JP2001511111A - ヒト血小板糖タンパクIb/IXのミモトープおよび抗−ミモトープ - Google Patents

ヒト血小板糖タンパクIb/IXのミモトープおよび抗−ミモトープ

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Abstract

(57)【要約】 本発明はヒト血小板糖タンパクIb/IX複合体内のエピトープを認識するモノクローン抗体に対する結合部位を機能的に模倣する単離されたペプチドに関する。このペプチドはミモトープと呼ばれる。本発明はこのペプチド、すなわち、ミモトープに結合することができる単離された分子をも提供する。この分子は抗体、第2のペプチド、炭水化物、DNA分子、RNA分子、または他の天然のまたは化学的に合成された分子であることができる。この単離された分子は抗−ミモトープと呼ばれる。モノクローン抗体C−34およびSZ−2に対する結合部位を模倣するミモトープ、並びにC−34ミモトープに対する抗−ミモトープが具体的に提供される。

Description

【発明の詳細な説明】 ヒト血小板糖タンパクIb/IXの ミモトープおよび抗−ミモトープ 本出願は1995年、3月17日に出願された米国特許出願第08/406, 330号の一部継続出願であり、その内容は参照により本明細書にインコーポレ ートされる。 発明の分野 本発明はヒト血小板糖タンパクIb/IX複合体内のエピトープを認識するモ ノクローン抗体(すなわち、ミモトープ(mimotope))の結合部位を機能的に模倣 することができるペプチドに関する。そしてこのペプチド(すなわち、抗−ミモ トープ)に結合することができる単離された分子に関する。 本発明の背景 本明細書を通じ、様々な文献を多くは括弧書きで参照する。これらの文献の完 全な引用は詳細な説明の終わりに提供する。これらの文献の開示はそっくりその まま本明細書に参照によりインコーポレートされる。 フォン・ウイルブラント因子(vWf)に対する血小板糖タンパクIb/IX (GPIb/IX)受容体はGPIb(160kDa )とGPIX(17kDa)の間の非共有結合会合における1:1ヘテロダイマ ー複合体(デューら1987)より成ると信じられている。GPIbは今度はジ スルフィド結合した140kDaのα鎖(GPIb・α)と22kDaのβ鎖( GPIb・β)とから成っている(フィッツジェラルドおよびフィリップス19 89)。 GPIb/IX複合体は血液血小板上の主要な膜貫通受容体複合体の一つであ り(ロート1991、ロペス1994、クレメツォンおよびクレメツォン199 5)、フォン・ウイルブラント因子(vWf)−依存性の血小板接着を媒介する 。血小板型フォン・ウイルブラント病(PT−vWD)と呼ばれるヒト常染色体 の優性出血病は高レベルに調節されたGPIb/IX受容体の天然に生ずるモデ ルを表している(ミラーおよびカステラ1982、ミラーら1983)。この疾 患では、化学的調節物質であるリストセチンの異常に低い濃度でもvWfとGP Ib/IXの相互作用を促進することができる。さらに、このような患者の血小 板は正常な血小板に要求されるよりも低い剪断力で凝集する(ムラタら1993 )。PT−vWD患者の血縁の一人がGPIb・α鎖の残基233におけるグリ シンのバリンへの置換をもたらす1個の点突然変異を持つことが発見された(ミ ラーら1991)。非常に近い近所で第2の点突然変異(残基239におけるメ チオニンのバリンへの置換(ラッセルおよびロート1993、タカハシら199 5))がPT−vWD表現型を表すさらに二人の血縁者について記述された(ワ イスら1982、タカハシ1980)。 1980年代に、ミラーらはvWfに対するGPIb/IX複合体受容体に対 する一連のモノクローン抗体(mab)を開発した。 特に、モノクローン抗体C−34は詳細に性質決定がなされ、mabC−34が 血小板糖タンパクIb/IX複合体内のエピトープを認識することが決定された (ミラーら1990)。この研究およびその後の研究でミラーらはモノクローン 抗体C−34、AS−2およびAS−7がフォン・ウイルブラント因子に依存す る正常血小板のリストセチンに誘発される凝集の強い阻害剤であることを示した 。ミラーらは3種のモノクローン抗体すべてに対するエピトープがGPIb/I X複合体の内部にあることをも示した。ミラーらはAS−2およびAS−7に対 するモノクローン抗体結合部位をGPIb・αのアミノ末端の45kDaに局在 化することができた。C−34に対するエピトープは最近チャイニーズハムスタ ー卵巣細胞の表面上で発現したGPIb・α鎖の細胞外部分に局在化された(チ ェムバーズら1995)。C−34がウエスタン・ブロットで変性GPIb・α に結合できなかったこと(ワードおよびバーント1995、クレメツォンおよび ハグリー1995)、またはC−34が様々な実験条件の下で血小板から取り出 したGPIb・αの細胞外領域と免疫沈降することができなかったこと(ミラー ら1990)はC−34により認識されるエピトープが高度にコンホーメーショ ン依存性であることを強く示唆する。しかしながら、最近、ワードとバーントは125 I標識グリコカリチン(glycocalicin)の精製分子のトリプシンの消化後の 1・His−Arg・293のアミノ末端断片とC−34との免疫沈降に今度は 成功したと報告した(ワードおよびバーント1995)。 様々なモノクローン抗体に対する結合部位を確定しようとする試みはエピトー プライブラリーの開発をもたらした。パームリおよび スミスは外来エピトープをその表面に表示することができるバクテリオファージ 発現ベクターを開発した(パームリおよびスミス1988)。このベクターを使 用すれば、事実上考えられるすべての短いペプチド(例えば、6−アミノ酸)を 含み得るバクテリオファージの大きなコレクションを構築することができよう。 彼らも特異的抗体を用い外来エピトープを表示するファージをアフィニティ精製 する方法であるバイオパンニング(biopanning)を開発した(パームリおよびス ミス1988、クゥイラら1990、スコットおよびスミス1990、クリスチ ャンら1992、スミスおよびスコット1993を参照)。 エピトープライブラリーの開発の後、スミスらは、次に、バクテリオファージ 発現ベクターおよびパームリおよびスミスのバイオパンニング法を使用すれば所 与の長さの考えられる全ての配列からエピトープを同定することが可能となるは ずだと示唆した。これはエピトープライブラリーをバイオパンニングすることに より抗体に対するペプチドリガンドを同定するというアイデアに導き、これは次 いでワクチン設計、エピトープマッピング、遺伝子の同定、そして他の多くの応 用に使用することができるであろう(パームリおよびスミス1988、スコット 1992)。 エピトープライブラリーおよびバイオパンニングを用いて、エピトープ配列を 研究している研究者はその代わりにエピトープを模倣したペプチドは発見した、 すなわち、連続した線状の天然の配列とは同一でない配列または天然のタンパク 配列内には必然的にはほとんど生じない配列である。これらの模倣性のペプチド はミモトープ と呼ばれる。このようにして、タンパクに対し様々な結合部位のミモトープが発 見された。