JP2001502168A - 製品、その製造方法およびその使用方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 本発明は微結晶植物性ステロールを含む製品、粉砕により該製品を製造するための方法、および食品製造のために該製品を使用する方法に関する。本発明はまた微結晶植物性ステロール含有製品を使用して製造された製品にも関する。好ましくは上記製品は、甘味剤、微結晶植物性ステロールおよび適当な漿果または果実の組合せをベースとするスプレッドである。

Description

【発明の詳細な説明】 製品、その製造方法およびその使用方法 発明の分野 本発明は微結晶植物性ステロールを含む製品、粉砕により該製品を製造するた めの方法、および食品製造のために該製品を使用する方法に関する。また本発明 は、微結晶植物性ステロールを含む上記製品を使用することにより製造された製 品にも関する。好ましい上記製品は、甘味剤、微結晶植物性ステロールおよび適 当な漿果または果実の組合せをベースとするスプレッドである。 背景 植物性ステロールのコレステロール低下効果は１９５０年代から公知であり、 従って当該分野の文献はコレステロール濃度に及ぼす植物性ステロールの陽性効 果に関する幾つかの報告を含む。新しい報告は、例えば、Heinenmann等による調 査，Eur．J．Clin．Pharmacol．40(Suppl.1),1991，59-63であって、腸内灌流技 術を使用することによる腸におけるコレステロールの吸収に及ぼすシトスタノー ルおよびシトステロールの効果に関するものを含む。シトスタノールはコレステ ロール吸収を８５％程度減少させ、そしてシトステロールは吸収を５０％減少さ せることが発見された。 それにもかかわらず、例えばその入手の困難さ、およびそれに伴う価格の高さ のため、植物性ステロールの使用はあまり広範囲にわたるものではなかった。最 も大きな問題点の１つは植物性ステロールの溶解性の乏しさであり、それらは水 に溶解できず、そして油脂にもほとんど溶解できない。植物性ステロールの油脂 −可溶体、例えば脂肪酸エステルを形成することにより、そして油脂に関してそ れらを使用することにより、溶解性の問題点を解決するための努力がなされてき た。 脂肪酸エステルの製造方法の例は、EP 195,311(Yoshikawa Oil& Fat Co.，Ltd .)に開示された方法であり、これは水溶液または含水有機溶媒中リパーゼまたは コレステロールエステラーゼの存在下で植物性ステロールおよび１４ないし３ ２個の炭素原子を有する分子鎖状の脂肪族第一または第二アルコールを脂肪酸ま たは脂肪酸エステルと反応させる方法である。DE 2,035,069（Procter & Gamble Co.）は、触媒として過塩素酸を使用したアシル化反応による植物性ステロール のカルボン酸エステルの製造を開示している。そして、次いで得られた植物性ス テロールエステルを料理用またはサラダ油に添加し、コレステロール濃度を減少 させる油を製造する。 WO 92/19640（Raision Margariini Oy）は、インターエステル化触媒の存在下 でβ−シトスタノール混合物を脂肪酸エステルまたはエステル混合物でエステル 化させることにより製造したβ−シトスタノール脂肪酸エステルを開示している 。得られた脂肪酸エステルを、油脂を含む製品において油脂または油の一部とし て使用することが提案され；好ましい態様は食用油脂へ該エステルを添加するこ とである。この文献は比較として、菜種油に乳化されたβ−シトスタノールの漿 液中コレステロール濃度に及ぼす効果も開示している。この結果は統計上大きい ものではなく、この文献に記載されたβ−シトスタノールエステルの効果と比較 して、これは取るに足らないものであると考えられている。 EP 289,636（旭電化工業株式会社）は、乳化または溶解されたステロール組成 物に関するものであり、ここではスクロースおよび／またはポリグリセロール脂 肪酸エステルを含むポリヒドロキシ化合物の水溶液中に、またはこれらの脂肪酸 エステルを含む液体ポリヒドロキシ化合物中に、ステロールを乳化または溶解す る。この文献は、ステロールを溶解するために溶媒、例えば油脂または油を使用 しないことを開示している。しかしながら、上記組成物は、ステロールの１重量 部に対して０．５ないし１０重量部の量で使用されるスクロースおよび／または ポリグリセロール脂肪酸エステルを必須成分として含んでいる。上記製品は、例 えば食品、化粧品、薬品および農薬中で安定であり、そして有用であると記載さ れている。これらの最終製品は、あまり詳細に記載されていない。 US 5,244,887（Straub）は、植物性スタノールを含む食品添加剤を開示してい る。該スタノールは、シトスタノール、クリオナスタノール、２２，２３−ジヒ ドロブラスシカスタノール、カンペスタノール、およびそれらの混合物を含む。 食品添加剤を製造するために、スタノールと溶解剤、酸化防止剤および分散剤を 混合することにより、スタノールの溶液、懸濁液または乳化液を製造する。好ま しい製品は、約７４．８％の植物性油、約１．２％のトコフェロールおよび約２ ５％のスタノールからなる組成物である。上記添加剤は、コレステロールを含む 食品、例えば肉、卵および乳製品に添加され、そしてその目的はこれらの食品か らコレステロールの吸収を防ぐことである。 このように、当該分野の背景は、ステロールから油脂可溶誘導体を形成するこ とにより植物性ステロールの溶解性を向上させること、およびそれに伴う植物性 ステロールの使用範囲を向上させることに対する努力を記載する；植物性ステロ ールおよび前述の誘導体は、油脂または油脂成分に溶解または乳化され、そして それらを添加剤として油脂含有食品中で使用し、これらの食品からのコレステロ ールの吸収を防ぐ。 本発明の説明 本発明の目的は、それ自体で有用であり、有害な添加剤なしで、簡単そして経 済的な方法で製造することができる植物性ステロールの、そのような形状を提供 することである。 本発明により、結晶植物性ステロールの代わりに微結晶植物性ステロールを使 用することにより、これらの目的は達成される。 