JP2001505126A - アミドカルボニル化によるn−アシル−アルファ−アミノ酸誘導体類の製造において使用されたコバルトカルボニル触媒類を回収するための方法 - Google Patents

アミドカルボニル化によるn−アシル−アルファ−アミノ酸誘導体類の製造において使用されたコバルトカルボニル触媒類を回収するための方法

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Abstract

(57)【要約】 本発明は、アミドカルボニル化によるN−アシル−アルファ−アミノ酸誘導体類の製造において使用されたコバルトカルボニル触媒類を回収するための方法であって:−水性過酸化水素溶液を、前記N−アシル−α−アミノ酸誘導体の製造後に存在する反応溶液に加えるステップと、−次に水溶性コバルト(II)塩含有水性相を、非水性生成物含有相から分離するステップと、−続いて前記N−アシル−アルファ−アミノ酸誘導体のアルカリ金属塩を、前の処理ステップから得られた前記水性相に加えるステップと、−次に前記N−アシル−アルファ−アミノ酸誘導体の沈殿したコバルト塩を分離するステップと、−最後に、前記得られたN−アシル−アルファ−アミノ酸誘導体のコバルト塩を、一酸化炭素と水素との混合物の存在下で、前記コバルトカルボニル触媒に転換するステップと、を含む方法に関する。

Description

【発明の詳細な説明】 アミドカルボニル化によるN−アシル−アルファ−アミノ酸誘導体類の製造にお いて使用されたコバルトカルボニル触媒類を回収するための方法 アミドカルボニル化とは、本発明のためには、N−アシル−アルファ−アミノ 酸誘導体類を与えるための、アルデヒド類及び一酸化炭素かまたは合成ガスの存 在下でのカルボキサミド類のカルボニル化である。この反応を、均一系触媒類と してのコバルトカルボニル化合物の存在下で実行する。アミド成分として脂肪酸 アミド類を及びアルデヒド成分としてホルムアルデヒドを使用することで、この 方法を用いて、N−アシルサルコシン類のクラスで界面活性剤類、石鹸類及び乳 化剤類として工業的に使用されるものを入手することが可能になる。 そのような準備方法の重要な部分は、触媒回路の開発、すなわち、反応媒質中 に溶解している使用された触媒を製造された生成物から分離し、その再処理をし 、準備方法へ戻るための方法の開発である。 コスト面の理由から及びコバルト化合物類による環境汚染を避けるために、で きる限り完全でかつ同時に簡易で安価な回収方法が、使用されたコバルトカルボ ニル触媒のために必要である。 コバルト触媒類を回収するための方法は、様々な反応について既に説明されて いる。 最初の日本公開(Japanese first publication)54-112816と58-198441は、コ バルトカルボニル触媒と塩基性化合物との存在下で、アルキルモノハロ酢酸を低 級脂肪族アルコール及び一酸化炭素と共にエステル化することにより、ジアルキ ルマロネート類を製造するための方法を開示している。このエステル化に続いて 、触媒を分解して二価の水溶性コバルト塩にするために、無機酸の例えば硫酸の 水溶液を加えるか、または硫酸と酸素とを加える。このようにして得られた水性 相を有機相から分離して、それから水溶性コバルト塩を非水溶性水酸化コバルト として沈殿させるために、アルカリ金属水酸化物、例えば水酸化ナトリウムを加 える。洗浄後、最後に水酸化コバルトを対応するコバルトカルボニル化合物に転 換するために、エステル化に適した有機溶媒の例えば芳香族炭化水素類またはア ル コール類の存在下で、一酸化炭素または一酸化炭素/水素を用いて処理する。こ の方法で得られたコバルトカルボニル触媒を、エステル化のために再使用する。 最初の日本公開57-183749は、α−アミノ−β−ヒドロキシブタン酸を製造す るための方法を説明しており、この方法では、最初に行うカルボニル化ステップ において、エピクロロヒドリンと、一酸化炭素と、塩基性化合物と、アルコール とを反応させて、α−アミノ−β−ヒドロキシブタン酸を与える。次の処理ステ ップでは、コバルトカルボニル触媒を分解するために、鉱酸の例えば硫酸と酸素 とを前の処理ステップで得られた反応溶液に加えて、二価の水溶性コバルト塩を 形成する。