JP2001355791A - アンカ一体型ライナ - Google Patents
アンカ一体型ライナInfo
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Abstract
常に簡便容易に施工することができるとともに、微調整
が簡単にできるようにする。 【解決手段】 コンクリートベース12に埋め込み可能
なアンカ軸部14の天端部に機械器具の据付治具として
のライナ16を一体的に取り付ける。前記ライナ16を
前記アンカ軸部14に螺合させて機械器具の据付高さを
ネジ調整可能とする。ライナ16の回転操作のために調
整つまみ18を設けている。アンカ軸部14はコンクリ
ートベース12への埋設部とコンクリートベース12上
面からの突出部との径を異ならせて構成すればよい。
Description
に係り、特に機械器具の設置に利用する治具であって、
機械器具を据え付ける際の基準となる水平ベースや垂直
ベース、あるいは傾斜ベースの設置に利用するためのア
ンカ一体型ライナに関する。
あるいは発電所のゲートバルブといった機械器具はベー
スプレートに搭載されるようになっており、ベースプレ
ートを水平、垂直、あるいは所定の傾斜角で正確に設置
した上で、このベースプレートに機械器具を据え付け
る。このベースプレートを水平や垂直状態に高い精度で
正確に据え付ける必要があるため、通常、コンクリート
ベースにアンカボルトを建てておき、このアンカボルト
をベースプレートに貫通させた状態で、アンカボルトの
両サイドにライナを介在してベースプレートの高さ調整
を行なってからベースプレートをアンカボルトに固定す
るようにしている。ライナは通常コンクリートベースの
上にパッカ材を介して固定される平ライナと、この平ラ
イナ上に配置された一対の勾配ライナとからなり、勾配
ライナ上にベースプレートを配置する構成が採用され
る。そして、ベースプレート上に水準器などを設置し、
前記勾配ライナの操作により水平度を調整しながら、高
さ調整を行なう。高さ調整がなされた後は、機械器具を
平面移動調整することにより、他の機器との芯出調整が
行なわれるのである。最終的に、アンカボルトに押えナ
ットを装着してベースプレートを挟着し、ライナごとモ
ルタルなどにより固定してしまう。
え付け対象をエンジン1とした場合、これは品質管理の
上で、水平度、垂直度の精度を1000分の3以下で取
りつけなければならない。従来基本的な方法では、図示
のように、床面2にパッド材で平行ライナ3を固定し、
更にこの上に一対の勾配ライナ4を積層させ、この勾配
ライナ4で調整している。あるいは容易な方法で、アン
カボルトのベース裏側にナット5(通常裏ナットをい
う)を取付けて調整している。
方法であれば、平ライナを固定するためのパッカ材の凝
固時間に約1日の養生期間が必要であり、スピーディな
作業ができなかった。また、平ライナの据付精度を保つ
作業は、シビアで長い調整時間を要した。またパッカ材
が凝固した後、ライナと分離しやすい等の問題があっ
た。以上の理由でかなりの熟練工でないと作業できなか
った。また、エンジン据え付けの例のように、簡便な方
法としてアンカの裏ナット5とベースの締め付けナット
6で本体を締め付けるようにすると、ベース7に歪みを
生じさせる原因となり、基本的に採用することができな
い。望ましくは、ベース7の裏面を広い面積で、当たり
面を作る据付け方法が良い。
器の据え付けに際し、熟練工でなくとも非常に簡便容易
に施工することができるとともに、微調整が簡単にでき
るようにしたアンカ一体型ライナを提供することを目的
とする。
に、本発明に係るアンカ一体型ライナは、コンクリート
ベースに埋め込み可能なアンカ軸部の天端部に機械器具
の据付治具としてのライナを一体的に取り付けた構成と
した。斯かる構成によれば、ライナとアンカを一体もの
とした治具の為、コンクリート躯体にドリル孔をあけ、
その孔にエポキシ系樹脂材を流し込み、アンカを挿入し
て固まらせる。樹脂材は即乾性のため、セットは数分で
可能となる。また据付精度は、アンカー固定前に水平、
垂直状態においておくことにより、十分確保できる、従
って、熟練工でなくても容易に施工取付できる。
させて機械器具の据付高さをネジ調整可能としたことに
