JP2001356180A - 電子時計及び電子時計の制御方法 - Google Patents

電子時計及び電子時計の制御方法

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JP2001356180A
JP2001356180A JP2000177550A JP2000177550A JP2001356180A JP 2001356180 A JP2001356180 A JP 2001356180A JP 2000177550 A JP2000177550 A JP 2000177550A JP 2000177550 A JP2000177550 A JP 2000177550A JP 2001356180 A JP2001356180 A JP 2001356180A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ステップモータを正転または逆転早送り駆動
させているときに、発電による交流磁界が発生しても、
確実に早送りさせる。 【解決手段】 駆動部EAによってステッピングモータ
10Aを正転早送り駆動または逆転早送り駆動させてい
るときに発電による交流磁界が検出されるとステッピン
グモータ10Aに補正早送り駆動信号を出力する。この
場合に、指針61Aをある指示位置から次の指示位置に
駆動するためのステッピングモータ10Aのステップ数
が1ステップである場合には、補正早送り駆動信号の実
効値が通常の早送り駆動信号の実効値よりも大きく設定
され、ステップ数が2ステップ以上である場合あるいは
指針61Aを予め定めた所定位置にリセットする場合
に、補正早送り駆動信号の周波数が通常の早送り駆動信
号の周波数よりも低く設定されあるいは補正早送り駆動
信号の実効値が通常の早送り駆動信号の実効値よりも大
きく設定される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子時計および電
子時計の制御方法に係り、特に指針駆動用のステッピン
グモータを通常駆動以外に正転早送り、逆転早送り等を
行う電子時計および電子時計の制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、電子機器としてアナログ式の電子
時計は、通常の時刻表示以外に、正転早送り機能、逆転
機能、逆転早送り機能、ストップウォッチ機能、アラー
ム機能、タイマ機能等の付加機能を有するものが商品化
されてきている。一方、電子時計では、電池交換なしに
動作を続行させるために、太陽電池などの発電装置を内
蔵したものもあり、これらの電子時計においては、発電
装置で発生した電気エネルギを一旦大容量コンデンサ等
の蓄電手段に充電する機能を備え、発電が行われていな
いときはコンデンサから放電される電気エネルギを用い
て時刻表示を行っている。
【0003】また、この電子時計に用いられるステッピ
ングモータを逆転させる手段として、複数個の交番パル
スを1組の逆転パルスとしてモータのコイルに印加する
ことにより、ロータを逆転させるものが知られている
(特開昭52−80063号公報、参照)。さらに、逆
転パルス印加後にコイルに発生する誘起電圧を検出する
ことにより、ロータが確実に逆転駆動したか否かを検出
するものもある(特開昭55−33642号公報、参
照)。さらに、逆転早送り時であってもロータを確実に
駆動させるものが、特開平5−341059号公報(以
下、第1の従来技術という)に記載されている。
【0004】この第1の従来技術による電子時計では、
モータの逆転駆動期間中(逆転パルス印加時)に該逆転
パルスを構成する複数のパルス間に回転検出期間を設
け、この期間中に検出パルスを出力してロータの回転状
況を検出する。そして、ロータの回転状況に応じて次の
逆転パルスの幅を変更することにより、ロータの回転状
況に対応した逆転駆動パルスをモータに供給する。この
結果、逆転早送りであってもロータを確実に駆動させて
いる。一方、発電装置を内蔵した電子時計にあっては、
正転駆動時に蓄電手段に充電されると、該蓄電手段から
供給される電源電圧が変動してしまい、この変動により
ロータが確実に駆動しない場合がある。そこで、正転駆
動時には、正転駆動パルスによるロータの駆動が失敗し
た場合でも、正転駆動パルスよりも大きな力を有する補
正パルスをコイルに印加して確実に駆動させるものがあ
った(特公昭61−18151号公報)。
【0005】さらに、逆転駆動時であっても、充電によ
る電源電圧の変動を抑えて逆転駆動を行う電子時計とし
ては、国際公開W097/28491号公報(以下、第
2の従来技術という)がある。この第2の従来技術で
は、逆転動作時のみ発電手段から出力される電気エネル
ギの一部または全部が蓄電手段に充電されるのを阻止す
る充電状態制御手段を設け、充電時の電圧変動が逆転駆
動パルスに重畳するのをなくし、正確な逆転駆動を行う
ようにしている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記第1の
従来技術では、発電手段が発電した場合に発生する交流
磁界が漏れ磁界としてモータに影響を与え、該モータの
逆転を正確に行うことができないという問題がある。一
方、第2の従来技術では、ロータを逆転早送りする場合
にだけ作動する充電状態制御手段を設けているため、正
転早送りのときには充電による電圧変動が影響して確実
な正転早送り駆動を行うことができない場合がある。
【0007】また、例え充電状態制御手段によって蓄電
手段が充電状態にあるときに、電気エネルギの充電を停
止させたとしても、発電手段に発電による交流磁界が発
生している場合には、この交流磁界が漏れ磁界としてモ
ータに影響を与え、該モータの正転早送りを正確に行わ
せることができないという問題があった。このように、
従来技術では、発電手段が発電状態にあるときに発生す
る交流磁界が漏れ磁界としてモータに影響を与え、モー
タを安定させて回転させることができないという問題が
あった。そこで、本発明の目的は、正転早送り駆動また
は逆転早送り駆動のいずれの場合であっても、ステッピ
ングモータを安定させて早送りさせることのできる電子
時計および電子時計の制御方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、請求項1記載の構成は、外部エネルギを電気エネル
ギに変換する発電部と、前記発電された電気エネルギを
蓄電する蓄電部と、前記蓄電部に蓄えられた電気エネル
ギにより駆動される一または複数のステッピングモータ
と、パルス状の駆動信号を出力することにより前記ステ
ッピングモータの駆動制御を行うモータ駆動制御部と、
前記発電部が発電により交流磁界を発生したか否かを検
出する発電磁界検出部と、前記モータ駆動制御部によっ
て前記ステッピングモータを正転早送り駆動または逆転
早送り駆動させているときに該発電磁界検出部により発
電による交流磁界が検出された場合に、前記ステッピン
グモータに補正早送り駆動信号を出力する補正早送り駆
動信号出力部と、前記ステッピングモータによって駆動
される指針と、を備え、前記補正早送り駆動信号出力部
は、前記指針をある指示位置から次の指示位置に駆動す
るための前記ステッピングモータのステップ数が1ステ
ップである場合に、補正早送り駆動信号の実効値が通常
の早送り駆動信号の実効値よりも大きく設定されること
を特徴としている。
【0009】請求項2記載の構成は、外部エネルギを電
気エネルギに変換する発電部と、前記発電された電気エ
ネルギを蓄電する蓄電部と、前記蓄電部に蓄えられた電
気エネルギにより駆動される一または複数のステッピン
グモータと、パルス状の駆動信号を出力することにより
前記ステッピングモータの駆動制御を行うモータ駆動制
御部と、前記発電部が発電により交流磁界を発生したか
否かを検出する発電磁界検出部と、前記モータ駆動制御
部によって前記ステッピングモータを正転早送り駆動ま
たは逆転早送り駆動させているときに該発電磁界検出部
により発電による交流磁界が検出された場合に、前記ス
テッピングモータに補正早送り駆動信号を出力する補正
早送り駆動信号出力部と、前記ステッピングモータによ
って駆動される指針と、を備え、前記補正早送り駆動信
号出力部は、前記指針をある指示位置から次の指示位置
に駆動するための前記ステッピングモータのステップ数
