JP2001510689A - ホップモザイクウイルス遺伝子およびホップモザイクウイルス検出方法 - Google Patents

ホップモザイクウイルス遺伝子およびホップモザイクウイルス検出方法

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JP2001510689A
JP2001510689A JP2000504159A JP2000504159A JP2001510689A JP 2001510689 A JP2001510689 A JP 2001510689A JP 2000504159 A JP2000504159 A JP 2000504159A JP 2000504159 A JP2000504159 A JP 2000504159A JP 2001510689 A JP2001510689 A JP 2001510689A
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成志 須田
達児 畑谷
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Sapporo Breweries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 HMV(ホップモザイクウイルス)遺伝子を単離精製するとともに、その塩基配列を解明した。そして、HMV遺伝子またはその一部配列を含む精製された核酸を利用して、PCRやハイブリダイゼーションなどの遺伝子工学技術によりHMVを検出する。従来のELISAなどの免疫学的な検出方法に比して、簡便かつ確実に検出することが可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 (技術分野) 本発明は、ホップモザイクウイルス(Hop Mosaic Virus、以下、HMVと略す
る)の遺伝子および遺伝子検出方法に関する。
【0002】 (背景技術) HMVは、カルラウイルスグループに属する一本鎖RNAのゲノムからなるホ
ップの病害ウイルスであり、ホップ潜在ウイルス(Hop Latent Virus)と同属の
ひも状ウイルスである。該ウイルスは罹病性ホップ品種に対して、モザイク病徴
を発生させる重要病害である( Probasco & Skotland,CAN.J.MICROBIOL.22: 116
0-1162(1976), Adams & Barbara,Ann.Appl.Biol.96: 201-208(1980), Adams & B
arbara,Ann.Appl.Biol.101: 495-500.(1982),Yu & Liu,Plant Pathology 36: 38
-44(1987),Kanno et al,Ann.Phyto-path.Soc.Japan 60: 675-680(1994))。この
ため、ホップを生産する際には、このウイルスに感染していない圃場の調査やウ
イルスフリー苗の検査等が行われている。
【0003】 従来、これらのウイルスフリー苗の保証あるいはウイルス再感染防止のために
圃場調査を行なう場合には、ELISAのような免疫学的診断方法が用いられて
いた。しかし、ELISAによるHMVの診断では、抗体の作製や入手が困難で
あり、また、高価であるという問題がある。また、仮に抗体等を入手したとして
も、抗体非特異的反応により診断結果の精度が劣るという問題もある。
【0004】 一方、近年の分子生物学の進展より種々のウイルスの遺伝子配列の解明が進め
られ、ウイルスの種類によっては、遺伝子工学的技術により精度よくウイルスの
検出診断が行なえるようになっている。しかし、HMVについては、その遺伝子
配列が解明されていないため、上述した免疫学的な手法に頼らざるを得なかった
【0005】 そこで、本願発明者らは、鋭意研究を通じてHMV遺伝子を単離精製するとと
もにその塩基配列を解明した。そして、以下に示すHMV遺伝子の精製された核
酸及びHMVの遺伝学的検出方法を開発した。
【0006】 (発明の開示) 上記の通り、本発明は、ホップモザイクウイルス遺伝子又はその部分断片を含
む精製された核酸を提供する。
【0007】 この精製された核酸を用いることにより、ホップの苗や圃場に存在するウイル
スを遺伝学的手法に基づき検出することができる。例えば、PCRやハイブリダ
イゼーション法等の遺伝学的手法によれば、僅かに存在するウイルスをも精度よ
く検出することが可能となる。
【0008】 上記精製された核酸は、ホップモザイクウイルスのゲノムRNAから調整する
こともできるが、cDNAから調整することもできる。
【0009】 前記ホップモザイクウイルスのcDNAの塩基配列は、具体的には、配列番号
1に示される1から1844塩基を含む配列又はこれと実質的に同一な配列であ
る。ここで実質的に同一な配列とは、ハイブリダイゼーションなどの遺伝学的検
