JP2001355608A - アクチュエータ - Google Patents

アクチュエータ

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JP2001355608A
JP2001355608A JP2000178672A JP2000178672A JP2001355608A JP 2001355608 A JP2001355608 A JP 2001355608A JP 2000178672 A JP2000178672 A JP 2000178672A JP 2000178672 A JP2000178672 A JP 2000178672A JP 2001355608 A JP2001355608 A JP 2001355608A
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JP
Japan
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elastic body
tubular elastic
fluid
actuator
tubular
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Application number
JP2000178672A
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English (en)
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Taku Iwade
卓 岩出
Yasushi Fujii
恭 藤井
Junichi Uehara
淳一 上原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toray Engineering Co Ltd
Original Assignee
Toray Engineering Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 収縮ストロークを大きくすることができると
共に、流体圧力とストロークの再現性が実現できるアク
チュエータを提供することである。 【解決手段】 管状弾性体3の長手軸方向に複数本の繊
維を芯線4として該管状弾性体3と一体的に成形し、該
管状弾性体3の円周方向のみかけの弾性係数よりも長手
軸方向のみかけの弾性係数を大きくし、係止部材5が、
管状弾性体3と一体的に成形された芯線4に直接連結さ
れていると共に、管状弾性体3と係止部材5が、流体が
アクチュエータ1の外部に漏洩しないように連結された
構成にしてある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は機械設備に使用され
る加圧流体を作動源としたアクチュエータに関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】中空の管状弾性体をアクチュエータとし
て使用する試みは、マッキンベン型人工筋肉として知ら
れており、管状弾性体と管状弾性体を被覆する編み上げ
補強材とにより構成され、管状弾性体に圧力流体を注入
することで管状弾性体の円周方向の膨張力を補強材によ
って長手軸方向の収縮に変換するようになっている。
【0003】該マッキンベン型人工筋肉は、シリンダー
とピストンとにより形成される流体シリンダーと比較し
て軽量であると共に断面積に対して大きな力を出せるこ
とから、人間の動きを模したロボットあるいは助力装置
等に使用されている。
【0004】該マッキンベン型人工筋肉は、例えば特公
昭52−40378号公報に記載されているような弾性
収縮体があり、該弾性収縮体は管状弾性体に編み上げ管
状補強材が一体的に成形され、内圧によって発生する半
径方向の膨張力がひし形状の網目をもつ編み上げ補強材
により長手方向の収縮力に変換されるようになってい
る。そして、該弾性収縮体の両端には管状弾性体を密封
固定する密封部材が設けられており該密封部材を介して
収縮力を外部に伝達するように構成されている。
【0005】一方、日本機械学会論文No.94−02
30号に発表されているように、近年かかる弾性収縮体
に使用する作動流体として、電気粘性流体を用いて流体
