JP2001507937A - 腫瘍壊死因子レセプター6αおよび腫瘍壊死因子レセプター6β - Google Patents

腫瘍壊死因子レセプター6αおよび腫瘍壊死因子レセプター6β

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Abstract

(57)【要約】 本発明は、新規な腫瘍壊死因子レセプタータンパク質に関する。詳細には、ヒトTNFR-αおよびTNFR-6βタンパク質をコードする単離された核酸分子が提供される。TNFR-6αおよびTNFR-6βポリペプチドもまた、ベクター、宿主細胞、およびそれらを生成するための組換え方法と同様に提供される。本発明はさらに、TNFR-6αおよびTNFR-6β活性のアゴニストおよびアンタゴニストを同定するためのスクリーニング方法に関する。免疫系関連障害を検出するための診断的方法、および免疫系関連障害を処置するための治療的方法もまた提供される。

Description

【発明の詳細な説明】 腫瘍壊死因子レセプター6αおよび腫瘍壊死因子レセプター6β 発明の分野 本発明は、TNFレセプターファミリーのメンバーであるポリペプチドをコード する新規なヒト遺伝子に関連する。より詳細には、腫瘍壊死因子レセプター-6α および-6βと称され、本明細書では以後たびたび、「TNFR-6αおよびTNFR-6β」 または包括的に「TNFRポリペプチド」として言及されるヒトポリペプチドをコー ドする単離された核酸分子を提供する。TNFRポリペプチドはまた、ベクター、宿 主細胞、およびこれらを作製するための組換え方法が提供されるのと同様に提供 される。さらに本発明はTNFRポリペプチド活性のアゴニストおよびアンタゴニス トを同定するためのスクリーニング方法に関する。またこのような組成物を使用 するための診断方法および治療方法が提供される。 発明の背景 多くの生物学的作用(例えば、特定の刺激および天然の生物学的プロセスに対 する応答)は、サイトカインのような因子により制御される。多くのサイトカイ ンは、レセプターと連動し、そして細胞内応答を生じることによりレセプターを 介して作用する。 例えば、腫瘍壊死因子(TNF)αおよび腫瘍壊死因子βは、多数の生物学的プ ロセス(ショックおよび炎症性疾患の感染および誘発に対する防御を含む)を制 御するためのTNFレセプターを介して作用するサイトカインである。TNF分子は「 TNFリガンド」スーパーファミリーに属し、そしてこれらのレセプターまたは対 のリガンド(「TNFレセプター」スーパーファミリー)と共に作用する。現在まで に、TNFリガンドスーパーファミリーの9種のメンバーが同定されており、そし てTNFレセプタースーパーファミリーの10種のメンバーが特徴付けられている。 リガンドの中には、TNF-α、リンホトキシン-α(TNF-βとしてまた公知である LT-α)、LT-β(複合体ヘテロトリマーLT-α2-β中に見出される)、FasL、CD40 L、CD27L、CD30L、4-1BBL、OX40L、および神経成長因子(NGF)が含まれる。TNFレ セプターのスーパーファミリーは、p55TNFレセプター、p75TNFレセプター、TNF レセプター関連タンパク質、FAS抗原またはAPO-1、CD40、CD27、CD30、4-1BB、O X40、低親和性p75、およびNGFレセプター(Meager,A.,Biologicals,22:291-29 5(1994))を含む。 TNFリガンドスーパーファミリーの多くのメンバーは、活性化T細胞により発 現される。これは、これらのメンバーが細胞個体発生および機能の根底にある他 の細胞型とのT細胞の相互作用に必要であることを意味する(Meager,A.、前出) 。 TNFレセプターファミリーのいくつかのメンバーの不可欠な機能についてのか なりの洞察が、これらのタンパク質の発現を消滅させる変異体の同定および作製 により得られている。例えば、FAS抗原およびそのリガンド中の天然に存在する 変異は、リンパ球増殖疾患を生じ(Watanabe-Fukunaga,R.ら、Nature 356:314(1 992))、これはおそらく、プログラムされた細胞死の失敗を反映する。CD40リガ ンドの変異は、血漿中の高レベルの免疫グロブリンMおよび低レベルの免疫グロ ブリンGにより特徴付けされるX連鎖免疫不全状態を生じる。これは、不完全な T細胞依存性B細胞活性化を意味する(Allen,R.C.ら、Science 259:990(1993)) 。低親和性神経成長因子レセプターの標的化された変異は、末梢構造の不完全な 知覚神経支配(innovation)により特徴付けられた障害を生じる(Lee,K.F.ら、Ce ll 69:737(1992))。 TNFおよびLT-αは、2つのTNFレセプター(55kdおよび75kdのTNFレセプター) へ結合し得る。それらのレセプターを通して作用するTNFおよびLT-αにより誘発 される多くの生物学的効果は、移植された腫瘍の出血性壊死、細胞傷害性、エン ドトキシンショックにおける役割、炎症、免疫調節、増殖および抗ウイルス応答 、ならびに電離放射線の有害な効果に対する防御を含む。TNFおよびLT-αは、エ ンドトキシンショック、大脳マラリア、腫瘍、自己免疫疾患、エイズ、および移 植片宿主拒絶を含む広範囲な疾患の病因に関与する(Beutler,B.およびVon Huff el,C.,Science 264:667-668(1994))。p55レセプター中の変異は、微生物感染 に対して増加された感受性を生じる。 さらに、TNFR1(p55)およびFasのC-末端付近の約80アミノ酸ドメインが、プロ グラムされた細胞死についてのシグナルを伝える原因である「死ドメイン」とし て報告された(Tartagliaら、Cell 74:845(1993))。 アポトーシスすなわちプログラムされた細胞死は、多細胞生物の正常な発達ま たはホメオスタシスに不可欠である生理学的プロセスである(H.Steller,Scien ce 267,1445-1449(1995))。アポトーシスの撹乱は、ガン、神経変性障害、およ び後天性免疫不全症候群を含むいくつかのヒト疾患の病因に寄与する(C.B.Thomp son,Science 267,1456-1462(1995))。最近、多くの注目が、シグナル伝達およ び2つの細胞表面死レセプター(Fas/APO-1およびTNFR-1)の生物学的機能に集 中している(J.L.Cleveland,J.N.Ihle,Cell 81,479-482(1995);A.Fraser ,G.Evan,Cell 85,781-784(1996);S.Nagata,P.Golstein,Science 267,14 49-56(1995))。両方は、とりわけ、TNFR-2、低親和性NGFR,CD40、およびCD30も また含むTNFレセプターファミリーのメンバーである(C.A.Smithら、Science 248 ,1019-23(1990);M.Tewari,V.M.Dixit,Modular Texts in Molecular and Cel l Biology M.Purton,Heldin,Carl編(Chapman and Hall,London,1995)。フ ァミリーのメンバーはこれらの細胞外ドメイン中のシステインリッチ反復の存在 により定義されるが、Fas/APO-1およびTNFR-1はまた、ショウジョウバエ自殺遺 伝子reaper(P.Golstein,D.Marguet,V.Depraetere,Cell 81,185-6(1995); K.Whiteら、Science 264,677-83(1994))の遠縁にあたる、細胞内相同性の領域 である、適切に命名された「死ドメイン」を共有する。この共有された死ドメイ ンは、両レセプターが最近まで未同定のままであった関連する対のシグナル伝達 分子と相互作用することを示唆する。Fas/APO-1の活性化は、死ドメインを含む アダプター分子FADD/MORT1(A.M.Chinnaiyan,K.O'Rourke,M.Tewari,V.M.D ixit,Cell 81,505-12(1995);M.P.Boldinら、J.Biol Chem 270,7795-8(1995) ;F.C.Kischkelら、EMBO 14,5579-5588(1995))を補強し、死ドメインを含むア ダプター分子FADD/MORT1は次いで、プロアポトーシスプロテアーゼのICE/CED-3 ファミリーのメンバーであるFLICE/MACH1へ結合し、そしておそらく活性化する( M.Muzioら、Cell 85,817-827(1996);M.P.Boldin,T.M.Goncharov,Y.V.Goltse v,D.Wallach,Cell 85,803-815(1996))。Fas/APO-1の中 心的役割は細胞死を誘発することであるが、TNFR-1は、整然とした多様な生物学 的活性(その多くは、NF-kBを活性化する能力に由来する)の信号を送り得る(L .A.Tartaglia,D.V.Goeddel,Immunol Today 13,151-3(1992))。従って、TN FR-1は、多価アダプター分子TRADD(FADDを好む)を補強し、また死ドメインを 含む(H.Hsu,J.Xiong,D.V.Goeddel,Cell 81,495-504(1995);H.Hsu,H.-B .Shu,M.-P.Pan,D.V.Goeddel,Cell 84,299-308(1996))。FADD、TRAF2、お よびRIPを含む多くのシグナル伝達分子との会合を通して、TRADDは、アポトーシ スおよびNF-kB活性化の両方へ信号を送り得る(H.Hsu,H.-B.Shu,M.-P.Pan, D.V.Goeddel,Cell 84,299-308(1996);H.Hsu,J.Huang,H.-B.Shu,V.Ba ichwal,D.V.Goeddel,Immunity 4,387-396(1996))。 TNFファミリーリガンドおよびTNFファミリーレセプターの効果は変化し、哺乳 動物システムの生物学的プロセス中で、正常および異常の両方の多数の機能に影 響を与える。従って、正常状態および疾患状態の両方の生物活性に影響を与える ようなレセプターおよびリガンドの同定ならびに特徴付けについての明確な必要 性が存在する。詳細には、TNFレセプターファミリーの新規のメンバーを単離お よび特徴付けする必要性がある。 発明の要旨 本発明は、それぞれ配列番号2および4中に示される完全なアミノ酸配列、ま たはそれぞれATCC受託番号97810および97809のプラスミドDNAとして寄託されるc DNAクローンによりコードされる完全なアミノ酸配列を有するTNFR-6αまたはTNF R-6βポリペプチドの少なくとも一部をコードするポリヌクレオチドを含む単離 された核酸分子を提供する。図1および2(それぞれ、配列番号1および3)に 示される寄託されたTNFR-6αおよびTNFR-6βクローンを配列決定することにより 決定されたヌクレオチド配列は、それぞれ配列番号1および3中のヌクレオチド 25〜27位およびヌクレオチド73〜75位にN末端メチオニンをコードする開始コド ンを含む、それぞれ300および170アミノ酸残基の完全なポリペプチドをコードす るオープンリーディングフレームを含む。 本発明のTNFRタンパク質は、他のTNFレセプターと配列相同性を共有する。ス プライス改変体であるTNFR-6αおよびTNFR-6βは、複数の保存されたシステイン リッチドメインもまた含むTNFR-Iおよび-II(図3)(それぞれ、配列番号5およ び6)についてのヒトmRNAの翻訳産物と最大の程度の配列相同性を示す。 TNFR-6αおよびTNFR-6βポリペプチドは、それぞれ30アミノ酸の推定リーダー 配列を有し;そして推定成熟TNFR-6αおよびTNFR-6βポリペプチドのアミノ酸配 列はまた、それぞれアミノ酸残基31〜300(配列番号2)および31〜170(配列番 号4)として図1および2に示される。 従って、本発明の1つの局面は、(a)配列番号2もしくは4の完全なアミノ酸 配列、またはATCC受託番号97810または97809に含まれるcDNAクローンによりコー ドされるような完全なアミノ酸配列を有するTNFRポリペプチドをコードするヌク レオチド配列;(b)配列番号2中の31〜300位もしくは配列番号4中の31〜170位 のアミノ酸配列、またはATCC受託番号97810もしくは97809中に含まれるcDNAクロ ーンによりコードされるようなアミノ酸配列を有する成熟TNFRポリペプチドをコ ードするヌクレオチド配列;(c)配列番号2中の31〜283位もしくは配列番号4中 の31〜166位のアミノ酸配列、またはATCC受託番号97810もしくは97809中に含ま れるcDNAクローンによりコードされるようなアミノ酸配列を有するTNFRポリペプ チドの可溶性細胞外ドメインをコードするヌクレオチド配列;および(d)上記(a) 、(b)、または(c)中の任意のヌクレオチド配列に相補的なヌクレオチド配列から なる群から選択されるヌクレオチド配列を有するポリヌクレオチドを含む単離し た核酸分子を提供する。 本発明のさらなる実施態様は、上記の(a)、(b)、(c)および(d)のヌクレオチ ド配列のいずれかに、少なくとも90%同一、より好ましくは少なくとも95%、96 %、97%、98%、もしくは99%同一のヌクレオチド配列を有するポリヌクレオチ ド、またはストリンジェントなハイブリダイゼーション条件下で上記の(a)、(b) 、(c)または(d)のポリヌクレオチドにハイブリダイズするポリヌクレオチドを 含む単離された核酸分子を含む。このハイブリダイズするポリヌクレオチドは、 ストリンジェントなハイブリダイゼーション条件下で、A残基のみまたはT残基 のみからなるヌクレオチド配列を有するポリヌクレオチドにハイブリダイズしな い。本発明のさらなる核酸の実施態様は、上記の(a)、(b)または(c)のアミノ酸 配列を有するTNFRポリペプチドのエピトープ保有部分のアミノ酸配列をコードす るポリヌクレオチドを含む単離された核酸分子に関する。 本発明はまた、本発明の単離された核酸分子を含む組換えベクターに関連し、 そして組換えベクターを含む宿主細胞、ならびにこのようなベクターおよび宿主 細胞を作製する方法および組換え技術によるTNFRポリペプチドまたはペプチドの 産生のための方法に関連する。 本発明は、以下からなる群から選択されるアミノ酸配列を含む単離されたTNFR ポリペプチドをさらに提供する:(a)配列番号2もしくは4に示される完全なア ミノ酸配列、またはATCC受託番号97810もしくは97809中に含まれるcDNAクローン によりコードされるような完全なアミノ酸配列を有する全長TNFRポリペプチドの アミノ酸配列;(b)配列番号2中の31〜300位もしくは配列番号4中の31〜170位 のアミノ酸配列、またはATCC受託番号97810もしくは97809中に含まれるcDNAクロ ーンによりコードされるようなアミノ酸配列を有する成熟TNFRポリペプチドのア ミノ酸配列;あるいは(c)配列番号2中の31〜283位もしくは配列番号4中の31〜 166位のアミノ酸配列、またはATCC受託番号97810もしくは97809中に含まれるcDN Aクローンによりコードされるようなアミノ酸配列を有するTNFRポリペプチドの 可溶性細胞外ドメインのアミノ酸配列。 本発明のポリペプチドはまた、上記の(a)、(b)、または(c)に記載されるアミ ノ酸配列に、少なくとも80%同一、より好ましくは少なくとも90%同一,そして さらにより好ましくは95%、96%、97%、98%、または99%同一のアミノ酸配列 を有するポリペプチド、ならびに上記のアミノ酸配列に少なくとも90%類似性、 より好ましくは少なくとも95%類似性を有するアミノ酸配列を有するポリペプチ ドを含む。 本発明のこの局面のさらなる実施態様は、上記の(a)、(b)、または(c)に記載 されるアミノ酸配列を有するTNFRポリペプチドのエピトープ保有部分のアミノ酸 配列を含むペプチドもしくはポリペプチドに関する。本発明のTNFRポリペプチド のエピトープ保有部分のアミノ酸配列を有するペプチドまたはポリペプチドは、 少なくとも6または7、好ましくは少なくとも9、そしてより好ましくは少なく とも約30アミノ酸〜約50アミノ酸を有するこのようなポリペプチドの部分を含む が、上記の本発明のポリペプチドのアミノ酸配列全体までの任意の長さ、および このアミノ酸配列全体を含む任意の長さのエピトープ保有ポリペプチドもまた本 発明に含まれる。 別の実施態様では、本発明は、上記の(a)、(b)、または(c)に記載されるアミ ノ酸配列を有するTNFRポリペプチドに特異的に結合する単離された抗体を提供す る。本発明は、本明細書中に記載されるアミノ酸配列を有するTNFRポリペプチド に特異的に結合する抗体を単離するための方法をさらに提供する。このような抗 体は、以下に記載するように、診断的または治療的に有用である。 腫瘍壊死因子(TNF)ファミリーリガンドは、細胞傷害性、抗ウイルス活性、免 疫調節活性、およびいくつかの遺伝子の転写調節を含む多数の細胞性応答を誘導 する、最も多面的なサイトカイン中にあることが公知である。本発明はまた、TN FRポリペプチド、特にヒトTNFRポリペプチド(例えば、HIV感染、エンドトキシ ンショック、ガン、自己免疫疾患、対宿主性移植片病、急性移植片拒絶、慢性移 植片拒絶、神経変性障害、脊髄形成異常症候群、虚血性損傷、毒素誘導性肝疾患 、敗血症性ショック、悪液質および食欲不振を含む感染性疾患を処置するために 使用され得る)を含む薬学的組成物を提供する。TNFRポリペプチドを必要とする 個体を処置する方法もまた提供される。 本発明は、インビトロの細胞に対する投与、エクスビボの細胞に対する投与、 インビボの細胞に対する投与、または多細胞生物に対する投与のためのTNFRポリ ヌクレオチドまたはTNFRポリペプチドを含む組成物をさらに提供する。本発明の この局面の特定の特に好ましい実施態様において、この組成物は、疾患の処置の ために宿主生物中でTNFRポリペプチドを発現するためのTNFRポリヌクレオチドを 含む。この点について特に好ましい実施態様は、TNFRポリペプチドの異常な内因 性活性と関連する機能不全の処置のためのヒト患者中での発現である。 別の局面において、アゴニストおよびアンタゴニストについてのスクリーニン グアッセイが提供され、このアッセイは、TNFファミリーリガンドに対するTNFR ポリペプチド結合への候補化合物の効果を決定することを含む。特に、この方法 は、TNFファミリーリガンドをTNFRポリペプチドおよび候補化合物と接触させる 工程、およびTNFファミリーリガンドに対するTNFRポリペプチド結合が、候補化 合物の存在によって増加されるかまたは減少されるかどうかを決定する工程を含 む。このアッセイにおいて、標準的結合を超えるTNFRポリペプチドの結合の増加 は、候補化合物がTNFRポリペプチド結合活性のアゴニストであることを示し、そ して標準物と比較してのTNFRポリペプチド結合の減少は、化合物がTNFRポリペプ チド結合活性のアンタゴニストであることを示す。 TNFR-6αおよびTNFR-6βは内皮細胞、ケラチノサイト、正常前立腺および前立 腺腫瘍組織で発現される。これらの組織または細胞(特に免疫系)の多くの障害 について、「標準の」TNFR遺伝子発現レベル(すなわち、免疫系の障害を有しな い個体由来の健康な組織中のTNFR発現レベル)と比較して、顕著に高いかまたは 低いレベルのTNFR遺伝子発現は、このような障害を有する個体から採取される特 定の組織(例えば、癌性組織)または体液(例えば、血清、血漿、尿、滑液また は脊髄液)中で検出され得る。従って、本発明は、そのような障害の診断の間に 有用な診断方法を提供する。この診断方法は以下を含む:(a)個体の細胞または 体液中のTNFR遺伝子発現レベルをアッセイする工程;(b)TNFR遺伝子発現レベル を標準のTNFR遺伝子発現レベルと比較し、それにより、標準の発現レベルと比較 されるアッセイしたTNFR遺伝子発現レベルの増加または減少が免疫系の障害を示 す工程。 本発明のさらなる局面は、身体中のTNFRポリペプチド活性のレベルの増加を必 要としている個体を処置する方法に関し、この方法は、このような個体に対して 、本発明の単離されたTNFRポリペプチドまたはそのアゴニストの治療有効量を含 む組成物を投与する工程を含む。 本発明のなおさらなる局面は、身体中のTNFRポリペプチド活性のレベルの減少 を必要としている個体を処置するための方法に関し、この方法は、治療有効量の TNFRアンタゴニストを含む組成物をこのような個体へ投与する工程を含む。本発 明の使用に関して好ましいアンタゴニストは、TNFR特異的抗体である。 図面の簡単な説明 図1は、TNFR-6αのヌクレオチド配列(配列番号1)および推定アミノ酸配列 (配列番号2)を示す。 図2は、TNFR-6βのヌクレオチド配列(配列番号3)および推定アミノ酸配列 (配列番号4)を示す。 図3は、TNFR-6α(「TNFR-6a」)、およびTNFR-6β(「TNFR-6b」)のアミノ酸配 列と以下に示す他のTNFレセプターとの比較に適切なDNAstar中のメガラインプロ グラム(Megaline Program)を使用してClustal方法により作成したアラインメン トを示す:TNFR1(配列番号5);TNFR2(配列番号6);NGFR(配列番号7) ;LTbR(配列番号8);FAS(配列番号9);CD27(配列番号10);CD30(配列 番号11);CD40(配列番号12);4-1BB(配列番号13);OX40(配列番号14);V C22(配列番号15);およびCRMB(配列番号16)。 図4および図5は、それぞれTNFR-6αおよびTNFR-6βのアミノ酸配列の別々の 分析を示す。α、β、ターンおよびコイル領域;親水性および疎水性;両親媒性領 域;可撓性領域;抗原性指数および表面確率が示される。「抗原性指数−Jameson- Wolf」グラフ中で、タンパク質の高度に抗原性の領域、すなわち本発明のエピト ープ保有ペプチドが得られ得る領域位置を示す。 図6は、配列番号1および3に関連するHELDI06Rおよび有CEOW38Rのヌクレオ チド配列を示す。 詳細な説明 本発明は、クローン化されたcDNAを配列決定することにより決定された、それ ぞれ配列番号2および4で示されるアミノ酸配列を有するTNFR-6αまたはTNFR-6 βポリペプチド(包括的に「TNFRポリペプチド」)をコードするポリヌクレオチド を含む単離された核酸分子を提供する。図1および2(配列番号1および3)で 示されるヌクレオチド配列は、HPHAE52およびHTPCH84クローン(American Type Culture Collection,12301 Park Lawn Drive,Rockville,Maryland 20852で19 96年11月22日に寄託され、そして、それぞれATCC 97810および97809の整理番号 が与えられた)を配列決定することにより得られた。