JP2001502546A - 発癌性ヒトパピローマウイルスを検出するための核酸プライマー及びプローブ - Google Patents

発癌性ヒトパピローマウイルスを検出するための核酸プライマー及びプローブ

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JP2001502546A JP10519704A JP51970498A JP2001502546A JP 2001502546 A JP2001502546 A JP 2001502546A JP 10519704 A JP10519704 A JP 10519704A JP 51970498 A JP51970498 A JP 51970498A JP 2001502546 A JP2001502546 A JP 2001502546A
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Abstract

(57)【要約】 本発明は、発癌性HPV16型、18型、31型、33型、35型、39型、45型、51型、52型、56型、58型、59型及び68型を検出するために有用なプローブ配列を提供する。これらの配列は試験サンプル中のこれらの発癌性HPV型の存在を検出するように設計されたハイブリダイゼーションアッセイまたは増幅利用アッセイで使用できる。更に、配列はキットの一部として提供され得る。

Description

【発明の詳細な説明】発癌性ヒトパピローマウイルスを検出するための核酸プライマー及びプローブ 発明の分野 本発明はヒトパピローマウイルスに関する。より詳細には本発明は試験サンプ ル中のヒトパピローマウイルスを検出するためのオリゴヌクレオチドに関する。発明の背景 今日まで、ヒトパピローマウイルス(HPV)では約70の異なる型が発見さ れている。現在知られているHPV型のうちの幾つかは子宮頚癌の増殖に関連す ることか知見されており、従って子宮頚癌の診断の見地からHPVが重要視され ている。すべての形態の癌と同様にこの疾病の治療に成功するためには早期発見 が最も重要である。幾つかのHPV株は子宮頚癌の増殖に関連しているので、適 当なサンプル中のHPVの検出は子宮頚癌を早期検出するための最良の手段を提 供し得る。 試験サンプル中の特定のHPV型の検出方法としては主として、サザンブロッ ト分析に組合せたポリメラーゼ連鎖反応が使 用されている。特に、Snijders,P.J.F.ら,J.of Gen. Virol.,Vol.71,pp.173−181(1990)は、増幅プラ イマーを使用してHPVゲノム内部の配列の多数コピーを作製し、特定のHPV 型に特異的な放射性標識DNAプローブを使用して試験サンプル中に存在する特 定のHPV型を検出しこれによってこのHPV型を判定する方法を例示している 。残念なことに、サザンブロット法は、特に多数の異なるHPV型を検出する試 験の場合には比較的労働集約的及び時間消費的な方法である。従って、子宮頚癌 に関連する1つまたは複数のHPV型が試験サンプル中に存在するか否かを迅速 に且つ正確に判定するための適当な方法及び試薬が要望されている。発明の概要 本発明は、発癌性HPV16型、18型、31型、33型、35型、39型、 45型、51型、52型、56型、58型、59型及び68型(以後“発癌性H PV型”と呼ぶ)を特異的に検出するために使用できるオリゴヌクレオチドを提 供する。 これらのオリゴヌクレオチドは、配列4及びその相補配列である配列5、配列7 及びその相補配列である配列8、配列10及 びその相補配列である配列11、配列13及びその相補配列である配列14、配 列16及びその相補配列である配列17、配列19及びその相補配列である配列 20、配列22及びその相補配列である配列23、配列25及びその相補配列で ある配列26、配列28及びその相補配列である配列29、配列31及びその相 補配列である配列32、配列34及びその相補配列である配列35、配列37及 びその相補配列である配列38、配列40及びその相補配列である配列41で示 される。2種類以上の上記オリゴヌクレオチドから成るプローブのカクテルが好 ましい。 好ましくは、オリゴヌクレオチドを、該オリゴヌクレオチドの特異的ターゲッ ト配列とハイブリダイズさせ該ターゲット配列を検出するハイブリダイゼーショ ンプローブとして使用する。従って、本発明によって提供される方法は、ハイブ リダイゼーションアッセイ及び増幅利用アッセイを包含する。1つの方法によれ ば、試験サンプル中の少なくとも1つの発癌性HPV型の存在を検出する方法が 、(a)試験サンプルを上記に挙げた配列の1つ以上に接触させる段階と、(b )試験サンプル中の少なくとも1つの発癌性HPV型の存在の指標として少なく と も1つの上記配列と発癌性HPVターゲット配列とのハイブリダイゼーションを 検出する段階とから成る。 