JP2001513775A - トリペプチドおよびテトラペプチド医薬化合物 - Google Patents

トリペプチドおよびテトラペプチド医薬化合物

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JP2001513775A JP53780298A JP53780298A JP2001513775A JP 2001513775 A JP2001513775 A JP 2001513775A JP 53780298 A JP53780298 A JP 53780298A JP 53780298 A JP53780298 A JP 53780298A JP 2001513775 A JP2001513775 A JP 2001513775A
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シー,チュアン
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Abstract

(57)【要約】 本発明は、抗腫瘍薬として、および癌を処置するための、微小管系の破壊に有用で有り得る新規のクリプトフィシン化合物を提供する。本発明はさらに、新規のクリプトフィシン化合物を投与するための製剤を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】 発明の名称 トリペプチドおよびテトラペプチド医薬化合物 発明の分野 本発明は、抗微小管薬として有用な新規のクリプトフィシン化合物に関する。 発明の背景 細胞増殖の正常な制御下にない細胞の増殖によって特徴付けられる腫瘍性の疾 患は、ヒトおよび他の動物における死の主な原因である。癌化学療法における臨 床実験により、新規でより効果的な薬物がこれらの疾患を処置するために望まし いことが実証された。このような臨床実験はまた、細胞骨格の微小管系を破壊( disrupt)する薬物は腫瘍細胞の増殖を阻止することにおいて効果的で有り得る ということも実証した。 クリプトフィシン環にアミド置換を有する、ここに特許請求する化合物は、驚 くべき強力な抗微小管活性を有すると同時にさらに特に望ましい溶解特性を有す る。ここで特許請求される化合物は、許容し得る溶解性を有すると同時に望まし い抗微小管活性に関係する化合物に対する必要性に取り組むものである。 さらに、微小管系を破壊する能力を有するこのような薬剤は研究目的のために 有用であり得る。 ここに特許請求する化合物は、全合成法を用いて製造することができるので医 薬として有用な薬剤としての開発によく適している。 発明の要約 ここに特許請求する発明は、式(I): [式中、 Arは、フェニル、任意の単純な置換されていない芳香族、置換された芳香族、 非置換ヘテロ芳香族、および置換されたヘテロ芳香族からなる群から選択され; R1はハロゲン、SH、アミノ、モノアルキルアミノ、ジアルキルアミノ、ト リアルキルアンモニウム、アルキルチオ、ジアルキルスルホニウム、スルフェー トおよびホスフェートからなる群から選択され; R2はOHまたはSHであるか;または R1およびR2はC18およびC19と一緒になってエポキシド環、アジリジン環、 エピスルフィド環、スルフェート環もしくはモノアルキルホスフェート環を形成 してよく;あるいは R1およびR2は一緒になってC18とC19との間に第2の結合を形成してよく; R3は低級アルキル基であり; R4はHまたはH2であり; R5はHまたはH2であり; R4およびR5は一緒になってC13とC14との間に第2の結合を形成してよく; R6はベンジル、ヒドロキシベンジル、アルコキシベンジル、ハロヒドロキシ ベンジル、ジハロヒドロキシベンジル、ハロアルコキシベンジル、およびジハロ アルコキシベンジル基からなる群から選択され; R7はHまたは低級アルキル基であり; R8はHまたは低級アルキル基であり;または R7およびR8は、場合により、一緒になってシクロプロピル環を形成してよく ; R9はH、低級アルキル基、(C1−C3)アルキルアリール、およびアリール からなる群から選択され; R10はH、低級アルキル基、(C1−C3)アルキルアリール、およびアリール からなる群から選択され; R11は、水素、単純アルキル、OH、フェニル、置換されたフェニル、ベンジ ル、および置換されたベンジルからなる群から選択され; XはO、NH、またはアルキルアミノである] で示される新規のクリプトフィシン化合物またはその薬学的に許容し得る塩もし くは溶媒和物を提供する。 本発明は、医薬製剤、有効量の式(I)で示される化合物を使用する微小管系 を破壊するための方法、有効量の式(I)で示される化合物を投与することを含 んでなる哺乳類細胞の増殖を阻止する方法、および有効量の式(I)で示される 化合物を投与することを含んでなる哺乳類における腫瘍(neoplasia)を処置す るための方法を提供する。 発明の詳細な記載 本明細書において使用される「単純なアルキル」なる用語は、アルキルが飽和 されていてもいなくても、分岐していてもまたは直鎖でもよいC1−C7アルキル を意味する。