出方法によりホップモザイクウイルスを検出することが可能な配列を意味し、配
列番号1とハイブリッド形成できる配列等が含まれる。すなわち、こうした配列
番号1に実質的に同一な配列は、上記配列番号1に示される核酸を用いてハイブ
リダイゼーション法などの遺伝学的手法により得ることができる。
【0010】 また、上記部分断片としては、例えば、ウイルス粒子の構成成分、外被タンパ
ク質等をコードする遺伝子領域を好適に利用することができる。具体的は、配列
番号1の525〜1445塩基に相当する306残基のアミノ酸配列をコードす
る配列、配列番号1の1445〜1753塩基に相当する102残基のアミノ酸
をコードする配列又は配列番号1の302〜508塩基に相当する68残基のア
ミノ酸をコードする配列を用いることができる。これら部分断片を用いる場合に
は、ここに記載した全長を用いることもできるが、例えば、PCR法のプライマ
ーやハイブリダーゼション法のプローブとして用いる場合には、短くとも15塩
基以上であってウイルス検出に適切な長さ、領域を選択することができる。例え
ば、PCR法のプライマーやハイブリダーゼション法のプローブ等として用いる
場合には、配列番号2に示す塩基配列や配列番号3に示す塩基配列を好適に使用
することができる。
【0011】 また、本発明は、上述した精製された核酸を用い遺伝学的手法によりホップ検
体にホップモザイクウイルスが感染していることを検出するホップモザイクウイ
ルス検出方法を提供する。
【0012】 本発明の方法によれば、従来の免疫学的な手法に比して、微量の試料で感度よ
くウイルスを検出することができる。上記遺伝学的手法として、例えば、ポリメ
ラーゼ連鎖反応(PCR)法を好適に用いることができる。すなわち、ホップモ
ザイクウイルス遺伝子の部分断片からなる核酸をPCRプライマーとして用いP
CRによりホップ検体の核酸を増幅し、次いで増幅産物の長さを測定することに
より、迅速にホップモザイクウイルスの感染を検出することができる。
【0013】 上記PCRプライマーとしては、例えば、配列番号2及び配列番号3の核酸を
好適に利用することができ、これらをプライマーとして用いた場合には、最終的
に増幅断片として395塩基対の特異的DNA断片を検出することによりホップ
モザイクウイルスの感染を検出することができる。これら配列番号2及び3の組
合わせに限定することなく、配列番号1の配列から適当な領域を選択してプライ
マーを設計することもできる。また、ホップモザイクウイルスの遺伝子とアニー
リングし、増幅することができる配列であれば、配列番号1、2、3と一部異な
る配列を有するプライマーを用いることができる。
【0014】 PCR以外の遺伝学的手法として、ハイブリダイゼーション法を好適に利用す
ることができる。このハイブリダイゼーション法に用いる検出プローブは、ホッ
プモザイクウイルス遺伝子又はその部分断片に基づいて作成する。例えば、この
プローブとしては、配列番号1に記載の核酸、その相補鎖またはこれら一部領域
を用いることができる。この一部領域としては、配列番号3の核酸を好適に使用
することができる。また、配列番号1の配列と一部異なる配列を有する核酸であ
っても、ホップモザイクウイルスとハイブリッド形成をする配列番号1に実質的
に同一の核酸も好適に使用することができる。
【0015】 また、本発明は、上記核酸及び方法に基づき、ホップモザイクウイルスを簡便
に検出することができる検出キットを提供する。例えば、PCR法によりHMV
を検出する場合には、上記核酸以外にポリメラーゼ等のPCRに必要な試薬を含
めることができる。また、必要に応じて陽性、陰性対照サンプルを含めることが
できる。このようにキットとして提供することにより、ホップモザイクウイルス
の検出をより一層簡便に行なうことが可能となる。
【0016】 (発明を実施するための最良の形態) 1.HMV遺伝子の単離精製及びその塩基配列の決定 (i)HMVの濃縮 HMVの濃縮は、HMV感染ホップから常法により濃縮することができ、例え
ばポリエチレングリコールによる濃縮、有機溶媒や熱処理による清澄化、分画遠
心などによって行うことができる。
【0017】 (ii) HMV濃縮液からのRNA抽出 HMV濃縮液からのRNA抽出は、例えば他の植物ウイルスで主に用いられて
いるSDS−フェノール法により行うなどの常法により実施することができる。
【0018】 (iii) cDNAのクローニング 抽出したRNAをもとにして2本鎖cDNAを試験管内で合成する。この2本
鎖cDNAの合成は、同属であるカルラウイルスの塩基配列(Mackenzie et al, J.Gen.Virol.:70,1053-1063(1983). Rupasov et al, J.Gen.Virol.:70,1861-18
69(1989). Foster et al, J.Gen.Virol.:71,1877-1880(1990) Memelink et al,
