JP2001509386A - コーヒーの貯蔵タンパク質 - Google Patents

コーヒーの貯蔵タンパク質

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Abstract

(57)【要約】 本発明の主題はコーヒー豆から誘導されたタンパク質、およびこれらのタンパク質の少なくとも1つをコードし、そして発現を調節するDNAである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 本発明の主題は、コーヒー豆から誘導されたタンパク質、およびこれらのタン
パク質の少なくとも一つをコードし、そして発現を調節するDNAである。
【0002】 (従来技術) 多くの植物が、その胚芽において、その塊茎において、および、特にその種子
において、その生長の間に貯蔵タンパク質を生産することができる、ことが知ら
れている。これらの貯蔵タンパク質は、特に、種子の発芽のためのアミノ酸の貯
蔵に、重要な役割を果たしている。それらはアミノ酸の構造および内容において
も、重要である。
【0003】 これらのタンパク質のいくつかは、単離されており、そして、いくつかの例に
おいては、宿主植物に発現されている。
【0004】 それゆえ、EP 0,295,959は、特に、宿主植物において、2Sと称
される貯蔵タンパク質の少なくとも1サブユニットをコードする、Bertho
lletia excelsa H.B.K.(ブラジルナッツ)から誘導され
たDNAの発現を明らかにしている。
【0005】 更に、WO 9119801は、Theobroma cacaoから誘導さ
れた2つの貯蔵タンパク質、それらの前駆体、およびそれらのタンパク質をコー
ドする遺伝子の存在を明らかにしている。
【0006】 しかしながら、現在までに、コーヒー豆から誘導された貯蔵タンパク質および
これらタンパク質の転写を調節することのできる配列は知られていない。しかし
、特にコーヒー豆における貯蔵タンパク質の元々の製造を修飾するために、その
ようなタンパク質の利用可能な配列を得ることは非常に有用である。更に、特に
、コーヒー豆における、関連する遺伝子によりコードされるタンパク質の発現を
させるために、そのようなタンパク質の転写を調節することができる配列を得る
ことは、また、非常に有用である。
【0007】 本発明の目的は、そのようなニーズに応えるためである。
【0008】 (発明の要旨) このような成果のために、本発明は、アミノ酸配列、配列番号2の、少なくと
も20の連続するアミノ酸をコードする、コーヒー豆から誘導されるDNAに関
するものである。
【0009】 本発明は、アミノ酸配列、配列番号2の、少なくとも20の連続するアミノ酸
を有するコーヒー豆から誘導される貯蔵タンパク質に関する。
【0010】 本発明の別の主題は、本発明による貯蔵タンパク質の転写を調節することがで
きる、配列番号3のヌクレオチド配列のヌクレオチド1から2509によって範
囲を設定されたDNAの全部または一部、および同様に、植物、特にコーヒーの
木で関連する遺伝子の発現を目指した、本DNAの全部または一部の使用、に関
する。
【0011】 本発明は、また、PCRを行うため、あるいは貯蔵タンパク質をコードするコ
ーヒー豆遺伝子をin vitroで検出するための、または、in vivo
で不活化するためのプローブとして、少なくとも10bpの、配列番号1の核酸
配列のヌクレオチド33から1508、またはその相補鎖により範囲を設定され
ているDNAの全部または1部の使用、に関する。
【0012】 更に、本発明は、本発明による組換え貯蔵タンパク質を発現することができる
組換え植物細胞に関する。
【0013】 最後に、本発明は、本発明によるDNAまたは組換えタンパク質の全部または
1部を含む、食品、化粧料または医薬品に関する。
【0014】 本発明は、それゆえ、コーヒー豆の貯蔵タンパク質の元々の製造を修飾するた
めに、本発明によるDNAの全部または一部の使用の可能性を公開するものであ
る。それゆえ、特に、コーヒー豆の本発明によるDNAの全部または一部の発現
を過剰発現または過小発現するのを予見することが可能である。
【0015】 (発明の詳細な説明) 本発明の目的のために、「相同核酸配列」は、少数の塩基対の置換、欠失お
よび/または挿入においてのみ、本発明による核酸配列から相異している核酸配
列を意味すると理解される。これに関連して、遺伝暗号の縮重のために、同じタ
ンパク質をコードする2つの核酸配列は、特別に、相同であると考えられる。本
発明による核酸配列で70%以上相同性を示すようなものは相同配列と考えられ
る。後者の場合、相同性は、相同配列の塩基対の数、および、本発明による核酸
配列の数の間の比率によって決定される。
【0016】 更に、本発明の目的のために、相同核酸配列は、また、ストリンジェントな条
件下でハイブリダイズする配列、即ち、準特異的なハイブリダイゼーション、ま
たはそれ程安定ではないハイブリダイゼーションを避けるために、サザンブロッ
ト法によって本発明の核酸配列をハイブリダイズすることができる核酸配列、を
意味すると理解される(Sambrook et al.Molecular
Cloning,A Laboratory Manual,Cold Spr
ing Harbour Laboratory Press,USA,198
9,Chapter 9.31−9.51)。
【0017】 最後に、本発明の目的のために、「相同アミノ酸配列」は、少なくとも1つ
のアミノ酸の置換、挿入および/または欠失においてのみ、本発明によるアミノ
酸配列から相異しているアミノ酸配列を意味すると理解される。また、本発明に
よるアミノ酸配列で50%以上の相同性を示すものは相同配列と考えられる。後
者の場合、相同性は、相同配列のアミノ酸の数、および、本発明によるアミノ酸
配列の数の間の比率によって決定される。
【0018】 記載の残りの部分において、配列の配列番号は、後に記載する配列表に示され
た配列を云う。後の記載中にあげられ、そして配列表に示されている、合成オリ
ゴヌクレオチド配列番号5から配列番号18は、Genset SA,1 pa
ssage Delaunay,75011 Paris,Franceにより
提供されたものである。
【0019】 貯蔵タンパク質はコーヒー豆にのみ存在し、内胚乳中に高度に発現される。熟
したコーヒー豆においては、それらは総タンパク質のおよそ50%近くを占め、
コーヒー豆の成熟に重要な役割を演じている。これらタンパク質は、特に、コー
ヒー豆の構造および質量、ならびにそのアミノ酸含量に影響を与える。それらは
、また、豆の発育のためのアミノ酸の貯蔵に主要な役割を演じている。
【0020】 核酸配列、配列番号1および配列番号3から誘導される核酸プライマーから出
発して通常の逆PCRを実行することにより、コーヒー豆の貯蔵タンパク質をコ
ードするDNA、および発現を調節するDNAを単離することが可能である。当
業者は、実際、例えば、このPCRを実行するに最も適したプライマーを選択す
ることができる。
【0021】 この効果を得るために、アミノ酸配列、配列番号2の、少なくとも20の連続
したアミノ酸をコードするDNAがコーヒー豆から単離されている。
【0022】 好適には、該DNAは、アミノ酸配列、配列番号2を有する貯蔵タンパク質α
β、アミノ酸配列、配列番号2、アミノ酸1から304によってアミノ酸配列、
配列番号2において範囲が設定されている開裂タンパク質α、アミノ酸305か
ら492によってアミノ酸配列、配列番号2において範囲が設定されている開裂
タンパク質β、またはこれらの配列に相同な任意の核酸配列、を含む群から選択
された、コーヒー豆から誘導される少なくとも1つのタンパク質をコードする。
【0023】 本発明の利点を挙げるとすれば、本発明は、貯蔵タンパク質αβをコードする
核酸配列、配列番号1のヌクレトチド33から1508によって範囲が設定され
ているDNA、あるいは、この配列に相同な任意の核酸配列に関するものである
。特に、本発明は、核酸配列、配列番号1において、開裂タンパク質αをコード
するヌクレトチド33から944、および/または開裂タンパク質βをコードす
るヌクレトチド945から1508を少なくとも含むDNAに関する。
【0024】 本発明は、また、PCRを実行するためのプライマーとして、あるいは少なく
とも1つの貯蔵タンパク質をコードする少なくとも1つのコーヒー豆遺伝子をi
n vitroで検出するための、または該遺伝子のin vivoでの発現を
修飾するためのプローブとしての、少なくとも10bpの、核酸配列、配列番号
1のヌクレオチド33から1508、あるいはその相補鎖によって範囲を設定さ
れた、DNAの全部または1部の使用に関する。
【0025】 本発明によるDNAは、宿主植物または微生物において、コーヒー豆から誘導
された、少なくとも1つの組換え貯蔵タンパク質を発現するために好適に使用す
ることができる。これを効果的ならしめるために、ヌクレオチド33から150
8により範囲が設定されている核酸配列、配列番号1の全部または1部を、プロ
モーターの下流、またはプロモーターおよびシグナル配列の下流、および読み枠
を保存して、ターミネーターの上流の発現ベクターに、クローニングし、そして
該ベクターを、例えば、植物、酵母または細菌に導入することができる。応用の
特別な例は後程提示される。
【0026】 更に、核酸配列、配列番号1のヌクレオチド33から1508によって範囲が
設定されているDNAの全部または1部は、コーヒー豆の貯蔵タンパク質の元々
の生産を修飾するため、および、かくして、コーヒー豆の官能品質を修飾するた
めに、突然変異によって修飾された形のコーヒー豆に有利に使用し得る。
【0027】 本発明は、また、アミノ酸配列、配列番号2を有する貯蔵タンパク質αβ、ア
ミノ酸配列、配列番号2のアミノ酸1から304によって範囲が設定されている
配列を有する開裂タンパク質α、およびアミノ酸配列、配列番号2のアミノ酸3
05から492によって範囲が設定されている配列を有する開裂タンパク質β、
またはこれらに相同である、任意のアミノ酸配列に関する。
【0028】 コーヒー豆から誘導される貯蔵タンパク質は、2つのタンパク質、開裂タンパ
ク質αおよび開裂タンパク質βに開裂される、大きな前駆体、貯蔵タンパク質α
β、に合成される、という事実は明らかにされている。開裂タンパク質αおよび
βは、少なくとも1つのジスルフィド結合を通して重合した形で再結合すること
ができる。実際、コーヒー豆の内胚乳において、開裂タンパク質αおよび/また
はβ、あるいはそれらの相同配列の重合した形に単離することが可能になってい
る。
【0029】 これを効果ならしめるために、本発明は、組換え貯蔵タンパク質αβ、αおよ
び/またはβ、の重合した形、ならびにそれらの相同配列に関する。
【0030】 本発明の別の主題は、アミノ酸配列、配列番号2を有する貯蔵タンパク質の発
現を調節することのできる、核酸配列、配列番号3のヌクレオチド1から250
9によって範囲が設定されているDNAの全部または1部に関する。
【0031】 本発明は、また、核酸配列、配列番号1のヌクレオチド33から1508によ
ってコードされる貯蔵タンパク質αβ、または関連する遺伝子によってコードさ
れるタンパク質の、コーヒー豆または異種植物における、発現が可能なために、
核酸配列、配列番号3のヌクレオチド1から2509によって範囲が設定されて
いるDNAの全部または1部の使用に関する。
【0032】 核酸配列、配列番号3のヌクレオチド1から2509によって範囲が設定され
ているDNAは、完全にまたは部分的に、読み枠を保存しつつ、関連する遺伝子
と融合することによって、そしてコーヒー豆のこの遺伝子によってコードされる
タンパク質の発現をさせるために、コーヒー中に導入される発現ベクターに全部
がクローニングされることによって、有利に使用され得る。
【0033】 本発明は、また、本発明によるDNA、または組換えタンパク質の全てまたは
1部を含む、食品、化粧料あるいは医薬品の全てを包含している。当業者は、実
際、オリゴヌクレオチドプローブにより、または適当な抗体によって、非常に低
容量でそれらの存在を検出することができる。
【0034】 本発明に従って、コーヒー豆から誘導される貯蔵タンパク質、これらタンパク
質の少なくとも1つをコードするコーヒー豆から誘導されるDNA、そしてそれ
らの転写を調節することができるDNAは、以下に記載する生化学的および分子
