JP2001516331A - エチレン性不飽和1,3−ジケトアミド官能性化合物類、そのポリマー類並びにそれらを含有するラテックス配合物類 - Google Patents

エチレン性不飽和1,3−ジケトアミド官能性化合物類、そのポリマー類並びにそれらを含有するラテックス配合物類

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Abstract

(57)【要約】 新規なエチレン性不飽和1,3−ジケトアミド官能性化合物、それを含むポリマー類および1,3−ジケトアミド官能性ペンダント部分を有する重合体成分を含むラテックス配合物類を開示する。1,3−ジケトアミド官能性ペンダント部分は優れた加水分解安定性を有する。

Description

【発明の詳細な説明】 発明の名称 エチレン性不飽和1,3−ジケトアミド官能性化合物類、 そのポリマー類並びにそれらを含有するラテックス配合物類 発明の背景 発明の技術分野 本発明は、エチレン性不飽和1,3−ジケトアミド官能性化合物類及びそれら から製造されるそのポリマー類に関する。本発明はまた、1,3−ジケトアミド 官能性ペンダント部分を有する重合体成分を含有するラテックス配合物類であっ て優れた加水分解安定性を有利に発揮する配合物類に関する。関連背景技術 のような活性メチレン基を含有するエチレン性不飽和モノマー類及びペンダント 活性メチレン基を有する、かかるモノマー類から製造されるポリマー類は以前か ら知られている。例えば、米国特許第3,459,790号は写真フィルム中の ゼラチン増量剤若しくは代替材として使用するポリマー類を形成するための、2 −アセトアセトキシエチルメタクリレートや2−アセトアセトキシエチルアクリ レートのようなアセト酢酸エステル類を開示している。 エチレン性不飽和主鎖から延びた側鎖中にアミド基及び活性メチレン架橋部位 を有する重合性化合物類が米国特許第4,215,195号に開示されている。 これら重合性化合物類は高分子発色剤、バイン ダー並びにゼラチン増量剤として機能することができるポリマー類を生成するた めに使用されるものであり、一般的に式: (式中、Rは水素又はメチルであり;R1はシアノ又は (式中、R2はアルキルである)であり;Zは−X−R3−X−又は (式中、各−X−は−O−又は−NR4−(但し、少なくとも一方の−X−は− NR4−(式中、R4は水素又はアルキルである)である)であり;R3は二価の 炭化水素であり;且つD1及びD2は5乃至7員環を共に完成するのに必要な炭素 原子である)である)で表される。アセトアセトアミドエチルメタクリレートが 使用し得る重合性モノマーの例として挙げられている。 種々のアセト酢酸エステル類及びアセトアセトアミド類の製造方法が良く知ら れている。例えば、J.Witzeman,et al.,The Journal of Organic Chemistry ,56,1713-18(1991)は第三ブチルアセト酢酸類と種々の求核分子との反応によ るアセト酢酸エステル類及びアセトアセトアミド類の製造方法を開示している。 この文献は、アセトアセチル化した材料類が医薬、農薬、化学並びにポリマー工 業における化 学的中間体として使用することができると報告している。 より詳細には、ラテックス組成物類中において多官能性アミン類と組み合わせ てアセトアセトキシ−官能性部位−含有ポリマー類を使用することが知られてい る。かかる組成物類は、基体に塗布すると、エナミン結合の形成を介して該アミ ン類を該アセトアセトキシ−官能性部位で架橋することによって膜を形成するこ とができる。例えば、PCT国際公開第WO93/16133号は少なくともア セトアセトキシ官能性ペンダント部分を有する重合体成分を含有する、特に有利 な貯蔵安定性単一パッケージラテックス配合物を開示している。この公報は、好 ましいアセトアセトキシ官能性部位−成分として、アセトアセトアミドメタクリ レート、アセトアセトアミドアクリレートのようなアセトアセトアミド類と共に 、アセトアセトキシエチルメタクリレート(”AAEM”)やアセトアセトキシ エチルアクリレート(”AAEA”)、アセト酢酸アリル及びアセト酢酸ビニル が挙げられることを開示している。ラテックス配合物中でアセトアセトアミド類 を使用することは例示されてはいない。これら文献は、その中にアリーレン基を 有するアセトアセトアミド化合物、或いはかかるアセトアセトアミドのラテック ス配合物中での使用については開示も示唆もしてはいない。 米国特許第5,098,974号は、アクリルポリマーであって、ペンダント 第三アルキル第一アミン基、及びイソシアネート基と反応し得る少なくとも一つ の他のペンダント官能基を有する顔料摩砕担体として使用されるものを開示して いる。ペンダント第三アルキル第一アミン基を有するモノマーは、触媒の存在下 で、メタ−イソプロペニル−α,α−ジメチルベンジルイソシアネートのような 第三アルキル イソシアネートをジアセトンアルコール(4−ヒドロキシ−4−メチル−2−ペ ンタノン)のような第三アルコールと反応させることにより製造することができ る。しかし、アセトアセトアミド類の製造については開示も示唆もされてはいな い。 WO93/16133に開示された上記アセトアセトキシ官能性部位含有成分 を用いて所望のラテックス配合物を提供することはできるが、水性ポリマー配合 物中で用いるアセトアセトキシ官能性部位の加水分解安定性の向上に対する要求 が依然として存在している。加水分解安定性の向上したアセトアセトキシ官能性 垂下部位をするラテックス配合物は、高められた貯蔵安定性並びにそれに基づく 従来技術の配合物より極めて高い商業的価値を有利に有するものとなる。 発明の概要 本発明は、新規なエチレン性不飽和1,3−ジケトアミド官能性化合物類であ って式(I):(式中、R5は水素、1乃至10個の炭素原子を有するアルキル、6乃至20個 の炭素原子を有するアリール又は7乃至20個の炭素原子を有するアラルキルで あり; Aは式: (式中、R1は水素、1乃至10個の炭素原子を有するアルキル、6乃至20個 の炭素原子を有するアリール又は7乃至20個の炭素原子を有するアラルキルで あり; R2は水素、1乃至10個の炭素原子を有するアルキル、6乃至20個の炭素 原子を有するアリール又は7乃至20個の炭素原子を有するアラルキルであり; Xは6乃至20個の炭素原子を有するアリーレンであり; R3及びR4は独立的に、1乃至10個の炭素原子を有するアルキル、6乃至2 0個の炭素原子を有するアリール又は7乃至20個の炭素原子を有するアラルキ ルであり; Yは−NH−又は−O−であり; Zは1乃至10個の炭素原子を有するアルキレンであり; m、n及びpは独立的に0又は1であり;かつ QはO又は単結合である)で表される基であり;かつ BはA、1乃至10個の炭素原子を有するアルキル基、6乃至20個の炭素原 子を有するアリール又は7乃至20個の炭素原子を有するアラルキルである)で 表される。具体例としてのアリーレン基としては、置換又は非置換であり得るフ ェニレン、ナフチレン等を挙げることができるが、これらには限定されない。好 ましくは、Xはフェニレンであり、pは1である。 本発明はまた、少なくとも式Iのエチレン性不飽和1,3−ジケトアミド官能 性化合物から誘導されるポリマーに関する。該ポリマーはホモポリマーであるこ とも、上記エチレン性不飽和1,3−ジケトアミド官能性化合物と付加重合性モ ノマーとのコポリマーであることもできる。かかる付加重合性モノマーは当業者 に周知であり、例えば、 エチレン性化合物等を含む。本発明の好ましい態様は、エチレン性不飽和酸官能 性化合物に由来する酸官能性ペンダント部分と、上記式Iの1,3−ジケトアミ ド官能性化合物に由来するエチレン性不飽和1,3−ジケトアミド官能性ペンダ ント部分との双方を含むポリマーに関する。 本発明の更に別の態様は、(a)少なくとも、式Iの1,3−ジケトアミド官 能性化合物に由来するから誘導される1,3−ジケトアミド官能性ペンダント部 分を有する重合体成分、(b)多官能性アミン及び(c)蒸発可能な水性キャリ アーを含有するラテックス配合物に関する。好ましくは、上記多官能性アミンは 非高分子多官能性アミンである。