ラロッカら(1992)はヒト胸上皮ムチン・タンデム反復のミモト ープを大腸菌で発現した。バラスら(1993)はアセチルコリン受容体のコン ホーメーション依存性の結合部位を模倣するヘキサペプチドを同定した。ホバー トら(1993)はC6エピトープ(補体の第6成分に対するエピトープ)を模 倣するミモトープを単離した。 これらのミモトープの配列は、定義により、連続した線状の天然の配列または いずれにしても天然に生ずる分子、すなわち、天然に生ずるタンパクの中で必然 的に起こる配列とは同一ではない。ミモトープの配列は天然に生ずるタンパクの 結合部位を機能的に模倣するペプチドを単に形成する。例えば、バラスら(19 93)のミモトープはアセチルコリン受容体の結合部位を模倣する。 これらのミモトープの多くは、短いペプチドである。容易に大量合成できそし て天然に生ずる配列(すなわち、結合部位)を模倣することができる短いペプチ ドの入手可能性により、大きな潜在的応用の途が開ける。 従って、有用なミモトープを解明する必要が継続して存在する。 発明の概要 この必要性は本発明のミモトープにより満たされる。このように して本発明はヒト血小板糖タンパクIb/IX複合体内のエピトープを認識する モノクローン抗体に対する結合部位を機能的に模倣する単離されたペプチドを提 供する。この単離されたペプチドはミモトープである。モノクローン抗体がペプ チドに結合することができるならば、そのペプチドはそのモノクローン抗体に対 する結合部位を機能的に模倣する。 本発明はさらに、このペプチドに結合することができる単離された分子を提供 する。この分子は、例えば、抗体、第2のペプチド、炭水化物、DNA分子、R NA分子、または化学的に合成された分子であることができる。この単離された 分子は抗−ミモトープである。受容体に結合する抗−ミモトープはその受容体の 機能的活性を媒介するために使用することができる。 本発明は、このようにして、血小板の接着、集合(aggregation)、または凝集( agglutination)を調節する方法をも提供する。これらの現象はそれぞれ、糖タン パクIb/IX複合体受容体を通じて血小板とフォン・ウイルブラント因子との 相互作用に依存している。この方法は、血小板の接着、集合、または凝集を調節 するために血小板を上記の分子(抗−ミモトープ)に接触させる。 本発明はさらにモノクローン抗体C−34に結合することができる単離された ペプチドを提供し同時にこのようなペプチドに結合することができる単離された 分子をも提供する。また、血小板をこの分子(抗−ミモトープ)に接触させるこ とにより血小板の接着、集合、または凝集を調節する方法を提供する。 好ましい態様では、モノクローン抗体C−34に結合することができる単離さ れたペプチドは配列番号:38、WNWRYREYVに対応するアミノ酸配列を 含んでいる。 本発明はさらに、モノクローン抗体SZ−2に結合することができる単離され たペプチド並びにこのペプチドに結合することができる単離された分子を提供す る。また、この分子(抗−ミモトープ)に血小板を接触させることにより血小板 の接着、集合、または凝集を調節する方法を提供する。 図面の簡単な説明 本発明のこれらのそして他の特徴と長所は好ましい態様に関する下記の詳細な 説明を下記の図面と関連付けて読むことから明らかとなる。 図1はフォン・ウイルブラント因子の存在下においてリストセチンに誘導され た血小板の完全な集合を例示する。 図2はモノクローン抗体C−34の20μg/mlによるリストセチン誘導血 小板集合の阻害を例示する。 図3は配列番号:1のAWNWRYREYVを持つ合成ペプチド・ミモトープ の0.14μMの存在下においてもmabC−34の20μg/mlによる血小 板のリストセチン誘導集合の継続する阻害を例示する。 図4は配列番号:1のAWNWRYREYVを持つ合成ペプチド・ミモトープ の0.27μMの存在下におけるmabC−34の20μg/mlによる血小板 のリストセチン誘導集合の阻害の部分的中和を例示する。 図5は配列番号:1のAWNWRYREYVを持つ合成ペプチド・ミモトープ の0.55μMの存在下におけるmabC−34の20μg/mlによる血小板 のリストセチン誘導集合の阻害の部分的中和を例示する。 図6は配列番号:1のAWNWRYREYVを持つ合成ペプチド・ミモトープ の1.1μMの存在下におけるmabC−34の20μg/mlによる血小板の リストセチン誘導集合の阻害の部分的中和を例示する。 図7は配列番号:1のAWNWRYREYVを持つ合成ペプチド・ミモトープ の2.3μMの存在下におけるmabC−34の20μg/mlによる血小板の リストセチン誘導集合の阻害の完全中和を例示する。 図8は抗−ミモトープバクテリオファージの候補クローンの機能スクリーニン グを例示する。示されたバクテリオファージクローンの150μlをクエン酸化 されたPRP250μlと共に22℃で1時間インキュベートした後、37℃で 攪拌しながらリストセチン0.8mg/mlの添加により集合を開始させた。 図9〜図11はホルマリン固定血小板のリストセチン誘導集合に対する合成ペ プチドの効果を例示する。そして 図12a〜図12cは血小板糖タンパクIb・αにおける構造的相関関係を探 るために使用したミモトープおよび抗−ミモトープの図式的スケッチである。 詳細な説明 本発明はヒト糖タンパクIb/IX複合体内のエピトープを認識するモノクロ ーン抗体に対する結合部位を機能的に模倣する単離されたペプチドを提供する。 このペプチドはミモトープと呼ばれる。 一つの好ましい態様では、モノクローン抗体はC−34と名付けられ、そして このペプチドには下記のものより成る群から選択されるアミノ酸配列が含まれる 。 これらのペプチドとしては、配列番号:38のWNWRYREYVというコン センサス配列に対応するアミノ酸配列を含むことが最も好ましい。 これらのペプチドはそれぞれ配列番号:1〜21、配列番号:23〜37、配 列番号:39〜75および配列番号:77〜81により表されるが、これらはm abC−34に対するGPIb/IX内の結合部位を模倣する。このようにして mabC−34はこれらのペプチドのそれぞれと結合する。しかしながら、これ らのペプチドそれぞれの配列はGPIb/IX複合体のどの鎖(すなわち、GP Ib・α、GPIb・β、GPIX)の中の連続した線状天然配列とも同一でな く、これらの鎖に必然的に生じるものでは全くない。このように、これらのペプ チドはmabC−34の結合部位を模倣しているのであり、従って、ミモトープ である。本発明のペプチドにはC−34などのモノクローン抗体に対する結合部 位を機能的に模倣する能力を保持している上に例示したペプチドの断片も含まれ る。配列番号:38に対応するアミノ酸配列を持つペプチドはそのような断片の 1例であり、それは配列番号:1に対応するアミノ酸配列を含むペプチドの断片 である。 別の態様では、モノクローン抗体はSZ−2と命名される。このペプチドには 下記のものより成る群から選択されるアミノ酸配列が含まれる。 これらのペプチドはそれぞれ、配列番号:83〜93、配列番号:76、配列 番号:82、および配列番号:109〜156により表され、mabSZ−2に 対するGPIb/IX内の結合部位を模倣する。