JP2001513528A - モノオレフィン性c5モノニトリルの混合物を、少なくとも1個のメタロセン−燐(iii)−ニッケル(0)錯体を含有する触媒の存在下に、接触的ヒドロシアン化により製造する方法 - Google Patents

モノオレフィン性c5モノニトリルの混合物を、少なくとも1個のメタロセン−燐(iii)−ニッケル(0)錯体を含有する触媒の存在下に、接触的ヒドロシアン化により製造する方法

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Abstract

(57)【要約】 下式I 【化1】 で表わされ、少なくとも一種類の単座配位もしくは二座配位メタロセン−燐(III)配位子またはその塩、その混合物を含有する、少なくとも一種類のメタロセン−燐(III)−ニッケル(0)錯体を含有する触媒の存在下に、1,3−ブタジエンを、または1,3−ブタジエン含有炭化水素を接触的ヒドロシアン化することにより、非共役C=CおよびC≡N結合を有するモノオレフィン性C5モノニトリルの混合物を製造する方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 本発明は、1,3−ブタジエン含有炭化水素混合物を接触的水素添加すること
により、非共役C=CおよびC≡N結合を有するモノオレフィン性C5モノニト リルの混合物を製造する方法に関する。
【0002】 ポリアミド(ナイロン)の工業的製造用の重要な出発材料であるα,ω−アル
キレンジアミンに対しては、全世界を通じて大きな需要が存在する。ヘキサメチ
レンジアミンのようなα,ω−アルキレンジアミンは、ほとんど例外なくもっぱ
ら対応するジニトリルの水素添加により得られる。従って、ヘキサメチレンジア
ミンを製造するための実質上すべての工業的製造方法は、毎年、世界全体におい
て100万トン製造されるアジポニトリルの製造方法の変形である。
【0003】 アジポニトリル製造のための原理的に異なる4種類の製造ルートが、VCHワ
インハイム刊、K.ワイセルメル、H.J.アルペの「インドゥストリエレ、オ
ルガニッシェ、ヘミー」第4版、266頁以降に記載されている。すなわち、 1.ジアミドの中間生成物形成を伴なう、気相もしくは液相におけるアンモニ
アによるアジピン酸の脱水アミノ化、 2.中間生成物1,4−ジクロロブテンを経由する、1,3−ブタジエンの間
接的ヒドロシアン化、 3.電気化学的方法によるアクリロニトリルのヒドロ二量体化、および 4.1,3−ブタジエンのシアン化水素に直接的ヒドロシアン化である。
【0004】 上記最後の方法において、第一工程の単一付加(monoaddition)
は、異性的ペンタノンニトリルの混合物をもたらし、これが第二工程で主として
3−および4−ペンテノニトリルに異性化される。次の第三工程において、4−
ペンテノニトリルへのシアン化水素の反マルコウニコフ則付加によりアジポニト
リルがもたらされる。この反応は、大気圧下、30−150℃の温度で、テトラ
ヒドロフランのような溶媒中における液相で行なわれる。これに使用される触媒
は、ホスフィンまたは亜燐酸塩配位子を有するニッケル錯体と、金属塩促進剤で
ある。しかしながら、上述文献には、ニッケルを安定化させるための、メタロセ
ンに結合された錯体ホスフィン配位子については記載されていない。VCHワイ
ンハイム刊、「アプライド、ホモジーニアス、キャタリスツ、ウイズ、オーガノ
メタリック、コンパウンズ」第1巻、465頁以降には、シアン化水素のオレフ
ィンに対する不均一系および均一系触媒作用による付加についての一般的記述が
ある。これに使用される触媒は、ことに、メタロセンに結合されていないニッケ
ルおよびパラジウムの亜燐酸塩およびホスフィンを基礎とするものであって、高
い生産性、改善された転化率および短縮された反応時間を可能ならしめるもので
ある。アジポニトリルは、促進剤としてのルイス酸の存在下もしくは不存在下に
、主として亜燐酸ニッケル(0)触媒を使用して製造される。この反応は一般的
に3工程に分割され得る。
【0005】 すなわち、(1)1,3−ブタジエンのヒドロシアン化によるモノニトリルの
合成、(2)異性体化、および(3)ジニトリルの合成である。単一付加物の形
成は、3−ペンテノニトリルおよび2−メチル−3−ブテノニトリルから成る異
性体混合物をもたらし、直鎖3−ペンテノニトリルの選択性は、使用される触媒
に応じて、約70%またはそれ以下である。この第1反応工程がルイス酸の不存
在下に行なわれる場合には、シアン化水素の第二の付加は一般的に生起せず、生
成混合物は第1反応工程と同じ触媒を使用して異性化処理に附され得るが、今回
は促進剤としてZnCl2のようなルイス酸の存在下または不存在下に処理され る。この場合、一方では2−メチル−3−ブテノニトリルから3−ペンテノニト
リルへの異性化が生起するが、他方では3−ペンテノニトリルから種々のn−ペ
ンテノニトリルへの異性化が生起する。この刊行物は、C、N三重結合がC、C
二重結合と共役的である、熱力学的に極めて安定な異性体である2−ペンテノニ
トリルは、触媒毒として作用するので反応を禁止することについて言及している
。4−ペンテノニトリルへの必要とされる異性化は、もっぱら、3−ペンテノニ
トリルが2−ペンテノニトリルよりもさらに迅速に4−ペンテノニトリルに異性
化されるが故に、可能になる。
【0006】 1,3−ブタジエンをヒドロシアン化するための通常の触媒は、錯体化されて
いない亜燐酸塩配位子を有する上述の亜燐酸ニッケル(0)触媒である。
【0007】 EP−A274401号公報には、フェニルおよびm,p−トリル亜燐酸塩混
合配位子を有するニッケル触媒を使用して、純粋ブタジエンをヒドロシアン化す
る方法が記載されている。
【0008】 また、Organometallics (1984)、33頁以降のC.