寄託されたクローンは、pB luescript SK(-)プラスミド(Stratagene,La Jolla,CA)に含まれる。 本発明のTNFR-6αおよびTNFR-6βタンパク質は、それぞれのタンパク質のN末 端側の142残基にわたって同一のヌクレオチド配列およびアミノ酸配列を共有す る、スプライス改変体である。これらのタンパク質のアミノ酸配列は、ヒトTNFR -2 mRNA(図3)(配列番号6)の翻訳産物と約23%類似し、そして複数の保存さ れたシステインリッチドメインを共有する。重要なことには、これらのタンパク 質は、有意なサブユニット間の相同性を有して、4つの反復システインリッチモ チーフを含むこれらの細胞外ドメインにわたり実質的な配列類似性を共有する。 TNFR-2は、TNFによるヒトT細胞増殖を排他的に仲介すると考えられる(PCT WO/9 4/09137)。 核酸分子 他に示されない限り、本明細書中でDNA分子を配列決定することによって決定 されたすべてのヌクレオチド配列は、自動化DNA配列決定機(例えば、Applied B iosystems,Inc.,Foster City,CAのModel 373)を用いて決定され、そして本 明細書中で決定されるDNA分子によってコードされるポリペプチドのすべてのア ミノ酸配列は、上記のように決定されるDNA配列の翻訳によって推定された。従 って、この自動化アプローチによって決定された任意のDNA配列について当該分 野において公知のように、本明細書中で決定される任意のヌクレオチド配列はい くつかの誤りを含み得る。自動化によって決定されるヌクレオチド配列は、配列 決定されるDNA分子の実際のヌクレオチド配列に対して、代表的には少なくとも 約90%同一、より代表的には少なくとも約95%から少なくとも約99.9%同一であ る。実際の配列は、当該分野において周知の手動DNA配列決定方法を含む他のア プローチによってさらに正確に決定され得る。当該分野においてまた公知のよう に、実際の配列と比較した、決定されるヌクレオチド配列における単一の挿入ま たは欠失は、ヌクレオチド配列の翻訳におけるフレームシフトを引き起こし、そ の結果、決定されるヌクレオチド配列によってコードされる予想されるアミノ酸 配列は、配列決定されるDNA分子によって実際にコードされるアミノ酸配列とは 完全に異なり、このような挿入または欠失の点にて始まる。 核酸分子またはポリヌクレオチドの「ヌクレオチド配列」によって、DNA分子 またはポリヌクレオチドについてはデオキシリボヌクレオチドの配列が、そして RNA分子またはポリヌクレオチドについてはリボヌクレオチド(A,G,C,およびU )の対応する配列(ここで特定されるデオキシリボヌクレオチド配列における各 チミジンデオキシリボヌクレオチド(T)は、リボヌクレオチドのウリジン(U)によ って置き換えられる)が意図される。 図1および図2(配列番号1および3)のヌクレオチド配列のような、本明細 書中で提供される情報を使用して、TNFRポリペプチドをコードする本発明の核酸 分子は、出発物質としてmRNAを使用してcDNAをクローニングするための手順のよ うな標準的なクローニングおよびスクリーニング手順を使用して得られ得る。本 発明の実例となるTNFR-6αおよびTNFR-6βクローン(それぞれ、図1および2) は、以下の組織由来のcDNAライブラリー中で同定された:内皮細胞、ケラチノサ イト、正常前立腺組織、および前立腺癌組織。 図1および2(配列番号1および3)のTNFR cDNAの決定されたヌクレオチド 配列は、図1および2(配列番号1および3)中のヌクレオチド配列のヌクレオ チド25〜27位および73〜75位に、それぞれ開始コドンを有する、300および170ア ミノ酸残基のタンパク質をコードするオープンリーディングフレームを含む。 TNFR-6αおよびTNFR-6β遺伝子のオープンリーディングフレームは、TNFR-2( 配列番号2の約31〜283残基および配列番号4の約31〜166残基の可溶性細胞外ド メインをそれぞれ含む)についてのヒトmRNAの翻訳産物と配列相同性を共有する 。 当業者が理解するように、上記で議論された配列決定誤差の可能性によって、 約300および170アミノ酸を含む寄託されたcDNAによりコードされた実際に完全な TNFRポリペプチドは、いくらか長いかもしれないし、短いかもしれない。より一 般的には、実際のオープンリーディングフレームは、図1および2(配列番号1 および3)中に示されるN−末端から最初のメチオニンコドンから予測されるオ ープンリーディングフレームの±20アミノ酸の範囲、より好ましくは±10アミノ 酸の範囲のどこかにあり得る(これは個々のそれぞれの図中に示される翻訳され た配列とインフレームである)。種々の機能性ドメインを同定するために使用さ れる分析判定基準に依存して、TNFRポリペプチドの細胞外ドメインおよび膜貫通 ドメインの正確な「アドレス」は、上記の推定の位置とわずかに異なり得ること がさらに理解される。例えば、配列番号2中の細胞外ドメインの正確な位置は、 ドメインを規定するために使用した判定基準に依存してわずかに変化し得る(例 えば、このアドレスは約1から約20残基、より好ましくは約1から約5残基「シ フト」し得る)。いずれにしても、以下でさらに議論されるように、本発明は、 本明細書中に記載の細胞外ドメインのN−末端から1つ以上のアミノ酸を欠失す るポリペプチド(TNFR-6αおよびTNFR-6βタンパク質の細胞外ドメインの溶解型 を構成する)を含む、完全なポリペプチドのN−末端から種々の残基が欠失され たポリペプチドをさらに提供する。 リーダー配列および成熟配列 完全なTNFRタンパク質のアミノ酸配列は、配列番号2および4で示されるよう なリーダー配列および成熟タンパク質を含む。より詳細には、本発明は、TNFRタ ンパク質の成熟した形態をコードする核酸分子を提供する。従って、シグナルの 仮説によれば、粗面小胞体を通して成長しつつあるタンパク質鎖の輸送が一旦開 始されると、哺乳動物細胞から分泌されるタンパク質は、分泌される「成熟」し た形態のタンパク質を生成するために完全なポリペプチドから切断されるシグナ ルまたは分泌リーダー配列を有する。ほとんどの哺乳動物細胞および昆虫細胞も なお、同じ特異性で分泌されるタンパク質を切断する。しかし、いくつかの場合 、分泌されるタンパク質の切断は、完全には均一ではなく、これによってタンパ ク質の2つ以上の成熟種が生じる。さらに、分泌されるタンパク質の切断特異性 が完全なタンパク質の一次構造によって究極的に決定される、すなわち、切断特 異性はポリペプチドのアミノ酸配列に固有であることが長い間知られている。従 って、本発明は、ATCC受託番号97810または97809として同定されたcDNAクローン によってコードされるアミノ酸配列を有する成熟TNFRポリペプチドをコードする ヌクレオチド配列を提供する。「ATCC受託番号97810または97809中のcDNAクロー ンによりコードされるアミノ酸配列を有する成熟TNFRポリペプチド」により、寄 託されるベクター中に含まれるクローンのヒトDNA配列によりコードされる完全 なオープンリーディングフレームを哺乳動物細胞(例えば、上記のCOS細胞)中 に発現させることにより産生されるタンパク質の成熟形態が意味される。 さらに、タンパク質が分泌リーダーおよびそのリーダー配列のための切断点を 有するか否かを推定する方法は利用可能である。例えば、McGeoch(Virus Res. 3:271-286(1985))の方法は、完全(切断されていない)タンパク質の短いN末端 荷電領域および続く非荷電領域からの情報を使用する。von Heinje(Nucleic Aci ds Res.14:4683-4690(1986))の方法は、切断部位、代表的には残基-13〜+2(こ こで、+1は成熟タンパク質のアミノ末端を示す)の周囲の残基からの情報を使用 する。これらの各方法についての既知の哺乳動物分泌タンパク質の切断点を推定 することの精度は、75〜80%の範囲である(von Heinje、前出)。しかし、2つの 方法は、所定のタンパク質について同じ推定切断点を常に生じるわけではない。 本発明の場合において、完全なTNFRポリペプチドの推定アミノ酸配列は、コン ピュータープログラム「PSORT」によって分析された。このプログラムは、Insti tute for Chemical Research,Kyoto UniversityのDr.Kenta Nakaiから入手可 能であり(K.NakaiおよびM.Kanehisa,Genomics 14:897-911(1992)を参照のこと) 、これはアミノ酸配列に基づいてタンパク質の細胞性局在を予測するための熟練 したシステムである。このコンピューターによる局在の予測の一部として、McGe ochおよびvon Heinjeの方法が組み込まれている。このプログラムによるTNFRア ミノ酸配列の分析は、以下の結果を提供した:TNFR-6αおよびTNFR-6βは、それ ぞれ配列番号2および4の残基31〜300および31〜170のアミノ酸配列を有する成 熟ポリペプチドをコードする。 示されるように、本発明の核酸分子は、RNA(例えば、mRNA)の形態、またはD NA(例えば、cDNA、およびクローニングによって得られるか、または合成的に生 成されるゲノムDNAを含む)の形態で存在し得る。DNAは、二本鎖または一本鎖で あり得る。一本鎖DNAまたはRNAは、コード鎖(センス鎖としても知られる)であ り得るか、または非コード鎖(アンチセンス鎖とも呼ばれる)であり得る。 「単離された」核酸分子によって、ネイティブな環境から取り出された核酸分 子(DNAまたはRNA)が意図される。例えば、ベクター中に含まれる組換えDNA分 子は、本発明の目的のために単離されていると考えられる。単離されたDNA分子 のさらなる例は、異種の宿主細胞において維持される組換えDNA分子、または溶 液中の(部分的または実質的に)精製されたDNA分子を含む。単離されたRNA分子 は、本発明のDNA分子のインビボまたはインビトロでのRNA転写物を含む。本発明 に従う単離された核酸分子は、そのような合成的に生成された分子をさらに含む 。 本発明の単離された核酸分子は、それぞれ配列番号1および3に示されるヌク レオチド配列の25〜27 73〜75の位置に開始コドンを有するオープンリーディン グフレーム(ORF)を含むDNA分子を含む。 それぞれ、配列番号2および4の31〜300および31〜170の位置に示される推定 成熟TNFRポリペプチドに対するコード配列を含むDNA分子もまた、含まれる。 さらに、本発明の単離された核酸分子は、上記の配列とは実質的に異なる配列 を含むが、遺伝子コードの縮重に起因して、なおTNFRタンパク質をコードする、 DNA分子を含む。当然のことながら、遺伝子コードおよび種特異的なコドン選択 性は当該分野において周知である。従って、上記の縮重型改変体を作成して、例 えば特定の宿主についてコドン発現を最適にすること(例えば、ヒトmRNA中のコ ドンをE.coliのような細菌宿主に好ましいコドンに変化させること)は当業者が 日常的に行うことである。 別の局面においては、本発明は、ATCC受託番号第97810号または同第97809号と して寄託されたプラスミド中に含まれるcDNAクローンによってコードされるアミ ノ酸配列を有するTNFRポリペプチドをコードする、単離された核酸分子を提供す る。好ましくは、この核酸分子は、上記の寄託されたcDNAクローンによってコー ドされる成熟ポリペプチドをコードする。 本発明はさらに、図1もしくは2(配列番号1もしくは3)に示されるヌクレ オチド配列、または上記の寄託されたクローン中に含まれるTNFR cDNAのヌクレ オチド配列を有する単離された核酸分子、あるいは上記配列の1つに相補的な配 列を有する核酸分子を提供する。このような単離された分子(特にDNA分子)は 、染色体とのインサイチュハイブリダイゼーションによる遺伝子マッピングのた めの、および例えば、ノーザンブロット分析によるヒト組織におけるTNFR遺伝子 の発現を検出するためのプローブとして有用である。 本発明はさらに、本明細書中に記載のヌクレオチド配列の部分をコードする核 酸分子、ならびに本明細書中に記載の単離された核酸分子のフラグメントに関す る。詳細には、本発明は、それぞれ配列番号1および3の25〜924位および73〜5 82位からなる、配列番号1または3の部分を示すヌクレオチド配列を有するポリ ヌクレオチドを提供する。また、それぞれ28〜924位および76〜582位からなる、 配列番号1および3の部分を示すヌクレオチド配列を有するポリヌクレオチドの ように、アミノ末端メチオニンを欠失するTNFRポリペプチドをコードするポリヌ クレオチドも、また意図される。このようなポリヌクレオチドによってコードさ れる、それぞれ配列番号2および4の2〜300位および2〜170位のアミノ酸配列 を含むポリペプチドのようなポリペプチドもまた、提供される。 さらに、本発明は、以下のように、配列番号1および3の広範な部分に関する ヌクレオチド配列を有する核酸分子を提供する:HELDI06R(配列番号17)および HCEOW38R(配列番号18)は配列番号1および3の両方に関する。配列番号19また は20でも、あるいは配列番号19または20のいずれかのサブフラグメントでもない 配列番号1および3のポリペプチドフラグメントが好ましい。HELDI06RおよびHC EOW38Rの配列は図6に示されている。 より一般的には、寄託されたcDNAのヌクレオチド配列、あるいは図1または2 (配列番号1または3)に示されるヌクレオチド配列を有する単離された核酸分 子のフラグメントによって、長さが少なくとも約15nt、そしてより好ましくは少 なくとも約20nt、さらにより好ましくは少なくとも約30nt、そしてなおさらに好 ましくは、少なくとも約40ntのフラグメントが意図され、これらは本明細書中に 議論されるように診断用プローブおよび診断用プライマーとして有用である。も ちろん、50〜300ntの長さのより長いフラグメントもまた、寄託されたcDNAのヌ クレオチド配列または図1および2(配列番号1および3)に示されるヌクレオ チド配列の全てではないにしても、ほとんどに対応するフラグメントと同様に、 本発明に従えば有用である。特に、配列番号1に示される連続的な500ヌクレオ チドに少なくとも95%同一である、少なくとも500ヌクレオチドを含むフラグメ ントが好ましい。少なくとも20ntの長さのフラグメントによって、例えば、寄託 されたcDNAのヌクレオチド配列、または図1および2(配列番号1および3)に 示されるようなヌクレオチド配列由来の20以上の連続的な塩基を含むフラグメン トが意図される。本発明の好ましい核酸フラグメントは、図4および5に同定さ れるように、ならびに以下により詳細に記載されるように、TNFRポリペプチドの エピトープ保有部分をコードする核酸分子を含む。 別の局面において、本発明は、ストリンジェントなハイブリダイゼーション条 件下で、上記の本発明の核酸分子(例えば、ATCC受託番号第97810号または第978 09号に含まれるcDNAクローン)中のポリヌクレオチドの一部にハイブリダイズす るポリヌクレオチドを含む単離した核酸分子を提供する。「ストリンジェントな ハイブリダイゼーション条件」によって、以下:50%ホルムアミド、5×SSC(15 0mMNaCl、15mMクエン酸三ナトリウム)、50mMリン酸ナトリウム(pH7.6)、5×デ ンハート液、10%硫酸デキストラン、および20μg/mlの変性剪断サケ精子DNA、 を含む溶液中で42℃にて一晩のインキュベーション、続く約65℃にて0.1×SSC中 でフィルターを洗浄することが意図される。 ポリヌクレオチドの「部分」にハイブリダイズするポリヌクレオチドによって 、参照ポリヌクレオチドの少なくとも約15ヌクレオチド(nt)、そしてより好まし くは少なくとも約20nt、さらにより好ましくは少なくとも約30nt、そしてさらに より好ましくは約30〜70(例えば50)ntにハイブリダイズするポリヌクレオチド (DNAまたはRNAのいずれか)が意図される。これらは、以上、および以下でより 詳細に考察されるような診断用プローブおよびプライマーとして有用である。 例えば、「少なくとも20nt長」のポリヌクレオチドの部分により、参照ポリヌ クレオチドのヌクレオチド配列(例えば、寄託されたcDNA、または図1または2 (配列番号1または3)に示されるようなヌクレオチド配列)由来の20以上の連 続したヌクレオチドが意図される。当然のことながら、ポリA配列(例えば、TFN R cDNAの3'末端ポリ(A)トラクト)にのみ、またはT(またはU)残基の相補的 なストレッチにのみハイブリダイズするポリヌクレオチドは、本発明の核酸の一 部にハイブリダイズさせるために使用される本発明のポリヌクレオチドに含まれ ない。なぜなら、このようなポリヌクレオチドは、ポリ(A)ストレッチまたは その相補体(例えば、ほとんど任意の二本鎖cDNAクローン)を含む任意の核酸分 子にハイブリダイズするからである。 示されるように、TNFRポリペプチドをコードする本発明の核酸分子は、以下を 含み得るが、これらに限定されない:それ自体によって、成熟ポリペプチドのア ミノ酸配列をコードする核酸分子;成熟ポリペプチドのコード配列および付加的 配列(例えば、プレタンパク質配列またはプロタンパク質配列またはプレプロタ ンパク質配列のような約26〜35アミノ酸リーダー配列あるいは分泌配列をコード する配列);成熟ポリペプチドのコード配列で、上記の付加的コード配列を含む かまたは含まない。 本発明の核酸によって、上記のタンパク質配列とともに付加的非コード配列も またコードされ、この配列は、例えば、イントロンおよび非コード5'および3'配 列(例えば、スプライシングおよびポリアデニル化シグナルを含む、転写、mRNA プロセシングにおいて役割(例えば、リボソーム結合およびmRNAの安定性)を担 う、転写された非翻訳配列);さらなる機能性を提供するような付加的アミノ酸 をコードする付加的コード配列、を含むがこれらに限定されない。 従って、ポリペプチドをコードする配列は、融合されたポリペプチドの精製を 容易にするペプチドをコードする配列のような、マーカー配列と融合され得る。 本発明のこの局面の特定の好ましい実施態様において、マーカーアミノ酸配列は 、とりわけ、pQEベクター(QIAGEN,Inc.、9259 Eton Avenue,Chatsworth,CA, 91311)中に提供されるタグのような、ヘキサーヒスチジンペプチドである。こ れらの多くは市販されている。例えば、Gentzら、Proc.Natl.Acad.Sci.USA 86:821-824(1989)において記載されるように、ヘキサーヒスチジンは、融合タン パク質の簡便な精製を提供する。「HA」タグは、インフルエンザ赤血球凝集素タ ンパク質由来のエピトープに対応する、精製のために有用な別のペプチドであり 、それは、Wilsonら、Cell 37:767(1984)によって記載されている。以下で考察 されるように、他のそのような融合タンパク質には、N末端またはC末端にてFc に融合されたTNFR-5、TNFR-6α、またはTNFR-6βが含まれる。 改変体および変異体ポリヌクレオチド 本発明は、さらに、TNFRポリペプチドの一部、アナログ、または誘導体をコー ドする、本発明の核酸分子の改変体に関する。改変体は、天然の対立遺伝子改変 体のように、天然に生じ得る。「対立遺伝子改変体」によって、生物の染色体上 の所定の遺伝子座を占める遺伝子のいくつかの代わりの形態の1つが意図される 。Genes II,Lewin,B.編、John Wiley&Sons,New York(1985)。天然に存在しな い改変体は、当該分野で公知の変異誘発技術を用いて生成され得る。 このような改変体には、ヌクレオチドの置換、欠失、または付加により産生さ れる改変体が含まれる。この置換、欠失、または付加には1つ以上のヌクレオチ ドが含まれ得る。改変体は、コード領域、非コード領域、または両方において変 化され得る。コード領域における変化は、保存的または非保存的アミノ酸置換、 欠失、または付加を生じ得る。これらの間で特に好ましいのは、サイレントな置 換、付加、および欠失であり、これらはTNFRポリペプチド、またはそれらの一部 の特性および活性を変化させない。この点に関してまた特に好ましいのは、保存 的置換である。 非常に好ましいのは、配列番号2および4に示されるアミノ酸配列を有する成 熟型タンパク質、または寄託されたcDNAクローンによってコードされる成熟型TN FRポリペプチド配列をコードする核酸分子である。 配列番号2または4に示されるアミノ酸配列を有するタンパク質の細胞外ドメ インまたは寄託されたcDNAクローンによりコードされるTNFRアミノ酸配列の細胞 外ドメインをコードする核酸分子が、最も高度に好ましい。 さらなる実施態様には、以下からなる群から選択されるポリヌクレオチドに、 少なくとも90%同一、そしてより好ましくは少なくとも95%、96%、97%、98% 、または99%同一であるヌクレオチド配列を有するポリヌクレオチドを含む単離 された核酸分子が含まれる:(a)配列番号2もしくは4中の、またはATCC受託 番号97810もしくは97809に含まれるcDNAクローンによってコードされるような、 完全アミノ酸配列を有するTNFRポリペプチドをコードするヌクレオチド配列;( b)それぞれ配列番号2もしくは4中の、またはATCC受託番号97810もしくは978 09に含まれるcDNAクローンによってコードされる31〜300位もしくは31〜170位の アミノ酸配列を有する成熟型TNFRポリペプチドをコードするヌクレオチド配列; (c)それぞれ配列番号2および4中の31〜283位および31〜166位のアミノ酸配 列を有するTNFRポリペプチドの可溶性細胞外ドメインをコードするヌクレオチド 配列;ならびに(d)上記の(a)、(b)、または(c)中のヌクレオチド配列の いずれかに相補的なヌクレオチド配列。 本発明のさらなる実施態様には、上記の(a)、(b)、(c)または(d)中の ヌクレオチド配列のいずれかに少なくとも90%同一、そしてより好ましくは少な くとも95%、96%、97%、98%、または99%同一であるヌクレオチド配列を有す るポリヌクレオチド、あるいは上記の(a)、(b)、(c)または(d)中のポリ ヌクレオチドにストリンジェントなハイブリダイゼーション条件下でハイブリダ イズするポリヌクレオチドを含む単離された核酸分子が含まれる。