mabSZ−2はこのようにし てこれらのペプチドのそれぞれに結合する、従ってこれらのペプチドはミモトー プということができる。本発明のペプチドには、上に例示したペプチドの断片で あってモノクローン抗体SZ−2に対する結合部位を機能的に模倣する能力を保 持するものは含まれる。 本発明によれば、モノクローン抗体(その結合部位が本発明のペプチドにより 模倣されている、すなわち、C−34またはSZ−2)はヒト糖タンパクIb/ IX複合体内のエピトープを認識する。 本発明はこのペプチドに結合することができる単離された分子をも提供する。 この単離された分子は抗−ミモトープと呼ばれる。抗−ミモトープ分子は、例え ば、抗体、第2のペプチド、炭水化物、DNA分子、RNA分子、または化学的 に合成された分子などの如何なる適当な分子であることもできる。ミモトープに 結合することができるこのようなペプチド、タンパク、または他の生物学的、合 成的、または半合成的分子は、ミモトープに対する抗体を産生させることにより 、バクテリオファージ・ライブラリー、化学的ライブラリー、ハイブリドーマ細 胞ライブラリー、またはミモトープ配列に対し高い親和性を持つと思われる1セ ットまたはサブセットの分子を創りだす他のタイプのライブラリー、細胞、また は化学的合成から選択することにより、またはミモトープ配列に対し高い親和性 を持つと思われる分子をコンピュータの助けまたは他の理論的取り組みを用いて 設計することにより同定することができる。適当な抗−ミモトープはペプチドミ モトープに結合することができる核酸のイン・ビトロの展開を用いて開発するこ ともできる(ジョイス1994を参照)。 一つの態様では、本発明の抗−ミモトープは、下記のものより成る群から選択 されるアミノ酸配列を含むペプチドを構成要素とする。 これらの特定の抗−ミモトープペプチドはモノクローン抗体C−34に対する 結合部位を模倣するミモトープに対して創られた。 このような抗−ミモトープはアンチトロンビン薬として役立つことができよう 。例えば、mabC−34のGPIb/IXに対する結合はリストセチン−誘導 血小板集合を阻害する。ミモトープペプチドはGPIb/IXの結合部位を模倣 し、そして抗−ミモトープ分子はミモトープペプチドに結合する。従って、ペプ チドであり得る抗−ミモトープはミモトープペプチドをそれ自体相補するはずで ある。そのようなものとして、抗−ミモトープは血小板糖タンパクIb/IX複 合体内のmabC−34またはmabSZ−2の元のエピトープに結合すること ができる筈であり、それによりmabC−34またはmabSZ−2がするのと 同様な効果、すなわち、フォン・ウイルブラント因子に依存する血小板のリスト セチン−誘導集合の阻害を誘発する。 本発明はこのようにして、血小板の接着、集合、または凝集を調節する方法を 提供する。この方法は血小板を選択する工程、そしてその血小板を本発明の抗− ミモトープ分子に接触させる工程を含んで成るものである。そのような接触は糖 タンパクIb/IX受容体を介するフォン・ウイルブラント因子と血小板の相互 作用に影響を与え、それにより血小板の接着、集合、または凝集を調節する。 本発明はモノクローン抗体C−34に結合することができる単離されたペプチ ド、すなわち、下記のものより成る群から選択されるアミノ酸配列を含むペプチ ドを提供する。 さらに、上記のペプチドのいずれかの断片であって、モノクローン抗体C−3 4に結合する能力を保持している断片が提供される。そのような断片としては、 配列番号:1の断片である配列番号:38が例示される。 本発明はまた、上記のペプチド、抗−ミモトープとしても知られているペプチ ドに結合することができる単離された分子を提供する。適当な分子としては、抗 体、別のペプチド、DNA分子またはRNA分子、炭水化物、または化学的に合 成された分子が挙げられる。 上記のように、本発明はこうして血小板の接着、集合、または凝集を調節する 方法を提供する。この方法は血小板を選択する工程および血小板を抗−ミモトー プ分子に接触させる工程を含んで成る。このような接触は糖タンパクIb/IX 受容体を介する血小板とフォン・ウイルブラント因子の相互作用に影響を与え、 それにより血小板の接着、集合、または凝集を調節する。 一つの好ましい態様では、本発明はモノクローン抗体C−34に結合すること ができかつ配列番号:38:WNWRYREYVに対応するアミノ酸配列を含む 単離されたペプチドを提供する。 本発明はさらに、モノクローン抗体SZ−2に結合することができる単離された ペプチドであって、下記のものより成る群から選択されるアミノ酸配列を含むペ プチドを提供する。 さらに、上記のペプチドのいずれかの断片であって、モノクローン抗体SZ− 2に結合する能力を保持する断片を提供する。本発明は上記のペプチドに結合す ることができる単離された分子(抗−ミモトープ)をも提供し、そして血小板を この抗−ミモトープ分子に接触させることにより血小板の接着、集合、または凝 集を調節する方法をも提供する。 本発明をさらに以下に詳細に説明する。C−34エピトープ ミラーら(1990)により報告されたように、血小板糖タンパクIbのα鎖 における突然変異230・WKQ(G→V)233V・234のための雑種形成に よる血小板型フォン・ウイルブラント病(PT−vWD)を患う患者由来の血小 板をネズミモノクローン抗体の生産のための免疫原として使用した。一つのその ようなモノクローン抗体であるC−34は患者の血小板または正常な血小板のリ ストセチン誘導集合を阻害したが、他の凝集剤により誘導される集合は阻害しな かった。交差免疫電気泳動により明らかにされたように、モノクローン抗体C− 34はGPIb/IX複合体内のエピトープを認識した。新鮮な血小板について の間接的免疫蛍光研究では、4種の異なる抗−GPIbモノクローン抗体比は相 互に、正常人および患者の両者に対し共にほとんど1(0.88〜1.14)で あった。対照的に、モノクローン抗体C−34のそのようなモノクローン抗体( AP−1)に対する結合の比は正常な血小板に対し0.31±0.02(平均値 ±SE)でありそして患者の血小板に対しては0.54±0.01まで有意に増 加した(p<0.001)。3H−標識された血小板のNP−40溶解液につい ての免疫沈降では、モノクローン抗体C−34の飽和濃度がAS−2または他の 抗−GPIbモノクローン抗体が作るよりも遙かに微弱なバンドを形成した。他 の抗−GPIbモノクローン抗体とは対照的に、C−34はGPIbの125I− 標識化グリコカリチン断片の精製標品にまたは交差−免疫電気泳動により同定さ れたグリコカリチン誘導体には結合しなかった。トリプシンまたはキモトリプシ ン消化に付し た3H−標識化血小板の免疫沈降研究では、C−34は、モノクローン抗体AS −2またはモノクローン抗体AS−7により免疫沈降されたGPIb・αのグリ コカリチン断片をも、アミノ−末端45kDa断片をも同一視しなかった。 こうして、3種の独立の技術(完全な血小板の放射標識化およびこれらの糖タ ンパクのその後のタンパク分解酵素による消化に続く血小板糖タンパクの免疫沈 降、放射標識化精製グリコカリチンの免疫沈降、血小板糖タンパクの交差免疫電 気泳動)(ミラーら1990)を用いて、C−34はGPIb/IX複合体内の エピトープと認識するが、このエピトープはグリコカリチン内には存在するよう には見えないことが明らかにされた。 