JP2003240878A - 電子機器および電子機器の制御方法 - Google Patents

電子機器および電子機器の制御方法

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JP2003240878A
JP2003240878A JP2003078239A JP2003078239A JP2003240878A JP 2003240878 A JP2003240878 A JP 2003240878A JP 2003078239 A JP2003078239 A JP 2003078239A JP 2003078239 A JP2003078239 A JP 2003078239A JP 2003240878 A JP2003240878 A JP 2003240878A
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JP2003078239A
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Makoto Oketani
誠 桶谷
Noriaki Shimura
典昭 志村
Joji Kitahara
丈二 北原
Hiroyuki Kojima
博之 小島
Hiroshi Yabe
宏 矢部
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Seiko Epson Corp
Original Assignee
Seiko Epson Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 複数のモータを有する電子機器において、複
数のモータを駆動しても電源電圧の低下を抑えて、か
つ、運針タイミングのズレを目立たせないようにするこ
とを可能にする。 【解決手段】 電子機器として秒針を駆動する秒モータ
と、時分針を駆動する時分針モータを有する電子時計の
場合、秒針の運針タイミングのときに、秒モータに秒補
助パルス信号を出力した場合、時分針の運針タイミング
になったら、時分モータ周辺の磁界検出および時分モー
タの回転検出を行わないように制御し、時分モータに時
分補助パルス信号を出力して、秒針および時分針の運針
を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複数のモータを有
する電子機器および電子機器の制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、腕時計タイプなどの小型のアナロ
グ時計として、モータを1つだけ搭載し、1つのモータ
の駆動タイミングにより、秒針・分針・時針の全てを同
時に運針する運針機構を備えるものや、複数のモータを
搭載し、それぞれのモータの駆動タイミングにより、秒
針と時分針あるいは秒針・分針・時針を別々に運針する
ものが知られている。
【0003】3針の全てをモータ1つで駆動させるアナ
ログ時計の場合は、1つのモータで3針全てを駆動させ
なければならないため、複数のモータで針を駆動させる
アナログ時計に比べて、駆動制御の柔軟性という点では
劣ってしまう。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、2個のモー
タで秒針用、時分針用のそれぞれの運針機構を個別駆動
する場合には、運針のタイミングは、各モータの駆動の
タイミングと等しいため、秒針と時分針の運針タイミン
グを同時にすると、秒モータと時分モータとを同時に駆
動することとなり、それぞれのモータを駆動するための
電流負荷が重なってしまい、電源電圧の低下を招いてし
まうという問題が生じる。
【0005】そこで、電源電圧の低下を避けるために、
秒モータと時分モータの駆動タイミングの間隔をずらす
ことも考えられるが、この場合には、ユーザにとって秒
針と時分針との間に生ずる運針タイミングのずれが目立
ってしまうという問題が発生してしまう。
【0006】ここで、上記問題点を具体的に説明する。
まず、説明の前提となる計時装置の一般的な駆動制御系
の構成を図11に示す。図11に示すように、駆動制御
回路24は、駆動パルス制御信号を生成し、生成した駆
動パルス制御信号を時分駆動回路30mおよび秒駆動回
路30sに供給する。 時分駆動回路30mおよび秒駆
動回路30sは、駆動制御回路24から供給された駆動
パルス制御信号に基づいて、時分駆動パルス信号を時分
モータ10mに供給し、秒駆動パルス信号を秒モータ1
0sに供給する。時分モータ10mおよび秒モータ10
sは、時分駆動回路30mおよび秒駆動回路30sから
それぞれ供給された時分駆動パルス信号あるいは秒駆動
パルス信号により、時分モータ10mおよび秒モータ1
0sを駆動させ運針を行う。
【0007】また、駆動制御回路24には、モータの回
転により図示しない駆動コイルに発生した誘起電圧に基
づいて時分モータ10mおよび秒モータ10sの回転を
検出する機能、並びに、周辺の磁界により図示しない駆
動コイルに発生した誘起電圧に基づいて時分モータ10
mおよび秒モータ10sの周辺の磁界を検出する機能も
備えている。
【0008】そして、上述した回転検出機能により、時
分駆動パルス信号により時分モータ10mおよび秒モー
タ10sが正常に回転したか否かの判断を行い、磁界検
出機能により、時分モータ10mおよび秒モータ10s
の周辺に正常な回転検出機能の実現に影響を与える外部
磁界が存在するか否かの判断を行う。
【0009】次に、図10を参照して、より詳細に説明
をする。例えば、秒針、時分針の順でモータを駆動させ
る場合、まず、図10のパルスタイミングOs6に示す
ように、秒針を駆動させるため、駆動制御回路24から
秒駆動回路30sに対して、秒駆動パルス信号K1s6
が出力される。秒駆動パルス信号K1s6の出力後、駆
動制御回路24から、秒針が正常に回転したか否かを検
査するための、秒回転検出パルス信号SP2s6が出力
される。
【0010】そして、秒回転検出パルス信号SP2s6
により正常な回転が検出されないときには、駆動制御回
路24から、秒針を確実に駆動させるための秒駆動パル
ス信号K1s6よりも実効電力の大きな秒補助パルス信
号P2s6が出力され、秒モータ10sを駆動すること
となる。
【0011】また、図10のパルスタイミングOm6に
示すように、時分針を駆動させるため、駆動制御回路2
4から時分駆動回路30mに対して、時分駆動パルス信
号K1m6が出力される。
【0012】また、図10に示す時間T61は、秒針の
運針タイミングと時分針の運針タイミングの差が最大と
なる時間を示している。時間T61が長いと、ユーザに
とって秒針と時分針との運針タイミングのずれが目立っ
てしまう。
【0013】また、図10に示す時間T62は、秒針の
運針タイミングと時分針の運針タイミングの差が最小と
なる時間を示している。時間T62が短く、秒針と時分
針を駆動させる時分モータ10mおよび秒モータ10s
の駆動による電流負荷が重なってしまうと、電源電圧の
低下を生ずることになり、場合によっては正確な運針が
行えない場合も生じる。
【0014】以上のことから、ユーザにとって秒針と時
分針との運針タイミングのずれが目立たないような範囲
に時間T61を設定して、秒針と時分針を駆動させる場
合を想定すると、時間T62が短くなりすぎ、秒補助パ
ルス信号P2s6の出力後、かつ、秒補助パルス信号P
2s6の出力に伴う電源電圧の低下の復帰前に、時分駆
動パルス信号K1m6が出力されてしまうという問題が
生じる。
【0015】そこで、本発明は上述した事情に鑑みてな
されたものであり、複数のモータを駆動しても電源電圧
の低下を抑えて、かつ、運針タイミングのずれを目立た
せないようにすることが可能な電子機器および電子機器
の制御方法を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】本発明の第1の態様は、
電源から供給される電力に基づいて複数のモータを駆動
する電子機器において、前記モータ周辺の外部磁界を検
出する磁界検出ユニットと、前記モータの回転を検出す
る回転検出ユニットと、前記磁界検出ユニットおよび前
記回転検出ユニットの検出結果のうち少なくともいずれ
か一方の検出結果に基づいて前記モータを駆動する駆動
パルスの出力タイミングを制御し、いずれか一つのモー
タである第1モータを駆動する第1駆動パルス信号の出
力により発生する前記電源の電圧低下が復帰した状態
で、かつ、前記第1駆動パルス信号出力後の予め定めた
所定時間内に他のモータである第2モータを駆動する第
2駆動パルス信号を出力させるべく制御を行う出力タイ
ミング制御ユニットと、前記出力タイミング制御ユニッ
トの制御下で、前記駆動パルス信号を前記モータに出力
する駆動パルス出力ユニットとを備えたことを特徴とし
ている。
