JP2001513457A - 少なくとも一つのケ−ブルリ−ルを設けた工具箱 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 電気ケ−ブル（３）を備えた工具箱であって、前記電気ケ−ブルが当該工具箱の内部に回転可能に取り付けられ、当該工具箱の内部に配置された少なくとも一つのケ−ブルリ−ル（４）に巻き上げられ；前記リ−ルがケ−ブル巻き上げ機構（６）を有しており；第一のケ−ブル貫通開口部（８）が当該工具箱の一つの側壁（７）に設けられ；前記開口部を経由して電気プラグ（１０）を有する電気ケ−ブル（３）の第一の接続端部（９）を工具箱の内部から外部に貫通させ；また第二のケ−ブル貫通開口部（１２）が当該工具箱の側壁（１１）に設けられ；前記開口部を経由して電気継ぎ手（１４）を有する電気ケ−ブル（３）の第二の接続端部（１３）を工具箱の内部から外部に導出させる前記工具箱。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】 本発明は、ホビ−愛好家や専門手作業労働者の双方が使用できる工具箱に関す
る。

【０００２】 このような個人分野と工業分野においては、特殊な工具や機具を電気で駆動す
ることが以前から知られているが、これらの例としては、ドリル、グラインダ−
、ノコギリやネジまたはナットを締めたりまた取りはずす機械類またランプ、ヒ
−タ−やポンプなどその他の機械類（例えば空気圧駆動工具に使用する圧縮空気
や油圧動作工具用の圧縮作動液などの動作物質を精製・発生させるためのポンプ
など）などが挙げられる。本明細書において使用する“工具”なる用語は、前記
した工具類をも包含する。通常は、このような工具の電源として電気回路への接
続が必要である。このことは、バッテリ−を用いた動作では不充分であるような
高性能工具類についてはいずれの場合にも当てはまる。多くの場合、このような
工具類の操作・動作は、一時的にしか必要としないため、恒久的に設置した電線
は、このような事態には合理的ではない。

【０００３】 配電回路網への適当な接続点は、工具を動作させるべき現場の近傍にはないた
め、工具に取り付けられた接続ケ−ブルの長さが充分ではないことが多い。従っ
て、このようなケ−ブルは、延長ケ−ブルで補足・補充されねばならない。即ち
、工具に常時延長ケ−ブルが利用可能な状態にしておくことが多くの場合必要で
あって、常に工具とともに担持・搬送していなければならず、決してこれを無く
すことがあってはならない。

【０００４】 収納できる特殊な工具箱の中に前記した種類の各種工具類を収納・保管して搬
送することも公知である。しかしながら、このような工具箱には通常は延長ケ−
ブルを収納するに充分なスペ−スがない。

【０００５】 ＤＥ ８２２７７２５ Ｕ１には、手動ドリルやその付属品を収納するための
開閉可能な工具箱が開示されている。この工具箱には、ドリルの電気接続を行う
ため可動不能に取り付けた、着脱可能なケ−ブルリ−ルも含んでいる。このケ−
ブルリ−ルのケ−ブル端部には、電気プラグが取り付けられており、工具箱の側
壁の一つを貫通しており、もう一つのケ−ブル端部は、カバ−を開けた時この工
具箱から引き出すことができるようになっている。

【０００６】 この公知技術は実際のところ、ドリル用として別途延長ケ−ブルを設けかつド
リルを使用する現場にその都度別途に搬送することを不必要とするものである。
しかしながら、ケ−ブルリ−ルの使用が可能となるのは、工具箱のカバ−を開け
た時に過ぎないのであるが、このことは、ドリル以外にその他の有用な器具類（
または他の電動工具）、例えばドリルダスト真空除塵機、ドリルカセット、材料
別のドリルおよび切削、研削や研磨用の付属品などを収納し、また同時に屋外の
建設現場や組み立て現場において手作業専門職人によって頻繁に使用する必要が
ある工具箱については欠点・不都合となる。種々な人達がこのような現場に立ち
入るので、従来の経験によれば、例えば工具箱を開けたまま毎日数時間も使用す
る工具が盗難にあうのを防止することは不可能であることが判っている。

【０００７】 更には当然のことながら、明らかに望ましくない粉塵や他の汚染物質が大量に
、特に建設現場ではそうであるように、蓋を開けたままにした工具箱に進入する
可能性がある。水が併存する場合が多い建設現場では、湿気や水が開放した工具
箱の中に侵入するという危険性も存在するのであるが、このことは、電気工具類
を収納した工具箱の場合、電気工具で作業する人には重大な危険をもたらすこと
になる。