このハイブリ ダイズするポリヌクレオチドは、ストリンジェントなハイブリダイゼーション条 件下では、A残基のみ、またはT残基のみからなるヌクレオチド配列を有するポ リヌクレオチドにはハイブリダイズしない。本発明のさらなる核酸の実施態様は 、上記の(a)、(b)、(c)または(d)中のアミノ酸配列を有するTNFRポリペ プチドのエピトープ保有部分のアミノ酸配列をコードするポリヌクレオチドを含 む単離された核酸分子に関する。 本発明はまた、本発明の単離された核酸分子を含む組換えベクター、ならびに この組換えベクターを含む宿主細胞、ならびにこのようなベクターおよび宿主細 胞を作製する方法ならびに組換え技術によってTNFRポリペプチドまたはペプチド の産生のためにそれらを用いる方法に関する。 TNFRポリペプチドをコードする参照ヌクレオチド配列に、例えば、少なくとも 95%「同一な」ヌクレオチド配列を有するポリヌクレオチドによって、そのポリ ヌクレオチドのヌクレオチド配列が、TNFRポリペプチドをコードする参照ヌクレ オチド配列の各100ヌクレオチドあたり5つまでの点変異をポリヌクレオチド配 列が含み得ることを除いて、参照配列に同一であることが意図される。言い換え れば、参照ヌクレオチド配列と少なくとも95%同一であるヌクレオチド配列を有 するポリヌクレオチドを得るために、参照配列における5%までのヌクレオチド が欠失され得るか、もしくは別のヌクレオチドで置換され得るか、または参照配 列において全ヌクレオチドの5%までのある数のヌクレオチドが、参照配列中に 挿入され得る。参照配列のこれらの変異は、参照ヌクレオチド配列の5'もしくは 3'末端位置において、または参照配列中のヌクレオチド間で個々に、もしくは参 照配列内の1つ以上の連続した群中のいずれかに散在されて、これらの末端位置 の間のどこかで生じ得る。 実際には、任意の特定の核酸分子が、例えば、図1または2に示されるヌクレ オチド配列または寄託されたcDNAクローンのヌクレオチド配列に少なくとも90% 、95%、96%、97%、98%、または99%同一であるかどうかは、Bestfitプログ ラ ム(Wisconsin Sequence Analysis Package,Version 8 for Unix,Genetics Com puter Group,University Research Park,575 Science Drive,Madison,WI 53 711)のような公知のコンピュータープログラムを用いて従来通りに決定され得る 。Bestfitは、SmithおよびWaterman,Advances in Applied Mathematics 2:482- 489(1981)の局所的相同性アルゴリズムを用いて、2つの配列間の最も相同性の セグメントを見出す。Bestfitまたは任意の他の配列整列プログラムを使用して 、特定の配列が、本発明による参照配列に例えば95%同一であるか否かを決定す る場合、パラメーターは、もちろん、同一性の割合が、参照ヌクレオチド配列の 全長にわたって計算されるように、そして参照配列の総ヌクレオチド数の5%ま での相同性におけるギャップが許容されるように、設定される。 本出願は、TNFR活性を有するポリペプチドをコードするか否かに関係なく、図 1または2(配列番号1および3)に示される核酸配列、または寄託されたcDNA の核酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、または99%同一である 核酸分子に関する。これは、特定の核酸分子がTNFR活性を有するポリペプチドを コードしない場合でさえ、当業者は、核酸分子をどのようにして、例えば、ハイ ブリダイゼーションプローブ、またはポリメラーゼ連鎖反応(PCR)のプライマー として使用するかをなお知っているからである。TNFR活性を有するポリペプチド をコードしない、本発明の核酸分子の使用としては、とりわけ(1)TNFR遺伝子ま たはその対立遺伝子改変体をcDNAライブラリーから単離すること;(2)Vermaら, Human Chromosomes:A Manual of Basic Techniques,Pergamon Press,New York (1988)に記載の、TNFR遺伝子の正確な染色体位置を提供するための分裂中期染色 体展開物に対するインサイチュハイブリダイゼーション(例えば、「FISH」);お よび、特定の組織におけるTNFRm RNA発現を検出するためのノーザンブロット分 析、が挙げられる。 しかし、実のところ、TNFRタンパク質活性を有するポリペプチドをコードする 図1または2(配列番号1および3)に示される核酸配列、あるいは寄託された cDNAの核酸配列に少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、または99%同一で ある配列を有する核酸分子が好ましい。「TNFR活性を有するポリペプチド」によ って、特定の生物学的アッセイにおいて測定される場合に、本発明のTNFR-6αタ ンパク質またはTNFR-6βタンパク質の成熟形態、または細胞外形態の活性に類似 するが必ずしも同一ではない活性を示すポリペプチドが意図される。TNFファミ リーリガンドは、本発明のTNFR-6αおよびTNFR-6βを含むTNF-ファミリーレセプ ターに結合することによって、種々の細胞性応答を誘導する。TNFRタンパク質を 発現する細胞は、TNFR-Iレセプターリガンドに対して強力な細胞性応答を有する と考えられ、これにはBリンパ球(CD19+)、CD4およびCD8+Tリンパ球の両方、単 球、ならびに内皮細胞が挙げられる。「TNF-ファミリーリガンドに対する細胞性 応答」によって、細胞、細胞株、組織、組織培養物、または患者に対する任意の 遺伝子型、表現型、および/または形態学的変化が意図され、これはTNF-ファミ リーリガンドによって誘導される。示されるように、このような細胞性応答には 、TNF-ファミリーリガンドに対する正常な生理学的応答だけではなく、アポトー シスの阻害によるもののような、増加した細胞増殖、または増加した細胞増殖の 阻害に関連した疾患もまた、含まれる。 上記についてのスクリーニングアッセイは、当該分野において公知である。こ のようなスクリーニングアッセイの1つは、例えば、Science246:181-296(1989 年10月)に記載されるような、レセプターの活性化によって引き起こされる細胞 外pHの変化を測定する系における、レセプターを発現する細胞(例えば、トラン スフェクトされたCHO細胞)の使用を含む。例えば、TNF-ファミリーリガンドを 、本発明のレセプターポリペプチドの成熟型を発現する細胞と接触させ得、そし てTNFRポリペプチドが活性であるかどうかを決定するために、2次メッセンジャ ー応答(例えば、シグナル伝達またはpH変化)が測定され得る。 もちろん、遺伝子コードの縮重のために、当業者は、寄託されたcDNAの核酸配 列、または図1または2(配列番号1および3)に示される核酸配列に少なくと も90%、95%、96%、97%、98%、または99%同一である配列を有する多数の核 酸分子が「TNFRタンパク質活性を有する」ポリペプチドをコードすることを直ち に認識する。実際に、これらのヌクレオチド配列の縮重改変体の全てが同じポリ ペプチドをコードするので、このことは、上記の比較アッセイを行うことすら必 要なく、当業者に明らかである。縮重改変体でないそのような核酸分子について 、妥当な数がまたTNFRタンパク質活性を有するポリペプチドをコードすることが 、 当該分野でさらに認識される。これは、当業者が、以下にさらに記載されるよう に、タンパク質の機能に有意に影響する可能性が低いか、またはその可能性がな いかのいずれかのアミノ酸置換(例えば、1つの脂肪族アミノ酸の第二の脂肪族 アミノ酸での置換)を十分に知っているからである。 ベクターおよび宿主細胞 本発明はまた、本発明の単離されたDNA分子を含むベクター、組換えベクター で遺伝子操作された宿主細胞、および組換え技術によるTNFRポリペプチドまたは そのフラグメントの産生に関する。ベクターは、例えば、ファージベクター、プ ラスミドベクター、ウイルスベクターまたはレトロウイルスベクターであり得る 。レトロウイルスベクターは、複製コンピテントまたは複製欠損であり得る。後 者の場合、一般に、ウイルス増殖は相補性宿主細胞においてのみ生じる。 ポリヌクレオチドは、宿主における増殖のために、選択マーカーを含むベクタ ーに結合され得る。一般的に、プラスミドベクターは、リン酸カルシウム沈澱物 のような沈澱物中か、または荷電された脂質との複合体中で導入される。ベクタ ーがウイルスである場合、ベクターは、適切なパッケージング細胞株を用いてイ ンビトロでパッケージングされ得、次いで宿主細胞に形質導入され得る。 DNAインサートは、適切なプロモーター(例えば、少し名を挙げると、ファー ジλPLプロモーター、E.coli lacプロモーター、trpプロモーター、phoAプロモ ーター、およびtacプロモーター、SV40初期プロモーターおよび後期プロモータ ー、ならびにレトロウイルスLTRのプロモーター)に作動可能に連結されるべき である。他の適切なプロモーターは、当業者に公知である。発現構築物は、さら に、転写開始、転写終結のための部位、および、転写領域中に翻訳のためのリボ ゾーム結合部位を含む。構築物によって発現される転写物のコード部分は、好ま しくは、翻訳されるべきポリペプチドの始めに翻訳開始コドンを含み、そして終 わりに適切に位置される終止コドン(UAA、UGA、またはUAG)を含む。 示されるように、発現ベクターは、好ましくは、少なくとも1つの選択マーカ ーを含む。このようなマーカーとしては、真核生物細胞培養についてはジヒドロ 葉酸レダクターゼ、G418、またはネオマイシン耐性、およびE.coliおよび他の細 菌における培養についてはテトラサイクリン耐性遺伝子、カナマイシン耐性遺伝 子、またはアンピシリン耐性遺伝子が挙げられる。適切な宿主の代表的な例とし ては、細菌細胞(例えば、E.coli細胞、Streptomyces細胞、およびSalmonella t yphimurium細胞);真菌細胞(例えば酵母細胞);昆虫細胞(例えば、Drosophi la S2細胞およびSpodoptera Sf9細胞);動物細胞(例えば、CHO細胞、COS細胞 、293細胞、およびBowes黒色腫細胞);ならびに植物細胞が挙げられるが、これ らに限定されない。上記の宿主細胞のための適切な培養培地および条件は当該分 野で公知である。細菌における使用に好ましいベクターの中には、pQE70、pQE60 、およびpQE-9(QIAGEN,Inc.前述から入手可能);Phagescriptベクター、Bluesc riptベクター、pNH8A、pNH16a、pNH18A,pNH46A(Stratageneから入手可能);な らびにptrc99a、pKK223-3、pKK233-3、pDR540、pRIT5(Pharmaciaから入手可能 )が含まれる。好ましい真核生物ベクターの中には、pWLNEO、pSV2CAT、pOG44、 pXT1,およびpSG(Stratageneから入手可能);ならびにpSVK3、pBPV、pMSG、お よびpSVL(Pharmaciaから入手可能)がある。他の適切なベクターは、当業者に 容易に明らかである。宿主細胞への構築物の導入は、リン酸カルシウムトランス フェクション、DEAE-デキストラン媒介トランスフェクション、カチオン性脂質 媒介トランスフェクション、エレクトロポレーション、形質導入、感染または他 の方法によってもたらされ得る。このような方法は、Davisら,Basic Methods I n Molecular Biology(1986)のような多くの標準的研究室マニュアルに記載され ている。ポリペプチドは、融合タンパク質のような改変された形態で発現され得 、そして分泌シグナルだけでなく、さらなる異種の機能的領域も含み得る。例え ば、さらなるアミノ酸、特に荷電アミノ酸の領域が、精製の間の、または続く取 り扱いおよび保存の間の、宿主細胞における安定性および持続性を改善するため に、ポリペプチドのN末端に付加され得る。また、ペプチド部分が、精製を容易 にするためにポリペプチドへ付加され得る。そのような領域は、ポリペプチドの 最終調製の前に除去され得る。とりわけ、分泌または排出を生じるため、安定性 を改善するため、および精製を容易にするためのペプチド部分のポリペプチドへ の付加は、当該分野でよく知られており、そして日常的な技術である。好ましい 融合タンパク質は、タンパク質の安定化、およびタンパク質の精製のために有用 な免 疫グロブリン由来の異種領域を含む。例えば、EP-A-0 464 533(カナダ対応出願 第2045869号)は、別のヒトタンパク質、またはその一部とともに免疫グロブリ ン分子の定常領域の種々の部分を含む融合タンパク質を開示する。多くの場合、 融合タンパク質中のFc部分は、治療および診断における使用に十分に有利であり 、従って、例えば改善された薬物動態学的特性を生じる(EP-A 0232 262)。一方 、いくつかの使用について、融合タンパク質が、記載される有利な様式で、発現 され、検出され、そして精製された後に、Fc部分が欠失され得ることが望ましい 。これは、Fc部分が、治療および診断における使用に対して障害となると判明す る場合(例えば、融合タンパク質が免疫のための抗原として使用されるべき場合 )である。薬物探索において、例えばhIL-5のようなヒトタンパク質は、hIL-5の アンタゴニストを同定するための高処理能力スクリーニングアッセイの目的でFc 部分と融合されている。D.Bennettら,J.Molecular Recognition 8:52-58(1995 )、およびK.Johansonら,J.Biol.Chem.270:9459-9471(1995)を参照のこと。 TNFRタンパク質は、硫酸アンモニウム沈澱またはエタノール沈澱、酸抽出、陰 イオンまたは陽イオン交換クロマトグラフィー、ホスホセルロースクロマトグラ フィー、疎水性相互作用クロマトグラフィー、アフィニティークロマトグラフィ ー、ヒドロキシアパタイトクロマトグラフィー、およびレクチンクロマトグラフ ィーを含む周知の方法によって組換え細胞培養物から回収され、そして精製され 得る。最も好ましくは、高速液体クロマトグラフィー(「HPLC」)が精製のために 用いられる。本発明のポリペプチドは以下を含む:直接単離されたか、または培 養されたかにかかわらず、体液、組織、および細胞を含む天然の供給源からの精 製産物;化学合成手順の産物;および原核生物宿主または真核生物宿主(例えば 、細菌細胞、酵母細胞、高等植物細胞、昆虫細胞、および哺乳動物細胞を含む) から組換え技術によって産生された産物。組換え産生手順において用いられる宿 主に依存して、本発明のポリペプチドは、グリコシル化されていても、またはグ リコシル化されていなくてもよい。さらに、本発明のポリペプチドはまた、いく つかの場合、宿主媒介プロセスの結果として、改変された開始メチオニン残基を 含み得る。 ポリペプチドおよびフラグメント 本発明はさらに、寄託されたcDNAによってコードされるアミノ酸配列、または 配列番号2および4のアミノ酸配列を有する、単離されたTNFRポリペプチド、あ るいは上記ポリペプチドの部分を含むペプチドまたはポリペプチドを提供する。 改変体および変異体ポリペプチド TNFRポリペプチドの特徴を改良または改変するために、タンパク質工学が使用 され得る。当業者に公知の組換えDNA技術は、単一もしくは複数のアミノ酸置換 、欠失、付加を含む、新規の変異体タンパク質または「ムテイン」、あるいは融合 タンパク質を作成するために使用され得る。このような改変されたポリペプチド は、例えば、増強された活性または増加した安定性を示し得る。さらに、少なく とも特定の精製条件および保存条件のもとでは、これらはより高い収率で精製さ れ得、そして対応する天然のポリペプチドより良好な溶解性を示し得る。 N末端欠失変異体およびC末端欠失変異体 例えば、膜結合タンパク質の細胞外ドメインまたは分泌タンパク質の成熟形態 を含む多くのタンパク質について、1つ以上のアミノ酸が実質的な生物学的機能 の損失なしでN末端またはC末端から欠失され得ることは当該分野で公知である。 例えば、Ronら、J.Biol.Chem.,268:2984-2988(1993)では、3個、8個または27 個のアミノ末端のアミノ酸残基を失ってもヘパリン結合活性を有する改変KGFタ ンパク質を報告している。本発明の場合、本発明のタンパク質はTNFRポリペプチ ドファミリーのメンバーであることから、配列番号2および4(TNFR-6αおよび TNFR-6β)の49位のシステインまでのN末端アミノ酸の欠失は、いくつかの生物 学的活性(例えば、リンパ球の増殖およびアポトーシスの調節)を維持し得る。 配列番号:2および4でのC49残基を含むさらなるN末端欠失を有するポリペプチ ドは、TNFR関連ポリペプチドのこれらの残基がジスルフィド架橋を形成し、レセ プター結合およびシグナル伝達で必要とされる構造安定性を提供することが公知 であるので、このような生物学的活性を維持することは期待されない。 しかし、タンパク質のN末端からの1つ以上のアミノ酸の欠失であっても、タ ンパク質の1つ以上の生物学的機能の損失の改変を生じ得、他の生物学的活性は それでも維持され得る。従って、TNFRタンパク質の完全ドメインまたは細胞外ド メインを認識する抗体を誘導し、そして/または抗体に結合する短縮型タンパク 質の能力は、一般に、完全タンパク質または細胞外ドメインの決して大部分では ない残基がN末端から除去される場合、維持される。完全タンパク質のN末端残基 を欠く特定のポリペプチドが、このような免疫的活性を維持するかどうかは、本 明細書に記載されているかそうでなければ当該分野で公知である日常的な方法に より容易に決定され得る。 従って、本発明は、49番目の位置のシステイン残基までの配列番号2および4 で示されるTNFRのアミノ酸配列のアミノ末端から欠失される1つ以上の残基を有 するポリペプチド、およびこのようなポリペプチドをコードするポリヌクレオリ ドをさらに提供する。詳細には、本発明は、それぞれ配列番号2および4のm-30 0およびn-170残基のアミノ酸配列を含むTNFR-5ポリペプチドを提供する。ここで 、mおよびnは、それぞれ1-49の範囲での整数であり、49は、完全なTNFR-6αおよ びTNFR-6βポリペプチド(それぞれ、配列番号2および4で示される)のN末端 から最初のシステイン残基の位置であり、これはTNFR-6αおよびTNFR-6βタンパ ク質の活性に必要であると考えられる。 より詳細には、本発明は以下の残基のアミノ酸配列を有するポリペプチドをコ ードするポリヌクレオチドを提供する:配列番号2の1-300、2-300、3-300、4-3 00、5-300、6-300、7-300、8-300、9-300、10-300、11-300、12-300、13-300、1 4-300、15-300、16-300、17-300、18-300、19-300、20-300、21-300、22-300、2 3-300、24-300、25-300、26-300、27-300、28-300、29-300、30-300、31-300、3 2-300、33-300、34-300、35-300、36-300、37-300、38-300、39-300、40-300、4 1-300、42-300、43-300、44-300、45-300、46-300、47-300、48-300、および49- 300;ならびに配列番号4の1-170、2-170、3-170、4-170、5-170、6-170、7-170 、8-170、9-170、10-170、11-170、12-170、13-170、14-170、15-170、16-170、 17-170、18-170、19-170、20-170、21-170、22-170、23-170、24-170、25-170、 26-170、27-170、28-170、29-170、30-170、31-170、32-170、33-170、34-170、 35-170、36-170、37-170、38-170、39-170、40-170、41-170、42-170、43-170、 44-170、45-170、46-170、47-170、48-170、お よび49-170。これらのポリペプチドをコードするポリヌクレオチドもまた提供さ れる。 同様に、生物学的に機能的なC末端欠失ムテインの多くの例が知られている。 例えば、インターフェロンγは、タンパク質のカルボキシ末端からの8-10アミノ otechnology7:199-216(1988))。本発明の場合では、本発明のタンパク質はTNFR ポリペプチドファミリーのメンバーであることから、配列番号2および4それぞ れの193位および132位のシステインまでのC末端アミノ酸の欠失は、いくつかの 生物学的活性(例えば、リンパ球の増殖およびアポトーシスの調節)を維持し得 る。配列番号2および4の193および132位のシステインを含むC末端欠失をさら に有するポリペプチドはそれぞれ、TNFレセプター関連ポリペプチドのこれらの 残基が、レセプター結合に必要とされる構造的安定性を提供するためのジスルフ ィド架橋の形成に必要であることが公知であるので、このような生物学的活性を 維持することが期待されない。 しかし、タンパク質のC末端からの1つ以上のアミノ酸の欠失が、タンパク質 の1つ以上の生物学的機能の損失の改変を生じる場合でさえ、他の生物学的活性 はそれでも維持され得る。従って、短縮型のタンパク質の完全または成熟な形態 のタンパク質を認識する抗体を誘導および/または結合する能力は一般に、完全 または成熟な形態のタンパク質の決して大部分ではない残基がC末端から除去さ れた場合、維持される。完全なタンパク質のC末端残基を欠失した特定のポリペ プチドがこのような免疫活性を維持するかどうかは、本明細書で記載される日常 的な方法およびそうでなければ当該分野で公知の日常的な方法により容易に決定 され得る。 したがって、本発明はそれぞれ配列番号2および4の193位および132位のシス テインまでの、配列番号2および4で示されるTNFR-6αおよびTNFR-6βのアミノ 酸配列のカルボキシル末端に由来する1つ以上の残基を有するポリペプチド、お よびこのようなポリペプチドをコードするポリヌクレオチドをさらに提供する。 詳細には、本発明は配列番号2および4それぞれでのアミノ酸配列の1-yおよび1 -z残基のアミノ酸配列を有するポリペプチドを提供し、ここでyは193-300の範 囲での任意の整数であり、そしてZは132-170の範囲での任意の整数である。これ らのポリペプチドをコードするポリヌクレオチドもまた提供される。 