JP2001500356A - 原動機とインバータ／整流器を備えた非同期機械を含む独立した電気システム - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 独立して使用するための電気システムであって、ガスタービンまたはディーゼル機関のような主機関（１４）と、主機関（１４）によって駆動されて第１の交流電圧（１９）を発生する発電機（１３）と、発電機（１３）が発生する第１の交流電圧（１９）を変換して直流バス（１８）の直流電圧に変換するための第１の整流器ユニット（１２）と、直流バス（１８）の直流電圧を第２の交流電圧（２０）に変換する少なくとも１つのインバータユニット（１０，１５）とを含む電気システム。主機関（１４）によって駆動されて第１の交流電圧（１９）を発生する発電機（１３）が、主機関（１４）の軸に直結された非同期機械であり、第１の整流器ユニット（１２）にも直流バス（１８）の直流電圧を前記非同期機械（１３）への調整可能な周波数の交流電圧に変換するインバータ部分が含まれ、前記非同期機械が電動機として使用される。

Description

【発明の詳細な説明】 原動機とインバータ／整流器を備えた非同期機械を含む独立した電気システム 発明の背景 本発明は、独立して使用するための電気システムであって、ガスタービンまた はディーゼル機関のような主機関と、主機関によって駆動されて第１の交流電圧 を発生する発電機と、発電機が発生する第１の交流電圧を変換して直流バスの直 流電圧に変換する第１の整流器ユニットと、直流バスの直流電圧を第２の交流電 圧に変換する少なくとも１つのインバータユニットとを含む電気システムに関す るものである。 上記によれば、本発明は、独立して使用するための電気システムに関するもの である。独立して使用するための電気システムとは、他の電気ネットワークから 独立した、たとえば、砂漠にある、たとえば、船または何か他の発電所の電気シ ステムを意味する。船のための上記の型の電気システムは、たとえば欧州特許第 ９７，１８５号でわかる。この公報によれば、主機関の軸によって駆動される軸 発電機として同期発電機を使用することが教示されている。この同期発電機は、 ２つの電気ネットワークに電力を供給する。一方の電気ネットワークでは、電圧 と周波数は、軸発電機の電圧と周波数によって決まる。すなわち、電圧と周波数 は、船の主機関の回転速度に直接依存している。他方の電気ネットワークへは、 電力は交流インバータにより供給される。この交流インバータには、整流器回路 とインバータ回路とが含まれ、この交流インバータにより振幅と周波数が一定の 交流電圧が作成される。２つの別々の電気ネットワークが使用されているので、 船の主要なアクチュエータ、たとえば電動機、ポンプ、圧縮機、換気冷却システ ム等は、同期発電機から給電されているネットワークから直接、電源を得ている のに対して、無線装置、航行システムおよび照明に必要な電力は、交流インバー タから得ている。 上記の公知のシステムには、いくつかの欠点がある。たとえば、主機関を始動 できるように別個の付勢回路と別個の電動機を配置しなければならない。もう１ つの大きな問題が生じるのは、インバータシステムが作成する電気が必ずしも高 品質でない、すなわち多くの用途で有害な、高調波が含まれているときである。 また、主機関の故障の場合、このような主機関の故障の場合でも船のスクリュー を駆動できる補助の機関または構成が無ければ、システムも害をこうむりやすい 。 米国特許第４，８８３，９７３号および第４，３３０，７４３号には、それぞ れ乗り物と航空機のための電気システムが教示されている。両方のシステムとも 、同じ電気機械を主機関、すなわち乗り物または航空機が始動されるときの電動 機として、および電動機が始動した後の電気システムへの電力を発生する発電機 として使用する。米国特許第４，８８３，９７３号では、電動機は、２つのモー ドのある歯車セットを介して乗り物の電動機に結合された非同期機械である。