【０００８】 従って、本発明の目的は、内部に収納保管した一種または他種の電気工具に用
いるケ−ブルリ−ルの形とした延長ケ−ブルを含み、カバ−を開けたまままたは
ロックしたままで使用することが可能であり而も同時に工具箱内部を不必要に覗
かれたりまた工具箱の工具を許可なく使用するのを防止しさらに粉塵、ごみ、湿
気や水が工具箱内に侵入するのを防止することができる、工具収納箱の形状に設
計・形成させることを可能ならしめる工具箱を提供することである。

【０００９】 本発明は、下記を備えた工具箱によってかかる目的を達成するのである： ａ）工具箱内部に回転可能に取り付けられた少なくとも一つのケ−ブルリ−ルに
巻きつけられかつケ−ブル巻き上げ機構を備えている、工具箱内部に配設した電
気ケ−ブル、および ｂ）工具箱の一つの側壁に設けられ、電気プラグを有する電気ケ−ブルの第一の
接続端部を工具箱の内部から外部に貫通させる第一のケ−ブル貫通開口部。 本発明に従った工具箱は、下記によって特徴ずけられる： ｃ）工具箱の側壁に設けられ、電気プラグを有する電気ケ−ブルの第二の接続端
部を工具箱の内部から外部に貫通させる第二のケ−ブル貫通開口部。

【００１０】 本発明に従って使用される電気ケ−ブルは、公知の態様において本質的に電気
プラグを配置してある第一の電気接続端部を有する第一のケ−ブル部分および電
気継手が設けられる第二の接続端部を有する第二のケ−ブル部分とから構成され
る。これら二つのケ−ブル部分は、長さが異なっていてもよい。

【００１１】 本発明に従った工具箱は、ケ−ブル巻き上げ機構をも備えている。この機構は
、例えば、当該ケ−ブルリ−ルの周辺部に設けた把手または適当な凹み部で、こ
れを用いてケ−ブルリ−ルを手動で回転させることができるものであってもよい
。またはその代わりに、このケ−ブルリ−ルに、スプリング機構を設けてあり、
これによってケ−ブルの長さが所望の長さになったとき公知のラッチが動作して
スプリングの力に抗して引っ張ることによってケ−ブルが送り出されまたスプリ
ングの力単独でケ−ブルの巻き上げが行われるようにしてもよい。

【００１２】 一つの特殊な実施態様に従えば、このようなケ−ブル巻き上げ機構は、電気プ
ラグを有するケ−ブル部分および電気接続を有するケ−ブル部分との送り出しと
巻き上げを同時に行えるように単一の巻き上げ機構と共に形成・設計される。

【００１３】 また別の実施態様に従えば、関連した第一のケ−ブル巻き上げ器具を有する第
一のケ−ブルリ−ルは、電気プラグを有するケ−ブル部分を目的として形成・設
計され、また関連した第二のケ−ブル巻き上げ器具を有する第二のケ−ブルリ−
ルは、電気継手を有するケ−ブル部分を目的として形成・設計される。この場合
、二つのケ−ブルリ−ルは、工具箱の何れかの半分（下記する図面の説明におい
て取り付け部と称する部分かまたはカバ−部と称する部分）に配置させることが
できるかまたは第一のケ−ブルリ−ルを工具箱の取り付け部に配置させ、第二の
ケ−ブルリ−ルはそのカバ−部に配置されるか、またはその逆に設置させること
ができる。いずれの場合においても、第一のケ−ブルリ−ルの電気ケ−ブルは、
第二のケ−ブルリ−ルの電気ケ−ブルに電気的に接続される。