例としてメチル、エチル、n−プロピル、イソ−プロピル、n−ブ チル、プロペニル、sec−ブチル、n−ペンチル、イソブチル、tert−ブチル、s ec−ブチル、メチル化されたブチル基、ペンチル、tert−ペンチル、sec−ペン チル、メチル化されたペンチル基などが含まれるが、なんらこれらに限られない 。 本明細書に使用される「置換されたフェニル」なる用語は、単純アルキル、C l、Br、FおよびIからなる群から独立に選択し得る1〜3の炭化水素でない置 換基を有するフェニル基を意味する。 本明細書において使用される「置換されたベンジル」なる用語は、単純アルキ ル、Cl、Br、FおよびIからなる群から独立に選択し得る1〜3の炭化水素でな い置換基を有するベンジルを意味する。 本明細書において使用される「低級アルコキシ基」は、酸素原子と結合した炭 素原子1〜5のいずれかのアルキル基を意味する。本明細書において使用される 「低級アルキル基」は、炭素原子1〜5のアルキル基を意味し、直鎖および非直 鎖状の炭化水素鎖を含む。例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、 ブチル、イソブチル、tert−ブチル、sec−ブチル、メチル化されたブチル基、 ペンチル、tert−ペンチル、sec−ペンチル、およびメチル化されたペンチル基 が含まれるがこれらに限られない。本明細書において使用される「アルキル置換 されたアルケン」なる語は、炭素原子1〜7を有し、そこにおいてアルキル置換 を含んでいるいずれかのアルケンを意味する。 本明細書において使用される「エポキシド環」は、その骨格が2つの炭素と1 つの酸素原子がらなる3員環を意味する。本明細書において使用される「アジリ ジン環」は、その骨格が2つの炭素原子と1つの窒素原子からなる3員環を意味 する。本明細書において使用される「スルフィド環」は、その骨格が2つの炭素 原子と1つの硫黄原子からなる3員環を意味する。本明細書において使用される 「エピスルフィド環」は、その骨格が2つの炭素と1つの硫黄原子からなる3員 環を意味する。本明細書において使用される「スルフェート基」は、硫黄原子に 結合した2つのさらなる酸素原子を有する炭素−炭素−酸素−硫黄−酸素骨格か らなる5員環を意味する。本明細書において使用される「モノアルキルホスフェ ート環」は、炭素−炭素−酸素−リン−酸素骨格からなる5員環であって、2つ のさらなる酸素原子を有し、その1つは低級アルキル基を有し、リン原子に結合 しているものを意味する。 本明細書において使用される「単純な置換されていない芳香族基」は、単環共 役系において4n+2π電子を有する通常の芳香環を意味する。例えば、フリル 、ピロリル、チエニル、ピリジルなどであるがこれらに限られない。または共役 二環系、例えばインドリルまたはナフチルであるがこれらに限られない。 本明細書において使用される「単純な置換された芳香族基」は、ハロゲンおよ び低級アルキル基からなる群から選択される1つの基で置換されたフェニル基を 意味する。 本明細書において使用する「アリール」なる用語は、芳香族炭化水素から原子 1個を除くことにより得られる有機の基、例えばフェニルまたはナフチルを意味 する。最も好ましくは、任意のアルキル置換基を含んでいるアリール環系が炭素 原子6〜10を含んでなるC6−C10アリールを意味する。 「C1−C3アルキルアリール」なる用語は、アルキル基が直線状かまたは分岐 している(C1−C3)アルキルアリール置換基を意味し、例えばベンジル、フェ ネチル、3−フェニルプロピル、またはフェニル−t−ブチルなどであるがこれ に限られない。アルキルアリール部分はアルキル基によって親分子に結合してい る。 本明細書において使用する「アルキルアミノ」は、その一般的な意味である。 したがって、この言葉は、N−RR'(RR'はC1−C3アルキルである)を意味す る。「X」および/または「Y」がアルキルアミノである場合のようにアミノア ルキルアミノ基が環のなかに含まれるときは、環におけるこのようなアルキルア ミノ基は で示される基で示すことができる。 本明細書において使用される「ヘテロ芳香族基」は、1またはそれ以上の、酸 素、窒素および硫黄からなる群から選択される非炭素の置換基を含んでいる芳香 環を意味する。 本明細書において使用される「ハロゲン」は、歴史的に周期表上でハロゲンと して知られている群の構成員を意味する。ハロゲン化の方法にはハロゲン化水素 の付加、高温での置換、光ハロゲン化などが含まれるがこれらに限られない。こ のような方法は当業者に知られている。 本明細書において使用する「クリプト A−B−OCH2CCl3」または「クリ プトフィシン A−B トリクロロエチルエステル」は、次式: で示される基を意味する。 本明細書において使用される「哺乳類」は、高等脊椎動物の哺乳綱を意味する 。「哺乳類」なる語には、ヒトが含まれるがこれに限られない。本明細書におい て使用される「処置」なる語には、命名された状態の予防または一旦確立されて しまった状態の改善を意味する。