JP2001501962A - 2―ヒドロキシ安息香酸と4―ヒドロキシベンズアルデヒドおよび誘導体の選択的調製法 - Google Patents

2―ヒドロキシ安息香酸と4―ヒドロキシベンズアルデヒドおよび誘導体の選択的調製法

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Abstract

(57)【要約】 本発明は、一方は2位にホルミル基またはヒドロキシメチル基を有し、もう一方は4位にホルミル基またはヒドロキシメチル基を有する、2種類のフェノール化合物の混合物から2−ヒドロキシ安息香酸と4−ヒドロキシベンズアルデヒドおよび誘導体を選択的に調製する方法に関する。本発明はまた、前記混合物から4−ヒドロキシベンズアルデヒドを調製する方法に関する。さらに具体的にはそれぞれ「バニリン」および「エチルバニリン」と呼ばれる3−メトキシ−4−ヒドロキシベンズアルデヒドと3−エトキシ−4−ヒドロキシベンズアルデヒドのそれぞれの調製に関する。2−ヒドロキシ安息香酸と4−ヒドロキシベンズアルデヒドおよびそれらの誘導体の調製方法の特徴は、一方の(A)は2位にホルミル基またはヒドロキシメチル基を有し、もう一方の(B)は4位にホルミル基またはヒドロキシメチル基を有するフェノール化合物の混合物を、化合物(A)の2位のホルミル基またはヒドロキシメチル基を選択的に酸化してカルボキシ基に変え、また任意に化合物(B)の4位のヒドロキシメチル基をホルミル基に変え、こうして2−ヒドロキシ安息香酸と4−ヒドロキシベンズアルデヒドの混合物を得る点にある。

Description

【発明の詳細な説明】2−ヒドロキシ安息香酸と4−ヒドロキシベンズアルデヒドおよび誘導体の選択 的調製法 本発明は、一方は2位にホルミル基またはヒドロキシメチル基を有し、他方は 4位にホルミル基またはヒドロキシメチル基を有する、2種類のフェノール化合 物の混合物から2−ヒドロキシ安息香酸と4−ヒドロキシベンズアルデヒドおよ びその誘導体を調製する方法に関する。 本発明はまた、前記混合物から4−ヒドロキシベンズアルデヒドを調製するこ とにも関する。 本発明は、より詳細には、それそれ「バニリン」および「エチルバニリン」と して知られる3−メトキシ−4−ヒドロキシベンズアルデヒドと3−エトキシ− 4−ヒドロキシベンズアルデヒドの調製に関する。 フランス特許出願No.95/06186は、4−ヒドロキシベンズアルデヒ ド、より具体的には、バニリンおよびエチルバニリンの調製方法が記述されてい る。 記述されている方法は、3−カルボキシ−4−ヒドロキシベ ンズアルデヒドを調製し、次いで前記化合物を脱カルボキシル化し、それによっ て4−ヒドロキシベンズアルデヒドを生成することからなる。 3−カルボキシ−4−ヒドロキシベンズアルデヒドは、フランス特許出願No .95/06186に従って、さらに具体的には下記の式(IIa)、(IIb )、(IIc)、および(IId)を有する化合物のいずれか1つ、およびその 混合物から調製される。ただし、前記の式で、 Mは、水素原子および/または(Ia)または(IIa)族金属のカチオン、 あるいはアンモニウムカチオンを表す。 Z1、Z2、Z3は同一でも異なっていてもよく、水素原子、アルキル、アルケ ニル、アルコキシ、ヒドロキシアルキル、ア ルコキシアルキル、シクロアルキル、またはアリール基、水酸基、ニトロ基、ハ ロゲン原子、またはトリフルオロメチル基を表す。 特許取得された方法は、芳香族環上に水酸基からなる2つの官能基を有する二 官能性のフェノール化合物から出発し、この官能基はオルト位またはパラ位の− CHO基および/または−CH2OH基でよい。 まず、オルト位の基が選択的にカルボキシ基に酸化され、一方パラ位の基はせ いぜいホルミル基に酸化される。こうしてオルト位のカボキシ基が脱離したのち 、4−ヒドロキシベンズアルデヒドが得られる。 バニリンとエチルバニリンは、選択的な方法で、しかもできるだけ安価な反応 物を使用する工業的にすぐれた競争力をもつ方法により製造するのが有利である 。 研究の結果、本願出願人は単置換フェノール化合物の混合物から出発すること が可能なことを発見した。 一方(A)は2位にホルミル基またはヒドロキシメチル基を有し、他方(B) は4位にホルミル基またはヒドロキシメチル基を有する、フェノール化合物の混 合物を、化合物(A)の2 位のホルミル基またはヒドロキシメチル基を選択的に酸化してカルボキシル基に 変え、また任意選択で化合物(B)の4位のヒドロキシメチル基を選択的に酸化 してホルミル基に変え、それによって2−ヒドロキシ安息香酸と4−ヒドロキシ ベンズアルデヒドの混合物を得ることを特徴とする、本発明の目的である2−ヒ ドロキシ安息香酸と4−ヒドロキシベンズアルデヒドおよびその誘導体を調製す る方法を発見した。 続くステップにおいて4−ヒドロキシベンズアルデヒドを反応媒体から分離す る。 本発明の第一の変形例は、アルデヒドのpHの制御による抽出によって4−ヒ ドロキシベンズアルデヒドを2−ヒドロキシ安息香酸から分離することからなる 。 本発明のもう1つの変形例は、得られた混合物中の2−ヒドロキシ安息香酸の みを脱カルボキシル化して、後でリサイクルが可能な初期フェノール化合物を生 成し、次いで4−ヒドロキシベンズアルデヒドを従来の方法で回収することから なる。 本発明によれば、一方が水酸基のオルト位にヒドロキシメチル基またはホルミ ル基をもち、他方が水酸基のパラ位にヒドロキシメチル基またはホルミル基をも つフェノール分子の混合物 から出発する場合、酸化によるカルボキシ基への変換は、オルト位が置換された 分子(A)のヒドロキシメチル基またはホルミル基上で起こることが好ましいこ とを発見した。 この方法で用いる出発物質はフェノール化合物の混合物であり、一方は2位に ホルミル基またはヒドロキシメチル基を有し、他方は4位にそれらを有するもの である。 用語「フェノール化合物」は、水酸基を有する芳香環を含む任意の芳香族化合 物を指す。 本発明の下記の記述において、用語「芳香族」は文献、具体的にはJerry March著「Advanced Organic Chemistry」( 4th edition,John Wiley and Sons,1992 ,pp.40ff.)で定義されている従来の概念の芳香族を指す。 従って、さらに具体的には下記の式を有するフェノール化合物の混合物(II )を用いる。 ただし、前記の式(IIA)および(IIB)で、 − Y1およびY2は、同一でも異なっていてもよく、下記の基のいずれか1つを 表す。 ・ −CHO基 ・ −CH2OH基 − Z1、Z2、およびZ3は同一でも異なっていてもよく、水素原子、アルキル 、アルケニル、アルコキシ、ヒドロキシアルキル、アルコキシアルキル、シクロ アルキル、またはアリールの基、水酸基、ニトロ基、ハロゲン原子、あるいはト リフルオロメチル基を表す。 