圧力を制御することが試みられている。
【0006】該電気粘性流体は流路を挟むようにして設
置された電極に電圧をかけることで電気粘性流体のせん
断応力を変化させ流体の圧力を容易に制御することがで
きる。 また、電気粘性流体に代えて磁力線によって粘
性が変化する磁気粘性流体が作動流体として使用されて
いる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】前記特公昭52−40
378号公報に記載された装置では、弾性体の内部に圧
力流体を充填し弾性体を変形させた時に、編み上げ補強
材のひし形状の網目が管状弾性体の長手方向には縮み、
管状弾性体の円周方向には延伸されるようになっている
ため、該網目と弾性収縮体が接着されている場合にはひ
し形状の網目の変形量が制限されて弾性収縮体の収縮ス
トロークが小さいという問題がある。
【0008】かかる問題に対して該公報においては弾性
体を補強材の動きを阻止しないような柔らかいもので形
成すること、ゴム状弾性材で構成される管状の繊維編み
組み補強材で被覆することが記載されているが、弾性体
には内部の圧力と釣り合う強度が必要であり補強材の動
きを阻止しない効果を得るには限界があり、収縮ストロ
ークが小さいという問題を解決するには不十分なもので
ある。
【0009】すなわち、本発明の第1の課題は収縮スト
ロークを大きくすることである。
【0010】また、管状弾性体と編み上げ補強材を接着
しない場合は、収縮ストロークが小さいという問題を解
決することはできるが、管状弾性体が内圧によって膨張
した際、管状弾性体は被覆された補強材の網目を滑りな
がら変形するため、補強材と管状弾性体の間に摩擦を生
じ、管状弾性体が膨張した状態から収縮してゆく過程
と、収縮した状態から膨張してゆく過程では、同じスト
ロークで必要な内圧が異なり、内圧とストロークの関係
に再現性がないという問題がある。
【0011】すなわち、本発明の第2の課題は流体圧力
(内圧)とストロークの再現性を実現することである。
【0012】アクチュエータの収縮ときに管状弾性体の
直径大きくなって機器に対する組み込みときに弊害にな
る場合がある。
【0013】すなわち、本発明の第3の課題はアクチュ
エータの収縮ときに管状弾性体の直径が大きくならず、
機器に対する組み込みが容易にかつ確実にできるように
することである。
【0014】該公報に記載の装置では、弾性体端部にお
いて補強材と弾性体を一体的に把持部材に狭持する構造
であるため、半径方向の膨張力が編み上げ補強材により
長手方向の収縮力に変換されるときの補強材にかかる引
っ張り力は弾性体のせん断力を介して把持部材に伝達さ
れ、弾性体のせん断限界以上の引っ張り力をかけること
ができず、アクチュエータの発生推力に限界を生じると
いう問題がある。
【0015】本発明の第4の課題はアクチュエータの発
生推力をできるだけ大きくすることである。
【0016】該公報に記載の装置における弾性収縮体
は、補強材の網目の角度と長手方向の軸線となす角度θ
によって軸方向の収縮力が決まり、該角度θは軸方向の
収縮につれ変化するため、収縮ストロークに対して強い
非線形性をもち、該非線形の特性は前記角度θによって
支配的にに決まるため、収縮ストロークの任意の複数の
点における収縮力を任意の値に設計することが困難であ
るという問題である。
【0017】すなわち、本発明の第5の課題は収縮スト
ロークの任意の複数の点における収縮力を任意の値に設
計可能にすることである。
【0018】本発明の第6の課題は作動流体に電気粘性
流体および磁気粘性流体等の分散媒に粒子を分散させた
機能性流体を使用した場合でも、流体管路内で分散粒子
が偏在し、偏在によって作動流体の特性が変化するのを
防止することである。
【0019】
【課題を解決するための手段】第1の課題と第2の課題
を達成するために本発明のアクチュエータは請求項1に
記載のように、管状弾性体の長手軸方向に複数本の繊維
を芯線として該管状弾性体と一体的に成形し、該管状弾
性体の円周方向のみかけの弾性係数よりも長手軸方向の
みかけの弾性係数を大きくした構成にしてある。
【0020】該第3の課題を達成するために請求項2に
記載のような管状弾性体に、管状弾性体の半径方向の膨
張を規制するための膨張規制用部材が少なくとも1箇所
設けられた構成にしてあり、第4の課題を達成するため
