JP2001507792A - IgEを検出する方法 - Google Patents

IgEを検出する方法

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Abstract

(57)【要約】 本発明は、ネコ、イヌ、又はウマの生体試料中のIgE抗体を検出するためにヒトFcイプシロンレセプタ(FcεR)を用いる、IgEを検出する方法を含む。本発明にさらに、このような方法を行うためのキットにも関連する。

Description

【発明の詳細な説明】 IgEを検出する方法 発明の分野 本発明はイプシロン免疫グロブリン(IgE)を検出するための新規な方法に 関するものである。本発明には、さらにIgEを検出するための新規なキットと 、その検出用試薬を作成する方法とが含まれる。 発明の背景 疾患の診断と治療効果の判断は医療において重要な手段である。特に動物にお けるIgE産生の検出は疾患の指標にすることができるものである。このような 疾患には、例えば、アレルギー、アトピー性疾患、高IgE症候群、内部寄生生 物感染及びB細胞の異常増殖がある。加えて、治療後の動物のIgE産生を検出 すれば、例えばIgEの産生を妨げることを意図した治療法を用いた場合など、 その治療の効果の指標となる。 本発明の発見までは、非ヒト動物から得た試料中のIgEの検出には、IgE を検出するための適した試薬がないという障害があった。様々な化合物がIgE 含有組成物中のIgEを検出しようと用いられてきた。具体的には、イプシロン イディオタイプ抗体に選択的に結合する抗体(即ち抗IgE抗体)を用いてIg Eが検出されている。しかしながらこれらの抗IgE抗体は、例えばガンマイソ タイプ抗体など、その他の抗体イディオタイプと交差反応することがある。本発 明の発見には、推定上のIgE含有組成物中でIgEの存在を検出するためにF cイプシロンレセプタ(FcεR)分子を利用することが含まれる。IgEを検 出する際にはFcεR分子は例えば抗IgE抗体に比べて有利である。それはな ぜなら、FcεR分子は、抗IgE結合抗体と比べて、IgEに結合するときの 結合特異性がより高く(即ちイディオタイプとの交差反応性が低く)、また感受 性(即ち親和性)もより高いからである。 1993,Annals of Allergy 71:481-484のローウェンタール氏らによれば、イヌ 血清は皮膚反応性をヒトに移行させることがあるという。ローウェンタール氏ら による、ヒトFcεRがイヌIgEに結合するという教示が正しい可能性はある が、ロ ーウェンタール氏らは皮膚反応性の移行に関与している特定の細胞たんぱくを規 定したデータを提供していない。従って、当業者であれば、ローウェンタール氏 らが教示するような皮膚反応性の移行は多様な別々の分子の間の相互作用による ものであり、ローウェンタール氏らが導き出した結論は単にある一つの解釈に過 ぎないと結論付けるであろう。さらに、ローウェンタール氏らはイヌIgEを検 出するために、精製されたヒトFcεRを用いることを教示していない。ヒトF cεRのサブユニットは1988年という早い段階で知られているが、イヌ、ネ コ又はウマIgEを検出するために用いられたことはない。実際、レーダー氏ら に与えられた1990年10月9日発行の米国特許第4,962,035号はヒ トFcεRを開示してはいるが、このようなヒトFcεRを用いてヒト又は非ヒ トIgEを検出することは開示していない。精製されたヒトFcεRを用いれば 、例えば、さらに他の分子も細胞膜上に存在するがためにFcεR保有細胞が非 特異的な結合を見せるなど、細胞に結合したままのFcεRの利用によりもたら される面倒が軽減される。精製されたヒトFcεRは非ヒトIgEを検出すると いうことは予見されたことではない。なぜならFcεRとIgEとの間の種間結 合は予測不可能だからである。例えば、ヒトFcεRはラットIgEに結合する が、ラットFcεRはヒトIgEに結合しない。 高親和性のFcεRは、アルファ、ベータ及びガンマという三つのたんぱく質 の鎖から成っている。研究者はこれまで、アルファ鎖(Kochan et al.,Nucleic Acids Res.16:3584,1988;Shimizu et al.,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 85: 1907-1911,1988及びPang et al.,J.Immunol.151:6166-6174,1993)、ベー タ鎖(Kuster et al.,J.Biol.Chem.267:12782-12787,1992)、及びガンマ鎖 (Kuster et al.,J.Biol.Chem.265:6448-6452,1990)について核酸配列を 開示してきた。 このように、非ヒトIgEを特異的に検出する方法及びキットが当業において 求められている。 発明の概要 本発明はIgEを検出する検出方法及びキットを含む。本発明のある一つの実 施例は、(a)分離されたヒトFcεレセプタ(FcεR)分子を推定上のIg E含有 組成物に、FcεR分子:IgE複合体が形成されるのに適した条件下で接触さ せるステップであって、前記IgEがイヌIgE、ネコIgE及びウマIgEの うちのいずれかから選択されるものである、ステップと、(b)FcεR分子: IgE複合体を検出することによりIgEの存在を判定するステップであって、 前記FcεR分子:IgE複合体の存在はIgEの存在の指標となるものである 、ステップとを含む、IgEを検出する方法である。好適なFcεR分子はその FcεR分子の炭化水素基がビオチンに結合したものである。 本発明のもう一つの実施例は、(a)組換え細胞を推定上のIgE含有組成物 に、組換え細胞:IgE複合体の形成にとって適した条件下で接触させるステッ プであって、前記組換え細胞には、ヒトFcεR分子を発現する組換え細胞と、 イヌIgE、ネコIgE及びウマIgEを含むIgEに選択的に結合する抗体を 発現する組換え細胞と、が含まれる、ステップと、(b)組換え細胞:IgE複 合体を検出することによりIgEの存在を判定するステップであって、前記組換 え細胞:IgE複合体の存在はIgEの存在の指標となるものである、ステップ と、を含む、IgEを検出する方法である。好適な組換え細胞にはRBL−hF cεR細胞がある。 本発明の別の実施例は、(a)蚤アレルゲンを基質上に固定するステップと、( b)前記蚤アレルゲンを、推定上のIgE含有組成物に、前記基質に結合した抗 原:IgE複合体が形成されるのに適した条件下で接触させるステップと、(c )抗原1gE複合体が前記基質に結合した状態が維持される条件下で前記基質か ら結合しない物質を取り除くステップと、(c)前記抗原:IgE複合体をFcε R分子に接触させることにより、前記抗原IgE:複合体の存在を検出するス テップと、を含む蚤アレルギー性皮膚炎を検出する方法である。好ましくは蚤ア レルゲンは蚤唾液抗原であるとよく、より好ましくは蚤唾液生成物及び/又は蚤 唾液たんぱくであるとよい。 本発明には、さらに本発明の方法を実施するためのキットが含まれる。ある一 つの実施例は、ヒトFcεレセプタ(FcεR)分子と、イヌIgE、ネコIg E、及びウマIgEを含むIgEを検出する手段とを含む、IgEを検出するた めのキットである。もう一つの実施例は合衆国のあらゆる地域に共通したアレル ゲンと、ヒトFcεレセプタ(FcεR)分子とを含む一般的アレルゲンキット である。もう一 つの実施例は、ヒトFcεレセプタ(FcεR)分子及び蚤アレルゲンを含む、 蚤アレルギー性皮膚炎を検出するためのキットである。 本発明の別の実施例は、Fcεアルファ鎖たんぱくの炭化水素基がビオチンに 結合した、分離されたヒトFcεレセプタ(FcεR)アルファ鎖たんぱく質で ある。好適なFcεRアルファ鎖たんぱく質はPhFcεRα172−BIOTを 含む。 図面の簡単な説明 図1は、イヌIgE抗体を検出するためにヒトFcεRのビオチニル化アルフ ァ鎖を用いたELISAの結果を示す。 図2は、植物アレルゲン特異的イヌIgE抗体を検出するためにヒトFcεR のビオチニル化アルファ鎖を用いたELISAの結果を示す。 図3は、ヒト又はイヌIgE抗体を検出するためにヒトFcεRのビオチニル 化アルファ鎖を用いたELISAの結果を示す。 図4は、蚤アレルゲン特異的イヌIgE抗体を検出するためにヒトFcεRの ビオチニル化アルファ鎖を用いたELISAの結果を示す。 図5は、蚤アレルゲン特異的及びイヌ糸状虫抗原特異的イヌIgE抗体を検出 するためにヒトFcεRのビオチニル化アルファ鎖を用いたELISAの結果を 示す。 図6は、蚤唾液特異的イヌIgE抗体を検出するためにヒトFcεRのビオチ ニル化アルファ鎖を用いたELISAの結果を示す。 図7は、イヌ糸状虫抗原特異的ネコIgE抗体を検出するためにヒトFcεR のビオチニル化アルファ鎖を用いたELISAの結果を示す。 図8は、イヌ糸状虫抗原特異的ネコIgE抗体を検出するためにヒトFcεR のビオチニル化アルファ鎖を用いたELISAの結果を示す。 図9は、抗原特異的ウマIgE抗体を検出するためにヒトFcεRのビオチニ ル化アルファ鎖を用いたELISAの結果を示す。 図10は、イヌ糸状虫に感染したイヌから採取した血清中のイヌIgE抗体を 検出するためにヒトFcεRのアルファ鎖を発現する好塩基球性白血病細胞を用 いたELISAの結果を示す。 図11は、蚤唾液に感作したイヌから採取した血清中のイヌIgE抗体を検出 す るためにヒトFcεRのアルファ鎖を発現する好塩基球性白血病細胞を用いたE LISAの結果を示す。 発明の詳細な説明 本発明は、精製された高親和性のヒトFcイプシロンレセプタ(即ちFcεR IここではFcεRと呼ぶこととする)を、特定の非ヒト(即ちイヌ、ネコ又は ウマ)イプシロン免疫グロブリン(ここではIgE又はIgE抗体と呼ぶことと する)を基にした検出(例えば診断的、スクリーニング)方法及びキットに用い ることができるという発見に関するものである。非ヒトIgEを検出することに ヒトFcεRを利用することは、イヌ、ネコ及びウマの免疫系はヒトの免疫系か ら、そして相互の間でも異なる(即ち免疫系にとって重要な分子は多くの場合、 種に特異的である)ために、予見されたことはない。 本発明のある一つの実施例は、ある分離されたヒトFcεR分子を用いて非ヒ トIgEを検出する方法である。ここで「ある」(原語:"a")物質又は「ある 」(原語:"an")物質という術語は一つ又はそれ以上のその物質を言うことに留 意されたい。例えば、あるたんぱく質とは一つ又はそれ以上のたんぱく質又は少 なくとも一つのたんぱく質を言うものである。従って、「ある」(原語:"a") (又は「ある」(原語:"an"))、「一つの又はそれ以上の」及び「少なくとも 一つの」という術語はここでは互換可能に用いられている場合がある。さらに、 「含む(原語comprising)」、「含む(原語:including)」、及び「有する( 原語:having)」という術語も互換可能に用いられている場合があることに留意 されたい。さらに、「含む(原語:comprising)」、「含む(原語:including )」、及び「有する(原語:having)」という術語も互換可能に用いられている 場合があることに留意されたい。さらに、「のうちのいずれかから選択される」 化合物とは、その後に続く化合物のうち、その二つ又はそれ以上の混合物(即ち 組合せ)も含めた、一つ又はそれ以上を言うものである。 本発明によれば、分離された、又は生物学的に純粋な、FcεR分子とは、そ の天然ミリューから取り出された分子である。従って、「分離された」及び「生 物学的に純粋な」とは、必ずしもその分子が精製された程度を反映するものでは ない。 本発明に基づく分離されたヒトFcεR分子はその天然源(例えばヒトマスト細 胞から)得られても、組換えDNA技術を用いて作成されても、又は化学合成に より作成されてもよい。 本発明のFcεR分子(ここではFcεR又はFcεRたんぱく質とも呼ばれ る)は全長たんぱく質でも、全長たんぱく質の一部分でも、又はこのようなたん ぱく質のいかなる相同体でもよい。ここで用いられる場合のたんぱく質はポリペ プチドでも又はペプチドでもよい。本発明のFcεR分子には、完全なFcεR (即ちアルファ、ベータ及びガンマといったFcεR鎖)、アルファFcεR鎖 (ここではFcεRα鎖とも呼ばれる)、又はその一部分を含めることができる 。好ましくは、FcεR分子は、IgEに結合する、即ちIgE恒常領域と免疫 複合体を形成することのできる、FcεRαの少なくとも一部分が含まれている とよい。好ましくは、本 本発明による分離されたFcεR分子は、相同体も含め、そのFcεR分子が IgEと免疫複合体を形成できる能力により簡単に同定することができる。Fcε R相同体の例には、アミノ酸が削除(例えばそのたんぱく質の切断形、例えば ペプチドなど)、挿入、反転、置換及び/又は誘導(例えばグリコシル化、リン 酸化、アセチル化、ミリストイレーション、プレニレーション、パルミトイレー ション、アミド化及び/又はグリセロホスファチジルイノシトールの付加など) された結果、その相同体に、IgEと免疫複合体を形成することのできるエピト ープが少なくとも一つ含まれることとなったようなFcεRたんぱく質がある。 FcεR相同体は、天然の対立遺伝子変異や、又は自然突然変異の結果生じた ものでもよい。