【発明の詳細な説明】
睡眠促進用鼻腔内調製物及び同物を用いる方法
本出願は1996年9月27日提出の仮出願第60/026,811号の一部継続である。
発明の分野
本発明は、哺乳動物の鼻粘膜への投与により睡眠を促進する製薬調製物(pharm
aceutical formulations)に関し、特に鼻粘膜への投与により睡眠を促進するド
キシラミンを含有する製薬調製物に関する。
発明の背景
ドキシラミン、及び殊にコハク酸ドキシラミンは、ヒトにおいて睡眠を促進す
るために長年にわたり広く使用されている。典型的にコハク酸ドキシラミンは、
12.5から25ミリグラム(mg)までの範囲の投薬量で錠剤形態において経口
的に投与される。
しかしながら、2つの欠点がドキシラミンの経口投与によって明白になってい
る。第1に、経口投与は、それの薬物動態学的プロフィールのために睡眠のゆっ
くりとした開始(slow onset)に伴う問題を提供する。かくして、達成されるべき
睡眠のための時間枠は、経口投与後、通例45から60分である。
経口投与に伴う第2の問題は、ドキシラミンの血漿濃度ピークが投与から通例
90分間では到達しないことである。これは、血漿レベルにおいて睡眠の開始後
に血清レベルにおける緩やかな勾配的減少によって追加的に悪化させることの生
起が継続される。かくして、その問題は典型的には睡眠の8時間後の覚醒におい
て未だにドキシラミンの相対的に高い血漿レベルを有する。経口投与のこれら2
つの特徴の結果は、経口投与したドキサミンに関連して足下のふらつき(groggin
ess)の慣習的な発生となる。
経口投与の好適な代替法は、とりわけ経鼻移送を含む。事実、米国特許第4,74
9,700でWeningは、哺乳動物へのコハク酸ドキシラミンを含んだ抗ヒスタミンの
体系的な量を輸送するための鼻腔内調製物を教示する。しかしながら、この特許
はコハク酸ドキシラミンを含んだ鼻腔内調製物を教示する一方、これらの調製物
は経口投与によく似た薬剤動態学的プロフィールを示すことが見出されている。
従って、経口投与との比較として睡眠を促進するドキシラミン血漿レベルのよ
り短い開始を提供する、ドキシラミン、特にコハク酸ドキシラミンを含む製薬調
製物が当該技術分野で要望される。
加えて、誘導されている一度の睡眠での血漿レベルの継続的な増加を示すこと
のないドキシラミンの睡眠促進製薬組成物が当該分野で要望される。
それ故に、睡眠を促進する、経口投与との比較として薬剤の睡眠促進血漿レベ
ルのより速い開始を持つものを提供する、ドキシラミン製薬調製物を提供するこ
とが本発明の目的である。また、誘導されている一度の睡眠での血漿レベルの継
続的な増加を示すことのないドキシラミン製薬組成物を提供することも本発明の
目的である。
発明の概要
本発明は、鼻腔内投与によって哺乳動物において睡眠を促進するための製薬投
薬単位である。その鼻腔内投薬単位は、7.0より高いpHを有する水性緩衝溶
液、睡眠促進量のドキシラミン及び0.1から5.0重量%(wt.%)のアニオン性
界面活性剤を含む。好適には、その投薬単位は、少なくとも7.5のpHを有し
少なくとも8.0のpHがより好適とされる。睡眠促進量のドキシラミンは、2
から50ミリグラム(mg)までの範囲とすることができ、5から25mgが好ま
しく、10から20mgがより好ましい。ドキシラミンは、コハク酸ドキシラミ
ンとして好適に提供される。
アニオン性界面活性剤量は、0.1重量%と同じ程度に低くすることができ、
少なくとも0.25重量%が好適とされ、少なくとも0.5重量%がより好適と
され、少なくとも1.0重量%が更により好適とされる。そのアニオン性界面活
性剤は、カルボキシラート、スルホナート及びスルファートを、それに制限され
ることなく含むことができる官能基を持った長鎖炭化水素の塩とされ得る。スル
ファート官能基を持つ長鎖炭化水素の塩が好適であり、ラウリル硫酸ナトリウム
がより好適である。
本発明は、哺乳動物において睡眠を促進するための上述した投薬単位を用いる
方法をも包含する。これは、7.0より高いpHを有する水性緩衝溶液、睡眠促
進量のドキシラミン及び0.1から5.0重量%(wt.%)のアニオン性界面活性剤
を含む投薬単位を哺乳動物の鼻粘膜に投与することによって達成される。本発明