A.トルマンらの報文には、シアン化水素付加の際のルイス酸の効果をことに考
慮した、亜燐酸塩ニッケル(0)錯体による、オレフィンの接触的シドロシアン
化が記載されている。
【0009】 また、1985年、アカデミック、プレス社刊“Advances in C
atalisis”33巻、1頁以降には、均一系ニッケル触媒作用によるオレ
フィンのヒドロシアン化に関する概論的記述がある。この記述は、ことに、ブタ
ジエンのモノヒドロシアン化による異性的ペンテノニトリルへの転化、2−メチ
ル−3−ブテノニトリルの3−ペンテノニトリルへの異性化を機構的観点から取
上げている。ここで使用される触媒は、亜燐酸塩配位子を有するのが好ましいニ
ッケル(0)錯体である。
【0010】 トリフェニルホスフィン、1,2−ビス(ジフェニルホスフィノ)エテンのよ
うなホスフィンは、通常、オレフィンのヒドロシアン化において、たとえ触媒活
性を持っているにしても、それは軽微なものである。
【0011】 WO95/30680号公報には、オルト−位において2個のブリッジにより
縮合されているアリール基にホスフィン基が結合されている、二座配位ホスフィ
ンキレート配位子が開示されている。この場合、第一のブリッジはOまたはS原
子を、第二のブリッジはO、Sまたは置換されたN、SiまたはC原子を包含し
ている。このような二座配位のホスフィン配位子は、ヒドロホルミル化、水素添
加、重合、異性化、カルボキシル化、クロスカップリング、メタセシス、ヒドロ
シアン化用触媒としては、その遷移金属錯体の形態であるのが適当である。
【0012】 J.Chem.Soc.,Chem.Commun.(1995)、2177
頁以降には、上述した二座配位ホスフィン配位子結合角度の、スチレンのニッケ
ル触媒ヒドロシアン化における活性および選択性に対する効果ないし影響が記載
されている。
【0013】 しかしながら、上述した各文献のいずれにも、単座ないし多座配位のニッケル
(0)−燐(III)錯体(この錯体中において、燐(III)配位子が、メタ
ロセンのシクロペンタジエニル配位子の一方または両方に共有結合されている)
を使用する、接触的ヒドロシアン化方法は記載されていない。
【0014】 EP−A564406号および同612758号公報には、均一系触媒用配位
子としてのフェロセニルジホスフィン、およびこのような触媒の光学的対掌体選
択的水素添加用触媒としての用途が記載されている。これらの配位子において、
2個のホスフィン基は、オルト−位において、フェロセンの同じシクロペンタジ
エニル配位子に対して、一方はC5環に直接的に、他方は置換C1−アルキレン基
を介して間接的に結合されている。これらの配位子を有するロジウムおよびイリ
ジウム錯体は、炭素または炭素/ヘテロ原子二重結合を持っており、プロキラリ
ティーを示す化合物を水素添加するための均一系、光学的対掌体選択的触媒とし
て適当である。しかしながら、これら触媒の、ヒドロシアン化用触媒としての用
途は記載されていない。
【0015】 アルケンに対してシアン化水素を非対称的に付加するための、遷移金属(0)
錯体を基礎とする触媒は、文献公知である。例えば、Aust.J.Chem.
35(1982)2041頁以降には、光学的対掌体選択性ヒドロシアン化用触
媒として、[(+)−(diop)]2Pdおよび[(+)−(diop)]2
i((+)−(diop)=(+)−(2S,3S)−(2,3−イソプロピリ
デンジオキシ−1,4−ブタンジイル)ビス(ジフェニルホスフィン)が記載さ
れている。
【0016】 また、J.Am.Chem.Soc.118(1996)6325頁以降には
、α−D−フルクトフラノシドを基礎とする電子的非対称性ビス−3,4−ジア
リール亜燐酸塩配位子を使用して、非対称的ヒドロシアン化する場合に観察され
る光学的対掌体選択性と、配位子の電子的非対称性との関係が記載されている。
【0017】 この技術分野における上述した従来技術にかんがみて、本発明の目的とすると
ころは、ことに、非共役C=CおよびC≡N結合を有するモノオレフィン性C5 モノニトリルの混合物を製造するための、1,3−ブタジエン含有炭化水素混合
物のヒドロシアン化において、またアジポニトリルを製造するための第一および
第二の付加反応において、使用される触媒が、高い選択性および良好な触媒活性
を示すべき、ヒドロシアン化方法を提供することである。
【0018】 しかるに、この目的は、少なくとも一種類のメタロセン−燐(III)−ニッ
ケル(0)錯体を含有する触媒を使用することにより達成されることが本発明者
らにより見出された。
【0019】 すなわち、本発明は、式I
【0020】
【化2】 で表わされ、かつ式I中の R1は式PL2の基(Lはアルキル、シクロアルキル、アリールであり、同じで
あっても異なっていてもよい)を意味し、 R1 は水素、アルキル、または式PL2の基(Lは上に示したのと同じ意味で
ある)を意味し、 R2、R2 、R3、R3 、R4、R4 、R5、R5 は、相互に関係なく、水素
、シクロアルキル、アリール、またはアルキル{これらは分子の途中に酸素を含
んでもよく、式NE12の基(E1およびE2はアルキル、シクロアルキルまたは
アリールであり、同じであっても異なっていてもよい)によって置換されていて
もよい}から選択したものを意味し、 あるいは、それぞれの場合において、隣同士の位置に在る置換基R2、R3、R 4 、R5あるいはR2 、R3 、R4 、R5 がそれらと結合しているシクロペン
タジエニル環の一部とともに、芳香族あるいは非芳香族の、5あるいは7員環で
ある炭素環類あるいはO、NあるいはSから選択した1、2あるいは3のヘテロ
原子を含むヘテロ環類を作ったものでもよいものを意味し、 Mは、Fe、Co、Ni、Ru、Os、Rh、Mn、CrまたはVを意味する
場合の、単座配位あるいは二座配位のメタロセン−燐(III)あるいはこれら
の塩または混合物、を配位子とする、少なくとも1のメタロセン−燐(III)
−ニッケル(0)錯体を含む触媒の存在下で、1,3−ブタジエンまたは1,3
−ブタジエンを含む炭化水素混合物の接触的ヒドロシアン化より、非共役のC=
CおよびC≡N結合を持つモノオレフィンであるC5モノニトリルの混合物を合 成する方法に関する。
