特定の増幅の問題に
対して特定のプライマ塩基配列を製造する必要がなくなる。同様に、IDA反応
により、異種端を有する核酸のプールを1回の反応で増幅することができる。
【0022】 実験により、本発明による反応だけで増幅法としての役割を果たすことができ
ることが確認されている。この場合、テンプレートの5’−端を再生する活性を
有するレストリクターゼの添加により、反応中のテンプレートの段階的延長を妨
げることができる。この効果は、例えばRNA分解酵素HのようなRNA分解酵
素と組合わせてRNAイニシエータ分子を使用することによっても得ることがで
きる。この場合、RNAイニシエータは、2本鎖への補充の後に、RNA分解酵
素Hにより少なくとも部分的に分解される。イニシエータ核酸として、例えばペ
プチド核酸のような核酸類似物(PNA; Wittung et al. (1994) Nature 368,
561-563)を使用することもできる。
【0023】 さらに、本発明による反応はPCRまたは別のプライマ依存性増幅反応に前置
することもできる。第1段階では、それにより、各テンプレートがイニシエータ
塩基配列と融合させられる。続いて、イニシエータをプライマとして使用するこ
とができる特定の増幅が行われる。
【0024】 その特別な特性に基づいて、本発明による反応は、すでに確立された増幅技術
によっては対応することができない数多くの用途に使用することができる。実例
として、ここでは、例えば診断目的またはインビトロ進化の方法(例えば、SE
LEXプロセス(「指数濃縮によるリガンドの系統的進化」;例えば、WO 95/30
775を参照)またはその他のインビトロ選択法)との関連での総DNAあまたは 核酸混合物の増幅ないし複製を挙げることにする。本発明による反応が、一般的
に、試料中に含まれた全ての核酸分子の複製または一般的に核酸分子の偶然の合
成および増幅が望ましいあらゆる任意のプロセスにおいて使用可能であることは
明白である。
【0025】 2本鎖核酸に代わって、または2本鎖核酸とともに、1本鎖核酸も当初テンプ
レートの役割を果たすことができる。この場合は、例えば、複製すべき1本鎖の
3’−端に対する相補性を有するイニシエータ核酸を使用することができ、その
結果、テンプレート分子へのイニシエータ核酸のハイブリダイゼーションと、そ
れに続く2本鎖のポリメラーゼ触媒補充により、2本鎖テンプレートが生じ、こ
の2本鎖テンプレートが続いて本発明によるIDAメカニズムにより増幅される
。この方法は同時に増幅を行いつつRNAを2本鎖DNAに書換えるために使用
することができ、従って、RT−PCR(逆転写酵素PCR)の代替策となる。 一般的に、本発明による反応はさらに、開始反応として塩基配列固有過程を必
要とする複製過程にこれまで基づいていた全ての方法およびプロセスにとっての
土台としての役割を果たすことができる。かかる方法は、例えば、塩基配列決定
法およびフットプリント法と、標識付き核酸の製造と、例えば選択法(例えば、
SELEXプロセス)と結合させることができる1本鎖核酸の製造とを含んでい
る。
【0026】 さらに、本発明によるIDA反応は非相補性核酸の融合に使用することができ
る。これにより、特に分子バイオテクノロジーに関して、一連の新たな可能性が
開けることになる。例えば、本発明による方法は、短いランダム化オリゴヌクレ
オチドからのランダム塩基配列の製造を、従って、これまでは事実上アクセス不
能であった塩基配列空間を開くことを可能にする。
【0027】 本発明による方法のもう1つの用途が、オリゴヌクレオチドの酵素テンプレー
ト非依存性合成である。この用途は、組合わせ化学と分子情報処理(DNAコン
ピューティング、DNAチップ技術)とに幅広い可能性の分野を開くことになる
。結果として核酸の組換えを伴うプロセスとの共同作業において、任意の塩基配
列と長さとを有する塩基配列を製造することができる。同様に、本発明による方
法は、長い2本鎖DNA分子(例えば、合成遺伝子)を塩基配列相補性のない1
本鎖から製造することを可能にする。
【0028】 本発明による方法のその他の用途としては、種々のコドン成分の誘導またはラ
ンダム化融合によるタンパク質コード化塩基配列の製造がある。プロテイノーゲ
ンアミノ酸の全スペクトルは21の成分によりカバーすることができる。例えば
、本発明による方法と翻訳法との結合が可能になり、その結果、タンパク質コー
ド化塩基配列とタンパク質自体とを同時に製造することができる。かかる翻訳法
