【発明の詳細な説明】
I−Cached SIMDテクノロジを採用した
スケーラブルテスタアーキテクチャ
発明の背景
発明の分野
本発明は、並列コンピュータ、半導体テスト装置に関し、具体的には、設計お
よび品質管理の目的のために半導体デバイスの製造において使用される装置のエ
ンジニアリングに関する。
関連技術の説明
チップ製造工程でテストが行われるのは、主に、処理されたダイスが、チップ
設計者の期待する機能的性能および電気的性能に合致しているかどうかを判定す
るためである。チップメーカがこのような性能比較を半導体製造パイプラインの
「バックエンド」で行なうことができる主要な装置の1つに、テスタがある。
テスト工程でのチップはDUT(device under test)という。周知のように、
チップには、当該チップを制御し当該チップからの応答を受信する関連回路と通
信する入出力信号のためのパスとしてサーブする複数の電気接触ピンがある。テ
スタによるDUTの検査は、テストプロセス工程では、当該チップの入力端子に
波形を供給し、同時に、その出力端子を観察することにより行われる。
テスタの要件は厳重である。すなわち、テスタが生成し測定できなければなら
ない波形は、波形の遷移レート(transition rate)がDUTのクロックレートよ
り数桁大きくなければならないし、また、テスタが正確に維持できなければなら
ないタイミングの精度は、DUT仕様の分解能よりも数桁高くなければならない
。
テストの結果は種々に使用されている。製造工程では、出力波形の観察結果は
、当該チップ内に電気的欠陥が存在しないことを立証するのに使用されている。
故障解析では、エンジニアが内部ノードをプローブしている間に、テスタにより
無
限繰り返しパターンでチップをシミュレートすることができる。テスト工程での
個々の入力信号遷移または出力信号測定は、「ピンイベント(pin event)」と呼
ばれるか、単に「イベント」と呼ばれている。
最新設計のチップの特性を調べるために、イベントが生じるタイミングをテス
タにより変化させて、入力ラッチ制御信号に対する入力信号のセットアップとホ
ールドのマージンを測定するとともに、入力端子から出力端子への伝播遅延を測
定するようにしている。チップ設計段階でのテスト結果により、主要回路のオペ
レーション原理が有効なものとされる。
入力波形に対して生成され、出力波形に対して期待される電気特性は、チップ
メーカの電圧と電流とスルーレート仕様から得られる。入力波形を発生し出力波
形を測定するサブ回路の集まりは、PE(Pin Electronics回路)である。PE
はアナログデバイスであって、その精度と、柔軟性と、パワー・バンド幅積は、
テスタの主要仕様の1つである。PEの内部設計は本発明の範囲外である。
機能テスト工程では、入力波形に生じるか出力波形に現れると期待される論理
状態のシーケンスは、テストプログラムからアルゴリズムに従って作成される。
最新のテスタの心臓部は、各DUTピンごとにイベントのシーケンスを生成する
ディジタルシステムである。あるピンに現れるドライブイベント(drive event)
の指示により、当該ピンのPEドライバが入力波形を変更する。あるピンに現れ
るストローブイベント(strobe event)は、当該ピンの論理値の測定であって、測
定電気値から当該ピンのPEコンパレータによって変換されたものである。各ド
ライブイベントはPEに送られる制御信号が正確なタイミングで変化することよ
りなり、各ストローブイベントはピンの出力レベルの測定を期待値に正確なタイ
ミングで突き合わせることよりなる。
あるイベントは、デジタル表現で、タイプ(アクション、値など)とタイムを
指定する。イベントタイプとは、可能なイベントのうちの1つに名前を付けるデ
ジタルコードワードである。イベントの典型的な例としては、「drive input to
logic 0(入力をロジック0にドライブ)」と、「stop driving input(入力の
ドライブ停止)」と、「check output for logic 1(出力がロジック1か否かの
検査)」と、「stop checking output(出力検査の停止)」がある。イベントタ
イムは、幾つかの予め定めた時間間隔を、イベントタイムコードの最下位ビット
に対応する整数倍数で指定したものがある。デジタルコード化されたイベントは
、それぞれ、指定されたタイムの近くに現れるイベントに変換される。指定され
たイベントタイムの近く(テスタが保証する)とは、「エッジプレースメント精
度(edge placement accuracy)」として知られるものであって、テスタの主要な
仕様の1つになっている。
1982年にIBM社のTester-per-Pinアーキテクチャが出現し、その後、そのア
ーキテクチャを、ほぼ全てのテスタメーカがなんらかの形で採用したことに伴い
、テスタの有するデジタルシステムは、SIMD(Single Instruction-Stream/
Multiple Data-Stream)コンピュータに酷似したものになった。典型的なSIM
Dコンピュータは、1つ以上のシングルチップ処理要素モジュールから構成され
、各処理要素モジュールは1つ以上の処理要素と、マルチチップサブシステム(
MSC;multi-chip subsystem)へのインタフェースとを有する。これらの処理
要素はSIMDコンピュテーションのワークロードを一手に引き受け、他方、こ
れらマルチチップサブシステムは処理要素間の調整を行っている。
SIMDコンピュータ・アーキテクチャを有する慣用のテスタのデジタルシス
テム10の例を図1ないし図5に示す。システムコントローラ20は多くのプロ
グラムを稼働させている。これら多くのプログラムには、テスタのOS(operat
ing system)と、テストプログラム開発環境(コンパイラおよびデバッガ)と、
結果解析ツールと、DUT故障解析ツールとが含まれている。デジタルシステム
の目的のために、システムコントローラ20によって実行される主要機能には、
テストプログラムをストアすることと、順序づけをする(sequencing)こととがあ
る。
デジタルシステム10(高速システムとしても知られている)は、テスタの主
要なアルゴリズムコンポーネント(algorithmic component)である。デジタルシ
ステム10は、図4および図5に示すように、TG(timing generator)70(
イベントジェネレータということもある)のアレイを備え、これらのTGは単一
のシステムコントローラ20によって集中監視されている。TG70群は、ピン
チャネル82を介して、各DUTピンのPE80回路に接続されている。
PE80回路に含まれるものには、入力波形を発生するドライバと、出力波形
を基準レベルと突き合わせて測定するコンパレータとがある。ピンチャネル82
は、TG70のドライブ制御出力をPEのドライブ制御入力にファンインし、P
Eのコンパレータ出力をTG70の測定ピン値入力にファンアウトする。個々の
イベントは正確なタイミングのアクションからなる次の4クラスに分類される。
(1) ピン入力をドライブするPEドライバの状態の変更(ドライバオン/ドライ
バオフ)
(2) PEドライバによってピン上にドライブされる値の変更(ロジック1/ロジ
ック0)
(3) ピン出力の観察ステータスの変更(比較開始/比較停止)
(4) ピン出力値の瞬時観察(ロジック1を比較/ロジックOを比較)
テストラン中、システムコントローラ20はテストプログラムを実行する。シ
ステムコントローラ20は命令シーケンスをTG70のアレイにブロードキャス
トし、この命令シーケンスを受けたTGは、各DUTピンごとに、イベントシー
ケンスを発生する。TG70はイベントタイプと適用タイムをデジタルコードで
表現するデジタル回路が主要なものである。システムコントローラ20からブロ
ードキャストされた命令に応答して、TG70はイベントタイプをデジタル計算
し、同様に、そのイベントがDUTピンに適用される正確なタイムをデジタル計
算する。
これらのデジタルイベントコードは、このTGのペリフェラルで、正確にタイ
ミングがとられたドライバ制御信号遷移(入力イベントの場合)に変換されるか
、正確にタイミングがとられたピン値測定(ストローブイベントの場合)に変換
される。この変換回路は、一般に、イベントコンバータ(または、フォーマッタ
)74と呼ばれている。イベントコンバータ74はドライブイベントをデジタル
からアナログに変換し、ストローブイベントをアナログからデジタルに変換する
。時間ドメイン・デジタル−アナログコンバータは、イベントコンバータ74の
サブ回路であって、バーニャ(vernier)と呼ばれている。このバーニャの線形性
とジッタと再トリガインターバルとが、テストの最も重要な性能特性に直接に寄
与している。
図2はシステムコントローラ20の一部を詳細に示す。システムコントローラ
20は、オペレータコンソール31を介して、ログ記録データをオペレータに示
している。システムコントローラ20により、オペレータは、(DUTの電気特
性と、発熱特性と、タイミング特性に関する)テストパラメータを変更すること
ができ、テストフローをモニタし変更することができる。システムコントローラ
20のディスクストレージデバイス32は、テストプログラムの最終的レポジト
リである。
システムコントローラ20はシステムクロックを生成し、生成されたクロック
の各サイクルごとに、図1に示すように、グローバル命令ブロードキャストネッ
トワーク(global instruction broadcast network)40を介して配送される命令
を発行する。グローバルにブロードキャストされた命令は、DUTクロックフェ
ーズ情報を指定した上、テスタマシン命令サイクルの間、ロジカルDUTアクテ
ィビティを指定する。また、グローバルにブロードキャストされた命令は、per-
pinイベントシーケンスの集まりの周知のセットのうちの1つ、つまり、DUT
ピンごとに1つのイベントシーケンスを指定する。
グローバル命令ブロードキャストネットワーク40はシステムクロックと命令
をTG70のアレイに送る。TG70はTGBB(Timing Generator Building
Block)50内で具現されている。TGBB50はデジタルシステムに含まれる
回路の大半を占めている。TG70はシステムコントローラ20に対してFAI
L情報で応答する。FAIL情報は、幾つかのDUT出力ピンストローブ値が幾
つかのベクタでの期待と異なっていたかどうかを示す情報である。TG70はR
DBACK情報も返す。このRDBACK情報により、システムコントローラは
各システム要素の状態をモニタすることができる。
図3は慣用のテスタのTGBB50を示す。このTGBB50には、TGM(
Timing Generator Modules)60のアレイが含まれている。TGM60には、そ
れぞれ、ローカルメモリ62と関係付けをしたTG70のアレイが含まれている
。ローカルメモリ62は、パターンデータを含むTG構成情報と、ログデータを
含むローカルテスト結果情報とをストアするためのものである。図3に示すよう
に、慣用のテスタのTGM60はDUTピンチャネルに1対1で関係付けして
ある。慣用のテスタは、TGM60内のTG70の集まりを、一意に判定された
DUTピンチャネルと不変的に(immutably)関係付けしてある。
図4は、K個のTG70と、K:1 TG−ピン(TG-to-pin)アグリゲータ(a
ggregator)64とを含む慣用のテスタを示す。K:1 TG−ピン・アグリゲ
ータはパラレル−シリアルコンバータの機能を有する。慣用のテスタでは、値K
は全てのTGM60で共通である。慣用のテスタにおけるTG−ピン・アグリゲ
ータ64は、TGM60内のTG70からの複数のドライブイベントを組み立て
、時間シーケンスで、DUTピンチャネル82に送っている。さらに、TG−ピ
ン・アグリゲータ64は、ストローブイベントで参照するため、測定されたピン
値を、TGM60内の全てのTG70にファンアウトしている。TGM60には