より、ライナの高さ調整をテーパライナの楔深さ合せに
よる方法より非常に簡易に微調整ができる。
い状態で行われ、また、補助鉄筋などがあり、スパナで
容易に絞められないが、前記ライナには回転操作用の凹
凸部を設けた構成とすることにより、この凹凸部に力を
加えることで容易に調整ができるようにした。
ベースへの埋設部とコンクリートベース上面からの突出
部との径を異ならせて形成させた構成とすることを一つ
の特徴としている。ライナを支持するアンカで機械器具
の全重量を受ける。しかも、ライナと機械器具の接触面
で、機械器具を上下方向だけでなく、左右に外力によっ
て滑らせることとなる。したがって、この接触面は、機
械器具の荷重が垂直方向、水平方向にかかることにな
る。つまり、アンカに座屈、曲げ応力が働くことにな
る。この力に耐えられるアンカの太さが必要になる。一
方、コンクリート躯体に打ち込むアンカーは、細いほど
施工性が良い。この両方の矛盾を、アンカ軸部部分のコ
ンクリートベースへの埋設部と突出部のサイズを変える
ことによって解決した。
重量機器は、ライナと機器との接触面での垂直方向、水
平方向の力が大きい。従って、接触面で左右に動かそう
としたら、接触面の摩擦力を上回る力が必要となる。前
記ライナの天端面にはローリングボールを嵌め込み、ラ
イナの天端面と機械器具の接触部を滑動可能とすること
により、この摩擦力を少なくすることができる。
が生じないように、前記アンカ軸部の突端部に一対の袋
ナット状に形成されたライナ頭部を設け、この一対のラ
イナ頭部に逆ネジ螺合されるネジ軸部を螺着し、ライナ
ー頭部と機械器具の接触部を固定した状態で前記ネジ軸
部を回転操作することによりライナの上下操作を可能と
することができる。このようにすると、ライナと機器と
の接触部を固定したままで、ライナの上下ができる。こ
れは具体的には、右ネジ、左ネジを一体化したアンカを
持つ構造とすることによって実現できる。
型ライナの具体的実施形態を図面を参照して詳細に説明
する。この実施形態は、機械の代表であるエンジンの据
え付けを例に説明する。
の断面図を示している。このアンカ一体型ライナ10
は、コンクリートベース12に埋め込み可能なアンカ軸
部14を有し、このアンカ軸部14の天端部に機器据付
治具としてのライナ16を一体的に取り付けて構成され
ている。アンカ軸部14部分は、コンクリートベース1
2への埋設部とコンクリートベース12上面から突出し
てベース面の間隔を保持する間隔保持部との径を異なら
せて形成される。例えば埋設部はM20程度の小径ボル
ト軸14Aとして、また突出部はM36程度の大径ボル
ト軸14Bとして形成される。ライナ部を支えてベース
間隔を保持する大径ボルト軸部14Bは座屈、曲げ応力
に対応するために太くし、埋設されるアンカ部分は、コ
ンクリートの孔明けの施工性を考えて細くした。アンカ
ーが太いと、鉄筋に当たる可能性が高く、施工しづら
い。また、接着材の使用量が多くなるからである。
ける上端部分には、これに螺合する雌ネジ部を有する円
筒ナット構造のライナ16が取り付けられている。ライ
ナ16の天端面は機械加工面であり、一定の加工精度に
より平坦面となるように調整されている。この精度は据
え付け機械の据付精度に依存する。このライナ16はア
ンカ軸部14に対して回転操作することにより螺進退
し、これによって最上端面の機器受面高さを変更するこ
とができる。ライナ16の回転操作を簡便に行なわせる
ため、その外周面に半径方向に延在する調整つまみ18
が設けられ、この調整つまみ18を操作することでライ
ナ16を螺進させ、高さ調整ができるようになってい
る。もちろん、調整つまみ18に代えて凹部構造として
もよく、ライナ16の回転を直接把持しなくても治具の
係合が可能で回転操作できるものであればよい。
体としてベースコンクリート12に孔をあけ、エポキシ
樹脂材などの接着剤20を注入し、アンカ軸部14の小
径ボルト軸部14Aを差し込むことにより、容易にセッ
トできる。従来のようなライナー調整に時間を費やすこ
となく。調整時間はごくわずかである。
エンジン据付方法を説明する。図2に示すように、設計
図に基き、コンクリートベース12とエンジンベース2
2との間の距離であるA寸法を決める。アンカボルト2
4のセット時に、アンカボルト24の両サイドに今回開