ここに特許請求されるクリプトフィシン化合物 は、家畜の健康目的並びにヒトの患者の処置に有用であり得る。 本発明の幾つかの好ましい特徴を表の形式で以下に記載する。その表において 、その特徴を独立に選択し本発明の好ましい態様を提供する。本発明は以下に記 載した特徴になんら制限されない: A)R8はエチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチルまたはイソペ シチルである; B)R7はエチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、ペンチルま たはイソペンチルである; C)R7はHであり、R8はメチルであり、R3はメチルであり、XおよびYは同 時にOではない; D)R3はエチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、ペンチルま たはイソペンチルである; E)R9はメチル、エチル、プロピル、ブチル、イソブチル、ペンチルまたはイ ソペンチルである; F)R10はメチル、エチル、プロピル、ブチル、イソブチル、ペンチルまたはイ ソペンチルである; G)C−3、C−6、C−7、C−10、C−16、C−17、およびC−18 からなる群から選択される基の少なくとも1つがR立体化学を有するクリプトフ ィシン化合物(番号付けは後述の請求項1に記載); H)C−3、C−6、C−7、C−10、C−16、C−17、およびC−18 からなる群から選択される基の少なくとも1つがS立体化学を有するクリプトフ ィシン化合物(番号付けは後述の請求項1に記載); I)Arが、水素、ハロゲンおよび単純アルキルからなる群から選択される置換基 を有するフェニルである; J)C−7置換基がR配置である化合物; K)C−7置換基がS配置である化合物; L)R7、R8がそれぞれ水素である; M)R7およびR8がそれぞれ水素またはOHから選択される; N)R11が単純アルキルである; O)Rがメチル、エチル、n−プロピル、およびフェニルからなる群から選択さ れる; P)R1およびR2がエポキシド環を形成する; Q)XとYが両方ともOである; R)R4およびR5が二重結合を形成する; S)R6は置換されたベンジルであって、ある置換基はハロゲンであり、ある置 換基はOR12基(R12は低級アルキルである)である; T)微小管系の破壊のために使用される式(I)で示される化合物; U)抗腫瘍薬として使用される式(I)で示される化合物; V)哺乳類において癌の処置のために使用される式(I)で示される化合物; W)YがO、NH、S、SO、およびSO2からなる群から選択される化合物; X)YがCであり、R7、R8、R9、およびR10がそれぞれ水素であり、R1およ びR2がエポキシドを形成する化合物; Y)R10が水素である;および Z)R3がメチルである。 本発明の幾つかの好ましい化合物の例には、以下のものが含まれるがこれらに はなんら限定されない: 式中、 Arはフェニルであり、 R1およびR2は一緒になって三員環のエポキシド環を形成し、 R3はメチルであり、 R4およびR5は一緒になって二重結合を形成し、 R6はクロロメトキシベンジルであり、 R10は水素であり、 それ以外の置換基は以下の表に示したものである。 本発明は、哺乳類細胞の過剰増殖によって引き起こされた病的状態を軽減する 方法を提供し、その方法は、有効量の本明細書において開示された医薬または家 畜病治療用組成物を患者に投与して、細胞の増殖を阻止することを含んでなる。 本発明の好ましい態様において、本方法は、さらに、病的状態を軽減することを 目的とする少なくとも1つのさらなる治療を患者に投与することを含んでなる。 本発明の好ましい態様において、病的状態は新生物の形成によって特徴付けられ る。本発明のさらに好ましい態様において、新生物は、乳房、小細胞肺、非小細 胞肺、結腸直腸、白血病、メラノーマ、膵臓アデノカルチノーマ、中枢神経系( CNS)、卵巣、前立腺、軟組織または骨のサルコーマ、頭および首、膵臓およ び食道を含む胃、ミエローマ、膀胱、腎臓、甲状腺を含む神経内分泌、並びに非 ホジキン病およびホジキン病新生物の新生物からなる群から選択される。 本明細書において使用される「腫瘍」は、異常に増殖する新生物(neoplasm) を意味し、このような増殖は通常の増殖の制限を受けない細胞の増殖によって引 き起こされる。本明細書において使用される「抗腫瘍薬」は、細胞の腫瘍性表現 型を阻止、排除、妨害、または逆転するいずれかの化合物、組成物、混合物、共 混合物(co-mixture)、または配合である。 抗核分裂剤または核分裂毒は、その分子の作用の機構に基づいて3つのグルー プに分類することができる。第1のグループは、コルシチンおよびコルセミドを 含む、チューブリンの引き離し(sequestering)により微小管の形成を阻害する 薬剤からなる。第2のグループは、ビンブラスチンおよびビンクリスチンを含む 、チューブリンの多結晶性凝集(paracrystalline aggregates)の形成を誘導す る薬剤からなる。