本発明の方法で使用する特に好適な化合物は、式(IIA)および(IIB) を有するもので、Z1、Z2、およびZ3が同一でも異なっていてもよいが、下記 の原子または基の1つを表す。 ・ 水素原子、 ・ メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec− ブチル、tert−ブチルなど炭素原子1から12個、好ましくは1から4個を 含む、直鎖または枝分かれアルキル基 ・ ビニルまたはアリルなどの炭素原子2から12個、好まし くは炭素原子2から4個を含む、直鎖または枝分かれアルケニル基、 ・ メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、イソブトキ シ、sec−ブトキシ、tert−ブトキシ基など炭素原子1から12個、好ま しくは炭素原子1から4個を含む、直鎖または枝分かれアルコキシ基、 ・ フェニル基、 ・ ハロゲン原子、好ましくはフッ素、塩素、または臭素原子、本発明は、本発 明の方法において起こる反応を妨げない限り、芳香環上に別の種類の置換基が存 在してもよい。 本発明は、式(IIA)と(IIB)を有する化合物に適用される。式中、好 ましくはZ1が水素原子、あるいは炭素原子1から6個、好ましくは炭素原子1 から4個を含む直鎖または枝分かれアルキルまたはアルコキシ基を表し、Z2と Z3が水素原子を表し、Y1とY2は同一であってホルミル基またはヒドロキシメ チル基を表す。 本発明の方法で使用することのできるフェノール化合物の好ましい混合物の例 には、とりわけ下記のものがある。 − o−ヒドロキシメチルフェノールとp−ヒドロキシメチル フェノール − o−ヒドロキシメチルグアイアコールとp−ヒドロキシメチルグアイアコー ル − o−ホルミルグアイアコールとp−ホルミルグアイアコール − o−ヒドロキシメチルグエトールとp−ヒドロキシメチルグエトール − o−ホルミルグエトールとp−ホルミルグエトール 本発明の方法によれば、好ましくは式(II)を有するフェノール化合物の混 合物が出発化合物として用いられる。 混合物中のヒドロキシメチル化またはホルミル化される各フェノール化合物の 割合は、それらがどのように調製されるかによる。 一例を挙げれば各異性体の割合は、例えば10から90重量%、さらに好まし くは30から70重量%の間で大きく変えることができる。 本発明の開示の理解を助けるために、本発明による方法の反応模式図を下記に 示すが、この模式図は決して本発明の範囲を制限するものではない。 ただし、前記の式(I)から(IV)において、Y1とY2は同一でも異なって いてもよく、下記の基のいずれか1つを表す。 ・ −CHO基 ・ −CH2〇H基 − Mは水素原子および/または周期律表(Ia)または(IIa)族金属のカ チオンあるいはアンモニウムカチオンを表す。 − Z1、Z2、およびZ3は上記の意味を有する。 Chimique de France」(No.1(1966))に掲載の元素の 周期律分類を参照する。 本発明の方法によれば、好ましくは式(IIA)を有するフェノール化合物( A)の2位のY1基を選択的に酸化してカルボキシ基に変え、また任意選択で好 ましくは式(IIB)を有するフェノール化合物(B)の4位のヒドロキシメチ ル基を選択的に酸化してホルミル基に変える。 酸化は、一般に触媒の存在下で分子性酸素または分子性酸素を含む気体により 行う。 好ましい酸化方法は、式(II)を有するフェノール化合物の混合物を、任意 選択で活性剤としてカドミウム、セリウム、ビスマス、鉛、銀、テルル、スズな どの金属を含み、周期律表IbおよびVIII族金属から選択された金属M1を ベースとする触媒の存在下で塩基性物質を含む水性媒体中で、分子性酸素または 分子性酸素を含む気体を用いて液相中で酸化することからなる。 本発明によれば、温度を上げ、好ましくは圧力下で反応を行った場合、あるい は酸化中に存在する塩基の量を増した場合、分子(A)の2位のホルミル基およ び/またはヒドロキシメチ ル基は選択的にカルボキシ基まで酸化され、また分子(B)の4位の基はせいぜ いホルミル基まで酸化されることが、全く予想されなかった形で発見された。 本発明の方法において使用する触媒は周期律表IbおよびVIII族金属をベ ースとする。 周期律表VIII族金属をベースとする触媒の例には、ニッケル、ルテニウム 、ロジウム、パラジウム、オスミウム、イリジウム、白金、およびその混合物が ある。Ib族の金属では銅が好ましい。 好ましくは白金および/またはパラジウム、例えば白金黒、パラジウム黒、酸 化白金、酸化パラジウム、または貴金属そのものなどあらゆる入手可能の形のも のを、カーボンブラック、炭酸カルシウム、活性アルミナとシリカ、あるいは同 等の材料など様々な坦体上に付着させて用いる。カーボンブラックをベースとす る触媒塊が特に好適である。 使用する触媒の量は、式(II)を有するフェノール化合物の混合物の重量に 対する金属M1の重量で表して、0.01から10%まで、好ましくは0.04 から2%まで変えることができる。 触媒のさらに詳細については、US−A−3673257、FR−A−230 5420、およびFR−A−2350323から得ることができる。 本発明の方法で採用する触媒においては、好ましくは活性剤を使用する。 活性剤は、上記特許に記載されているもの全ての中から選択することができる 。好ましくはビスマス、鉛、およびカドミウムが遊離金属の形で、あるいはカチ オンとして使用される。後者では関連するアニオンは重要ではなく、これら金属 の全ての誘導体を用いることができる。好ましくは金属ビスマスまたはその誘導 体が用いられる。 ビスマス原子の酸化数がゼロを超える、例えば2、3、4、または5であるビ スマスの無機または有機ビスマス誘導体を用いることができる。ビスマスに結合 する残基はこの条件を満たす限り重要ではない。活性剤は反応媒体に可溶でも不 溶でもよい。 本発明による方法で用いることのできる活性剤化合物を例示すると、ビスマス 酸化物;ビスマス水酸化物;ビスマスの塩化物、臭化物、ヨウ化物、硫化物、セ レン化物、テルル化物など の無機水素酸塩;ビスマスの亜硫酸塩、硫酸塩、亜硝酸塩、硝酸塩、亜リン酸塩 、リン酸塩、ピロリン酸塩、炭酸塩、過塩素酸塩、アンチモン酸塩、ヒ酸塩、亜 セレン酸塩、セレン酸塩などの無機オキシ酸塩;ビスマスのバナジン酸塩、ニオ ブ酸塩、タンタル酸塩、クロム酸塩、モリブデン酸塩、タングステン酸塩、過マ ンガン酸塩などの遷移金属から誘導されるオキシ酸塩がある。 他の好適な化合物には、ビスマスの酢酸塩、プロピオン酸塩、安息香酸塩、サ リチル酸塩、シュウ酸塩、酒石酸塩、乳酸塩、クエン酸塩など脂肪族または芳香 族有機酸塩、およびビスマスの没食子酸塩、ピロ没食子酸塩などのフェネート( phenate)がある。これらの塩および石炭酸塩はまたビスムチル塩であっ てもよい。 使用可能な他の無機または有機化合物には、ビスマスとリンまたはヒ素などの 元素との二成分系化合物、およびビスマスとその塩を含むヘテロポリ酸があり、 脂肪族および芳香族ビスムチンもまた好適である。 