JP2001512191A - 空気タイヤの保護プライ用スチールコード - Google Patents

空気タイヤの保護プライ用スチールコード

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JP2001512191A JP2000505363A JP2000505363A JP2001512191A JP 2001512191 A JP2001512191 A JP 2001512191A JP 2000505363 A JP2000505363 A JP 2000505363A JP 2000505363 A JP2000505363 A JP 2000505363A JP 2001512191 A JP2001512191 A JP 2001512191A
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Abstract

(57)【要約】 タイヤに設けられる保護プライを強化するのに特に適したスチールコード(10)は、ラバーに埋め込まれた状態で圧縮されたときの不安定点における変形率Wkが少なくとも3%であり、ラバーに埋め込まれた状態での破断点における全伸びが3.5%よりも大きくなるように応力除去されている。また、スチールコード(10)は、パーライト組織を有する多数のスチールフィラメント(12)から構成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 発明の分野 本発明は、タイヤ内に設けられる保護プライを補強するのに適したスチールコ
ードに関する。従来、各タイヤごとに一本のみの保護プライが設けられているが
、一本より多い保護プライを有するタイヤも皆無ではない。
【0002】 発明の背景 タイヤ内に設けられる保護プライは、タイヤ内の最外周プライであり、タイヤ
のトレッド面、即ち、表面に最も近い部位に設けられたプライである。タイヤ内
における保護プライの位置からすぐにわかるし、また保護プライという名称から
もわかるように、保護プライはタイヤの保護において最も重要な機能を果たして
いる。すなわち、タイヤが路面の起伏や凹凸に触れるごとに、それらの影響はま
ず保護プライに伝達されて受け止められる。従って、これらの保護プライを強化
するコードは特定の要件を満たす必要がある。
【0003】 第1に、タイヤのトレッド面に有するクラックを介し浸入する水分はまず最初
に保護プライに到達するので、コードは高い耐食性を有していなければならない
。コードに十分な量のラバーを入れることによって、スチールコードに対する腐
食作用を緩和することができる。
【0004】 第2に、コードは、ラバーに埋め込まれた状態において破断に至るまでの伸び
を大きくする必要がある。
【0005】 第3に、コードは伸長作用だけではなく圧縮作用も受けるので、良好な圧縮性
を有していなければならない。これは、座屈点すなわち不安定点におけるコード
の変形率が比較的高い値、例えば、3%よりも大きな値、好ましくは、4%より
も大きな値でなければならないことを意味している。
【0006】 第4に、コードは廉価でなければならない。
【0007】 従来技術として、保護プライを強化するのに特に適した数多くのスチールコー
ドがすでに提供されているが、上記の4つの要件を十分に満たすようなコードは
皆無である。
【0008】 保護プライを強化するための公知のスチールコードの第1の例として、3×7
×0.22または4×4×0.22の構成を有するいわゆる高伸長(HE)コー
ドが挙げられる。この種のコードは、ストランドの縒りの方向とコードの縒りの
方向が同一(SSまたはZZ)とされるラングの縒り構成に準じて配置された多
くのストランドからなる。これらのストランドは、最終的コードに破断点におけ
る高い伸び(例えば、5%よりも大きい伸び)を付与するために、互いに移動が
可能なように緩く縒られている。この伸びは、コード単体、すなわち、ラバーに
埋め込まれていないコードに対する測定値である。しかし、この伸びは主として
構造的な伸びであるという事実から、この伸びの多くはコードがラバーに埋め込
まれると失われる。例えば、6%よりも大きい伸びが急激に3%よりも小さくな
ることも例外的ではない。このようなストランドはまた、ラバーが内部に侵入し
ないという欠点、および比較的細いフィラメントを用いてかつ別々の2つの縒り
工程を必要とする多重ストランド方式によってコードが製作されるのでコストを
低減できないという欠点を有している。
【0009】 保護プライを強化するための公知のスチールコードの第2の例として、いわゆ
る伸長(E)コードが挙げられる。伸長コードは、例えば、4×2×0.35の
構成を有している。高伸長コードと同様に、伸長コードもラングの縒り構成(S
SまたはZZ)に準じて配置された多重ストランドを有するコードである。伸長
コード単体、すなわち、ラバーに埋め込まれていない伸長コードの破断点におけ
る伸びは、4%から6%の範囲にある。しかし、この伸長コードの破断点におけ