ビンブラスチンおよびビンクリスチンは、抗癌剤としてよく知 られており、有糸分裂において紡錘体を構成する微小管(mitotic spindle micr otubules)を優先的に破壊するそれら作用が異常増殖性の細胞を阻害する。第3 のグループは、タキソールを含む、チューブリンの重合を促進して微小管を安定 化する薬剤からなる。 多くの腫瘍細胞により薬物耐性や多重薬物耐性表現型が示されること、および 腫瘍細胞に対する抗微小管薬の臨床的に明らかにされた作用形態は、非薬剤耐性 の腫瘍細胞に対して細胞毒性であると同時に薬剤耐性を有する腫瘍細胞に対して も細胞毒性である抗微小管薬の開発を必要とする。 化学療法、手術、照射療法、生物学的応答改変剤による治療、および免疫療法 が癌の処置において現在用いられている。治療のそれぞれの形態には、当業者に 知られている特異的な適応症が存在し、1つまたはすべてを腫瘍細胞の全体的な 破壊を達成する試みにおいて用いることができる。さらに、組み合わせ療法は単 独の抗腫瘍薬の使用よりも通常は効果的なので、組み合わせ療法、即ち他の腫瘍 薬と組み合わせて式(I)の化合物を使用する化学療法もまた本発明によって提 供される。したがって、本発明のさらなる態様は、治療上有効量の、上記の利点 をもたらすのに役立つ少なくとも1つの、式(I)の化合物(非毒性のその付加 塩を含む)を含有する組成物を提供する。このような組成物はまた、生理学的に 寛容な液体、ゲル、または固体の担体、希釈剤、アジュバントおよび添加剤と共 に提供され得る。このような担体、アジュバント、および添加剤は、U .S.Phar macopeia ,Vol,XXIIおよびNational Formulary,vol XVII,U .S.Pharmacopei a,Convention ,Inc.Rockvile,MD(1989)に記載されている。処置のさらなる 形態は、American Hospital Formulary Service,pp.522-660のAHFS Drug Info mation ,1993 e.に記載されている。これら文献はそれぞれ、当業者によく知ら れており容易に入手することができる。 本発明はさらに、腫瘍性の疾患を処置するために使用する少なくとも1つの式 (I)で示される化合物と少なくとも1つのさらなる抗腫瘍薬とをを含有する医 薬組成物を提供する。式(I)または式(III)で示される化合物と組み合わ せて使用することができる抗腫瘍薬は、Merck Index 11,pp 16−17,Merck & C o.,Inc.(1989)に記載されているものである。Merck Indexは当業者に広く認 識されており容易に入手することができる。 本発明のさらなる態様において、抗腫瘍薬は抗代謝薬であってよく、メトトレ キセート、5−フルオロウラシル、6−メルカプトプリン、シトシン、アラビノ シド、ヒドロキシ尿素、および2−クロロデオキシアデノシンからなる群から選 択されるものが含まれ得るが何らこれに限られない。本発明のさらに別の態様に おいて、意図する抗腫瘍薬はアルキル化剤であり、シクロホスファミド、メファ ラン、ブスルファン、パラプラチン、クロラムブシル、およびナイトロジェンマ スタードからなる群から選択されるものが含まれ得るが何らこれに限られない。 さらなる態様において、抗腫瘍薬は植物アルカロイドであり、ビンクリスチン、 ビンブラスチン、タキソール、およびエトポシドからなる群から選択されるもの が含まれ得るが何らこれに限られない。さらなる態様において、意図する抗腫瘍 薬は抗生物質であり、ドキソルビシン、ダウノルビシン、マイトマイシンC、お よびブレオマイシンからなる群から選択されるものが含まれ得るが何らこれに限 られない。さらなる態様において、意図する抗腫瘍薬はホルモンでありカルステ ロン、ジオモスタボロン、プロピオネート、エピチオスタノール、メピチオスタ ン、テストラクトン、タモキシフェン、ポリエストラジオール、ホスフェート、 メゲステロールアセテート、フルタミド、ニルタミド、およびトリロタンからな る群から選択されるものが含まれ得るが何らこれに限られない。 さらなる態様において、意図する抗腫瘍薬には、L−アスパラギナーゼからな る群から選択されるものが含まれ得るがこれに限定されない酵素、およびアムサ クリンなどの、しかしこれに限られないアミノアクリジン誘導体を含む。さらな る抗腫瘍薬には、Skeel,Roland T.,“Antineoplastic Drugs and Biologic Re sponse Modifier:Classification,Use and Toxicity of Clinically Useful A gents”Handbook of Cancer Chemotherapy (第三版)、Little Brown & Co.( 1991)に記載されているものが含まれる。 これらの化合物および組成物は、家畜病治療の使用のために哺乳類に投与し得 る。例えば、家畜をヒトの臨床患者とほぼ同じように処置し得る。一般に、治療 的効果に必要な投与量は、使用の形式、投与の形態、並びに個々の受容者の個別 的な必要条件に従って変わるであろう。