JP2001510021A - バナナ植物を遺伝的に形質転換する方法 - Google Patents

バナナ植物を遺伝的に形質転換する方法

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Abstract

(57)【要約】 バナナ(Musa属)を、特に、胚形成性材料またはそれに由来する体細胞胚を外因性DNA配列を有するAgrobacterium細胞とのインキュベーションにより形質転換し、そしてそれから再生植物を得ることにより、形質転換する方法が開示される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 (発明の背景) 本発明は、一般的に、植物組織培養および高等植物細胞を遺伝的に改変するた
めの方法に関する。より詳細には、本発明は、バナナ植物(Musa属)を遺伝
的に形質転換し、そしてそれから再生植物を得るための方法に関する。
【0002】 中でも、バナナ(生食用バナナ、プランテーン、および料理用バナナを含む)
は、発展途上国において最も重要な主要食用作物のうちの1つである。実際に、
この果物は、約4億人の人々の主要食物である。近年、バナナ生産は、害虫なら
びに多くの真菌病、細菌病、およびウイルス病により深刻に脅かされている。し
かし、3倍体種において生じる不稔性および倍数性の問題を考えると、失われた
抵抗性特徴をバナナに移入する伝統的な遺伝的改良法は容易には使用され得ない
【0003】 バナナ植物における改良形質の育種は、難しくそして時間がかかるので、新品
種のバナナを作出するための好ましい方法は遺伝子操作である。実際に、バナナ
植物の遺伝的改良は科学界の重要な目標である。バナナ植物の遺伝子操作は、数
ある方法論の中でも、外因性DNAのバナナ細胞への導入技術、および形質転換
された上記細胞の、導入されたDNAが存在すること以外は最初の植物と同一の
バナナ植物への再生技術を含む。遺伝子導入のためのこれらの技術は、好ましく
は、このプロセスの全工程(植物細胞へのDNA送達から、形質転換された植物
細胞からのインタクトな植物の再生まで)において効率的である。
【0004】 バナナ植物のインビトロ培養のための技術(バナナ組織培養物からの植物の再
生方法を含む)は以前に記載されている。実際に、バナナ組織培養が慣用的に行
われる市販のバナナマイクロプロパゲーション設備がある。しかし、これらの標
準的なマイクロプロパゲーション法は、それらが一般的にDNA送達と両立でき
ないので、遺伝子導入法の基礎として適切ではない。
【0005】 一般的に、植物は、直接的器官形成、間接的器官形成、または体細胞胚形成に
より組織培養物から再生され得る。バナナ植物を、直接的器官形成および体細胞
胚形成を介して再生するための方法が以前に記載されている。
【0006】 バナナ形質転換について報告された1つの方法は、直接的器官形成およびAg
robacterium媒介DNA送達の使用を含む。Arntzen,Bio
technology(1995);WO 95/15678。記載された、バ
ナナ形質転換のための別の方法は、体細胞胚形成およびバイオリスティック(b
iollistic)DNA送達を含む。Sagi(1995)。しかし、トラ
ンスジェニックMusa植物を作製するための新たなおよび効率的な方法を見出
すことが特に望ましい。
【0007】 (発明の要旨) 本発明は、形質転換バナナ植物(Musa属)を、特に、胚形成性材料(すな
わち、胚形成性カルスもしくは胚形成性細胞懸濁物)またはそれに由来する体細
胞胚を、外因性DNA配列を有するAgrobacterium細胞とのインキ
ュベーション(すなわち共存培養)により形質転換し、そしてそれらから再生植
物を得ることにより作製する方法に関する。本発明の方法は、体細胞胚構造物ま
たは前胚構造物を生成するための供給源組織の培養を含み、次に、これらは培養
されて、胚形成性材料(例えば、胚形成性カルスもしくは胚形成性懸濁物)を生
成する。胚形成性材料は、形質転換された胚形成性材料を生成するためにAgr
obacteriumで直接形質転換され得、次いで、形質転換された胚形成性
材料は、形質転換された体細胞胚を生成するために培養される。胚形成性材料は
また、最初に、体細胞胚を生成するために培養され、次いで、Agrobact
eriumで形質転換され得、その結果は形質転換された体細胞胚である。
【0008】 Agrobacterium形質転換は、好ましくは、形質転換細胞の選択ま
たはスクリーニングを可能にするマーカーの導入を含む。形質転換された体細胞
胚は、形質転換された体細胞胚の数を増加または増大するために培養され得る。
続いて、土壌条件に移され得る成熟した小植物を生成するために発芽が行われる
【0009】 本発明の1つの実施態様において、この方法は、以下の工程:(a)体細胞性
バナナ植物組織を培養して、少なくとも1つの体細胞胚構造物または前胚構造物
を得る工程;(b)この体細胞胚構造物または前胚構造物を培養して、胚形成性
材料を得る工程;(c)この胚形成性材料を培養して、体細胞胚を得る工程;(
d)工程(c)において生成された体細胞胚を、外因性DNA配列を有するAg
robacterium細胞と共存培養することにより遺伝的に形質転換する工
程であって、このDNA配列は、代表的に、選択マーカー遺伝子ならびに1つ以
上の発現される目的の遺伝子を含む、工程;(e)形質転換された体細胞胚培養
物を増加させて、さらなる形質転換された体細胞胚を生成する工程;および(f
)この形質転換された体細胞胚を発芽させて、土壌条件に移され得る成熟した小
植物を生成する工程、を包含する。
【0010】 本発明の別の実施態様において、この方法は、以下の工程:(a)体細胞性バ
ナナ植物組織を培養して、少なくとも1つの体細胞胚構造物または前胚構造物を
得る工程;(b)この体細胞胚構造物または前胚構造物を培養して、胚形成性材
料を得る工程;(c)胚形成性材料を、外因性DNA配列を有するAgroba
cterium細胞と共存培養することにより遺伝的に形質転換する工程であっ
て、このDNA配列は、代表的に、選択マーカー遺伝子ならびに1つ以上の発現
されるべき目的の遺伝子を含む、工程;(d)形質転換された胚形成性材料を培
養して、形質転換された体細胞胚を得る工程;および(e)形質転換された体細
胞胚を発芽させて、土壌条件に移され得る成熟した小植物を生成する工程、を包
含する。
【0011】 本発明に従うAgrobacterium媒介DNA送達と体細胞胚形成再生
方法との組み合わせは、予測可能なおよび迅速な様式で新たなバナナ植物を選択
的に育種するための特に有用な技術を提供する。種々の形質(農業経済学的形質
(例えば、耐病性、収量など)および品質形質(例えば、甘味、風味、酸味、色
