JP2001502628A - 乗り物 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 本発明は、運転席（２）、運転席（２）の隣りに配置された助手席（３）、運転席（２）および助手席（３）の前方に配置されたダッシュボード（４）を含み、ダッシュボード（４）が運転手の前方視界の下限を構成する乗り物に関する。本発明は特に穴型カセット収容部（７）に関し、穴型カセット収容部（７）は、運転席（２）および助手席（３）の前方、且つ運転席（２）および助手席（３）の間にあるダッシュボード（４）の中央部分（６）と関連して、運転中の運転手の視界内および手の届く範囲内に配置され、カセット収容部（７）は所定のアクセサリ機能を有するカセットユニット（８）を収容するように構成され、カセット収容部（７）の高さは乗り物の床から運転手の前方視界の下限までの垂直方向の距離の少なくとも３０％を構成する。有利な実施形熊において、カセット収容部（７）は電源、換気、室温調節、アンテナ、およびエアバッグ用センサーシグナルのためのアウトレット等の接続アウトレット（１５）を備える。カセットユニット（８）は、例えば、後方に向けられたチャイルドシート（１４）によって構成される。

Description

【発明の詳細な説明】 乗り物 技術分野： 本発明は乗り物に関し、より詳細には、パッセンジャコンパートメントにおけ るチャイルドシートやハイファイシステムなどの数々の異なる付随物をより迅速 に且つ簡便に適応し得、それらの付随物を提供し得る乗物に関する。 発明の背景： 伝統的に、乗り物の、主として乗用車の、パッセンジャコンパートメントの設 備は、基本的に、コンパートメントの前部に位置し、制御装置やスイッチを有す るダッシュボードから構成され、運転席及び助手席はダッシュボードの後ろに位 置する。更に、コンパートメントは、コンパートメントの後部に位置するパッセ ンジャ用の後部座席を含む。 今日の車にとって、車内の空いている空間の全般的で、少なくとも安全な利用 の可能性を有することが、より一層要求されている。車は、幼児の移動やかさば る荷物の輸送などの異なる利用状況に容易に適応可能でなければならない。この ような適応に関連して、例えば、安全面で試験されたチャイルドシートなどの異 なる付随物の利用がしばしば必要とされる。公知の技術によれば、チャイルドシ ートは後部座席において前向きまたは後ろ向きに配置されるか、前部助手席また はダッシュボードにおいて前部の助手席のすぐ前に配置される。このようなチャ イルドシートの配置に関して不利な点は、運転者が子供と２人きりで移動してい る場合、運転中に、運転者が子供に対して不十分な監視しかできないことである 。また、このような状況においては、運転者が体を伸ばして、よって乗り物の動 作についての集中を運転者が失することなく、運転者が子供に届く可能性は無い 。更なる不利な点は、チャイルドシートが助手席または助手席の直ぐ前のダッシ ュボードに位置することに起因して、前部の助手席をパッセンジャが使用するこ とができない（子供自身を除いて）ことである。 また、情報技術の分野における急速な発展は、乗り物内における、ファックス 機、ワープロ付きのコンピュータ、電話モデムなどの高度な事務機器の利用を可 能にした。優位な付随物の他の例は、食料品の冷蔵保管や加熱のための設備であ る。しかし、現時点では、運転者の場所から容易に手が届き、そのような付随設 備のための利用可能な場所が車内にはなく、一般的にそのような付随設備は、例 えば別の状況なら通常のサイズのカーステレオシステムのためとなるスペースに 収容するにはかさばり過ぎている。 昨今、多くの場合、車のダッシュボードは中央ブラケットと称されるものを備 え、中央ブラケットは、用語が表すように、ダッシュボードの中央部分に位置す る。伝統的に、中央ブラケットはハイファイシステム、制御装置、カーエアコン の吹き出しノズル、シガレットライタの差し込み口、及び小さい保管区画を含む 。それにより、中央ブラケットによって占められる空間は、大抵、伝統的にまさ にこれらの機能のためのもであり、それは、このブラケットが、運転者の（周囲 の）視野内の、運転中に運転者の手が届く範囲内に位置することに一部起因する 。 