【0021】 本発明において「アルキル」と称するのは、直鎖および分岐アルキルを包含し
、好ましくは直鎖もしくは分岐C1−C8、ことにC1−C4アルキルであって、具
体的にはメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n−ブチル、2−ブチル、
sec−ブチル、tert−ブチル、n−ペンチル、2−ペンチル、2−メチル
ブチル、3−メチルブチル、1,2−ジメチルプロピル、1,1−ジメチルプロ
ピル、2,2−ジメチルプロピル、1−エチルプロピル、n−ヘキシル、2−ヘ
キシル、2−メチルペンチル、3−メチルペンチル、4−メチルペンチル、1,
2−ジメチルブチル、2,2−ジメチルブチル、3,3−ジメチルブチル、1,
1,2−トリメチルプロピル、1,2,2−トリメチルプロピル、1−エチルブ
チル、2−エチルブチル、1−エチル−2−メチルプロピル、n−ヘプチル、2
−ヘプチル、3−ヘプチル、2−エチルペンチル、1−プロピルブチルおよびオ
クチルを意味するのが好ましい。
【0022】 またシクロアルキルは、好ましくはC5−C7シクロアルキル、例えばシクロペ
ンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチルである。
【0023】 シクロアルキルが置換されている場合、これは1、2、3、4または5個の、
ことに1、2または3個のアルキルを置換基として持っているのが好ましい。
【0024】 アリールは、フェニル、トリル、キシリル、メシチルまたはナフチル、ことに
フェニルであるのが好ましい。
【0025】 置換アリールは、置換基として、例えばC1−C8アルキル、C1−C8アルコキ
シ、ハロゲン、トリフルオロメチル、ニトロまたはカルボキシルを有する。原則
的に1、2または3個の置換基が好ましい。
【0026】 基PL2中のLは相互に異なってもよいが、同じであるのが好ましく、C1−C 12 アルキル、C5−C12シクロアルキルを意味し、これらは1、2または3個の C1−C4アルキル、C1−C4アルコキシで置換されていてもよい。適当なLの例
は1、2または3個の以下の基、すなわちC1−C4アルキル、C1−C4アルコキ
シ、ハロゲン、トリフルオロメチル、スルホ、アルキルスルホニル、カルボキシ
ル、アルカノイルオキシ、アルコキシカルボニル、ヒドロキシル、ニトロまたは
シアノで置換されていてもよいアリールである。Lとして好ましいのはフェニル
である。
【0027】 R2、R2 、R3、R3 、R4、R4 、R5、R5 のいずれかが、エーテル結
合中の酸素原子で中断されたアルキルである場合、その具体例としては、2−メ
トキシエチル、2−エトキシエチル、2−プロポキシエチル、2−ブトキシエチ
ル、2−もしくは3−メトキシプロピル、2−もしくは3−プロポキシプロピル
、2−もしくは3−ブトキシプロピル、2−もしくは4−メトキシブチル、2−
もしくは4−エトキシブチル、2−もしくは4−ブトキシブチルが挙げられ、2
−メトキシエチルがことに好ましい。
【0028】 R2、R2 、R3、R3 、R4、R4 、R5、R5 のいずれかが、基NE12 で置換されているアルキルである場合、その具体例は、N,N−ジメチルアミノ
メチル、N,N−ジメチルアミノエチル、N,N−ジエチルアミノメチル、N,
N−ジエチルアミノエチル、N,N−ジメチルアミノプロピルである。
【0029】 また、R2、R3、R4、R5および/またはR2 、R3 、R4 、R5 の隣接
位置に在る2個が、これらを結合するシクロペンタジエニル部分と共に合体して
、O、N、Sから選択される1、2または3個のヘテロ原子を追加的に持ってい
てもよい、芳香族もしくは非芳香族の、5から6員カルボ環式基またはヘテロ環
式基を形成する場合、その具体例は、インデニル、フルオレニル、アズレニルな
どである。
【0030】 式Iのメタロセン−燐(III)配位子中の2個のシクロペンタジエニル環は
、種々の配座角度を有する重畳配座ないし捩れ配座の形態を執り得る。シクロペ
ンタジエニル環の面は、例えば中心金属に応じて相互平行であっても傾斜してい
てもよい。本発明において使用される触媒は、 (a)ただ1個の基PL2を有する式Iのメタロセン−燐(III)配位子、 (b)式Iの配位子の上述した構造状態により遷移金属の二重配座を可能なら
しめる、2個の基PL2を有する式Iの二座配位メタロセン−燐(III)配位 子、および (c)1個の配位子が、異なる基PL2により、異なる遷移金属を配位し、こ れにより連鎖状メタロセン−燐(III)−ニッケル(0)錯体を、例えば、サ
ンドイッチ構造になし得る、式Iのメタロセン−燐(III)二座ないし多座配
位子を有するメタロセン−燐(III)−ニッケル(0)錯体を含有する。
【0031】 原子価零の遷移金属は、さらに、1、2、3または4個の式Iの配位子、場合
によりさらに他の後述配位子を配位できる。
【0032】 メタロセン−燐(III)配位子の中心金属は鉄であるのが好ましい。
【0033】 本発明の好ましい実施態様において使用される触媒は、式I中において、 R1が、基PL2(このLはフェニルである)を意味し、 R1 が、水素または基PL2(このLは相互に関係なく、それぞれ、アルキル
、シクロアルキル、置換アリール、ことにフェニルである)を意味し、 R2、R2 、R3、R3 、R4、R4 、R5、R5 の中の1個、ことにR1も しくはR1 に対するα−位に在る1個が、水素またはアルキルを意味し、これ は酸素原子により中断され、または基NE12(これらE1、E2は、相互に同じ
であっても異なってもよく、それぞれアルキルを意味する)により置換されてい
てもよく、他のR2、R2 、R3、R3 、R4、R4 、R5、R5 が、相互に関
係なく、それぞれ、水素またはアルキルを意味する場合の触媒である。
【0034】 この場合、R1 は水素または基PL2(このLはイソプロピル、シクロヘキシ
ル、トリフルオロメチル置換フェニルまたは非置換メチルである)を意味するの
が好ましい。
【0035】 本発明触媒は、上述した式Iのメタロセン−ホスフィン配位子のほかに、少な
くとも1個の他の配位子を持っていてもよい。これはハロゲン化物、アミン、カ