J.Gen.Virol.:71,917-924(1990). Morozov et al, Virology:183,782-785(1991)
. Levay & Zavriev, J.Gen.Virol.:72,2333-2337(1991). Foster & Mills, VIRU
S GENE:6:3,213-220(1992). Cavileer et al, J.Gen.Virol.:75,711-720(1994) )をもとに設計したプライマーを使用し、逆転写−PCRを行うことが有効であ
る。ここで合成されたcDNAは、常法によりプラスミドベクターに組み込むこ
とができる。このプラスミドとしては、pUC119、pBluescript
IIなどの大腸菌内で自己複製可能なものであればいかなるものも使用することが
できる。
【0019】 クローニング後、プラスミドを大腸菌のコンピテントセルに導入し、目的のプ
ラスミドが導入された細胞を選択後、培養し増殖させる。ここで得られた大腸菌
から常法によりプラスミドを回収し精製する。これらクローニングからプラスミ
ドの回収までの操作は、例えば、Maniatisらの方法(Cold Spring Harbor La
boratory Press、1989)に基づき行なうことができる。
【0020】 (iv) HMVゲノム由来cDNAの塩基配列の決定 上記においてcDNAがクローニングされたプラスミドを用いて塩基配列を決
定する。この塩基配列の決定に当たっては、マクサムギルバート法もしくはジデ
オキシ法のいずれの方法を用いてもよい。
【0021】 2.HMV感染ホップのウイルス遺伝子診断 (1)逆転写−PCRを用いたウイルス遺伝子診断 (i) プライマーの合成 上記の方法により同定されたHMVゲノムの塩基配列又は該塩基配列の相補鎖
配列に基づき、オリゴヌクレオチドを合成し、これをプライマーとして用いる。
PCR用のプライマーとして用いるためには、このオリゴヌクレオチドの長さは
、少なくとも15塩基以上とし、好ましくは17塩基以上、さらに好ましくは2
0塩基以上とする。プライマーの長さは例えば20,25,30,35,45ま
たは50塩基長とすることができ、これらすべての特定の値及びこれらの間の数
値をも含めることができる。
【0022】 より具体的には、配列番号2または配列番号3の塩基配列を有するプライマー
を好適に利用することができる。また、配列番号2、3に示した塩基配列と全く
同一でなくても、その一部配列を有するオリゴヌクレオチドをプライマーとして
用いることもできる。すなわち、PCRは本来、多数の塩基配列の中から特定の
遺伝子情報を得て、そのコピーを増幅するものである。そのため、本発明のプラ
イマーの塩基配列と近似の塩基配列を持ったオリゴヌクレオチドでも、同様にウ
イルス遺伝子診断のプライマーとして用いることができると考えられる。
【0023】 なお、上記オリゴヌクレオチドは、例えばβ−シアノエチルホスホアミダイト
法やチオホスファイト法を用いる市販の自動DNA合成装置によって得ることが
できる。
【0024】 (ii) ホップ検体からの核酸抽出 ホップ植物からの核酸は、ウイルス濃縮用緩衝液に検体組織を磨砕・懸濁後、
フェノール処理等を行うことにより抽出することができる。また、上記ホップ検
体は、いかなる生長段階のものも使用することができる。
【0025】 (iii) 逆転写−PCR 上記において得られたホップの核酸と上記プライマーを用い、逆転写−PCR
によりHMVゲノム由来のDNAの増幅を試みる。このPCRの条件は、例えば
Saikiら、Science,第230巻, 1350-1354頁などの方法を採用することができる。
【0026】 具体的には、PCRの反応液は、次のように調整することができる。塩化マグ
ネシウム(約1.0mM、好ましくは約1.5mMから約3.0mM)、塩化カ
リウム、ゼラチン、牛血清アルブミン、界面活性剤(Tween 20, NP-40, Triton X
-100など)、ジメチルスルホキシドなどを含有する増幅用緩衝液に、2種類のオ リゴヌクレオチド、DNAポリメラーゼ、4種類の塩基(dATP,dTTP, dCTP, dGTP
)、検体であるホップより抽出した核酸を添加する。なお耐熱性DNAポリメラ ーゼとしては、PERKIN ELMER社製の耐熱性DNAポリメラーゼなどの市販のもの
を挙げることができる。
【0027】 PCRの反応は、次の一連の工程を20〜50サイクル、好ましくは25〜4
0サイクル繰り返す。変性工程は、通常90℃から95℃、好ましくは約94℃
から95℃で約30秒から約3分間、好ましくは約30秒から2分間加熱するこ
とにより行う。プライマーのアニーリング工程は、通常30℃から60℃、好ま
しくは約35℃から55℃で約1分間から約3分間、好ましくは約1分間から約
2分間プライマーとインキュベートすることにより行う。DNAポリメラーゼに
よる伸長工程は、通常約70℃から約73℃、好ましくは約72℃から約73℃
で約30秒から約4分間、好ましくは約30秒から約2分間耐熱性DNAポリメ