など)を含む)が、本発明の方法を用いてバナナに安定に導入され得る。
【0012】 (発明の詳細な説明) 本発明は、Agrobacteriumを用いた形質転換により、特に、胚形
成性材料(例えば、胚形成性カルスもしくは胚形成性細胞懸濁物)またはそれに
由来する体細胞胚培養物を、外因性DNA配列を選択的に導入するAgroba
cteriumで形質転換することにより、バナナを遺伝的に形質転換して、遺
伝的に改変されたバナナ細胞、胚、および植物を得る方法に関する。この方法は
、記載されるような、体細胞性バナナ植物組織、胚形成性材料、体細胞胚、導入
されるDNA配列、DNA配列を有しかつバナナ細胞(例えば、胚形成性カルス
もしくは細胞懸濁物またはそれに由来する体細胞胚)へのそれらの移入を媒介す
るためのAgrobacterium細胞、および種々の工程(胚形成性カルス
誘導、胚増殖、ならびに胚および小植物再生を含む)に適切な培養培地の使用を
含み得る。
【0013】 明細書および請求の範囲において使用される以下の用語は、以下の意味を有す
ることが意図される。
【0014】 体細胞胚: 体細胞から生じる、接合子胚と同様の構造物。体細胞胚は発芽し、そして供給
源植物の「クローン」になる全植物を形成し得る。換言すれば、体細胞胚から発
芽する全植物は、供給源植物と同一の遺伝子構成を有する。前胚は、体細胞胚に
なる構造物である。
【0015】 胚形成性材料: 体細胞胚になり得る細胞(例えば、胚形成性カルスまたは胚形成性細胞懸濁物
)。これらの細胞は、通常、インビトロでの種々の器官の培養により生成される
。胚形成性材料は、体細胞胚へと成熟し得る組織化した構造物(例えば、前胚)
を含み得る。
【0016】 胚形成性カルス: 通常、インビトロでの種々の器官の培養により生成される、体細胞胚になり得
る未分化細胞塊。カルスは、固いもの、軟らかいもの、分散性のもの、密集性の
もの、吸収性のもの、乾性のもの、水分が多いものなどであり得る。
【0017】 胚形成性細胞懸濁物: 体細胞胚になり得る、液体培地に分散された未分化細胞。これらの未分化細胞
は、通常、インビトロでの種々の器官の培養により生成される。
【0018】 成熟した体細胞胚: 形態学的および発生学的に接合子胚に似ており、そして適切な増殖培地に移さ
れた場合に発芽して根およびシュート極(shoot pole)を有する小植
物になり得る、胚形成性細胞に由来する構造物。
【0019】 栄養培地: 代表的に、塩、炭素供給源、およびビタミンを、培養される植物細胞の維持を
果たすのに必要な濃度で含む、培地。
【0020】 有効量: 記載した工程を果たすのに必要な所定成分の量。
【0021】 作動可能に連結された: 2つの核酸間の機能的連結、例えば、プロモーターと第2の配列との間の連結
(ここでプロモーター配列は、第2の配列に対応するDNA配列の転写を開始お
よび媒介する)、または配列と3’非翻訳領域/ポリアデニル化シグナルとの間
の連結(ここで一次転写物は切断およびポリアデニル化される)を説明する。一
般的に、作動可能に連結された、とは、連結された核酸配列が隣接し、そして2
つのタンパク質コード領域を接合する必要がある場合、隣接しかつ同じリーディ
ングフレーム内にあることを意味する。
【0022】 胚形成性材料の齢: 胚形成性材料の齢(代表的に日数で測定される)は、細胞培養の最後の継代培
養からの時間である。従って、「10日齢未満の」培養物は、10日未満前に継
代培養された培養物である。
【0023】 本発明での使用のためのバナナ植物組織は、バナナ植物Musa属の任意の種
(生食用バナナ(核型AAA)、プランテーン(核型AAB)、および料理用バ
ナナ(核型ABB)を含む)から得られ得る。Bananas and Pla
ntains,S.Gowen編,Chapman and Hall,26
Boundry Row,London SE1 8HN,United Ki
ngdom発行,1996年増刷,1995年初版を参照のこと。例示的な種は
、Musa acuminata、Musa balbisiana、Musa paradisiaca(M.sapiensis)などを含む。Musa
acuminataのAAA品種の種々の品種、特に、Cavendishサブ
グループのメンバー(例えば、Grand Nain、Williamsなど)
が特に重要である。
【0024】 任意のバナナ植物組織(成熟および未成熟の体細胞性植物組織を含む)は、そ
れが胚形成性材料または体細胞胚を生成し得る限り、本発明における供給源また
は外植片材料として使用され得る。適切な体細胞性植物組織は、雄蕊のみしかも
たない花(すなわち雄花)、雌蕊しかもたない(pistolate)花(すな
わち雌花)、完全花、球茎ディスク(disc)、開花茎(flowering stem)、包葉などを含む。未成熟花および球茎ディスクは、好ましい体細
胞性植物組織供給源である。
【0025】 好ましい供給源材料は花であり、特に、未成熟花である。未成熟花は、雄花の
つぼみ(male bud)の中の「房(hand)」に配置される。これらの
花房(flower hand)は、約10〜12個の個々の花からなり、そし
て雄花のつぼみの中のそれらの位置により同定される(1番目の花房は、花芽分
裂組織の最も近い側の末端に位置する)。本発明における使用に好ましい花房は
、花房番号15〜30であり;花房番号20〜30がさらにより好ましい。
【0026】 Musaの未成熟花房は単離され、そしてEscalant J.V.ら(1
994,In Vitro Cell Dev.Biol.Plant 30:
181−186);Grapin,A.ら(1996,In Vitro Ce
ll Dev Biol.Plant 32:66−71)およびCote F
.X.ら(1996、Physiologia Plantarum 97:2
85−290)(これらの開示は、それらの全体が参考として本明細書中に援用
される)に記載されるように、胚形成性カルスまたは細胞懸濁物を発生させるた
めに培養され得る。
【0027】 あるいは、胚形成性材料は、時に「頭皮(scalp)」と呼ばれる繁殖芽ク
ラスター(multiplying bud cluster)のオーキシン処
理により得られ得、この頭皮は、Dhed’a Dら(1991,Fruits
第46巻 第2号:125−135)(この開示はその全体が参考として本明
細書中に援用される)において記載されるように、適切なサイトカイニンを補充
した栄養培地上で培養することにより球茎組織スライス上にインビトロで誘導さ
れ得る。Novak F.J.ら(1989,Bio/Technology 第7巻:154−159)に記載されるように球茎スライス上に発生した前胚培