的解析の手段によって、より詳細に特徴づけられる。
【0035】 I. コーヒー豆の貯蔵タンパク質の同定 総タンパク質はCaturra変種のCoffea arabicaの成熟果
実から抽出された。
【0036】 これを行うために、母系組織を、急速に液体窒素中でひいて、Damerva
lら(Electrophoresis , 52−54, 1986)の方
法により粉末としたコーヒータンパク質を、3%w/v CHAPS、8.5M
尿素、0.15%w/v DTTおよび3%v/vアンホライト支持体pH3−
10を含有する溶液100μl中で可溶化した、本粉末の10mgから抽出した
【0037】 混合物を13,000gで5分間遠心分離し、コーヒー豆の総タンパク質を含
有する上清を回収する。
【0038】 一次元電気泳動を、例えば、多孔システム(Multiphore syst
em,Pharmacia Biotech AB,Bjorkagatan
30, 75182 Upsala,Sweden)を使用して、pHグラジエ
ントを基本として、この上清について、行った。これを行うのに、50μlを電
気泳動ゲル中に置いた。
【0039】 分子量に従って総タンパク質を分離するために、第2回目のSDS−PAGE
電気泳動を、第1の電気泳動から誘導されたゲルで、例えば、Bio−Rad装
置(Bio−Rad Laboratories,2000 Alfred N
obel Drive,Hercules,California 94547
USA)を用いて、Laemmli法(Nature,277, 680−6
88, 1970)に従って、標準条件下で、実施した。そのために、一次元電
気泳動から誘導されたゲルを、6M尿素、30%v/vグリセロール、2%w/
vSDS、2%w/v DTTおよび2.5%w/vヨードアセタミド、を含有
するトリスバッファー5ml/ゲルで平衡化し、第2のSDS−PAGE電気泳
動のゲル上におき、タンパク質の移動を、例えば、40mA、および12℃、9
分でBio−Rad装置で実行した。
【0040】 生成されたゲルを、Bjellqvistらの方法(Electrophor
esis,14, 1357−1365, 1993)によって、銀染色する。
【0041】 画像をスキャナー(Scanner XRS 12CX,X−Ray Sca
nner Corporation,4030 Spencer Street
,Torrance,California 90503 USA)および、例
えば、Bio Image Programme(Bio Image,777
East Eisenhower Parkway,Suite 950,A
nn Arbor,Michigan 48108、USA)で以って解析する
【0042】 二次元電気泳動により分離されたタンパク質は、Bio−Rad Trans
blot Cell(Bio−Rad, USA)で420mA、4℃、1時間
30分に保って、CAPSバッファー中PVDF膜上に転写する、そしてApp
lied Biosystems(Applied Biosystems I
nc.,850 Lincoln Centre Drive,Foster
City,California 94404 USA)の指示書に従って、ク
ーマシーブルーで染色する。
【0043】 転写後、膜を室温で乾燥し、プラスチック小袋に−18℃で保存する。
【0044】 タンパク質ブロットのN−末端配列のマイクロシーケンスは、Beckman
LF3000型のシーケンサーおよびBeckman Gold HPLCシ
ステム(Beckmann Instruments Inc.,250 Ha
rbor Boulevard Box 3100,Fullerton,Ca
lifornia 92634 USA)によって行われる。そのため、タンパ
ク質ブロットは膜外にカットし、10%v/vトリプシン、100mM Tri
s−HCl、1%v/vトリトンRTXおよび10%v/vアセトニトリルを含
む消化バッファー50μl中、pH8.3でトリプシン消化にかける。
【0045】 ペプチドは、TFA 0.05%含有水/アセトニトリルグラジエントを用い
て、C18カラム(Merck KGAA Frankfurte Stras
se 250, 64923 Darmstadt,DE)でHPLCにより、
分離し、ペプチド分画を濃縮し、30%アセトニトリルおよび0.01%TFA
に再稀釈し、上記したようにして配列を決定した。
【0046】 成熟C.arabica豆の内胚乳の失活条件下において、二次元電気泳動プ
ロフィールは、特に、70、56、32および23kDaのオーダーの明確な分
子量を有するタンパク質で代表される4つのグループのタンパク質であることを
示した。
【0047】 23kDaのタンパク質のグループの2つのタンパク質、および70kDaの
タンパク質のグループの2つのタンパク質は、開裂タンパク質βのN−末端配列
に同じN−末端配列を有していることが観察される。
【0048】 更に、32kDaのタンパク質のグループの3つのタンパク質および56kD
aのタンパク質のグループの1つのタンパク質は、開裂タンパク質αのN−末端
配列に同じN−末端配列を有するという事実が明らかにされた。
【0049】 更に、32kDaのタンパク質の1つから、5から15アミノ酸の、7つの内
部配列を確立することが可能であった。
【0050】 更に、SwissProt databank(Genetics Comp
uter Group Inc.,University Research
Park,575 Science Drive,Madison,Wisco
nsin 53711 USA)の助力により、およびFASTA progr
amme(Pearson and Lipman,Proc.Natl.Ac
ad.Sci.USA,85, 2444−2448, 1988)を用いて、
23、32、56および70kDaのタンパク質のN−末端配列および32kD
aのタンパク質の内部配列は、例えば、大豆Glycine maxのグリシニ
ン、Arabidopsis thalianaの12sタンパク質、セイヨウ
アブラナBrassica napusのcruciferin、イネOryz
a sativaのグルテリン、およびセイヨウカボチャCucurbita
maximaの11sタンパク質、のような、ある種の植物種の貯蔵タンパク質
の配列に高い相同性を有しているという事実を明らかにすることが可能であった
【0051】 これらの結果に照らして、コーヒー豆から誘導される貯蔵タンパク質の構造に
ついて、以下の仮説が可能となった。
【0052】 56kDaのタンパク質のグループは、2つのドメイン、αドメインおよびβ
ドメイン、を含む成熟貯蔵タンパク質αβ、である大きな前駆体を表わしている
。 二次元電気泳動プロフィールは、また、32kDaにいくつかのイソ型として存
在する、開裂タンパク質αの存在、および23kDaにいくつかのイソ型として
存在する、開裂タンパク質βの存在を明らかにしている。かくして、貯蔵タンパ
ク質αβのように、開裂タンパク質αおよびβは、各種イソ型として存在し得る
。最後に、70kDaのタンパク質のグループは、開裂タンパク質βの三量体の
型で存在している。 更に、13kDaの開裂タンパク質αの断片の存在が二次元電気泳動プロフィー
ルで明らかにされた。
【0053】 II. コーヒー豆に含有される貯蔵タンパク質の量およびコーヒー豆から誘導 される貯蔵タンパク質の発現の特異性の推定 コーヒー豆に含有される貯蔵タンパク質の量を、二次元電気泳動プロフィール
の全集積強度に関して、パーセントで、計算した。これを行うために、貯蔵タン
パク質αβ、開裂タンパク質α、開裂タンパク質β、開裂タンパク質βの三量体
および開裂タンパク質αの断片で表わされるタンパク質ブロットの集積強度を測
った。 二次元電気泳動プロフィールの総集積濃度は100%に等しいことが受け入れら
れた。 コーヒー豆に含有される貯蔵タンパク質の50%値がこのようにして得られる。
【0054】 更に、内胚乳以外のコーヒー豆の組織におけるコーヒー豆の貯蔵タンパク質の
発現を、また、二次元電気泳動によりしらべた。貯蔵タンパク質は、コーヒー豆
の内胚乳中で大量に合成されるのみで、胚においてはより低い割合で合成される
という事実が明らかにされ得た。
【0055】 III. コーヒー豆の総RNAsからポリA+メッセンジャーRNAsのin vitroでの単離および翻訳 総RNAを、開花後4から40週で収穫したコーヒー豆から、抽出する。
【0056】 そのため、母系組織を、粉末にされる前に、液体窒素中で急速にひいたコーヒ
ー豆から分離する。
【0057】 この粉末を、pH8で、100mM Tris−HCl、0.1%w/v S
DSおよび0.5%v/vβ−メルカプトエタノール含有バッファー8mlに再
懸濁させ、100mM Tris−HCl、pH8、を飽和したフェノール1容
量に均一化し、そして(i)フェノールの当容量で1回、(ii)フェノール:
クロロホルム(1:1)の当容量で2回、および(iii)クロロホルムの当容
量で2回、遠心分離した水層を抽出するために、12,000gで10分間、4
℃で遠心分離する。
【0058】 総核酸を、3M酢酸ナトリウム、pH5.2、の1/10およびエタノールの
2.5容量を水層に加えて、−20℃で1時間沈殿させた。
【0059】 全体を12,000g、30分間、4℃で遠心分離し、そして、LiCl(最
終的に2M)およびエタノール(2.5容量)の存在下で再び核酸を沈殿する前
に、H2O、10ml中にペレットをとりあげた。
【0060】 遠心後、総RNAsのペレットをH2O、1ml中にとり、微量の存在するD NAを除去するために、DNAase RQ1(Promega Corpor
ation,2800 Woods Hollow Road,Madison
,Wisconsin 53711 USA)で1時間、37℃で消化した。そ
して総RNAsを、上記したように酢酸ナトリウムの存在で沈殿させる前に、フ
ェノールおよびクロロホルムで処理することによって、脱タンパクした。
【0061】 総RNAsを、H2Oの500μl中にとり、260nmで分光光度測定によ り定量する。それらの量をホルムアルデヒドの存在下アガロースゲル電気泳動お
よびin vitro翻訳法により分析する。
【0062】 これを行うために、ポリA+メッセンジャーRNAs(mRNA)を、Oli
gotex−dT精製システム(Qiagen INC.,9600 De S
oto Avenue,Chatsworth,California 913
11 USA)を用いて総RNAsの500μgから精製し、そしてmRNAs
の品質をin vitroにおけるタンパク合成能により評価する。そのため、
翻訳実験をウサギ網状赤血球溶解物(Promega,USA)の存在下にmR
NAの1μgで行い、そして、かくして合成されたタンパク質を35S−メチオニ
ン(Amersham International plc.,Amersh
am Place,Little Chalfont,Buckinghams
hire HP7 9NA,UK)のとり込みにより標識する。標識されたタン
パク質は上記した二次元電気泳動により分離される。酢酸/エタノール混合物(
40/10)で固定した後、ゲルはAmplify(Amersham,UK)
の存在下にインキュベートされ、減圧下に乾燥され、そしてオートラジオグラフ
フィルムに対し−80℃に曝される。
【0063】 一方、開花後4ないし40週令の豆から抽出されたmRNAsでin vit
ro翻訳の結果、分子量1から100kDaの間の種々のタンパク質の存在が明
らかにされた。
【0064】 一方、開花後16ないし30週の間に収穫された豆から抽出されたmRNAs
でin vitro翻訳の結果、貯蔵タンパク質のαβ型に相当するタンパク質
の、大量の、存在が明らかにされた。一方、開裂タンパク質αおよびβに大きさ
において相当する翻訳産物は観察されない。この結果、上記した仮説が確認され
、それによると、これら2つの開裂タンパク質は大きなαβ前駆体のin vi
vo開裂から効果的に誘導される。
【0065】 これら貯蔵タンパク質に対するcDNAを単離するために、以下に記載するよ
うな方法で2つのライブラリーが作成された。
【0066】 IV. cDNAライブラリーの構築とスクリーニング ライブラリーの構築に必要な、cDNAの合成は、開花後16ないし30週に
収穫したコーヒー豆から抽出したmRNAを使用して、「Riboclone