【0016】また本発明の第2の態様は、第1の態様に
おいて、前記出力タイミング制御ユニットは、前記回転
検出ユニットにより通常駆動パルス信号による前記モー
タの駆動がなされなかった場合に、前記通常駆動パルス
信号よりも実効電力の大きな補助駆動パルス信号を前記
駆動パルス出力ユニットを介して前記モータに出力させ
るべく制御を行う補助駆動パルス信号出力制御ユニット
を備えたことを特徴としている。
【0017】さらに本発明の第3の態様は、第1の態様
において、前記出力タイミング制御ユニットは、前記磁
界検出制御ユニットにより、前記回転検出ユニットにお
ける前記モータの回転検出に影響を与える外部磁界が検
出された場合に、前記回転検出ユニットの検出動作を禁
止するモータ回転検出禁止ユニットを有し、前記モータ
回転検出ユニットの検出動作禁止時に、前記通常駆動パ
ルス信号よりも実効電力の大きな補助駆動パルス信号を
前記駆動パルス出力ユニットを介して前記モータに出力
させるべく制御を行う補助駆動パルス信号出力制御ユニ
ットを備えたことを特徴としている。
【0018】また、本発明の第4の態様は、上記第1な
いし第3の態様において、前記出力タイミング制御ユニ
ットは、前記複数のモータのうち、いずれか一のモータ
に対応する前記回転検出ユニットの検出結果を他のモー
タの出力タイミング制御信号として用いることを特徴と
している。
【0019】また、本発明の第5の態様は、上記第1な
いし第3の態様において、前記出力タイミング制御ユニ
ットは、前記複数のモータのうち、いずれか一のモータ
に対応する前記磁界検出ユニットの検出結果を他のモー
タの出力タイミング制御信号として用いることを特徴と
している。
【0020】さらに、本発明の第6の態様は、第5の態
様において、前記複数のモータは、外部磁界の影響が等
価であるとみなせるべく、配置されていることを特徴と
している。
【0021】また、本発明の第7の態様は、第6の態様
において、前記複数のモータは互いに平行となる位置に
配置されたことを特徴としている。
【0022】また、本発明の第8の態様は、上記第6の
態様において、前記複数のモータは、互いに平行となる
位置を0[゜]とした場合に、互いに±60[゜]の範
囲内となる位置に配置されたことを特徴としている。
【0023】また、本発明の第9の態様は、上記第1の
態様において、電力を蓄電する蓄電ユニットと、前記蓄
電ユニットから供給される電力を用いて動作する電力消
費ユニットを備え、前記電力消費ユニットは、前記蓄電
ユニットから供給される電力を用いて時刻を表示可能な
時刻表示ユニットを有することを特徴としている。
【0024】さらに本発明の第10の態様は、第9の態
様において、前記複数のモータは、指針を駆動するため
のモータであり、前記所定の時間は、前記複数のモータ
のうち連続して駆動されるモータに対応する前記指針の
動きがほぼ同時であるとユーザに認識される同時認識可
能時間として設定されることを特徴としている。
【0025】さらに本発明の第11の態様は、第10の
態様において、前記同時認識可能時間は、100m秒以
下に設定されることを特徴としている。
【0026】また、本発明の第12の態様は、上記第1
の態様において、前記電源の電圧低下の復帰した状態と
は、前記モータの駆動が可能な電圧状態であることを特
徴としている。
【0027】また、本発明の第13の態様は、電源から
供給される電力に基づいて複数のモータを駆動する電子
機器の制御方法において、前記モータ周辺の外部磁界を
検出する磁界検出過程と、前記モータの回転を検出する
回転検出過程と、前記磁界検出過程および前記回転検出
過程における検出結果のうち少なくともいずれか一方の
検出結果に基づいて前記モータを駆動する駆動パルスの
出力タイミングを制御し、いずれか一つのモータである
第1モータを駆動する第1駆動パルス信号の出力により
発生する前記電源の電圧低下が復帰した状態で、かつ、
前記第1駆動パルス信号出力後の予め定めた所定時間内
に他のモータである第2モータを駆動する第2駆動パル
ス信号を出力させるべく制御を行う出力タイミング制御
過程と、前記出力タイミング制御過程による制御下で、
前記駆動パルス信号を前記モータに出力する駆動パルス
出力過程とを備えたことを特徴としている。
【0028】
【発明の実施の形態】発明を実施するための最良の形態 次に図面を参照しつつ本発明の実施形態について説明す
る。
【0029】[1] 第1実施形態 [1.1] 全体構成 以下に図面を参照しながら本発明に係る第1実施形態を
説明する。
【0030】図1は、本発明の第1実施形態に係る電子
機器としての計時装置の概略構成を示すものである。こ
の計時装置1は、腕時計であって、使用者は装置本体に
連結されたベルトを手首に巻き付けて使用するようにな
っている。
【0031】本例の計時装置1は、大別すると、交流電
力を発電する発電部A、発電部Aからの交流電圧を整流
するとともに昇圧した電圧を蓄電し、各構成部分へ電力
を給電する電源部B、発電部Aの発電状態を検出し、そ
の検出結果に基づいて装置全体を制御する制御部C、運
用針を時分モータ10mおよび秒モータ10sを用いて
駆動する運針機構Eおよび制御部Cからの制御信号に基
づいて運針機構Eを駆動する駆動部Dを備えている。以
下、各構成部分について説明する。
【0032】[1.1.1] 発電部Aの構成 まず、発電部Aは、発電装置40、回転錘45および増
速用ギア46を備えている。
【0033】発電装置40としては、発電用ロータ43
が発電用ステータ42の内部で回転し発電用ステータ4
2に接続された発電コイル44に誘起された電力を外部
に出力できる電磁誘導型の交流発電装置が採用されてい
る。
【0034】また、回転錘45は、発電用ロータ43に
運動エネルギーを伝達する手段として機能する。そし
て、この回転錘45の動きが増速用ギア46を介して発
電用ロータ43に伝達されるようになっている。
【0035】この回転錘45は、腕時計型の計時装置1
では、ユーザの腕の動きなどを捉えて装置内で旋回でき
るようになっている。したがって、使用者の生活に関連
したエネルギーを利用して発電を行い、その電力を用い
て計時装置1を駆動できるようになっている。
【0036】[1.1.2] 電源部の構成 次に、電源部Bは、整流回路として作用するダイオード
47、大容量コンデンサ48および昇降圧回路49を備
えている。
【0037】昇降圧回路49は、複数のコンデンサ49
a、49bおよび49cを用いて多段階の昇圧および降
圧ができるようになっており、制御部Cからの制御信号
φ11によって駆動部Dに供給する電圧を調整すること
ができる。また、昇降圧回路49の出力電圧はモニタ信
号φ12によって制御部Cにも供給されており、これに
よって出力電圧をモニタしている。ここで、電源部B
は、Vdd(高電圧側)を基準電位(GND)に取り、
Vss(低電圧側)を電源電圧として生成している。
【0038】[1.1.3] 運針機構の構成 次に、運針機構Eについて説明する。運針機構Eは、秒
針61を駆動するための秒モータ10sと、分針62お
よび時針63を駆動するための時分モータ10mを備え
ている。
【0039】運針機構Eに用いられている時分モータ1
0mおよび秒モータ10sは、パルスモータ、ステッピ
ングモータ、階動モータあるいはデジタルモータなどと
も称され、デジタル制御装置のアクチュエータとして多
用されている、パルス信号により駆動されるモータであ
る。近年、携帯に適した小型の電子装置あるいは情報機
器用のアクチュエータとして小型、軽量化されたステッ
ピングモータが多く採用されている。このような電子装
置の代表的なものが電子時計、時間スイッチ、クロノグ
ラフといった計時装置である。
【0040】本例の時分モータ10mおよび秒モータ1
0sは、駆動部Dから供給される駆動パルスによって磁
力を発生する駆動コイル11mおよび11sと、この駆
動コイル11mおよび11sによって励磁されるステー
タ12mおよび12sと、さらに、ステータ12mおよ
び12sの内部において励磁される磁界により回転する
ロータ13mおよび13sを備えている。
【0041】また、時分モータ10mおよび秒モータ1
0sは、ロータ13mおよび13sがディスク状の2極
の永久磁石によって構成されたPM型(永久磁石回転
型)で構成されている。
【0042】ステータ12mおよび12sには、駆動コ
イル11mおよび11sで発生した磁力によって異なっ
た磁極がロータ13mおよび13sの回りのそれぞれの
相(極)15mおよび15sあるいは16mおよび16
sに発生するように磁気飽和部17mおよび17sが設
けられている。
【0043】また、ロータ13mおよび13sの回転方
向を規定するために、ステータ12mおよび12sの内
周の適当な位置には内ノッチ18mおよび18sが設け
られており、コギングトルクを発生させてロータ13m