これらの研究はモノクローン抗体AS−2およびAS−7をGPIb・αの4 5kDa領域にエピトープマッピングすることに成功した比較的単純な方法を報 告したが、本研究はモノクローン抗体C−34がグリコカリチンのどの単一のト リプシンまたはキモトリプシンドメインにもマップされ得ないことを明らかにし た。さらに、モノクローン抗体C−34は、GPIXを認識するモノクローン抗 体のものに類似の免疫沈降パターンを生じない。バクテリオファージ表示ライブラリーでのモノクローン抗体C−34のバイオパ ニング スコットとスミス(1990)は、無差別に合成されたペプチド挿入物をバク テリオファージに使用することによるペプチドリガンドを明らかにする方法を提 出した。関連する方法がクゥイラら(1 990)およびデブリンら(1990)により出版された。この時以来、元のヘ キサペプチド挿入物およびそれ以上の大きな挿入物の両方がモノクローン抗体に より認識されるエピトープを同定する際に使用された文献が現れた。この技術は GPIb/IXとして知られる血小板vWF受容体内の重要なエピトープの検出 のためには大きな可能性を秘めている。本明細書に開示された研究はモノクロー ン抗体C−34に焦点を絞っているが、本明細書においてモノクローン抗体C− 34に対し開示された方法によりGPIb/IX内の結合部位(エピトープ)を 有する他のモノクローン抗体にも適用することができる。 アルベルタ、カナダのブルース マルコム博士からの十分にバランスのとれた デカペプチド(10−マー)ライブラリー(クリスチャンら1992により記載 されたもの)およびクロンテック・ラボラトリーズ(パロ アルト、CA)から のドデカペプチド(12−マー)ライブラリーを使用した。ドデカペプチドライ ブラリーでは、各コドンの最初の二つの位置にアデノシンが現れる頻度が減少し ているため、1文字略号により示すと次のアミノ酸の出現が低いという特徴を生 じている。すなわち、I、M、T、N、K、Y、H、Q、D、およびEである。 これらのライブラリーは両方とも、バクテリオファージの小成分ウイルス・コー トタンパクpIIIに融合した無差別デカペプチド(または修飾された−無差別ド デカペプチド)と共に、合成オリゴヌクレオチドの混合物の挿入により、融合物 5ベクター(Fuse 5 vector)(スコットおよびスミス1990)の中に構築され た。ライブラリーはそれぞれ約3×108の独立のクローンの複雑さを持ちそし て1012〜1014/mlの力価を有して いた。マルコム・ライブラリーは部分的デカペプチド・ライブラリーを構成する にすぎないが、それはヘキサペプチドとしては完全である。 これらのライブラリーを使用するための戦略は、ほとんどスコット(1992 )によって最近著された総説に従っており、そしてスミスとスコット(1993 )により最近記述されたこの系の使用のための詳細な方法論を修正して採用する 。本明細書で用いられた戦略は以下に記すようなものである。 具体的には、バイオパニングの第1ラウンドで、60mmのストレプトアビジ ン被覆ペトリ皿をブロック溶液(0.5%BSA、0.1MのNaHCO3、0 .1μg/mlストレプトアビジン、0.2%NaN3)で2時間満たし、次い でTBS−0.5%トゥイーンで3回洗浄する。次に、ビオチン化モノクローン 抗体の1μgと共に4℃で一晩インキュベートされたライブラリー(約1×1011 ファージ)の1μlをTBS−トゥイーンの1mlで希釈し、そしてこの混合 物をついでペトリ皿に加えて室温で15分間揺り動かす。このペトリ皿をTBS −トゥイーンで10回洗浄し、そして結合したファージを0.1NのHCl(グ リシンでpH2.2に調整)−1mg/mlのBSAの800μlをピペッティ ングすることによりこの皿中に溶出させる。この溶出液をついでそのpHを約8 まで上げるため2Mトリスの48μlを含むミクロフュージ箇中にピペットする 。 この溶出液を濃縮しそしてアミコン・セントリコン−30フィル ター(アミコン・インク、ビバリー、MA)を用いてTBS中で2回洗浄する。 この最終産物について、濃縮された溶出液の少量からTBS−0.1%ゼラチン 中に希釈し、そして作られた各希釈液の1μlを19μlのTBS−ゼラチンに 加え、次いで飢餓させたK91大腸菌細胞の20μlを加えそして室温で10分 間インキュベートすることにより力価検定を行う。0.2μg/mlのテトラサ イクリン(Tc)を含むNZY培地200μlを添加しそして37℃で1時間イ ンキュベートした後、この混合物を40μg/mlのテトラサイクリンを含むN ZY寒天プレート上に蒔き、そして37℃で一晩成長させる。 力価検定をした後、バイオパニングの第1ラウンドから得た濃縮溶出液全体( 約50μl)を新鮮な飢餓K91細胞の等量に添加し、そしてスミスおよびスコ ット(1993)により記述されたように増幅を行う。最初のPEG/NaCl 沈澱に続き、得られるペレットを1mlのTBSに溶解する。ついで、ファージ をPEG/NaClで2回沈澱させ、少なくとも1時間4℃に放置し、続いて4 ℃で遠心分離して沈殿物を集める。その上清をすべて慎重に除去した後、ペレッ トを100μlのTBSに溶解する。この増幅された産物について次に力価を検 定する。 バイオパニングの第1ラウンドの結果は5×10-7%の収率を生ずる。第2回 目のバイオパニングもビオチン化C−34の1μgと1×1011ファージを用い て4×10-3%の収率を得る。バイオパニングの第2ラウンドは第1ラウンドの 場合と同様に濃縮しそして増幅する。第3ラウンドでは、0.01μgのビオチ ン化C−34 を2.5×1011ファージに対してバイオパニングし、結果として3×10-4% の収率を得た。第3ラウンドはペトリ皿から結合ファージを溶出した後中止する 。この溶出液を濃縮せず増幅もしない。力価検定を各ラウンドの前と後に行い、 そして収率%を最初のバクテリオファージ数に対する溶出画分で得られたバクテ リオファージの数の比として計算する(クリスチャンら1992)。収率は一般 にバックグラウンドを越え10-5よりも大きくなるはずであり、典型的には10-4 から10-1の値が観察される。バイオパニングの次のラウンドの収率%が増加 することは、特に、親和性の増加したクローンが選択されていることを示唆する 。 ミモトープペプチド(配列番号:1:AWNWRYREYV)に結合するペプ チドの発見に向けられた研究のために、元のデカペプチド・ライブラリーに対す る2ラウンドのバイオパニングが行われた。第1ラウンドではビオチン化ミモト ープペプチドの1μgを用いそして第2ラウンドでは0.01μgを用いた。得 られた収率はそれぞれ3×10-6%および2×10-3%であった。 実験の一部では、約500穴−分離コロニーを含むNZY+Tc寒天プレート を用いて、クリスチャンら(1992)により記述されたように免疫学的スクリ ーニング試験を行うことができる。