JP2001505467A - 可呼吸ガス供給システムにおける物質送出 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 人間または動物に可呼吸ガスを供給するシステム（１２）と共に使用する物質送出装置。この装置は人間または動物による吸気を検出するために供給された可呼吸ガス手段（２２）の圧力を測定する手段（２２）、および吸気の間、可呼吸ガスの供給圧力よりも高い圧力で人間または動物へ物質（５２）を送出する手段（５４、５６、５８、６０）を有する。物質（５２）を送出する方法もまた開示されている。

Description

【発明の詳細な説明】 可呼吸ガス供給システムにおける物質送出 発明の技術分野 本発明は、人間または動物に対する可呼吸ガスを供給するシステムと共に使用 される物質送出装置に関する。 発明の背景 連続正気道圧力（CPAP）流れ発生器システムによる閉塞性睡眠無呼吸（OSA） の治療は、マスクおよび導管を通して患者の気道に大気圧以上に加圧された可呼 吸ガス（一般的に空気）を連続的に送出することを伴う。４cm Ｈ₂Ｏ乃至２２cm Ｈ₂ＯのCPAP圧力が、一般的に患者の要求によってOSAの治療用に使用される。 補助呼吸用の治療圧力は３２cm Ｈ₂Ｏまで、および再び患者の要求によりそれ以 上の範囲に亘る。 OSAの治療、または補助呼吸または類似のものの適用のいずれかに対して、患 者に送出されるガス圧力は、一定水準、二段式（患者の吸気に同期して）または 自動設定水準を取り得る。本明細書全体を通して、CPAPに対する言及は、加圧ガ ス供給のこれらの形式の何れか一つ、またはその組み合わせへの言及を組み入れ ることを意図している。 CPAP治療を受けている患者に、ガス供給マスクを取り除いて治療を中断するこ となしに、医薬のような物質を施すことは困難である。上記の欠点を改良するこ とが本発明の目的である。 発明の概要 第一態様では、本発明は、人間または動物に対する可呼吸ガスを供給するシス テムと共に使用される物質送出装置を提供し、その装置は下記を有する。すなわ ち、 供給された可呼吸ガスの圧力を測定する手段、 人間または動物による吸気を検出する手段、 供給された可呼吸ガスの圧力よりも高い圧力での吸気の間、人間または動物に 対する物質送出の手段、 第二態様では、本発明は、可呼吸ガスを供給された人間または動物に対して 物質を送出する方法を提供し、この方法は下記を有する。すなわち、 供給された可呼吸ガスの圧力を測定し、 人間または動物による吸気を検出し、 供給された可呼吸ガスの圧力よりも高い圧力での吸気の間、人間または動物に 対する物質送出する。 物質は医薬物質であることが好ましく、望ましくはガス状、霧状、通気懸濁状 、噴射状、スプレー状、ガス混合状、または類似の形式である。 物質は人間、または動物の呼吸システム、特に鼻気道に送出されることが好ま しい。 供給された可呼吸ガスは、大気圧以上に加圧されていることが好ましい。 可呼吸ガスを供給するシステムは、可撓導管を通して人間、または動物に装着 されたマスクと流体流通する加圧ガス流発生器を有することが好ましく、並びに 吸気検出手段は、導管を通して通過する可呼吸ガスの容量的流量を測定し、およ び可呼吸ガス流量を表示する第一入力信号を発生するように適応された空気流セ ンサーを有する。用語マスクは、ここでは顔マスク、鼻マスク、口マスク、これ らのマスクのいずれかの付近のアペンディチャーズ（apenditures）および類似 のものを含むと理解される。 第一信号は第一増幅器によって、同様にガス流量を表示する第二入力信号に増 幅されることが好ましい。第一信号の導関数がまた、ガスの加速度、または減速 度を決定するために微分フィルタによって発生され、それはそれぞれ吸気または 呼気を表示し、第三入力信号によって表される。 空気流センサーが、大気へのマスクの通気孔の下流に配置された時、吸気は、 通気孔を通るガス流の方向の反転を感知することによって検出できる。吸気はま た、ガス流の中断を感知することによっても検出できる。 装置はまた、人間または動物に送出される物質の体積を測定する手段を含むこ とが好ましい。 圧力測定手段は、導管中のガス圧を表示する第四入力信号を発生するように適 応された、導管に接続された圧力トランスデューサであることが好ましい。第四 入力信号は第二増幅器によって、またガス圧を表示する第五入力信号に増幅され ることが好ましい。 