JP2001509233A - スポットタイプディスクブレーキ用ブレーキ支持部材 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 本発明は、スポットタイプディスクブレーキに関し、好ましくはステアリングナックルにねじ止めされたブレーキ支持部材（１）と、ブレーキキャリアに対し軸線的に移動可能なように設けられ、ブレーキディスクとこのブレーキディスクの両側に設けられたブレーキライニングを跨いだブレーキハウジングとを備え、ブレーキライニングは、ブレーキディスクを越えて軸線的に突出したブレーキ支持部材アーム（３）に、特別に構成された案内部に軸線的に摺動可能に案内され支持されている。大部分の円周方向におけるブレーキ力によるブレーキ支持部材アーム（３）の望ましくない傾斜した位置付け、または、ブレーキハウジング全体の結果的な傾動を阻止するために、円周方向において等しいしなやかな弾力性に構成された内側と外側のライニング支持部（７、８）の装置が設けられている。周面のブレーキ力によって応力を受けた場合、これは、主として、ある方向すなわちブレーキディスクの回転方向へのライニング支持部（７、８）の弾性的な平行シフトを達成する。ライニングの望ましくない傾斜した磨耗またはブレーキハウジングの望ましくない傾斜した位置付けは、この手段によって十分に阻止できるかまたは減少できる。

Description

【発明の詳細な説明】 スポットタイプディスクブレーキ用ブレーキ支持部材 本発明は、請求項１の前段に記載されたようなスポットタイプディスクブレー キ用ブレーキ支持部材に関する。このタイプのスポットタイプディスクブレーキ 用ブレーキ支持部材は、一般に、自動車のステアリングナックルと一体にされて いるか、または、ステアリングナックルに取着されている。ブレーキディスクの 端部とブレーキディスクの両側に設けられたブレーキライニングとを跨いだブレ ーキハウジングは、ブレーキ支持部材に軸線的に摺動可能に設けられている。一 般的なブレーキ支持部材は、多くの構成でこの分野で知られている。 ドイツ特許出願第４４ ３１ ７２４号は、ブレーキディスクを軸線的に跨い だブレーキ支持部材用アームを有するブレーキ支持部材を備えたディスクブレー キを開示している。案内部は、２つのブレーキライニングが軸線的に摺動可能に 支持され案内されたブレーキ支持部材のアームに設けられている。より詳細に述 べると、円周方向の横方向に支持部を持ったブレーキライニングは、ブレーキ支 持部材用アームの案内部内に確実に係合するので、少なくともかなり高いブレー キ適用力を持って、ブレーキライニングによって受けられる摩擦力は、両方のブ レーキ支持部材用アームに伝達される。特に、高いブレーキ適用力が存在すると 、ブレーキ支持部材用アームの軸線的に外側のレバーアームのために、特に大き な影響を有する円周方向におけるブレーキ支持部材用アームのかなりな弾性的変 形が生ずる。円周方向のブレーキ支持部材用アームの結果としての傾斜した位置 は、ブレーキライニングを介して、同様に、ハウジングに影響を有していて、そ れ故、ブレーキハウジングと２つのブレーキライニングの望ましくない傾斜位置 の原因となる。結果としてのブレーキライニングの傾斜した磨耗は、操作を阻害 し、また同様にブレーキの快適な動作を阻害する。さらに特徴的なことは、傾斜 した磨耗は、ディスクブレーキに対しブレーキノイズの発生をより生じやすくす る。 従って、本発明の目的は、ブレーキ支持部材に装置を設けることによって、ブ レーキハウジング、特に、ブレーキ支持部材用アームの傾斜位置を阻止するか減 少することである。 この目的は、請求項１の態様の組み合わせによって達成される。ブレーキ支持 部材に近接した側の内側のブレーキライニングの弾力性は、軸線的に内側のライ ニング支持部の円周方向において、ブレーキ支持部材用アームの材料の硬さを明 確に減少することによって増加される。内側と外側のライニング支持部のための 結果は、ブレーキ支持部材用アームの弾性的支持であり、これは、円周方向にお いてほとんど等しく、それ故ブレーキ介在中のブレーキ支持部材用アームの変形 にほとんど等しい。