従って、本発明は、結晶植物性ステロールを含む製品に関し、該製品は植物性 ステロールが微結晶状態であることを特徴とする。 微結晶植物性ステロールを含む本発明の製品の容量平均粒径は３５μｍより小 さく、好ましくは３０μｍより小さく、そしてより好ましくは２５μｍより小さ く、例えば２０ないし２３μｍである。容量平均粒径は、最も好ましくはこれら の値より非常に低く、例えば約４ないし１５μｍ、特に５ないし１０μｍである 。容量平均粒径が約１０ないし２０μｍである場合、好ましくは多くても１５％ の粒子が３０μｍを超える径を有する。 本発明に従って微結晶植物性ステロールの形状に粉砕された植物性ステロール 、ならびに粉砕されておらず、そして参照物質として使用される結晶植物性ステ ロールの粒径および容量分布を、それぞれ図１および図２に示す。分析は、少量 の界面活性剤が添加された水溶液中でパマス(PAMAS)法により行った。本発明に よ る微結晶植物性ステロール（実施例３）および未処理の結晶植物性ステロールの 間の差は非常に明白である。未粉砕試料の粒径および容量分布は非常に幅広いも のであり、非常に小さな粒子および非常に多量の大きな粒子の両方を含んでおり 、これは食品への結晶植物性ステロール自体の添加を妨げ、そしてこれは技術的 な問題ならびに味および構造上の問題の両方を引き起こす。つまり、明白に本発 明の微結晶植物性ステロールはより均一であり、そして実質的により少ない大き な粒子が含まれている。 ここで、植物性ステロールはコレステロール濃度を減少させるフィトステロー ルを示す。植物性ステロールは好ましくは、β−シトステロール、例えば２４− エチル−５−コレステン−３β−オール、または特にその硬化体であるβ−シト スタノール、例えば２４−エチル−５α−コレステン−３β−オールである。他 の適当な植物性ステロールは、例えばカンペスタノールおよびクリオナスタノー ルを含む。市販で入手可能な植物性ステロールは、しばしば植物性ステロールの 混合物であり、これもまた本発明による使用に適している。 微結晶植物性ステロールは、本発明による粉砕により形成され得る。 従って、本発明は、結晶植物性ステロールを含む製品を製造するための方法に も関し、該方法は結晶植物性ステロールが微結晶の形状に粉砕されることを特徴 とする。 粉砕は、乾式製粉および湿式製粉として、両方で行うことができる。乾式製粉 は、例えばカウンタージェット粉砕機を使用して実行することができ、この中で 粒子はキャリアガス、代表的には空気中で流動化され、そして粉砕されるべき粒 子が高速度で衝突するために導入される。粉砕機は好ましくは、粉砕された材料 を種々の粒径を有するフラクションへ分級する分級機からなる。乾式製粉を実行 するために、物理的エネルギーをベースとした他の製粉装置を使うことも可能で ある。摩擦力の使用をベースとしたミルにおいて、例えばボールミルにおいて、 乾式製粉を行うことも可能である。湿式製粉は、好ましくは前述の摩擦力の使用 をベースとした型のミルにおいて行う。製粉で使用されるパラメーターは、使用 される製粉装置の構造および粉砕される物質または混合物により決定される。 結晶植物性ステロール自体または植物性ステロールおよび他の成分、例えば適 当な混入物の混合物で、粉砕を実行することができる。本発明により、粉砕は好 ましくは植物性ステロールおよび甘味剤の混合物で行われる。 甘味剤は、例えば通常の糖、例えばスクロース、グルコースまたはフルクトー ス、糖の水溶液、澱粉シロップ、イソグルコース、イソマルトース、糖アルコー ル、例えばソルビトール、ラクチトールまたはキシリトールであってよい。糖を ビルダーおよび甘味剤の混合物に置き換えることも可能である。ビルダーはポリ デキストロースまたはイヌリンであってよく、そして甘味剤は強度の甘味料、炭 水化物系甘味料またはそれらの混合物であってよい。甘味剤の量は、使用される 方法および所望の最終製品に依存して変化され得る。甘味なスプレッドでは、甘 味剤および植物性ステロールは通常、約０．５：９．５ないし９．５：０．５、 好ましくは約３：７ないし９：１、最も好ましくは約４：６ないし６：４、そし て特に１：１の比率で使用される。上記スプレッドは常に甘味剤を含むわけでは ない。ビルダーとしての糖の役割を、甘味の、および他のスプレッドにおいて、 他のビルダーと置き換えることができる。本発明により、低い糖含量を有するか 、または糖を含まない油脂含有スプレッド、例えばマーガリン、チーズスプレッ ド、ペースト等にも微結晶植物性ステロールが含まれ得る。 本発明により、粉砕に加えて分離均一化工程を行うことができる。該均一化工 程を、粉砕の前および後のどちらでも行うことができる。本発明により、また該 均一化工程は好ましくは、植物性ステロールおよび他の成分の混合物で行う。 本発明の好ましい態様では第一に、植物性ステロールおよび液体層、例えば水 または水溶液の非均一混合物または懸濁液を形成する。これは、例えば好ましく は高い混合速度でのブレンダーで混合することにより、および／または大剪断力 を使用することにより、均一な前懸濁液(presuspension)に変換される。乾燥物 質含量および液体層の粘度がより高いことは前懸濁液の均一性に関して好ましい 。従って、純粋な水の代わりに糖含有シロップで前混合物（premixture）を製造 することが好ましい。最も好ましくは、少なくとも６５％の乾燥物質含量を有す る液体糖または糖シロップを使用する。植物性ステロールの比率は好ましくは、 乾燥物質含量を基準として１０％またはそれ以上であり、特に５０％程度である 。本発明に関して、植物性ステロールおよび糖を含むシロップを効果的に混合し た 場合、家庭用ブレンダーで２０分間の処理後、植物性ステロールの結晶は完全に 湿潤し、そして長期間の貯蔵期間後ですらも結晶の固まりは形成されないという ことが見出された。 懸濁液中の植物性ステロール結晶を微結晶に粉砕する粉砕処理を、その後、懸 濁液に受けさせる。例えば、この目的にはボールミルが適当であり、上述で述べ た通りである。 