反応溶液中に存在するアルコールを次に除去してから、続いて水を加 えて二相系を形成し、この系は、水溶性コバルト塩含有水性相とα−アミノ−β −ヒドロキシブタン酸含有有機相とに分離する。コバルトカルボニル触媒の回収 を、アルカリ金属水酸化物を水性相に加えることで実行する。形成された水酸化 コバルト沈殿物をろ別し、洗浄し、続いて脱水する。続いて水酸化コバルトと一 酸化炭素及び水素との反応により、コバルトカルボニル触媒に再び戻る。 EP-A-0 343 042は、コバルトカルボニル触媒の存在下で、アルキルクロロアセ テート類のカルボニル化によりジアルキルマロネート類を製造するための方法に 関する。使用されたコバルトカルボニル触媒の回収を、複数の処理ステップにお いて実行し、酸を加えることで最初に水溶性コバルト塩を生成する。次の処理ス テップでは、このコバルト塩を脂肪酸、例えば、オレイン酸、パルミチン酸また はステアリン酸の塩に転換する。この脂肪酸塩から、所望のコバルトカルボニル 触媒を、一酸化炭素と水素との反応により得る。 アミドカルボニル化によるN−アシル−アルファ−アミノ酸誘導体類の製造に おいて使用されたコバルトカルボニル触媒類を回収するための方法は、ドイツ特 許法の§3IIによれば従来技術であるドイツ特許出願番号195 45 641.9において 説明されている。この方法においては、反応溶液中に存在する触媒を水溶性コバ ルト(II)塩に転換するために、H22と場合によっては酸の例えば硫酸とを加 える。相分離と過剰のH22の分解との後に、コバルト塩を含む水性相のpHをア ルカリ金属水酸化物によって12にすることで、コバルトを水酸化コバルト沈殿 物として沈殿させる。この方法で得られたコバルト沈殿物は、注意深く洗浄し、 乾燥して、混入した(entrained)塩残留物を除去しなければならない。続いて 純粋な水酸化コバルトを、N−アシル−アルファ−アミノ酸誘導体を用いて処理 して溶融体を形成し、この溶融体からコバルトカルボニル触媒を得るために、高 温、高圧で一酸化炭素及び水素と反応させる。 しかしながらこの方法は、高pH値で作用する必要があるという不利益を有し、 このことは特に適切な装置の使用を必要とする。加えて、かなりの量の硫酸塩( 10重量%まで)が、水酸化物としてのコバルトの沈殿に混入し、これを複雑な 洗浄処理で除去しなければならない。さらなる不利益は、溶融体を形成するため の水酸化コバルトとN−アシル−アルファ−アミノ酸誘導体との反応は、水酸化 コバルト塊の形成をもたらすことがあり、この塊はそれ以上はゆっくりとしか反 応しない。 本発明の目的は、アミドカルボニル化によるN−アシル−アルファ−アミノ酸 誘導体類、特にN−アシルサルコシン類の製造において使用されたコバルトカル ボニル触媒類を回収するための方法を提供することにあり、この方法により上述 の不利益を解決することが可能になる。 原則として、そのような方法においては、N−アシル−アルファ−アミノ酸誘 導体類の場合には、以下の技術的問題点を考慮しなければならない。 アミドカルボニル化の反応生成物は、特に上述のN−アシルサルコシン類は揮 発性ではなく、従って蒸留により反応溶液から除去できない。純粋な形態では揮 発性であるコバルトカルボニル触媒類の蒸留による回収は、同様に可能ではなく 、というのはこれは反応溶液の加熱時に、すなわち、N−アシル−α−アミノ酸 誘導体類の存在下で破壊されるからである。同様に、注意しなければならない点 は、アミドカルボニル化のために使用されたコバルトカルボニル触媒は、反応後 には、活性コバルトカルボニル触媒類としては部分的にしか存在せず、従って回 収の方法は、多数の様々なコバルトカルボニル化合物類を考慮したものでなけれ ばならないことである。 その上、反応溶液からコバルト触媒を相分離により分離して、水性のコバルト 含有相と有機の生成物含有相とにすることは、コバルト化合物類と得られたN− アシル−アルファ−アミノ酸誘導体類との錯体が形成されることでさらに困難に なる。 