具体的な例としては、 ・ 酸化物には、BiO、Bi23、Bi24、Bi25 ・ 水酸化物には、Bi(OH)3 ・ 無機水素酸塩には、塩化ビスマスBiCl3、臭化ビスマスBiBr3、ヨウ 化ビスマスBiI3、硫化ビスマスBi23、セレン化ビスマスBi2Se3、テ ルル化ビスマスBi2Te3無機オキシ酸塩には、塩基性亜硫酸ビスマスBi2( SO33、Bi23,5H2O、中性硫酸ビスマスBi2(SO43、硫酸ビスム チル(BiO)HSO4、亜硝酸ビスムチル(BiO)NO2,0.5H2O、中 性硝酸ビスマスBi(NO33,5H2O、ビスマスとマグネシウムの複硝酸塩 2Bi(NO33,3Mg(NO32,24H2O、硝酸ビスムチル(BiO) NO3、亜リン酸ビスマスBi2(PO3H)3,3H2O、中性リン酸ビスマスB iPO4、ピロリン酸ビスマスBi4(P273、炭酸ビスムチル(BiO)2C O3,0.5H2O、中性過塩素酸ビスマスBi(ClO43,5H2O、過塩素 酸ビスムチル(BiO)ClO4、アンチモン酸ビスマスBiSbO4、中性ヒ酸 ビスマスBi(AsO43、ヒ酸ビスムチル(BiO)AsO4,5H2O、亜セ レン酸ビスマスBi2(SeO33 ・ 遷移金属から誘導されるオキシ酸塩には、バナジン酸ビスマスBiVO4、 ニオブ酸ビスマスBiNbO4、タンタル酸ビ スマスBiTaO4、中性クロム酸ビスマスBi2(CrO4)、二クロム酸ビス ムチル〔(BiO)2〕Cr27、酸性クロム酸ビスムチルH(BiO)CrO4 、ビスムチルとカリウムの複クロム酸塩K(BiO)CrO4、モリブデン酸ビ スマスBi2(MOO43、タングステン酸ビスマスBi2(WO43、ビスマス とナトリウムの複モリブデン酸塩NaBi(MOO42、塩基性過マンガン酸ビ スマスBi22(OH)MnO4 ・ 脂肪族または芳香族有機酸塩には、酢酸ビスマスBi(C2323、プロ ピオン酸ビスムチル(BiO)C352、塩基性安息香酸ビスマスC65CO2 Bi(OH)2、サリチル酸ビスムチルC64CO2(BiO)(OH)、シュウ 酸ビスマス(C243Bi2、酒石酸ビスマスBi2(C4463,6H2O、 乳酸ビスマス(C695)OBi,7H2O、クェン酸ビスマスC657Bi ・ 石炭酸塩には、塩基性没食子酸ビスマスC777Bi、塩基性ピロ没食子 酸ビスマスC63(OH)2(OBi)(OH) がある。 他の好適な無機または右機化合物には、リン化ビスマスBi P、ヒ化ビスマスBi3AS4、ビスマス酸ナトリウムNaBiO3、チオシアン 酸ビスマスH2〔Bi(BNS)5〕とH3〔Bi(CNS)6〕およびそのナトリ ウム塩とカリウム塩、トリメチルビスムチンBi(CH33、トリフェニルビス ムチンBi(C653がある。 本発明の方法に使用される好ましいビスマス誘導体には、酸化ビスマス、水酸 化ビスマス、無機水素酸のビスマスまたはビスムチル塩、無機オキシ酸のビスマ スまたはビスムチル塩、脂肪族または芳香族有機酸のビスマスまたはビスムチル 塩、および石炭酸ビスマスまたはビスムチル塩がある。 本発明の方法を実施するための活性剤の特に好適な群は、酸化ビスマスBi2 3とBi24、水酸化ビスマスBi(OH)3、中性硫酸ビスマスBi2(SO4 3、塩化ビスマスBiCl3、臭化ビスマスBiBr3、ヨウ化ビスマスBiI3 、中性硝酸ビスマスBi(NO33,5H2O、硝酸ビスムチルBiO(NO3) 、炭酸ビスムチル(BiO)2CO3,0.5H2O、酢酸ビスマスBi(C23 23、サリチル酸ビスムチルC64CO2(BiO)(OH)からなる。 使用される活性剤の量は、使用された金属M1の重量に対す る活性剤中に含まれる金属の量として表して、広範囲に変えることができる。例 えば、この量は0.1%程度の少量でもよく、使用された金属M1の重量に匹敵 することもでき、また何も問題なくこれを超すことさえ可能である。 さらに具体的にはこの量は、式(II)を有するフェノール化合物の混合物に 対して活性剤の金属を重量で10から900ppm含む酸化媒体が得られるよう に選択される。これに関しては900から1500ppm程度のさらに多量の活 性剤を使用することも当然できるが、著しい追加の利益はない。 本発明の方法によれば、酸化は溶液中に塩基性物質を含む水性媒体中で行われ 、さらに具体的には塩基性物質は、水酸化アンモニウム、アルカリまたはアルカ リ土類塩基、例えば水酸化ナトリウム、カリウム、リチウムおよびバライト(重 晶石)などの水酸化物;ナトリウムまたはカリウムのメチル化物、エチル化物、 イソプロピル化物、およびtert−ブチル化物、炭酸または重炭酸ナトリウム またはカリウムなどのアルカリ性アルカノレートであり、一般にはアルカリまた はアルカリ土類塩基と弱酸との塩である。 したかって、式(III)と(IV)を有する化合物は、使 用される塩基性物質の量により完全に、あるいは一部分を塩に変えることができ る。前記の式でMは水素原子および/またはIaまたはIIa族金属のカチオン あるいはアンモニウムカチオンを表すことになる。 水酸化ナトリウムまたはカリウムが経済的理由で用いられる。使用される無機 塩基の割合は、式(II)を有するフェノール化合物のモル当たり無機塩基0. 5から10モルの間、好ましくは1から4モルの間、さらに好ましくは2から4 モルの間とすることができる。 式(II)を有するフェノール化合物の混合物の液相中の重量濃度は、通常1 %と60%の間、好ましくは2%と30%の間である。 実際上、この方法の一実施形態では、式(II)を有するフェノール化合物、 塩基性物質、金属M1をベースとする触媒、および任意の活性剤の混合物を含む 溶液を、分子性酸素または分子性酸素を含む気体、例えば空気と上記の割合で接 触させることからなる。 大気圧でもよいが、1から20bar(0.1から2MPa)の圧力下で作用 させることが好ましい。 次いで混合物を、化合物(A)のヒドロキシメチル基またはホルミル基をカル ボキシ基に変換するための、また任意選択で化合物(B)のヒドロキシメチル基 をホルミル基に変換するための必要量に相当する酸素量か消費されるまで所望の 温度で撹拌する。 使用する反応温度は調製される生成物の熱安定性により変わる。 本発明によれば、温度は30℃から200℃までの範囲、好ましくは40℃か ら160℃の間で選択する。 当業者ならば反応条件(具体的には塩基量、金属M1の性質、圧力、および撹 拌)に従って温度を適合させるであろう。具体的には温度が低いほど使用しなけ ればならない塩基物質の量は多くなる。 好ましい金属、すなわち白金およびパラジウムに対する好ましい条件を例を挙 げて示す。白金の場合、選択される温度が100℃と160℃の間にあるので、 使用される塩基量は式(II)を有するフェノール化合物のモル当たり1モルと 3モルの間とするのが有利である。パラジウムの場合の温度は 30℃と200℃の間、好ましくは30℃と150℃の間で選択することができ 、この後者の範囲では塩基量は好ましくはフェノール化合物1モル当たり2から 4モルである。 