このコロニーをニトロセルロース膜フィルタ ー(バイオラド・ラボラトリーズ、ハーキュリーズ、CA)に移し、そしてフィ ルターを直ちにTNT緩衝液(10mMトリス、pH8.0、150mMのNa Cl、0.05%トゥイーン20)で2回洗浄し、TNT緩衝液中の20%正常 ヤギ血清中で穏和に攪拌しながら室温で30分間ブロ ックし、次いでブロック用緩衝液中に1:1000倍希釈した第1モノクローン 抗体中で室温で2時間インキュベートする。このフィルターを逐次的に洗浄する 。各洗浄はそれぞれ室温で10分間で、緩衝液A(TNT緩衝液+0.1%BS A)での洗浄、緩衝液B(TNT緩衝液+0.1%BSA+0.1%NP−40 )での洗浄、そして次いで再び緩衝液Aでの洗浄であり、ついで第2のペルオキ シダーゼ−結合ヤギ抗−マウスIgGの中で1〜1/2時間室温でインキュベー トする。このフィルターを前のように洗浄し、次いでTN(10mMのトリス、 pH7.5、150mMのNaCl)で最終の洗浄を行う。発色はフィルターを ABTS基質中に置いた後に観察する。 次いで、個々のコロニーの小さな培養を、a)免疫学的スクリーニングで陽性 であったコロニーを選択すること、またはb)スクリーニング工程を飛ばし無差 別にコロニーを選択(約100個)することのいずれかにより、一晩成長させる 。各コロニーを20μg/mlテトラサイクリンを含むNZY培地2ml中に接 種し、そしてこれらの小さな培養を激しく攪拌しながら37℃で一晩成長させる 。次の日培養物を遠心分離し細胞をペレットにし、上清を除去する。次いで、こ の上清1mlに150μlのPEG/NaClを添加しそしてファージを4℃で 一晩沈澱させる。次の遠心分離そして上清を除去した後、ペレットを1mlのT BSに溶解する。 DNA配列決定のために、溶解したペレット400μlをフェノールで1回抽 出し、そして得られる水相(約300μl)を500μlのTEおよび80μl の3M酢酸ナトリウム緩衝液に添加する 。次いで、エタノール1mlを添加し、一本鎖DNAを4℃で一晩沈澱させる。 ついで各試料を4℃で30分間ミクロフュージ(microfuge)し、このDNAペレ ットを70%エタノールで1回洗浄し、乾燥し、そして7μlの水に再懸濁する 。この鋳型は使用するまで−20℃で貯蔵することができる。 挿入領域の両側にある極めてGCリッチなSfiIクローン部位により(クリ スチャンら1992)、配列決定反応はシークエナーゼ7−デアザdGTP・D NAシークエンシング・キット(アマシャム−US・バイオケミカルズ、アーリ ントン・ハイツ、IL)を用い、32P−dATPおよび挿入部位のほぼ40ヌク レオチド3’側に位置するアンチセンスプライマー(プライマーは配列番号:1 00:5’−CTCATAGTTAGCGTAACG−3’を持つ)を使用して 行う。IBI・STS45シークエンシング装置(イーストマン・コダック社、 ロチェスター、NY)を使用して、試料を標準の6%シークエンシングゲル上に 流す。 GCGソフトウエア(ジェネティクス・コンピュータ・グループ・インク、マ ジソン、WI)はコンセンサス配列を探すために多種のクローンから得られる配 列を整列させるのに助けになる。結合部位を探している新規なモノクローン抗体 の場合には、そしてモノクローン抗体C−34の場合でさえも、GPIb・αの 中だけでなく、GPIb・β、GPIXの中、そして実際、入手可能なデータベ ース(スイス・プロット、ゲン・バンク、EMBL、その他)に寄託されている 他の血小板タンパクの中の配列を調査することは興味があることは確かである。 実際、この分析は特定のモノクローン抗 体のエピトープがGPIb/IX複合体の多重成分から構成されており、従って 空間的に近接しているに違いないということを示唆する重要な新規の情報を与え てくれることもある。 この点で、ELISA試験は、クローンの数が多いときは、個々のクローンを 評価するために使用することができる。簡単に述べると、2回のPEG沈澱を受 け、続いて力価検定のために調整されたファージをビオチン化モノクローン抗体 と共に一晩インキュベートし、続いてモノクローン抗体−ファージ混合物を予め ホルマリン固定血小板(またはモノクローン抗体により認識される他の適当な固 定化標的)で被覆されたミクロタイタープレートの穴に加えることができる。一 連の洗浄工程の後、アビジン−ペルオキシダーゼを添加し、穴を再度洗浄し、発 色原基質を添加し、そして最後に穴をELISAプレート・リーダー上で読みと る。この試験でシグナル強度の相対的減少はさらに研究するための最も有望なク ローンに関する指標を与える。このようにして同定されたコンセンサスペプチド は化学的に合成し元の抗体に結合する能力について決定される。ついで、この抗 体に対する高い結合親和性を示すペプチドをマウスおよび/またはウサギの免疫 原として使用することができる。モノクローン抗体C−34のエピトープマッピング研究 上に論じた二つのファージ表示ライブラリーをモノクローン抗体C−34を用 いるマッピング研究で採用した。バランスのとれた10−マーペプチドライブラ リーで得られた結果はバイオパニングの2ラウンドまたは3ラウンドの後に選択 されたクローンの中の強いコンセンサスの形成に関して極めて決定的であった。 9−マー配列 、配列番号:38:WNWRYREYVに対する明らかなコンセンサスがあるば かりでなく、アミノ末端のアラニンを持つこの配列(配列番号:1)を含む10 −マーペプチドはバイオパニングにおいて最大の選択用の長所を持つように見え た。それはこの配列を持つクローンが最も高頻度で発見されたからである。 一連のクローニングされた配列は以下の形に整列して記述する。 二重の下線はコンセンサスアミノ酸を表し、そして一本の下線を付したアミノ酸 はこのコンセンサスに顕著なホモロジーを示すものである。 そのアミノ酸レパートリにおいて部分的に制限されている第2のペプチド表示 ライブラリーで得られた結果は、ミモトープ・コンセンサス配列、配列番号:3 8の外観を全く持たないでC−34に結合する一連のクローンを明らかにした。 第2のライブラリーから得られたこの一連のクローニングされた配列には下記に 配列した形が含まれている。配列番号:22はGPIb・αのアミノ酸484か ら499までの天然の配列であり、そして第2のライブラリーから単離されたク ローンにより明らかにされたおそらく天然のエピトープ配列を表している。’は キモトリプシン切断の可能性のある部位を表す。上記のように、二重下線はこの 第2のライブラリーの中の天然のものと思われる配列(配列番号:22)を表し 、そして一本下線を付したアミノ酸は天然のものと思われる配列に顕著なホモロ ジーを示している。 下記のクローニングされた配列も第2のペプチド表示ライブラリーから得られ たものであった。 コンセンサス配列と天然の配列との比較 上記のペプチド(配列番号:38)のコンセンサス配列とスイス・プロテイン またはNCBIデータバンク中のGPIb・αまたは他の既知のタンパクの中の 天然の配列とを関連付けようとする試みに相当の努力が払われた。そのような関 係は発見されなかった。この配列は、従って、「ミモトープ」、すなわち、一次 的アミノ酸配列レベルでは見掛けのホモロジーが欠如するにもかかわらず、天然 のエピトープ(モノクローン抗体に対する結合部位)を模倣するペプチドを表し ている(ミモトープについては、モッティら1994、ラロッカら1992、レ ンストラら1992、バラスら1993、ホバートら1993、およびルッツァ ゴら1993を参照)。