JP2001501921A - 免疫調節作用を有する調合物 - Google Patents

免疫調節作用を有する調合物

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Abstract

(57)【要約】 水溶媒相に接触した場合にリオトロピック液晶を形成する薬剤送達系の形態を取った、特に体内使用される薬理学的組成物。薬理学的組成物は、(A)N末端をメチル化した環状ウンデカペプチドまたはマクロライド抗生物質からなる群から選択される、免疫調節作用を有する疎水性有効成分が担体媒体中に1〜35重量%含まれることで構成され、担体媒体は、(B)生体膜に薬剤を接触、透過させるための、1〜40重量%の少なくとも1種類の吸収促進剤と、(C)非脂質性賦形剤であって、(C1)1〜80重量%の、HLBが9よりも大きい界面活性剤または界面活性剤の混合物と、(C2)1〜30重量%の、1種類以上の高級脂肪アルコールを含む親油性溶媒と、(C3)1〜50重量%の、少なくとも1種類の補界面活性剤との内の少なくとも1つを含む前記非脂質性賦形剤とを含み、各成分の重量比率A:B:Cは1:0.5〜4:5〜8である。

Description

【発明の詳細な説明】 免疫調節作用を有する調合物 本発明は主としてサイクロスポリンを有効成分とする、医薬品としての免疫調 節作用を有する調合物に関する。本発明は体内にて用いられるための調合物に関 し、更に局所薬に関する。 サイクロスポリンは免疫抑制作用を有する環状ウンデカペプチドであり、特に 臓器移植において使用される。サイクロスポリンはまた、自己免疫疾患及び関節 炎やリウマチなどの炎症の治療に使用される。更なる用途として抗寄生虫剤とし ての使用や癌治療における使用などがある。免疫抑制作用のないサイクロスポリ ンの中にはHIV−1ウイルスの増殖を阻害する効果を示すものがあり、こうし た化合物をエイズやエイズに関連した疾患の治療や予防に用いることが可能であ る。 これまでに様々な異なるサイクロスポリンが特定されている。サイクロスポリ ンは非常に疎水性が大きいため、適当な生体利用率を有する投薬形態に調製する ことが困難である。サイクロスポリンの水に対する溶解度は通常25mg/ml 以下である。サイクロスポリンの高い親油性はn−オクタノール/水系における 分布係数Pによって示される。サイクロスポリンではlogP=2.08〜2. 99という値が報告されている。 ミグリオール(Miglyol)(商標)、キャプテックス(Captex)(商標)、マイリ トール(Myritol)(商標)、キャプマル(Capmul)(商標)などの商標名で市販さ れている中鎖または長鎖脂肪酸の分子間エステル化により得られるトリアシルグ リセロールや、特に精製された天然の植物性または動物性油脂の混合物が親油性 の担体としてしばしば用いられる。モノアシルグリセロール、ジアシルグリセロ ール、及びトリアシルグリセロールの混合物が使用される場合もある。脂質は小 腸上皮細胞の細胞膜を通じて輸送されないため、胃腸管内において分解されな くてはならない。脂質分解酵素によって分解された脂質は小腸の上部において吸 収される。これらの酵素はトリアシルグリセロールのエステル結合の特に1位と 3位の部位を攻撃し、2−モノアシルグリセロールと脂肪酸とを生じる。これら の生成物は細胞膜を通じて輸送されることが可能であり、小胞体におけるトリア シルグリセロール再合成の基質となる。小腸上皮組織の不混和性の水の層による 親水性のバリアが乗り越えられた場合にのみ細胞膜を通じた輸送が可能となる。 このバリアを乗り越えるためには親油性物質はミセル溶液の形を取らなければな らない。 脂肪酸及びモノアシルグリセロールは共に水溶性であるため、界面活性物質に よって小腸内腔において分散させられなければならない。胆汁酸により約40〜 80nmの大きさの、モノアシルグリセロール、脂肪酸、及びコレステロールの 混合ミセルが形成されるが、トリアシルグリセロールは胆汁酸によって分散され ない。しかし食物から摂取されるトリアシルグリセロールの50%以上が胆汁酸 なしでも吸収され得る。構造的に液晶に類似したラメラ化学種が小腸内腔におい て分散せられた脂質から分離されている。この転移状態の物質は適当量の胆汁酸 の存在下で自然に溶解し、親油性の物質をミセル内に放出する。こうした混合ミ セルからの輸送が健康な人間における脂質の再吸収の主要な経路であるものと考 えられる。 トリアシルグリセロール、またはモノアシルグルセロールとジアシルグリセロ ールとトリアシルグルセロールとの混合物、またはモノアシルグリセロールとジ アシルグリセロールとの混合物は、脂肪分解の過程がpHや、小腸内腔に存在す る補リパーゼ、胆汁酸、重炭酸イオンといった多くの因子によって影響されるた め、親油性薬剤の適当な担体ではない。しかし市販の調合物の幾つかにおいては こうした系が用いられている。