が2ステップ以上である場合あるいは前記指針を予め定
めた所定位置にリセットする場合に、補正早送り駆動信
号の周波数が通常の早送り駆動信号の周波数よりも低く
設定されあるいは前記補正早送り駆動信号の実効値が通
常の早送り駆動信号の実効値よりも大きく設定されるこ
とを特徴としている。
【0010】請求項3記載の構成は、外部エネルギを電
気エネルギに変換する発電部と、前記発電された電気エ
ネルギを蓄電する蓄電部と、前記蓄電部に蓄えられた電
気エネルギにより駆動される一または複数のステッピン
グモータと、パルス状の駆動信号を出力することにより
前記ステッピングモータの駆動制御を行うモータ駆動制
御部と、前記発電部が発電により交流磁界を発生したか
否かを検出する発電磁界検出部と、前記モータ駆動制御
部によって前記ステッピングモータを正転早送り駆動ま
たは逆転早送り駆動させているときに該発電磁界検出部
により発電による交流磁界が検出された場合に、前記ス
テッピングモータに補正早送り駆動信号を出力する補正
早送り駆動信号出力部と、前記ステッピングモータによ
って駆動される指針と、を備えた電子時計の制御方法に
おいて、前記指針をある指示位置から次の指示位置に駆
動するための前記ステッピングモータのステップ数が1
ステップである場合に、補正早送り駆動信号の実効値を
通常の早送り駆動信号の実効値よりも大きく設定するこ
とを特徴としている。
【0011】請求項4記載の構成は、外部エネルギを電
気エネルギに変換する発電部と、前記発電された電気エ
ネルギを蓄電する蓄電部と、前記蓄電部に蓄えられた電
気エネルギにより駆動される一または複数のステッピン
グモータと、パルス状の駆動信号を出力することにより
前記ステッピングモータの駆動制御を行うモータ駆動制
御部と、前記発電部が発電により交流磁界を発生したか
否かを検出する発電磁界検出部と、前記モータ駆動制御
部によって前記ステッピングモータを正転早送り駆動ま
たは逆転早送り駆動させているときに該発電磁界検出部
により発電による交流磁界が検出された場合に、前記ス
テッピングモータに補正早送り駆動信号を出力する補正
早送り駆動信号出力部と、前記ステッピングモータによ
って駆動される指針と、を備えた電子時計の制御方法に
おいて、前記指針をある指示位置から次の指示位置に駆
動するための前記ステッピングモータのステップ数が2
ステップ以上である場合あるいは前記指針を予め定めた
所定位置にリセットする場合に、補正早送り駆動信号の
周波数を通常の早送り駆動信号の周波数よりも低く設定
しあるいは前記補正早送り駆動信号の実効値を通常の早
送り駆動信号の実効値よりも大きく設定することを特徴
としている。
【0012】
【発明の実施の形態】次に、図面を参照して本発明の好
適な実施形態について説明するに、本実施形態では電子
機器として電子時計を例示して述べる。 [1] 第1実施形態 まず、図1は本発明による第1実施形態であるアナログ
式の電子時計を示すブロック図である。 [1.1] 全体構成 図1に、第1実施形態による電子時計1の概略構成を示
す。電子時計1は、腕時計であって、ユーザは装置本体
に連結されたベルトを手首に巻き付けて使用するように
なっている。ここで、電子時計1は、大別すると、交流
電力を発電する発電部Aと、該発電部Aから出力される
交流電圧を整流すると共に昇圧した電圧を蓄電し、各構
成部分へ電力を給電する電源部Bと、前記発電部Aの発
電状態を検出し、検出結果に基づいて装置全体を制御す
る制御部Cと、指針を駆動する運針機構Dと、前記制御
部Cからの制御信号に基づいて運針機構Dを駆動する駆
動部Eとを備えて構成されている。
【0013】まず、発電部Aは、発電装置40と、ユー
ザの腕の動き等を捉えて装置内で旋回し、運動エネルギ
を回転エネルギに変換する回転錘45と、回転錘45の
回転を発電に必要な回転数に変換(増速)して発電装置
40側に伝達する増速用ギア46とから大略構成されて
いる。ここで、発電装置40は、回転錘45の回転が増
速用ギア46を介して発電用ロータ43に伝達され、発
電用ロータ43が発電用ステータ42の内部で回転する
ことにより、発電用ステータ42に接続された発電コイ
ル44に誘起された電力を外部に出力する電磁誘導型の
交流発電装置として構成されている。従って、発電部A
は、ユーザの生活に関連したエネルギを利用して発電を
行い、その電力を用いて電子時計1を駆動するものであ
る。次に、電源部Bは、整流回路として作用するダイオ
ード47と、大容量コンデンサ48と、昇降圧回路49
とを備えて構成されている。
【0014】ここで、昇降圧回路49は、複数のコンデ
ンサ49a,49bおよび49cを用いて多段階の昇圧
および降圧を行っており、制御部Cからの制御信号Φ1
1によって駆動部Eに供給する電圧を調整するものであ
る。また、昇降圧回路49の出力電圧はモニタ信号Φ1
2として制御部Cにも供給されており、これによって出
力電圧をモニタすると共に、出力電圧の微小な増減によ
って発電部Aが発電を行っているか否かを制御部Cによ
り判断する。ここで、電源部Bは、Vdd(高電位側)を
基準電位(GND)に取り、VTKN(低電位側)を電源
電圧として生成している。上記説明では、昇降圧回路4
9の出力電圧をモニタ信号Φ12としてモニタすること
により発電検出を行っているが、昇降圧回路49を設け
ていない回路構成においては、低電位側電源電圧VTKN
を直接モニタすることによっても発電検出を行うことも
可能である。
【0015】次に、運針機構Dについて説明する。運針
機構Dに用いられるステッピングモータ10は、パルス
モータ、ステッピングモータ、階動モータ或いはディジ
タルモータ等とも称され、ディジタル制御装置のアクチ
ュエータとして多用されている、パルス信号によって駆
動されるモータである。近年、携帯用に適した小型の電
子装置或いは情報機器用のアクチュエータとして小型、
計量化されたステッピングモータが多く採用されてい
る。このような電子機器の代表的なものが時計スイッ
チ、クロノグラフといった電子時計である。本実施形態
によるステッピングモータ10は、駆動部Eから供給さ
れる駆動パルスによって磁力を発生する駆動コイル11
と、該駆動コイル11によって励磁されるステータ12
と、該ステータ12の内部において励磁される磁界によ
り回転するロータ13とを備えている。また、ステッピ
ングモータ10は、ロータ13がディスク状の2極の永
久磁石によって構成されたPM型(永久磁石回転型)で
構成されている。また、ステータ12には、駆動コイル
11で発生した磁力によって異なった磁極がロータ13
の回りのそれぞれの相(極)15および16に発生する
ように磁気飽和部17が設けられている。また、ロータ
13の回転方向を規制するために、ステータ12の内周
の適当な位置には内ノッチ18が設けられており、コギ
ングトルクを発生させることにより、ロータ13を適当
な位置に停止させる。
【0016】また、ステッピングモータ10のロータ1
3の回転は、ロータ13に噛合された五番車51,四番
車52、三番車53,二番車54、日の裏車55および
筒車56からなる輪列50によって各針に伝達される。
四番車52の軸には秒針61が接続され、二番車54に
は分針62が接続され、さらに筒車56には時針63が
接続されている。そして、ロータ13の回転に連動して
これらの各針によって時刻が表示される。輪列50に
は、さらに年月日等の表示を行うための伝達系(図示せ
ず)を接続することも可能である。次に、駆動部Eは、
制御部Cの制御に基づいてステッピングモータ10に様
々な駆動パルスを供給する。より詳細には、制御部Cか
らそれぞれのタイミングで極性およびパルス幅の異なる
制御パルスを印加することにより、駆動コイル11に向
けて極性およびパルス幅の異なる駆動パルスを供給す
る。
【0017】[1.2] 制御系の機能構成 次に、図2を参照して第1実施形態の制御系の機能構成
について説明する。図2において、符号A〜Eは、図1
に示した発電部A、電源部B、制御部C、運針機構Dお
よび駆動部Eにそれぞれ対応している。101は発電手
段をなす発電装置で、該発電装置101は、例えば交流
発電機によって構成され、ユーザが腕に装着して振るこ
とにより、回転錘が回転して交流の発電電圧SAを出力
する。102は整流回路で、該整流回路102は発電装
置101から出力される発電電圧SAを受けて全波整流
した整流電圧SBを後述の二次電源104に向けて出力