る伸びもまた、ラバーに埋め込まれると約2%ないし3%に低減する。また、伸
長コードは、高伸長コードと同様に、別々の2つの縒り工程を必要とする。
【0010】 発明の概要 本発明の目的は、タイヤの保護プライを補強するのに適したスチールコード、
すなわち、ラバーが十分に侵入し、良好な圧縮性を有し、かつラバーに埋め込ま
れた状態での高い伸びを有し、さらに廉価なスチールコードを提供することにあ
る。
【0011】 本発明は、タイヤ内に設けられた保護プライを補強するのに適したスチールコ
ードを提供することにある。本スチールコードは、ラバーに埋め込まれた状態で
圧縮されたときの不安定点における変形率wkが少なくとも3%、好ましくは、 4%である。また、本スチールコードは、パーライト組織を有する複数のスチー
ルフィラメントからなる。さらに、本スチールコードは、ラバーに埋め込まれた
状態での破断点における全伸びが3.5%よりも大きな値、好ましくは、少なく
とも4%、最も好ましくは少なくとも5%になるように、応力除去されている。
【0012】 本スチールコードは、好ましくは、付加される引張荷重が増大しても個々のス
チールフィラメント間には線接触のみしか生じないようなコード構造を有するこ
とができる。その理由は、本スチールコードにおいては、上記の応力除去によっ
て、ラバーに埋め込まれた状態での破断点における全伸びを比較的容易に3.5
%さらには4%よりも大きくすることさえ可能であるからである。なお、引張荷
重によって個々のスチールフィラメント間に点接触を生じるような他のスチール
コードにおいては、上記の全伸びを4%のレベルにまで大きくすることは難しく
、場合によっては、不可能である。
【0013】 所定の破断荷重を得るために、各フィラメントの直径は、好ましくは、0.3
0mmよりも大きい値、最も好ましくは、0.35mmよりも大きな値、例えば
、0.38mmまたは0.40mmに設定するとよい。本発明の補足的な利点と
して、フィラメントの直径が大きいので、保護プライ内に配置されるスチールコ
ードの重要な特性である切断抵抗が大きくなる点が挙げられる。
【0014】 図面の簡単な説明 添付の図面を参照して、本発明をさらに詳細に説明する。 図1は、本発明による疎充填タイプのスチールコードの横断面図である。 図2は、比較対象としての稠密充填タイプのスチールコードの横断面図である
。 図3は、本発明によるスチールコードの荷重―伸び曲線を示す図である。
【0015】 発明の好適な実施例の説明 本発明の一例として、5×0.38構成を有する疎充填タイプのコードを製造
する方法について説明する。
【0016】 パーライト組織を有し、かつ0.80%の炭素、0.50%のマンガン、0.
25%のシリコン、最大0.03%の硫黄、最大0.03%のリンを含み、残部
が鉄と不可避的な微量の銅、クロム、ニッケルおよび/またはアルミニウムから
なる組成を有し、かつ黄銅の薄いめっきを施されたスチールフィラメントが、最
終径が0.38mmおよび引張強さRmが約2700MPaとなるように、湿式
引抜され、スプールに巻き取られる。
【0017】 引抜された5本のフィラメントが巻き戻され、予成形、具体的には塑性変形さ
れる。さらに詳細には、それらのフィラメントは、いったん稠密充填の構成、す
なわち、相互に線接触をする状態にフィラメントを縒るのに必要な曲率よりも小
さい曲率に屈曲される。予成形されたフィラメントは、通常の二重縒り装置によ
って、さらに縒られる。
【0018】 こうして、5×0.38構成を有する疎充填タイプのコードが得られる。この
コードの横断面が図1に示されている。スチールコード10は、0.38mmの
径を有する5本のスチールフィラメント12からなる。比較対象としての稠密充
填コードの横断面が図2に示されている。Doは、疎充填コードの光学的に測定
された直径である。Dcは、比較対象としての稠密充填コードの光学的に測定さ
れた直径である。Doは、Dcよりも実質的に大きい。好ましくは、DoとDc
に関して、以下の式が成立する。
【0019】 1.02×Dc≦Do≦1.15×Dc
【0020】 5×0.38構成を有するコードの横断面が卵形または楕円形である場合、光
学的直径Doは、長軸に沿って測定された直径と短軸に沿って測定された直径の
平均値と等しい。
【0021】 このように成形された5×0.38構成を有する疎充填タイプのコードは、次
いで、応力除去処理を施される。応力除去処理は、コードの移動速度に対応する
長さを有する高周波または中周波誘導コイル内を通過させることによって行う。
所定の温度、例えば、約300℃である時間熱処理を行うと、破断点における塑
性伸びを増加させずに約10%だけ引張強度が減少する。しかし、温度を400
℃よりもわずかに上昇させると、引張強度がさらに減少し、同時に破断点におけ
る塑性伸びが増加する。このようにして、0.38mmのフィラメント径を有す
るコードに対して、そのコードの特定の縒り構成にもよるが、引張強度を例えば