別の実施態様によれば、試験サンプル中の少なくとも1つの発癌性HPV型の 存在を検出する方法は、(a)核酸増幅試薬と、発癌性HPVのターゲット配列 を含む試験サンプルと、本文中に配列3、配列6、配列9、配列12、配列15 、配列18、配列21、配列24、配列27、配列30、配列33、配列36及 び配列39で示すHPVターゲット配列を増幅し得る少なくとも1つ(好ましく は2つ)のプライマーと、配列4、配列7、配列10、配列13、配列16、配 列19、配列22、配列25、配列28、配列31、配列34、配列37、配列 40及び夫々の相補配列から成るグループから選択された1つまたは複数のオリ ゴヌタレオチドと、から成る反応混合物を形成する段階と、(b)該混合物をタ ーゲット配列に相補的な少なくとも1つの核酸配列を生じさせるハイブリダイゼ ーション条件で処理する段階と、(c)ターゲット配列に相補的な核酸配列に1 つまたは複数のオリゴヌクレオチドをハイブリダイズさせて、オリゴヌクレオチ ドと相補的核酸配列とから成る少なくとも1つの複合体を形成させる段階と、( d)このように形成さ れた複合体をサンプル中の少なくとも1つの発癌性HPV型の存在の指標として 検出する段階とから成る。 別の実施態様によれば、本発明は、1組のオリゴヌクレオチドプライマーと、 増幅試薬と、配列4、配列5、配列7、配列8、配列10、配列11、配列13 、配列14、配列16、配列17、配列19、配列20、配列22、配列23、 配列25、配列26、配列28、配列29、配列31、配列32、配列34、配 列35、配列37、配列38、配列40及び配列41で示されるオリゴヌクレオ チドの少なくとも1つ、好ましくは少なくとも2つとから成るキットを提供する 。発明の詳細な説明 上述のように、本発明は、オリゴヌクレオチド(本文中の以後の記載では“オ リゴ”または“プローブ”と呼ぶ)、プローブの使用方法、及び、プローブを含 むキットを提供する。これらはいずれも、発癌性HPV型(即ちHPV16型、 18型、31型、33型、35型、39型、45型、51型、52型、56型、 58型、59型及び68型)を特異的に検出するために使用され得る。本発明に よって提供されるプローブは増幅反応のプライマーとして使用できるが、プロー ブの各々が少なく とも1つのHPV型に特異的であり1つの場合(配列34)には2つのHPV型 に特異的なので、好ましくはハイブリダイゼーションプローブとして使用される 。すべてのプローブが、HPVゲノム中に見出されるL1遺伝子の約140bp の領域の内部にハイブリダイズするという利点がある。従って、プローブは、該 プローブの各々が特異的な発癌性HPV型を検出するために個別に使用すること もでき、また、複数のHPV型を同時に検出するために2つ以上のオリゴから成 るカクテルを使用することもできる。これは、約140bpの領域の全部、大半 部または一部を増幅させ、試験サンプル中の発癌性HPV型の少なくとも1つの 存在を判定するために増幅産物をプローブのカクテルに接触させるように設計し た増幅反応に特に有利である。これによって、単一の増幅反応で多数のHPV型 を検出する基盤が得られる。以下の表1は、本発明で提供されるオリゴの配列番 号と配列とそれらが特異的に検出する(1つまたは複数の)HPV型とを示す。 本文中に開示されたプローブは、デオキシリボ核酸(DNA)、リホ核酸(RN A)、または、非電荷の核酸類似体のような核酸類似体でよい。その非限定例は 、国際特許出願WO92/20702に開示されたペプチト核酸(PNA)、ま たは、米国特許第5,185,444号、第5,034,506号及び第5,1 42,047号に記載されたモルホリノ類似体である。これらのすべての特許の 記載内容は参照によって本明細書に含まれるものとする。このような配列は、現 在利用できる種々の技術を使用して常套的に合成できる。例えば、DNA配列は 、慣用のヌクレオチドホスホラミジット化学法及びApplied Biosy stems,Inc.,(Foster City,CA);DuPont,( Wilmington,DE);またはMilligen,(Bedford, MA)から得られる器具を用いて合成できる。また、所望の場合には、米国特許 出願第5,464,746号、第5,424,414号及び第4,948,88 2号に記載のような当業界で公知の方法を使用して配列をラベルで標識し得る。 これらのすべての特許の記載内容は参照によって本明細書に含まれるものとする 。 本文中で使用された“ラベル”なる用語は、検出可能な特性 または特徴を有する分子または部分を意味する。ラベルは、例えば放射性同位体 、蛍光体、化学発光体、酵素、コロイド粒子、蛍光微粒子などのような直接検出 可能なラベルでもよく、または、特異的結合成分のような間接検出可能なラベル でもよい。直接検出可能なラベルが、例えば基質、トリガー試薬、光などのよう なラベル検出用の追加成分を必要とする場合があることは理解されよう。間接検 出可能なラベルを使用する場合、これらのラベルは典型的には、“コンジュゲー ト”と組合せて使用される。コンジュゲートは典型的には、直接検出可能なラベ ルに付着または結合した特異的結合成分である。コンジュゲートを合成する結合 化学法は当業界で公知であり、例えば、特異的結合成分の特異的結合特性または ラベルの検出可能特性を破壊しない任意の化学的手段及び/または物理的手段を 包含する。本文中で使用された“特異的結合成分”なる用語は、一方の分子が例 えば化学的または物理的手段を介して他方の分子に特異的に結合するような結合 対を構成している成分、即ち異なる2つの成分を意味する。抗原と抗体のような 特異的結合対の他にも、特異的結合対の非限定例としては、アビジンとビオチン 、ハプテンとハプテン特異的抗体、互いに相補的なヌクレオチド 配列、酵素の補因子または基質と酵素、などがある。 