上記の配列番号:1〜21および配列番号:66を精査 すれば気が付くように、選択されたクローンの全てがこのコンセンサスグループ の一部であるようには見えない、そして天然エピトープに関するさらなる配列の 手掛かりについて前進することが可能である。 そのアミノ酸レパートリが一部制限されている第2のペプチド表示ライブラリ ーを使用することにより、ミモトープ・コンセンサス・ペプチドの外観なしにC −34に結合する別の一連のクローン( 「C−34b」シリーズ)が得られた。これらのクローンの配列決定の後、この グループのクローンについてFASTA分析(ピアソンおよびリップマン198 8、ピアソン1990)を行った。この分析はGPIb・αの配列に沿って7− アミノ酸ウインドウを動かし、一時に1個のアミノ酸を進め、そしてGPIb・ α分子中の位置の関数としてグループスコアを決定することにより行う。 その結果は、一般に、クローン内のコンセンサス形成という意味での強い調和 を与えるものではない。しかしながら、この分析により明らかにされた天然のG PIb’・α配列と思われる配列は配列番号:22により表される。 集合研究 クエン酸添加のヒト血小板リッチな血漿(PRP)は標準的方法で調製した( ミラーら1983)。ミモトープペプチドによるC−34中和の研究のために、 150,000血小板/μlを含むPRP350μlをリン酸緩衝化生理食塩水 (PBS)、C−34モノクローン抗体20μg/ml、または種々の濃度のペ プチドと予め22℃で30分間インキュベートしておいたC−34の20μg/ mlと共に22℃で10分間インキュベートした。ついでこのPRPを37℃に 加温しそしてクロノ−ログ・ルミ−アグレゴメーター(クロノ−ログ・コーポレ ーション、ハバータウン、PA)中で1200rpmで攪拌した。集合は1mg /mlのリストセチン(ヘレナ・ラボラトリーズ、ボーモント、TX)の添加に より開始した。潜在的抗−ミモトープペプチドを表示するバクテリオファージク ローンのスクリーニングのために、PEG/NaClで沈澱させた ファージ150μlをクエン酸添加PRP250μlと共に22℃で1時間イン キュベートし、アグレゴメーターに移し、その後にリストセチンを最終濃度が0 .8mg/mlになるように添加した。vWF−依存性血小板集合に対する合成 ペプチドの阻害能力の研究は、pH6.0のPBSに溶解した種々の希釈度のペ プチド150μlをホルマリン固定(マクファーランら1975)血小板(1. 5×105/ml)と共に22℃で2〜4時間プリインキュベートし、その後こ の混合物をアグレゴメーター中で37℃まで加温し、精製したvWF(ミラーら 1983)(1U/ml)を添加し、そして0.9mg/mlリストセチンの添 加により集合を開始させることにより行った。 合成されたペプチド コンセンサス配列(配列番号:38)を含むペプチドを化学的に合成した(ゲ ノシス・バイオテクノロジーズ、ウッドランド、テキサス)。この合成されたペ プチドは配列番号:1:AWNWRYREYVに対応するアミノ酸配列を持って いた。このペプチドのアミノ末端のアラニンにビオチンを結合させた修飾化合物 (N−ヒドロキシスクシンイミド・ヘキサン酸長鎖スペーサーアーム・ビオチン 化)も合成した。化学的に合成されたビオチン化ペプチド1mgを20μlのD MSOを含む水1ml中に溶解した。最終濃度20μg/mlでC−34はクエ ン酸添加血小板リッチ血漿(PRP)中でのリストセチン誘導集合の強力な阻害 剤であり、この合成ペプチドの強さはこの条件の下でペプチドがC−34の阻害 活性を中和することができるか否かを試験することにより評価された。従って、 種々の濃度の供試ペプチドまたは対照ペプチドと共にC−34の約 10μgを22℃で30分間インキュベートし、その後に混合物をPRPに最終 容量が約0.5mlになるように添加し、22℃でさらに10分間インキュベー トした。その結果得られる集合曲線(図1〜7)から見られるように、この合成 ペプチドはC−34を完全に中和し、約1.0μg/mlでC−34の1/2最 大中和を生じ、これはビオチン化ペプチドの場合約0.55μMである。C−3 4抗体中和の同様のパターンが、ペプチドの非ビオチン化型(配列番号:38を 持つもの)を使用したときに観察され、1/2最大中和が約3.0μMであった 。このペプチド(元のものまたはビオチン化されたもの)それ自体は血小板集合 を誘導せず、またADP−誘導集合に影響を与えない限り、非特異的効果を持つ ようには見えなかった。 より具体的には、図1はフォン・ウイルブラント因子の存在下における血小板 のリストセチン誘導完全集合を示す。図2はモノクローン抗体C−34の20μ g/mlによる血小板のリストセチン誘導集合の阻害を示す。図3〜7は血小板 のリストセチン誘導集合のモノクローン抗体C−34の20μg/mlによる阻 害の、配列番号:1を持つ合成ビオチン化ペプチドミモトープの0.14、0. 27、0.55、1.1、および2.3μMの存在下におけるそれぞれの中和の 種々の程度を示す。図3では、このペプチドの0.14μMはC−34の阻害を 中和しない。図7では、このペプチドの2.3μMはC−34阻害を完全に中和 し、そして図4〜6はC−34阻害の種々の程度の中和を示す。 合成ペプチドの別の使用 化学的に合成されたペプチドはウシ血清アルブミンに結合させることができ、 そしてウサギでポリクローン抗体を高めるために使用することができる。標準的 手順を用いてウサギを免疫化し、以下に述べるように血清を集めることができる 。ポリクローン抗体は正常な血小板に並びに組換えGPIb・αの野生型および バリン233突然変異型に結合するその能力についてテストすることができる。 血小板に結合する高い親和性を示すポリクローン抗体に対しては、次いで機能の 研究をすることができる。これらの研究には、接着、集合、凝集、およびvWF 結合が含まれる。立体障害がこの抗体のより具体的な調節効果の正確な評価を妨 げているように見えるときは、ポリクローン抗体のF(ab)’2およびFab 断片を作成することができる(ベッカーおよびミラー1989、クピンスキーお よびミラー1986、およびミラーら1986)。vWFに結合する親和性の増 強または低下に関連するコンホーメーションを認識したりまたは安定化する、合 成ペプチドに対するポリクローン抗体を95%以上の純度で得ることができ、そ してウシ血清アルブミンまたは別の担体タンパクに結合させてネズミのモノクロ ーン抗体の生産に使用することができる。 合成ペプチドに対する抗体の生産 マウス: モノクローン抗体生産はBALB/cマウスを用いて行うことがで きる。B−細胞ドナーマウスの免疫化はそれらを以下のようにタイターマックスTM アジュバントと混合した抗原で免疫化することを含むことができる。すなわち 、1日目に、後横腹のそれぞれに50μg抗原/20μlエマルジョン×2注射 を筋肉内注射により投与する。28日目および56日目に血液試料を尾部採血に より抜き出し、ELISA試験により力価をチェックする。力価のピーク時に( 通常56日)、マウスをCO2吸入で麻酔をかけることができ、その後に脾摘出 を行うことができ、そして脾臓細胞を収穫し標準的方法でハイブリドーマの調製 を行う。 