加えてヒドロホルミル化の場合と異なり、アミドカルボニル化のカルボニル化 段階の最中の温和な反応条件が原因となって、コバルトカルボニル触媒を、Co (II)塩類の例えば酢酸コバルト、酸化コバルト及び水酸化コバルトから製造で きず、それに続くカルボニル化段階において使用できるためには、前の処理ステ ップで製造しなければならない。 本発明によれば上記目的は、以下のステップ: −水性過酸化水素溶液または水性過酸化水素溶液及び鉱酸を、N−アシル−α− アミノ酸誘導体の製造後に存在する反応溶液に加えるステップと、 −次に水溶性コバルト(II)塩含有水性相を、非水性生成物含有相から分離する ステップと、 −続いてN−アシル−アルファ−アミノ酸誘導体のアルカリ金属塩を、前の処理 ステップから得られた水性相に加えるステップと、 −次にN−アシル−アルファ−アミノ酸誘導体の沈殿したコバルト塩を分離する ステップと、 −最後に、得られたN−アシル−アルファ−アミノ酸誘導体のコバルト塩を、一 酸化炭素と水素との混合物の存在下で、コバルトカルボニル触媒に転換するステ ップと、を含む方法により実現される。 N−アシル−アルファ−アミノ酸誘導体のコバルト塩のコバルトカルボニル触 媒への転換を通常、温度50から250℃、及び圧力20から250バールで実 行する。 本発明の方法により、特にアミノカルボニル化において使用されたコバルトカ ルボニル触媒、特にCo2(CO)8とHCo(CO)4の回収が可能になる。こ の方法の出発点は、N−アシル−α−アミノ酸誘導体の製造後、特にN−アシル サルコシンの製造後に存在する反応溶液である。本発明の方法は、欧州特許出願 番号95 106 329.6(EP-A-0 680 948)において説明されている、N−アシル−α −アミノ酸誘導体類を製造するための方法に従って得られる反応溶液に特に適切 である。 最初の処理ステップにおいては、水性過酸化水素溶液を反応溶液に加え、それ によって、まず形成されたコバルトカルボニル−N−アシル−アルファ−アミノ 酸誘導体錯体類を破壊し、次にコバルトカルボニル化合物中に存在するコバルト を酸化して、水溶性塩を形成するようなコバルト(II)にする。 加えるべき過酸化水素溶液の量は、0.1から5当量、特に0.2から4当量 、特に好ましくは0.5から2当量(H22、反応溶液中に存在するコバルトを 基準として)が好都合であることが見い出された。 アミドカルボニル化を、鉱酸の例えば硫酸を含む溶液中で実行した場合には、 水溶性コバルト塩類を形成するためにさらに鉱酸、好ましくは希硫酸を加えるこ とは、一般に必要ではない。 好適な鉱酸類は例えば、硫酸、リン酸、塩酸、亜リン酸及び過塩素酸であり、 特に好ましいのは硫酸、特に希硫酸である。 第一の処理ステップで得られた水溶性Co(II)塩の例えば硫酸コバルト(II )を含有する水性相を、生成物が存在する非水性相から分離する。必要なら、非 水性相のコバルト含有量をさらに低減するために、水または水性酸を、N−アシ ル−α−アミノ酸誘導体含有非水性相に繰り返し加えることができ、希望するな ら適切な抽出装置中、例えばミキサーセトラーボックス、遠心抽出機または向流 抽出力ラム中で加える。 過剰の過酸化水素が相分離後の水性相中に存在すると、本発明によると好まし い沈殿条件下、すなわち約pH>7で、アルカリ性媒質中で安定でありかつろ過が 困難な非常に微細な粒子として形成される水含有水酸化コバルト(III)が形成 され得ることが見い出された。 本発明の方法の好適な実施例においては、従って、コバルトをN−アシル−ア ルファ−アミノ酸誘導体のコバルト塩として沈殿させる前に、過剰の過酸化水素 を除去する。通常、水性相を好ましくは沸点に加熱することにより、除去する。 希望するなら、水性相を加熱前に、アルカリ金属水酸化物、好ましくは水酸化 ナトリウム及び/または水酸化カリウムを用いて中和できる。 水性相を減圧下で加熱し、同時に、水性相中になお溶解している溶媒を蒸留除 去することは、工業的に好都合である。 本発明によれば次に、希望するなら水性相から過剰の過酸化水素を既に除去し ておいて、コバルトをN−アシル−アルファ−アミノ酸誘導体のコバルト塩の非 水溶性沈殿物として水性相から得るために、対応するN−アシル−アルファ−ア ミノ酸誘導体のアルカリ金属塩、好ましくはアルカリ金属N−アシルサルコシネ ート、特に好ましくはナトリウム及び/またはカリウムN−ラウロイルサルコシ ネートを加える。 