一般に、本発明で提供されるプローブは、試験サンプル中の発癌性HPV型の 存在を検出するために、試験サンプルを本発明で提供される配列の少なくとも1 つにハイブリダイズ条件下で接触させ、HPVのターゲット配列と本文中で配列 4、配列5、配列7、配列8、配列10、配列11、配列13、配列14、配列 16、配列17、配列19、配列20、配列22、配列23、配列25、配列2 6、配列28、配列29、配列31、配列32、配列34、配列35、配列37 、配列38、配列40及び配列41によって示される配列の少なくとも1つとの ハイブリダイゼーションを検出することによって使用できる。公知の複数のハイ ブリダイゼーション検出方法を本発明に使用できる。その非限定例としては、ケ ル及び色素を使用する方法または例えばドットブロット法もしくは増幅反応を行 った後に1つまたは複数の本発明の配列に結合したラベルを検出する方法がある 。 本文中で使用された“試験サンプル”なる用語は、ターゲット配列を含有する 疑いのある任意のサンプルを意味する。試験サンプルは、生物ソースに由来でき 、(i)ソースから得られ たサンプルを直接使用してもよく、または、(ii)サンプルの特性を修飾する 前処理後に使用してもよい。即ち、試験サンプルを使用に先立って、例えば、細 胞を破壊する、固体材料から液体を調製する、粘性流体を希釈する、液体を濾過 する、液体を蒸留させる、液体を濃縮する、干渉成分を失活させる、試薬を添加 する、核酸を精製する、などの方法で前処理し得る。典型的には、試験サンプル は子宮頚部の掻取りサンプルまたは同様のサンプルでもよくまたはこれらに由来 するサンプルでもよい。 本文中で使用された“ターゲット配列”なる用語は、本発明で提供されるプロ ーブの1つで検出されるか、増幅されるか、検出及び増幅されるか、あるいは本 発明で提供されるプローブの1つに相補的である核酸配列を意味する。更に、タ ーゲット配列なる用語はときどきは一本鎖であるかのように使用されているが、 ターゲット配列が実際には二重鎖であることは当業者に理解されよう。 “ハイブリダイゼーション”または“ハイブリダイズ”条件は一般には、互い に相補的な核酸配列間のアニーリングまたは1つ以上の核酸配列のアニーリング 及び伸長を促進する条件で あると定義される。このようなアニーリングが、温度、イオン強度、配列の長さ 、相補性及び配列のG:C含量などの複数のパラメーターにかなり予測可能に依 存することは当業界で公知である。例えば、互いに相補的な核酸配列の環境の温 度を低下させることによってアニーリングか促進される。所与の任意の配列セッ トについて、融解温度即ちTmは複数の公知の手段のいずれかによって推定でき る。診断用途では通常は、融解温度に近い(即ち、温度差10℃以内の)ハイブ リダイゼーション温度を使用する。イオン強度または“塩”濃度も融解温度に影 響を与える。小さいカチオンはホスホジエステル主鎖の負電荷を中和することに よって二重鎖の形成を安定させ易いからである。典型的な塩濃度は、カチオンの 種類及び原子価に依存するが、当業者には容易に理解されよう。同様に、高G: C含量及び配列の長さの増加も二重鎖の形成を安定させることが知られている。 その理由は、A:T対の水素結合が2筒所しかないのに比べてG:C対は3筒所 に水素結合を有しているからであり、また、配列が長いほど配列を結合させる水 素結合の数が多いからである。従って、高G:C含量及び配列の長さの増加は融 解温度を上昇させ、これによってハイブリダイゼーション条件に 影響を与える。 所与の診断用途に使用するために配列を選択したとき、これらの配列のG:C 含量及び長さを知ることかできるので、それらの値に基づいてハイブリダイゼー ション条件を正確に決定できる。イオン強度は典型的には酵素活性に対して最適 化されるので、残った可変パラメーターは温度だけである。ハイブリダイゼーシ ョン温度は通常は、プライマーまたはプローブの融解温度Tmまたはこの温度に 近い値に選択される。従って、特定のプライマー、プローブ、または、プライマ ーとプローブとのセットに好適なハイブリダイゼーション条件は当業者の平均的 な知識の範囲内で得られる。 本発明で提供される配列はまた、当業界で公知の増幅手順による増幅プライマ ーとして使用され得る。このような反応の非限定例は、米国特許第4,683, 195号及び第4,683,202号に記載のポリメラーゼ連鎖反応(PCR) 、欧州特許公開EP−A−320,308に記載のリガーゼ連鎖反応(LCR) 、米国特許第5,427,930号に記載のギャップLCR(GLCR)である 。これらのすべての特許の記載内容は参照によって本明細書に含まれるものとす る。 好ましい実施態様によれば、プローブは、1995年8月14日出願の米国特許 出願第08/514,704号に記載の“オリゴヌクレオチドハイブリダイゼー ションPCR”(本文中では“OHPCR”とも呼ふ)増幅反応に使用される。 該特許出願の記載内容は参照によって本明細書に含まれるものとする。簡単に説 明すると、この好ましい方法で使用される試薬は、少なくとも1つ(好ましくは 2つ)の増幅プライマーと、少なくとも1つのプローブと、増幅反応を惹起する 他の試薬とから成る。 プライマー配列は、ターゲット配列(またはその相補配列)のコピーの伸長を プライムするために使用され、捕獲ラベルまたは検出ラベルによって標識されて いる。プローブ配列は、プライマー配列によって作製された配列にハイブリダイ ズするために使用され、典型的にはプライマー配列またはその正確な相補配列を 含まない配列にハイブリダイズする。