に請求項3に記載にような膨張規制用部材が、管状弾性
体の長手軸方向の所定位置に設置された構成にしてあ
る。
【0021】また、第5の課題を達成するために請求項
4に記載のような係止部材が、管状弾性体と一体的に成
形された芯線に直接連結されていると共に、管状弾性体
と係止部材が、流体がアクチュエータの外部に漏洩しな
いように連結された構成にしてある。
【0022】さらに、第6の課題を達成するために請求
項5に記載にような流体が一方の係止部材から流入し、
他方の係止部材から流出せしめる構成にしてある。
【0023】
【発明の実施の形態】図1は本発明のアクチュエータの
構成の1実施例を示す概略図、図2は図1におけるI−
I矢視図であって、アクチュエータ1は、所定の肉厚で
かつ所定長さの管状弾性体3と、管状弾性体3における
肉厚の略中央部に位置するよう円周方向に所定の間隔を
有するように配列され、管状弾性体3と一体的に成形さ
れた複数本の芯線4とにより構成されるチューブ2と、
該チューブ2の両端に挿入された係止部材5と、チュー
ブ2と係止部材5とを芯線4が挟持された状態で覆う圧
着リング6と、チューブ2の外周部に取り付けられた膨
張規制用部材7と、係止部材5に連結された流体供給用
配管8とを備えた構成になっている。
【0024】管状弾性体3は、ニトリルゴム、シリコー
ンゴム、ブチルゴム等の合成ゴム弾性体を使用する。
【0025】芯線4は、ポリアミド繊維、ポリエステル
繊維、ガラス繊維、アラミド繊維等の高弾性率繊維を使
用する。
【0026】係止部材5は、ステンレス鋼等の剛性、耐
腐食性に優れた材料によって一端部に竹の子の継ぎ手部
5aが成形され、他端部に連結用の孔5bは穿設され、
かつ該継ぎ手部5aと孔5bの中間部に芯線4を移動し
ないようにするための挟持部5cが成形されていると共
に継ぎ手部5aの先端と該係止部材5の外周部を連通さ
せる孔5dが穿設された形状になっている。該継ぎ手部
5aが管状弾性体3内に挿入される。
【0027】圧着リング6はアルミニューム合金、銅合
金、軟鋼等の鍛造加工あるいはプレス加工等により亀裂
等を生じることなく所定の形状に加工可能な材料によっ
てチューブ2を係止部材5に流体が漏洩しないように圧
着させる覆い部6aと、係止部材5に引っ張り力が作用
した場合にチューブ2が係止部材5から離脱しないよう
にするため芯線4を係止部材5の挟持部5cとによって
強固に挟持するための覆い部6bが成形されている。
【0028】該圧着リング6を係止部材5に覆う芯線4
を挟んで挿入し、圧着リング6を外力によって内径方向
に変形させ、挟持部5cで係止部材6に密着させること
によって芯線4を強固に挟持すると共に、継ぎ手部5a
における圧着リング6を内径方向に変形させて管状弾性
体3を挟持する。
【0029】膨張規制用部材7は、アルミニューム合
金、銅合金、ステンレス鋼、鋼あるいはポリアミド樹
脂、ポリエステル樹脂等の合成樹脂、合成樹脂強化複合
材等の材料によってリング状に形成され、チューブ2の
外周部に軸方向に移動しないように接着材等によって取
り付けられている。該膨張規制用部材7の個数、設置位
置はチューブ2の径、流体の圧力、収縮量等によって設
定するが、これ等の条件によっては膨張規制用部材7を
省略できることは言うまでもない。
【0030】流体供給用配管8は図3に示されるように
二方弁10(10−1、10−2)、加圧側管路11、
アキュウムレータ12、連結管13、ポンプ14、回収
側管路15、二方弁16(16−1、16−2)がこの
順で連結されていると共に、加圧側管路11の端部と回
収側管路15の端部が絞り弁17によって連通するよう
に連結されている。
【0031】そして、該二方弁10が連結管18と継ぎ
手19によって一方の係止部材5の孔5dに接続され、
二方弁16が連結管20と継ぎ手21によって他方の係
止部材5の孔5dに接続されている。
【0032】該二方弁10、16は管路が開閉されるよ
うになっていると共に、所定の電位を与える(所定の電
圧を印加する)と二方弁10、16間に位置する電気粘
性流体の粘度を変化させる電極の役割を果たすような構
成になっている。
【0033】該流体供給用配管8内には電気粘性流体あ
るいは磁気粘性流体が封入されている。
【0034】電気粘性流体は分散媒に粒子を分散させた
機能性流体であり、電気粘性流体は電極に挟まれた流路