上記ラテックス配合物は単一パッケージラテッ クス配合物、即ち、上記重合体成分と多官能性アミンとを結合させて貯蔵又は輸 送する配合物の形態、或いは上記重合体成分とアミンとを使用直前まで別々にし ておく二パッケージラテックス配合物の形態の何れを採ることもできる。もしア ルカリ可溶性配合物が所望であれば、本発明のラテックス配合物は、好ましくは 更に上記1,3−ジケトアミド官能性ペンダント部分を有する重合体成分と同一 又は別の重合性成分内に酸官能性ペンダント部分を含有せしめる。カルボキシル 官能性(functionality)を有する単一パッケージラテックス配合物においては 、該ラテックス配合物中に、上記1,3−ジケトアミド官能性ペンダント部分と 多官能性アミンとの架橋を阻止するのに効果的な量の揮発性塩基を含有している ことが同様に好ましい。本発明のポリマー類及びラテックス配合物類において使 用する1,3−ジケトアミド官能性部分は、優れた加水分解安定性を有利に発揮 するので、かかる配合物は1,3−ジケトアミド官能性を低下させることなく長 期間貯蔵す ることができる。 発明の詳細な説明 本発明のエチレン性不飽和1,3−ジケトアミド官能性化合物は前記式Iによ って表される。この発明の好ましいエチレン性不飽和1,3−ジケトアミド官能 性化合物は式(II): (式中、R1は水素、1〜10個の炭素原子を有するアルキル、6〜20個の 炭素原子を有するアリール、7〜20個の炭素原子を有するアラルキル、ハロ、 −CO2CH3または−CNであり; R2は水素、1〜10個の炭素原子を有するアルキル、6〜20個の炭素原子 を有するアリールまたは7〜20個の炭素原子を有するアラルキルであり; Xは6〜20個の炭素原子を有するアリーレンであり; R3、R4及びR5は独立的に1〜10個の炭素原子を有するアルキル、6〜2 0個の炭素原子を有するアリールまたは7〜20個の炭素原子を有するアラルキ ルであり;そして R6は1〜10個の炭素原子を有するアルキル、6〜20個の炭素原子を有す るアリールまたは7〜20個の炭素原子を有するアラルキルである) によって表される。好ましくは、Xはフェニレンである。また、R3、R4及びR6 がメチル基であって、R2及びR5は水素であることが好ましい。更に好ましく は、R2は水素またはメチル基である。 代表的なこの発明のエチレン性不飽和1,3−ジケトアミド官能性化合物には 、限定的ではなく、3−イソプロペニル−α,α−ジメチルベンジルアミドアセ トアセテート、4−イソプロペニル−α,α−ジメチルベンジルアミドアセトア セテート、4−エチレニル−フェニルアミドアセトアセテート等がある。3−イ ソプロペニル−α,α−ジメチルベンジルアミドアセトアセテート及び4−イソ プロペニル−α,α−ジメチルベンジルアミドアセトアセテートが最も好ましい 。 この発明のエチレン性不飽和1,3−ジケトアミド官能性化合物は当業者に周 知の方法を使用して製造することが出来る。代表的な反応図式I、II及びII Iはこの発明の化合物を製造する方法を説明するものである。図式I、II及び IIIにおいて用いられる出発物質は容易に入手できるかまたは公知の方法によ って調製することが出来る。例えば、米国特許第5,098,974号に開示さ れており、ここにそれを引用することによってその内容を組み入れることとする 。 下記の図式Iはこの発明の化合物の調製を説明するもであり、先ず、エチレン 性不飽和とイソシアネート置換との両方を有するアリール化合物(例えば、メタ −イソプロペニル−α,α−ジメチルベンジルイソシアネート(”m−TMI” ))をアセトアセテート(例えば、エチルアセトアセテート)と触媒(例えば、 ジブチル錫ジラウレート)の存在において反応させてウレタンを生成する。次ぎ に、このウレタンを、酸性の水性雰囲気でウレタンに熱をかけることによってこ の発明の化合物へ分解する。 図式I:(3−イソプロペニル−α,α−ジメチルベンジルアミドアセトアセ テートの調製) この発明の化合物を製造するためのもう一つの方法は図式IIに説明される。 この図式において、エチレン性不飽和とイソシアネート置換との両方を有する化 合物(例えば、”m−TMI”)を第三級アルコール(例えば、4−ヒドロキシ −4−メチル−2−ペンタノン)と反応させてウレタンを生成する。このウレタ ンを次ぎに、熱をかけることによって分解して二酸化炭素を除去しそしてアミン (例えば、3−イソプロペニル−α,α−ジメチルベンジルアミン)を生成する 。その後、このアミンを、熱をかけながら、アセトアセテート(例えば、t−ブ チルアセトアセテート)と接触させて(これがアミンと反応するジケテン−アセ トンアダクトを生成すると考えられる)この発明の化合物を生成する。 図式II:(3−イソプロペニル−α,α−ジメチルベンジルアミドアセトア セテートを調製するもう一つの方法) 下記の図式IIIは、p−アミノスチレン及びジケトン−アセトン付加物(図 式IIに記載された方法に類似の方法でアセトアセテートから誘導された)を使 用する4−エチル−フェニルアミノアセトアセテートの調製方法を説明するもの である。 図式III:(ジケトン−アセトン付加物を使用する4−エチル−フェニルア ミノアセトアセテートの調製) 本発明のエチレン不飽和1,3−ジケトアミド官能性化合物を使用して重合す ることによってポリマーを生成し、1,3−ジケトアミド官能性ペンダント部分 を有するポリマー主鎖を形成する。このエチレン不飽和1,3−ジケトアミド官 能性化合物を他のエチレン性不飽和コポリマーと重合してポリマーを生成するこ ともできる。好ましくは、そのようなエチレン性不飽和コポリマーはペンダント カルボン酸官能性を有する。そのような場合において、そのポリマーは1,3− ジケトアミド官能性ペンダント部分とカルボン酸官能性ペンダント部分との両方 を持っている。 本発明の目的に適したエチレン不飽和性カルボン酸を含むモノマーには、限定 的ではなく、アクリル酸、エタクリル酸、フマル酸−モノエチルエステル、フマ ル酸、イタコン酸、マレイン酸、無水マレイン酸、メタクリル酸、フマル酸−モ ノメチルエステル、マレイン酸水素メチル、及びそれらの組合せがある。しかし ながら、この発明のポリマーは、得られたコポリマーの1,3−ジケトアミド官 能性を阻害しない如何なる付加重合性モノマーを使用しても製造することが出来 る。 好ましいエチレン性不飽和カルボン酸を含むモノマーは、アクリル酸、メタク リル酸、及びそれらの組合せよりなる群から選ばれる。 エチレン不飽和性カルボン酸を含むモノマー及び1,3−ジケトアミド官能性 化合物を使用して、酸官能性ペンダント部分と1,3−ジケトアミド官能性ペン ダント部分との両方を有するポリマーを作ることが出来る。また、二つの別々の ポリマーを調整することも可能であり、その一つは酸官能性ペンダント部分を有 し、他の一つは1,3−ジケトアミド官能性を有し、そしてそれらのポリマーを 一緒に混合す る。 この発明の化合物及びモノマーは、もし存在すれば、典型的には、従来の遊離 基開始剤の触媒量の存在において重合される。適当な開始剤(触媒とも言う)に は、限定的ではなく、一定の水溶性開始剤、種々のアゾ化合物、選択性レドック ス配合(select redox combination)、及び有機過酸化物がある。しかし、遊離基 を発生することが出来るすべての開始剤を使用することが出来る。 適当な水溶性開始剤には、限定的ではなく、過酢酸;一定の過ホウ酸塩;一定 の過燐酸塩;一定の過硫酸塩、例えば、過硫酸ナトリウム、カリウム、アンモニ ウム及びバリウム;アセチルペルオキシド;過酸化水素;ヒドロペルオキシド、 例えば、第三級ブチルヒドロペルオキシド;及びそれらの組合せがある。本発明 において好ましい水溶性遊離基開始剤は過硫酸アンモニウムである。 適当なアゾ開始剤には、限定的ではなく、アゾジイソブチルニトリル;アゾビ スジメチルバレロニトリル;アゾジイソブチルアミド;アゾビス(アルファ−エ チルブチルニトリル);アゾビス(アルファ,ガンマ−ジメチルカプロニトリル );及びそれらの組合せがある。 本発明の目的に好適な一つのレドックス配合は、レドックス配合の酸化成分と しての水溶性過硫酸塩、及びレドックス配合の還元成分としてのハイドロサルフ ァイト、例えばナトリウムハイドロサルファイト、から構成することが出来る。 また、水溶性の亜流酸水素塩、二亜硫酸塩及び/またはチオ硫酸塩、及びホルム アルデヒドスルホキシレートをハイドロサルファイトの代わりに使用することも できる。 