さらに本発明のFcεR相同体は、当該たんぱく質に直接改良を 加えたり、あるいは、例えば無作為又はターゲットを定めた突然変異誘発を起こ す伝統的な又は組換えDNA技術を用いて当該たんぱく質をコードする遺伝子に 改変を加えることを含め、しかしこれらに限らず、当業において公知の技術を用 いて作成してもよい。 本発明によれば、本発明のヒトFcεRα鎖は、ここで配列同定番号第1番と して表される全長FcεRα鎖たんぱく質をコードするcDNAのコドン鎖の核 酸配 列の少なくとも一部分によりコードされるものであり、前記一部分は、少なくと も、FcεRα鎖たんぱく質のIgE結合部位をコードするものである。配列同 定番号第1番を有するコドン鎖と、それに相補の非コドン鎖(その核酸配列は当 業者には容易に判断が可能であり、ここでは配列同定番号第3番として示すこと とする)との両方を含む二本鎖の核酸分子を、ここではFcεR核酸分子nhF cεRα1198と呼ぶこととする。配列同定番号第1番を翻訳すると、核酸分子n hFcεRα1198は、開始(スタート)コドンが配列同定番号第1番のヌクレ オチド107番からヌクレオチド109番にあり、終止(ストップ)コドンが配 列同定番号第1番のヌクレオチド878番からヌクレオチド880番にある開放 読み取り枠を想定したときに、配列同定番号第2番で表される、ここではPhF cεRα257と呼ばれる、約257個のアミノ酸から成る全長FcεRα鎖たん ぱく質をコードしていることが分かる。ストップコドンを含めた、PhFcεR α257をコードするコドン領域は、その核酸配列がここでは配列同定番号第4番 で表されるコドン鎖を有する核酸分子nhFcεRα774で表される。配列同定 番号第4番の相補体はここでは配列同定番号第5番で表される。配列同定番号第 1番は、約25個のアミノ酸から成るシグナルペプチドや、ここではそのアミノ 酸配列を配列同定番号第6番で表すこととする、ここでPhFcεRα232と示 される、約232個のアミノ酸から成る成熟たんぱく質をコードしている。この 見かけの成熟たんぱく質をコードする核酸分子はnhFcεRα699と呼ばれ、 そのコドン鎖の核酸配列はここでは配列同定番号第7番で示されている。配列同 定番号第1番はさらに、配列同定番号第2番のアミノ酸205番からアミノ酸2 57番までに基として延びる疎水性の膜貫通ドメイン及び細胞質の尾をコードし ている。これらの核酸配列及びアミノ酸配列を知ることで、当業者であれば、各 々の核酸分子及びたんぱく質に改良を加えて、例えば、可溶性のより高いFcε Rα鎖たんぱく質を開発したり、及び/又は、IgEを検出可能な切断形のたん ぱく質(例えばペプチド)、例えばPhFcεRα197及びPhFcεRα172な ど、を開発したりすることが可能となる。好適なFcεR分子にはPhFcεR α257、PhFcεRα197、PhFcεRα232及びPhFcεRα172が含まれ る。FcεR分子をコードするのに好適な核酸分子には、nhFcεRα774、 nhFcεRα1198、nhFcεRα612、nhFcεRα591、n hFcεRα699及び/又はnhFcεRα516が含まれる。 本発明に基づく分離されたFcεR分子たんぱく質は、このたんぱく質を発現 することのできる細胞をこのたんぱく質産生にとって効果的な条件下で培養し、 このたんぱく質を回収することにより、生成が可能である。培養に好適な細胞は 、このたんぱく質を発現することのできる組換え細胞であるが、この組換え細胞 は、ホスト細胞を、本発明による一つ又はそれ以上の核酸分子で形質転換させる ことにより作成されるものである。ある一つの細胞へのある核酸分子の形質転換 は、この細胞に核酸分子を挿入できれば、いかなる方法によっても達成すること ができる。形質転換技術には、トランスフェクション、電気穿孔法、マイクロイ ンジェクション、リポフェクション、吸着法、及びプロトプラスト融合法がある が、これらに限定されるものではない。組換え細胞は無細胞のままでも、又は、 組織、臓器又は多細胞の有機体に成長させてもよい。本発明による形質転換させ た核酸分子は染色体外のままでも、又は、形質転換させた(即ち組換え)細胞の 染色体の一つ又はそれ以上の部位に、それらの発現能力が維持されるような態様 で組み込まれてもよい。細胞を形質転換するのに適切かつ好適な核酸分子は、適 切かつ好適なFcεR核酸分子自体についてここに開示した通りである。本発明 の組換え細胞に含めるのに特に好適な核酸分子には、nhFcεRα774、nh FcεRα1198、nhFcεRα612、nhFcεRα591、nhFcεRα699 及び/又はnhFcεRα516が含まれる。 形質転換するのに適したホスト細胞には、本発明の核酸分子で形質転換するこ との可能なあらゆる細胞が含まれる。ホスト細胞は未形質転換のままの細胞でも 、又は、少なくとも一つの核酸分子で既に形質転換された細胞でもよい。本発明 の細胞は、本発明のFcεR分子たんぱく質を内生(即ち天然で)産生できるも のでも、又は、本発明による少なくとも一つの核酸分子で形質転換させた後にこ のようなたんぱく質を産生可能になったものでもよい。本発明のホスト細胞は本 発明の少なくとも一つのたんぱく質を産生できればいかなる細胞でもよいが、バ クテリア、真菌(酵母を含む)、寄生生物(プロトゾア及び外部寄生生物を含む )、昆虫、その他の動物及び植物の細胞が、これに含まれる。 好ましくは、組換え細胞を本発明の組換え分子でトランスフェクトするとよい が、 この分子には、形質転換させようとする細胞においてその核酸分子の発現を効果 的に制御することのできる転写制御配列のうちの少なくとも一つに有効に連結さ せた、少なくとも一つの前述の核酸分子を含めることができ、その例をここで開 示する。特に好適な組換え分子にはpVL−nhFcεRα612がある。Fcε R分子核酸分子含有組換え分子の作成に関する詳細をここで開示する。本発明に おいて特に好適な組換え分子には、Trichoplusia ni−pVL−nhFcεRα6 12 がある。 本発明のFcεR分子には、IgEに結合するFcεR分子の一部分と第二分 子とを含むキメラ分子を含めることができるが、ただしこの第二分子とは、この 第二分子があることで、このキメラ分子が基質に結合するときに、基質に結合し ていないFcεR分子と基本的に同じ態様でこのFcεR部分がIgEに結合す るよう、結合を行うことが可能となるものである。適した第二分子の一例には、 免疫グロブリン分子の一部分がある。 本発明のFcεR分子は、ここでFcεR製剤と呼ばれる製剤中に封入するこ とができる。例えば、FcεRを、FcεRが可溶化された緩衝液、及び/又は 、担体と配合することができる。適した緩衝剤及び担体は当業者に公知である。 適した緩衝剤の例には、FcεRがIgEに選択的に結合する働きを行えるあら ゆる緩衝液が含まれるが、例えば、しかしこれらに限らず、リン酸緩衝生理食塩 水、水、生理食塩水、リン酸緩衝液、重炭酸緩衝液、HEPES緩衝液(N−2 −ヒドリキシエチルピペラジン−N‘−2−エタンスルホン酸緩衝生理食塩水) 、TES緩衝液(トリス−EDTA緩衝生理食塩水)、トリス緩衝液、及びTA E緩衝液(トリス−酢酸−EDTA)がある。担体の例には、ポリマーマトリッ クス、トキソイド、及び例えばウシ血清アルブミンなどの血清アルブミンがある が、これらに限定されるものではない。担体をFcεRと混合しても、又は、F cεRがIgEに選択的に結合できる能力に大きく干渉しないような態様でFcε Rに結合(即ち付着)させてもよい。 本発明のFcεRは、FcεRを発現する細胞表面に結合させてもよい。好適 なFcεR保有細胞には、本発明のヒトFcεRα鎖をコードする核酸分子を発 現する組換え細胞がある。本発明においてより好適な組換え細胞は、以下のたん ぱく質、即ちPhFcεRα257及びPhFcεRα232、のうちの少なくとも一 方をコードす る核酸分子を発現するものである。さらにより好適な組換え細胞は、nhFcε Rα612、nhFcεRα591、nhFcεRα699及び/又はnhFcεRα516 を含む核酸分子を発現するものであるが、配列同定番号第1番又は配列同定番号 第4番を含む核酸配列を含む核酸分子か、又は、配列同定番号第1番又は配列同 定番号第4番を含む核酸分子の対立遺伝子変異体を含む核酸分子、を発現する組 換え細胞がさらにより好ましい。さらにより好適な組換え細胞はRBL−hFcε R細胞である。 加えて、本発明のFcεR製剤にはFcεRだけでなく、IgEを検出するの に有用な一つ又はそれ以上の別の抗原又は抗体を含めることができる。ここで用 いられる場合の抗原とは、ある抗体が選択的に結合することのできるあらゆる分 子を言う。ここで用いられる場合の、第一の分子の第二の分子への特異的結合と は、この第一の分子が、この第一の分子が第三の分子に結合する際の能力に比し て第二の分子に優先的に結合(例えば高親和性の高結合力を有して)できること を言う。第一の分子は必ずしも第二の分子の天然のリガンドでなくともよい。こ のような抗体の例には、IgE重鎖の恒常領域に選択的に結合する抗体(即ち抗 IgEイソタイプ抗体)又は特異抗原特異性を有するIgEに選択的に結合する 抗体(即ち抗IgEイディオタイプ抗体)があるが、これらに限られることはな い。このような抗原の例には、IgEの産生を誘起することの知られたあらゆる 抗原が含まれる。好適な抗原にはアレルゲン及び寄生生物抗原がある。本発明の アレルゲンは、好ましくは、真菌、高木、雑草、低木、稲科植物、コムギ、トウ モロコシ、ダイズ、米、卵、牛乳、チーズ、ウシ(原語:bovines)(又はウシ (原語:cattle))、家禽、ブタ、ヒツジ、酵母、蚤、ハエ、蚊、ユスリカ、ヌ カカ、ブヨ、シラミ、蜂、黄蜂、アリ、ナンキンムシ及びマダニを由来とするも のであるとよい。適した蚤アレルゲンには、蚤、特に蚤の唾液抗原を由来とする アレルゲンがある。好適な蚤アレルゲンには、蚤唾液抗原がある。好適な蚤唾液 抗原には、例えば1996年4月18日公開のフランク氏らによるPCT特許公 報WO96/11271号(この公報全文を参考文献としてここに編入すること とする)などがあるが、蚤唾液生成物及び蚤唾液たんぱくが特に好適である。本 発明によれば、蚤唾液たんぱくには、組換えDNA法により作成されたたんぱく 質や、PCT特許公報WO96/11271号に開示のその他 の方法により分離されたたんぱく質が含まれる。 好適な一般的アレルゲンには、稲科植物、ヒロハノウシノケグサ,カーリード ック(原語:Curly Dock),オオバコ、メキシカンファイアブッシュ(原語:Me xican Firebush),シロザ,アカザ、ブタクサ、セージ、ニレ、オナモミ、ネグ ンドカエデ,クルミ、ポプラ、トネリコ、カバ、セイヨウスギ、オーク、クワ、 ゴキブリ、ヒョウヒダニ,アルテルナリア属、アスペルギルス属、クラドスポリ ウム属、フザリウム属、ヘルミントスポリウム属、ケカビ属、ペニシリウム属、 Pullularia,クモノスカビ属及び/又はTricophytonを由来とするものが含まれ る。より好適な一般的アレルゲンには、ヒメモロコシ,ナガハグサ,ヒロハノウ シノケグサ,カモガヤ,多年生ライグラス,コヌカグサ,オオアワガエリ,ギョ ウギシバ,チャヒキ,カーリードック(原語:Curly Dock),ヘラオオバコ,メ キシカンファイアブッシュ(原語:Mexican Firebush),シロザ,ラフピッグウ ィードショートラグウィード(原語:Rough Pigweed Short Ragweed),ウォー ムウッドセージ(原語:Wormwood Sage),アメリカニレ,コモンコックルバー (原語:Common Cocklebur),ネグンドカエデ,クログルミ,イースタンコット ンウッド(原語:Eastern Cottonwood),グリーンアッシュ(原語:Green Ash ),フロリダカンバ,エンピツビャクシン,アカガシワ,アカミグワ,ゴキブリ 、Dermataphagoides farinae,Alternaria alternata,Aspergillus fumigatus ,Cladosporium herbarum,Fusarium vasinfectum,Helminthosporium sativum ,Mucor recemosus,Penicillium notatum,Pullularia pullulans,Rhizopus n igricans及び/又はTricophyton種を由来とするものが含まれる。好適な熱帯性 アレルゲンには、ギョウギシバ,ミノボロ,一年生イチゴツナギ,カモガヤ,多 年生ライグラス,オオアワガエリ,ヒロハノウシノケグサ,コモンコックルバー (原語:Common Cocklebur),イエロードック(原語:Yellow Dock),ヒメス イバ,ヘラオオバコ,シロザ,ラフピッグウィード(原語:Rough Pigweed), ロシアンシストル(原語:Russian Thistle),ショートラグウィード(原語:S hort Ragweed),エンピツビャクシン,ネコ上皮,アリゾナサイプレス(原語: Arizona Cypress),ラクウショウ,ヤシ科フェニックス属,シマナンヨウスギ ,ユーカリ樹,マンゴ,アカシア,グラーマグラス,イラクサ,ウェスタンコッ トンウッド(原語:Western Cottonwood),塩生草 類,Dermataphagoides pteronyssinus,Aureobasidium pullans,Penecillium n otatum,Penicillium chrysogenum,Drechslera sorokiniana,Fusarium roseum ,Cladosporium sphaerospermum,Aspergillus fumigatus,Alernaria tenuis D ermataphagoides farinae及びStemphyllium sarciniformを由来とするものが含 まれる。