従って塩基量はY1基をオルト位で酸化してカルボキシ基に変えるのに充分な 量でなければならない。量は選択される温度と金属に応じて当業者により決めら れる。 好ましくは30分から6時間の間続く反応の終わりに、好ましくは式(III )を有する一部または全部が塩の形の2−ヒドロキシ安息香酸と、好ましくは式 (IV)を有する4−ヒドロキシベンズアルデヒドを回収することができる。 次いで任意の必要な冷却の後、触媒塊を反応媒体から例えばろ過によって分離 する。 4−ヒドロキシベンズアルデヒドを反応媒体から分離する。 反応媒体の第1の処理方法は、pHの制御による4−ヒドロキシベンズアルデ ヒドの抽出からなる。 このために反応媒体を、アルデヒドを抽出することのできる有機溶媒と接触さ せる。 水に対して非混和性の溶媒が選択される。 本発明に好適な溶媒の例は特に、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケト ン、シクロヘキサノンなどのケトン;酢酸エチル、酢酸イソプロピル、酢酸ブチ ルなどのエステル;ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、メチル−te r−t−ブチルエーテル、エチル−tert−ブチルエーテル、ジ−n−ブチル エーテルなどのエーテル酸化物;ブタノール、ヘキサノール、オクタノール、シ クロヘキサノールなどの(好ましくは炭素原子を少なくとも4個含む)重アルコ ール、n−ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサンなどの脂肪族炭化水 素;ジクロロメタン、ジクロロエタンなどのハロゲン化脂肪族炭化水素;トルエ ン、キシレンなどの芳香族炭化水素;モノクロロベンゼン、ジクロロベンゼン、 およびその混合物などのハロゲン化芳香族炭化水素がある。 こうして反応媒体を反応溶媒と接触させ、一般には媒体1体積当たり溶媒1体 積である。 1または複数回、例えば5回の抽出を行うことができ、さらに好ましくは1か ら3回である。 溶媒の添加後、またはそれと同時に無機起源のプロトン酸、好ましくは塩酸、 または例えばトリフルオロメタンスルホン酸 やメタンスルホン酸などの硫酸を加えてpHを4と9の間に戻す。酸の濃度は重 要ではなく、好ましくは市販の形態で使用する。 水相と有機相を分離する。 水相は、2−ヒドロキシ安息香酸を塩の形で含む。 有機相は、次に恐らくは従来技術、特に蒸留により回収される4−ヒドロキシ ベンズアルデヒドを含む。 水相は、得られた2−ヒドロキシ安息香酸の脱カルボキシル化によって処理す ることができ、これは後に再循環可能の出発フェノール化合物を再生する第2の 変形例において詳細に記述する。 本発明の方法の第2の変形例によれば、部分的または完全に塩の形をなす2− ヒドロキシ安息香酸および4−ヒドロキシベンズアルデヒドが生成される反応の 終わりに反応媒体上で脱カルボキシル化反応を行う。 これはpHが3以下になるまで無機起源のプロトン酸、具体的には上記のもの を加えて得られた媒体を酸性化することによって行われる。 反応媒体を加熱し、温度は例えば120℃と350℃の間、 好ましくは150℃と220℃の間で変えることができる。 このプロセスは好ましくは反応物の自然圧の下で行う。 反応の終わりに反応媒体を20℃と80℃の間に冷却する。 一方は好ましくは式(IV)を有する4−ヒドロキシベンズアルデヒドと式( I)を有する出発フェノール化合物とを含む有機相、もう一方は塩類溶液の水相 から構成される二相媒体が得られる。 有機相と水相を分離し、4−ヒドロキシベンズアルデヒドを従来の分離技術を 用いて、例えば適切な溶媒を用いて抽出し、次いで蒸留により有機相から回収す る。第1の変形例の説明を参照することができる。 本発明の方法では、使用する混合物は2種類のフェノール化合物であり、その 一方は2位にホルミル基またはヒドロキシメチル基をもち、他方は4位にホルミ ル基またはヒドロキシメチル基をもつ。 従って出発化合物(IIA)および(IIB)はさらに具体的には下記の式で 表される。 前記の式で、M1、Z1、Z2、およびZ3は上記で述べた意味をもつ。 本発明による方法を適用することができるフェノール化合物の混合物は、様々 な有機合成法によって調製することのできる一般に知られた生成物である。 従って、式(IIa1)および(IIb1)を有する混合物は、アルカリまたは アルカリ土類塩基の存在する水相においてホル ムアルデヒドまたはホルムアルデヒド発生剤でフェノールを縮合させる、フェノ ールのヒドロキシメチル化の方法によって得ることができる。 さらに正確に言えば、下記の一般式(I)を有する水酸基に関してオルトおよ びパラ位が置換されていないフェノールである。ただし、Z1、Z2、およびZ3は上記で述べた意味をもつ。 式(II)を有する化合物の合成の出発点として働くことのできる式(I)を 有するフェノールの例には、フェノール、ピロカテキン、グアイアコール、グエ トール、3−メトキシフェノール、3−エトキシフェノール、3−イソプロポキ シフェノール,3−t−ブトキシフェノール、m−クレゾール、およびo−クレ ゾールがある。 このヒドロキシメチル化のステップで選択される条件は、下記に列挙する従来 技術で教示されるものである。具体的には、H.G.PEER,Rec.Tra v.Chim.Pays− Bas[Netherlands]79,825−835(1960)、GB− A−774696、GB−A−751845、EP−A−165、J.H.FR EEMAN,J.Am.Chem.Soc.74,6257−6260(195 2)および76,2080−2087(1954)、H.G.PEER,Rec .Trav.Chim.Pays−Bas[Netherlands]78,8 51−863(1959)、H. (1939)、P.Claus等,Monath.Chem.103,1178 −11293(1972)を参照されたい。 ホルムアルデヒド、またはホルムアルデヒド発生剤、例えばトリオキサン若し くはあらゆる重合度の、好ましくは8から100の(CH2O)単位をもつ線状 のポリホルムアルデヒドの形で用いられるパラホルムアルデヒドが使用できる。 ホルムアルデヒドは、非臨界濃度の水溶液の形で用いることができる。それは 20から50重量%の間で変えることができ、好ましくは濃度約30から40重 量%の工業用濃度が用いられる。 フェノールのモル当たりのホルムアルデヒドのモル量として 表したホルムアルデヒド量は広範囲で変えることができる。ホルムアルデヒド/ フェノールのモル比は0.5と2.0の間、好ましくは0.5と1.5の間で変 えることができる。 ヒドロキシメチル化媒体中に存在する塩基の量は、ヒドロキシメチル化される フェノールのフェノール性水酸基当たりの塩基のモル数として表され、広範囲で 変えることができる。