典型的には、投与量は、約0.001〜 1000mg/kg、およびさらに一般的には0.01〜10mg/kg(受容者の体重 )の範囲であろう。あるいは、この範囲内の投与量を、通常24時間を越える持 続した一定時間、所望の治療効果が得られるまで一定量の注入(constant infus ion)により投与し得る。確かに、薬物の投与量、並びに投与経路は相対的な効 果、相対的な毒性、腫瘍の成長特性および細胞サイクルに対する式(I)または 式(III)の化合物の効果、薬物の薬物動力学、年齢、性別、患者の身体的状 態、それ以前の処置に基づいて選択されねばならない。 さらなる抗腫瘍薬を含むまたは含まない式(I)または式(III)で示され る化合物を、天然のまたは塩の形態として治療用組成物に製剤化することができ る。薬学的に許容し得る非毒性の塩には、無機の塩基、例えばナトリウム、カリ ウム、アンモニウム、カルシウムまたは鉄の水酸化物、および有機の塩基、例え ばイソプロピルアミン、トリメチルアミン、2−エチルアミノエタノール、ヒス チジン、プロカインなどから誘導することができる塩基の付加塩が含まれる。こ のような塩はまた、いずれかの遊離のカチオン基と酸の付加塩として形成するこ とができ、一般に無機の酸例えば塩酸、リン酸または有機の酸例えば酢酸、シュ ウ酸、酒石酸、マンデル酸などと形成されるであろう。さらなる添加剤は、例え ばU .S.Pharmacopeiaにおいて当業者に提供されている。 ある治療用組成物における注入のための特定の担体の適性は、好ましい投与経 路に依存する。例えば、抗腫瘍組成物を経口投与用に製剤化することができる。 このような組成物は、典型的には、溶液としてかまたは懸濁液としてかまたは固 体の形態で製造することができる。経口製剤は、結合剤、賦形剤、担体、保存剤 、安定化剤、乳化剤、緩衝化剤、マンニトール、ラクトース、デンプン、ステア リン酸マグネシウム、サッカリンナトリウム、セルロース、炭酸マグネシウムな どの添加物を通常含有する。これらの組成物は、溶剤、懸濁剤、錠剤、丸剤、カ プセル剤、徐放性製剤、または散剤の形態をとることができ、典型的には1%〜 95%の活性成分を含有する。最も好ましくは、組成物は約2%〜約70%の活 性 成分を含有する。 本発明の組成物は注入用として、溶液としてかまたは懸濁液としてか、または 乳剤としてか;注入の前の液体中の溶液または懸濁液に適当な固体の形態として 製造することができる。このような注入用製剤は、皮下、静脈内、腹腔内、筋肉 内、髄腔内または胸膜腔内投与することができる。活性成分または成分は、生理 学的に寛容で活性成分と適合する希釈剤、担体または添加剤と混合することが多 い。適当な希釈剤および添加剤は、例えば、水、生理食塩水、ジオキサン、グリ セリンなど、またはその組み合わせである。さらに、所望ならば、組成物は少量 の補助物質例えば湿潤剤または乳化剤、安定化剤またはpH緩衝化剤を含有するこ とができる。 本発明はさらに、哺乳類細胞を、哺乳類細胞の増殖を阻止するに十分な量の式 (I)の化合物と接触させることによる、これら細胞の増殖を阻止するための式 (I)の化合物の使用方法を提供する。好ましい態様は過剰増殖性の哺乳類細胞 の増殖を阻止する方法である。本発明の目的に関して、「過剰増殖性の哺乳類細 胞」は、増殖の特徴的な制限(例えばプログラムされた細胞死)を受けない哺乳 類細胞である。さらに好ましい態様は、哺乳類がヒトである場合である。本発明 はさらに、哺乳類細胞を少なくとも1つの式(I)または式(III)の化合物 および少なくとも1つの抗腫瘍薬を接触させることを提供する。考えられる抗腫 瘍薬の種類は上に述べた。 本発明はさらに、過剰増殖性哺乳類細胞の増殖を阻止するに十分な量の式(I )の化合物と該細胞とを接触させることによる、多重薬物耐性表現型を有するも のを含む薬物耐性表現型を有している過剰増殖性細胞の増殖を阻止するための、 式(I)の化合物を使用する方法を提供する。好ましい態様は哺乳類がヒトであ る場合である。本発明はさらに、式(I)の化合物と少なくとも1つの前述のさ らなる抗腫瘍薬を接触させることを提供する。 本発明は、過剰増殖する細胞の増殖を阻止するための、式(I)または式(I II)の化合物を含有する医薬組成物の有効量を患者に投与することによる、例 えば腫瘍のような哺乳類細胞の過剰増殖によって引き起こされる病的状態を軽減 するための方法を提供する。本明細書において使用される「病的状態」は、正常 な増殖制限の支配下にない哺乳類細胞の増殖から生じるいずれかの病態を意味す る。このような細胞の増殖は前記の新生物が原因となり得る。 さらに好ましい態様において、腫瘍細胞はヒトである。本発明は、他の治療並 びに他の抗腫瘍薬と組み合わせて式(I)で示される化合物を使用するこのよう な病的状態を軽減する方法を提供する。 特許請求した化合物の有効性は、当業者に知られた標準的な方法を用いて評価 することができる。 化合物を、KB、ヒト鼻咽頭カルチノーマセルライン、LoVo、ヒト結腸直 腸アデノカルチノーマセルラインに対する最小発育阻止濃度についてスクリーニ ングした。