歯 車セットは、始動モードの間は減速駆動装置として動作し、発電モードの間は直 接駆動装置として動作する。乗り物の電動機を始動しているとき、非同期機械の 回転速度をタコメータにより記録して非同期機械に給電し、コンピュータに基づ く制御器によって制御されるインバータで帰還制御を行わなければならない。こ れにより、この構成は、出力電圧で所望の電圧／周波数比を維持することができ る。米国特許第４，３３０，７４３号に開示されている電気航空機システムで使 用されている電動機は、流体トルクコンバータを含む駆動ユニットを介して航空 機用機関に結合された同期機械である。航空機用機関を始動しているとき、同期 機械が電動機として使用される。これにより、同期機械に給電しているインバー タユニットは、回転子の位置についてのデータを必要とする。航空機用機関を始 動しているとき、同期機械は、電動機として動作し、その速度は、最初、運転速 度まで上昇される。この後、流体トルクコンバータを使用して航空機用機関を次 第に所望の速度まで加速してエンジンを始動する。 米国特許第４，８８３，９７３号および第４，３３０，７４３号には、主機関 を始動しているときの電動機として、また主機関が運転しているときの発電機と して１つの同じ電気機械を使用することが教示されているが、両方の公報の構成 で特に電動機として使用するためには、高価で扱いにくい電子技術制御構成が必 要とされ、この制御構成には、タコメータまたは回転子位置送信器およびトルク コンバータと歯車の構成が含まれる。使用されるトルクコンバータと歯車の構成 は、高電力、たとえばメガワットの伝送に合理的に適用できないようなものであ る。また、２つの公報からわかる電気システムの動作は、たとえば電池から得ら れる直流電圧源に基づいている。これにより、これらのシステムの適用には、あ る限界が課される。 発明の簡単な説明 本発明の目的は、独立して使用するように設計され、また上記の公知のシステ ムの欠点と問題を克服した電気システムを提供することである。これは、主機関 によって駆動されて第１の交流電圧を発生する発電機が、主機関の軸に直結され た非同期機械であること、および第１の整流器ユニットにも直流バスの直流電圧 を前記非同期機械への調整可能な周波数の交流電圧に変換するためのインバータ 部分が含まれ、前記非同期機械が電動機として使用されることを特徴とする本発 明による電気システムにより達成される。システムの残りの部分の構造に応じて 、上記の非同期機械を電動機として使用するためのいくつかの部分的に代わりの 理由がある。たとえば、機械を電動機として使用するとき、ガスタービンを主機 関として使用することができる。また、主機関がガスタービンであるかディーゼ ル機関であるかにかかわりなく、主機関の故障の場合に船のスクリュー軸を「テ ークミーホーム」（ｔａｋｅ−ｍｅ−ｈｏｍｅ）電動機として駆動することがで きる。 非同期機械が主機関の軸に結合された軸発電機として使用されるとき、主機関 として使用されるガスタービンを始動する電動機として、および主機関の軸から 電力を発生する発電機として１つの同じ機械が使用される状況が生じる。これに よりシステムが単純化され、必要な構成要素の数が少なくなる。更に、かご形誘 導電動機のような非同期機械は、同期電動機よりずっと安価であり、必要な保守 も大幅に少ない。 本発明の電気システムは、交流バスに第３の交流電圧を発生するディーゼル機 関／同期発電機の組み合わせと、第３の交流電圧を前記直流バスの直流電圧に変 換する第２の整流器ユニットとが更に含まれ、前記非同期機械が電動機として使 用されるときに前記直流電圧を第１の整流器ユニットのインバータ部分で前記非 同期機械への交流電圧に更に変換できるように設計することができる。本発明の システムでは、たとえば主機関を始動するために必要とされるどんな補助電気も 、ディーゼル機関／同期発電機の組み合わせによって発生することができる。