JP2001511333A - テレビジョン画像の品質を評価するための方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 複数の受信部を備えたダイバーシチ受信装置では、最良の画質をもつ受信部を選択するための判定基準が必要になる。最良の画質をもつ受信部を選択するために、ビデオ信号の中から初めに５つの垂直切り込みパルスが検出され、前記垂直切り込みパルスが検出された場合にのみ、５つの等化パルスが検出され、前記等化パルスが検出された場合にのみ、水平同期パルス、雑音パルスおよびエコーパルスが検出される。検出された水平同期パルス、雑音パルスおよびエコーパルスの数は、最良の受信部を選択するための判定基準として利用される。本発明は複数のテレビジョン受信部を備えたダイバーシチ受信装置、特に移動体用装置に適している。

Description

【発明の詳細な説明】 テレビジョン画像の品質を評価するための方法 本発明はテレビジョン画像の品質を評価するための方法に関する。 移動しないテレビジョン受信局では、受信条件が広範囲に一定であるので、特 に目立った問題は生じない。これに対し移動受信局の受信条件は、それぞれ走行 している地域の性状に応じて、瞬間的な雑音パルスやエコーパルスが発生する可 能性があるため、著しい変動が生ずることがある。ところが、たとえば乗用車お よび観光バス、さらにまた鉄道車両のような車両は、一方でニュースを、例えば ビデオテキストで伝達された交通情報を、表示するために又は他方で旅行者をテ レビジョン番組で楽しませることができるようにするため、テレビジョン受信機 やビデオスクリーンが装備されている。走行中の地域の事情によっては移動受信 局で受信条件が著しく変動するため、画質が大きく変動する可能性があるので、 旅行中のテレビジョン視聴者の眼が不快になるほど負担が大きくなる。車両が、 たとえばデッドスポットを通過するとき、視聴者はビデオスクリーンにノイズだ けを見ることになる。このような障害が生ずるテレビジョン番組の鑑賞は、その 楽しみとして利用されるよりも、むしろ視聴者を疲れさす。 移動受信局での無線信号の受信はマルチチャネル受信、英語では“ダイバーシ チ”と呼ぶ、により改善することが知られている。空間ダイバーシチのもとに、 同一の周波数で同一の信号を、たとえば同一のテレビジョン番組を、受信する複 数の受信部を備えたシステムが理解されている。周波数ダイバーシチのもとに、 異なる周波数で同一の信号を、たとえば同一のテレビジョン番組を、受信する同 様に複数の受信部から成るシステムが理解されている。ダイバーシチ−システム では、何らかの判定基準に基づいて、その都度最良に受信できる受信部が選択さ れる。このため複数の受信部を備えたダイバーシチ受信装置には、最良に受信す る受信部を選択するための判定基準を与える必要がある。 したがって本発明が解決しようとする課題は、テレビジョン画像の画質を評価 するための方法を提供することである。 本発明は、請求項１に記載した以下の特徴的なステップによりこの課題を解決 する； ５つの垂直切り込みパルスを検出するステップ、 前記５つの垂直切り込みパルスが検出されている場合にのみ、５つの等化パル スの検出を開始するステップ、 前記５つの垂直切り込みパルスの後に続き前記５つの等化パルスも検出されて いる場合にのみ、水平同期パルス、エコーパルスおよび雑音パルスを検出するス テップ、 検出された水平同期パルス、雑音パルスおよびエコーパルスの数を画質のため の判定基準として利用するステップ。 各図面にフローチャートを示し、このフローチャートを利用して本発明を例で 説明する。 各図面は次のとおりである。 図１ ５つの垂直切り込みパルスを検出するためのフローチャート。 図２ ５つの等化パルスを検出するためのフローチャート 図３ 水平同期パルスの検出およびテレビジョン画像の品質を評価するための フローチャート。 本発明に基づく方法は、フローチャートに示した３つの部分ステップに分けら れる。 第１ステップでは５つの垂直切り込みパルスが検出される。この５つの垂直切 り込みパルスが検出されたとき、初めてそれに続く第２ステップで５つの等化パ ルスの検出が開始される。第１ステップで検出された５つの垂直切り込みパルス に続き、第２ステップで５つの等化パルスが検出される場合にのみ、第３ステッ プで水平同期パルス、雑音パルスおよびエコーパルスの本来の検出が開始され、 それ以外の場合には、引き続き垂直切り込みパルスを検出する試みがなされる。 ここで本発明の実施例と、図１に示したフローチャートとを利用して、５つの 垂直切り込みパルスがどのように検出されるか、を説明する。 カウンタは、パルスの第１エッジとともにスタートし、第２エッジとともにリ セットされる。このカウンタが、５つの垂直切り込みパルスのパルス列に相当す る時間内で順次５回、垂直切り込みパルスのパルス長に相当する所定の計数状態 に達しているか、がチェックされる。