および13sが適当な位置に停止するようにしている。
【0044】時分モータ10mのロータ13mの回転
は、かなを介してロータ13mに噛合された四番車51
m、三番車53、二番車54、日の裏車55および筒車
56からなる時分輪列50mによって時針および分針に
伝達される。二番車54には分針62が接続され、筒車
56には時針63が接続されている。
【0045】秒モータ10sのロータ13sの回転は、
かなを介してロータ13sに噛合された秒中間車51
s、秒車52からなる秒輪列50sによって秒針に伝達
される。秒車52の軸には秒針61が接続されている。
ロータ13mおよび13sの回転に連動して、これらの
針により時刻が表示される。
【0046】[1.1.4] 駆動部の構成 次に、駆動部Dは制御部Cの制御の基に時分モータ10
mおよび秒モータ10sに様々な駆動パルスを供給す
る。駆動部Dは、秒駆動回路30sおよび時分駆動回路
30mを備えている。
【0047】秒駆動回路30sには、直列に接続された
pチャンネルMOSトランジスタ33aとnチャンネル
MOSトランジスタ32a、およびpチャンネルMOS
トランジスタ33bとnチャンネルMOSトランジスタ
32bによって構成されたブリッジ回路を備えている。
【0048】また、秒駆動回路30sは、pチャンネル
MOSトランジスタ33aおよび33bとそれぞれ並列
に接続された回転検出用抵抗35aおよび35bと、こ
れらの抵抗35aおよび35bにチョッパパルスを供給
するためのサンプリング用のpチャンネルMOSトラン
ジスタ34aおよび34bを備えている。
【0049】したがって、これらのMOSトランジスタ
32a、32b、33a、33b、34aおよび34b
の各ゲート電極に制御部Cからそれぞれのタイミングで
極性およびパルス幅の異なる制御パルスを印加すること
により、駆動コイル11sに極性の異なる駆動パルスを
供給したり、あるいは、ロータ13sの回転検出用およ
び磁界検出用の誘起電圧を励起する検出用のパルス信号
を供給したりすることができるようになっている。
【0050】一方、時分駆動回路30mは、秒駆動回路
30sと同様な構成になっている。したがって、駆動回
路30mの各ゲート電極にも制御部Cからそれぞれのタ
イミングで極性およびパルス幅の異なる制御パルスを印
加することにより、駆動コイル11mに極性の異なる駆
動パルス信号を供給したり、あるいは、ロータ13mの
回転検出用および磁界検出用の誘起電圧を励起する検出
用のパルス信号を供給したりすることができるようにな
っている。
【0051】[1.1.5] 制御部の構成 以下に図2を参照しながら制御部Cの構成を説明する。
図2は、本発明の一実施形態に係る計時装置1の制御部
Cとその周辺構成の機能ブロック図である。制御部C
は、大別すると、パルス合成回路22、モード設定部9
0、時刻情報記憶部96および駆動制御回路24を備え
ている。
【0052】[1.1.5.1] パルス合成回路の構
成 まず、パルス合成回路22について説明する。パルス合
成回路22は、水晶振動子などの基準発振源21を用い
て安定した周波数の基準パルスを発振する発振回路、基
準パルスを分周して得た分周パルスと基準パルスとを合
成してパルス幅やタイミングの異なるパルス信号を発生
する合成回路を備えている。
【0053】[1.1.5.2] モード設定部の構成 次に、モード設定部90について説明する。モード設定
部90は、大別すると、発電検出回路91、発電状態の
検出のために用いる設定値を切り換える設定値切換部9
5、大容量コンデンサ48の充電電圧Vcを検出する電
圧検出回路92、発電状態に応じて時刻表示のモードを
制御するとともに充電電圧に基づいて昇圧倍率を制御す
る中央制御回路93およびモードを記憶するモード記憶
部94を備えている。
【0054】[1.1.5.2.1] 発電検出回路の
構成 発電検出回路91は、発電装置40の起電圧Vgenを
設定電圧値Voと比較して発電が検出されたか否かを判
断する第1の検出回路97と、設定電圧値Voよりもか
なり小さな設定電圧値Vbas以上の起電圧Vgenが
得られた発電継続時間Tgenを設定時間値Toと比較
して発電が検出されたか否かを判断する第2の検出回路
98と、を備えている。
【0055】そして、第1の検出回路97および第2の
検出回路98に対応する少なくとも一方の条件が満足す
ると、発電状態であると判断するようになっている。こ
こで、設定電圧値VoおよびVbasは、いずれもVd
d(=GND)を基準としたときの負電圧であり、Vd
dからの電位差を示している。
【0056】[1.1.5.2.2] 設定値切換部の
構成 設定値切換部95によって、設定電圧値Voおよび設定
時間値Toは、切換制御できるようになっている。設定
値切換部95は、表示モードから節電モードに切り換わ
ると、発電検出回路91の第1の検出回路97の設定値
Voおよび第2の検出回路98の設定値Toの値を変更
する。
【0057】[1.1.5.2.3] 中央制御回路の
構成 また、中央制御回路93は、第1の検出回路97および
第2の検出回路98で発電が検出されない非発電時間T
nを計測する非発電時間計測回路99、60秒でループ
する秒針位置カウンタ82を備えている。非発電時間計
測回路99は、非発電時間Tnが所定の設定時間を越え
ると表示モードから節電モードに移行するようになって
いる。
【0058】一方、節電モードから表示モードへの移行
は、発電検出回路91によって、発電装置40が発電状
態にあることが検出され、かつ、電圧検出回路92によ
って、大容量コンデンサ48の充電電圧VCが十分であ
ることが検出されることにより実行される。
【0059】秒針位置カウンタ82は、60秒でループ
するカウンタであり、例えばアナログ時計の場合、表示
モードから節電モードに移行する際には、秒針位置カウ
ンタ82が0になる(例えば、12時の位置に相当)ま
では運針を継続し、秒針位置カウンタ82が0になった
時点で時刻表示動作を停止して節電モードに移行する。
【0060】これは、針の位置が現在どこにあるのかは
時計内部では判断ができないためであり、秒針位置カウ
ンタ82が0の時の針の位置を基準にして表示モード復
帰時の針の位置を相対的に判断するものである。
【0061】[1.1.5.2.4] モード記憶部の
構成 また、モード記憶部94は、設定されたモードを記憶
し、その情報を駆動制御回路24、時刻情報記憶部96
および設定値切換部95に供給している。駆動制御回路
24においては、表示モードから節電モードに切り換わ
ると、駆動回路30mおよび30sに対しパルス信号を
供給するのを停止し、駆動回路30mおよび30sの動
作を停止させる。これにより、時分モータ10mおよび
秒モータ10sは駆動を停止し、時分針および秒針は非
駆動状態となり、時刻表示は停止する。
【0062】[1.1.5.2.5] 時刻情報記憶部
の構成 次に、時刻情報記憶部96について説明する。時刻情報
記憶部96は、節電モードカウンタ84を備えている。
表示モードから節電モードに切り換わると、パルス合成
回路22によって生成された基準信号を受けて経過時間
に相当する値のカウントを開始し、また、節電モードか
ら表示モードに切り換わると、経過時間に相当する値の
カウントを終了するようになっている。これにより、節
電モードの継続時間に相当する値がカウントされること
になる。ここで、節電モードの継続時間に相当する値は
節電モードカウンタ84により記憶されるようになって
いる。
【0063】また、節電モードから表示モードに切り換
わると、節電モードカウンタ84を用いて駆動制御回路
24から駆動回路30mおよび30sに供給される早送
りパルスをカウントし、そのカウント値が節電モードカ
ウンタ84に対応する値になると、早送りパルスの送出
を停止するための制御信号を生成し、これを駆動回路3
0mおよび30sに供給する。したがって、時刻情報記
憶部96は、再表示された時刻表示を現時刻に復帰させ
る機能も備えている。
【0064】なお、節電モードカウンタ84の内容は、
表示モードから節電モードに切り換わる時、または、外
部入力装置83を時刻修正モード(操作子(例えば、リ
ューズ)の操作により時刻合わせをマニュアルで行うこ
とができる操作子の位置)にした時、あるいは時刻修正
モードを解除した時にリセットされる。
【0065】[1.1.5.3] 駆動制御回路の構成 次に、駆動制御回路24について説明する。駆動制御回
路24は、パルス合成回路22から出力される各種のパ
ルス信号に基づいて、モード制御部24Aで制御される
モードに応じた駆動パルス信号を生成する。まず、節電
モードにあっては、駆動パルス信号の供給を停止する。
次に、節電モードから表示モードへの切換が行われた直
後には、再表示された時刻表示を現時刻に復帰させるた
めに、パルス間隔が短い早送りパルスを駆動パルス信号
として駆動回路30mおよび30sに供給する。次に、