プライマー配列と同様に、プローブ配列も 捕獲ラベルまたは検出ラベルによって標識されるが、但し、プライマーを捕獲ラ ベルで標識したときはプローブを検出ラベルで標識し、逆にプライマーを検出ラ ベルで標識したときはプローブを捕獲ラベルで標識する。検出 ラベルは前記に定義の“標識”と同義であり、“捕獲ラベル”は典型的には、伸 長産物及びこのような産物に結合しているプローブを他の増幅反応試薬から分離 するために使用される。(前記に定義したような)特異的結合成分はこの目的に 好適である。また、OHPCR法に従って使用されるプローブは好ましくは、ハ イブリダイゼーション条件下で伸長しないように3’端がブロックされている。 プローブの伸長を阻止する方法は当業界で公知であり、当業者によって選択され る。例えば、プローブの伸長をブロックする目的のためには、プローブの3’端 にリン酸基またはラベルを付加するだけで通常は十分であろう。 “増幅反応を惹起する他の試薬”または“核酸増幅試薬”は公知の試薬であり 、その非限定例は、ポリメラーゼ活性を有する酵素、マグネシウムのような酵素 の補因子、塩、ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド(NAD)、並びに、例 えばデオキシアデニン三リン酸、デオキシグアニン三リン酸、デオキシシトシン 三リン酸及びデオキシチミン三リン酸などのデオキシヌクレオチド三リン酸(d NTP)である。 OHPCR法は一般に、(a)核酸増幅試薬と、本発明で提供される1つまた は複数のプローブと、少なくとも1つの増幅 プライマーと、ターゲット配列を含有する疑いのある試験サンプルとから成る反 応混合物を形成する段階と、(b)ターゲット配列に相補的な核酸配列の少なく とも1つのコピーを作製するために混合物をハイブリダイゼーション条件で処理 する段階と、(c)プローブをターゲット配列に相補的な核酸配列にハイブリダ イズさせて、プローブとターゲット配列に相補的な核酸配列とのハイブリッドを 形成させる段階と、(d)サンプル中の少なくとも1つの発癌性HPV型の存在 の指標としてハイブリッドを検出する段階とから成る。上記方法の段階(c)の 前に、当業界で公知の反応混合物の熱サイクル処理によって段階(b)を複数回 反復できることは理解されよう。 上記方法によれば、プライマーとプローブと反応条件との選択に関しては、反 応混合物をハイブリダイゼーション条件下に配置したときにターゲット配列また はその相補配列のコピーがプローブのTmよりも高い温度で産生されるように、 プローブ配列がプライマー配列よりも低い融解温度を有するのが好ましい。この ようなコピーが合成された後、コピーを変性し、プローブとターゲットまたはそ の相補配列のコピーとのハイブリッドが形成され得るように混合物を冷却する。 変性温度からプロ ーブが一本鎖コピーに結合する温度まで極めて高速で温度を低下させるのが好ま しく(例えば8〜15分)、ポリメラーゼ活性を有する酵素がプライマー伸長に 活性である温度範囲では特に高速で温度を低下させる。このような高速冷却は、 プライマー/コピー配列のハイブリダイゼーションと伸長よりもコピー配列/プ ローブのハイブリダイゼーションを促進する。 コピー配列/プローブのハイブリッドを形成する場合、このようなハイブリッ ドを分離及び検出するためにコピー配列及びプローブに異なるラベル(即ち、捕 獲ラベル及び検出ラベル)を使用し得る。好ましくは、市販のAbbott L Cx(登録商標)器具操作方式(Abott Laboratories;Ab bott Park,IL)によって使用されるプロトコルに従って検出を行う 。 従って、この好ましい方法を参酌すれば、好ましい反応混合物は、1つまたは 複数の本発明のプローブと、配列3、6、9、12、15、18、21、24、 27、30、33、36及び39を有するターゲット配列のコピーの伸長をプラ イムするプライマーまたはプライマーセット(即ち、少なくとも1つのプライマ ー配列とプライマーの伸長産物に相補的な少なくとも1 つのプローブ配列)とを含む。配列1及び/または配列2は、本発明のプローブ とハイブリダイズするターゲット配列のコピーを作製するために好適な配列の代 表例である。 前述のように、別の実施態様によれば、少なくとも1つの発癌性HPV型が試験 サンプル中に存在するか否かを検出するために2つ以上のプローブから成るカク テルが使用される。最も好ましくは、カクテルは、本発明の全部のプローブがカ クテルの成分を構成する増幅反応混合物の成分である。これらのプローブは増幅 産物とハイブリダイズして複合体を形成し、複合体は次に、少なくとも1つの発 癌性HPV型か試験サンプル中に存在するか否かの指標として検出される。最も 好ましくは、本発明のカクテルは少なくとも配列37またはその相補配列である 配列38と、配列40またはその相補配列である配列41とを含有するであろう 。 本発明のプローブは、試験サンプル中の少なくとも1つの発癌性HPV型の存 在を検出するために有用なキットの一部として提供され得る。キットは、1つま たは複数の本発明の配列とポリメラーゼ活性を有する酵素とデオキシヌクレオチ ド三リン酸とを収容した1つまたは複数の適当な容器から成る。通常は 少なくとも1つの配列がラベルを有しているが、ラベルなしでも検出は可能であ る。 