この装置の結果は、ハウジングの傾斜位置の大きな減少であ る。 本発明の好ましい態様において、ブレーキライニングは、円周方向においてそ れらと確実な係合にブレーキ支持部材用アームに支持されているが、それは、少 なくとも比較的高いブレーキ力適用において、円周方向におけるブレーキライニ ングに発生する摩擦力が、両方のブレーキ支持部材用アームに伝達されるように してなされる。ブレーキライニングとライニング支持部用の許容誤差の分野が適 切に選択された場合、このタイプのブレーキライニングのプッシュ・プル支持部 を持ったブレーキ支持部材は、規定し評価することができるので、ブレーキライ ニングのノイズに鈍感なプル構造が、低いブレーキ適用力で選択される。しかし ながら、高いブレーキ適用力では、両方のブレーキライニング用のプッシュ・プ ル支持部は、ライニング支持部の弾力性のために確実にすることができる。 ブレーキ支持部材の好適な構成において、軸線的に内側のライニング支持部は、 実質的に軸線的に延びていて、ブレーキ支持部材用アームと一体に接続されたウ ェブに設けられている。ウェブとブレーキ支持部材用アームとの間には、実質的 に軸線方向に延びたリセスがあるので、ウェブは、ライニング支持部と共に、円 周方向にしなやかな弾性がある。応力下における円周方向の同様な量の弾力性は 、ウェブの弾力性を内側のライニング支持部と規定的に評価するによって、内側 と外側のライニング支持部のために調整できる。ブレーキ支持部材のこのタイプ の装置は、単一のブレーキ支持部材用アーム（プッシュまたはプル支持部）およ び、両方のブレーキ支持部材用アーム（プッシュ・プル支持部）に適用すること ができる。さらに、ブレーキ支持部材に関する手段は、ブレーキ支持部材のブラ ンク が鋳造された場合に直接取り込まれる。ブレーキ支持部材の主な寸法は、従来の 構造との比較で維持することができる。 ブレーキ支持部材の好ましい態様において、少なくとも１つの案内ピンが、ブ レーキハウジングの軸線的に移動可能に設けられた設置支持部用の円周方向にお いてしなやかな弾力性の内側のライニング支持部に直接取着されている。円周方 向における２つのライニング支持部の２つの案内ピンを持った好ましい変形にお いて、案内ピンは、ブレーキの介在の際、特に、ブレーキ支持部材用アームの変 形に従うか、または、特に、軸線的に内側のライニング支持部の領域の変形に従 い、このようにして、ブレーキハウジングの傾斜した位置を阻止する。 本発明の実施例は添付した図面に示されていて、詳細を以下に示す。 図において、 図１は、円周方向の内側のブレーキライニングの弾性的ライニング支持部を持 ったブレーキ支持部材の３次元的背面図。 図２は、図におけるブレーキ支持部材の３次元的上面図。 スポットタイプディスクブレーキのブレーキキャリア１(図１と２との実施例 に示されている)は、基本的には、図示していないブレーキディスクの割線（ｓ ｅｃａｎｔ）方向に延びた基部２と、基部２の横方向端部に隣接していて図示し ないブレーキディスクの外側端部を越える軸線方向に突出した２つのブレーキ支 持部材用アーム３とを有している。基部２は、２つの透孔４を介して自動車の特 にステアリングナックルにネジ止めされるようになっている。互いに離間した平 行なブレーキ支持部材用アーム３は、基部２に一体に接続されていて、ブレーキ ライニング(図示せず)を軸線的に摺動可能に案内し支持するために使用される。 径方向において外方へ開放した軸線的な案内溝５は、ブレーキ支持部材用アーム ３に各設けられている。ブレーキライニング(図示しない)は、フック形状の側面 の支持部材を持って、案内溝５内に係合し、そしてそれによって、両方のブレー キ支持部材用アーム３に円周方向においてブレーキライニングに生成された摩擦 力の伝達を可能にする。この事は、特に、案内溝５内で円周方向と相対的に垂直 に向けられた支持面６によって達成される。