養物もまた、胚形成性材料を得るためにオーキシン処理とともに使用され得る。
【0028】 導入される外因性DNA配列は、通常、形質転換された胚形成性材料またはそ
れに由来する体細胞胚(すなわち、外因性DNAをそれらの染色体に組込んだ細
胞または胚)のスクリーニングおよび選択を可能にする少なくとも1つの選択マ
ーカー遺伝子、ならびに得られる植物において所望の形質または表現型の発現を
提供するか、増強するか、抑制するか、さもなければ改変するために選択される
1つ以上の目的の遺伝子を有する。このような形質は、農業経済学的形質(例え
ば、耐病性、収量など)および品質形質(例えば、甘味、風味、酸味、色など)
を含む。目的の特定の遺伝子は、ACCシンターゼ、ACCオキシダーゼ、R遺
伝子、植物ホルモン生合成遺伝子または応答遺伝子、インベルターゼ、スクロー
スシンターゼ、スクロースリン酸シンターゼ、ホスホリラーゼ、カロチノイド生
合成遺伝子、およびアントシアニン生合成遺伝子を含む。
【0029】 本明細書中で使用する「目的の遺伝子」は、バナナとは異種であるかまたはバ
ナナに本来あるかのいずれかの、任意の核酸(例えば、遺伝子または遺伝子フラ
グメント)を含む。「異種遺伝子」は異種から生じる遺伝子であるか、または同
種に由来する場合は、その最初の形態から実質的に改変されている遺伝子である
。例えば、コード配列に作動可能に連結された異種プロモーターは、構造遺伝子
が由来する種とは異なる種に由来するプロモーターであるか、または同種に由来
する場合は、一方もしくはその両方がそれらの最初の形態から実質的に改変され
ている。
【0030】 導入される目的の遺伝子は、所望の表現型を付与するポリペプチドをコードす
る構造遺伝子であり得る。あるいは、目的の遺伝子は、バナナ植物内の内因性遺
伝子の転写および/または発現を抑制するか、増強するか、さもなければ改変す
る、転写および/または翻訳制御において役割を果たし得る調節遺伝子であり得
る。遺伝子発現の制御は、観察可能な植物の特徴に直接影響を及ぼし得ることが
認識される。
【0031】 多数のDNA構築物が、内因性植物遺伝子の発現を抑制するための多数の技術
(例えば、センスもしくはアンチセンス抑制またはリボザイム)において使用さ
れ得る。遺伝子発現のアンチセンスRNA阻害は示されている;例えば、She
ehyら、Proc.Nat.Acad.Sci.USA,85:8805−8
809(1988)およびHiattら、米国特許第4,801,340号を参
照のこと。遺伝子発現を抑制するためのセンスDNA配列の使用は、種々の参考
文献(Napoliら(1990 Plant Cell,2:279−289
)および米国特許第5,283,184号を含む)(これらの開示は、それらの
全体が参考として本明細書中に援用される)において記載される。
【0032】 しばしば、導入される核酸は、それらのネイティブな形態から改変される。例
えば、上記で言及されたセンスおよびアンチセンス構築物は、しばしば、ネイテ
ィブな遺伝子の転写物の全てまたは一部を有し、これは、転写可能なセグメント
の5’末端でプロモーター配列に作動可能に連結され、そして転写可能なセグメ
ントの3’末端で別の遺伝子の3’配列(ポリアデニル化配列を含む)に作動可
能に連結される。当業者に明らかなように、プロモーター配列は、多くの植物の
活性な配列のうちの1つであり得る。あるいは、他の植物の活性なプロモーター
配列は、転写可能なセグメントに連結されて特異的に誘導され得る。プロモータ
ーはバナナに内因性であり得るか、または外因性供給源に由来し得る(例えば、
カリフラワーモザイクウイルス35Sプロモーター(Odellら、Natur
e 313:810−812(1985))。選抜きのプロモーターは、トウモ
ロコシのUbi1(Christensenら、Plant Mol.Biol
.,18,675−89(1992))およびSynthetic Super MASプロモーター(Niら、The Plant Journal,7,6
61−76(1995))である。
【0033】 挿入される構造遺伝子および調節遺伝子は、寄託機関(例えば、Americ
an Type Culture Collection,Rockville
,Maryland 20852)から、ならびに他の生物からの単離により(
代表的に、従来のハイブリダイゼーション技術(例えば、Maniatisら、
Molecular Cloning−A Laboratory Manua
l,Cold Spring Harbor Laboratory,Cold Spring Harbor,New York(1985)に記載される技
術)を用いたゲノムまたはcDNAライブラリーのスクリーニングにより)得ら
れ得る。スクリーニングは、(1)他の生物に由来する相同遺伝子を用いた核酸
ハイブリダイゼーション、(2)所望のタンパク質配列をコードする特定の配列
にハイブリダイズするように合成により作製されたプローブ、または(3)DN
A配列決定および既知の配列との比較、により行われ得る。特定の遺伝子の配列
は、種々のコンピューターデータベース(GenBank、国立衛生研究所を含
む)ならびに米国特許庁により維持されるデータベースにおいて見出され得る。
【0034】 目的の遺伝子はまた、相同機能をコードする遺伝子を同定するために相同タン
パク質に対して作られた抗体を用いた、発現ライブラリーの抗体スクリーニング
により同定され得る。トランスポゾンタギングもまた、所望の遺伝子の単離を助
けるために使用され得る。トランスポゾンタギングは、代表的に、標的遺伝子の
変異を含む。トランスポゾンが標的遺伝子に挿入され、そして得られる表現型を
変えた変異遺伝子は単離される。トランスポゾンのためのプローブを用いて、変
異遺伝子が単離され得る。次いで、単離された変異遺伝子のトランスポゾンに隣
接するDNAを用いて、標的遺伝子の正常野生型対立遺伝子が単離され得る。こ
のような技術は、例えば、McLaughlinおよびWalbot(1987
)Genetics,117:771−776;Doonerら(1985)M
ol.Gen.Genetics,200:240−246;ならびにFede
roffら(1984)Proc.Natl.Acad.Sci.USA,81
:3825−3829(これらの開示は、それらの全体が参考として本明細書中
に援用される)において教示される。
【0035】 挿入されるDNA配列における選択マーカー遺伝子は、通常、形質転換された
カルス、細胞懸濁物、または体細胞胚の選択培地における生存を可能にする機能
をコードする。通常、選択マーカー遺伝子は、抗生物質抵抗性(特に、Gene
ticin(登録商標)抵抗性、カナマイシン抵抗性、ハイグロマイシン抵抗性