ラーゼ処理することにより行う。
【0028】 上記のPCRにより得られた増幅DNAは、電気泳動によって分画される。こ
の電気泳動に用いられる泳動用ゲルは、DNAのサイズによってアガロースやア
クリルアミド等を選択できる。アガロースゲルを用いる場合には、一般には、約
0.5%から約3%の濃度のものを用いることができる。電気泳動に用いる緩衝
液としては、Tris−リン酸系(pH7.5〜pH8.0)、Tris−酢酸
系(pH7.5〜pH8.0)、Tris−ホウ酸系(pH7.5〜pH8.3
)などが挙げられ、好ましくはTris−ホウ酸系である。また、必要に応じて
EDTAなどを添加することもできる。
【0029】 電気泳動の条件としては、例えば50Vから300V、10分間から120分
間、好ましくは150V、30分間であり、サイズマーカーとしては、例えば1
00 Base-Pair Ladder(Pharmacia 社製)などの市販のものを用いることができ
る。電気泳動後、分画された増幅DNAは、例えばエチジウムブロミドなどの核
酸と相互作用するフェナントリジン系色素を用いた染色法によって、視覚化した
後検出することができる。該染色色素は、泳動後に添加してもよいが、予め電気
泳動用の緩衝液に添加しておくこともできる。電気泳動終了後に染色を行なう場
合には、ゲルをエチジウムブロミドなどの物質の溶液に約60分間浸してから暗
所で254nmまたは366nmの紫外線をゲルに照射して赤色バンドを検出す
る。また、泳動中に染色を行なう場合には、色素、例えばエチジウムブロミドを
泳動用緩衝液に最終濃度として約0.5μg/mlを添加する。このように泳動
と同時に染色を行なう場合には、電気泳動中でも暗所で254nmまたは366
nmの紫外線をゲルに照射することによって、赤色バンドを検出できる。
【0030】 検出された増幅DNAの存在の有無によって、ウイルス感染を識別することが
可能である。すなわち、同一プライマーを用いてPCRを行った場合、ウイルス
が感染しているホップ由来のものでは特異的な増幅DNAが検出されるが、未感
染のホップ由来のものでは特異的な増幅DNAが検出されない。
【0031】 例えば、上述した配列番号2及び3をプライマーとして用いた場合、感染ホッ
プでは、395塩基対の特異的DNA断片が増幅される。但し、HMVが変異を
有する場合には、この特異的DNA断片の長さが変動する場合があり得る。
【0032】 (2)ハイブリダイゼーションによる遺伝子診断 HMVゲノム遺伝子の相補配列を有する核酸を化学合成または遺伝子操作によ
り調整し、これをプローブとしてハイブリダイゼーションを行うことにより、従
来の免疫学的方法と異なる診断を行うことができる。
【0033】 プローブとしては、通常、鎖長20から数千塩基のものが用いられ、上記HM
VゲノムのcDNAを制限酵素で切断したDNAフラグメントなどが挙げられる
。これらのプローブは、ハイブリダイゼーションに用いる前に、放射性同位元素
、蛍光物質などのエネルギー放射体、ビオチン、ジゴキシゲニンなどの二次標識
可能な物質、アルカリフォスファターゼなどの酵素などで常法により末端または
内部修飾する。
【0034】 ハイブリダイゼーションに用いるホップ植物からの抽出核酸は、常法により抽
出することができ、例えば、Murray & Thompson, Nucl.Acid Res.,8,4321-4325(
1980)などに記載された通常の核酸抽出方法により行うことができる。得られた 核酸は変性処理した後にメンブランフィルターにスポットする。メンブランフィ
ルターとしては、ニトロセルロースフィルター、ナイロンフィルターなどが用い
られ、例えばHybond-N+(アマシャム社製)が好ましい。
【0035】 核酸の変性処理は、核酸をホルムアミド、ホルムアルデヒド、MOPS、酢酸
ナトリウム、EDTAなどを含有する変性溶液中にて60〜70℃、好ましくは
65℃で5〜20分間、好ましくは15分間処理した後急冷して行う。この変性
処理後、20X SSCを加えて混合し、メンブランフィルターにスポットする 。
【0036】 スポット後のメンブランフィルターは、ハイブリダイゼーション溶液中で上記
プローブとハイブリッド形成を行なう。ハイブリダイゼーションの条件は、42
〜65℃、好ましくは46℃の温度下で、反応時間を12〜20時間、好ましく
は16時間とする。反応後、メンブランフィルターを洗浄し、乾燥させる。乾燥
後、オートラジオグラフィーなどの検出手段により、スポット位置におけるシグ
ナルの有無を観察する。すなわち、ウイルス感染ホップ由来の核酸(DNA+R
NA)は、プローブとハイブリッド形成するためシグナルが検出されるが、未感
染ホップ由来の核酸はプローブと相補する配列がないため、ハイブリッド形成は
せずシグナルは検出されないことになる。
【0037】 3.HMV遺伝子の精製された核酸の応用 HMV遺伝子の精製された核酸は、上述したようなHMVウイルスの検出方法