早送りパルスの供給が終了した後には、通常のパルス間
隔の駆動パルス信号を駆動回路30mおよび30sに供
給する。
【0066】駆動制御回路24は、時分モータ10mお
よび秒モータ10sの回転を検出する機能も備えてい
る。すなわち、時分モータ10mおよび秒モータ10s
を回転させるための駆動パルス信号を出力した後、時分
モータ10mおよび秒モータ10sが正常に回転したか
否かを検出するため、駆動コイル11mおよび11sの
両端に誘起される電圧のレベルを検出し、あらかじめ定
めたモータ回転時に相当する一定の電圧レベルを超えて
いれば、駆動コイル11mおよび11sの両端に誘起さ
れた電圧は、時分モータ10mおよび秒モータ10sの
回転により誘起された電圧であると判断し、回転が検出
されたとする。
【0067】モータ回転時に相当する電圧が検出されな
い場合には、モータが回転していないとして、確実に時
分モータ10mおよび秒モータ10sを回転させるため
に、実効電力の大きな補助パルス信号を出力する。
【0068】また、駆動制御回路24には、駆動コイル
11mおよび11sに発生した外部磁界に起因する誘起
電圧により、駆動コイル11mおよび11s周辺の磁界
を検出する機能も備えており、上述した回転検出に影響
を与える外部磁界が存在するか否かの検出を行う。
【0069】これは、駆動制御回路24が、回転検出の
際、駆動コイル11mおよび11sが正常に回転してい
ないのに、外部磁界の存在により発生した電圧を、駆動
コイル11mおよび11sの回転により駆動コイル11
mおよび11sに誘起された電圧であると誤って判断し
てしまうことを防ぐためである。すなわち、誤った判断
をした場合には、時分モータ10mおよび秒モータ10
sが正常に回転していないにもかかわらず、補助パルス
信号を出力せずに次の処理に進んでしまい、当該タイミ
ングで行うべき運針が行われず、時刻表示に遅れが生じ
てしまうので、これを防止する必要があるからである。
【0070】次に、図3ないしを参照して、駆動制御回
路24の磁界検出および回転検出を利用して、時分モー
タ10mおよび秒モータ10sの駆動を制御するための
制御系の詳細構成を説明する。
【0071】まず、パルス合成回路22は、基準パルス
や合成パルス信号等を発生して、それらの信号を後述す
る秒駆動制御回路24sへ出力する秒パルス合成回路2
2s、および、基準パルスや合成パルス信号等を発生し
て、それらの信号を後述する時分駆動制御回路24mへ
出力する時分パルス合成回路22mを備えている。
【0072】また、駆動制御回路24は、大別すると、
モード記憶部94の記憶状態に基づいてモード制御を行
うモード制御部24Aと、駆動パルスの出力タイミング
を制御する出力タイミング制御部24Bと、を備えて構
成されている。出力タイミング制御部24Bは、秒駆動
制御回路24s、秒磁界検出回路24as、秒回転検出
回路24bs、時分駆動制御回路24m、時分磁界検出
回路24amおよび時分回転検出回路24bmを備えて
いる。
【0073】ここで、秒磁界検出回路24asは、外部
磁界に起因する電磁誘導による駆動コイル11sの両端
に誘起された電圧の有無に基づいて、秒モータ10s周
辺の回転検出に影響を与える磁界を検出して、検出した
信号を秒駆動制御回路24sに出力する。
【0074】また、秒回転検出回路24bsは、秒駆動
回路30sが秒モータ10sを回転させるための駆動パ
ルス信号を出力した後、秒モータ10sの駆動コイル1
1sの両端に誘起される電圧のレベルを検出して、回転
の有無に相当する検出信号を秒駆動制御回路24sに出
力する。また、秒駆動制御回路24sは、秒磁界検出回
路24asおよび秒回転検出回路24bsで検出された
信号に基づいて、秒パルス合成回路22sから出力され
た各種のパルス信号を駆動パルス信号に生成して、秒駆
動回路30sに出力するとともに、時分駆動制御回路2
4mに対しても制御信号を出力する。
【0075】一方、時分磁界検出回路24amは、時分
モータ10m周辺の磁界を検出して、検出した信号を時
分駆動制御回路24mに出力する。また、時分回転検出
回路24bmは、時分駆動回路30mが時分モータ10
mを回転させるための駆動パルス信号を出力した後、時
分モータ10mの駆動コイル11mの両端に誘起される
電圧のレベルを検出して、回転の有無に相当する検出信
号を時分駆動制御回路24mに出力する。
【0076】また、時分駆動制御回路24mは、時分磁
界検出回路24amおよび時分回転検出回路24bmで
検出された信号および秒駆動制御回路24sからの制御
信号に基づいて、時分パルス合成回路22mから出力さ
れた各種のパルス信号を駆動パルス信号に生成して、時
分駆動回路30mに出力する。
【0077】ここで、磁界検出回路及び回転検出回路の
基本動作について図4および図5を参照して説明する。
この場合において、秒磁界検出回路24asおよび時分
磁界検出回路24amは同様の構成であり、また、秒回
転検出回路24bsおよび時分回転検出回路24bmは
同様の構成であるので、秒磁界検出回路24asおよび
秒回転検出回路24bsについてのみ説明する。
【0078】図4に示すように、秒磁界検出回路24a
s及び秒回転検出回路24bsは、基本的部分を共用し
ており、実際の秒磁界検出回路24asは、共用回路2
4Cおよび秒磁界検出固有回路24Dにより構成され、
秒回転検出回路24bsは、共用回路24Cおよび秒回
転検出固有回路24Eにより構成されている。
【0079】共用回路24Cは、モータ駆動部と兼用さ
れており、ドレイン端子がモータ駆動コイル11Sの一
方の端子OS1に接続され、ソース端子が低電位側電源
Vssに接続され、ゲート端子に制御回路23からの制
御信号S32aが入力されたNチャネルMOSトランジ
スタ32aと、ソース端子が高電位側電源Vddに接続
され、ドレイン端子が端子OS1に接続され、ゲート端
子に制御回路23からの制御信号S33aが入力された
PチャネルMOSトランジスタ33aと、ソース端子が
高電位側電源Vddに接続され、ゲート端子に制御回路
23からの制御信号S34aが入力されたPチャネルM
OSトランジスタ34aと、ドレイン端子がモータ駆動
コイル11Sの他方の端子OS2に接続され、ソース端
子が低電位側電源Vssに接続され、ゲート端子に制御
回路23からの制御信号S32bが入力されたNチャネ
ルMOSトランジスタ32bと、ソース端子が高電位側
電源Vddに接続され、ドレイン端子が端子OS2に接
続され、ゲート端子に制御回路23からの制御信号S3
3bが入力されたPチャネルMOSトランジスタ33b
と、ソース端子が高電位側電源Vddに接続され、ゲー
ト端子に制御回路23からの制御信号S34bが入力さ
れたPチャネルMOSトランジスタ34bと、を備えて
構成されている。
【0080】秒磁界検出固有回路24Dは、端子OS1
及び端子OS2の電圧レベルに基づいて磁界検出を行う
回路であり、一方の入力端子が端子OS1に接続され、
他方の入力端子に基準電圧VSP0が入力された第1磁
界検出コンパレータC11と、一方の入力端子が端子O
S2に接続され、他方の入力端子に基準電圧VSP0が
入力された第2磁界検出コンパレータC12と、第1磁
界検出コンパレータ及び第2磁界検出コンパレータの出
力信号の論理和をとって磁界検出信号として出力する第
1OR回路OR1と、を備えて構成されている。
【0081】秒回転検出固有回路24Eは、端子OS1
及び端子OS2の電圧レベルに基づいて回転検出を行う
回路であり、一端がPチャネルMOSトランジスタ34
aのドレイン端子に接続され、他端がモータ駆動コイル
11Sの一方の端子OS1に接続された検出抵抗35a
と、一端がPチャネルMOSトランジスタ34bのドレ
イン端子に接続され、他端がモータ駆動コイル11Sの
一方の端子OS2に接続された検出抵抗35bと、一方
の入力端子が端子OS1に接続され、他方の入力端子に
基準電圧VSP2が入力された第1回転検出コンパレー
タC21と、一方の入力端子が端子OS2に接続され、
他方の入力端子に基準電圧VSP2が入力された第2回
転検出コンパレータC22と、第1回転検出コンパレー
タC21及び第2回転検出コンパレータC22の出力信
号の論理和をとって回転検出信号として出力する第2O
R回路OR2と、を備えて構成されている。
【0082】次に図5の動作タイミングチャートを参照
して動作を説明する。以下の説明においては、端子OS
1側からモータパルス出力がある場合について説明す
る。
【0083】初期状態においては、制御信号S33a、
S32a、S33b、S32bは“L”レベルであり、
制御信号S34a、S34bは“H”レベルであるもの
とする。この結果、初期状態では、NチャネルMOSト
ランジスタ32aはオフ状態、PチャネルMOSトラン
ジスタ33aはオン状態、PチャネルMOSトランジス