すると共に、整流電圧SBをモニタするための出力電圧
モニタ信号SC(図1中、符号Φ12に相当)を発電検
出回路103に向けて出力する。103は発電検出回路
で、該発電検出回路103は、出力電圧モニタ信号SC
に基づいて発電検出を行い発電検出結果信号SJを出力
するものである。
【0018】104は蓄電手段をなす高容量二次電源
で、該二次電源104は大容量コンデンサによって構成
され、整流回路102から出力される整流電圧SBが所
定の基準電圧Vddよりも高くなったときに充電を行い、
後述する計時制御回路105に向けて電源電圧SCを出
力する。105は計時制御回路で、該計時制御回路10
5は、図示しない基準パルス発生回路(水晶発振回路、
分周回路)から出力される基準パルスを基準にして機能
切換回路106からの指令信号SFに適応した種々の信
号を出力するものである。なお、機能切換回路106
は、ユーザによるリューズの操作によって、モータ10
8を正転早送り、逆転、逆転早送り等に切換える指令信
号SFを出力するものである。即ち、計時制御回路10
5では、通常の時刻表示を行うための指令信号SFが機
能切換回路106から入力された場合には、通常の正転
駆動を行うための制御信号SDをモータ駆動回路107
に向けて出力する。さらに、該モータ駆動回路107で
は、この制御信号SDを受けてモータ108に駆動信号
SEを出力する。そして、モータ108は、駆動信号S
Eを受けて、例えば秒針61の場合には、1秒毎に駆動
される。
【0019】また、装置本体に設けられたリューズをユ
ーザが操作し、機能切換回路106から正転早送りを行
う指令信号SFが計時制御回路105に入力された場合
には、計時制御回路105では、正転早送り制御信号D
fをモータ駆動回路107に向けて出力する。さらに、
該モータ駆動回路107では、この正転早送り制御信号
Dfを受けてモータ108に正転早送り駆動信号Efを出
力する。そして、モータ108を正転早送りさせること
により、指針が正転早送りさせる。一方、装置本体に設
けられたリューズをユーザが操作し、機能切換回路10
6から逆転早送りを行う指令信号SFが計時制御回路1
05に入力された場合には、計時制御回路105では、
逆転早送り制御信号Gfをモータ駆動回路107に向け
て出力する。さらに、該モータ駆動回路107では、こ
の逆転早送り制御信号Gfを受けてモータ108に逆転
早送り駆動信号Hfを出力する。そして、モータ108
を逆転早送りさせることにより、指針が逆転早送りさせ
る。このように、本実施形態による電子時計1では、種
々の駆動信号によってモータ108を駆動させることに
より、指針による時刻表示、正転早送り、さらに逆転早
送りを可能としている。
【0020】なお、計時制御回路105からは、機能切
換回路106から早送りを行うための指令信号SFが出
力されている間(以下、早送り期間)、後述する発電装
置交流磁界検出回路109に向けて“H”となる検出タ
イミング信号SKを出力するようになっている。109
は発電装置交流磁界検出回路で、該発電装置交流磁界検
出回路109は、発電検出結果信号SJと検出タイミン
グ信号SKを受けて、発電装置交流磁界検出を行い、補
正指令信号SLを出力するものである。即ち、該交流磁
界検出回路109は、発電検出回路103から出力され
る発電検出結果信号SJと、計時制御回路105から出
力される検出タイミング信号SKとを受けて両方が
“H”となった場合に、“H”となる補正指令信号SL
を計時制御回路105に向けて出力するものである。な
お、補正指令信号SLが“H”となる期間は、発電検出
結果信号SJと検出タイミング信号SKとが“H”とな
ってから、早送り期間が終了するまでの間となる。
【0021】そして、計時制御回路109で、この補正
指令信号SLを受けた場合、補正早送り制御信号出力回
路110に向けて読出し信号SMを出力し、該補正早送
り制御信号出力回路110では、この読出し信号SMを
受けて補正早送り制御信号SNをモータ駆動回路107
に向けて出力する。さらに、110は補正早送り制御信
号出力回路で、該補正早送り制御信号出力回路110
は、計時制御回路105から早送り制御信号Df,Gfが
出力されているときに発電装置101が発電状態になっ
た場合、モータ駆動回路107に向けて出力される制御
信号を、通常の早送り制御信号Df,Gfとは異なった補
正早送り信号SNを出力するものである。
【0022】[1.3] 動作説明 次に、図3に示すタイミングチャートと、図4に示すフ
ローチャートとを参照しつつ指針の早送り動作について
説明する。 [1.3.1] 図3に示す信号の説明 まず、図3(a)に示す整流電圧SBは、発電装置10
1から出力される発電電圧SAを全波整流したもので、
発電検出回路103に入力される波形である。そして、
高容量二次電源104の基準電圧Vddよりも高い場合
(時刻t2からt3の間)は、発電装置101が発電状
態にあると見なすことができる。図3(b)に示す発電
検出結果信号SJは、発電検出回路103から出力され
るもので、この信号SJは、整流電圧SBが基準電圧V
ddよりも高くなっている期間(時刻t2からt3の
間)、“H”となる信号をパルスする。
【0023】図3(c)に示す検出タイミング信号SK
は、計時制御回路105から発電装置交流磁界検出回路
109に向けて出力されるもので、この信号SKは、計
時制御回路105から正転早送り制御信号Dfが出力さ
れている正転早送り期間(時刻t1からt4までの
間)、“H”となるパルスを出力する。図3(d)に示
す4段目の補正指令信号SLは、発電装置交流磁界検出
回路109から計時制御回路105に向けて出力される
もので、この信号SLは、補正早送り制御信号出力回路
110によって補正早送り信号SNをモータ駆動回路1
07に向けて出力する期間(時刻t2からt4までの
間)、“H”となるパルスを出力する。
【0024】さらに、図3(e)に示す正転早送り駆動
信号Efは、モータ駆動回路107からモータ108に
向けて出力されるもので、時刻t1からt2までの間
は、例えば周期T1、3個のパルスからなる通常の正転
早送り駆動信号となり、充電状態にある補正指令信号S
Lが“H”となっている補正期間、即ち時刻t2からt
4の間は、例えば周期T2(T1<T2)、1個のパルス
からなる補正早送り駆動信号となる。ここで、補正早送
り駆動信号は、発電検出回路103により発電による交
流磁界が非検出状態にある通常の早送り駆動信号の周波
数よりも低い周波数で、かつ通常の早送り駆動信号の実
効値よりも大きな実効値を有する波形に設定される。
【0025】[1.3.2] 処理動作の説明 次に、電子時計1の動作を図4のフローチャートにより
説明する。なお、この処理は、ユーザがリューズ等を操
作して機能切換回路106を作動させ、モータ108を
正転早送りさせる場合に実行される。まず、ステップS
1では、発電検出回路103から発電検出結果信号SJ
が出力されたか否かを判定し、この判定処理で、「N
O」と判定した場合、即ち図3中で時刻t1からt2まで
の間は、発電による交流磁界が小さい状態にあるから、
通常の正転早送り動作を行うべく、ステップS2で通常
の周波数、実効値に設定された正転早送り制御信号Df
をモータ駆動回路107に向けて出力し、ステップS5
で、この正転早送り制御信号Dfに対応した正転早送り
駆動信号Efをモータ108に向けて出力し、該モータ
108では、例えば秒針61を早送りさせる。
【0026】一方、ステップS1で、「YES」と判定
した場合、即ち発電装置101から交流磁界が発生して
いるから、図3中で時刻t2からt4までの補正期間で
は、ステップS3で周波数T1を通常の正転早送り制御
信号Dfよりも低い周波数T2に設定し、ステップS4で
実効値を通常の正常早送り制御信号Dfよりも大きい実
効値に設定する。そして、ステップS5では、モータ駆
動回路107で周波数と実効値を補正した補正早送り制
御信号SNを受けて補正した正転早送り駆動信号Efを
モータ108に向けて出力する。このように、モータ1
08を正転早送りしているときに、発電装置101から
交流磁界が発生した場合には、モータ駆動回路107か
らモータ108に出力される早送り駆動信号Efの周波
数を低くし、実効値を大きくすることにより、交流磁界
の影響を受けずに、モータ108を確実に正転早送りす
ることができる。
【0027】ここで、従来技術の問題点を再掲すると、