ルボキシラート、アセチルアセトナート、アリール−もしくはアルキルスルホナ
ート、ヒドリド、CO、オレフィン、ジエン、シクロオレフィン、ニトリル、N
−含有ヘテロ環、芳香族、ヘテロ芳香族化合物、エーテル、PF3、単座、二座 、多座ホスフィン、ホスフィナイト、ホスホナイト、亜燐酸塩配位子の中から選
ばれる。
【0036】 本発明の適当な実施態様において、使用される触媒は、メタロセン−燐−(I
II)配位子として、具体的に、 1,1′−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン、 1,1′−ビス(ジシクロヘキシルホスフィノ)フェロセンまたは 1,1′−ビス(ジイソプロピルホスフィノ)フェロセンを含有する。
【0037】 本発明の可能な実施態様において使用される触媒は、カイラルメタロセン−ホ
スフィン配位子Iを含有し、従って光学的対掌体選択性触媒に適するものがあり
得る。
【0038】 光学的対掌体選択性触媒は、すでにカイラルもしくはプロカイラルである化合
物を、本発明触媒の使用により反応させて、光学的対掌体過剰の、好ましくは光
学的対掌体として純粋な生成物をもたらし得る。
【0039】 本発明による触媒は、式Iの少なくとも一種類のメタロセン−ホスフィン配位
子と、ニッケル粉末またはニッケル化合物またはニッケル錯体とを、不活性溶媒
中において反応させることにより製造され得る。これに関連して適当なニッケル
化合物は、例えば、この遷移金属が0より高い酸化状態を有し、適当な還元剤の
存在下もしくは不存在下に、式Iのメタロセン−燐(III)配位子との反応に
おいて、そのまま還元される化合物である。これに該当する化合物としては、上
述遷移金属のハロゲン化物、ことに酸化物、アセタート、アセチルアセトナート
である。ニッケル(0)錯体は、NiCl2を使用して有利に製造され得る。適 当な還元剤は、Na、Kのようなアルカリ金属、アルミニウムおよびトリアルキ
ルアルミニウム化合物である。
【0040】 メタロセン−燐(III)−ニッケル(0)錯体を製造するために、遷移金属
の錯化合物が使用される場合には、この遷移金属としては、錯化合物中において
零価を有するものが好ましい。本発明による錯体中において上述した追加的配位
子を有する錯体が、その製造のために有利に使用され得る。この場合、製造は、
上述した式Iのメタロセン−燐(III)配位子との部分的もしくは完全な配位
子交換により行なわれる。
【0041】 本発明の適当な実施態様において使用されるニッケル錯体は、ビス(1,5−
シクロオクタジエン)ニッケル(0)である。
【0042】 メタロセン−燐(III)−ニッケル(0)錯体を製造する場合の適当な不活
性溶媒は、ベンゼン、トルエン、エチルベンゼン、クロロベンゼンのような芳香
族化合物、ことにジエチルエーテル、テトラヒドロフランのようなエーテル類、
ジクロロメタン、クロロホルム、ジクロロエタン、トリクロロエタンのようなハ
ロアルカンである。この場合の温度は、−70℃から150℃、好ましくは0℃
から100℃、ことにほぼ室温である。
【0043】 非共役C=CおよびC≡N結合を有するモノオレフィン性C5モノニトリル混 合物は、1,3−ブタジエン含有炭化水素を、上述したいずれかの触媒の存在下
に反応させることにより製造され得る。これにより直鎖ペンテノニトリル含有分
の多い混合物がもたらされる。
【0044】 例えば3−ペンテニトリルと、2−メチル−3−ブテノニトリルを含有し、さ
らに処理してアジポニトリルをもたらすに適当な中間生成物としてのモノオレフ
ィン性C5モノニトリルは、純粋なブタジエンもしくは1,3−ブタジエン含有 炭化水素混合物を使用することにより製造され得る。
【0045】 本発明方法によりモノオレフィン性C5モノニトリルを製造するために炭化水 素混合物が使用される場合には、この混合物は少なくとも10容量%、好ましく
は25、ことに40容量%の1,3−ブタジエンを含有するのが有利である。
【0046】 1,3−ブタジエン含有炭化水素混合物は、工業的規模で製造することが可能
である。例えば石油精製におけるナフサの蒸気クラッキングは、C4留分と称さ れる炭化水素混合物をもたらすが、これは高いオレフィン含有分を示し、約40
%が1,3−ブタジエン、残余分はモノオレフィンおよびポリ不飽和炭化水素プ
ラスアルカンである。これらはまた常に少量の、通常5%までのアルキン、1,
2−ジエンおよびビニルアセチレンを含有する。
【0047】 純粋な1,3−ブタジエンが、例えば抽出蒸留によりこの工業的炭化水素混合
物から単離され得る。
【0048】 C4留分は、必要に応じて、プロピン、ブチンのようなアルキンから、プロパ ジエンのような1,2−ジエンから、またビニルアセチレンのようなアルケニン
から実質上完全に分離される。あるいは、場合により、C≡N結合と共役的にC
=C結合を有する生成物がもたらされる。VCHワインハイム刊、「アプライド
、ホモジーニアス、キャタリシス、ウイズ、オーガノメタリック、コンパウンズ
」第1巻、479頁には、2−メチル−3−ブテノニトリルおよび3−ペンテノ
ニトリルの異性体化によりもたらされる共役2−ペンテノニトリルは、アジポニ
トリルをもたらすシアン化水素の第二添加の禁止剤として作用する旨の記載があ
るが、予備処理されていないC4留分のヒドロシアン化で得られる上述の共役ニ トリルも、アジピン酸製造のための第一反応工程、シアン化水素の単一付加に対
して触媒として作用することが見出された。
【0049】 これが、接触的ヒドロシアン化において触媒毒を構成する化合物、ことにアル
キン、1,2−ジエンおよびこれらの混合物が、必要に応じて炭化水素混合物が
部分的もしくは完全に除去される理由である。この除去のために、C4留分はシ アン化水素付加のため部分的水素添加処理に附される。この部分的水素添加は、
他のジエンおよびモノオレフィンの存在下において、選択的にアルキンおよび1
,2−ジエンを水素添加し得る水素添加触媒を使用して行なわれる。
【0050】 この選択的水素添加に適する不均一系触媒組成物は、不活性担体に担持された
遷移金属化合物を含有する。適当な不活性担体は、通常この目的に使用される酸
化物、ことにシリカ、アルミナ、アルミノシリカート、ゼオライト、カーバイド