の投薬単位は、ヒトにおいて睡眠を促進するために特に好適とされることが見出
されている。
有利には、本発明の投薬単位は、哺乳動物の鼻粘膜に投与した後にドキシラミ
ンの血漿レベルビークの急速な開始を提供する。本発明の投薬単位の使用を通し
て、ドキシラミンの血漿濃度ピークは投与の30分以内、より好ましくは投与の
20分以内、更により好ましくは10分以内に達成することができる。加えて、
鼻粘膜への投与に関して本発明の投薬単位は、血清濃度ピーク後のドキシラミン
の血漿レベルの減少を示す。これは、十分な量の睡眠の後に哺乳動物における減
じた血漿レベルを有利に促進し、それによって覚醒に関して足下のふらつきを最
小限とする。
図面の簡単な説明
図1は、25mg経口投与に対し、pH4.9を有するコハク酸ドキシラミン
鼻スプレーの15.0mg投薬量の経時の機能としてヒトにおけるドキシラミン
血漿濃度のプロットグラフである。
図2は、25mg経口投与に対し、pH5.0を有するコハク酸ドキシラミン
鼻スプレーの25.0mg投薬量の経時の機能としてヒトにおけるドキシラミン
血漿濃度のプロットグラフである。
図3は、25mg経口投与に対し、pH5.0を有するコハク酸ドキシラミン
鼻ゲルの25.0mg投薬量の経時の機能としてヒトにおけるドキシラミン血漿
濃度のプロットグラフである。
図4は、25mg経口投与に対し、5.0のpHと5重量%の非イオン性界面
活性剤を有するコハク酸ドキシラミン鼻ゲルの25.0mg投薬量の経時の機能
としてヒトにおけるドキシラミン血漿濃度のプロットグラフである。
図5は、25mg経口投与に対し、5.0のpHと1重量%のアニオン性界面
活性剤を有するコハク酸ドキシラミン鼻ゲルの25.0mg投薬量の経時の機能
としてヒトにおけるドキシラミン血漿濃度のブロットグラフである。
図6は、25mg経口投与に対し、pH7.1を有するコハク酸ドキシラミン
鼻スプレーの12.5mg投薬量の経時の機能としてヒトにおけるドキシラミン
血漿濃度のプロットグラフである。
図7は、25mg経口投与に対し、7.3のpHと0.25重量%のアニオン
性界面活性剤を有するコハク酸ドキシラミン鼻スプレーの12.5mg投薬量の
経時の機能としてヒトにおけるドキシラミン血漿濃度のプロットグラフである。
図8は、25mg経口投与に対し、7.3のpHと0.5重量%のアニオン性
界面活性剤を有するコハク酸ドキシラミン鼻スプレーの12.5mg投薬量の経
時の機能としてヒトにおけるドキシラミン血漿濃度のプロットグラフである。
図9は、25mg経口投与に対し、7.3のpHと1重量%のアニオン性界面
活性剤を有するコハク酸ドキシラミン鼻スプレーの12.5mg投薬量の経時の
機能としてヒトにおけるドキシラミン血漿濃度のプロットグラフである。
図10は、25mg経口投与に対し、8.0±0.5のpHと1.7重量%の
カチオン性界面活性剤/アルカリ化剤を有するコハク酸ドキシラミン鼻スプレー
の12.5mg投薬量の経時の機能としてヒトにおけるドキシラミン血漿濃度の
プロットグラフである。
図11は、25mg経口投与に対し、pH8.1を有するコハク酸ドキシラミ
ン鼻スプレーの12.5mg投薬量の経時の機能としてヒトにおけるドキシラミ
ン血漿濃度のプロットグラフである。
図12は、25mg経口投与に対し、8.2のpHと1重量%のアニオン性界
面活性剤を有するコハク酸ドキシラミン鼻スプレーの25.0mg投薬量の経時
の機能としてヒトにおけるドキシラミン血漿濃度のプロットグラフである。
図13は、25mg経口投与に対し、8.2のpHと1重量%のアニオン性界
面活性剤を有するコハク酸ドキシラミン鼻スプレーの25.0mg投薬量の経時
の機能としてヒトにおけるドキシラミン血漿濃度のプロットグラフである。
図14は、25mg経口投与に対し、8.0±0.5のpHと1重量%のアニ
オン性界面活性剤を有するコハク酸ドキシラミン鼻スプレーの25.0mg投薬
量の経時の機能としてヒトにおけるドキシラミン血漿濃度のプロットグラフであ
る。
発明の詳細な説明
本発明に従い、ドキシラミンを含む製薬調製物は、哺乳動物の鼻粘膜への投与
に関して哺乳動物において睡眠を促進するために開発されている。それは、7.