cDNA合成システムM−MLV(H−)」キット(Promega,USA)
に記載された推奨に従って行われる。この反応の効率は、2つのDNA鎖の合成
中に[アルファ−32P]dCTPを添加することによりモニターされる。
【0067】 アルカリ性のアガロースゲル(Sambrook et al., Mole
cular Cloning−A Loboratory Manual,19
89)上での移動の後、新しく合成されたcDNAの大きさを0.2から4.3
kbを超える範囲にわたって評価する。DNA Dipstick キット(I
nVitrogen BV, De Schelp 12, 9351 NV
Leek, オランダ)の助けを借りて定量すると、約100ngのcDNAが
1μgのmRNAから合成されることがわかる。
【0068】 新しく合成されたcDNA(s)はRiboClone EcoRI Ada
ptator Ligation Systemキット(Promega,US
A)に記載された推奨に従って処理され、前以て制限酵素EcoRIで消化した
プラスミドpBluescript II SK(+)(Stratagene
,11011 North Torrey Pines Road,La Jo
lla,California 92037,USA)に結合され、仔ウシ小腸
アルカリ性ホスファターゼで処理することにより脱リン酸化する。
【0069】 この結合混合物の全体を、E.coli XLI−Blue MRF′株(S
tratagene,USA)に転換するために使用する。組換えベクターを含
有する細菌を、12.5μg/mlテトラサイクリン、20μg/mlアンピシ
リン、80μg/mlメチシリンを含有するLB(Luria−Bertani
)培地の皿で、IPTGおよびX−Gal(Sambrook et al.,
1989)の存在下に選択した。それらをペトリ皿で培養し、およそ300クロ
ーン/皿を得た。これらのクローンをナイロンフィルターに転写し、Boehr
inger Mannheim(Boehringer Mannheim G
mbH,Biochemica,Postfach 310120,Mannh
eim 31,DE)による推奨に従って処理した。
【0070】 更に、配列番号2のアミノ酸325から330からの配列を、ジゴキシゲニン
基(Genosys Biotechnologies Inc.,162A
Science Park,Milton Road,Cambridge C
B4 4BR,UK)の添加により5′末端に標識した核酸配列、配列番号4を
有する、比較的少し縮重した、プローブOLIGO 1、オリゴヌクレオチドプ
ローブを表わすことが可能であるので、開裂タンパク質βのアミノ酸配列中で選
択する。
【0071】 フィルターを、DIGオリゴヌクレオチド3′−末端標識キットプロトコール
(Boehringer Mannheim,DE)で定義されるハイブリダイ
ゼーション溶液中、65℃、4時間プレハイブリダイズし、プローブOLIGO
1(最終的に10pmol/ml)の存在下、37℃、10時間ハイブリダイゼ
ーションを行う。
【0072】 ハイブリダイゼーションの後、フィルターをWoodら(Proc.Natl
.Acad.Sci.USA,82, 1585−1588, 1985)によ
り定義されたプロトコールに従ってテトラメチルアンモニウムクロリドの存在下
に洗滌し、Boehringer Mannheim(DIG蛍光検出キット)
により提供された推奨に従って、CSPD(Tropix,47 Wiggin
s Avenue,Bedford,Massachusetts 01730
USA)の存在下に、免疫検出に付す。
【0073】 組換えベクターに存在する陽性クローン、記述のメモで「pCSP1」と云う
、を開花後16週に行われたcDNAライブラリーのスクリーニングから選択す
る。このベクターは、[アルファ−35S]dATPの存在下「T7シーケンシング
キット」のプロトコール(Pharmacia,Sweden)に従ってシーケ
ンスされた、ベクターpBluescript II SK(+)のEcoRI
部位にクローンされた、cDNAを含んでいる。このcDNAは配列番号1の最
後の819ヌクレオチドを含み、そして、それゆえ、貯蔵タンパク質αβをコー
ドすることができない。
【0074】 完全な貯蔵タンパク質αβをコードするcDNAを単離するために、新しい核
酸プローブ、記述のメモでSO1と云う、を合成する。このために、核酸配列、
配列番号5を有する合成オリゴヌクレオチドOLIGO 2、および核酸配列、
配列番号6を有する合成オリゴヌクレオチドOLIGO 3を用いてPCRを行
った(米国特許4,683,195号、および米国特許4,683,202号)
【0075】 PCR反応は、50mM KCl、10mM Tris−HCl、pH8.8
、1.5mM MgCl2、0.1mg/mlゼラチン、0.2mM各dNTP 、0.25μM各オリゴヌクレオチド(OLIGO 2およびOLIGO*3) およびTaq DNAポリメラーゼ(Stratagene,USA)3単位を
含む最終容量50μl中に、ベクターpCSP1 0.1ngの存在下に行った
。反応混合物をミネラルオイル50μlでカバーし、30サイクル(94℃−3
0秒、42℃−30秒、72℃−2分)、次いで最終延長72℃、7分、インキ
ュベートした。増幅後得られた断片をMicrocon 100カートリッジ(
Amicon INC,72 Cherry Hill Drive,Beve
rly,Massachusetts 01915 USA)で精製し、この断
片50ngを、Megaprimeキット(Amersham,UK)に従って
[アルファ−32P]dCTP50μCiでランダムプライマー伸長により標識した
【0076】 更に、プローブOLIGO 1でスクリーニングする間に使ったナイロンフィ
ルターを、0.2N−NaOH−0.1%SDS(w/v)の存在下、15分、
37℃、2回洗滌により脱ハイブリダイズし、6xSSC、1xDenhart
(0.2%Ficoll、0.2%ポリビニルピロリドン、0.2%BSA画分
IV)および変性サケ精子DNA50μg/mlを含む溶液中で、4時間、65
℃にて、プレハイブリダイズした。次いで、標識プローブSO1の全体と同じ溶
液中で10時間、65℃にてハイブリダイズし、2xSSC−0.1%SDS、
1xSSC−0.1%SDSおよび0.1xSSC−0.1%SDSの存在下に
、継続して、30分、65℃にて3回洗滌した。
【0077】 組換えベクターに存在する陽性クローン、記述のメモでpCSP2と云う、を
開花後30週に行われたcDNAライブラリーのスクリーニングから選択する。
このベクターは、アミノ酸配列、配列番号2および理論分子量54999Daを
有する、完全な貯蔵タンパク質αβをコードするcDNAに相当する、1706
bpの配列番号1を含む。配列番号2でSwissProt databank
で検索すると、このコーヒータンパク質はタイプ11s植物貯蔵タンパク質のフ
ァミリーに属することが確認された。
【0078】 前駆体の開裂部位は、他のタイプ11s植物タンパク質(Borroto a
nd Dure,Plant Mol.Biol., 113−131, 1
987)の全てに見られるように、アミノ酸配列、配列番号2のアミノ酸304
および305の間に位置している。このことは、また、上記した開裂タンパク質
βのN末端シーケンシングによっても確認される。従って、開裂タンパク質αは
アミノ酸配列、配列番号2の最初の304アミノ酸に相当しているのに対し、開
裂タンパク質βはこの配列の最後の188アミノ酸に相当している。αおよびβ
の理論分子量は、それぞれ、34125Daおよび20892Daであり、「コ
ーヒー豆の貯蔵タンパク質の同定」で、上記したのと一致している。
【0079】 上記で解析した開裂タンパク質αおよびβのN末端配列は、2、3のアミノ酸
を除き、アミノ酸配列、配列番号2に見出される。これらの相異は、多分、2、
3のアミノ酸によりそれぞれ異なっている、それらのタンパク質のいくつかのイ
ソ型の存在により、説明される(Shirsat,Developmental
Regulation of Plant Gene Expression
,Grierson Ed.,Blackie,Chapman and Ha
ll NY,153−181, 1991)。
【0080】 V. Coffea arabica豆の発生中の貯蔵タンパク質αβをコード する遺伝子の発現 発生の種々の段階において収穫したコーヒー豆における、貯蔵タンパク質αβ
をコードする遺伝子の発現(開花後、9、12、16、30および35週)をモ
ニターする。
【0081】 これを行うため、これらコーヒー豆の総RNAs10μgを、ホルムアミド(
50%)およびホルムアルデヒド(最終濃度0.66M)の存在下、1xMOP
Sバッファー(20mM MOPS、5mM酢酸ナトリウム、1mM EDTA
、pH7)中で、15分、65℃にて失活させた。
【0082】 それらを、最終濃度として2.2Mホルムアルデヒドを含有する1.2%アガ
ロースゲル上で、1xMOPSバッファーの存在下、6時間、2.5V/cmで
、電気泳動にて分離した。
【0083】 移動後、RNAsをSambrookら、1989に従ってエチジウムブロミ
ド(BET)で染色する、それにより、16sおよび23sのリボソームRNA
sの蛍光強度からゲル上に沈着した量の標準化が可能となる。
【0084】 総RNAsを、Boehringer Mannheim(Boehring
er Mannheim,DE)により提供された推奨に従って、正に荷電した
ナイロン膜に転写し固定する。プレハイブリダイゼーションおよびハイブリダイ
ゼーションを、上記IV章に記載した条件に従って行う。
【0085】 貯蔵タンパク質αβをコードするmRNAsは、開花後9週間までに収穫され
た豆から、完全に欠けている。それらは、開花後12週間に収穫された豆におい
て非常に弱く検出され始め、そして開花後16および30週の間に収穫された豆
において非常に豊富になり、再び成熟コーヒー豆(開花後35週間)において非
常に弱く出現しはじめる。全ての場合において、プローブSO1は、推定サイズ
約1.8kb付近が核酸配列、配列番号1のそれに近いmRNAの1クラスのみ
とハイブリダイズする。
【0086】 mRNAの蓄積の速度論は、貯蔵タンパク質の遺伝子の大部分に観察されたも
のと類似している(Shirsat,1991)。コーヒー豆の熟成期間中に行
われた組織実験によると、開花後12および16週間の間のmRNAの量の増加
は内胚乳による周乳の吸収の時と同じに起こることが観察された。二次元電気泳
動により上記で行われた解析と比較して、豆の熟成期間中のタンパク質の蓄積に
おいて、mRNAの蓄積の速度論と貯蔵タンパク質のそれは完全な重ねあわせで
あることが見出された。成熟段階において、相当するメッセンジャーRNAsが
存在しないのに貯蔵タンパク質が残存するのは、in vivoにおけるこれら
タンパク質の高い安定性により説明される。これらの観察によると、そして他の
植物種において示されたように(Shirsat,1991)、貯蔵タンパク質
αβをコードする遺伝子の発現は、コーヒー豆の内胚乳中に特異的に発現される
、遺伝子の転写を調節することのできる配列、プロモーターにより必須的に制御
されていることが明らかである。
【0087】 VI. コーヒー豆の貯蔵タンパク質αβをコードする遺伝子のプロモーターの 単離 Coffea arabicaの貯蔵タンパク質αβをコードする遺伝子のプ
ロモーターはOchmanら(Genetics 120,621−623,
1988)の方法に従っていくつかの逆PCRsにより単離された。
【0088】 これを行うため、Rogers及びBendich(Plant Mol.B
iol.Manual,Gelvin,Schilperoort及びVerm
a編、Kluwer Academic Publishers Dordre
cht,オランダ,A6,1−11,1993)により記載されたプロトコルに
従って、C.arabica,Caturra変種の若い葉から、コーヒーの核
DNAを単離する。
【0089】 このDNAの0.5から1μgを、例えばDraI、HincIIおよびNd
eIのような、いくつかの制限酵素で消化し、フェノール:クロロホルム(1:
1)で処理し、そして酢酸ナトリウム最終濃度0.3Mおよびエタノール(2.