、ストレプトマイシン抵抗性など)および除草剤抵抗性(特に、クロロスルフロ
ン抵抗性)、栄養マーカーなどをコードする。適切な選択培地の組成は、本明細
書中以下に記載される。
【0036】 目的の遺伝子および選択マーカー遺伝子に加えて、DNA配列はまた、形質転
換されたカルス、細胞懸濁物、または体細胞胚の、外因性DNA配列の存在およ
び発現についてのスクリーニングを容易にするレポーター遺伝子を含み得る。例
示的なレポーター遺伝子は、本明細書中で以後より詳細に記載されるようなβ−
ガラクトシダーゼを含む。
【0037】 外因性DNA配列は、適切なプラスミド上に見出される転移(transfe
r)DNA(T−DNA)領域内に移されたこの配列を有するAgrobact
erium細胞とのインキュベーションにより、胚形成性カルスもしくは細胞懸
濁物または体細胞胚に導入される。代表的に、バイナリーベクターシステムを使
用して、本発明に従うDNA配列を導入し得る。第1のプラスミドベクターはT
−DNA配列を有するが、一方、第2のプラスミドベクターは、通常、T−DN
A転移に必須であるが、それ自体は転移されないビルレンス(vir)領域を有
する。両方のプラスミドを有するAgrobacterium細胞を胚形成性カ
ルス、胚形成性細胞懸濁物、または体細胞胚とともにインキュベートすることに
より、このカルス、細胞懸濁物、または体細胞胚の形質転換は達成され得る。T
−DNAは、代表的に、野生型Agrobacteriumの腫瘍誘導性(tu
mour−inducing)(Ti)プラスミドのT−DNAに存在する腫瘍
誘導性onc遺伝子を欠失するように改変される。移入されるDNA配列をT−
DNA領域に挿入することにより、DNA配列の植物ゲノムへの導入がもたらさ
れ得る。本発明のDNA配列を胚形成性カルス、胚形成性細胞懸濁物、または体
細胞胚に移入するために、他のプラスミド(改変(同時組込み)Tiプラスミド
を含む)がAgrobacteriumと共に利用され得る。
【0038】 組換えバイナリーおよびTiプラスミドの構築は、従来の組換えDNA技術(
例えば、Maniatisら、前出に記載される技術)を用いて達成され得る。
しばしば、このプラスミドは、適切な宿主(代表的に、E.coli)における
プラスミドの操作および構築を可能にする付加的な選択マーカー遺伝子を含む。
適切な選択マーカー遺伝子は、テトラサイクリン抵抗性、カナマイシン抵抗性、
アンピシリン抵抗性などを含む。
【0039】 DNA配列内の遺伝子は、代表的に、バナナ植物宿主に適した適切な転写およ
び翻訳制御配列に連結される。例えば、遺伝子は、代表的に、プロモーターが転
写活性を確実にするのに通常有効な距離に対応した、プロモーターからの距離を
おいて配置される。通常、ポリアデニル化部位および転写終結部位は、遺伝子コ
ード配列の3’末端に提供される。しばしば、必要な制御機能は、構造遺伝子が
他の宿主の標的植物から得られた場合に、この構造遺伝子と共に得られ得る。こ
のようなインタクトな遺伝子は、通常、コード配列、イントロン、プロモーター
、エンハンサー、およびコード配列の上流(5’)または下流(3’)いずれか
の他の全ての調節エレメントを含む。
【0040】 適切なAgrobacterium株は、Agrobacterium tu
mefaciensおよびAgrobacterium rhizogenes
を含む。野生型Agrobacterium rhizogenesは使用され
得るが、一方、Agrobacterium tumefaciensは、使用
前に、「無力化」される(すなわち、その腫瘍誘導活性を取り除かれる)べきで
ある。好ましいAgrobacterium tumefaciens株は、H
oekemaら(1983)Nature,303:179−180により記載
されるようなLBA4404、EHA101(Hoodら(1986)J.Ba
cteriol.,168:1291−1301)、EHA105(Hoodら
(1993)Transgenic Research 2:208−21)を
含む。
【0041】 所望の外因性DNA配列を有するAgrobacterium株が調製された
後、それらは、通常、バナナ胚形成性カルスもしくは細胞懸濁物またはそれに由
来する体細胞胚とのインキュベーション前にある期間培養される。最初に、Ag
robacteriumは、栄養素、エネルギー源、およびゲル化剤を含む固形
培地上で培養され得る。適切な栄養素は、塩、トリプトン、および酵母抽出物を
含むが、一方たいていの糖はエネルギー源として適切であり、そしてゲル化剤は
、寒天、Gel−rite(登録商標)などであり得る。好ましい培地は、L−
BrothまたはMinA培地である。通常、培地は、プラスミドDNA配列を
有するAgrobacteriumを選択するための抗生物質を含む。
【0042】 バナナ体細胞性植物組織から作製され、そしてAgrobacteriumに
よる形質転換の標的である、胚形成性材料およびそれに由来する体細胞胚は、好
ましくは、以下の通りに生成される:最初に、バナナ体細胞性組織は、体細胞胚
構造物または前胚構造物を得るために、約2〜4ヶ月間、開始培地上で培養され
る。好ましい開始培地は、M1培地および改変MS1培地を含み、これらの両方
は以下の表1に列挙される。M1の受容可能な範囲および代替成分は、以下の表
2に列挙される。2番目に、これらの体細胞胚構造物または前胚構造物は、胚形
成性材料の発生を誘導し、そしてその量を増大させるために、約4〜6ヶ月間、
増殖培地において培養される。好ましい増殖培地はM2およびZZを含み、これ
らの両方は以下の表1に列挙される。M2の受容可能な範囲および代替成分は、
以下の表2に列挙される。3番目に、1つの実施態様において、胚形成性材料は
、それに由来する体細胞胚を得るために、約1ヶ月間、再生培地において培養さ
れる。好ましい再生培地はM3を含み、これは以下の表1に列挙される。M3の
受容可能な範囲および代替成分は、以下の表2に列挙される。4番目に、以下に
説明されるように、体細胞胚は、小植物を生成するために発芽培地において培養
され得る。好ましい発芽培地(M4)は、以下の表1に列挙される。M4の受容
可能な範囲および代替成分は、以下の表2に列挙される。
【0043】 Agrobacterium形質転換は、体細胞胚構造物または前胚構造物が
開始培地上での培養から得られた後か、胚形成性材料が増殖培地上での培養から
得られた後か、または体細胞胚が再生培地上での培養から得られた後に行われ得
る。しかし、以下でさらに説明されるように、Agrobacterium形質
転換は、増殖培地段階または再生培地段階のいずれかの後に行われることが好ま
しい。
【0044】 ちょうど今記載されたように生成される体細胞胚は、増大した数の形質転換さ