、ニトリド、これらの混合物である。担体としては、ことにAl23、SiO2 およびこれらの混合物を使用するのが好ましい。使用される不均一系触媒は、こ
とに米国特許4587369号、同4704492号、同4493906号特許
の明細書に記載されている触媒である。さらに他の適当なCuを基礎とする触媒
組成物は、ダウケミカル社によりKLP触媒として市販されている触媒である。
【0051】 シアン化水素の1,3−ブタジエンまたはこれを含有する炭化水素混合物、例
えば予備処理され、部分的に水素添加されたC4留分への付加は、連続的、半連 続的にまたはバッチ式で行なわれる。連続的付加反応に適する反応器は、この分
野の専門技術者に周知で、文献、例えば「ウルマンス、エンツィクロペディー、
デル、テヒニッシェン、ヘミー」1951年、第3版、第1巻、743頁以降に
記載されているような反応器である。撹拌反応器カスケードまたは管状反応器が
、本発明の連続的方法を実施するのに有利に使用され得る。
【0052】 本発明方法の好ましい実施態様において、シアン化水素の1,3−ブタジエン
またはこれを含有する炭化水素混合物への付加は半連続的に行なわれる。
【0053】 この半連続的方法は、 (a)溶媒を使用しあるいは使用せずに、場合によりその場で形成され本発明
によるヒドロシアン化用触媒およびシアン化水素の一部を給送しまたは給送する
ことなく、反応器に被処理材料である炭化水素を装填し、 (b)この炭化水素混合物を、高温、高圧下において、半連続的反応で消費さ
れる速度ないし割合で給送されるシアン化水素と反応させ、 (c)その後の反応による転化を完結させ、これに次いで後処理することから
成る。
【0054】 これに適する耐圧反応器はこの分野の技術者に周知であり、例えば前記の「ウ
ルマンス、エンツィクロペディー、デル、テヒニッシェン、ヘミー」1951年
、第3版、第1巻、769頁以降に記載されている。本発明方法において一般的
に使用されるのは、必要に応じて撹拌器を具備し、内面ライニングが施こされた
オートクレーブである。上述の各工程について以下のような配慮が必要である。
【0055】 工程(a) 反応を開始する前に、耐圧容器には、部分的水素添加されたC4留分、シアン 化水素、ヒドロシアン化触媒、適当な場合には、さらに溶媒を装填する。適当な
溶媒は、本発明触媒を製造するために上述した溶媒、ことにトルエン、キシレン
、テトラヒドロフランのような芳香族炭化水素である。
【0056】 工程(b) 炭化水素混合物は、一般的に高温、高圧で反応せしめられる。通常、温度は0
℃から200℃、ことに50から150℃の範囲、圧力は1×105から2×1 07パスカル(1から200バール)、好ましくは1×105から1×107パス カル(1から100)、ことに1×105から5×106パスカル(1から50バ
ール)、なかんずく1×105から2×106パスカル(1から20バール)の範
囲である。シアン化水素は、反応の間、消費速度ないし割合で給送され、オート
クレーブ中の圧力を一定に維持する。反応時間は約30分から5時間である。
【0057】 工程(c) 転化を完全ならしめるために、反応時間に次いで、新らたにシアン化水素をオ
ートクレーブに給送することなく後続的反応のためのさらに0分から5時間、こ
とに1時間から3.5時間の範囲の時間を置く。この間の温度は、予かじめ設定
された反応温度と同じに維持される。後処理は、慣用の態様で行なわれ、まず未
反応1,3−ブタジエンおよび未反応シアン化水素が、洗浄または抽出により除
去され、残存反応混合物の蒸留により目的生成物が除去され、依然活性の触媒が
回収される。
【0058】 本発明方法の他の実施態様では、シアン化水素の1,3−ブタジエン含有炭化
水素への付加はバッチ式で行なわれ、このための反応条件は、上述の半連続的方
法の場合と同じであるが、シアン化水素の追加給送は行なわれず、これは工程(
b)において当初から反応器内に装填されている。
【0059】 ブタジエン含有混合物からの、アジポニトリルの製造は、2モル当量のシアン
化水素の添加を以下の3工程に分けて付加され得る。
【0060】 1.ニトリル官能性を有するC5モノオレフィン混合物の製造 2.この混合物中の2−メチル−3−ブテノニトリルの3−ペンテノニトリル
への異性化、これにより形成され、工程1からの混合物中に存在する3−ペンテ
ノニトリルの各種n−ペンテノニトリルへの異性化。これは3−ペンテノニトリ
ルの含有分を最大ならしめ、触媒毒として作用する共役2−ペンテノニトリルお
よび2−メチル−2−ブテノニトリルの含有分を最少ならしめるために行なわれ
る。
【0061】 3.工程2で形成された3−ペンテノニトリル、あらかじめその場で4−ペン
テノニトリルに異性化される3−ペンテノニトリルにシアン化水素を付加するこ
とによるアジポニトリルの製造。この場合の副生成物は、例えばシアン化水素の
、4−ペンテノニトリルへのマルコウニコフ付加により、または3−ペンテノニ
トリルへの反マルコウニコフ付加により形成される2−メチルグルタロニトリル
、シアン化水素の3−ペンテノニトリルへのマルコウニコフ付加により形成され
るエチルスクシノニトリルである。
【0062】 本発明方法に使用される、メタロセン−燐(III)配位子を基礎とする触媒
は、工程2における位置および二重結合異性化および工程3におけるシアン化水
素の第二付加にも有利に使用され得る。
【0063】 本発明方法の好ましい実施態様において、シアン化水素の1,3−ブタジエン
含有炭化水素混合物への単一付加により得られる3−ペンテノニトリル対2−メ
チル−3−ブテノニトリルの量割合は、少なくとも5:1、好ましくは10:1
、ことに少なくとも20:1である。従って、一般的に、アジポニトリル製造の
ための方法を、シアン化水素の、1,3−ブタジエン含有炭化水素混合物への単
一付加、異性化、シアン化水素の、その場で形成された4−ペンテノニトリルへ
の付加、および2モル当量のシアン化水素の、1,3−ブタジエン含有炭化水素
混合物への付加の3工程への分割を省略して、1工程方法として構成することが