例としては、コンスプレン(Conspren)(商標)、 サンディマン(Sandimmun)(商標)、インプランタ(Implanta)、ネオラール(Neo ral)(商標)の商標名で市販されているものなどがある。トリアシルグリセロー ルを用いた系は、英国特許公開公報第GB−A−2222770号、国際 公開公報第94/05312号、及び欧州特許公開公報第EP−A−650721 号においても開示されている。分子間のエステル化によって得られるトリアシル グルセロールとHLB値の小さい界面活性剤との組み合わせが国際特許公開公報第 94/08603号及び国際特許公開公報第94/08605号に開示されてい る。脂肪酸をグリセロールまたはソルビトールとエステル結合させたトリアシル グルセロール担体が英国特許公開公報第GB−A−2228198号に開示されて いる。 ポリエトキシ化された植物性油脂をグリセロールとエステル交換させて得られ る生成物の使用、及びモノアシルグリセロール、ジアシルグリセロール、トリア シルグルセロールの混合物の親油性担体としての使用が英国特許公開公報第GB− A−2270842号に開示されている。この化合物はラブラフィル(Labrafil )(商標)の商標名で市販されている。 欧州特許公開公報第EP−A−0314689号及び欧州特許公開公報第EP−A− 0126751号は吸収の前段階の脂肪分解の必要性の問題を解決するための液 晶の生成を開示している。ここでは、安定性の問題に加えて有効成分の適正な生 体利用率を得ることは困難である。サイクロスポリンのような吸収性の悪い薬剤 に対してこれらの制御された薬剤放出系が適当に用いられるということに関して は、吸収ウインドウが狭いことにより疑問が投げかけられている。欧州特許公開 公報第EP−A−0314689号に開示されているこうした組成物はトリアシル グルセロールを含有する。 本発明の目的は、脂肪分解性無関係賦形剤、吸収促進剤、及び有効成分に基づ いた、生体利用率の高い薬理学的組成物であって、胃腸管において用いられると 液晶中間相を生成し、更に溶解して非常に良好な懸濁液を生じる薬理学的組成物 を提供することにある。本発明に基づいた薬理学的組成物により、脂肪分解不全 や胆汁不全の場合(例、ゾリンジャー・エリソン症候群)にも容易に吸収されて 薬剤の生体利用率を高める基質が生成される。同時に本発明の好ましい調合物は 、水溶媒に適用した場合に転移液晶相を生じ、これにより混合ミセルからの公知 の 吸収に加えて、小腸内腔からの別の脂質吸収ルートが与えられる。 本発明に基づけば、水溶媒相に接触するとリオトロピック液晶を生じるように 構成された免疫調節のための薬理学的組成物は、 a)1〜35重量%の、N末端をメチル化した環状ウンデカペプチドまたはマ クロライドラクトンから選択される有効成分と、担体媒体とを含み、 前記担体媒体は、 b)1〜40重量%の少なくとも1種類の吸収促進剤と、 c)非脂質性賦形剤であって、 (i)1〜80重量%の、HLBが9よりも大きい界面活性剤または界面 活性剤の混合物と、 (ii)1〜30重量%の、1種類以上の脂肪アルコールを含む親油性溶 媒と、 (iii)1〜50重量%の、少なくとも1種類の界面活性剤との内の少 なくとも1つを含む非脂質性賦形剤とを含み、各成分の重量比率a:b:cは1 :0.1〜20:0.5〜35であり、これらの成分の合計は100%となる。 本明細書中における液晶とは、固体結晶と、液体や溶液の長距離秩序及び短距 離秩序に近い性質によって特徴づけられる等方性の液体との中間的状態を示す。 本発明の組成物から得られる液晶相は熱力学的に安定な、粘性の、光学的等方性 を有する相であって、両親媒性の調合物及び水を含む。 成分aの有効成分としてサイクロスポリンを用いることが可能で、例として、 免疫抑制効果を有するシクロスポリン、[Nva]2−シクロスポリン、[Mell e]4−シクロスポリン、及び[3−0−acylMeBmt]1−シクロスポリン から選択される少なくとも1種類のサイクロスポリンを用いることが可能である 。 また、成分aとして、ストレプトマイセス属の細菌が産生するマクロライドラ クトンまたはその誘導体、好ましくはラパマイシンまたはタクロリムスの群から 選択される免疫調節作用を有する物質を使用することも可能である。 成分bは以下から選択することが可能である。 B1 好ましくは融点が25℃よりも低い、C8-22飽和または不飽和脂肪酸。 B2 以下の一般式にて表される脂肪酸のポリグリセロールエステルから選択 される極性プソイド脂質:ただしnは0から14までの整数であり、R=HまたはC8-22の飽和及び/また は不飽和脂肪酸及び/または水酸化脂肪酸またはこれらの混合物から誘導された アシル基である。 B3 高級脂肪酸を有するグリセロールモノエステル、またはB:Aの比率が 0.5:1〜6:1であるような成分B1、B2及びB3の適当な組み合わせ。 成分Cは以下の化合物の内の少なくとも一つを含む非脂質性賦形剤を含む: C1 1〜80重量%の、HLB>9である界面活性剤または界面活性剤の混 合物。 C2 C12〜C22の不飽和脂肪アルコール。