タ34aは、オフ状態、NチャネルMOSトランジスタ
32bはオフ状態、PチャネルMOSトランジスタ33
bはオン状態、PチャネルMOSトランジスタ34b
は、オフ状態となっている。
【0084】その後、時刻t1〜t2の期間において、
外部磁界に起因する電磁誘導による駆動コイル11Sの
両端に誘起された電圧の有無に基づいて、秒モータ周辺
の回転検出に影響を与える磁界を検出する。より具体的
には、制御信号S33aの信号レベルを所定周期で切り
換え、PチャネルMOSトランジスタ33aを所定周期
でオン/オフすることにより、両端がVDDに接続されて
いる駆動コイル11Sの端子OS1を高電位側電源Vd
dに接続/非接続状態と交互にすることにより端子OS
1に誘起されている電圧をチョッパ増幅する。
【0085】そして、チョッパ増幅された電圧を第1磁
界検出コンパレータC11において基準電圧VSP0と
比較することにより磁界検出を行っている。すなわち、
外部磁界に起因して駆動コイル11Sの両端に電磁誘導
による電圧が誘起されていなければ、第1磁界検出コン
パレータの入力電圧が基準電圧VSP0を超過すること
はないので、この場合には、回転検出に影響を与えるよ
うな外部磁界は存在しないと判別するのである。
【0086】逆に外部磁界に起因して駆動コイル11S
の両端に電磁誘導による電圧が誘起されていれば、第1
磁界検出コンパレータC11の入力電圧が基準電圧VS
P0を確実に超過するので、この場合には、回転検出に
影響を与えるような外部磁界が存在すると判別するので
ある。
【0087】次に時刻t3〜t4の期間においては、制
御信号S33a及び制御信号S32aを同期して所定周
期でオン/オフすることにより、高電位側電源Vdd→
PチャネルMOSトランジスタ33b→端子OS2→駆
動コイル11S→端子OS1→NチャネルMOSトラン
ジスタ32a→低電位側電源Vssという経路で、所定
周期で駆動電流が流れ、端子OS1にはモータ駆動パル
スK1が印加され、秒モータは駆動されることとなる。
【0088】次に時刻t4〜t5の期間において、回転
に伴って誘起された電圧に基づいて、モータ駆動パルス
K1により秒モータが回転したか否かを検出する。より
具体的には、制御信号S33a及び制御信号S34aの
信号レベルを同期させて所定周期で切り換えることによ
り、PチャネルMOSトランジスタ33a及びPチャネ
ルMOSトランジスタ34aを所定周期でオン/オフす
ることにより、両端がVDDに接続されている駆動コイル
11Sの端子OS1を検出抵抗35aを介して高電位側
電源Vddに接続/非接続状態と交互にすることにより
端子OS1に誘起されている電圧をチョッパ増幅する。
【0089】これに伴い、検出抵抗35aには、検出電
流が流れ、チョッパ増幅された検出電圧を第1回転検出
コンパレータC21において基準電圧VSP2と比較す
ることにより回転検出を行っている。すなわち、秒モー
タの回転に起因して駆動コイル11Sの両端に電磁誘導
による電圧が誘起されていなければ、第1回転検出コン
パレータの入力電圧が基準電圧VSP2を超過すること
はないので、この場合には、回転は検出されなかったと
判別するのである。
【0090】逆に秒モータの回転に起因して駆動コイル
11Sの両端に電磁誘導による電圧が誘起されていれ
ば、第1回転検出コンパレータの入力電圧が基準電圧V
SP2を確実に超過するので、この場合には、回転が検
出されたと判別するのである。以上の説明では、端子O
S1側からモータパルス出力がある場合について説明し
たが、端子OS2側からモータパルス出力がある場合に
ついては、端子OS2側で同様にMOSトランジスタ3
2b、33b、34bのオン/オフ制御を行えばよい。
【0091】[1.2] 第1実施形態の動作 [1.2.1] 複数モータ制御動作 次に、秒モータ10sの磁界検出および回転検出の結果
により、時分モータ10mの駆動を制御する動作例を図
6のフローチャートを参照して説明する。まず、出力タ
イミング制御部24Bにおいて秒針の運針タイミングで
あるか否かを判断する(ステップ10)。
【0092】ステップ10の判断において、秒針の運針
タイミングではないときは(ステップ10;No)、秒
針が運針タイミングになるまでステップ10の判断を繰
り返す。また、ステップ10の判断において、秒針の運
針タイミングであるときは(ステップ10;Yes)、
秒磁界検出回路24asにおいて秒モータ10s周辺の
磁界検出を行い、回転検出に影響を与える外部磁界が存
在するか否かを判断する(ステップ11)。
【0093】ステップ11の判断において、回転検出に
影響を与える外部磁界が検出されなかったときは(ステ
ップ11;No)、秒駆動制御回路24sから秒駆動回
路30sを通じて秒モータ10sに秒駆動パルス信号を
出力する(ステップ12)。次に、秒駆動パルス信号に
より秒モータ10sが正常に回転したか否かを判断する
(ステップ13)。
【0094】ステップ13の判断において、秒モータ1
0sが正常に回転しなかったときは(ステップ13;N
o)、処理をステップ19に移行する。また、ステップ
13の判断において、秒モータ10sが正常に回転した
ときは(ステップ13;Yes)、駆動制御回路24に
おいて時分針の運針タイミングであるか否かを判断する
(ステップ14)。
【0095】ステップ14の判断において、時分針の運
針タイミングではないときは(ステップ14;No)、
ステップ10の判断に戻って処理を繰り返す。また、ス
テップ14の判断において、時分針の運針タイミングで
あるときは(ステップ14;Yes)、時分磁界検出回
路24amにおいて時分モータ10m周辺の磁界検出を
行い、回転検出に影響を与える外部磁界が存在するか否
かを判断する(ステップ15)。
【0096】ステップ15の判断において、回転検出に
影響を与える外部磁界が検出されなかったときは(ステ
ップ15;No)、時分駆動制御回路24mから時分駆
動回路30mを通じて時分モータ10mに時分駆動パル
ス信号を出力する(ステップ16)。次に、時分駆動パ
ルス信号により時分モータ10mが正常に回転したか否
かを判断する(ステップ17)。
【0097】ステップ17の判断において、時分モータ
10mが正常に回転しなかったときは(ステップ17;
No)、処理をステップ23に移行する。また、ステッ
プ17の判断において、時分モータ10mが正常に回転
したときは(ステップ17;Yes)、ステップ10の
判断に戻って処理を繰り返す。
【0098】ステップ11の判断において、秒モータ1
0sの周辺に回転検出に影響を与える外部磁界が検出さ
れたときには(ステップ11;Yes)、秒駆動制御回
路24sは、秒モータ10sの磁界を検出する信号の出
力を停止する(ステップ18)。そして、秒駆動制御回
路24sは、秒駆動回路30sを制御して秒モータ10
sに秒補助パルス信号を出力する(ステップ19)。
【0099】次に、出力タイミング制御部24Bは、時
分針の運針タイミングであるか否かを判断する(ステッ
プ20)。ステップ20の判断において、時分針の運針
タイミングではないときは(ステップ20;No)、ス
テップ10の判断に戻って処理を繰り返す。また、ステ
ップ20の判断において、時分針の運針タイミングであ
るときには(ステップ20;Yes)、時分駆動制御回
路24mは、時分モータ10m周辺の外部磁界を検出す
る信号および時分モータ10mの回転を検出する信号の
出力を停止する(ステップ21)。この場合の停止に
は、時分駆動制御回路24mが検出信号を途中まで出力
している動作を停止させる場合と、時分駆動制御回路2
4mが検出信号を出力する前に、検出信号の出力を停止
する場合とを含む。
【0100】次に、時分駆動制御回路24mから時分駆
動回路30mを通じて時分モータ10mに時分補助パル
ス信号を出力して(ステップ23)、ステップ10の判
断に戻って処理を繰り返す。このように、ステップ19
において秒モータ10s駆動用の補助パルス信号を出力
したときに、ステップ21で時分モータ10mの磁界お
よび回転検出を停止することにより、時分駆動制御回路
24mは、時分針を駆動させるために最初に出力する駆
動パルス信号を出力することがなくなる。これによっ
て、秒針と時分針を駆動させる秒モータ10sと時分モ
ータ10mの駆動による電流負荷が重ならないように設
定する秒針と時分針との運針タイミングの時間範囲を、
短くすることができる。
【0101】ステップ15の判断において、時分モータ
10mの周辺に回転検出に影響を与える外部磁界が検出
されたときには(ステップ15;Yes)、時分駆動制
御回路24mは、時分モータ10mの回転を検出する信
号の出力を停止する(ステップ22)。
【0102】次に、時分駆動制御回路24mから時分駆
動回路30mを通じて時分モータ10mに時分補助パル
ス信号を出力し(ステップ23)、ステップ10の判断
に戻って処理を繰り返す。
