JP2001356258A - レンズ装置 - Google Patents

レンズ装置

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JP2001356258A
JP2001356258A JP2000174135A JP2000174135A JP2001356258A JP 2001356258 A JP2001356258 A JP 2001356258A JP 2000174135 A JP2000174135 A JP 2000174135A JP 2000174135 A JP2000174135 A JP 2000174135A JP 2001356258 A JP2001356258 A JP 2001356258A
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JP
Japan
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cam
lens
regulating
value
opening
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Application number
JP2000174135A
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English (en)
Inventor
Yukitaka Takeshita
幸孝 竹下
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は、通常撮影距離よりも短い撮影距離に
ある被写体を簡単な構造で近接撮影することができる廉
価なレンズ装置を提供する。 【解決手段】本発明のズームレンズ装置10は、回転筒
20に対して後群用カム筒16を所定の空転域を介して
回動自在に連結する。そして、後群用カム筒16に対し
て開放規制カム部材15を所定の回動域の範囲で共回り
自在に連結し、開放規制カム部材15のカム面126
を、通常撮影モードに対応する第1位置とマクロ撮影モ
ードに対応する第2位置との範囲で移動させる。マクロ
撮影モードに切り替えられると、カム面126が第1位
置から第2位置に移動されて、通常撮影モード時の開放
値よりも小さな開放値にシャッター羽根78、80の開
放値が規制される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、通常撮影距離の至
近距離よりも短い撮影距離にある被写体を近接撮影する
ことができるマクロ撮影モードを備えたレンズ装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来のズームレンズ装置には、通常撮影
距離で被写体を撮影する通常撮影モードからマクロ撮影
モードに切り替えられると、ズームレンズがテレ端位置
から更に前方に繰り出されてマクロ専用の焦点距離に移
動されるとともに、その焦点距離でピントが合う位置に
フォーカスレンズが移動されるものがある。
【0003】また、マクロ撮影モードに切り替えられた
時に、小絞り開口が形成されたマクロ専用の絞りを撮影
光軸に挿入し、被写界深度を深くすることにより近接撮
影を可能としたズームレンズ装置も提案されている。
【0004】更に、レンズシャッターのシャッター羽根
をパルス制御して、シャッター羽根が開放へ向かう途中
でシャッター羽根に閉信号を与えることにより小絞りを
得るようにしたズームレンズ装置も提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来のズームレンズ装置は、マクロ撮影モードに切り替え
られると、マクロ専用の焦点距離でピントが合う位置に
フォーカスレンズが移動されるものなので、制御が複雑
で高価なものになるという欠点があった。
【0006】また、マクロ専用の絞りを有するズームレ
ンズ装置は、マクロ専用の絞りと、その絞りを撮影光軸
に挿抜させる機構とが設けられているので、部品点数が
多くなり、大型化するという欠点があった。
【0007】更に、シャッター羽根をパルス制御して小
絞りを得るズームレンズ装置は、シャッター羽根の構
造、制御が複雑で高価なものになるという欠点があっ
た。
【0008】本発明は、このような事情に鑑みてなされ
たもので、フォーカスレンズを移動させることなく、通
常撮影距離よりも短い撮影距離にある被写体を近接撮影
することができるコンパクトなレンズを提供することを
目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記目的を達
成するために、撮影レンズと、合焦動作時にレンズを駆
動するフォーカスモータと、前記レンズを透過する光量
を制御する絞り装置と、前記絞り装置の絞り値を前記フ
ォーカスモータの回転方向で切り替える絞り値切替え手
段と、を備えたことを特徴とする。
【0010】本発明は、前記目的を達成するために、ズ
ームレンズと、絞りを兼用するシャッター羽根と、前記
ズームレンズの焦点距離に応じた開放値にシャッター羽
根の開放値を規制するための規制面が形成されるととも
に、該規制面の位置が第1位置から第2位置に移動され
ると、規制従動子との当接位置が変更されて前記開放値
よりも小さな開放値にシャッター羽根の開放値を規制す
る部材と、前記規制面に当接する前記規制従動子とを有
し、該規制従動子の規制面に対する当接位置に応じて前
