JP2001508230A - 中央横レールを備えたプリント回路板用モジュールラック - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 モジュールラックの正面（２５）及び／又は背面の範囲に、背面が向き合って位置する少なくとも二つの中央横レール（１６、２０）が配置されている。両中央横レール（１６、２０）の一方の、モジュールラックの正面ないし背面とは反対側の内側面（２６）に接触ばね体（１）が設けられ、この接触ばね体（１）は両中央横レール（１６、２０）の互いに向き合って位置する背面間の隙間（１０）の中に到達する曲げ起こされた細長い接触舌片（２）を有している。

Description

【発明の詳細な説明】 中央横レールを備えたプリント回路板用モジュールラック プリント回路板用モジュールラックは一般に基本構造において、横レールによ って互いに結合されている両側壁薄板を有している。そのモジュールラックの正 面および背面はそれぞれ上下一対の横レールによって形成されている。これらの 横レールにはいわゆる組入れ場所を形成するために対向して数対の案内レールが 係止され、これらの案内レールにプリント回路板が直立して平行に並べて挿入さ れる。モジュールラックに挿入されるプリント回路板の辺長によってモジュール ラックの正面および背面における横レールの垂直距離、従ってモジュールラック の全高が決定される。 実際には通常一倍構造高さあるいは二倍構造高さのプリント回路板（ヨーロッ パ規格）と呼ばれる種々の辺長をしたプリント回路板が利用されている。多くの 用途においてはいわゆる混合構造において、一倍構造高さのプリント回路板並び に二倍構造高さのプリント回路板を唯一のモジュールラックに収納することが必 要である。このためにモジュールラックの正面および背面の少なくとも部分範囲 にわたって通常の上下の横レール間に、背面が向き合って位置する一般に水平に 延びる少なくとも二つの中央横レールがはめられ、例えば補助垂直中央隔壁に固 定される。この垂直中央隔壁の片側ではモジュールラックの全構造高さが利用さ れ、例えば二倍の辺長をしたプリント回路板が上下の横レールに設けられた案内 レールに挿入される。 垂直中央隔壁の反対側ではモジュールラックの全構造高さが一対の水平中央横 レールによって分割されている。その場合、互いに上下に位置しそれぞれ例えば 一倍の辺長をしたプリント回路板が挿入される二つの範囲が生ずる。即ちこのよ うなプリント回路板は一方では、モジュールラックの上側横レールおよび上側中 央横レールにそれぞれ係止されている上下一対の案内レールに挿入され、他方で は下側中央横レールおよびモジュールラックの下側横レールにそれぞれ係止され ている上下一対の案内レールに挿入される。 更にプリント回路板は一般に導電性材料から成る正面板を有している。互いに 水平にモジュールラックの中に挿入される複数のプリント回路板の正面板は接触 ばね体を介して互いに導電的に接続され、これによってモジュールラックおよび その中に存在するプリント回路板のしゃ蔽カバーを形成する。更に各プリント回 路板は下側端面および上側端面において上下の横レールあるいは上下の中央横レ ールに例えば保持ねじを介して導電的に接続されている。電磁的にしゃ蔽するた めに一般にモジュールラックの他の場所に接触手段が設けられている。即ち例え ばモジュールラックを上側面および下側面で覆ういわゆる積重ねしゃ蔽板が、モ ジュールラックの上側並びに下側における前後の横レールに特別に形成された接 触ばね体を介して取り付けられている。 この場合特に、背面が向き合って位置する二つの水平中央横レール間に通常存 在する隙間を電磁的に密に閉鎖するという問題が存在する。この隙間は両中央横 レールの上下の範囲に挿入されるプリント回路板の正面板の縁によって閉鎖され ないので、背面が向き合って位置する両中央横レール間の隙間内にいわゆる正面 板の密封のためにいわゆる接触条片が挿入されるか貼着される。この接触条片は 金属条片から成り、その片側の長手辺に多数の接触歯が斜めに折り曲げられてい る。