N−アシル−アミノ酸誘導体のアルカリ金属塩を好ましくは、30重量%強度 水溶液の形態で加える。N−アシル−アミノ酸誘導体のアルカリ金属塩を加えた 後は、水性相のpHは約7が好ましい。 できる限り完全に沈殿させるためには、水性相中の水溶性コバルト塩の濃度が 2重量%を超えない場合、好都合である。 得られたN−アシル−アルファ−アミノ酸誘導体のコバルト塩の非水溶性沈殿 物を、通常の手段の例えばろ過により水性相から分離する。 本発明の方法により得られた沈殿物は一般に、硫酸硫酸塩の場合には、0.2 重量%未満の使用された酸の塩を含む。必要なら、水を用いて沈殿物を洗浄する ことにより、洗浄水によって起きるコバルトイオン類の著しい損失無しに、なお 存在する塩残留物を除去できる。しかしながら本発明の方法においては、N−ア シル−アルファ−アミノ酸誘導体のコバルト塩の沈殿物には、他の塩類が非常に 実質的に無いことが好都合であると見い出された。 沈殿物を、さらに処理する前に乾燥できる。一般に、風乾済み沈殿物はなお1 モルのコバルト当たり3モルの水を含む。 N−アシル−アルファ−アミノ酸誘導体のコバルト塩の上記に説明した風乾済 み沈殿物を、希望するならさらに50から100℃、10から100トルで乾燥 させ、このようにして水含有量を1モルの水/1モルのコバルトに低減できる。 しかしながらこの乾燥は一般に、本発明の方法には必要ではない。 得られたN−アシル−アルファ−アミノ酸誘導体のコバルト塩をコバルトカル ボニル触媒へ転換することは、好ましくは極性非プロトン性溶媒中で実行し、こ の溶媒は、本発明の方法によって回収されるコバルトカルボニル触媒のための溶 媒として、続くアミドカルボニル化においても使用できる。特に好適な溶媒類は 、テトラヒドロフラン、グリコールジメチルエーテル、tert−ブチルメチル エ ーテル、ジグリコールジメチルエーテル、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセ トアミド、酢酸ブチル、アセトニトリル及びN−アシルサルコシン類であること が見い出された。特に好ましいのは、テトラヒドロフラン、tert−ブチルメ チルエーテル、N−アシルサルコシン類及びグリコールジメチルエーテルを使用 することである。 転換のためには、N−アシル−アルファ−アミノ酸誘導体のコバルト塩を、一 酸化炭素とまたは合成ガスとして周知の一酸化炭素と水素との混合物と、温度5 0から250℃、圧力40から250バール、好ましくは60から200バール 、特に好ましくは80から180バールで反応させる。一酸化炭素/水素混合物 の組成は、好ましくは4:1から1:4である。このようにして得られたコバル トカルボニル触媒は、アミドカルボニル化のために制限無しに使用できる。 特定の実施例によると、N−アシル−アルファ−アミノ酸誘導体の乾燥済みま たは未乾燥のコバルト塩を、コバルト触媒に転換する前に、さらにN−アシル− アルファ−アミノ酸誘導体と混合してから、加熱と撹拌とにより処理することで 、コバルト触媒に転換するための出発物質として続いて使用する溶融体を形成す る。 本明細書において、N−アシル−アルファ−アミノ酸誘導体のコバルト塩対N −アシル−アルファ−アミノ酸誘導体のモル比は、通常1:2〜5、好ましくは 1:2.5〜4である。 本発明の方法のさらなる利点は、沈殿後に水性相中になお存在するコバルト残 留物を、完全な再循環が確実になるように回収しかつ処理できることである。 残存している水性相は通常、なお10から1000ppmのコバルトを含む。こ の残存しているコバルトを、例えばイオン交換体を通してろ過により分離できる 。本明細書においてイオン交換体は、消耗(exhaustion)するまで使用できる。 コバルト含有(cobalt-laden)イオン交換体は、例えば硫酸ナトリウム溶液を用 いた洗浄により再生でき、その結果、イオン交換体はさらに再びコバルトを回収 するための準備が整う。洗浄により得られた硫酸コバルトと硫酸ナトリウムとを 含む溶液を、本発明の方法の第一の段階のために使用する反応溶液に加えること ができ、しかも本発明の方法に悪影響を及ぼさない。 以下の実施例は、本発明の方法を示す。 