ただし成分C2とC1との比率は 好ましくは0.1:1〜4.5:1である。 C3 1〜50重量%の、好ましくは以下に示す化合物から選択される少なく とも1種類の補界面活性剤: C3.1 一般式、H−[O−CH3−CH2−]n−OHで表されるポリエーテル 。ただしnは2から20までの整数。 C3.2 一般式(2)で表される環状ポリエーテル: C3.3 炭素原子が3個である多価アルコール、及び/または、脂肪酸のソル ビタン、脂肪酸のマクロゴールソルビタン、ポリオキシエチル化された脂肪酸と 前記多価アルコールとのモノエステル〜ポリエステル、または脂肪酸のモノエス テル〜ポリエステルから選択される物質。 ただし成分C3の全体量は5〜30重量%である。 本発明に基づく調合物は、外観、味、及び微生物汚染や自己酸化反応に対する 安定性を調整したり、調製時に調合物をリオトロピック結晶に変化させるための 少なくとも1種類の成分Dを含む場合もある。成分D:(A+B+C)の比は0 .01〜10:1であり、好ましくは0.1〜6:1である。 本発明に基づく調合物は多くの利点を有する。本発明の好ましい組成物に水溶 媒相を加えることによりゲル状の組成物が得られる。局所的に作用するゲル状の 投薬形態の調製が容易であることにより、使用の直前に必要な量だけこうしたゲ ルを調製することが可能である。一般的に使用される低沸点の親水性溶媒の使用 を避けることが可能である。こうした溶媒はカプセルの壁を透過するため、カプ セルなどの投薬形態の製造を困難なものにする。 本発明の別の実施形態では自己集合薬剤送達系(SADDS)が提供される。 自己集合薬剤送達系は、物質が均一に分散した、室温で液体、半固体、または固 体である薬理学的組成物と考えられるが、水溶媒相と接触した場合にほぼ液晶状 の自己集合分散液を生成する溶液であることが好ましい。ここで水溶媒相とは水 や、胃液、小腸液、涙、血液、電解質液などの生理液、及びグリセロールを指す 。 SADDSは初めに約0.5〜80重量%の特定量の水溶媒相を含む。物質が水 溶媒相に完全に分散した場合の粒子の大きさは好ましくは最大1000nmであ る。こうした分散液はほぼまたは完全に透明であり、粒子の大きさや性質に応じ てやや青味がかった色や濃いミルク色の外観を呈する。分散した粒子の大きさの 分布が1個の最大値を有する必要はない。本発明の薬理学的組成物は異なる大き さの粒子分布を示す場合もある。 SADDSは通常、油または油性相と非イオン性界面活性剤との混合物である 。更にこうした系は、薬剤の溶解を促したり、調合物の表面張力や微生物学的性 質または感覚受容性などの性質を調整するための別の補助的な物質を含有する場 合もある。 これらの系はまた、水や水性媒体に接触した場合にゲル状の中間相が生成する ことによって特徴づけられる。こうした相はin vitro及びin vivo のいずれにおいても生成が可能であり、in vitroの場合には1:6(自 己分散系:水性媒体)の比となるように水性媒体を加え、in vivoの場合 には胃腸管、結膜嚢、粘膜に対して使用することによりそれぞれ生成する。この 中間相はリオトロピック液晶の特性を有する。更なる分散により、系の極性や親 水/親油バランスに応じて一種類の物質の分散液が生成する。均一な分散液の生 成率は一定の分散条件における賦形剤中の親水性成分の粘度及び比率に依存し、 親油性溶媒と界面活性剤との適当な比を選択するか、適当な補界面活性剤を選択 することにより変化させることが可能である。これらの性質により系の様々な変 更が可能であり、胃腸管内において薬剤の目的とする分布を得ることが可能であ る。 以上の方法によって調製される本発明の薬理学的組成物は、最初に半固体状の 形態またはゲル状の中間相として水性媒体中に分散させることが可能であり、こ の後溶解して必要とされる分散液を生じる。 こうした中間相は通常、極性の脂質と水性媒体との穏やかな相互作用によって 生成し、その秩序だった分子構造のために「リオトロピック液晶」と呼ばれる場 合がある。発明者等は分子集合の性質に基づき、ラメラ型La相、立方体型C相 、六角形型H1相(正常)及びH2相(逆)、ミセル型L1相及びL2相(逆)に分類 した。中間相の分類の一般的な方法としては、X線回折、容量変化、レオロジー 、NMR、熱量測定、偏光顕微鏡などがある。 C2の項で定義した物質は非極性の脂肪アルコールであり、極性脂質のグルー プには属さないが、これをC1の物質と0.1:1〜4.5:1の比で組み合わ せて有利に使用することが可能である。この混合物は水性媒体と接触するとLa 、H1、L1またはH2中間相を生じる。生じる中間相がどの型であるかは、系に 入り込んだ、または意図的に加えられた水性媒体によって決まるか、またはC2 成分によって変えることが可能である。B及びCの項にて定義した物質の適切な 組み合わせにより、過剰量の水性媒体がある場合に、必要とされる型の中間相、 好ましくはラメラ型または六角形型、が系において自然に生成する。 