モータ108のロータが180度回転した直後、ロータ
は自由振動をして減衰しながらほぼ停止状態になるま
で、通常10数mSの時間を必要とする。しかし、通常
正転動作では、128Hzの駆動周波数とした場合に
は、駆動信号のパルス間は数mSと短く、ロータが完全
に減衰し切れないうちに次のパルスが入力されることに
ある。この駆動条件で、発電装置101の発電に伴った
交流磁界が漏れ磁界としてモータ108の駆動コイル1
1に影響し、モータ108の動作が不安定になってい
た。そこで、本実施形態では、正転早送り駆動信号Ef
は周波数を低くすることにより、ロータの自由振動がほ
ぼ終了するまで次のパルスが入力されないから、ロータ
を確実には早送りさせることができる。
【0028】[1.4] 第1実施形態の効果 以上、詳述した如く、第1実施形態によれば、モータ1
08を正転早送りさせているときに、発電装置101が
発電状態となって、この発電に伴った交流磁界を発生し
た場合、モータ駆動回路107からモータ108に出力
される正転早送り駆動信号Efを、通常の周波数よりも
低く、かつ通常の実効値よりも大きくする。これによ
り、モータ108の作動可能な電圧領域を広くし、発電
装置101が発電状態にあるときであっても、モータ1
08を1ステップずつ確実に動作させることができる。
そして、発電装置101が発電状態であって交流磁界を
発生している場合であっても、モータ108を正転早送
りさせることができる。さらに、発電装置101が発電
状態にあるときに発生する交流磁界によるノイズが正転
早送り信号Efに重畳した場合であっても、補正した正
転早送り信号Efによってモータ108を正確に正転早
送りさせることができる。さらに、第2の従来技術のよ
うに、充電を停止させることなく、充電を続行させたま
まで早送りを行うことができるから、発電電圧SAを無
駄にすることがない。
【0029】[2] 第2実施形態 次に、図5に基づいて本発明による第2実施形態につい
て説明する。本第2実施形態では、モータ108を逆転
早送りさせるものである。なお、本実施形態に用いられ
る構成要素には、前述した第1実施形態の構成要素と同
一であるので、その説明を省略するものとする。さら
に、本実施形態では、逆転早送り駆動信号Hfと補正逆
転早送り駆動信号とを図示して説明する。 [2.1] 逆転早送り信号の説明 図5(a)は通常逆転早送り駆動信号Hfを示し、モー
タ108を1ステップ駆動させるための1個のパルス波
形は、正転用の駆動パルスに必要なパルス幅より短い幅
の第1パルスαと、該第1パルスαに続き極性が異なる
第2パルスβと、該第2パルスβに続き極性が異なる第
3パルスγとによって構成され、この第3パルスγはパ
ルス幅の短い例えば4個のパルスからなる。
【0030】そして、この逆転早送り駆動信号Hfをモ
ータ108に供給することにより、逆転早送りすること
ができる。図5(b)に示す信号(1)は、補正期間中
に通常逆転早送り駆動信号の周波数と実効値とを補正し
た場合で、周期をT3からT4に変更して周波数を低く
し、第3パルスγを1個のパルスとすることにより実効
値を大きくしたものである。図5(c)に示す信号
(2)は、補正期間中に通常逆転早送り駆動信号の第3
パルスγの実効値を大きくしたものである。図5(d)
に示す信号(3)は、補正期間中に通常逆転早送り駆動
信号の周期をT3からT4に補正したものである。
【0031】[2.2] 第2実施形態の効果 第1実施形態で述べたように、早送り期間中に発電装置
101が発電を行って交流磁界を発生した場合には、補
正逆転早送り駆動信号(1)〜(3)のうちいずれか1
個を用いて補正することにより、モータ108を確実に
逆転させることができる。
【0032】[3] 第3実施形態 [3.1] 回路構成 次に、発電検出回路の具体的な回路構成について図6を
参照しつつ説明するに、図6には、周辺回路として交流
の発電電圧を発生する発電装置101と、発電装置10
1から出力される発電電圧を整流して直流電流に変換す
る整流回路102と、該整流回路102から出力される
直流電流を蓄電する高容量二次電源104(以下、大容
量コンデンサ104という)とを図示している。201
は本実施形態による発電検出回路で、該発電検出回路2
01は、後述の第1コンパレータCOMP1と第2コンパレ
ータCOMP2の出力の論理和の否定をとって出力するNA
ND回路202の出力をR−C積分回路を用いて平滑化
して発電検出結果信号SJとして出力する平滑回路20
3とを備えて構成されている。
【0033】ここで、整流回路102は、発電装置10
1の一方の出力端子AG1の電圧を基準電圧Vddと比較
することにより第1トランジスタQ1のオン/オフ制御
を行って能動整流を行わせるための第1コンパレータCO
MP1と、発電装置101の他方の出力端子AG2の電圧
を基準電圧Vddと比較することにより第2トランジスタ
Q2と第1トランジスタQ1交互にオン/オフすること
により能動整流を行わせるための第2コンパレータCOMP
2と、発電装置101の出力端子AG2の端子電圧V2
が予め設定された閾値電圧を越えるとオン状態となる第
3トランジスタQ3と、発電装置101の端子AG1の
端子電圧V1が予め設定された閾値電圧を越えるとオン
状態となる第4トランジスタQ4とを備えて構成されて
いる。
【0034】[3.2] 充電動作 まず、充電動作について説明する。発電装置101が発
電を開始すると、発電電圧が両出力端子AG1,AG2
に給電される。この場合、出力端子AG1の端子電圧V
1とと出力端子AG2の端子電圧V2は、位相が反転し
ている。ここで、出力端子AG1の端子電圧V1が閾値
電圧を越えると、第4トランジスタQ4がオン状態とな
る。この後、端子電圧V1が上昇し、基準電圧Vddの電
圧を超えると、第1コンパレータCOMP1の出力は“L”
レベルとなり、第1トランジスタQ1がオン状態とな
る。
【0035】一方、出力端子AG2の端子電圧V2は閾
値電圧を下回っているから、第3トランジスタQ3はオ
フ状態であり、端子電圧Vは基準電圧Vddの電圧未満で
あり、第2コンパレータCOMP2の出力は“H”レベルで
あり、第2トランジスタQ2はオフ状態となる。従っ
て、第1トランジスタQ1がオン状態となる期間におい
て、「出力端子AG1→第1トランジスタQ1→基準電
圧Vdd→大容量コンデンサ104→低電位側電源電圧V
TKN→第3トランジスタQ3」の経路で発電電流が流
れ、大容量コンデンサ104に電荷が充電されることに
なる。
【0036】[3.3] 発電状態の検出動作 上述した如く、発電電流が流れる際に、第1コンパレー
タCOMP1或いは第2コンパレータCOMP2の出力はいずれか
が“L”レベルとなっている。そこで、発電検出回路2
01のNAND回路202は、第1コンパレータCOMP1
および第2コンパレータCOMP2の出力の論理和を否定す
ることにより、発電電流が流れている状態で、“H”レ
ベルの信号を平滑回路203に出力する。この場合、N
AND回路202の出力はスイッチングノイズを含むこ
とになるので、平滑回路203は、NAND回路202
の出力をR−C積分回路を用いて平滑化して発電検出結
果信号SJを出力するものである。
【0037】[3.4] 第3実施形態の効果 図6のように、発電検出回路201を構成することによ
り、発電装置101の発電状態を検出し、発電検出結果
信号SJを得ることができる。
【0038】[4] 第4実施形態 本実施形態は、前述した実施形態では発電検出回路を発
電電圧に基づいて発電検出を行っていたのに対し、発電
電流を検出して発電検出を行う場合についての実施形態
である。 [4.1] 発電検出回路の構成 まず、図7を参照しつつ発電検出回路の構成について説
明する。なお、本実施形態では、第1実施形態と同一の
構成要素に同一の符号を付し、その説明を省略するもの
とする。301は本実施形態による発電検出回路で、該
発電検出回路301は、発電部Aの発電電圧の電圧/電
流変換を行うための電流電圧変換部302と、発電電圧
SAの振幅が所定電圧を上回ると“H”レベルとなり、
これを下回ると“L”レベルとなる電圧検出信号Svを
生成する第1検出回路303と、発電継続時間が所定時
間を越えると“H”レベルとなり、これを下回ると
“L”レベルになる発電継続時間検出信号Stを生成す
る第2検出回路304と、電圧検出信号Svと発電継続