としては、古典的な翻訳法(例えば、Baranov et al. (1989) Gene 84, 463-466
; Morozov et al. (1993) Proc. Natl. Acad. Sci. USA 90, 9325-9329を参照) と、例えば、現在精力的に開発作業が行われているタンパク質のリボザイム触媒
合成のような、代替的なメカニズムに基づく方法(例えば、Illangasekare et
al. (1995) Science 267, 643-647; Lohse and Szostak (1996) Nature 381, 44
2-444; Hager et al. (1996) Chem. Biol. 3, 717-725を参照)とがあり、タン
パク質のリボザイム合成の場合、リボザイムは各段階で融合された核酸と同一で
あることができる。
【0029】 特に価値があるのが、シャッフリング技術(例えば、Stemmer (1994) Nature
370, 389-391; Stemmer (1994) Proc. Natl. Acad. Sci. USA 91, 10747-10757;
WO-A1-95/22625を参照)との関連における本発明によるIDA法である。ID A法は塩基配列相同性のないDNA断片のシャッフリングを可能にする。塩基配
列固有シャッフリングとの組合わせで遺伝子量調節注入を行えば、生体分子の包
括的改造が可能になる。この技術は、タンパク質にも、官能性核酸および核酸類
似物にも適用可能である。これにより、一方では、多官能生体分子を所望の形態
に最適化し、適当な選択法により好ましくない官能性を除去することが可能にな
る。他方では、相互に接続された多官能分子が生じるように、異なる官能性およ
び構造を有する種々の生体分子を相互に融合させることも可能である。この新し
い方法の成果としては、多官能タンパク質、触媒核酸またはアプタメーレを考え
ることができる。
【0030】 本発明による方法の可能な用途のこの例示は、IDA法の大きな潜在的可能性
を明らかにしている。それだけに、この方法の実施が比較的簡単であることと、
そのために必要な成分が少数であることとが一層注目される。
【0031】 本発明によれば、IDA反応は、下記の成分を含む、すなわち、ポリメラーゼ
活性を有する酵素、つまり、比較的小さな成分からの核酸分子の合成の触媒とな
る酵素と、対応する成分ないしモノマー、従って通常はdATP、dCTP、d
GTPおよびdTTP(場合によっては変異形態)と、3’−端に1本鎖領域を
有する少なくとも1つのイニシエータ核酸と、少なくとも1つの線状テンプレー
ト核酸分子とを含む反応沈殿物中で進行する。この場合、線状テンプレートはイ
ニシエータ分子の2つの複製に基づくものとすることもできる。
【0032】 それに対応して、典型的なIDA反応沈殿物は下記の成分を含んでいる。 40 mM Tris pH7.5 15 mM MgCl2 16.6mM NaCl 1 mM dNTP、すなわち、各1mMのdATP、dGTP
、 dCTPおよびdTTPの混合物 0.4 mg/ml BSA(牛肉血清アルブミン) 20 μM イニシエータ核酸 20 nM テンプレート核酸 0.25mg/ml ポリメラーゼ、例えば、HIV−I逆転写酵素
(p66−およびp51−サブユニットからのヘテロダイマー、両N末端基はヒ
スチジン標識を備える; Le Grice et al. (1995) Methods Enzymol. 262, 130-
144を参照) 通常、ポリメラーゼ活性を有する酵素は40mg/ml〜10-6mg/mlの
濃度で使用される。好ましい実施態様によれば、酵素は4mg/ml〜10-5
g/mlの最終濃度で使用され、しかも、0.4mg/ml〜0.002mg/
mlの最終濃度が特に好ましい。
【0033】 本発明によれば、任意の1本鎖核酸、ないし3’−端に配置された1本鎖領域
を有する任意の核酸が、イニシエータとして使用される。一般的には、イニシエ
ータ核酸は少なくとも1つのヌクレオチドの長さを有する。好ましくは、少なく
とも3つのヌクレオチドの長さを有するイニシエータ核酸が、特に好ましくは、
少なくとも15のヌクレオチドの長さを有するイニシエータ核酸が使用される。
【0034】 通常は、イニシエータ核酸の最終濃度は0.2mM〜2pMとすることができ
る。好ましい実施態様においては、イニシエータ核酸は0.2mM〜20nMの
最終濃度で、特に好ましくは20μM〜2μの最終濃度で使用される。