この比は、一般に塩基の性質によって変わり、0.1と2 の間、好ましくは0.5と1.1の間で変えることができる。使用される塩基は 、酸化相用に上記で引用したものの1つでよい。アルカリ性水酸化物を水溶液で 用いるのが特に好都合である。 一般にヒドロキシメチル化のステップは、温度0℃と100℃の間、好ましく は20℃と70℃の間で行われる。 この工程は、使用温度において気体であり得るパラホルムアルデヒドのあらゆ る損失を避けるために反応物の自然圧の下で行うことが好ましい。 反応は好ましくは窒素または希ガス、例えばアルゴンなどの不活性ガスの制御 された雰囲気下で行う。 反応時間は大きく変えることができ、通常30分と24時間、好ましくは4時 間と8時間の間にある。 実際には反応は、装置にフェノールとホルムアルデヒド、および任意の塩基を 装入し、次いで撹拌し、反応の完成に要求される時間だけ所望の温度まで反応混 合物を加熱することによって容易に行われる。 反応物の導入の順序は重要ではなく、従って異っていてもよい。 式(IIa1)と(IIb1)を有するフェノール化合物の混合物が得られる。 式(IIa2)および(IIb2)を有する化合物は、式(IIa1)および( IIb1)を有するヒドロキシメチル化フェノール化合物の酸化によって調製す ることができ、この酸化は任意選択で活性剤としてカドミウム、セリウム、ビス マス、鉛、銀、テルル、またはスズなどを含み、周期律表VIII族金属、好ま しくは白金とパラジウムをベースとし、触媒の存在下で、アルカリ性水相中にお いて分子性酸素または分子性酸素を含む気体により行われる。このような方法は 、US−A−3673257、FR−A−2305420、およびFR−A−2 350323に記載されている。 必要ならばアルカリまたはアルカリ土類塩基の任意選択によ る添加によって溶液のpHを8と13の間の値にする。最適のpH値はヒドロキ シメチル化フェノールの種類による。 例えば白金触媒の場合は、使用する塩基の量をヒドロキシメチル化フェノール 化合物1モル当たり1から3モルの間とし、パラジウム触媒の場合は0.5から 2の間とすると有利である。 酸化反応の温度は10℃から60℃の間、好ましくは20℃から50℃の間で ある。 さらに具体的には本発明の方法は、第1ステップで得られる式(IIa1)お よび(IIb1)を有するフェノール化合物から、式(IIa2)および(IIb2 )を有する化合物を調製するのに非常に好適である。この第1ステップは、任 意選択で活性剤として用いることのできるような金属を含む、周期律表VIII 族金属をベースとする触媒の存在下で、分子性酸素または分子性酸素を含む気体 により、中間でヒドロキシメチル化フェノール化合物を分離せずに行う。 工業的に本発明の方法を実施するには、2ステップ法により得られる式(II a2)および(IIb2)を有する化合物を用いるのが特に有利と思われ、このス テップは、 − アルカリまたはアルカリ土類塩基の存在する水性媒体中で、 ホルムアルデヒドまたはホルムアルデヒド発生剤により一方は2位で、他方は4 位がヒドロキシメチル化されたヒドロキシメチル化フェノールの混合物を生成す る、フェノールのヒドロキシメチル化のステップと、 − 得られたフェノール化合物を、中間で分離せずに、任意選択で活性剤として 上記で列挙したような金属を含む、周期律表VIII族金属をベースとする触媒 の存在するアルカリ性の水相中で、分子性酸素または分子性酸素を含む気体によ り酸化するステップを含む。 本発明の方法の重要な点を付け加えるならば、先行するヒドロキシメチル化の ステップおよび任意選択で酸化のステップで生成したフェノール化合物の混合物 を直接使用することが可能となることである。 前述のように本発明の方法は、グアイアコールまたはグエトールのヒドロキシ メチル化により得られるフェノール化合物の混合物からバニリンとエチルバニリ ンを調製するには特に好適である。 従ってバニリンは、o−ヒドロキシメチルグアイアコール(A)とp−ヒドロ キシメチルグアイアコール(B)のフェノ ール化合物の混合物における化合物(A)の2位でヒドロキシメチル基を選択的 に酸化してカルボキシ基に変え、また化合物(B)の4位でヒドロキシメチル基 を選択的に酸化してホルミル基に変え、こうして2−ヒドロキシ−3−メトキシ 安息香酸とバニリンの混合物を生成し、次いで後者を回収することにより調製す ることができる。 もう1つの変形例は、o−ホルミルグアイアコール(A)とp−ホルミルグア イアコール(B)のフェノール化合物の混合物における化合物(A)の2位でホ ルミル基を選択的に酸化してカルボキシ基に変え、こうして2−ヒドロキシ−3 −メトキシ安息香酸とバニリンの混合物を生成し、次いで後者を回収する。 エチルバニリンの調製に関しては本発明に従って、o−ヒドロキシメチルグア イアコール(A)とp−ヒドロキシメチルグアイアコール(B)のフェノール化 合物の混合物における化合物(A)の2位でヒドロキシメチル基を選択的に酸化 してカルボキシ基に変え、また化合物(B)の4位でヒドロキシメチル基を選択 的に酸化してホルミル基に変え、こうして2−ヒドロキシ−3−エトキシ安息香 酸とエチルバニリンの混合物を生成 し、次いで後者を回収する。 もう1つの変形例は、o−ホルミルグエトール(A)とp−ホルミルグエトー ル(B)とのフェノール化合物の混合物における化合物(A)の2位でホルミル 基を選択的に酸化してカルボキシ基に変えることにあり、こうして2−ヒドロキ シ−3−エトキシ安息香酸とエチルバニリンの混合物を生成し、次いで後者を回 収する。 本発明の実施例を下記に示す。これらの実施例は説明のために示すものであっ て、決してこれに限定するものではない。 実施例において変換度および得られる収率か定義される。 変換度(DC)は、変換した物質のモル数と使用された物質のモル数の比に対 応する。 収率(YY)は、形成された生成物のモル数と使用された物質のモル数の比に 対応する。 収率(YTバニリン)は、形成されたバニリンのモル数とその順に変換された グアイアコールのモル数の比に対応する。 実施例中の略語は、 − o−ヒドロキシメチルグアイアコール=OMG − p−ヒドロキシメチルグアイアコール=PMG − o−バニリン=3−メトキシ−2−ヒドロキシベンズアルデヒド=OVA − p−バニリン=3−メトキシ−4−ヒドロキシベンズアルデヒド=PVA − o−バニリン酸=2−ヒドロキシ−3−メチル安息香酸=AOV − p−バニリン酸=4−ヒドロキシ−3−メチル安息香酸=APV 実施例 実施例1 この実施例では、o−ヒドロキシメチルグアイアコールと、p−ヒドロキシメ チルグアイアコールの混合物を酸化する。 o−ヒドロキシメチルグアイアコール(OMG)28.5g、p−ヒドロキシ メチルグアイアコール(PMG)33.72gおよび炭酸ナトリウム148gを 含む水溶液2700gを、自動排出タービンを備えた加圧3.91オートクレー ブに導入する。 