時間検出信号Stとの論理和をとって発電検出結果信号
SJとして出力するオア回路305とを備えて構成され
ている。
【0039】ここで、電流電圧変換部302は、ダイオ
ード47と発電部Aとの間に直列に接続された電流検出
抵抗Rと、該電流検出抵抗Rの両端の電位を検出すべ
く、発電電圧として出力するオペアンプOPと、充電損
失を低減すべく検出タイミングSWにより電流非検出時
に電流検出抵抗Rを実効的に切り離すためのMOSトラ
ンジスタTRSWとを備えて構成されている。なお、符号
310はリミッタトランジスタで、該リミッタトランジ
スタ310は、大容量コンデンサ48の蓄電電圧が所定
の許容電圧を超過した場合に、過充電防止制御信号SLI
Mに基づいて発電部Aを短絡し、過充電を防止ものであ
る。また、この場合、検出タイミング信号SWは、検出
タイミング信号SKと同一或いは検出タイミング信号S
Kに同期した信号であり、図2中の計時制御回路105
から出力され、発電検出回路301において、発電検出
を行う際に、MOSトランジスタTRSWを検出タイミン
グと同一のタイミングでオンさせるものである。さら
に、過充電防止制御信号SLIMは、図2における計時制
御回路105から出力され、高容量二次電源104(大
容量コンデンサ48)の蓄電電圧を検出し、検出した蓄
電電圧が予め設定された許容電圧を越えた場合に、リミ
ッタトランジスタ310をオンするように出力される。
【0040】[4.2] 発電検出回路の動作 次に、図7を参照しつつ発電検出回路301の動作とリ
ミッタトランジスタ310の動作について説明する。 [4.2.1] 大容量コンデンサ48の蓄電電圧が所
定の許容電圧未満であって、電流検出を行う場合 この場合には、過充電防止制御信号SLIM、“H”レベ
ルであり、リミッタトランジスタ310は、オフ状態と
なったおり、検出タイミング信号SWは“L”レベルで
あり、MOSトランジスタTRSWはオフ状態となってい
る。この結果、発電部Aにおいて発電がなされると、大
容量コンデンサ48およびダイオード47を介して電流
検出抵抗Rに発電電流が流れる。これにより、発電電流
の電流量に応じた電圧差が電流検出抵抗Rの両端に発生
し、オペアンプOPは、当該電圧差に応じた発電電圧S
Aを第1検出回路303および第2検出回路304に出
力する。
【0041】ここで、第1検出回路303は、発電電圧
SAの振幅が所定電圧を上回ると“H”レベルとなり、
これを下回ると“L”レベルになる電圧検出信号Svを
生成し、OR回路305に出力する。また、第2検出回
路304は、発電継続時間が所定時間を越えると“H”
レベルとなり、これを下回ると“L”レベルになる発電
継続時間検出信号Stを生成し、OR回路305に出力
する。これにより、OR回路305は、電圧検出信号S
vと発電継続時間検出信号Stとの論理和をとって発電
検出結果信号SJを出力することになる。即ち、発電検
出回路301は、発電電流に基づいて、上述した如く、
第1検出回路303或いは第2検出回路304に設定さ
れている何れか一方の条件を満足すると、発電状態、即
ち発電に伴う交流磁界が発生している可能性がある状態
に相当する発電検出結果信号SJを出力する。
【0042】[4.2.2] 大容量コンデンサ48の
蓄電電圧が所定の許容電圧以上であって、電流検出を行
う場合 この場合には、過充電防止制御信号SLIMは“L”レベ
ルであり、リミッタトランジスタ310はオン状態とな
っており、検出タイミング信号SWは“L”レベルであ
り、MOSトランジスタTRSWはオフ状態となってい
る。この結果、発電部Aにおいて発電がなされると、リ
ミッタトランジスタ310を介して電流検出抵抗Rに発
電電流が流れる。これにより、発電電流の電流量に応じ
た電圧差が電流検出抵抗Rの両端に発生し、オペアンプ
OPは、当該電圧差に応じた発電電圧SAを第1検出回
路303および第2検出回路304に出力する。ここ
で、第1検出回路303は、発電電圧SAの振幅が所定
電圧を上回ると“H”レベルとなり、これを下回ると
“L”レベルになる電圧検出信号Svを生成し、OR回
路305に出力する。
【0043】また、第2検出回路304は、発電継続時
間が所定時間を越えると“H”レベルとなり、これを下
回ると“L”レベルになる発電継続時間検出信号Stを
生成し、OR回路305に出力する。これにより、OR
回路305は、電圧検出信号Svと発電継続時間検出信
号Stとの論理和をとって発電検出結果信号SJを出力
することになる。即ち、発電検出回路301は、発電に
伴う電流に基づいて、上述した如く、第1検出回路30
3或いは第2検出回路304に設定されている何れか一
方の条件を満足すると、発電状態、即ち発電に伴う交流
磁界が発生している可能性がある状態に相当する発電検
出結果信号SJを出力する。発電検出回路の構成
【0044】[4.2.3] 電流検出を行わない場合 この場合には、検出タイミング信号SWは“H”レベル
であり、MOSトランジスタTRSWはオン状態となって
いる。これにより、電流検出抵抗Rは短絡されて、電流
検出抵抗Rは充電経路から実効的に切り離される。 こ
の結果、電流検出抵抗Rの両端には電位差が発生せず、
電流検出は行われないことになる。 [4.3] 第4実施形態の効果 以上のように、第4実施形態によれば、発電電流により
大容量コンデンサ48の受電状態或いは発電部Aの発電
状態を検出することができ、発電部Aの発電に伴う電流
に起因して発生する交流磁界の影響を受けることなく、
モータ駆動制御を行うことができる。
【0045】[5] 第5実施形態 前記第4実施形態では、過充電防止回路と整流回路とを
別個のものとして構成したが、本第5実施形態は、これ
らを一体の回路構成とした整流/過充電防止回路を設け
た実施形態である。本実施形態では、発電検出回路とし
ては、第3実施形態の発電検出回路201とほぼ同一の
構成としている。 [5.1] 整流/過充電防止回路周辺の構成 図8に整流/過充電防止回路および発電検出回路の周辺
の回路構成を示す。401は整流/過充電防止回路で、
該整流/過充電防止回路401は、発電装置101から
出力される交流電流を整流して直流電流に変換すると共
に、過充電を防止するものである。
【0046】ここで、整流/過充電防止回路401は、
発電装置101の一方の出力端子AG1の電圧を基準電
圧Vddと比較することにより第1トランジスタQ1のオ
ン/オフ制御を行って機能整流を行わせるための第1コ
ンパAレータCOMP1と、発電装置101の他方の出力端
子AG2の電圧を基準電圧Vddと比較することにより第
2トランジスタQ2を第1トランジスタQ1と交互にオ
ン/オフすることにより機能整流を行わせるための第2
コンパAレータCOMP2と、発電装置101の出力端子A
G1の電圧を電源電圧VTKNと比較することにより第3
トランジスタQ3を第2トランジスタQ2と同様のタイ
ミングでオン/オフすることにより機能整流を行わせる
ための第3コンパAレータCOMP3と、発電装置101の
出力端子AG2の電圧を電源電圧VTKNと比較すること
により第4トランジスタQ4を第1トランジスタQ1と
同様のタイミングでオン/オフすることにより機能整流
を行わせるための第4コンパAレータCOMP4と、第1コ
ンパレータCOMP1の出力が一方の入力端子に入力され、
他方の入力端子に過充電防止制御信号SLIMの反転信号
が入力される第1AND回路AND1と、第2コンパレ
ータCOMP2の出力が一方の入力端子に入力され、他方の
入力端子に過充電防止制御信号SLIMの反転信号が入力
される第2AND回路AND2とを備えて構成されてい
る。
【0047】また、発電検出回路201は、第3実施形
態と同様に、第1コンパレータCOMP1および第2コンパ
レータCOMP2の出力の論理積の否定をとって出力するN
AND回路202と、該NAND回路202の出力をR
−C積分回路を用いて平滑化して発電検出結果信号SJ
として出力する平滑回路203とを備えて構成されてい
る。この場合、過充電防止制御信号SLIMは、図2にお
ける計時制御回路105から出力され、高容量二次電源
104(大容量コンデンサ48)の蓄電電圧を検出し、
検出した蓄電電圧が予め設定した許容電圧を越えた場合
に、第1AND回路AND1および第2AND回路AN
D2に“H”レベルの過充電防止制御信号SLIMが出力
される。