0よりも高いpHと哺乳動物の鼻粘膜への投与の30分以内に血漿濃度ピークを
有効に提供するに有効な量のアニオン性界面活性剤との組合せを持った、ドキシ
ラミン、特にコハク酸ドキシラミンの睡眠促進する量の水溶液の投薬単位が予期
されずに見出されている。
ドキシラミンの血漿濃度ピークの急速な開始は、投与後75から90分までは
通例達し得ない血漿濃度ピークにおいて、経口的に投与したドキシラミンの薬剤
動態学的プロフィールを越える別異の効果を提供する。加えて、本発明の鼻腔内
投薬単位によって提供される血漿濃度ピークは、傾向的に投与したドキシラミン
の類似の投薬量によって示される血漿濃度ピークに実質的に均等な量であること
が見出される。用語「実質的に均等」は、本発明の鼻腔内投薬単位によって提供
された血漿濃度ピークが、均等な経口投与によって提供された血漿濃度ピークの
ほぼ±20%、好ましくは±15%、より好ましくは±10%であることを意味
する。
本発明に従い、当業者であれば、鼻粘膜への投与の少なくとも30分以内にド
キシラミンの血漿レベルピークを提供するために該投薬単位のpH及びアニオン
性界面活性剤の量を調整可能である。好ましくは、pH及びアニオン性界面活性
剤量は、哺乳動物の鼻粘膜への該投薬単位の投与の、20分以内、より好ましく
は10分以内、更により好ましくは7.5分以内に血漿濃度ピークを提供するレ
ベルに調節される。
鼻粘膜への投与の30分以内に血漿濃度ピークを提供する結果、その投薬単位
は、経口投与との比較として、一度血漿濃度ピークが達成されているドキシラミ
ン血漿濃度を減じることを有効に提供する。当該分野で周知のように、血漿レベ
ルにおいて「停滞効果」を示す血漿濃度ピークに達した後、経口的に投与したド
キシラミンは、時間の経過と共にゆっくりと減少する。かくして、十分な量の睡
眠、例えば8時間後の覚醒に関し、対象(例えばヒト)は未だドキシラミンの高い
レベルを示す。本発明の投薬単位は、この停滞効果を示すことがなく、哺乳動物
の覚醒に関して血流中のドキシラミンのレベルの減少化が容易であり、それによ
って経口ドキシラミンに慣習的に関連した足下のふらつきの望ましくない副作用
を最小限にする。
上述した通り、本発明の鼻腔内投薬単位は7.0よりも高いpHを有する。好
ましくは、該投薬単位のpHは、少なくとも7.5とされるべきであり、少なく
とも8.0のpHがより好適とされる。たとえ10より高いpH値が本発明に従
って利用できるとしても、10より高いpHは、鼻粘膜に対する刺激の原因とな
るだろう。
投薬単位のアルカリ性pH(すなわち7.0より高いpH)は、製薬的に許容さ
れる緩衝系を用いることによって提供される。利用されるべき緩衝系の実例は、
これらに制限されることはないが、酢酸塩、クエン酸塩、炭酸塩及びリン酸塩緩
衝液を含み、炭酸塩緩衝液が好適とされる。
製薬的に許容されるアルカリ化剤もまた、投薬単位のpHを調節するために緩
衝系とともに使用され得る。緩衝系と結合して使用することができる、製薬的に
許容されるアルカリ化剤の実例は、エデトール、炭酸カリウム、水酸化カリウム
、ホウ酸ナトリウム、炭酸ナトリウム、水酸化ナトリウム及びトロラミン(トリ
エタノールアミン)を含むが、それに限定されない。特に好適アルカリ化剤の一
つはトロラミンである。
アニオン性界面活性剤は、哺乳動物の鼻粘膜への該投薬単位の投与の30分以
内に達成されるべきドキシラミンの血漿濃度ピークのために有効な量において提
供される。換言すれば、アニオン性界面活性剤の有効量は、鼻粘膜への投与の3
0分以内にドキシラミンの血漿濃度ピークを示すために7.0より高いpHを有
する投薬単位を与えるであろう量である。そのアニオン性界面活性剤は、溶液の
0.1から5重量%の間の量において提供されるべきである。好ましくは、その
アニオン性界面活性剤は、少なくとも0.25重量%の量において提供され、少
なくとも0.5重量%がより好適であり、少なくとも1.0重量%がより好適で
ある。しかしながら、その正確な濃度は、熟達した技術者によって容易に推測さ
れ得る、投薬単位のpHに基づくであろう。
アニオン性界面活性剤は、いずれかの製薬的に許容されるアニオン性界面活性
剤とされ得る。使用されるべき好適なアニオン性界面活性剤の実例は、以下の官
能基:カルボキシラート;スルホナート;及びスルファートの1又はそれ以上を