れた胚/形質転換されていない胚を提供するために、繰り返し継代培養され得る
。形質転換されていない体細胞胚は、形質転換のための供給源として直接使用さ
れ得るか、または出発材料としての使用前に継代培養され得る。継代培養は、本
発明の方法のための出発材料源としての体細胞胚の継続的維持を可能にする。
【0045】 所望の形質転換を達成するために、胚形成性材料またはそれに由来する体細胞
胚は、移入される外因性DNA配列を有するAgrobacterium細胞と
ともにインキュベート(すなわち共存培養)される。胚形成性材料の齢(すなわ
ち、最後の継代培養からの時間)は形質転換効率と関連する。最適レベルの形質
転換のために、培養物は約10日齢未満、好ましくは、約5〜約10日齢、そし
てより一般的に約7日齢であるべきである。インキュベーションは、好ましくは
共存培養培地において達成され、この培地は、栄養素、エネルギー源、およびA
grobacteriumのビルレンス(vir)領域を誘導して形質転換効率
を向上させるために使用される誘導化合物を含む。誘導可能物は、このようなビ
ルレンスを誘導することが知られている任意のフェノール化合物であり得、好ま
しくは、約10〜600M、好ましくは約100〜300Mで存在するアセトシ
リンゴン(AS)である。
【0046】 胚形成性材料、またはそこから誘導される体細胞胚を、適度な温度(代表的に
は約20℃〜28℃、好ましくは約25℃から27℃の範囲)で、2日間から4
日間、通常は約2日間から3日間、共存培養培地中でAgrobacteriu
m細胞と混合する。この培地は、好ましくは暗所で保存し、そしてAgroba
cteriumが十分に増殖し、そしてその結果、コロニーが、直接的にまたは
顕微鏡を介してのいずれかで、カルスまたは胚上で観察され得るまで共存培養を
続ける。
【0047】 Agrobacterium細胞は、約107〜109細胞/ml、好ましくは
約108細胞/mlの濃度で最初に存在する。通常、カルス材料の計約0.25 から10mlの沈降細胞体積を、約1から100mlの全培養体積で使用する。
好ましくは、カルス細胞または体細胞胚およびAgrobacterium細胞
を、共存培養プロセスの間、ろ紙マトリクス(例えば、Whatman#1)ま
たはガラスマイクロファイバーフィルター上、共存培養培地上に置く。
【0048】 形質転換の完了後、胚形成性材料またはそこから誘導される体細胞胚を、好ま
しくは、水または栄養素、エネルギー源、増殖調節因子などを含む培養培地を用
いて、Agrobacterium細胞から洗浄する。形質転換されたカルスま
たは胚を、代表的には約1:3から約1:30、好ましくは、約1:10(形質
転換された材料:液体)の体積比で洗浄培地と混合し、そして好ましくは、約5
分間500rpmで遠心分離する。ほとんどの細菌を含む、生じる液体画分を除
去するが、カルスまたは胚を含む、より高密度な画分を保存する。洗浄を、任意
の残存するAgrobacterium細胞を殺傷するために、少なくとも後の
洗浄では抗体を使用して、代表的には2回から6回繰り返す。Agrobact
eriumを殺傷し得る任意の抗生物質が使用され得、カルベニシリン(200
から1000mg/l)が好ましい。
【0049】 洗浄後、形質転換された胚形成性材料または体細胞胚を、植物選択薬剤(これ
は、外因性DNAの部分として導入されたマーカーの存在に基づいて、形質転換
されたカルスまたは胚の同定を許容する)を含む適切な選択培地上に置く。都合
良く、選択培地を、カルスの一部分(代表的には各々約100−200mg)と
共にペトリ皿に置く。選択培地は、例えば、選択薬剤を補充し、そして通常は、
抗Agrobacterium抗生物質を含む、繁殖培地またはZZ培地(これ
らの両培地は、本明細書中以下の実験の節に記載される)のような一般的な増殖
培地である。適切な植物選択薬剤には、Geneticin(登録商標)(1〜
50mg/l)、クロロスルフロン(chlorosulfuron)(0.0
01〜0.05mg/l)、カナマイシン(100〜500mg/l)などが含
まれる。
【0050】 代表的には、選択培養は、形質転換されたカルス細胞または体細胞胚が増殖し
そして白クリーム色のカルスを産生するが、形質転換されていないカルス細胞お
よび胚は、茶色に変わりそして死滅するのを許容するために十分な時間維持され
る。代表的には、選択培養は、植物選択薬剤の濃度および相対活性に依存して、
約25〜50日続けられる。しかし、選択培養を終える主要な判定基準は、繁殖
している細胞(これらは形質転換されている)と繁殖しない細胞(これらは形質
転換されていない)との間の明確な区別にある。
【0051】 生存率は、胚形成性材料(またはそれらから誘導される体細胞胚)が、形質転
換されていることを示すが、標準的アッセイ手順(例えば、サザンブロット、ノ
ザンブロット、制限酵素消化、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)アッセイ)を使
用して、またはレポーター遺伝子の使用によって形質転換を確かめることが、通
常所望される。適切なレポーター遺伝子およびアッセイは、Jefferson
,GUS Gene Fusion Systems User’s Manu
al, Cambridge, England(1987)によって記載され
るようなグルクロニダーゼ(GUS)アッセイおよびOw(1986)Scie
nce 234:856−859によって記載されるようなルシフェラーゼアッ
セイを含む。これらのアッセイが、形質転換手順の直後に、または本発明に従っ
て形質転換された植物材料の再分化の間の任意の後の時点で、実施され得ること
が、理解される。
【0052】 好ましくは、形質転換された胚形成性材料、またはそれらから誘導された体細
胞胚は、次いで、十分に形質転換された体細胞胚を産生するために、植物選択薬
剤を含む再生培地に置かれる。この再生培地は、選択薬剤を補充した一般的な増
殖培地(例えば、本明細書中以下の実験の節に記載される増殖培地)であり、通
常、抗Agrobacterium抗生物質を含む。適切な植物選択薬剤には、
Geneticin(登録商標)(1〜50mg/l)、クロロサルフロン(0
.001〜0.05mg/l)、カナマイシン(100〜500mg/l)など
が含まれる。
【0053】 形質転換された胚形成性材料またはそこから誘導される体細胞胚は、形質転換
された胚形成性材料または体細胞胚が十分に形質転換された体細胞胚を産生する
のを許容するために十分な時間維持される。代表的には、カルス細胞から体細胞
胚(または体細胞胚の増殖)へのこの「再生」は、約20日間から30日間続け
られる。