この水溶液は、塩基の水溶液中のホルモール上でグアイアコールを縮合して得 られる生成物であり、従来技術(具体的には 米国特許第4351962号の実施例4の記述)に従って調製される。 この反応混合物に、酸化ビスマス(III)0.54gと、木炭に付着させた 金属量3重量%のパラジウム触媒22gを加える。 反応混合物を1500rpmで撹拌し、窒素中で温度を45℃に上げる。圧力 を3bar(0.3MPa)に設定し、反応媒体中に空気を300g/時の割合 で導入する。 反応混合物を6時間この条件に保つ。 反応混合物を冷却し、圧力を大気圧に戻し、次いで触媒をろ過する。 次に反応媒体を高性能液体クロマトグラフィを用いて分析する。 得られた結果を下記に示す。 DC OMG=100% YY o−バニリン=7% YY o−バニリン酸=93% DC PMG=100% YY p−バニリン=89% YY p−バニリン酸=7% これらの結果を検討するとo−バニリンがp−バニリンと比べて選択的に酸化 されたことが分かる。 実施例2 この実施例では、o−バニリン/p−バニリンの混合物を酸化した。 o−バニリン50.26g、p−バニリン49.88g、水2003g、およ び炭酸ナトリウムの30重量%水溶液142.5gを、自動排出タービンを備え た加圧3.91オートクレーブに導入する。 反応混合物に、木炭に付着させた金属量3重量%のパラジウム触媒22gと、 酸化ビスマス(III)0.96gを加える。 混合物を1500rpmで撹拌し、窒素中で温度を140℃に上げる。 圧力を13bar(1.3MPa)に設定し、反応媒体中に空気を300g/ 時の割合で15分間導入する。 反応混合物を冷却し、圧力を大気圧に戻し、次いで触媒をろ過する。 次に反応媒体を高性能液体クロマトグラフィを用いて分析す る。 得られた結果を下記に示す。 DC o−バニリン=100% YY o−バニリン酸=90% DC p−バニリン=20% YY p−バニリン酸=16% 明らかに酸化選択性のあることが認められた。 実施例3 白金触媒を使用したことを除いては実施例2を繰り返す。 o−バニリン50.5g、p−バニリン50.1g、水2003g、および炭 酸ナトリウムの30重量%水溶液142.5gを、自動排出タービンを備えた加 圧3.91オートクレーブに導入する。 反応混合物に、木炭に付着させた金属量5重量%の白金触媒22gと、酸化ビ スマス(III)1.5gを加える。 混合物を1500rpmで撹拌し、窒素中で温度を140℃に上げる。 圧力を13bar(1.3MPa)に設定し、反応媒体中に空気を300g/ 時の割合で30分間導入する。 反応混合物を冷却し、圧力を大気圧に戻し、次いで触媒をろ過する。 次に反応媒体を高性能液体クロマトグラフィを用いて分析する。 得られた結果を下記に示す。 DC o−バニリン=100% YY o−バニリン酸=89% DC p−バニリン=15% YY p−バニリン酸=12% これも明らかに酸化選択性のあることを示している。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C07C 65/05 C07B 61/00 300 // C07B 61/00 300 B01J 23/64 101X (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF ,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE, SN,TD,TG),AP(GH,KE,LS,MW,S D,SZ,UG,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG ,KZ,MD,RU,TJ,TM),AL,AM,AU ,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,CA,CN, CU,CZ,EE,GE,GH,HU,ID,IL,I S,JP,KE,KG,KP,KR,KZ,LC,LK ,LR,LS,LT,LV,MD,MG,MK,MN, MW,MX,NO,NZ,PL,RO,RU,SD,S G,SI,SK,SL,TJ,TM,TR,TT,UA ,UG,US,UZ,VN,YU,ZW

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.一方の(A)が2位にホルミル基またはヒドロキシメチル基をもち、他方の (B)が4位にホルミル基またはヒドロキシメチル基をもつフェノール化合物の 混合物であって、化合物(A)の2位のホルミル基またはヒドロキシメチル基を 選択的に酸化してカルボキシ基に変え、また任意に化合物(B)の4位のヒドロ キシメチル基を選択的に酸化してホルミル基に変え、それによって2−ヒドロキ シ安息香酸と4−ヒドロキシベンズアルデヒドの混合物を生成することを特徴と する2−ヒドロキシ安息香酸と4−ヒドロキシベンズアルデヒドとその誘導体の 調製方法。 2.使用するフェノール化合物が下記に示す一般式(II)を有する化合物の混 合物であって、 前記の式(IIA)および(IIB)において、Y1とY2は同一でも異なっても よいが、−CHO基、または−CH2OH基 のうちの1つを表し、Z1、Z2、およびZ3は同一でも異なってもよいが、水素 原子、アルキル、アルケニル、アルコキシ、ヒドロキシアルキル、アルコキシア ルキル、シクロアルキル、またはアリール基、水酸基、ニトロ基、ハロゲン原子 、あるいはトリフルオロメチル基を表すことを特徴とする、請求の範囲第1項に 記載の方法。 3.フェノール化合物が式(IIA)と(IIB)を有する化合物であって、Z1 、Z2、およびZ3は同一でも異なってもよいが、 ・ 水素原子 ・ 炭素原子1から12個、好ましくは炭素原子1から4個を含む、メチル、エ チル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、ter t−ブチルなどの直鎖または枝分かれしたアルキル基 ・炭素原子2から12個、好ましくは炭素原子2から4個を含む、ビニルまたは アリルなどの直鎖または枝分かれしたアルケニル基 ・ 炭素原子1から12個、好ましくは炭素原子1から4個を含む、メトキシ、 エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブ トキシ、イソブトキシ、sec−ブトキシ、tert−ブトキシ基などの直鎖ま たは枝分かれしたアルコキシ基 ・ フェニル基 ・ ハロゲン原子、好ましくはフッ素、塩素、または臭素原子のうちのいずれか 1つの原子または基を表すことを特徴とする請求の範囲第1項および第2項のい ずれか一項に記載の方法。 4.フェノール化合物が式(IIA)と(IIB)を有する化合物であって、Z1 が水素原子、あるいは炭素原子1から6個、好ましくは炭素原子1から4個を 含む、直鎖または枝分かれしたアルキル基若しくはアルコキシ基を表し、Z2、 およびZ3が水素原子を表し、Y1とY2は同一であってホルミル基またはヒドロ キシメチル基を表すことを特徴とする請求の範囲第1項から第3項のいずれか一 項に記載の方法。 