記シャッター羽根の開放値を規制する開放値規制手段
と、前記部材の規制面の位置を前記第1位置と第2位置
とに切り替える開放値切替手段と、を備えたことを特徴
とする。
【0011】本発明によれば、フォーカスモータの回転
方向を切り替えて、絞り装置の絞り値を大きな絞り値か
ら小さな絞り値に切り替えるだけで、通常撮影モードか
らマクロ撮影モードに切り替えることができる。
【0012】また、本発明によれば、開放値規制手段の
規制面の位置が第1位置にある場合には、即ち、通常撮
影モード時においては、第1位置にある規制面に沿って
規制従動子がズームミングに連動して動作するので、ズ
ームレンズの焦点距離に応じた開放値にシャッター羽根
の開放値が規制される。そして、開放値切替手段によっ
て規制面の位置が第1位置から第2位置に切り替えられ
ると、即ち、通常撮影モードからマクロ撮影モードに切
り替えられると、第2位置にある規制面に沿って規制従
動子が動作するので、通常撮影モード時の開放値よりも
小さな開放値にシャッター羽根の開放値が規制される。
【0013】したがって、本発明は、マクロ撮影モード
時のシャッター羽根の開放値を小さくして被写界深度を
深くしたので、マクロ専用の焦点距離でピントが合う位
置にフォーカスレンズを移動させることなく、通常撮影
距離よりも短い撮影距離にある被写体をピントが合った
状態で近接撮影することができる。そして本発明は、既
存の開放値規制手段の規制面を第1位置から第2位置に
移動するだけで、マクロ時の小絞りを得ることができる
ので、部品点数が増加せず、よってコンパクトなズーム
レンズ装置を提供できる。
【0014】また、本発明では、被写界深度を深くして
マクロ撮影を実施するので、奥行きのある被写体でもピ
ントが合い、AF精度を厳しく要求する必要がない。更
に、ストロボフル発光でも適正露光に近い値を得ること
ができるので、ストロボの調光もしなくて済む。
【0015】また、本発明は、ワイド端からテレ端まで
の全撮影範囲において、通常の至近距離よりも短い撮影
距離での撮影が可能となるので、全撮影範囲において近
接側の撮影可能距離を拡張することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、添付図面に従って本発明に
係るレンズ装置の好ましい実施の形態について説明す
る。
【0017】図1に示すズームレンズ装置10は、移動
筒12、直進ガイド部材14、開放規制カム部材(開放
値規制手段のカム部材に相当)15、後群用カム筒1
6、後群レンズ枠18、回転筒20、及び固定筒22等
で構成された2群ズームレンズ装置である。
【0018】このズームレンズ装置10は、モータ24
の駆動力で回転筒20を回転させることにより、図2乃
至図4に示す前群レンズ26と後群レンズ枠18に保持
された後群レンズ28とを互いのレンズ群間の距離を変
化させながら光軸Pに沿って移動させて変倍を行い、そ
の変倍状態で前群レンズ26と後群レンズ28とを前記
変倍時の変化とは異なるレンズ群間となるように光軸P
に沿って移動させることによりピント合わせを行うよう
に構成されている。なお、図1上で符号13は、移動筒
12の前面開口部12Aに取り付けられる前パネルであ
る。
【0019】回転筒20には、外周に雄ヘリコイドねじ
30とその雄ヘリコイドねじ30の山間に突出して形成
されたギア部32とが形成されている。ギア部32に
は、モータ24の駆動力が円筒ギア34を介して伝達さ
れる。雄ヘリコイドねじ30には、固定筒22の内周に
形成された雌ヘリコイドねじ36が螺合される。回転筒
20は、雄ヘリコイドねじ30と雌ヘリコイドねじ36
とのリードに従って固定筒22に対して回転されながら
光軸Pに沿って移動される。回転筒20の内面には、雌
ヘリコイドねじ38が形成されている。雌ヘリコイドね
じ38には、移動筒12の外周に形成された雄ヘリコイ
ドねじ40が螺合されている。
【0020】移動筒12には、図2の如く前群レンズ2
6とレンズシャッター42とが固定される。また、移動
筒12の内周には、光軸Pと平行な直進ガイド溝44が
形成され、この直進ガイド溝44には、直進ガイド部材
14の前端側に設けた第1ガイド突起部46が係合され
ている。よって、移動筒12は、回転筒20の回転作用
と直進ガイド部材14の回転止めの作用とによって、ヘ
リコイドねじ38、40のリードに従い、回転筒20に
対し光軸Pに沿って直進移動される。
【0021】直進ガイド部材14は、回転筒20及び後
群用カム筒16の内部でカメラ本体に対し回転止めされ
た状態で回転筒20及び後群用カム筒16と共に光軸P
に沿って移動される。
【0022】後群用カム筒16には、図1の如く外周後
端にフランジ部52が形成されている。フランジ部52
は、回転筒20の内周に光軸Pを中心とする回転方向に
沿って環状に形成された溝50に回転自在に係合され
る。また、後群用カム筒16は、直進ガイド部材14に
回転自在に支持される。後群用カム筒16には、カム面
を持ったカム溝56が形成され、このカム溝56には、
後群レンズ枠18に突設されたカムフォロワー58が係
合される。即ち、カムフォロワー58は、直進ガイド部
材14に光軸Pと平行に形成された直進ガイド開口60
に貫通されてカム溝56に係合される。カム溝56、カ
ムフォロワー58、及び直進ガイド開口60は、光軸P
を中心とする回転方向の3分割位置にそれぞれ設けられ
ている。なお、図2乃至図4の符号62はフイルム面、
符号64は前カバーである。
【0023】図1に示す回転筒20の後端面66には、