2700MPaから2300MPaに減少させて、構造伸び量と弾性伸び量を伴
わない塑性伸びのみを6%よりも大きくさせることができる。
【0022】 ミクロ合金組成、例えば、0.85−1.1%C、0.10−1.2%Mnお
よび0.40%以下のCr、Co、Mo、Niおよび/またはVからなる鋼組成
、または、高シリコン(1.5%以下のSi)の鋼組成とすることによって、応
力除去による引張強度の減少が緩和されることを本発明者らは確認している。
【0023】 伸びの種類に関して、「構造伸び」、「弾性伸び」、および「塑性伸び」は図
3に示されるように区別される。図3は、本発明による5×0.38構成を有す
る疎充填タイプのコードの荷重−伸び曲線を概略的に示している。
【0024】 伸びの構造的な部分は、参照番号16によって示されている。この構造伸びは
、コード構造、すなわち、スチールフィラメントに付与された予成形によるもの
であり、Do/Dc比、またはPLE、または部分荷重伸びによって特徴付けら
れる、50ニュートン未満の非常に小さな負荷において現れる伸びである。曲線
14の構造的な部分16は、弾性係数よりもさらに小さい勾配を有して、小さい
負荷の領域において比較的大きな伸びを示している。伸びの弾性的な部分は、参
照番号18によって示されている。この部分は、負荷に対して、フックの線形則
(σ=E×ε)に準じて伸びが変化する。
【0025】 伸びの塑性部分は参照番号20によって示されている。この部分は、曲線14 の弾性係数と等しい勾配を有する直線部分が終端した点以降の湾曲部分である。
塑性部分20は主に、スチールコードにその破断荷重の85−90%の荷重が付
加されたときに現れる部分である。
【0026】 5×0.38構成を有する疎充填タイプのコードを保護プライのラバーに埋め 込むと、コードの引張強度は約2300MPaから2400MPaを超える値に
まで増加する。
【0027】 本発明による5×0.38構成を有する疎充填タイプのスチールコードを、保
護プライの補強材としてのスチールコードの要件に関して、種々の従来技術によ
るコードと比較した。表1は、それらの結果を示している。
【0028】 圧縮試験によって、以下の所見が得られる。スチールコード単体の場合は、長
さと径の比が大きいので、耐圧縮性に欠ける。しかし、いったんラバーに埋め込
まれると、そのスチールコードはかなり大きい耐圧縮性を有するようになる。シ
リンダー試験を行うことによって、ラバーに埋め込まれたスチールコードの圧縮
性に関するデータが得られる。30mmの径と48.25mmの高さを有するラ
バーシリンダの正確に中心部がテスト用スチールコードによって補強される。精
密な金型を用いることによって、および加硫中スチールコードに対して張力を付
与することによって、コードは直線状にかつ正確にシリンダの軸心に沿って配置
される。圧縮試験によって、力と不安定点、すなわち、座屈点における変形率w k の関係が得られる。圧縮試験に関する更に詳細なデータを得るには、エル・ボ ウルゴイス(L. BOURGOIS)による1980年度ASTMの特殊技術資料694 に記載の「スチールコードの機械的性質の実測および関連する試験方法」を参照
すればよい。この資料には、保護プライ用スチールコードは、変形率wkが3% を超えると良好な圧縮性を示す、と記載されている。
【0029】
【表1】
【0030】 表1のデータから以下の結論が得られる。 保護プライの補強に通常用いられる3×7構成のHEコードは、コード単体の
状態では圧縮性も伸びも良好な値を示すが、ラバーに埋め込まれた状態では、コ
ード単体における伸びが低い値、具体的には、2.68%にまで低下する。さらに
、このコードにおいては、ラバーの侵入がない。
【0031】 上記のコードと同じように保護プライの補強に通常用いられる4×2構成のE
コードは、ラバーの侵入が良好であり、またコード単体における圧縮性にすぐれ
かつ伸びも比較的良好であるが、上記のコードと同様、ラバーに埋め込まれた状
態では、伸びが2.16%に低下する。
【0032】 付加的な処理が施されていない5×0.38構成の疎充填タイプのコード単体 は、良好なラバー侵入と圧縮性を示す。しかし、このコードは、コード単体の状
態およびラバーに埋め込まれた状態の両方において伸びが低いという欠点がある
【0033】 WO‐A‐95/18259に準じて螺旋状に予成形された5×0.38構成の
疎充填タイプのコードについても試験を行った。しかし、螺旋状の予成形は、こ
の試験においては、不安定点における変形率wkを1.7%にまで低下させて圧縮
性に悪影響を与えている。
【0034】 本発明による、上記の応力除去処理を施された5×0.38構成の疎充填タイ プのコードのみが、良好なラバー侵入性、またコード単体の状態およびラバーに
埋め込まれた状態の両方における良好な伸び、および良好な圧縮性を示している
【0035】 本発明のコードを、上記の従来技術の範疇に含まれない他の形式のコード、さ
らに具体的には、応力除去が施された既存の(2+6)構成のコードと比較した