この場合に該当するとき、５つの垂直切り 込みパル スのパルス列が検出され、それ以外の場合では、パルス持続時間が引き続き垂直 切り込みパルスの持続時間でチェックされる。 その後に続く５つの等化パルスの検出は、５つの垂直切り込みパルスの検出と 同様の方法で行われる。この検出は図２に表したフローチャートで示す。 カウンタ、好ましくは垂直切り込みパルスの検出と同じカウンタが、パルスの 第１エッジとともにスタートし、第２エッジとともにリセットされる。このカウ ンタが５つの等化パルスのパルス列に相当する時間内で順次５回、等化パルスの パルス長に相当する所定の計数状態に達しているか、がチェックされる。この場 合に該当するとき、５つの等化パルスのパルス順が検出され、それ以外の場合で は、パルス持続時間が引き続き垂直切り込みパルスの持続時間でチェックされる 。 ここで図３に表したフローチャートを利用して、水平同期パルス、雑音パルス およびエコーパルスがどのように検出されるか、および画質を評価するための判 定基準がどのように作られるか、を例で説明する。 測定されたパルス持続時間が水平同期パルスのパルス持続時間と比較される。 測定されたパルス持続時間が水平同期パルスの持続時間に一致するとき、このパ ルスは水平同期パルスとして解釈される。これに対し、測定されたパルス持続時 間が水平同期パルスの持続時間より短いとき、このパルスは短時間エコーパルス として解釈され、他方、測定されたパルス持続時間が水平同期パルスの持続時間 よりも長いとき、前記パルスは長時間エコーパルスとして解釈される。水平同期 パルスがまったく検出されないとき、再び垂直切り込みパルスの持続時間でチェ ックされる。 特に好ましいのは、垂直切り込みパルス、等化パルスおよび水平同期パルスを 検出する際に有効エッジと無効エッジとを区別することである。所定の時間内に 、たとえば１マイクロ秒で、もう１つ別のパルスエッジが続くことになるパルス エッジは、無効エッジとして解釈され、この両エッジで形成されたパルスは雑音 パルスとして解釈される。この措置により一方で短い雑音パルスが検出されるの に対し、他方では変動の激しい不鮮明なパルスは、垂直切り込みパルス、等化パ ルスまたは水平同期パルスとして解釈されない。 さらに好ましいのは、その都度測定されるパルス持続時間のために許容差を与 えることである。 検出された雑音パルス、短時間エコーパルス、長時間エコーパルス、および水 平同期パルスの数は１フィールド毎にまたは１フレーム毎に記憶され、画質のた めの判定基準として利用される。 請求項５に記載した本発明の実施例に基づき、複数の受信部を備えたダイバー シチ受信装置で検出された雑音パルス、短時間エコーパルスおよび長時間エコー パルスの数が記憶される。この記憶された値から各受信部のために画質の判定基 準が導き出され、この結果、最良の画質をもつ受信部に切換えることができる。 たとえば雑音パルス、短時間エコーパルスおよび長時間エコーパルスの数が最も 少ない受信部を選択することができる。 本発明のもう１つ別の実施例では、雑音パルス、短時間エコーパルスおよび長 時間エコーパルスの数を係数で重み付けし、このようにして重み付けされた数が 合計測定数に加算される。合計測定数もしくは総計が最小になる前記受信部が最 良の画像を提供する。 本発明の重要な長所は、垂直切り込みパルス、等化パルスおよび水平同期パル スの検出と評価が順次３つのステップで行われ、これにより比較的多数の論理要 素が節約できることである。このようにして、たとえば３つのステップの各々に 大部分同じカウンタを使用することができる。 受信条件が悪いときは、垂直切り込みパルスも水平同期パルスも検出されない といったことが生じる。この場合には、もう１つ別の実施例において、ダイバー シチ受信装置の個々の受信部の自動利得制御、英語でＡＧＣと略すが、これの制 御信号が互いに比較され、その制御信号が最小レベルをもつ受信部を選択するこ とが考慮されている。この実施例の実施態様では、前記最小レベルが所定の最小 値分だけ他のレベルから区別される場合にのみ、他の受信部に切換えることを考 慮している。それ以外の場合には、あまりに頻繁かつ不必要に切り換えられると いう事態を避けるために、他の受信部への切換は行われない。 本発明は、その都度最良の画像を発生する受信部を選択できるようにするため 、複数の受信部を備えたダイバーシチ受信装置に特に好ましく適用することがで きる。さらにまた本発明は、画質の評価がいずれの目的のために考慮されている かに関係なく、一般にテレビジョン画像の品質を評価することにも適している。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．