産業上の応用性 本発明のエチレン性不飽和1,3−ジケトアミド官能性化合物は1, 3−ジケトアミド官能性ペンダント部分を有するポリマーを製造するのに使用さ れる。これらのポリマーは多官能性アミンのような架橋剤と組み合わせて硬化可 能な組成物又は配合物とすることが出来る。先に述べたように、本発明の好まし い態様は、(a)式Iの化合物から誘導された少なくとも1,3−ジケトアミド 官能性ペンダント部分を有する重合体成分、(b)非高分子多官能性アミン及び (c)蒸発可能な水性キャリアーを含むラテックス配合物を指向するものである 。本発明のこのラテックス配合物は、厚紙、紙、木材、リノリウム、コンクリー ト、石、大理石及びテラゾの様な基質及び各種金属表面に塗布することでそれら に耐久性のある高分子膜及びコーティングを提供するのに使用できる。 本発明の新規ラテックス配合物は床磨き剤、塗料、接着剤などの表面コーティ ングを製造するのに使用できる。更に特に、これら組成物は、厚紙、コンクリー ト、カウンタートップ、床、大理石及びテラゾ、紙、石、タイル、木材及び研磨 金属表面及び金属箔を含む各種金属表面のような各種基質上に耐久性があり耐摩 擦性及び耐溶剤性の表面コーティング又は仕上材料を提供できる。 本発明のラテックス配合物の別の用途は多様な消費者及び産業上の用途のため の水性接着剤の製造である。 産業上の最終用途としては、建設機械及び設備用、橋梁面及び路面用、製造ラ イン機械の各種部品及び構成要素用、及び自動車構成要素の広い組合わせ用の表 面コーティング及び仕上材料が含まれる。 消費者最終用途としては、衣類洗濯機及び乾燥機、皿洗浄機、ラジオ、レンジ 及びオーブン、冷蔵庫、テレビジョンセット、及びビデオカセットレコーダーの 様な家庭用機器の広い組み合わせの各種構成要 素用の耐久性のある高分子膜及び表面コーティングが含まれる。 産業上の用途、家庭用途及びその他用の木材用最終用途としては、ステイン及 びワニスの様な室内及び屋外木材表面コーティングが含まれるが、これらに限ら れない。 本発明の新規ラテックス配合物はまた塗料及びその他の表面コーティング用の 増粘剤として、並びに乾燥時に架橋する必要のある印刷インク及びその他の配合 物用の増粘剤として、工業的に又は消費者用に使用する事が出来る。更にこれに 関連して、本発明の原理に従って製造された種々の特定のラテックス配合物はあ る種の仕上材料並びに紙などの多種の比較的薄い基質その他の表面処理剤を提供 できる。ここでその様な仕上材料及び表面処理剤はホルムアルデヒドを放出する ことなしに架橋できる。その様な最終用途は、例えば、剥離コーティング、刷り 重ねワニスの製造用に、及び輪転グラビア印刷コーティングの製造に関連して、 特に望ましい。 本発明のラテックス配合物のなおまた別の特定の最終用途は、約25℃乃至約 0℃の比較的低温で、各種厚みの膜を生成する必要がありかつその上それらの架 橋した重合構造によって望ましい表面硬度及び耐久性を提供する建築表面コーテ ィングの広い組み合わせの製造に於いてである。 本発明の新規ラテックス配合物はその上、希望により、バルクサイズの量で又 は各種少量サイズの容器で出荷できる。例えば、ある産業的に使用する者を満足 させるために、本発明の配合物は55ガロンドラム、又はもし希望すれば、鉄道 貨車の様な大量で、容易に出荷できる。なおまた、もし消費者がより少量、より 便利なサイズの容量を希望するならば、本ラテックス配合物を1ガロン又は少量 容器又は従来 のエアロゾル容器で販売できる。 本発明のラテックス配合物は各種形態の実施態様を受け入れることが出来る。 下記は現在の幾つかの実施態様であるが、これら実施態様は本発明の単なる例示 であり、これらに限定されない。 ここに使用される用語「分散系」は、その1つの相が、バルク物質全体に分配 された、屡々コロイドサイズの範囲の、微細に分裂された粒子(finely-divided particles)から成る(ここで微細に分裂された粒子は分散相または不連続相を形 成し、そしてバルク物質は連続相または分散媒を形成している)2相系を意味す る。 ここに使用される用語「高温」は室温(20乃至25℃)より高い如何なる温 度をも意味する。 本発明のラテックス配合物の特に顕著な態様の1つは、それが卓越した加水安 定性かつそのために貯蔵安定性を有する組成物であり得ると言う事実である。本 発明のラテックス配合物は1種の重合性成分のみを含むか又は少なくとも2種の 重合性成分を含む事の出来る低-VOC("Volatile Organic Content")水性組成 物であり得る。前者の場合、重合性成分は少なくとも1,3−ジケトアミド官能 性部分を所有する必要があり、そして好ましくは酸−官能性並びに1,3−ジケ トアミド官能性ペンダント部分の両方を所有する。後者の場合、一方の重合性成 分は酸−官能性ペンダント部分を有し、そして他方の重合性成分は1,3−ジケ トアミド官能性部分を有する。 もし重合性成分が酸官能性(acid functionality)及び1,3−ジケトアミド官 能性(1,3-diketoamide functionality)の両方を含む時は、好ましくは酸−官能 性は、酸価が約30乃至約300の範囲の重合性成分を生成するのに十分な量で あり、そしてそのような重合性成分の 重量平均分子量(「Mw])値は典型的には約2,000乃至50,000であ る。好ましくは、重合性成分の酸価は約50乃至約150の範囲であり、そして Mw値は約2,000乃至約40,000、より好ましくはMw値は約2,00 0乃至約30,000である。 しかしながら、少なくとも2種の重合性成分がある場合には、1,3−ジケト アミド官能性ペンダント部分を有する重合性成分は典型的には約2,000乃至 約1,000,000のMw値を有する。好ましくは、Mw値は約5,000乃 至約500,000である。より好ましくは、Mw値は約15,000乃至約3 00,000そして最も好ましくは、Mw値は約50,00乃至約200,00 0である。この場合、酸官能性を有する重合性成分は構造中でのみ重合性であり 得る。その様な重合性成分は約50乃至約150の酸価並びに好ましくは約2, 000乃至約40,000、より好ましくは、約2,000乃至約30,000 のMw値を有する。 本発明のラテックス配合物は多官能性アミン含有化合物を包含する。ラテック ス配合物は単一パッケージ組成物又は二個パッケージ組成物のいずれかとして供 給されうる。二個パッケージ組成物においては重合性成分は使用直前に多官能性 アミンと混合される。単一パッケージ組成物においては重合性成分と多官能性ア ミン含有化合物は共に混合されそして使用するまで混合した形で貯蔵される。 少なくとも2種のアミン官能性部分を有する好ましい多官能性アミン含有化合 物は、典型的にはモルあたり約2,000グラム以下の化学式量、そして好まし くはモルあたり約1,000以下の化学式量を有する非高分子多官能性アミン含 有化合物である。しかしながら、重合性成分の1,3−ジケトアミド官能性ペン ダント部分と架橋できる 如何なる多官能性アミン含有化合物も本発明のラテックス配合物に使用できる。 本発明のラテックス配合物は、好適なサイズの攪拌反応器中に開始剤、界面活 性剤及び蒸発可能な水性キャリアーのあらかじめ選択された相対量を合わせ、そ して攪拌されている反応器内容物を、要求される反応温度、一般的には40乃至 90℃、より好ましくは75乃至85℃であらかじめ決めた時間中、一般的には およそ1時間加熱することによって製造されてよい。もし要求されるならば、こ の時点で、少なくとも一つの任意の連鎖移動剤もまた、攪拌されている反応器内 容物に混合されてよい。必要なら、反応容器から酸素を排除するために、窒素若 しくは他の適当な不活性ガスが反応器の頭隙に導入されてもよい。 界面活性剤成分は一般的には、少なくとも一つのノニオン乳化剤か、少なくと も一つのアニオン乳化剤か、或いはノニオン乳化剤とアニオン乳化剤との混合物 を含んで成る。両性乳化剤はもちろんカチオン乳化剤も又必要ならば一定の状況 下で用いられてよい。 