物質送出手段は、容積式ポンプであることが好ましく、ダイヤフラムポンプが 最も好ましい。ダイヤフラムポンプは、物質を貯蔵器からポンプにのみ通過させ るように適応された一方向弁を経由して物質貯蔵器と流体流通状態にあることが 好ましい。ポンプはまた、物質を貯蔵器からポンプにのみ通過させるように適応 された一方向弁を経由してガス供給導管と流体流通状態にあることが好ましい。 ポンプのダイヤフラムは、一つの形式として電磁石形式を取る直線駆動手段に よって動かされることが望ましい。他の形式では、電気DCモータ、電気ACモータ 、ステッパーモータ、またはブラシレスモータのような回転駆動手段が、回転駆 動手段とダイヤフラムポンプ間に挿入された回転―直進変換器と共に使用される 。 装置は、第二、第三、および第四の入力信号を受けるように適応された第一制 御システムを有することが好ましい。この制御システムはまた、送出される物質 の体積を表示する所定の第六入力、および送出された物質の圧力が供給可呼吸ガ スの圧力を超えている量を表示する所定の第七入力の入力を許容するように適応 されている入力手段を有することが好ましい。第一制御システムは、直線または 回転駆動手段の移動の量を表示する第一出力信号、および負または正のポンプ圧 力を作り出すために必要な移動の方向を表示する第二出力信号を計算し、および 発生するために、第二、第三、第五、第六および第七入力信号を受けるように適 応されていることが好ましい。 第一および第二出力信号は、それぞれ駆動手段の移動および方向を表示し、直 線または回転駆動手段と両立する第三、および第四出力信号にそれらを変換する 第二制御システムへ好適に送られる。 好ましくは、第一および第二出力信号は、それぞれ駆動手段の移動および方向 を表示し、直線または回転駆動手段と両立する第三および第四出力信号にそれら を変換するように適応された第二制御システムに送られる。 入力および出力信号は、アナログ、ディジタルまたは類似のもので良い。 記述された実施例は、主に、例えば閉塞性睡眠無呼吸（OSA）の治療または類 似の睡眠障害呼吸状態における連続正気道圧力（CPAP）ガス送出システムを使用 する患者への医薬物質の送出に使用するために開発された。 本発明は、これらの応用を参照して以下に記述される。しかしながら、本発明 は、この特定の使用分野に限定されない、と理解されよう。例えば、本発明はま た、補助通気、補助呼吸または機械的通気のような他の治療用の適当なマスクま たはガス送出システムと共に用いられる。 図面の簡単な説明 本発明の好ましい実施例が、例示用にのみ添付図面を参照して記述する。ここ で、 図１は、本発明の第一実施例による物質送出装置の略図である。 図２は、本発明の第二実施例による物質送出装置の略図である。 図３は、本発明の第三実施例による物質送出装置の略図である。 図４は、吸気中の図３の装置の略図である。 図５は、呼気中の図３に示された装置の略図である。 図６は、本発明の第四実施例による物質送出装置の部分的略図である。 図７ａ、７ｂ、および７ｃは、本発明の第五実施例による物質送出装置の部分 的略図である。 好適な実施例の説明 最初に図１を参照し、本発明による物質送出装置１０の第一実施例が示されて いる。装置１０は、人間患者（図示せず）に矢印１４で表示される空気を供給す る、一般的に１２で表示されるシステムと共に用いられる。システム１２は、導 管２０を経由してマスクと流体流通する加圧ガス流発生器１６を有する。 装置１０は、空気１４の圧力を測定し、および患者の吸気を検出する手段を、 空気流センサー２２の形式で有する。センサー２２は、マスク１８と加圧ガス流 発生器１６間の導管２０中に挿入される。固定オリフィス形式の空気流センサー ２２は、電子流れトランスデューサ２４に接続されている。各種オリフィス、ベ ンチュリー管、ピトー管または管束もまた、空気流を感知するために用いること ができる。トランスデューサ２４は、導管２０を通して通過する空気１４の流量 を表示し、順次それぞれ３０および３２の、第二および第三入力信号を発生する 第一流れ信号処理増器および微分フィルタ２８に送られる第一電気入力信号２６ を発生する。 第二入力信号３０は、第一入力信号２６を増幅したものである。第三入力信号 ３２は、第一信号２６の導関数であり、加速度および減速度はそれぞれ吸気およ び呼気を表示する。患者が吸気する時、それらは送出される空気に吸引を行い、 こうして加速度が生じる。