本発明はまた、アミノ末端とカルボキシル末端の両方から欠失した1つ以上の アミノ酸を有するポリペプチドを提供し、これらは一般には、配列番号2のm-y 残基および配列番号4のn-z残基(m、n、y、およびzは上述した整数)を有 するポリペプチドとして記載され得る。 ATCC受託番号97810または97809に含まれるcDNAクローンによりコードされる完 全TNFRアミノ酸配列の一部からなるポリペプチドをコードするヌクレオチド配列 もまた含まれ、ここで、この部分はATCC受託番号97810または97809それぞれに含 まれるcDNAクローンによりコードされる完全アミノ酸配列のアミノ末端由来の1 位から約49位までのアミノ酸、またはATCC受託番号97810または97809それぞれに 含まれるcDNAクローンによりコードされる完全アミノ酸配列のカルボキシル末端 由来の1位から約107位もしくは約58位までのアミノ酸、またはATCC受託番号978 10または97809に含まれるcDNAクローンによりコードされる完全アミノ酸配列の 上記したアミノ末端およびカルボキシル末端欠失体の任意の組合せを含まない。 上記の欠失変異ポリペプチド形態の全てをコードするポリヌクレオチドもまた提 供される。 他の変異体 上記で議論されたタンパク質の末端欠失形態に加えて、TNFRポリペプチドの幾 つかのアミノ酸配列がタンパク質の構造または機能に有意な影響なしに変化し得 ることもまた、当事者により認識される。配列中でのこのような差違を考察する 場合、活性を決定するタンパク質の決定的な領域があることに留意すべきである 。 従って、本発明は、実質的なTMFRポリペプチド活性を示すTNFRポリペプチド改 変体または以下で議論されるタンパク質部分のようなTNFRタンパク質の領域を含 むTNFRポリペプチド改変体をさらに含む。このような変異体は、当該分野で公知 である一般的な規則に従って、活性に影響しないように選択される欠失、挿入、 転移、反復、および、型置換を含む。例えば、表現型的にサイレントなアミノ酸 置換がいかにして生じるかに関するガイダンスが、Bowie,J.U.ら、「Decipherin g the Message in Protein Sequences:Tolerance to Amino Acid Substitutions, 」Science 247:1306-1310(1990)で提供され、ここで筆者らは、変化に対するア ミノ酸配列の寛容性を研究するための2つの主だったアプローチが存在すること 示している。最初の方法は進化のプロセスに依存し、ここで変異は天然の選択に より受け入れられるか、または拒絶されるかのどちらかである。第2のアプロー チは、クローン化された遺伝子ならびに機能的に維持する配列を同定するための 選択物もしくはスクリーン物の特定部位でのアミノ酸変化を誘導するために遺伝 子工学を使用する。筆者らが述べるには、これらの研究はタンパク質はアミノ酸 置換に驚くほど寛容性であることを明らかにしてきた。筆者らはどのアミノ酸変 化がタンパク質の特定の部位で許容性であり得るかどうかについてもさらに示し ている。例えば、ほとんどの包理したアミノ酸残基は非極性側鎖を必要とするが 、一方で表面側鎖の特徴で一般に保存されるものはほとんどない。他のこのよう な表現型的なサイレント置換は、Bowie,J.U.ら(前出)およびその中で引用され る参照に記載される。代表的には、保存的置換は、それぞれ脂肪性アミノ酸のAl a、Val、Leu、およびIleの間の置き換え、水酸性残基SerおよびThrの交換、酸性 残基AspおよひGluの交換、アミド残基AsnおよびGln間の置換、塩基性残基Lysお よびArgの交換、ならびに芳香族残基Phe、Tyrの間の置き換えである。従って、 配列番号2、4、もしくは6または寄託されたcDNAによりコードされるそれらの ポリペプチドのフラグメント、誘導体またはアナログは、(i)1つ以上のアミ ノ酸残基が保存されたまたは保存されていないアミノ酸残基(好ましくは保存さ れたアミノ酸)で置換され、そしてこのような置換されたアミノ酸残基が遺伝コ ードによりコードされ得るかまたはコードされ得ないもの、または(ii)1つ 以上のアミノ酸残基が置換基を含むもの、または(iii)成熟または可溶性の 細胞外ポリペプチドが、ポリペプチドの半減期を増加させるための化合物(例え ば、ポリエチレングリコール)のような別の化合物と融合したもの、または(i v)さらなるアミノ酸が上記の形態のポリペプチド(例えば、IgG Fc融合領域ペ プチド配列もしくはリーダー配列もしくは分泌配列または上記の形態のポリペプ チドもしくはプロタンパク質配列の精製について使用される配列)と融合したも のであり得る。このようなフラグメント、誘導体およびアナログは、本明細書の 教示より当事者の範囲内であると見なされる。 従って、本発明のTNFRは、天然の変異もしくは人工操作のいずれかに由来する 1つ以上のアミノ酸置換、欠失、または付加を含み得る。示されるように、タン パク質の折り畳みまたは活性に有意に影響しない保存的アミノ酸置換のような、 小さな性質の変化が好ましい(表1を参照のこと)。 表1。保存的アミノ酸置換体。 本発明のTNFRタンパク質の機能上重要なアミノ酸は、当該分野で公知の方法( 例えば、部位特異的変異誘発またはアラニン走査型(alanine-scanning)変異誘発 (CunninghamおよびWells,Science 244:1081-1085(1989))により同定され得る。 後者の手順は、分子のあらゆる残基に単一のアラニン変異を導入する。次いで、 得られた変異体分子は生物学活性(例えば、レセプター結合またはインビトロも しくはインビボでの増殖活性)について試験される。 特別な目的は、高度に望ましい改善された特徴(例えば、凝集しにくい)を有 するタンパク質を産生し得る荷電した別のアミノ酸または中性アミノ酸での荷電 したアミノ酸の置換である。凝集は活性を減少させるだけではなく、凝集体は免 疫原性であり得ることから薬学的処方物を調製する場合にも問題であり得る(Pin ckardら、Clin.Exp.Immunol.2:331-340(1967);Robbinsら、Diabetes 36:838-845 (1987);Clelandら、Crit.Rev.Therapeutic Drug Carrier Systems 10:307-377(1 993))。 アミノ酸の置き換えはまた、細胞表面のレセプターに対するリガンドの結合選 択性を変化させ得る。例えば、Ostadeら、Nature 361:266-268(1993)は、TNFレ セプターの2つの公知の型の1つのみに対するTNF-αの選択的な結合を生じる特 定の変異体を記載する。リガンド−レセプター結合について決定的である部位は また、構造解析(例えば、結晶化、核磁気共鳴法または光親和性標識)により決 定され得る(Smithら、J.Mol.Biol.224:899-904(1992)およびde Vosら、Science 255:306-312(1992))。 TNFR-6αおよびTNFR-6βはTNFRレセプター関連タンパク質ファミリーのメンバ ーであり、TNFRの生物学的活性を完全に排除するのではなく変調させるために、 好ましくは、変異はTNFRの保存された細胞外ドメイン中のアミノ酸をコードする 配列で、より好ましくはTNFレセプターファミリーのメンバー間で保存されてい ないこの領域内の残基中で作製される。本発明の一部を形成するものはまた、上 記のTNFR変異体をコードする核酸配列を含む単離されたポリヌクレオチドである 。 本発明のポリペプチドは、好ましくは単離された形態で提供され、そして好ま しくは実質的に精製される。TNFRポリペプチドの組換え産生バージョンは、Smit hおよびJohnson,Gene 67:31-40(1988)に記載されるone-step法により実質的に精 製され得る。本発明のポリペプチドはまた、タンパク質精製の分野で周知である 方法で、本発明の抗TNFR-6α抗体および抗TNFR-6β抗体を使用して天然または組 換えの供給源から精製され得る。 本発明は、以下からなる群から選択されるアミノ酸配列を含む単離されたTNFR ポリペプチドをさらに提供する:(a)配列番号2または4で示されるか、また はATCC受託番号97810または97809に含まれるcDNAクローンによりコードされるこ とにより示される完全アミノ酸配列を有する、完全長のTNFRポリペプチドのアミ ノ酸配列;(b)配列番号2での31〜300位のアミノ酸配列もしくは配列番号4 での31〜170位のアミノ酸配列、またはATCC受託番号97810もしくは97809に含ま れるcDNAクローンによりコードされるアミノ酸配列を有する成熟TNFRポリペプチ ドのアミノ酸配列;または(c)配列番号2での31〜283位のアミノ酸配列もし くは配列番号4での31〜166位のアミノ酸配列、またはATCC受託番号97810もしく は97809に含まれるcDNAクローンによりコードされるアミノ酸配列を有するTNFR ポリペプチドの可溶性細胞外ドメインのアミノ酸配列。 本発明のさらなるポリペプチドは、上記のポリペプチドに対して少なくとも約 90%の類似性、より好ましくは少なくとも95%の類似性、そしてなおより好まし くは少なくとも96%、97%、98%または99%の類似性を有するポリペプチドを含 む。本発明のポリペプチドはまた、寄託されたcDNAによりコードされるポリペプ チドに対して、または配列番号2もしくは4のポリペプチドに対して少なくとも 80%の同一性、より好ましくは少なくとも90%または95%の同一性、なおより好 ましくは少なくとも96%、97%、98%、または99%の同一性を含み、そして少な くとも30アミノ酸およびより好ましくは少なくとも50アミノ酸のこのようなポリ ペプチドの部分をも含む。 2つのポリペプチドについての「%の類似性」とは、類似性の決定のためのBe stfit program(Wisconsin Sequence Analysis Package,Version 8 for Unix,Gen etics Computer Group,University Research Park,575 Science Drive,Madison, WI 53711)およびデフォルト設定を使用して2つのポリペプチドのアミノ酸配列 を比較することにより算出された類似性スコアを意図する。BestfitはSmithおよ びWaterman(Advances in Applied Mathematics 2:482-489,1981)の局所的相同性 アルゴリズムを使用し、2つの配列間の類似性が最良のセグメントを見つけだす 。 例えば、TNFRポリペプチドの参照アミノ酸配列に少なくとも、95%「同一の」 アミノ酸配列を有するポリペプチドにより、そのポリペプチド配列が、TNFRポリ ペプチドの参照アミノ酸配列の各100アミノ酸毎に5つまでのアミノ酸変化を含 み得ることを除いて、そのポリペプチドのアミノ酸配列は参照配列と同一である ことが意図される。言い換えれば、参照アミノ酸配列に対して少なくとも95%同 一のアミノ酸配列を有するポリペプチドを得るために、参照配列において5%ま でのアミノ酸残基が、欠失されるかもしくは別のアミノ酸で置換され得、または 参照配列における総アミノ酸残基の5%までの多数のアミノ酸が参照配列に挿入 され得る。これらの参照配列の改変は、参照アミノ酸配列のアミノ末端位置もし くはカルボキシ末端位置で、または参照配列の残基間で個々に、もしくは参照配 列内で1つ以上の隣接した基内のいずれかに散在した、これらの末端位置の間の どこかで起こり得る。 実際に、任意の特定のポリペプチドが、例えば、配列番号2または4に示され るアミノ酸配列、または寄託されたcDNAクローンによりコードされるアミノ酸配 列に対して、少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、または99%同一である かどうかは、Bestfitプログラム(Wisconsin Sequence Analysis Package,Unix 用バージョン8、Genetics Computer Group,University Research Park,575 S cience Drive,Madison,WI 53711)のような公知のコンピュータープログラム を使用して従来通りに決定され得る。特定の配列が、例えば、本発明の参照配列 に95%同一であるかどうかを決定するために、Bestfitまたは任意の他の配列ア ラインメントプログラムを使用する場合、当然のことながら、同一性のパーセン テージが参照アミノ酸配列の全長にわたって計算され、そして参照配列内のアミ ノ酸残基の総数の5%までの相同性におけるギャップが許容されるようにパラメ ーターが設定される。 本発明のポリペプチドは、当業者に周知の方法を用いるSDS-PAGEゲル、または 分子ふるいゲル濾過カラム上で分子量マーカーとして使用され得る。 下記に詳細に示すように、本発明のポリペプチドはまた、ポリクローナル抗体 およびモノクローナル抗体を惹起するために使用され得る。これらは、下記のよ うにTNFRタンパク質発現を検出するためのアッセイにおいて有用であるか、また はTNFRタンパク質機能を増強もしくは阻害し得るアゴニストおよびアンタゴニス トとして有用である。さらに、このようなポリペプチドは、本発明の候補アゴニ ストおよびアンタゴニストでもあるTNFRタンパク質結合タンパク質を「捕獲する 」ための酵母2−ハイブリッドシステムにおいて使用され得る。酵母2−ハイブ リッドシステムは、FieldsおよびSong,Nature 340:245-246(1989)に記載されて いる。 エピトープ保有部分 別の局面において、本発明は、本発明のポリペプチドのエピトープ保有部分を 含むペプチドまたはポリペプチドを提供する。このポリペプチド部分のエピトー プは、本発明のポリペプチドの免疫原性または抗原性エピトープである。「免疫 原性エピトープ」は、全てのタンパク質が免疫原である場合、抗体応答を誘発す るタンパク質の一部として定義される。一方では、抗体が結合し得るタンパク質 分子の領域は、「抗原性エピトープ」と定義される。タンパク質の免疫原性エピ トープの数は、一般には、抗原性エピトープの数よりも少ない。例えば、Geysen ら、Proc.Natl.Acad.Sci.USA 81:3998-4002(1983)を参照のこと。 抗原性エピトープを保有するペプチドまたはポリペプチド(すなわち、抗体が 結合し得るタンパク質分子の領域を含む)の選択に関して、タンパク質配列の一 部を模倣する比較的短い合成ペプチドが、部分的に模倣されたタンパク質と反応 する抗血清を日常的に誘発し得ることが当該分野で周知である。例えば、Sutcli ffe,J.G.,Shinnick,T.M.,Green,N.およびLearner,R.A.(1983)「Antibodies that react with predetermined sites on proteins」,Science 219:660-666を参照 のこと。タンパク質反応性血清を誘発し得るペプチドは、タンパク質の一次配列 で頻繁に示され、そして簡単な化学的法則のセットにより特徴付けられ得、そし てインタクトなタンパク質の免疫優性領域(すなわち、免疫原性エピトープ)に も、アミノ末端またはカルボキシル末端にも、制限されない。それゆえ本発明の 抗原性エピトープ保有ペプチドおよびポリペプチドは、本発明のポリペプチドに 特異的に結合するモノクローナル抗体を含む、抗体を惹起するために有用である 。例えば、Wilsonら、Cell 37:767-778(1984)の777頁を参照のこと。 本発明の抗原性エピトープ保有ペプチドおよびポリペプチドは、本発明のポリ ペプチドのアミノ酸配列中に含まれる、好ましくは少なくとも7個、より好まし くは少なくとも9個、そして最も好ましくは約15〜約30個の間のアミノ酸の配列 を含む。TNFR特異的抗体を産生するために使用され得る抗原性ポリペプチドまた はペプチドの限定しない実施例は以下を含む:配列番号2のおよそAla31からお よそThr-46までの、およそPhe-57からおよそThr-117までの、およそCys-132から およそThr-175までの、およそGly-185からおよそThr-194までの、およそVal-205 からおよそAsp-217までの、およそPro-239からおよそLeu-264までの、およびお よそAla-283からおよそPro-298までのアミノ酸残基を含むポリペプチド;ならび に配列番号4のおよそAla-31からおよそThr-46までの、およそPhe-57からおよそ Gln-80までの、およそGlu-86からおよそHis-106までの、およそThr-108からおよ そPhe-119までの、およそHis-129からおよそVal-138までの、およびおよそGly-1 42からおよそPro-166までのアミノ酸残基を含むポリペプチド。これらのポリペ プチドフラグメントは、上記の図4および図5で示されるJameson-Wolfの抗原指 標の分析により、TNFR-6αおよびTNFR-6βポリペプチドの抗原性エピトープをそ れぞれ保有するように決定され得る。 本発明のエピトープ保有ペプチドおよびポリペプチドは、任意の従来の手段に より産生され得る。例えば、Houghten,R.A(1985)「General method for the rap id solid-phase synthesis of large numbers of peptides:specificity of ant igen-antibody interaction at the level of individual amino acids.」Proc. Natl.Acad.Sci.USA 82:5131-5135を参照のこと;この「Simultaneous MultipleP eptide Synthesis(SMPS)」プロセスは、Houghtenらの米国特許第4,631,211号(19 86)でさらに記載される。 本発明のエピトープ保有ペプチドおよびポリペプチドは、抗体を誘導するため に当該分野で周知の方法に従って使用される。例えば、Sutcliffeら(前出);W ilsonら(前出);Chow,Mら、Proc.Natl.Acad.Sci.USA 82:910-914;およびBittl e,F.J.ら、J.Gen.Virol.66:2347-2354(1985)を参照のこと。本発明の免疫原性の エピトープ保有ペプチド(すなわち、全てのタンパク質が免疫源である場合に、 抗体応答を誘導するタンパク質の部分)は、当該分野で公知の方法に従って同定 される。例えば、Geysenら(前出)を参照のこと。さらになお、Geysen(1990)の 米国特許第5,194,392号は、目的の抗体の特定のパラトープ(抗原結合部位)に 対して相補的なエピトープ(すなわち「ミモトープ」)の位相幾何学的等価物であ るモノマー(アミノ酸または他の化合物)の配列を検出または決定する一般的な 方法を記載する。より一般的には、Geysen(1989)の米国特許第4,433,092号は 、目的の特定のレセプターのリガンド結合部位に相補的であるリガンドの位相幾 何学的等価物であるモノマーの配列を検出または決定する方法を記載する。同様 に、Peralkylated Oligopeptide Mixturesに関するHoughten,R.A.ら(1996) の米国特許第5,480,971号は、直鎖C1-C7-アルキル過アルキル化(peralkylated )オリゴペプチドならびにこのようなペプチドのセットおよびライブラリー、な らびに目的のアクセプター分子に、優先的に結合する過アルキル化オリゴペプチ ドの配列を決定するためにこのようなオリゴペプチドのセットおよびライブラリ ーを使用する方法を開示する。従って、本発明のエピトープ保有ペプチドの非 ペプチドアナログはまた、これらの方法により日常的に作成され得る。 融合タンパク質 当業者が理解するように、上記の本発明のTNFRポリペプチドおよびそのエピト ープ保有フラグメントは、免疫グロブリン(IgG)の定常ドメインの一部と結合 し得、キメラポリペプチドを生じる。これらの融合タンパク質は、精製を促進し 、そしてインビボで半減期の増加を示す。これは、例えば、ヒトCD4-ポリペプチ ドの最初の2つのドメインおよび哺乳動物免疫グロブリンの重鎖または軽鎖の定 常領域の種々のドメインからなるキメラタンパク質について示されている(EP A3 94,827;Trauneckerら、Nature 331:84-86(1988))。IgG部分によるジスルフィド 結合二量体構造を有する融合タンパク質はまた、単量体TNFRタンパク質またはタ ンパク質フラグメント単独よりも、他の分子の結合および中和において効率的で あり得る(Fountoulakisら、J.Biochem.270:3958-3964(1995))。 抗体 本発明で使用されるTNFRタンパク質特異的抗体は、完全なTNFR-6αおよびTNFR -6βタンパク質またはその抗原性ポリペプチドフラグメントに対して惹起され得 、これはキャリアタンパク質(例えば、アルブミン)を用いて、あるいは十分に 長い場合では(少なくともおよそ25アミノ酸)キャリアを用いずに動物の系(例 えば、ウサギまたはマウス)に供される。 本明細書で使用される用語「抗体(Ab)」または「モノクローナル抗体(Mab)」 は、完全な分子ならびにTNFRタンパク質に対し特異的に結合し得る抗体フラグメ ント(例えば、FabおよびF(ab')2フラグメント)を含むことを意味する。Fabお よびF(ab')2フラグメントは完全な抗体のFcフラグメントを欠落し、そして循環 からより迅速に除去され、完全な抗体の非特異的な組織への結合をより少なく有 し得る(Wahlら、J.Nucl.Med.24:316-325(1983))。従って、これらのフラグメン トは好ましい。 本発明の抗体は、種々の方法のいずれかにより調製され得る。例えば、TNFRタ ンパク質またはその抗原性フラグメントを発現する細胞は、ポリクローナル抗体 を含む血清の産生を誘導するために動物に対して投与され得る。好ましい方法で は、TNFRタンパク質の調製は、それを実質的に天然の混入物を皆無にするために 調製および精製される。次いで、このような調製物は、より特異的な活性のポリ クローナル抗血清を産生するために動物に導入される。 最も好ましい方法においては、本発明の抗体はモノクローナル抗体である。こ (1976);Hammerlingら:Monoclonal Antibodies and T-Cell Hybridomas,Elsevie r,N.Y.,(1981)563-681頁中)を使用して調製され得る。一般には、このような手 順はTNFRタンパク質抗原,またはより好ましくはTNFRタンパク質発現細胞での動 物(好ましくはマウス)の免疫化を含む。