【0048】[5.2] 第5実施形態の動作 [5.2.1] 通常時 まず、過充電防止制御信号SLIMが“L”レベルである
通常時の動作を説明する。発電装置101が発電を開始
すると、発電電圧SAが両出力端子AG1,AG2に給
電される。この場合、出力端子AG1の端子電圧V1と
出力端子AG2の端子電圧V2は、位相が反転してい
る。端子電圧V2が下降し、電源電圧VTKN未満になる
と、第4コンパレータCOMP4の出力は“H”レベルとな
り、第4トランジスタQ4がオンとなる。これと並行し
て、端子電圧V1が上昇し、基準電源Vddの電圧を越え
ると、第1コンパレータCOMP1の出力は“L”レベルと
なる。
【0049】このとき、過充電防止制御信号SLIMは
“L”レベルであるから、第1AND回路AND1の両
入力端子は“L”レベルとなり。第1トランジスタQ1
がオン状態となる。一方、端子電圧V1は上昇している
ので、電源電圧VTKN以上になると、第3コンパレータC
OMP3の出力は“L”レベルとなり、第3トランジスタQ
3はオフ状態となる。これと並行して、端子電圧V2は
下降しているので、基準電圧Vddの電圧未満となって、
第2コンパレータCOMP2の出力は“H”レベルとなる。
このとき、過充電防止制御信号SLIMは“L”レベルで
あるので、第2AND回路AND2の入力端子の一方は
“L”レベル、他方は“H”レベルとなり、第2トラン
ジスタQ2はオフ状態となる。従って、第1トランジス
タQ1と第4トランジスタQ4がオン状態となっている
期間において、「端子AG1→第1トランジスタQ1→
電源Vdd→大容量コンデンサ48→電源電圧VTKN→第
4トランジスタQ4」の経路で発電電流が流れ、大容量
コンデンサ48に電荷が充電される。
【0050】同様にして、端子電圧V1が下降し、電源
電圧VTKN未満となると、第3コンパレータCOMP3の出力
は“H”レベルとなり、第3トランジスタQ3がオン状
態となる。これと並行して、端子電圧V2が上昇し、電
源電圧VTKNの電圧を超えると、第2コンパレータCOMP2
の出力は“L”レベルとなる。このとき、過充電防止制
御信号SLIMは“L”レベルであるから、第2AND回
路AND2の両入力端子は“L”レベルとなり。第2ト
ランジスタQ2がオン状態となる。一方、端子電圧V2
は上昇しているので、電源電圧VTKN以上になると、第
4コンパレータCOMP4の出力は“L”レベルとなり、第
4トランジスタQ4はオフ状態となる。
【0051】これと並行して、端子電圧V1は下降して
いるので、電源電圧VTKNの電圧未満となって、第1コ
ンパレータCOMP1の出力は“H”レベルとなる。このと
き、過充電防止制御信号SLIMは“L”レベルであるの
で、第1AND回路AND1の入力端子の一方は“L”
レベル、他方は“H”レベルとなり、第1トランジスタ
Q1はオフ状態となる。従って、第2トランジスタQ2
と第3トランジスタQ3がオン状態となっている期間に
おいて、「端子AG2→第2トランジスタQ2→基準電
源Vdd→大容量コンデンサ48→電源電圧VTKN→第3
トランジスタQ3」の経路で発電電流が流れ、大容量コ
ンデンサ48に電荷が充電される。上述した如く、第5
実施形態においても、第3実施形態と同様に、発電電流
が流れる際には、第1コンパレータCOMP1或いは第2コ
ンパレータCOMP2の出力は何れか“L”レベルとなって
いる。そこで、発電検出回路201のNAND回路20
2は、第1コンパレータCOMP1および第2コンパレータC
OMP2の出力を論理積の否定をとることにより、発電電流
が流れている状態で、“H”レベルの信号を平滑回路2
03に出力する。この場合において、NAND回路20
2の出力はスイッチングノイズを含むこととなるので、
平滑回路203は、NAND回路202の出力をR−C
積分回路を用いて平滑化して発電検出結果信号SJを出
力するものである。
【0052】[5.2.2] 過充電防止動作時 次に、過充電防止制御信号SLIMが“H”レベルである
過充電防止動作時の動作について説明する。この場合に
おいては、第1AND回路AND1および第2AND回
路AND2の一方の入力端子は、常に“H”レベルとな
り、第1AND回路AND1および第2AND回路AN
D2の出力は、常に“L”レベルとなる。この結果、ト
ランジスタQ1およびトランジスタQ2は、常にオン状
態となり、発電装置101は、両出力端子AG1,AG
2がプルアップされて、大容量コンデンサ48は非充電
状態となる。このとき、発電電流の電流量に応じた電圧
差がトランジスタQ1およびトランジスタQ2のドレイ
ン−ソース間に発生し、第1コンパレータCOMP1および
第2コンパレータCOMP2の出力は何れかが“L”とな
る。そこで、発電検出回路201のNAND回路202
は、第1コンパレータCOMP1および第2コンパレータCOM
P2の出力の論理積の否定をとることにより、発電電流が
流れている状態で“H”レベルの信号を平滑回路203
に出力することになる。この場合においても、NAND
回路202の出力はスイッチングノイズを含むことにな
るので、平滑回路203は、NAND回路202の出力
をR−C積分回路を用いて平滑化して発電検出結果信号
SJとして出力するものである。即ち、発電検出回路2
01は、発電に伴う電流に基づいて、発電状態、即ち発
電に伴う交流磁界が発生している可能性がある状態に相
当する発電検出結果信号SJを出力する。
【0053】[5.3] 第5実施形態の効果 以上のように構成することにより、発電電流により大容
量コンデンサ48の充電状態或いは発電装置101の発
電状態を検出することができ、発電装置101の発電に
伴う磁界の影響を受けることなく、モータ制御駆動を行
うことができる。
【0054】[6] 第6実施形態 図9に第6実施形態の電子時計の要部全体構成図を示
す。図9において、図1と同一の部分には同一の符号を
付してその詳細な説明を省略する。図9の第6実施形態
の電子時計が図1の第1実施形態の電子時計と異なる点
は、運針機構Dにおいて、1/5秒クロノグラフ針をス
テッピングモータ10Aで駆動するための機構および分
クロノグラフ針をステッピングモータ10Bで駆動する
ための機構が設けられている点である。本第6実施形態
によるステッピングモータ10Aは、第1実施形態のス
テッピングモータ10と同様の構成を有しており、駆動
部EAから供給される駆動パルスによって磁力を発生す
る駆動コイル11Aと、駆動コイル11Aによって励磁
されるステータ12Aと、ステータ12Aの内部におい
て励磁される磁界により回転するロータ13Aとを備え
ており、ロータ13Aがディスク状の2極の永久磁石に
よって構成されたPM型(永久磁石回転型)で構成され
ている。また、ステータ12Aには、駆動コイル11A
で発生した磁力によって異なった磁極がロータ13Aの
回りのそれぞれの相(極)15Aおよび16Aに発生す
るように磁気飽和部17Aが設けられ、ロータ13Aの
回転方向を規制するために、ステータ12Aの内周の適
当な位置には内ノッチ18Aが設けられて構成されてい
る。
【0055】この場合において、ステッピングモータ1
0Aのロータ13Aの回転は、ロータ13Aに噛合され
た車51Aを介して軸に1/5クロノグラフ針61Aが
接続された車52Aに伝達される。また、ステッピング
モータ10Bも第1実施形態のステッピングモータ10
と同様の構成を有しており、駆動部EBから供給される
駆動パルスによって磁力を発生する駆動コイル11B
と、駆動コイル11Aによって励磁されるステータ12
Bと、ステータ12Bの内部において励磁される磁界に
より回転するロータ13Bとを備えており、ロータ13
Bがディスク状の2極の永久磁石によって構成されたP
M型(永久磁石回転型)で構成されている。また、ステ
ータ12Bには、駆動コイル11Bで発生した磁力によ
って異なった磁極がロータ13Bの回りのそれぞれの相
(極)15Bおよび16Bに発生するように磁気飽和部
17Bが設けられ、ロータ13Bの回転方向を規制する
ために、ステータ12Bの内周の適当な位置には内ノッ
チ18Bが設けられて構成されている。この場合におい
て、ステッピングモータ10Bのロータ13Bの回転
は、ロータ13Bに噛合された車51Bを介して軸に分
クロノグラフ針61Bが接続された車52Bに伝達され
る。
【0056】ところで、クロノグラフ動作時において、
クロノグラフ針をある指示位置(ある目盛り位置)から