光軸Pを中心とする回転方向の一部に切欠部68が形成
されている。切欠部68には、図5の如く後群用カム筒
16の後端面70に設けられたL字状のアーム72の折
曲先端部が係合されている。アーム72は、切欠部68
の内部で光軸Pを中心とする周方向に遊びを持って係合
される。切欠部68とアーム72との遊びが後群用カム
筒16の空転域であり、また、切欠部68とアーム72
とが空転域をもった連係部を構成している。変倍時に
は、モータ24が回転筒20を回転させ、さらに空転域
を超えると、後群用カム筒16が回転される。合焦時に
は、モータ24が回転筒20を空転域内で回転させる。
図5に示した矢印方向は、テレ端方向にモータ24を駆
動したときに回転筒20が回転する方向を示している。
【0024】後群用カム筒16は、切欠部68の両壁6
8a、68bの何れか一方がアーム72を押すことで、
回転筒20の回転力が伝達されて直進ガイド部材14に
対して回転される。図5では、回転筒20のテレ端方向
への回転を後群用カム筒16に伝達する壁68aがテレ
方向回転伝達壁、逆側がワイド方向回転伝達壁68bと
なっている。
【0025】変倍時には、図1の如く回転筒20ととも
に後群用カム筒16が回転筒20と同方向に回転するた
め、前群レンズ26が回転筒20の変位と移動筒12の
変位との合成により光軸Pに沿って移動され、且つ、後
群レンズ28は回転筒20の変位とカム溝56のカムの
変位との合成により光軸Pに沿って移動される。合焦時
においては、後群用カム筒16は回転されないので、前
群レンズ26が回転筒20の変位と移動筒12の変位と
の合成により光軸Pに沿って移動され、且つ、後群レン
ズ28が回転筒20の変位により光軸Pに沿って移動さ
れる。
【0026】直進ガイド部材14のリング部180に
は、光軸Pを曲率半径の中心とする円弧状の長孔182
が形成されている。この長孔182には、開放規制カム
部材15のカム板74に形成された爪184が摺動自在
に係合されている。
【0027】開放規制カム部材15は、リング状に形成
された板ばね186によって後群用カム筒16の内側フ
ランジ部188(図2参照)に押圧されている。よっ
て、開放規制カム部材15は、後群用カム筒16との間
に生じているフリクションによって後群用カム筒16と
共にワイド方向及びテレ方向に回動することができ、ま
た、爪184が長孔182の図1上右端部182Aに当
接することによりワイド方向側の回動量が規制され、爪
184が図1上左端部182Bに当接することによりテ
レ方向側の回動量が規制される。これにより、カム板7
4に形成されたカム面126は、長孔182の右端部1
82Aで規制される第1位置と、左端部182Bで規制
される第2位置との範囲で移動される。カム面126に
ついては後述する。
【0028】図6に示すように、レンズシャッター42
のシャッタ機構は、2枚のシャッタ羽根78、80、直
動型ソレノイド82、及び開放規制カム部材15のカム
板74に係合する開放開口規制部材84等から構成さ
れ、これらはシャッタ開口88が形成されたシャッタ地
板90に取り付けられている。なお、開放規制カム部材
15と開放開口規制部材84とによって、本発明の開放
値規制手段が構成されている。
【0029】シャッタ羽根78、80は、穴92、94
を介してシャッタ地板90に回動自在に支持されてい
る。また、シャッタ羽根78、80の穴92、94の近
傍には、図7の如く長孔96、98が形成され、この長
孔96、98に羽根レバー100のピン101が係合さ
れている。羽根レバー100は、軸102を介してシャ
ッタ地板90に回動自在に支持され、また、羽根レバー
100とシャッタ地板90とに掛け渡されたスプリング
104の付勢力によって、軸102を中心に図7上反時
計回り方向に付勢されている。この付勢力で羽根レバー
100が図7上反時計回り方向に回動されると、ピン1
01に押されてシャッタ羽根78、80が、穴92、9
4を中心に、シャッタ開口88(図6参照)を閉鎖した
閉位置から開放位置に向けて回動する。これにより、レ
ンズシャッター42が開放される。
【0030】一方、図7の如く羽根レバー100の軸1
02を挟んだ反対側には、突片106が一体形成され、
この突片106にソレノイド82の鉄心83が当接され
る。鉄心83は、ソレノイド82と鉄心83との間に介
在されたスプリング108の付勢力によってソレノイド
82から突出する方向に付勢されて突片106に押圧接
触されており、この付勢力によって羽根レバー100の
図7上反時計回り方向の回動が規制されている。これに
より、シャッタ羽根78、80が閉位置に保持される。
ソレノイド82、鉄心83、及びスプリング108によ
ってプランジャーが構成される。
【0031】鉄心83は、ソレノイド82に電流が流れ
ると、筒状のソレノイド82内に収納される。これによ
り、シャッタ羽根78、80の回動規制が解除されるの
で、シャッタ羽根78、80が開放位置に向けて回動
し、開放開口規制部材84で規制された絞り口径(開放
値)に対応する位置まで回動する。
【0032】開放開口規制部材84は、カム板74と共
にシャッタ羽根78、80の開放値を規制する部材であ
り、開放規制レバー110及びカムレバー112から構
成される。
【0033】開放規制レバー110は、軸114を介し
てシャッタ地板90に回動自在に支持されるとともに、
シャッタ羽根78の先端に形成された突起部79が当接
するレバー部116が形成されている。このレバー部1
16に突起部79が当接することにより、シャッタ羽根