【0035】 少なくとも1つの線状テンプレート分子は、本発明によれば、0.2mM〜た
った1つの分子の最終濃度で一定の容積単位が使用される。テンプレートの最終
濃度は好ましくは5μM〜20pM、特に好ましくは200nM〜2nMである
【0036】 一般的には、ポリメラーゼ活性を有するあらゆる酵素がIDA反応における使
用に適している。もちろん、特定のポリメラーゼを使用することにより、反応の
進行効率、各反応沈殿物中における最終濃度、特定の用途における特別な課題設
定、または反応沈殿物中に存在するその他の成分に関しては、相違ないし様々な
要件が出てくることがある。
【0037】 好ましい実施態様においては、ポリメラーゼは、逆転写酵素、または、例えば
大腸菌からのKlenow−Exo-のような、DNA依存性DNAポリメラー ゼ(Derbyshire et al. (1988) Science 240, 199-201)であり、特に好ましく はHIV−I逆転写酵素であり、最も好ましくはヒスチジン標識を備えたHIV
−I逆転写酵素である。
【0038】 本発明によれば、IDA反応は温度0℃〜100℃で、場合によってはさらに
高い温度で行われる。好ましくは反応温度は20℃〜55℃であり、特に好まし
くは反応温度は30℃〜45℃である。例えばTaq−DNAポリメラーゼのよ
うな、熱安定性ポリメラーゼを使用した場合は、反応温度は通常は少なくとも0
℃、好ましくは少なくとも50℃である。
【0039】 培養期間は、所望の反応生成物、IDA反応の個別の用途ないし所望の増幅規
模に応じて決まることになる。
【0040】 下記の実施例は発明を説明することだけを目的としたものである。実施例1 : 20ヌクレオチド長の2つのオリゴヌクレオチドが、50μl反応沈殿物中に
おける濃度が2μMで、濃度が異なるHIV−I逆転写酵素により、42℃で2
時間培養された。反応沈殿物は下記の成分を含んでいた。 40 mM Tris/HCl pH8.0 5 mM KCl 5 mM ジチオスレイトール 2 mM スペルミジン 15 mM MgCl2 1 mM dNTP、すなわち、各1mMのdATP、dGTP、 dCTPおよびdTTPの混合物 使用されたプライマは下記の塩基配列を有していた。 5’−CCTCTGCAGACTACTATTAC−3’ (P1CATCH、非ホスホリル化)および 5’−CCTGAATTCTTGCTGTGACG−3’ (P2CATCH、非ホスホリル化)。
【0041】 ポリメラーゼとして、通常のタンパク質純粋化法(Protein Purification, Pr
incip.High Res. Meth. and Appl., Janson and Ryden, VCH Publishrers, New
York, 1989を参照)により準備されたヒスチジン標識を備えたHIV−I逆転写
酵素が使用された。この組換えHIV−I逆転写酵素とその純粋化および特徴付
けについては、Le Grice et al. (1995) Methods Enzymol. 262, 130-144に詳細
に記載されている。
【0042】 両プライマの一方の量の1/25が蛍光標識付き成分として添加された(プラ
イマ、P2CATCH、5’−端が色素IRD−41(MWG Biotec, Ebersberg )と結合)。蛍光標識付き反応生成物の分析のために、Mobispin柱(MO
BITEC, Gottingen)により脱塩された全反応沈殿物の1/4がLI−COR自動
塩基配列決定器の中の10%変性ポリアクリルアミドゲル上で切断された。2本
鎖反応生成物の各20塩基対の段階的延長の結果が図2に分子量ラダーとして示
されている。
【0043】 パス1はHIV−I逆転写酵素の最終濃度が0.4μg/μlの反応沈殿物を
、パス2は最終濃度が0.16μg/μlの反応沈殿物を、パス3は最終濃度が
0.04μg/μlの反応沈殿物を、パス4は最終濃度が0.008μg/μl
の反応沈殿物を示している。 塩基配列分析のために、反応生成物はサブクロー
ン化され、各クローンについて塩基配列決定が行われた。この分析により、生じ
た分子が、3’−端に関するプライマP2CATCHの自己ハイブリダイゼーシ
ョンと後続の2本鎖への補充とにより生じた33塩基長の中心エレメントと、両
プライマの多数の相互に融合された塩基配列とを含んでいることが明らかになっ
た。 初期の2本鎖形成がプライマのオリゴマー化にとっての不可欠の前提条件