以外にも、アンチセンス技術による本ウイルス抵抗性ホップの作出にも応用する
ことができる。具体的には、HMV遺伝子を発現ベクターにアンチセンスRNA
を産生可能な方法に接続して、ホップに形質転換する。形質転換されたホップは
、本ウイルスに抵抗性を示すことになる。
【0038】 (実施例) 次に、本発明を実施例により詳しく説明するが、本発明はこれにより限定され
るものではない。
【0039】 実施例1: HMVの濃縮 HMV感染ホップ(品種;Bullion , ELISAでHMV単独感染を確認)の萌芽茎10 0gを4倍容の0.5M リン酸カリウム緩衝液 pH7.2(1%亜硫酸ナトリ
ウムを含む)で磨砕後、ガーゼで濾過し、粗汁液を得た。次に、TritonX-100を 8ml加え、1時間攪拌後、3000Xgで10分間遠心し、上清を得た。上清に
1/3容量の四塩化炭素を加え、氷中で3分間攪拌し、300OXgで10分間
遠心し、再び上清を得た。得られた上清に20g ポリエチレングリコール、2 .4g 塩化ナトリウを加え、40分間攪拌後、1時間静置し、3000Xgで 40分間遠心した沈澱を0.5M リン酸カリウム緩衝液 pH7.2(1% Tri
tonX-100を含む)に懸濁した。さらに、高速遠心(15,000xg 10分間)で上清を 得、超遠心(100,000xg 120分間)で沈澱を回収する分画遠心操作を2回繰り返 すことによりウイルスと夾雑物を分離し、0.5M リン酸カリウム緩衝液 pH
7.2に再懸濁してHMV濃縮液として保存した。
【0040】 なお、上記において、特に温度条件が記載されていない操作に関しては、全て
4℃条件下で行った。
【0041】 実施例2: HMVからのRNA抽出 HMV濃縮液からのRNA抽出は、SDS-フェノール法(Proll et al.,Potat
o Research 24,1-10(1981))により行った。
【0042】 実施例1と同様の方法で得られたHMV濃縮液(178μl)に、20% SD
S(10μl)、20X SSC(2μl)、プロテアーゼ(20mg/ml)(10μl) を加えて混合し、37℃で30分間保温した。次いで、0.5% ベントナイト 懸濁液(100μl)とTE飽和フェノール(300μl)を加え、フェノール抽
出を行った。その後、フェノール:クロロホルム混合液(1:1)を等量加え、再びフ
ェノール抽出を行った。水層をクロロホルム抽出した後、得られた水層に3M 酢酸ナトリウム 10μl、冷エタノール 250μlを加えて混合し、−80℃で
30分間静置した。その後、15,000Xgで5分間遠心して沈澱を得、70
%エタノールで遠心洗浄し、エタノールを乾燥除去後、沈澱に蒸留水100μl を加え溶解し、4M 塩化リチウム 100μlを加え混合後、氷中で一晩静置し た。
【0043】 その後、15,000Xgで5分間遠心して沈澱を得、再び70% エタノー ルで遠心洗浄し、エタノールを乾燥除去後、沈澱に蒸留水 20μlを加え溶解し
、RNA試料として保存した。
【0044】 実施例3: cDNAのクローニング 最初に、同属であるカルラウイルスの塩基配列をもとに、CARORF3プライマー
(5'-TGCCACTTACACCGCCTCCT-3')(配列番号4)とオリゴ-dTにアダプターを付加
したAP2プライマー(5'-GCTACCATGGACGTCCGCGCGG(T)15-3')(配列番号5)、 さらにそれに相補性の3NTRAP2プライマー(5'-CGATGGTACCTGCAGGCGCGCC-3')( 配列番号6)を合成した。次に、RNA試料(3μl)に10μM AP2プライマ
ー(1μl)と蒸留水(7μl)を加え、65℃で10分間静置した。その後、急
冷してRNAを変性させ、5x逆転写酵素緩衝液(GIBCO BRL(4μl )と2.5
mM dNTP(1μl)、逆転写酵素(200U/μl GIBCO BRL)(1μl)を加え、42 ℃で1時間の逆転写反応を行った。
【0045】 PCRを行なうために次の反応溶液を調整した。10xPCR緩衝液(ベーリ
ンガー社製)(5μl)、2.5mM dNTP(4μl)、10μM 3NTRAP2プラ イマー(1μl)、10μM CARORF3プライマー(1μl)、耐熱性DNAポリ メラーゼ(5U/μl:ベーリンガー社製)(1μl)蒸留水(33μl)。反応条件
は、変性工程を98℃、30秒間とし、伸長工程を68℃、5分間とし、これを
30サイクルとした。増幅産物は、1/10量を1.0%アガロースゲル電気泳
動(1xTBE緩衝液)に供試し、約1.8KbのDNA増幅断片を確認した(図1)
【0046】 次に、上記において増幅したPCR産物を平滑末端化後、pUC119のSm
aI制限酵素部位に接続した。詳細には、プラスミドpUC119をSmaI消
化し、かつ、脱リン酸化処理した断片(50ng/μl)(2μl)を調整し、これに平 滑末端化したPCR産物(1μl)を混合する。さらに、この混合液に10mM ATP、10xライゲーション緩衝液( ベーリンガー社製)、T4 DNAリガー