78の回動が規制され、同時に羽根レバー100の回動
も規制されるので、シャッタ羽根80の回動も同様に規
制される。よって、シャッタ羽根78、80の開放値が
規制される。
【0034】開放規制レバー110には、図6の如くギ
ア部118が形成され、このギア部118にカムレバー
112側のギア部120が噛合されている。カムレバー
112は、軸122を介してシャッタ地板90に回動自
在に支持される。また、カムレバー112には、カムレ
バー112を図6上時計回り方向に回動付勢するスプリ
ング113の付勢力が開放規制レバー110を介して伝
達されているので、カムレバー112に形成されたカム
ピン(開放値規制手段のカム従動子に相当)124がカ
ム板74のカム面126に押圧当接されている。したが
って、カム面126に対するカムピン124の位置が変
更されると、カムレバー112及び開放規制レバー11
0が回動されてレバー部116の位置が変更される。よ
って、シャッタ羽根78、80の開放値がカム面126
に応じて変更される。
【0035】カムピン124は図8の如く、ズームレン
ズ装置10の沈胴位置からテレ端までの間でカム面12
6との係合が継続される。なお、本実施の形態では、沈
胴式のズームレンズ装置10について説明するが、本発
明のズームレンズ装置は沈胴式に限定されるものではな
い。
【0036】カム面126は、カム溝128の光軸Pに
沿って沿った一方側の縁に形成されており、ズームレン
ズ装置10の6段のズーム段Z1〜Z6に対応するカム
面126A〜126Fが形成されている。
【0037】これらのカム面126A〜126Fは、ワ
イド端からテレ端に向けた直進ガイド部材14と移動筒
12との光軸Pに沿った相対的な変位によりカムピン1
24へ押圧量を徐々に少なくする形状となっている。こ
れにより、シャッタ羽根78、80の開放値は、ワイド
端からテレ端に向けて徐々に大きくなるように規制され
る。
【0038】また、カム面126が、通常撮影モード時
に位置する第1位置からマクロ撮影モード時に位置する
第2位置に移動されると、シャッタ羽根78、80の開
放値を小さくする方向にカムピン124がカム面126
に押されて移動する。これにより、図9の如く通常撮影
モード時の各ズーム段Z1〜6に対応するマクロ撮影モ
ード時のズーム段Z1〜6のシャッタ羽根78、80の
開放値が、通常撮影モード時の各ズーム段Z1〜6の開
放値よりも小さく設定される。よって、マクロ撮影モー
ドでは、全てのズーム段Z1〜6において、通常撮影距
離よりも短い撮影距離にある被写体をピントが合った状
態で近接撮影することができる。
【0039】図5に示すように、直進ガイド部材14の
後端面には、導体パターン部材134が取り付けられて
いる。後群用カム筒16には、後端面70に摺動子13
6が取り付けられている。摺動子136には、図10の
如く導体パターン部材134に摺動する2つのブラシ1
36a、136bが取り付けられている。導体パターン
部材134には、アース用パターン140、第1パター
ン142、第2パターン144、及び沈胴位置用パター
ン146が形成されている。ブラシ136a、136b
は、電気的に接続されている。アース用パターン140
は、アースに接続され、沈胴位置とテレ端との間で後群
用カム筒16が回転したときに、ブラシ136bが摺動
する軌跡上に沿って円弧状に形成されている。
【0040】第1パターン142と第2パターン144
とには、信号検出部150から所定の電圧が印加され
る。また、ワイド端とテレ端との間で後群用カム筒16
が回転したときに、ブラシ136aが摺動する軌跡上に
は、複数の変倍停止位置用の信号部148が、変倍位置
に応じた後群用カム筒16の回転位置Z1〜Z6ごとに
形成されている。これらの信号部148は、ワイド端Z
1の時の後群用カム筒16の回転位置に設けた信号部1
48を1番としたときに偶数番目の信号部148が第1
パターン142に、また奇数番目の信号部148が第2
パターン144に形成されている。本実施形態では、図
10に示したZ6の位置がテレ端時の後群用カム筒16
の回転位置である。
【0041】沈胴位置用パターン146は、それ自身が
信号部をなしており、ワイド端Z1の時の後群用カム筒
16の回転位置に設けた信号部148よりもワイド端側
に配置され、信号検出部150からの定電圧のプルアッ
プにより、後群用カム筒16の回転位置が沈胴位置に応
じた位置となった時点でブラシ136aが接触して信号
検出部150に低レベルの信号を出力する。
【0042】信号検出部150は、沈胴位置用パターン
146及び信号部148、148…の有無に対応した二
値信号をコントローラ154に出力する。二値信号は、
信号部なし、即ち、ブラシ136aが沈胴位置用パター
ン146、又は信号部148に接触していないときに入
力される「1」(高レベル)の信号と、信号部有り、即
ち、ブラシ136aが沈胴位置用パターン146、又は
信号部148に接触したときに得られる「0」(低レベ
ル)の信号とである。以下、第1パターン142から得
られる信号を出力信号A、また第2パターン144から
得られる信号を出力信号B、さらに、沈胴位置用パター
ン146から得られる信号を出力信号Hpとし、高レベ
ル信号から低レベル信号に変化する信号を立ち下がり信
号、また逆を立ち上がり信号として説明する。
【0043】コントローラ154には、ドライバ158
を介して変倍用のモータ24が接続されている。モータ
24の出力軸には、ロータリーエンコーダ156が設け