したがって、上述の、今日の乗り物の、特に乗用車のパッセンジャコンパート メントに設備を備えるための、堅固に伝統に依存した方法の結果、車内の使用可 能な空間の全般的な利用が制限される。可能な限り、車で運搬することを使用者 が望んでいるそれらのヒトやモノのためにパッセンジャコンパートメントを使用 する代わりに、月並みな方法による時代遅れの対処で、技術的にも人間工学的に も不可欠でないにもかかわらず、例えば、ハイファイシステム、制御、及びカー エアコンの吹き出しノズルなどのダッシュボードの中央部への配置を持続させる 傾向にある。 本発明の要旨： 本発明は、大きなカセットコンパートメント及びチャイルドシート、イヌ用の かご、事務機器、ハイファイシステム、冷蔵庫、電子レンジまたは保管スペース などの異なる付随機能をそれぞれが有する、カセットコンパートメントにはめ合 う数々の取り替え可能なカセットユニットによってダッシュボードの中央部分に おける制御装置の伝統的な配置づけを入れ換えることにより、上述の問題を解決 する。このようにして、運転者の視野内で、運転中に運転者の手が届く範囲内に 位置する車内の有益な場所のよりよい利用が達成され、これはまた、衝突安全面 において、子供または荷物の非常に安全な位置づけを提供する。本発明により、 それらの場所が、ハンドルや主な計器の周辺のより安全な制御環境に優位に再配 置され得るかさばる制御や換気ノズルによって伝統的に占められるかわりに、そ のような場所は個人個人に必須の輸送や付随物に関する機能のために利用される 。 より詳細には、本発明は、添付の請求項１に従って運転席、運転席の横に位置 する助手席、運転席及び助手席の前に位置し、その上端が運転者の前方視野の下 限を構成するダッシュボードを含む乗り物に関する。特に、本発明は、運転席及 び助手席の前、及び間のダッシュボードの中央部分に関して位置し、運転者の視 野内で、運転中に運転者の手が届く範囲内に位置する空孔状のカセットコンパー トメントに関し、カセットコンパートメントは所定の付随機能を有するカセット ユニットを収容するために適応し、カセットコンパートメントの高さは、乗り物 の床から運転者の前方視野の下限までの垂直距離の最低３０％を構成する。 好ましい実施形態において、カセットコンパートメントは電源、換気、空調、 アンテナ及びエアバッグのセンサ信号の差し込み口などの接続口を有する。優位 には、１つのカセットユニットは後ろ向きのチャイルドシートによって構成され 得る。他のカセットユニットは、例えば、事務機器、ハイファイシステム、イヌ 用かご、保管スペースまたは食料品の冷蔵及び／または加熱手段によって構成さ れ得る。 本発明の他の特徴及び優位点は、好ましい実施形態についての以下の説明から 明らかになる。 図面の簡単な説明： 実施形態及び添付の図面に関連して、以下に本発明が説明され、添付図面にお いて、 図１は本発明による乗り物のパッセンジャコンパートメントの分解斜視図を示 し、 図２は、食料品の冷蔵保管コンパートメントを含むカセットユニットを示し、 図３は、ファックス機及び文書コンパートメントを含むカセットユニットを示 し、 図４は、ハイファイシステムを含むカセットユニットを示す。 好ましい実施形態： 図１において、参照符号１は一般的に、本発明による乗用車内のパッセンジャ コンパートメントの前部を参照する。公知の方法で、パッセンジャコンパートメ ント１は運転席２及び該運転席２の横に位置する助手席３を含む。ダッシュボー ド４は運転席２及び助手席３の前に位置し、ダッシュボード４の上端５は運転者 の前方視野の下限を構成する。好ましい実施形態において、空孔状のカセットコ ンパートメント７は、運転席２及び助手席３の前、及び間のダッシュボード４の 中央部分６に組み込まれるように配置される。 カセットコンパートメント７は、図１に示される実施形態においては後ろ向き のチャイルドシート１４によって構成されるカセットユニット８を収容するよう に適用され、中央に位置づけされるカセット収容部７に向かう接続線９とともに カセットユニット８が分解図に示される。