本発明の第二の好ましい態様は、特に大規模な製造において、好ましくは植物 性ステロールおよび混入物、例えば甘味剤の混合物で粉砕を最初に行う。粉砕さ れた混合物も均一化または懸濁化され得る。 本発明に従い、主に機械的処理が行われ；エステル化は行われず、そして他の 誘導体のどちらも製造されず、そして溶媒または他の非食用の混入物は要求され ない。本発明による方法は、化学的な方法よりもはるかに単純であり、そして製 品は溶媒、触媒または混入物の有害な残渣をいずれも含まない。従来技術の方法 による高い溶解性を生じさせる誘導体は、分解したときに有機体に対して非常に 乏しい溶解性を有するステロールを放出し、そしておそらく沈澱の危険を引き起 こす。本発明により微結晶植物性ステロールが使用された場合、溶解性における このような大きな変化は起こらない。 本発明による微結晶植物性ステロールを含む製品は、コレステロール低下効果 を有する。本発明の製品自体を使用することもできる。コレステロール低下製品 、例えば機能性食品、自然製品および医薬品の成分として使用することも可能で ある。油脂または水溶液中に均一化された微結晶植物性ステロールは、特に他の コレステロール低下食品の製造において使用するために適当であり、ステロール の加工の程度が該工業に適しており、そして使用の間には加工の問題は発生しな い。 本発明に従って食品に微結晶植物性ステロールを添加した場合、該植物性ステ ロールは最終製品の構造、味または食感に対して有害な影響を持たない。植物性 ステロールに関して以前に報告された不愉快な味または後味はなかった。 従って、更に本発明は、コレステロール低下剤として微結晶植物性ステロール を含む製品を使用すること、および食品製造のためにそれを使用することにも関 する。 本発明は、他の慣用の成分に加えて本発明による微結晶植物性ステロールを含 むコレステロール低下食品も提供する。 甘味剤、微結晶植物性ステロールおよび適当な漿果または果実の組合せをベー スとするスプレッドは、好ましいコレステロール低下食品として本発明に開示さ れる。どのような技術的な問題もなく微結晶植物性ステロール自体を製品中で使 用することが可能であるということが、本発明に関して提供された。知覚的な評 価により決定することができ、そして味または構造に関する製品における問題は ない。同様の方法で油脂として、またはマーマレードとして上記製品を、例えば パンで、または他のパン製品で使用することが可能である。上記製品は、バター またはマーガリンの使用を置き換えることができ、そしてそれはそれらに関して 幾つかの有利な特徴を有する。 植物性ステロールのために、上記製品はコレステロール低下効果を有する。無 油脂であるが、非油脂のスプレッドをパンに塗るので、上記製品の使用はまた直 接的に脂肪の全吸収量を減少させる。同時に、特に固化した油脂の使用を減少さ せることができる。従って、エネルギーの全吸収量の脂肪および塩の比率は減少 し、これは漿液コレステロール濃度および血圧に対して望ましいことである。上 記スプレッドはバターまたはマーガリンの半分より少ないエネルギー含有量を有 し、そして４０％の脂肪含有量を有する軽い油脂より２５ないし３０％少ないエ ネルギーを有するため、上記製品は食事をより軽いものにする。油脂は通常約０ ５ないし１．５％の塩を含むのに対し、塩の添加は少しも要求されないので、上 記製品の使用は塩の吸収も減少させる。塩、特にナトリウムの吸収量を減少させ ることは、よく知られているように、健康に関して高く望まれることである。油 脂と比較すると、上記製品はまた明白により長い貯蔵寿命を有する。 本発明による好ましいスプレッドの甘味料成分は慣用の糖であってよく、例え ばスクロース、例えば通常のグラニュー糖の形状で、グルコースまたはフルクト ース、あるいは特別な糖、例えばゼリー化剤および／または防腐剤を含む保存糖 である。所望であれば、甘味料成分は、糖またはいくつかの糖の水溶液、いくつ かの糖の混合物であってよく、またはそれは部分的に、糖の精製の間に得られた 製品あるいは特別に製造された製品、例えば液体糖、糖シロップまたはそれらの 混合物からなり得る。本発明の製品の甘味料成分またはその一部は、所望により 、他の甘味剤に加えて、例えば澱粉シロップ、イソグルコース、ポリオール、例 えばソルビトールまたはキシリトール、ポリデキストロースまたは強度の甘味料 であってもよい。 本発明による好ましいスプレッドのための適当な漿果は、例えばイチゴ、ブル ーベリー、ボイセンベリー(boysenberry)、リンゴンベリー(lingonberry)、グー スベリー、キイチゴ、ブラックベリーおよび干しブドウを含む。適当な果実の例 は、例えば、オレンジおよび他の柑橘系果実、アプリコット、リンゴ、桃、プラ ムおよびサクランボを含む。本発明によるスプレッドも、種々の組合せの漿果お よび／または果実を含み得ることは明白である。 上述で記載されたように、いくつかの種々の植物性ステロールまたは植物性ス テロールの混合物から、植物性ステロールを選択することができる。好ましいス テロールはβ−シトステロールおよび特にβ−シトスタノールである。 所望により、通常の添加剤および他の添加剤、例えばゼリー化および濃化剤、 防腐剤、酸味調整剤、香料、芳香剤等を上記製品に補足することができる。 従って、本発明によるスプレッドは、例えば以下の成分を有し得る。 果実および／または漿果 ２０ないし６０％ 甘味剤 ２０ないし６０％ 植物性ステロール ０．５ないし１０％ ゼリー化剤 ０ないし５％ 防腐剤 ０ないし０．１％ 水 １００％まで加える。 好ましくは上記製品は、約３０ないし５０％、好ましくは４０ないし４８％の 果実および／または漿果、および約３０ないし５５％、最も好ましくは約４０な いし５０％の甘味剤を含む。好ましくはペクチンをゼリー化剤として使用するこ とが可能である。防腐剤は通常の防腐剤であってよく、例えばカリウムソルベー トである。所望により、他の通常の添加剤、例えば酸味調整剤としてクエン酸を 製品に補足することも可能である。製品の成分および製造方法を変えることによ り、スプレッドを例えばジャム、マーマレードまたはゼリーの形状で製造するこ とも可能である。