【００１４】 好ましくは、かかる単一または複数のケ−ブルリ−ルは、工具箱に釈放可能に
取り付けられる（例えば、当該ケ−ブルリ−ルとその回転軸との間にて）、可能
ならばそれぞれに関連したケ−ブル送り出し機構と一緒に取り付けられる；また
第一と第二のケ−ブル貫通開口部はいずれの場合においても、当該工具箱のそれ
ぞれの側壁の外端縁部にまで伸展するスロット（長穴）であって、そのスロット
を経由して電気ケ−ブルを長手方向に対して垂直に引き出しかつ再度押し戻すこ
とができる形状に形成・設計される。即ち、この工具箱は、必要に応じて、単一
または複数のケ−ブルリ−ルを電気ケ−ブルの全体のみならず電気プラグや電気
接続部と共に工具箱から取外しして、使用後はその場で取り替えることができる
という可能性を有している。即ち、電気ケ−ブルは、更に多面的に使用可能性を
有するのである。単一または複数のケ−ブルリ−ルを工具箱に取り付けた場合、
電気ケ−ブルは、上記したように工具を内部に収納した工具箱を設置したところ
では何処でも常に利用可能となるのである。ケ−ブルリ−ルの単一または複数を
工具箱から取りはずした場合は、ケ−ブルリ−ルは、従来公知のケ−ブルリ−ル
として使用することもできる。このような形での利用は、例えばスペ−スに制限
があるため電気ケ−ブルを工具箱なしで使用しなければならないときなど個別の
場合において極めて便利であり得る。

【００１５】 少なくとも一つのケ−ブルリ−ルを配置した工具箱内部の部分が、取り外し可
能な中間の入れ底によって当該工具箱内部の他の部分から仕切られていることも
また、有利であることが判っている。この中間の入れ底も、ケ−ブルリ−ルのた
めの仕切られたハウジングとしての機能を持つのであるが、そのままでは無為で
あり、取り除いてもよいものである。しかしながら、この中間の入れ底も、仕切
られたハウジングに加えて使用することが可能であって、例えばいくつかの小型
の手動工具や小型の部品のための収納庫として使用できる。なお、この中間の入
れ底も、工具箱の内部の底面の一部にだけ伸展していてもよい。

【００１６】 電気プラグや電気継ぎ手を有する電気ケ−ブルの端部が工具箱の外部の垂れ下
がるのを防止しまたは当該プラグ若しくは継ぎ手が不都合な態様で工具箱の周辺
部から跳び出すのを防ぐために、ケ−ブル接続端部のための取り付け手段を好ま
しくは道具箱の外側に設けるのである。この場合、プラグと継ぎ手を工具箱の周
辺部と密接して挿入できて、かくしてクランプホルダ−で固定されることになる
切り込み部または凹み部を更に加えて形成・設計してもよい。

【００１７】 本発明に従った工具箱においては、電気継ぎ手部はまた、複数の電動工具を同
時に接続できるように設計・形成してもよい。 以下においては、本発明を添付した図面において概略図示した一つの実施態様
について述べて説明する。

【００１８】 添付した図において、本発明に従った工具箱を開放した状態で透視図示してあ
る。より明確に概述するために、本発明の目的物の最も重要な部分、即ち現実の
工具箱、工具箱の内部に配置したケ−ブルリ−ル４に巻いた電気ケ−ブル３およ
び工具箱から導出した二つのケ−ブル接続端部のみを簡略図として示してある。

【００１９】 この図に従えば、工具箱には取り付け部１およびカバ−部２とが設けてある。
この取り付け部１は、電気ケ−ブル３およびその他の物体（図示していない）、
例えば電動工具や場合によってそれ以外の小型の手動工具類や種類を問わない小
型部品などを収容するために設けられている。電気ケ−ブル３は、そのコイル部
を楕円形で概略のみを図示してあり、取り付け部１においてケ−ブルリ−ル４に
巻き上げられている。ケ−ブルリ−ル４は、取り付け部１に回転可能にかつ取り
付け部から釈放可能に取り付けられている。ケ−ブルリ−ル４の取り付けは、例
えば手動で釈放可能なちょうナット（wing nut）またはちょうボルト（wing bol
t）を用いて取り付け部１にネジ止め（図面には図示していない）することによ って行えばよい。またはその代わりに、ケ−ブルリ−ル４と取り付け部１に固定
した回転軸との間で公知のスナップロック止めすることも可能である。

【００２０】 更には、ケ−ブルリ−ル４にはケ−ブル巻き上げ機構６が設けられている。こ
の機構には、例えばラセン状のスプリング（図示していない）が含まれており、
このスプリングの作用によって電気ケ−ブル３をケ−ブルリ−ル４の巻き上げ方
向に常に引っ張るのである。電気ケ−ブル３を所望の長さ間で送り出した場合、
公知のロック止め機構によって電気ケ−ブル３の自動的な再巻き上げが、防止さ
れるのである。