有する長鎖炭化水素の塩を含むが、それに限定されない。スルファート官能基を
有する長鎖炭化水素の塩は、セトステアリル硫酸ナトリウム、ドデシル硫酸ナト
リウム及びテトラデシル硫酸ナトリウムのようなものが好適である。特に好適な
アニオン性界面活性剤の一つは、ラウリル硫酸ナトリウム(すなわち、ドデシル
硫酸ナトリウム)である。長鎖炭化水素の意味については、6から30炭素まで
の炭化水素鎖の意味とされ、10から20炭素を持つものが好適である。
本発明に従い、投薬単位はドキシラミンの睡眠促進する量を含む。ドキシラミ
ンは、他の塩の形又はドキシラミンの誘導体が使用され得るとしても、コハク酸
ドキシラミンとして好適に提供される。
当業者に明らかであろうように、哺乳動物において睡眠を促進するために要求
される正確な量は、哺乳動物の重量と年齢を含む各種のファクターに基づいてな
されるであろう。加えて、経口のドキシラミンによる睡眠の開始が達成される血
漿レベルピークの前に生じるために、薬物動態学的プロフィールを改善するため
のドキシラミンの鼻腔内投薬は、低い投薬量で睡眠促進血漿レベルを有効に提供
することができる。例えば、コハク酸ドキシラミンの25mg経口投薬は、45
から65ナノグラム/ミリリットル(ng/ml)までの範囲内の血漿レベルで投与の
45から60分以内に哺乳動物において通常は睡眠を促進するであろう。約80
ng/mlの血漿レベルピークは、約90分で結局は到達する。しかしながら、本発
明を通して、25mgコハク酸ドキシラミン以下での鼻腔内投薬量は、30分又
はそれ以内に血漿レベルピークとして46から65ng/mlを達成することができ
る。かくして、より少ないドキシラミンが、経口的に与えられる高い投薬量と均
等な睡眠促進を提供しつつ本発明の製薬投薬単位で使用され得る。
睡眠促進量のドキシラミンは、投薬当たり2から50ミリグラム(mg)までの範
囲とすることができ、5から25mgが好適とされ、10から20mgがより好
適とされる。典型的には12.5mg又は25mg投薬量が睡眠を促進するため
に経口的に投与される。かくして、もし望むなら、本発明の投薬単位によって提
供された投薬は、経口投薬よりもより少なく、同じ、又はより多くされ得る。
本発明の投薬単位は、投薬当たり0.1から0.4mlの範囲とすることがで
きる。かくして、例えば0.1ml投薬単位で25mg投薬を提供するために、
0.1ml当たり25mgのドキシラミン濃度が要求される。しかしながら、も
し0.4mlの投薬単位が用いられるならば、0.1ml当たり6.25mgの
ドキシラミン濃度が要求される。望ましい効果のための実際の濃度は、当業者に
よって容易に確認され得る。
本発明の投薬単位は、鼻粘膜への投与のために好適ないずれかの製薬的に許容
される形態において供給され得る。本発明の投薬単位における形態の実例は、鼻
スプレー、鼻ゲル、鼻ドロップ又は鼻軟膏を含むが、それに制限されない。鼻ス
プレーは、ドキシラミンの血漿濃度ピークの急速な開始を促進するであろうこと
から好ましい。
本発明の代替的な実施態様において、その製薬調製物は、鼻粘膜に投与するこ
とができる粉末投薬単位を形成する脱水物とされ得る。その粉末投薬単位は、ス
トレートに、又は製薬的に許容される担体との結合において投与され得る。一つ
の好適な実施態様において、その粉末調製物は、ミクロ粒子又はナノ粒子として
しばしば関連するミクロ球体内に混入される。そのようなミクロ粒子内への製薬
の混入のための方法は、当該分野において周知である。
本発明の投薬単位はまた、保湿剤と保存料のような他の添加物を含めることも
できる。保湿剤又は柔軟剤は鼻粘膜の乾燥を抑制するため本発明のために使用さ
れる。いずれかの製薬的に許容される保湿剤を使用することができ、実例におい
てソルビトール、ポリエチレングリコール及びグリセリンを含むが、それに限定
されない。その使用量は選択した薬剤で変わり且つ当業者によって容易に決定さ
れ得る。
製薬的に許容される保存料は、該組成物の貯蔵寿命を増加するためにも使用さ
れる。いずれかの製薬的に許容される保存料が使用され、実例はチメロサール、
クロロブタノール、ベンジルアルコール、パラベン及び塩化ベンザルコニウムを
含むがそれに制限されない。好適には、塩化ベンザルコニウムが使用される。保
存料の濃度は、たとえ実際の濃度が選択した保存料により変わるとしても、0.