対応する方法において、本発明による微結晶植物性ステロール により飲料、例えば甘美な飲料を製造することも可能である。 通常、約０．１ないし２％、好ましくは０．２ないし１％、最も好ましくは０ ．４ないし０．６％の量で、微結晶植物性ステロールを含む本発明の製品におい てペクチンを使用することにより、植物性ステロールのコレステロール低下効果 を増加させることも可能である。植物性ステロールの効果を強化することに加え て、ペクチンも製品の構造に対して陽性の効果を有する。本発明による好ましい スプレッドに含まれる漿果および／または果実も先天的にペクチンを含むことも 注目に値する。 漿果または果実を糖みつ、例えば微量成分を含む糖シロップ、または糖シロッ プおよび澱粉シロップの混合物で置き換えることにより、甘味剤、植物性ステロ ールおよび適当な漿果または果実の組合せをベースとする本発明によるスプレッ ドに相当する製品を製造することも可能である。所望により、濃化剤を製品に補 足することも可能である。微結晶植物性ステロールを含み、そして糖みつをベー スとした本発明による製品の構造は蜂蜜またはピーナツバターに相当し、そして 上述に記載された漿果または果実をベースとしたスプレッドの利点の全てを有す る。 糖および種々の甘味製品、例えば少量のゼリー化剤および／または防腐剤を含 む特別な糖を使用することも可能であり、そしてジャム製造のために、または製 パンのために、本発明に従って微結晶植物性ステロールをそこに添加することに より相当する機能性コレステロール低下甘味製品を製造することが可能である。 本発明によるコレステロール低下食品はまた、種々の糖含有製品、および本発明 による微結晶植物性ステロールが添加されたスパイス−糖混合物を含む。 甘味剤および微結晶植物性ステロールを含む本発明による他の機能的な製品の 例は種々の菓子、例えばマーマレード、チョコレート、シュガーキャンディーお よびチューインガム；甘美な飲料および他の飲料；牛乳または果実をベースとし た種々のデザート、例えばプリンおよびクリーム；ヨーグルト、サラダドレッシ ング、例えばマヨネーズ等を含む。 甘味剤からなる本発明による機能的な製品の糖含有量は約１ないし９９％であ ってよく、好ましい製品では約４５ないし９５％であり得る。本発明による機能 的な甘味料製品は約０．５ないし１５％、好ましくは約１ないし１０％の植物性 ステロールを含む。しかしながら、この明細書に記載された全ての他の数に関す る値として、これらの値は傾向を定着させるだけの値であるということが理解さ れるべきである。本発明により、従って、所望の効果を達成するために十分であ り、そして最終製品の構造または味に対して陰性の影響を持たない全量を使用す ることが可能である。 本発明による微結晶植物性ステロールを添加の甘味剤なしで製造し、そして使 用することも可能である。従って、他の微結晶植物性ステロールを含むコレステ ロール低下食品の全ても本発明の範囲内に入る。それらは特に、油脂をベースと し、そして微結晶植物性ステロールを含む製品を含み、例えば微結晶植物性ステ ロールを含む植物性油および／または油脂あるいは動物性油脂あるいはその混合 物である。微結晶植物性ステロールを、それ自身で、ならびに植物性ステロール および甘味剤の混合物として、油脂含有食品、例えばソフトマーガリンおよび製 パン用マーガリンまたはマヨネーズとよく混合する。室温で均一な混合物を製造 することも簡単である。微結晶植物性ステロールを、それ自身で、ならびに例え ば甘味剤、油脂、小麦粉または他の適当な成分との混合物として、パン製品およ び／またはその製造に使用される製品に添加することも可能である。 本発明によるコレステロール低下食品の最も重要な利点は、植物性ステロール がそのような使用しやすい形状で消費者にもたらされることである。 本発明によるコレステロール低下食品は、所望により適当な工程で均一化され た所望の量の微結晶植物性ステロールを添加することにより、相当する慣用の製 品と同様の方法で製造される。 本発明による微結晶植物性ステロールは、すでに記述した通り、医薬品として 使用するためにも有用である。これらの製品はまた、所望により適当な工程で均 一化された所望の量の微結晶植物性ステロールを添加することにより、当該分野 で慣用である方法で製造される。 以下に示す実施例により、本発明を詳細に説明する。実施例は本発明を描写す るためだけに提供されるものであって、本発明の範囲を制限すると考えられるべ きではない。 実施例１ 均一化された微結晶植物性ステロールの製造 １５０ｇのシトスタノール(Kaukas Oy)をそれ自体で、２３１０ｇのネステ（N este）65シロップ(Porlkkalan Sokeripuhdistamo Oy)に添加した。混合物をブレ ンダー(Braun，タイプ4259)により３０分間均一化させ、その後、該懸濁液を大 きな磁器製ボールミルで１７時間粉砕した。 実施例２ 均一化された微結晶植物性ステロールの製造 ５０ｇのシトスタノールをそれ自体で、６５０ｇのネステ(Neste)77シロップ （Porkkalan Sokeripuhdistamo Oy）に添加した。混合物を均一化させ、ブレン ダー(Braun，タイプ4259)により３０分間、前懸濁液を生成させ、その後、該懸 濁液を大きな磁器製ボールミルで１７時間粉砕した。 実施例３ 微結晶植物性ステロールの製造 ２０ｋｇのシトステロール(Kaukas Oy)をそれ自体で、１８０ｋｇのスクロー スに添加し、そして混合物を分級機を用いた乾式タンブリング製粉機（Oy Finnp ulva Ab，製粉機FP3P，分級機FPC15R）によりジェット−粉砕させた。キャリア ーガスは温度６３℃および２．４バールの供給圧力を有する空気であった。 実施例４ 微結晶植物性ステロールの製造 ４５３０ｇのシトスタノールをそれ自体で、分級機を用いた乾式タンブリング 製粉機（Micropulva）によりジェット−粉砕させた。キャリアーガスとして空気 を使用した。第一工程で得られた約５００ｇの粗留分を製粉機に戻し入れ、非常 に粒子状である製品が得られるまで振動させる。 