、応答ネットワークインタフェース65とローカル外部メモリインタフェース6
6も含まれている。
図4に示すローカルコントローラ68は、TGM60内で再ブロードキャスト
するためにグローバルブロードキャストされた命令から受け取ったクロックを、
電気的に標準化する機能をサーブしている。ローカルコントローラ68は、TG
M60内で後で再配送するために、ローカル命令ブロードキャストネットワーク
69を介してグローバルブロードキャストされた命令に対して、パイプラインス
テージを提供することもできる。
図5は慣用のTG70を示す。このTG70には、多くのストレージ要素が含
まれている。これらストレージ要素は、機能テスト工程では読み取り専用になっ
ており、イベントシーケンスを構築するために使用されている。これらストレー
ジ要素は、コンテキストマネージャ72によって生成されたローカルストレージ
・イネーブル信号がアサートされるときだけ、ライト(write)可能である。コ
ンテキストマネージャ72により、システムコントローラ20はTG70を選択
的に初期化しクエリーすることができる。イベントコンバータ74は、デジタル
コード化されたドライブイベントを、所望の時点で生じるPEドライバ制御信号
遷移に変換する。さらに、イベントコンバータ74は、デジタルコード化された
ストローブイベントを、DUTピンの論理値(これはPEコンパレータ出力で表
されている)の所望時点におけるサンプリングよるフェール(fail)出力に、
変換する。慣用のTG70には、フェールパイプライン78が含まれている。そ
の後にグローバルにブロードキャストされた命令に示されたデータログ記録要件
と、ログデータとの同期が、フェールパイプライン78によりとられる。
上述したように、IBM社は「timing-per-pin」編成を導入したが、この編成
には、各DUTピンチャネル82に関係付けられたTG70が、タイミングジェ
ネレータ回路を含んでいる。この編成には、各DUTピンが潜在的に一意なタイ
ミング特性を有するという柔軟性があるという利点がある。1980年代および
1990年代には、多くのテスタ製造業者が、ピンごとにTG70の集まりを含
むために、timing-per-pin編成上で、拡大していった。このようなシステムのT
G70は、必ずしもシングル回路設計のレプリカではなく、特殊目的の回路にす
ることもできる。TG70は、独立して機能せず、各DUTピンに関係付けをし
た波形メモリによる指示に従って、テスタマシン命令サイクルごとにイベントが
発生している。このアーキテクチャは現在市販されているテスト装置では広範に
使用されている。
1988年に、Schlumbergerは「Sequencer-per-pin」編成を開発した[West and N
apier,"Sequencer Per Pin(TM)Test System Architecture",International
Test Conference Proceedings,pp.355-361,1990]。このデジタルシステムア
ーキテクチャによれば、TG70の固定サイズの集まりと、DUTピンチャネル
82に適用するためにイベントをTG70に割り当てるためのシーケンサ70と
が、各DUTピンチャネル82ごとに用意されている。この編成には、各DUT
ピンごとに独立に生成された波形のタイミング特性に高度の柔軟性があるという
利点がある。
1989年に、ASIXは、TG70はリニアアレイネットワークを介して相互に
接続されているデジタルシステム編成を提案した[Lesmeister,"The Linear Ar
ray Systolic Tester(LAST)",International Test Conference Proceedings,pp
.543-549,1989]。このデジタルシステム編成によれば、TG70が共通パター
ンメモリへアクセスすることができ、そこで、メモリバンド幅要件を低減させ、
もって、テストシステムのコストを低減させている。
1992年に、LTX/Trilliumが、オンチップPLL(phase−lock loop)ベースの
ク
ロックジェネレータを含むシングルチップのTG70の設計を提案した[Alton,"
TGEN:Flexible Timing Generator Architecture",International Test C
onference Proceedings,pp.439-443,1992]。このPLLの出力は、システム
クロックレートの4倍のクロックレートで発振しているが、イベントレートをシ
ステムクロックレートを超えるレート倍にするのには使用されていない。むしろ
、ハイレート基準クロックは、サブクロックインターバル・バーニャ(エッジコ
ンバータ74)であって、そのバ−ニアの線形性がテスタの総タイミング精度に
とってクリティカルであるサブクロックインターバル・バーニャの実装を簡単に
するために用いられている。線形性は、スパンするクロックインターバルが大き
くなる程、減少する傾向があるため、ハイレートオンチップクロックはそのバー
ニャがスパンするインターバルを短くするために使用されている。
1992年に、Hewlett-Packard社は「processor-per-pin」編成を開発している[
Schoettmer and Minami,"Challenging the'High Performance-High Cost'Paradi
gm in Test",International Test Conference Proceedings,pp.870-879,1995
]。このデジタルシステム・アーキテクチャによれば、独立にプログラムされた
テストプロセッサが、各DUTピンチャネル82ごとに用意されている。このテ
ストプロセッサにより、論理値のシーケンスが生成され、DUTピンチャネル8
2に適用するための連続イベントの生成が制御されている。この編成には、グロ
ーバル命令ブロードキャストネットワーク40を介して配送される情報量を低減
させ、もって、そのコストを低減化させるという利点がある。このHP社の発明
によれば、順序づけ(sequencing)をシステムコントローラ20からTG70に移
すことによって、グローバル命令ブロードキャストネットワークのボトルネック
を解決している。このボトルネックにより、テストシステムの柔軟性とスケーラ
ビリティが制約されるため、テストシステムのコストが高くなる傾向にあった。
SIMDコンピュータアーキテクチャは、本来、低コストであるという利点を
もっているが、これまでに説明してきた慣用の半導体テストシステムは、製造コ
ストを低減化することに成功していない。事実、このデジタルシステムが占める
テスタの製造コストは、この25年間に増加してほぼ60%に達し、予想では、
この製造コストは、per-pin ALPG(Algorithmic Pattern Generation)やDS
P(Digital Signal Processing)の準備が整うにつれて、増加を続けることにな
る。上述した慣用のテストシステムでは、複数のTG70の各グループがDUT
の対応するピンに割り振られて、イベントを結合するとともに、高速テストパタ
ーンを形成しているが、このような関係はTG70のグループとDUTピンの間
で固定されている。テスタごとにTG70の一意の組み合わせを必要とするが、
TGとピンとの関係を自由に再構成できないから、製造コストが高い。
SIMDベースの半導体テスタでは、TGは、それぞれ、一般に、プログラマ
ブルなプロセッサ要素を含んでいる。しかし、慣用のテスタでは、TG70間で
データ通信が行われていない。その結果、慣用のテスタは、イベント生成、例え
ば、ピンごとに、デジタル信号処理機能やアルゴリズム(algorithmic)パター
ン生成を実行する点での充分な柔軟性を得ることができない。
慣用のテスタでは、高周波システムクロックによって実行される高速オペレー
ションを行なうため、高価なシステムコントローラ20が導入されている。さら
に、システムクロックがこのようにハイレートであると、高速グローバル命令ブ
ロードキャストネットワーク40が高速システムコントローラ20とともに必要
になるため、テスタのハードウェアコストが高くなる。
発明の概要
そこで、本発明の第1の目的は、ローエンドからハイエンドまでの半導体テス
タシステムで共通に使用できるSIMDコンピュータアーキテクチャを導入し、
このスペクトラム全体において、高製造効率と低製造コストとを達成する半導体
テスタを提供することにある。
本発明の第2の目的は、SIMDコンピュータアーキテクチャを導入し、タイ
ミング(イベント)ジェネレータ(TG)をDUTの任意のピンに柔軟にかつ自
由に割り当てることができる半導体テスタを提供することにある。
本発明の第3の目的は、SIMDコンピュータアーキテクチャを導入し、テス
ト情報を複数のTG間でやりとりすることによりイベント生成に柔軟性をもたせ
、相対的に低コストのハードウェアリソースで、ハイレベルの性能を達成できる
半
導体テスタを提供することにある。
本発明の第4の目的は、SIMDコンピュータアーキテクチャを導入し、シス
テムコントローラをハイエンド半導体テスタの場合であっても、パーソナルコン
ピュータのような低コストのコンピュータで作ることを可能にした半導体テスタ
を提供することにある。
本発明の第5の目的は、SIMDコンピュータアーキテクチャを導入し、高速
システムコントローラや高速グローバル命令ブロードキャストネットワークを必
要としないで、高速TGの使用によってテストベクトル生成を効率化することが
できる半導体テスタを提供することにある。
本発明の第6の目的は、SIMDコンピュータアーキテクチャを導入し、マル
チクロックジェネレータと命令キャッシュを組み合わせて使用することによって
効率良くテストベクトルを生成することができる半導体テスタを提供することに
ある。
本発明の一態様では、DUTをテストする半導体テスタは、DUTの複数のピ
ンに対応していて、1対1でピンに動作状態で接続するための複数のピンエレク
ロニクス回路と、対応するピンエレクトロニクス回路に個々に結合されて、対応
するDUTピンと通信するための複数のピンチャネルと、システムクロックを生
成し少なくとも1つのテストプログラムをストアし順序づけるためのデジタルシ
ステムコントローラと、デジタルシステムコントローラに応答して動作する複数
のTGモジュールと、TGモジュールを制御し調整しメモリ増補(augment)す
るための複数のマルチチップサブシステムとを含んでいる。各TGモジュールは
シングル半導体チップであり、この半導体チップには、TGのアレイが形成され
、正確にタイミングがとられたドライブイベントとストローブイベントの予め定
めたシーケンスを生成してDUTをテストするようにしている。TGはピンチャ
ネルから選択したものと、動作状態で関連づけることが可能になっている。各T
Gは、さらにマルチチップサブシステムと、モジュール内の各TGとを接続する
インタフェースコネクションを含んでいる。
本発明では、TGはソフトウェア制御によりDUTピンに柔軟に割り振られて
いる。TGは即値データを相互にやりとりするように相互接続されている。本発
明によれば、相対的に低コストの標準TGが種々のテスタで使用できるのは、T
Gがテスタの要件または仕様に合致するように自由に割り振られるからである。
さらに、アルゴリズムパターンのような複雑なテストパターンの生成や、デジタ
ル信号処理のような複雑なプロセッサオペレーションは、本発明のパターンジェ
ネレータにより即値データをやりとりすることにより行うことができる。
本発明の別の態様では、SIMDコンピュータアーキテクチャを導入した半導
体テスタは、システムクロックレートで発振するシステムクロック信号によって
制御されるグローバル命令ブロードキャストネットワークと、第2クロック信号
によって制御されるマルチチップサブシステムと、シングルチップ上に実装され
グローバル命令ブロードキャストネットワークとマルチチップサブシステムとに
結合されたTGモジュールと、システムクロックレートよりも高いクロックレー