2から2重量%までの範囲とされるだろう。
該投薬単位はまた、たとえ等張が望まれなくても、等張性とされ得る。典型的
には、デキストロース、ホウ酸、酒石酸ナトリウム、プロピレングリコール及び
他の無機又は有機可溶化物のような製薬的に許容される薬剤が等張性を調整する
ために使用され得る。塩化ナトリウムが、もしナトリウムを含む緩衝系が使用さ
れるなら、特に好適とされる。
本発明はまた、上述した鼻腔内投薬単位を哺乳動物の鼻粘膜に投与することに
よって哺乳動物において睡眠を促進するための方法をも含む。以下の実施例によ
っで説明されるように、鼻腔内投薬単位は、ヒトの鼻粘膜への投与のために特に
好適である。
以下の非制限的な実施例は、経口投与したコハク酸ドキシラミンと米国特許第
4,749,700号の教示に従い調製した鼻腔内コハク酸ドキシラミン調製物との比較
として、本発明に従い調製した鼻腔内コハク酸ドキシラミン調製物の効果的な使
用をも説明する。
実施例
実施例1
コハク酸ドキシラミン調製物は、米国特許第4,749,700号中に教示の通り、p
H4.9を有する15mg/0.1ml鼻腔内投薬単位を提供するために表1中に記載され
た成分とともに通常の技法を利用して調製した。
表 1
投薬単位:15mgコハク酸ドキシラミン/0.1ml 鼻腔内投薬単位を、六名のヒト志願者の鼻粘膜に投与した。コントロールとし
て、錠剤形中のコハク酸ドキシラミンの25mgを20名のヒト志願者に経口的
に投与した。血液サンプルは、投与に続いて各種の経時で採取した。サンプル中
のドキシラミンの血漿濃度は、通常の技法に従い高圧渣体クロマトグラフィー(
HPLC)によって確認した。経ロドキシラミンとの比較として鼻腔内ドキシラ
ミンのHPLC分析からの結果を図1中に示した。
図1より、鼻腔内投薬単位は経ロドキシラミンを越える何れの効果も提供して
いないことが容易に明らかとなる。事実、鼻腔内投薬単位は、経口投与を経て達
成されるよりもドキシラミンの緩やかな開始(onset)を提供した。
実施例2
コハク酸ドキシラミン調製物は、米国特許第4,749,700号中に教示されたよう
に4.9のpHを有する25.0mg/0.1ml鼻腔内投薬単位を提供するた
めに表2中に記載した成分によって調製した。
表 2
投薬単位:25mgコハク酸ドキシラミン/0.1ml 実施例1におけると同じく、鼻腔内投薬単位を、六名のヒト志願者の鼻粘膜に
投与した。血液サンプルは各種の経時で採取し、サンプル中のドキシラミンの血
漿濃度はHPLCによって確認した。経ロドキシラミンとの比較として鼻腔内ド
キシラミンのHPLC分析からの結果を図2中に示した。
図2は、鼻腔内ドキシラミンが最初の30分以内に経口ドキシラミンよりも僅
かに高い血漿レベルを示したことを示す。投与から30分で、両方の移送ルート
は同一の血漿レベルを実際上示した。投与から90分後、両方の移送ルートは血
漿濃度ピークに達した。驚くべきことに、しかしながら、25mg投薬量を鼻腔
内に与えた方は、25mg経口投与によって提供された血漿濃度ピークのほぼ半
分の血漿濃度ピークのみを提供した。
実施例3
コハク酸ドキシラミンゲル調製物は、来国特許第4,749,700号中に教示された
ように4.9のpHを有する25.0mg/0.1ml鼻腔内投薬単位を提供す
るために表3中に記載した成分によって調製した。
表 3
投薬単位:25mgコハク酸ドキシラミン/0.1ml 鼻腔内投薬単位は、五名のヒト志願者の鼻粘膜に投与した。血液サンプルは各
種の経時で採取し、サンプル中のドキシラミンの血漿濃度はHPLCによって確
認した。経口ドキシラミンとの比較として鼻腔内ドキシラミンのHPLC分析か
らの結果を図3中に示した。
図3は、鼻腔内ゲル調製物が経口的に投与したドキシラミンを越える効果を提
供しないことを示す。実施例2中の鼻スプレーと異なり、該ゲルは最初の30分
以内に経口ドキシラミンよりも高い血漿濃度を提供していない。その上、該鼻腔
内ゲルにより達した血漿レベルのピークは、実施例2中の鼻スプレーによって提
供されるより顕著に低かった。
実施例4
コハク酸ドキシラミンゲル調製物は、米国特許第4,749,700号中に教示された
ように4.9のpHと5.0重量%の非イオン系界面活性剤、Tween 80を有する