呼気の場合、送出される空気は反対方向の吐出空気流 によって妨害され、こうして減速度を生じる。 空気圧トランスデューサ３４もまた導管２０に接続され、導管内の圧力を表示 する第四電気入力信号３６を発生する。第四信号３６は、同様に導管２０内の圧 力を表示する第五入力信号４０を発生する空気圧処理増幅器３８に送出される。 第二、第三および第五入力信号３０、３２および４０は第一制御システム４２ に与えられる。第一制御システム４２は、また第六および第七所定入力信号４４ 、および４６を手動入力４８および５０からシステムオペレータによって操作さ れるポテンショメータの形式で受ける。可変抵抗器もまた手動入力として用いら れる。第六入力信号４４は患者の各吸気サイクルの間、マスクに送出される物質 の容量を表示する。第七入力信号４６は、物質の送出圧力が導管２０内の空気１ ４の測定圧力を超える量を表示する。 物質５２をマスク１８へ送出する手段は、導管５６により可撓ダイヤフラム６ ０を持つダイヤフラムポンプ５８に接続された物質貯蔵器５４を含む。一方向弁 ６２は、貯蔵器５４とポンプ５８間に挿入され、物質５２をポンプ５８へ流入の みさせる。ポンプ５８は、分岐導管６４、および物質５２をポンプ５８から導管 ２０に通過させる一方向弁６４により導管２０と流体流通状態にある。 ダイヤフラム６０のストロークは、ダイヤフラム６０の中心に接続され、およ び電気捲線７２によって囲まれたマグネット７０の形式の電磁石駆動手段６８に よって制御される。駆動手段６８は、第二制御システム７４によって制御される 。 第二、第三、第五、第六および第七入力信号の受け取りに対応して、第一制御 システム４２は、それぞれ電磁石移動の大きさ、および方向を表示する第一、お よび第二出力信号７６、および７８を発生する。矢印８０の方向への移動は、物 質５２をポンプ５８に引き込む。矢印８２の方向への移動は、物質５２を分岐導 管６４に、およびその後導管２０に押し上げる。出力信号７６および７８は、第 二制御システム７４により受けられ、第二制御システム７４は駆動手段６８と両 立性の、それぞれ第三および第四出力信号８４、および８６を出力する。第三出 力信号８４は、電磁石６８の移動の量を表示し、および第四出力信号８６は移動 方向を表示する。 使用に当って、システムがスイッチ入りにされた時、患者が呼吸できるように 可呼吸ガス１４は、ガス流発生器１６により導管２０を通してマスク１８に供給 される。 患者が吸気する時、制御システム４２のアナログーディジタル変換器（図示せ ず）は、数呼吸に亘って第一入力信号３０の空気流情報をサンプリングし、それ をメモリー（図示せず）に記憶する。記憶値はそれぞれの呼吸サイクルの吸気部 分の時間について積分される。積分値は、各呼吸の１回換気量であり、メモリー に記憶される。１回換気量の記憶値は１回換気量の平均値を出すために呼吸の数 回に亘って平均化される。 １回換気量の平均値、および手動入力４８の設定から、各呼吸に対して送出さ れた物質５２（すなわち薬剤またはガス）の体積が計算される。制御システム４ ２はまた、ダイヤフラムポンプ５８の捲線７２に適用される電流の大きさを計算 する。 第三入力信号３２が呼気を表示した時、制御システム４２および７４は、第三 および第四出力信号８４、および８６を計算し、それらを捲線７２に与える。捲 線７２に適用される電流の方向は、マグネット７０およびダイヤフラム６０を、 仮線８７で示される位置に向かって矢印の方向へ移動させる。ダイヤフラム６０ のこの動きは、物質５２を一方向弁６３を通過しポンプ５８の中に引き込む。捲 線７２に適用される電流の大きさはダイヤフラム６０の移動に、従ってまた次の 吸気サイクルの間患者に送出される、ポンプ５８に引き込まれるガスの量に比例 する。患者の呼気サイクルの終期に捲線７２に適用される電流は一定に留まり、 マグネット７０およびダイヤフラム６０は線８７で表示されるように留まる。 第三入力信号３２が吸気を表示する時、制御システム４２および７４は捲線７ ２に流れる電流を逆転させ、それによってマグネット７０およびダイヤフラム６ ０を仮線８９で示される位置に向かって矢印８２で表示される方向へ移動させる 。この動きは物質５２をポンプ５８から一方向弁６８および分岐導管６４を通し て マスク１８の中に押し込む。 導管２０中のガス１４の空気圧力は、分岐導管６４を通して押上げられた物質 の圧力に超される。物質５２の供給圧力は制御システム４２によって計算され、 導管２０内の圧力トランスデューサ３４によって測定された圧力と手動入力４８ によって設定された圧力増分４８の和である。