の電極に電位を与えることで電極間の流体の粘性が大き
く瞬間的にかつ可逆的に変化する特徴を有しており、電
位によって流体の流量を容易に制御することができる。
該電気粘性流体としてはシリカや澱粉等の含水微粒子を
絶縁油に分散させた、いわゆるWinslow流体(U
SP2417850号)。含水微粒子にイオン交換樹脂
粒子(特開昭50−92278号公報)やゼオライト粒
子(特開平2−3711号公報)を用いるもの、または
有機半導体粒子(GB2170510号)、表面絶縁化
した導電体粒子(特開昭64−6093号公報)、液晶
ポリマー粒子(Proceedings the 2n
d lnt′l Conf.on ERF 231、1
989)等の非含水粒子を用いるものを使用することが
できる。
【0035】また、磁気粘性流体は磁極に挟まれた流路
の磁極に磁力を作用させることで磁極間の流体の粘性が
変化する特徴を有しており、磁力によって流体の流量を
容易に制御することができる。
【0036】次に、図1のアクチュエータ1におけるチ
ューブ2に膨張規制用部材7が取り付けられていない場
合のアクチュエータ1(1−1、1−2)の動作につい
て図3に基づいて説明する。
【0037】二方弁10を開口の状態にすると共に二方
弁16を閉止の状態にしてポンプ14を作動させと、ポ
ンプ14によって加圧された流体はアキュムレータ12
に所定の圧力で蓄えられ、さらに、アキュムレータ12
から加圧側管路11を経て2方弁10(10−1、10
−2)に送られる。該2方弁16(16−1、16−
2)が閉じられているため、流体は絞り弁17を経て回
収側管路15を通ってポンプ14に戻される。前記の2
方弁10(10−1、10−2)に送られた流体が係止
部材5の孔5dから環状弾性体3内に供給されると、芯
線4が管状弾性体3よりも弾性係数が大きく伸び難いた
め、図1におけるアクチュエータ1−2および図4に示
されるように管状弾性体3は半径方向に膨張すると共に
長手軸方向に収縮する。
【0038】該芯線4は長手軸方向に管状弾性体3と一
体に成形されているため、管状弾性体3の半径方向の膨
張時に芯線4によって、長手軸方向の伸びが規制されて
主に円周方向のみ延伸される。このとき、管状弾性体3
には円周方向の引っ張りのみの力が働き軸方向への圧縮
力は作用しないため、大きく変形させることができる。
該管状弾性体3が略球形となったとき、芯線4の長さに
対する内部の体積が最大となるため、それ以上長手方向
に収縮しない。
【0039】ここで、膨張前の自由長(L1)を100
mmとし、管状弾性体3と一体的に成形された芯線配列
の直径を10mmとしたとき、最も収縮した場合の長さ
(L2)は自由長(L1)の68%である。すなわち、
最大32%のストロークを実現できる。このときの管状
弾性体3の直径(D2)は長さ(L2)とほぼ等しくな
る。
【0040】ここで、本発明のアクチュエータの収縮時
の直径が大きくなるため機器への組み込み時に弊害とな
ることがある。
【0041】そこで、図1、図5〜図8に示されるよう
に半径方向の膨張を規制する膨張規制用部材7を1箇所
ないし複数個所設けると、膨張規制用部材7によって管
状弾性体3は膨張時にくびれを生じる。
【0042】最も収縮した時の管状弾性体3の形状は、
図5に示されるように略球体が膨張規制用部材7で連接
した形状となり、膨張規制用部材7がない場合と最大収
縮率はほぼ同等で、最大直径は包丁規制用部材7の個数
に1加えた数で、膨張規制用部材7がない場合の最大径
を割った値となる。膨張前の自由長(L1)を100m
mとし、管状弾性体3と一体的に成形された芯線配列の
直径を10mmとし、中央部に膨張規制用部材7を設け
た場合、最も収縮した時の長さ(L3)は自由長(L
1)の71%である。すなわち、ストロークはわずかに
約3%少なくなるが、最大直径は約1/2となる。ま
た、管状弾性体3の最も延伸され部分の延伸倍率も小さ
くなるため管状弾性体3を薄く、軽量にでき、小さな圧
力で作動させることができる。
【0043】本発明のアクチュエータ1の収縮力と長さ
の関係を図示すると図9のようになる。自由長(L1)
のとき加圧することによって(F1)の収縮力を発生す
る。最大収縮時の長さ(L2)の時の収縮力は0とな
り、L1、F1点とL2、0点を結ぶ特性曲線は下に凸
のカーブとなる。このカーブは、管状弾性体3の長手軸