【００２１】 電気プラグ１０を有する電気ケ−ブル３の第一の接続端部９を工具箱の外部に
まで導出するための第一のケ−ブル貫通開口部８を工具箱の取り付け部１の第一
の側壁７に設けている。 第一の側壁７に対向する取り付け部１の第二の側壁１１には、第二のケ−ブル
貫通開口部１２が設けられており、この開口部を経由して電気継ぎ手１４を有す
る電気ケ−ブル３の第二の接続端部１３が、工具箱の外部にまで導出されるので
ある。またはその代わりに、これら二つのケ−ブル貫通開口部８、１２とも、工
具箱の隣接する二つの側壁または同一の側壁に配置させてもよい。

【００２２】 図面において図示した実施態様においては、ケ−ブル巻き上げ機構６は、電気
継ぎ手１４を有するケ−ブル部分を送り出しかつ巻き上げを行うためにのみ設計
・形成される。

【００２３】 電動工具を一種収容する本発明に従った道具箱を使用するために、当該工具箱
を搬送して、当該工具を使用する現場にまで持ち込むのであるが、延長ケ−ブル
を別途搬送することは不必要である。現場では、この工具を工具箱から取り出し
、電気ケ−ブル３の第一の接続端部９の電気プラグ１０を既存の電気配電網の接
続点に接続する。電気継ぎ手１４を有する第二の接続端部１３を所望のケ−ブル
長さにまで取り付け部１の第二のケ−ブル貫通開口部１２を通して引き出す。次
いで、電動工具の接続ケ−ブルを電気継ぎ手１４に接続するが、これによって工
具は操作可能状態となる。工具に用いた作業を終えると、電気ケ−ブル３の接続
端部９、１３を配電網および工具から切り離す。引き出した電気継ぎ手１４を有
するケ−ブル部分をケ−ブルリ−ル４に再度巻き上げる。このことは、ケ−ブル
リ−ル４を手動により適宜に回転させるかまたは適当なスプリングの復元力を利
用した種類のケ−ブル巻き上げ機構６によって行われる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本発明のひとつの実施態様における工具箱を開放した状態で透視図
示したものである。

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Claims (5)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 下記するａ）およびｂ）を有し、ｃ）を特徴とする工具箱： ａ）工具箱内部に回転可能に取り付けられた少なくとも一つのケ−ブルリ−ル（
   ４）に巻きつけられかつケ−ブル巻き上げ機構（６）を備えている、工具箱内部
   に配設された電気ケ−ブル（３）、および； ｂ）工具箱の一つの側壁（７）に設けられ、電気プラグ（１０）を有する電気ケ
   −ブル（３）の第一の接続端部（９）を工具箱の内部から外部に貫通させる第一
   のケ−ブル貫通開口部（８）； ｃ）工具箱の側壁（１１）に設けられ、電気プラグを有する電気ケ−ブル（３）
   の第二の接続端部（１３）を工具箱の内部から外部に貫通させる第二のケ−ブル
   貫通開口部（１２）。
2. 【請求項２】 ケ−ブル巻き上げ機構（６）が、電気プラグ（１０）を有す
   るケ−ブル断片部と電気継ぎ手（１４）を有するケ−ブル断片部と同時にを送り
   出しかつ巻き上げを行うために設計・形成されていることを特徴とする、請求項
   １において記載された工具箱。
3. 【請求項３】 単一または複数のケ−ブルリ−ル（４）が、工具箱に釈放可
   能に取り付けられることおよび第一と第二のケ−ブル貫通開口部（８、１２）が
   何れの場合においても、当該工具函のそれぞれの側壁（７、１１）の外端縁部に
   まで伸展するスロット（長穴）−これを経由して電気ケ−ブル（３）を長手方向
   に対して垂直に引き出しかつ再度押し戻すことができる−の形状に設計・形成さ
   れていることを特徴とする、請求項１又は２において記載された工具箱。
4. 【請求項４】 ケ−ブルリ−ル（４）を配置した工具箱内部の部分が、取外
   し可能な中間の入れ底によって当該工具箱内部の他の部分から仕切られているこ
   とを特徴とする、請求項１ないし３の何れか一項において記載された工具箱。
5. 【請求項５】 電気ケ−ブル（３）の接続端部（９、１３）のための取り付
   け手段が外部に設けられていることを特徴とする、請求項１ないし４の何れか一
   項において記載された工具箱。