物質５２は、次いで導管６４とマ スク１８を経由して患者に送出される。 本発明の第二実施例が図２に示され、そこでは同様の数字は同様の構成を表示 するために用いられる。 第二実施例の第一制御システム４２は、マイクロコントローラ９２と直線位置 トランスデューサ９４を組み込んでおり、直線位置トランスデューサはマグネッ ト７０およびダイヤフラム６０の位置を表示するフィードバック信号９６を与え るためにマグネット７０に接続されている。 二つの手動入力４８および５０はディジタル制御盤９８で置き換えられ、ディ ジタル制御盤９８は以下を備える、すなわち、三桁の数字ディジタルディスプレ イ１００と、モード１０２、“＋”１０４、“−”１０６の三個の押し釦と、ボ リューム１０８、送出圧力１１０、および運転１１２の選択されたモードを表示 する三個のLEDである。 このシステムの動作は、以下に表示するものを除いて一般的に上記と同様であ る。 モード押し釦１０２を継続的に押し込むと三つの状態、体積、送出圧力および 運転を循環する。 体積、または送出圧力が選択された時、ディジタルディスプレイ１００はその パラメータの電流設定を表示する。この値は、もし必要ならば、二個の押し釦“ ＋”１０４、または“−”１０６の何れかを操作することにより修正される。 運転が選択された時、マイクロコントローラ９０のメモリーに記憶されたパラ メータは、マグネット７０の望ましい位置を計算する。これは、次いで直線位置 トランスデューサ９４によって表示される実際のマグネット位置と比較される。 如何なる差も誤差信号を発し、その誤差信号はマグネットの位置を望ましい位置 に正すために用いられる。 本発明の第三実施例が図３から５に示され、ここでは同様の数字は同様の構成 を表示するために用いられる。この実施例では、流れ処理増幅器および微分フィ ルタ２８が、センサー２２を通過して流れるガスの流量（すなわち加速度または 減速度）の変化を感知することにより、再び吸気の立ち上がりを検出する。 この実施例の増幅器フィルタ２８からの出力信号１２０は、吸気の立ち上がり が検出された時、作動状態となり、呼吸サイクルの吸気部分の間作動状態に留ま る。増幅器フィルタ２８からの出力信号１２０は、呼吸サイクルの呼気部分に対 しては非作動状態である。 出力信号１２０は、ドライバーステージ１２２、およびインバータステージ１ ２４に供給される。 出力信号１２０が作動状態にある時、吸気の間、ドライバーステージ１２２は 作動し、接続線１２８を通して電磁捲線１２６に電力を与える。出力信号１２０ が非作動状態にある時、呼気の間、インバータステージ１２４はドライバーステ ージ１３２に駆動信号１３０を供給する。ドライバーステージ１３２は作動され 、接続線１３６を通して電磁捲線１３４に電力を供給する。 磁気コア１３８は電磁捲線１２６内に置かれる。同様に磁気コア１４０が電磁 捲線１３４内に置かれる。 磁気コア１３８および磁気コア１４０は接続ロッド１４２で接続され、接続ロ ッド１４２はまた滑動スプール弁１４４に接続されている。 捲線１２６が接続線１２８を通して励磁されると磁気コア１３８は矢印１５０ の方向に移動し、それと共にスプール弁１４４およびコア１４０を引っ張る。 捲線１３４が接続線１３６を通して励磁されると磁気コア１４０は矢印１５２ の方向に移動し、それと共にスプール弁１４４およびコア１３８を引っ張る。 スプール弁１４４の本体１５４は、導管２０に接続された分岐導管１５６を通 してガス流発生器１６に接続されている。 ダイヤフラムモータ１５７は、空洞１６４および１６６を規定するダイヤフラ ム１６２によって分離されたハウジング半体１５８および１６０より成る。ダイ ヤフラムポンプ１６８は、空洞１７６および１７８を規定するダイヤフラム１７ ４によって分離されたハウジング半体１７０および１７２より成る。空洞１６４ は、導管１８２でスプール弁本体１５４に接続されている。空洞１６６は、導管 １８４でスプール弁本体１５４に接続されている。空洞１７６は大気に開放して いる。空洞１７８は導管５６および一方向弁６２により送出される物質５２のソ ース５４に接続されている。空洞１７８はまた、導管６４および一方向弁６６に よりマスク１８に接続されている。 モータダイヤフラム１６２およびポンプダイヤフラム１７４は、接続ロッド１ ８６によって接続されている。