であった。自己ハイブリダイゼーションを排除する塩基配列を有するプライマだ
けにより反応を起こした場合は、反応生成物は得られなかった。反応生成物を絶
対に不可欠な成分にまで連続的に減少させることにより、反応に対しては逆転写
酵素が触媒の役割を果たすことと、4つのdNTP(dATP、dCTP、dG
TPおよびdTTP)の全てが存在する場合に限って反応が起こることとが明ら
かになった。
【0044】 下記の実験において確認することができたのは、逆転写酵素だけではなく、そ
の他の公知のポリメラーゼもIDA反応に対して触媒の役割を果たすということ
であった。実施例2 : テンプレートの両5’−端の一方との相同性を有するイニシエータに基づく2
本鎖テンプレートの反復複製。 106塩基対長の2本鎖DNAテンプレート(SP6CATCH)が、50μ
l反応沈殿物中における最終濃度が20nMで、HIV−I逆転写酵素(最終濃
度0.4μg/μl)と、テンプレートの両5’−端の一方との相同性を有する
20塩基長の1本鎖イニシエータ(P1CATCH、最終濃度5μm)とにより
、42℃で2時間培養された。反応沈殿物はさらに下記の成分を含んでいた。 40 mM Tris/HCl pH7.5 15 mM MgCl2 16.6mM NaCl 1 mM dNTP、すなわち、各1mMのdATP、dGTP、 dCTPおよびdTTPの混合物 0.4mg/ml BSA(牛肉血清アルブミン) 使用されたテンプレートおよび使用されたイニシエータは下記の塩基配列を有
していた。 イニシエータ: 5’−CCTCTGCAGACTACTATTAC−3’ (P1CATCH、非ホスホリル化、PstI−識別塩基配列
には下線) テンプレート: 5’−CCTCTGCAGACTACTATTACATAAT
ACGACTCACTATAGGGATCTGCACGTATACTTCTAT
AGTGTCACCTAAATAGGCAGTCTGTCGTCACAGCAA GAATTC AGG−3’ (SP6CATCH、PstIおよびEcoRI−識別塩基配
列には下線)。
【0045】 反応の過程で、テンプレートおよびイニシエータの3’−端に基づいて、イニ
シエータ複製の数個分のテンプレートの段階的延長および純増幅を伴う反復複製
過程が行われた。 反応生成物はMobispin柱により脱塩され、ゲル電気
泳動により分析された(図3)。全反応沈殿物の各1/10が、直接に(パス7
)、または制限酵素EcoRI(パス6)、PstI(パス5)またはPstI
およびEcoRI(パス4)による処理の後に、3%アガロースゲル上で切断さ
れた。パス1は1.5μgの100塩基対分子量ラダー(MBI Fermentas、リト アニア)を示している。関連横じまの大きさは欄外に示されている。パス2およ
び3には、量が1pmolないし0.2pmolの初期テンプレート(パス4〜
7の初期テンプレートの量に対応)が塗布された。
【0046】 反応の結果、反応生成物は初期テンプレート長よりも上方の大きな分子量範囲
にわたって分布している(パス7)。テンプレートの一端の近くにその識別塩基
配列が配置されているEcoRiによる制限消化により、反応生成物の異種性が
除去されることはないが、しかしながらその長さが短縮する。イニシエータの5
’−端の近くにも、テンプレートの他端の近くにもその識別塩基配列が配置され
ているPstIによる切断は、初期テンプレートよりも数塩基分だけ延長された
生成物を表す優勢な特定の横じまをもたらす。両制限酵素による処理は、初期テ
ンプレートよりも数塩基分だけ短縮された生成物をもたらす。 データは、反応
の過程でイニシエータのいくつかの複製がテンプレートの両側により融合させら
れたという仮定を裏付けるものになっている。
【0047】 EcoRI処理により、テンプレートの片側で融合させられたイニシエータだ
けが除去され、その結果、生成物については、同時に短縮を伴いつつ、その異種
性が維持される。PstIによる制限消化の結果、テンプレートのPstI側で
は、テンプレート塩基配列の4つの塩基とそれらと融合させられた全てのイニシ
エータとが除去される。テンプレートのEcoRI側では、テンプレート塩基配
列に加えて、4塩基分だけ短縮されたイニシエータ塩基配列が保持されている。
イニシエータが直接に、すなわち、テンプレート塩基配列との重なり合いなしで
融合させられたという仮定の下で、118塩基長を有する生成物が予想される。 PstIおよびEcoRIによる反応生成物の切断により、テンプレートの両