実施例５ 微結晶植物性ステロールの製造 ４１００ｇのシトスタノールを使用して実施例４を繰り返した。第一工程で、 １２５０ｇの粗留分が得られ、そして次いで粉砕のために戻し入れ、同時に供給 速度および空気流を増加させた。 実施例６ 均一化された微結晶植物性ステロールの製造 実施例３に従って製造され、そして２００ｇのシトステロールおよび１８００ ｇの糖を含む２０００ｇの微結晶粉末を、１０７７ｇの水および２００ｇの糖と 混合し、そしてブレンダー（Braun，タイプ4259）により３０分間ブレンドする ことにより本質的に均一な懸濁液が形成された。 実施例７ 均一化された微結晶植物性ステロールの製造 実施例３に従って製造された２０００ｇの微結晶シトステロール−糖粉末を、 ５３８ｇの水を添加した２６０ｇのネステ(Neste)77（Porkkalan Sokeripuhdist amo Oy）の糖液体に添加し、上述に記載の方法でブレンダーにより本質的に均一 な懸濁液が形成された。 実施例８ 漿果をベースとしたスプレッド 以下の基礎的な調理法に従って、塗り広げるための朝食用マーマレード型の製 品を製造した。 ｇ 水 ２００ イチゴ ５００ 甘味剤 ５００ ペクチン ６．１（＋３０ｇの糖または水） カリウムソルベート（２０％） ６．５ クエン酸（５０％） ７．８ イチゴをすりつぶし、つぶしたイチゴおよび水を混合し、そして混合物を数分 調理した。少量の糖および／または熱い水に混合したペクチン（ＬＭ）を混合物 に添加し、これを数分間加熱した。次いで、実施例１に従って製造した８２０ｇ のシトスタノール−液体糖混合物を添加し、そして数分間調理を続けた。酸味調 整 剤および防腐剤（所望により、これらの１つ、または両方を省略することができ る）を混合物に添加した。更に重量が１１５０ｇになるまで混合物を調理し、そ の後、生成物を６０℃まで冷却し、そして例えは、つぼ、またはそれを保管する ための容器に詰めた。 感覚的な評価では、上記スプレッドは優秀な構造および味を有していることが 見出された。しかしながら、審査員の数名は、食感が若干ザラザラしていること を発見した。 実施例９ 漿果をベースとしたスプレッド 実施例８に基づき、イチゴを使用して、しかし実施例７に従って製造した７０ ０gのシトステロール−液体糖を使用して、塗り広げるための朝食用マーマレー ド型の製品を製造した。マーマレードを製造した場合、実施例８に記載の製品に おけるより少ない水分を蒸発させなければならず、従って調理の時間もより短縮 される。 感覚的な評価において、上記スプレッドは実施例６に記載の製品に相当するこ とが見出された。実施例１０ 漿果をベースとしたスプレッド 実施例９に基づき、イチゴを使用して、しかし乾燥物質材料を増加させて、塗 り広げるための朝食用マーマレード型の製品を製造した。目標重量は９００ｇで あり、算出された乾燥物質含量は約６３Ｂｘであり、実際の乾燥物質含量は７０ Ｂｘであった（植物性ステロールはＢｘ値を増加させる。）。防腐剤は添加しな かった。 感覚的な評価において、上記スプレッドは以前の製品とは異なる味を有するこ とが見出された。上記スプレッドではザラザラした口当たりはなく、しかも構造 および味の両方が優秀であると判断された。 実施例１１および１２ 漿果をベースとしたスプレッド 塗り広げるための朝食用マーマレード型の製品を実施例８に記載の方法で製造 したが、イチゴをキイチゴまたはボイセンベリーの相当量と置き換え、そして実 施例２に従って製造したシトスタノール−液体糖混合物を使用した。 製品は美しい色を有するマーマレードであり、そして感覚的な評価において、 それらは優秀な色、味、口当たりそして構造を有すると見出された。これらの製 品では粉っぽさ、またはザラザラさがなかった。 実施例１３ 果実をベースとしたスプレッド 実施例８に記載の基礎的な調理法に従って、塗り広げるための朝食用マーマレ ード型の製品を製造したが、イチゴをフードプレスでピューレ状にしたオレンジ の相当量と置き換え、そして実施例２に従って製造したシトスタノール−液体糖 混合物を使用した。 ピューレ状にしたオレンジおよび水を混合し、そして混合物を数分調理した。 少量の糖に混合したペクチンを混合物に添加し、該混合物を数分間加熱した。シ トスタノール−液体糖混合物を添加し、そして乾燥物質材料が約５１％となり、 重量が約１０００ｇとなるまで調理を続けた。防腐剤および酸味調整剤を混合物 に添加し、それを８０ないし８５℃まで冷却し、そして例えば、つぼ、またはそ れを保管するための容器に詰めた。防腐剤および酸味調整剤は所望により省略す ることができる。 感覚的な評価において、上記製品は優秀な色、味、口当たりそして構造を有す ると見出された。粉っぽさ、またはザラザラさがなかった。 実施例１４ないし１７ 果実をベースとしたスプレッド 実施例１３に記載の基礎的な調理法に従って、塗り広げるための朝食用マーマ レード型の製品を製造したが、オレンジをフードプレスでピューレ状にしたリン ゴ、プラム、桃またはアプリコットの相当量と置き換えた。プラムおよびアプリ コットは、一晩水に浸した乾燥製品であった。リンゴマーマレードを製造する場 合、ペクチンの量を半分に減少させた。 ペクチンの量を変化させた場合、硬さを変化させて製品を製造することが可能 であり；ペクチンが少量であるため、リンゴスプレッドは他のスプレッドより濃 厚ではない。リンゴスプレッドもわずかな淡い色を有し、これは、強い色を有す る種類のリンゴを選択することにより、または少量の着色料を添加することによ り避けることができる。 審査員の数名はプラムスプレッドが非常に固いことを発見し、これは製品の乾 燥物質含量を減少させることおよび／またはペクチンの量を減少させることによ り避けることができる。 感覚的な評価において、その他の点では優秀な味、口当たりおよび構造を有す ることが発見された。上記製品では粉っぽさ、またはザラザラさがなかった。ア プリコットおよび桃のスプレッドは特に成功であると判断された。 実施例１８ 漿果をベースとしたスプレッド 実施例８に記載の方法で、塗り広げるための朝食用マーマレード型の製品をイ チゴで製造したが、実施例３に従って製造された微結晶植物性ステロールおよび 甘味剤の混合物を使用した。