以下に説明される方法において、他の 所定の付随機能も、交換可能なカセットユニット８に収容され得る。 ダッシュボード４の中央部分６における位置づけに起因して、カセットコンパ ートメント７に収容されるカセットユニット８は運転者の視野内で、運転中に運 転者の手が届く範囲内に位置する。示される実施例において、カセットユニット はチャイルドシート１４によって構成され、この配置は、チャイルドシートの公 知の配置と比較して、運転安全面の観点から相当な優位性を生じる。これは、子 供が、運転中の運転者の周囲視野内に位置し、運転者が体を伸ばしたり、頭を回 転させたりすることなしに、迅速に子供に手が届くことに起因する。したがって 、運転者は周囲の交通状況に一層集中することができ、それなしには運転者が子 供の監督を必然的に失する結果となる。また、チャイルドシート１４の、車のカ ウル壁の直ぐ後ろの、中央での位置づけは、衝突安全面の観点からも非常に優位 である。車の周辺の任意の領域からの衝突の間、チャイルドシート１４は十分に 保謹される。更なる優位点は、チャイルドシートが中央に位置されることに起因 し て、助手席３はパッセンジャによる使用が可能となったことであり、例えばグロ ーブコンパートメントの直ぐ前に搭載され、よって助手席全体を占拠する公知の チャイルドシートに関しては、そのような状況ではなかった。 図１から明らかなとおり、本発明によるカセットコンパートメント７及び連係 するカセットユニット８は、現在入手可能な、最も大きいカーハイファイシステ ムによって占められる範囲よりもより大きい範囲をダッシュボード４内に占める 。より詳細には、カセットコンパートメントの高さは、乗り物の床から運転者の 前方視野の下限までの垂直距離の最低３０％、好ましくは５０％を構成する。最 大で、カセットコンパートメントは、乗り物の床から運転者の前方視野の下限に までわたる。コンパートメントがチャイルドシートなどの付随物を収容可能にな るには、広い場所が断然必要となる。 従来の乗り物ではダッシュボードの中央ブラケットに接するように配置されて いた制御装置等が、本発明による乗り物においては、ステアリングおよび主要計 器の周りに配置される。このように、制御装置を含むより安全な環境もまた提供 される。図１は、自動車のステアリング１２および主要計器１３の周りに概略的 に配置した制御装置１０および１１の実施例を示す。有利なことに、パーキング ブレーキおよびギアセレクタ（図示せず）もまたこの領域内に配置され得る。例 えばチャイルドシートの形態をしたカセットユニット８に充分な空間を提供する ために、本発明による乗り物は通常よりも僅かに幅広くなるように有利に構成さ れ得る。 更に、カセットコンパートメント７は、電源、換気装置、室温調節、アンテナ 、およびエアバッグ用センサーシグナルのためのアウトレット等の接続アウトレ ット１５を備える。この点に関して、カセットユニットはアウトレット１５への 接続のための対応するコネクタ１６またはコネクションチャネル（図示せず）を 備える。接続アウトレット１５によって、例えば、チャイルドシートは換気装置 、スピーカーおよびエアバッグを有利に備え得る。 好適には、カセットユニット７は、カセットユニット８が除去された場合に、 例えばハンドバッグ、ブリーフケースまたはショッピングバッグのための格納空 間として機能するように構成される。後部座席における通常の配置と比較して、 運転席のすぐ隣りに配置するとケース／バッグを置くことおよび取り上げること が簡単になるという事実を除いても、衝突の際に固定されていない物体が前方へ 飛び出すというリスクが無いという事実のために、この配置はより安全でもある 。本発明によると、カセットユニット８はまた、格納コンパートメント（図示せ ず）が荷物を確保するための設備を備えるように特別に構成され得る。この設備 は、例えばベルトまたは荷物確保ネットの形態である。 前述のように、カセットユニット８は所定のアクセサリ機能を充たすように構 成され得る。この点に関して、図２は乾燥格納コンパートメント１８と組み合わ された食料品用低温貯蔵コンパートメント１７を備えたカセットユニット８を示 す。更に、カセットユニット８は、電源用コネクタ１６を備える。