ゼ(5U/μl ベーリンガー社製)、蒸留水(13μl)を加え混合した後、22℃ で一晩保温し、ライゲーション反応を行った。
【0047】 大腸菌 MV1184のコンピテントセルを作製し、コンピテントセル(10 0μl)と上記のライゲーション反応液を混合し、氷上で30分間静置した。次 に、42℃下、60秒間保温後、直ちに氷中で急冷した。その後、この細胞液に
SOC培地 500μlを加え、37℃で1時間保温した。保温後、細胞液を寒天
培地に均質に植菌し、37℃で一晩培養した。なお、ここで用いた寒天培地は、
2xYT寒天培地に2%X−gal(50μl)、100mM IPTG(50 μl)及び50μg/ml アンピシリンを添加したものを用いた。
【0048】 一晩培養後、複数の白色コロニー(LacZ)を選択し、それぞれ液体培地
に植菌し培養した。これら培養液から常法によりプラスミドDNAを抽出した。
約HMVゲノム由来のcDNA断片(1.8Kb)が挿入されたプラスミドを持
つ大腸菌を選抜、保存した。
【0049】 実施例4: HMVゲノム由来cDNAの塩基配列の決定 実施例3で選抜された大腸菌を2xYT培地で37℃ 一晩振湯培養し、常法 によりプラスミドを調整し、これを鋳型として用い、ジデオキシ法(Sanger et a
l.,Proc.Natl.Acid.Sci., 74,5463(1977))によりDNAシークエンサー(Li-Cor 社製)およびシークエンスキット(アマシャム社製)で塩基配列を解読して1844塩
基の配列を決定した。この結果を配列番号1に示す。
【0050】 得られた塩基配列から翻訳領域の解析を行なった。その結果、該塩基配列のう
ち分子量約6.9kDのタンパク質(68アミノ酸)をコードする翻訳領域(配
列表の配列番号1に記載した302〜508番目の塩基配列)と外被タンパク質
(306アミノ酸;分子量33.9kD)をコードすると予想される翻訳領域(
配列表の配列番号1に記載した525〜1445番目の塩基配列)と分子量約1
1.3kDのタンパク質(102アミノ酸)をコードする翻訳領域(配列表の配
列番号1に記載した1445〜1753番目の塩基配列)が確認された。
【0051】 実施例5: HMV感染ホップの逆転写PCRによるウイルス遺伝子診断 HMV感染ホップ葉(品種;Bullion)およびウイルスフリーホップ葉(同品種)(
0.1g)を0.5M リン酸カリウム緩衝液(pH7.2)(1ml)中で磨 砕した。破砕液をクロロホルム抽出後、得られた上清をフェノール処理を行い、
さらに3回のエーテル処理を行った。処理後の溶液にエタノールを添加して、核
酸を沈澱させた。次に、沈澱を70% エタノールを用いて遠心しながら洗浄し 、残存するエタノールを乾燥除去した。乾燥後の核酸を蒸留水 (50μl)に溶
解し、その2μlを用いて逆転写−PCRに供試した。
【0052】 PCR用プライマーは、本塩基配列をもとに設計し、ABI社製のDNAシン
セサイザー(Model 380B)を用いて定法により合成した。ここで合成したプライマ
ーの配列を配列表の配列番号2及び3に示した。なお、これらプライマーを以降
1P、1Mと略記する。
【0053】 これらプライマーを用いて逆転写反応を行なった。先ず、1Mプライマー25
pM、5Uの逆転写酵素(ニッポンジーン社製)、前記で調整した2μgのホッ プ核酸を混合した。混合液に50mM Tris-塩酸緩衝液(pH8.3)(75mM KCl,3mM MgCl2,10mM DDT,0.5mM dNTPを含有)を添加し 、37℃、1時間行った。
【0054】 その後、逆転写産物に0.5U の耐熱性DNAポリメラーゼ(ベーリンガー社 製)と25pMの増幅用プライマーを加え、PCRを行った。反応液量は10μl
とし、反応液の蒸発を防ぐために、約20μlのミネラルオイルを添加した。
【0055】 PCRにおける各工程は次の条件で行った。先ず94℃で3分間保持した後、
変性工程は94℃で1分間、プライマーのアニーリング工程は55℃で1分間、
DNAの伸長工程は72℃で2分間行うサイクルを30回行い、72℃で5分間
保持後、4℃で保存した。
【0056】 上記のポリメラーゼ連鎖反応により得られた増幅DNAはアガロースゲル電気
泳動法によりそのサイズを分析した。電気泳動は、2%アガロースゲルを用いて
、2mM EDTAを含有するTris−ホウ酸緩衝液(pH8.0)中で、1 00V、30分間行なった。サイズマーカーとして、Φx174DNAを制限酵素 HinfIで消化したもの(ニッポンジーン社製)を用いた。
【0057】 電気泳動終了後、泳動ゲルを0.5μg/mlのエチジウムブロミド水溶液に
10分間浸し、暗所で254nmの紫外線をゲルに照射することによって赤色バ
ンドとして検出した。電気泳動分析によって得られた分画パターンを図2に示し
た。
【0058】 アガロースゲル電気泳動の結果、感染ホップでは用いたプライマーに応じて特