られている。ロータリーエンコーダ156は、モータ2
4の回転角を検出してコントローラ154にフィードバ
ックする。コントローラ154は、モータ24の回転角
を読み取って合焦駆動等でのモータの駆動停止を制御す
る。
【0044】コントローラ154は、変倍操作部158
に設けられたズームボタンの操作に応答してモータ24
を駆動させる。ズームボタンは、焦点距離をテレ端に向
けて連続的に可変するためのテレ側ズームボタンとワイ
ド側に向けて可変するためのワイド側ズームボタンとで
構成されている。
【0045】コントローラ154には、ROM162、
RAM164及びマクロボタン152等が接続されてい
る。ROM162には、変倍位置と被写体輝度との組み
合わせに応じたシャッタ羽根78、80の開閉時間、変
倍位置と被写体距離との組み合わせに応じた前群レンズ
26の移動量、及びカメラを制御するためのプログラム
等が記憶されている。RAM164は、測距機構166
から得た被写体距離や測光機構168から得た被写体輝
度、及びROM162から読み出したシャッタ羽根7
8、80の開閉時間等の値を一時的に記憶するためのも
のである。
【0046】プログラムには、変倍操作に応じて変倍用
のモータ24の駆動を制御するテレ端方向駆動、及びワ
イド端方向駆動用のプログラム、シャッタレリーズ後に
ズームレンズ装置10を変倍位置から被写体距離に応じ
た合焦位置に駆動する合焦駆動用プログラム、露光完了
後にズームレンズ装置10を合焦位置から変倍位置に戻
す待機駆動用プログラム、後群用カム筒16の回転位置
がずれたか否かを検出し、ずれたときに元の変倍位置に
戻すエラー処理用プログラム、及びマクロボタン152
が押されてマクロ撮影モードに設定された時に図8のカ
ム面126を第1位置から第2位置に移動させるマクロ
プログラム等がある。
【0047】図10のコントローラ154は、変倍時に
得られる出力信号A及び出力信号Bの立ち下がり信号を
順番に検出するごとに、その時点の変倍位置をZ1(ワ
イド端)〜Z6(テレ端)のうちの何れであるかを特定
する。テレ端からワイド端に向けての変倍時には、モー
タ24の回転方向の違いで変倍位置を特定することがで
きる。特定した変倍位置は、その都度RAM164に書
き換えて記憶する。
【0048】テレ端方向駆動、及びワイド端方向駆動用
のプログラムは、変倍操作完了後にその直前の変倍位置
に対応した信号部148が偶数番目か奇数番目か、即ち
その直前の変倍位置に対応した信号部から得られた出力
信号が出力信号Aか否かを判断することによってモータ
24の駆動制御が異なる2つのフローで構成されてい
る。
【0049】合焦駆動用プログラムも、その時点の変倍
位置に対応した信号部148が偶数番目か奇数番目か、
即ち信号部から出力信号Aが得られるか否かを判断する
ことによってモータ24の駆動制御が異なる2つのフロ
ーで構成されている。
【0050】エラー処理用プログラムは、変倍、合焦、
露光及びフイルム給送等の作動が行われていない待機状
態中に一定時間毎に実行される。待機中には、ブラシ1
36aが信号部148のうちの何れかに接触した状態と
なる。しかしながら、空転域を介して駆動される後群用
カム筒16は、鏡筒に加わる外乱力により回転位置がず
れる恐れがある。
【0051】エラー処理用プログラムでは、その時点に
入力される出力信号A又は出力信号Bの二値信号を読み
取ることで、後群用カム筒16の回転位置がずれている
か否かを判断し、ずれている場合には元の変倍位置に対
応した回転位置まで後群用カム筒16を戻すようにモー
タ24の駆動を制御する。この制御は、元の変倍位置に
対応した信号部148が偶数番目か奇数番目か、即ちそ
の信号部148から得られる出力信号が出力信号Aか否
かによってモータ24の駆動制御が異なる2つのフロー
で構成されている。
【0052】コントローラ154は、電源スイッチ17
0のONに応答してズームレンズ装置10が沈胴位置か
らワイド端に移動するようにモータ24の駆動を制御す
る。この制御は、テレ端方向にモータ24を駆動した後
に、出力信号Bを監視し、出力信号Bの立ち下がり信号
を得ることでモータ24の駆動を停止する。これによ
り、ブラシ136aが第2パターン144の1番目の信
号部148に接触し、且つ、回転筒20の切欠部68で
は、図5の如くテレ方向回転伝達壁68aにアーム72
が当接した状態となる。
【0053】本実施の形態のカメラでは、任意の変倍位
置に変倍したときのレンズ停止位置が、ワイド端側から
変倍したときとテレ端側から変倍したときとで空転域の
分で異なるため、前述した待機状態では、ブラシ136
aが第1パターン142、又は第2パターン144の信
号部148に接触したときに、必ず切欠部68のテレ方
向回転伝達壁68aにアーム72が当接した状態となる
ように前述したプログラムが組まれている。
【0054】また、本実施形態では、合焦時に同じ被写
体距離でも変倍位置ごとで前群及び後群レンズ26、2
8の移動量が異なるため、被写体距離ごとのレンズ移動
量に対応したモータ駆動パルスを変倍位置ごとに複数用
意してROM162に記憶している。これらのモータ駆
動パルスは、全て空転域内の回転量となっている。
【0055】次に、ズームレンズ装置10の作用を図1
1に示すフローチャートを参照しながら説明する。
【0056】まず、ズームレンズ装置10の初期状態
は、図2に示した沈胴位置の状態となっており、ブラシ
136aが沈胴位置用パターン146に接触している。