トを有する複数のクロック信号をシステムクロック信号に応答して生成するマル
チクロック生成回路と、命令をストアしシステムクロックレートよりも高いクロ
ックレートで命令を取り出す命令キャッシュ要素とを含んでいる。
本発明のマルチクロッキングによれば、TGモジュール内でハイレートクロッ
クをローカルに生成することができ、命令キャッシュは高速グローバル命令ブロ
ードキャストを必要としないようにする。本発明によれば、TGモジュールは命
令キャッシュを含み、マルチクロック生成回路によって生成されて、その周波数
がシステムクロックの周波数よりも高いクロック信号を使用してメモリにアクセ
スしている。従って、本発明の半導体テスタを使用すれば、相対的に低コストの
ハードウェアで高速テスト生成を達成することができる。
図面の簡単な説明
本発明の理解を容易にするために、以下、添付図面を参照して本発明について
詳しく説明する。
図1は上述した慣用の半導体テスタアーキテクチャを示すブロック図である。
図2は図1の慣用テクノロジにおけるシステムコントローラ20を示すブロッ
ク図である。
図3は図1の慣用テクノロジにおけるタイミングジェネレータ・ビルディング
ブロック(TGBB)50を示すブロック図である。
図4は図1の慣用テクノロジにおいて図3のTGBB50に実装したタイミン
グジェネレータモジュール(TGM)60を示すブロック図である。
図5は慣用テクノロジにおいて図4のTGM60に実装したTG70を示すブ
ロック図である。
図6は本発明の半導体テスタアーキテクチャの好ましい実施形態を示すブロッ
ク図である。
図7は本発明のTGBB50の例を再編成可能アロケータ回路要素とともに示
すブロック図である。
図8は本発明のTGM160の構造例を示すブロック図である。
図9はTGに実装した本発明のイベントカルキュレータ176の例を示すブロ
ック図である。
図10はTGに実装した本発明のイベントコンバータ174の例を示すブロッ
ク図である。
図11は本発明のイベントコンバータ回路174に実装したドライブデコーダ
の例を示す回路図である。
図12は本発明のイベントコンバータ回路174に実装したリニア遅延要素の
例を示す回路図である。
図13は本発明のイベントコンバータ回路174に実装したストローバの例を
示す回路図である。
図14は本発明の再構成可能アロケータ回路152の基本概念を示すブロック
図である。
図15、15Aおよび図15Bは本発明の再構成可能アロケータ回路152の
例を示す回路図である。
図16は64対8アロケータ回路である、本発明の再構成可能アロケータ回路
152のトポロジ例を示す回路図である。
図17はマルチクロックジェネレータとSIMD命令キャッシュを実装したロ
ーカルコントローラの構造例を示すブロック図である。
図18は半導体テスタのテストヘッドにマウントするため1つに結合したTG
とピンエレクロニクスの例を示す図である。
図19は本発明の半導体テスタのハードウェアイメージを示す図である。
図20は図18の構成に基づいて本発明の半導体テスタのハードウェアイメー
ジを示す図である。
好適実施態様の説明
図6はSIMDコンピュータアーキテクチャを導入した本発明の半導体テスタ
におけるデジタルシステム100の構成を示すブロック図である。本願発明者は
、このSIMDコンピュータアーキテクチャを、「STAR−I(Scalable Test
er Architecture with I-Cached SIMD Technology)」と名づけた。本願と同一発
明者は、(米国特許第5,511,212号、1996年4月23日交付、Multi-Clock S
IMD Computer and Instruction-Cache-Enhancement Thereof)の開示を、「I-Cac
hed SIMD」といい、本願明細書の一部とする。米国特許第5,511,212号の発明は
、SIMDコンピュータ・アーキテクチャに関するものである。STAR−Iの
開示から教示される手段によれば、このテスタデジタルシステムは、SIMDコ
ンピュータアーキテクチャが構築に柔軟性があってプログラミングにスケーラビ
リティがあるという利点を利用することができる。
別の態様では、STAR−Iには、イベント生成回路をDUTピンに柔軟に割
り当てることができる回路が含まれているので、このSTAR−Iは、イベント
レート要件がピン−ピン間で変化するとき、必要とするイベントレートを達成で
きるシステムを構築するコストを低減している。
別の態様では、STAR−Iは、マルチクロックSIMDコンピュータアーキ
テクチャを適用して、テスタデジタルシステム内のマルチチップおよびイントラ
チップ回路が、それぞれ、最大レートでオペレートすることを可能にしている。
この最大レートは、回路構造と、VLSIベースのテクノロジーのシグナリング
特性とにより決定されるレートである。このVLSIベースのテクノロジーで、
マルチチップおよびイントラチップ回路が実現されている。STAR−Iは、上
述したI-Cached SIMD特許に教示されているものを適用して、テスタデジタ
ルシステム性能対ハードウェアコスト比を最大にしている。
図6のデジタルシステム100では、システムコントローラ120はテストプ
ログラムに従って、システムクロックと命令とを、グローバル命令ブロードキャ
ストネットワークに送信している。デジタルシステム100には、TGBB(ti
ming generator building block)150間でデータのやりとりを可能にするT
G間通信ネットワーク112が含まれている。システムコントローラ120は、
このグローバル命令ブロードキャストネットワーク140を介して、システムク
ロックと命令とを、TGBB150に送信している。TGBB150には、TG
170のアレイが含まれており、そのアーキテクチャは、次に詳しく説明するよ
うに、全体的にプログラマブルな処理要素のアーキテクチャになっている。
このようなTG間通信サブシステム112には慣用のテスタが存在しない。と
いうのは、一般に理解されているような製品テストはTG間通信で必要でないか
らである。TG間通信ネットワーク112が存在する利点としては、即値結果、
例えば、ALPG(Algorithmic Patter Generation)またはDSP(Digital S
ignal Processing)アルゴリズムの実行中に生成されるような即値結果を、TG
間通信ネットワーク112が共有できることがある。本発明のTG間通信システ
ムは、次のような点で特有のものである。すなわち、このTG間通信システムは
高次元相互接続(2Dおよび3Dメッシュを含む)を有し、同様に、双方向通信
リンクを有する。また、このTG間通信システムはグローバル命令ブロードキャ
ストネットワーク140を介して伝送されるグローバルブロードキャスト命令ス
トリームを制御して、TGレジスタファイルデータのやりとりを可能にしている
。
TGBB150内のTG170によって生成されたイベントは、DUTピンチ
ャネル182を介してPE(pin electronics)180に自由に割り振られる。
慣用のテスタの幾分構成可能なTG70をこのように拡張したので、柔軟性とス
ケーラビリティが向上し、例えば、市販の数多くのTGよりも、TG設計コスト
の償却が可能である。応答ネットワーク190はフェール情報のようなテスト結
果をシステムコントローラ120に送信している。
図7は再構成可能アロケータ回路152を有するTGBB150の例を示すブ
ロック図である。TGBB150には、TGM(timing generator module)1
60のアレイが含まれている。TGM160には、それぞれ、TG170のアレ
イが含まれている。TGM160には、パターンデータを含むTG構成情報と、
ログデータを含むローカルテスト結果情報とをストアするローカルメモリ162
が関係付けしてある。TG間ネットワーク・インタフェース154により、TG
BB150内のTGM160どうしが相互に接続され、TG間ネットワーク・イ
ンタフェース154はTG間ネットワーク112にインタフェースを提供してい
る。
再構成可能アロケータ回路152はソフトウェア構成可能な再構成可能回路で
あり、TG170セットのサブセットは再構成可能アロケータ回路152を介し
て、DUTピンチャネル182のセットの有するサブセットの1つのメンバと関
係付けしてある。再構成可能アロケータ回路152により関係付けしたのは、T
Gのサブセットの各メンバで発生したドライブイベントを多重化してピンチャネ
ルの対応するドライブ制御入力に現れるようにするとともに、そのピンが観察し
た論理値をファンアウトしてTGサブセットの各メンバ内のストローブイベント
で使用できるようにするためである。後程、図14ないし図16を参照して再構
成可能アロケータ回路152を詳細に説明する。
図8は本発明のTG170のアレイを含むTGM160を示すブロック図であ
る。TG170には、それぞれ、イベントカルキュレータ176とイベントコン
バータ174とが含まれている。イベントカルキュレータ176はシステムコン
トローラ120からの命令に従って、コード化されたイベントデータを生成する
。イベントコンバータ174は、イベントカルキュレータ176からのデジタル
コード化されたドライブイベントを、所望の時点に生じるPEドライバ制御信号
遷移に変換する。さらに、イベントコンバータ174は、デジタルコード化され
たストローブイベントを、所望の時点でDUTピンの論理値(これはPEコンパ
レータ出力で表されている)をサンプリングすることで得られるフェール出力に
、変換する。システムコントローラ120からのシステムクロックと命令は、ロ
ーカルコントローラ168とローカル命令ブロードキャストネットワーク169
を介してTG170に伝送される。TGM160は応答ネットワークインタフェ
ース165とローカル外部メモリインタフェース166も含み、同様に、TG間
通
信ネットワーク・インタフェース154も含む。
図8のローカルコントローラ168は慣用の機能を有するが、ローカルコント
ローラ168の特徴の1つとして、システムクロックから得られた複数のクロッ
クを生成することがある。このシステムクロックより高い周波数を有するクロッ
ク信号を使用するTG170により行われる高速イベント生成が、このシステム
クロックにより調整される。ローカルコントローラ168は、キャッシュコント
ローラとキャッシュメモリとを有する命令キャッシュ要素を含めることにより、
このような高速イベント生成を制御している。ローカルコントローラ168の詳
細は図17を参照して後程説明する。
図9は本発明のイベントカルキュレータ176の構造例を示す。この構造例で
は、イベントカルキュレータ176には、機能ユニット211と、レジスタファ
イル212と、命令マップ/パラメータストア213と、コンテキストマネージ
ャ214と、外部メモリインタフェース216と、TG間通信インタフエース2
17と、フェールネットワークインタフェース218と、バスインタフェース2
19が含まれている。
図9のイベントカルキュレータ176は次のようにオペレートする。各クロッ
クサイクル期間において、全てのコンポーネントのオペレーションは、ローカル
命令ブロードキャストネットワーク169から送られてきた命令に従って制御さ
れる。バスインタフェース219は低速パスウェイを設けて、テストランに先立
って、イベントカルキュレータ176内のストレージ要素を初期化し、テストラ
ン後に、結果を取り出している。
機能ユニット211はイベントコンバータに伝送されるデジタルコード化され
たイベントを作るのに必要な計算を行う。機能ユニット211の構成要素として
は、必要とする機能を実行するにに必要な回路であって、ALUと、ローテート
/シフタとを含む回路であり、乗算器または除算器を含むことができる回路があ
る。計算ユニットのビット幅は、ノンクリティカル(non-critical)なパラメータ
wである。機能ユニット211は、イベントコンバータ174から受信されたス
トローブフェール情報を処理するための計算も行う。機能ユニット211はレジ