5容量)の存在下、12時間、−20℃にて沈殿させた。
【0090】 10,000g、15分間、4℃にて遠心分離後、DNAを30mM Tri
s−HCl、pH7.8、10mM MgCl2、10mM DTTおよび0. 5mM rATPを含有する連結反応バッファー約500μl中にとり、そして
約1ないし2ng/μlの最終DNA濃度を得た。連結反応は0.02Weis
s u/μlのT4DNAリガーゼの存在下、12時間、14℃にて行い、自己
結合ゲノムDNAを上記したようにして沈殿させ、DNA Dipstick
キット(InVitrogen,Netherlands)で定量する前に、H 2 O、20μlにとる。
【0091】 a)逆PCR反応1 この第1の反応は、核酸配列、配列番号7を有する合成オリゴヌクレトチドS
O10、および核酸配列、配列番号8を有する合成オリゴヌクレトチドSO11
、を使用して行う。
【0092】 この逆PCR反応は、50mM KCl、10mM Tris−HCl、pH
8.8、1.5mM MgCl2、0.1mg/mlゼラチン、0.2mM各d NTP、0.25μM各オリゴヌクレオチド(SO10およびSO11)および
Taq DNAポリメラーゼ3単位(Stratagene,USA)を含有す
る最終容量50μl中の結合ゲノムDNA50ngの存在下で行う。次に、反応
混合物を、ミネラルオイル50μlでカバーし、30サイクル(94℃−30秒
、56℃−30秒、72℃−3分)、次いで最終延長サイクル72℃、7分、イ
ンキュベートした。
【0093】 増幅したDNA断片は、分子ハイブリダイゼーションにより解析し(J.So
uthern,Mol.Biol.98, 503−517, 1975)、1
%ゲル上で電気泳動により分離し、エチジウムブロミドで染色して、正荷電ナイ
ロン膜(Boehringer Mannheim,DE)上に0.4N Na
OHの存在下、12時間転移する。
【0094】 転移後、膜を15分間、120℃にて焼き、「DIGオリゴヌクレオチド3′
−末端標識キット」のプロトコール(Boehringer Mannheim
,DE)で定義されたハイブリダイゼーション溶液中で65℃、4時間、プレハ
イブリダイズする。
【0095】 膜は、核酸配列、配列番号9を有し、ジゴキシゲニン基で5′−末端を標識し
た合成オリゴヌクレオチドSO12(10pモル/ml)の存在下、37℃、1
0時間ハイブリダイズする。
【0096】 ハイブリダイゼーションの後、フィルターをWoodら、1985、により定
義されたプロトコールに従いテトラメチルアンモニウムクロリドの存在下に洗滌
し、DIG蛍光検出キット(Boehringer Mannheim,DE)
に記載の推奨に従い、CSPD(Tropix,USA)の存在下に免疫検出に
付す。
【0097】 オートラジオグラフィの後、プローブSO12に結合した、制限酵素Hinc
IIで最初消化したゲノムDNAの逆PCR反応から誘導された、約1.7kb
のDNA断片の存在を検出する。
【0098】 このDNAを、ベクターpCR−Script(SK+)(Stratage
ne,USA)にクローニングする。そのために、逆PCR反応の10μlを滅
菌水100μlと混合し、混合物をMicrocon100カートリッジ(Am
icon,USA)中、10分、3000gで遠心分離する。
【0099】 かくして精製したDNA3μlを、その付着末端を平滑末端に変換するため、
天然のPfu DNAポリメラーゼ(Stratagene,USA)の存在下
に処理する。この反応を、10mM KCl、6mM(NH42SO4、20m M Tris−HCl、pH8.0、0.1% Triton X−100、2
mM MgCl2、各dNTPの1mM、10μg/ml BSAを含有する最 終容量10μl中で行い、反応混合物を50μlミネラルオイルでカバーし、3
0分、72℃にてインキュベートし、次いで、この反応混合物の1μlをベクタ
ー、pCR−Script SK(+)と結合(ligation)反応に直接
使用する。
【0100】 この結合(ligation)混合物(10μl)の全部を、E.coli
XLI−Blue MRF′株(Stratagene,USA)に転移するの
に使用する。組換えベクターを含む細菌を、アンピシリン20μg/ml、メチ
シリン80μg/mlを含むLB培地およびIPTGおよびX−Gal(Sam
brook et al.,1989)の存在下、皿上で選択する。
【0101】 形質転換の最後に、約100クローンを得、それらをナイロンフィルター上に
転移し、下記文献に記載された条件に従って、プローブSO12で、分子コロニ
ーハイブリダイゼーション(Grunstein and Hogness,P
roc.Natl.Acad.Sci.USA 72, 3961−3965,
1975)により、解析する。このスクリーニングで、組換えベクターpCS
PP1に存在する陽性クローンを単離することが可能である。このベクターは、
ベクターpCR−Script(SK+)のSfrI部位にクローンされ、オー
トラジオグラフィにより検出されるゲノムDNA断片を含有する。このDNAは
、[アルファ−35S]dATPの存在下、Pharmacia(T7シーケンシン
グキット)により定義されたプロトコールに従って、配列を決定する。それは、
HincII制限部位により各末端が縁取られた、核酸配列、配列番号3の最後
の1717塩基対を含む。それは、貯蔵タンパク質αβをコードする遺伝子の翻
訳開始のためのコドンの上流に750塩基対およびこの核遺伝子の最初の968
塩基対を含有している。この遺伝子は多重遺伝子族に属するという事実から、以
下CSP1と称する。
【0102】 CSP1遺伝子の部分配列は、同じサイズ(111bp)の2つのイントロン
の存在が示され、第1のものは、核酸配列、配列番号3のヌクレオチド2811
−2921の間に、第2のものは、ヌクレオチド3239−3349の間にそれ
ぞれ位置している。これら2つのイントロンは、例えば、Arabidopsi
s thalianaにおいて観察されたものよりは小さなサイズを有するが、
一方で、この植物において見られたのと同じ場所に位置している(Pangら、
Plant Mol.Biol.11, 805−820)。
【0103】 b) 逆PCR反応2:一次スクリーニング 核酸配列、配列番号3のHincII部位(位置1763)の上流に位置する
核酸配列を得るために、今回、プラスミドpCSPP1に前以てクローニングし
た配列から推理し、そして核酸配列、配列番号10および配列番号11をそれぞ
れ有する、合成オリゴヌクレオチドSO16およびSO17を使用して、別の逆
PCR反応を行う。
【0104】 この逆PCR反応は、以下のパラメーター:オリゴヌクレオチドの付着は57
℃で行い、35重合化サイクルを行った、ことを除き、逆PCR反応1で記載さ
れたのと同じ条件下で行う。
【0105】 上記で定義したように、このPCRで増幅されたDNA断片は、電気泳動ゲル
上で分離された後、分子ハイブリダイゼーションにより解析され、そしてナイロ
ン膜上に転移される。この膜を、6xSSC、1xDenhart(0.2%F
icoll、0.2%ポリビニルピロリドン、0.2%BSA分画IV)および
変性サケ精子DNA50μg/mlを含む溶液中で4時間、65℃でプレハイブ
リダイズし、次いでプローブSO1016と共に同じ溶液中で10時間、65℃
にてハイブリダイズする。
【0106】 このプローブは、ベクターpCSPP1の0.1ngの存在下、50mM K
Cl、10mM Tris−HCl、pH8.8、1.5mM MgCl2、0 .1mg/mlゼラチン、0.2mM各dNTP、0.25μM各オリゴヌクレ
オチド(SO10およびSO16)、およびTaqポリメラーゼ(Strata
gene,USA)3単位を含む最終容量50μl中で、上記した合成オリゴヌ
クレオチドSO10およびSO16を使用してPCRにより実際合成される。反
応混合物をミネラルオイル50μlでカバーし、30サイクル(94℃−30秒
、46℃−30秒、72℃−2分)、次いで最終延長サイクル72℃、7分、イ
ンキュベートする。増幅後得られた断片(698bp)は、Microcon
100カートリッジ(Amicon,USA)で精製し、この断片50ngを、
Megaprimeキット(Amersham,UK)プロトコールに従って、
[アルファ−32P]dCTPの50μCiと共に、ランダムプライマー伸長法によ
り標識する。
【0107】 ハイブリダイゼーションの後、膜を2xSSC−0.1%SDS、1xSSC
−0.1%SDSおよび0.1xSSC−0.1%SDSの存在下、連続して、
30分、65℃にて、3回洗滌し、オートラジオグラフィにより解析して、プロ
ーブSO1016に結合する約1kbのDNA断片を検出する。
【0108】 制限酵素NdeIで最初消化されたゲノムDNAで、逆PCR反応から誘導さ
れたこのDNAは、次いで、Pfu DNAポリメラーゼで処理され、上記した
ように、ベクターpCR−Script(SK+)に結合する。この結合体は、
E.coli XL1−Blue MRF′に形質転換するのに使用され、形質
転換体を選択し、上記した条件に従ってプローブSO1016との分子ハイブリ
ダイゼーションにより解析する。このスクリーニングで、ベクターpCSPP2
を有する陽性クローンが単離される。期待したように、このベクターは、ハイブ
リダイゼーションにより前以て同定されたDNA断片のベクターpCR−Scr
ipt(SK+)のSfrI部位にクローニングされている。NdeI制限部位
により各末端が縁取られている、核酸配列、配列番号3のヌクレオチド1514
および2523の間のDNAセグメントに相当し、そして、従って、ベクターp
CSPP1にクローニングされたゲノムDNA断片の上流に加わった250bp
を含んでいる、後者が配列決定される。
【0109】 c) 逆PCR反応2:二次スクリーニング 核酸配列、配列番号3のヌクレオチド1から1513をクローニングするため
、別の分子ハイブリダイゼーションを、逆PCR反応2から誘導されたDNA断
片で行う。
【0110】 これを行うために、SO1720という、使用するプローブを、ベクターpC
SPP2にクローニングしたコーヒー核DNAの配列から推測し、上記したオリ
ゴヌクレオチドSO17および核酸配列、配列番号12を有するオリゴヌクレオ