混合物をそれ自体で、懸濁液を形成させずに、マー マレード調合物に直接添加した。混合物をマーマレード調合物と十分にブレンド し、そして技術的な問題は生じなかった。 感覚的な評価において、該製品は優秀な色、味、口当たりおよび構造を有する ことが発見された。上記製品では粉っぽさ、またはザラザラさがなかった。 実施例１９ シロップ 実施例３に従って製造した植物性ステロール−糖混合物をそれ自体で、製パン 用シロップに添加し、そして混合した。室温でシロップと効果的にブレンドした 粉砕された混合物は高い乾燥物質含量および粘度を有し、最終製品の構造は非常 に滑らかであった。所望により、スプレッドに適する構造に調整するために、適 当な濃化剤、例えばキサンタンを上記製品に添加することができる。 実施例２０ 油脂含有乳化液 乳化液を形成させるために、スクロース−シトステロール混合物９０：１０を 実施例３に従って製粉し、菜種油(Menu，Raisio Oy)に溶解した。相応じて菜種 油に溶解した特にきめの細かい粉砂糖を標準として使用した。 表１に示した乾燥物質量をブレンダーに測り入れた。ブレンダーを使用して３ ０分間、全速力で混合物を混合した。均一な乳化液が形成された。乳化液をガラ ス製の容器に移し、室温で休ませた。 ブレンダーにおける混合の直後では、比率５０：５０の粉砂糖および油の混合 物を除いて、混合物は均一および乳状であり、これは非常に濃厚なマヨネーズ状 の均一な混合物であった。混合物の濃厚さは油および乾燥物質の性質に依存して いた。混合後の種々の時間における感覚的な評価を表２に示した。 実施例２１ 液体マーガリン １００ｇのジェット−粉砕(Finnpulva)された糖−植物性ステロール混合物を ２００ｇの液体マーガリン（登録商標Sunnuntai，Raisio Oy）に添加し、次いで 混合した。糖および植物性ステロールの混合物を液体マーガリンと十分に混合し た。微結晶植物性ステロールは大きな固まりを形成しないが、わずかな食感およ び小さな固まりがあった。前述したRaisioの液体マーガリン２００ｇを添加し、 乾燥物質含量を減少させた場合、口当たりは非常に滑らかになった。 実施例２２ ソフトマーガリン 実施例４および５によるジェット−粉砕方法により純粋な形状で製粉された５ ％のシトスタノールおよびシトスタノール−ステロール調合物をソフトマーガリ ン(Keiju，Raisio)と混合した。十分に混合された製品は、滑らかなスプレッド を形成し、そこからは肉眼では添加された粉末を識別することはできない。上記 スプレッドが使用された場合、製品自体を味わった時の感覚的な評価において、 上記製品において粒子は検出されなかった。 実施例２３ 油脂含有乳化液 実施例４および５に従って製粉された５％の植物性ステロール調合物を菜種油 (Kultasula，Raisio)と混合した。混合することにより均一な乳化液が得られた 。

【手続補正書】特許法第１８４条の８第１項 【提出日】平成１０年１１月１３日（１９９８．１１．１３） 【補正内容】 明細書 製品、その製造方法およびその使用方法 発明の分野 本発明は微結晶植物性ステロールを含む製品、粉砕により該製品を製造するた めの方法、および食品製造のために該製品を使用する方法に関する。また本発明 は、微結晶植物性ステロールを含む上記製品を使用することにより製造された製 品にも関する。好ましい上記製品は、甘味剤、微結晶植物性ステロールおよび適 当な漿果または果実の組合せをベースとするスプレッドである。 背景 植物性ステロールのコレステロール低下効果は１９５０年代から公知であり、 従って当該分野の文献はコレステロール濃度に及ぼす植物性ステロールの陽性効 果に関する幾つかの報告を含む。新しい報告は、例えば、Heinenmann等による調 査，Eur．J．Clin．Pharmacol．40(Suppl.1),1991，59-63であって、腸内灌流技 術を使用することによる腸におけるコレステロールの吸収に及ぼすシトスタノー ルおよびシトステロールの効果に関するものを含む。シトスタノールはコレステ ロール吸収を８５％程度減少させ、そしてシトステロールは吸収を５０％減少さ せることが発見された。 それにもかかわらず、例えばその入手の困難さ、およびそれに伴う価格の高さ のため、植物性ステロールの使用はあまり広範囲にわたるものではなかった。最 も大きな問題点の１つは植物性ステロールの溶解性の乏しさであり、それらは水 に溶解できず、そして油脂にもほとんど溶解できない。植物性ステロールの油脂 −可溶体、例えば脂肪酸エステルを形成することにより、そして油脂に関してそ れらを使用することにより、溶解性の問題点を解決するための努力がなされてき た。 GB 934,686（Boehringer & Sohne）には、シトステロール、１ないし４重量％ のゼラチンまたは０．１ないし２重量％のメチルセルロースおよび充填剤として 結晶性糖を含む治療用調合剤が開示されている。製造のため、シトステロールお よび糖を製粉し、次いで水中でゼラチンまたはメチルセルロースのブレンドと混 合する。前記明細書により得られた懸濁液は殆どチキソトロープ性ではなく、一 般的にゼラチンおよびメチルセルロースは濃化剤であると見なされるため、この ことは驚くべきことである。また、例えば、アルギネートまたは他のセルロース 誘導体は相当する効果を持たないことも報告されている。したがって、GB 934,6 86に記載された発明は、シトステロール懸濁液中における２つの特別な化合物、 ゼラチンまたはメチルセルロースの両者の特別な効果に基づくものである。 脂肪酸エステルの製造方法の例は、EP 195,311(Yoshikawa Oil & Fat Co.，Lt d.)に開示された方法であり、これは水溶液または含水有機溶媒中リパーゼまた はコレステロールエステラーゼの存在下で植物性ステロールおよび１４ないし３ 請求の範囲 １．本質的に微結晶植物性ステロール、甘味剤および水を含むことを特徴とする 植物性ステロールを含む製品。 ２．微結晶植物性ステロールの容量平均粒径が３５μｍより小さい、好ましくは ３０μｍより小さい、そしてより好ましくは２５μｍより小さいことを特徴とす る請求項１記載の製品。 ３．６０μｍを超える容量平均粒径を有する粒子の比率が、実質的に微結晶植物 性ステロールの１０％より少ないことを特徴とする請求項２記載の製品。 ４．植物性ステロールがβ−シトステロール、β−シトスタノール、カンペステ ノール、クリオナスタノールまたはそれらの混合物であることを特徴とする請求 項１ないし３のいずれか１つに記載の製品。 ５．植物性ステロールが好ましくはβ−シトステロールまたはβ−シトスタノー ルであり、より好ましくはβ−シトスタノールであることを特徴とする請求項４ 記載の製品。 ６．甘味剤が糖、糖の水溶液、澱粉シロップ、糖アルコール、ポリデキシトロー スまたは強度の甘味料であることを特徴とする請求項１ないし５のいずれか１つ に記載の製品。 ７．甘味剤が乾燥材料含量を少なくとも約６５％有する糖の水溶液または糖シロ ップであることを特徴とする請求項６記載の製品。 ８．粉砕および均一化により製造されることを特徴とする請求項１ないし７のい ずれか１つに記載の製品。 ９．大剪断力を使用することにより製造されることを特徴とする請求項１ないし ８のいずれか１つに記載の製品。 １０．水溶液中で本質的に微結晶植物性ステロールおよび甘味剤からなる均一な 懸濁液を製造することを特徴とする植物性ステロールを含む製品を製造するため の方法。 １１．微結晶植物性ステロールおよび甘味剤を、いずれかの順序で、粉砕および 均一化させることを特徴とする請求項１０記載の方法。 １２．乾式製粉または湿式製粉として粉砕が行われることを特徴とする請求項１ ０または１１記載の方法。 １３．乾式製粉として粉砕が行われることを特徴とする請求項１２記載の方法。 １４．均一化の前に乾式製粉として粉砕が行われることを特徴とする請求項１３ 記載の方法。 １５．湿式製粉として粉砕が行われることを特徴とする請求項１２記載の方法。 １６．均一化の後に湿式製粉として粉砕が行われることを特徴とする請求項１５ 記載の方法。 １７．３５μｍより小さい、好ましくは３０μｍより小さい、そしてより好まし くは２５μｍより小さい、例えば２０ないし２３μｍより小さい容量平均粒径と なるまで微結晶植物性ステロールを製粉することを特徴とする請求項１０ないし １６のいずれか１つに記載の方法。 １８．ブレンダーを使用して混合することにより均一化が行われることを特徴と する請求項１０ないし１７のいずれか１つに記載の方法。 １９．大剪断力を使用することにより均一化が行われることを特徴とする請求項 １８記載の方法。 ２０．植物性ステロールがβ−シトステロール、β−シトスタノール、カンペス テノール、クリオナスタノールまたはそれらの混合物であることを特徴とする請 求項１０ないし１９のいずれか１つに記載の方法。 ２１．甘味剤が糖、糖の水溶液、澱粉シロップ、糖アルコール、ポリデキストロ ースまたは強度の甘味料であることを特徴とする請求項１０ないし２０のいずれ か１つに記載の方法。 ２２．甘味剤が乾燥材料含量を少なくとも約６５％有する糖の水溶液または糖シ ロップであることを特徴とする請求項２１記載の方法。 ２３．本質的に微結晶植物性ステロールおよび油脂、ならびに所望により甘味剤 を含むことを特徴とする植物性ステロール含有製品。 ２４．微結晶植物性ステロールの容量平均粒径が３５μｍより小さい、好ましく は３０μｍより小さい、そしてより好ましくは２５μｍより小さいことを特徴と する請求項２３記載の製品。 ２５．６０μｍを超える容量平均粒径を有する粒子の比率が、実質的に微結晶植 物性ステロールの１０％より少ないことを特徴とする請求項２３記載の製品。 ２６．植物性ステロールがβ−シトステロール、β−シトスタノール、カンペス テノール、クリオナスタノールまたはそれらの混合物であることを特徴とする請 求項２３ないし２５のいずれか１つに記載の製品。 ２７．植物性ステロールが好ましくはβ−シトステロールまたはβ−シトスタノ ールであり、より好ましくはβ−シトスタノールであることを特徴とする請求項 ２６記載の製品。 ２８．甘味剤も含むことを特徴とする請求項２３ないし２７のいずれか１つに記 載の製品。 ２９．甘味剤が糖、糖の水溶液、澱粉シロップ、糖アルコール、ポリデキストロ ースまたは強度の甘味料であり、好ましくは乾燥材料含量を少なくとも約６５％ 有する糖の水溶液または糖シロップであることを特徴とする請求項２８記載の製 品。 ３０．粉砕および均一化により製造されることを特徴とする請求項２３ないし２ ９のいずれか１つに記載の製品。 ３１．コレステロール低下剤として請求項１ないし９もしくは２３ないし３０の いずれか１つに記載の製品を使用する方法。 ３２．食品の製造のために請求項１ないし９もしくは２３ないし３０のいずれか １つに記載の製品を使用する方法。 ３３．スプレッド、菓子、チョコレート、甘美な飲料およびその他の飲料、ヨー グルト、プリン、クリーム、パン製品ならびに油脂の製造のための請求項３２記 載の使用方法。 ３４．請求項１ないし９もしくは２３ないし３０のいずれか１つに記載の製品を 含むことを特徴とする食品。 ３５．微結晶植物性ステロール、甘味剤ならびに漿果および／または果実を含む ことを特徴とするスプレッド。 ３６．ペクチンも含むことを特徴とする請求項３５記載のスプレッド。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＤＥ， ＤＫ，ＥＳ，ＦＩ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，ＩＴ，Ｌ Ｕ，ＭＣ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ)，ＯＡ(ＢＦ，ＢＪ，ＣＦ ，ＣＧ，ＣＩ，ＣＭ，ＧＡ，ＧＮ，ＭＬ，ＭＲ，ＮＥ， ＳＮ，ＴＤ，ＴＧ)，ＡＰ(ＧＨ，ＫＥ，ＬＳ，ＭＷ，Ｓ Ｄ，ＳＺ，ＵＧ，ＺＷ)，ＥＡ(ＡＭ，ＡＺ，ＢＹ，ＫＧ ，ＫＺ，ＭＤ，ＲＵ，ＴＪ，ＴＭ)，ＡＬ，ＡＭ，ＡＴ ，ＡＵ，ＡＺ，ＢＡ，ＢＢ，ＢＧ，ＢＲ，ＢＹ，ＣＡ， ＣＨ，ＣＮ，ＣＵ，ＣＺ，ＤＥ，ＤＫ，ＥＥ，ＥＳ，Ｆ Ｉ，ＧＢ，ＧＥ，ＧＨ，ＨＵ，ＩＤ，ＩＬ，ＩＳ，ＪＰ ，ＫＥ，ＫＧ，ＫＰ，ＫＲ，ＫＺ，ＬＣ，ＬＫ，ＬＲ， ＬＳ，ＬＴ，ＬＵ，ＬＶ，ＭＤ，ＭＧ，ＭＫ，ＭＮ，Ｍ Ｗ，ＭＸ，ＮＯ，ＮＺ，ＰＬ，ＰＴ，ＲＯ，ＲＵ，ＳＤ ，ＳＥ，ＳＧ，ＳＩ，ＳＫ，ＳＬ，ＴＪ，ＴＭ，ＴＲ， ＴＴ，ＵＡ，ＵＧ，ＵＳ，ＵＺ，ＶＮ，ＹＵ，ＺＷ (72)発明者 クラシ，リーナ フィンランド，エフアイエヌ―31600 ヨ キオイネン，インタランティー 17