【0054】 選択はまた、発芽段階(ここで、形質転換された胚は、選択薬剤を補充した発
芽培地において好結果に発芽するが、形質転換されていない胚は、発芽しない)
で可能である。初期段階の胚発芽は、胚軸伸長、子葉および葉緑素発達によって
特徴付けられる。発芽の後期段階で、子葉は広がり、胚軸は伸長し、そして主根
は発達する。分化した胚は、発芽培地(これは、本明細書中以下の実験節で詳細
に記載される)において約2週間〜12週間培養され得る。この結果が、2〜4
枚の葉を有する、長さ10〜20mmの体細胞胚である。
【0055】 発芽した胚は、小植物へのさらなる発達のために、種々の培地へ引き続き移植
される。Musaのマイクロプロパゲーションのための多くの適切な培地の例は
、刊行されている。次いで、十分に発達した小植物は、例えば、組織培養小植物
のための従来の様式で温室または他の場所へ移植され得る。
【0056】 生じる小植物の形質転換は、外因性DNAによって導入された任意の表現型に
ついて植物材料をアッセイすることによって確認され得る。特に、適切なアッセ
イは、特定のレポーター遺伝子(例えば、本明細書中上記に記載されるようなβ
グルクロニダーゼおよび/またはルシフェラーゼ)の存在を決定するために存在
する。PCR、制限酵素消化、サザンブロットハイブリダイゼーションおよびノ
ザンブロットハイブリダイゼーションのような他の手順もまた、使用され得る。
【0057】 上記に記載される方法、および以下の実施例に記載される方法は、「Gran
d Nain」および「Williams」を含む、多くの異なるMusa変種
に適用可能である。特定のプロトコルの好ましい選択は、ある程度は遺伝子型特
異的であり得る。従って、当業者は、種々のMusa変種に対して本方法を容易
に適合させ得る。
【0058】
【表1】
【0059】
【表2】
【0060】 (実施例1) コスタリカに位置する圃場からのGrand Nain花序(「花芽」)を、
出発材料として使用した。花序および苞葉を有する真の茎の末端約2cmが残る
まで、花芽の外部苞葉および花房を除去し、そして捨てた。花芽のこの部分を、
15分間20%の漂白溶液中への浸漬、続いて滅菌蒸留水での2回の短時間のす
すぎによって表面滅菌した。第30番目(大体)の花房が露出するまで、層気流
フード中で滅菌技術を使用して、この残存している花芽上の苞葉および花を、除
去および捨て続けた。この時点から、苞葉は捨てたが、花房が小さくなりすぎて
実際に取り出せなくなるまで(すなわち、大体5番目の花房まで)花房をM1培
地上に個別に置いた。花房を、16時間の明期で、冷白色蛍光下で28℃に一定
に設定した植物培養室内でインキュベートした。
【0061】 約4ヶ月後、顕微鏡検査は、27位に位置する花房(すなわち、第27番目の
花房)が、体細胞胚のクラスターを形成したことを示した。これらの体細胞胚を
、外植体から取り出し、そして25mlの液体M2培地を含む250mlのEr
lenmeyerフラスコへ移植した。このフラスコを上記に記載した植物培養
室で100rpmで振盪した。この培養物に、細胞を覆う約半分の液体を回収し
(しかし細胞自体を除去することは避ける)、そしてこれと新鮮なM2培地とを
入れ換えることによって、2ヶ月間新鮮培地を毎週補充した。2ヶ月間の期間の
終わりに、生じた胚形成性懸濁培養物(本明細書中以下「ESC1」)を、2つ
の等しい部分に液体および細胞を分け、そして各々において新鮮なM2培地を用
いて体積を25mlにすることにより、2週間ごとに培地補充を実施し、上記に
記載の同じ環境で維持および繁殖させた。
【0062】 ESC1の形質転換を、Agrobacterium tumefacien
sとの共存培養によって開始した。 Agrobacterium tumef aciens E2103の株(これは、プラスミドpNPTII2103を保
有するEHA101株である)を、液体MinA培地で増殖させた。培養物を、
液体MinAの添加によって0.1の光学密度(1mlあたり約108細菌)へ 調整し、次いで、共存培養直前に20Mのアセトシリンゴンを補充した。5ml
のこの細菌培養物を使用して、0.5mlの充填されたESC1細胞を覆ってい
る液体を置き換えた。細菌および植物細胞のこの混合物を、約5分間振盪し、次
いで約3分間静置し、その後2.5mlの細菌上清を除去した。残存する細菌懸
濁液およびESC1細胞を、4つのガラス繊維フィルターディスク上に分散させ
た。一旦均一に分散させたら、残存する遊離液体(すなわち細菌懸濁液)を除去
した。上面にESC1細胞を有する、これらのAgrobacteriumに浸
したディスクを、100Mのアセトシリンゴンを補充した固体M2培地上に置き
、そして暗所にて24℃、3日間インキュベートした。
【0063】 形質転換されたバナナ細胞についての選択およびAgrobacterium
に対する対比選択(counterselection)を、25mg/lのG
eneticin(登録商標)(選択のため)および500mg/lカルベニシ
リン(対比選択のため)を補充した固体M2培地へフィルターディスクを移すこ
とによって実施した。16時間の明期において27℃での1ヶ月のインキュベー
ション後、この培養物をフィルターディスクから取り出し、そして上記に記載さ
れるような同じ濃度の選択薬剤および対比選択薬剤を補充したM3培地へ移植し
た。球状胚(これは、約1ヶ月後に現れた)を、増殖調節因子、1mg/lのB
A、0.5mg/lのジベレリン酸(GA3)、選択薬剤および対比選択薬剤で ある500mg/lカルベニシリンおよび50mg/lのGeneticin(
登録商標)を補充した固体M4培地に置いた。
【0064】 M4培地での約3週間のインキュベーション後、発芽した胚から新たに現れた
葉におけるβグルクロニダーゼ(「GUS」)発現を証明したシュートが現れた
。GUSは、アッセイした全ての組織において発現された。このことは、発芽し
た胚が十分に形質転換されたことを示す。
【0065】 上記のようなGUSアッセイによって示されるように、選択(すなわち、Ge
neticin(登録商標)の適用)が、共存培養後1週間遅れた場合、および
400mg/lのティメントン(Timenton)がカルベニシリンの代わり
に対比選択薬剤として使用された場合、十分に形質転換された植物もまた、この
実験において産生された。
【0066】 (実施例2) 実施例1に記載されるように産生しそして維持されたGrain Nain胚
形成性懸濁培養物(ESC1)を、出発材料として使用した。
【0067】 ESC1の形質転換をAgrobacterium tumefaciens E1301株(これは、プラスミドpALS1301を保有するEHA101