発のアンカ一体型ライナ10をセットする。この時、調
整のネジの余裕をみておく。アンカ一体型ライナ10
は、エポキシ樹脂材等の接着剤20を使用するか、市販
のコンクリートクサビを打ち込む方式のアンカーを使用
する。実施形態ではエポキシ樹脂系の接着タイプで記載
している。このアンカ一体型ライナ10のセット時は、
ライナ16の機械加工面16Aに水準器を当て水平に取
付ける。水平でない場合はライナ16の頭部を軽くハン
マーでたたいて調整する。エンジンベース22が正規位
置にくるようにライナ16の調整つまみ18を外側より
回転させる。図3に示すように、ライナ16をスパナで
直接把持して回転できないような場合でも、調整つまみ
18があるため、調整は容易である。また、アンカボル
ト24の押えナット26も同時に締め込む。芯出し完了
後、アンカ一体型ライナ10のアンカ軸部14とライナ
16を溶接し、A寸法の間隔を固定してしまう。なお、
図4に示すように、ライナ16の天端面にローリングボ
ール30を嵌め込み、ライナ天端面と機械器具の接触部
を滑るように構成することができる。
械器具の接触部を固定したままで、ライナの上下操作が
できる構造とした。前記アンカ軸部の突端部に一対の袋
ナット状に形成されたライナ頭部32M、32Nを設
け、この一対のライナ頭部32M、32Nに逆ネジ螺合
されるネジ軸部34を螺着し、ライナ頭部32M、32
Nと機械器具の接触部を固定した状態で前記ネジ軸部3
4を回転操作することによりライナの上下操作を可能と
することができる。このようにすると、ライナと機器と
の接触部を固定したままで、ライナの上下ができる。こ
れは具体的には、右ネジ、左ネジを一体化したアンカを
持つ構造とすることによって実現できる。ネジは右ネジ
と左ネジの組み合わせとなっている。
リートベースに埋め込み可能なアンカ軸部の天端部に機
械器具の据付治具としてのライナを一体的に取り付けた
構成としたので、機器の据え付けに際し、熟練工でなく
とも非常に簡便容易に施工することができるとともに、
微調整が簡単にできる効果が得られる。
ある。
である。
る。
図である。
トベース、14………アンカ軸部、14A………小径ボ
ルト軸部、14B………大径ボルト軸部、16………ラ
イナ、16A………機械加工面、18………調整つま
み、20………接着剤、22………エンジンベース、2
4………アンカボルト、26………押えナット、30…
……ローリングボール、32M、32N………袋ナット
状ライナ頭部 34………ネジ軸部
Claims (6)
- 【請求項1】 コンクリートベースに埋め込み可能なア
ンカ軸部の天端部に機械器具の据付治具としてのライナ
を一体的に取り付けたことを特徴とするアンカ一体型ラ
イナ。 - 【請求項2】 前記ライナを前記アンカ軸部に螺合させ
て機械器具の据付高さをネジ調整可能としたことを特徴
とする請求項1に記載のアンカ一体型ライナ。 - 【請求項3】 前記ライナには回転操作用の凹凸部を設
けたことを特徴とする請求項2に記載のアンカ一体型ラ
イナ。 - 【請求項4】 前記アンカ軸部をコンクリートベースへ
の埋設部とコンクリートベース上面からの突出部との径
を異ならせて形成させたことを特徴とする請求項1ない
し3のいずれか1に記載のアンカ一体型ライナ。 - 【請求項5】 前記ライナの天端面にはローリングボー
ルを嵌め込み、ライナの天端面と機械器具の接触部を滑
動可能としたことを特徴とする請求項1ないし4のいず
れか1に記載のアンカ一体型ライナ。 - 【請求項6】 前記アンカ軸部の突端部に一対の袋ナッ
ト状に形成されたライナ頭部を設け、この一対のライナ
頭部に逆ネジ螺合されるネジ軸部を螺着し、ライナー頭
部と機械器具の接触部を固定した状態で前記ネジ軸部を
回転操作することによりライナの上下操作を可能とした
ことを特徴とするアンカ一体型ライナ。
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- 2000-06-14 JP JP2000178240A patent/JP3775717B2/ja not_active Expired - Lifetime
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