準備例 以下の例は、アミドカルボニル化によるラウロイルサルコシンの製造において 使用されたコバルトカルボニル触媒の回収に関する。使用された出発溶液は、ア ミドカルボニル化において得られた以下の反応溶液だった。 密度0.818kg/lを有する1101の反応溶液は、以下の組成を有した: 60%のN−ラウロイルサルコシン(生成物)、39%の溶媒(tert−ブチ ルメチルエーテル)、0.44%の硫酸、0.13%のコバルト、0.35%の ホルムアルデヒド及び約0.04%のメチルアミンである。300mlの32%強 度の過酸化水素の水中の溶液を加えてから、混合物を30分間、50℃で撹拌し た。151の水を加えた後、各相を分離し、121の水性相と1131の生成物 相とを得た。水性相は、約1%のtert−ブチルメチルエーテル、0.98% のコバルト、2%のホルムアルデヒド、1%のメチルアンモニウムサルフェート 、約2.5%の硫酸及び未決定量の過酸化水素を含んだ。 以下の実施例を、各々11のこの水溶液を使用して実行した。 実施例1: 有機相の分離から得られかつ硫酸、過酸化水素の残留物及び0.98重量%の Coを含有する1000mlのコバルト溶液を、約130gの18重量%強度水酸 化ナトリウム溶液を加えることによりpH6.5に調整し、続いて沸点に加熱する ことで過酸化水素を除く。 333mlの水性1MナトリウムN−ラウロイルサルコシネートを続いて加え、 淡いピンク色の沈殿物の形態でコバルトN−ラウロイルサルコシネートを形成す る。 沈殿物をろ別し、約200mlの水を用いて洗浄して、なお存在する硫酸塩残留 物を除去する。 得られたコバルトN−ラウロイルサルコシネート(260g)を260gのN− ラウロイルサルコシン(約3モル当量)中でスラリーにし、粘稠な懸濁液を撹拌 しながら120℃に加熱する。コバルト含有溶融体から、存在する水を減圧下で (圧力:50mバール)除く。続いて残留物を500mlのメチル−t−ブチルエ ーテル(MTBE)中に溶解させてから、合成ガス(CO:H2比=2:1)を 用いて、120バールで鋼のオートクレーブ中でカルボニル化する。反応を70 から 90℃で実行する。 形成されたコバルトカルボニルは、アミドカルボニル化のために制限無しに使 用できる。 実施例2: 有機相の分離から得られかつ硫酸、過酸化水素の残留物及び0.98重量%の Coを含有する1000mlのコバルト溶液を、約130gの18重量%強度水酸 化ナトリウム溶液を加えることによりpH6.5に調整し、続いて沸点に加熱する ことで過酸化水素を除く。 333mlの水性1MナトリウムN−ラウロイルサルコシネートを続いて加え、 淡いピンク色の沈殿物の形態でコバルトN−ラウロイルサルコシネートを形成す る。 沈殿物をろ別し、約200mlの水を用いて洗浄して、なお存在する硫酸塩残留 物を除去する。 コバルトN−ラウロイルサルコシネート(260g)を室温で乾燥させ(22 0g)、500mlのMTBE(約2モル当量)中でスラリーにしてから、懸濁液 を、合成ガス(CO:H2比=2:1)を用いて、120バールで鋼のオートク レーブ中でカルボニル化する。反応を70から90℃で実行する。 形成されたコバルトカルボニルは、アミドカルボニル化のために制限無しに使 用できる。 実施例3: 有機相の分離から得られかつ硫酸、過酸化水素の残留物及び0.98重量%の Coを含有する1000mlのコバルト溶液を、約130gの18重量%強度水酸 化ナトリウム溶液を加えることによりpH6.5に調整し、続いて沸点に加熱する ことで過酸化水素を除く。 333mlの水性1MナトリウムN−ラウロイルサルコシネートを続いて加え、 淡いピンク色の沈殿物の形態でコバルトN−ラウロイルサルコシネートを形成す る。 沈殿物をろ別し、約200mlの水を用いて洗浄して、なお存在する硫酸塩残留 物を除去する。 コバルトN−ラウロイルサルコシネートを75〜80℃、30トルで恒量に乾 燥させ(205g)、500mlのMTBE中に溶解させてから、合成ガス(CO : H2比=2:1)を用いて、120バールで鋼のオートクレーブ中でカルボニル 化する。反応を70から90℃で実行する。 形成されたコバルトカルボニルは、アミドカルボニル化のために制限無しに使 用できる。 