Corbettアッセイ(Corbett,T.H.ら,Cytotoxic Anticancer Drugs :Models and Concepts for Drug Discovery and Development ,pp 35-87,Kluw er Academic Publishers:Norwell,1992を参照。さらに、Valeriote,ら,Disc overy and Development of Anticancer Agents :Kluwer Academic Publishers: Norwell,1993を参照)。 最も活性な化合物を、4つの異なる細胞型、例えばネズミ白血病、ネズミ充実 性腫瘍、ヒト充実性腫瘍、および低悪性度繊維芽細胞に対する細胞毒性について 、Corbettアッセイを用いてさらに調べた。 化合物をさらに、マウスに移植した薬物耐性腫瘍を含むネズミおよびヒト腫瘍 の広域スペクトルについて調べた。 腫瘍重量(T/C)(処置した動物における平均腫瘍重量対未処置の動物にお ける平均腫瘍重量)をさらなる評価として用いた。42%未満のT/C値は、Na tional Cancer Institute Standardsによって活性であると考えられ、10%未 満のT/C値は、National Cancer Institute Standardsによって優れた活性と 潜在性のある臨床上の活性を有すると考えられる。 式(I)で示される化合物の試験は、この化合物がここで特許請求する処置方 法において有用であり得るということを示唆している。さらに、この化合物は、 微小管系の破壊に有用であろう。 上記の分析を用いた本発明の試験化合物の結果は、以下のとおりである: 式(III): [式中、 Arは、フェニル、任意の単純な置換されていない芳香族、置換された芳香族、 非置換ヘテロ芳香族、および置換されたヘテロ芳香族基からなる群から選択され ; R1はハロゲン、SH、アミノ、モノアルキルアミノ、ジアルキルアミノ、ト リアルキルアンモニワム、アルキルテオ、ジアルキルスルホニワム、スルフェー トおよびホスフェートからなる群から選択され; R2はOHまたはSHであるか;または R1およびR2はC18およびC19と一緒になってエポキシド環、アジリジン環、 エピスルフィド環、スルフェート環もしくはモノアルキルホスフェート環を形成 してよく;あるいは R1およびR2は一緒になってC18とC19との間に第2の結合を形成してよく; R3は低級アルキル基であり; R4はHまたはH2であり; R5はHまたはH2であり; R4およびR5は一緒になってC13とC14との間に第2の結合を形成してよく; R6はベンジル、ヒドロキシベンジル、アルコキシベンジル、ハロヒドロキシ ベンジル、ジハロヒドロキシベンジル、ハロアルコキシベンジル、およびジハロ アルコキシベンジル基からなる群から選択され; R7はHまたは低級アルキル基であり; R8はHまたは低級アルキル基であり;または R7およびR8は、場合により、一緒になってシクロプロピル環を形成してよく ; R9はH、低級アルキル基、(C1−C3)アルキルアリール、およびアリール からなる群から選択され; R10はH、低級アルキル基、(C1−C3)アルキルアリール、およびアリール からなる群から選択され; XはO、NH、またはアルキルアミノである] で示される化合物またはその薬学的に許容し得る塩もしくは溶媒和物は好ましい であろう。 さらに好ましい化合物は、式中R11がC1−C2アルキルまたはベンジルである 化合物であり得る。 本発明の化合物は以下の反応式を用いて説明するように製造することができる 。 反応式1 反応式2 クリプトフィシンA−Bトリクロロエチルエステルは、文献において知られた 情報を用いて製造することができるが、当業者の便宜のため、以下の方法を提供 する: 当業者は、前記の反応式と以下の実施例の指針を用い、適当な出発物質と試薬 を使用して所望の化合物を製造することができる。 当業者は、前記の反応式と以下の実施例の指針を用い、適当な出発物質と試薬 を使用して所望の化合物を製造することができる。 本発明を説明するために以下に実施例を提供する。本発明の範囲は、以下の実 施例にまたは実施例によって限定されるものであるとはなんら解釈されない。 塩化メチレン5mL中にクリプトフィシンA−Bトリクロロエチルエステル10 0mg(0.221mmol)とN−BOC−ロイシン82mg(0.332mmol)を含む 溶液に、ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)68mg(0.332mmol) とN,N−4−ジメチルアミノピリジン(DMAP)5mgを加えた。反応物を2 5℃で30分間撹拌した後、酢酸エチル50mLで希釈した。有機溶液を0.5N のHClおよび飽和炭酸水素ナトリウム溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し 、減圧濃縮した。