可能である。そこで、本発明は、また (I)前述したようにして得られたC5モノニトリルの混合物を、場合により さらに後処理ないし異性化してから接触的にヒドロシアン化すること、または (II)1,3−ブタジエン含有炭化水素混合物を、C5モノニトリルの後処 理ないし異性化をすることなく、式Iの触媒の存在下において、一工程で接触的
ヒドロシアン化することを含む、アジポニトリルの製造方法に関する。
【0064】 本発明において使用される触媒は、1,3−ブタジエン含有炭化水素混合物を
ヒドロシアン化して得られる単一付加生成物に関して高い選択性を示すのみでな
く、これら触媒は、また、シアン化ニッケル(II)のような不活性ニッケル(
II)化合物の堆積をほとんどもたらさずに、ヒドロシアン化のためのシアン化
水素の過剰量と混合されることができる。非錯体ホスフィン、亜燐酸塩配位子を
基礎とする従来から公知のヒドロシアン化触媒と異なり、式Iの触媒は、反応混
合物中における過剰量のシアン化水素を効果的に回避し得る連続的ヒドロシアン
化方法に適するだけでなく、さらに、一般的に著しく過剰な量のシアン化水素の
存在下における半連続的ヒドロシアン化方法およびバッチ式ヒドロシアン化方法
にも適する。従って、本発明において使用される触媒、およびこれを基礎とする
ヒドロシアン化方法は、従来方法にくらべて、さらに高い触媒の循環使用率およ
びさらに長い触媒有効寿命を示す。これは単に経済的な改善に止まらず、エコロ
ジー的観点からしても有用である。活性触媒とシアン化水素から形成されるシア
ン化ニッケルは高い毒性を示し、これは高コストで処理され、廃棄されねばなら
ないからである。
【0065】 式Iの触媒は、1,3−ブタジエン含有炭化水素のヒドロシアン化のほかに、
慣用のあらゆるヒドロシアン化方法に適する。ことにスチレンと3−ペンテノニ
トリルのヒドロシアン化が特記される。
【0066】 上述の触媒は、また2−メチル−3−ブテノニトリルの3−ペンテノニトリル
への異性化にも使用され得る。式Iのカイラルメタロセン−燐(III)配位子
を含有する触媒は、光学的対掌体選択性のヒドロシアン化に適する。
【0067】 以下の実験例により本発明をさらに具体的に、ただし例示的に説明する。
【0068】 実験例1(本発明実施例) 1,3−ブタジエンのヒドロシアン化 0.82gのビス(1,5−シクロオクタジエン)ニッケル(0)、3.32
gの1,1′−ビス(ジフェニルホスフィン)フェロセンおよび10mlのトル
エンを、ガラスオートクレーブ中において、室温、アルゴン雰囲気下に混合し、
この反応混合物は直ちに赤褐色を呈する。約1時間後、16.2gの1,3−ブ
タジエンと、40gのトルエンとの混合物をこれに添加する。ガラスオートクレ
ーブを密閉し、混合物を90℃に加熱し、当初圧力を3.4×105パスカル( 3.4バール)に設定する。この温度を90℃に定常的に維持し、新らたに蒸留
したシアン化水素酸4.0gと、トルエン30mlの混合物を、80分間にわた
って連続的に計量、給送する。これにより圧力は1.4×105パスカル(1. 4バール)に降下する。次いで、90℃で110分間反応させることにより反応
を完結させる。トルエンは反応器を洗浄するために使用される。反応の経過は、
圧力および温度の測定により監視される。
【0069】 次いで行なわれたシアン化物のフォルハルト測定において、シアン化物は検出
されなかったが、これはシアン化水素の完全な転化が行なわれたことを示す。
【0070】 内標準(ペンゾニトリル)によるGC分析(カラム、30mステーブルワック
ス、温度測定、50℃で5分間等温熱量計測、次いで5℃/分で240℃に加熱
、ヒューレット、パッカード社のHP5890型GC装置)。シアン化水素に対
して、75%の3−ペンテノニトリルおよび2−メチル−3−ブテノニトリル、
3−ペンテノニトリル:2−メチル−3−ブテノニトリル=30:1。
【0071】 実験例2(本発明実施例) 1,3−ブタジエンのヒドロシアン化 0.14gのビス(1,5−シクロオクタジエン)ニッケル(0)、1.65
gの1,1′−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセンおよび10mlのトル
エンを、室温で、ガラスオートクレーブ中、アルゴン雰囲気下に混合し、反応混
合物は直ちに赤褐色を呈する。約1時間後に、16.2gの1,3−ブタジエン
と、40gのトルエンとの混合物をこれに添加する。オートクレーブを密封して
、混合物を80℃に加熱し、当初圧力を3.4×105パスカル(3.4バール )に設定する。温度をこの80℃に定常的に維持する。新らたに蒸留されたシア
ン化水素酸4.0gと、30mlのトルエンとの混合物を、90分間にわたって
連続的に計量給送し、これにより圧力は2.0×105パスカル(2.0バール )に降下する。80℃において60分間反応させることにより、反応を完結させ
る。トルエンは反応器の洗浄に使用される。反応の経過は、圧力および温度の測
定により監視される。
【0072】 次いで行なわれた、シアン化物のフォルハルト測定において、120.1gに
対して、シアン化物0.04重量%が検出された。従って、シアン化水素の転化
率は99.5%である。
【0073】 内標準(ペンゾニトリル)によるGC分析(カラム、30mステーブルワック
ス、温度測定、50℃で5分間等温熱量計測、次いで5℃/分で240℃まで加
熱、ヒューレット、パッカード社のHP5890型GC装置)。シアン化水素に
対して、81.7%の3−ペンテノニトリルおよび2−メチル−3−ブテノニト
リル、3−ペンテノニトリル:2−メチル−3−ブテノニトリル=30:1。
【0074】 実験例3(本発明実施例)4留分のヒドロシアン化
【0075】
【表1】
【0076】 0.41gのビス(1,5−シクロオクタジエン)ニッケル(0)、0.80
gの1,1′−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセンおよび10mlのトル
エンを、室温で、ガラスオートクレーブ中、アルゴン雰囲気下に混合し、反応混
合物は直ちに赤褐色を呈する。約1時間後に、これに上記表1に示される組成の
4留分39gと、トルエン50gの混合物を添加する。オートクレーブを密閉 して、反応混合物を80℃に加熱し、当初圧力を3.9×105パスカル(3. 9バール)に設定する。温度をこの80℃に定常的に維持する。新らたに蒸留さ