ブレーキの中心に近接しているかま たは離間している支持面６は、ブレーキライニング（図示せず）に噛み合うよう に向けられた当接面と共に、２つのブレーキライニングのプル型（プル）および ／またはプッシュ型（プッシュ）支持装置を有している。理想的には、入力側の 両方のブレーキライニングのプル型支持装置が、典型的には操作中に、特に一般 に３０〜５０％の減速中に頻繁に起きる低いブレーキ適用力の存在において調整 されることは、ブレーキライニングまたは、案内溝５の支持部品用の許容誤差の 分野の規定された寸法制定によって達成される。比較的高いブレーキ適用力と比 較的大きいブレーキ力の伝達においてのみ、両方のブレーキライニングのプッシ ュ・プル支持であり、それ故、摩擦力の両方のブレーキ支持部材用アーム３への 伝達が起こる。ブレーキ支持部材用アーム３上のブレーキライニング支持の構造 は、円周方向にしなやかな弾力性があり、高いブレーキ適用力の場合に両方のブ レーキライニングのプッシュ・プル支持を確実にする。軸線的に外側のブレーキ ライニング用ライニング支持部７は、いずれにしても、ブレーキ支持部材用アー ム３のレバーアームのためにある程度弾性的である。軸線的に内側のブレーキラ イニング用と同様、円周方向に弾性的な同様の支持を確実にするために、軸線的 に内側のライニング支持部８は、実質的に軸線的に延びたウェブ９に設けられて いる。ウェブ９は、ブレーキ支持部材用アーム３と一体に接続されていて、応力 がかかった場合、径方向と接線方向へのしなやかな弾力性を有している。軸線的 に延びたリセス１０が、ウェブ９とブレーキ支持部材用アーム３との間の円周方 向に存在する。 内側のライニング支持部８が非常にしっかりとブレーキ支持部材用アーム３ま たは基部２に接続されている従来公知のブレーキ支持部材１とは対称的に、図１ のブレーキ支持部材用アーム３の内側のライニング支持部８は、比較的容易に円 周方向に弾性的に変形される。特に従来のブレーキ支持部材におけるブレーキ支 持部材用アーム３の必然的な変形は、それ自身示されているように、ブレーキ支 持部材用アーム３の特にブレーキディスクの回転方向への傾斜した位置を構成す る。そのような傾斜した位置は、接線的シフトの点から見て、軸線的に外側のラ イニング支持部７に非常に効果がある。図１に示されたような本発明のブレーキ 支持部材１において、内側のライニング支持部８の円周方向のしなやかな弾力性 は、ウェブ９とリセス１０との規定された構造的割合によって、一方の外側のラ イニング支持部７に適合することができる。これは、ブレーキライニングの望ま しくない傾斜した磨耗とそれに基づく一般的なブレーキ支持部材と異なったタイ プのブレーキ用のブレーキノイズへの比較的強い傾向を阻止することを可能にす る。さらに、この配置は、このタイプのブレーキのスポットタイプディスクブレ ーキにおける両方のブレーキライニングの上述したプッシュ・プル構造を容易に する。 他の利点は、支持部が円周方向に弾性的な、ブレーキ支持部材１の内側のライ ニング支持部８に直接近接した、ブレーキ支持部材１に取着されたガイドピン（ 図示せず）を設けることによって達成される。典型的には、２つのガイドピンが 、基部２の固定用ラグ１２のネジ穴１１内に螺着されている。互いに離間して軸 線的に向けられた複数のピンは、図示しないブレーキハウジングの穴内に軸線的 に摺動可能に支持されている。ガイドピン用の固定用ラグ１２の内側のライニン グ支持部８への直接的配置は、大きい円周ブレーキ力がブレーキ支持部材１によ って取り上げられる場合、ブレーキハウジングの傾斜した位置を大きく減少する 結果となる。そのような大きい円周ブレーキ力の存在において、固定用ラグ１２ は、それらの平行な軸線的位置が維持されるので、入口側と出口側の両方のウェ ブ９に設けられた内側のライニング支持部８の弾性的変形に追随する。このよう に、内側と外側のライニング支持部と、ガイドピンを持った２つの固定用ラグ１ ２との、ブレーキディスク（図示せず）の回転方向への平行なシフトが主として 起きる。