接続ロッド１８６は空洞１６６および１７６間の 空気シールベアリング（図示せず）を通過する。 調整ネジ１８８がハウジング半体１５８の上部に置かれている。 図４を参照して、呼吸サイクルの吸気間の本装置の動作を記述する。 患者が吸気を開始すると、流れ処理増幅器２８からの第二出力信号１２０が作 動状態に設定され、ドライバーステージ１２２を作動する。インバータステージ １２４は、非作動であり、磁気コア１４０は動きが自由である。ドライバーステ ージ１２２は、接続線１２８を通して電磁捲線１２６に電力を供給する。磁気コ ア１３８は矢印１５０の方向に力を受け、それと共にスプール弁１４４も力を受 ける。空気14は分岐導管１５６からスプール弁本体１５４に流れ、スプール弁１ ４４により導管１８２を通して空洞１６４に送出される。空洞１６４に流入した 空気の圧力はモータダイヤフラム１６２を矢印１９０の方向に押し、それと共に ポンプダイヤフラム１７４を押す。空洞１７８はすでにマスク１８に送出された 物質５２で充填されている。 ポンプダイヤフラム１７４の空洞１７８への移動は、物質圧力を増加し、一方 向弁６２を閉じ、一方向弁６６を開き、および物質５２を導管６４に押し込む。 導管６４は、導管２０およびマスク１８と流体流通し、および物質５２はそれに よりマスク１８に、そして患者に送出される。 図５を参照して、呼吸サイクルの呼気の間の本装置の動作が記述される。 患者が呼気を開始すると、流れ処理増幅器２８からの第二出力信号１２０が非 作動状態に設定される。ドライバーステージ１２２は作動されず、電力は接続線 １２８を通して電磁捲線１２６に供給されない。従って磁気コア１３８は動きが 自由である。流れ処理増幅器２８からの出力信号１２０は目下非作動状態にある ので、インバータステージ１２４はその出力信号１３０を作動状態に切り替え、 ドライバーステージ１３２を作動する。ドライバーステージ１３２は、接続線１ ３６を通して電磁捲線１３４に電力を供給し、磁気コア１４０は矢印１５２の方 向に力を受け、それと共にスプール弁１４４も力を受ける。空気は分岐導管１５ ６からスプール弁本体１５４に流れ、スプール弁１４４により導管１８４を通し て空洞１６６に送出される。空洞１６６の空気の圧力はモータダイヤフラム１６ ２を矢印１９２の方向に押し込み、それと共にポンプダイヤフラム１７４を押し 込む。ポンプダイヤフラム１７４の空洞１７６への移動は空洞１７８に真空を作 り出し、一方向弁６６を閉じ、一方向弁６２を開き、および物質５２を導管５６ を通して空洞１７８に引き込む。 モータダイヤフラム１６２、およびポンプダイヤフラム１７４の動きは、調整 ネジ１８８によって制限される。調整ネジ１８８の設定は、矢印１９２方向への モータダイヤフラム１６２、およびポンプダイヤフラム１７４の最大移動を定め 、それ故、次の吸気の間の患者への送出用に、空洞１７８に引き込むことのでき る物質５２の体積を制御する。 ボンプダイヤフラム１７４は、モータダイヤフラム１６２よりも面積的に小さ い。従って、モータダイヤフラム１６２に供給された供与圧力は、ポンプダイヤ フラム１７４からのより高い圧力を生じる。それ故、ポンプダイヤフラム１７４ によって導管６４および患者マスク１８に送出される圧力は、常に導管２０のガ ス圧力を超える。導管２０と導管６４の圧力間の比は、ダイヤフラム１７４およ び１６２の面積間の比に比例する。 他の実施例（図示せず）では、モータダイヤフラム１５７は、物質５２のより 正確な送出を提供するために制御システムによって制御されるステッパーモータ のような電気的モータに置き換えられる。 本発明の第四実施例が図６に示され、ここでは同様の数字は同様の特徴を表示 するために用いられる。この実施例は、患者の吸気の間、マスクに対する比較的 高い治療圧力で、および呼気の間、比較的低い治療圧力で可呼吸ガスを送出する 二段式CPAP流れ発生器（図示せず）と関連して使用するものである。本出願人は このような二段式システムを商標VPAPの下で市場に出している。 この実施例は、空洞２０４および２０６を規定する滑動ピストン２０２を持つ モータシリンダ２００を有する。空洞２１２および２１４を規定する滑動ピスト ン２１０を持つポンプシリンダ２０８もまた、設けられている。ピストン２０２ および２１０は、空気シールベアリング２１８を通過する接続ロッド２１６で接 続されている。 空洞２０４は、分岐導管１５６により導管２０に接続されている。空洞２０６ および２１２は大気に開放している。