粗製物を25%酢酸エチル−ヘキサンを溶出液として用いるフ ラッシュクロマトグラフィーにより精製した。主画分を減圧濃縮して、白色の非 晶質の固体110mg(62%)を得、これはと特徴付けられた。質量分析(F D+)m/e802(M+)。 塩化メチレン2mL中に92mg(0.115mmol)のを含む溶液に、トリフル オロ酢酸(TFA)2mLを加えた。反応物を25℃で1時間撹拌し、減圧濃縮し て対応するTFA塩100mgを得、これをさらに精製することなく使用した。5 0%THF−DMF10mL中にN−BOC−2,2−ジメチル−b−アラニン5 3mg(0.244mmol)を含む溶液に、N−ヒドロキシベンゾトリアゾール(H OBt)41mg(0.305mmol)と1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロ ピル)カルボジイミド(EDC)52mg(0.244mmol)を加えた。反応物を 25℃で15分間撹拌した後、DMF5mL中にそのTFA塩およびN−メチルモ ルホリン(NMM)20mL(0.183mmol)を含む溶液を加えた。反応物を2 5℃で15時間撹拌し、酢酸エチル100mLで希釈し、有機溶液を0. 5N HClで2回、飽和炭酸水素ナトリウム溶液で2回およびブラインで2回洗 浄した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧濃縮して白色の非晶質の固体1 05mg(95%)を得、これは3aと特徴付けられた。質量分析(FD+)m/e 901(M+)。 3aの製造方法にしたがって3bを製造した。質量分析(FD+)m/e873 (M+)。 CH2Cl22mL中の105mg(0.116mmol)の3aの溶液に、トリフルオロ酢 酸(TFA)2mLを加えた。反応物を25℃で30分間撹拌した後、飽和炭酸水 素ナトリウム水溶液25mLに注いだ。さらにCH2Cl225mLを加え、有機相を1 N NaOHで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧濃縮した。この粗製物をト ルエン10mLに溶解し、25℃で撹拌しながら2−ヒドロキシピリジン(0.1 16mmol)を加えた。反応物を25℃で18時間撹拌した。反応物を酢酸エチル 50mLで希釈し、有機相を1N HClで2回、ブラインで2回、 そして飽和炭酸水素ナトリウム溶液で2回洗浄した。有機溶液を硫酸ナトリウム で乾燥し、減圧濃縮した。粗製物を、50%酢酸エチル−ヘキサンを溶出液とし て用いるシリカゲルのフラッシュクロマトグラフィーにより精製した。主画分を 減圧濃縮して白色の非晶質の固体27mg(36%)を得、これは4aと特徴付け られた。質量分析(FD+)m/e651(M+)。 4aの製造方法にしたがって4bを製造した。質量分析(FD+)m/e623 (M+)。 CH2Cl25mL中に4a20mg(0.031mmol)を含む溶液に、m−クロロペ ル安息香酸(mCPBA)6.3mg(0.037mmol)を加えた。反応物を25℃ で撹拌し、HPLC(逆相、C18、70%アセトニトリル−水)により監視し た。約5時間後に反応は遅くなり、mCPBA5mgをさらに加えた。反応物を2 5℃で撹拌し、さらに12時間後に反応は完結した。反応物を25mLのCH2Cl2 で希釈し、飽和メタ−硫酸ナトリウム溶液で2回、飽和炭酸水素ナトリウム溶液 で2回洗浄した。有機層を乾燥し、減圧濃縮して白色の非晶質の固 体18mg(85%)を得、これは5aで示されるジアステレオマーエポキシドの 2:1混合物と特徴付けられた。質量分析(FD+)m/e667(M+)。 5aの製造方法にしたがって5bを製造した。質量分析(FD+)m/e639 (M+)。 クロロホルム2mL中に5a50mg(0.075mmol)を含む溶液を−60℃に冷 却し、クロロトリメチルシラン(TMSCl)47mL(0.375mmol)を加えた 。反応物を25℃に加温し、水20mLに注いだ。クロロホルム20mLをさらに加 え、有機層を分離し、硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧濃縮してクロロヒドリンの 混合物を得た。クロロヒドリンの主生成物を、酢酸エチルを溶出液として用いる シリカゲルのフラッシュクロマトグラフィーにより精製した。主画分を減圧濃縮 して白色の非晶質の固体19mg(54%)を得、これはと特徴付けられた。 質量分析(FD+)m/e704(M+)。 2mLの50%アセトニトリル:水中の5.0mg(0.0071mmol)のの溶液 に、炭酸ナトリウム2mgを加えた。反応物を25℃で1時間撹拌した後、酢酸エ チル10mLで希釈した。有機溶液を水で1回洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、 減圧濃縮して、白色の非晶質の固体4.0mg(85%)を得、これは純粋なエポ キシドと特徴付けられた。質量分析(FD+)m/e667(M+)。