異的なDNA増幅断片(395bp)が得られるが、未感染ホップではこのようなD NA増幅断片が得られず、両者を区別することができた。
【0059】 実施例6: ドットブロットハイブリダイゼーションによる遺伝子診断 以下の操作により、ドットハイブリダイゼーションに供する試料を調整する。
【0060】 HMV感染ホップ葉およびウイルスフリーホップ葉(0.1g)を0.5M リン酸カリウム緩衝液(pH7.2)(1ml)中で磨砕した。この磨砕液をク
ロロホルム抽出後、その上清をさらにフェノール処理と3回のエーテル処理を行
った。処理後の溶液にエタノールを添加して核酸を沈澱させた。次に、この沈澱
を70% エタノール用いて遠心しながら洗浄し、余分なエタノールを乾燥除去 した。乾燥後の核酸をTE緩衝液(20μl)に溶解した。
【0061】 溶解液の一部(2μl)に3倍容の核酸変性溶液(65% ホルムアミト゛、20% ホルムアルテ゛ヒト゛ 、1.54M MOPS、6.5mM 酢酸ナトリウム、1.3mM EDTA)を添加し、65℃ 15分間保 温した後、急冷した。次に、この溶液に20xSSC(0.15M塩化ナトリウム、0.015M クエン酸ナトリウム、pH7.0)(8μl)を加えて混合した。この混合液(10μl)をメ ンブランフィルター(アマシャム社製、商品名;Hybond-N+)にスポットし、ド
ットブロットハイブリダイゼーションに供した。
【0062】 プローブは、実施例4で調整した大腸菌由来のプラスミドを制限酵素BamH
IとEcoRIにより消化した後、精製して用いた。この精製は、消化後のフラ
グメントをアガロースゲルによって分離し、カラム(宝酒造(株)社製、商品名:
Suprec-01TMカラム)でHMVゲノム由来のcDNAを溶出することにより行 なった。
【0063】 次いで、溶出したcDNAは、ランダムラベリングキット(宝酒造(株)社製)
により[α32P]dCTPでラベル後、Sephadex G-50カラムを通して未結合の[α
32P]dCTPを除いた。
【0064】 ハイブリダイゼーションは、5xSSC、100μg/ml 酵母tRNA (ベー リンガー社製)、0.5% SDS、0.1% フィコール、0.1% PVP、0.
1% BSA溶液中で46℃ 、16時間の条件で行った。オートラジオグラムの
結果、HMV感染ホップ由来のスポットはシグナルが観察されたが、ウイルスフ
リーホップ由来のものにはシグナルは観察されなかった。
【0065】 以上の結果より、シグナルの有無によって、HMV感染ホップとウイルスフリ
ーホップを区別できることが確認された。
【0066】 以上の通り、HMVゲノムの3’末端から1844塩基までの遺伝子構造を明
らかにするとともに、本発明のHMV遺伝子診断方法を開発し、HMVの精度の
高い検出方法を提供することを可能とした。本発明の遺伝学的な検出方法では、
従来の免疫学的方法において必要とされた複数の検出工程、すなわちHMVの単
離、抗血の作製、抗血清の作製などが不要となり、より迅速にHMVの検出を行
うことが可能なった。また、本発明の遺伝学的な検出方法は、従来のELISA
のような免疫学的な方法によりも高い感度、精度でホップにおけるHMV感染を
診断することが可能となる。さらに、この遺伝子のアンチセンスをホップに形質
転換することなどにより、例えば本ウイルス抵抗性ホップの作出にも貢献するこ
とが可能となる。
【0067】 本願発明の種々の変形及び改良は、上記開示範囲内において可能であることは
明かである。そのため、本願発明の思想の範囲内で本明細書の記載を超えて本願
発明を実施し得ることは理解できるであろう。
【0068】 この出願は、特願平9ー212568号(1997年7月23日出願)に基づ
くものであり、ここに引用し全て本願に包含される。
【配列表】
【図面の簡単な説明】
【図1】 AP2、3NTRAP2及びCARORF3プライマーを用いて
RT-PCRにより検出した際のHMV遺伝子のcDNA断片のサイズを示す電 気泳動図であって、レーンMはDNAサイズマーカー(StyIで消化したλD
NA)、レーン1はポテトウイルスS、レーン2はホップ潜在ウイルス、レーン
3はホップモザイクウイルス、レーン4は脱イオン水を泳動したパターンを示す
図である。
【図2】 実施例5のHMV遺伝子診断方法におけるPCR産物を電気泳動
を行なった際の結果を示す図であって、レーンMはDNAサイズマーカー(Hi
nfIで消化したφX174)、レーン1はELISAでHLV及びHMV陽性
のホップ、レーン2はELISAでHLV及びHMV陰性のホップ、レーン3は
ELISAでHLV及びHMV陽性のホップ、レーン4はELISAでHLV及
びHMV陰性のホップを泳動した結果を示す図である。

Claims (28)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ホップモザイクウイルス遺伝子又はその部分断片を含む単離
    精製された核酸。