成分Aとして、N末端をメチル化した環状ウンデカペプチドまたはマクロライ ド系抗生物質からなる群から選択される、免疫調節作用を有する疎水性有効成分 を使用することが可能である。免疫抑制作用を有するサイクロスポリン、特にシ クロスポリン(サイクロスポリンAとしても知られる)、[Nva]2−シクロスポ リン(サイクロスポリンG)、[Melle]4−シクロスポリン、及び[3−0−a cylMeBmt]1−シクロスポリンを使用することが有利である。また成分A として、グラム陽性菌であるストレプトマイセス、好ましくはラパマイシンを産 生するStreptmyces hygroscopicusまたはタクロリムスを産生するStreptmyces tsukubaensisによって産生されるマクロライドペプチドまたはラクトンからなる 群から選択される有効成分を使用することも可能である。本発明の薬理学的組成 物は1〜35.0重量%の有効成分を含有し得る。 成分B1としては、C8-22の飽和または不飽和脂肪酸からなる群から選択され る化合物を使用することが可能であり、好ましくは、 カプリル酸、パルミトレイン酸、オレイン酸、ガドレイン酸、ガドエライジン酸 、リノール酸、リノレン酸、アラキドン酸、及びドコサヘキサエン酸などの融点 が 25℃よりも低い脂肪酸が使用される。 人間では炭素鎖が9個よりも長い不飽和脂肪酸は合成できず食物から摂取しな ければならないため、これらの脂肪酸を本発明に基づく調合物において有利に使 用することが可能である。ヘンケル社(Henkel)から販売されているエデ ノール(Edenor)(商標)SB05やエメリー(Emery)(商標)644など の市販の脂肪酸混合物もまた、本発明に基づく薬理学的組成物の目的に好適であ る。 成分B2としては、(3)式にて表される中鎖及び長鎖脂肪酸を有するポリグ リセロールエステルが有利に使用される。その一般的な化学式を以下に示す:ただしnは0から14までの整数であり、R=HまたはC8-22の飽和脂肪酸、不 飽和脂肪酸、または水酸化脂肪酸のアシル誘導体である。 通常、脂肪酸を有するポリグリセロールエステルは、ポリグリセロールを適当 な脂肪酸にて部分的にエステル化するか、植物油とポリグリセロールとの間でエ ステル交換を行うことにより調製される。それぞれのポリグリセロールエステル はケン化数によって特徴づけられる。ヒドロキシル価は重合化の度合いによって 最もよく示される。以下に示すポリグリセロールエステルが本発明に基づく好ま しい調合剤において好適に用いられる。 モノオレイン酸ジグリセリン DGMO−C、DGMO−90 モノオレイン酸ヘキサグリセリン NIKKOL HEXAGLYN 1−O ジオレイン酸ヘキサグリセリン Plurol oleique WL 1173 モノステアリン酸オクタグリセリン SANTONE 8−1−S モノオレイン酸オクタグリセリン SANTONE 8−1−O モノラウリン酸デカグリセリン NIKKOL DECAGLYN 1−L モノミリスチン酸デカグリセリン NIKKOL DECAGLYN 1−M モノステアリル酸デカグリセリン NIKKOL DECAGLYN 1−S モノオレイン酸デカグリセリン NIKKOL DECAGLYN 1−O NIKKOLはニッコーケミカル(Nikko Chemical Co)社の商標 名であり、SANTONEはダーキーフード社(Durkee Foods Co)の 商標名である。Plurol oleiqueはガッテフォッセ社(Gattefosse C o)の商標名である。 本発明の調合剤において使用される好ましいポリグリセロールエステルは以下 に示す純度試験によって特徴づけられる。すなわち、酸価−最大6、重金属含有 量−最大10ppm、水の含有量−最大2%、脂肪酸のナトリウム塩の含有量− 最大2%(ステアリン酸ナトリウムなど)、全灰分−最大1%である。 成分B3のモノアシルグリセロールは少なくとも90%のモノエステルを含有 し得る。グリンステッド社(Grinsted Co)の製造する、以下に示す 物理的または化学的特性を有する製品が好ましく用いられる。 脂肪酸の組成 GMO GMO90 オレイン酸 最小78% 最小92% リノール酸及びリノレン酸 最大15% − リノレン酸 − 最大6% C16、C18、C20飽和脂肪酸 最大10% − C16、C18飽和脂肪酸 − 最大2% 遊離脂肪酸の含量 最大1.5% 最大0.5% Myverol18−99(モノオレイン酸グリセリン)及びMyverol18−92(モ ノリノール酸グリセリン)の商標名でイーストマン社(Eastmen Co) が製造する同様な製品を、モノエステルの含量が最低でも90%となるようにし て使用することも可能である。 ラロダンファインケミカルズ社(Larodan Fine Chemica ls Co)(スウェーデン)やザ・ニッシンオイルミルズリミテッド社(The Nishim Oil Mills Ltd)が製造する、モノオクタン酸グリ セリンやモノデカン酸グリセリンといった、C6〜C10のより短いアルキル鎖を 有するグリセリンモノエステルを使用することも可能である。 