好適な砂漠アレルゲンには、バヒアグラス,コスズメノチャヒキ,ヒメ モロコシ,コヌカグサ,フォールスラグウィード(原語:False Ragweed),ケ アレスウィード(原語:Careless Weed),グリースウッド、ラフマーシュエル ダー(原語;Rough Marsh Elder),コキア,トールラグウィード(原語:Tall Ragweed),ウェスタンラグウィード(原語:Western Ragweed),スレンダーラ グウィード(原語:Slender Ragweed),コモンセージ(原語:Common Sage), プレーリーセージ(原語:Prairie Sage),マグワートセージ(原語:Mugwort Sage)及びシャドスケールを由来とするものが含まれる。好適な寄生生物抗原に は、蠕虫抗原、特に、例えば(グリーブ氏らによる1996年9月18日出願の 米国特許出願第08/715,628号に説かれた)Di33などのイヌ糸状虫 抗原が含まれるが、これに限られるものではない。「由来とする」という術語は 、このような植物又は生物の天然アレルゲン(即ちこのような植物又は生物から 直接分離されるアレルゲン)や、あるアレルゲンに対して免疫反応を誘起するこ とのできるエピトープを少なくとも一つ持ったこのような植物又は生物の非天然 アレルゲン(例えば組換えDNA技術又は化学合成により作成されるものなど) を言う。 本発明には、さらに、IgEを検出するためのヒトFcεRミメトープ及びそ の利用が含まれる。本発明によれば、「ミメトープ」とは、あるFcεR分子が IgEに結合するその能力を模倣することのできるあらゆる化合物を言う。ミメ トープは、分解への感受性を減じるよう改良されていながら、IgE結合活性は 保ったままのペプチドでもよい。ミメトープのその他の例には、炭化水素を基に した化合物、脂質を基にした化合物、核酸を基にした化合物、天然有機化合物、 合成有機化合物、抗イディオタイプ抗体及び/又は触媒抗体、あるいはこれらの フラグメント、が含まれるが、これらに限られるものではない。ミメトープは、 例えばIgEに結合することのできる化合物を探して合成化合物のライブラリを スクリーニングすることで得ることができる。またミメトープを、例えば合理的 なドラッグデザインによ り得てもよい。合理的なドラッグデザインの手法においては、本発明に基づくあ る化合物の三次元構造を、例えば核磁気共鳴法(NMR)又はx線クリスタログ ラフィにより分析することができる。こうしてこの三次元構造を用い、例えばコ ンピュータモデリングを行えば、ミメトープと考えられる物質の構造を予測する ことができる。こうして予測されたミメトープの構造を、例えば化学合成、組換 えDNA技術や、又はミメトープを天然源から分離するなどして、作成すること が可能である。FcεRミメトープの具体的な例には、抗イディオタイプ抗体、 Selex技術を用いて生成されるオリゴヌクレオチド、ペプチドライブラリを無作 為にスクリーニングして同定されるペプチド、及び、ファージ表示技術を用いて 同定されるたんぱく質がある。 本発明の一実施例は、(a)分離されたヒトFcεレセプタ(FcεR)分子 を推定上のIgE含有組成物に、FcεR分子:IgE複合体が形成されるのに 適した条件下で接触させるステップと、(b)前記FcεR分子:IgE複合体 を検出することによりIgEのレベルを判定するステップと、を含む、非ヒトI gEを検出する方法である。このようなFcεR分子:IgE複合体の存在は、 その動物がIgEを産生していることの指標となるものである。ヒトFcεR分 子を用いて検出を行うのに好適な非ヒトIgEには、イヌIgE、ネコIgE及 びウマIgEがある。本方法にはさらに、FcεR分子と複合体を形成したIg Eが非耐熱性であるかどうかを判定するステップを含めてもよい。IgEの非耐 熱性を判定する方法は実施例の項に開示されている。好ましくは、IgEは約5 6℃で約4時間インキュベートされた時に非耐熱性であるとよい。理論に縛られ る訳ではないが、非耐熱性の型のIgEは特定のアレルゲンに結合し、耐熱成型 のIgEはその他のタイプのアレルゲンに結合すると出願人は考える。従って、 耐熱性のIgEに比較して非耐熱性のIgEを検出する方法を用いれば、アレル ゲンの感受性を判別することができる。例えば、特定の蚤アレルゲン及びイヌ糸 状虫アレルゲンに結合するIgE抗体は非耐熱性であるが、特定の植物アレルゲ ンに結合するIgE抗体は耐熱性であると出願人は考える。従って、耐熱性のI gEが存在することは、動物が特定の植物アレルゲンに感受性があるが特定の蚤 又はイヌ糸状虫アレルゲンには感受性がないということを示しているかも知れな い。さらに、ヒトFcεRを用いた非耐熱 性IgE及び耐熱性IgEの同定は、公知のIgEに類似の構造を持っている又 は持っていないかも知れない別々のIgEの小集団が存在することを示唆するも のであると出願人は考える。このように、本発明のFcεR分子は、FcεR分 子が結合した分子でありながら、公知のIgEとは同一ではない分子を検出する 上で有用かも知れない。 ここで用いられる場合のイヌとは、家イヌ、野生のイヌ、及び、動物園のイヌ を含めたあらゆるイヌ科の仲間を言う。イヌの例には、家イヌ、野生のイヌ、キ ツネ、オオカミ、ジャッカル及びコヨーテが含まれるが、これらに限らない。こ こで用いられる場合のネコとは、家ネコ、野生のネコ、及び、動物園のネコを含 めたあらゆるネコ科の仲間を言う。ネコの例には、家ネコ、ライオン、トラ、ヒ ョウ、パンサー、クーガー、ボブキャット、オオヤマネコ、ジャガー、チータ、 及びサーバルが含まれるが、これらに限らない。ここで用いられる場合のウマと は、ウマ、ロバ、ラバ及びシマウマを含めたあらゆるウマ科の仲間を言う。 ここで用いられる場合の「接触させる」という術語は、この場合は推定上のI gE含有組成物をヒトFcεR分子に配合又は混合することを言う。 FcεR とIgEとの間の複合体の形成とは、測定(即ち検出)の可能な安定した複合体 を形成すべくFcεRがIgEに選択的に結合することができることを言う。こ こで用いられる場合のIgEに選択的に結合するという術語は、本発明のFcε Rがその他の抗体イソタイプには大きく結合することができない状態でIgEに 優先的に結合することができることを言う。FcεRとIgEとの間の結合は、 複合体の形成にとって適した条件下で行われるが、このような条件(例えば適し た濃度、緩衝剤、温度、反応時間)や、このような条件を最適化する方法は当業 者に公知であり、その例はここで開示されている。複合体形成条件の例はさらに 、例えばSambrook et al.,Molecular Cloning:A Laboratory Manual,Cold Spr ing Harbor Labs Press,1989に開示されており、このSambrook et alの文献全 体を参考文献としてここに編入することとする。 ここで用いられる場合の「複合体の形成を検出する」という術語は、何らかの 複合体が形成されていないか判断する、即ち複合体の存在(即ち存在)について 検定することを言う。複合体が形成されていれば、形成された複合体の量を調べ てもよ いが、必ずしも調べなくともよい。FcεRと組成物中の何らかのIgEとの間 の複合体の形成、又は選択的結合は当業において標準的な様々な方法(例えば上 述のSambrook et alを参照されたい)を用いて測定(即ち検出、判定)が可能で あるが、その例はここに開示されている。 ある一つの実施例では、本方法の推定上のIgE含有組成物には動物から採っ た生体試料が含まれる。適した生体試料には体液組成物又は細胞組成物があるが 、これらに限定されるものではない。体液とは、動物から採取(即ち得る)する ことの可能なあらゆる流体を言い、その例には、血液、血清、血漿、尿、涙液、 房水、中枢神経系流液(CNF)、唾液、リンパ液、鼻分泌液、乳汁、及び糞尿 が含まれるが、これらに限らない。本発明のこのような組成物を予処理して、非 IgEイソタイプの免疫グロブリン、及び/又は、体液中に存在するその他のた んぱく質、例えばアルブミンなど、の少なくともいくつかを除去してもよいが、 必ずしも除去しなくともよい。このような除去には、体液を、例えばプロテイン Gなどの物質に接触させてIgG抗体を取り除くこと、及び/又は、体液を例え ばコンカナバリンAなどに暴露することで体液のその他の成分からIgE抗体を 親和性精製すること、が含まれるが、これらに限定されるものではない。別の実 施例では、組成物には、採集された体液であって、その体液中に含まれた免疫グ ロブリンを濃縮するように予処理されたものがある。例えば、体液中に含まれた 免疫グロブリンは硫酸アンモニウムを用いることでその他のたんぱく質から沈降 させることができる。本方法において好適な組成物は血清である。 別の実施例では、本方法の組成物にはIgE産生細胞がある。このような細胞 は、IgEを細胞表面に結合させていたり、及び/又は、IgEを分泌している ことがある。このような細胞の例には、好塩基球及び骨髄腫細胞がある。IgE は細胞表面の細胞膜に直接結合していたり、細胞表面に結合した分子(例えば抗 原)に結合していたりする場合がある。 複合体の検出は以下の検定法のうちの一つ又はそれ以上の利用を含め、しかし 、これらに限らず、様々な方法で行うことができる。即ち、酵素結合免疫検定法 、ラジオイムノアッセイ、蛍光免疫検定法、化学発光検定法、ラテラルフロー検 定法、凝集反応検定法、微粒子を基にした検定法(例えば磁気粒子又は例えばラ テックス 又はポリスチレン・ビードなどの樹脂性ポリマーなど、しかしこれらに限らず、 微粒子を用いる)、免疫沈降検定法、BioCoreTM検定法(金コロイドを用いる) 及び免疫ブロット検定法(例えばウェスタンブロット)である。このような検定 法は当業者に公知である。検定法を用いれば、それらがどのように用いられるか に応じて定性的又は定量的結果を出すことができる。検定の中には、例えば凝集 反応法、微粒子分離法、及び免疫沈降法など、検出可能マーカーを必要とせずに 視覚的(例えば肉眼で、又はデンシトメータ又は分光光度計などの機械を用いて )に観察が可能なものもある。他の検定法では、検出可能マーカーを、FcεR に、又はFcεRに選択的に結合する試薬に、あるいは検出しようとするIgE に結合させる(以下に詳述する)と、複合体の形成を検出する上で便利である。 検出可能マーカーの例には、放射性標識、蛍光標識、化学発光標識、色素産生標 識又はリガンドがあるが、これらに限られるものではない。リガンドとは、別の 分子に選択的に結合する分子を言う。好適な検出可能マーカーには、フルオレセ イン、放射性同位体、ホスファターゼ(例えばアルカリホスファターゼ)、ビオ チン、アビジン、ペルオキシダーゼ(例えば西洋ワサビペルオキシダーゼ)及び ビオチン関連化合物又はアビジン関 これらに限定されるものではない。好ましくは、ビオチンをFcεRのα鎖に結 合するとよい。好ましくは、FcεRα鎖の炭化水素基をビオチンに結合すると よい。ビオチンに結合される好適なFcεR分子はPhFcεRα172−BIO T(その作成法を実施例の項で説明する)を含むものである。 ある一つの実施例では、複合体は、検出可能マーカーに結合したFcεR分子 に推定上のIgE含有組成物を接触させることにより、検出される。FcεR分 子に結合させるのに適した検出可能マーカーには、放射性標識、蛍光標識、化学 発光標識、又は色素産生標識があるが、これらに限定されるものではない。検出 可能マーカーをFcεR分子又は試薬に結合させるときには、FcεR又は試薬 が、検出しようとするIgEに結合する能力を遮断しないような態様で行われる 。好ましくは、FcεRの炭化水素基をビオチンに結合させるとよい。 別の実施例では、FcεR分子:IgE複合体は、推定上のIgE含有組成物 をFcεR分子に接触させ、その後この複合体を指示分子に接触させることによ り検 出される。本発明において適した指示分子には、FcεR分子又はIgE抗体の いずれかに結合することのできる分子がある。従って、FcεR分子:IgE複 合体のどの部分を検出しようとするかに応じて、指示分子には、例えばFcεR 分子、抗原、抗体及びレクチンを含めることができる。判別可能なように標識さ れる化合物で好適なものには、例えば抗IgE抗体及び抗FcεR抗体が含まれ る。好適なレクチンには、高マンノース基に結合するようなレクチンが含まれる 。より好適なレクチンは、昆虫細胞で産生される、本発明のFcεR分子上に存 在する高マンノース基に結合するものである。指示分子それ自体を本発明の検出 可能マーカーに結合させてもよい。例えば、抗体をビオチン、西洋ワサビペルオ キシダーゼ、アルカリホスファターゼ又はフルオレセインに結合させてもよい。 ある好適な実施例では、FcεR分子:IgE複合体は、この複合体を、本発 明のFcεR分子に選択的に結合する試薬に接触させることにより、検出される 。このような試薬の例には、FcεR分子に選択的に結合する抗体(ここでは抗 FcεR抗体と呼ぶこととする)、又は、FcεR分子に結合させた検出可能マ ーカーに選択的に結合する化合物、があるが、これらに限らない。ビオチンに結 合させたFcεR分子は、好ましくは、ストレプタビジンを用いて検出されると よく、より好 入手可能)を用いて検出されるとよい。 