側で、テンプレートの各4つの塩基と、それらと融合させられた全てのイニシエ
ータが除去される。得られる生成物の予想長さは98塩基長である。
【0048】 反応生成物のクローン化とその後の塩基配列分析により、テンプレートの両端
におけるテンプレートとイニシエータ塩基配列との大部分に重なり合いのない直
接融合を確認することができ、しかも、若干の場合には、少数の塩基の挿入ない
し欠失が発見された。反応の過程でのテンプレートの純増幅はパス3と4との比
較により明らかになる。
【0049】実施例3 : テンプレートとの相同性のないイニシエータに基づく2本鎖テンプレートの反
復複製。 106塩基対長の2本鎖DNAテンプレート(SP6CATCH)が、50μ
l反応沈殿物中における最終濃度が20nMで、HIV−I逆転写酵素(最終濃
度0.4μg/μl)と、テンプレートの両5’−端のいずれとも相同性のない
35塩基長の1本鎖イニシエータ(LOOP、最終濃度20μm)とにより、4
2℃で2時間培養された。反応沈殿物はさらに下記の成分を含んでいた。 40 mM Tris/HCl pH7.5 15 mM MgCl2 16.6mM NaCl 1 mM dNTP、すなわち、各1mMのdATP、dGTP、 dCTPおよびdTTPの混合物 0.4mg/ml BSA(牛肉血清アルブミン) 使用されたテンプレートおよび使用されたイニシエータは下記の塩基配列を有
していた。 イニシエータ: 5’−GTTGATATTTATTTAATTCATAAAT
AAAAATCCCT−3’ (LOOP、非ホスホリル化) テンプレート: 5’−CCTCTGCAGACTACTATTACATAAT
ACGACTCACTATAGGGATCTGCACGTATACTTCTAT
AGTGTCACCTAAATAGGCAGTCTGTCGTCACAGCAA GAATTC AGG−3’ (SP6CATCH、PstIおよびEcoRI−識別塩基配
列には下線)。 反応の過程で、テンプレートおよびイニシエータの3’−端に
基づいて、イニシエータ複製の数個分のテンプレートの段階的延長および純増幅
を伴う反復複製過程が行われた。 反応生成物はMobispin柱により脱塩
され、ゲル電気泳動により分析された(図4)。全反応沈殿物の各1/10が、
直接に(パス4)、または制限酵素EcoRI(パス6)、PstI(パス5)
またはPstIおよびEcoRI(パス7)による処理の後に、3%臭化エチジ
ウム染色アガロースゲル上で切断された。パス1は1.5μgの100塩基対分
子量ラダー(MBI Fermentas、リトアニア)を示している。関連横じまの大きさ は欄外に示されている。パス2および3には、量が1pmolないし0.2pm
olの初期テンプレート(パス4〜7の初期テンプレートの量に対応)が塗布さ
れた。
【0050】 反応の結果、反応生成物は初期テンプレート長よりも上方の大きな分子量範囲
にわたって分布している(パス4)。テンプレートの両端の一方の近くにその識
別塩基配列が配置されているEcoRiないしPstIだけによる処理により、
反応生成物の異種性が除去されることはないが、しかしながらその長さが短縮す
る(パス6ないし5)。両制限酵素による処理は、初期テンプレートよりも数塩
基分だけ短縮された生成物をもたらす。
【0051】 データは、反応の過程でイニシエータのいくつかの複製がテンプレートの両側
により融合させられたという仮定を裏付けるものになっている。
【0052】 EcoRIないしPstI処理だけにより、テンプレートの片側で融合させら
れたイニシエータだけが除去され、その結果、生成物については、同時に短縮を
伴いつつ、その異種性が維持される。PstIおよびEcoRIによる反応生成
物の制限消化により、テンプレートの両側で、テンプレートの各4つの塩基と、
それらと融合させられた全てのイニシエータが除去される。得られる生成物の予
想長さは98塩基長である。
【0053】 反応生成物のクローン化とその後の塩基配列分析により、テンプレートの両端
におけるテンプレートとイニシエータ塩基配列との大部分に重なり合いのない直
接融合を確認することができ、しかも、若干の場合には、少数の塩基の挿入ない
し欠失が発見された。特に度々発見されたのが、クローン化後のイニシエータ塩
基配列の内部での突然変異であった。反応の過程でのテンプレートの純増幅はパ
ス3と4との比較により明らかになる。
【0054】例4 : IDA反応を従来のポリメラーゼ連鎖反応(PCR)と組合わせることにより