チドSO20を使用し、PCRにより合成する。この反応を、プローブSO10
16の合成で使われたと同じ条件下、但しオリゴヌクレオチドの付着温度は50
℃で行う、においてベクターpCSPP2の0.1ngで行う。増幅後に得た断
片(262bp)を上記により標識し、それを逆PCR反応2をテストするプロ
ーブとして使用する。
【0111】 プローブSO1016と共に、逆PCR反応2の産物のスクリーニングの間に
使用したナイロン膜は、0.2N NaOH−0.1%SDS(w/v)の存在
下、15分間、37℃にて2度洗滌して脱ハイブリダイズし、プレハイブリダイ
ズし、プローブSO1720と、上記したようにしてハイブリダイズする。
【0112】 このハイブリダイゼーションの終わりに、制限酵素DraIで最初消化したゲ
ノムDNAで逆PCR反応2から誘導された、約1.9kbのDNA断片が検出
される。上記したように、このDNAはPfuDNAポリメラーゼで処理され、
ベクターpCR−Script(SK+)に結合し、そして完全な結合体をE.
coli XLI−Blue MRF′株に形質転換する。
【0113】 形質転換体を、選択し、プローブSO1720と共に分子ハイブリダイゼーシ
ョンによりスクリーニングする。かくして、ハイブリダイゼーションによって前
以て同定されたDNA断片のベクターpCR−Script(SK+)のSfr
I部位にクローニングされたベクターpCSPP3中に存在している陽性クロー
ンを単離することが可能である。DraI制限部位により各末端が縁取られた、
核酸配列、配列番号3のヌクレオチド1および1886の間のDNAセグメント
に相当する、後者が配列決定される。それは、それゆえ、ベクターpCSPP2
にクローニングされたゲノムDNA断片の上流に加えて1513塩基対を含んで
いる。
【0114】 d) ゲノムDNA断片のクローニング 逆PCR実験で、ゲノム中の非連続性DNA断片を互いに結合することにより
、キメラリニア分子を形成する(Ochman et al.,1988)。更
に、突然変異頻度の測定の結果、PfuDNAポリメラーゼはTaq DNAポ
リメラーゼよりも約12倍正確であり、PCR増幅中の点突然変異の可能性を減
じることを示している(Lundberg et al.,Gene 108
1−6, 1991)。
【0115】 このような理由から、PCR反応は、Pfu DNAポリメラーゼの存在下に
、C.arabica、Caturra変種の天然ゲノムDNAで行われる。こ
の反応は、10mM KCl、6mM(NH42SO4、20mM Tris− HCl、pH8.0、0.1% Triton X−100、2mM MgCl 2 、10μg/ml BSA、0.2mM各dNTP、0.25μMオリゴヌク レオチド、上記したSO10およびSO20およびPfuDNAポリメラーゼ3
単位を含む最終容量50μl中で、ゲノムDNA10ngの存在下で実行される
。オリゴヌクレオチドSO10は、ヌクレオチド2512および2534の間の
核酸配列、配列番号3のアンチセンス鎖に位置し、オリゴヌクレオチドSO20
は、ヌクレオチド1565および1584の間の核酸配列、配列番号3のセンス
鎖に位置する。反応混合物をミネラルオイル50μlでカバーし、45サイクル
(94℃−30秒、50℃−30秒、72℃−3分)、次いで最終延長サイクル
72℃で7分間、インキュベートする。
【0116】 このPCRに続いて、単一断片が得られ、それをベクターpCR−Scrip
t(SK+)にクローニングし、ベクターpCSPP4を得る。配列決定によっ
て、このゲノムDNA断片はオリゴヌクレオチドSO10とSO20の間の配列
に相当することが示される。このPCR反応で増幅されたDNAは、以下に記載
する、ベクターの構築に使用する。
【0117】 VII. Coffea arabicaの貯蔵タンパク質αβをコードする遺 伝子のプロモーターの機能的解析に必要な遺伝的形質転換ベクターの構築 核酸配列、配列番号3の2510に存在する、翻訳開始部位の上流に位置する
配列を、形質転換植物の豆において、レポーター遺伝子uidAの発現を調節す
る能力をテストするために、解析する。
【0118】 これを行うため、バイナリー形質転換ベクター(binary transf
ormation vector)pBI101(Clontech Labo
ratories Inc.,1020 East Meadow Circl
e,Palo Alto,California 94303−4230 US
A)で、いくつかの構築を行った。このベクターは、β−グルクロニダーゼ(G
US)をコードするレポーター遺伝子uidA、およびネオマイシンホスホトラ
ンスフェラーゼをコードする細菌の遺伝子nptIIを有している。後者は、形
質転換植物においてカナマイシンに対する抵抗性を付与する。これら2つの遺伝
子は、この細菌に感染した植物のゲノムに伝達されることのできるDNA領域を
決定するAgrobacterium tumefaciensのプラスミドp
TiT37(Bevan,Nucl.Acids Res.12, 8711−
8721, 1984)のT−DNAの右端および左端により縁取られている。
【0119】 ベクターpBI101を制限酵素BamHIで消化し、供給者により決められ
たプロトコールに従い仔ウシアルカリ性ホスファターゼ(Promega,US
A)処理により脱リン酸化する。
【0120】 次に、ベクターpCSPP4の存在下PCRにより得た異なったサイズのDN
A断片、Pfu DNAポリメラーゼのDNA断片、および核酸配列、配列番号
13の5′末端に含まれる2つの合成オリゴヌクレオチドのDNA断片、をベク
ターpBI101にクローニングする。この配列は、PCR産物をベクターpB
I101に同じ酵素で直線化してクローニングさせるBamHI制限部位を含む
【0121】 一方では、プロモーターに結合できる合成オリゴヌクレオチド、他方では、核
酸配列、配列番号14を有するオリゴヌクレオチドBAGUSを使用する。後者
の使用は、制限酵素BamHIでPCR産物を消化した後、コーヒー豆の貯蔵タ
ンパク質αβの初めの5アミノ酸と得られるβ−グルクロニダーゼのN末端の間
を翻訳融合を可能にする。
【0122】 a) pCSPP5の構築 PCR反応を、10mM KCl、6mM (NH42SO4、20mM T ris−HCl、pH8.0、0.1% Triton X−100、2mM
MgCl2、0.2mM各dNTP、10μg/ml BSA、核酸配列、配列 番号15を有する0.25μMオリゴヌクレオチドUP210、および核酸配列
、配列番号14を有するBAGUS、およびPfuDNAポリメラーゼ3単位を
含む容量50μl中で、プラスミドpCSPP4の5ngと共に行う。反応混合
物を、ミネラルオイル50μlでカバーし、30サイクル(94℃−30秒、5
5℃−30秒、72℃−2分)、次に最終延長サイクルを72℃で7分間インキ
ュベートする。
【0123】 約950bpのPCR断片を、Microcon 100カートリッジ(Am
icon,USA)で精製し、BamHI(Promega,USA)で12時
間、37℃にて消化し、供給者により提供された推奨に従って、T4DNAリガ
ーゼ(Promega,USA)の存在下、直線化ベクターpBI101に結合
する。次に、E.coli XLI−Blue MRF′株を完全な連結反応混
合物(ligation mixture)と共に形質転換する。プラスミドを
、いくつかの形質転換体から個別に抽出し、バイナリーベクターにおいてPCR
断片の配位を決定するために配列決定する。この解析で、プラスミドpCPP5
を選択することが可能となる。
【0124】 b) pCSPP6の構築 このベクターの構築は、オリゴヌクレオチドUP210を、核酸配列、配列番
号16を有するオリゴヌクレオチドUP211で置換する他は、ベクターpCS
PP5について記載したと同様にして行う。ベクターpBI101に正確に配位
している、PCR産物(約700bp)のクローニングは、ベクターpCSPP
6を与える。
【0125】 c) pCSPP7の構築 このベクターの構築は、オリゴヌクレオチドUP210を、核酸配列、配列番
号17を有するオリゴヌクレオチドUP212で置換する他は、ベクターpCS
PP5について記載したと同様にして行う。ベクターpBI101に正確に配位
している、PCR産物(450bp)のクローニングは、ベクターpCSPP7
を与える。
【0126】 d) pCSPP8の構築 このベクターの構築は、オリゴヌクレオチドUP210を、核酸配列、配列番
号18を有するオリゴヌクレオチドUP213で置換する他は、ベクターpCS
PP5について記載したと同様にして行う。ベクターpBI101に正確に配位
している、PCR産物(250bp)のクローニングは、ベクターpCSPP8
を与える。
【0127】 VIII. Agrobacterium tumefaciensの形質転換 上記のベクター(pCSPP5−8)、ならびにプラスミドpBI101およ
びpBI121(Clontech)を、個別に、Anら(Plant Mol
.Biol.Manuel,Gelvin,Schilperoort and
Verma Eds,Kluwer Academic Publisher
s Dordrecht,Netherlands,A3, 1−19, 19
93)によって記載された、直接形質転換法に従って、無処置の(disarm
ed)Agrobacterium tumefaciens C58pMP9
10株(Koncz及びSchell,Mol.Gen.Genet.204,
383−396,1986)に導入する。各形質転換に対して、組換えAgro
bacterium tumefaciensクローンを、カナマイシン(50
μg/ml)およびリファンピシン(50μg/ml)を補充したLB培地で選
択する。
【0128】 Agrobacterium tumefaciensに導入されたプラスミ
ドの構造をチェックするため、Anら(1993)により記載された急速ミニ調
製技術により抽出し、E.coli XLI−Blue MRF′株に逆形質転
換(reverse transformation)の後、制限地図法(re
striction mapping)により解析する。
【0129】 プラスミドpBI101においては、プロモーターを欠いているので遺伝子u
idAは沈黙している。対照的に、この同じ遺伝子が、ベクターpBI121で