別の好適な実施例では、FcεR分子:IgE複合体は、この複合体を、Ig E抗体に選択的に結合する試薬(ここでは抗IgE試薬と呼ぶこととする)に接 触させることにより、検出される。このような抗IgE試薬の例には、抗イソタ イプ抗体である第二抗体(例えばIgEの恒常領域に選択的に結合する抗体)、 抗体結合バクテリア表面たんぱく(例えばプロテインA又はプロテインG)、抗 体結合細胞(例えばB細胞、T細胞、ナチュラルキラー細胞、多形核白血球細胞 、単核細胞又はマクロファージ細胞)、抗体結合真核細胞表面たんぱく(例えば Fcレセプタ)、及び抗体結合補体たんぱく、があるが、これらに限られるもの ではない。好適な抗IgE試薬には、D9、及びCMI抗体#9、CMI抗体# 19、CMI抗体#59並びにCMI抗体#71(カリフォルニア州ウェストサ クラメント、カスタム・モノクローナル・インターナショナル社から入手可能) が含まれるが、これらに限 られるものではない。特に、ここで用いられる場合において、抗IgE抗体には 、完全な抗体だけでなく、IgE重鎖恒常領域に選択的に結合することのできる 、あらゆるそのサブユニット又は部分が含まれる。例えば、抗IgE試薬の一部 には、Janeway et al.Immunobiology,the Immune System in Health and Dise ase,Garland Publishing,Inc.,NY,1996(この文献全体を参考文献としてこ こに編入することとする)に詳細に説明されているFabフラグメント又はF( ab‘)2フラグメントを含めることができる。 ある一つの実施例では、複合体を溶液中で形成かつ検出してよい。別の実施例 では、複合体の形成は、その複合体の一つ又はそれ以上の構成員を基質上に固定 (例えば被膜)した状態で行わせてもよい。固定技術は当業者には公知である。 適した基質材料には、樹脂、ガラス、ゲル、セルロイド、紙、PVDF(ポリフ ッ化ビニリデン)、ナイロン、ニトロセルロース、及び、例えばラテックス、ポ リスチレン、ナイロン、ニトロセルロース、アガロース及び磁気樹脂などの微粒 子材料が含まれるが、これらに限定されるものではない。基質材料にとって適し た形状には、ウェル(例えばマイクロタイタ皿のウェル)、プレート、ディップ スティック、ビード、ラテラルフロー装置、メンブラン、フィルタ、試験管、デ ィッシュ、セルロイド型マトリックス、磁気粒子、及びその他の微粒子が含まれ るが、これらに限定されるものではない。特に好適な基質にはELISAプレー ト、ディップスティック、ラジオイムノアッセイ・プレート、アガロース・ビー ド、樹脂・ビード、ラテックス・ビード、免疫ブロットメンブラン及び免疫ブロ ットペーパが含まれる。ある実施例では、微粒子などの基質に検出可能マーカー を含めることができる。 IgEを検出するのに好適な方法は免疫吸着検定法である。本発明の免疫吸着 検定法は捕獲分子及び指示分子を含む。本発明の捕獲分子は、IgEが基質上に 固定されるような態様で捕獲分子に結合する。従って、捕獲分子は、好ましくは 、この捕獲分子を推定上のIgE含有組成物に暴露する前に予め本発明の基質に 固定しておくとよい。本発明の指示分子は、捕獲分子に結合したIgEの存在を 検出するものである。従って、指示分子は、好ましくは、捕獲分子を推定上のI gE含有組成物に暴露する前に捕獲分子と同じ基質には固定されていないとよい 。 好適な免疫吸着検定法は、(a)FcεR分子を推定上のIgE含有組成物に 接 触させる前に、FcεR分子を基質に結合させて、FcεR分子で被膜された基 質を形成するステップ、又は(b)FcεR分子を推定上のIgE含有組成物に 接触させる前に、推定上のIgE組成物を基質に結合させて、推定上のIgE含 有組成物で被膜された基質を形成するステップ、のいずれかを含む。好ましくは 、この基質は、被膜されていない基質、FcεR分子で被膜された基質、抗原で 被膜された基質又は抗IgE抗体で被膜された基質、のいずれかを含むとよい。 本発明による捕獲分子及び指示分子の両方がIgEに結合可能である。好まし くは、捕獲分子が指示分子とは異なるIgE領域に結合するとよく、これにより 、捕獲分子と指示分子とを同時にIgEに結合させることが可能となる。試薬を 捕獲分子として利用するか、又は指示分子として利用するかは、その分子をIg E分子に暴露するときにその分子を基質上に固定しておくかによる。例えば、本 発明のFcεR分子は、このFcεR分子を基質に結合させる場合には捕獲分子 として用いられる。その代わりに、このFcεR分子を基質に結合させない場合 には、 FcεR分子は指示分子として用いられることとなる。捕獲分子又は指 示分子として利用するのに適した分子には、本発明のFcεR分子、本発明の抗 原試薬又は抗IgE抗体試薬があるが、これらに限らない。 本発明の免疫吸着検定法にはさらに、指示分子の存在を検出できる、一つ又は それ以上の層及び/又は種類の第二分子又はその他の結合分子を含めてもよい。 例えば、指示分子に選択的に結合する無標識の(即ち検出可能マーカーに結合さ せていない)第二抗体を、この第二抗体に選択的に結合する標識付(即ち検出可 能マーカーに結合させた)第三抗体に結合させてもよい。適した第二抗体、第三 抗体及びその他の第二又は第三分子は当業者には選択可能である。本発明におい て好適な第二分子には、抗原、抗IgEイディオタイプ抗体及び抗IgEイソタ イプがある。好適な第三分子は、第二分子の性質に応じて当業者であれば選択可 能である。同じ戦略がその次の層にも当てはまる。 ある一つの実施例では、所望の抗原が、例えばマイクロタイタ皿のウェル又は ディップスティックなどの基質上に固定されることにより、捕獲分子として用い られる。好適な抗原にはここに開示したものが含まれる。動物から採取した生体 試料をこの基質に施し、抗原:IgE複合体が基質に結合した状態(即ち試料中 のIgE が、基質上に固定された抗原に結合する)で形成されるのに適した(即ち充分な )条件下でインキュベートする。結合しなかった余分な物質(即ち生体試料を由 来とする物質で抗原に結合しなかったもの)があれば、抗原:IgE複合体が基 質に結合された状態が維持されるような条件下で基質から取り除かれる。好適な 条件はここで実施例の項に開示してあるが、上述したSambrook et alに概ね説か れている。指示分子は、抗原に結合したIgEに選択的に結合することができ、 この指示分子を検出可能マーカー(好ましくは酵素標識、比色標識、蛍光標識、 放射性同位体、又は、ビオチン又はアビジン系などのリガンド)に結合させてお くことができ、基質に加えてインキュベートすることで、この指示分子と抗原: IgE複合体との間の複合体を形成させる。過剰な指示分子を取り除き、必要に 応じて現像主薬を加え、基質を検出装置にかけて分析する。この実施例のために 好適な指示分子はFcεR分子であるが、好ましくはビオチン、蛍光標識又は酵 素標識に結合されたものであるとよい。 ある一つの実施例では、FcεR分子が、例えばマイクロタイタ皿のウェル又 はディップスティックなどの基質上に固定されることにより、捕獲分子として用 いられる。動物から採取した生体試料をこの基質に施し、FcεR分子:IgE 複合体が基質に結合した状態で形成されるのに適した条件下でインキュベートす る。結合しなかった余分な物質があれば、FcεR分子:IgE複合体が基質に 結合された状態が維持されるような条件下で基質から取り除かれる。このFcε Rに結合したIgEに選択的に結合することができる指示分子を基質に加え、イ ンキュベートすることで、この指示分子と、FcεR分子:IgE複合体との間 の複合体を形成させる。好ましくは、この指示分子を検出可能マーカー(好まし くは酵素標識、比色標識、蛍光標識、放射性同位体、又はビオチン又はアビジン 系のリガンド)に結合させておくとよい。過剰な指示分子を取り除き、必要に応 じて現像主薬を加え、基質を検出装置にかけて分析する。この実施例のために好 適な指示分子は、生体試料中のIgE又は抗IgEイソタイプ又はイディオタイ プ抗体に結合することとなる抗原であるとよいが、いずれの場合もフルオレセイ ン又はビオチンに結合させておくことが好ましい。 ある一つの実施例では、抗IgE抗体(例えばイソタイプ又はイディオタイプ 特 異抗体)が、例えばマイクロタイタ皿のウェル又はディップスティックなどの基 質上に固定されることにより、捕獲分子として用いられる。動物から採取した生 体試料をこの基質に施し、抗IgE抗体:IgE複合体が基質に結合した状態で 形成されるのに適した条件下でインキュベートする。結合しなかった余分な物質 があれば、抗IgE抗体:IgE複合体が基質に結合された状態が維持されるよ うな条件下で基質から取り除かれる。FcεR分子を基質に加え、インキュベー トすることで、このFcεR分子と、抗IgE抗体:IgE複合体との間の複合 体を形成させる。好ましくは、このFcεR分子を検出可能マーカー(好ましく はビオチン、酵素標識又は蛍光標識)に結合させておくとよい。過剰なFcεR 分子を取り除き、必要に応じて現像主薬を加え、基質を検出装置にかけて分析す る。 一実施例では、本発明の免疫吸着検定法は捕獲分子を利用しない。この実施例 では、動物から採取した生体試料を基質、例えばマイクロタイタ皿のウェル又は ディップスティックなどに施し、IgEが基質に結合するのに適した条件下でイ ンキュベートする。体液中に存在する何らかのIgEが基質上に固定される。結 合しなかった余分な物質があれば、IgEが基質に結合された状態が維持される ような条件下で基質から取り除かれる。FcεR分子を基質に加え、インキュベ ートすることで、このFcεR分子とIgEとの間の複合体を形成させる。好ま しくは、このFcεR分子を検出可能マーカー(好ましくはビオチン、酵素標識 又は蛍光標識)に結合させておくとよい。過剰なFcεR分子を取り除き、必要 に応じて現像主薬を加え、基質を検出装置にかけて分析する。 IgEを検出するもう一つの好適な方法はラテラルフロー検定法であるが、そ の例はPronovost氏らによる1995年6月13日発行の米国特許第5,424 ,193号、Imrich氏らによる1995年5月16日発行の米国特許第5,41 5,994号、Mlller氏らによる1994年12月22日公開のWO94/296 96号、及びPawlak氏らによる1994年1月20日公開のWO94/0177 5号に開示されており、これらの各特許公報の全文を参考文献としてここに編入 しておく。ある一つの実施例では、生体試料をラテラルフロー装置に配するが、 このラテラルフロー装置には以下の構成要素が含まれる。即ち(a)流路を規定 する支持構造、(b)抗原に結合させたビードを含む標識試薬、この標識試薬は 支持構造の標識域 内に含浸されている、及び(c)IgE結合組成物を含む捕獲試薬、である。好 適な抗原にはここに開示されたものが含まれる。捕獲試薬は、標識試薬が標識域 から捕獲域に流れ込めるような態様で、標識域に流体的に接続する、標識試薬の 下流にあたる捕獲域内に配置される。支持構造は、標識域から捕獲域へというビ ードの流れを妨げない材料を含む。支持構造として用いるのに好適な材料にはイ オン(即ち陰イオン又は陽イオン)材料が含まれる。このような材料の例には、 ニトロセルロース(NC)、PVDF、カルボキシメチルセルロース(CM)が あるが、これらに限定されるものではない。支持構造は左右の流路を規定すると 共に複数の域、即ち標識域及び捕獲域、に分割される。この装置には、さらに、 流路に沿って配された試料受容域を含めることができ、より好ましくはこの試料 受容域は標識試薬の上流に来るとよい。支持構造内の流路は、捕獲域の下流、好 ましくは流路の終点になる支持構造部分を、標識域及び捕獲域から余分な液体を 吸収することのできる吸収剤に接触させることにより、形成される。 この実施例では、生体試料は、支持構造の一部を含む試料受容域に施される。 標識域が試料を試料受容域から受け取ると、この試料は流路により下流に向けら れる。標識域はIgEに結合する標識試薬を含む。好適な標識試薬は、例えばラ テックス・ビードなどの樹脂性ビードの基質に、直接又はリンカーを介して結合 された抗原である。基質にはさらに検出可能マーカー、好ましくは比色マーカー が含まれる。典型的には、標識試薬は乾燥又は凍結乾燥により支持構造に含浸さ れる。試料構造はさらに標識域の下流にある捕獲域を含む。この捕獲域が標識試 薬を標識域から受け取ると、この試薬は流路により下流に向けられる。捕獲域は 捕獲試薬、この場合には上に開示したようにFcεR分子を含有し、このFcε R分子により、抗原と複合体を形成したIgEが捕獲域に固定される。捕獲試薬 は、好ましくは乾燥又は凍結乾燥により支持構造に固定されているとよい。標識 試薬は捕獲域内に蓄積するが、この蓄積を、視覚又は光学的検出装置により評価 する。 別の実施例では、IgEを検出するのに用いるラテラルフロー装置は、(a) 流路を規定する支持構造、(b)上述したようなFcεR分子を含む標識試薬、 ただしこの標識試薬は支持構造の標識域内に含浸されている、及び(c)抗原を 含む捕獲試薬、ただしこの捕獲試薬は、標識試薬が標識域から捕獲域に流れ込め るような 態様で、標識域に流体的に接続する、標識試薬の下流にあたる捕獲域内に配置さ れる、を含む。この装置は好ましくは、流路に沿って、好ましくは標識試薬の上 流に試料受容域をさらに含むとよい。またこの装置がさらに、流路の終点に配置 された吸収剤を含むことが好ましい。 本発明の一実施例は阻害検定法であり、この方法では、推定上のIgE含有組 成物中のIgEの存在は、このような組成物を、本発明のFcεR分子と、この FcεR分子に結合することが公知の分離されたIgEとに、加えることにより 判定される。