、PCRにおけるテンプレートを、テンプレートとの相同性のないプライマによ
り増幅することが可能になる。 106塩基対長の2本鎖DNAテンプレート(SP6CATCH)が、50μ
l反応沈殿物中における最終濃度が20nMで、量の異なるHIV−I逆転写酵
素と、テンプレートの両5’−端のいずれとも相同性のない35塩基長の1本鎖
イニシエータ(LOOP、最終濃度10μm)とにより、42℃で10分間培養
された。反応沈殿物はさらに下記の成分を含んでいた。 4 × Taq−緩衝液(Promega, Madison, WI, USA) 2 mM MgCl2 200 μM dNTP、すなわち、各200μMのdATP、 dGTP、dCTPおよびdTTPの混合物 その後に、2.5単位のTaq−ポリメラーゼ(Promega)が添加され、反応 沈殿物に40μlの鉱物油が積層された。沈殿物はサーモサイクラーの中で20
サイクルにわたり下記の温度範囲で培養された。
【0055】 第1サイクル: 5分 95℃、1分 45℃、1分 72℃ 第2〜第20サイクル: 1分 95℃、1分 45℃、1分 72℃ 使用されたテンプレートおよび使用されたイニシエータは下記の塩基配
列を有していた。 イニシエータ: 5’−GTTGATATTTATTTAATTCATAAAT
AAAAATCCCT−3’ (LOOP、非ホスホリル化) テンプレート: 5’−CCTCTGCAGACTACTATTACATAAT
ACGACTCACTATAGGGATCTGCACGTATACTTCTAT
AGTGTCACCTAAATAGGCAGTCTGTCGTCACAGCAA GAATTC AGG−3’ (SP6CATCH、PstIおよびEcoRI−識別塩基配
列には下線)。 反応の終了後に、反応沈殿物の1/10が分析のために3%アガロースゲル上
で切断された(図5)。
【0056】 図5は、添加された逆転写酵素の量だけが異なる並行実験の反応生成物を示し
たものである。この量は、最終濃度0.4μg/μl(パス2)、最終濃度0.
12μg/μl(パス3)、最終濃度0.04μg/μl(パス4)、最終濃度
0.012μg/μl(パス5)、最終濃度0.004μg/μl(パス6)、
最終濃度0.0012μg/μl(パス7)、およびHIV−I逆転写酵素の添
加(パス8)であった。
【0057】 HIV−I逆転写酵素による予備培養の後に、PCRの過程で、テンプレート
の長さとイニシエータの長さの2倍との合計(約176塩基長)に相当する長さ
を有する断片が増幅される。この生成物の増幅は、HIV−I逆転写酵素の濃度
が中程度(パス4〜6)の場合に特に効率的である。HIV−I逆転写酵素を使
用しないテンプレートの予備培養はテンプレートを変化させることはなく、PC
Rの過程でその増幅は行われない(パス8)。 反応生成物には制限酵素による
処理による特徴付けが行われた。それぞれ両端の一方に配置された識別塩基配列
を有するEcoRIないしPstIだけによる反応生成物の切断の場合は、両イ
ニシエータの一方と、テンプレートの4つの追加塩基とが除去され、反応生成物
が約39塩基分だけ短縮されることになる。両酵素による反応生成物の切断の場
合は、両イニシエータと、テンプレートの8つの追加塩基とが除去され、反応生
成物が約78塩基分だけ短縮されることになる。 さらなる分析のために、反応生成物はクローン化され、塩基配列決定された。
塩基配列分析により、反応の過程でテンプレートの両端においてテンプレートと
イニシエータ塩基配列との大部分に重なり合いのない直接融合が起こることが確
認され、しかも、若干の場合には、少数の塩基の挿入ないし欠失が発見された。
【0058】例5 : 例1の場合と同様に、同じ反応条件の下で反応が行われたが、ただし、HIV
−I逆転写酵素の代わりに、0.25単位/μlの大腸菌のDNAポリメラーゼ
Iの大きな断片のエキソヌクレアーゼ欠失変異体(Klenow Exo-; De
rbishire et al. (1988) Science 240, 199-201; New England Biolabs, Schwal
bach)が使用された。結果として、IDA反応に内在する反応メカニズムをうか
がわせる類似のプライマラダーが得られた。 使用された核酸分子との関連で、例えば Sambrook et al. (1989) Molecular
Cloning:A Laboratory Manual, Second Edition, Cold Spring Harbor Laborato