有用なアニオン界面活性剤の例としては以下のものが含まれるがそれらに限定 はされない:有機硫酸塩及びスルホン酸塩、例えば、2−エチルヘキシル硫酸ナ トリウム、2−エチルヘキシル硫酸カリウム、ノニル硫酸ナトリウム、ラウリル 硫酸ナトリウム(「NaLS」)、メチルベンゼンスルホン酸カリウム、トルエ ンスルホン酸カリウム、そしてキシレンスルホン酸ナトリウム、といったアルキ ル、アリール及びアルカリル硫酸及びスルホン酸ナトリウム及びカリウム;高級 脂肪アルコール例えば、エトキシレート化或いはスルホネート化された、ステア リルアルコール、ラウリルアルコールなど;スルホコハク酸ナ トリウム若しくはカリウムジアミル特にスルホコハク酸ナトリウムジオクチルの ような、スルホコハク酸アルカリ金属塩のジアルキルエステル;種々のホルムア ルデヒド−ナフタレン硫酸縮合生成物;アルカリ金属塩、部分アルカリ金属塩、 及び錯有機リン酸エステルの遊離酸;及びこれらの組み合わせ。 本発明のラテックス配合物を調製するのに用いられ得るノニオン界面活性剤の 例としては以下のモノが含まれるがそれらに限定はされない:ポリエステル、た とえば直鎖及び/又は分枝鎖アルキル及びアルカリルポリエチレングリコール及 びプリプロピレングリコールエステル及びチオエーテルを含むエチレンオキシド 及びプロピレンオキシド縮合物;ヘプチル−フェノキシポリ(エチレンオキシ) エタノール、ノニル−フェノキシポリ(エチレンオキシ)エタノール等といった 、約7乃至約18個の炭素原子及び約4乃至約240のエチレンオキシユニット を含むアルキル基を有するアルキル−フェノキシポリ(エチレンオキシ)エタノ ール;ソルビタン、ソルバイド、マンニタン、及びマンナイドを含む、ヘキシト ールのポリオキシアルキレン誘導体;ソルビタンモノラウレート、ソルビタンモ ノパルミテート、ソルビタンモノステアレート、ソルビタントリステアレート、 ソルビタンモノオレエート、及びソルビタントリオレエートのポリオキシアルキ レン誘導体といった、部分的長鎖脂肪酸エステル;プロピレンオキシドをプロピ レングリコールと縮合させることによって調製された塩基のような、エチレンオ キシドの疎水性塩基との縮合物;硫黄含有縮合物例えば、エチレンオキシドをノ ニル、ドデシル或いはテトラデシルメルカプタンのようなより高級のアルキルメ ルカプタンと或いはアルキル基が約6乃至約15個の炭素原子を含むアルキルチ オフェノール類と 縮合させることにより調製されたもの;ラウリル酸、ミリスチル鎖、パルミチン 酸或いはオレイン酸若しくはトールオイル脂肪酸のような酸混合物といった長鎖 カルボン酸のエチレンオキシド誘導体;オクチル、デシル、ラウリル或いはセチ ルアルコールといった長鎖アルコールのエチレンオキシド誘導体;及びこれらの 組み合わせ。 本発明のラテックス配合物のある特定の好適な態様の調製においては、蒸発可 能なキャリアーは本質的には水のみからなることだろう。しかしながら、本発明 のラテックス配合物のある特定の別の態様の調製においては、蒸発可能なキャリ アーは水と少なくとも一つの他の水−混和性の揮発性有機液体とを含んで成ると いうことが望ましい。ここでVOCの量は配合物リットル当たり200グラムを 越えない。 この点に関して有用な水−混和性の揮発性有機液体の例としてはアルコール; ジアルキルエーテル;エチレン及びプロピレングリコール、或いはそれらのモノ アルキル及びジアルキルエーテル;相対的に低い式量のポリエチレンオキシド及 びそれらのアルキル及びジアルキルエーテル(即ち、約200グラム/モルより も小さい化学式量を要する);ジメチルホルムアミド;ジメチルアセトアミド; 及びこれらの組み合わせを包含するがこれらに限定されない。 要求される反応温度に達した後、その温度を維持しながら、攪拌されている反 応内容物に乳化重合性混合物を、1時間というようにあらかじめ決めてある時間 をかけて、混ぜる。 乳化重合性混合物は、官能性部分を包含する1,3−ジケトアミド単量体成分 を少なくとも一つ含む。好ましくは混合物は、酸部分を包含する、一般的にはエ チレン的に不飽和である単量体成分をも少なくとも一つ含む。 乳化重合性混合物はさらに、エチレンのような、少なくとも一つの単量体アル ケン或いはそのポリマーはもちろん、少なくとも一つの単量体アクリル酸或いは メタクリル酸エステル又はそのポリマー、或いは少なくとも一つのビニルモノマ ー或いはポリマーを任意に含んでよい。但し、その様な迫加の任意成分は官能性 部分を及び酸部分を包含する上述したような1,3−ジケトンアミド成分と付加 重合し得る、ということが条件である。 好適なアクリル及びメタクリル酸エステルの例には、次のものが含まれるがそ れらに限定はされない:メチルアクリレート(「MA」)、メチルメタクリレー ト(「MMA」)、エチルアクリレート、エチルメタクリート、プロピルアクリ レート、プロピルメタクリレート、ブチルアクリレート(「BA」)、ブチルメ タクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート(「2−EHA」)、2−エチ ルヘキシルメタクリレート、デシルアクリレート、デシルメタクリレート、ヒド ロキシエチルアクリレート、ヒドロキシエチルメタクリレート(「HEMA」) 、ヒドロキシプロピルアクリレート、ヒドロキシプロピルメタクリレート、及び これらの組み合わせ。 簡単に上で説明したように、本願発明のラテックス配合物の好ましい製造方法 の一工程は、適当な大きさの攪拌した反応器中で、予め選択された相対量の開始 剤、界面活性剤、蒸発可能な水性キャリアー及びエマルジョン重合性成分を化合 させることである。好ましくは、反応器を所望の反応温度まで加熱し、成分を所 定の期間にわたって添加する間その温度に保ち、それによって水性ポリマーエマ ルジョンが製造される。任意に、所望であれば、連鎖移動剤もその時間に使用で きる。 反応保持期間中、エマルジョン重合性成分を付加重合させながら、攪拌反応器 内容物へ付加量の開始剤を加えることが望ましく、重合性成分の所望の転換度或 いは反応度又は転換パーセント或いは反応パーセントを達成できる。このような 付加量の開始剤又は成分は最初に選択した開始剤又は成分と同一或いは異なって いてもよい。さらに、所望であれば任意に連鎖移動剤を使用できる。 高分子配合物の粘度を制御するために、生成されるべきポリマーの分子量を調 節する必要がある。これは反応器内容物に適当な連鎖移動剤を加えることにより 達成できる。この目的を達成するための適当な連鎖移動剤は周知であり、四臭化 炭素及びジブロモジクロロメタンのような種々のハロゲン有機化合物;エタンチ オール、ブタンチオール、t−ブチル及びエチルメルカプトアセタートを含むア ルキルチオール及び芳香族チオールのようなイオウ含有化合物;及び重合中遊離 基によって容易に抜き取られる水素原子を有する種々の他の有機化合物がある。 さらに、特定な分子量を達成するために必要な連鎖移動剤の量はメイヤー式( Mayo equation)を使用して見積もることができる。(参照:表題「重合の原理 」のテキスト、226〜233頁、2版、George Odian著、John Wiley & Sons ,Inc.から1981年発行) 更なる適当な連鎖移動剤又は成分は、特に限定されないが、ブチルメルカプト プロピオナート;イソオクチルメルカプトプロピオン酸;イソオクチルメルカプ トプロピオナート(IOMP);ブロモホルム;ブロモトリクロロメタン(BT CM);四塩化炭素;n−ドデシルメルカプタン、t−ドデシルメルカプタン、 オクチルメルカプタン、テトラデシルメルカプタン及びヘキサデシルメルカプタ ンのようなアル キルメルカプタン;ブチルチオグリコレート、イソオクチルチオグリコレート及 びドデシルチオグリコレートのようなアルキルチオグリコレート;チオエステル ;及びそれらの混合物がある。 ラテックス配合物が酸官能基を有するならば、所望の反応変換の達成時の、反 応器内容物のpHは7未満、典型的には2.5乃至6の範囲内である。そのよう なpH条件下では、製造された付加重合粒子は、典型的には酸性水相では不溶性 であり、ミルキーホワイトの外観のラテックスを与える。ラテックスの外観にか かわらず、ラテックス配合物がカルボキシル官能基を含むならば、ゲル化を防ぐ ために好ましくは反応器内容物に有効量の塩基を加える。最も好ましくは、塩基 は揮発性塩基である。ラテックス配合物からの揮発性塩基の蒸発は重合体成分の 最終架橋反応を起こさせることができる。