また、ズームレンズ装置10の初期状態は、通常撮影モ
ードに設定されている。ズームレンズ10が沈胴位置か
らワイド位置まで移動する期間では、撮影が行われな
い。このため、その期間に対応したカム面126は図8
の如く、光軸Pを中心とする回転方向に変位のない形状
となっている。
【0057】コントローラ154は、電源スイッチ17
0のONに応答してテレ端方向に空転域を超える回転分
でモータ24を駆動する。この駆動は、回転筒20に伝
達されるので、回転筒20は、ヘリコイドねじ30、3
6のリードに従って固定筒22に対し光軸Pに沿って前
方に移動する。また、回転筒20が回転することで移動
筒12は、直進ガイド部材14の直進ガイドの作用によ
り、ヘリコイドねじ38、40のリードに従って回転筒
20に対し光軸Pに沿って前方に移動する。これによ
り、前群レンズ26は、回転筒20の変位と移動筒12
の変位との合成変位分で光軸Pに沿って移動する。
【0058】直進ガイド部材14、開放規制カム部材1
5、後群用カム筒16、及び後群レンズ枠18は、回転
筒20と共に光軸Pに沿って移動する。そして、回転筒
20の回転駆動は、テレ方向回転伝達壁68aがアーム
72を押すことで後群用カム筒16に伝達される。後群
用カム筒16は、回転筒20の内部で回転することで、
カム溝56のカムの変位分だけ後群レンズ枠18を、回
転筒20に対し光軸Pに沿って前方に移動させる。これ
により後群レンズ28は、回転筒20の変位に加えてカ
ム溝56のカムの変位により光軸Pに沿って前方に移動
し、前群レンズ26との間隔が変更される。
【0059】後群用カム筒16が回転すると、直進ガイ
ド部材14に設けた信号部148の列とアース用パター
ン140とに沿って摺動子136が摺動する。この間、
コントローラ154は、出力信号Bを監視し、最初に得
られる出力信号Bの立ち下がり信号を得た時点でモータ
24の駆動を停止する。これにより、後群用カム筒16
は、ブラシ136aが第2パターン144の1番目の信
号部148に接触した回転位置となる。コントローラ1
54は、最初に得た出力信号Bの立ち下がり信号を得た
時点で変倍位置がワイド端であることを特定し、この情
報をRAM164に記憶する。これにより、コントロー
ラ154は、次にワイド端に向けての変倍操作を検出し
ても現時点の変倍位置がワイド端であるため、この操作
を無効にすることができる。
【0060】ワイド位置に向けた変倍中に開放開口規制
部材84のカムピン124は、移動筒12と開放規制カ
ム部材15との光軸Pに沿った相対的な変位によりカム
面126に沿って摺動する。そして、ズームレンズ装置
10がワイド端に変倍されたときには、カムピン124
が第1位置にあるカム面126のカム面126Aに当接
した状態となる。これにより、通常撮影モード時のワイ
ド端における開放値がカム面126Aによって規制され
る。
【0061】電源ON後に、テレ端に向けての変倍操作
が行われると、コントローラ154は、テレ方向駆動用
プログラムを実行する。これにより、空転域を超えた回
転量でテレ端方向にモータ24が駆動し、この駆動中の
出力信号を監視する。
【0062】ブラシ136aが「Z2、Z3、Z4・・
・」の回転位置にある信号部148を通過するごとにコ
ントローラ154には、出力信号A、出力信号Bの順で
立ち下がり信号と立ち上がり信号とが順番に入力され
る。このうち一方の信号を得るごとに、コントローラ1
54はRAM164に記憶した変倍位置の情報を書き換
えていく。したがって、RAM164には、変倍操作が
完了する直前の変倍位置の情報が常に書き込まれてい
る。したがって、変倍操作部158での変倍操作完了に
応答してコントローラ154は、RAM164に書き込
まれた変倍位置の情報を読み出し、読み出した変倍位置
に応じた信号部148が偶数番目か奇数番目かによって
モータ24の駆動を停止するタイミングとなる出力信号
A、Bのうちの何れを監視するかを判断する。
【0063】例えば偶数番目の「Z2」である場合に
は、コントローラ154は、出力信号Bの立ち下がり信
号を監視し、その信号を検出した時点でモータ24の駆
動を停止する。これにより、ブラシ136aが第2パタ
ーン144の「Z3」の信号部に接触した状態となる。
このとき、シャッター羽根78、80による開放値がカ
ム面126Cによって規制される。また、アーム72が
切欠部68のテレ方向回転伝達壁68aに当接した状態
となっている。
【0064】ワイド端方向に変倍操作を行った場合に
は、ワイド方向駆動プログラムが実行される。このプロ
グラムは、単にモータ24を逆転したのでは、テレ方向
回転伝達壁68aとは逆側のワイド方向回転伝達壁68
bにアーム72が当接した状態となり、テレ端方向に変
倍操作を行ったときと比べてレンズ停止位置に空転域の
分だけずれが生じる。したがって、このワイド端方向駆
動プログラムでは、変倍操作が完了した時点で、ワイド
端方向に向けてのモータ24の駆動を継続し、後群用カ
ム筒16の回転位置がブラシ136aが次に変倍位置に
対応した信号部148を通過した位置となった時点でモ
ータ24の駆動を一旦停止する。その後、今度は逆にテ
レ端方向に向けてブラシ136aが先の信号部148に
接触する位置までモータ24を空転域を超える回転量で
駆動する。これにより、ワイド端・テレ端のどちらの方
向で変倍を行っても、連係部の形態がテレ方向回転伝達
壁68aにアーム72が当接した一定な形態となり、し
たがってレンズ停止位置を等しくすることができる。
【0065】図12は、モータ24の回転量に対する前