また、低温貯 蔵コンパートメントは、電子レンジ（図示せず）等の食料品用加熱装置と有利に 組み合わされ得る。当然、カセットユニット８は１つの電子レンジのみからも構 成され得る。あるいは、格納コンパートメント１８と組み合わせてもよい。格納 コンパートメント１８は、例えば１．５リットルのソフトドリンクのボトル等の かなりの大きさを有する飲料コンテナを収容できるように有利に構成され得る。 図３は、ファックス装置２０および書類コンパートメント２１の形態のオフィ ス設備を備えたカセットユニット８を示す。カセットユニット８はまた、例えば スクリーンユニットおよび電話機を有するコンピュータ端末等の他のオフィス設 備を備え得る。 図４は、例えばＣＤチェンジャーおよびいわゆるサブウーハースピーカー(sub -woofer speaker)を含む大型ハイファイシステム２２を備えたカセットユニット ８を示す。 カセットユニット８はまた、小型犬および中型犬用のドッグバスケット（図示 せず）として構成され得る。ドッグバスケットは好適には犬を繋ぐための手段を 備える。この様態で、交通安全性および衝突安全性の点から見て有利であり、運 転中に犬も保護し得る犬を運ぶ方法が得られる。 本発明は、上で説明し且つ図面に示した実施形態に制限されるものではなく、 添付した請求の範囲内で自由に改変し得る。例えば、カセットユニット７はダッ シュボード４に一体的に構成される必要はなく、運転席２および助手席３の間、 ならびに運転席２および助手席３の前方に自由な空間を構成し得る。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．運転席（２）、該運転席（２）の隣りに配置された助手席（３）、該運転席 （２）および該助手席（３）の前方に配置されたダッシュボード（４）を含み、 該ダッシュボード（４）の上端部（５）が運転手の前方視界の下限を構成する乗 り物であって、 穴型カセットコンパートメント（７）が、該運転席（２）および該助手席（３ ）の前方、且つ該運転席（２）および該助手席（３）の間にある該ダッシュボー ド（４）の中央部分（６）と関連して、運転中の運転手の視界内および手の届く 範囲内に配置され、該カセットコンパートメント（７）が、所定のアクセサリ機 能を有するカセットユニット（８）を収容できるように適合され、該カセットコ ンパートメント（７）の高さが乗り物の床から運転手の前方視界の下限までの垂 直方向の距離の少なくとも３０％を構成することを特徴とする乗り物。 ２．前記カセットコンパートメント（７）が電源、換気、室温調節、アンテナ、 およびエアバッグ用センサーシグナルのためのアウトレット等の接続アウトレッ ト（１５）を備えることを特徴とする、請求項１に記載の乗り物。 ３．前記カセットユニット（８）が除去された場合に、前記カセットコンパート メント（７）が格納空間を構成することを特徴とする、請求項１に記載の乗り物 。 ４．前記カセットコンパートメント（７）の高さが前記乗り物の床から前記運転 手の前方視界の下限までの前記垂直方向の距離の少なくとも５０％を構成するこ とを特徴とする、請求項１に記載の乗り物。 ５．前記カセットコンパートメント（７）が前記乗り物の床から前記運転手の前 方視界の下限まで延びることを特徴とする、請求項１に記載の乗り物。 ６．前記カセットユニット（８）が後方に向けられたチャイルドシート（１４） によって構成されることを特徴とする、請求項１に記載の乗り物。 ７．前記カセットユニット（８）がハイファイシステム（２２）によって構成さ れることを特徴とする、請求項１に記載の乗り物。 ８．前記カセットユニット（８）がファックス装置および書類コンパートメント 等のオフィス設備を含むことを特徴とする、請求項１に記載の乗り物。 ９．前記カセットユニット（８）が低温貯蔵および／または食料品の加熱のため の手段（１７）を含むことを特徴とする、請求項１に記載の乗り物。 １０．前記カセットユニット（８）がドッグバスケットによって構成されること を特徴とする、請求項１に記載の乗り物。 １１．前記カセットユニット（８）が荷物を確保するための設備を備えた格納コ ンパートメントを含むことを特徴とする、請求項１に記載の乗り物。