両中央横レール間の隙間にこのような接触条片をはめ込んだ際、接触歯によ って与えられるばね力が隙間を特にその中央範囲において凹面状に湾曲させると いう問題が生ずる。この結果、その上下に存在し一般に一倍の辺長のプリント回 路板を挿入するために用意された範囲が狭められてしまう。その場合、プリント 回路板は案内レール内でプリント回路板の縁に作用する締付け力および摩擦力に 抗する力を加えねばモジュールラックに挿入できない。 本発明の課題は、背面が向き合って位置する二つの中央横レール間の隙間の電 磁的接触が、凹面状の湾曲を生ずる危険なしに、簡単な方式で行われるように、 モジュールラックを改良することにある。 この課題は請求の範囲の請求項１に記載のモジュールラックによって解決され る。本発明の有利な実施態様は従属請求項に記載されている。 以下図に示した実施例を参照して本発明を詳細に説明する。 図１は互いに上下に位置しそれぞれ案内レールが係止されている二つの中央横 レールを有するモジュールラックの一部斜視図、 図２は電磁的に密に接触するために互いに上下に位置する二つの中央横レール 間の隙間にはまり込む接触ばね体の有利な実施例の斜視図である。 図１には、モジュールラックの正面２５の範囲に、背面が向き合って位置する 少なくとも二つの水平中央横レール１６、２０が配置されているモジュールラッ クが斜視図で示されている。それらの各中央横レール１６、２０は正面２５に向 いて開き横に延びている受け溝１８、２１を有している。これらの受け溝１８、 ２１の中には通常、プリント回路板の正面板を固定するための保持ねじがねじ込 まれるねじ付きレールが挿入される。両中央横レール１６、２０はそれらの表面 にそれぞれ一列の保持孔１７を有している。これらの保持孔１７にプリント回路 板用の案内レールが係止される。図１の実施例ではそのような案内レール１０の 前方終端部材１１が示されている。案内レール１０の下側面から、上側中央横レ ール１６の保持孔１７の中に係合する案内突起１４が突出している。案内突起１ ４の後ろに存在する係止フック１５は一列の保持孔１７における後方長手縁の後 ろに引っ掛かり、これによって案内突起１４と一緒に案内レール１０を中央横レ ール１６に固く保持する。図１の実施例において案内レール１０の終端部材１１ の端面にはモジュールラックの正面２５に向けてコード室１３が配置されている 。これらのコード室１３の中にモジュールラックの正面板の下縁に設けられたコ ードピンがはまり込むので、案内レールの設置は許されたモジュールについてし か実施できない。 両中央横レール１６、２０を電磁的に接触するために本発明に基づいて、両中 央横レール１６、２０の一方の、モジュールラックの正面２５ないし背面とは反 対側の内側面２６に接触ばね体１が設けられている。この接触ばね体１は曲げ起 こされた複数の細長い接触舌片２を有し、これらの接触舌片２は両中央横レール １６、２０の互いに向き合う背面間の隙間１９の中まで到達し、これらを互い導 電的に接触する。 このような配置構造は、両水平中央横レール間の隙間に通常の大きな厚みをし た材料が挿入されず、これによって隙間が凹面状に湾曲されず、従って中央横レ ールが曲がりを生じないという利点を有する。むしろ接触ばね体１の主要部分が 両中央横レールの後ろに、従って隙間の外に設けられている。隙間自体内には接 触ばね体から曲げ起こされた接触舌片しか到達しておらず、この接触舌片はその 長さに基づいて軟らかいばね特性を有している。従って、隙間を湾曲させようと する材料による隙間への負荷は非常に僅かである。他方では隙間のほぼ完全に一 貫した接触、従ってその良好な電磁的しゃ蔽が保証される。 図２には本発明において使用される接触ばね体１の特に有利な実施例が示され ている。この接触ばね体１は主要な保持機能を果たす連続した保持縁２４を有し ている。この保持縁２４から片側に細長い接触舌片２が横に曲げ起こされ、反対 側にクランプ状の締付け薄板３が曲げられている。