ry Press, Cold Spring Harbor, New York に記載されているような通常の分子 生物学標準法(塩基配列決定、制限消化、ゲル電気泳動、その他)が使用された
。タンパク質化学法との関連で、例えば、使用される酵素の純粋化に関しては、
Manual Protein Purification, Princip. High Res. Meth. and Appl., Janson
and Ryden, VCH Publishrers, New York, 1989 を参照されたい。制限酵素(MBI
Fermentas、リトアニア)、Taq−ポリメラーゼ(Promega)等の使用はメー カーの指示に従って行われた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SZ,UG,ZW),EA(AM ,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM) ,AL,AM,AT,AU,AZ,BA,BB,BG, BR,BY,CA,CH,CN,CU,CZ,DE,D K,EE,ES,FI,GB,GE,GH,GM,HU ,ID,IL,IS,JP,KE,KG,KP,KR, KZ,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LV,M D,MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ,PL ,PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI,SK, SL,TJ,TM,TR,TT,UA,UG,US,U Z,VN,YU,ZW (72)発明者 エーリヒト ラルフ ドイツ連邦共和国 デー09306 ロッホリ ッツ オーベル リンデンベルクシュトラ ーセ 40

Claims (37)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 核酸を合成および場合によっては増幅する方法において、ハ
    イブリダイゼーションには依存しておらず、少なくとも最小限3’端が1本鎖で
    ある核酸により開始されるポリメラーゼ触媒反応という特徴を有する方法。
  2. 【請求項2】 最小限3’端が1本鎖であるイニシエータ核酸が鋳型塩基配
    列に依存して延長されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 最小限部分的に2本鎖の鋳型核酸の少なくとも1つの鎖がイ
    ニシエータ核酸の自由3’−OHに基づいて複製されることを特徴とする請求項
    1または2に記載の方法。
  4. 【請求項4】 最小限部分的に2本鎖の鋳型核酸の少なくとも1つの鎖がイ
    ニシエータ核酸に依存して延長されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  5. 【請求項5】 少なくとも最小限3’端に1本鎖領域を有するイニシエータ
    核酸が最小限部分的に2本鎖の鋳型核酸の自由3’−OHに基づいて複製される
    ことを特徴とする請求項1または4に記載の方法。
  6. 【請求項6】 その反応生成物が核酸分子を含み、核酸分子の塩基配列が少
    なくともイニシエータ核酸塩基配列分だけ延長された鋳型核酸に対応しているこ
    とを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。
  7. 【請求項7】 イニシエータ核酸の最終濃度が0.2mM〜2pMであるこ
    とを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の方法。
  8. 【請求項8】 イニシエータ核酸の最終濃度が0.2mM〜20nMである
    ことを特徴とする請求項7に記載の方法。
  9. 【請求項9】 複製すべき鋳型核酸の最終濃度が0.2mM〜たった1つの
    分子であることを特徴とする請求項1〜8のいずれか一項に記載の方法。
  10. 【請求項10】 複製すべき鋳型核酸の最終濃度が5μM〜20pMである
    ことを特徴とする請求項9に記載の方法。
  11. 【請求項11】 ポリメラーゼ活性を有する少なくとも1つの酵素の最終濃
    度が40mg/ml〜10-6mg/mlであることを特徴とする請求項1〜10
    のいずれか一項に記載の方法。