形質転換された植物においては発現する、なぜなら構成CaMV 35Sプロモ
ーター(Jefferson et al.,J.EMBO, , 3901
−3907, 1987)の制御下にあるからである。これらの2つのプラスミ
ドはレポーター遺伝子uidAの発現の陰性および陽性対照としてそれぞれ使用
された。
【0130】 IX. Nicotiana tabacumの形質転換および再生 Nicotiana tabacum var. XHFD8の形質転換は、
Horschら(Plant Mol.Biol.Manuel,Gelvin
,Schilperoort and Verma Eds,Kluwer A
cademic Publishers Dordrecht,Netherl
ands, A5, 1−9, 1993)により記載されたプロトコールに従
って、上に記したベクター(pCSPP5−8、pBI101およびpBI12
1)で行う。
【0131】 これを行うため、in vitroで発芽した苗木の葉のディスクを、600
nmでOD測定値が0.2と0.3の間に得られるようにした、0.9%NaC
l溶液で稀釈したAgrobacterium tumefaciensの形質
転換定常期培養で約2分間インキュベートする。3MMペーパー(Whatma
nn)で乾燥し、選択圧をかけないで、MS−stem培地(MS塩4.3g/
l、しょ糖30g/l、寒天8g/l、ミオイノシトール100mg/l、チア
ミン10mg/l、ニコチン酸1mg/l、ピリドキシン1mg/l、ナフタレ
ン酢酸(NAA)0.1mg/l、ベンジルアデニン(BA)1mg/l)(M
urashige and Skoog,Physiol.Plant 15
473−497, 1962)で培養箱中でインキュベートする。
【0132】 3日後、ディスクを、カルスを得るように、形質転換細胞を繁殖させるため、
カナマイシン(100μg/ml)およびセフォタキシム(400μg/ml)
を補充したMS培地に移す。これらディスクを毎週新鮮な「MS−stem」培
地で継代培養する。
【0133】 21から28日後に、発芽した芽をカルスから切り出し、標準MS培地、即ち
植物ホルモン不含有、カナマイシン(100μg/ml)およびセフォタキシム
(200μg/ml)を補充したMS培地、で継代培養する。ペトリ皿に発根し
た後、苗木をピートおよびコンポストからなる培養基の陶製ポットに移植し、温
度25℃、光周期16時間で温室で生育させる。各形質転換実験で、30苗木(
R0世代)を選択する。これら全ての苗木は、形態的に正常であり、繁殖力があ
ることが証明された。それらは自家受粉し種子を与えた(R1世代)。
【0134】 X. Agrobacterium tumefaciensで形質転換したタ バコ植物のゲノムDNAの解析 トランスジェニックタバコ植物のゲノムDNAを、Rogers and B
endich(Plant Mol.Biol.Manuel,Gelvin,
Schilperoort and Verma Eds,Kluwer Ac
ademic Publishers Dordrecht,Netherla
nds, A6, 1−11, 1993)により記載されたプロトコールに従
って、葉から抽出し、そしてPCRおよびSouthern−Blot技術に従
って分子ハイブリダイゼーションによって解析する。
【0135】 PCR反応は、50mM KCl、10mM Tris−HCl、pH8.8、1 .5mM MgCl2、0.1mg/mlゼラチン、0.2mM各dNTP、T aq DNAポリメラーゼ3単位、後の配列表に記載される配列番号19を有す
る、オリゴヌクレオチドBI104の0.25μM、および後の配列表に記載さ
れる配列番号20を有する、オリゴヌクレオチドBI105の0.25μM、を
含有する50μlの最終容量中のDNA10ngで行う。オリゴヌクレオチドB
I104はプラスミドpBI101のBamHI部位の27bp下流に位置し、
オリゴヌクレオチドBI105はプラスミドpBI101のBamHI部位の7
3bp上流に位置している。PCR反応は、30サイクル(94℃−30秒、5
4℃−30秒、72℃−2分)まで、次いで7分、72℃(最終延長)で行う。
【0136】 プラスミドpBI101(陰性対照)、pBI121(陽性対照)、pCSP
P5、pCSPP6、pCSPP7およびpCSPP8で形質転換したトランス
ジェニックタバコ植物から増幅したDNA断片は、それぞれ、分子量、約280
bp、1030bp、1230bp、980bp、730bpおよび430bp
を有している。全ての場合において、レポーター遺伝子uidAの上流に最初に
クローニングした断片は無傷であることが結論づけられる。
【0137】 Agrobacterium tumefaciensと共に形質転換したタ
バコ植物からのDNA10μgをBamHIで消化する。次に、得られた制限断
片を、アガロースゲル(1%)で電気泳動により分離し、DNAを、プローブu
idAおよびプローブnptIIで個別にハイブリダイズする前に、ナイロンフ
ィルター上に転移する。
【0138】 プローブuidAは、後の配列表に記載する配列番号21を有する、合成オリ
ゴヌクレオチドGMP1、および後の配列表に記載する配列番号22を有する、
合成オリゴヌクレオチドGMP2を用いて、ベクターpBI101の0.1ng
の存在下で、50mM KCl、10mM Tris−HCl、pH8.8、1.5 mM MgCl2、0.1mg/mlゼラチン、0.2mM各dNTP、0.2 5μM各オリゴヌクレオチドおよびTaq DNAポリメラーゼ(Strata
gene,USA)3単位、を含有する最終容量50μlで、PCRにより合成
される。反応混合物を、ミネラルオイル50μlでカバーし、30サイクル(9
4℃−30秒、46℃−30秒、72℃−2分)、次いで72℃で7分間、1サ
イクル、インキュベートする。
【0139】 プローブnptIIは、後の配列表に記載する配列番号23を有する、合成オ
リゴヌクレオチドNPTII−1、および後の配列表に記載する配列番号24を
有する、合成オリゴヌクレオチドNPTII−2を用いて、ベクターpBI10
1の0.1ngの存在下で、50mM KCl、10mM Tris−HCl、pH 8.8、1.5mM MgCl2、0.1mg/mlゼラチン、0.2mM各d NTP、0.25μM各オリゴヌクレオチドおよびTaq DNAポリメラーゼ
(Stratagene,USA)3単位、を含有する最終容量50μlで、P
CRにより合成される。反応混合物を、ミネラルオイル50μlでカバーし、3
0サイクル(94℃−30秒、46℃−30秒、72℃−2分)、次いで72℃
で7分間、1サイクル、インキュベートする。
【0140】 これらの2つのプローブを精製し、テストVIに前記したようにして標識する
【0141】 各プローブについて得られたハイブリダイゼーションプロフィールを、T−D
DNAの一重非再配列コピーであるゲノムに集積されている、Agrobact
erium tumefaciensと共に形質転換したタバコ植物を選択する
ために、比較する。これら植物の選択は、また、これら植物のR1種子が標準M
S培地においてin vitroで発芽した後、カナマイシン抵抗性の性質の分
離を解析した結果により確認される。実際、この場合、カナマイシン抵抗性々状
の3/4−1/4の分離が観察され、このことは、核DNAの単一座におけるT
−DNAの集積に適合している。
【0142】 XI. コーヒープロモーターの機能的性質およびトランスジェニックタバコ植 物におけるその誘導体の研究 本研究はR0世代植物およびR1世代成熟種子で実施される。
【0143】 GUS活性の測定は、それゆえ、基質としてMUG(メチル−ウンベリフェリ
ル−グルクロニド)を用い、蛍光定量法により、MU(メチルウンベリフェロン
)の出現を測定することにより、Jeffersonら(1987)により記載
された方法に従って、葉および種子で実施する。これを行うため、葉の外植片(
10mg)および種子(約40)を、抽出バッファー(50mM Na2HPO4 、pH7.0、10mM EDTA、10mM β−メルカプトエタノール)3
00μl中で、滅菌砂で粉末化する。細胞の砕片を15分間、4℃で遠心分離に
より除き、上清中の可溶性タンパク質をBio−Rad(USA)により定義さ
れたプロトコールに従い標準としてBSAを用いて、Bradford法(An
al.Biochem.72, 248−254, 1976)により定量する
。GUS活性の測定は、反応バッファー(1mM MUG含有抽出バッファー)
150μl中可溶性タンパク質1μgを用いて、37℃にてインキュベートして
、マイクロプレートで実施する。タンパク質のpモルMU/分/mgで表わされ
る蛍光測定は、励起波長365nmおよび発光波長455nm(Fluoros
kanII,Labsystem)で行う。
【0144】 後の図1に示したように、GUS活性の測定結果は、プラスミドpBI101
のT−DNAを含む植物の葉および種子には、酵素活性は見出されないことを示
している。別の形質転換実験のおいて、同じ遺伝子構造で形質転換されたトラン
スジェニック植物の各々の間で観察されるGUS活性の相異は、ゲノムへのT−
DNAのランダム集積による位置効果により説明することができる(Jones
ら、J.EMBO,, 2411−2418, 1985)。構造pBI12
1を含有する植物は、タンパク質のMU/分/mgの1500と20,000p
molの間のグルクロニダーゼ活性を有している。これら同じ植物に対して、種
子および葉を使用して行われたGUS比活性の測定値間で、有意な差は見られな
かった。これらの観察結果は、植物におけるCaMV 35Sプロモーターの構
成的特性を確認するものである(Odellら、Nature 313, 81
0−812, 1985)。
【0145】 結果の解析は、プラスミド構成、pCSPP5、pCSPP6、pCSPP7
およびpCSPP8のT−DNAを個々に含有する植物の葉で測定されたGUS
活性は零であることを示している。一方、pCSPP5、pCSPP6、pCS
PP7およびpCSPP8のT−DNAを個々に含有するこれら同じ植物の種子
で測定されたGUS活性は、プラスミドpBI121で形質転換された植物の種
子で測定された平均GUS活性よりも、それぞれ、60、60、30および12