上述の吸収促進剤の適当な組み合わせを用いて疎水性の有効成分の望ましい血 中レベルを得ることが可能である。 成分C1の界面活性剤またはその混合物により9よりも大きい親水親油性バラ ンス(HLB)の値が得られる。HLBが9よりも大きくなるような界面活性剤 の混合物を用いることも可能である。HLB値は足し合わせることが可能である ため、各界面活性剤の既知のHLB値と各界面活性剤成分の混合比率とを用いた 次の式に基づいて混合界面活性剤のHLB値を算出することが可能である。すな わち、 ただし、HLBC=混合界面活性剤のHLB値 HLBA=界面活性剤AのHLB値 HLBB=界面活性剤BのHLB値 XA =混合界面活性剤中の界面活性剤Aの割合 XB =混合界面活性剤中の界面活性剤Bの割合 である。 例として、水素添加した、またはしないC8-22の脂肪酸とマクロゴールグリセ ロールとのエステルとして特徴づけられる界面活性化合物を使用することが可 能である。本発明に基づけば、一般式(4)で表される、ヒマシ油部分を有する マクロゴールグリセロールを有利に使用することが可能である。 また、一般式(5)で表される、水素添加されたヒマシ油部分を有するマクロゴ ールグリセロールを有利に使用することが可能である。 以下に示す、反応したエチレンオキシドのモル数(l+m+n+X+Y+Z) 及びHLB値によって特徴づけられる物質が特に有利である。 トリリシノール酸マクロゴール(1540)グリセロール (l+m+n+X+Y+Z)=35 HLB=12−14 ヒドロキシステアリン酸マクロゴール(1760)グリセロール (l+m+n+X+Y+Z)=40 HLB=12.5−16 ヒドロキシステアリン酸マクロゴール(2200)グリセロール (l+m+n+X+Y+Z)=50H LB=13.5 ヒドロキシステアリン酸マクロゴール(2640)グリセロール (l+m+n+X+Y+Z)=60H LB=14.5 ヒドロキシステアリン酸マクロゴール(3520)グリセロール (l+m+n+X+Y+Z)=80H LB=15 ヒドロキシステアリン酸マクロゴール(4400)グリセロール (l+m+n+X+Y+Z)=100H LB=16.5 上記の物質に特徴的な物理化学的なパラメータは次のようなものである。すな わち、酸価<2、ヒドロキシル価=40−70、ヨウ素価<1*、ケン化価=4 0−70、含水量<3%(*トリリシノール酸マクロゴール(1540)グリセロール では28−32)。 これらの物質は様々な商標名で市販されており、例としてCremophor(商標)、N ikkol(商標)、Simulsol(商標)、Mapeg(商標)などがある。これらの物質は可溶 化性を有するため、局所的投与、経口投与、静脈内投与される薬剤において一般 的に使用されている。 商標名Gelucir、好ましくはGelucir50/13及び44/14、にて市販され ている、モノ、ジ、及びトリアシルグルセロールのモノ及びジマクロゴールエス テルの混合物を使用することが可能である。 混合物中の脂肪酸の各アシル基の割合は次のようなものである。 割合(%) Gelucir 50/13 44/14 C8 カプリル酸 <3 10 C10 カプリン酸 <3 9 C12 ラウリン酸 <5 50 C14 ミリスチン酸 <5 24 C16 パルミチン酸 50 14 C18 ステアリン酸 58 15 物理化学的な性質は次のようなものである。 酸価<2.00、ケン化価=65−95、ヨウ素価<2、ヒドロキシル価=36 −56、過酸化物価<6、塩基性不純物<80ppm、水性グリセロール含量< 3.00% 別の好ましい物質としてカプリロカプリン酸マクロゴール(352)グリセロー ルがあり、次の物理化学的性質を特徴とする。 HLB=14、エチレンオキシドのモル数=8、酸価<1.00、ケン化価=8 5−105、ヨウ素価<2、過酸化物価<12.5、遊離グリセロール含量<5 .0 この物質はLabrasolの商標名で市販されている。 以下の物理化学的なパラメータによって特徴づけられる、マクロゴール(660 )−12−ヒドロキシステアリン酸などの脂肪酸のマクロゴールエステルが成分C 1として好適である。その物理化学的特徴とは、酸価<1、含水量<0.5%、 ケン化価=53−63、ヒドロキシル価=90−110である。この化合物はSo lutolの商標名で市販されている。 Pyroterの商標名で市販されているピロリドンカルボキシル酸とマクロゴール グリセロール脂肪酸エステルとのエステルもまた好適である。次に示すパラメー タによって特徴づけられる、Pyroter GPI−25及びPyroter CPI−40として知 られる化合物が有利に使用される。 GPI−25 CPI−40 HLB 13.4 9.3 エチレンオキシドのモル数 25 20 酸価 <3 <13 ケン化価 67−83 89−105 含水量 <0.3% <0.3% 密度 1080−1110 1025−1055 C1成分としてポロキサマーポリオール(Poloxamer Polyols)を使用するこ とが可能である。