  2. 【請求項2】 前記ホップモザイクウイルス遺伝子がホップモザイクウイル
    スのcDNAであることを特徴とする請求項1に記載の核酸。
  3. 【請求項3】 前記ホップモザイクウイルスのcDNAが配列番号1におけ
    る1から1844塩基を含むことを特徴とする請求項2に記載の核酸。
  4. 【請求項4】 部分断片が、配列番号1の525から1445までの塩基に
    対応する306残基のアミノ酸をコードすることを特徴とする請求項1に記載の
    核酸。
  5. 【請求項5】 部分断片が、配列番号1の1445から1753までの塩基
    に対応する102残基のアミノ酸をコードすることを特徴とする請求項1に記載
    の核酸。
  6. 【請求項6】 部分断片が、配列番号1の302から508までの塩基に対
    応する68残基のアミノ酸をコードすることを特徴とする請求項1に記載の核酸
  7. 【請求項7】 部分断片が、少なくとも15塩基以上であることを特徴とす
    る請求項1に記載の核酸。
  8. 【請求項8】 部分断片が配列番号2の塩基配列を含むことを特徴とする請
    求項1に記載の核酸。
  9. 【請求項9】 部分断片が配列番号3の塩基配列を含むことを特徴とする請
    求項1に記載の核酸。
  10. 【請求項10】 部分断片が配列番号2又は3の塩基配列からなることを特
    徴とする請求項1に記載の核酸。
  11. 【請求項11】 配列番号1の少なくとも15の連続する塩基を含むことを
    特徴とする請求項1に記載の核酸。
  12. 【請求項12】 前記核酸が前記部分断片であることを特徴とする請求項1
    の核酸。
  13. 【請求項13】 前記部分断片が少なくとも15塩基を含むことを特徴とす
    る請求項12の核酸。
  14. 【請求項14】 配列番号1中の少なくとも15の連続する塩基を含む請求
    項13に記載の核酸。
  15. 【請求項15】 配列番号2又は3を含むことを特徴とする請求項14に記
    載の核酸。
  16. 【請求項16】 配列番号2又は3からなることを特徴とする請求項14に
    記載の核酸。
  17. 【請求項17】 ホップ検体中のホップモザイクウイルスの存在を検出する
    ための方法であって、 前記ホップモザイクウイルス遺伝子又はその部分断片を含む単離精製された核
    酸(a)と、ホップ検体から得られた核酸(b)を含む検体とを接触させ、 前記核酸(a)と前記検体中の核酸(b)との間のハイブリッド形成の有無を
    判定することを含むホップモザイクウイルス検出方法。
  18. 【請求項18】 前記核酸(a)が前記部分断片であり、この部分断片が少
    なくとも15ヌクレオチド長を有することを特徴とする請求項17に記載の検出
    方法。
  19. 【請求項19】 前記部分断片が配列番号2又は3の配列を含むことを特徴
    とする請求項18に記載の検出方法。
  20. 【請求項20】 前記部分断片が配列番号2又は3の配列からなることを特
    徴とする請求項18に記載の検出方法。
  21. 【請求項21】 前記核酸(a)には、制限酵素で切断された配列番号1の
    核酸が含まれることを特徴とする請求項18に記載の検出方法。
  22. 【請求項22】 前記検体中におけるホップモザイクウイルスの有無が前記
    検出方法を実施する前に未知であることを特徴とする請求項17に記載の検出方
    法。
  23. 【請求項23】 ホップ検体中のホップモザイクウイルスの存在を検出する
    ための方法であって、 前記ホップモザイクウイルス遺伝子又はその少なくとも15塩基長を有する部
    分断片を含む前記単離精製された核酸(a)と、ホップ由来の核酸(b)を含む
    検体とをポリメラーゼ連鎖反応(PCR)により処理するPCR処理工程と、 前記ポリメラーゼ連鎖反応における前記核酸(a)による前記核酸(b)中の
    ホップモザイクウイルス遺伝子配列の増幅核酸の有無を検出する検出工程とを含
    むホップモザイクウイルス検出方法。
  24. 【請求項24】 前記核酸(a)が前記部分断片であることを特徴とする請
    求項23に記載の検出方法。
  25. 【請求項25】 前記部分断片が配列番号2又は3を含むことを特徴とする
    請求項24に記載の検出方法。
  26. 【請求項26】 前記部分断片が配列番号2又は3からなることを特徴とす
    る請求項24に記載の検出方法。
  27. 【請求項27】 前記検出工程において、前記ホップモザイクウイルス遺伝
    子の395塩基対の断片の有無が検出されることを特徴とする請求項23に記載
    の検出方法。
  28. 【請求項28】 請求項1の核酸を含むホップモザイクウイルスの検出用の
    キット。
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