一方、本願発明のラテックス配合物が カルボキシル官能基を含まないのであれば、塩基の使用は必要ではない。 このように製造したエマルジョンポリマーの酸価が高い(すなわち、ポリマー 固形分の酸価が約80mgKOH/g以上)ならば、このように製造した白色の 反応ラテックスは溶解し、塩基の添加後にクリアーな溶液となる。このエマルジ ョン重合反応は、典型的には、酸官能性及び1,3−ジケトアミド官能性ペンダ ント部分の両者を有するアルカリ溶解性エマルジョンポリマーの生成物を与える 。 エマルジョンポリマーの酸価が低い(ポリマーの酸価が約80mgKOH/g 以下)場合、塩基性成分を添加したときポリマーは完全に溶解せず、白色でミル キーな外観が維持される。このポリマー粒子は、使用した特定なモノマー及びポ リマーの酸価に依存して、膨張し或いは比較的塩基の影響を受けなくなる。 好ましくは、ラテックス配合物は、単一パッケージ組成物の形態の時、延長さ れた単一パッケージ貯蔵安定性を与える量の塩基、最も好ましくは揮発性塩基を 含む。ゲル化を効果的に回避するのに必要な塩基の量は実施例を示さなくとも当 業者であれば容易に決定できる。 前述したように、少なくとも二つのアミン官能性部分を有する適切な多官能性 アミン含有化合物を、同様に、水性ポリマーエマルジョン中へ貯蔵前(単一パッ ケージ組成物)又は使用のすこし前(二個パッケージ組成物)のいずれかに合体 せしめる。この技術分野の当業者なら配合物の多官能性アミン成分が単一パッケ ージシステムでエナミンを形成することにより1,3−ジケトアミド官能基と架 橋し、それによりゲル化を生じさせるものと考えるであろうが、驚くことに、か かるゲル化を避けることができるのである。理論に拘束されることなく、1,3 −ジケトアミド官能基及びカルボキシル官能性の両方を有する配合物を安定化さ せるためのメカニズムは複雑であり、多分、(a)1,3−ジケトアミド基との 反応において多官能性アミンと競合し、それにより液体状態での架橋の程度を減 少させる塩基、及び(b)ポリマー上のカルボン酸基を中和し、それによりカル ボキシレートイオンを形成させる塩基に起因すると考えられ、カルボキシレート イオンはポリマーの溶解性を増加させ、それにより凝集させるのではなくむしろ 膨潤させることになるであろう。 かかる単一パッケージ配合物においては、少なくとも架橋のいくらかの部分、 又はある状況下においては架橋の大部分は液体相で、おそらく多官能性アミンを 添加した後数時間(すなわち1ないし4時間)以内に起こりうると考えられる。 したがって、推量に結び付けたくなく完全な開示を提供することを望むものでは あるが、1,3−ジケト アミド官能基及びカルボキシル官能基の両方を含有する反応器内容物に塩基を添 加すれば、(1)1,3−ジケトアミド官能性部分に対してアミン官能性部分と 競合し、それにより架橋の程度を減少させることになるかもしれないし、そして /あるいは(2)架橋反応が起こった時に生じるポリマー分散系のコロイドの安 定性を高めることができるかもしれないと現在では仮定されている。 優れた安定性を有し、また優れたコーテイング特性を持ったコーテイングを与 える、好適な組成物又は配合物を得るためには、ポリマーの酸価が約30及び3 00の間にあることが提案される。そして、ポリマーの酸価は約50及び150 の間にあることが好ましく、これにより代表的にはアルカリ溶解性の又はアルカ リ膨潤性のポリマーを与えるであろう。水性組成物の粘度が分子量に非常に依存 するものであることから、実際の固形物レベルでの所望の、低い粘度価を維持す るためには、エマルジョンポリマーの分子量範囲は比較的に少ないことが好まし い。したがって、エマルジョンポリマーのMwは、約2,000及び50,00 0の間の範囲にあることができ、また好適には、約2,000〜約40,000 の間の範囲内にあり、さらに好適には約2,000〜約30,000の間にある ことである。 そのような重合体成分、すなわち1,3−ジケトアミド官能性部分及びカルボ キシル官能性部分の両方を持ったものを水性キャリアーに溶解するためには、ア ンモニア、アミン、アルカリ金属水酸化物、又はこれらのいろいろな組み合わせ を所望により使用することができることが見い出された。そのような目的にあっ た適切なアミンとしては、メチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、 エチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、プロピルアミン、ジプロピ ルア ミン、ブチルアミン、及びこれらの組み合わせがあるが、これらに限定されるも のではない。(用語「プロピル」には、n−プロピル、イソプロピル及びこれら の組み合わせが含まれ、また、用語「ブチル」には、n−ブチル、sec−ブチ ル、tert−ブチル及びこれらの組み合わせなどが含まれるものと理解される )。前述したように、最も好適なアミン類は、アンモニア及びその他の揮発性ア ミン類のような揮発性である。 本発明のラテックス配合物は、エマルジョン重合反応を使用して製造してもよ く、例えば、開始剤、界面活性剤、任意に連鎖移動剤、及び蒸発可能な水性キャ リアーの総量の大部分を反応容器に導入する工程を行い、また、プレエマルジョ ン混合物を製造する目的で、開始剤、界面活性剤、任意に連鎖移動剤、及び蒸発 可能な水性キャリアーの総量の小部分中でエマルジョン重合可能な混合物をプレ エマルジョン化する工程を別に行い、そしてその後に、プレエマルジョン混合物 をすでに開始剤、界面活性剤、任意に連鎖移動剤、及び蒸発可能な水性キャリア ーの総量の大部分を含む反応容器に導入する工程を行うことにより製造してもよ い。好ましくは、反応容器を、プレエマルジョンを加える前に所望の反応温度に 加熱する。 本発明のさらにもう一つの好ましい実施態様において、本発明のラテックス配 合物は、少なくとの2つの重合体成分を含む。第1の重合体成分は1,3−ジケ トアミド官能性ペンダント部分を含み、第2の重合体成分は酸官能性ペンダント 部分を含む。実際に、配合物の満足する貯蔵安定性及び得られたポリマー表面コ ーティングの満足する架橋度を達成するために、単一の重合体成分中に両方の官 能性を有することは必要でない。特に、配合物が少なくとも2つの重合体成分含 む 場合に、配合物はよく知られた段階重合反応にしたがって製造できる(参照:例 えば、Ishikawaらの米国特許第4,325,856号又はMorganらの米国特許第 4,894,397号)。この点において、1,3−ジケトアミド官能性部分を 含む重合体成分は水不溶性及び/又はアルカリ不溶性であってもよく、1,3− ジケトアミド官能性部分を含む重合体成分を、アクリルアミド及び/又はアクリ ルアミド誘導体のようなモノマー、ヒドロキシエチルアクリレートのようなヒド ロキシ官能性モノマー、又は所定の長さのエチレンオキシド鎖を有するモノマー のようなポリマーに水溶解性を付与するものとして知られている他のモノマーを 組み込むことにより、水溶性及び/又はアルカリ溶解性にしてもよい。 さらにこの点において、本発明の上記の重合体成分は、従来のエマルジョン重 合方法により好ましくは製造されるが、本発明の上記の重合体成分は、所望なら は、従来の溶液重合方法又は従来のバルク重合方法により製造してもよい。 例えば、種々のよく知られた溶液重合メカニズムにより本発明のアルカリ溶解 性又はアルカリ膨潤性の重合体成分を製造する従来の安定な方法は、例えば、Bu rke,Jr.らの米国特許第3,673,168号、Winglerらの米国特許第3,7 53,958号及び同第3,879,357号、及びShimadaらの米国特許第3 ,968,059号に開示されている。また、従来のバルク重合メカニズムによ り本発明の重合体成分を製造する従来の安定な方法は、Hamielecらの米国特許第 4,414,370号、Schmidtらの米国特許第4,529,787号、及びBra ndらの米国特許第4,546,160号に開示されている。 上記のように、1,3−ジケトアミド官能性ペンダント部分を含む 重合体成分は、非高分子多官能性アミンのアミン官能性部分とある程度にまで架 橋するが、後者がカルボキシル官能性を有する配合物に加えられたときであると 信じられる。