以下の非限定的実施例によって本発明を更に詳細に説明する。実施例 以下の実施例は、ターゲット配列と本発明で提供されるプローブとを増幅する プライマーを使用するヒトパピローマウイルス(HPV)の発癌性株の検出を示 す。これらのDNAプライマー及ひプローブは、配列1、配列2、配列4、配列 7、配列10、配列13、配列16、配列19、配列22、配列25、配列28 及び配列31、配列34、配列37及び配列40によって示されている。上記の プライマー及びプローブの全部がHPLのL1遺伝子中の1つの領域に特異的で ある。以下の実施例では、配列1及び配列2を、発癌性HPV型及び非発癌性H PV型の該領域に特異的なコンセンサス増幅プライマーとして使用する。発癌性 HPV16型のL1配列の一部分を配列3で示す。配列4は、発癌性HPV16 型の型特異的内部ハイブリダイゼーションプローブとして使用する。発癌性HP V18型のL1配列の一部分を配列6で示す。配列7は、発癌性HPV18型の 型特異的内部ハイブリダイゼーションプローブとして 使用する。発癌性HPV31型のL1配列の一部分を配列9で示す。配列10は 、発癌性HPV31型の型特異的内部ハイブリダイゼーションプローブとして使 用する。発癌性HPV33型のL1配列の一部分を配列12で示す。配列13は 、発癌性HPV33型の型特異的内部ハイブリダイゼーションプローブとして使 用する。発癌性HPV35型のL1配列の一部分を配列15で示す。配列16は 、発癌性HPV35型の型特異的内部ハイブリダイゼーションプローブとして使 用する。発癌性HPV39型のL1配列の一部分を配列18で示す。配列19は 、発癌性HPV39型の型特異的内部ハイブリダイゼーションプローブとして使 用する。発癌性HPV45型のL1配列の一部分を配列21で示す。配列22は 、発癌性HPV45型の型特異的内部ハイブリダイゼーションプローブとして使 用する。発癌性HPV51型のL1配列の一部分を配列24で示す。配列25は 、発癌性HPV51型の型特異的内部ハイブリダイゼーションプローブとして使 用する。発癌性HPV52型のL1配列の一部分を配列27で示す。配列28は 、発癌性HPV52型の型特異的内部ハイブリダイゼーションプローブとして使 用する。発癌性HPV56型のL1配列の一部分を配列30で 示す。配列31は、発癌性HPV56型の型特異的内部ハイブリダイゼーション プローブとして使用する。発癌性HPV58型のL1配列の一部分を配列33で 示す。配列34は、発癌性HPV58型の型特異的内部ハイブリダイゼーション プローブとして使用する。発癌性HPV59型のL1配列の一部分を配列36で 示す。配列37は、発癌性HPV59型の型特異的内部ハイブリダイゼーション プローブとして使用する。発癌性HPV68型のL1配列の一部分を配列39で 示す。配列40は、発癌性HPV68型の型特異的内部ハイブリダイゼーション プローブとして使用する。実施例1 HPVプライマー及びプローブの作製 A.L1コンセンサスプライマー ターゲット特異的コンセンサスプライマーは、発癌性HPV型及び非発癌性H PV型のHPV L1ターゲット配列をオリゴヌクレオチドハイブリダイゼーシ ョンPCRによって検出するように設計した。これらのプライマーは配列1及び 配列2で示される配列を有していた。標準オリゴヌクレオチド合成法を用いてプ ライマーを合成し、参照によって本明細書に含まれる 米国特許第5,424,414号に記載の標準シアノエチルホスホラミジット結 合化学法を用いて5’端をアダマンタンでハプテン化した。 B.L1 HPV型特異的プローブ 検出プローブは、増幅したHPV L1ターゲット配列にオリゴヌクレオチド ハイブリダイゼーションによってハイブリダイズするように設計した。これらの プローブは、HPV16型に対しては配列4、HPV18型に対しては配列7、 HPV31型に対しては配列10、HPV33型に対しては配列13、HPV3 5型に対しては配列16、HPV39型に対しては配列19、HPV45型に対 しては配列22、HPV51型に対しては配列25、HPV52型に対しては配 列28、HPV56型に対しては配列31、HPV58型に対しては配列34、 HPV59型に対しては配列37及びHPV68型に対しては配列40で示され る配列を有していた。プローブ配列7、10、22、25、28、31、34、 37及び40は、標準オリゴヌクレオチド合成法を用いて合成し、(参照によっ て本明細書に含まれる)米国特許第5,464,746号に記載の標準シアノエ チルホスホラミジット結合化学法を用いて5’端を2つ のカルバゾールでハプテン化し、3’端をリン酸でブロックした。プローブ配列 4、13、16及び19は、標準オリゴヌクレオチド合成法を用いて合成し、米 国特許第5,464,746号に記載の標準シアノエチルホスホラミジット結合 化学法を用いて3’端を2つのカルバゾールでハプテン化した。既知のHPV DNA標準に対して反応性を評価した。実施例2 HPV検出感度 Qiagenプラスミドキット(Qiagen Inc.,chatswor th,CA)を製造業者の指示通りに使用し、13種類の発癌性HPV型(HP V16型、18型、31型、33型、35型、39型、45型、52型、56型 、59型及び68型)をそれぞれ含むプラスミドを調製した。