群及び後群レンズ26、28の光軸P方向への変位量を
示している。変倍駆動により前群レンズ26は同図に示
す直線Aに沿って移動し、また、後群レンズ28は、曲
線Bに沿って移動する。そして、これらのレンズ群2
6、28は、通常撮影モードにおいて、各変倍位置(Z
1〜Z6)の何れかの位置で停止する。なお、変倍位置
は、これらの変倍軌跡上の任意の位置に制限なく設定す
ることもできる。
【0066】図11に示すように、通常撮影モードにお
いてレリーズ信号が出力されると(S10)、ワイド方
向にモータ24を駆動して(S20)、図13(A)の
如く回転筒20で後群用カム筒16をワイド方向に回動
させる。この時、開放規制カム部材15が後群用カム筒
16と共に同方向に回動し、爪184が長孔182の端
部182Aに当接した時点で開放規制カム部材15の回
動が規制される。これにより、カム面126Aが図8の
第1位置に移動されるので、図9の上段に示した通常撮
影モード時の開放値に設定される。
【0067】そして、出力信号A又はBの立ち下がり信
号を検出(S30)した時点でモータ24のワイド方向
の駆動を停止する。これにより、変倍位置が設定され
る。この後、コントローラ154は、被写体距離を読み
出し、その時点の変倍位置と被写体距離とに基づいたモ
ータ駆動パルスをRAM164から読み出す。その後、
空転域内の回転量でテレ端方向にモータ24を駆動し
(S40)、この駆動中にロータリーエンコーダ156
から得られるパルスをカウントして(S50)、カウン
ト値が読み出したモータ駆動パルスの値に一致した時点
でモータ24の駆動を停止する(S60)。合焦時のモ
ータ24の駆動パルスは、空転域内の回転量であるた
め、合焦動作後にはアーム72がワイド方向回転伝達壁
68bから離れた状態となる。勿論アーム72はテレ方
向回転伝達壁68aにも当接しない。
【0068】この後、露出制御プログラムが実行される
(S70)。このプログラムによりコントローラ154
は、被写体輝度と写真フイルムの感度とに応じてシャッ
タ機構を作動させる。コントローラ154のシャッタ機
構の作動は、変倍位置と被写体輝度とに応じたシャッタ
羽根78、80の開閉時間をROM162から読み出
し、RAM164に記憶する。そして、レンズシャッタ
ー42のソレノイド82への通電を開始する。その後、
コントローラ154は、予め設定された開放時間経過後
に、ソレノイド82への通電を停止する。
【0069】露出制御プログラムが終了すると、ズーム
レンズ装置10を合焦位置から変倍位置に戻す待機駆動
用プログラムが実行される(S80)。即ち、空転域を
超える回転分でテレ端方向にモータ24を駆動し(S9
0) 、出力信号A又はBの立ち下がり信号を検出(S1
00)した時点でモータ24を停止する。そして、ワイ
ド方向にモータ24を駆動し(S110) 、出力信号A
又はBの立ち上がり信号を検出(S120)した時点で
モータ24を停止し(S130)、待機駆動用プログラ
ムが終了する。この時、テレ方向回転伝達壁68aにア
ーム72が当接しているので、テレ端方向にモータ24
が駆動すると、回転筒20の駆動が直ぐに後群用カム筒
16に伝達され、ズーミングがなされる。なお、待機駆
動用プログラムが終了すると、次の撮影のためにフイル
ムの1コマ分の給送が行われる(S140)。
【0070】一方、マクロ撮影モードに選択されてレリ
ーズ信号が出力されると(S150)、ワイド方向にモ
ータ24を駆動して(S160)、回転筒20で後群用
カム筒16をワイド方向に回動させる。この時、開放規
制カム部材15は、後群用カム筒16と共に同方向に回
動し、爪184が長孔182の端部182Aに当接した
時点で開放規制カム部材15の回動が規制される。
【0071】そして、出力信号A又はBの立ち下がり信
号を検出(S170)した時点でモータ24のワイド方
向の駆動を停止する。次に、テレ方向にモータ24を駆
動して(S180)、回転筒20で後群用カム筒16を
テレ方向に回動させる。この時、開放規制カム部材15
は、後群用カム筒16と共に同方向に回動し、爪184
が長孔182の端部182Bに当接した時点で開放規制
カム部材15の回動が規制される。これにより、カム面
126Aが図8の第2位置に移動されるので、図9の下
段に示したマクロ撮影モード時の開放値に設定される。
そして、出力信号A又はBの立ち上がり信号を検出(S
190)した時点でモータ24のテレ方向の駆動を停止
する。これにより、変倍位置が設定される。
【0072】この後、コントローラ154は、被写体距
離を読み出し、その時点の変倍位置と被写体距離とに基
づいたモータ駆動パルスをRAM164から読み出す。
その後、空転域内の回転量でワイド端方向にモータ24
を駆動し(S200)、この駆動中にロータリーエンコ
ーダ156から得られるパルスをカウントして(S21
0)、カウント値が読み出したモータ駆動パルスの値に
一致した時点でモータ24の駆動を停止する(S22
0)。この後、前述した露出制御プログラムが実行され
る(S70)。
【0073】このように、本実施の形態のズームレンズ
装置10は、マクロ撮影モードに切り替えられると、カ
ム面126を第1位置から第2位置に位置させて、通常
撮影モード時の開放値よりも小さな開放値にシャッター
羽根78、80の開放値を規制し、被写界深度を深くし
たので、マクロ専用の焦点距離でピントが合う位置にフ
ォーカスレンズを移動させることなく、通常撮影距離よ
りも短い撮影距離にある被写体をピントが合った状態で