スタファイル212にアクセスするためにアドレスを計算する。機能ユニット2
11はレジスタファイル212にストアされた値に対してオペレートし、機能ユ
ニット212の計算結果をレジスタファイル212にストアすることができる。
レジスタファイル212に含まれている値は、波形定義に典型的に関係付けをし
た値であって、プログラムされたイベントタイムとキャリブレーションオフセッ
トとを含む値を含んでいる。ストア前または送信前に、フェール結果を遅延する
のに必要なストレージは、レジスタファイル212により用意されている。
命令マップ213は、イベント計算で使用されるパラメータを供給するメモリ
要素である。命令マップ213により、タイミングパラメータを指定する間接的
な方法が提供される。この間接的な方法は複雑なタイミングを有するデバイスを
テストするのに便利である。また、命令マップ213により、テストランの各ス
テップで生じるデバイスアクティビティのタイプを示すブロードキャスト命令の
フィールドに、計算されたイベントのタイミングパラメータを依存させることが
できる。命令マップ213にストアされたパラメータは、1つには、レジスタフ
ァイル212にストアされたタイミング値に対するアドレスオフセットとして使
用されている。外部メモリインタフェース216はパターン値が機能ユニット2
11に供給するパスとなり、同様に、キャプチャされたフェール値の機能ユニッ
ト211からのパスとなる。
TG間通信インタフェース217はトポロジ上隣接するイベントカルキュレー
タ176とのデータのやりとりのパスとなっている。TG間通信インタフェース
217は、1つには、機能ユニット211が次のイベントを計算するのに使用す
る現ピン状態情報を提供するのに適用されている。さらに、機能ユニット211
により計算されたイベントによって影響されたピン状態の変更は、TG間通信イ
ンタフェース217を介して出力される。この変更は、他のイベントカルキュレ
ータ176により参照することができる。フェールネットワークインタフェース
218はフェール情報をシステムコントローラ120に通知するパスを提供する
。システムコントローラ120はこのフェール情報を使用して、テストラン工程
で、テストプログラムの順序づけを制御する。
コンテキストマネージャ214はイベントカルキュレータ176内で状態変更
を禁止または許可する出力信号を出力する。コンテキストマネージャ214は状
態変更がイベントカルキュレータ内で許可されているかどうかを、ブロードキャ
スト命令に応答して判断するが、その判断は機能ユニット211で得られた条件
付き結果によって決まる。コンテキストマネージャ214はイベントカルキュレ
ータのデータ依存オペレーションを実現する、広い意味での手段となっている。
図10は本発明のイベントコンバータ174の構成例を示す概略図である。こ
の構成例では、イベントコンバータ174はデコーダ221と、ドライブエンコ
ーダ222と、ストローバ223と、リニア遅延要素224を含んでいる。デコ
ーダ221は、デジタルコードで記述されたドライブイベント、例えば、イベン
トアクション(ドライブ、ストローブ、またはウィンドウ)を示す「ACT」と、
イベントの論理値(0、1、X、またはZ)を示す「VAL」とを受け取る。デコー
ダ221はこのコードの意味を解釈し、対応するイベント信号、例えば、DRV
(Drive Action:ドライブアクション)と、STB(edge Strobe Action:エッ
ジストローブアクション)と、OPN(Window Open Action:ウィンドウオープ
ンアクション)と、ONE(Logic Value 1:論理値1)と、ZRO(Logic Val
ue 0:論理値0)と、EX(Don't Care:無視)と、ZEE(High Impedance:
ハイインピーダンス)とを供給する。
ドライブエンコーダ222はイベント信号を受け取って、再構成可能アロケー
タ回路152からPE180ドライバに送られてきたイベント信号に対応するセ
ット信号とリセット信号を生成する。ストローバ223はPE180コンパレー
タ(図示せず)から再構成可能アロケータ回路152を介して送られてきた信号
を受け取り、その信号とデコーダ221で定義された期待論理値とを、ストロー
ブのタイミングで比較する。リニア遅延要素224は、そのタイミング分解能が
システムクロックの周期より小さい遅延パルスDPを、イベントカルキュレータ
からの時間コードに基づいて発生する。
図11は本発明のドライブエンコーダ222の例を示す回路図である。ドライ
ブエンコーダ222は次のようオペレートする。ドライブエンコーダ222の出
力はそれぞれリーディングエッジ(前縁)アクティブになっている。これらの出
力は再構成可能アロケータ回路152を介してPE180のドライバ回路(図示
せず)に伝送される。PE180のドライバ回路の出力は、DPパルスをゲート
して得られたパルスであるので、アクティブエッジのタイミングはこのDPパル
スによって決まる。DHS(Drive High Set:ドライブハイセット)信号は、ア
クションがDRVであって、値がONEであるとき、イネーブルにされる。DH
R(Drive High Reset:ドライブハイリセット)はアクションがDRVであって
、値がZROであるとき、イネーブルにされる。DIS(Drive Inhibit Set:
ドライブ禁止セット)は、1)アクションがDRVであって、値がONEとZR
Oのどちらでもないとき、または2)アクションがDRVでないとき、イネーブ
ルにされる。DIR(Drive Inhibit Reset:ドライブ禁止リセット)はアクシ
ョンがDRVであって、値がONEかZROのどちらかであるとき、アサートさ
れる。
図12は本発明のイベントコンバータ174内のリニア遅延要素224の例を
示す回路図である。リニア遅延要素224は複数の直列接続遅延要素242 1な
いし242nと、マルチプレクサ245とを含んでいる。このような遅延要素2
42の例としては、ペアのCMOSインバータを直列に接続したものがある。遅
延要素242の各出力はマルチプレクサ245の唯一の入力に接続されている。
イベントカルキュレータ176からのコードTIM(テスタ期間内のイベントの
オフセット)に基づいて、マルチプレクサ245は遅延要素の該当する出力を遅
延パルスDPとして選択する。
図13は本発明のイベントコンバータ174に提供したストローバ223の例
を示す回路図である。オペレーション時には、ストローバ223は、DP信号の
リーディングエッジ(前縁)で決まる特定時間に期待値と突き合わせて比較され
たデバイス出力の結果をキャプチャする。PE180のコンパレータからの入力
ACH(Above Compare High:比較高以上)とBCL(Below Compare Low:比較
低以下)は相互排他的である(どの時点でも一方しかアサートできない)。イベ
ントカルキュレータからの入力ZRO、ONEおよびZEEは、相互排他的であ
り、期待値はワンホット(one-hot)で通知される。イベントカルキュレータから
の入力CLS、OPN、およびSTBは、相互排他的であり、特定のストローブ
アクションがあれば、そのアクションを示す。
エッジストローブを行うために、ストローバは正確なタイミングで比較を評価
する。ウィンドウストローブを行うために、スローブは正確なタイミングでウィ
ンドウをオープンしクローズする。比較はウィンドウがオープンしている時間間
隔の間に連続的に評価される。ウィンドウがオープンしているときに起きた比較
フェールは、ストレージ要素にキャプチャされる。図13に示すように、SFL
(Strobe Fail:ストローブフェール)出力はOR275から出される。OR27
5への上部入力はエッジストローブフェールD−FF271から得られ、OR2
75への下部入力はウィンドウストローブフェールラッチ274から得られる。
エッジストローブフェール(EFL)信号は回路入力DPのリーディングエッ
ジでD−FF271にキャプチャされる。EFL信号は、次の3つのエッジスト
ローブ条件の論理和(disjunction)としてOR264によって生成される。
1)期待値はONEであるが、ピン値はACHでない(AND257で生成)
2)期待値はZROであるが、ピン値はBCLでない(AND258で生成)
3)期待値はZEEであるが、ピン値はACHまたはBCLのいずれかである(
AND259で生成)
ウィンドウストローブフェールラッチ274はAND272で生成された信号
によってセットされる。AND272はウィンドウフェール(WFL)信号とウ
ィンドウオープンラッチ268の出力の論理積(conjunction)を評価する。ラッ
チ268の出力はストローブウィンドウがオープンしていれば、そのときだけア
サートされる。WFL信号は次の3つのウィンドウストローブ条件の論理和とし
てOR265によって生成される。
1)期待値はONEであるが、ピン値はACHでない(AND262で生成)
2)期待値はZROであるが、ピン値はBCLでない(AND263で生成)
3)期待値はZEEであるが、ピン値はACHまたはBCLのいずれかである(
AND261で生成)
ストローブウィンドウ期間の比較の対象となる期待値は、3つのD−FF25
3、254、256によって示されるが、これらの値は相互排他的である。AN
D251はラッチ制御信号を生成し、OPNがアサートされたとき、これらの値
がDPの立ち上がりエッジでキャプチャされるようにする。ウィンドウオープン
ラッチ268はAND266によって生成されたOPNとDPの論理積によって
セットされる。ウィンドウオープンラッチ268はAND267によって生成さ
れたCLSとDPの論理積によってリセットされる。ウィンドウストローブフエ
ールラッチはDPのAND273によって生成された論理積およびOPNとST
B(7)OR269によって生成された論理和によってリセットされる。
図14ないし図16は本発明の再構成可能アロケータ回路の例を示す図である
。本発明の特徴の1つは、デジタルシステム100がソフトウェアで構成可能な
再構成可能アロケータ回路152を含んでいて、TGセットのサブセットがこの
回路を介して、DUTピンチャネルのセットのサブセットの1つのメンバと関係
付けしてある点にある。図14は再構成可能アロケータ回路152の基本概念を
示す。再構成可能アロケータ回路152により行われる関係付けは、TGのサブ
セットの各メンバによって生成されたドライブイベントをマルチプレックスして
ピンチャネルの対応するドライブ制御入力に現れるようにするとともに、ピンが
観察した論理値をファンアウトしてTGサブセットの各メンバ内のストローブイ
ベントで使用されるようにすることである。再構成可能アロケータ回路152を
適正サイズと階層への分解は、テスタデジタルシステムを物理的に実現したもの
で使用される統合階層(integration hierachy)を構成する要素のジオメトリによ
って決まる。最も一般的な再構成可能アロケータ回路152は、N×Mクロスバ
ーであり、このクロスバーを介して、テスタのN個のTG170のいずれかは、
DUTのM個のピンのいずれかと関係付けされる。
再構成可能アロケータ回路152をどのように構成するかを決定する最も単純
な方法は、各DUTピンに接続されるTGのサブセットが、TG170のセット
の厳格に非連続サブセットになるように制限することである。言い換えれば、再
構成可能アロケータ回路152を構成する最も単純な方法は、TGからDUTピ
ンヘ多数対1マッピングを行なうことである。このスペクトラムの最っとも複雑
な他端では、再構成可能アロケータ回路152は多対多のマッピングを実装して
、テスタデジタルシステム100内の各TG170が幾つかのDUTピンと関係
付けされ、各DUTピンが複数のTG170と関係付けされるようにしている。
この複雑なTG対DUTピン割り当て法は、単一のTGの出力を複数のDUTピ
ンで共有可能にするといったシナリオを利用することができる。他方、単純化さ
れ
た方法によれば、その実現のために必要なアクティブ要素が比較的少なくて済む