ブレーキ支持部材用アーム３の可能な傾斜位置または、ブレーキハウジ ングの傾斜位置は、成功裏にまたはかなりの程度減少して避けることができる。 最も簡単な方法において、ウェブ９またはリセス１０の形状は、ブレーキ支持 部材１が鋳造によって形成された場合直接形成される。それ故、付加的なチップ 除去の機械操作は避けられる。初期的には、本発明の構造上の限度によって、ブ レーキ支持部材１の基本的寸法には何の変化もなされない。鋳造において現存す る機械操作は、現存の工具及び／または機械によってもたらされる。 円周方向において等しい内側と外側のブレーキライニング用弾性的支持部は、 もちろん図に示された実施例に限定されない。選択されたライニング支持部のタ イプによって、内側のライニング支持部８の材料の硬さは、専ら入力または出力 側のブレーキ支持部材用アーム３において減少することができる。このように、 理論は、どのようなタイプのライニング支持部においても実現できる。

───────────────────────────────────────────────────── 【要約の続き】 ましくない傾斜した位置付けは、この手段によって十分 に阻止できるかまたは減少できる。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １． ブレーキディスクを跨いだブレーキハウジングと、ブレーキディスクの両 側に設けられたブレーキライニングとを有するスポットタイプディスクブレーキ 用ブレーキ支持部材（１）であって、ブレーキハウジングは、ブレーキ支持部材 （１）に軸線的に摺動可能に支持されていて、軸線的に内側のブレーキライニン グの直接的な移動と、軸線的に外側のブレーキライニングの間接的な移動とを、 ブレーキハウジングの軸線的シフトによってブレーキディスクと当接できるよう にする液圧作動装置を内側ブレーキディスク側に軸線的に有していて、ブレーキ 支持部材（１）は、基部（２）から開始して、ブレーキディスクを軸線的に跨い でいて、ブレーキライニングが軸線的に摺動可能に案内され支持された２つのブ レーキ支持部材用アーム（３）を有していて、 ブレーキ支持部材用アーム（３）の円周方向における材料の硬さは、内側と外 側のブレーキライニング用の円周方向のブレーキ支持部材用アーム（３）におい てほぼ等しい弾性的支持を達成するために、少なくとも内側のブレーキライニン グのライニング支持部（８）の一方の側において特に減少されていることを特徴 とするブレーキ支持部材。 ２． 円周方向におけるブレーキライニングは、円周方向において、少なくとも 比較的高いブレーキ操作力において、ブレーキライニングに生成される摩擦力が 両方のブレーキ支持部材用アーム（３）に伝達されるように、ブレーキ支持部材 用アーム（３）に確実に係合するように支持されていることを特徴とする請求項 １におけるブレーキ支持部材。 ３． 少なくとも一方のブレーキ支持部材用アーム（３）は、スポットタイプデ ィスクブレーキの左右対称の面の円周方向に反らされている軸線的に内側のライ ニング支持部（８）に軸線的に延びたリセス（１０）を有していることを特徴と する請求項１または２に記載のブレーキ支持部材。 ４． 軸線的に内側のライニング支持部（８）は、軸線的に外側のライニング支 持部（７）と整列して設けられていて、少なくとも一方の側において、ブレーキ 支持部材用アーム（３）と一体に接続された実質的に軸線的に延びたウェブ （９）に設けられていることを特徴とする請求項１ないし３いずれか１項記載の ブレーキ支持部材。 ５． ブレーキ支持部材のブランクは、鋳造によって造られていることを特徴と する請求項１ないし４いずれか１項記載のブレーキ支持部材。 ６． ブレーキ支持部材（１）は、ブレーキ支持部材（１）に取着されブレーキ ハウジングの孔内で軸線的に摺動可能に案内された少なくとも１つの案内ピンを 有することを特徴とする請求項１ないし５いずれか１項記載のブレーキ支持部材 。 ７． 案内ピンは、ブレーキ支持部材（１）の内側のライニング支持部（８）に 直接取着されていることを特徴とする請求項６におけるブレーキ支持部材。