推定上のIgE含有組成物中のIgEの存在を示す、公知のIgE へのFcεR分子の結合がないこと。 本発明はさらに、開示された検出方法のそれぞれに基づいてIgEを検出する ためのキットが含まれる。一実施例は、ヒトFcεレセプタ(FcεR)分子と 、イヌIgE、ネコIgE及び/又はウマIgEを含むIgEを検出する手段と を含む、IgEを検出するためのキットである。適したかつ好適なFcεR分子 はここに開示されている。適した検出方法には、FcεR分子又はIgEのいず れかに結合する、ここで開示された化合物が含まれる。本発明において好適なキ ットには、ここで開示された抗原の一つ又はそれ以上を含む検出手段と、ここで 開示されたIgEに選択的に結合することのできる抗体と、及び/又は、Fcε R分子に結合された検出可能マーカーに結合可能な化合物(例えば、検出可能マ ーカーがビオチンであ らに含まれる。このような抗原は、好ましくは、イヌ、ネコ及び/又はウマを含 む動物中でIgE抗体の産生を誘起するものであるとよい。 本発明のキットの好適な実施例は、例えばここで開示されたもののような蚤ア レルゲンを含む蚤アレルゲンキットである。蚤アレルゲンキットで用いるのに特 に好適な蚤アレルゲンには、蚤唾液生成物及び蚤唾液たんぱく質がある。 本発明において別の好適なキットは、合衆国のあらゆる地域に共通のアレルゲ ンと、本発明のヒトFcεR分子とを含む一般的アレルゲンキットである。ここ で用いられる場合の「一般的アレルゲン」キットとは、(即ち、基本的には合衆 国の特定の地域に限られるのではなく)概ね合衆国全体を通じて見られるアレル ゲンを含むキットを言う。一般的アレルゲンキットは、一個のキットを用いれば 、合衆国の 大部分の地理的位置にある動物を調べることができるため、地域アレルゲンキッ トに比べて有利である。本発明の一般的アレルゲンキットで用いるのに適したか つ好適な一般的アレルゲンには、ここで開示されたような一般的アレルゲンがあ る。 本発明のもう一つの好適なキットは、牛肉、鶏肉、豚肉、例えばタラ、ハリバ 又は及びマグロなどの魚肉の混合物、卵、牛乳、ビール酵母、全粒小麦、トウモ ロコシ、ダイズ、チーズ及び米を含む食物アレルゲンと、本発明のヒトFcεR 分子とを含む食物アレルゲンキットである。好ましくは、牛肉、鶏肉、豚肉、魚 肉、トウモロコシ及び米は調理されたものであるとよい。 本発明の好適なキットには、アレルゲンが基質に固定されたものが含まれる。 キットが二つ又はそれ以上の抗原を含む場合、このキットには、それぞれが一つ の抗原を含む一つ又はそれ以上の組成物を含めることができる。従って、各抗原 を別々に調べることが可能である。キットにはさらに、IgEのための二つ又は それ以上の診断試薬、別の分離されたIgE抗原、及び/又は、ここで開示され たような抗体を含めてもよい。特に好適なのは、ラテラルフロー検定フォーマッ トで用いられるキットである。ラテラルフロー検定キットに、一つ又はそれ以上 のラテラルフロー検定装置を含めることができることは本発明の範囲内である。 複数のラテラルフロー装置をそれぞれの端部に相互に取り付けることで扇のよう な構造を形成してもよい。 具体的には、本発明の方法及びキットは、IgEのレベルが変化することに関 連した、動物の異常な状態を診断するのに有用である。診断するのに特に好適な 状態には、アレルギー、寄生生物感染及び新形成がある。例えば、本発明の方法 及びキットは、このような方法又はキットが蚤唾液抗原の利用を含む場合、蚤ア レルギー性皮膚炎(FAD)を検出するのに特に便利である。FADは蚤に噛ま れることに対する過敏反応であると定義されている。好ましくは、推定上のIg E含有組成物は、FADを有すると疑われる動物から得られるとよい。好適な動 物にはここで開示されたものがあるが、イヌ及びネコがより好ましい。加えて、 本発明の方法及びキットは、このような方法又はキットに、例えばDi33など の蠕虫抗原の利用が含まれる場合、蠕虫感染、特にイヌ糸状虫感染を検出するの に特に有用である。好ましくは、推定上のIgE含有組成物は、蠕虫感染の疑わ れる動物から得られると よい。好適な動物にはここで開示されたものがあるが、イヌ及びネコがより好ま しい。 以下の実施例は実例を挙げることを目的として提供されるものであり、本発明 の範囲を限定すべく意図されてはいない。 実施例実施例1. 本実施例では、ヒトFcεレセプタのα鎖の切断部分を発現する組換えバキュ ロウィルスの構築を説明する。 バキュロウィルス多面体転写制御配列に有効に連結させた、FcεRα鎖の細 胞外ドメインをコードする核酸分子を含む組換え分子pVL−nhFcεRα61 2 を以下の方法で作成した。ヒトFcεレセプタの全長アルファ鎖(α鎖)をコ ードするcDNAクローンをJean-Pierre Kinet博士(マサチューセッツ州ケン ブリッジ、ハーバード大学)から得た。このcDNAクローンは、ここでnhF cεRα1198と呼ばれる約1198個のヌクレオチドのインサートを含んでいた 。nhFcεRα1198のコドン鎖の核酸配列をここでは配列同定番号第1番で示 す。配列同定番号第1番を翻訳すると、核酸分子nhFcεRα1198は、開始コ ドンが配列同定番号第1番のヌクレオチド107番からヌクレオチド109番に あり、終了コドンが配列同定番号第1番のヌクレオチド878番からヌクレオチ ド880番にある開放読み取り枠を想定すると、配列同定番号第2番のアミノ酸 配列を有する、ここではPhFcεRα257と呼ばれる、約257個のアミノ酸 から成る全長ヒトFcεレセプタα鎖たんぱく質をコードしていることが分かる 。配列同定番号第1番の相補体はここでは配列同定番号第3番で表される。ここ でPhFcεRα232と示される提案される成熟たんぱく質(即ちシグナル配列 が切り取られたFcεRα鎖)は、ここで配列同定番号第6番で表される約23 2個のアミノ酸を含んでいる。PhFcεRα232をコードする核酸分子はここ ではnhFcεRα699と示され、そのコドン鎖は配列同定番号第7番で表され る。 FcεRα鎖の細胞外ドメインの分泌型を作成するために、nhFcεRα11 98 によりコードされる疎水性膜貫通ドメイン及びFcεRα鎖の細胞質側の尾を 以 下のように取り除いた。約612個のヌクレオチドから成る、FcεRα鎖細胞 外ドメイン核酸分子含有フラグメントを、nhFcεRα1198から、核酸配列5 ‘CGCGGATCCTATAAATATGGCTCCTGCCATGG3’( 配列同定番号第8番と示す)を有する、BamHI部位を含む前方プライマEJH0 40と、核酸配列5‘GGCGAATTCTTAAGCTTTTATTACAG 3’(ここでは配列同定番号第9番と示す)を有する、EcoRI部位を含む後方プ ライマIgEアンチセンスとを用いてPCR増幅した。その結果のPCR産物を BamHI及びEcoRIで切断してnhFcεRα612を作成した。核酸分子nhFcε Rα612は、ヒトFcεRα鎖の細胞外ドメインをコードする、配列同定番号第 1番のヌクレオチド107番からヌクレオチド697番までに延びる約591個 のヌクレオチド断片を含んでいたが、この断片はここでは核酸分子nhFcεR α591と示され、そのコドン鎖は配列同定番号第10番の核酸配列を有するもの である。配列同定番号第10番を翻訳すると、核酸分子nhFcεRα612は、 配列同定番号第11番のアミノ酸配列を有する、ここではPhFcεRα197と 呼ばれる、約197個のアミノ酸から成るFcεRたんぱく質をコードしている ことが分かる。核酸分子nhFcεRα612は、配列同定番号第13番のアミノ 酸配列を有する、ここではPhFcεRα172と示される、リーダー配列を持た ない分泌可能型のヒトFcεRα鎖をコードしている。PhFcεRα172のた めのコドン領域はnhFcεRα516と示され、そのコドン鎖は配列同定番号第 12番で示される核酸配列を有する。配列同定番号第12番の相補体はここでは 配列同定番号第14番で表される。 PhFcεRα197の産生を命令できるバキュロウィルス組換え分子を作成す るために、核酸分子nhFcεRα612をpVL1392バキュロウィルスシャ トルプラスミド(カリフォルニア州サンディエゴ、ファーミンジェン社から入手 可能)の非反復BamHI及びEcoRI部位にサブクローンして、ここでpVL−nhF cε Rα612と呼ばれる組換え分子を作成した。その結果得られた組換え分子pVL −nhFcεRα612 制限マッピングにより、インサートの方向が正しいかを 確認された。実施例2. 本実施例ではPhFcεRα172たんぱく質の作成を説明する。 組換え分子pVL−nhFcεRα612を直線バキュロゴールドバキュロウィ ルスDNA(ファーミンジェン社から入手可能)に同時トランスフェクトさせ、 以下の方法を用いてTrichoplusia ni細胞(カリフォルニア州サンディエゴ、イ ンビトロジェン社から入手可能:High FiveTM細胞)に入れた。約1.5リット ルの無血清ex-Cell Medium(インビトロジェン社から入手可能)の培養液に媒質 1ml当り約1×106の細胞を接種した。Trichoplusia ni細胞に、組換え分子 pVL−nhFcεRα612を、1細胞当り約2から約5粒子形成単位(pfu )の感染多重度(MOI)になるように感染させて組換え細胞Trichoplusia ni −pVL−nhFcεRα612を作成した。この感染を制御された温度27℃で 48時間進行させて組換えたんぱく質PhFcεRα172を生成した。感染後、 遠心分離により細胞を媒質から分離し、媒質を−70℃で凍結させた。 直前に説明した培養媒質から、セファロース4Bに結合させた骨髄腫細胞株U 266DI(アメリカン・ティシュー・タイプ・カタログTIB196番)の産 生したIgE抗体を用いたアフィニティー・クロマトグラフィーにより、PhF cεRα172を精製した。このアフィニティーで精製されたPhFcεRα172の アミノ酸組成及びN末端アミノ酸配列を当業において標準的な方法を用いて調べ た。その結果から、PhFcεRα172はTrichoplusia ni細胞により正しく加工 されていることが判明した。実施例3. 本実施例では、組換えヒトFcεRアルファ鎖たんぱく質のビオチニル化を説 明する。 実施例2で上述したように調製され、アフィニティ精製された組換えたんぱく 質PhFcεRα172を以下のようにビオチニル化した。約440マイクログラ ム(μg)のPhFcεRα172を、約200マイクロリットル(μl)の0.1 MのNaIO4を含有する約1.5ミリリットル(ml)の酢酸緩衝液(0.1 MのNaAc、pH5.5)中に希釈した。この混合液を約20分間、氷上でイ ンキュベートし、約2μlのグリセロールをインキュベート後に加えた。次にこ の混合液を、 3mlのSlide-A-Lyzerカセット(イリノイ州ロックフォード、ピアス社から入 手可能)に入れた約2リットルの酢酸緩衝液で2回、それぞれ約2時間の間、透 析した。約3.72μgのビオチン-LC-ヒドラジド(ピアス社から入手可能)を 約200μlのジメチルスルホキシド(DMSO)に溶解させ、このカセットに 注入した。次にこのカセットを室温で約2時間震盪させた。インキュベート後、 組換えたんぱく質及びビオチンを含むこの混合液を3回、初回は約18時間、次 の二回は約2時間、それぞれ5℃で、リン酸緩衝生理食塩水で透析した。ビオチ ニル化したこのたんぱく質を透析液から回収したが、これをここではPhFcε Rα172-BIOTと呼ぶこととする。実施例4. 本実施例では、PhFcεRα172-BIOTを用いた固相ELISAでのイヌIg Eの検出を説明する。 二枚のイムロンIIマイクロタイタ・プレート(ヴァージニア州アレクサンドリ ア、ダイナテック社から入手可能)のウェルに、図1に示すような約100μl /ウェルの様々な濃度の精製されたイヌIgEの二部にした試料で被膜を施した 。このイヌIgEは、例えばヘテロハイブリドーマ2.39(Gebhard et al.,I mmunology 85:429-434,1995に説かれている)などのイヌIgE産生ハイブリド ーマから得て、CBC緩衝液(15mMのNa2CO3及び34.8mMのNaH CO3、pH9.6)中に希釈した。被膜されたプレートを4℃で一晩インキュ ベートした。インキュベート後、このイヌIgE含有溶液を各プレートから取り 出し、プレートをブロットして乾燥させた。次にこれらプレートを、0.25% のウシ血清アルブミン(BSA)のリン酸緩衝生理食塩水(PBSB)溶液約2 00μl/ウェルを用いて遮断した。その後これらのプレートを自動洗浄器(ダ イナテック社から入手可能)を用いて0.05%のトウィーン−20PBS溶液 (PBST)で4回、洗浄した。0.05%のトウィーン−20の加わったPB SB(PBSBT)中40μg/mlのPhFcεRα172-BIOT(約145μg /ml:実施例3で説明したもの)の1:4000希釈液が約100μl/ウェ ルになるようにした実験試料を、イヌIgEで被膜した一方のプレートの各ウェ ルに加えた。約100μlのビオチニル 化抗イヌIgEモノクローナル抗体D9(ウィスコンシン州マディソン、ウィス コンシン大学のDeBoer博士から進呈いただいた)から成る対照試料は、イヌIg Eで被膜した他方のプレートの各ウェルに加えられた。これらのプレートを1時 間、室温でインキュベートした後、PBSTで4回、洗浄した。