空洞２１４は一方向弁６２を経由して導管 ５６により物質５２のソース５４に接続されている。空洞２１４はまた、導管６ ４および一方向弁６６によりマスク１８に接続されている。 ピストンはスプリング２２２により矢印２２０の方向に偏倚されている。図６ に示された装置の動作を次に記述する。呼気の間、比較的低圧のガスが導管２０ を通過し、ピストン２０２に極めて僅かな量の力を発生する。スプリング２２２ は、この力に打ち勝ち、ピストン２０２および２１０を矢印２２０の方向に駆動 し、それによって空洞２１４に真空を創り出す。真空は物質５２を一方向弁６２ を通過して空洞２１４に引き込む。 呼気の間、比較的高圧ガスが導管２０を通過し、スプリング２２２に打ち勝ち およびピストン２０２および２１０を矢印２２４の方向に駆動するに十分な力を 、ピストン２０２に発生する。このことは、空洞２１４内の物質を一方向弁６６ を通過させ、および導管６４を経由してマスク１８に移動させる。 ピストン２０２の表面面積は、ピストン２１０のそれより広く、ピストン２１ ０によって発生される圧力はそれ故ピストン２０２に適用されるそれを超える。 従って、物質送出圧力は、呼吸サイクルの吸気相の間、流れ発生器によって作ら れる圧力を超える。ピストン２０２およびピストン２１０の表面面積間の比は、 可呼吸ガス圧力および物質送出圧力間の比に比例する。 本発明の第五実施例が図７ａ、７ｂ、および７ｃに示されている。第五実施例 は、本質的に第四実施例の修正であり、それ故それは一定圧力流れ発生器と共に 働く。 第五実施例は、導管２０とモータシリンダ２００間に挿入された制御弁２３０ を有する。弁２３０は、導管２０に接続された入り口２３２、空洞２０４に接続 された第一出口２３４、および大気に開放している第二出口２３６を有する。 弁２３２は、先の実施例に関して議論したように、吸気または呼気を表示する 信号２４０を受ける電子弁制御器２３８で制御される。 信号２４０が吸気を表示した時、制御器２３８は弁２３０を図７ｂに表示され た位置に移動させる。この位置で先に記述したように、空気１４は空洞２０４に 送出され、その結果ピストンは矢印２２４の方向に移動され、および物質５２は マスク１８に押し上げられる。 信号２４０が呼気を表示した時、制御器２３８は弁２３０を図７ｃに示された 位置に移動させる。この位置で、空洞２０４の空気は、スプリング２２２の影響 を受けてピストンが矢印２２０の方向に動きながら、大気に排出される。先に記 述したように、この動きもまた物質５２を空洞２１４に引き込ませる。 本発明は、少なくとも好ましい形式では、吸気の間のみ人間または動物に測定 された物質投与量を提供し、それによって薬剤の浪費を大幅に低減する。 また好ましい装置により、物質はCPAP、または同様な治療、または睡眠を中断 することなく患者に送出され、それによって患者の安静と便宜を増加する。 好ましい装置はまた、患者が医薬を取ることを記憶する必要性を排除する。 本発明は、特定の例を参照して記述された。しかしながら、本発明は多くの他 の形式で具体化され得る、ということは当該技術に習熟した人々には理解される であろう。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＤＥ， ＤＫ，ＥＳ，ＦＩ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，ＩＴ，Ｌ Ｕ，ＭＣ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ)，ＯＡ(ＢＦ，ＢＪ，ＣＦ ，ＣＧ，ＣＩ，ＣＭ，ＧＡ，ＧＮ，ＭＬ，ＭＲ，ＮＥ， ＳＮ，ＴＤ，ＴＧ)，ＡＰ(ＧＨ，ＧＭ，ＫＥ，ＬＳ，Ｍ Ｗ，ＳＤ，ＳＺ，ＵＧ，ＺＷ)，ＥＡ(ＡＭ，ＡＺ，ＢＹ ，ＫＧ，ＫＺ，ＭＤ，ＲＵ，ＴＪ，ＴＭ)，ＡＬ，ＡＭ ，ＡＴ，ＡＵ，ＡＺ，ＢＡ，ＢＢ，ＢＧ，ＢＲ，ＢＹ， ＣＡ，ＣＨ，ＣＮ，ＣＵ，ＣＺ，ＤＥ，ＤＫ，ＥＥ，Ｅ Ｓ，ＦＩ，ＧＢ，ＧＥ，ＧＨ，ＧＭ，ＧＷ，ＨＵ，ＩＤ ，ＩＬ，ＩＳ，ＪＰ，ＫＥ，ＫＧ，ＫＰ，ＫＲ，ＫＺ， ＬＣ，ＬＫ，ＬＲ，ＬＳ，ＬＴ，ＬＵ，ＬＶ，ＭＤ，Ｍ Ｇ，ＭＫ，ＭＮ，ＭＷ，ＭＸ，ＮＯ，ＮＺ，ＰＬ，ＰＴ ，ＲＯ，ＲＵ，ＳＤ，ＳＥ，ＳＧ，ＳＩ，ＳＫ，ＳＬ， ＴＪ，ＴＭ，ＴＲ，ＴＴ，ＵＡ，ＵＧ，ＵＳ，ＵＺ，Ｖ Ｎ，ＹＵ，ＺＷ (72)発明者 ヤーベリー，ビクター オーストラリア2076ニュー・サウス・ウェ ールズ州 ワールーンガ、キントア・スト リート68番