これらの物質はエチレンオキシドとプロピレンオキシドとのブ ロック共重合体であり、一般式(6)にて表される。 HO(C26O)b(C24O)aH (6) ただしa及びbの値は以下の通りである。 a b ポロキサマー124 12 20 ポロキサマー188 80 27 ポロキサマー237 64 37 ポロキサマー338 141 44 ポロキサマー407 101 56 物理化学的な性質は次の通りである。 C2成分としてC8-22の不飽和脂肪アルコールを使用することが可能である。 オレイルアルコール(9−オカデセン−1オル)を有利に用いることが可能であ る。 成分C3.1として、式H−[O−CH2−CH2−]3−OHで表されるポリエ ステルであって、nは2〜140の整数、好ましくは2〜20の整数であるポリ エステルを使用することが可能である。平均分子量が200〜600である液状 または半固体状ポリエチレングリコールが好ましい。 使用することが可能である好適なポリエチレングリコールは次に示す物理化学 的な性質を有する。 *50%水溶液 ソルビトール、マンニトール、イジトールなどのアルコール性ヘキソースのア ンヒドロ誘導体のアルコキシ化によって得られる環状ポリエステルをC3.2成 分として使用することが可能であり、例としてイソソルビド、イソアイダイド、 イソマンニドがある。 塩化メチルなどとの更なる反応により好適な2,5‐ジ‐O‐メチル誘導体が 生成する。特に好適なものとして、ARLASOLVE DMIの商標名(ICI社)にて製造さ れる2,5‐ジメチルイソソルビドがあり、以下の物理化学的性質を有する。 沸点約234℃、25℃での密度=1.164g・cm-3、25℃での屈折率1 .462、25℃での粘度=約5mPa・s、25℃での誘電定数cca7、ヒル デブランド溶解度パラメータ=10.1cal-3/2 好ましいC3.3成分として1,2‐プロパンジオール及び1,2,3‐プロパントリ オールがある。C8-22脂肪酸や水素添加された脂肪酸とマクロゴールソルビタン とのエステルとして特徴づけられる化合物を使用することも可能であり、Tw een(ICI社)、Montanox(Seppic社)などの商標名にて市販 されている化合物が有利に使用される。特に好適な化合物として、ポリオキシエ チレン(20)‐ソルビタンモノオレイン酸(Sween 80)、ポリオキシエ チレン(20)‐ソルビタンモノステアリン酸(Tween 60)、ポリオキシ エチレン(20)‐ソルビタンモノパルミチン酸(Tween 40)、ポリオキ シエチレン(20)‐ソルビタンモノオレイン酸(Tween 20)などがあ る。 特に本発明の調合物が胃腸管内の水性媒体に接触するような場合や、投与に先 立って溶液を希釈して濃度を小さくするような場合に、成分C3の化合物によっ て調合物の物理的性質を調整することが可能である。 吸収促進剤及び非脂質性賦形剤の組み合わせが胃腸管において用いられた際の 分散の度合いが予測可能であれば、親水性界面活性剤を用いた場合にもバランス のとれた薬理学的組成物を用いることにより、有効成分の求められる生体利用率 を得ることが可能である。SADDSではこうした界面活性剤が大量に必要とさ れるが、これらの化合物は脂肪分解を阻害する。本発明に基づけば、この脂肪分 解の問題を非脂質性賦形剤を用いることによって防止することが可能である。し かし実施例XI及び図1から理解されるように非脂質性賦形剤に基づいた調合物 は望ましい血中レベルを得るうえでは充分ではなく、したがって吸収促進剤の使 用が必要となる場合がある。 本発明を以下の図1〜4を参照しながら実施例によって更に詳細に説明するが これは発明の限定を目的としたものではない。 図1は、本発明の調合物及び比較例について血中のサイクロスポリンレベルと 時間との関係を示すグラフである。 図2は、補界面活性剤に対する粘度の依存性を示すグラフである。 図3は、本発明に基づく製品と比較製品とを比較した場合の薬物速度論的プロ ファイルを示すグラフである。 図4は、水を加えた場合の特異的熱吸収を示すグラフである。 以下に本発明の薬理学的組成物の異なる組成の実施例をまとめる。実施例I−1 実施例II−1 実施例II-2 実施例II−3 実施例II−4 実施例III−1 実施例IV 実施例V 実施例VI 実施例VII 実施例VIII 実施例IX 実施例X 一般的な調製法 成分Aを成分B1、C2及びC3と混合した。混合物を温度が40℃を越えな いように連続的に攪拌して溶解した。B及びCまたはDの残りの成分を加え、温 度を上げて混合物を均一化した。必要に応じて生成物を濾過した。このようにし て得られた更なる操作が行われる中間生成物を、ゼラチンカプセル、デンプンカ プセル、チューブまたは注射器に充填するか、または他の1単位分の投薬形態と して調製するためにビンなどの容器に入れた。