より詳細に説明す ると、各プラスミド毎に、該プラスミドを含む細菌培養物の各々を500mlの TB培地(1.2%のバクトートリプトン、2.4%のバクトー酵母エキス、0 .4%v/vのグリセロール、17mMのKH2PO4、72mMのK2HPO4、 50μg/mlのアンピシリン)で一夜増殖させた。細胞を遠心(4℃、6,0 00×gで10分)によって収集し、ペレッ トを10mlの50mMのトリス−HCl、50mMのEDTA、100μg/ mlのRNアーゼA(pH8.0)に再懸濁させた。次に、10mlの0.2N のNaOH、1%のSDSを再懸濁ペレットに添加し、得られた溶液を室温で5 分間インキュベートした。インキュベーション期間の終了後、10mlの3Mの KAc(pH5.5)を溶液に添加し、この溶液を次に氷上で20分間インキュ ベートした。インキュベーション後、細胞落屑を遠心(4℃、15,000×g で30分)によって混合物から除去し、得られた上清を、10mlの750mM のNaCl、50mMのMOPS、15%のエタノール、0.15%のトリトン (登録商標)X−100(pH7.0)で平衡させたQIAGEN−チップ50 0(Qiagen Inc.)に充填した。QIAGEN−チップ500を1. 0MのNaCl、50mMのMOPS、15%のエタノール(pH7.0)で2 回洗浄した後、DNAを1.25MのNaCl、50mMのMOPS、15%の エタノール、0.15%のトリトン(登録商標)X−100(pH8.5)で溶 出させた。0.7倍容量のイソプロパノールでDNAを溶出剤から沈殿させ、遠 心(4℃、15,000×gで30分)によって回収した。DNAペレッ トを15mlの低温70%エタノールで洗浄し、5分間風乾し、500μlのT Eバッファ(10mMのトリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン(トリス(登 録商標)、1mMのエチレンジアミン四酢酸(EDTA),pH8.0)に溶解 した。 アガロースケル電気泳動を用い、既知のDNA標準(直鎖状M13 rf D NA,New England Biolabs Beverly,MA)に比 較することによってHPVプラスミドを定量した。このために、標準及びHPV サンプルのSYBRグリーン1(Molecular Probes,Euge ne OR)蛍光をIS−1000ディジタル造影装置(Alpha Inno tech,San leandroCA)で測定し、HPVプラスミド濃度をM 13標準曲線から計算した。 精製したHPV DNAの個別の希釈セットを、実施例1に記載のHPVコン センサスプライマー(配列1及び2)及びHPV検出プローブ(HPV16型、 18型、31型、33型、35型、39型、45型、51型、52型、56型、 58型、59型及び68型のそれぞれに対する配列4、7、10、13、16、 19、22、25、28、31、34、37及び40) を用いてPCR増幅し検出した。PCR伸長は、10mMのトリス−HCl,p H8.3、50mMのKCl、0.5mMのEDTA、10μg/mlのウシ血 清アルブミン(BSA)及ひ0.04%のNaN3を用いて行った。Taqポリ メラーゼを3.75単位の濃度で使用し、ヌクレオチドは各々が最終濃度0.4 mMとなるように添加した。プライマーは各々0.5μMの濃度で使用し、プロ ーブは、HPV51型、52型、56型、58型及び68型に対しては3μMで 使用し、HPV18型及び31型に対しては4.5μMで使用し、HPV59型 に対しては6μMで使用し、HPV16型、33型、35型、39型及び45型 に対しては12μMで使用した。サンプルと同時に最終濃度7mMのMgCl2 を添加した。総反応容量0.2ml中に50μlのサンプルを用いて試験した。 サケ精巣DNAを陰性対照として用いてサンプルを重複試験した。 反応混合物をパーキン−エルマー480サーマルサイクラーで増幅させた。9 4℃で2分処理し、95℃で20秒/44℃で1.5分/72℃で1分のサイク ルを5回、次いで95℃で5秒/54℃で30秒/72℃で15秒のサイクルを 40回、次に72℃で4分処理するサイクル条件を使用した。反応混合 物を熱サイクル処理した後、混合物を97℃で2分間維持し、温度を4℃まで急 降下させることによってプローブオリゴハイブリダイセーションを完了させた。 反応生成物が4℃に達すると、Abbott LCx(登録商標)システム( Abbott Laboratories,Abbott Park,ILから 入手可能)で反応生成物を検出した。抗カルバゾール抗体で被覆した微粒子の懸 濁液と抗アダマンタン抗体/アルカリホスファターゼのコンジュゲート(いずれ もAbbott Laboratories,Abbott,Park,ILか ら市販されている)とをLCx(登録商標)と共に使用して、反応生成物を捕獲 し検出した。この実験で得られた平均値(カウント数/秒/秒;c/s/sで計 算)を表2に示す。この値は、種々の発癌性HPV型の検出感度が型次第で約1 03〜104のDNA分子に相当することを示す。 実施例3 HPV検出の特異性 実施例2で得られた13種類の発癌性HPV型のプラスミド以外に、12種類の 非発癌性HPV型(HPV6型、11型、13型、26型、32型、40型、4 2型、54型、55型、57型、61型及び66型)のプラスミドを調製した。 実施例2と同様にしてこれらのプラスミドからDNAを精製し、反応液あたり 108分子のDNAとなるように希釈した。