適切な細胞は、抗TNFR-6αタンパク質 抗体または抗TNFR-6βタンパク質抗体に結合するそれらの能力により認識され得 る。このような細胞は任意の適切な組織培養培地で培養され得るが;10%ウシ胎 仔血清(約56℃で不活化)を補充し、ならびに約10g/lの非必須アミノ酸、約1,0 00U/mlのペニシリン、および約100μg/mlのストレプトマイシンを補充したEagle 改変Eagle培地中で細胞を培養することが好ましい。このようなマウスの脾細胞 は抽出され、そして適切なミエローマ細胞株と融合される。任意の適切なミエロ ーマ細胞株が本発明に従って使用され得るが;ミエローマ細胞の親細胞株(SP20) (アメリカンタイプカルチャーコレクション(Rockville Maryland)より入手可能 )を使用することが好ましい。融合後、得られたハイブリドーマ細胞はHAT培地 中で選択的に維持され、次いで、Wandsら(Gastroenterology 80:225-232(1981)) により記載される限界希釈によりクローン化される。次いで、このような選択を 通じて入手されたハイブリドーマ細胞は、所望のTNFR抗原に結合し得る抗体を分 泌するクローンを同定するためにアッセイされる。 あるいは、TNFR抗原に結合し得るさらなる抗体は、抗イディオタイプの抗体の 使用を通じて2ステップの手順で産生され得る。このような方法は、抗体がそれ 自身の抗原であるという事実を使用し、しかもそれゆえに、第2の抗体に結合す る抗体を入手することが可能である。この方法に従って、TNFRタンパク質特異的 抗体は、動物(好ましくはマウス)を免疫化するために使用される。次いで、こ のような動物の脾細胞は、ハイブリドーマ細胞を産生するために使用され、そし てハイブリドーマ細胞は、そのTNFRタンパク質特異的抗体に結合する能力が、TN FRタンパク質抗原によりブロックされ得る抗体を産生するクローンを同定するた めにスクリーニングされる。このような抗体は、TNFRタンパク質特異的抗体に対 する抗イディオタイプ抗体を含み、そしてさらなるTNFRタンパク質特異的抗体の 形成を誘導するための、動物の免疫化に使用され得る。 本発明のFabおよびF(ab')2ならびに他の抗体のフラグメントは、本明細書で開 示される方法に従って使用され得る。代表的には、このようなフラグメントは、 パパイン(Fabフラグメントを産生するために)またはペプシン(F(ab')2フラグ メントを産生するため)のような酵素を使用して、タンパク質切断により産生さ れる。あるいは、TNFRタンパク質結合フラグメントは、組換えDNA技術の適用を 通じて、または合成化学を通して産生され得る。 ヒトにおける、インビボでの抗TNFRの使用については、「ヒト化」キメラモノ クローナル抗体を使用することが好ましくあり得る。このような抗体は、上述さ れるモノクローナル抗体を産生するハイブリドーマ細胞に由来する遺伝的構築物 を使用して産生され得る。キメラ抗体を産生するための方法は、当該分野で公知 である。総説については、Morrison,Science 229:1202(1985);Oiら、BioTechniq ues 4:214(1986);Cabillyら、米国特許第4,816,567号;Taniguchiら、EP 171496 ;Morrisonら、EP 173494;Neubergerら、WO8601533;Robinsonら、WO870267l;Boul ianneら、Nature 312:643(1984);Neubergerら、Nature 314:268(1985)を参照の こと。 免疫系関連障害 診断法 本発明者らは、TNFR-6αおよびTNFR-6βが、造血および形質転換組織で発現さ れることを、発見した。多数の免疫系関連障害について、TNFR遺伝子発現の実質 的に変化された(増加または減少された)レベルが、このような障害を有する個 体から得た免疫系組織またはその他の細胞または体液(例えば、血清および血漿 )で、「標準」TNFR遺伝子発現レベル、すなわち、免疫系障害を有さない個体 から得た免疫系組織または体液中のTNF発現レベルに比較して、検出され得る。 従って、本発明は、免疫系障害の診断中に有用な診断方法を提供し、この方法は 、個体からの免疫系組織またはその他の細胞または体液でのTNFRタンパク質をコ ードする遺伝子の発現レベルを測定する工程、および、測定された遺伝子発現レ ベルを標準TNFR遺伝子発現レベルと比較する工程を包含し、そのことにより、標 準と比較される遺伝子発現レベルの増加または減少が、免疫系障害の指標となる 。 特に、ガンを有する哺乳動物のある種の組織は、対応の「標準」レベルに比較 したとき、TNFRタンパク質およびTNFRをコードするmRNAの有意に減少されたレベ ルを発現すると考えられる。さらに、TNFRタンパク質の減少レベルは、ガンを有 さない同種の哺乳動物からの血清に比較したとき、このようなガンを有する哺乳 動物からの特定体液(例えば、血清および血漿)で、検出され得ると考えられる 。 従って、本発明は、ガンを含む免疫系障害の診断中に有用な診断方法を提供し 、この方法は、個体からの免疫系組織またはその他の細胞または体液でのTNFRタ ンパク質をコードする遺伝子の発現レベルを測定する工程、および、測定された 遺伝子発現レベルを標準TNFR遺伝子発現レベルと比較する工程を包含し、そのこ とにより、標準と比較された遺伝子発現レベルの増加または減少が、免疫系障害 の指標となる。 腫瘍の診断を含む免疫系における障害の診断が、すでに従来方法に従って実施 されたときに、本発明は、予後指標として有用である。予後指標により、低下さ れた遺伝子発現を示す患者は、標準レベルにより近いレベルで遺伝子を発現する 患者に比較して、より悪い臨床結果を経験する。 「TNFRタンパク質をコードする遺伝子の発現レベルをアッセイする」によって 、TNFR-6αタンパク質および/またはTNFR-6βタンパク質のレベル、またはTNFR -6αタンパク質および/またはTNFR-6βタンパク質をコードするmRNAレベルを、 第一の生物学的サンプルで、直接的(例えば、絶対タンパク質レベルまたはmRNA レベルの決定または評価によって)または相対的(例えば、第二の生物学的サン プルのTNFRタンパク質レベルまたはmRNAレベルに対する比較による)に、定性ま たは定量的に決定または評価することを意図する。好ましくは、第一の生物学的 サ ンプル中のTNFRタンパク質レベルまたはmRNAレベルは、測定および評価され、標 準TNFRタンパク質レベルまたはmRNAレベルと比較され、この標準は、障害を有さ ない個体から得た第二の生物学的サンプルから得られるか、または免疫系の障害 を有さない個体集団からのレベルを平均して決定される。当該分野で評価される ように、一旦標準TNFRタンパク質レベルまたはmRNAレベルが判明すると、比較の ための標準として繰り返し使用され得る。 「生物学的サンプル」によって、TNFRタンパク質またはmRNAを含有する、個体 、体液、細胞株、組織培養物、またはその他の供給源から得られた、任意生物学 的サンプルが意図される。示されるように、生物学的サンプルは、TNFRタンパク 質の遊離細胞外ドメイン(または可溶性型)を含有する体液(血清、血漿、尿、 滑液、および髄液のような)、免疫系組織、およびTNFRの完全または細胞外ドメ インを発現することが認められているその他の組織供給源を包含する。哺乳動物 から組織生検および体液を得る方法は、当該分野で周知である。生物学的サンプ ルが、mRNAを含む場合、組織生検が好ましい供給源である。 本発明はまた、TNFR遺伝子中の変異を診断するための、本発明の遺伝子の使用 を意図する。例えば、本発明の遺伝子の1つに変異が存在するときは、症状は、 本発明のレセプターポリペプチド産生の欠如から生じる。さらに、レセプターポ リペプチド活性を増強する変異が、レセプターポリペプチドの過剰発現に関連す る疾患、例えば、内毒素ショックを導く。遺伝子中の変異は、欠陥遺伝子の配列 を正常遺伝子の配列と比較することによって検出され得る。次に、変異遺伝子が 、疾患症状または疾患症状に対する感受性に関連することを確証し得る。すなわ ち、本発明のレセプターポリペプチドの発現不足を導く変異遺伝子が、TNFが腫 瘍増殖を阻害できないことと関連する。 前出アッセイによって診断され得るその他の免疫系障害は、過敏症、アレルギ ー、感染性疾患、対宿主性移植片病(graft-host disease)、免疫不全症、自己免 疫疾患などを包含する。 本発明の遺伝子に変異を有する個体は、種々の方法によってDNAレベルで検出 され得る。診断に使用される核酸は、例えば、血液、尿、唾液、およびその他の 組織からの組織生検からのような、患者の細胞から得られ得る。ゲノムDNAが、 検出のために直接使用され得るか、または、分析の前に、PCR(Saikiら、Nature ,324:163-166(1986))を用いて酵素的に増幅され得る。RNAまたはcDNAもまた、 同じ目的に使用され得る。例として、この発明の核酸に相補的なPCRプライマー が、本発明のヒト遺伝子での変異を同定および分析するために使用され得る。例 えば、欠失および挿入が、正常遺伝子型との比較での増幅産物の大きさの変化に よって検出される。点変異は、増幅DNAを、放射標識RNAと、あるいは本発明の放 射標識アンチセンスDNA配列とハイブリダイズさせることによって同定され得る 。完全にマッチした配列は、RNase A消化または融解温度差によって、ミスマッ チ配列二重鎖から区別され得る。このような診断は、特に、出生前テストまたは 新生児テストに有用である。 参照遺伝子と「変異体」との間の配列の相違は、直接DNA配列決定法によって 明らかにされ得る。さらに、クローン化DNAセグメントが、特定DNAセグメントを 検出するためのプローブとして使用され得る。この方法の感度は、PCRと組み合 わされたときに大きく増強される。例えば、配列決定プライマー(primary)は、 二本鎖PCR産物または改変PCR産物によって生成された一本鎖鋳型分子と共に使用 される。配列決定は、放射標識ヌクレオチドを使用した従来の方法、または蛍光 タグを使用した自動配列決定手順によって実施される。 特定の位置での配列の変化は、ヌクレアーゼ保護アッセイ(例えば、RNaseお よびS1保護または化学切断法(例えば、cottonら、PNAS,85:4397-4401(1985))) によって明らかにされ得る。 生物学的サンプル中のTNFRタンパク質レベルのアッセイは、抗体に基づく方法 を用いて実施され得る。例えば、組織でのTNFRタンパク質発現は、古典的な免疫 組織学的方法によって研究され得る(Jalkanen,M.ら、J.Cell.Biol.101:976 -985(1985);Jalkanen,M.ら、J.Cell.Biol.105:3087-3096(1987))。TNFR遺 伝子発現を検出するために有用なその他の抗体に基づく方法は、イムノアッセイ (例えば、酵素結合免疫吸着測定法(ELISA)およびラジオイムノアッセイ(RIA) )を包含する。適切な抗体アッセイ標識は、当該分野で公知であり、グルコース オキシダーゼのような酵素標識、およびヨウ素(125I、121I)、炭素(14C)、イオ ウ(35S)、トリチウム(3H)、インジウム(112In)、およびテクニチウム(99mT c)のようなラジオアイソトープ、およびフルオレセインおよびローダミンのよ うな蛍光標識、およびビオチンを包含する。 個体から得た生物学的サンプル中のTNFRタンパク質レベルのアッセイに加えて 、TNFRタンパク質はまた、画像診断によってインビボで検出され得る。TNFRタン パク質のインビボ画像診断のための抗体標識またはマーカーは、X線撮影、NMR 、またはESRによって検出可能なものを包含する。X線撮影については、適切な 標識は、バリウムまたはセシウムのようなラジオアイソトープを包含し、これは 検出可能な放射線を放射するが、被検体に対して明らかに有害ではない。NMRお よびESRのための適切なマーカーは、ジュウテリウムのような検出可能な特徴的 なスピンを有するものを包含し、関連ハイブリドーマに対する栄養物の標識によ って、抗体へ組み込まれ得る。 ラジオアイソトープ(例えば、131I、112In、99mTc)、放射線不透過性物質、ま たは核磁気共鳴によって検出可能な物質のような、適切な検出可能イメージング 部分で標識された、TNFR特異抗体または抗体フラグメントが、免疫系障害につい て試験されるべき哺乳動物へ導入される(例えば、非経口的、皮下的または腹腔 内に)。被検体の大きさおよび使用される画像診断システムが、診断画像を作成 するために必要な画像部分の量を決定することは、当該分野で理解される。ラジ オアイソープ部分の場合には、ヒト被検体について、注入される放射活性の量は 、通常、約5〜20ミリキュリーの99mTcの範囲である。次に、標識抗体または抗体 フラグメントは、TNFRタンパク質を含有する細胞の位置に、優先的に蓄積する。 インビボ腫瘍画像診断は、S.W.Burchielら、”Immunopharmacokinetics of Radi olabeled Antibodies and Their Fragments”(Tumor Imagingの第13章:The Rad iochemical Detection of Cancer,S.W.BurchielおよびB.A.Rhodes編、Masson Publishing Inc.(1982))に記載されている。 処置 腫瘍壊死因子(TNF)ファミリーリガンドが、細胞障害性、抗ウイルス活性、 免疫調節活性、および数種の遺伝子の転写制御を含む、多数の細胞応答を誘導す る、最も多面的なサイトカインに属することは、公知である(Goeddel,D.V.ら、 ”Tumor Necrosis Factors:Gene Structure and Biological Activites,”Symp .Quant.Biol.51:597-609(1986),Cold Spring Harbor;Beutler,B.,およびCe rami,A.,Annu.Rev.Biochem.57:505-518(1988);Old,L.J.,Sci.Am.258:5 9-75(1988);Fiers,W.,FEBS Lett.285:199-224(1991))。TNF-ファミリーリガ ンドは、TNF-ファミリーレセプターと結合することによって、このような種々の 細胞応答を誘導する。TNFRポリペプチドを発現し、TNFR-6αリガンドおよびTNFR -6βリガンドに対する有力な細胞応答を有する細胞は、リンパ球、内皮細胞、ケ ラチノサイト、および前立腺組織を包含する。「TNF-ファミリーリガンドに対す る細胞応答」によって、TNF-ファミリーリガンドによって誘導される、細胞、細 胞株、組織、組織培養物、または患者に対する、あらゆる遺伝子型、表現型、お よび/または形態学的変化が意図される。示されているように、このような細胞 応答は、TNF-ファミリーリガンドに対する正常な生理学的応答のみならず、増大 されたアポトーシスまたはアポトーシス阻害に関連する疾患に対する応答も包含 する。 増大された細胞生存性、またはアポトーシス阻害に関連する疾患は、ガン(例 えば、濾胞性リンパ腫、p53変異による癌腫、および、乳ガン、前立腺ガン、カ ポジ肉腫、および卵巣ガンのようなホルモン依存性腫瘍);自己免疫疾患(例え ば、全身紅斑性狼瘡、および免疫関連糸球体腎炎、慢性関節リウマチ)および、 ウイルス感染症(例えば、ヘルペスウイルス、天然痘ウイルス、およびアデノウ イルス)、形成細胞対宿主性移植片病、急性移植片拒絶、および慢性移植片拒絶 を包含する。増大アポトーシス関連疾患は、AIDS;神経変性障害(例えば、アル ツハイマー病、パーキンソン病、筋萎縮側索硬化症、網膜色素変性、小脳変性) ;脊髄異形成症候群(例えば、再生不良性貧血)、虚血損傷(例えば、心筋梗塞、 発作、および再潅流損傷に原因するもの)、毒素誘発肝疾患(例えば、アルコール に原因するもの)、敗血症性ショック、悪液質、および食欲不振を包含する。 従って、1つの局面で、本発明は、TNF-ファミリーリガンドにより誘導される アポトーシスを増強するための方法に関し、この方法は、TNFRポリペプチドを発 現する細胞への、TNFR媒介シグナリングを増大し得るTNFRポリプチド、アナログ 、 またはアゴニストの有効量の投与を包含する。好ましくは、TNFR媒介シグナリン グは、減少されたアポトーシスが示される疾患を処置するために増大される。ア ンタゴニストは、TNFRの可溶性型およびTNFRポリペプチドに対し指向されるモノ クローナル抗体を包含し得る。 「アゴニスト」によって、アポトーシスを増強または可能にし得る、天然に存 在する化合物および合成化合物が意図される。「アンタゴニスト」によって、ア ポトーシスを阻害し得る、天然に存在する化合物および合成化合物が意図される 。本発明の任意候補「アゴニスト」または「アンタゴニスト」が、アポトーシス を増強または阻害し得るかどうかは、下記により詳細に記載されているものを含 む、当該分野で公知のTNF-ファミリーリガンド/レセプター細胞応答アッセイを 用いて決定され得る。 このようなスクリーニング手順の1つは、本発明のレセプターを発現するため にトランスフェクトされた、メラニン含有細胞の使用を包含する。このようなス クリーニング方法は、1992年2月6日に公開されたPCT WO 92/01810に記載されて いる。このようなアッセイは、例えば、レセプターをコードするメラニン含有細 胞の、TNF-ファミリーリガンドおよび候補アンタゴニスト(またはアゴニスト) の両方との接触による、本発明のレセプターポリペプチドの活性化を阻害する( または増強する)化合物についてスクリーニングするために使用され得る。リガ ンドによって生成されたシグナルの阻害または増強は、その化合物が、リガンド /レセプターシグナリング経路のアンタゴニストまたはアゴニストであることを 示す。 その他のスクリーニング方法は、レセプター活性化による、例えば、Science 246:181-296(1989年10月)に記載されているような、細胞外pH変化を測定するシ ステムでの、レセプターを発現する細胞(例えば、トランスフェクトCHO細胞) の使用を包含する。例えば、化合物は、本発明のレセプターポリペプチドを発現 する細胞と接触され得、そして、第二メッセンジャー応答(例えば、シグナル伝 達またはpH変化)が測定されて、潜在的な化合物が、レセプターを活性化するか または阻害するかが決定され得る。 別のこのようなスクリーニング方法は、レセプターを一時的に発現するために 、 レセプターをコードするRNAのXenopus卵母細胞への導入を包含する。次に、レセ プター卵母細胞は、レセプターリガンドおよびスクリーニングされるべき化合物 と接触させられ、その後、レセプターの活性化を阻害すると考えられる化合物に ついてのスクリーニングの場合には、カルシウムシグナルの阻害または活性化が 検出され得る。 別のスクリーニング方法は、レセプターがホスフォリパーゼCまたはDに連結さ れている構築物の、細胞での発現を包含する。このような細胞は、内皮細胞、平 滑筋細胞、胚腎細胞などを包含する。スクリーニングは、レセプターの活性化ま たはホスフォリパーゼシグナルからのレセプターの活性化阻害を検出することに よって、上記のように完了され得る。 別の方法は、表面上にレセプターを有する細胞への標識リガンドの結合阻害を 決定することによる、本発明のアンタゴニストのレセプターポリペプチドの活性 化を阻害する化合物についてのスクリーニングを包含する。このような方法は、 細胞がその表面上でレセプターを発現するように、レセプターをコードするDNA で真核細胞をトランスフェクトする工程、および既知リガンドの標識形態の存在 下で細胞を化合物と接触させる工程を包含する。そのリガンドは、例えば、放射 活性によって標識され得る。レセプターに結合された標識リガンド量が、例えば 、レセプターの放射活性を測定することによって、測定される。その化合物が、 レセプターに結合する標識リガンドの減少によって決定されるように、レセプタ ーに結合する場合、標識リガンドのレセプターへの結合は阻害される。 本発明のアゴニストおよびアンタゴニストについてのさらなるスクリーニング アッセイは、Tartaglia,L.A.およびGoeddel,D.V.,J.Biol.Chem.267(7):43 04-4307(1992)に記載されている。 従って、さらなる局面では、スクリーニング方法は、候補アゴニストまたはア ンタゴニストが、TNF-ファミリーリガンドに対する細胞応答を増強し得るかまた は阻害し得るかを決定するために提供される。その方法は、TNFRポリペプチドを 発現する細胞と、候補化合物およびTNF-ファミリーリガンドとを接触させる工程 、細胞応答をアッセイする工程、および、その細胞応答を標準細胞応答と比較す る工程を包含し、標準は、接触を候補化合物の非存在下でリガンドを用いて実施 し たときにアッセイされ、そのことによって、標準に対して増大された細胞応答が 、候補化合物がリガンド/レセプターシグナリング経路のアゴニストであること を示し、そして、標準に対して減少された細胞応答が、候補化合物がリガンド/ レセプターシグナリング経路のアンタゴニストであることを示す。「細胞応答を アッセイする」によって、候補化合物および/またはTNF-ファミリーリガンドに 対する細胞応答を定性的または定量的に測定すること(例えば、T細胞増殖また はトリチウム化チミジン標識の増加または減少の決定または評価)が意図される 。本発明によって、TNFRポリペプチドを発現する細胞は、内因性または外因的に 投与されたTNF-ファミリーリガンドのいずれかと接触され得る。 本発明に従うアゴニストは、例えば、TNFファミリーリガンドペプチドフラグ メント、形質転換増殖因子、神経伝達物質(グルタメート、ドーパミン、N-メチ ル-D-アスパルテートのような)、腫瘍抑制物質(p53)、細胞溶解T細胞、および抗 代謝拮抗物質のような、天然に存在する化合物および合成化合物を包含する。好 ましいアゴニストは、例えば、シスプラチン(cisplatin)、ドキソルビシン(doxo rubicin)、ブレオマイシン(bleomycin)、シトシンアラビノシド、ナイトロジェ ンマスタード、メトトレキセート、およびビンクリスチンのような化学療法薬を 包含する。その他は、エタノールおよび-アミロイドペプチドを包含する(Scienc e 267:1457-1458(1995))。さらに好ましいアゴニストは、TNFRポリペプチドに対 して惹起されたポリクローナルおよびモノクローナル抗体、またはそのフラグメ ントを包含する。