実施例XI 生体利用率を比較することにより吸収促進剤の役割が確認された。吸収促進剤 を含む調合物I-1と文中「ブランク」として示した吸収促進剤を含まない調合 物と比較した。技術的な観点から見てB1とC2とは同様の効果を有する(いず れも有効成分をよく溶かす)ため、ブランク組成物においては成分B1を成分C 2に置き換えた。 ブランクとして示した比較試料の組成は以下の通りである。 比較例を含む2つの実験において10頭のビーグル犬に100mgのシクロスポ リンを投与した後、薬物速度論的な比較を行った。体重9〜15kgの生後12 〜36ヶ月のオスを用い、1日300gの標準的なペレット食と水を与えた。 18時間絶食させた後、薬剤を投与し、0、1、2、3、5、8、12、24 時間後に前脚の静脈から血液を採取した。血液サンプルをコンプレクソンで安定 化させ、非特異的ラジオイムノアッセイを行うために直ちに凍結した。2つの調 合物の生体利用率の比較を図1にまとめた。吸収促進剤を含む調合物は顕著に高 い生体利用率を示した。実施例XII 生成した中間相の粘度に対する成分C3の影響を評価した。実施例II−1〜II −4に基づいて調製した標準調合物に一定量の水を加え、レオロジー的な性質を 評価した。 調製法 成分Aを成分B1、B2及びC3と混合し、40℃を越えない温度で攪拌して 溶かした。成分C1を加え混合物が透明となるまで引き続き攪拌した。得られた 溶液をGVHP0.22μm(ミリポア)の膜フィルターを用いて約0.2〜0.5 MPaのN2圧にて加圧濾過した。補界面活性剤としてArlasolveDMI、プロピレング リコール、ポリエチレングリコール400、及びポリソルベート20を用いた。 この混合物に注射用の水を3:1(混合物:水)の比で加え、得られたゲル状 の中間相を適当に均一化した。 以上のように調製した系のレオロジー的性質を、温度20℃、SC4−21スピン ドル、ブルックフィールドTC500ウルトラサーモスタットの一定条件の下で ブルックフィールドDV−III回転式粘度計にて評価した。評価はPCにて行った(Rh eocalcプログラムバージョン1.3)。 図2のグラフは、生体内で生じる相のレオロジー的なパラメータは成分C3の 適当な選択により変化させることが可能であることを示している。また、必要な 時刻に調合物に一定量の水を加えることによりレオロジー的な性質を大きく変化 させ、局所的に作用させることが可能であることもこのグラフに示されている。実施例XIII 調合物III−1の生体利用率を市販の製品であるConsupren(商標)経口液と比 較した。調合物III−1は次のように調製した。 シクロスポリンを40℃を越えないような温度にてオレイン酸とオレイルアル コールとの混合物に溶かした。同時にモノラウリン酸デカグリセリン、ヒドロキ システアリン酸マクロゴール(1760)グリセロール、及びD‐α‐トコフェロー ルを高めの温度(約50℃)にて混合した。適当に均一化したこれら2つの混合 物を同じ温度にて混合し、0.22μmの膜フィルターで加圧濾過した後、蒸留 水を加えた。リオトロピック結晶として得られた生成物を、「0」サイズのハー ドゼラチンカプセルに1カプセル当たり500mgとなるように充填した。 10頭のビーグル犬を用いた、比較例を含む2つの実験においてシクロスポリ ン100mgを投与した後に薬物速度論的な比較を行った。体重9〜15kgの 生後12〜36ヶ月のオスを用い、1日300gの標準的なペレット食と水を与 えた。 18時間絶食させた後、薬剤を投与し、0、1、2、3、5、8、12、24 時間後に前脚の静脈から血液を採取した。血液サンプルをコンプレクソンで安定 化させ、非特異的ラジオイムノアッセイを行うために直ちに凍結した。 調合物IIIと標準製品Consupren(商標)経口液との薬物速度論的な比較を図3 にまとめた。本発明に基づく組成物の生体利用率は標準製品Consupren(商標) 経口液の生体利用率と比較して高いことが示されている。実施例XIV 示差走査式熱量測定法を用いて希釈による変化の特徴づけ及び分類を行った。 以下に示す調合物を調製した。 調製した試料を液晶構造を生成するために以下に示したモル分率の水で希釈し た。希釈した試料を一定条件(温度範囲30〜200℃、温度ステップ10℃/ 分)の下でMettlerDSC12装置を用いて示差走査式熱量測定法により検定した。結 果をMetlerTA89Eソフトウェアにて評価したものを以下の表に示す。 示差走査式熱量測定の結果によれば、水の含量が大きい場合に系は安定し、溶 融するためにより多くのエネルギーを必要とした。 1( 水) = 水のモル分率 t1(℃)= 転移温度(℃) t2(℃)= 転移温度(℃) ΔH1 = 1モル吸収熱量 ΔH2 = 2モル吸収熱量