次の指示位置(次の目盛り位置)に駆動するために対応
するステッピングモータのステップ数が1ステップの場
合には、駆動周波数を変えてしまうと表示がおかしくな
ってしまう。そこで、クロノグラフ動作時に磁界を検出
した場合には、駆動波形の実行値を通常時よりも大きく
したり、駆動波形の周波数を通常時よりも低くしたりし
ている。より詳細に以下の〜の3通りの場合につい
て駆動波形制御について説明する。 1目盛を1ステップで駆動する場合 1目盛を2ステップで駆動する場合(3ステップ以
上も含む) リセットする場合
【0057】 1目盛を1ステップで駆動する場合 まず、1目盛を1ステップで駆動する場合は、図10
(a)に示すように、通常駆動波形において、時間A0
は、指針一目盛り分に相当する時間(例えば、1/5秒
クロノグラフの場合、1/5秒)であり、符号C0、C
1は、パルス幅である。磁界検出時には、動作の確実性
を期すため、図10(b)に示すように、実効値を大き
くすべく、パルス幅C1を通常時のパルス幅C0よりも
大きくして、確実に駆動するように制御している。
【0058】 1目盛を2ステップで駆動する場合 次に1目盛を2ステップで駆動する場合について説明す
る。まず、図11(a)に示すように、通常駆動波形に
おいて、時間A0は、指針一目盛り分に相当する時間
(例えば、1/5秒クロノグラフの場合、1/5秒)で
あり、時間B0、B1、B2はステッピングモータ1ス
テップの駆動時間であり、符号C0、C1は、パルス幅
である。1目盛を2ステップで駆動する場合は、運針周
波数を低くしても表示は正しく行え、発電磁界ノイズに
対しても動作が安定するため、図11(b)に示すよう
にB0<B1として駆動周波数を低くし、または、図1
1(c)に示すようにB0=B2としてパルス幅C1を
通常時のパルス幅C0よりも大きくして実効値を大きく
する。もしくは、B0<B2としてパルス幅C1を通常
時のパルス幅C0よりも大きくして、周波数を低くし、
かつ、実効値を大きくする。
【0059】 リセットする場合 リセットする場合は、図12(a)および図12(b)
に示すように、連続的にパルスを出力する。図12
(a)に示すように、通常駆動波形において、時間A
0、A1は、指針一目盛り分に相当する時間であり、符
号C0、C1は、パルス幅である。リセットする場合
は、リセット時間が長くなる可能性があるが、安定動作
を重視すべく、図12(b)に示すように、A0<A1
として運針周波数を低くし、あるいは、A0<A1とす
るとともにパルス幅C1を通常時のパルス幅C0よりも
大きくして、周波数を低くし、かつ、実効値を大きくす
る。
【0060】[6.1] 処理動作の説明 次に、第6実施形態の電子時計1の動作を図13のフロ
ーチャートにより説明する。以下の説明においては、1
/5秒クロノグラフ計測処理において、実行される。ま
ず、ステップS11では、発電検出回路103(図2参
照)から発電検出結果信号SJが出力されたか否かを判
定し、ステップS11の判定処理で「NO」と判定した
場合、発電による交流磁界が小さい状態にあるので、通
常の正転早送り動作を行うべく、駆動部EAはステップ
S17で通常の周波数、実効値に設定して、ステッピン
グモータ10Aを駆動し、ステッピングモータ10Aで
は、1/5秒クロノグラフ針61Aを駆動する。一方、
ステップS11で、「YES」と判定した場合、即ち発
電装置101から交流磁界が発生している場合には、ク
ロノグラフ計測のリセットか否かを判定する(ステップ
S12)。
【0061】ステップS12の判定処理で「YES」と
判定した場合、表示の正確さは要求されず、駆動の確実
さが要求されるので、ステップ13で周波数を通常の正
転早送り制御信号よりも低い周波数に設定し、ステップ
S14で実効値を通常の正常早送り制御信号よりも大き
い実効値に設定する(図12(b)参照)。そして、ス
テップS15では、駆動部EAで周波数と実効値を補正
した駆動信号をステッピングモータ10Aに向けて出力
する。このように構成することにより、表示の正確さは
確保できないが、ロータの自由振動の影響も回避して、
確実に早送りをすることができる。ステップS12の判
定処理で「NO」と判定した場合、表示の正確さおよび
駆動の確実さが要求されるので、ステップ16で実効値
を通常の正常早送り制御信号よりも大きい実効値に設定
する(図10(b)参照)。そして、ステップS15で
は、駆動部EAで実効値を補正した駆動信号をステッピ
ングモータ10Aに向けて出力する。このように構成す
ることにより、表示の正確さ及び動作の確実性を確保す
ることができる。
【0062】[6.2] 第6実施形態の効果 以上、詳述した如く、本第6実施形態によれば、クロノ
グラフ計測を行っているときに、発電装置101(図2
参照)が発電状態となって、この発電に伴った交流磁界
を発生した場合、駆動部EA、EBからステッピングモ
ータ10A、10Bに出力される駆動信号の実効値を通
常時の駆動信号の実効値よりも大きくする。また、リセ
ット時には、駆動部EA、EBからステッピングモータ
10A、10Bに出力される駆動信号の実効値を通常時
の駆動信号の実効値よりも大きくし、周波数を通常時よ
り低くする。これにより、クロノグラフ計測時の指針の
駆動の確実性及び表示の正確性を確保することができ、
クロノグラフ計測リセット時には、駆動の確実性を確保
合うすることができる。
【0063】[7] 実施形態の変形例 [7.1] 第1変形例 前記各実施形態では、周波数の補正と、実効値の補正と
を同時に行う場合について述べたが、本発明はこれに限
らず、周波数の補正(ステップS3)、実効値の補正
(ステップS4)を別個に行うようにしてもモータ10
8の正転早送りを確実に行うことができる。
【0064】[7.2] 第2変形例 第1実施形態では、正転早送り信号Efを補正する期間
を、図3に示すように、時刻t2からt4までの間とした
が、時刻t2からt3までの間、即ち整流電圧SBが基準
電圧Vddよりも高くなっている発電状態にある期間を補
正期間としてもよい。
【0065】[7.3] 第3変形例 前記各実施形態では、計時制御回路6によって正転早送
り期間中に高容量二次電源4が充電状態にあるか否かを
判定し、充電状態にあるときには、読出し信号Mを補正
早送り制御信号出力回路8に出力し、この出力回路8か
ら補正早送り制御信号Nをモータ駆動回路7に向けて出
力するようにしている。本発明はこれに限らず、発電装
置交流磁界検出回路12と補正早送り制御信号出力回路
8とを直接接続し、発電装置交流磁界検出回路12から
出力される補正指令信号Lが“H”のときに、周波数ま
たは実効値を補正した補正早送り駆動信号をモータ10
8に直接出力するようにしてもよい。
【0066】[7.4] 第4変形例 本発明の発電手段としては、発電により磁界が発生する
ものであるならば、どのような形式のものであっても適
用が可能である。
【0067】[7.5] 第5変形例 前記各実施形態においては、腕時計型の電子時計を例と
して説明したが、発電時に磁界が発生し、かつ、モータ
を備える時計であるならば、いかなる時計においても本
発明の適用が可能である。
【0068】[7.6] 第6変形例 前記各実施形態においては、モータ108によって秒針
を駆動する場合を例に挙げて述べたが、本発明はこれに
限らず、モータによって駆動される分針、時針に適用し
ても、複数個のモータに対して適用してもよい。
【0069】[7.7] 第7変形例 前記各実施形態においては、腕時計型の電子時計を例と
して説明したが、発電時に磁界を発生し、かつモータを
備える電子機器であれば、本発明の適用が可能である。
例えば、音楽プレーヤ、音楽レコーダ、画像プレーヤお
よび画像レコーダ(CD用、MD用、DVD用、磁気テ
ープ用等)或いはそれらの携帯用機器並びにコンピュー
タ用周辺機器(フロッピーディスクドライブ、ハードデ
ィスクドライブ、MOドライブ、DVDドライブ、プリ
ンタ等)或いはそれらの携帯用機器等の電子機器であっ
てもかまわない。
【0070】
【発明の効果】本発明によれば、モータを早送り駆動さ
せているときに、発電による交流磁界が発生した場合に
は、早送り駆動信号の周波数を低くするか、実効値を大
きくすることにより、蓄電手段の電圧変動による影響に
関係なく、モータを確実に駆動させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1実施形態による電子時計を示す全体構成