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．供給された可呼吸ガスの圧力を測定する手段と、 人間または動物による吸気を検出する手段と、 供給された可呼吸ガスの圧力よりも高い圧力での吸気の間、人間または動物に 対する物質送出の手段とを有する、人間または動物に可呼吸ガスを供給するシス テムと共に使用する物質送出装置。 ２．上記物質は医薬物質である請求項１に記載の装置。 ３．上記物質はガス状、霧状、通気懸濁状、噴射状、スプレー状、ガス混合状、 または類似の形式である、請求項１または２に記載の装置。 ４．上記物質は人間または動物の呼吸システムに送出される、請求項１、２また は３に記載の装置。 ５．上記物質は人間または動物の鼻気道に送出される請求項４に記載の装置。 ６．上記供給された可呼吸ガスは大気圧以上に加圧されている、請求項１から５ のいずれか一つに記載の装置。 ７．可撓導管を通して人間または動物に装着されたマスクとの流体流通するの加 圧ガス流発生器を有し、および吸気検出手段は、導管を通して通過する可呼吸ガ スの容量的流量を測定し、および可呼吸ガス流量を表示する第一入力信号を発生 するように適応された空気流センサーを有する、請求項１から６のいずれか一つ に記載の装置。 ８．更に、第一入力信号を同様に可呼吸ガス流量を表示する第二入力信号に増幅 する第一増幅器を有する、請求項７に記載の装置。 ９．更に、第一信号を、 可呼吸ガスの加速度または減速度を表示し、それによってそれぞれ吸気または呼 気を表示する第三入力信号に導く微分フィルタを有する、請求項７または８に記 載の装置。 １０．上記マスクは大気へのガス洗浄通気孔を有し、および空気流センサーは吸 気が通気孔を通るガス流の方向の反転を感知することによって検出できるように 通気孔の下流に配置される、請求項７、８または９に記載の装置。 １１．吸気が通気孔を通る可呼吸ガス流の中断を感知することによって検出され る、請求項１０に記載の装置。 １２．更に、人間または動物に送出される物質の体積を測定する手段を有する、 先行請求項のいずれか一つに記載の装置。 １３．上記圧力測定手段は、導管に接続された圧力トランスデューサであり、前 記トランスデューサは導管中の可呼吸ガスの圧力を表示する第四入力信号を発生 するように適応されている、先行請求項のいずれか一つに記載の装置。 １４．第四入力信号を同様に可呼吸ガス圧力を表示する第五入力信号に増幅する 第二増幅器を有する、請求項１３に記載の装置。 １５．上記物質送出手段は容積式ポンプである、先行請求項のいずれか一つに記 載の装置。 １６．上記容積式ポンプはダイヤフラムポンプである、請求項１５に記載の装置 。 １７．上記ダイヤフラムポンプは物質を貯蔵器からダイヤフラムポンプにのみ通 過させるように適応された一方向弁を経由して物質貯蔵器と流体流通状態にある 、請求項１６に記載の装置。 １８．上記ダイヤフラムポンプは物質を貯蔵器からダイヤフラムポンプにのみ通 過させるように適応された一方向弁を経由してガス供給導管と流体流通状態にあ る、請求項１６または１７に記載の装置。 １９．上記ダイヤフラムポンプは直線駆動手段で動かされる、請求項１６、１７ または１８に記載の装置。 ２０．上記直線駆動手段は電磁石である、請求項１９に記載の装置。 ２１．上記ダイヤフラムポンプのダイヤフラムは回転駆動手段によって駆動され る回転一直進変換器によって動かされる、請求項１６、１７または１８に記載の 装置。 ２２．上記回転駆動手段は電気DCモータ、電気ACモータ、ステッパーモータ、ま たはブラシレスモータである、請求項２１に記載の装置。 ２３．更に、送出される物質の体積を表示する所定の第六入力、および送出され た物質の圧力が供給可呼吸ガスの圧力を超えている量を表示する所定の第七入力 の入力を許容するように適応される入力手段を持つ第一制御システムを有し、 前記第一制御システムは、第二、第三、第五、第六および第七入力信号を受け 、 直線または回転駆動手段の移動の量を表示する第一出力信号、および負または 正ポンプ圧力を作り出すために必要な移動の方向を表示する第二出力信号を計算 し、および発生する、請求項１９から２２のいずれか一つに記載の装置。 ２４．負ポンプ圧力が物質貯蔵器からポンプへ物質を引き出し、正ポンプ圧力が 物質をポンプから導管へ、さらに人間または動物へ放出する、請求項２３に記載 の装置。 ２５．