実施例4: 実施例3の手順を繰り返し、ただし得られた乾燥済みコバルトN−ラウロイル サルコシネート(205g)を、100gのN−ラウロイルサルコシンと700ml のMTBEとの混合物中に溶解させてから、合成ガス(CO:H2比=2:1) を用いて、120バールで鋼のオートクレーブ中でカルボニル化する。反応を7 0から90℃で実行する。 形成されたコバルトカルボニルは、アミドカルボニル化のために制限無しに使 用できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ボグドノヴィク,サンドラ ドイツ連邦共和国デー―60322 フランク フルト・アム・マイン,ヴォルフガングシ ュトラーセ 35

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1. アミドカルボニル化によるN−アシル−アルファ−アミノ酸誘導体類の製 造において使用されたコバルトカルボニル触媒類を回収するための方法であって : −水性過酸化水素溶液を、前記N−アシル−α−アミノ酸誘導体の製造後に存在 する反応溶液に加えるステップと、 −次に水溶性コバルト(II)塩含有水性相を、非水性生成物含有相から分離する ステップと、 −続いて前記N−アシル−アルファ−アミノ酸誘導体のアルカリ金属塩を、前の 処理ステップから得られた前記水性相に加えるステップと、 −次に前記N−アシル−アルファ−アミノ酸誘導体の沈殿したコバルト塩を分離 するステップと、 −最後に、前記得られたN−アシル−アルファ−アミノ酸誘導体のコバルト塩を 、一酸化炭素と水素との混合物の存在下で、前記コバルトカルボニル触媒に転換 するステップと、を含む方法。 2. 前記過酸化水素に加えて、鉱酸を前記反応溶液に加える、請求項1に記載 の方法。 3. 前記鉱酸が、ハロゲン化水素酸類、硫酸及びリン酸からなる群から選択さ れる、請求項2に記載の方法。 4. 前記水溶性コバルト(II)塩を含有する前記水性相を分離した後に、該相 中に存在する前記過酸化水素が除去される、請求項1または2に記載の方法。 5. 前記過酸化水素の除去が、前記水性相を加熱することにより実行される、 請求項4に記載の方法。 6. 前記過酸化水素の除去の前に、前記水性相がアルカリ金属水酸化物を用い て中和される、請求項4または5に記載の方法。 7. 前記N−アシル−アルファ−アミノ酸誘導体の前記アルカリ金属塩が、対 応するナトリウム及びカリウム塩からなる群から選択される、前出の請求項のい ずれか一項に記載の方法。 8. 前記N−アシル−アルファ−アミノ酸誘導体の前記アルカリ金属塩が、対 応するアルカリ金属N−アシルサルコシネートである、前出の請求項のいずれか 一項に記載の方法。 9. 前記N−アシル−アルファ−アミノ酸誘導体の前記コバルト塩の前記沈殿 物が、沈殿後に洗浄されて乾燥される、前出の請求項のいずれか一項に記載の方 法。 10. 前記N−アシル−アルファ−アミノ酸の前記コバルト塩が、溶融体の形 態で、前記コバルトカルボニル触媒による製造対象である前記N−アシル−アル ファ−アミノ酸誘導体と反応して、前記コバルトカルボニル触媒を形成する、前 出の請求項のいずれか一項に記載の方法。 11. 過酸化水素が、前記反応溶液中に存在する前記コバルトを基準として、 0.1から5当量の量で使用される、前出の請求項のいずれか一項に記載の方法 。 12. 一酸化炭素と水素との前記反応が、温度50から250℃で実行される 、前出の請求項のいずれか一項に記載の方法。 13. 一酸化炭素と水素との前記反応が、圧力20から250バールで実行さ れる、前出の請求項のいずれか一項に記載の方法。 14. 前記水性相中に存在する水溶性コバルト塩の濃度が、2重量%を超えな い、前出の請求項のいずれか一項に記載の方法。 15. 前記N−アシル−アルファ−アミノ酸誘導体の前記コバルト塩の前記沈 殿物を、前記コバルト含有溶融体中で前記コバルトカルボニル触媒へ転換するこ とが、極性非プロトン性溶媒中で実行される、前出の請求項のいずれか一項に記 載の方法。
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