更 に、必要なとき、たとえば主機関の故障の場合には、このシステムでは上記の構 成により船の他の電気ネットワートと、主機関の軸に結合された電動機の両方に 供給できる電力を発生することができ、したがって、船のスクリューも、低い回 転速度だけではあるが、このようにして駆動することができる。しかし、その結 果、「テークミーホーム」構成が得られる。 本発明の電気システムは、同期発電機の軸と一緒に回転するように機械的に配 列された電動機であって、インバータユニットが発生する第２の交流電圧を受け て同期発電機を駆動することにより、同期発電機に交流バスに前記第３の交流電 圧を発生させる電動機と、同期発電機の負荷がディーゼル機関から前記電動機に 移された後に同期発電機をディーゼル機関から隔離するように前記ディーゼル機 関／同期発電機の組み合わせの部分相互の間の軸に配置されたスイッチとを更に 含むように設計することができる。 本来、ディーゼル機関によって駆動される同期発電機が電動機で駆動されるよ うに構成された同様の構成により、主機関が例外的に使用されないときにディー ゼル機関を補助機関としてのみ使用することができる。この種類の構成のもう１ つの結果として、交流バス上に供給される電圧は、別個の同期発電機が発生し、 したがって、インバータ構成で発生される電気ではない。これは、交流バスに供 給される電圧に高調波が無いということを意味する。 図面の簡単な説明 以下、添付図面を参照して、本発明の電気システムと、その得られる利点につ いて更に詳しく説明する。添付図面は、一例として示された本発明による電気シ ステムの一実施例の全体スイッチング図を示す。 発明の詳細な説明 以下、添付図面に示された本発明による電気システムについて説明する。当該 電気システムは、動作していない、すなわち、その主機関１４は、まだ始動され ていないものとする。この種の始動状況では、ディーゼル機関１および８の少な くとも１つがまず始動される。ディーゼル機関は、同期発電機２および７をそれ ぞれ駆動する。同期発電機２および７は、メインパネルまたは交流バス１７に交 流電気を発生する。船が関係するところでは、ディーゼル機関／同期発電機の組 み合わせが発生する電気は、図の参照番号４で示される本管電源に置き換えるこ ともできる。ディーゼル機関／同期発電機の組み合わせ８、７と１、２は、それ ぞれスイッチ５と３を介して交流バス１７に結合される。 主機関１４を始動すべきとき、交流バス１７の電圧を整流器ユニット１１に接 続するスイッチ６が閉じられる。整流器ユニットは、交流バス１７の交流電圧を 直流バス１８の直流電圧に変換する。図には、直流バス１８に接続されたいくつ かのインバータユニット１０および１５が示されている。これらのインバータユ ニットは、他の目的のため所望の周波数の交流電圧を発生するために使用される 。これについては後で更に詳しく説明する。直流バス１８には、スイッチ２４を 介してインバータユニット１２も接続され、調整可能な周波数で交流電圧１９を 発生する。この交流電圧は、非同期機械１３に供給される。非同期機械１３は、 ここでは電動機として動作する。電動機１３の軸が主電力機械１４の軸と一緒に 回転するように機械的に接続される。接続は、直接の接続である。すなわち、こ の接続には、どんな種類の歯車もスイッチも含まれていない。主機関１４は、た とえば、ガスタービンまたは大形のディーゼル機関とすることができる。 主機関１４として使用されるガスタービンの軸が電動機１３によって駆動され るとき、ガスタービンが始動される。駆動とともに、インバータユニット１２が 発生する交流電圧の周波数は、適当な傾斜に従って上昇するように制御される。 したがって、周波数にかかわらず電動機１３を適当な滑りで使用することができ る。主機関がディーゼル機関であるとき、これは、たとえば圧縮空気で一般的な 手順により始動される。