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF ,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE, SN,TD,TG),AP(GH,KE,LS,MW,S D,SZ,UG,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG ,KZ,MD,RU,TJ,TM),AL,AM,AT ,AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,CA, CH,CN,CU,CZ,DE,DK,EE,ES,F I,GB,GE,HU,IL,IS,JP,KE,KG ,KP,KR,KZ,LC,LK,LR,LS,LT, LU,LV,MD,MG,MK,MN,MW,MX,N O,NZ,PL,PT,RO,RU,SD,SE,SG ,SI,SK,TJ,TM,TR,TT,UA,UG, US,UZ,VN (72)発明者 フセック、アレス チェコ共和国 746 01 オパヴァ スク リヴァンシ 4 (72)発明者 マータ、ヴラディミール チェコ共和国 370 01 チェコ ブゥデ ョヴィツェ ネトリッカ 5 (72)発明者 ストゥクリック、ヨーセフ チェコ共和国 747 63 フラビィネ フ ラビィネ 121 (72)発明者 アンドリゼック、トーマス チェコ共和国 746 01 オパヴァ ロル ニッカ 36

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1. 水溶媒相に接触するとリオトロピック液晶を生じるように構成された免 疫調節のための薬理学的組成物であって、 a)1〜35重量%の、N末端をメチル化した環状ウンデカペプチドまたはマ クロライドラクトンから選択される有効成分と、担体媒体とを含み、 前記担体媒体は b)1〜40重量%の少なくとも1種類の吸収促進剤と、 c)非脂質性賦形剤であって、 (i)1〜80重量%の、HLBが9よりも大きい界面活性剤または界面 活性剤の混合物と、 (ii)1〜30重量%の、1種類以上の脂肪アルコールを含む親油性溶 媒と、 (iii)1〜50重量%の、少なくとも1種類の補溶媒との内の少なく とも1つを含む前記非脂質性賦形剤とを含み、各成分の重量比率A:B:Cは1: 0.1〜20:0.5〜35であり、これらの成分の合計は100%となる組成 物。 2. 前記成分の比率A:B:Cは1:0.5〜4:5〜8であることを特徴 とする請求項1に記載の組成物。 3. 前記有効成分は、シクロスポリン、[Nva]2−シクロスポリン、[Me lle]4−シクロスポリン、及び[3−0−アシルMeBmt]1−シクロスポリ ンから選択されることを特徴とする請求項1または2に記載の組成物。 4. 前記有効成分はラパマイシン、タクロリムス、またはこれらの誘導体で あることを特徴とする請求項1または2に記載の組成物。 5. 前記成分Bは、 B1 C8-22の飽和または不飽和脂肪酸またはこれらの混合物と、 B2 一般式が、として表される脂肪酸のポリグリセロールエステルであって、nは0から14ま での整数であり、R=HまたはC8-22の飽和及び/または不飽和脂肪酸及び/ま たは水酸化脂肪酸またはこれらの混合物から誘導されたアシル基である前記脂肪 酸のポリグリセロールエステルと、 B3 高級脂肪酸を有するグリセロールモノエステルまたはこれらの 混合物との内の少なくとも一つを含み、 B:Aの比率は0.5:1から6:1であることを特徴とする請求項1 乃至4のいずれか1項に記載の組成物。 6. 前記成分C2は、一種類以上のC12-22の不飽和脂肪アルコールを含む ことを特徴とする請求項1に記載の組成物。 7. 成分C1と成分C2とをC1:C2の比率が4.5:1から0.1:1 であるように含むことを特徴とする請求項6に記載の組成物。 8. 前記成分C3は、 C3.1 一般式、H−[O−CH3−CH2−]n−OHで表されるポリ エーテルであって、nは2から20までの整数である前記ポリエーテルと、 C3.2 一般式が、 として表される、RがC1-3のアルキル基である前記環状ポリエーテルと、 C3.3 炭素原子が3個である多価アルコール、及び/または、脂肪 酸のソルビタン、脂肪酸のマクロゴールソルビタン、ポリオキシエチル化された 脂肪酸と前記多価アルコールとのモノエステル〜ポリエステル、または脂肪酸の モノエステル〜ポリエステルとであり、 成分C3の全体量は5〜30重量%であることを特徴とする請求項1乃 至7のいずれか1項に記載の組成物。 9. 外観、味、安定性を調整するための、または、調製時に調合物をリオト ロピック結晶に変化させるための成分Dを更に含むことを特徴とする請求項1乃 至8のいずれか1項に記載の薬理学的組成物。 10. 前記成分D:(A+B+C)の比は0.01〜10:1であり、好まし くは0.1〜6:1であることを特徴とする請求項9に記載の組成物。 11. 前記組成物は親水性の相に接触した場合にゲル状の非複屈折性の相を形 成することを特徴とする請求項1乃至10のいずれか1項に記載の組成物。
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