ゲル化の始まりにおける欠乏又は遅延は、反応器内容物中の主成分 が存在する結果になるかもしれないと信じられる。このような場合に、本発明の 単一パッケージラテックス配合物中の主成分が存在することはとても好ましいこ とである。しかしながら、もし本発明のラテックス配合物の重合体成分がカルボ キシル官能性を含まないのなら、単一パッケージ方式においても中和化する酸官 能性がないので、主成分は必要ない。重要なのは、単一パッケージの又は二個パ ッケージのラテックス配合物であろうとも、本発明のすべての配合物は、高温で 長期間の貯蔵の間に1,3−ジケトアミド官能性ペンダント部分の分解生成物が 存在しないことの明らかな証明により、優れた加水分解安定性及び自己貯蔵安定 性を示す。 ある状況において、任意の多官能性アミンを反応器内容物に組み込む前に、後 続重合反応中に補助レジンとして前述したラテックス粒子を利用することは好ま しい。この点において、上記の重合方法は、一般にそのようなラテックスを製造 するのに利用されるが、2段階重合操作の段階1として又は第一段階と称され、 また、前述のラテックス粒子は段階1ポリマーと称される。 後続重合反応は、2段階操作の段階2と称されるが、一般的に最終の膜を形成 する重合体成分を製造する目的のために利用される。実際に、本発明の配合物が エマルジョンである場合で、そのような水性ポリマーエマルジョンの不連続相が 膜を形成する重合体成分の不連続粒子からなるときに、第一段階重合反応により 製造されたラテックス粒子は、次の記載により説明されるように、第二段階重合 操作中に支持 樹脂として使用する。 したがって、溶解した又は膨潤した第一段階のラテックス粒子を含む攪拌反応 器に、次に、特定の配合がされた第二モノマー混合物を加えて、2乃至10のp Hを有する水性媒体に不溶性である付加ポリマーを製造する。しかしながら、第 二モノマー混合物を攪拌反応器に組み込む前に、追加の水、界面活性剤、開始剤 、及び/又は任意に連鎖移動剤を所望により加えてもよい。所望の第二段階重合 反応温度、一般的には40℃と90℃の間に維持しながら、第二モノマー混合物 を所定の時間、一般的には1時間にわたって反応容器に供給する。 一般に、第二段階モノマー混合物は、上記のように、アクリル酸エステル、メ タクリル酸エステル、ビニルモノマー、ニロリル、又はアミドような少なくとも 一つの付加重合性モノマーを含む。さらに、所望ならば、第二段階モノマー混合 物は、上述したように1,3−ジケトアミド官能性部分含有モノマー、又は酸部 分含有モノマー、又は両方を任意に含んでもよい。 さらに、第二段階重量体を製造するために、反応器内容物に任意の架橋成分又 は架橋剤を加えることは好ましい。 この点において、本発明の目的に適切な架橋剤は限定されないが、ジビニルベ ンゼン、エチレングリコールジアクリレート、エチレングリコールジメタクリレ ート、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリメチロールプロパントリ メタクリレート、ペンタエリトリトールトリアクリレート、ペンタエリトリトー ルトリメタクリレート、アリルアクリレート、アリルマレート、アリルメタクリ レート、ジアリルマレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、及びポリ エチレングリコールジメタクリレートを含む。 他の架橋剤として、当業者によく知られているものでありまた本発明の目的に 適切なものは、Schlatzer,Jr.らの米国特許第3,915,921号、Westema nらの米国特許第4,190,562号及びAllenらの米国特許第4,554,0 18号に開示されている。 第二段階反応の保持の間に、第二段階モノマー混合物の成分を第一段階重合の 溶解した又は膨潤したラテックス粒子の存在下で付加重合しながら、攪拌反応器 内容物に開始剤の量をさらに加えて第二段階反応の所望の変換を達成することが 好ましい。好ましい第二段階反応変換を達成する上で、特に、もし重合体成分が カルボキシル官能性を含むのならば、反応器内容物のpHは、上述したように、 好ましくは水性アンモニア又は他の塩基を使用して適切にpHを7以上に、一般 的には8乃至9.5の範囲に調整できる。こにょうなpH条件で、水性ポリマー エマルジョンは一般的にエマルジョンの連続相に分散した、第二段階ポリマーの 不溶性ラテックス粒子からなる。 上記に簡単に述べたように、1,3−ジケトアミド官能性部分が非高分子多官 能性アミンのアミン官能基と望ましく反応するときに、本発明の前記いくつかの 特徴の1つに従った所望の架橋が生ずる。同様に上記に簡単に述べたように、本 発明の好ましい水系ラテックスポリマー配合物はカルボキシル官能性を含み、ま た単一パッケージ形態においては、ラテックス粒子の1,3−ジケトアミド官能 性ペンダント部分と多官能性アミン含有化合物のアミン官能性部分との望ましく ない反応によりゲル化が生ずるのを防止するために、有効量の塩基、特に揮発性 塩基を含むことが好ましい。その場合、この新規な水性高分子配合物の揮発性成 分が蒸発するまで、上記相互反応性部分同士の所望の反応は実質的に生じない。 従って、単一パッケージ配合物を製造する際には、少なくとも2個のアミン官 能性部分を有する上記多官能性アミンの所定量を、適当な時点で、攪拌されてい る反応器内容物中に、通常は5分から15分以上かけて加えていけばよい。多官 能性アミンは、こうして反応器中に加えられると、エマルジョンの連続相に溶解 するか、あるいは連続相と分散相との間で分配される。 この場合において、十分な多官能性アミンをこうして反応器内容物中に加え、 その中の高分子組成物が1個のアミン官能性部分につき通常は約0.5〜1.5 個の1,3−ジケトアミド官能性ペンダント部分を含むようにする。意外にも、 こうして製造された、すなわち1,3−ジケトアミド官能性、カルボキシル官能 性及び塩基を多官能性アミンとともに含むラテックス配合物は、室温で保存した ときに少なくとも12カ月は安定である。もし二個パッケージ配合物であれば、 1,3−ジケトアミド官能性を有する高分子成分の十分量を多官能性アミンの十 分量に加えることにより、当該ラテックス配合物が1個のアミン官能性部分につ き約0.5〜1.5個の1,3−ジケトアミド官能性ペンダント部分を含むよう にする。本発明のこのような二個パッケージ配合物のポットライフは、その配合 にもよるが数時間から5日程度である。 多官能性アミン含有化合物は非高分子でも高分子でもよいが、非高分子である ことが好ましい。好ましい高分子アミンとしては、ポリエチレンアミンやアミン 官能性のポリウレア及びポリエステルなどがあるが、それらに限定されるわけで はない。 本発明のラテックス配合物に用いられる好ましい非高分子多官能性アミン含有 化合物は、少なくとも2個のアミン官能性部分を持ち、通 常は約2000グラム/モルより小さい化学式量を有し、好ましくは約1000 グラム/モルより小さい化学式量を有する。本発明の目的に対して適当な非高分 子多官能性アミンは、2〜10個の第一及び/又は第二アミノ基、並びに2〜1 00個の炭素原子を有する脂肪族及び脂環式アミンを包含する。 この点について更に述べれば、好ましい非高分子多官能性アミンには、ヘキサ メチレンジアミン、2−メチルペンタメチレンジアミン、1,3−ジアミノペン タン、ドデカンジアミン、1,2−ジアミノシクロヘキサン、1,3−ジアミノ シクロヘキサン、パラフェニレンジアミン、3−メチルピペリジン、イソホロン ジアミン、ビスヘキサメチレントリアミン、ジエチレントリアミン、及びこれら の組合せがあるが、それらに限定されるわけではない。 他の好ましい非高分子多官能性アミンとしては、エチレンとプロピレンオキシ ドとの付加物を含有するもの、例えば米国テキサス州ヒューストンにあるテキサ コケミカル社(Texaco Chemical Company)の「ジェファミン(JEFFAMINE)」シ リーズのD、ED及びTがある。 好ましい非高分子多官能性アミンは、2〜4個の第一アミノ基及び2〜20個 の炭素原子を含む。特に好ましい非高分子多官能性アミンとしては、ヘキサメチ レンジアミン、ジエチレントリアミン、及びこれらの組合せがある。 こうして製造された新規な架橋性水性ラテックス配合物は、使用に供する時ま で、例えば金属の缶、スクィーズプラスチックチューブ、ガラス瓶、エアロゾル 容器など、通常用いられる容器に入れて室温で保存することができる。