回路相互接続トポロジが可能になる。
図15と、15Aと、15Bは再構成可能アロケータ回路152の完全クロス
バートポロジを実現する回路を示す図である。再構成可能アロケータ回路152
の構成は、構成ビット400のセットの値、例えば、図15にAll u-a、All u-b
、All v-a、All v-b、などとラベル付けした値によって制御される。ただし、「
All x-d」は「TGxをピンチャネルdに割り当てる」ことを示す。ある構成ビ
ット400のAll u-cがアサートされるとは、TG170のインデックスuがD
UTピンのインデックスcに割り当てられることを示している。システムコント
ローラ120は再構成可能アロケータ回路152内の全ての構成ビット400の
値を判断する。構成ビット400はテストランの前にシステムバスを介して初期
化しておくこともでき、テストラン中にグローバルブロードキャストされた命令
に応答して動的に変更することもできる。テストランの任意のステップで、ある
TG170のインデックスuに関係付けした構成ビット400のセットは、ワン
ホット(one-hot)でコード化される。従って、構成ビット400のセットAll u
-a、All u-b、All v-a、およびAll v-b、などの、多くても1つのメンバが、任
意の時点で、アサートされる。再構成可能アロケータ回路152は各DUTピン
のドライブ制御入力を合成し、各イベントコンバータ174ごとに1つのピンの
測定を選択する。
所定のDUTピンのPE180ドライバのDHI(Drive High:ドライブハイ
)は、ラッチ405(図15B)で生成される。この所定のDUTピンに関係付
けをしたイベントコンバータ174のいずれかからのDHSパルスは、DHIラ
ッチ405をセットする。DHSパルスはOR410によって総計される。OR
410への入力パルスはAND420、AND421などによって生成され、そ
れぞれ、所定のイベントコンバータ174からのDHSパルスを、対応する構成
ビット400とゲートする。同様に、この所定のDUTピンと関係付けをしたイ
ベントコンバータ174のいずれかからのDHRパルスは、DHIラッチ405
をリセットする。DHRパルスはOR411によって総計される。OR411へ
の入力パルスはAND422、AND423などによって生成され、それぞれ、
所定のイベントコンバータ174からのDHRパルスを、対応する構成ビット4
00とゲートする。
所定のDUTピンのPE180ドライバのDINH(Drive Inhibit:ドライブ
禁止)は、ラッチ406で生成される。この所定のDUTピンに関係付けをした
イベントコンバータ174のいずれかからのDISパルスは、DINHラッチ4
06をセットする。DISパルスはOR412によって総計される。OR412
への入力パルスはAND424、AND425などによって生成され、それぞれ
、所定のイベントコンバータ174からのDISパルスを、対応する構成ビット
400とゲートする。同様に、この所定のDUTピンに関係付けをしたイベント
コンバータ174のいずれかからのDIRパルスは、DINHラッチ406をリ
セットする。DIRパルスはOR413によって総計される。OR413への入
力パルスはAND426、AND427などによって生成され、それぞれ、所定
のイベントコンバータ174からのDIRパルスを、対応する構成ビット400
とゲートする。
所定のイベントコンバータ174へのACH信号は、OR430(図15A)
で総計される。そのイベントコンバータ174に関係付けをした単一のPE18
0のコンパレータ回路からのACH信号は、ワンホット構成ビット400のどれ
がアサートされたかに応じて、AND441、AND442などの1つによって
イネーブルにされる。所定のイベントコンバータ174へのBCL信号は、OR
431で総計される。そのイベントコンバータ174に関係付けをした単一のP
E180のコンパレータ回路からのBCL信号は、ワンホット構成ビット400
のどれがアサートされたかに応じて、AND443、AND444などのうちの
1つによってイネーブルにされる。
再構成可能アロケータ回路152をさらに拡張したものは、機能テスト中に再
構成を可能にしている。この拡張したものによれば、あるTG170をDUTピ
ンのグループのメンバに連続的に接続することができる。この「ランタイムTG
170再割り当て」機能は、エッジサーチ(edge search)などのアプリケーショ
ンに適しており、そこでは、ピングループの単一メンバは、テストのあるインタ
ーバル中に相対的に多数のイベントを受信することになる。再構成可能アロ
ケータ回路152の構成ビット400への割り当てをテストラン中で変更すると
、相対的に少い数のTG170がエッジレート要件を満たすことが可能になる。
しかるに、慣用のテスタのデジタルシステムでは、DUTピンへのTGの割り当
てが固定しているため、この要件を満たすためには、もっと多くのTG170が
必要になり、従って、コストが高くなる。
図16は再構成可能アロケータ回路152の他の例を示す。これは、単純(多
対1)割り当て方法に適していて完全クロスバーよりも低コストである。図16
の例では、再構成可能アロケータ回路152は64個のTG170と8個のピン
チャネル182とを多対1で関係付けすることができる。図16に示す再構成可
能アロケータ回路152のトポロジは、シンメトリを利用して、実現コストを最
小にする考え方を示す。図16に示すように、全てのDUTピンがTG170の
共通メンバに接続可能であるとは限らない。この考え方では、1つのDUTピン
だけにサブセット内のTG170の64個全てが割り当て可能であるので、サブ
セット内の全てのTG170を割り当てることができる単一のピン(この場合、
ピン0)が指定されることになる。同様に、2つのDUTピンだけに、それぞれ
、32個のTG170を割り当てることができるので、TG170のサブセット
のうちピン0で使用されていない半分が割り当てることができる第2ピン(この
場合、ピン7)が指定されることになる。同じように考えれば、4個のDUTピ
ンにそれぞれ16個のTG170を割り当て、最終的に、図16の例に含まれる
DUTピンのサブセットを構成する8個のDUTピンに、それぞれ、8個のTG
170を割り当てることができる。
図16に示すように、0からI−1までの番号を付けたI個のTG170のセ
ットと、0からJ−1までの番号を付けたJ個のピンチャネル182のセットと
が相互に接続されている再構成可能アロケータ回路152のトポロジは、次の2
つの原理に基づく一般数学式で表すことができる。
(1) そのインデクスがjであるピンチャネル182と関係付けすることができ
る、サブセット内のTG170の番号は、I/(celling(log2(j+1))で与えられる
。
(2) ピンチャネルjに関係付けされたTG170のサブセットは、そのインデ
付けされたTG170のサブセットと非連続である。
このことは、図4において、K:1 TG−ピン・アグリゲータ64が存在す
ることから示唆されているが、慣用のテスタのデジタルシステムは、TG160
内で総計を行なうことにより、TGの固定番号を各ピンに割り当てている。TG
ソースは、システム製造時のコストのかかる測定が行われた場合、複数ピンをサ
ーブするが、このTGソースをハイイベントレートピンに関係付けをするため、
このシステム製造時のコストのかかる測定が行われなかった場合、慣用のテスタ
では、TGの共通番号が各DUTピンと関係付けされる。しかし、全てのDUT
ピンが共通のイベントレートを必要とするわけでないことは、直に分かることで
ある。あるピンが必要とするイベントレートは、DUTの設計目的により決定さ
れ、所定のテストの目的により決定される。DUTテスト期間の任意の時点では
、高いイベントレートを必要とするピンもあれば、低いイベントレートを必要と
するピンもある。慣用のテスタでは、あるピンがより高いイベントレート(従っ
て多くのTG)を必要とするとき、ハードウェアコストが大幅に上昇することに
なる。あるピンの必要とするイベントレートが実際には低い場合は、そのピンに
割り当てられた余剰のTGが、無駄なハードウェアコストになる。本発明の再構
成可能アロケータ回路152を介してTGをピンに接続することの利点の1つに
、必要とするper-pinイベントレートを達成するために必要なハードウェアコス
トを低くすることがある。
図17は本発明のイベントジェネレータモジュール160に実装されたローカ
ルコントローラ168の例を示すブロック図である。このローカルコントローラ
168は、マルチクロックジェネレータ300と、SIMD命令キャッシュ31
0と、ブロードキャスト命令ラッチ320と、ローカル命令ラッチの集まりとを
備え、TGコントロール330と、LEM(Local External Memory:ローカル
外部メモリ)コントロール341と、RAC(Recon figurable Allocator Circ
uit:再構成可能アロケータ回路)コントロール342と、応答コントロール34
3と、TG間通信コントロール344とを含む。
マルチクロックジェネレータ300に含まれるものには、TGM160内の各
回路かTGM160に接続された各回路を制御するクロックを生成するため、P
LL(phase lock loop)を使用して実現することができるようなクロックマルチ
プライヤ回路がある。マルチクロックジェネレータ300によって生成されたク
ロックは、その最大レートで、各回路を制御する。各回路のオペレーションの最
大レートは、そのジオメトリとVLSI実装手法とによって決まる。すなわち、
他の全ての条件が同じであれば、ワイヤが長くなる程そのワイヤを介して行われ
るシグナリングは遅くなり、かつ/または、コストが高くなる。グローバル命令
ブロードキャストネットワーク140がデジタルシステム全体に広がっているの
で、デジタルシステム内の回路がどれもその最低レートでオペレートすることが
期待される。従って、マルチクロックジェネレータ300へのCLK入力は、デ
ジタルシステムで最低レートのクロック信号となる。
TG170が全てシングルチップTGM160内で具現されていると、TG1
70はデジタルシステム内の任意の回路の最大レートでオペレートすることが期
待される。従って、TG CLKはマルチクロックジェネレータ300によって
出力される最大レートクロック信号になる。最も簡単な実施の形態では、全ての
クロックレートはTG CLKレートの約数となり、全ての位相は同相になる。
より精巧な回路では、クロックレートをTG CLKレートの有理倍数とするこ
とができ、それらの位相を任意(しかし、決定的)にすることができる。
応答ネットワーク190がグローバル命令ブロードキャストネットワーク14
0と類似している点は、拡張がシステムワイドに行われる点である。従って、応
答ネットワーク190はグローバル命令ブロードキャストネットワーク140と
同じように、低いレートでオペレートすることが予想されるが、高いレートでオ
ペレートすることができる。よって、マルチクロックジェネレータ300によっ
て出力されるRESPONSE CLOCKは、CLKと同じように、低いレートになるが、高
いレートにすることもできる。
再構成可能アロケータ回路152は、虞らく、その接続が単一のプリント回路
ボードに制限されるようなコンポーネントでインプリメントされることになる。
そこで、そのオペレーションレートはグローバル命令ブロードキャストとTG1
70の中間に位置することになる。同様に、マルチクロックジェネレータによっ
て出力されるRAC CLKの周波数は、CLKの周波数と同様に低くするか、
TG CLKの周波数と同様に高くするか、あるいは、それらの中間の周波数に
することができる。
ローカル外部メモリ回路は、ローカル外部メモリインタフェース116とメモ
リチップを含んでいて、TGM160とメモリチップ162間には、短いチップ
間接続のみを有する。そこで、ローカル外部メモリ回路は、TG170のレート
に非常に近いレートでオペレートすることができる。同様に、マルチクロックジ