ウサギ: ニュージーランド白ウサギ中でポリクローン抗体を生産させること ができる。耳の動脈を介してケタミン/ロムプン(20mg/kgIMでケタミ ン塩酸塩および4mg/kgIMでキシラジン塩酸塩)で鎮静化したウサギから 予め免疫化した血清を集めることができる。全血容積の10〜15%を各採血時 に集めることができる。耳の上の毛は#40クリッパーブレードで剃り、70% アルコールで拭き、そして滅菌22ゲージ・バターフライを用いて血液を集める ことができる。この抗原をRIBIアジュバントまたはタイターマックスTMアジ ュバントと混合し、製造業者の指示に従って使用することができる。次いで、背 中を剃り、70%アルコールで拭き、そして抗原/アジュバント混合物の入った 滅菌25ゲージ針を用いて製造業者の推奨するように皮下および筋肉内に投与す ることができる。免疫血清試料を予め免疫された試料について記述されたように 集めることができる。十分な力価に達したとき、動物の後部耳血管を介して深い 麻酔がかかるまでペントバルビタールナトリウム(60mg/kg体重)で麻酔 を掛けることができる。心臓穿刺を介してプラスチック遠心分離管中に血液を直 ちに集めそして凝固させることができる。その後、この血液を遠心分離し、血清 を吸引して−70℃で凍結させることができる。安楽死のために、60mg/k gの投与量でペントバルビタールナトリウム麻酔下にウサギを心臓穿刺を介して 瀉血することができる。C−34抗−ミモトープペプチドの開発 次いで、ミモトープデカペプチドそれ自体をプローブとして用いて「抗−ミモ トープ」ペプチドの探索を行った。具体的には、幾つかのペプチドが溶液中で接 触したミモトープペプチドのある部分と相互作用するかも知れないけれども、「 抗−ミモトープ」ペプチドはバイオパニングの数ラウンドで選択されるものであ るばかりでなく、天然のエピトープとの機能的相互作用のある尺度をも提供し、 それにより元のモノクローン抗体に似るものとして定義されるであろう。図8に 示すように、精製され続いてテストされた46のバクテリオファージクローンの 中の1個のクローンが機能的血小板試験でバックグラウンドレベルを越える阻害 活性を示した。この「抗−ミモトープ」クローンは配列番号:94:RHVAW WRQGVを持つ配列を示した。この配列はそのカルボキシ末端半分はGPIb ・αの残基230〜234と同一であり、残基231に保存性(Lys→Arg )置換だけを有していた。(GPIb・α配列の225〜237(配列番号:1 01)およびGPIb・α配列の225〜234(配列番号:173:ENVY VWKQGV)を参照)。最終的に決定された57のユニーク配列の中で、さら に5個の配列が以下に示すように種々の程度の構造的ホモロジーを示した。以下 のものには付加的な抗−ミモトープ配列も含まれている。 配列番号:94:RHVAWWRQGVを有する化学的に合成されたペプチド についてさらに研究が行われた。このデカペプチドはリストセチン−誘導集合を 完全に阻害することができた。そのIC50は200〜400μg/mlの間に生 じた(図9)。9位における一つの置換(Gly→Val)(配列番号:104 )、これはPT−vWDで観察された突然変異に対応するものであるが、これが ほとんど完全な阻害は再び715μg/mlで見られたが、このIC50を僅かに 下げた。天然の構造にもっと近く接近させるために、7位に一つの置換(Arg −Lys)を持つペプチドを次に研究した。図10に示すように、Lys含有ペ プチドのGly型とVal型の間により劇的な相違が観察された。ペプチドRH VAWWKQVV(配列番号:105)は強い阻害活性を保持していたが、ペプ チドRHVAWWKQGV(配列番号:106)はテストされた最高濃度を除き 僅かな阻害しか示すことができなかった。最後に、残基233にGlyを含む野 生型GPIb・αの228〜237ペプチド(配列番号:108)およびこの位 置のGlyをValに置換しているPT−vWD変異型(配列番号:107)の 両方を合成した。図11に示すように、この野生型ペプチドは実際に阻害活性を 持たなかった。対照的に、PT−vWD変異体に相当するペプチドは約400μ g/mlのIC50でリストセチン誘導集合を完全に阻害することができた。アグ レゴメトリー(凝集度測定)の前に、凍結乾燥したペプチドをpH6.0のPB S中で再構成し、そして種々の希釈度の150μlを250μlのホルマリン− 固定血小板(1.5×105/ml)と共に22℃で2〜4時間インキュベート した。アグレゴメトリーは1U/mlの精製vWFを添加しその後に0.9mg /mlのリストセチンを添加して行った。ミモトープ/抗−ミモトープの三次元的記述 図12a〜12cはミモトープおよび抗−ミモトープの提案された三次元的記 述を示す。図12aでは、モノクローン抗体C−34を認識することができる元 のエピトープ10を含む血小板糖タンパクIb・αの細胞外ドメイン内の領域を 示す。図12bはミモトープペプチド12の構造を示す。これは元のエピトープ のアミノ酸一次配列を共有せず、元のエピトープ(図12aに示す10)を三次 元空間で模倣している。このミモトープペプチド12はモノクローン抗体C−3 4を認識し、またはそれに結合する。 図12cは抗−ミモトープペプチド14の構造との関連でミモトープペプチド 12の構造を例示する。抗−ミモトープペプチド配列は、モノクローン抗体C− 34が元のエピトープに対してそうであったように、三次元空間でミモトープペ プチドの表面に相補的である(図12aを参照)。 モノクローン抗体SZ−2のエピトープマッピング研究 エピトープマッピング研究はモノクローン抗体SZ−2を用いても行った。モ ノクローン抗体SZ−2(ルアンら1987)を選択したのは、そのエピトープ がGPIb・αの45kDa内にあることが知られており(フォックスら198 8、モリノら1993)、SZ−2がニトロセルロースに移す前にSDSで変性 させたGPIb・α、グリコカリチンまたはGPIb・α45kDa断片に強く ブロットするのでこのエピトープが比較的コンホーメーションに依存しないよう であり(モリノら1993)、そしてこのモノクロー ン抗体が市販されておりそして広範かつ多様な基礎的研究および臨床的研究にお いて世界中で使用されているように見えるからこのモノクローン抗体のエピトー プの位置決定には広範囲の関心があるからである。 良くバランスのとれた、10−マーの無差別ペプチド表示ライブラリーをSZ −2について使用した。2または3ラウンドのバイオパニングの後、その第3ラ ウンドでは免疫スクリーニングを行ったが、バクテリオファージクローンの配列 決定を行い、そしてその結果予言されたペプチド配列を、成熟GPIb・α分子 の最初の約300アミノ酸の中に含まれると希望する明確なパターンに収斂させ るため分析した。得られた表示配列を血小板表面に存在することが知られている 入手可能な一連の糖タンパク配列、例えば、GPIa、GPIb・α、GPIb ・β、GPIIb、GPIIIa,GPIV、GPIX、および血小板FCγ2受容体など と比較した。 多重ファージ配列と天然の血小板配列との最も確かな対応は、GPIb・αの 残基とよりも血小板FCγ2受容体の残基とであり得る。