倍高い。uidA遺伝子の最大発現がベクターpCSPP5およびpCSPP6
で得られ、タンパク質のMU/分/mgの平均465nmolに達する値が観察
されている。この観察結果から、配列番号3のヌクレオチド1572(配列番号
15の5′末端)および1815(配列番号16の5′末端)の間のDNA断片
は、コーヒープロモーターの機能において臨界的な配列を含んでいない、ことが
結論される。
【0146】 プロモーター(ベクターpCSPP7およびpCSPP8に相当する)におい
て起こる最も本質的な欠失は、結論として、より大きな、より本質的な欠失であ
る、uidAレポーター遺伝子の発現レベルにおける減少である。一方、解析さ
れた全てのトランスジェニック植物において、uidAレポーター遺伝子は種子
中で特異的に発現し続けているので、それらの欠失はいずれの場合においても、
プロモーターの発現の特異性の喪失を導くことはない。
【0147】 GUS活性の測定は、後の配列表に記載される配列番号3のヌクレオチド15
72と2524の間のコーヒーDNA配列は、CaMVの35Sプロモーターと
比較してタバコ種子中の非常に強いプロモーターのように機能するプロモーター
を、効果的に含んでいることを示している。また、この同じDNA配列、および
それから誘導される欠失を含めた配列は、トランスジェニックタバコ植物の種子
中のuidAレポーター遺伝子の発現を、全ての場合においてレファレンスプロ
モーターCaMV35Sにより付与されるよりも大きなレベルで、指示するに必
要かつ充分である情報を含んでいることが観察された。
【0148】 XII. 大腸菌におけるコーヒー11s貯蔵タンパク質の発現 大腸菌(Escherichia coli)におけるコーヒー11sタンパ
ク質を過剰発現および精製するために、配列番号1のヌクレオチド108と15
17の間のDNA配列のPCR増幅を、配列番号25を有する、オリゴヌクレオ
チドTAG1および配列番号26を有する、オリゴヌクレオチドTAG2、の助
けを借りて行う。これら2つの配列は後の配列表に記載されている。これら2つ
のオリゴヌクレオチドは、独特なEcoRIおよびPstI部位を、PCRで増
幅されたコーヒー配列中に導入することができる。それらは、また、コーヒー貯
蔵タンパク質をコードするコーヒーDNA配列であるが、しかし、配列番号2の
アミノ酸1と26の間の「シグナルペプチド」と呼ばれている、細胞のアドレス
を決める配列を欠いている、配列を増幅することを可能ならしめる。この戦略は
、非常に疎水性の配列を含んでいるタンパク質の、大腸菌における過剰発現によ
る毒性効果を限定するために行われた。
【0149】 この反応は、ベクターpCSP2の50ngの存在下、Pwo DNAポリメ
ラーゼ(Boehringer Mannheim)1.5単位、10X Pw
o DNAポリメラーゼバッファー(Boehringer Mannheim
)10μl、各dNTPの0.1mMおよび各オリゴヌクレオチド、TAG1お
よびTAG2、の2nM、を含む最終容量100μlで実行される。反応混合物
は、30サイクル(94℃−30秒、40℃−60秒、72℃−2分)、次いで
最終延長サイクルを、72℃で7分間、インキュベートする。PCR混合物の3
0μlを、Promega(USA)により提供された推奨に従って制限酵素E
coRIおよびPstIで消化する。
【0150】 PCRで増幅したコーヒーDNA断片(1400bp)を、0.8%アガロー
スゲル電気泳動により分離し、QIAquickゲル抽出キット(Qiagen
Inc,9600 De Soto Avenue,Chatsworth,
CA91311,USA)の推奨に従って精製した。それを、前以て、酵素Ec
oRIおよびPstIで消化し、仔ウシ小腸アルカリ性ホスファターゼ処理によ
り脱リン酸化した、発現ベクターpQE31(Qiagen,USA)に結合し
た。発現ベクターpQE31の使用は、コーヒー11s貯蔵タンパク質のN−末
端の相に6つのヒスチジン(6 His tag)を導入することを可能ならし
め、Ni2+イオンを有するNi−NTA樹脂のカラムを通して、この組換えタン
パク質の精製を容易にする(Hochuliら、J.Chromatograp
hy, 411, 177−184, 1987)。
【0151】 連結反応(ligation)混合物は、Qiagen(USA)により提供
された推奨に従って大腸菌M15(pREP4)株のコンピテント細胞に形質転
換するのに使用され、そして組換え細菌はカナマイシン25μg/mlおよびア
ンピシリン100μg/mlを含有するLB培地で皿上において選択される。
【0152】 大腸菌で、コーヒー11s貯蔵タンパク質の発現をテストするために、上記に
指示した抗生物質を補充した液体LB培地50mlで、OD600nm=1が得
られるまで、細菌を培養する。IPTGを最終濃度1mMになるよう培地に加え
て誘導を行い、培養サンプルを毎30分ごとに採取する。細菌を溶解し、可溶性
タンパク質を変性条件下で大腸菌から抽出する。これらのタンパク質を、Qui
agenにより決められたプロトコールに従ってNi−NTA樹脂カラムで分離
する(QIAexpress system)。連続的に溶出するタンパク質分
画をSDS−PAGE電気泳動により分析する。Ni−NTAカラムに結合する
ことができるタンパク質だけが、コーヒー11s組換えタンパク質に相当するこ
とが示された。このタンパク質は、およその分子量55kDaで、大腸菌におい
て発現され、それは前駆体の形で貯蔵タンパク質としてコーヒー豆中に見出され
、発現ベクターの構築中に行われたタンパク質配列の修飾を考慮すると、一致し
ている。
【0153】 配列表 (1)一般情報 (i)出願人 (A)名称: ソシエテ デ プロデユイ ネツスル (B)街: ネッスル通り 55 (C)市: ヴェヴェイ (D)州: ヴォード (E)国: スイス (F)郵便番号: 1800 (G)電話番号: 021/924 34 20 (H)テレファックス: 021/924 28 80 (ii)発明の名称: コーヒータンパク質 (iii)配列の数: 26 (iv)コンピューター読みとり形式 (A)媒体: フロッピーディスク (B)コンピューター: IBM PC コンパチブル (C)OS: PC−DOS/MS−DOS (D)ソフトウエア: PatentIn Release #1.0、Ver sion #1.30(EPO)
【0154】 (2)配列番号:1に関する情報 (i)配列の特性: (A)配列の長さ: 1706塩基対 (B)配列の型: ヌクレオチド (C)鎖の数: 二本鎖 (D)トポロジー: 直鎖状 (ii)配列の種類: cDNA (ix)配列の特徴: (A)特徴を表す記号: CDS (B)存在位置: 33..1508 (xi)配列: 配列番号:1:
【化1】
【化2】
【化3】
【0155】 (2)配列番号:2に関する情報 (i)配列の特性: (A)配列の長さ: 492アミノ酸 (B)配列の型: アミノ酸 (D)トポロジー: 直鎖状 (ii)配列の種類: タンパク質 (xi)配列: 配列番号:2:
【化4】
【化5】
【0156】 (2)配列番号:3に関する情報 (i)配列の特性: (A)配列の長さ: 3477塩基対 (B)配列の型: ヌクレオチド (C)鎖の数: 二本鎖 (D)トポロジー: 直鎖状 (ii)配列の種類: DNA(ゲノム) (ix)配列の特徴: (A)特徴を表す記号: プロモーター (B)存在位置: 1..2509 (xi)配列: 配列番号:3:
【化6】
【化7】
【0157】 (2)配列番号:4に関する情報 (i)配列の特性: (A)配列の長さ: 17塩基対 (B)配列の型: ヌクレオチド (C)鎖の数: 一本鎖 (D)トポロジー: 直鎖状 (ii)配列の種類: その他の核酸 (A)種類: /記載=「ヌクレオチド」 (xi)配列: 配列番号:4: GCNGAYGTNT TYAAYCC 17
【0158】 (2)配列番号:5に関する情報 (i)配列の特性: (A)配列の長さ: 17塩基対 (B)配列の型: ヌクレオチド (C)鎖の数: 一本鎖 (D)トポロジー: 直鎖状 (ii)配列の種類: その他の核酸 (A)種類: /記載=「オリゴヌクレオチド」 (xi)配列: 配列番号:5: AAACATTGGC CTCCCCC 17
【0159】 (2)配列番号:6に関する情報 (i)配列の特性: (A)配列の長さ: 19塩基対 (B)配列の型: ヌクレオチド (C)鎖の数: 一本鎖 (D)トポロジー: 直鎖状 (ii)配列の種類: その他の核酸 (A)種類: /記載=「オリゴヌクレオチド」 (xi)配列: 配列番号:6: ccaaacatca aacttctcg 19
【0160】 (2)配列番号:7に関する情報 (i)配列の特性: (A)配列の長さ: 23塩基対 (B)配列の型: ヌクレオチド (C)鎖の数: 一本鎖 (D)トポロジー: 直鎖状 (ii)配列の種類: その他の核酸 (A)種類: /記載=「オリゴヌクレオチド」 (xi)配列: 配列番号:7: GAGAAATCAT ATGAGAGTGA GCC 23
【0161】 (2)配列番号:8に関する情報 (i)配列の特性: (A)配列の長さ: 23塩基対 (B)配列の型: ヌクレオチド (C)鎖の数: 一本鎖 (D)トポロジー: 直鎖状 (ii)配列の種類: その他の核酸 (A)種類: /記載=「オリゴヌクレオチド」 (xi)配列: 配列番号:8: TTCTTTTGTT CCTCGGCTGT TTG 23
【0162】 (2)配列番号:9に関する情報 (i)配列の特性: (A)配列の長さ: 17塩基対 (B)配列の型: ヌクレオチド (C)鎖の数: 一本鎖 (D)トポロジー: 直鎖状 (ii)配列の種類: その他の核酸 (A)種類: /記載=「オリゴヌクレオチド」 (xi)配列: 配列番号:9: GTGAGCCATT CTCTGAC 17
【0163】 (2)配列番号:10に関する情報 (i)配列の特性: (A)配列の長さ: 23塩基対 (B)配列の型: ヌクレオチド (C)鎖の数: 一本鎖 (D)トポロジー: 直鎖状 (ii)配列の種類: その他の核酸 (A)種類: /記載=「オリゴヌクレオチド」 (xi)配列: 配列番号:10: AGTTTGATCC AACATGGATT GGC 23