TNF-ファミリーレセプターに対して惹起されたこのようなアゴ ニスト抗体は、Tartaglia,L.A.ら、Proc.Natl.Acad.Sci.USA 88:9292-9296 (1991);および、Tartaglia,L.A.およびGoeddel,D.V.,J.Biol.Chem.267(7 )4304-4307(1992)に開示されている。PCT出願WO 94/09137もまた参照のこと。 本発明に従うアンタゴニストは、例えば、CD40リガンド、中性アミノ酸、亜鉛 、エストロゲン、アンドロゲン、ウイルス遺伝子(アデノウイルスE1B、バキュロ ウイルスp35、およびIAP、ウシ天然痘ウイルスcrmA、エプスタイバーウイルスBH RF1、LMP-1、アフリカブタ熱ウイルスLMW5-HL、およびヘルペスウイルスyl 34.5 のような)、カルパインインヒビター、システインプロテアーセインヒビター、 および腫瘍プロモーター(PMA、フェノバルビタール、および-ヘキサクロロシク ロヘキサンのような)のような、天然に存在する化合物および合成化合物を包含 する。その他のアンタゴニストは、TNFRポリペプチドまたはそのフラグメントに 対して惹起されたポリクローナルおよびモノクローナルアンタゴニスト抗体を包 含する。TNF-ファミリーレセプターに対して惹起されたこのようなアンタゴニス ト抗体は、Tartaglla,L.A.およびGoeddel,D.V.,J.Biol.Chem.267(7)4304- 4307(1992)およびTartaglia,L.A.ら、Cell 73:213-216(1993)に記載されている 。PCT出願WO 94/09137もまた参照のこと。 その他の潜在的なアンタゴニストは、アンチセンス分子を包含する。アンチセ ンス技術は、アンチヤンスDNAまたはRNAを介して、または三重ヘリックス形成を 介して、遺伝子発現を制御するために使用され得る。アンチセンス方法は、例え ば、Okano,J.Neurochem.56:560(1991);Oligodeoxynucleotides as Antisense Inhibitors of Gene Expression,CRC Press,Boca Raton,FL(1988)に考察さ れている。三重ヘリックス形成は、例えば、Leeら、Nucleic Acids Research 6: 3073(1979);Cooneyら、Science 241:456(1988);および、Dervanら、Science 251 :1360(1991)に考察されている。その方法は、ポリヌクレオチドの相補的DNAまた はRNAへの結合に基づく。 例えば、本発明の成熟ポリペプチドをコードするポリヌクレオチドの5'コード 部分は、長さ約10塩基対から40塩基対のアンチセンスRNAオリゴヌクレオチドを 設計するために使用され得る。DNAオリゴヌクレオチドは、転写に関与する遺伝 子の領域に相補的であるように設計され、そのことによって、転写およびレセプ ター産生を阻む。アンチセンスRNAオリゴヌクレオチドは、インビボにおいてmRN Aにハイブリダイズし、mRNA分子のレセプターポリペプチドへの翻訳をブロック する。上記のオリゴヌクレオチドはまた、アンチセンスRNAまたはDNAが、レセプ ター産生を阻害するために、インビボで発現され得るように、細胞へ送達され得 る。 本発明に従うさらなるアンタゴニストは、TNFRの可溶性形態(すなわち、全長 レセプターの細胞外領域からのリガンド結合ドメインを含むTNFRフラグメント) を包含する。レセプターのこのような可溶性形態(天然に存在するか、または合 成であり得る)は、TNF-ファミリーリガンドへの結合について細胞表面TNFRと競 合することによって、TNFR媒介シグナリングに拮抗作用をなす。従って、リガン ド結合ドメインを含むレセプターの可溶性形態は、TNF-ファミリーリガンドによ って誘導される腫瘍壊死を阻害し得る、新規サイトカインである。その他のこの ようなサイトカインは当該分野で公知であり、Fasリガンドによって誘導される アポトーシスを制限するように生理学的に作用する、Fas B(マウスFasレセプタ ーの可溶性形態)を包含する(Hughes,D.P.およびCrispe,I.N.,J.Exp.Med. 182:1395-1401(1995))。 示されているように、本発明のポリクローナルおよびモノクローナル抗体アゴ ニストまたはアンタゴニストは、Tartaglia,L.A.およびGoeddel,D.V.,J.Bio l.Chem.267(7):4304-4307(1992):Tartaglia,L.A.ら、Cell 73:213-216(1993) 、およびPCT出願WO 94/09137に開示されている方法に従って惹起され得る。本明 細書で使用されているように、用語「抗体」(Ab)または「モノクローナル抗体」 (mAb)は、完全分子、ならびに、抗原に結合し得るそのフラグメント(例えば、F abおよびF(ab')2フラグメントのような)を包含することが意図される。Fabおよ びF(ab')2フラグメントは、完全抗体のFcフラグメントを欠損し、より迅速に循 環から排除され、完全抗体のより特異的でない組織結合を有し得る(Wahlら、J. Nucl.Med.24:316-325(1983))。 本発明に従う抗体は、上記および当該分野で公知の種々任意の方法によって、 調製され得る。 細胞外ドメインに結合するタンパク質およびその他の化合物もまた、本発明に 従う候補アゴニストおよびアンタゴニストである。このような結合化合物は、酵 母ツーハイブリッドシステムを用いて「捕捉され」得る(FieldsおよびSong,Nat ure 340:245-246(1989))。酵母ツーハイブリッドシステムの改変型は、Roger Br entおよび彼の共同研究者らによって記載された(Gyuris,J.ら、Cell 75:791-80 3(1993);Zervos,A.S.ら、Cell 72:223-232(1993))。 「TNF-ファミリーリガンド」によって、TNFレセプターファミリーのメンバー に結合し、リガンド/レセプターシグナリング経路を誘導し得る、天然に存在す る、組換え、および合成のリガンドが意図される。TNFリガンドファミリーのメ ンバーは、TNFR-6αリガンドおよびTNFR-6βリガンド、TNF-α、リンホトキシン (lymphdtoxin)-α(LT-α、TNF-βとしても公知である)、LT-β、FasL、CD40、CD 27、CD30、4-1BB、OX40、TRAIL、および神経成長因子(NGF)を包含するが、こ れらに限定されない。 本発明の代表的な治療適用は、下記により詳細に考察される。AIDSを定義する 免疫不全の状態は、CD4+Tリンパ球の数および機能の減少に副次的である。最近 の報告は、CD4+T細胞の日々の減少が、3.5×107および2×109細胞の間であると 評価している(Wei X.ら、Nature 373:117-122(1995))。HIV感染の環境下でのCD4+ T細胞枯渇の1つの原因は、HIV誘導アポトーシスであると考えられている。事 実、HIV誘導アポトーシス細胞死は、インビトロだけでなく、より重要なことに 、感染個体でも実証された(Ameisen,J.C.,AIDS 8:1197-1213(1994);Finkel,T .H.,およびBanda,N.K.,Curr.Opin.Immunol.6:605-615(1995);Muro-Cacho ,C.A.ら、J.Immunol.154:5555-5566(1995))。さらに、アポトーシスおよびCD 4+T-リンパ球枯渇は、AIDSの異なる動物モデルで密接に相関し(Brunner,T.ら、 Nature 373:441-444(1995);Gougeon,M.L.ら、AIDS Res.Hum.Retroviruses 9: 553-563(1993))、アポトーシスは、ウイルス複製がAIDSをもたらさないこれらの 動物モデルでは認められない(Gougeon,M.L.ら、AIDS Res.Hum.Retroviruses 9:553-563(1993))。さらなるデータは、HIV感染個体からの非感染だが感作また は活性化されたTリンパ球は、TNF-ファミリーリガンドFasLと遭遇後に、アポト ーシスを経ることを示す。HIV感染後に死をもたらす単球細胞株を使用して、U93 7細胞のHIVによる感染が、FasLのデノボ発現をもたらすこと、およびFasLが、HI V誘導アポトーシスを媒介することが実証されている(Badley,A.D.ら、J.Virol .70:199-206(1996))。さらに、TNF-ファミリーリガンドは、非感染マクロファ ージで検出可能であり、その発現は、HIV感染後にアップレギュレートされ、非 感染CD4 Tリンパ球の選択的殺傷をもたらした(Badley,A.D.ら、J.Virol.70:1 99-206(1996))。従って、本発明によって、HIV+個体を処置するための方法が提 供され、この方法は、本発明のアンタゴニストを、CD4 Tリンパ球の選択的殺傷 を減少させるために投与することを包含する。投与様式および投与量は、下記に 詳細に考察されている。 同種移植片拒絶では、レシピエント動物の免疫系は、ほとんどの場合免疫系は 周囲抗原によってのみ感作されるので、応答するように前もって感作されていな い。同種のその他のメンバーからの組織は、例えば、ウイルスおよび細菌が提示 されるのと同じようには、提示されていない。同種移植片拒絶の場合、免疫抑制 養生法は、免疫系がエフェクター期に到達することを阻むように設計される。し かし、異種移植片拒絶の免疫プロフィールは、同種移植片拒絶よりも疾患再発に より類似し得る。疾患再発の場合、免疫系は、天然の島細胞の破壊によって示さ れるように、すでに活性化されている。従って、疾患再発では、免疫系はすでに エフェクター期にある。活性化され、エフェクター細胞へ分化されたリンパ球は 、TNFRポリペプチドを発現するので、本発明のアゴニストは、同種移植片および 異種移植片の両方に対する免疫応答を抑制し得、そのことによって、TNFR活性を 増強する化合物に感受性である。従って、本発明はさらに、免疫学的寛容組織を 作製するための方法を提供する。本発明のアゴニストはさらに、炎症性腸疾患の 処置に使用され得る。 処方物 TNFRポリペプチド組成物は処方され、個々の患者の臨床状態(特に、TNFR-6α ポリペプチドまたはTNFR-6βポリペプチド単独での処置の副作用)、TNFRポリペ プチド組成物の送達部位、投与方法、投与計画、および当業者に公知のその他の 要因を考慮して、良好な医療処置と一致した様式で投与される。従って、本明細 書での目的のためのTNFRポリペプチドの「有効量」は、このような考慮によって 決定される。 一般的な提案として、用量あたり非経口的に投与されるTNFRポリペプチドの薬 学的に有効な全体量は、患者の体重あたり約1μg/kg/日〜10mg/kg/日の範囲であ るが、上記に示されているように、これは治療上の裁量を受ける。より好ましく は、この用量は、少なくとも0.01mg/kg/日、そして最も好ましくは、ヒトに対し て、ホルモンにつき約0.01および1mg/kg/日の間の範囲である。継続的に投与さ れる場合、TNFRポリペプチドは、代表的には、約1μg/kg/時間〜約50μg/kg/時 間の用量速度で、1日あたり1〜4回注入によって、または、例えば、ミニポン プを使用した継続的皮下注入によってのいずれかで投与される。静脈内点滴用バ ッグ溶液もまた使用され得る。観察に必要な処置の長さは変化し、応答が生じる 処置後間隔は、所望の効果に依存して変化するようである。 本発明のTNFRを含有する薬学的組成物は、経口、直腸内、非経口、槽内(intra cistemally)、腟内、腹腔内、局所(粉末、軟膏、液滴、または経皮パッチによる ように)、口腔に(bucally)、または経口または経鼻スプレーとして、投与され得 る。「薬学的に受容可能なキャリア」によって、非毒性固体、半固体、または液 状充填剤、希釈物、カプセル化材料、または任意型の処方補助剤が意味される。 本明細書で使用されているように、用語「非経口」は、静脈内、筋肉内、腹腔内 、胸骨下(intrasternal)、皮下、および関節内注射および注入を包含する、投与 様式のことである。 TNFRポリペプチドはまた、持続放出システムにより適切に投与される。持続放 出組成物の適切な例は、成形物品(例えば、フィルムまたはマイクロカプセル(m irocapsule))の形態での半透過性ポリマーマトリックスを包含する。持続放出 マトリックスは、ポリラクチド(米国特許第3,773,919号、EP 58,481)、L-グルタ ミン酸およびγ-エチル-L-グルタメートのコポリマー(Sidman,U.ら、Biopolyme rs 22:547-556(1983))、ポリ(2-ヒドロキシエチルメタクリレート)(R.Langerら 、J.Biomed.Mater.Res.15:167-277(1981)、およびR.Langer,Chem.Tech. 12:98-105(1982))、エチレンビニルアセテート(R.Langerら、同書)またはポ リ-D-(-)-3-ヒドロキシ酪酸(EP 133,988)を包含する。持続放出TNFRポリペプ チド組成物はまた、リポソーム包括TNFRポリペプチドを包含する。TNFRポリペプ チド含有リポソームは、それ自体既知の方法によって調製される:DE 3,218,121 ;Epsteinら、Proc.Natl.Acad.Sci.(USA)82:3688-3692(1985);Hwangら、Pro c.Natl.Acad Sci.(USA)77:4030-4034(1980);EP 52,322;EP 36,676;EP 88,04 6:EP 143,949;EP 142,641;日本特許出願83-118008;米国特許第4,485,045号およ び第4,544,545号;および、EP 102,324。一般的に、リポソームは、脂質含有量が 約30モル%コレステロールより多い、小さな(約200〜800オングストローム)単 ラメラ型であり、選択される割合は、最適なTNFRポリペプチド治療について調整 される。 非経口投与については、1つの実施態様で、TNFRポリペプチドは、一般的に、 単位投与量注入形態(溶液、懸濁液、またはエマルジョン)の所望の純度のそれ を、薬学的に受容可能なキャリア(すなわち、使用される投与量および濃度でレ シピエントに対して非毒性であり、かつ処方物のその他の成分と適合性であるも の)と混合することにより、処方される。例えば、処方物は、好ましくは、酸化 剤、およびポリペプチドに対して有害なことが知られているその他の化合物を含 有しない。 一般的に、処方物は、TNFRポリペプチドを均質および密接に、液体キャリアま たは細分割固体キャリアまたは両方と接触させることによって、調製される。次 いで、必要に応じて、製品は、所望の処方物に成形される。好ましくは、キャリ アは、非経口キャリアであり、より好ましくはレシピエントの血液と等張である 溶液である。このようなキャリアビヒクルの例は、水、生理食塩水、リンゲル液 、およびデキストロース溶液を包含する。不揮発性油およびオレイン酸エチルの ような、非水性ビヒクルもまた、リポソームと同様に、本明細書において有用で ある。 キャリアは、等張性および化学安定性を増強する物質のような、微量の添加物 を適切に含有する。このような材料は、使用される投与量および濃度でレシピエ ントに対して非毒性であり、そしてリン酸、クエン酸、コハク酸、酢酸、および その他の有機酸またはその塩類のような、緩衝剤;アスコルビン酸のような、抗 酸化剤;低分子量(約10残基未満)ポリペプチド、例えば、ポリアルギニンまた はトリペプチド;血清アルブミン、ゼラチン、または免疫グロブリンのような、 タンパク質;ポリビニルピロリドンのような、親水性ポリマー;グリシン、グル タミン酸、アスパラギン酸、またはアルギニンのような、アミノ酸;単糖類、二 糖類、およびセルロースまたはその誘導体、グルコース、マンノース、またはデ キストリンを含むその他の炭水化物;EDTAのような、キレート剤;マンニトール またはソルビトールのような、糖アルコール;ナトリウムのような、対イオン; および/またはポリソルベート、ポロキサマー(poloxamers)、またはPEGのよう な、非イオン界面活性剤を包含する。 TNFRポリペプチドは、代表的には、約0.1mg/ml〜100mg/ml、好ましくは1〜1 0mg/mlの濃度で、pH約3〜8でこのようなビヒクル中に処方される。特定の前記賦 形剤、キャリア、または安定剤の使用が、TNFRポリペプチド塩の形成をもたらす ことは、理解される。 治療投与に使用されるTNFRポリペプチドは、滅菌されなければならない。滅菌 は、滅菌濾過膜(例えば、0.2ミクロン膜)を通す濾過によにって、容易に完了 される。治療TNFRポリペプチド組成物は、一般的に、滅菌出入口を有する容器( 例えば、皮下注射針によって刺し得る栓を有する静脈内点滴用溶液バッグまたは バイアル)へ入れられる。 一般的に、TNFRポリペプチドは、単位または多数回投与容器(例えば、密封ア ンプルまたはバイアル)中に、水溶液または再構成用の凍結乾燥処方物として、 貯蔵される。凍結乾燥処方物の例として、10mlバイアルは、滅菌濾過された1%(w /v)TNFRポリペプチド水溶液(5ml)で満たされ、得られた混合物は、凍結乾燥 される。注入溶液は、注射用静菌水を用いて、凍結乾燥TNFRポリペプチドを再構 成することによって、調製される。 本発明はまた、本発明の薬学的組成物の1つ以上の成分で満たされた、1つ以 上の容器を含む、薬学的パックまたはキットを提供する。このような容器と、薬 学的または生物学的製品の製造、使用、または販売を規制する政府機関によって 規定された形式の通知が伴われ得、この通知は、ヒト投与に対する製造、使用ま たは販売の機関による認可を示す。さらに、本発明のポリペプチドは、その他の 治療化合物と併用して使用され得る。 染色体アッセイ 本発明の核酸分子はまた、染色体同定に有用である。この配列は、個々のヒト 染色体における特定の位置に特異的に標的化され、そしてハイブリダイズし得る 。さらに、現在、染色体上の特定の部位を同定する必要性がある。現時点では、 実際の配列データ(反復多型)に基づく染色体マーカー試薬のほとんどが、染色 体位置をマーカーづけするために利用可能ではない。本発明による染色体へのDN Aのマッピングは、それらの配列を、疾患に関連した遺伝子と相関づけることに おいて重要な第一歩である。 この点における特定の好ましい実施態様において、本明細書中で開示されるcD NAは、TNFRタンパク質遺伝子のゲノムDNAをクローニングするために用いられる 。これは、一般的に入手可能である、種々の周知の技術およびライブラリーを用 いて達成され得る。次いで、この目的のために周知の技術を用いて、インサイチ ュ染色体マッピングのためにゲノムDNAが用られる。 さらに、いくつかの場合において、配列は、cDNAからPCRプライマー(好まし くは、15〜25bp)を調製することにより、染色体にマッピングされ得る。遺伝子 の3'非翻訳領域のコンピューター分析を用いて、ゲノムDNAにおいて1つを超え るエキソンにまたがらないプライマーを迅速に選択し、従って、増幅プロセスを 複雑化する。次いで、これらのプライマーは、個々のヒト染色体を含有する体細 胞ハイブリッドのPCRスクリーニングのために用いられる。中期染色体長へのcDN Aクローンの蛍光インサイチュハイブリダイゼーション(「FISH」)は、一工程で 、正確な染色体位置を提供するために用いられ得る。この技術は、50または60bp 程度の短さのcDNA由来のプローブと共に用いられ得る。この技術の概説について は、Vermaら、Human Chromosomes:A Manual Of Basic Techniques,Pergamon Pr ess,New York(1988)を参照のこと。 一旦、配列が正確な染色体位置にマッピングされると、染色体上の配列の物理 学的な位置は、遺伝子マップデータと相関づけられ得る。このようなデータは、 例えば、V.McKusick,Mendelian Inheritance In Man(Johns Hopkins Univers ity,Welch Medical Libraryからオンラインで入手可能である)に見出される。 次いで、同じ染色体領域にマッピングされた遺伝子と疾患との間の関連が、連鎖 分析(物理学的に隣接した遺伝子の共同遺伝)によって同定される。 次に、罹患個体と非罹患個体との間でのcDNAまたはゲノム配列における差異を 決定することが必要である。変異が罹患個体のいくらかまたは全てにおいて認め られるが、いずれの正常個体でも認められない場合、変異は、疾患の原因因子の ようである。 本発明に一般的に記載されるように、以下の実施例を参照することにより、本 発明は、より迅速に理解されるが、以下の実施例は、例示の目的で提供され、限 定として意図されない。 実施例 実施例1:E.coliにおけるTNFR-6αおよびTNFR-6βの発現および精製 細菌性発現ベクターpQE60を、本実施例の細菌性発現のために使用する(QIAGEN ,Inc.,9259 Eton Avenue,Chatsworth,CA,91311)。pQE60はアンピシリン抗生 物質耐性(「Ampr」)をコードし、そして細菌の複製起点(「ori」)、IPTG誘導性 プロモーター、リボソーム結合部位(「RBS」)、QIAGEN Inc.(前出)から販売され ているニッケル-ニトリロ-三酢酸(「Ni-NTA」)アフィニティー樹脂を用いてアフ ィニティー精製を可能にする、ヒスチジン残基をコードする6つのコドン、およ び適切な単一の制限酵素切断部位を含む。これらのエレメントは、ポリペプチド をコードするDNAフラグメントが、このペプチドのカルボキシル末端に共有結合 した6つのHis残基(すなわち、「6×Hisタグ」)を有するポリペプチドを産生す るような様式で挿入され得るように、配置される。しかし、この実施例において 、ポリペプチドをコードする配列は、6Hisコドンの翻訳が妨げられ、それゆえ 、ポリペプチドは6×Hisタグを伴わずに産生されるように挿入される。 TNFR-6αおよびTNFR-6βアミノ酸配列の成熟形態を含むTNFR-6αおよびTNFR-6 βタンパク質の所望の部分をコードするDNA配列は、TNFR-6αまたはTNFR-6βタ ンパク質の所望の部分のアミノ末端配列にアニーリングし、そしてcDNAコード配 列の3'側の寄託された構築物中の配列にアニーリングするPCRオリゴヌクレオチ ドプライマーを用いて、寄託されたcDNAクローンから増幅される。pQE60ベクタ ーにおけるクローニングを容易にする制限部位を含むさらなるヌクレオチドは、 それぞれ、5'および3'配列に加えられる。 