ェネレータ300によって出力されたLEM CLKは、TG CLKとほぼ同
様のレートであり、虞らくは、2倍だけ低いレートになるだけである。
システムクロックCLKにより、ブロードキャスト命令ラッチ320が制御さ
れる。ブロードキャスト命令ラッチ320により、グローバルブロードキャスト
された命令がストアされる。TG CLKによりTGコントロール330が制御
される。TGコントロール330により、サイクルごとに、TG170のための
命令がストアされる。LEM CLKにより、LEMコントロール342が制御
される。LEMコントロール341により、サイクルごとに、ローカル外部メモ
リ回路のための命令がストアされる。RAC CLKにより、RACコントロー
ル342が制御される。RACコントロール342により、サイクルごとに、再
構成可能アロケータ回路152のための命令がストアされる。INTER-TG COMM C
LKにより、TG間通信コントロール344が制御される。TG間通信コントロ
ール344により、サイクルごとに、TG間通信ネットワークのための命令がス
トアれさる。RESPONSE CLKにより、応答コントロール343が制御される。応答
コントロール343により、サイクルごとに、応答ネットワーク190のための
命令がストアされる。
SIMD命令キャッシュ310はTG CLKによって制御される。SIMD
命令キャッシュ310には、繰り返し実行される命令のシーケンスがストアされ
る。SIMD命令キャッシュ310はキャッシュメモリ314とキャッシュコン
トローラ312とにより構成されている。キャッシュメモリ314はキャッシュ
コントローラ312によって制御される命令ストレージ要素である。グローバル
ブロードキャストされた命令に組み込まれているキャッシュコントロールプロト
コル命令に応答して、キャッシュコントローラ312は命令をキャッシュメモリ
314にライトする。命令は、グローバル命令ブロードキャストのローレートで
、上述したようにキャッシュメモリ314にライトされる。別のグローバルブロ
ードキャストされた命令に応答して、キャッシュコントローラ312はTG C
LKのハイレートで、キャッシュメモリ314から命令のシーケンスを取り出す
。
あるテスタのデジタルシステムがSIMDコンピュータである場合には、その
ことがグローバル命令ブロードキャストのボトルネックとなる。このボトルネッ
クにより、慣用のSIMDコンピュータアーキテクチャの機能が制約される。従
って、マルチクロッキングと命令キャッシングの手法は、SIMDコンピュータ
一般のグローバル命令ブロードキャストの制約を解消するだけでなく、特にテス
タのデジタルシステムのグローバル命令ブロードキャストの制約も解消する。こ
のことは既に確立されていることであるが、I-Cached SIMDテクノロジがS
IMDコンピュータの性能対コスト比を、2ないし5以上倍だけ向上させている
。I-Cached SIMD特許に記載されている拡張機能を、テスタのデジタルシス
テムに応用することにより、性能一定で、テスタコストが線形に減少することは
当然に予想される。その結果、START−Iテスタのデジタルシステムは、機
能テスト中に繰り返されるイベント生成命令のシーケンスを、TGの最大レート
でのオペレーションで、DUTに供給することができる。
図18はTGTG170とPE180の例を示す概略図である。TGTG17
0とPE180は、一体にして、半導体テスタのテストヘッドにマウントされて
いる。BiCMOS ASICの集積度がより高くなると、図8に示すSIMDアレイケー
ジ(TG170を含む)を、テストヘッド(PE180を収容している)にマイ
グレートし、他方、PE180を再構成可能アロケータ回路152にマイグレー
トすることができるので、製造コストがさらに低減されることになる。図19は
、図6のデジタルシステムをSIMDアレイケージ200に組み込んだ本発明の
半導体テスタのハードウェアイメージを示す概略図である。同様に、図20は図
18の構成をベースとする本発明の半導体テスタのハードウェアイメージを示す
概略図である。
本発明には、慣用のアーキテクチャに比べて、幾つかの利点がある。慣用のテ
スタのデジタルシステムコントローラは高価であり、このデジタルシステムコン
トローラには、典型的には、エンジニアリングワークステーションと、内部イー
サネットと、RISCプロセッサボードと、カスタムCPUバスインタフェース
(例えば、VME)と、カスタム高速シーケンサとが含まれる。このデジタルシ
ステムコントローラは幾つかのASICを含むマルチカスタムPCB回路である
のが典型的である。この高価な実装とは対照的に、本発明で具現化されたような
システムコントローラは、ディスクドライブと、高品質ディスプレイと、標準シ
ステムバスインタフェース(例えば、PCI)を装備した安価な標準マイクロコ
ンピュータ(例えば、x86ベースPC)のみを備えている。
慣用のテスタのグローバル命令ブロードキャストネットワークは、ワークステ
ーシヨンバス(例えば、VME)と、カスタムCPUバスコンローラと、100
ビットオーダの命令を非常に高速に(例えば、500MHz)TGBBに伝達する
信号ファンアウトネットワークと、デジタルシステムクロックジェネレータと、
高速信号の集まりを配送するためにトリミングされ平衡化された伝送ラインとか
ら構成されている。また、この高価な実装例とは対照的に、本発明で具現化され
たようなグローバル命令ブロードキャストネットワークは、標準マイクロコンピ
ュータシステムバスのみを含み、100未満の命令が低シグナリングレートで、
バスを介して、TGBBのアレイに送る。
このテスタの応答ネットワークは、任意のDUTピンについて任意のTGによ
って検出されたフェールを、システム・コントローラによって即時に検出するた
め、FAILツリーを含むとともに、任意のストレージロケーションの内容をリ
ード(read)するため、低速、幅広のパスを含んでいる。本発明で具現化された
応答ネットワークは、慣用のFAILツリーを含む上、慣用のテスタに導入され
ているセミカスタム・エンジニアリングワークステーションよりも廉価な標準マ
イクロコンピュータバスを含んでいる。
本発明には、テストプログラムのイベントレート要件を解析するためのコンパ
イル方法が導入されている。当該ピンに対して必要とするイベントレートを達成
するため、各ピンと幾つのTG170を関係付けする必要があるのかを、テスト
プログラムが作成された時に判定するようにして、STAR−Iは、特定のテス
ト目的のためにカストマに提供されたテスタに含まれるTG170の総数を最小
にし、従って、テストのコストを最小にする。この方法により、DUTピンPE
の集まりがテスタTGBB150に関係付けされるトポロジが制限されている。
これは、高いイベントレートのピンをTGBB150のセット全体に均等に分布
させると、コスト効率が最大になるからである。
本発明はSIMDコンピュータであり、そのため、その性質上、実装コストが
低くなっている。SIMD処理要素はそのコストが20%と低く、これはMIM
D処理要素と同じである。I-Cached SIMDテスタのデジタルシステム100
は、グローバル命令ブロードキャストネットワークを介して、中程度の粒度で、
TG170を管理する。慣用のテストシステムは固定した処理リソースをDUT
の各ピンに割り当てている。これに対して、本発明は、テストプログラムの要件
により、多くのTGを各DUTピンに割り当てている。
以上、本発明の特徴を説明するために、本発明の種々の態様を説明したが、当
然、これらの態様に本発明が制限されるものではない。従って、当業者による種
々の修正、変更、同等の構成は、本発明の請求の範囲を逸脱するものではない。
【手続補正書】特許法第184条の8第1項
【提出日】平成10年8月18日(1998.8.18)
【補正内容】
(原文請求の範囲)
1.テスタ回路に結合するための入出力信号パスとしてサーブする複数の電気コ
ンタクト入出力ピンを有するDUTをテストするSIMD半導体チップテスタ装
置であって、
動作状態で1対1接続するため前記DUTの複数のピンに対応させた複数のピ
ンエレクトロニクス回路と、
対応するDUTピンと通信するため対応するピンエレクトロニクス回路に個々
に結合させた複数のピンチャネルと、
システムクロックを生成しテストプログラムをストアし順序付けるデジタルシ
ステムコントローラと、
前記デジタルシステムコントローラに応答する複数のタイミングジェネレータ
モジュールであって、それぞれ、単一の半導体チップ上に形成したタイミングジ
ェネレータのアレイであって、前記DUTをテストするため、正確にタイミング
をとったドライブイベントとストローブイベントの予め定めたシーケンスを、テ
ストプログラムおよびシステムクロックに従って生成するタイミングジェネレー
タのアレイを有する単一の半導体チップであるタイミングジェネレータモジュー
ルであり、プログラマブル処理機能を有するタイミングジェネレータモジュール
であって、前記ピンチャネルのうち選択されたピンチャネルとソフトウェア制御
により選択的に関係付けが可能であり、その結果、複数のタイミングジェネレー
タと各選択されたピンチャネルとを多対1で関係付けすることができるタイミン
グジェネレータモジュールと、
前記タイミングジェネレータモジュールを制御しコーディネートしメモリ増補
する複数のマルチチップサブシステムと
を備え、
前記各タイミングジェネレータモジュールは、前記マルチチップサブシステム
と、前記タイミングジェネレータモジュール内のタイミングジェネレータとを接
続するインタフェースコネクションをさらに備えた
ことを特徴とするテスタ装置。
2. 請求項1において、
前記システムコントローラからのクロック情報と命令とを前記タイミングジェ
ネレータモジュールに配送するグローバル命令ブロードキャストサブシステムと
、
前記タイミングジェネレータからのテストステータス情報を収集し、前記シス
テムコントローラに返す応答サブシステムと、
前記タイミングジェネレータモジュール内に実現したインタフェースであって
、前記タイミングジェネレータモジュールと前記ピンチャネルとを接続するコネ
クションを提供するインタフェースを組み込んだDUT入出力サブシステムと
を含むデジタルシステムを備えたことを特徴とするテスタ装置。
3. 請求項1において、
前記タイミングジェネレータモジュールは、少なくとも1つのイベントカルキ
ュレータ回路と少なくとも1つのマークジェネレータ回路とを含み、
前記イベントカルキュレータ回路は、デジタル回路設計手法を使用して実現し
てあり、
前記マークジェネレータ回路は、アナログ回路設計手法を使用して実現した動
的に再構成可能なプログラマブルディレイ回路を備えた
ことを特徴とするテスタ装置。
4. 請求項3において、前記タイミングジェネレータのイベントカルキュレー
タ回路は、それぞれ、タイミングジェネレータの柔軟性とスケーラビティを向上
させるプログラマブル処理要素であることを特徴とするテスタ装置。
5. 請求項4において、前記プログラマブル処理要素は、汎用のカルキュレー
ション能力を有することを特徴とするテスタ装置。
6. 請求項5において、前記プログラマブル処理要素は
算術論理演算ユニットと、
リードポートとライトポートを有するレジスタファイルと、
前記マルチチップサブシステムとのインタフェースであって機能ユニット相当
の複数のインタフェースと、
コンテキスト管理ユニットと
を含み、
前記処理ユニットは、レジスタ間オペレーションを条件付きで実行し、レジタ
スファイルデータを前記マルチチップサブシステムを介してやりとりする
ことを特徴とするテスタ装置。
7. 請求項2において、前記デジタルシステム内の種々のタイミングジェネレ
ータ対が即値テスト結果と他のデータをやりとりすることができるように、前記
タイミングジェネレータモジュールどうしを相互接続する通信サブシステムをさ
らに備えたことを特徴とするテスタ装置。
8. 請求項1において、デジタルシステムコントローラは、
当該ピンチャネルに必要なイベントレートを達成するととともに、適用された