実施例1に記載のHPVコンセンサ スプライマー(配列1及び2)とHPV検出プローブ(HPV16型、18型、 31型、33型、35型、39型、45型、51型、52型、56型、58型、 59型及び68型のそれぞれに対する配列4、7、10、13、16、19、2 2、25、28、31、34、37及び40)とを使用し、HPVコンセンサス プライマーによって産生された増幅産物を検出するために個々の反応物中で検出 プローブの各々を4nMの最終濃度で使用した以外は実施例2に記載の手順で希 釈DNAサンプルを増幅及び検出した。この実験から得られたデータを表3に示 す。これらのデータは、発癌性HPV型だけが特異的に増幅及び検出され非発癌 性のHPV型は反応しないことを示す。 表3の脚注:Onc=発癌性HPV型;Non−onc=非発癌性HPV型;負 記号(−)はLCx(登録商標)速度が120c/s/s未満であったことを表 す;nt=試験せず。 表3のデータは、発癌性HPVのプローブは、プローブの設計目的である検出 対象HPV型を特異的に検出することを示す。実施例4 臨床サンプル中のHPV検出 A.HPV LCx(登録商標)アッセイ及び市販のハイブリッド捕獲アッセイ を用いる臨床サンプル中のHPVの検出 98の臨床サンプル中の発癌性HPVの存在をDigeneのハイブリッド捕 獲アッセイ(Digene Diagnostics,Silver Spri ng,MD)によって試験し、実施例1に記載のHPVコンセンサスプライマー (配列1及び2)とHPV検出プローブ(HPV16型、18型、31型、33 型、35型、39型、45型、51型、52型、56型、58型、59型及び6 8型のそれぞれに対する配列4、7、10、13、16、19、22、25、2 8、31、34、37及び40)とを用いたHPV検出に比較した。サンプルを Digeneサンプルバッファに収集し、製造業者の指示に従って処理した。 サンプルの一部分を−70℃のエタノールで沈殿させ、ペレットを50μlの1 0mMのトリス、1mMのEDTA,pH8.0に再懸濁させた。10μlのこ のサンプルを次に、90μlの50mMのEPPS(N−〔2−ヒドロキシエチ ル〕ピペラジン−N’−〔3−プロパンスルホン酸〕,pH8.0(Sigma Chemical,Co.,St.Louis,MO)、14mMのMgCl2 に添加し、95〜100℃で10分間加熱した。15分間で室温に冷却後、( 上述のようにサンプル調製中にMgCl2を添加した以外は)実施例2と同様に してサンプルを総反応容量0.2mlで増幅し検出した。結果を表4に示す。 上記の表4で、98サンプル中の28サンプルが双方のアッセイでHPV陽性 であり、98サンプル中の48サンプルが双方のアッセイでHPV陰性であった 。Digeneアッセイでは陽性を示したがHPV LCx(登録商標)アッセ イでは陰性を示した2つのサンプルは、臨床サンプルを提供したジョ ン・ホプキンス大学で行った交互PCRアッセイでは陰性であると確認された。 20のサンプルがLCx(登録商標)アッセイではHPV陽性を示したかDig eneアッセイでは陽性とは認められなかった。これらの20サンプル中の16 のサンプルはジョン・ホプキンス大学のアッセイで陽性であることが確認された 。残りの4つのサンプルはLCx(登録商標)アッセイで再試験すると陽性を示 し、実施例3と同様の各プローブの個別反応によって発癌性の型であると判定さ れた。,この確認試験として、Digene陰性/LCx(登録商標)陽性の1 4サンプルについて、これらのサンプルを1:10から1:1000まで10倍 ずつ系列希釈し、これらの希釈物をLCx(登録商標)フォーマットで試験した 。これらの14のサンプル全部が1:1000の最大希釈度で検出された。 B.生検で確認された癌標本中のHPVの検出 生検で確認された癌患者から38のサンプルを採取した。これらのサンプル中 の発癌性HPVの存在をDigeneのハイブリッド捕獲アッセイ(Digen e Diagnostics,Silver Spring,MD)によって試 験し、実施例1に記載のHPVコンセンサスプライマー(配列1及び2)と HPV検出プローブ(HPV16型、18型、31型、33型、35型、39型 、45型、51型、52型、56型、58型、59型及び68型のそれぞれに対 する配列4、7、10、13、16、19、22、25、28、31、34、3 7及び40)を用いたHPV検出に比較した。サンプルをDigeneサンプル バッファに収集し、製造業者の指示に従って処理した。サンプルの一部分を−7 0℃のエタノールで沈殿させ、ペレットを50μlの10mMのトリス、1mM のEDTA,pH8.0に再懸濁させた。3μlのサンプルを、97μlの10 mMのトリス,pH8.0、14mMのMgCl2に希釈し、95〜100℃で 10分間加熱した。15分間で室温に冷却後、(上述のようにサンプル調製中に MgCl2を添加した以外は)実施例2と同様にしてサンプルを総反応容量0. 2mlで増幅し検出した。結果を表5に示す。 双方のアッセイは38の癌標本中の18サンプルで発癌性HPVを検出し、3 8サンプル中の5つのサンプルが双方のアッセイで陰性であった。これらの5つ のサンプルはジョン・ホプキンス大学で行った交互PCRアッセイでもHPV陰 性であることか確認された。15の癌標本は、LCx(登録商標)アッセイでは 発癌性HPV含有が認められたがDigeneアッセイでは陰性であった。