有利には締付け薄板３はこれ が保持縁２４に対して平行に延びるように頭部５を中心として完全に折り曲げら れている。この締付け薄板３は連続した保持縁２４と共に締付け部位４を形成し ている。接触ばね体１はこの締付け部位４によって両中央横レール１６、２０の 内側面２６上に押し被せられて留められている。 図１に示されている実施例において、背面が向き合って位置する二つの水平中 央横レール１６、２０は、モジュールラックの正面２５とは反対側の内側面２６ にそれぞれ一列の保持孔１７の内側に存在する長手方向に延びる取付け縁２３、 ２２を有している。図示の実施例において、接触ばね体１は、その締付け部位４ が上側中央横レール１６の長手方向に延びる取付け縁２３上に押し被せられるこ とによって、これに留められている。取付け縁２３の片側面に接触ばね体１の保 持縁２４が接し、反対側面にその締付け薄板３が接する。図示していない異なっ た実施例において、接触ばね体１は下側中央横レールにも押し被せられて留めら れる。接触ばね体１から出ている細長い接触舌片が隙間１９の中まで到達し、そ こで両中央横レールを互いに接触することが重要である。 図２に示されている接触ばね体１の場合有利に、連続した保持縁２４からその 長手方向に沿って交互に細長い接触舌片２が片側に曲げ起こされ、反対側にクラ ンプ状締付け薄板３が折り曲げられている。これによって一方では締付け部位４ における良好な締付け作用が、他方では接触舌片２の軟らかいばね特性が得られ る。接触舌片２と締付け薄板への移行部における頭部５との間にＵ形切欠き６を 設けることによって、接触舌片２のばね特性の柔軟性が一層向上する。接触舌片 ２は保持縁２４から９０°より大きく曲げられていると有利である。これによっ て図２においてばね舌片２は僅かに上に向いている。従って図１において接触舌 片２は両中央横レール間の隙間１９の中に僅かに傾いて入り込み僅かに曲げられ ている。これによって接触舌片のばね特性を最良に利用した状態で中央横レール の両内面間の良好な接触が達成される。更に接触舌片２の端面に有利には接触コ ーナ７が弾力的に曲げ起こされる。これによって隙間１９内における接触が改善 される。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 シャッファー、クルト―ミヒアエル ドイツ連邦共和国 デー―90542 エッケ ンタール マウスゲゼース

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．正面（２５）及び／又は背面の範囲に、背面が向き合って位置する少なくと も二つの中央横レール（１６、２０）が配置されているモジュールラックにおい て、両中央横レール（１６、２０）の一方の、モジュールラックの正面（２５） ないし背面とは反対側の内側面（２６）に接触ばね体（１）が設けられ、この接 触ばね体（１）が両中央横レール（１６、２０）の互いに向き合って位置する背 面間の隙間（１９）の中に到達する曲げ起こされた細長い接触舌片（２）を有し ていることを特徴とするモジュールラック。 ２．接触舌片（２）の端面に接触コーナ（７）が弾力状に曲げ起こされている請 求項１記載のモジュールラック。 ３． ａ） 背面が向き合って位置する二つの中央横レール（１６、２０）の少なくと も一方が、モジュールラックの正面（２５）ないし背面とは反対側の内側面 （２６）に、長手方向に延びる取付け縁（２３、２２）を有し、 ｂ） 接触ばね体（１）が連続した保持縁（２４）を有し、この保持縁（２４） から片側に細長い接触舌片（２）が曲げ起こされ、反対側にクランプ状の締 付け薄板（３）が曲げられ、この締付け薄板（３）が連続した保持縁（２４ ）と共に締付け部位（４）を形成し、両中央横レール（１６、２０）の一方 の、長手方向に延びる取付け縁（２３、２２）上に押し被せられて留められ る、 請求項１又は２記載のモジュールラック。 ４．連続した保持縁（２４）に沿って交互に細長い接触舌片（２）が片側に曲げ 起こされ、反対側にクランプ状の締付け薄板（３）が曲げられている請求項３記 載のモジュールラック。