25.0mg/0.1ml鼻腔内投薬単位を提供するために表4中に記載した成
分によって調製した。
表 4
投薬単位:25mgコハク酸ドキシラミン/0.1ml 鼻腔内投薬単位は、五名のヒト志願者の鼻粘膜に投与した。血液サンプルは各
種の経時で採取し、サンプル中のドキシラミンの血漿濃度はHPLCによって確
認した。経口ドキシラミンとの比較として鼻腔内ドキシラミンのHPLC分析か
らの結果を図4中に示した。
図4は鼻腔内ゲル調製物への非イオン性界面活性剤Tween 80の添加が、ゲルの
薬物動態学的プロフィール顕著に変えることはないことを示した。鼻腔内投薬単
位は、経口ドキシラミンとの比較として投与から30分以内での僅かに高い血漿
レベルのみ提供した。しかしながら、投与から30分後、経口ドキシラミンはさ
らに顕著に高い血漿濃度を提供した。
実施例5
コハク酸ドキシラミン調製物は、4.9のpHと1.0重量%のアニオン系界
面活性剤、ラウリル硫酸ナトリウムを有する25.0mg/0.1ml鼻腔内投
薬単位を提供するために表5中に記載した成分によって調製した。
表 5
投薬単位:25mgコハク酸ドキシラミン/0.1ml 鼻腔内投薬単位は、五名のヒト志願者の鼻粘膜に投与した。血液サンプルは各
種の経時で採取し、サンプル中のドキシラミンの血漿濃度はHPLCによって確
認した。経口ドキシラミンとの比較として鼻腔内ドキシラミンのHPLC分析か
らの結果を図5中に示した。
図5は、鼻腔内調製物へのアニオン性界面活性剤の添加が、経口ドキシラミン
により達成されるよりもドキシラミンのより早い開始を提供することを示す。し
かしながら、図5はまた、アニオン性界面活性剤が、経口ドキシラミンとの比較
として鼻腔内ドキシラミンによって示される実質的により低い血漿濃度ピークを
修復するものではないことをも示す。全般的に、これらの鼻腔内投薬単位は、経
口ドキシラミンの薬物動態学的プロフィールに実質的に類似した薬物動態学的プ
ロフィールを提供し、特に一度到達した血漿濃度ピークに類似の停滞効果によっ
て証明される。
実施例6
コハク酸ドキシラミン調製物は、米国特許第4,749,700号中に教示の通り7.
1のpHを有する12.5mg/0.1ml鼻腔内投薬単位を提供するために表6中に記載さ
れた成分とともに調製した。
表 6
投薬単位:12.5mgコハク酸ドキシラミン/0.1ml 鼻腔内投薬単位は、五名のヒト志願者の鼻粘膜に投与した。血液サンプルは各
種の経時で採取し、サンプル中のドキシラミンの血漿濃度はHPLCによって確
認した。経口ドキシラミンとの比較として鼻腔内ドキシラミンのHPLC分析か
らの結果を図6中に示した。
図6は、7.1のpHで鼻腔内投薬単位は、経口ドキシラミンによって達成さ
れるよりも、投与の30分以内でドキシラミンのより早い開始を示した。しかし
ながら、鼻腔内投与により示される全般的な薬物動態学的プロフィールは経口ド
キシラミンにまだ類似している。
実施例7
コハク酸ドキシラミン調製物は、7.30のpHと0.25重量%のアニオン
性界面活性剤、ラウリル硫酸ナトリウムを有する12.5mg/0.1ml鼻腔内投薬単位を
提供するために表7中に記載された成分とともに調製した。
表 7
投薬単位:12.5mgコハク酸ドキシラミン/0.1ml 鼻腔内投薬単位は、五名のヒト志願者の鼻粘膜に投与した。血液サンプルは各
種の経時で採取し、サンプル中のドキシラミンの血漿濃度はHPLCによって確
認した。経口ドキシラミンとの比較として鼻腔内ドキシラミンのHPLC分析か
らの結果を図7中に示した。
図7は、7.3のpHと0.25重量%のラウリル硫酸ナトリウム(SLS)
での鼻腔内投薬単位が実施例6中の鼻腔内投薬単位と必須的に同じ薬物動態学的
プロフィールを提供したことを示す。かくして、0.25重量%SLSの添加は
いずれかの効果を示すことが明白でなかった。
実施例8
コハク酸ドキシラミン調製物は、7.3のpHと0.5重量%のアニオン性界
面活性剤、ラウリル硫酸ナトリウムを有する12.5mg/0.1ml鼻腔内投薬単位を提供
するために表8中に記載された成分とともに調製した。
表 8
投薬単位:12.5mgコハク酸ドキシラミン/0.1ml 鼻腔内投薬単位は、五名のヒト志願者の鼻粘膜に投与した。血液サンプルは各
種の経時で採取し、サンプル中のドキシラミンの血漿濃度はHPLCによって確