TNFR-6αタンパク質の成熟形態をクローニングするために、5'プライマーは、 下線を付したNcoI制限部位を含む、配列5'CGC CCA TGG CAG AAA CAC CCA CCT AC 3'(配列番号19)を有する。当然のように、5'プライマーが開始するタンパク質 コード配列の位置は、成熟形態より短いかまたは長い完全なタンパク質の所望の 部分を増幅するために変動され得ることを、当業者は理解する。3'プライマーは 、下線を付したHindIII制限部位を含む、配列5'CGC AAG CTT CTC TTT CAG TGC A AG TG3’(配列番号20)を有する。TNFRTNFR-6βタンパク質の成熟形態をクロー ニ ングするために、5'プライマーは、上記の配列番号19の配列を有し、そして3'プ ライマーは、下線を付したHindIII制限部位を含む、配列5'CGC AAG CTT CTC CTC AGC TCC TGC AGT G3'(配列番号21)を有する。 次いで、増幅されたTNFR-6αおよびTNFR-6βのDNAフラグメントならびにpQE60 ベクターは、NcoIおよびHindIIIで消化され、次いで消化されたDNAは、ともに連 結される。制限されたpQE60ベクターへTNFR-6αおよびTNFR-6βのDNAを挿入する ことによって、IPTG誘導性プロモーターおよび開始AUGを有するインフレームか ら下流の、その関連終止コドンを含むTNFR-6αおよびTNFR-6βタンパク質コード 領域を配置する。この関連終止コドンは、挿入位置の下流の6Hisコドンの翻訳 を妨げる。 連結混合物を、Sambrookら、Molecular Cloning:a Laboratory Manual、第2 版;Cold Spring Harbor Laboratory Press,Cold Spring Harbor,N.Y.(1989) に記載されるような標準的な手順を用いて、コンピテントなE.coli細胞に形質転 換する。複数のコピーのプラスミドpREP4(これは、lacリプレッサーを発現し、 そしてカナマイシン耐性(「Kanr」)を付与する)を含有するE.coli株M15/rep4を 本明細書中に記載の例示的実施例を行うにあたって使用する。この株(これは、 TNFR-6αまたはTNFR-6βのタンパク質を発現するために適切である多くの株の内 の唯一の株である)は、QIAGEN Inc.,(前出)から入手可能である。形質転換体 を、アンピシリンおよびカナマイシンの存在下でLBプレート上で増殖するそれら の能力により同定する。プラスミドDNAを耐性コロニーから単離し、そしてクロ ーニングされたDNAの同定を、制限分析、PCRおよびDNA配列決定により確認する 。 所望の構築物を含むクローンを、アンピシリン(100μg/ml)とカナマイシン (25μg/ml)の両方を補充したLB培地における液体培地中で一晩(「O/N」)増殖 させる。O/N培養物を用いて約1:25〜1:250の希釈で大規模培地に接種する。細胞 を、0.4と0.6との間の、600nmでの光学密度(「0D600」)にまで増殖させる。次い で、イソプロピル-b-D-チオガラクトピラノシド(「IPTG」)1mMの最終濃度で加 えて、lacIリプレッサーを不活化することにより、lacリプレッサー感受性プロ モーターからの転写を誘導する。細胞をさらに3〜4時間引き続きインキュベー トする。次いで、細胞を遠心分離により採集する。 次いで、TNFR-6αおよびTNFR-6βポリペプチドを精製するために、細胞を、6M グアニジン-HCl、pH8中で4℃で3〜4時間撹拌する。細胞片を、遠心分離によ り除去し、そしてTNFR-6αおよびTNFR-6βを含む上清を、200mM NaClを補充した 50mM Na-酢酸緩衝液(pH6)に対して透析する。あるいは、このタンパク質を、プ ロテアーゼインヒビターを含む500mM NaCl、20%グリセロール、25mM Tris/HCl pH7.4に対して透析することにより、タンパク質を首尾良く再び折り畳みさせ得 る。再生の後、タンパク質をイオン交換クロマトグラフィー、疎水性相互作用ク ロマトグラフィー、およびサイズ排除クロマトグラフィーによって精製し得る。 あるいは、抗体カラムのようなアフィニティークロマトグラフィー工程を用いて 、純粋なTNFR-6αおよびTNFR-6βタンパク質を得ることができる。精製されたタ ンパク質を、4℃で保存するかまたは−80℃で凍結する。 以下の代替方法を用いて、封入体の形態で存在する場合、E.coli中で発現され たTNFR-6αまたはTNFR-6βを精製し得る。他に特定されない限り、以下の工程全 てを4〜10℃にて実施する。 E.coli発酵の産生相の終了の際に、細胞培養物を4〜10℃まで冷却し、そして 細胞を、15,000rpm(Heraeus Sepatech)での連続的な遠心分離によって採取する 。細胞ペーストの単位重量あたりのタンパク質予測収量および必要とされる精製 タンパク質の重量に基づいて、細胞ペーストの適切な量を、100mM Tris、50mM E DTA、pH7.4を含む緩衝液中に懸濁する。細胞を、高剪断ミキサー(high shear m ixer)を用いて、均質な懸濁液に分散させる。 次いで、細胞を、溶液をマイクロフルイダイザー(microfluidizer)(Microfuid ics,Corp.またはAPV Gaulin Inc.)に4000〜6000psiで2回通過させることによ って溶解させる。次いで、このホモジネートを、0.5M NaClの最終濃度までNaCl 溶液と混合し、続いて、7000×gで15分間遠心分離する。得られるペレットを、0 .5M NaCl、100mM Tris、50mM EDTA、pH7.4を用いて再度洗浄する。 得られた洗浄封入体を、1.5Mグアニジン塩酸塩(GuHCl)で2〜4時間可溶化す る。7000×gで15分間遠心分離した後、ペレットを廃棄し、そしてTNFR-6αまた はTNFR-6βポリペプチドを含む上清を、さらにGuHCl抽出を可能にするように4 ℃で一晩インキュベートする。 不溶性粒子を除去するための高速遠心分離(30,000×g)の後に、GuHCl可溶化し たタンパク質を、50mMナトリウム、pH4.5、150mM NaCl、2mM EDTAを含む、20容 量の緩衝液とGuHCl抽出物とを、強力な撹拌により素早く混合することによって 再折り畳みさせる。再折り畳みされ、希釈されたタンパク質溶液を、撹拌するこ となく、さらなる精製工程の前に12時間にわたって4℃で保持した。 再折り畳みされたTNFレセプターポリペプチド溶液を明澄化するために、予め 調製された、40mM酢酸ナトリウム、pH6.0で平衡化された適切な表面積を有する0 .16μmのメンブレンフィルター(例えば、Filtron)を装備した接線濾過装置(t angential filtration unit)を用いる。濾過されたサンプルを、陽イオン交換 樹脂(例えば、Poros HS-50、Perseptive Biosystems)上に装填する。カラムを 40mM酢酸ナトリウム、pH6.0で洗浄し、そして同じ緩衝液中に250mM、500mM、100 0mM、および1500mMのNaClを用いて、段階様式で溶出する。溶出物を280nmでの吸 光度で連続的にモニターする。画分を回収し、SDS-PAGEでさらに分析する。 次いで、TNFレセプターポリペプチドを含む画分をプールし、そして4容量の 水と混合する。次いで、希釈されたサンプルを、予め調製した、強陰イオン交換 樹脂(Poros HQ-50、Perseptive Biosystems)および弱イオン交換樹脂(Poros C M-20、Perseptive Biosystems)の直列カラムのセットに装填する。カラムを40mM 酢酸ナトリウム、pH6.0で平衡化する。両カラムを、40mM酢酸ナトリウム、pH6.0 、200mM NaClで洗浄する。次いで、CM-20カラムを、0.2M NaCl、50mM酢酸ナトリ ウム、pH6.0から、1.0M NaCl、50mM酢酸ナトリウム、pH6.5までの範囲の10カラ ム容量の直線勾配を用いて溶出する。画分を、溶出物のA280連続モニタリング下 で回収する。次いで、TNFR-6αまたはTNFR-6βポリペプチドを含む画分(例えば 、16% SDS-PAGEにより決定される)をプールする。 得られたTNFレセプターポリペプチドは、上記の再折り畳みおよび精製工程の 後、95%を超える純度を示す。主要でない夾雑バンドは、5μgの精製タンパク 質を装填した場合に、クーマシーブルー染色した16% SDS-PAGEゲルから観察さ れる。精製タンパク質をまた、エンドトキシン/LPS汚染について試験し、そして 代表的にはLPS含量は、LALアッセイに従って0.1ng/ml未満である。 実施例2:バキュロウイルス発現系におけるTNFR-6αおよびTNFR-6βタンパク質 のクローニングおよび発現 この例示的実施例において、プラスミドシャトルベクターpA2を用いて、その 天然に関与する分泌シグナル(リーダー)配列を含む、完全なタンパク質をコー ドするクローニングされたDNAを、成熟TNFR-6αまたはTNFR-6βタンパク質を発 現するバキュロウイルスに、Summerら、A Manual of Methods for Baculovirus Vectors and Insect Cell Culture Procedures、Texas Agricultural Experimen tal Station Bulletin第1555号(1987)に記載のような標準的な方法を用いて挿入 する。この発現ベクターは、Autographa californica核多角体病ウイルス(AcMNP V)の強力なポリヘドリンプロモーターを含み、BamHI、XbaI、およびAsp718のよ うな簡便な制限部位を含む。サルウイルス40(「SV40」)のポリアデニル化部位を 、効率的なポリアデニル化のために用いる。組換えウイルスの平易な選択のため に、プラスミドは、同じ方向で、弱Drosophilaプロモーターの制御下で、E.coli 由来のβガラクトシダーゼ遺伝子を含み、続いて、ポリヘドリン遺伝子のポリア デニル化シグナルを含む。挿入遺伝子は、野生型ウイルスのDNAとの細胞媒介性 相同組換えのためにウイルス配列の両側に隣接し、クローニングされたポリヌク レオチドを発現する生存ウイルスを産生する。 当業者に容易に理解されるように、構築物が、必要ならば、シグナルペプチド およびインフレームAUGを含む、転写、翻訳、分泌などのための適切に配置され たシグナルを提供する限り、多くの他のバキュロウイルスベクターを、上記のベ クター(例えば、pAc373、pVL941、およびpAcIM1)の代わりに用い得る。例えば 、このようなベクターは、Luckowら、Virology 170:31〜39(1989)に記載される 。 寄託されたクローン中に、全長のTNFR-6αまたはTNFR-6βタンパク質をコード するcDNA配列(AUG開始コドン、および配列番号2または配列番号4に示される 天然に関与するリーダー配列を含む)を、遺伝子の5'配列および3'配列に対応す るPCRオリゴヌクレオチドプライマーを用いて増幅する。TNFR-6αおよびTNFR-6 βの5'プライマーは、下線を付したBamHI制限酵素部位を含む、配列5'CGC GGA T CC GCC ATC ATG AGG GCG TGG AGG GGC CAG3'(配列番号24)を有する。上記の全て のプライマーは、Kozak,M.,J.Mol.Biol.196:947〜950(1987)に記載のよう に、真核生物細胞の翻訳を開始するための効率的なシグナルをコードする。TNFR -6αの3'プライマーは、下線を付したAsp718制限部位を含む、配列5'CGC GGT AC C CTC TTT CAG TGC AAG TG3'(配列番号25)を有する。TNFR-6βの3'プライマー は、下線を付したAsp718制限部位を含む、配列5'CGC GGT ACC CTC CTC AGC TCC TGC AGT G3'(配列番号27)を有する。 増幅されたフラグメントを、市販のキット(「Geneclean」BIO 101 Inc.,La Jo lla,Ca)を用いて1%アガロースゲルから単離する。次いで、このフラグメン トを、上記に特定化されるように、用いられるプライマーの各々に適切な制限酵 素で消化する。そして、再度1%アガロースゲル上で精製する。 プラスミドを、同じ制限酵素で消化し、そして必要に応じて、当該分野で公知 の日常的な技術を用いて、仔ウシ腸ホスファターゼを用いて脱リン酸化し得る。 次いで、このDNAを市販のキット(「Geneclean」BIO 101 Inc.,La Jolla,Ca)を 用いて1%アガロースゲルから単離する。 このフラグメントおよび脱リン酸化プラスミドを、T4 DNAリガーゼで連結する 。E.coli HB101またはXL-1 Blue(Statagene Cloning Systems,La Jolla,CA) のような他の適切なE.coli宿主細胞を、連結混合物で形質転換し、そして培養プ レートに播種する。細菌を、すぐ上記で用いられた酵素を使用して個々のコロニ ー由来のDNAを消化することによって、ヒトTNFレセプター遺伝子を有するプラス ミドを含む細菌を同定する。次いで、ゲル電気泳動により消化産物を分析する。 クローニングされたフラグメントの配列を、DNA配列決定によって確認する。こ のプラスミドを、本明細書中で、pA2-TNFR-6αまたはpA2TNFRTNFR-6β(まとめ てpA2-TNFR)と称する。 5μgのプラスミドpA2-TNFRを、Felgnerら Proc.Natl.Acad.Sci.USA 84: 7413-7417(1987)によって記載されるリポフェクション法を用いて、1.0μgの市 販の線状化バキュロウイルスDNA(「BaculoGoldTM baculovirus DNA」,Pharminge n,San Diego,CA.)とともに同時トランスフェクトする。1μgのBaculoGoldTM ウイルスDNAおよび5μgのプラスミドpA2-TNFRを、50μlの無血清グレース培地 (Life Technologies Inc.,Gaithersburg,MD)を含むマイクロタイタープレー トの無菌ウェル中で混合する。その後、10μlのリポフェクチンおよび90μlのグ レース培地を添加し、混合し、そして室温にて15分間インキュベートする。次い で、このトランスフェクション混合物を、無血清グレース培地1mlを有する35mm 組織培養プレート内に播種されたSf9昆虫細胞(ATCC CRL 1711)に滴下する。次 いでプレートを、27℃で5時間インキュベートする。次いで、トランスフェクシ ョン溶液をプレートから除去し、そして10%ウシ胎児血清を補充した1mlのグレ ース昆虫培地を添加する。次いで、27℃で4日間培養を続ける。 4日後、上清を回収し、そしてSummersおよびSmith(前出)に記載されるよう にプラークアッセイを行う。青く染色されたプラークを産生するgal発現クロー ンの容易な同定および単離を可能にするために、「Blue Gal」(Life Technologie s Inc.,Gaithersburg)を有するアガロースゲルを用いる。(このタイプの「プ ラークアッセイ」の詳細な説明はまた、Life Technologies Inc.、Gaithersburg 、で配布される昆虫細胞培養およびバキュロウイルス学の使用者ガイド(9〜10 頁)においても見い出され得る)。適切なインキュベーションの後、青く染色さ れたプラークをマイクロピペッターの(例えば、エッペンドルフ)チップで拾う 。次いで、組換えウイルスを含む寒天を、200μlのグレース培地を含む微小遠心 管中に再懸濁する。そして、組換えバキュロウイルスを含む懸濁液を用いて、35 mmディッシュに播種された昆虫Sf9細胞に感染させる。4日後、これらの培養デ ィッシュの上清を回収し、次いでそれらを4℃で保存する。 TNFレセプター遺伝子の発現を確認するために、Sf9細胞を、10%熱不活化FBS を補充したグレース培地中で増殖させる。細胞を、約2の感染多重度(「MOI」) で組換えバキュロウイルスを感染させる。放射性標識タンパク質が所望される場 合、6時間後、その培地を除去し、そしてメチオニンおよびシステインを除いた SF900 II培地(Life Technologies Inc.,Rockville,MDから入手可能)に置き 換える。42時間後、5μCiの35S-メチオニンおよび5μCiの35S-システイン( Amershamから入手可能)を添加する。細胞をさらに16時間インキュベートし、次 いで細胞を遠心分離により収集する。上清中のタンパク質および細胞性のタンパ ク質をSDS-PAGE、続いて(放射性標識されていれば)オートラジオグラフィーに より分析する。 精製タンパク質のアミノ酸配列のアミノ末端の微小配列決定を用いて、TNFレ セプタータンパク質の成熟形態のアミノ末端配列を決定し得る。 実施例3:哺乳動物細胞におけるTNFR-6αおよびTNFR-6βのクローニングおよび 発現 代表的な哺乳動物発現ベクターは、プロモーターエレメント(mRNAの転写の開 始を媒介する)、タンパク質コード配列、ならびに転写の終結および転写物のポ リアデニル化に必要なシグナルを含む。さらなるエレメントとしては、エンハン サー、Kozak配列、ならびにRNAスプライシングのためのドナー部位およびアクセ プター部位に隣接する介在配列が挙げられる。非常に効率的な転写を、SV40由来 の初期および後期プロモーター、レトロウイルス由来の長末端反復(LTR)(例え ば、RSV、HTLVI、HIVI)ならびにサイトメガロウイルス(CMV)の初期プロモータ ーを用いて達成し得る。しかし、細胞性エレメントもまた使用され得る(例えば 、ヒトアクチンプロモーター)。本発明の実施における使用に適切な発現ベクタ ーとしては、例えば、pSVLおよびpMSG(Pharmacia,Uppsala,Sweden)、pRSVcat( ATCC 37152)、pSV2dhfr(ATCC 37146)、ならびにpBC12MI(ATCC 67109)のような ベクターが挙げられる。使用され得る哺乳動物宿主細胞としては、ヒトHela細胞 、293細胞、H9細胞およびJurkat細胞、マウスNIH3T3細胞およびC127細胞、Cos1 細胞、Cos7細胞およびCV1細胞、ウズラQC1-3細胞、マウスL細胞、ならびにチャ イニーズハムスター卵巣(CHO)−細胞が挙げられる。 あるいは、遺伝子は、染色体に組み込まれるその遺伝子を含む安定な細胞株に おいて発現され得る。選択マーカー(例えば、dhfr、gpt、ネオマイシン、ハイ グロマイシン)との同時トランスフェクションは、トランスフェクトされた細胞 の同定および単離を可能にする。 トランスフェクトされた遺伝子はまた、増幅されて大量のコードされたタンパ ク質を発現し得る。DHFR(ジヒドロ葉酸レダクターゼ)マーカーは、目的の遺伝 子の数百または数千ものコピーを有する細胞株を開発するのに有用である。別の 有用な選択マーカーは、酵素グルタミンシンターゼ(GS)である(Murphyら、Bio chem J.227:277-279(1991);Bebbingtonら、Bio/Technology 10:169-175(1992) )。これらのマーカーを使用して、哺乳動物細胞を選択培地において増殖させ、 そして最も高い耐性を有する細胞を選択する。これらの細胞株は染色体に組み込 まれた増幅された遺伝子を含む。チャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞およ びNSO細胞は、タンパク質の産生にしばしば使用される。 発現ベクターpC1およびpC4は、ラウス肉腫ウイルスの強力なプロモーター(LT R)(Cullenら、Molecular and Cellular Biology,438-447(1985年3月))および CMV-エンハンサーのフラグメント(Boshartら、Cell 41:521-530(1985))を含む 。複数のクローニング部位(例えば、制限酵素切断部位BamHI、XbaI、およびAsp 718を有する)は、目的の遺伝子のクローニングを容易にする。ベクターはさら に、ラットプレプロインシュリン遺伝子の3'イントロン、ポリアデニル化、およ び終結シグナルを含む。 実施例3(a):COS細胞におけるクローニングおよび発現 発現プラスミドpTNFR-α-HAおよびpTNFR-6β-HAを、成熟形態のTNFレセプター タンパク質をコードするcDNAの一部を発現ベクターpcDNAI/AmpまたはpcDNAIII( これは、Invitrogen,Inc.から入手し得る)へクローニングすることによって作 製する。 発現ベクターpcDNAI/ampは以下を含む:(1)E.coliおよび他の原核生物細胞 における増殖に有効なE.coli複製起点;(2)プラスミド含有原核生物細胞の選 択のためのアンピシリン耐性遺伝子;(3)真核生物細胞における増殖のための SV40複製起点;(4)CMVプロモーター、ポリリンカー、SV40イントロン;(5 )cDNAが都合良くCMVプロモーターの発現制御下におかれ、そしてポリリンカー における制限部位によってSV40イントロンおよびポリアデニル化シグナルに作動 可能に連結され得るように配置された、赤血球凝集素フラグメント(すなわち、 精製を容易にするための「HA」タグ)をコードするいくつかのコドン、続いて 終止コドン、およびポリアデニル化シグナル。HAタグは、Wilsonら、Cell 37:76 7(1984)によって記載されたインフルエンザ赤血球凝集素タンパク質に由来する エピトープに対応する。標的タンパク質へのHAタグの融合は、HAエピトープを認 識する抗体を用いる、組換えタンパク質の容易な検出および回収を可能にする。 pcDNAIIIはさらに、ネオマイシン選択マーカーを含む。 完全なTNFレセプターポリペプチドをコードするDNAフラグメントを、組換えタ ンパク質発現がCMVプロモーターによって導かれるように、ベクターのポリリン カー領域にクローン化する。プラスミド構築ストラテジーは以下の通りである。 寄託されたクローンのTNFレセプターcDNAを、E.coliにおけるTNFレセプターの発 現のためのベクターの構築について先に記載されるのとほとんど同じように、都 合の良い制限部位を含むプライマーを用いて増幅する。適切なプライマーは、当 業者によって容易に設計され得る。 PCR増幅DNAフラグメントおよびベクターpcDNAI/Ampを、XbaIおよびEcoRIで消 化し、次いで連結する。