【0103】[1.2.2] 複数モータのモータパル
スタイミングの具体例 次に、ユーザにとって秒針と時分針との運針タイミング
のずれが目立たない範囲で運針タイミングを設定した場
合に、時分モータ10mと秒モータ10sの駆動による
電流負荷が重ならないようにしたモータパルスタイミン
グの具体例を図7に示し、図6のフローチャートに従っ
て説明する。
【0104】[1.2.2.1] モータパルスタイミ
ング −第1具体例− まず、秒モータ10sの周辺に回転検出に影響を与える
外部磁界が検出された場合について図7(1)を参照し
て説明する。秒針の運針タイミングになると(ステップ
10)、秒モータパルスタイミング0s1に示すよう
に、秒駆動制御回路24sから、秒モータ10s周辺の
磁界検出用のパルス信号SP0s1が出力される(ステ
ップ11)。
【0105】そして、秒磁界検出回路24asにより秒
モータ10sの周辺に回転検出に影響を与える外部磁界
が検出されたときは(ステップ11;Yes)、秒駆動
制御回路24sは、その時点で秒モータ10sの磁界検
出用のパルス信号の出力を停止する(ステップ18)。
【0106】次に、秒駆動制御回路24sから秒モータ
10s駆動用の補助パルス信号P2s1を出力して(ス
テップ19)、秒モータ10sを駆動する。時分針の運
針タイミングになると(ステップ20)、時分パルスタ
イミング0m1に示すように、時分駆動制御回路24m
は、時分モータ駆動用の駆動パルス信号が出力されるこ
とによる電圧低下を防止するために時分モータ10mの
磁界検出用のパルス信号の出力を停止し、駆動パルス信
号の出力を停止することによって回転検出をする必要も
ないため、回転検出用のパルス信号の出力も停止する
(ステップ21)。
【0107】次に、時分駆動制御回路24mから、時分
モータ10m駆動用の補助パルス信号P2m1を出力し
て(ステップ23)、時分モータ10mを駆動する。す
なわち、ステップ19において秒モータ10s駆動用の
補助パルス信号P2s1を出力したときには、ステップ
21で時分モータ10mの磁界および回転の検出を停止
することにより、時分駆動制御回路24mは、時分針を
駆動させるために最初に出力する駆動パルスを出力する
ことがなくなり、その結果、秒針と時分針を駆動させる
秒モータ10sと時分モータ10mの駆動による電流負
荷が重ならない範囲となる時間T1を確保することがで
きる。
【0108】[1.2.2.2] モータパルスタイミ
ング −第2具体例− 次に、秒モータ10sの周辺に回転検出に影響を与える
外部磁界が検出されず、かつ、秒モータ10sの正常な
回転が検出されなかった場合について図7(2)を参照
して説明する。
【0109】秒針の運針タイミングになると(ステップ
10)、秒パルスタイミング0s2に示すように、秒駆
動制御回路24sから、秒モータ10s周辺の磁界検出
用のパルス信号SP0s2が出力される(ステップ1
1)。そして、秒磁界検出回路24asにより秒モータ
10sの周辺に回転の検出に影響を与える外部磁界が検
出されないときは(ステップ11;No)、秒駆動制御
回路24sから、秒モータ10s駆動用の駆動パルス信
号K1s2を出力して(ステップ12)、秒モータ10
sを駆動する。
【0110】その後、秒パルスタイミング0s2に示す
ように、秒駆動制御回路24sから秒モータ10sの回
転検出用のパルス信号SP2s2が出力される(ステッ
プ13)。そして、秒回転検出回路24bsにより秒モ
ータ10sの回転が検出されないときは(ステップ1
3;No)、秒駆動制御回路24sから、秒モータ10
s駆動用の補助パルス信号P2s2を出力して(ステッ
プ19)、秒モータ10sを駆動する。
【0111】時分針の運針タイミングになると(ステッ
プ20)、時分パルスタイミング0m2に示すように、
時分駆動制御回路24mは、時分モータ駆動用の駆動パ
ルス信号が出力されることによる電圧低下を防止するた
めに時分モータ10mの磁界検出用のパルス信号の出力
を停止し、駆動パルス信号の出力を停止することによっ
て回転検出をする必要もないため、回転検出用のパルス
信号の出力も停止する(ステップ21)。
【0112】次に、時分駆動制御回路24mから、時分
モータ10m駆動用の補助パルス信号P2m2を出力し
て(ステップ23)、時分モータ10mを駆動する。す
なわち、ステップ19で秒モータ10s駆動用の補助パ
ルス信号P2s2を出力したときには、ステップ21で
時分モータ10mの磁界および回転検出を停止すること
により、時分駆動制御回路24mは、時分針を駆動させ
るために最初に出力する駆動パルスを出力することがな
くなり、その結果、秒針と時分針を駆動させる秒モータ
10sと時分モータ10mの駆動による電流負荷が重な
らない範囲となる時間T2を確保することができる。
【0113】[1.2.2.3] モータパルスタイミ
ング −第3具体例− また、秒モータ10sの周辺に回転検出に影響を与える
外部磁界が検出されず、かつ、秒モータ10sの正常な
回転が検出され、かつ、時分モータ10mの周辺に回転
検出に影響を与える外部磁界が検出された場合について
図7(3)を参照して説明する。秒針の運針タイミング
になると(ステップ10)、秒パルスタイミング0s3
に示すように、秒駆動制御回路24sから、秒モータ1
0s周辺の磁界検出用のパルス信号SP0s3が出力さ
れる(ステップ11)。
【0114】そして、秒磁界検出回路24asにより秒
モータ10sの周辺に回転の検出に影響を与える外部磁
界が検出されないときは(ステップ11;No)、秒駆
動制御回路24sから、秒モータ10s駆動用の駆動パ
ルス信号K1s3を出力して(ステップ12)、秒モー
タ10sを駆動する。
【0115】その後、秒パルスタイミング0s3に示す
ように、秒駆動制御回路24sから、秒モータ10sの
回転検出用のパルス信号SP2s3が出力される(ステ
ップ13)。そして、秒回転検出回路24bsにより秒
モータ10sの正常な回転が検出されたときは(ステッ
プ13;Yes)、秒モータ10sが正常に駆動された
ことになる。
【0116】時分針の運針タイミングになると(ステッ
プ20)、時分パルスタイミング0m3に示すように、
時分駆動制御回路24mから、時分モータ10m周辺の
磁界検出用のパルス信号SP0m3が出力される(ステ
ップ15)。時分モータ10mの周辺に回転の検出に影
響を与える外部磁界が検出されたときは(ステップ1
5;Yes)、時分駆動制御回路24mは、その時点で
時分モータ10mの磁界検出用のパルス信号の出力を停
止する(ステップ22)。
【0117】次に、時分駆動制御回路24mから、時分
モータ10m駆動用の補助パルス信号P2m3を出力し
て(ステップ23)、時分モータ10mを駆動する。こ
の場合の時間T3は、秒針の運針タイミングと時分針の
運針タイミングの差が最大となる時間と等しく、本例で
は、運針タイミングの差が最大となる時間をユーザにと
って、秒針と時分針との運針タイミングのずれが目立た
ない範囲で設定してある。
【0118】[1.2.2.4] モータパルスタイミ
ング −第4具体例− まず、秒モータ10sの周辺に回転検出に影響を与える
外部磁界が検出されず、かつ、秒モータ10sの正常な
回転が検出され、かつ、時分モータ10mの周辺に回転
検出に影響を与える外部磁界が検出されず、かつ、時分
モータ10mの正常な回転が検出されなかった場合につ
いて図7(4)を参照して説明する。
【0119】秒針の運針タイミングになると(ステップ
10)、秒パルスタイミング0s4に示すように、秒駆
動制御回路24sから、秒モータ10s周辺の磁界検出
用のパルス信号SP0s4が出力される(ステップ1
1)。そして、秒磁界検出回路24asにより秒モータ
10sの周辺に回転の検出に影響を与える外部磁界が検
出されないときは(ステップ11;No)、秒駆動制御
回路24sから、秒モータ10s駆動用の駆動パルス信
号K1s4を出力して(ステップ12)、秒モータ10
sを駆動する。
【0120】その後、秒パルスタイミング0s4に示す
ように、秒駆動制御回路24sから、秒モータ10sの
回転検出用のパルス信号SP2s4が出力される(ステ
ップ13)。秒回転検出回路24bsにより秒モータ1
0sの正常な回転が検出されたときは(ステップ13;
Yes)、秒モータ10sが正常に駆動されたことにな
る。時分針の運針タイミングになると(ステップ2
0)、時分パルスタイミング0m4に示すように、時分
駆動制御回路24mから、時分モータ10m周辺の磁界
検出用のパルス信号SP0m4が出力される(ステップ
15)。
【0121】そして、時分磁界検出回路24amにより
時分モータ10mの周辺に回転の検出に影響を与える外
部磁界が検出されないときは(ステップ15;No)、
時分駆動制御回路24mから、時分モータ10m駆動用
の駆動パルス信号K1m4を出力して(ステップ1