  12. 【請求項12】 ポリメラーゼ活性を有する酵素の最終濃度が4mg/ml
    〜10-5mg/mlであることを特徴とする請求項11に記載の方法。
  13. 【請求項13】 ポリメラーゼ活性を有する酵素が逆転写酵素であることを
    特徴とする請求項1〜12のいずれか一項に記載の方法。
  14. 【請求項14】 逆転写酵素がHIV−I−逆転写酵素であることを特徴と
    する請求項13に記載の方法。
  15. 【請求項15】 HIV−I−逆転写酵素がヒスチジン標識を備えているこ
    とを特徴とする請求項14に記載の方法。
  16. 【請求項16】 ポリメラーゼ活性を有する酵素がDNA依存性DNAポリ
    メラーゼであることを特徴とする請求項1〜12のいずれか一項に記載の方法。
  17. 【請求項17】 DNAポリメラーゼが大腸菌からのKlenow Exo-であるこ
    とを特徴とする請求項16に記載の方法。
  18. 【請求項18】 ポリメラーゼ触媒反応が等温性であることを特徴とする請
    求項1〜17のいずれか一項に記載の方法。
  19. 【請求項19】 反応中の鋳型核酸の連続的な延長が、鋳型核酸の5’端を
    再生する活性を有するリストリクターゼの添加により妨げられることを特徴とす
    る請求項1〜18のいずれか一項に記載の方法。
  20. 【請求項20】 少なくとも1つのイニシエータ核酸がリボ核酸であること
    を特徴とする請求項1〜19のいずれか一項に記載の方法。
  21. 【請求項21】 RNAイニシエータが2本鎖への補充の後に少なくとも部
    分的にリボヌクレアーゼにより分解されることを特徴とする請求項20に記載の
    方法。
  22. 【請求項22】 少なくとも1つのイニシエータ核酸が核酸類似物であるこ
    とを特徴とする請求項1〜21のいずれか一項に記載の方法。
  23. 【請求項23】 核酸類似物がペプチド核酸(PNA)であることを特徴と
    する請求項22に記載の方法。
  24. 【請求項24】 鋳型核酸の混合物が複製され、場合によっては増幅される
    ことを特徴とする請求項1〜23のいずれか一項に記載の方法。
  25. 【請求項25】 イニシエータ核酸の混合物が使用されることを特徴とする
    請求項1〜24のいずれか一項に記載の方法。
  26. 【請求項26】 請求項1〜25のいずれか一項に記載の方法がPCR反応
    または別のプライマ依存性増幅反応に前置されていることを特徴とする核酸の増
    幅方法。
  27. 【請求項27】 核酸分子が塩基配列相補なしで相互に融合させられること
    を特徴とする請求項1に記載の方法。
  28. 【請求項28】 1本鎖核酸が基本鋳型の役割を果たし、ハイブリダイゼー
    ション非依存性反応段階に先行して、鋳型の3’端を相補するイニシエータ核酸
    の鋳型へのハイブリダイゼーションと2本鎖のポリメラーゼ触媒補充とが行われ
    ることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  29. 【請求項29】 請求項28に記載の方法を含む、同時に増幅を行いつつR
    NAを2本鎖DNAに書換える方法。
  30. 【請求項30】 請求項1に記載の方法を含む、核酸を塩基配列不特有融合
    させる方法。
  31. 【請求項31】 請求項1に記載の方法を含む、塩基配列相同性のないDN
    Aをシャッフルする方法。
  32. 【請求項32】 請求項1に記載の方法を含む、長いランダムDNAを製造
    する方法。
  33. 【請求項33】 請求項1に記載の方法を含む、任意の塩基配列のオリゴヌ
    クレオチドを酵素合成する方法。
  34. 【請求項34】 請求項1〜33のいずれか一項に記載の方法により製造さ
    れる核酸分子。
  35. 【請求項35】 請求項1〜33のいずれか一項に記載の方法により生じる
    中間生成物。
  36. 【請求項36】 少なくとも1つの核酸とポリメラーゼ活性を有する少なく
    とも1つの酵素との錯体を含むことを特徴とする請求項35に記載の中間生成物
  37. 【請求項37】 請求項1〜33のいずれか一項に記載の方法を使用して製
    造されたタンパク質分子、ならびに対応する遺伝子。
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