れたシアン化水素酸4.0gと、トルエン30mlの混合物を、120分間にわ
たって連続的に計量、給送し、これにより圧力は2.5×105パスカル(2. 5バール)に降下する。次いで80℃で120分間反応させることにより反応を
完結させる。トルエンは反応器の洗浄に使用される。反応の経過は、圧力および
温度により監視される。
【0077】 次いで行なわれた、シアン化物のフォルハルト測定において、134.1gに
対して、0.01重量%のシアン化物が検出されたが、これはシアン化水素の転
化率は99.9%に対応する。
【0078】 内標準(ペンゾニトリル)を使用するGC分析(カラム、30mステーブルワ
ックス、温度測定、50℃で5分間等温熱量計測、次いで5℃/分で240℃に
加熱、ヒューレット、パッカード社のHP5890型GC装置)。シアン化水素
に対して、84.7%の3−ペンテノニトリルおよび2−メチル−3−ブテノニ
トリル、3−ペンテノニトリル:2−メチル−3−ブテノニトリル=23.8:
1。
【0079】 実験例4(対比例) トリフェニルホスフィンを基礎とする触媒によるヒドロシアン化 6.0gのトルエン、0.1gのビス(1,5−シクロオクタジエン)ニッケ
ル(0)および0.39gのトリフェニルホスフィンを、室温で、ガラスオート
クレーブ中、アルゴン雰囲気下に混合した。約1時間後、まず2.0gの1,3
−ブタジエン、次いで1.0gの新らたに蒸留されたシアン化水素酸をこれに添
加した。ガラスオートクレーブを密閉し、反応混合物を自生圧力下、80℃に維
持する。反応を5時間行なわせた後、混合物を放冷し、分析する。
【0080】 内部標準(ペンゾニトリル)によるGC分析(カラム、30mステーブルワッ
クス、温度測定、50℃で5分間等温熱量計測、次いで5℃/分で240℃に加
熱、ヒューレット、パッカード社のHP5890型GC装置)。シアン化水素に
対して、5.7%の3−ペンテノニトリルおよび2−ブテノニトリル、3−ペン
テノニトリル:2−メチル−3−ブテノニトリル=0.90:1。
【手続補正書】特許協力条約第34条補正の翻訳文提出書
【提出日】平成12年2月4日(2000.2.4)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
【化1】 で表わされ、かつ式I中の R1は式PL2の基(Lはアルキル、シクロアルキル、アリールであり、同じで
あっても異なっていてもよい)を意味し、 R1 は水素、アルキル、または式PL2の基(Lは上に示したのと同じ意味で
ある)を意味し、 R2、R2 、R3、R3 、R4、R4 、R5、R5 は、相互に関係なく、水素
、シクロアルキル、アリール、またはアルキル{これらは分子の途中に酸素を含
んでもよく、式NE12の基(E1およびE2はアルキル、シクロアルキルまたは
アリールであり、同じであっても異なっていてもよい)によって置換されていて
もよい}から選択したものを意味し、 あるいは、それぞれの場合において、隣同士の位置に在る置換基R2、R3、R 4 、R5あるいはR2 、R3 、R4 、R5 がそれらと結合しているシクロペン
タジエニル環の一部とともに、芳香族あるいは非芳香族の、5あるいは7員環で
ある炭素環類あるいはO、NあるいはSから選択した1、2あるいは3個のヘテ
ロ原子を含むヘテロ環類を形成し、 Mは、Fe、Co、Ni、Ru、Os、Rh、Mn、CrまたはVを意味する
場合の、単座配位あるいは二座配位のメタロセン−燐(III)あるいはこれら
の塩または混合物、を配位子とする、少なくとも1個のメタロセン−燐(III
)−ニッケル(0)錯体を含む触媒の存在下で、1,3−ブタジエンまたは1,
3−ブタジエンを含む炭化水素混合物の接触的ヒドロシアン化より、非共役のC
=CおよびC≡N結合を持つモノオレフィンであるC5モノニトリルの混合物を 合成する方法。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),EA(AM,AZ ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM),AL ,AU,BG,BR,BY,CA,CN,CZ,GE, HU,ID,IL,JP,KR,KZ,LT,LV,M X,NO,NZ,PL,RO,RU,SG,SI,SK ,TR,UA,US Fターム(参考) 4G069 AA06 BA27A BA27B BC54A BC58A BC62A BC66A BC66B BC67A BC68A BC68B BC71A BC73A BE04A BE04B BE25A BE26A BE27A BE27B BE29A BE38A BE38B BE42A BE44A BE45A BE47A CB25 CB61 4H006 AC54 BA12 BA14 BA16 BA19 BA20 BA21 BA22 BA23 BA24 BA44 BA45 BA46 BA48 BC10 BC11 BE06 4H039 CA70 CF10

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式I 【化1】 で表わされ、かつ式I中の R1は式PL2の基(Lはアルキル、シクロアルキル、アリールであり、同じで
    あっても異なっていてもよい)を意味し、 R1 は水素、アルキル、または式PL2の基(Lは上に示したのと同じ意味で
    ある)を意味し、 R2、R2 、R3、R3 、R4、R4 、R5、R5 は、相互に関係なく、水素
    、シクロアルキル、アリール、またはアルキル{これらは分子の途中に酸素を含
    んでもよく、式NE12の基(E1およびE2はアルキル、シクロアルキルまたは
    アリールであり、同じであっても異なっていてもよい)によって置換されていて
    もよい}から選択したものを意味し、 あるいは、それぞれの場合において、隣同士の位置に在る置換基R2、R3、R 4 、R5あるいはR2 、R3 、R4 、R5 がそれらと結合しているシクロペン
    タジエニル環の一部とともに、芳香族あるいは非芳香族の、5あるいは7員環で
    ある炭素環類あるいはO、NあるいはSから選択した1、2あるいは3個のヘテ