【0164】 (2)配列番号:11に関する情報 (i)配列の特性: (A)配列の長さ: 24塩基対 (B)配列の型: ヌクレオチド (C)鎖の数: 一本鎖 (D)トポロジー: 直鎖状 (ii)配列の種類: その他の核酸 (A)種類: /記載=「オリゴヌクレオチド」 (xi)配列: 配列番号:11: GCAAGAAACC TAATAATGAC ATGG 24
【0165】 (2)配列番号:12に関する情報 (i)配列の特性: (A)配列の長さ: 20塩基対 (B)配列の型: ヌクレオチド (C)鎖の数: 一本鎖 (D)トポロジー: 直鎖状 (ii)配列の種類: その他の核酸 (A)種類: /記載=「オリゴヌクレオチド」 (xi)配列: 配列番号:12: CCTCTTTTCT TTTGGAGTAC 20
【0166】 (2)配列番号:13に関する情報 (i)配列の特性: (A)配列の長さ: 12塩基対 (B)配列の型: ヌクレオチド (C)鎖の数: 一本鎖 (D)トポロジー: 直鎖状 (ii)配列の種類: その他の核酸 (A)種類: /記載=「オリゴヌクレオチド」 (xi)配列: 配列番号:13: cgcggatccg cg 12
【0167】 (2)配列番号:14に関する情報 (i)配列の特性: (A)配列の長さ: 33塩基対 (B)配列の型: ヌクレオチド (C)鎖の数: 一本鎖 (D)トポロジー: 直鎖状 (ii)配列の種類: その他の核酸 (A)種類: /記載=「オリゴヌクレオチド」 (xi)配列: 配列番号:14: CGCGGATCCG CGATGAGAGT GAGCCATTCT CTG 33
【0168】 (2)配列番号:15に関する情報 (i)配列の特性: (A)配列の長さ: 35塩基対 (B)配列の型: ヌクレオチド (C)鎖の数: 一本鎖 (D)トポロジー: 直鎖状 (ii)配列の種類: その他の核酸 (A)種類: /記載=「オリゴヌクレオチド」 (xi)配列: 配列番号:15: CGCGGATCCG CGCCTCTTTT CTTTTGGAGT ACAAG 35
【0169】 (2)配列番号:16に関する情報 (i)配列の特性: (A)配列の長さ: 36塩基対 (B)配列の型: ヌクレオチド (C)鎖の数: 一本鎖 (D)トポロジー: 直鎖状 (ii)配列の種類: その他の核酸 (A)種類: /記載=「オリゴヌクレオチド」 (xi)配列: 配列番号:16: CGCGGATCCG CGTAGGTTTC TTGCTCTATC TTTTAG 36
【0170】 (2)配列番号:17に関する情報 (i)配列の特性: (A)配列の長さ: 36塩基対 (B)配列の型: ヌクレオチド (C)鎖の数: 一本鎖 (D)トポロジー: 直鎖状 (ii)配列の種類: その他の核酸 (A)種類: /記載=「オリゴヌクレオチド」 (xi)配列: 配列番号:17: CGCGGATCCG CGGTGCTAGA AACTTAAAAG CAGAAG 36
【0171】 (2)配列番号:18に関する情報 (i)配列の特性: (A)配列の長さ: 36塩基対 (B)配列の型: ヌクレオチド (C)鎖の数: 一本鎖 (D)トポロジー: 直鎖状 (ii)配列の種類: その他の核酸 (A)種類: /記載=「オリゴヌクレオチド」 (xi)配列: 配列番号:18: CGCGGATCCG CGACAAAAGA TTGAACAATA CATGTC 36
【0172】 (2)配列番号:19に関する情報 (i)配列の特性: (A)配列の長さ: 30塩基対 (B)配列の型: ヌクレオチド (C)鎖の数: 一本鎖 (D)トポロジー: 直鎖状 (ii)配列の種類: その他の核酸 (A)種類: /記載=「オリゴヌクレオチド」 (xi)配列: 配列番号:19: TTTGATTTCA CGGGTTGGGG TTTCTACAGG 30
【0173】 (2)配列番号:20に関する情報 (i)配列の特性: (A)配列の長さ: 30塩基対 (B)配列の型: ヌクレオチド (C)鎖の数: 一本鎖 (D)トポロジー: 直鎖状 (ii)配列の種類: その他の核酸 (A)種類: /記載=「オリゴヌクレオチド」 (xi)配列: 配列番号:20: GGCTCGTATG TTGTGTGGAA TTGTGAGCGG 30
【0174】 (2)配列番号:21に関する情報 (i)配列の特性: (A)配列の長さ: 18塩基対 (B)配列の型: ヌクレオチド (C)鎖の数: 一本鎖 (D)トポロジー: 直鎖状 (ii)配列の種類: その他の核酸 (A)種類: /記載=「オリゴヌクレオチド」 (xi)配列: 配列番号:21: ATGTTACGTC CTGTAGAA 18
【0175】 (2)配列番号:22に関する情報 (i)配列の特性: (A)配列の長さ: 18塩基対 (B)配列の型: ヌクレオチド (C)鎖の数: 一本鎖 (D)トポロジー: 直鎖状 (ii)配列の種類: その他の核酸 (A)種類: /記載=「オリゴヌクレオチド」 (xi)配列: 配列番号:22: GCAAAGTCCC GCTAGTGC 18
【0176】 (2)配列番号:23に関する情報 (i)配列の特性: (A)配列の長さ: 17塩基対 (B)配列の型: ヌクレオチド (C)鎖の数: 一本鎖 (D)トポロジー: 直鎖状 (ii)配列の種類: その他の核酸 (A)種類: /記載=「オリゴヌクレオチド」 (xi)配列: 配列番号:23: CTGGATCGTT TCGCATG 17
【0177】 (2)配列番号:24に関する情報 (i)配列の特性: (A)配列の長さ: 16塩基対 (B)配列の型: ヌクレオチド (C)鎖の数: 一本鎖 (D)トポロジー: 直鎖状 (ii)配列の種類: その他の核酸 (A)種類: /記載=「オリゴヌクレオチド」 (xi)配列: 配列番号:24: CCAGAGTCCC GCTCAG 16
【0178】 (2)配列番号:25に関する情報 (i)配列の特性: (A)配列の長さ: 30塩基対 (B)配列の型: ヌクレオチド (C)鎖の数: 一本鎖 (D)トポロジー: 直鎖状 (ii)配列の種類: その他の核酸 (A)種類: /記載=「オリゴヌクレオチド」 (xi)配列: 配列番号:25: ACTAGGGGAT CCACAGCCAA GGCTCAGGGG 30
【0179】 (2)配列番号:26に関する情報 (i)配列の特性: (A)配列の長さ: 36塩基対 (B)配列の型: ヌクレオチド (C)鎖の数: 一本鎖 (D)トポロジー: 直鎖状 (ii)配列の種類: その他の核酸 (A)種類: /記載=「オリゴヌクレオチド」 (xi)配列: 配列番号:26: GTACTCTGCA GACATAATTA GCTCAAGCAA CTTCCC 36
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C12N 5/10 A61K 37/02 C12Q 1/68 C12N 5/00 C (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR, NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,KE,L S,MW,SD,SZ,UG,ZW),EA(AM,AZ ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM),AU ,BG,BR,CA,CN,CZ,HU,ID,IL, JP,KR,MX,NO,NZ,PL,RO,RU,S G,TR,US

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アミノ酸配列番号2の少なくとも20の連続したアミノ酸を
    コードする、コーヒー豆から誘導されたDNA。
  2. 【請求項2】 アミノ酸配列、配列番号2を有する貯蔵タンパク質αβ、ア
    ミノ酸1から304によって、アミノ酸配列、配列番号2において範囲を設定さ
    れた開裂タンパク質α、およびアミノ酸305から492によって、アミノ酸配
    列、配列番号2において範囲を設定された開裂タンパク質β、を含む群から選択
    された、少なくとも1つのタンパク質をコードする請求項1記載のDNA。
  3. 【請求項3】 核酸配列、配列番号1のヌクレオチド33から1508、3
    3から944および/または945から1508により範囲を設定された配列、
    あるいはこれらの配列に相同な任意の核酸配列、である請求項1記載のDNA。
  4. 【請求項4】 アミノ酸配列、配列番号2の少なくとも20の連続したアミ
    ノ酸を有する、コーヒー豆から誘導された組換え貯蔵タンパク質。
  5. 【請求項5】 アミノ酸配列、配列番号2(貯蔵タンパク質αβ)、配列番
    号2のアミノ酸1から304によって範囲を設定された配列(貯蔵タンパク質α
    )、配列番号2のアミノ酸305から492によって範囲を設定された配列(貯
    蔵タンパク質β)、またはこれらの配列に相同な任意のアミノ酸配列、を有する
    請求項4記載の貯蔵タンパク質。
  6. 【請求項6】 それらが、独立して、あるいは互いに重合していることを特
    徴とする、請求項5記載のタンパク質。
  7. 【請求項7】 請求項5記載の貯蔵タンパク質の転写を調節することができ
    る、核酸配列、配列番号3のヌクレオチド1から2509によって範囲を設定さ
    れたDNAの全部または1部。
  8. 【請求項8】 植物に関係した遺伝子の発現を指示する、請求項7記載のD
    NAの全部または1部の使用。
  9. 【請求項9】 PCRを実行するためのプライマーとしての、あるいは少な
    くとも1つの貯蔵タンパク質をコードする少なくとも1つのコーヒー豆遺伝子を
    in vitroで検出するための、またはin vivoで修飾するためのプ
    ローブとしての、少なくとも10bpの、配列番号1のヌクレオチド33から1
    508、もしくはその相補鎖によって範囲を設定されたDNAの全部または1部
    の使用。
  10. 【請求項10】 請求項5記載の組換え貯蔵タンパク質を発現することがで
    きる組換え植物細胞。
  11. 【請求項11】 請求項10記載の植物細胞からなる植物または種子。
  12. 【請求項12】 請求項1から3の1項に記載のDNA、または請求項4か
    ら6の1項に記載の組換えタンパク質を含む、食品、化粧料または医薬品組成物
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