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF ,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE, SN,TD,TG),AP(GH,GM,KE,LS,M W,SD,SZ,UG,ZW),EA(AM,AZ,BY ,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM),AL,AM ,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY, CA,CH,CN,CU,CZ,DE,DK,EE,E S,FI,GB,GE,GH,GM,GW,HU,ID ,IL,IS,JP,KE,KG,KP,KR,KZ, LC,LK,LR,LS,LT,LU,LV,MD,M G,MK,MN,MW,MX,NO,NZ,PL,PT ,RO,RU,SD,SE,SG,SI,SK,SL, TJ,TM,TR,TT,UA,UG,US,UZ,V N,YU,ZW (72)発明者 ノーマン,ブライアン・エイチ アメリカ合衆国46236インディアナ州イン ディアナポリス、アドミラルズ・ベイ・ド ライブ8648番 (72)発明者 シー,チュアン アメリカ合衆国46033インディアナ州カー メル、ペブルポイント・パス12532番

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.式(I): [式中、 Arは、フェニル、または任意の単純な置換されていないもしくは置換された芳 香族、またはヘテロ芳香族基であり; R1はハロゲン、SH、アミノ、モノアルキルアミノ、ジアルキルアミノ、ト リアルキルアンモニウム、アルキルチオ、ジアルキルスルホニウム、スルフェー トまたはホスフェートであり; R2はOHまたはSHであるか;または R1およびR2は一緒になって3員のエポキシド環、アジリジン環、エピスルフ ィド環、スルフェート環またはモノアルキルホスフェート環を形成してよく;あ るいは R1およびR2は一緒になってC18とC19との間に第2の結合を形成してよく; R3は低級アルキル基であり; R4はHであり; R5はHであり; R4およびR5は一緒になってC13とC14との間に第2の結合を形成してよく; R6はベンジル、ヒドロキシベンジル、アルコキシベンジル、ハロヒドロキシ ベンジル、ジハロヒドロキシベンジル、ハロアルコキシベンジル、またはジハロ アルコキシベンジル基であり; R7はHまたは低級アルキル基であり; R8はHまたは低級アルキル基であり;または R7およびR8は、場合により、一緒になってシクロプロピル環を形成してよく ; R9はH、低級アルキル基、(C1−C3)アルキルアリール、およびアリール からなる群から選択され; R10はH、低級アルキル基、(C1−C3)アルキルアリール、およびアリール からなる群から選択され; R11は、水素、単純アルキル、フェニル、置換されたフェニル、ベンジル、お よび置換されたベンジルからなる群から選択され; XはO、NH、またはアルキルアミノである] で示される化合物またはその薬学的に許容し得る塩もしくは溶媒和物。 2.R11が水素である、請求項1に記載の化合物。 3.XがOである、請求項2に記載の化合物。 4.R6が、式 で示される基である、請求項3に記載の化合物。 5.R8およびR7がそれぞれメチルである、請求項4に記載の化合物。 6.R9がイソブチルでありR10が水素である、請求項5に記載の化合物。 7.R1およびR2がエポキシド基を形成する、請求項6に記載の化合物。 8.R1がClでありR2がOHである、請求項6に記載の化合物。 9.XがOである、請求項1に記載の化合物。 10.R6が、式 で示される基である、請求項9に記載の化合物。 11.R8およびR7がそれぞれメチルである、請求項10に記載の化合物。 12.R9がイソブチルでありR10が水素である、請求項11に記載の化合物。 13.R11がC1−C4アルキルである、請求項12に記載の化合物。 14.R11がベンジルである、請求項12に記載の化合物。 15.R1およびR2がエポキシド基を形成する、請求項14に記載の化合物。 16.R1がClでありR2がOHである、請求項14に記載の化合物。 17.有効量の請求項1に記載の化合物を投与することを含んでなる、哺乳類に おいて微小管結合を破壊する方法。 18.有効量の請求項1に記載の化合物を投与することを含んでなる、イン・ビ トロで微小管結合を破壊する方法。 19.有効量の請求項1に記載の化合物を、その処置を必要とする患者に投与す ることを含んでなる、哺乳類において新生物を処置する方法。 20.請求項1に記載の化合物と、その製剤のための1またはそれ以上の薬学的 に許容し得る希釈剤または担体を含有する製剤。 21.医薬品としてし様するための、請求項1記載の化合物またはその薬学的に 許容し得る塩。 22.請求項1記載の化合物またはその薬学的に許容し得る塩を活性成分として 、その製剤のための1またはそれ以上の希釈剤または担体と共に含む医薬製剤。
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