使用する 際は、単一パッケージ配合物の場合には、架橋性水性高分子配合物を適当な下地 に直接塗布し、二個パッ ケージ配合物の場合には、高分子成分と非高分子多官能性アミンをまず混合して から下地に塗布する。すると、水性エマルジョン中の蒸発可能な成分の蒸発が( 通常は周囲の条件によって決まる)所定の時間にわたって生ずる。そうした蒸発 により、上記に述べた相互反応性部分の間に、所望の架橋が生じ得るようになる 。こうして、架橋高分子表面コーティングがやがて下地上に形成されるのが見ら れる。 以下の実施例は本発明の好ましい実施態様を説明するためのものであって、本 発明を限定することを意味しない。 実施例1 3−イソプロペニル−α,α−ジメチルベンジルアミンの調製 窒素ガスで覆ったフラスコに3−イソプロペニル−α,α−ジメチルベンジル イソシアネート(m-TMI)475.33グラムを入れ、このイソシアネートを約 85℃で加熱した。4−ヒドロキシ−4−メチル−2−ペンタノン(274.9 9グラム)を添加ロートから相当速い速度でフラスコに加えた。混合物を2時間 攪拌し、約0.16グラムのジブチルスズジラウレートを混合物に加え、その後 で温度を約100℃にまで上げた。反応混合物を約1.5時間のあいだ100℃ で攪拌し、放冷後室温で約48時間放置した。ついで約0.14グラムのジブチ ルスズジラウレートを追加し、100℃での加熱を再度行った。その後反応混合 物の温度を約125〜130℃に上げ、混合物を1晩中攪拌した。水800ミリ リットルを反応混合物に加えて冷却した後、混合物を蒸留した。蒸留フラスコに 残ったものをトルエンで2回抽出した。トルエン抽出物を無水K2CO3で乾燥し 、トルエンを蒸留して目的物をトルエン溶液中に回収した。 実施例2 3−イソプロペニル−α,α−ジメチルベンジルアミドアセトアセテートの調製 t−ブチルアセトアセテート(t-BAA)の溶液(トルエン570ミリリットル 中68.01グラム)を110℃にまで加熱し、実施例1で調製したアミン75 .22グラムをトルエン350ミリリットルに溶解したものを約1〜1.25時 間かけて加えた。アミンの溶液を全部加え終わってから、反応混合物を1.5時 間の間環流させた。トルエンとブタノールを蒸留で除くが、最後の10〜15% は減圧下(30〜40ミリメートル)で行った。粘稠な黄色の油が回収され、こ れを結晶化すると橙〜白色の針状結晶がえられた。表題化合物の構造は赤外分光 、プロトン−C13核磁気共鳴スペクトルで確認した。 実施例3 アセトアセタミド官能ペンダント部分を有するアルカリ溶解性ラテックスポリマ ーの調製 重合リアクターに水539.04グラム、過硫酸アンモニウム2.04グラム 、SipexUB(陰イオン性界面活性剤のラウリル硫酸ナトリウム、Rhone-Po ulenc,Inc.より発売)7.64グラムを入れた。別にメチルメタクリレート( 35.91グラム)、ブチルアクリレート(58.01グラム)、メタクリル酸 (16.57グラム)、実施例2で調製した3−イソプロペニル−α,α−ジメ チルベンジルアミドアセトアセテート(27.62グラム)、およびIOMPA (イソオクチルメルカプトプロピオン酸、連鎖移動剤)(5.14グラム)を含 むモノマー混合物を調製した。リアクターの内容物を80℃に加熱しモノマー混 合物を約1時間かけて添加した。すべてのモノマーを反応混液に添加し終わった 後、混合物を80℃に約1時間保っ た。得られたエマルジョンを冷却しろ過すると、非揮発性物が約20.2重量% 含まれていた。 比較例1 アセトアセトキシ官能性ペンダント部分を有するアルカリ溶解性ラテックス配合 物の調製 アセトアセタミド官能性モノマーをアセトアセトキシエチルメタクリレート( 41.43グラム)に変え、メチルメタクリレートの量を29.0グラムに、ブ チルアクリレートの量を51.1グラムにした以外は実施例3と同様にしてラテ ックス配合物を調製した。 実施例3と比較例1のラテックスはどちらもアンモニアで中和してpH7.8 −8.0とした。中和したラテックスから100グラムづつ取り、1,6−ヘキ サジアミンの化学量論的量をそれぞれ加えた。ラネッタ(Lanetta)紙とアルミ パネル上に塗り延ばして室温で静置した。MEK抵抗性についてフィルムを定期的 に試験した。これらの試験の結果を表1に示す。 これらの結果から、本願発明の新規なラテックス配合物を使用して 作成したフィルムは、アセトアセトキシエチルメタクリレートから作られたラテ ックスを使用して作られたフィルムより、優れた溶剤耐性を有することがわかる 。 実施例3と比較例1で作成されたラテックス配合物の安定性を50℃で2週間に わたって試験した。試験期間の終わりに、実施例3の新規なラテックス配合物は 安定で分解生成物は認められずその硬化特性を保持していた。一方、比較例1の ラテックス配合物は1週間後にはゲル化した。 本発明のその他の変更や修正も当業者にとっては自明であろう。本発明は以下 のクレームに記載する以外にはいかなる限定も加えられるべきでない。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.下記式(I): (式中、 R5は、水素、炭素数1〜10のアルキル、炭素数6〜20のアリールまたは 炭素数7〜20のアラルキル; Aは、下記式: (式中、 R1は、水素、炭素数1〜10のアルキル、炭素数6〜20のアリールまたは 炭素数7〜20のアラルキル; R2は、水素、炭素数1〜10のアルキル、炭素数6〜20のアリールまたは 炭素数7〜20のアラルキル; Xは、炭素数6〜20のアリーレン; R3およびR4は独立して、水素、炭素数1〜10のアルキル、炭素数6〜20 のアリールまたは炭素数7〜20のアラルキル; Yは、−NH−または−O−; Zは、炭素数1〜10のアルキレン; m、nおよびpは独立して、0または1;および Qは、Oまたは単結合)で表される基であり;かつ BはA、炭素数1〜10のアルキル、炭素数6〜20のアリールまたは炭素 数7〜20のアラルキル) で表されるエチレン性不飽和1,3−ジケトアミド官能性化合物。 2.Xがフェニレンである請求項1記載の1,3−ジケトアミド官能性化合物。 3.R1が水素、R2、R3およびR4がメチル基である請求項2記載の1,3−ジ ケトアミド官能性化合物。 4.下記式(II): (式中、 R1は、水素、炭素数1〜10のアルキル、炭素数6〜20のアリールまたは 炭素数7〜20のアラルキル、ハロ、−CO2CH3または−CN; R2は、水素、炭素数1〜10のアルキル、炭素数6〜20のアリールまたは 炭素数7〜20のアラルキル; Xは、炭素数6〜20のアリーレン; R3、R4およびR5は独立して、水素、炭素数1〜10のアルキル、炭素数6 〜20のアリールまたは炭素数7〜20のアラルキル;および R6は、炭素数1〜10のアルキル、炭素数6〜20のアリールまたは炭素数 7〜20のアラルキル) で表されるエチレン性不飽和1,3−ジケトアミド官能性化合物。 5.Xがフェニレンである請求項4記載の1,3−ジケトアミド官能性化合物。 6.R1が水素、R5が水素、R3、R4およびR6がメチル基である請求項5記載の 1,3−ジケトアミド官能性化合物。 7.R2が水素またはメチル基である請求項6記載の1,3−ジケトアミド官能性 化合物。 8.R2がメチル基である請求項7記載の1,3−ジケトアミド官能性化合物。 9.下記式(I):(式中、 R5は、水素、炭素数1〜10のアルキル、炭素数6〜20のアリールまたは 炭素数7〜20のアラルキル; Aは、下記式: (式中、 R1は、水素、炭素数1〜10のアルキル、炭素数6〜20のアリールまたは 炭素数7〜20のアラルキル; R2は、水素、炭素数1〜10のアルキル、炭素数6〜20のアリールまたは 炭素数7〜20のアラルキル; Xは、炭素数6〜20のアリーレン; R3およびR4は独立して、水素、炭素数1〜10のアルキル、炭素数6〜2 0のアリールまたは炭素数7〜20のアラルキル; Yは、−NH−または−O−; Zは、炭素数1〜10のアルキレン; m、nおよびpは独立して、0または1;および Qは、Oまたは単結合)で表される基であり;かつ BはA、炭素数1〜10のアルキル、炭素数6〜20のアリールまたは炭素 数7〜20のアラルキル) で表されるエチレン性不飽和1,3−ジケトアミド官能性化合物から誘導され る1,3−ジケトアミド官能性ペンダント部分を少なくとも有するポリマー。 