これは以下の観察に基 づく。すなわち、第一に、GPIb・αの残基1〜300と比較したときのファ ージ配列のGCG FASTA分析およびワードサーチ(WORDSEARCH )分析は幾つかの好ましい領域での類似性を確かに示すが、明確な適合として確 信できるような形で現れる天然の分子中のアミノ酸の1個の短い鎖が存在しない 。第二に、高度に精製したPEG沈澱物を調製し力価を検定した最初の50クロ ーンを用いてELISA試験を行ったが、その結果、ビオチン化SZ−2へのフ ァージの結合はそれに続く SZ−2の固定化グリコカリチンへの結合を阻害することである。50クローン の中の僅か1個が配列番号:83:WHWRSSWKSGを持つ配列を示し、S Z−2を完全に中和することができることが明らかになったが、その時使用可能 であった他のクローンは中和能力において近付くものさえなかった。しかしなが ら、このクローンは一連のクローンの明らかな収斂パターンを代表するようには 見えず、また、その時使用可能であった他のクローンよりもGPIb・α内の配 列に、より広い適合を提供するものでもなかった。しかしながら、他の血小板表 面タンパクのコンピュータ支援分析では、この配列は以下に示す血小板FCγ2 受容体の領域に対する最高のFASTAスコアを持っていた。以下のリストでは それは提案されたコンセンサス配列リストで第2のペプチドとして示してある。 さらに幾つかのクローンの配列を決定し、このシリーズの最初に示したペプチド −配列番号:84:HRPLSWKGRAが得られた。このペプチドもSWK配 列を持つがSWKのアミノ側に余分にと3残基を持つことに注意すべきである 。 血小板FCγ2受容体にマップされた収斂配列の下に、提案されたコンセンサ スセットに最も近く適合するGPIb・α内の配列が示してある。 本明細書においては、好ましい態様が図示されそして詳細に記述されたが、関 連分野における熟練者には、本発明の精神から逸脱することなく多様な修飾、付 加、置換および同様なことがなし得ること、従ってこれらは以下の請求の範囲に 記載したように本発明の範囲内にあるものと解すべきであることは明らかであろ う。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1. モノクローン抗体に対する結合部位を機能的に模倣する単離されたペプチ ドであって、該モノクローン抗体がヒト血小板糖タンパクIb/IX複合体内の エピトープを認識するものであるペプチド。 2. 該モノクローン抗体がC−34と命名されているものである請求項1記載 の単離されたペプチド。 3. 該ペプチドが下記のものより成る群から選択されるアミノ酸配列を含むも のである請求項2記載の単離されたペプチド。 4. 該ペプチドが配列番号:38:WNWRYREYVに一致するアミノ酸配 列を含むものである請求項2記載の単離されたペプチド。 5. 断片がモノクローン抗体C−34に対する結合部位を機能的に模倣するも のである、請求項3記載の単離されたペプチドの断片。 6. 該断片が配列番号:38:WNWRYREYVに一致するアミノ酸配列を 有するものである請求項5記載の断片。 7. モノクローン抗体がSZ−2と命名されるものである請求項1記載の単離 されたペプチド。 8. 該ペプチドが下記のものより成る群から選択されるアミノ酸配列を含むも のである請求項7記載の単離されたペプチド。 9. 請求項1記載のペプチドに結合することができる単離された分子。 10. 該分子が化学的に合成されたものである請求項9記載の単離された分子 。 11. この分子が抗体を含むものである請求項9記載の単離された分子。 12. この分子が第2のペプチドを含むものである請求項9記載の単離された 分子。 13. 該第2のペプチドが下記のものより成る群から選択されるアミノ酸配列 を含むものである請求項12記載の単離された分子。 14. この分子がDNA分子およびRNA分子より成る群から選択されるもの である請求項9記載の単離された分子。 15. 血小板の接着、集合、または凝集を調節する方法であって、血小板を選 択する工程および該血小板を請求項9記載の分子に接触させ、それによりフォン ・ウイルブラント因子と血小板との相互作用に糖タンパクIb/IX受容体を介 して影響を与える工程、および該血小板の接着、集合、または凝集を調節する工 程を含んで成る方法。 16. モノクローン抗体C−34に結合することができる単離されたペプチド であって、下記のものより成る群から選択されるアミノ酸配列を含むペプチド。 17. 断片がモノクローン抗体C−34に結合することができるものである請 求項16記載の単離されたペプチドの断片。 18. 該断片が配列番号:38:WNWRYREYVに一致するアミノ酸配列 を有するものである請求項17記載の断片。 19. 請求項16記載のペプチドに結合することができる単離された分子。 20. 該分子が化学的に合成されるものである請求項19記載の単離された分 子。 21. この分子が抗体を含むものである請求項19記載の単離された分子。 22. この分子が第2のペプチドを含むものである請求項19記載の単離され た分子。 23. 該第2のペプチドが下記のものより成る群から選択されるアミノ酸配列 を含むものである請求項22記載の単離された分子。24. この分子がDNA分子およびRNA分子より成る群から選択されるもの である請求項19記載の単離された分子。 25. 血小板の接着、集合、または凝集を調節する方法であって、血小板を選 択する工程および該血小板を請求項19記載の分子に接触させ、それにより糖タ ンパクIb/IX受容体を介して血小板とフォン・ウイルブラント因子との相互 作用に影響を与える工程および該血小板の接着、集合、または凝集を調節する工 程を含んで成る方法。 26. モノクローン抗体C−34に結合することができる単離されたペプチド であって、配列番号:38:WNWRYREYVに一致するアミノ酸配列を含む ペプチド。 27. モノクローン抗体SZ−2に結合することができる単離されたペプチド であって、下記のものより成る群から選択されるアミノ酸配列を含むペプチド。 28. この断片がモノクローン抗体SZ−2に結合することができるものであ る請求項27記載の単離されたペプチドの断片。 29. 請求項27記載のペプチドに結合することができる単離された分子。 30. 該分子が化学的に合成されるものである請求項29記載の単離された分 子。 31. この分子が抗体を含むものである請求項29記載の単離された分子。 32. この分子が第2のペプチドを含むものである請求項29記載の単離され た分子。 33. この分子がDNA分子およびRNA分子より成る群から選択されるもの である請求項29記載の単離された分子。 34. 血小板の接着、集合、または凝集を調節する方法であって、血小板を選 択する工程および該血小板を請求項29記載の分子に 接触させ、それにより糖タンパクIb/IX受容体を介して血小板とフォン・ウ イルブラント因子の相互作用に影響を与える工程および該血小板の接着、集合、 または凝集を調節する工程を含んで成る方法。
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