認した。経口ドキシラミンとの比較として鼻腔内ドキシラミンのHPLC分析か
らの結果を図8中に示した。
図8は、7.3のpHと0.5重量%SLSでの鼻腔内投薬単位が実施例6と
7中の鼻腔内投薬単位と実質的に同じ薬物動態学的プロフィールを提供したこと
を示す。かくして、0.5重量%SLSの添加はいずれかの効果を示すことが明
白でなかった。
実施例9
コハク酸ドキシラミン調製物は、7.3のpHと1.0重量%のアニオン性界
面活性剤、ラウリル硫酸ナトリウムを有する12.5mg/0.1ml鼻腔内投薬単位を提供
するために表9中に記載された成分とともに調製した。
表 9
投薬単位:12.5mgコハク酸ドキシラミン/0.1ml 鼻腔内投薬単位は、五名のヒト志願者の鼻粘膜に投与した。血液サンプルは各
種の経時で採取し、サンプル中のドキシラミンの血漿濃度はHPLCによって確
認した。経口ドキシラミンとの比較として鼻腔内ドキシラミンのHPLC分析か
らの結果を図9中に示した。
図9は、7.3のpHと1.0重量%SLSでの鼻腔内投薬単位が実施例6,
7及び8中の鼻腔内投薬単位と実質的に同じ薬物動態学的プロフィールを提供し
たことを示す。かくして、1.0重量%SLSの添加はいずれかの効果を示すこ
とが明白でなかった。
実施例10
コハク酸ドキシラミン調製物は、8.0±0.5のpHと1.7重量%のカチ
オン性界面活性剤/アルカリ化剤、トロラミンを有する12.5mg/0.1ml鼻腔内投薬
単位を提供するために表10中に記載された成分とともに調製した。
表 10
投薬単位:12.5mgコハク酸ドキシラミン/0.1ml 鼻腔内投薬単位は、五名のヒト志願者の鼻粘膜に投与した。血液サンプルは各
種の経時で採取し、サンプル中のドキシラミンの血漿濃度はHPLCによって確
認した。経口ドキシラミンとの比較として鼻腔内ドキシラミンのHPLC分析か
らの結果を図10中に示した。
図10は、8.0±0.5のpHと1.7重量%のカチオン性界面活性剤/ア
ルカリ化剤での鼻腔内投薬単位が実施例6,7,8及び9中の鼻腔内投薬単位と
実質的に同じ薬物動態学的プロフィールを提供したことを示す。かくして、1.
7重量%のトロラミンの添加はいずれかの効果を示すことが明白でなかった。
実施例11
コハク酸ドキシラミン調製物は、8.1のpHを有し、カチオン性界面活性剤
/アルカリ化剤、トロラミンを含まない、25.0mg/0.1ml鼻腔内投薬単位を提供す
るために表11中に記載された成分とともに調製した。
表 11
投薬単位:25.0mgコハク酸ドキシラミン/0.1ml 鼻腔内投薬単位は、五名のヒト志願者の鼻粘膜に投与した。血液サンプルは各
種の経時で採取し、サンプル中のドキシラミンの血漿濃度はHPLCによって確
認した。経口ドキシラミンとの比較として鼻腔内ドキシラミンのHPLC分析か
らの結果を図11中に示した。
図11は、8.1のpHを有しカチオン性界面活性剤/アルカリ化剤のない鼻
腔内投薬単位が、僅かに高いドキシラミン血漿濃度とともに、実施例6,7,8
,9汲び10中の鼻腔内投薬単位と実質的に同じ薬物動態学的プロフィールを示
したことを示す。
実施例12
コハク酸ドキシラミン調製物は、8.0:±0.5のpHと1.0重量%のア
ニオン性界面活性剤、ラウリル硫酸ナトリウムを有する25.0mg/0.1ml鼻腔内投薬
単位を提供するために表12中に記載された成分とともに調製した。
表 12
投薬単位:25.0mgコハク酸ドキシラミン/0.1ml 鼻腔内投薬単位は、五名のヒト志願者の鼻粘膜に投与した。血液サンプルは各
種の経時で採取し、サンプル中のドキシラミンの血漿濃度はHPLCによって確
認した。経口ドキシラミンとの比較として鼻腔内ドキシラミンのHPLC分析か
らの結果を図12中に示した。
図12より、1.0重量%SLS添加が、8.0±0.5のpHで鼻腔内投薬
単位によって示された薬剤動態学的プロフィールを劇的に変えたことが容易に明
らかとなる。図12中に現れた通り、該鼻腔内投薬単位は、投与の30分以内に
約80ng/mlの血漿濃度ピーク平均を思いがけずに示した。より驚くべきこ
とには、該鼻腔内投薬単位が、投与から90分で経口ドキシラミンによって示さ
れる血漿濃度ピークに量的に均等とされる、投与の7.5分以内の血漿濃度ピー