    ロ原子を含むヘテロ環類を形成し、 Mは、Fe、Co、Ni、Ru、Os、Rh、Mn、CrまたはVを意味する
    場合の、単座配位あるいは二座配位のメタロセン−燐(III)あるいはこれら
    の塩または混合物、を配位子とする、少なくとも1個のメタロセン−燐(III
    )−ニッケル(0)錯体を含む触媒の存在下で、1,3−ブタジエンまたは1,
    3−ブタジエンを含む炭化水素混合物の接触的ヒドロシアン化より、非共役のC
    =CおよびC≡N結合を持つモノオレフィンであるC5モノニトリルの混合物を 合成する方法。
  2. 【請求項2】 式I中のMがFeである場合の触媒を使用する、請求項1の
    方法。
  3. 【請求項3】 式中の R1が、基PL2(このLはフェニルである)を意味し、 R1 が、水素、あるいは基PL2(このLはフェニルである)を意味し、 R2、R2 、R3、R3 、R4、R4 、R5、R5 の中の1個、ことにR1も しくはR1 に対してα−位に在る1個が、水素、あるいは分子の途中に酸素を 含んでもよく、または基NE12(これらE1、E2は、それぞれアルキルであり
    、相互に同じでも異なってもよい)により置換されていてもよいアルキルを意味
    し、他のR2、R2 、R3、R3 、R4、R4 、R5、R5 が相互に関係なく、
    それぞれ、水素またはアルキルを意味する場合の、式Iの触媒を使用する、請求
    項1または2の方法。
  4. 【請求項4】 式Iの配位子のほかに、ハロゲン化物、アミン、カルボキシ
    ラート、アセチルアセトナート、アリール−もしくはアルキルスルホナート、ヒ
    ドリド、CO、オレフィン、ジエン、シクロオレフィン、ニトリル、N−含有ヘ
    テロ環、芳香族環およびヘテロ芳香族環、エーテル、PF3、単座、二座さらに 多座配位のホスフィン、ホスフィナイト、ホスホナイト、および亜燐酸塩配位子
    の中から選定される少なくとも一種類の他の配位子を有する触媒を使用する、上
    記各請求項のいずれかの方法。
  5. 【請求項5】 式Iのメタロセン−燐(III)配位子として、 1,1′−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン、 1,1′−ビス(ジイソプロピルホスフィノ)フェロセン、 1,1′−ビス(ジシクロヘキシルホスフィノ)フェロセンのいずれかを使用
    する、上記各請求項のいずれかの方法。
  6. 【請求項6】 少なくとも10容量%、好ましくは少なくとも25容量%、
    ことに少なくとも40容量%の1,3−ブタジエン分を含有する炭化水素混合物
    を使用する、上記各請求項のいずれかの方法。
  7. 【請求項7】 1,3−ブタジエン含有炭化水素混合物として、石油精製か
    らもたらされるC4留分を使用する、上記各請求項のいずれかの方法。
  8. 【請求項8】 (a)反応器に、炭化水素を装填し、シアン化水素の一部お
    よび場合によりその場で形成された触媒を装填しまたは装填せず、溶媒を装填し
    または装填せず、 (b)上記混合物を、加熱、加圧下に、その消費速度で給送されるシアン化水
    素と反応させ、かつ (c)後続反応により転化を完結させ、場合により次いで後処理することによ
    り、ヒドロシアン化を半連続的に行なう、上記各請求項のいずれかの方法。
  9. 【請求項9】 請求項8の方法における工程(a)において、シアン化水素
    の全量を存在させて、ヒドロシアン化をバッチ式で行なう、請求項1から7のい
    ずれかの方法。
  10. 【請求項10】 ヒドロシアン化を、0から200℃、好ましくは50から
    150℃、ことに70から120℃の温度で行なう、上記各請求項のいずれかの
    方法。
  11. 【請求項11】 ヒドロシアン化を、1×105から2×107パスカル(1
    から200バール)、好ましくは1×105から1×107パスカル(1から10
    0バール)、ことに1×105から5×106パスカル(1から50バール)、な
    かんずく1×105から16×105パスカル(1から16バール)の圧力で行な
    う、上記各請求項のいずれかの方法。
  12. 【請求項12】 反応におけるシアン化水素の転化率が、少なくとも95%
    、好ましくは97%、ことに少なくとも99%である、上記各請求項のいずれか
    の方法。
  13. 【請求項13】 生成混合物が、ペンテノニトリルおよびメチルブテノニト
    リルの異性体、例えば3−ペンテノニトリル、2−ペンテノニトリル、4−ペン
    テノニトリル、2−メチル−2−ブテノニトリルおよび2−メチル−3−ブテノ
    ニトリルを含有する、上記各請求項のいずれかの方法。
  14. 【請求項14】 3−ペンテノニトリルの、2−メチル−3−ブテノニトリ
    ルに対する量割合が、少なくとも5:1、好ましくは少なくとも10:1、こと
    に少なくとも20:1である、請求項13の方法。
  15. 【請求項15】 上記触媒が、1,3−ブタジエンのヒドロシアン化のほか
    に、さらに炭化水素混合物および/またはモノオレフィン性C5モノニトリルの 位置および二重結合の異性化のためにも使用される、上記各請求項のいずれかの
    方法。
  16. 【請求項16】 請求項1から14の方法で製造されたC5モノニトリル混 合物を、場合によりさらに後処理し、かつ/もしくは異性化した後に、接触的ヒ
    ドロシアン化することにより、アジポニトリルを製造する方法。
  17. 【請求項17】 アジポニトリルを製造するための、1,3−ブタジエンま
    たは1,3−ブタジエン含有炭化水素混合物のヒドロシアン化を、C5モノニト リルを別途に後処理し、または異性化することなく単一工程で行なう、請求項1
    6の方法。
  18. 【請求項18】 式Iの配位子を含有する触媒の、オレフィンをヒドロシア
    ン化し、かつ/もしくは位置および二重結合の異性化のための用途。
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