図である。
【図2】 第1実施形態による電子時計の機能構成を示
すブロック図である。
【図3】 第1実施形態による正転早送り駆動信号の補
正を示すタイムチャートである。
【図4】 第1実施形態による早送り駆動信号の補正処
理を示す流れ図である。
【図5】 第2実施形態による逆転早送り駆動信号を示
す波形図である。
【図6】 第3実施形態による発電検出回路周辺の回路
構成を示す回路構成図である。
【図7】 第4実施形態による発電検出回路周辺の回路
構成を示す回路構成図である。
【図8】 第5実施形態による発電検出回路周辺の回路
構成を示す回路構成図である。
【図9】 第6実施形態による電子時計の要部全体構成
図である。
【図10】 第6実施形態による電子時計を指針1目盛
1ステップで駆動する場合の駆動信号を示す波形図であ
る。
【図11】 第6実施形態による電子時計を指針1目盛
2ステップ以上で駆動する場合の駆動信号を示す波形図
である。
【図12】 第6実施形態による電子時計をリセットす
る場合の駆動信号を示す波形図である。
【図13】 第6実施形態による駆動信号の補正処理を
示す流れ図である。
【符号の説明】
1…電子時計 48…大容量コンデンサ 101…発電装置 102…整流回路 103,201,301…発電検出回路 104…高容量二次電源 105…計時制御回路 106…機能切換回路 107…モータ駆動回路 108…モータ 109…発電装置交流磁界検出回路 110…補正早送り制御信号出力回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中宮 信二 長野県諏訪市大和3丁目3番5号 セイコ ーエプソン株式会社内 Fターム(参考) 2F001 AA07 AB01 AD00 AG05 AG16 AH00 AH01 AH03 AH04 AH05 AH06 AH07

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外部エネルギを電気エネルギに変換する
    発電部と、 前記発電された電気エネルギを蓄電する蓄電部と、 前記蓄電部に蓄えられた電気エネルギにより駆動される
    一または複数のステッピングモータと、 パルス状の駆動信号を出力することにより前記ステッピ
    ングモータの駆動制御を行うモータ駆動制御部と、 前記発電部が発電により交流磁界を発生したか否かを検
    出する発電磁界検出部と、 前記モータ駆動制御部によって前記ステッピングモータ
    を正転早送り駆動または逆転早送り駆動させているとき
    に該発電磁界検出部により発電による交流磁界が検出さ
    れた場合に、前記ステッピングモータに補正早送り駆動
    信号を出力する補正早送り駆動信号出力部と、 前記ステッピングモータによって駆動される指針と、を
    備え、 前記補正早送り駆動信号出力部は、前記指針をある指示
    位置から次の指示位置に駆動するための前記ステッピン
    グモータのステップ数が1ステップである場合に、補正
    早送り駆動信号の実効値が通常の早送り駆動信号の実効
    値よりも大きく設定されることを特徴とする電子時計。
  2. 【請求項2】 外部エネルギを電気エネルギに変換する
    発電部と、 前記発電された電気エネルギを蓄電する蓄電部と、 前記蓄電部に蓄えられた電気エネルギにより駆動される
    一または複数のステッピングモータと、 パルス状の駆動信号を出力することにより前記ステッピ
    ングモータの駆動制御を行うモータ駆動制御部と、 前記発電部が発電により交流磁界を発生したか否かを検
    出する発電磁界検出部と、 前記モータ駆動制御部によって前記ステッピングモータ
    を正転早送り駆動または逆転早送り駆動させているとき
    に該発電磁界検出部により発電による交流磁界が検出さ
    れた場合に、前記ステッピングモータに補正早送り駆動
    信号を出力する補正早送り駆動信号出力部と、 前記ステッピングモータによって駆動される指針と、を
    備え、 前記補正早送り駆動信号出力部は、前記指針をある指示
    位置から次の指示位置に駆動するための前記ステッピン
    グモータのステップ数が2ステップ以上である場合ある
    いは前記指針を予め定めた所定位置にリセットする場合
    に、補正早送り駆動信号の周波数が通常の早送り駆動信
    号の周波数よりも低く設定されあるいは前記補正早送り
    駆動信号の実効値が通常の早送り駆動信号の実効値より
    も大きく設定されることを特徴とする電子時計。
  3. 【請求項3】 外部エネルギを電気エネルギに変換する
    発電部と、前記発電された電気エネルギを蓄電する蓄電
    部と、前記蓄電部に蓄えられた電気エネルギにより駆動
    される一または複数のステッピングモータと、パルス状
    の駆動信号を出力することにより前記ステッピングモー
    タの駆動制御を行うモータ駆動制御部と、前記発電部が
    発電により交流磁界を発生したか否かを検出する発電磁
    界検出部と、前記モータ駆動制御部によって前記ステッ
    ピングモータを正転早送り駆動または逆転早送り駆動さ
    せているときに該発電磁界検出部により発電による交流
    磁界が検出された場合に、前記ステッピングモータに補
    正早送り駆動信号を出力する補正早送り駆動信号出力部
    と、前記ステッピングモータによって駆動される指針
    と、を備えた電子時計の制御方法において、 前記指針をある指示位置から次の指示位置に駆動するた
    めの前記ステッピングモータのステップ数が1ステップ
    である場合に、補正早送り駆動信号の実効値を通常の早
    送り駆動信号の実効値よりも大きく設定することを特徴
    とする電子時計の制御方法。
  4. 【請求項4】 外部エネルギを電気エネルギに変換する
    発電部と、前記発電された電気エネルギを蓄電する蓄電
    部と、前記蓄電部に蓄えられた電気エネルギにより駆動
    される一または複数のステッピングモータと、パルス状
    の駆動信号を出力することにより前記ステッピングモー
    タの駆動制御を行うモータ駆動制御部と、前記発電部が
    発電により交流磁界を発生したか否かを検出する発電磁
    界検出部と、前記モータ駆動制御部によって前記ステッ
    ピングモータを正転早送り駆動または逆転早送り駆動さ
    せているときに該発電磁界検出部により発電による交流
    磁界が検出された場合に、前記ステッピングモータに補
    正早送り駆動信号を出力する補正早送り駆動信号出力部
    と、前記ステッピングモータによって駆動される指針
    と、を備えた電子時計の制御方法において、 前記指針をある指示位置から次の指示位置に駆動するた
    めの前記ステッピングモータのステップ数が2ステップ
    以上である場合あるいは前記指針を予め定めた所定位置
    にリセットする場合に、補正早送り駆動信号の周波数を
    通常の早送り駆動信号の周波数よりも低く設定しあるい
    は前記補正早送り駆動信号の実効値を通常の早送り駆動
    信号の実効値よりも大きく設定することを特徴とする電
    子時計の制御方法。
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Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPH10225191A (ja) * 1997-02-07 1998-08-21 Seiko Epson Corp ステッピングモーターの制御装置、その制御方法および計時装置
WO2000016472A1 (fr) * 1998-09-10 2000-03-23 Seiko Epson Corporation Dispositif d'entrainement pour moteur pas-a-pas, technique d'entrainement de ce type de moteur, temporisateur et technique de commande de celui-ci

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