。表2は、その結果を示している。
【0036】
【表2】
【0037】 応力除去された(2+6)構成のコードは、良好なラバー侵入と、コード単体
とラバーに埋め込まれた状態の両方において良好な伸びを示すが、応力除去を行
っても圧縮性は改善されずむしろ低下する。
【0038】 応力除去された4×2構成のEコードは、良好なラバー侵入、コード単体とラ
バーに埋め込まれた状態の両方における良好な伸び、および良好な圧縮性を示し
ている。しかし、コード単体とラバーに埋め込まれた状態における伸びは、本発
明による5×0.38構成の疎充填タイプのコードの各状態における伸びよりも 小さい。
【0039】 本発明者らによれば、これは、4×2構成のEコードに引張荷重が付加された
とき、そのコードのフィラメント間に点接触が生じることによる。
【0040】 本発明によるスチールコードの補足的な利点を以下に述べる。特殊なタイヤ設
計として、保護プライを、赤道面に関して−5゜から+5゜の範囲の角度で螺旋
状に数回巻かれた単一のスチールコードによって補強する場合がある(これは、
所定の長さを有する複数のスチールコードを互いに約15゜から30゜の範囲の
角度で交差させて隣接させる通常のベルトプライやブレーカプライとは異なって
いる)。この保護プライを加硫するときに、かなり大きな変形が保護プライの特
に縁部に生じる。このような変形を、本発明によるスチールコードに準じる、ラ
バーに埋め込まれた状態において必要な伸びを有するスチールコードを用いるこ
とによって、容易に緩和させることができる。
【0041】 パーライト組織のスチールフィラメントの代りにマルテンサイト組織のスチー
ルフィラメントを用いたコードについても本発明者らは実験を行ったが、その結
果、少なくとも5%の破断点における全伸びを得るのは困難であり、また、仮に
スチールコード単体の状態において高い伸びが得られたとしても、この伸びはコ
ードがエラストマー中で加硫されるとかなり低下することが判明した。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 リッペンス,イヴァン ベルギー国、ベー 8570 ヴィヒテ、ア ー・ローデンバッハストラート 2 (72)発明者 メールシャウト,ディルク ベルギー国、ベー 8710 ウィールスベ ケ、ヘルニューウェンストラート 4 Fターム(参考) 3B153 AA06 AA17 AA50 BB01 CC52 FF16 GG01 GG07 GG40 【要約の続き】

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 タイヤ中の保護プライを強化するのに適したスチールコード
    (10)において、 前記スチールコードをラバーに埋め込んだ状態で圧縮したときの不安定点にお
    ける変形率wkが少なくとも3%であり、前記スチールコードはパーライト組織 を有する複数のスチールフィラメントを有し、 前記スチールコードを、ラバーに埋め込んだ状態での破断点における全伸びが
    3.5%よりも大きくなるように応力除去した ことを特徴とするスチールコード。
  2. 【請求項2】 前記スチールコードは複数のスチールフィラメントを有し、 前記スチールコードは、付加される引張荷重が増大しても個々のスチールフィ
    ラメント間には線接触のみしか生じないようなコード構造を有している ことを特徴とする請求項1に記載のスチールコード。
  3. 【請求項3】 前記スチールコードは3本ないし6本のスチールフィラメン
    トからなり、 全ての前記スチールフィラメントがコード長さに沿って互いに線接触するよう
    に稠密充填された比較対象としての緻密コードの(光学的に測定された)直径よ
    りも、前記スチールコードの光学的に測定された直径の方が実質的に大きくなる
    ように前記スチールフィラメントが予成形される ことを特徴とする請求項1または2に記載のスチールコード。
  4. 【請求項4】 前記フィラメントの直径は0.30mmよりも大きいことを
    特徴とする請求項2または3に記載のスチールコード。
  5. 【請求項5】 前記スチールコードは5本のフィラメントからなることを特
    徴とする請求項2ないし4のいずれかに記載のスチールコード。
  6. 【請求項6】 前記スチールコードは10mmよりも大きい縒りピッチを有
    していることを特徴とする請求項2ないし5のいずれかに記載のスチールコード
JP2000505363A 1997-07-29 1998-06-30 空気タイヤの保護プライ用スチールコード Pending JP2001512191A (ja)

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BE97202329.5 1997-07-29
EP97202329 1997-07-29
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