6)、時分モータ10mを駆動する。
【0122】その後、時分パルスタイミング0m4に示
すように、時分駆動制御回路24mから、時分モータ1
0mの回転検出用のパルス信号SP2m4が出力される
(ステップ17)。そして、時分回転検出回路24bm
により時分モータ10mの正常な回転が検出されないと
きは(ステップ17;No)、時分駆動制御回路24m
から時分モータ10m駆動用の補助パルス信号P2m4
を出力して(ステップ23)、時分モータ10mを駆動
する。
【0123】すなわち、ステップ12で秒モータ10s
駆動用の駆動パルス信号K1s4を出力することによ
り、秒モータ10sが正常に駆動されたため、その後に
設定されている補助パルス信号の出力が省かれている。
これにより、時間T4として、秒モータ10sと時分モ
ータ10mの駆動による電流負荷が重ならないような時
間を確保することができる。
【0124】[1.2.2.5] モータパルスタイミ
ング −第5具体例− まず、秒モータ10sの周辺に回転検出に影響を与える
外部磁界が検出されず、かつ、秒モータ10sの正常な
回転が検出され、かつ、時分モータ10mの周辺に回転
検出に影響を与える外部磁界が検出されず、かつ、時分
モータ10mの正常な回転が検出された場合について図
7(5)を参照して説明する。
【0125】秒針の運針タイミングになると(ステップ
10)、秒パルスタイミング0s5に示すように、秒駆
動制御回路24sから、秒モータ10s周辺の磁界検出
用のパルス信号SP0s5が出力される(ステップ1
1)。そして、秒磁界検出回路24asにより秒モータ
10sの周辺に回転の検出に影響を与える外部磁界が検
出されないときは(ステップ11;No)、秒駆動制御
回路24sから、秒モータ10s駆動用の駆動パルス信
号K1s5を出力して(ステップ12)、秒モータ10
sを駆動する。
【0126】その後、秒パルスタイミング0s5に示す
ように、秒駆動制御回路24sから、秒モータ10sの
回転検出用のパルス信号SP2s5が出力される(ステ
ップ13)。秒回転検出回路24bsにより秒モータ1
0sの正常な回転が検出されたときは(ステップ13;
Yes)、秒モータ10sが正常に駆動されたことにな
る。時分針の運針タイミングになると(ステップ2
0)、時分パルスタイミング0m5に示すように、時分
駆動制御回路24mから、時分モータ10m周辺の磁界
検出用のパルス信号SP0m5が出力される(ステップ
15)。
【0127】そして、時分磁界検出回路24amにより
時分モータ10mの周辺に回転の検出に影響を与える外
部磁界が検出されないときは(ステップ15;No)、
時分駆動制御回路24mから、時分モータ10m駆動用
の駆動パルス信号K1m5を出力して(ステップ1
6)、時分モータ10mを駆動する。
【0128】その後、時分パルスタイミング0m5に示
すように、時分駆動制御回路24mから、時分モータ1
0mの回転検出用のパルス信号SP2m5が出力される
(ステップ17)。そして、時分回転検出回路24bm
により時分モータ10mの正常な回転が検出されたとき
は(ステップ17;Yes)、時分モータ10mは正常
に駆動されたことになる。この場合、ステップ12で秒
モータ10s駆動用の駆動パルス信号K1s5を出力す
ることにより、秒モータ10sが正常に駆動したため、
その後に設定されている補助パルス信号の出力が省かれ
ている。これにより、時間T5として、秒モータ10s
と時分モータ10mの駆動による電流負荷が重ならない
ような時間を確保することができる。
【0129】[2] 第2実施形態 [2.1] 第2実施形態の構成 次に、第2実施形態の構成について説明する。第2実施
形態と上記第1実施形態とは、出力タイミング制御部2
4Bから時分磁界検出回路24amを省いた点が異なっ
ている。すなわち、図9に示すように、秒モータ10s
と時分モータ10mを秒モータ10sの駆動コイル11
sと時分モータ10mの駆動コイル11mへの外部磁界
の影響が同一であるとみなせるような位置関係(例え
ば、平行位置)に配置しているときは、秒モータ10s
の磁界検出を行えば、秒モータ10sの磁界検出結果を
時分モータ10mの磁界検出結果とみなすことができる
からである。
【0130】上記複数のモータの位置関係は、外部磁界
の影響度合いが同一という点から言えば平行位置が最も
好ましい。ただし、垂直位置でない限り、その電圧レベ
ルは異なるが、外部磁界の影響による発生電圧は前記複
数のモータのコイルに現れるため、検出レベルの設定い
かんでは平行位置からずらすことも可能である。そのと
きも望ましくは±60度以内(COS60°=0.5と
なり出力電圧レベルが半分となる)である。これによ
り、回路の効率化及び制御の簡略化を図ることが可能と
なる。
【0131】[2.2] 第2実施形態の動作 次に、第2実施形態の動作について説明する。第1実施
形態(図6のフローチャート)との違いを、時分モータ
10mの磁界検出を省いた場合の動作例を示した図8の
フローチャートを参照して説明する。
【0132】まず、第2実施形態では、ステップ14の
判断において、時分針の運針タイミングである場合は
(ステップ14;Yes)、時分駆動制御回路24mか
ら時分駆動回路30mを通じて時分モータ10mに時分
駆動パルス信号を出力している(ステップ16)。
【0133】ここでは、第1実施形態で行っているステ
ップ15の時分磁界検出回路24amによる時分モータ
10m周辺の磁界検出により、回転検出に影響を与える
外部磁界が存在するか否かという判断を省略している。
これは、上述したように、秒モータ10sと時分モータ
10mを秒モータ10sの駆動コイル11sと時分モー
タ10mの駆動コイル11mへの外部磁界の影響が同一
であるとみなせるような位置関係(例えば、平行位置)
に配置しているので、秒モータ10sの磁界検出を行え
ば、秒モータ10sの磁界検出結果を時分モータ10m
の磁界検出結果とみなすことができるためである。
【0134】次に、第2実施形態で、前述した第1実施
形態におけるステップ15の判断を省略することによ
り、ステップ15の判断により、時分モータ10m周辺
に回転検出に影響を与える外部磁界が検出された場合に
行うステップ22の処理も省略している。
【0135】これは、第2実施形態のステップ11の判
断において、秒モータ10sの周辺に秒モータ10sの
回転検出に影響を与える外部磁界が検出されたときには
(ステップ11;Yes)、時分モータ10mの周辺に
も時分モータ10mの回転検出に影響を与える外部磁界
が検出されたとみなせるためである。これにより、第1
実施形態のステップ18における、秒駆動制御回路24
sによる秒モータ10sの磁界を検出する信号の出力を
停止する処理に加えて、第2実施形態では、さらに、時
分駆動制御回路24mによる時分モータ10mの磁界を
検出する信号の出力を停止することとしたものである。
【0136】また、第1実施形態では、ステップ21に
おいて、時分駆動制御回路24mが、時分モータ10m
周辺の外部磁界を検出する信号の出力を停止している。
これに対し本第2実施形態では、時分モータ10m周辺
の外部磁界の検出処理を省略しているので第1実施形態
におけるステップ21の処理は省略している。
【0137】[3]変形例 [3.1] 第1変形例 本実施形態では、時分モータ10mと秒モータ10sの
2モータを搭載している場合について記載しているが、
例えば、時モータ、分モータ、秒モータ、日付モータ等
のように、多数のモータを搭載している場合にも適用さ
れる。要するに、各モータの磁界検出結果および回転検
出結果を利用して、他のモータの駆動タイミングが重複
しないように制御でき、また、いずれかのモータの磁界
検出結果を利用して、他のモータの磁界検出を省略でき
ればよい。
【0138】[3.2] 第2変形例 本実施形態においては、発電装置40の例として電磁誘
導型発電機を挙げているが、太陽電池、または、熱電素
子およびピエゾ素子を有する発電装置、または、浮遊電
磁波受信(放送・通信電波を利用した電磁誘導型発電)
等であってもよい。さらに、これらの発電装置が2種類
以上併存する計時装置でもよい。
【0139】[4] 実施形態の効果 上述したように本実施形態によれば、複数のモータを駆
動しても電源電圧の低下を抑えて、かつ、運針タイミン
グのズレを目立たせないようにすることが可能な電子機
器および電子機器の制御方法を提供することができる。
【0140】[5] 本発明の他の態様 本発明においては、以下の態様も可能である。本発明の
第1の他の態様としては、電源から供給される電力に基
づいて複数のモータを駆動する電子機器の制御方法にお
いて、前記モータ周辺の外部磁界を検出する磁界検出過
程と、前記モータの回転を検出する回転検出過程と、前
記磁界検出過程および前記回転検出過程における検出結
果のうち少なくともいずれか一方の検出結果に基づいて