主機関１４が運転していて電動機１３の回転周波数がイ ンバータユニット１２の発生する交流電圧の周波数より上に上昇したとき、非同 期機械１３は、発電機の役割を引き受け、インバータユニット１２を介して直流 バス１８に電力を戻し始める。インバータユニット１２は、このとき整流器とし て動作するように制御されている。発電機１３が発生する交流電圧は、滑りを変 えることによりインバータユニット１２により調整される。このとき、発電機１ ３の回転速度は、さまざまに変化することができ、これが直流バス１８にインバ ータユニット１２が整流する直流電圧のレベルに影響を及ぼすことは無い。この とき、直流バス１８は、交流バス１７と発電機１３の両方から給電されている。 次のステップは、インバータユニット１０を介して直流バス１８に結合された 電気機関９を始動することである。この電動機は、ディーゼル機関／同期発電機 の組み合わせ８、７の同期発電機７の軸と一緒に回転するように機械的に接続さ れている。次に、発電機７の負荷は、ディーゼル機関８から電動機９に移され、 これによりディーゼル機関８と同期発電機７との間の軸上に配置されたスイッチ ２２を開くことができる。次に、電動機９によって駆動される同期発電機７は、 交流バス１７に交流電圧２１を発生する。ディーゼル機関８がスイッチ２２によ り同期発電機７から切り離されると、ディーゼル機関８を停止することができる 。ディーゼル機関１とこれにより駆動される同期発電機２も停止し、スイッチ３ により交流バス１７から切り離すことができる。ディーゼル機関／同期発電機の 組み合わせ１、２は、主として冗長度を生じるためにシステムに接続されており 、本発明によるシステムの最も本質的な動作を提供するために絶対に必要なもの ではない。もちろん、主機関の故障の場合および多分ディーゼル機関８の故障の 場合でさえも、船の電気システムは、動作を継続することができ、電動機１３は 、ディーゼル機関／同期発電機の組み合わせ１、２から給電を受けることができ るので、上記の「テークミーホーム」構成をこのようにして達成することもでき る。 次に、スイッチ３が開いた上記の状況に戻って、始動モードの間にそれを介し て交流バス１７から直流バス１８に電力が供給されていたスイッチ６も次に開く ことができる。連続した正規の使用では、システムが船であっても、たとえば砂 漠の発電所であっても、システムの電力全体がここで主機関１４によって駆動さ れる発電機１３から得られ、他のどんなディーゼル集合体も使用する必要は無い 。しかし、インバータシステム１２または発電機１３が機能不全に陥った場合に は、ディーゼルを始動するために必要な期間の後に、交流バスと直流バスが必要 とする電力を供給するようにディーゼル機関１および８の準備を行う。同じプラ ントに接続された他の需要家は、たとえばスイッチ１６を介して交流バスに接続 することができ、また、たとえばスイッチ２３により接続されたインバータユニ ット１５を介して直流バス１８に接続することができる。「大形」機関は、イン バー タユニット１５によって公称電流で始動することができる。 本発明の電気システムによって提供される主要な利点は、システムに給電する 発電機とガスタービン主機関を始動する電動機は、コスト効率が良く、構造が簡 単で、サイズが小さく、寿命の長い、１つの同じ非同期機械であり、代表的には 普通のかご形誘導電動機であるということである。非同期機械は、主機関の軸に 直結され、歯車またはスイッチの構成は必要とされない。これに対する基盤は、 いかなる必要な調整も非同期機械が電動機として動作するときの供給電圧の周波 数調整も非同期機械が発電機として動作するときの整流器バスの電圧調整も、イ ンバータユニット１２を使用して電気的に遂行することができる。上記のように 、非同期機械１３は「テークミーホーム」電動機としても動作することができ、 何か他の用途では、非同期機械１３は少なくとも一部は主機関の機能を引き受け る。この電気システムを普通に使用するときは、補助ディーゼルは、全く駆動す る必要は無いので、システム全体の効率が改善され、必要な保守が少なくなる。 