西洋ワサビペル オキシダーゼに結合させた約100μlの約0.25μg/mlのストレプトア ビジン(メリーランド州ガイザーズバーグ、カークガード・アンド・ペリー・ラ ボラトリーズ(KPL)社から入手可能;PBSTで希釈)を、実験又は対照試 料を容れた各ウェルに加えた。次にこれらのプレートを1時間、室温でインキュ ベートし、PBSTで4回、洗浄した。予め室温まで暖められた約100μlの TMB基質(KPL社から入手可能)を加えた。さらにこれらプレートを10分 間、室温でインキュベートした後、約100μl/ウェルの停止液(KPL社か ら入手可能)を加えた。停止液を加えてから10分以内に450nmでのウェル の光学密度をSpectramax Microtiter Plate(モラキュラー・デバイセズ社から 入手可能)で読んだ。 図1に示されたその結果から、固相検定法では、ヒトFcεRのアルファ鎖は 、イヌIgE(D9:開環)に特異的に結合する対照抗体と同様な態様でイヌI gE(閉環)の存在を検出するものであることが分かる。実施例5. 本実施例では、PhFcεRα172-BIOTを用いた植物アレルゲン特異イヌIg Eの検出を説明する。 イムロンIIマイクロタイタ・プレート(ダイナテック社から入手可能)の複数 のウェルに、双方ともCBC緩衝液中に希釈した、1μg/mlのナガハグサア レルゲンを約100μl/ウェルになるように、又は、1μg/mlのグリーン アッシュ(原語:Green Ash)アレルゲンを約100μl/ウェルになるように して(両方ともニューカロライナ州ルノアール、グリアー社から入手可能)、い ずれかで被膜を施した。このプレートを4℃で一晩インキュベートした。このプ レートを、実施例4で説明したように遮断し、洗浄した。次に、二つの別々のプ ールのイヌ血清をこの抗原で被膜されたウェルに加えた。最初のプールは、アレ ルゲン反応性であ ると報告された8匹のイヌから分離された血清から成っていた。二番目のプール は、アレルゲン非反応性であると報告された8匹のイヌから分離された血清から 成っていた。各プールの血清を1:10又は1:100にPBSTで希釈した。 約100μlの各濃度の各希釈血清試料をウェルに加え、1時間、室温でインキ ュベートした。次にこのプレートを4回、PBSTで洗浄した。PBSBT中に 含まれた、40μg/mlのPhFcεRα172-BIOT(実施例3で説明したもの )の1:4000希釈液を約100μLl/ウェルになるように、抗原で被膜し たウェルに加えた。このプレートを1時間、室温でインキュベートした。次にこ のプレートを4回、PBSTで洗浄した。PBST中に含まれた西洋ワサビペル オキシダーゼ(ピアス社から入手可能)に結合させた約0.25μg/mlのニ ュートラビジンを約100μl/ウェルになるように加えた。このプレートを1 時間、室温でインキュベートした。次にこのプレートを洗浄し、プレートに結合 したニュートラビジンの存在を実施例4で説明した方法を用いて検出した。 図2に示された結果から、ヒトFcεRのアルファ鎖は、一般の雑草アレルゲ ン又は一般の高木アレルゲンに特異的に結合するイヌIgE抗体の存在を検出す るものであることが分かる。加えて、イヌIgE抗体の検出は線量依存的である 。実施例6. 本実施例では、PhFcεRα172-BIOTを用いた総イヌIgEの検出を説明す る。 イムロンIIマイクロタイタ・プレート(ダイナテック社から入手可能)の複数 のウェルに、CBC緩衝液中に希釈した約100μl/ウェルの1μg/mlの CMI抗イヌIgE抗体#6(カリフォルニア州ウェストサクラメント、カスタ ム・モノクローナルズ・インターナショナル社から入手可能)で被膜を施した。 このプレートを4℃で一晩インキュベートした。このプレートを、実施例4で説 明したように遮断し、洗浄した。次に、多様な源から採取した血清試料の1:6 0のPBSBT希釈液を約100μl/ウェル、抗IgE抗体で被膜された複数 のウェルに加えた。試料には、(1)蚤唾液に対してアレルギーを持つことが判 明しているイヌの血清、(2)D.immitisに感染しているイヌの血清、(3)及 び(4)イヌアレル ギー校正物質として規定されたイヌ血清のプール(アリゾナ州タンパ、バイオプ ロダクツDVM社から入手可能)、(5)ナガハグサアレルゲンへの結合の低い 抗体を含んだイヌ血清のプール、(6)ナガハグサアレルゲンへの結合の高いイ ヌ血清のプール、(7)蚤唾液に対してアレルギーを持つことの判明しているイ ヌから得たイヌ血清のプール、この試料は加熱により不活化されている(56℃ で4時間)、(8)蚤唾液に対してアレルギーを持つことの判明しているイヌか ら得たイヌ血清のプール、又は(9)バリア施設で育てられたイヌから得たイヌ 血清のプール(即ち陰性対照)、が含まれていた。さらに、実施例4で説明した イヌヘテロハイブリドーマを由来とするIgEから成る一組の陽性対照試料をプ レートに加えることで、標準曲線を作成した。このプレートを1時間、室温でイ ンキュベートした後、PBSTで4回、洗浄した。イヌIgEの存在を、双方と もにPBSBT中に含有させた、40μg/mlのPhFcεRα172-BIOT(実 施例3で説明したもの)による約100μl/ウェルの1:4000希釈液か、 又は、約1μg/mlのCMI抗イヌIgE抗体#19(カスタム・モノクロー ナルズ・インターナショナル社から入手可能)の約100μ/ウェル、のいずれ かを用いて検出した。プレートを1時間、室温でインキュベートした。次にこの プレートを洗浄し、西洋ワサビペルオキシダーゼに結合させた約0.25μg/ mlのストレプトアビジンに接触させ、再び洗浄し、プレートに結合したストレ プトアビジンの存在を実施例4で説明した方法を用いて検出した。対照試料につ いて得られた光学密度の読み取り値を用いて標準曲線を作成し、この曲線を用い てテスト試料を容れたウェルに結合した総IgEを判定した。 図3に示されたその結果から、多様なイヌ血清から得られたイヌIgEが、イ ヌIgEに特異的に結合する抗体を用いるのと同様な態様でヒトFcεRのアル ファ鎖を用いて検出されることが分かる。加熱処理された試料(試料7)中に検 出可能な量のIgEが存在しないことは、PhFcεRα172-BIOTにより検出さ れる抗体がIgEであることを示すものである。加えて、この結果から、PhF cεRα172-BIOTはアレルゲンナガハグサ、試料5及び6)や、寄生生物抗原( D.immitis、試料2)に結合するIgEを検出するための有効な試薬であること が分かる。実施例7. 本実施例では、蚤唾液に対してアレルギーを持つことの判明しているイヌから 分離されたイヌ血清中のイヌIgEを、PhFcεRα172-BIOTを用いて検出す ることを説明する。 イムロンIIマイクロタイタ・プレートの複数のウェルに、CBC緩衝液中に希 釈した約100μl/ウェルの様々な濃度の蚤唾液組換えたんぱく質fspN( 上述したPCT特許公報WO96/11271号に説かれたもの、濃度を図4に 示す)で被膜を施した。このプレートを4℃で一晩インキュベートした。このプ レートを、実施例4で説明したように遮断し、洗浄した。蚤唾液に特異的に結合 するIgEを産生することが判明している、イヌから分離された血清のプールの 、PBSBT中1:10の希釈液が約1μl/ウェル。いくつかのウェルには、 バックグラウンドの結合レベルが判定できるようにイヌ血清を容れなかった。こ のプレートを1時間、室温でインキュベートした後、PBSTで4回、洗浄した 。PBSBT中に含有させた、40μg/mlのPhFcεRα172-BIOT(実施 例3で説明したもの)による1:4000希釈液を約100μl/ウェルになる ように加えた。プレートを1時間、室温でインキュベートした。次にこのプレー トを洗浄し、西洋ワサビペルオキシダーゼに結合させた約0.25μg/mlの ストレプトアビジンに接触させ、再び洗浄し、プレートに結合したストレプトア ビジンの存在を実施例4で説明した方法を用いて検出した。 図4に示されたその結果から、蚤唾液抗原に特異的に結合するイヌIgEが、 ヒトFcεRのアルファ鎖を用いて検出されることが分かる。実施例8. 本実施例では、蚤唾液に対してアレルギーを持つことが判明しているイヌ、イ ヌ糸状虫に感染したイヌ、及び特定病原体除去(SPF)イヌ、から分離したイ ヌ血清中の総イヌIgEをPhFcεRα−BIOTを用いて検出することを説 明する。 イムロンIIマイクロタイタ・プレートの複数のウェルに、CBC緩衝液中、約 1μg/mlのCMI抗イヌIgE抗体#6(カスタム・モノクローナルズ・イ ンターナショナル社から入手可能)で約100μl/ウェルになるように被膜を 施した。 このプレートを4℃で一晩インキュベートした。このプレートを、実施例4で説 明したように遮断し、洗浄した。PBSBT中にIgEを含有した流体の別々の 試料を、約100μl/ウェルになるように、抗イヌIgE抗体で被膜された複 数のウェルに加えた。試料には、(1)実施例4で説明したヘテロハイブリドー マから精製された100μg/mlのイヌIgE、(2)蚤唾液に対してアレル ギーを持つことが判明しているイヌから採取された血清のプールの1:10希釈 液、(3)(2)と同じ血清プールだが加熱して不活化させた1:10の希釈液 、(4)臨床上蚤アレルギー性皮膚炎のあることが判明しているイヌから採取さ れた血清の1:10希釈液(イヌCPO2)、(5)加熱して不活化させたCP O2血清の1:10希釈液、(6)イヌ糸状虫に感染したイヌから採取した血清 の1:10希釈液(イヌ417)、(7)加熱して不活化させた417血清の1 :10希釈液、(8)イヌ糸状虫に感染したイヌから採取した血清のプールの1 :10希釈液、(9)(8)と同じ血清プールであるが加熱して不活化させた1 :10希釈液、及び(10)バリア施設で育てられたイヌから採取された血清の プール、が含まれていた。各試料はPBSBTで希釈された。このプレートを1 時間、室温でインキュベートした後、PBSTで4回、洗浄した。PBSBT中 40μg/mlのPhFcεRα172-BIOT(実施例3で説明したもの)による1 :4000希釈液を約100μl/ウェルになるように加えた。プレートを1時 間、室温でインキュベートした。次にこのプレートを洗浄し、西洋ワサビペルオ キシダーゼに結合させた約0.25μg/mlのストレプトアビジンに接触させ 、再び洗浄し、プレートに結合したストレプトアビジンの存在を実施例4で説明 した方法を用いて検出した。 図5に示されたその結果から、蚤唾液に対してアレルギーのイヌから得たイヌ IgEと、イヌ糸状虫に感染したイヌから得たイヌIgEはヒトFcεRのアル ファ鎖を用いて検出されることが分かる。加えて、加熱により不活化された血清 試料中に比色シグナルがないことから、抗IgE抗体に結合すると共に、Fcε Rアルファ鎖により検出される抗体はイプシロンイソタイプ抗体であり、その他 のイソタイプではないことが分かる。実施例9. 本実施例では、蚤唾液に特異的に結合するIgEをPhFcεRα172-BIOTを 用いて検出することを説明する。 イムロンIIマイクロタイタ・プレートの複数のウェルに、CBC緩衝液中、上 述のPCT特許公報WO96/11271号に説かれた方法を用いて採集された 蚤唾液約0.1μg/mlを約100μl/ウェルになるように被膜を施した。 このプレートをインキュベートし、実施例4で説明したように遮断し、洗浄した 。次に実施例8で説明したIgE含有試料をこの蚤唾液で被膜したプレートに施 した。その後このプレートを実施例8で説明した方法を用いて処理した。 図6に示されたその結果から、血清中に含まれた、蚤唾液に特異的に結合する イヌIgEはヒトFcεRのアルファ鎖を用いて検出されることが分かる。加え て、加熱により不活化された血清試料中に比色シグナルがないことから、蚤唾液 たんぱくに結合すると共に、FcεRアルファ鎖により検出される抗体はイプシ ロンイソタイプ抗体であることが分かる。実施例10. 本実施例ではネコIgEをPhFcεRα172-BIOTを用いて検出することを説 明する。 イムロンIIマイクロタイタ・プレートの複数のウェルに、双方ともにCBC緩 衝液中に含有させた、約10μg/mlのDi33たんぱく(上述した米国特許 出願08/715,628号に説明されている)か、又は10μg/mlのイヌ 糸状虫の粗ホモジネートで、約100μl/ウェルになるように被膜を施した。 イヌ糸状虫の粗ホモジネートとは、PBS虫に均質化した成虫イヌ糸状虫の清澄 させた上清である。このプレートを4℃で一晩インキュベートした。このプレー トを、実施例4で説明したように遮断し、洗浄した。次に、2匹のイヌ糸状虫に 感染したネコから採った血清試料を、Di33で被膜されたウェルと、イヌ糸状 虫抗原で被膜されたウェルとに加えた。イヌ糸状虫に感染したネコ#AXH3又 はネコ#MGC2の血清のPBSBTによる1:10希釈液を約100μl/ウ ェルになるようにプレートに加えた。ネコ#AXH3及びネコ#MGC2の感染 前採血の血清から成る陰性対照試料も、PBSBT中1:10の希釈度でプレー トに加えた。イヌ糸状虫に 感染したイヌから得た血清のプールから成る陽性対照試料も、PBSBT中1: 10の希釈度でプレートに加えた。プレートを1時間、室温でインキュベートし た後、PBSTで4回、洗浄した。40μg/mlのPhFcεRα172-BIOT( 実施例3で説明したもの)をPBSBTで1:4000に希釈して約100μl /ウェルになるように加えた。プレートを1時間、室温でインキュベートした。 その後このプレートを洗浄し、西洋ワサビペルオキシダーゼに結合させた約0. 