方向に複数本の繊維を芯線4として該管状弾性体3と一
体的に成形されているため、該管状弾性体3の円周方向
のみかけの弾性係数と長手軸方向のみかけの弾性係数に
よって変化する。芯線4の弾性係数が管状弾性体3の弾
性係数より100倍以上大きいため、長手方向の見かけ
の弾性係数はほぼ芯線4の弾性係数となり、円周方向の
弾性係数は芯線4が接着されている部分は変形が拘束さ
れるが管状弾性体3の厚さに対して芯線4の太さが十分
小さい場合は、ほぼ管状弾性体3の弾性係数となる。
【0044】ここで前記特性曲線は、管状弾性体3の長
さ、ゴム硬度、厚さ等によって変化させることができ
る。そこで、前記の膨張規制用部材7の位置を変えて、
管状弾性体3の長手軸方向に不等間隔で設ける。管状弾
性体3の厚さ、材質は長手軸方向に均一であるため、前
記の管状弾性体3の長さと厚さの関係が、間隔の異なる
部分の管状弾性体3で異なるため、前記特性曲線は異な
ったものとなり、膨張規制用部材7によって等間隔に分
割する場合と異なった特性曲線を得ることができる。図
7、図8に膨張規制用部材7の位置を変えて管状弾性体
3の長手軸方向に不等間隔で設けた場合の構成を示す。
【0045】アクチュエータ1が必要な長さに収縮した
とき2方弁10を閉じるとアクチュエータ1は収縮した
長さを維持する。アクチュエータ1を弛緩させる場合
は、2方弁16を開口せしめて、内部の流体を排出す
る。流体である電気粘性流体あるいは磁気粘性流体は分
散媒に粒子を分散させた液であり、長時間使用すると粒
子が偏在し流体の機能の特性が変化するという課題は、
前述の両端の係止部材の一方から該流体を流入させて他
方から流出させるようにしているため、流体が往復では
なく循環されるので粒子の偏在が起こるのを防止するこ
とができる。
【0046】流体である電気粘性流体は電極に挟まれた
流路の電極に電位を与えることで電極間の流体の粘性が
変化する特徴を有しており、電位によって流体の流量を
容易に制御することができる。
【0047】本発明のアクチュエータ1は係止部材5の
一方から流体を流入し、他方から流出させる構造である
ため、流体の流量を流入側と流出側でそれぞれ制御する
ことで、アクチュエータの内部の流体圧力を自由に制御
でき、アクチュエータ1の収縮力を制御することができ
る。
【0048】[実施例1]アクチュエータ1は、環状弾性
体3である内径9mm、厚さ3mm長さ120mmのシ
リコーンゴム製チューブに、芯線4である太さ400d
のケブラー糸を長手軸方向に14本一体的に成形し、両
端にケブラー糸およびシリコーンゴムをそれぞれ狭持す
る係止部材5を取り付けた。
【0049】該両端の係止部材5に設けた孔5dに継ぎ
手18に二方弁10、16を接続し、一方の二方弁16
に1KVの電圧をかけて該二方弁16を閉じ、他方から
圧力0.3MPの電気粘性流体を注入したところアクチ
ュエータ1は27mm収縮した。このときのアクチュエ
ータ1の直径は90mmであった。
【0050】該アクチュエータ1に15Kgの錘を吊し
て加圧、減圧を繰り返したところ収縮量は再現性があっ
た。また、加圧時に錘のつけはずしを繰り返した場合も
収縮量は再現性があった。
【0051】[実施例2]実施例1におけるアクチュエー
タ1に膨張規制用部材7となる内径15mmの金属リン
グを40mm間隔で取り付け、前記と同様に電気粘性流
体を注入したところ、25mm収縮し、このときの外径
は37mmであり実施例1と比較して外形は33%であ
った。また、5mm収縮したときの収縮力は184N、
10mm収縮したときの収縮力は113Nであった。
【0052】[実施例3]実施例2のアクチュエータ1の
係止部材5の間隔をそれぞれ30mm、40mm、50
mmとし、前記同様に天気粘性流体を注入したところ、
25mm収縮した。このときの5mm収縮ときの収縮力
は171N、10mm収縮ときの収縮力は110Nであ
り、実施例2と比べ10mm収縮ときの収縮力はほぼ等
しいが、5mm収縮ときの収縮力は7%低下して特性が
変化した。
【0053】[実施例4]実施例1のアクチュエータ1を
図3に示される管路に接続し、繰り返し加圧をおこなっ
たところ、電気粘性流体の粒子の偏在は見られなかっ
た。
【0054】
【発明の効果】本発明のアクチュエータは請求項1に記
載のように管状弾性体の長手軸方向に複数本の繊維を芯
線として該管状弾性体と一体的に成形し、該管状弾性体