電気システムの動作は、自動的に制御することができ、スタッフは、どんな行動 もとる必要は無い。更に、交流バスの電圧は、電動機９により駆動される同期発 電機７により供給されるので、普通の使用では交流バスの電圧には高調波が無い 。 本発明の電気システムを一例として一実施例についてだけ説明してきたが、こ のシステムは請求の範囲を逸脱することなく様々に拡張し変化することができる ということが理解されるべきである。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＤＥ， ＤＫ，ＥＳ，ＦＩ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，ＩＴ，Ｌ Ｕ，ＭＣ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ)，ＯＡ(ＢＦ，ＢＪ，ＣＦ ，ＣＧ，ＣＩ，ＣＭ，ＧＡ，ＧＮ，ＭＬ，ＭＲ，ＮＥ， ＳＮ，ＴＤ，ＴＧ)，ＡＰ(ＧＨ，ＫＥ，ＬＳ，ＭＷ，Ｓ Ｄ，ＳＺ，ＵＧ，ＺＷ)，ＥＡ(ＡＭ，ＡＺ，ＢＹ，ＫＧ ，ＫＺ，ＭＤ，ＲＵ，ＴＪ，ＴＭ)，ＡＬ，ＡＭ，ＡＴ ，ＡＵ，ＡＺ，ＢＡ，ＢＢ，ＢＧ，ＢＲ，ＢＹ，ＣＡ， ＣＨ，ＣＮ，ＣＵ，ＣＺ，ＤＥ，ＤＫ，ＥＥ，ＥＳ，Ｆ Ｉ，ＧＢ，ＧＥ，ＧＨ，ＨＵ，ＩＤ，ＩＬ，ＩＳ，ＪＰ ，ＫＥ，ＫＧ，ＫＰ，ＫＲ，ＫＺ，ＬＣ，ＬＫ，ＬＲ， ＬＳ，ＬＴ，ＬＵ，ＬＶ，ＭＤ，ＭＧ，ＭＫ，ＭＮ，Ｍ Ｗ，ＭＸ，ＮＯ，ＮＺ，ＰＬ，ＰＴ，ＲＯ，ＲＵ，ＳＤ ，ＳＥ，ＳＧ，ＳＩ，ＳＫ，ＳＬ，ＴＪ，ＴＭ，ＴＲ， ＴＴ，ＵＡ，ＵＧ，ＵＳ，ＵＺ，ＶＮ，ＹＵ，ＺＷ

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １． 独立して使用するための電気システムであって、ガスタービンまたはデ ィーゼル機関のような主機関（１４）と、主機関（１４）によって駆動されて第 １の交流電圧（１９）を発生する発電機（１３）と、発電機（１３）が発生する 第１の交流電圧（１９）を変換して直流バス（１８）の直流電圧に変換する第１ の整流器ユニット（１２）と、直流バス（１８）の直流電圧を第２の交流電圧（ ２０）に変換する少なくとも１つのインバータユニット（１０，１５）とを含む 電気システムであって、主機関（１４）によって駆動されて第１の交流電圧（１ ９）を発生する発電機（１３）が、主機関（１４）の軸に直結された非同期機械 であること、および第１の整流器ユニット（１２）にも直流バス（１８）の直流 電圧を前記非同期機械（１３）への調整可能な周波数の交流電圧に変換するイン バータ部分が含まれ、前記非同期機械が電動機として使用されることを特徴とす る電気システム。 ２． 請求項１の電気システムであって、交流バス（１７）に第３の交流電圧 （２１）を発生するディーゼル機関／同期発電機の組み合わせ（８、７）と、第 ３の交流電圧（２１）を前記直流バス（１８）の直流電圧に変換する第２の整流 器ユニット（１１）とが更に含まれ、前記非同期機械が電動機として使用される ときに前記直流電圧を整流器ユニット（１２）のインバータ部分で前記非同期機 械（１３）への交流電圧に更に変換できるようにすることを特徴とする電気シス テム。 ３． 請求項２の電気システムであって、同期発電機（７）の軸と一緒に回転 するように機械的に配列された電動機（９）であって、インバータユニット（１ ０）が発生する第２の交流電圧（２０）を受けて、同期発電機（７）を駆動する ことにより、同期発電機（７）に交流バス（１７）に前記第３の交流電圧（２１ ）を発生させる電動機（９）と、同期発電機（７）の負荷がディーゼル機関（８ ）から前記電動機（１３）に移された後に同期発電機（７）をディーゼル機関（ ８）から隔離するように前記ディーゼル機関／同期発電機の組み合わせ（８、７ ）の部分相互の間の軸に配置されたスイッチ（２２）とが更に含まれることを 特徴とする電気システム。