5.式(II)を有するフェノール化合物の混合物が、o−ヒドロキシメチルフ ェノールとp−ヒドロキシメチルフェノール;o−ヒドロキシメチルグアイアコ ールとp−ヒドロキシメチルグアイアコール;o−ホルミルグアイアコールとp −ホルミルグアイアコール;o−ヒドロキシメチルグエトールとp−ヒドロキシ メチルグエトール;またはo−ホルミルグエトール とp−ホルミルグエトールであることを特徴とする請求の範囲第1項から第4項 のいずれか一項に記載の方法。 6.式(II)を有するフェノール化合物の混合物を、任意に活性剤としてカド ミウム、セリウム、ビスマス、鉛、銀、テルル、またはスズなどの金属を含む、 周期律表IbおよびVIII族金属から選択した金属M1をベースとする触媒の 存在下で、塩基性物質を含む水性媒体中において、分子性酸素または分子性酸素 を含む気体を用いて液相で酸化することを特徴とする請求の範囲第1項から第5 項のいずれか一項に記載の方法。 7.触媒が、銅、ニッケル、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、オスミウム、 イリジウム、白金、またはその混合物をベースとする触媒であって、前記触媒が 好ましくは白金および/またはパラジウムをベースとすることを特徴とする請求 の範囲第6項に記載の方法。 8.白金および/またはパラジウム触媒を、カーボンブラック、炭酸カルシウム 、活性アルミナとシリカ、または同等の材料などの様々な坦体、好ましくはカー ボンブラックに付着させた白金黒、パラジウム黒、酸化白金、酸化パラジウム、 または貴金属そのものの形で供することを特徴とする請求の範囲第6項お よび第7項のいずれか一項に記載の方法。 9.式(II)を有するフェノール化合物の重量に対する金属M1の重量として 表した使用触媒量を0.01から10%まで、好ましくは0.04から2%まで 変えることができることを特徴とする請求の範囲第6項から第8項のいずれか一 項に記載の方法。 10.活性剤が、ビスマス酸化物;ビスマス水酸化物;無機水素酸のビスマスま たはビスムチル塩、好ましくは塩化物、臭化物、ヨウ化物、硫化物、セレン化物 、またはテルル化物;無機オキシ酸のヒスマスまたはビスムチル塩、好ましくは 亜硫酸塩、亜硝酸塩、硝酸塩、亜リン酸塩、リン酸塩、ピロリン酸塩、炭酸塩、 過塩素酸塩、アンチモン酸塩、ヒ酸塩、亜セレン酸塩、またはセレン酸塩;脂肪 族または芳香族有機酸のビスマスまたはビスムチル塩、好ましくは酢酸塩、プロ ピオン酸塩、サリチル酸塩、安息香酸塩、シュウ酸塩、酒石酸塩、乳酸塩、クエ ン酸塩;およびビスマスフェネートまたはビスムチルフェネート、好ましくは没 食子酸塩またはピロ没食子酸塩の群から選択された無機または有機ビスマス誘導 体であることを特徴とする請求の範囲第6項から第9項のいずれか一項に記載の 方法。 11.ビスマス誘導体を、ビスマス酸化物Bi23およびBi24;水酸化ビス マスBi(OH)3;塩化ビスマスBiCl3;臭化ビスマスBiBr3;ヨウ化 ビスマスBil3;中性硫酸ビスマスBi2(SO43;中性硝酸ビスマスBi( NO33,5H2O;硝酸ビスムチル(BiO)NO3;炭酸ビスムチル(BiO )2CO3,0.5H2O;酢酸ビスマスBi(C2323、およびサリチル酸 ビスムチルC64CO2(BiO)(OH)の群から選択することを特徴とする 請求の範囲第10項に記載の方法。 12.媒体が、使用する金属M1の重量に対して金属活性剤を少なくとも0.1 重量%と、式(II)を有するフェノール化合物に対して金属M1を重量で10 から900ppmとを含むように活性剤の量を選択することを特徴とする請求の 範囲第6項から第11項のいずれか一項に記載の方法。 13.酸化反応を、30℃から200℃の温度範囲、好ましくは40℃と160 ℃の間で行うことを特徴とする請求の範囲第6項から第12項のいずれか一項に 記載の方法。 14.使用する圧力が、1から20bar(0.1から2MPa)であることを 特徴とする請求の範囲第6項から第13項のいずれか一項に記載の方法。 15.塩基性物質、好ましくは水酸化ナトリウムまたはカリウムを、式(II) を有するフェノール化合物1モル当たりの無機塩基の量で表して溶液中に0.5 から10モル、好ましくは2から4モルを含む水性媒体中で酸化を行うことを特 徴とする請求の範囲第1項から第14項のいずれか一項に記載の方法。 16.選択される温度が30℃と200℃の間、好ましくは40℃と160℃の 間にあることを特徴とする請求の範囲第1項から第15項のいずれか一項に記載 の方法。 17.白金触媒を使用する場合に、温度を100℃と160℃の間で選択し、使 用する塩基の量を式(II)を有するフェノール化合物1モル当たり1モルと3 モルの間で選択することを特徴とする請求の範囲第16項に記載の方法。 18.パラジウム触媒を使用する場合、温度を30℃と200℃の間、好ましく は30℃と150℃の間、使用する塩基の量を式(II)を有するフェノール化 合物1モル当たり2モルと4モルの間で選択することを特徴とする請求の範囲第 16項に記載の方法。 19.4−ヒドロキシベンズアルデヒドを制御されたpHで抽出することを特徴 とする請求の範囲第1項から第18項のいずれか一項に記載の方法。 20.抽出溶媒を、ケトン、好ましくはメチルエチルケトン、メチルイソブチル ケトン、シクロヘキサノン;エステル、好ましくは酢酸エチル、酢酸イソプロピ ル、酢酸ブチル;エーテル酸化物、好ましくはジエチルエーテル、ジイソプロピ ルエーテル、メチル−tert−ブチルエーテル、エチル−tert−ブチルエ ーテル、ジ−n−ブチルエーテル;重アルコール、好ましくはブタノール、ヘキ サノール、オクタノール、シクロヘキサノール;脂肪酸炭化水素、好ましくはn −ペンタン、ヘキサン、ヘプタンとシクロヘキサン;ハロゲン化脂肪族炭化水素 、好ましくはジクロロメタン、ジクロロエタン;芳香族炭化水素、好ましくはト ルエン、キシレン;ハロゲン化芳香族炭化水素、好ましくはモノクロロベンゼン 、ジクロロベンゼン、その混合物から選択することを特徴とする請求の範囲第1 9項に記載の方法。 21.溶媒添加前またはそれと同時に、無機起源のプロトン酸、好ましくは塩酸 または硫酸を添加してpHを4と9の間に戻すこと、そして水相と有機相を分離 することを特徴とする請求の範囲第19項に記載の方法。 22.部分的あるいは完全に塩の形で得られる2−ヒドロキシ安息香酸を脱カル ボキシル化することを特徴とする請求の範囲 第1項から21に記載の方法。 23.2−ヒドロキシ安息香酸が下記の一般式(II)を有する酸であって、 前記の式(II)のMが水素原子および/または(Ia)または(IIa)族金 属のカチオンあるいはアンモニウムカチオンを表し、Z1、Z2、Z3が請求の範 囲第2項から第4項で与えた意味をもつことを特徴とする請求の範囲第22項に 記載の方法。 24.