テレビジョン画像の画質を評価するための方法であって、 以下のステップを特徴とする、 ５つの垂直切り込みパルスを検出するステップ、 前記５つの垂直切り込みパルスが検出されている場合にのみ、５つの等化パ ルスの検出を開始するステップ、 前記５つの垂直切り込みパルスの後に続き前記５つの等化パルスも検出され ている場合にのみ、水平同期パルス、エコーパルスおよび雑音パルスを検出する ステップ、 検出された水平同期パルス、雑音パルスおよびエコーパルスの数を画質のた めの判定基準として利用するステップ。 ２．ａ）垂直切り込みパルスの検出ステップにおいて、 所定の時間内にもう１つ別のパルスエッジが続くことになるパルスエッジは無 効エッジとして解釈され、 有効エッジを有するパルスのパルス持続時間が測定され、 前記パルス持続時間が所定の許容差の範囲内で１つの垂直切り込みパルスのパ ルス持続時間に一致するとき、このパルスが垂直切り込みパルスとして解釈され 、 ５つの垂直切り込みパルスのパルス列に相当する時間内で順次５回垂直切り込 みパルスが検出される場合、５つの続いた等化パルスの検出が開始され、それ以 外の場合には、引き続きパルス持続時間が１つの垂直切り込みパルスの持続時間 とチェックされ、 ｂ）等化パルスの検出ステップにおいて、 所定の時間内にもう１つ別のパルスエッジが続くことになるパルスエッジが無 効エッジとして解釈され、 有効エッジを有するパルスのパルス持続時間が測定され、 前記パルス持続時間が所定の許容差の範囲内で１つの等化パルスのパルス持続 時間に一致する場合、このパルスが等化パルスとして解釈され、 ５つの等化パルスのパルス列に相当する時間内で順次５回等化パルスが検出さ れる場合、水平同期パルス、雑音パルスおよびエコーパルスの検出が開始され、 それ以外の場合には、引き続きパルス持続時間が垂直切り込みパルスの持続時間 でチェックされ、 ｃ）水平同期パルス、雑音パルスおよびエコーパルスの検出ステップにおい て、 所定の時間内にもう１つ別のパルスエッジが続くことになるパルスエッジが無 効エッジとして解釈され、かつ、この両エッジにより形成されたパルスが雑音パ ルスとして解釈され、 有効エッジを有するパルスのパルス持続時間が測定され、 前記パルス持続時間が所定の許容差の範囲内で１つの水平同期パルスのパルス 持続時間に一致する場合、このパルスが水平同期パルスとして解釈され、 パルスのパルス持続時間が所定の許容差を差し引いて水平同期パルスの持続時 間よりも短い場合、このパルスが短時間エコーパルスとして解釈され、 パルスのパルス持続時間が所定の許容差に加算して水平同期パルスの持続時間 よりも長い場合、このパルスが長時間エコーパルスとして解釈され、 フィールドまたはフレームの間において、検出された水平同期パルス、検出さ れた短時間エコーパルス、検出された長時間エコーパルスおよび等化パルスの後 に検出された雑音パルスが計数され、かつ、それぞれのパルスの数が記憶され、 水平同期パルスが検出されない場合、引き続きパルス持続時間が垂直切り込み パルスの持続時間でチェックされ、 記憶されたパルスの数が画質のための判定基準として利用されること、 を特徴とする請求項２に記載の方法。 ３．パルスの第１端とともにカウンタがスタートするとともにこのパルスの第２ 端によりリセットされ、かつ垂直切り込みパルスのパルス列に対応する第１所定 時間内に垂直切り込みパルスのパルス長に相当する第１所定計数状態を順次５回 カウンタが達成すると、カウンタに等化パルスのパルス長に対応する第２計数状 態が与えられ、かつそれに続きカウンタが５つの等化パルスのパルス列に相当す る第２所定時間内に、第２所定計数状態を順次５回達成すると、水平同期パルス 、雑音パルス およびエコーパルスの検出が開始されることを特徴とする請求項１または２に記 載の方法。 ４．所定時間内にもう１つ別のパルスエッジが続くことになるパルスエッジは無 効エッジとして解釈され、この両エッジにより形成されるパルスが雑音パルスと して解釈されることを特徴とする請求項１、２または３のいずれか１項に記載の 方法。 ５．複数の受信部を備えたたダイバーシチ受信装置において各受信部のために検 出された雑音パルス、短時間エコーパルスおよび長時間エコーパルスの数が記憶 され、最良の画質をもつ受信部を選択するための判定基準として利用されること を特徴とする請求項２〜４のいずれか１項に記載の方法。 ６．雑音パルス、短時間エコーパルスおよび長時間エコーパルスの数が係数で重 み付けされ、この重み付けされた数が合計測定数に加算され、この合計測定数が 画質のための判定基準を表すことを特徴とする請求項５に記載の方法。 ７．最小の数つまり最小の合計測定数を有する受信部が最良の画質をもつ受信部 として選択されることを特徴とする請求項６に記載の方法。 ８．水平同期パルスが検出できない場合、個々の受信部の自動利得制御の制御信 号が互いに比較され、その制御信号が最小レベルをもつ受信部が選択されること を特徴とする請求項５、６または７のいずれか１項に記載の方法。 ９．前記最小レベルが所定の最小値分だけ制御信号の残りのレベルよりも小さい 場合には他の受信部が選択されることを特徴とする請求項８に記載の方法。