10.Xがフェニレンである請求項9記載のポリマー。 11.前記ポリマーがさらに、少なくとも1種のエチレン性不飽和カルボン酸部分 含有モノマーから誘導されるカルボン酸官能性ペンダント部分を含むポリマー。 12.前記エチレン性不飽和1,3−ジケトアミド官能性化合物が、3−イソプロ ペニル−α,α−ジメチルベンジルアミドアセトアセテート、4−イソプロペニ ル−α,α−ジメチルベンジルアミドアセトアセテート、4−エチレニル−フェ ニルアミドアセトアセテートおよびこれらの混合物からなる群より選択される請 求項11記載のポリマー。 13.前記エチレン性不飽和カルボン酸部分含有モノマーが、メチルアクリレート 、メチルメタクリレート、エチルアクリレート、エチルメタクリレート、プロピ ルアクリレート、プロピルメタクリレート、 ブチルアクリレート、ブチルメタクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート 、2−エチルヘキシルメタクリレート、ヒドロキシエチルアクリレート、ヒドロ キシエチルメタクリレート、ヒドロキシプロピルアクリレート、ヒドロキシプロ ピルメタクリレートおよびこれらの混合物からなる群より選択される請求項12 記載のポリマー。 14.ラテックス配合物において、 (a)下記式(I): (式中、 R5は、水素、炭素数1〜10のアルキル、炭素数6〜20のアリールまた は炭素数7〜20のアラルキル; Aは、下記式: (式中、 R1は、水素、炭素数1〜10のアルキル、炭素数6〜20のアリールまた は炭素数7〜20のアラルキル; R2は、水素、炭素数1〜10のアルキル、炭素数6〜20のアリールまた は炭素数7〜20のアラルキル; Xは、炭素数6〜20のアリーレン; R3およびR4は独立して、水素、炭素数1〜10のアルキル、炭素数6〜2 0のアリールまたは炭素数7〜20のアラルキル; Yは、−NH−または−O−; Zは、炭素数1〜10のアルキレン; m、nおよびpは独立して、0または1;および Qは、Oまたは単結合)で表される基であり;かつ BはA、炭素数1〜10のアルキル、炭素数6〜20のアリールまたは炭素 数7〜20のアラルキル) で表されるエチレン性不飽和1,3−ジケトアミド官能性化合物から誘導され る1,3−ジケトアミドペンダント部分を少なくとも有する重合体成分; (b)多官能性アミン;および (c)蒸発可能な水性キャリアー を含むラテックス配合物。 15.前記多官能性アミンが、非高分子多官能性アミンである請求項14記載のラ テックス配合物。 16.前記重合体成分がさらに、少なくとも1種のエチレン性不飽和カルボン酸部 分含有モノマーから誘導されるカルボン酸官能性ペンダント部分を含む請求項1 5記載のラテックス配合物。 17.水性キャリアー中に存在する前記重合体成分と多官能性アミンとの架橋を防 止するのに有効な量の揮発性塩基をさらに含む請求項16記載のラテックス配合 物。 18.Xがフェニレンである請求項15記載のラテックス配合物。 19.前記エチレン性不飽和カルボン酸部分含有モノマーが、メチルアクリレート 、メチルメタクリレート、エチルアクリレート、エチル メタクリレート、プロピルアクリレート、プロピルメタクリレート、ブチルアク リレート、ブチルメタクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、2−エチ ルヘキシルメタクリレート、ヒドロキシエチルアクリレート、ヒドロキシエチル メタクリレート、ヒドロキシプロピルアクリレート、ヒドロキシプロピルメタク リレートおよびこれらの混合物からなる群より選択される請求項18記載のラテ ックス配合物。 20.前記エチレン性不飽和1,3−ジケトアミド官能性化合物が、3−イソプロ ペニル−α,α−ジメチルベンジルアミドアセトアセテート、4−イソプロペニ ル−α,α−ジメチルベンジルアミドアセトアセテート、4−エチレニル−フェ ニルアミドアセトアセテートおよびこれらの混合物からなる群より選択される請 求項19記載のラテックス配合物。 21.ラテックス配合物において、 (a)下記式(I): (式中、 R5は、水素、炭素数1〜10のアルキル、炭素数6〜20のアリールまた は炭素数7〜20のアラルキル; Aは、下記式: (式中、 R1は、水素、炭素数1〜10のアルキル、炭素数6〜20のアリールまた は炭素数7〜20のアラルキル; R2は、水素、炭素数1〜10のアルキル、炭素数6〜20のアリールまた は炭素数7〜20のアラルキル; Xは、炭素数6〜20のアリーレン; R3およびR4は独立して、水素、炭素数1〜10のアルキル、炭素数6〜2 0のアリールまたは炭素数7〜20のアラルキル; Yは、−NH−または−O−; Zは、炭素数1〜10のアルキレン; m、nおよびpは独立して、0または1;および Qは、Oまたは単結合)で表される基であり;かつ BはA、炭素数1〜10のアルキル、炭素数6〜20のアリールまたは炭素 数7〜20のアラルキル) で表されるエチレン性不飽和1,3−ジケトアミド官能性化合物から誘導される 1,3−ジケトアミド官能性ペンダント部分と、酸官能性ペンダント部分とを含 む重合体成分; (b)多官能性アミン; (c)蒸発可能な水性キャリアー;および (d)水性キャリアー中に存在する前記重合体成分と非高分子多官能性アミ ンとの架橋を防止するのに有効な量の塩基 を含むラテックス配合物。 22.Xがフェニレンである請求項21記載のラテックス配合物。 23.前記塩基が、アンモニアまたは揮発性アミンである請求項22記載のラテッ クス配合物。 24.前記多官能性アミンが、約2000グラム/モルより小さい化学式量を有す る非高分子多官能性アミンである請求項23記載のラテックス配合物。 25.前記蒸発可能なキャリアーが、水と、室温で蒸発する少なくとも1種の揮発 性の水混和性液体有機化合物とを含み、前記配合物中の揮発性有機化合物の全量 が、前記配合物1リットル当たり200グラムを越えない請求項24記載のラテ ックス配合物。 26.ラテックス配合物において、 (a)下記式(I): (式中、 R5は、水素、炭素数1〜10のアルキル、炭素数6〜20のアリールまた は炭素数7〜20のアラルキル; Aは、下記式: (式中、 R1は、水素、炭素数1〜10のアルキル、炭素数6〜20のアリールまた は炭素数7〜20のアラルキル; R2は、水素、炭素数1〜10のアルキル、炭素数6〜20のアリールまた は炭素数7〜20のアラルキル; Xは、炭素数6〜20のアリーレン; R3およびR4は独立して、水素、炭素数1〜10のアルキル、炭素数6〜2 0のアリールまたは炭素数7〜20のアラルキル; Yは、−NH−または−O−; Zは、炭素数1〜10のアルキレン; m、nおよびpは独立して、0または1;および Qは、Oまたは単結合)で表される基であり;かつ BはA、炭素数1〜10のアルキル、炭素数6〜20のアリールまたは炭素 数7〜20のアラルキル) で表されるエチレン性不飽和1,3−ジケトアミド官能性化合物から誘導される 1,3−ジケトアミド官能性ペンダント部分を含む第1の重合体成分; (b)酸官能性ペンダント部分を有する第2の重合体成分; (c)多官能性アミン; (d)蒸発可能な水性キャリアー;および (e)水性キャリアー中に存在する前記第1の重合体成分と非高分子多官能 性アミンとの架橋を防止するのに有効な量の塩基 を含むラテックス配合物。 27.Xがフェニレンである請求項26記載のラテックス配合物。 28.前記塩基が、アンモニアまたは揮発性アミンである請求項27記載のラテッ クス配合物。 29.前記多官能性アミンが、約2000グラム/モルより小さい化学式量を有す る非高分子多官能性アミンである請求項28記載のラテックス配合物。 30.前記蒸発可能なキャリアーが、水と、室温で蒸発する少なくとも 1種の揮発性の水混和性液体有機化合物とを含み、前記配合物中の揮発性有機化 合物の全量が、前記配合物1リットル当たり200グラムを越えない請求項29 記載のラテックス配合物。
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