の円周方向のみかけの弾性係数よりも長手軸方向のみか
けの弾性係数を大きくした構成にしているため、収縮ス
トロークを大きくすることができると共に、流体圧力と
ストロークの関係の再現性を確実にすることができる。
【0055】請求項2に記載のような管状弾性体に、管
状弾性体の半径方向の膨張を規制するための膨張規制用
部材が少なくとも1箇所設けられた構成にすると、収縮
ときに管状弾性体の径が極端に大きくなるのを防止する
ことができ、機器に対する組み込みが容易に且つ確実に
できる。
【0056】請求項3に記載にような膨張規制用部材
が、管状弾性体の長手軸方向の所定位置に設置された構
成にすると、膨張規制用部材を管状弾性体の長手軸方向
において均等の状態あるいは不均等の状態位置に適宜設
置することができ、収縮ストロークの任意の複数の点に
おける収縮力を任意の値に設計することが可能である。
【0057】請求項4に記載のような係止部材が、管状
弾性体と一体的に成形された芯線に直接連結されている
と共に、管状弾性体と係止部材が、流体がアクチュエー
タの外部に漏洩しないように連結された構成にすると、
アクチュエータの発生推力をできるだけ大きくすること
ができる。
【0058】請求項5に記載にような流体が一方の係止
部材から流入し、他方の係止部材から流出せしめる構成
にすると、流体管路内において分散粒子を偏在させるこ
とができ、流体の特性が変化するのを防止することがで
きる。
【0059】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のアクチュエータの構成の1実施例を示
す概略図である
【図2】図1におけるI−I矢視図である。
【図3】本発明のアクチュエータを流体供給用配管に接
続した状態を示す概略図である。
【図4】膨張規制用部材が装着されていないアクチュエ
ータが収縮した状態を示す概略図である。
【図5】、
【図6】膨張規制用部材が管状弾性体に均等間隔なるよ
うに装着されたアクチュエータが収縮した状態を示す概
略図である。
【図7】、
【図8】膨張規制用部材が管状弾性体に不均等間隔なる
ように装着されたアクチュエータが収縮した状態を示す
概略図である。
【図9】収縮力と長さの関係をグラフとして示した図で
ある。
【符号の説明】
1 アクチュエータ 2 チューブ 3 管状弾性体 4 芯線 5 係止部材 6 圧着リング 7 膨張規制 8 流体供給用配管 10、16、10−1、10−2、10−3、16−
1、16−2、16−3二方弁 11 加圧側管路 12 アキュームレータ 13、18、20 連結管 14 ポンプ 15 回収側管路 17 絞り弁 19、21 継ぎ手

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 両端に係止部材を備えた管状弾性体に流
    体を注入し、弾性体の変形によって係止部材間の距離を
    変化させるアクチュエータにおいて、管状弾性体の長手
    軸方向に複数本の繊維を芯線として該管状弾性体と一体
    的に成形し、該管状弾性体の円周方向のみかけの弾性係
    数よりも長手軸方向のみかけの弾性係数を大きくせしめ
    たことを特徴とするアクチュエータ。
  2. 【請求項2】 管状弾性体に、管状弾性体の半径方向の
    膨張を規制するための膨張規制用部材が少なくとも1箇
    所設けられていることを特徴とする請求項1に記載のア
    クチュエータ。
  3. 【請求項3】 膨張規制用部材が、管状弾性体の長手軸
    方向に所定の位置に設置されていることを特徴とする請
    求項2に記載のアクチュエータ。
  4. 【請求項4】 係止部材が、管状弾性体と一体的に成形
    された芯線に直接連結されていると共に、管状弾性体と
    係止部材が、流体がアクチュエータの外部に漏洩しない
    ように連結されていることを特徴とする請求項1から請
    求項3の内の一つの請求項に記載のアクチュエータ。
  5. 【請求項5】 流体が、一方の係止部材から流入し、
    他方の係止部材から流出せしめるようにしたことを特徴
    とする請求項1から請求項4の内の一つの請求項に記載
    のアクチュエータ。
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