テストプログラムに必要な前記タイミングジェネレータの総数を判定するために
、適用しようとするテストプログラムのイベントレート要件を解析するとともに
、前記各ピンチャネルと関係付けするために必要な前記タイミングジェネレータ
の数を計算するコンパイラ手段を含むことを特徴とするテスタ装置。
9. 請求項1において、前記タイミングジェネレータモジュールは、
グローバルブロードキャストされた命令を、前記タイミングジェネレータモジ
ュール内の前記マルチチップサブシステムのインタフェースに再ブロードキャス
トするするための命令であって、前記アレイ内の各タイミングジェネレータに再
ブロードキャストするための命令にデコードする能力を有するローカルコントロ
ーラを備えたこと特徴とするテスタ装置。
10. 請求項2において、
シングルチップ・タイミングジェネレータモジュール内で実現可能な記憶容量
を超える記憶容量を、タイミングジェネレータに提供するローカル外部メモリサ
ブシステムをさらに備え、
前記ローカル外部メモリサブシステムは、それぞれ、少なくとも1つのメモリ
チップをもつ複数のメモリモジュールを含み、前記タイミングジェネレータのう
ちの一意のタイミングジェネレータと1対1に関係付けをした
ことを特徴とするテスタ装置。
11. 請求項2において、
前記デジタルシステムは、タイミングジェネレータをピンチャネルに割り当て
る再構成可能アロケータ回路を含み、
前記タイミングジェネレータのソフトウェアで指定された複数のサブセットは
、前記ピンチャネルと関係付けしてあり、
前記ソフトウェアで指定されたサブセットは、それぞれ、該ソフトウェアで指
定された各サブセットの各タイミングジェネレータによって生成されたイベント
を、前記ピンチャネルのうちの前記一意のピンチャネルにマルチプレクシングす
るためであって、前記各ピンチャネルのうちの観察されたピン値出力を、タイミ
ングジエネレータのうちのソフトウェアで指定された各関係付けをしたサブセッ
トの各メンバに配送するために、前記ピンチャネルのうちの前記一意のピンチャ
ネルと1対1に関係付けをした
ことを特徴とするテスタ装置。
12. 請求項11において、前記タイミングジェネレータの前記ソフトウェア
で指定されたサブセットは、相互に非連続であることを特徴とするテスタ装置。
13. 請求項11において、
前記再構成可能アロケータ回路は、機能テスト実施中に該再構成可能アロケー
タ回路の再構成を可能にすることによってランタイム再割り当てを行う構成にな
っており、
前記再構成は、グローバルブロードキャストされた命令に応答して行われるこ
とを特徴とするテスタ装置。
14. 請求項13において、前記再構成可能アロケータ回路は、前記各タイミ
ングジェネレータと前記各ピンチャネルとをコネクションパスで接続する能力を
有するクロスバースイッチを備えたことを特徴とするテスタ装置。
15. 請求項11において、前記再構成可能アロケータ回路は、前記各タイミ
ングジェネレータから前記各ピンチャネルへ多対1マッピングする第1の構成を
備えたことを特徴とするテスタ装置。
16. 請求項15において、
前記再構成可能アロケータ回路は、多対多マッピングする第2の構成をさらに
備え、
前記各タイミングジェネレータは、前記ピンチャネルの少なくとも1つと関係
付けし、
前記各ピンチャネルは、前記複数のタイミングジェネレータと関係付したこと
を特徴とするテスタ装置。
17. 請求項11において、前記再構成可能アロケータ回路は、前記タイミン
グジェネレータと前記ピンチャネルとの間の可能なコネクションのセットのうち
の選択された適正なサブセットを提供する回路トポロジを備えたことを特徴とす
るテスタ装置。
18. 請求項11において、
前記再構成可能アロケータ回路は、前記各タイミングジェネレータモジュール
と1対1で関係付けをしたクロスバースイッチを備え、
前記クロスバースイッチは、前記タイミングジェネレータアレイ内の全てのタ
イミングジェネレータモジュールと、該タイミングジェネレータモジュールと関
係付けをした前記各ピンチャネルとの間に複数のパスを提供した
ことを特徴とするテスタ装置。
19.請求項11において、前記再構成可能アロケータ回路は、
前記タイミングジェネレータと前記複数のピンチャネルとの間の選択的にイネ
ーブルにした電気的パスと、
前記各タイミングジェネレータからの利用可能なパスのうちの1つのパスを確
実にイネーブルにするメモリベース構成の制御回路と、
前記各ピンチャネルと関係付をしたタイミングジェネレータからの制御信号を
、前記制御メモリの内容から判断して結合する少なくとも1つの時間ドメイン・
エッジマルチプレクサと、
測定されたピン値を、前記各ピンチャネルと関係付けをしたタイミングジェネ
レータに、該制御メモリの内容から判断して、配送する少なくとも1つのアナロ
グデマルチプクサと
をさらに備えたことを特徴とするテスタ装置。
20. SIMD半導体テスタで使用されるタイミングジェネレータモジュール
であって、
一般的にプログラマブルなタイミングジェネレータのアレイと、
印加されたテスタシステムクロック信号に応答して、複数のハイレートクロッ
ク信号を生成するマルチクロックジェネレータ回路を有する少なくとも1つのマ
ルチクロックジェネレータと、
前記タイミングジェネレータを制御するためのプログラム命令を受け取りスト
アする手段と
を備え、
前記生成された複数のハイレートクロック信号は、前記タイミングジェネレー
タモジュールのサブシステムであって前記タイミングジェネレータモジュールに
接続されたサブシステムを、それぞれ、物理的な実装によって決まる最大レート
のオペレーションで、制御する
ことを特徴とするタイミングジェネレータモジュール。
21. 請求項20において、
命令をストアするためのキャッシュ要素と、
前記キャッシュ要素と関係付をしたキャッシュコントローラと
をさらに含み、
前記キャッシュコントローラは、グローバルブロードキャストされた命令に応
答して、選択されたた命令を前記キャッシュ要素にストアするとともに、指定さ
れた命令シーケンスを取り出し、タイミングジェネレータモジュール内にローカ
ルに再ブロードキャストする
ことを特徴とするタイミングジェネレータモジュール。
22. SIMD半導体テスタデジタルシステムであって、
システムクロックレートで発振するシステムクロック信号により制御されるグ
ローバル命令ブロードキャストネットワークと、
第2のクロック信号により制御されるマルチチップサブシステムと、
前記グローバル命令ブロードキャストネットワークに結合されるとともにマル
チチップサブシステムに結合され、シングルチップ上に実装されたタイミングジ
ェネレータモジュールであって、
第3のクロック信号によって制御される第1内部サブシステムと、
第4のクロック信号によって制御される第2内部サブシステムと、
前記システムクロック信号に応答して、前記第2、第3、および第4クロック
信号を含む複数のクロック信号を生成するマルチクロック生成回路と
を含むタイミングジェネレータモジュールと
を備え、
前記第3および第4クロック信号のうちの一方のクロック信号が、前記システ
ムクロックレートより高速のタイミングジェネレータモジュールのクロックレー
トで発振するタイミングジェネレータモジュールのクロック信号であり、
前記第2クロック信号が、前記システムクロックレートよりも高いレートであ
るが、前記タイミングジェネレータモジュールのクロック信号よりも高いレート
でないマルチチップサブシステムのクロックレートで発振する
ことを特徴とするSIMD半導体テスタデジタルシステム。
23. DUT内部の回路にアクセスするための複数のコンタクトポイントをも
つDUTをテストするテスタであって、
前記DUTの複数のコンタクトポイントに対してイベントシーケンスを発生す
る複数のタイミングジェネレータ・ビルディングブロックと、
前記複数のタイミングジェネレータ・ビルディングブロックの間でデータをや
りとりすることが可能であり、各タイミングジェネレータ・ビルディングブロッ
クが他の各タイミングジェネレータ・ビルディングブロックとデータをやりとり
してイベントシーケンスを発生することが可能な通信ネットワークと
を備えたことを特徴とするテスタ。
24. 請求項23において、
前記各タイミングジェネレータ・ビルディングブロックは、複数のタイミング
ジェネレータモジュールを備え、
前記各タイミングジェネレータモジュールは、イベントシーケンスを発生する
ため、複数のタイミングジェネレータを含む
ことを特徴とするタイマ。
25. 請求項24において、
前記各タイミングジェネレータは、前記DUTの各コンタクトポイントに関係
付けしてあり、
前記通信ネトワークは、異なるコンタクトポイントと関係付けしたタイミング
ジェネレータがデータをやりとりすることを可能にする
ことを特徴とするテスタ。
26. 請求項23において、前記データは、テストされているコンタクトポイ
ントの現在状態に関係するデータと関係しないデータを備えたことを特徴とする
テスタ。
27. 請求項25において、前記データは、テストされているコンタクトポイ
ントの現在状態に関係するデータと関係しないデータを備えたことを特徴とする
テスタ。
28.請求項23において、
テストプログラムに従ってシステムクロック信号と命令とを供給するシステム
コントローラと、
前記システムクロック信号と前記命令とを複数のタイミングジエネレータ・ビ
ルディングブロックにブロードキャストして、イベントシーケンスをテストプロ
グラムに従って発生させるグローバル命令ブロードキャストネットワークと
をさらに備えたことを特徴とするテスタ。
29. 請求項24において、
テストプログラムに従ってシステムクロック信号と命令とを供給するシステム
コントローラと、
前記システムクロック信号と命令とを複数のタイミングジェネレータ・ビルデ
ィングブロックにブロードキャストして、イベントシーケンスをテストプログラ
ムに従って発生させるグローバル命令ブロードキャストネットワークと
をさらに備えたことを特徴とするテスタ。
30. 請求項24において、各タイミングジェネレータを各コンタクトポイン
トに選択的に関係付けして、タイミングジェネレータとコンタクトポイントとの
関係付けがソフトウェア制御により再割り当てできるようにする再構成可能アロ
ケータユニットをさらに備えたことを特徴とするタイマ。
31. 請求項24において、
前記タイミングジェネレータは、複数のサブセットのタイミングジェネレータ
に分割されて、各サブセットが少なくとも1つのタイミングジェネレータを含ん
でおり、
前記コンタクトポイントは、複数のサブセットのコンタクトポイントに分割さ
れて、各サブセットが少なくとも1つのコンタクトポイントを含んでおり、
タイミングジェネレータの各サブセットは、コンタクトポイントのサブセット
と関係付けしてあり、
前記テスタは、タイミングジェネレータの各サブセットに対して、タイミング
ジェネレータのサブセットの各タイミングジェネレータを、コンタクトポイント
の関係付けをしたサブセットの個々のコンタクトポイントと選択的に関係付けし
て、タイミングジェネレータとコンタクトポイントとの関係付けが、ソフトウェ
ア制御により再割り当て可能な再構成可能アロケータユニットを備えた
ことを特徴とするタイマ。
32. 請求項24において、
各タイミングジェネレータモジュールは、そのタイミングジェネレータモジュ
ール内のサブシステムか、そのタイミングジェネレータモジュールに接続した少
なくとも1つのサブシステムを有し、
各タイミングジェネレータモジュールは、システムクロック信号を受信し、受
信されたシステムクロック信号から複数のローカルクロック信号であって、タイ
ミングジェネレータモジュールの前記少なくとも1つのサブシステムの各サブシ
ステムを、そのサブシステムのほぼ最高レートのオペレーションで制御するため
のローカルクロック信号を含む複数のローカルクロック信号を生成するマルチク
ロックジェネレータを備えた
ことを特徴とするタイマ。
33. 請求項24において、各タイミングジェネレータは、ALUとレジスタ