である)との共存培養によって開始した。接種材料の調製および共存培養を、本
質的に実施例1に記載したように実施した。
【0068】 形質転換されたバナナ細胞ついての選択およびAgrobacteriumに
対する対比選択を、25μg/lのクロロスルフロン(選択のため)および50
0mg/lのカルベニシリン(対比選択のため)を補充した固体M2培地へ細胞
を移すことによって実施した。27℃で16時間の明期の1ヶ月のインキュベー
ション後、この培養物を、50μg/lのクロロスルフロンおよび500mg/
lのカルベニシリンを補充したM3培地へ移した。球状胚(これは、約1ヶ月後
に現れた)を、増殖調節因子(1mg/lのBA、0.5mg/lのGA3)な らびに選択薬剤および対比選択薬剤(500mg/lカルベニシリン、25μg
/lのクロロスルフロン)を補充した固体M4培地に置いた。
【0069】 M4培地での4週間のインキュベーション後に現れたシュートは、実施例1と
同様に、GUSアッセイによって示されるように形質転換されたことが証明され
た。
【0070】 実施例1においてのようなGUSアッセイによって示されるように、上記に記
載された条件の以下の変更を適用した場合、十分に形質転換された植物もまた、
本実験で産生された:1μg/lまたは50μg/lのクロロスルフロンの初期
選択、共存培養後の選択薬剤の4週間遅れの適用、MS塩の代わりにSH塩で調
製し、そして2,4−Dの代わりに1mg/lピクロラムを補充したM2培地。
【0071】 (実施例3) 再生可能なWilliams細胞懸濁液を、以下の改変を有するDhed’a D.ら(1991)(前出)によって記載されるプロトコルに本質的に従って
、 Williamsの複数分裂組織発芽培養物から発達させた:「頭皮」また は分裂組織発芽クラスターを、正常なシュートチップ培養培地において分裂組織
の高サイトカイニン処理(例えば、5〜10mg/LのBAP)を使用して産生
させた。次いでこれらの頭皮を液体ZZ培地へ移した。
【0072】 これらの培養物を、2週間で継代培養(40mlの培地および10mlの馴化
培地への1.5mlのPCV )を行ってZZ液体培地で維持した。培養物を、 何ヶ月間にもわたる増殖の精密さおよび増殖速度について最適化した。懸濁液を
、2週間ごとに継代培養しながら、25℃(光条件は重要ではない)にて回転式
振盪機(90rpm)で維持した。
【0073】 ZZ培地(好ましくは、最後の継代培養以来7日間)の細胞懸濁液を、1mm
のふるいを通す濾過によって形質転換のために調製した。液体培地を、この濾過
物から除去し、そして残りの細胞をBMS培地で洗浄した。細胞(2〜3mlの
BMS培地において0.5PCVのアリコート)を、新しい試験管へ移した。
【0074】 バイナリーベクターを、直接の凍結融解形質転換(Holsters Mら
1978, Mol. Gen. Genet. 163:181−187)お
よび引き続きの選択を介してAgrobacterium LBA4404株お
よびEHA105株(Hood E.E.ら 1993, Transgeni
c Research 2:208−218)へ形質転換した。全てのGUSベ
ースのベクターは、共存培養および対比選択(Vancanneyt Gら 1
990、 Mol.Gen.Genet.220:245−250)後に残って
いる任意の残存Agrobacteriumでの発現を防止するために、GUS
遺伝子のコード領域へスプライスされた植物イントロンを有する。
【0075】 所望のバイナリーベクターを含むAgrobacterium株のグリセロー
ルストック(−70℃で保持)を使用して、LBおよびカナマイシン(100m
g/l)の一晩懸濁を開始した。細菌凝集塊を遠心分離(30秒間)によって除
去し、次いでこの懸濁液を残存の細菌細胞をペレット化するために遠心分離(1
0分間)した。細菌ペレットを5mlの1/2MS培地およびアセトシリンゴン
(100μM)で再懸濁し、そして細菌密度を107〜108細胞/mlに調整し
た。
【0076】 Williams細胞懸濁液の形質転換は、プラスミドpVGIN(これは、
GUSイントロンおよびNPTII遺伝子を含む)を含む、Agrobacte
rium tumefaciens LBA4404株およびEHA105株と
の共存培養によって開始した。過剰の培地を、 Williams培養物から除 去し、そして3mlの細菌懸濁液を添加した。これらを、30分間インキュベー
ト(時折反転させて)しておいた。次いで細胞を4.5cmの滅菌フィルターデ
ィスク(Whatman#1)へ移し、そして過剰な培地を吸い取った。フィル
ターディスクを、固体ZZ培地および100μMのアセトシリンゴンを含むプレ
ートへ、個々に移した。共存培養を、48〜72時間、暗くした25℃インキュ
ベーターで行った。次いで、細菌増殖を止めるために、フィルターを固体ZZ培
地および500mg/lのカルベニシリンへ移した。
【0077】 形質転換されたバナナ細胞についての選択およびAgrobacterium
に対する対比選択を、共存培養させた培養物を、3〜4週間の間、100mg/
lカナマイシンおよび500mg/lのカルベニシリンを含む、液体ZZ培地へ
移すことによって行った。次いで、培養物を、安定に形質転換された組織の十分
な選択のために、液体ZZおよび10mg/lのGeneticin硫酸塩(G
−418)および500mg/lのカルベニシリンへ移した。形質転換された細
胞集団は、 Geneticinを含む培地への移入後、3〜5週間後に現れた 。形質転換された状態の胚形成性細胞クラスターを、GUSアッセイおよびPC
Rによって確認した。
【0078】 次いで、安定に形質転換され、迅速に増殖する細胞クラスターは、体細胞胚の
発芽および茎発生(caulogenesis)を介する小植物の十分な再生を
促進するために他の培地移植と共に、Dhed’aらによって記載されるような
一連の再生培地に移植され得る。
【0079】 前記の説明および実施例は、説明の目的のみのためのものであって、本発明に
一致すべき保護の範囲を限定するものではない。上記で引用された刊行物、特許