前記モータを駆動する駆動パルスの出力タイミングを制
御し、いずれか一つのモータである第1モータを駆動す
る第1駆動パルス信号の出力により発生する前記電源の
電圧低下が復帰した状態で、かつ、前記第1駆動パルス
信号出力後の予め定めた所定時間内に他のモータである
第2モータを駆動する第2駆動パルス信号を出力させる
べく制御を行う出力タイミング制御過程と、前記出力タ
イミング制御過程による制御下で、前記駆動パルス信号
を前記モータに出力する駆動パルス出力過程とを備えた
構成を基本態様として、さらに前記出力タイミング制御
過程は、前記回転検出過程において通常駆動パルス信号
による前記モータの駆動がなされなかった場合に、前記
通常駆動パルス信号よりも実効電力の大きな補助駆動パ
ルス信号を前記駆動パルス出力過程において前記モータ
に出力させるべく制御を行う補助駆動パルス信号出力制
御過程を備えるように構成する。
【0141】また、本発明の第2の他の態様は、上記基
本態様において、さらに前記出力タイミング制御過程
は、前記磁界検出制御過程において、前記回転検出過程
における前記モータの回転検出に影響を与える予め定め
た外部磁界が検出された場合に、前記回転検出過程にお
ける検出動作を禁止するモータ回転検出禁止過程を有
し、前記モータ回転検出過程における検出動作禁止時
に、前記通常駆動パルス信号よりも実効電力の大きな補
助駆動パルス信号を前記駆動パルス出力過程において前
記モータに出力させるべく制御を行う補助駆動パルス信
号出力制御過程を備えるように構成する。
【0142】さらに、本発明の第3の他の態様は、上記
基本態様あるいは上記第1および第2の他の態様のいず
れかにおいて、前記出力タイミング制御過程は、前記複
数のモータのうち、いずれか一のモータに対応する前記
回転検出過程における検出結果を他のモータの出力タイ
ミング制御信号として用いるように構成する。
【0143】さらにまた、本発明の第4の他の態様は、
上記基本態様あるいは上記第1ないし第3の他の態様の
いずれかにおいて、前記出力タイミング制御過程は、前
記複数のモータのうち、いずれか一のモータに対応する
前記磁界検出過程における検出結果を他のモータの出力
タイミング制御信号として用いるように構成する。
【0144】また、本発明の第5の他の態様は、上記基
本態様において、前記電子機器は、前記複数のモータと
しての指針を駆動するためのモータと、電力を蓄電する
蓄電装置と、前記蓄電装置から供給される電力を用いて
動作するとともに前記蓄電装置から供給される電力を用
いて時刻を表示可能な時刻表示手段を備え、前記所定時
間は、前記複数のモータのうち連続して駆動されるモー
タに対応する前記指針の動きがほぼ同時であるとユーザ
に認識される同時認識可能時間として設定されるように
構成する。
【0145】さらに本発明の第6の他の態様は、上記第
5の他の態様において、前記同時認識可能時間は、10
0m秒以下に設定されるように構成する。
【0146】さらに本発明の第7の態様は、上記基本態
様において、前記電源の電圧低下の復帰した状態とは、
前記モータの駆動が可能な電圧状態であるように構成す
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施形態に係る計時装置の概略
構成を示す図である。
【図2】 同実施形態に係る計時装置の制御装置とその
周辺構成の機能ブロック図である。
【図3】 同実施形態に係る秒モータおよび時分モータ
の制御機能を示すブロック図である。
【図4】 磁界検出回路および回転検出回路の構成説明
図である。
【図5】 磁界検出回路および回転検出回路の動作タイ
ミングチャートである。
【図6】 同実施形態に係る駆動制御回路による秒モー
タの磁界検出および回転検出により、時分モータの駆動
を制御するフローチャートである。
【図7】 同実施形態に係る秒モータと時分モータにお
けるモータパルスタイミングを示す図である。
【図8】 第2実施形態に係る時分モータの磁界検出を
省いたときの駆動制御回路による秒モータの磁界検出お
よび回転検出により、時分モータの駆動を制御するフロ
ーチャートである。
【図9】 同実施形態に係る磁界の影響が同程度となる
コイルの配置例を示す図である。
【図10】 従来例における複数のモータによる運針タ
イミングの例を示す図である。
【図11】 従来例における計時装置の一般的な駆動制
御の構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
A・・・発電部 B・・・電源部(蓄電手段) C・・・制御部 D・・・駆動部(電力消費手段) E・・・運針機構(時刻表示手段) 1・・・計時装置 10s・・・秒モータ 10m・・・時分モータ 24・・・駆動制御回路(出力タイミング制御手段) 24s・・・秒駆動制御回路 24m・・・時分駆動制御回路 24as・・・秒磁界検出回路(磁界検出手段) 24am・・・時分磁界検出回路(磁界検出手段) 24bs・・・秒回転検出回路(回転検出手段) 24bm・・・時分回転検出回路(回転検出手段) 30s・・・秒駆動回路(駆動パルス出力手段) 30m・・・時分駆動回路(駆動パルス出力手段) 61・・・秒針 62・・・分針 63・・・時針
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 北原 丈二 長野県諏訪市大和3丁目3番5号 セイコ ーエプソン株式会社内 (72)発明者 小島 博之 長野県諏訪市大和3丁目3番5号 セイコ ーエプソン株式会社内 (72)発明者 矢部 宏 長野県諏訪市大和3丁目3番5号 セイコ ーエプソン株式会社内 Fターム(参考) 2F001 AF00 AG16 AH04

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電源から供給される電力に基づいて複数
    のモータを駆動する電子機器において、 前記モータ周辺の外部磁界を検出する磁界検出手段と、 前記モータの回転を検出する回転検出手段と、 前記磁界検出手段および前記回転検出手段の検出結果の
    うち少なくともいずれか一方の検出結果に基づいて前記
    モータを駆動する駆動パルスの出力タイミングを制御
    し、いずれか一つのモータである第1モータを駆動する
    第1駆動パルス信号の出力により発生する前記電源の電
    圧低下が復帰した状態で、かつ、前記第1駆動パルス信
    号出力後の予め定めた所定時間内に他のモータである第
    2モータを駆動する第2駆動パルス信号を出力させるべ
    く制御を行う出力タイミング制御手段と、 前記出力タイミング制御手段の制御下で、前記駆動パル
    ス信号を前記モータに出力する駆動パルス出力手段と 前記回転検出手段により通常駆動パルス信号による前記
    モータの駆動がなされなかった場合に、前記通常駆動パ
    ルス信号よりも実効電力の大きな補助駆動パルス信号を
    前記駆動パルス出力手段を介して前記モータに出力させ
    るべく制御を行う補助駆動パルス信号出力制御手段と、 を備えたことを特徴とする電子機器。
  2. 【請求項2】 電源から供給される電力に基づいて複数
    のモータを駆動する電子機器の制御方法において、 前記モータ周辺の外部磁界を検出する磁界検出過程と、 前記モータの回転を検出する回転検出過程と、 前記磁界検出過程および前記回転検出過程における検出
    結果のうち少なくともいずれか一方の検出結果に基づい
    て前記モータを駆動する駆動パルスの出力タイミングを
    制御し、いずれか一つのモータである第1モータを駆動
    する第1駆動パルス信号の出力により発生する前記電源
    の電圧低下が復帰した状態で、かつ、前記第1駆動パル
    ス信号出力後の予め定めた所定時間内に他のモータであ
    る第2モータを駆動する第2駆動パルス信号を出力させ
    るべく制御を行う出力タイミング制御過程と、 前記出力タイミング制御過程による制御下で、前記駆動
    パルス信号を前記モータに出力する駆動パルス出力過程
    と前記回転検出過程により通常駆動パルス信号による前
    記モータの駆動がなされなかった場合に、前記通常駆動
    パルス信号よりも実効電力の大きな補助駆動パルス信号
    を前記モータに出力させるべく制御を行う補助駆動パル
    ス信号出力制御過程と、 を備えたことを特徴とする電子機器の制御方法。
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JP2019176705A (ja) * 2018-03-29 2019-10-10 セイコーエプソン株式会社 モーター制御回路、ムーブメント、電子時計

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