ファイルを含んでいて、前記DUTの複数のコンタクトポイントのためにイベン
トシーケンスを発生するプログラマブルイベントカルキュレータを備えたことを
特徴とするテスタ。
34. 請求項33において、前記各タイミングジェネレータは、テスト中にオ
ペレートして、命令の条件付き実行を可能にするコンテキストマネージャをさら
に備えたことを特徴とするテスタ。
35. DUT内の回路にアクセスするための複数のコンタクトポイントを有す
るDUTをテストするテスタであって、
前記DUTの複数のコンタクトポイントに対してイベントシーケンスを発生す
る複数のタイミングジェネレータであって、前記DUTの各コンタクトポイント
と関係付けをした複数のタイミングジェネレータと、
異なるコンタクトポイントと関係付けをしたタイミングジェネレータにデータ
をやりとりさせ、イベントシーケンスを発生する通信ネットワークと
を備えたことを特徴とするテスタ。
36. 請求項35において、前記データは、テスト中のコンタクトポイントの
現在状態に関係するデータと関係しないデータを備えたことを特徴とするテスタ
。
37. 請求項35において、
テストプログラムに従ってシステムクロック信号と命令とを供給するシステム
コントローラと、
前記システムクロック信号と命令を複数のタイミングジェネレータにブロード
キャストし、イベントシーケンスをテストプログラムに従って発生させるグロー
バル命令ブロードキャストネットワークと
をさらに備えたことを特徴とするテスタ。
38. 請求項35において、
複数のタイミングジェネレータの各タイミングジェネレータを複数のコンタク
トポイントの各コンタクトポイントに選択的に関係付け、タイミングジェネレー
タとコンタクトポイントとの関係付けを、ソフトウェア制御により再割り当て可
能な再構成可能アロケータユニットをさらに備えたことを特徴とするテスタ。
39. 請求項35において、前記各タイミングジェネレータは、ALUとレジ
スタファイルを含んでいて、前記DUTの複数のコンタクトポイントのためにイ
ベントシーケンスを発生するプログラマブルイベントカルキュレータを備えたこ
とを特徴とするテスタ。
40. 請求項39において、前記各タイミングジェネレータは、テスト中にオ
ペレートして、命令の条件付き実行を可能にするコンテキストマネージャをさら
に備えたことを特徴とするテスタ。
41. DUT内の回路にアクセスするための複数のコンタクトポイントを有す
るDUTをテストするテスタであって、
前記DUTの複数のコンタクトポイントに対してイベントシーケンスを発生す
る複数のタイミングジェネレータと、
前記複数のタイミングジェネレータの各タイミングジエネレータを複数のコン
タクトポイントの各コンタクトポイントに選択的に関係付けて、タイミングジェ
ネレータとコンタクトポイントとの関係付けを、ソフトウェア制御により再割り
当て可能な再構成可能アロケータユニットと
を備えたことを特徴とするテスタ。
42. 請求項41において、
前記タイミングジェネレータは、タイミングジェネレータの複数のサブセット
であって、少なくとも1つのタイミングジェネレータをそれぞれ含む複数のサブ
セットに区分され、
前記コンタクトポイントは、コンタクトポイントの複数のサブセットであって
、少なくとも1つのコンタクトポイントをそれぞれ含む複数のサブセットに区分
され、
タイミングジェネレータの各サブセットは、コンタクトポイントのサブセット
と関係付けしてあり、
前記再構成可能アロケータユニットは、タイミングジェネレータの各サブセッ
トに対して、タイミングジェネレータのサブセットの各タイミングジェネレータ
を、コンタクトポイントの関係付けをしたサブセットの個々のコンタクトポイン
トに選択的に関係付けし、タイミングジェネレータとコンタクトポイントとの関
係付けが、ソフトウェア制御により再割り当て可能である
ことを特徴とするタイマ。
43. 請求項41において、
テストプログラムに従ってシステムクロック信号と命令を供給するシステムコ
ントローラと、
前記システムクロック信号と命令を複数のタイミングジェネレータ・ビルディ
ングブロックにブロードキャストして、イベントシーケンスをテストプログラム
に従って発生させるグローバル命令ブロードキャストネットワークと
をさらに備えたことを特徴とするテスタ。
44. 請求項41において、
異なるコンタクトポイントと関係付けをしたタイミングジェネレータによるデ
ータのやりとりを可能にし、イベントシーケンス発生を可能にした通信ネットワ
ークをさらに備えたことを特徴とするテスタ。
45. 請求項44において、前記データは、テストされているコンタクトポイ
ントの現在状態に関係するデータと関係しないデータを備えたことを特徴とする
テスタ。
46. 請求項41において、各タイミングジェネレータは、ALUとレジスタ
ファイルを含んでいて、前記DUTの複数のコンタクトポイントのためにイベン
トシーケンスを発生するプログラマブルイベントカルキュレータを備えたことを
特徴とするテスタ。
47. 請求項46において、前記各タイミングジェネレータは、テスト中にオ
ペレートして、命令の条件付き実行を可能にするコンテキストマネージャをさら
に備えたことを特徴とするテスタ。
48.DUT内の回路にアクセスするための複数のコンタクトポイントを有する
DUTをテストするテスタであって、
前記DUTの複数のコンタクトポイントに対してイベントシーケンスを発生す
る複数のタイミングジェネレータを備え、
前記各タイミングジェネレータモジュールは、該タイミングジェネレータモジ
ュール内に少なくとも1つのサブシステムを有するか、該タイミングジェネレー
タモジュールに接続した少なくとも1つのサブシステムを有し、
前記各タイミングジェネレータモジュールは、システムクロック信号を受信し
、受信されたシステムクロック信号から、複数のローカルクロック信号であって
、タイミングジェネレータモジュールの前記少なくとも1つのサブシステムの各
サブシステムを、そのサブシステムのほぼ最高レートのオペレーションで制御す
るためのローカルクロック信号を含む複数のローカルクロック信号を生成するマ
ルチクロックジェネレータ含む
ことを特徴とするタイマ。
49. 請求項48において、各タイミングジェネレータモジュールに対して、
マルチクロックジェネレータによって発生されるローカルクロック信号は、シス
テムクロック信号のクロックレートよりも大であるか、等しいクロックレートで
あることを特徴とするテスタ。
50. 請求項48において、各タイミングジェネレータモジュールは、
命令をストアするメモリと、
前記命令をメモリにライトし、タイミングジェネレータモジュール内でブロー
ドキャストするために、メモリから指定の命令シーケンスを取り出すメモリコン
トローラと
を備えたことを特徴とするテスタ。
51. 請求項48において、
前記各タイミングジェネレータモジュールは、イベントシーケンスを発生する
ための複数のタイミングジェネレータを含んでおり、
本テスタは、タイミングジェネレータをコンタクトポイントに選択的に関係付
けして、タイミングジェネレータとコンタクトポイントとの関係付けが、ソフト
ウェア制御により再割り当て可能な再構成可能アロケータユニットをさらに備え
た
ことを特徴とするテスタ。
52. 請求項48において、
前記各タイミングジェネレータモジュールは、複数のタイミングジェネレータ
を含み、各タイミングジェネレータがDUTの各コンタクトポイントに関係付け
してあり、
本テスタは、異なるコンタクトポイントと関係付けしたタイミングジェネレー
タがデータをやりとりしてイベントシーケンスを発生可能な通信ネットワークを
さらに備えた
ことを特徴とするテスタ。
53. 請求項52において、前記データは、テストされているコンタクトポイ
ントの現在状態に関係するデータと関係しないデータを備えたことを特徴とする
テスタ。
54. 請求項48において、
前記各タイミングジェネレータモジュールは、イベントシーケンスを発生する
ための複数のタイミングジェネレータを含み、
前記各タイミングジェネレータは、ALUとレジスタファイルを含んでいて、
前記DUTの複数のコンタクトポイントのためにイベントシーケンスを発生する
プログラマブルイベントカルキュレータを備えた
ことを特徴とするテスタ。
55. 請求項54において、前記データは、テストされているコンタクトポイ
ントの現在状態に関係するデータと関係しないデータを備えたことを特徴とする
テスタ。
56. DUT内の回路にアクセスするための複数のコンタクトポイントを有す
るDUTをテストするテスタであって、
ALUとレジスタファイルをそれぞれ含み、前記DUTの複数のコンタクトポ
イントのためにイベントシーケンスを発生するプログラマブルイベントカルキュ
レータをそれぞれ含む複数のタイミングジェネレータを備えた
ことを特徴とするテスタ。
57. 請求項56において、前記各タイミングジエネレータは、テスト中にオ
ペレートして、命令の条件付き実行をイネーブルにするコンテキストマネージャ
をさらに備えたことを特徴とするテスタ。
58.請求項56において、
前記各タイミングジェネレータは、前記DUTの各コンタクトポイントと関係
付けしてあり、
本テスタは、異なるコンタクトポイントと関係付けしたタイミングジェネレー
タがデータをやりとりしてイベントシーケンスを発生することができる通信ネッ
トワークをさらに備えた
ことを特徴とするテスタ。
59. 請求項58において、前記データは、テストされているコンタクトポイ
ントの現在状態に関係するデータと関係しないデータとを備えたことを特徴とす
るテスタ。
60. 請求項56において、タイミングジェネレータをコンタクトポイントに
選択的に関係付けして、タイミングジェネレータとコンタクトポイントとの関係
付けがソフトウェア制御により再割り当て可能な再構成可能アロケータユニット
をさらに備えたことを特徴とするテスタ。
61. DUT内の回路にアクセスするための複数のコンタクトポイントを有す
るDUTをテストするテスタであって、
テストプログラムに従ってシステムクロック信号と命令を供給するシステムコ
ントローラと、
前記システムクロック信号と前記命令をブロードキャストするグローバル命令
ブロードキャストネットワークと、
前記ブロードキャストされたシステムクロック信号と命令とをグローバル命令
ブロードキャストネットワークから受信する複数のタイミングジェネレータ・ビ
ルディングブロックであって、それぞれ、複数のタイミングジェネレータモジュ
ールを含む複数のタイミングジェネレータ・ビルディングブロックと、
タイミングジェネレータモジュール内に少なくとも1つのサブシステムを有す
るか、前記タイミングジェネレータモジュールに接続された少なくとも1つのサ
ブシステムを有するタイミングジェネレータモジュールであって、
システムクロック信号から、タイミングジェネレータモジュールの前記少なく
とも1つのサブシステムの各サブシステムをそのサブシステムのほぼ最高レート
のオペレーションで制御する複数のローカルクロック信号を生成するマルチクロ
ックジェネレータと、
ALUとレジスタファイルを含んでいて、前記DUTの複数のコンタクトポイ
ントのためにイベントシーケンスを発生するプログラマブルイベントカルキュレ
ータをそれぞれ含む複数のタイミングジェネレータと
を含むタイミングジェネレータモジュールと、
個々のタイミングジェネレータをコンタクトポイントに選択的に関係付けし、
タイミングジェネレータとコンタクトポイントとの関係付けがソフトウェア制御
により再割り当て可能な再構成可能アロケータユニットと、
異なるコンタクトポイントと関係付けしたタイミングジェネレータがデータを
やりとりすることを可能にする通信ネトワークと
を備えたことを特徴とするテスタ。
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,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM),AL,AM
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