および参考文献の開示は、その全体が本明細書中で援用される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SZ,UG,ZW),EA(AM ,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM) ,AL,AM,AT,AU,AZ,BA,BB,BG, BR,BY,CA,CH,CN,CU,CZ,DE,D K,EE,ES,FI,GB,GE,GH,GM,HR ,HU,ID,IL,IS,JP,KE,KG,KP, KR,KZ,LC,LK,LR,LS,LT,LU,L V,MD,MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ ,PL,PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI, SK,SL,TJ,TM,TR,TT,UA,UG,U Z,VN,YU,ZW (72)発明者 ガッターソン, ニール アメリカ合衆国 カリフォルニア 94618, オークランド, ゴールデン ゲイト アベニュー 5169 (72)発明者 ニスベット, ギャリー エス. イギリス国 アールジー5 4エヌエイ バークシャー, ウッドレイ, ロチェス ター アベニュー 5 Fターム(参考) 2B030 AB03 AD05 AD20 CA05 CA06 CA14 CD02 CD05 CD07 CD08 CD14 CD17 4B024 AA08 AA20 BA80 CA02 DA01 EA10 FA10 GA11 HA01 4B065 AA11Y AA89X AB01 AC20 BA02 CA53

Claims (25)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 形質転換バナナ植物を作製する方法であって、バナナ胚形成
    性材料を目的の遺伝子を含むAgrobacteriumで形質転換する工程、
    および形質転換された胚形成性材料から形質転換されたバナナ植物を再生する工
    程を包含する、方法。
  2. 【請求項2】 前記胚形成性材料が胚形成性カルスである、請求項1に記載
    の方法。
  3. 【請求項3】 前記胚形成性材料が胚形成性細胞懸濁物である、請求項2に
    記載の方法。
  4. 【請求項4】 前記胚形成性材料が10日齢未満である、請求項1に記載の
    方法。
  5. 【請求項5】 前記Agrobacteriumが選択マーカーをさらに含
    む、請求項1に記載の方法。
  6. 【請求項6】 前記選択マーカーが、NPTIIまたはALSからなる群よ
    り選択される、請求項5に記載の方法。
  7. 【請求項7】 形質転換バナナ植物を作製する方法であって、バナナ体細胞
    胚を目的の遺伝子を含むAgrobacteriumで形質転換する工程、およ
    び形質転換された体細胞胚から形質転換されたバナナ植物を再生する工程を包含
    する、方法。
  8. 【請求項8】 前記Agrobacteriumが選択マーカーをさらに含
    む、請求項7に記載の方法。
  9. 【請求項9】 前記選択マーカーが、NPTIIまたはALSからなる群よ
    り選択される、請求項8に記載の方法。
  10. 【請求項10】 前記形質転換された体細胞胚を増加させて、さらなる形質
    転換された胚を生成する工程をさらに包含する、請求項7に記載の方法。
  11. 【請求項11】 バナナを遺伝的に形質転換する方法であって、該方法は、
    以下の工程: (a)体細胞性バナナ植物組織を培地において培養して、少なくとも1つの体
    細胞胚構造物または前胚構造物を得る工程; (b)該体細胞胚構造物または前胚構造物を培地において培養して、胚形成性
    材料を得る工程; (c)該胚形成性材料を、少なくとも1つの外因性DNA配列を有するAgr
    obacterium細胞で形質転換して、形質転換された胚形成性材料を生成
    する工程; (d)該形質転換された胚形成性材料を培地において培養して、少なくとも1
    つの形質転換された体細胞胚を生成する工程;および (e)該形質転換された体細胞胚を培地において発芽させて、土壌条件に移さ
    れ得る成熟した小植物を生成する工程、 を包含する、方法。
  12. 【請求項12】 工程(b)の前記体細胞胚構造物または前胚構造物が、胚
    形成性カルスを得るために培養される、請求項11に記載の方法。
  13. 【請求項13】 工程(b)の前記体細胞胚構造物または前胚構造物が、胚
    形成性細胞懸濁物を得るために培養される、請求項11に記載の方法。
  14. 【請求項14】 前記Agrobacteriumが選択マーカーをさらに
    含む、請求項11に記載の方法。
  15. 【請求項15】 前記選択マーカーが、NPTIIまたはALSからなる群
    より選択される、請求項14に記載の方法。
  16. 【請求項16】 前記選択マーカーがNPTIIである、請求項15に記載
    の方法。
  17. 【請求項17】 前記目的の遺伝子が耐病性遺伝子である、請求項11に記
    載の方法。
  18. 【請求項18】 前記形質転換された体細胞胚を増加させて、さらなる形質
    転換された体細胞胚を生成する工程をさらに包含する、請求項11に記載の方法
  19. 【請求項19】 バナナを遺伝的に形質転換する方法であって、該方法は、
    以下の工程: (a)体細胞性バナナ植物組織を培地において培養して、少なくとも1つの体
    細胞胚構造物または前胚構造物を得る工程; (b)該体細胞胚構造物または前胚構造物を培地において培養して、胚形成性
    材料を得る工程; (c)該胚形成性材料を培地において培養して、少なくとも1つの体細胞胚を
    生成する工程; (d)工程(c)において生成された該体細胞胚を、少なくとも1つの外因性
    DNA配列を有するAgrobacterium細胞で形質転換して、形質転換
    された体細胞胚を生成する工程; (e)該形質転換された体細胞胚を増加させて、さらなる形質転換された体細
    胞胚を生成する工程;および (f)該形質転換された体細胞胚を発芽させて、土壌条件に移され得る成熟し
    た小植物を生成する工程、 を包含する、方法。
  20. 【請求項20】 工程(b)の前記体細胞胚構造物または前胚構造物が、胚
    形成性カルスを得るために培養される、請求項19に記載の方法。
  21. 【請求項21】 工程(b)の前記体細胞胚構造物または前胚構造物が、胚
    形成性細胞懸濁物を得るために培養される、請求項19に記載の方法。
  22. 【請求項22】 前記Agrobacteriumが選択マーカーをさらに
    含む、請求項19に記載の方法。
  23. 【請求項23】 前記選択マーカーが、NPTIIまたはALSからなる群
    より選択される、請求項22に記載の方法。
  24. 【請求項24】 前記選択マーカーがNPTIIである、請求項23に記載
    の方法。
  25. 【請求項25】 前記目的の遺伝子が耐病性遺伝子である、請求項19に記
    載の方法。
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