近接撮影することができる。
【0074】また、被写界深度を深くしてマクロ撮影を
実施するので、奥行きのある被写体でもピントが合い、
AF精度を厳しく要求する必要がない。更に、ストロボ
フル発光でも適正露光に近い値を得ることができるの
で、ストロボの調光もしなくて済む。
【0075】更に、3倍以上の高倍率ズームレンズ装置
では、レンズ設計上において開放開口規制部材84を設
ける必要がある。本実施の形態では、既存の開放開口規
制部材84のカム面126を、通常撮影モードに対応す
る第1位置とマクロ撮影モードに対応する第2位置との
範囲内で移動させるだけで、近接撮影を可能としたの
で、部品点数の削減、コンパクト化、及びコストダウン
等において効果がある。
【0076】
【発明の効果】以上説明したように本発明に係るレンズ
装置によれば、開放値規制手段のカム部材のカム面を第
1位置と第2位置との範囲で移動自在とし、開放値切替
手段によってカム面の位置を第1位置から第2位置に切
り替えた時に、即ち、通常撮影モードからマクロ撮影モ
ードに切り替えた時に、通常撮影モード時の開放値より
も小さな開放値にシャッター羽根の開放値を規制し、被
写界深度を深くしたので、マクロ専用の焦点距離でピン
トが合う位置にフォーカスレンズを移動させることな
く、通常撮影距離よりも短い撮影距離にある被写体をピ
ントが合った状態で近接撮影することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ズームレンズ装置の組立斜視図
【図2】ズームレンズ装置の沈胴位置の状態を示した断
面図
【図3】ズームレンズ装置のワイド端の状態を示した断
面図
【図4】ズームレンズ装置のテレ端の状態を示した断面
【図5】切り欠き部とアームとの関係及び導体パターン
部材と摺動子との関係を示した説明図
【図6】レンズシャッターの構造図
【図7】レンズシャッターの組立斜視図
【図8】変倍位置に対するレンズシャッターの絞り口径
の遷移図
【図9】通常撮影モードとマクロ撮影モードとの開放値
を比較した説明図
【図10】摺動子と導体パターン部材との関係を示した
説明図
【図11】通常撮影モードとマクロ撮影モードのレリー
ズ時における動作を示したフローチャート
【図12】変倍時における前群及び後群レンズの光軸方
向への移動を示した図
【図13】通常撮影モード時とマクロ撮影モード時の動
作を示した説明図
【符号の説明】
10…ズームレンズ装置、12…移動筒、14…直進ガ
イド部材、15…開放規制カム部材、16…後群用カム
筒、18…後群レンズ枠、20…回転筒、22…固定
筒、24…モータ、42…レンズシャッター、74…カ
ム板、78、80…シャッタ羽根、82…ソレノイド、
84…開放開口規制部材、124…カムピン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G03B 9/26 G03B 9/26

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 撮影レンズと、 合焦動作時にレンズを駆動するフォーカスモータと、 前記レンズを透過する光量を制御する絞り装置と、 前記絞り装置の絞り値を前記フォーカスモータの回転方
    向で切り替える絞り値切替え手段と、 を備えたことを特徴とするレンズ装置。
  2. 【請求項2】 ズームレンズと、 絞りを兼用するシャッター羽根と、 前記ズームレンズの焦点距離に応じた開放値にシャッタ
    ー羽根の開放値を規制するための規制面が形成されると
    ともに、該規制面の位置が第1位置から第2位置に移動
    されると、規制従動子との当接位置が変更されて前記開
    放値よりも小さな開放値にシャッター羽根の開放値を規
    制する部材と、前記規制面に当接する前記規制従動子と
    を有し、該規制従動子の規制面に対する当接位置に応じ
    て前記シャッター羽根の開放値を規制する開放値規制手
    段と、 前記部材の規制面の位置を前記第1位置と第2位置とに
    切り替える開放値切替手段と、 を備えたことを特徴とするレンズ装置。
  3. 【請求項3】 ズームレンズと、 絞りを兼用するシャッター羽根と、 前記ズームレンズの焦点距離に応じた開放値にシャッタ
    ー羽根の開放値を規制するためのカム面が形成されると
    ともに、該カム面の位置が第1位置から第2位置に移動
    されると、カム従動子との当接位置が変更されて前記開
    放値よりも小さな開放値にシャッター羽根の開放値を規
    制するカム部材と、前記カム面に当接する前記カム従動
    子とを有し、該カム従動子のカム面に対する当接位置に
    応じて前記シャッター羽根の開放値を規制する開放値規
    制手段と、 前記カム部材のカム面の位置を前記第1位置と第2位置
    とに切り替える開放値切替手段と、 を備えたことを特徴とするレンズ装置。
  4. 【請求項4】 前記開放値切替手段は、被写体を近接撮
    影するマクロ撮影モードが選択された時にのみ使用され
    ることを特徴とする請求項1、2又は3に記載のレンズ
    装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2012133102A (ja) * 2010-12-21 2012-07-12 Canon Inc レンズ鏡筒及び撮像装置

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