5mg/mlのストレプトアビジンの1:4000希釈液に接触させ、再び洗浄 し、プレートに結合したストレプトアビジンの存在を実施例4で説明した方法を 用いて検出した。 図7に示された結果から、イヌ糸状虫の粗ホモジネート又はDi33たんぱく に特異的に結合するネコIgEはヒトFcεRのアルファ鎖を用いて検出される ことが分かる。実施例11. 本実施例では、PhFcεRα172-BIOTを用いたネコIgEの検出を説明する 。 イムロンIIマイクロタイタ・プレートの複数のウェルに、実施例10で説明し たようなDi33のCBC緩衝液溶液で被膜を施した。このプレートを4℃で一 晩インキュベートした。このプレートを、実施例4で説明したように遮断し、洗 浄した。次に、2匹のイヌ糸状虫に感染したネコから採った血清試料を、Di3 3で被膜されたウェルに加えた。イヌ糸状虫に感染したネコ#MGC2の血清及 びイヌ糸状虫に感染したネコの血清のプール、並びにこれらの血清をそれぞれ加 熱して不活化した試料、のPBSBTによる1:10希釈液を約100μl/ウ ェルになるようにプレートに加えた。イヌ糸状虫に感染したイヌから得た血清の プールから成る陽性対照試料も、PBSBT中1:10の希釈度でプレートに加 えた。プレートを1時間、室温でインキュベートした後、PBSTで4回、洗浄 した。40μg/mlのPhFcεRα172-BIOT(実施例3で説明したもの)を PBSBTで1:4000に希釈して約100μl/ウェルになるように加えた 。プレートを1時間、室温でインキュベートした。その後このプレートを洗浄し 、西洋ワサビペルオキシダーゼに結合させたストレプトアビジンに接触させ、再 び洗浄し、プレートに結合し たストレプトアビジンの存在を実施例4で説明した方法を用いて検出した。 図8に示された結果から、イヌ糸状虫抗原Di33に特異的に結合する、イヌ 糸状虫感染ネコのネコIgEが、ヒトFcεRのアルファ鎖を用いて検出される ことが分かる。加えて、加熱により不活化させた血清試料中に比色シグナルが存 在しないことから、Di33たんぱく質に結合すると共にFcεRアルファ鎖に より検出される抗体はイプシロンイソタイプ抗体であることが分かる。実施例12. 本実施例では、PhFcεRα172-BIOTを用いた固相ELISAにおけるウマ IgEの検出を説明する。 特定のアレルゲンに対してアレルギーを持つことが判明しているウマから採っ たウマ血清と、同じアレルゲンに対してアレルギーを持たないことが判明してい るウマから採ったウマ血清とを、以下のようにPhFcεRα172-BIOTを用いて IgEの存在について検定した。CanitecTMアレルゲン特異IgEキット(バイ オプロダクツDVM社から入手可能)のNorth Atlantic/Ohio Valley Regional Panelプレートを、実施例4で説明したように遮断し、洗浄した。この二つのウ マ血清の約1:10希釈液の二つの試料をPBSBTを用いて調製した。この二 つの試料を先の遮断されたプレートに加え、プレートを1時間、室温でインキュ ベートした。このプレートを実施例4で説明したように洗浄した。40μg/m lのPhFcεRα172-BIOT(実施例3で説明したもの)をPBSBT中で1: 4000にした希釈液を約100μl/ウェルになるように各ウェルに加えた。 その後にプレートを洗浄し、西洋ワサビペルオキシダーゼに結合させた約0.5 mg/mlのストレプトアビジン溶液に接触させ、再び洗浄し、プレートに結合 したストレプトアビジンの存在を実施例4で説明した方法を用いて検出した。 実施例9に示された結果から、特定のアレルゲンに対してアレルギーを持つこ との判明しているウマから採ったウマIgEは特定の植物に特異的に結合し、ダ ニアレルゲンがヒトFcεRのアルファ鎖を用いて検出されることが分かる。実施例13. 本実施例では、ヒトFcεRアルファ鎖をトランスフェクトさせた好塩基球を 用いた固相ELISAにおけるイヌIgEの検出を説明する。 ヒトFcεRアルファ鎖をコードする核酸分子でトランスフェクトしたラット 好塩基球性白血病(RBL)細胞(ここではRBL−nFcεR細胞と呼ぶこと とする;Miller et al.,Science 244:334-337,1989に説かれている)を用いてイ ヌIgEを以下のように検出した。10%の仔ウシ血清を含有するアールの改良 イーグル培地(EMEM−FBS)に含有させた約4×104のRBL−hFcε R細胞を96ウェルの底の平らな組織培養ブレートの各ウェルに加えた。この RBL−hFcεR細胞を一晩かけて37℃でインキュベートした。インキュベ ート後、このプレートをPBSTで4回、洗浄した。次に細胞を約2分、1ウェ ル当り約200μlの無水アルコールを用いて室温で固定した。その後プレート をPBSTで8回洗浄して残ったアルコールを取り除いた。 EMEM−FBSによる系列希釈液(濃度は図10に示す)をイヌ糸状虫に感 染したイヌから採った血清のプールを用いて調製した。EMEM−FBSによる 系列希釈液(濃度は図11に示す)を、蚤唾液に感作したイヌから採った血清の プールを用いて調製した。両方の血清プールを約4時間56℃で加熱して不活化 した別の試料も調製した。加熱処置した試料は上述のように希釈された。 各血清試料の各希釈液を約100μl、固定されたRBL−hFcεR細胞を 含んだ別々のウェルに加え、このプレートを37℃で約1時間インキュベートし た。インキュベート後、プレートをPBSTで4回洗浄した。100μlのEM EM−FBS中、約5μgのマウスIgGモノクローナル抗体抗イヌIgE抗体 (即ちカスタム・モノクローナル抗体#71;カスタム・モノクローナル・イン ターナショナル社から入手可能)を各ウェルに加えた。プレートを約30分間、 37℃でインキュベートした。インキュベート後、プレートをPBSTで4回、 洗浄した。100μlのEMEM−FBSに入れた、西洋ワサビペルオキシダー ゼで標識したロバ抗マウスIgG(ペンシルバニア州ウェストグローブ、ジャク ソン・ラボラトリーズ社から入手可能)を約100ng、各ウェルに加え、プレ ートを約30分間、室温でインキュベートした。インキュベート後、プレートを PBSTで4回、洗浄した。RBL−hFcεR細胞がイヌIgEに結合可能で あることを示す、プレート に結合した抗マウスIgGの存在を、実施例4で説明した方法を用いて検出した 。 図10に示されたその結果から、イヌ糸状虫に感染したイヌのイヌIgE(◆ )が、ヒトFcεRのアルファ鎖を発現するRBL−hFcεR細胞を用いて検 出されることが分かる。さらに、このような加熱により不活化された血清試料( ■)に比色シグナルがないことから見ても、RBL−hFcεR細胞上のFcε Rアルファ鎖により検出される抗体がイプシロンイソタイプ抗体であることが分 かる。同様に、図11に示された結果から、蚤唾液に感作したイヌのイヌIgE (◆)はヒトFcεRのアルファ鎖を発現するRBL−hFcε細胞を用いて検 出されることが分かる。さらに、このような加熱により不活化された血清試料( ■)において比色シグナルがないことから、RBL−hFcεR細胞上のFcε Rアルファ鎖により検出される抗体がイプシロンイソタイプ抗体であることが分 かる。 配列表 本発明の様々な実施例を詳細に述べてきたが、当業者であればこれらの実施例 に対する改良及び適応を想到されようことは明白である。しかしながら、このよ うな改良及び適応は、以下の請求の範囲に記載された本発明の範囲内にあること を理解されたく、ここに明示しておく。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G01N 33/53 C12N 15/00 ZNAA // C12N 5/10 5/00 B (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF ,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE, SN,TD,TG),AP(GH,KE,LS,MW,S D,SZ,UG,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG ,KZ,MD,RU,TJ,TM),AL,AM,AT ,AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,CA, CH,CN,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,G B,GE,GH,HU,ID,IL,IS,JP,KE ,KG,KP,KR,KZ,LC,LK,LR,LS, LT,LU,LV,MD,MG,MK,MN,MW,M X,NO,NZ,PL,PT,RO,RU,SD,SE ,SG,SI,SK,SL,TJ,TM,TR,TT, UA,UG,UZ,VN,YU,ZW (72)発明者 ラッシュロー キース イー. アメリカ合衆国 80525 コロラド州 フ ォートコリンズ、ドッグウッドコート 1600 (72)発明者 ワッソム ドナルド エル. アメリカ合衆国 80525 コロラド州 フ ォートコリンズ、イーグルレイクドライブ 4615

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1. (a)分離されたヒトFcεレセプタ(FcεR)分子を、推定上のIg E含有組成物に、FcεR分子:IgE複合体が形成されるのに適した条件下で 接触させるステップであって、前記IgEがイヌIgE、ネコIgE及びウマI gEのうちのいずれかから選択されるものである、ステップと、 (b)前記FcεR分子IgE複合体の存在を検出することによりIgE の存在を判定するステップであって、前記FcεR分子:IgE複合体の存在は IgEの存在の指標となるものである、ステップと を含む、IgEを検出する方法。 2. (a)組換え細胞を、推定上のIgE含有組成物に、組換え細胞:IgE 複合体が形成されるのに適した条件下で接触させるステップであって、前記組換 え細胞が、ヒトFcεR分子を発現する組換え細胞、及び、イヌIgE、ネコI gE及びウマIgEのうちのいずれかから選択されるIgEに選択的に結合する 抗体を発現する組換え細胞、のうちのいずれかから選択される、ステップと、 (b)前記組換え細胞:IgE複合体を検出することによりIgEの存在を 判定するステップであって、前記組換え細胞:IgE複合体の存在はIgEの存 在の指標となるものである、ステップと を含む、IgEを検出する方法。 3. ヒトFcεレセプタ(FcεR)分子と、イヌIgE、ネコIgE及びウ マIgEのうちのいずれかから選択されるIgEを検出する手段とを含む、Ig Eを検出するためのキット。 4. 合衆国のすべての地域に共通のアレルゲンと、ヒトFcεレセプタ(Fcε R)分子とを含む一般的アレルゲンキット。 5. (a)蚤アレルゲンを基質上に固定するステップと、 (b)前記蚤アレルゲンを、推定上のIgE含有組成物に、前記基質に結合 したアレルゲン:IgE複合体が形成されるのに適した条件下で接触させるステ ップと、 (c)アレルゲン:IgE複合体が前記基質に結合したまま維持されるよう な条件下で前記基質から非結合物質を取り除くステップと、 (d)前記アレルゲン:IgE複合体をFcεR分子に接触させることによ り、前記アレルゲン:IgE複合体の存在を判定するステップと を含む、蚤アレルギー性皮膚炎を検出する方法。 6. ヒトFcεレセプタ(FcεR)分子及び蚤アレルゲンを含む、蚤アレル ギー性皮膚炎を検出するキット 7. FcεRアルファ鎖たんぱく質の炭化水素基がビオチンに結合されている 、分離されたヒトFcεレセプタ(FcεR)アルファ鎖たんぱく質。 8. 前記FcεR分子が、IgEに結合するFcεRアルファ鎖の少なくとも 一部分を含む、請求項1、2、3、4、5、6又は7のいずれかに記載の本発明 。 9. 前記FcεR分子が、PhFcεRα257、PhFcεRα197、PhFcε Rα232及びPhFcεRα172のうちのいずれかから選択されるたんぱく質を 含む、請求項1、3、4、5、6又は7のいずれかに記載の本発明。 10. 前記FcεR分子が、nhFcεRα774、nhFcεRα1198、nh FcεRα612、nhFcεRα591、nhFcεRα699及びnhFcεRα516 のうちのいずれかから選択される核酸分子によりコードされる、請求項1、3、 4、5、6又は7のいずれかに記載の本発明。 11. 前記FcεR分子が、配列同定番号第1番、配列同定番号第4番、配列 同定番号第7番、配列同定番号第10番及び配列同定番号第12番のうちのいず れか から選択される核酸配列を含む核酸分子、及び、前記核酸配列のうちのいずれか を含む核酸分子の対立遺伝子変異体を含む核酸分子、のうちのいずれかから選択 される核酸分子によりコードされる、請求項1、3、4、5、6又は7のいずれ かに記載の本発明。 12. 前記FcεR分子が検出可能マーカーに結合される、請求項1、3、4 、5又は6のいずれかに記載の本発明。 13. 前記FcεR分子が、放射性標識、蛍光標識、化学発光標識、色素産生 標識及びリガンドのうちのいずれかから選択される検出可能マーカーに結合され る、請求項1、3、4、5又は6のいずれかに記載の本発明。 14. 前記FcεR分子の炭化水素基がビオチンに結合される、請求項1、3 、4、5又は6のいずれかに記載の本発明。 15. 前記推定上のIgE含有組成物が、血液、血清、血漿、尿、涙液、房水 、中枢神経系流液(CNF)、唾液、リンパ液、鼻分泌液、乳汁及び糞尿のうち のいずれかから選択される組成物を含む、請求項1、2又は5に記載の方法。 