反応媒体に、鉱物起源のプロトン酸、好ましくは塩酸または硫酸または有 機酸をpH3以下になるまで加えることにより前記の酸を脱カルボキシル化する ことを特徴とする請求の範囲第22項と第23項のいずれかに記載の方法。 25.反応媒体を120℃と350℃の間の温度、好ましくは150℃から22 0℃に加熱し、冷却した後、好ましくは下記の式(IV)を有する4−ヒドロキ シベンズアルデヒドを分離する方法であって、 前記の式(IV)のZ1、Z2、Z3が請求の範囲第2項から第4項で与えた意味 をもつことを特徴とする請求の範囲第22項から第24項のいずれか一項に記載 の方法。 26.出発物質が下記の式を有する物質であって、前記の式のMが水素原子および/または(Ia)または(IIa)族金属のカチ オンあるいはアンモニウムカチオンを表し、Z1、Z2、Z3が請求の範囲第2項 から第4項で与えた意味をもつことを特徴とする請求の範囲第1項から第25項 のいずれか一項に記載の方法。 27.フェノールを、アルカリまたはアルカリ土類塩基の存在する水相中におい て、ホルムアルデヒドまたはホルムアルデヒド発生剤で縮合させてヒドロキシメ チル化する方法により、式(IIa1)および(IIb1)の混合物を得ることを 特徴とする請求の範囲第26項に記載の方法。 28.出発フェノールが、水酸基に対してオルトおよびパラ位か置換されていな い下記の一般式(I)を有するフェノールであって、 前記の式のZ1、Z2、Z3が請求の範囲第2項から第4項で与44えた意味をも つことを特徴とする請求の範囲第27項に記載の方法。 29.式(I)を有するフェノールが、フェノール、ピロカテキン、グアイアコ ール、グエトール、3−メトキシフェノール、3−エトキシフェノール、3−イ ソプロポキシフェノール,3−t−ブトキシフェノール、m−クレゾール、およ びo−クレゾールであることを特徴とする請求の範囲第28項に記載の方法。 30.ホルムアルデヒドまたは任意のホルムアルデヒド発生剤、好ましくはトリ オキサンまたは、好ましくは8から100の(CH2O)単位を含む、あらゆる 重合度の線状ポリホルムアルデヒドとして用いられるパラホルムアルデヒドであ ることを特徴とする請求の範囲第27項に記載の方法。 31.ホルムアルデヒド/フェノールのモル比が0.5と2.0の間、好ましく は0.5と1.5の間で変えることができることを特徴とする請求の範囲第27 項に記載の方法。 32.ヒドロキシメチル化されるフェノールのフェノール性水酸基に対する塩基 のモル数として表される、ヒドロキシメチル化媒体中に存在する塩基量が0.1 と2の間、好ましくは0.5と1.1の間で変わることを特徴とする請求の範囲 第27項に記載の方法。 33.ヒドロキシメチル化温度が0℃と100℃、好ましくは20℃と70℃の 間にあることを特徴とする請求の範囲第27項に記載の方法。 34.フェノールとホルムアルデヒド、および任意に塩基を装置に装入し、次い で撹拌しながら反応混合物を、式(IIa1)および(IIb1)を有するフェノ ール化合物の混合物を得るために要求される時間だけ所望の温度に加熱すること を特徴とする請求の範囲第27項に記載の方法。 35.任意に活性剤としてカドミウム、セリウム、ビスマス、鉛、銀、テルル、 またはスズなどの金属を含み、周期律表VIII族金属、好ましくは白金とパラ ジウムをベースとする触媒が存在するアルカリ性の水相中において、分子性酸素 または分子性酸素を含む気体を用いて式(IIa1)および(IIb1)を有する ヒドロキシメチル化されたフェノール化合物を酸化し、式(IIa2)および( IIb2)を有する化合物の混合物を得ることを特徴とする請求の範囲第27項 に記載の方法。 36.溶液のpHを、任意選択でアルカリまたはアルカリ土類塩基を加えること により8と13の間の値にすることを特徴とする請求の範囲第35項に記載の方 法。 37.酸化反応温度が10℃と60℃の間、好ましくは20℃と℃の50間にあ ることを特徴とする請求の範囲第35項に記載の方法。 38.式(IIa2)および(IIb2)を有するフェノール化合物の混合物を2 −ステップ法により得る方法であって、そのステップが、 − フェノールをアルカリまたはアルカリ土類塩基の存在する水性媒体中で、ホ ルムアルデヒドまたはホルムアルデヒド発生剤によってヒドロキシメチル化し、 一方が2位で、他方が4位でヒドロキシメチル化されたヒドロキシメチル化フェ ノール化合物の混合物を生成するステップと、 − 得られたフェノール化合物を、中間で分離することなく、場合によっては活 性剤として上記において列挙したような金属を含み、周期律表VIII族金属を ベースとする触媒が存在するアルカリ性の水相中で、分子性酸素または分子性酸 素を含む気体を用いて酸化するステップと を含むことを特徴とする請求の範囲第26項に記載の方法。 39.o−ヒドロキシメチルグアイアコール(A)とp−ヒドロキシメチルグア イアコール(B)のフェノール化合物の混合 物において、化合物(A)の2位のヒドロキシメチル基を選択的に酸化してカル ボキシ基に変え、化合物(B)の4位のヒドロキシメチル基を選択的に酸化して ホルミル基に変え、こうして2−ヒドロキシ−3−メトキシ安息香酸とバニリン の混合物を生成し、次いで後者を回収することを特徴とする請求の範囲第1項か ら第38項のいずれか一項に記載のバニリンの調製方法。 40.o−ホルミルグアイアコール(A)とp−ホルミルグアイアコール(B) のフェノール化合物の混合物において、化合物(A)の2位のホルミル基を選択 的に酸化してカルボキシ基に変え、それによって2−ヒドロキシ−3−メトキシ 安息香酸とバニリンの混合物を生成し、次いで後者を回収することを特徴とする 請求の範囲第1項から第38項のいずれか一項に記載のバニリンの調製方法。 41.o−ヒドロキシメチルグエトール(A)とp−ヒドロキシメチルグエトー ル(B)のフェノール化合物の混合物において、化合物(A)の2位のヒドロキ シメチル基を選択的に酸化してカルボキシ基に変え、化合物(B)の4位のヒド ロキシメチル基を選択的に酸化してホルミル基に変え、こうして2−ヒ ドロキシ−3−エトキシ安息香酸とエチルバニリンの混合物を生成し、次いで後 者を回収することを特徴とする請求の範囲第1項から第38項のいずれか一項に 記載のエチルバニリンの調製方法。 42.o−ホルミルグエトール(A)とp−ホルミルグエトール(B)のフェノ ール化合物の混合物において、化合物(A)の2位のホルミル基を選択的に酸化 してカルボキシ基に変え、こうして2−ヒドロキシ−3−エトキシ安息香酸とエ チルバニリンの混合物を生成し、次いで後者を回収することを特徴とする請求の 範囲第1項から第38項のいずれか一項に記載のエチルバニリンの調製方法。 43.バニリンおよびエチルバニリンの調製のための請求の範囲第1項から第3 8項のいずれか一項に記載の方法の使用。
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