連結混合物を、E.coli株SURE(Stratagene Cloning Syst ems,11099 North Torrey Pines Road,La Jolla,CA 92037より入手可能)へ形 質転換し、そして形質転換培養物を、次いでインキュベートしてアンピシリン耐 性コロニーの増殖を可能にするアンピシリン培地プレートへプレーティングする 。プラスミドDNAを耐性コロニーから単離し、そしてTNFR-αおよびTNFR-6βポリ ペプチドをコードするフラグメントの存在について制限分析または他の手段によ って試験する。 組換えTNFR-αおよびTNFR-6βの発現のために、COS細胞を、例えば、Sambrook ら,Molecular Cloning:a Laboratory Manual,Cold Spring Laboratory Press ,Cold Spring Harbor,New York(1989)に記載のようにDEAE-DEXTRANを用いて、 上記のように発現ベクターでトランスフェクトする。細胞を、ベクターによるTN FRの発現のための条件下でインキュベートする。 pTNFR-α-HAおよびpTNFR-6β-HA融合タンパク質の発現を、例えば、Harlowら ,Antibodies:A Laboratory Manual,第2版;Cold Spring Harbor Laboratory Pr ess,Cold Spring Harbor,New York(1988)に記載の方法を用いて放射標識化お よび免疫沈降法によって検出する。この目的のため、トランスフェクションの2 日後に、細胞を、35S-システインを含む培地中で8時間インキュベートすること によって標識する。細胞および培地を採取し、そして細胞を洗浄し、そしてWils onら(上記に引用される)に記載されるように界面活性剤含有RIPA緩衝液:150m M NaCl、1% NP-40、0.1% SDS、1% NP-40、0.5% DOC、50mM TRIS、pH7.5で 溶解する。タンパク質を、HA特異的モノクローナル抗体を用いて細胞溶解物お よび培養培地から沈降する。次いで、沈降されたタンパク質を、SDS-PAGEおよび オートラジオグラフィーによって分析する。期待されるサイズの発現産物は、細 胞溶解物において観察され、これはネガティブコントロールにおいては見られな い。 実施例3(b):CHO細胞におけるクローニングおよび発現 ベクターpC4を、TNFR-6αおよびTNFR-6βポリペプチドの発現のために使用す る。プラスミドpC4は、プラスミドpSV2-dhfr(ATCC受託番号37146)の誘導体で ある。このプラスミドは、SV40初期プロモーターの制御下で、マウスDHFR遺伝子 を含む。これらのプラスミドでトランスフェクトされるジヒドロ葉酸活性を欠如 するチャイニーズハムスター卵巣細胞または他の細胞は、化学治療剤メトトレキ サートを補充した選択培地(αマイナスMEM、Life Technologies)中で細胞を増 殖させることによって選択され得る。メトトレキサート(MTX)に耐性である細 胞におけるDHFR遺伝子の増幅は、よく考証されている(例えば、Alt,F.W.,Kell ems,R.M.,Bertino,J.R.およびSchimke,R.T.,1978,J.Biol.Chem.253:13 57-1370、Hamlin,J.L.およびMa,C.1990,Biochem.et Biophys.Acta,1097:1 07-143、Page,M.J.およびSydenham,M.A.,Biotechnology 9:64-68(1991)を参 照のこと)。漸増濃度のMTXにおける細胞増殖は、DHFR遺伝子の増幅の結果として 、標的酵素DHFRを過剰産生することによって薬物への耐性を生じる。第2の遺伝 子がDHFR遺伝子に連結される場合、通常、同時増幅され、そして過剰発現される 。増幅した遺伝子の1,000を超えるコピーを有する細胞株を開発するためにこの アプローチを使用し得ることは、当該分野において公知である。続いて、メトト レキサートが取り除かれる場合、宿主細胞の1つ以上の染色体に組み込まれた増 幅遺伝子を含む細胞株が得られる。 プラスミドpC4は、目的の遺伝子の発現のために、ラウス肉腫ウイルス(Culle nら、Molecular and Cellular Biology,1985年3月:438-447)の長末端反復( LTR)の強力なプロモーター、およびヒトサイトメガロウイルス(CMV)(Boshart ら、Cell 41:521-530(1985))の前初期遺伝子のエンハンサーから単離されたフラ グメントを含む。プロモーターの下流には、遺伝子の組み込みを可能にする 以下の単一の制限酵素切断部位が存在する:BamHI、XbaIおよびAsp718。プラス ミドは、これらのクローニング部位の後ろに、ラットプレプロインスリン遺伝子 の3'イントロンおよびポリアデニル化部位を含む。他の高効率プロモーターもま た、発現のために使用され得る(例えば、ヒトβアクチンプロモーター、SV40初 期もしくは後期プロモーター、または他のレトロウイルス(例えば、HIVおよびH TLVI)由来の長末端反復)。ClontechのTet-OffおよびTet-On遺伝子発現系および 同様の系は、哺乳動物細胞において調節された方法でTNFレセプターポリペプチ ドを発現するために使用され得る(Gossen,M.,およびBujard,H.1992,Proc.N atl.Acad.Sci.USA 89:5547-5551)。mRNAのポリアデニル化のために、他のシ グナル(例えば、ヒト成長ホルモンまたはグロビン遺伝子由来)は、同様に使用 され得る。染色体に組み込まれた目的の遺伝子を含む安定な細胞株もまた、選択 マーカー(例えば、gpt、G418、またはハイグロマイシン)との同時トランスフ ェクションに際して選択され得る。最初は、1つより多い選択マーカー(例えば 、G418およびメトトレキサート)を使用することは、有利である。 プラスミドpC4を、以下に概説するように選択されたTNFレセプターを増幅する ために使用される特定のプライマーに適切な制限酵素で消化し、次いでウシ腸ホ スファターゼ(phosphate)を用いて、当該分野で公知の手順によって脱リン酸化 する。次いで、ベクターを、1%アガロースゲルから単離する。 TNFレセプターポリペプチドをコードするDNA配列を、遺伝子の所望の部分の5' および3'配列に対応するPCRオリゴヌクレオチドプライマーを用いて増幅する。 下線を付したBamHI部位を含むTNFR-6αおよびTNFR-6βについての5'プライマー は、以下の配列を有する: 5’CGCGGATCCGCCATCATGAGGGCGTGGAGGGGCCAG 3’(配列番号25)。TNFR-6αについ ての3'プライマーは、下線を付したAsp718制限部位を含む以下の配列を有する: 5’CGCGGTACCCTCTTTCAGTGCAAGTG 3’(配列番号26)。TNFR-6βについての3'プラ イマーは、下線を付したAsp7l8制限部位を含む以下の配列を含む: 5’CGCGGTACCCTCCTCAGCTCCTGCAGTG 3’(配列番号27)。 増幅させたフラグメントを、操作された制限部位で切断するエンドヌクレアー ゼで消化し、次いで1%アガロースゲルで再度精製する。次いで、単離したフラ グメントおよび脱リン酸化ベクターをT4 DNAリガーゼで連結する。次いで、E.co li HB101またはXL-1 Blue細胞を形質転換し、そして例えば制限酵素分析を用い てプラスミドpC4に挿入されたフラグメントを含む細菌を同定する。 活性なDHFR酵素を欠如するチャイニーズハムスター卵巣細胞を、トランスフェ クションのために使用する。5μgの発現プラスミドpC4を、リポフェクチン(Fe lgnerら、前出)を用いて、0.5μgのプラスミドpSVneoとともに同時トランスフ ェクトする。プラスミドpSV2-neoは、優性選択マーカー(G418を含む一群の抗生 物質に対する耐性を与える酵素をコードするTn5由来のneo遺伝子)を含む。細胞 を、1mg/mlのG418を補充したαマイナスMEMに播種する。2日後、細胞をトリプ シン処理し、そして10、25、または50ng/mlのメトトレキサートおよび1mg/ml G 418を補充したαマイナスMEM中のハイブリドーマクローニングプレート(Greine r,Germany)に播種する。約10〜14日後、単一のクローンをトリプシン処理し、 次いで異なる濃度のメトトレキサート(50nM、100nM、200nM、400nM、800nM)を 用いて、6ウェルペトリ皿または10mlフラスコに播種する。次いで、最高濃度の メトトレキサートで増殖するクローンを、さらに高濃度のメトトレキサート(1 μM、2μM、5μM、10μM、20μM)を含む新たな6ウェルプレートに移す。同 じ手順を、100〜200μMの濃度で増殖するクローンが得られるまで繰り返す。所 望の遺伝子産物の発現を、例えば、SDS-PAGEおよびウェスタンブロットによって 、または逆相HPLC分析によって分析する。 実施例4:TNFレセプターmRNA発現の組織分布 ノーザンブロット分析を行って、とりわけSambrookら(上記に引用される)に よって記載される方法を用いて、ヒト組織におけるTNFR-6αまたはTNFR-6β遺伝 子の発現を調べる。TNFレセプタータンパク質の全ヌクレオチド配列(配列番号 1または3)を含むcDNAプローブを、rediprimeTM DNA標識系(Amersham Life Sc ience)を製造者の説明書に従って用いて32Pで標識する。標識後、プローブを、C HROMA SPIN-100TMカラム(Clontech Laboratories,Inc.)を製造者のプロトコ ル番号PT1200-1に従って用いて精製する。次いで、精製した標識プローブを用い て、種々のヒト組織をTNFレセプターmRNAについて調べる。 種々のヒト組織(H)またはヒト免疫系組織(IM)を含むMultiple Tissue No rthern(MTN)ブロットを、Clontechから入手し、そしてExpressHybTMハイブリ ダイゼーション溶液(Clontech)を製造者のプロトコル番号PT1190-1に従って用 いて標識プローブを用いて調べる。ハイブリダイゼーションおよび洗浄後、ブロ ットをマウントし、そして−70℃にて一晩フィルムに曝し、そしてフィルムを標 準的な手順に従って現像する。 本発明が、前述の説明および実施例に詳細に記載される以外の方法で実施され 得ることは明白である。本発明の多くの改変および変更が、上記の教示を考慮し て可能であり、それゆえ添付の請求の範囲の範囲内である。 本明細書中に参考として援用される全ての刊行物(特許、特許出願、学術論文 、実験室マニュアル、書籍、または他の文書を含む)の開示の全体が、これによ って本明細書によって参考として援用される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C12N 1/21 C12N 1/21 5/10 C12P 21/02 C C12P 21/02 C12N 5/00 A (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF ,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE, SN,TD,TG),AP(GH,GM,KE,LS,M W,SD,SZ,UG,ZW),EA(AM,AZ,BY ,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM),AL,AM ,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY, CA,CH,CN,CU,CZ,DE,DK,EE,E S,FI,GB,GE,GH,GM,GW,HU,ID ,IL,IS,JP,KE,KG,KP,KR,KZ, LC,LK,LR,LS,LT,LU,LV,MD,M G,MK,MN,MW,MX,NO,NZ,PL,PT ,RO,RU,SD,SE,SG,SI,SK,SL, TJ,TM,TR,TT,UA,UG,US,UZ,V N,YU,ZW (72)発明者 ニ,ジアン アメリカ合衆国 メリーランド 20853, ロックビル,マノーフィールド ロード 5502 (72)発明者 エブナー,ラインハルト アメリカ合衆国 メリーランド 20878, ガイザーズバーグ,シェルバーン テラス ナンバー316 9906 (72)発明者 ユ,グオ−リアン アメリカ合衆国 カリフォルニア 94403, サン マテオ,マリナ コート 1714―シ ー (72)発明者 ルーベン,スティーブン エム. アメリカ合衆国 メリーランド 20832, オルニー,ヘリテジ ヒルズ ドライブ 18528 (72)発明者 フェン,ピン アメリカ合衆国 メリーランド 20878, ガイザーズバーグ,レルダ コート 4

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.以下からなる群から選択される配列に少なくとも95%同一のヌクレオチド配 列を有するポリヌクレオチドを含む、単離された核酸分子: (a)配列番号2もしくは4の完全なアミノ酸配列を有するか、またはATCC受託 番号97810もしくは同97809に含まれるcDNAクローンによってコードされる、TNFR ポリペプチドをコードする、ヌクレオチド配列; (b)配列番号2もしくは4の、それぞれ31〜300位もしくは31〜170位のアミノ 酸配列を有するか、またはATCC受託番号97810もしくは同97809に含まれるcDNAク ローンによってコードされる、成熟TNFRポリペプチドをコードする、ヌクレオチ ド配列; (c)配列番号2および4の、それぞれ31〜283位または31〜166位のアミノ酸配 列を有するTNFRポリペプチドの可溶性細胞外ドメインをコードする、ヌクレオチ ド配列;および (d)上記の(a)、(b)、または(c)のヌクレオチド配列のいずれかに相補的なヌク レオチド配列。 2.前記ポリヌクレオチドが、配列番号1および配列番号3からなる群から選択 される完全なヌクレオチド配列を有する、請求項1に記載の核酸分子。 3.前記ポリヌクレオチドが、配列番号2および配列番号4からなる群から選択 される完全なアミノ酸配列を有するTNFRポリペプチドをコードするヌクレオチド 配列を有する、請求項1に記載の核酸分子。 4.前記ポリヌクレオチドが、配列番号2の約31〜約300、または配列番号4の 約31〜約170のアミノ酸配列を有する、前記成熟形態のTNFRポリペプチドをコー ドするヌクレオチド配列を有する、請求項1に記載の核酸分子。 5.前記ポリヌクレオチドが、配列番号2の約31〜約283、または配列番号4の 約31〜約166のアミノ酸配列を有する、TNFRポリペプチドの可溶性細胞外ドメイ ンをコードするヌクレオチド配列を有する、請求項1に記載の核酸分子。 6.以下からなる群から選択される配列に少なくとも95%同一のヌクレオチド配 列を有するポリヌクレオチドを含む、単離された核酸分子: (a)配列番号2の残基m〜300のアミノ酸配列を含むポリペプチドをコードする ヌクレオチド配列であって、ここでmは、1〜49の範囲内の整数である; (b)配列番号4の残基n〜170のアミノ酸配列を含むポリペプチドをコードする ヌクレオチド配列であって、ここでnは、1〜49の範囲内の整数である; (c)配列番号2の残基1〜yのアミノ酸配列を含むポリペプチドをコードする ヌクレオチド配列であって、ここでyは、193〜300の範囲内の整数である; (d)配列番号4の残基1〜zのアミノ酸配列を含むポリペプチドをコードする ヌクレオチド配列であって、ここでZは、132〜170の範囲内の整数である;なら びに (e)配列番号2の残基m〜yまたは配列番号4のn〜zからなるアミノ酸配列 を有するポリペプチドをコードするヌクレオチド配列であって、ここでm、n、 y、および、Zは、上記の(a)、(b)、(c)、および(d)において規定される。 7.以下からなる群から選択される配列に少なくとも95%同一のヌクレオチド配 列を有するポリヌクレオチドを含む、単離された核酸分子: (a)ATCC受託番号97810または同97809に含まれるcDNAクローンによってコード される完全なTNFRアミノ酸配列の部分からなるポリペプチドをコードするヌクレ オチド配列であって、ここで該部分が、ATCC受託番号97810および同97809に含ま れるcDNAクローンによってコードされる該完全なアミノ酸配列のアミノ末端から 、1〜約48アミノ酸を除外する、ヌクレオチド配列; (b)ATCC受託番号97810または同97809に含まれるcDNAクローンによってコード される完全なTNFRアミノ酸配列の部分からなるポリペプチドをコードするヌクレ オチド配列であって、ここで該部分が、ATCC受託番号97810および同97809に含ま れるcDNAクローンによってコードされる該完全なアミノ酸配列のカルボキシ末端 から、それぞれ1〜約107、および1〜約38アミノ酸を除外する、ヌクレオチド 配列;ならびに (c)ATCC受託番号97810または同97809に含まれるcDNAクローンによってコード される完全なTNFRアミノ酸配列の部分からなるポリペプチドをコードするヌクレ オチド配列であって、ここで該部分が、上記の(a)および(b)のそれぞれの該クロ ーンについてのいずれかのアミノ酸末端欠失とカルボキシ末端欠失との組み合わ せを含む、ヌクレオチド配列。 8.前記ポリヌクレオチド配列が、ATCC受託番号97810または同97809に含まれる cDNAクローンの完全なヌクレオチド配列を有する、請求項1に記載の核酸分子。 9.前記ポリヌクレオチドが、ATCC受託番号97810または同97809に含まれるcDNA クローンによってコードされる完全なアミノ酸配列を有するTNFRポリペプチドを コードするヌクレオチド配列を有する、請求項1に記載の核酸分子。 10.前記ポリヌクレオチドが、ATCC受託番号97810または同97809に含まれるcD NAクローンによってコードされるアミノ酸配列を有する成熟TNFRポリペプチドを コードするヌクレオチド配列を有する、請求項1に記載の核酸分子。 11.請求項1に記載の(a)、(b)、(c)、または(d)のヌクレオチド配列に同一の ヌクレオチド配列を有するポリヌクレオチドに、ストリンジェントなハイブリダ イゼーション条件下でハイブリダイズするポリヌクレオチドを含む、単離された 核酸分子であって、ここで該ハイブリダイズするポリヌクレオチドが、Aのみの 残基またはTのみの残基からなるヌクレオチド配列を有するポリヌクレオチドに 、ストリンジェントなハイブリダイゼーション条件下でハイブリダイズしない、 核酸分子。 12.請求項1に記載の(a)、(b)、(c)、または(d)のアミノ酸配列を有するTNFR ポリペプチドのエピトープ保有部分のアミノ酸配列をコードするポリヌクレオチ ドを含む、単離された核酸分子。 13.以下からなる群から選択されるアミノ酸残基を含むTNFRポリペプチドのエ ピトープ保有部分をコードする、請求項12に記載の単離された核酸分子:配列 番号2の約Ala-31〜約Thr-46、配列番号2の約Phe-57〜約Thr-117、配列番号2 の約Cys-132〜約Thr-175、配列番号2の約Gly-185〜約Thr-194、配列番号2の約 Val-205〜約Asp-217、配列番号2の約Pro-239〜約Leu-264、および配列番号2の 約Ala-283〜約Pro-298、配列番号4の約Ala-31〜約Thr-46、配列番号4の約Phe- 57〜約Gln-80、配列番号4の約Glu-86〜約His-106、配列番号4の約Thr-108〜約 Phe-119、配列番号4の約His-129〜約Val-138、および配列番号4の約Gly-142〜 約Pro-166。 14.請求項1に記載の単離された核酸分子を、ベクター中に挿入する工程を包 含する、組換えベクターを作製するための方法。 15.請求項14に記載の方法によって生成される組換えベクター。 16.請求項15に記載の組換えベクターを、宿主細胞に導入する工程を包含す る、組換え宿主細胞を作製する方法。 17.請求項16に記載の方法によって生成される、組換え宿主細胞。 18.TNFRポリペプチドを生成するための組換え方法であって、該ポリペプチド が発現されるような条件下で請求項17に記載の組換え宿主細胞を培養する工程 、および該ポリペプチドを回収する工程を包含する、方法。 19.以下からなる群から選択される配列に少なくとも95%同一のアミノ酸配列 を含む、単離されたTNFRポリペプチド: (a)配列番号2もしくは4に示される完全なアミノ酸配列を有するか、またはA TCC受託番号97810もしくは同97809に含まれるcDNAクローンによってコードされ る、完全長TNFRポリペプチドのアミノ酸配列; (b)配列番号2の31〜300位もしくは配列番号4の31〜170位のアミノ酸配列を 有するか、またはATCC受託番号97810もしくは同97809に含まれるcDNAクローンに よってコードされる、成熟TNFRポリペプチドのアミノ酸配列;あるいは (c)配列番号2の31〜283位または配列番号4の31〜166位のアミノ酸配列を有 するか、またはATCC受託番号97810もしくは同97809に含まれるcDNAクローンによ ってコードされる、TNFRポリペプチドの可溶性細胞外ドメインのアミノ酸配列。 20.TNFRタンパク質のエピトープ保有部分を含む単離されたポリペプチドであ って、ここで該部分が、以下のアミノ酸残基を含むポリペプチドからなる群から 選択される、ポリペプチド:配列番号2の約Ala-31〜約Thr-46、配列番号2の約 Phe-57〜約Thr-117、配列番号2の約Cys-132〜約Thr-175、配列番号2の約Gly-1 85〜約Thr-194、配列番号2の約Val-205〜約Asp-217、配列番号2の約Pro-239〜 約Leu-264、および配列番号2の約Ala-283〜約Pro-298、配列番号4の約Ala-31 〜約Thr-46、配列番号4の約Phe-57〜約Gln-80、配列番号4の約Glu-86〜約His- 106、配列番号4の約Thr-108〜約Phe-119、配列番号4の約His-129〜約Val-138 、および配列番号4の約Gly-142〜約Pro-166。 21.請求項19に記載のTNFRポリペプチドに特異的に結合する、単離された抗 体。 22.請求項19に記載のTNFRポリペプチドを患者に投与する工程を包含する、 TNFRポリペプチド活性の必要性のある患者を処置する方法。 23.請求項1に記載の核酸を患者に投与する工程を包含する、TNFRポリペプチ ド活性の必要性のある患者を処置する方法。
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