16. 前記推定上のIgE含有組成物が血清を含む、請求項1、2又は5に記 載の方法。 17. 前記推定上のIgE含有組成物がIgEを産生する細胞を含む、請求項 1、2又は5に記載の方法。 18. 前記推定上のIgE含有組成物が、骨髄腫細胞及び好塩基球のうちのい ずれかから選択される細胞を含む、請求項1、2又は5に記載の方法。 19. (a)のステップを行う前に前記FcεR分子を基質に結合させてFcε R分子で被膜された基質を形成するステップ、及び、(a)のステップを行う前 に前記推定上のIgE含有組成物を基質に結合させて推定上のIgE含有組成物 で被膜された基質を形成するステップ、のうちのいずれかから選択されるステッ プをさらに含み、前記基質が、被膜されていない基質、FcεR分子で被膜され た基質、抗原で被膜された基質、及び、抗IgE抗体で被膜された基質、のうち のいずれかから選択される、請求項1に記載の方法。 20. 前記抗原がアレルゲン及び寄生生物抗原のうちのいずれかから選択され る、請求項19に記載の方法。 21. 非結合物質を、前記抗原で被膜された基質又は前記抗体で被膜された基 質から、前記基質に抗原又は抗体が結合されたまま維持されるような条件下で取 り除くステップをさらに含む、請求項19に記載の方法。 22. 前記基質が、樹脂、ガラス、ゲル、セルロイド、紙及び微粒子材料の打 ちのいずれかから選択される材料を含む、請求項5又は19に記載の方法。 23. 前記判定するステップが、酵素結合免疫検定法、ラジオイムノアッセイ 、免疫沈降法、蛍光免疫検定法、化学発光検定法、イムノブロット検定法、ラテ ラルフロー検定法、凝集反応検定法及び微粒子を基にした検定法のうちのいずれ かから選択される検定を行うステップを含む、請求項1、2又は5に記載の方法 。 24. 前記判定するステップが、 (a)前記FcεR分子:IgE複合体を、前記FcεR分子:IgE複合 体に選択的に結合する指示分子に接触させるステップと、 (b)FcεR分子:IgE複合体に選択的に結合しない前記指示分子の概 ねすべてを取り除くステップと、 (c)前記指示分子を検出するステップであって、前記指示分子の存在はI gEの存在の指標となるものである、ステップと を含む、請求項1に記載の方法。 25. 前記指示分子が、FcεR分子、抗原、抗体及びレクチンのうちのいず れかから選択される化合物を含む、請求項24に記載の方法。 26. 前記方法が、 (a)前記FcεR分子を基質上に固定するステップと、 (b)前記FcεR分子を、前記推定上のIgE含有組成物に、前記基質に 結合したFcεR分子:IgE複合体の形成にとって適した条件下で接触させる ステップと、 (c)前記基質にFcεR分子:IgE複合体が結合したまま維持されるよ うな条件下で前記基質から非結合物質を取り除くステップと、 (d)前記FcεR分子:IgE複合体の存在を判定するステップと を含む、請求項1に記載の方法。 27. 前記FcεR分子:IgE複合体の存在が、前記FcεR分子:IgE 複合体を、抗原、及び、IgEに選択的に結合する抗体、のうちのいずれかから 選択される化合物に接触させることにより検出される、請求項26に記載の方法 。 28. 前記化合物が検出可能マーカーを含む、請求項27に記載の方法。 29. 前記方法が、 (a)所望の抗原を基質上に固定するステップと、 (b)前記抗原を、前記推定上のIgE含有組成物に、前記基質に結合した 抗原:IgE複合体の形成にとって適した条件下で接触させるステップと、 (c)前記基質に抗原:IgE複合体が結合したまま維持されるような条件 下で前記基質から非結合物質を取り除くステップと、 (d)前記抗原:IgE複合体を前記FcεR分子に接触させることにより 、前記抗原:IgE複合体の存在を判定するステップと を含む、請求項1に記載の方法。 30. 前記方法が、 (a)IgEに選択的に結合する抗体を基質上に固定するステップと、 (b)前記抗体を、前記推定上のIgE含有組成物に、前記基質に結合した 抗体:IgE複合体の形成にとって適した条件下で接触させるステップと、 (c)前記基質に抗体:IgE複合体が結合したまま維持されるような条件 下で前記基質から非結合物質を取り除くステップと、 (d)前記抗体:IgE複合体を前記FcεR分子に接触させることにより 、前記抗体:IgE複合体の存在を判定するステップと を含む、請求項1に記載の方法。 31. 前記方法が、 (a)前記推定上のIgE含有組成物を基質上に固定するステップと、 (b)前記組成物を、前記FcεR分子に、前記基質に結合したFcεR分 子IgE複合体の形成にとって適した条件下で接触させるステップと、 (c)前記基質にFcεR分子:IgE複合体が結合したまま維持されるよ うな条件下で前記基質から非結合物質を取り除くステップと、 (d)前記FcεR分子:IgE複合体の存在を判定するステップと を含む、請求項1に記載の方法。 32. 前記FcεR分子が、フルオレセイン、放射性同位体、ホスファターゼ 、ビオチン、ビオチン関連化合物、アビジン、アビジン関連化合物及びペルオキ シダーゼのうちのいずれかから選択される検出可能マーカーに結合される、請求 項1、3、4、5、6、29、30又は31に記載の本発明。 33. 前記FcεR分子:IgE複合体の存在が、前記FcεR分子:IgE 複合体を、抗体、抗原及びレクチンのうちのいずれかから選択される指示分子に 接触させることにより判定される、請求項32に記載の方法。 34. 前記FcεR分子が検出可能マーカーを含む、請求項32に記載の方法 。 35. 前記推定上のIgE含有組成物が動物から得られ、前記動物がイヌ及び ネコのうちのいずれかから選択される、請求項1に記載の方法。 36. 前記方法が溶液で行われる、請求項1に記載の方法。 37. 前記組換え細胞が、PhFcεRα257及びPhFcεRα232のうちの いずれかから選択されるたんぱく質を含むFcεR分子を発現する、請求項2に 記載の方法。 38. 前記組換え細胞が、nhFcεRα612、nhFcεRα591、nhFcε Rα699及びnhFcεRα516のうちのいずれかから選択される核酸分子によ りコードされるFcεR分子を発現する、請求項2に記載の方法。 39. 前記組換え細胞が、配列同定番号第1番及び配列同定番号第4番のうち のいずれかから選択される核酸配列を含む核酸分子、及び、配列同定番号第1番 及び配列同定番号第4番を含む核酸分子の対立遺伝子変異体を含む核酸分子、の うちのいずれかから選択される核酸分子によりコードされるFcεR分子を発現 する、請求項2に記載の方法。 40. 前記組換え細胞がRBL−hFcεR細胞である、請求項2に記載の方 法。 41. 前記検出手段が、アレルゲン及び寄生生物抗原のうちのいずれかから選 択される抗原をさらに含み、前記抗原が、イヌ、ネコ及びウマのうちのいずれか から選択される動物においてIgE抗体の産生を誘起するものである、請求項3 に記載のキット。 42. 前記検出手段が、IgEに選択的に結合する抗体を含む、請求項3に記 載のキット。 43. 前記検出手段が前記FcεR分子を検出する、請求項3に記載のキット 。 44. 前記FcεR分子が、前記FcεR分子を発現する組換え細胞の表面上 にある、請求項3に記載のキット 45. 前記抗原が基質上に固定される、請求項41に記載のキット。 46. 前記基質が、樹脂、ガラス、ゲル、セルロイド、紙、磁気樹脂、ポリフ ッ化ビニリデン、ナイロン、ニトロセルロース及び微粒子材料のうちのいずれか から選択される材料を含む、請求項45に記載のキット。 47. 前記基質材料が、ラテックス、ポリスチレン、ナイロン、ニトロセルロ ース、アガロース及び磁気樹脂のうちのいずれかから選択される、請求項5、1 9又は45に記載の本発明。 48. 前記基質が、ウェル、プレート、ディップスティック、ビード、ラテラ ルフロー装置、メンブラン、フィルター、チューブ、皿、セルロイド型マトリッ クス及び磁気粒子のうちのいずれかから選択される形状を含む、請求項19又は 45に記載の本発明。 49. 前記基質が、ELISAプレート、ディップスティック、ラジオイムノ アッセイ・プレート、アガロース・ビード、樹脂製ビード、ラテックス・ビード 、イムノブロット・メンブラン及びイムノブロット・ペーパーを含む、請求項5 、19又は45に記載の本発明。 50. 前記基質がラテックス・ビードである、請求項45に記載のキット。 51. 前記アレルゲンが、真菌、高木、雑草、低木、稲科植物、小麦、トウモ ロコシ、ダイズ、米、卵、牛乳、チーズ、ウシ、家禽、ブタ、ヒツジ、酵母、蚤 、ハエ、蚊、ダニ、ユスリカ、ヌカカ(原語:biting gnat)、シラミ、蜂、黄 蜂、アリ、ナンキンムシ及びマダニのうちのいずれかから選択される物質を由来 とする、請求項41に記載のキット。 52. 前記蚤アレルゲンが蚤唾液抗原である、請求項5又は51に記載の本発 明。 53. 前記寄生生物抗原がイヌ糸状虫抗原である、請求項3に記載のキット。 54. (a)流路を規定する支持構造と、 (b)前記抗原に結合させたビードを含む標識試薬であって、該支持構造内 の標識域に含浸されている、標識試薬と、 (c)前記FcεR分子を含む捕獲試薬であって、前記標識試薬が前記標識 域から前記捕獲域へと流れることができるような態様で、記標識試薬の下流にあ たる、前記標識域に流体的に連絡する捕獲域内に配置される、捕獲試薬と を含む装置をさらに含む、請求項3に記載のキット。 55. 前記装置が、前記流路に沿って配置された試料受容域をさらに含む、請 求項54に記載のキット。 56. 前記装置が、前記流路の終点に配置された吸収剤をさらに含む、請求項 54に記載のキット。 57. 前記試料受容域が前記標識試薬の上流に配置される、請求項55に記載 のキット。 58. 前記支持構造が、前記ビードが前記標識域から前記捕獲域へと流れるの を 妨げない材料を含む、請求項54に記載のキット。 59. 前記支持構造がイオン材料を含む、請求項54に記載のキット。 60. 前記支持構造が、ニトロセルロース、PVDF及びカルボキシメチルセ ルロースのうちのいずれかから選択される材料を含む、請求項54に記載のキッ ト。 61. 前記ビードがラテックスビードを含む、請求項54に記載のキット。 62. 前記標識試薬が前記標識域内で乾燥され、前記捕獲試薬が前記捕獲域内 で乾燥される、請求項54に記載のキット。 63. 前記アレルゲンが、稲科植物、ヒロハノウシノケグサ,カーリードック (原語:Curly Dock),オオバコ、メキシカンファイアブッシュ(原語:Mexica n Firebush),シロザ,アカザ、ブタクサ、セージ、ニレ、オナモミ、ネグンド カエデ,クルミ、ポプラ、トネリコ、カバ、セイヨウスギ、オーク、クワ、ゴキ ブリ、ヒョウヒダニ,アルテルナリア属、アスペルギルス属、クラドスポリウム 属、フザリウム属、ヘルミントスポリウム属、ケカビ属、ペニシリウム属、Pull ularia,クモノスカビ属及びTricophytonのうちのいずれかから選択される、請 求項4に記載のキット。 64. 前記アレルゲンが、ヒメモロコシ,ナガハグサ,ヒロハノウシノケグサ ,カモガヤ,多年生ライグラス,コヌカグサ,オオアワガエリ,ギョウギシバ, チャヒキ,カーリードック(原語:Curly Dock),ヘラオオバコ,メキシカンフ ァイアブッシュ(原語:Mexican Firebush),シロザ,ラフピッグウィードショ ートラグウィード(原語:Rough Pigweed Short Ragweed),ウォームウッドセ ージ(原語:Wormwood Sage),アメリカニレ,コモンコックルバー(原語:Com mon Cocklebur),ネグンドカエデ,クログルミ,イースタンコットンウッド( 原語Eastern Cottonwood),グリーンアッシュ(原語:Green Ash),フロリダ カンバ, エンピツビャクシン,アカガシワ,アカミグワ,ゴキブリ、Dermataphagoides f arinae,Alterneria alternata,Aspergillus fumigatus,Cladosporium herbar um,Fusarium vasinfectum,Helminthosporium sativum,Mucor recemosus,Pen icillium notatum,Pullularia pullulans,Rhizopus nigricans及びTricophyto n種のうちのいずれかから選択される、請求項4に記載のキット。 65. 前記キットが、各々の組成物が一つのアレルゲンを含む一つ又はそれ以 上の組成物を含む、請求項4に記載のキット。 66. アレルゲンが前記基質上に固定される、請求項4に記載のキット。 67. 前記蚤アレルゲンが、蚤唾液生成物及び蚤唾液たんぱく質のうちのいず れかから選択される、請求項5又は6に記載の本発明。 68. 前記FcεRアルファ鎖たんぱく質が、配列同定番号第1番、配列同定 番号第4番、配列同定番号第7番、配列同定番号第10番及び配列同定番号第1 2番うちのいずれかから選択される核酸配列を含む核酸分子、及び、前記核酸配 列のうちのいずれかを含む核酸分子の対立遺伝子変異体を含む核酸分子、のうち のいずれかから選択される核酸分子によりコードされる、請求項7に記載のFcε Rアルファ鎖たんぱく質。 69. 前記FcεRアルファ鎖たんぱく質がPhFcεRα172−BIOTを含む 、請求項7に記載のFcεRアルファ鎖たんぱく質。
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