しか しながらDigene試験は、LCx(登録商標)陽性/Digene陰性の1 5のサンプルで検出された2つのサブタイプ(HPV39型及び58型)に対す るプローブを含まないことに留意すべきである。 C.生検で確認された進行段階の子宮頸部上皮間新生物標本中のHPVの検出 生検で確認された進行段階の子宮頸部上皮間腫瘍(H−CIN)の患者から22 のサンプルを採取し、実施例4.B.で前述したように準備し試験して、発癌性 HPVの検出についてHPV LCx(登録商標)アッセイをDigeneのハ イブリッド捕獲アッセイに比較した。結果を表6に示す。 双方のアッセイは22のH−CIN標本中の10の標本中で発癌性HPVを検出 し、22サンプル中の3つのサンプルが双方のアッセイで陰性を示した。これら の3つのサンプルは、ジョン・ホプキンス大学の交互PCRアッセイでもHPV 陰性であることが確認された。9つのH−CIN標本がLCx(登録商標)アッ セイで発癌性HPV含有と認められたが、Digeneアッセイでは陰性であっ た。双方のアッセイ結果が一致しないこれらの9つのサンプルのうちの2つのサ ンプルはDigeneアッセイで試験できないHPV型(HPV58型)を含ん でいたことに留意されたい。 本発明を特定の実施態様について詳細に記載したが、これらの実施態様に本発 明の要旨及び範囲を逸脱しない種々の変更及び修正が可能であることは当業者に 明らかであろう。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ゴルゾウスキ,ヤセク・ジエイ アメリカ合衆国、イリノイ・60073、ラウ ンド・レイク・パーク、ノース・リンデ ン・ドライブ・210 (72)発明者 ホエンル,ロバート・ジエイ アメリカ合衆国、イリノイ・60014、クリ スタル・レイク、テインバー・ヒル・ドラ イブ・97 (72)発明者 ムーア,ジエニフアー・ジエイ アメリカ合衆国、イリノイ・60614、シカ ゴ、ノース・セミナリー・2520、アパート メント・1

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.試験サンプル中の発癌性HPV16型、18型、31型、33型、35型、 39型、45型、51型、52型、56型、58型、59型及び68型の少なく とも1つの型の存在を検出するオリゴヌクレオチドカクテルであって、前記カク テルが、配列4、配列5、配列7、配列8、配列10、配列11、配列13、配 列14、配列16、配列17、配列19、配列20、配列22、配列23、配列 25、配列26、配列28、配列29、配列31、配列32、配列34、配列3 5、配列37、配列38、配列40及び配列41から成るグループから選択され た少なくとも2つのプローブを含むことを特徴とするオリゴヌクレオチドカクテ ル。 2.前記少なくとも2つのプローブの一方が、配列37、配列38、配列40及 び配列41から成るグループから選択されることを特徴とする請求項1に記載の カクテル。 3.配列4、配列5、配列7、配列8、配列10、配列11、配列13、配列1 4、配列16、配列17、配列19、配列20、配列22、配列23、配列25 、配列26、配列28、 配列29、配列31、配列32、配列34、配列35、配列37、配列38、配 列40及び配列41から成るグループから選択されたプローブ。 4.試験サンプル中の発癌性HPV型の存在を検出する方法であって、 (a)前記試験サンプルを少なくとも1つの請求項3に記載のプローブに接触 させる段階と、 (b)前記試験サンプル中の発癌性HPV型の存在の指標として前記プローブと 発癌性HPV型ターゲット配列とのハイブリダイゼーションを検出する段階とか ら成る方法。 5.前記オリゴヌクレオチドが標識されていることを特徴とする請求項4に記載 の方法。 6.前記試験サンプルを少なくとも2つのプローブから成るプローブカクテルに 接触させることを特徴とする請求項4に記載の方法。 7.前記少なくとも2つのプローブが配列37及び配列40を含むことを特徴と する請求項6に記載の方法。 8.試験サンプル中の少なくとも1つの発癌性HPV型の存在を検出する方法で あって、 (a)核酸増幅試薬と、発癌性HPVターゲット配列を増幅させる少なくとも 1つの増幅プライマーと、発癌性HPV型ターゲット配列を含有する試験サンプ ルと、少なくとも1つの請求項3に記載のプローブとから成る反応混合物を形成 する段階と、 (b)前記混合物を前記ターゲット配列に相補的な少なくとも1つの核酸配列 を生じさせるハイブリダイゼーション条件で処理する段階と、 (c)前記プローブを前記ターゲット配列に相補的な前記核酸にハイブリダイ ズさせて前記プローブと前記核酸とから成るハイブリッドを形成させる段階と、 (d)前記ハイブリッドを前記サンプル中の少なくとも1つの発癌性HPV型 の存在の指標として検出する段階とから成る方法。 9.前記プローブが捕獲ラベルで標識されており、前記プライマーが検出ラベル で標識されていることを特徴とする請求項8に記載の方法。 10.前記プローブが検出ラベルで標識されており、前記プライマーが捕獲ラベ ルで標識されていることを特徴とする請求項 8に記載の方法。 11.(a)少なくとも1つの請求項3に記載のプローブと、 (b)増幅試薬とから成るキット。
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