クを示した。これは、良くて経口的に与えた同じ投薬量によって提供されるそれ
の半分とした血漿濃度ピークのみを提供する実施例1−11の鼻腔ない投薬単位
により示される薬剤動態学的プロフィールと正反対である。
経口ドキシラミンと均等な血漿濃度ピークの急速な開始に加えて、該鼻腔内投
薬単位は、一度血漿濃度ピークに到達した血漿レベルの顕著な減少を示した(す
なわち、血漿レベルは、プラトーアウトではない)。これは、経口ドキシラミン
及び一度血漿濃度ピークに到達し停滞効果を示した実施例1−11の鼻腔内投薬
単位で観測された薬剤動態学的プロフィールと正反対である。かくして、鼻腔内
調製物へのアニオン性界面活性剤、ラウリル硫酸ナトリウムの添加は、経口ドキ
シラミン及び実施例1−11の鼻腔内調製物によって示される薬剤動態学的プロ
フィールを転化させる。薬剤動態学的プロフィールのそのような転化は、全体的
に予期されなかった。
実施例13
コハク酸ドキシラミン調製物は、8.16のpHと1.0重量%のアニオン性
界面活性剤、ラウリル硫酸ナトリウムを有する25.0mg/0.1ml鼻腔内投薬単位を提
供するために表13中に記載された成分とともに調製した。
表13
投薬単位:25.0mgコハク酸ドキシラミン/0.1ml
鼻腔内投薬単位は、五名のヒト志願者の鼻粘膜に投与した。血液サンプルは各
種の経時で採取し、サンプル中のドキシラミンの血漿濃度はHPLCによって確
認した。経口ドキシラミンとの比較として鼻腔内ドキシラミンのHPLC分析か
らの結果を図13中に示した。
図13より、該鼻腔内投薬単位は経口ドキシラミンとは劇的に異なる薬物動態
学的プロフィールを示したことが容易に明らかとなる。約80ng/mlの血漿
濃度ピークは、経口ドキシラミンでの90分と比較として、7.5分以内に到達
した。実施例12におけるように、一度血漿濃度ピークに到達し、その血漿濃度
は、経口ドキシラミン及び実施例1−11の鼻腔内調製物で観測された停滞(プ
ラトーアウト)と言うよりはむしろ減少した。
実施例14
コハク酸ドキシラミン調製物は、8.17のpHと1.0重量%のアニオン性
界面活性剤、ラウリル硫酸ナトリウムを有し、カチオン性界面活性剤/アルカリ
化剤のない、25.0mg/0.1ml鼻腔内投薬単位を提供するために表14中に記載され
た成分とともに調製した。
表14
投薬単位:25.0mgコハク酸ドキシラミン/0.1ml
鼻腔内投薬単位は、五名のヒト志願者の鼻粘膜に投与した。血液サンプルは各
種の経時で採取し、サンプル中のドキシラミンの血漿濃度はHPLCによって確
認した。経口ドキシラミンとの比較として鼻腔内ドキシラミンのHPLC分析か
らの結果を図14中に示した。
図14から、カチオン性界面活性剤/アルカリ化剤、トロラミンの省略は、本
発明に従って調製した鼻腔内投薬単位によって示される変えられた薬剤動態学的
プロフィールに影響を与えないことを見ることができる。かくして、トロラミン
の不在は、アルカリ性pHとアニオン性界面活性剤の有効量の使用との組合せに
のみ起因すると考えることができる。
本発明は、本発明の好適な実施態様であると目下確信されるように記載されて
いる一方、当業者は、そのような本発明の精神から逸脱することなしに本発明に
なすことができる各種の変更や修正を理解するであろう。全てのそのような変更
や修正は、本発明の範囲内になるであろうし、それ故に請求されるべきことが意
図される。
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リンデンハースト パーム ストリート
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アサペクア パーク ハーバー レーン
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(72)発明者 スィレノ,アンソニー ピー
アメリカ合衆国 ニューヨーク 11719
ブルックヘイヴン ハムレット ハイウェ
イ ブールヴァード 10
(72)発明者 シア,ウェイ ジェイ
アメリカ合衆国 ニューヨーク 11747
メルヴィル オールド イースト ネック
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