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．微結晶植物性ステロール、甘味剤および水を含むこと、ならびに混入物なし で製造されることを特徴とする、植物性ステロールを含む製品。 ２．微結晶植物性ステロールの容量平均粒径が３５μｍより小さい、好ましくは ３０μｍより小さい、そしてより好ましくは２５μｍより小さいことを特徴とす る請求項１記載の製品。 ３．６０μｍを超える容量平均粒径を有する粒子の比率が、実質的に微結晶植物 性ステロールの１０％より少ないことを特徴とする請求項２記載の製品。 ４．植物性ステロールがβ−シトステロール、β−シトスタノール、カンペステ ノール、クリオナスタノールまたはそれらの混合物であることを特徴とする請求 項１ないし３のいずれか１つに記載の製品。 ５．植物性ステロールが好ましくはβ−シトステロールまたはβ−シトスタノー ルであり、より好ましくはβ−シトスタノールであることを特徴とする請求項４ 記載の製品。 ６．甘味剤が糖、糖の水溶液、澱粉シロップ、糖アルコール、ポリデキシトロー スまたは強度の甘味料であることを特徴とする請求項１ないし５のいずれか１つ に記載の製品。 ７．甘味剤が乾燥材料含量を少なくとも約６５％有する糖の水溶液または糖シロ ップであることを特徴とする請求項６記載の製品。 ８．粉砕および均一化により製造されることを特徴とする請求項１ないし７のい ずれか１つに記載の製品。 ９．大剪断力を使用することにより製造されることを特徴とする請求項１ないし ８のいずれか１つに記載の製品。 １０．微結晶植物性ステロールおよび甘味剤から、いずれの混入物もなしで水溶 液中で均一な懸濁液が製造されることを特徴とする植物性ステロールを含む製品 を製造するための方法。 １１．微結晶植物性ステロールおよび甘味剤を、いずれかの順序で、粉砕および 均一化させることを特徴とする請求項１０記載の方法。 １２．乾式製粉または湿式製粉として粉砕が行われることを特徴とする請求項１ ０または１１記載の方法。 １３．乾式製粉として粉砕が行われることを特徴とする請求項１２記載の方法。 １４．均一化の前に乾式製粉として粉砕が行われることを特徴とする請求項１３ 記載の方法。 １５．湿式製粉として粉砕が行われることを特徴とする請求項１２記載の方法。 １６．均一化の後に湿式製粉として粉砕が行われることを特徴とする請求項１５ 記載の方法。 １７．３５μｍより小さい、好ましくは３０μｍより小さい、そしてより好まし くは２５μｍより小さい、例えば２０ないし２３μｍより小さい容量平均粒径と なるまで微結晶植物性ステロールを製粉することを特徴とする請求項１０ないし １６のいずれか１つに記載の方法。 １８．ブレンダーを使用して混合することにより均一化が行われることを特徴と する請求項１０ないし１７のいずれか１つに記載の方法。 １９．大剪断力を使用することにより均一化が行われることを特徴とする請求項 １８記載の方法。 ２０．植物性ステロールがβ−シトステロール、β−シトスタノール、カンペス テノール、クリオナスタノールまたはそれらの混合物であることを特徴とする請 求項１０ないし１９のいずれか１つに記載の方法。 ２１．甘味剤が糖、糖の水溶液、澱粉シロップ、糖アルコール、ポリデキストロ ースまたは強度の甘味料であることを特徴とする請求項１０ないし２０のいずれ か１つに記載の方法。 ２２．甘味剤が乾燥材料含量を少なくとも約６５％有する糖の水溶液または糖シ ロップであることを特徴とする請求項２１記載の方法。 ２３．微結晶植物性ステロール、油脂および所望により甘味剤を含むこと、なら びにいずれの混入物もなしで製造されることを特徴とする植物性ステロール含有 製品。 ２４．微結晶植物性ステロールの容量平均粒径が３５μｍより小さい、好ましく は３０μｍより小さい、そしてより好ましくは２５μｍより小さいことを特徴と する請求項２３記載の製品。 ２５．６０μｍを超える容量平均粒径を有する粒子の比率が、実質的に微結晶植 物性ステロールの１０％より少ないことを特徴とする請求項２３記載の製品。 ２６．植物性ステロールがβ−シトステロール、β−シトスタノール、カンペス テノール、クリオナスタノールまたはそれらの混合物であることを特徴とする請 求項２３ないし２５のいずれか１つに記載の製品。 ２７．植物性ステロールが好ましくはβ−シトステロールまたはβ−シトスタノ ールであり、より好ましくはβ−シトスタノールであることを特徴とする請求項 ２６記載の製品。 ２８．甘味剤も含むことを特徴とする請求項２３ないし２７のいずれか１つに記 載の製品。 ２９．甘味剤が糖、糖の水溶液、澱粉シロップ、糖アルコール、ポリデキストロ ースまたは強度の甘味料であり、好ましくは乾燥材料含量を少なくとも約６５％ 有する糖の水溶液または糖シロップであることを特徴とする請求項２８記載の製 品。 ３０．粉砕および均一化により製造されることを特徴とする請求項２３ないし２ ９のいずれか１つに記載の製品。 ３１．コレステロール低下剤として請求項１ないし９もしくは２３ないし３０の いずれか１つに記載の製品を使用する方法。 ３２．食品の製造のために請求項１ないし９もしくは２３ないし３０のいずれか １つに記載の製品を使用する方法。 ３３．スプレッド、菓子、チョコレート、甘美な飲料およびその他の飲料、ヨー グルト、プリン、クリーム、パン製品ならびに油脂の製造のための請求項３２記 載の使用方法。 ３４．請求項１ないし９もしくは２３ないし３０のいずれか１つに記載の製品を 含むことを特徴とする食品。 ３５．微結晶植物性ステロール、甘味剤ならびに漿果および／または果実を含む ことを特徴とするスプレッド。 ３６．ペクチンも含むことを特徴とする請求項３５記載のスプレッド。