上記第一および第二出力信号は、それらをそれぞれ駆動手段移動および方 向を表示し、直線または回転駆動手段と両立する第三および第四出力信号に変換 するように適応された第二制御システムに送られる、請求項２４に記載の装置。 ２６．上記入力および出力信号はアナログ及び／又はディジタルである、請求項 ２５に記載の装置。 ２７．供給された可呼吸ガスの圧力を測定するステップと、 人間または動物による吸気を検出するステップと、 供給された可呼吸ガスの圧力よりも高い圧力での吸気の間、人間または動物に 対する物質送出するステップとを有する、可呼吸ガスが供給される人間または動 物への物質送出方法。 ２８．上記物質は医薬物質である請求項２７に記載の方法。 ２９．上記物質はガス状、霧状、通気懸濁状、噴射状、スプレー状、ガス混合状 、または類似の形式である請求項２８に記載の方法。 ３０．上記物質は人間または動物の呼吸システムに送出される請求項２７、２８ または２９に記載の方法。 ３１．上記物質は人間または動物の鼻気道に送出される請求項３０に記載の方法 。 ３２．上記供給された可呼吸ガスは大気圧以上に加圧されている、請求項２７か ら３１のいずれか一つに記載の方法。 ３３．空気流センサーによって上記可呼吸ガスの体積的流量を測定し、および可 呼吸ガスの流量を表示する第一入力信号を発生するステップを有する、請求項２ ７から３１のいずれか一つに記載の方法。 ３４．上記第一信号を、同様に可呼吸ガスの流量を表示する第二信号に増幅する ステップを有する、請求項３３に記載の方法。 ３５．上記第一信号をそれぞれ吸気または呼気を表示するために可呼吸ガスの加 速度または減速度を表示する第三信号に微分するステップを有する、請求項３３ または３４に記載の方法。 ３６．人間または動物に送出される物質の体積を測定するステップを有する、請 求項２７から３５のいずれか一つに記載の方法。 ３７．上記可呼吸ガス圧力は、可呼吸ガスの圧力を表示する第四入力信号を発生 するように適応されている圧力トランスデューサにより測定される、請求項３６ に記載の方法。 ３８．上記第四入力信号を、同様に可呼吸ガス圧力を表示する第五入力信号に増 幅するステップを有する、請求項３７に記載の方法。 ３９．上記物質は、容積式ポンプを用いて人間または動物に送出されるステップ を有する、請求項２７から３８のいずれか一つに記載の方法。 ４０．上記容積式ボンプはダイヤフラムポンプである、請求項３９のいずれか一 つに記載の方法。 ４１．上記ダイヤフラムポンプは物質を貯蔵器からダイヤフラムポンプにのみ通 過させるように適応された一方向弁を経由して物質貯蔵器と流体流通状態にある 、請求項４０のいずれか一つに記載の方法。 ４２．上記ダイヤフラムポンプは物質を貯蔵器からダイヤフラムポンプにのみ通 過させるように適応された一方向弁を経由してガス供給導管と流体流通状態にあ る、請求項４０または４１のいずれか一つに記載の方法。 ４３．上記ダイヤフラムポンプは直線駆動手段で動かされる、請求項４０、４１ または４２のいずれか一つに記載の方法。 ４４．上記直線駆動手段は電磁石である、請求項４３のいずれか一つに記載の方 法。 ４５．上記ダイヤフラムポンプは回転駆動手段によって駆動される回転一直線変 換器によって動かされる、請求項４０、４１または４２のいずれか一つに記載の 方法。 ４６．上記回転駆動手段は電気DCモータ、電気ACモータ、ステッパーモータ、ま たはブラシレスモータである、請求項４５のいずれか一つに記載の方法。 ４７．更に、第二、第三、第四および第五入力信号、および送出される物質の容 量を表示する第六入力信号、および送出された物質の圧力が供給可呼吸ガスの圧 力を超えている量を表示する所定の第七入力を第一制御手段に入力するステップ を有し、第一制御システムは、駆動手段の移動の量を表示する第一出力信号、お よび負または正ポンプ圧力を作り出すために必要な移動の方向を表示する第二出 力信号を発生するように適応されている、請求項４３から４６のいずれか一つに 記載の方法。 ４８．負ポンプ圧力が物質貯蔵器からポンプへ物質を引き出し、正ボンプ圧力が 物質をポンプから導管へ、さらに人間または動物へ放出する、請求項４７に記載 の方法。 ４９．第一および第二出力信号を第二制御システムに入力し、並びに第二制御シ ステムはそれらをそれぞれ駆動手段移動長さおよび方向を表示する第三および第 四出力信号に変換するステップを有し、第三および第四出力信号は直線または回 転駆動手段と両立性がある、請求項４８に記載の方法。