JP2001355213A - 高視認性点字ブロック及びその製造方法 - Google Patents

高視認性点字ブロック及びその製造方法

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JP2001355213A
JP2001355213A JP2000178863A JP2000178863A JP2001355213A JP 2001355213 A JP2001355213 A JP 2001355213A JP 2000178863 A JP2000178863 A JP 2000178863A JP 2000178863 A JP2000178863 A JP 2000178863A JP 2001355213 A JP2001355213 A JP 2001355213A
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Mineichi Nabeshima
峰一 鍋島
Masanori Araki
正則 荒木
Yukio Fukushima
幸生 福島
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KURIYAMA CORP
KURIYAMA KK
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FUJIKON TEC KK
KURIYAMA CORP
KURIYAMA KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 視覚障害者の屋内外での移動を支援し、容易
に点字ブロック表面の情報を認知、識別することが可能
な高視認性点字ブロック及びその製造方法を提供する。 【解決手段】 板状のベース部11の上に所定形状に形
成され情報の伝達を行う複数の突起部12を備えた点字
ブロックにおいて、突起部12の色相、彩度、明度のい
ずれか1以上がベース部11のそれぞれと異なり、突起
部12がベース部11から視覚的に明確に区別できる。
また、点字ブロックの製造方法は、突起部12を形成す
る凹部20が底部22に形成された型枠18を用い、凹
部20に顔料Aを混入したコンクリート材Aを先に充填
し、次に顔料Aと色相、彩度、明度のいずれか1以上が
異なる顔料Bを混入したコンクリート材Bを充填する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、視覚障害者(例え
ば、全盲者、弱視者等)の屋内外での移動のための、認
知、識別機能を備えた高視認性点字ブロック及びその製
造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、視覚障害者(例えば、全盲者、極
度の遠視、近視、乱視等の弱視者等)の歩行を誘導する
手段として、駅構内、公共の建物の通路、又は交差点の
歩道等には、点字ブロックが敷設されている。図6
(a)、(b)に示すように、この点字ブロック50、
51は、それぞれ通常のコンクリート(例えばモルタル
等)からなり、板状のベース部52、53と、この板状
のベース部52、53の上に所定形状に形成され情報の
伝達を行う複数の突起部54、55とをそれぞれ備えて
いる。点字ブロック50、51の突起部54、55の形
状(情報)、個数は敷設箇所によって異なり、例えば導
線上に敷設する点字ブロック50の突起部54は、平面
視して進行方向に長い形状を呈し(図6(a)参照)、
停止位置に敷設する点字ブロック51の突起部55は、
平面視して円形状を呈している(図6(b)参照)。ま
た、点字ブロックには、表面が平らになった通常のタイ
ルの上面に接着剤によって、樹脂製の凸状の点字鋲を貼
着したもの(図示しない)や、タイルに装着孔を形成
し、その装着孔に金属製又はゴム製等の凸状の点字鋲を
嵌め込んだもの(図示しない)もある。これにより、全
盲者が歩行する場合には、ベース部52、53の上に形
成された突起部54、55の形状を足裏、又はステッキ
で感知し、進行方向及び停止位置を区別、確認してい
る。また弱視者が歩行する場合は、ベース部52、53
の上に形成された突起部54、55の形状を足裏で確認
するだけでなく、突起部54、55の形状を視覚的にも
区別し、進行方向及び停止位置を区別、確認している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た点字ブロックには以下の問題がある。ベース部52、
53と突起部54、55の色が同じ(例えば、弱視者が
確認しやすいように黄色を使用する)場合、暗い場所に
点字ブロック50、51が敷設されていると、ベース部
52、53に対して突起部54、55の情報を視覚的に
確認しづらくなる。また、周囲の景観を考慮して、ベー
ス部52、53の色を舗装面やレンガの色と同様にする
場合、点字ブロック50、51はベース部52、53と
突起部54、55とが一体化して製造されているため、
突起部54、55のみの色を変化させることは行わない
ので、突起部54、55の情報を視覚的に確認しづら
い。上記の場合、弱視者は情報の伝達を行う突起部5
4、55を視覚的に確認しづらくなるため、弱視者も全
盲者と同様、ベース部52、53の上に形成された突起
部54、55の形状を足裏等で感知しなければ、突起部
54、55の情報を確認できない。そして、点字鋲をタ
イルに粘着したり、タイルに嵌め込んだ点字ブロックを
使用した場合、点字鋲に対する外力の加わり方や使用環
境等により、点字鋲がタイルから外れる可能性がある。
これにより、視覚障害者に対して、危険であるという注
意信号を送ることができなくなるため、非常に危険であ
った。本発明はかかる事情に鑑みてなされたもので、視
覚障害者の屋内外での移動を支援し、容易に点字ブロッ
ク表面の情報を認知、識別することが可能な高視認性点
字ブロック及びその製造方法を提供することを目的とす
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】前記目的に沿う本発明に
係る高視認性点字ブロックは、板状のベース部の上に所
定形状に形成され情報の伝達を行う複数の突起部を備え
た点字ブロックにおいて、突起部の色相、彩度、明度の
いずれか1以上がベース部のそれぞれと異なり、突起部
がベース部から視覚的に明確に区別できる。これによ
り、点字ブロックの敷設場所(例えば、暗い場所)に大
きく影響されることなく、複数の突起部の情報を確認す
ることが可能となる。
【0005】前記目的に沿う本発明に係る高視認性点字
ブロックの製造方法は、板状のベース部の上に所定形状
に形成され情報の伝達を行う複数の突起部を備えた点字
ブロックの製造方法であって、突起部を形成する凹部が
底部に形成された型枠を用い、凹部に顔料Aを混入した
コンクリート材Aを先に充填し、次に顔料Aと色相、彩
度、明度のいずれか1以上が異なる顔料Bを混入したコ
ンクリート材Bを充填して、突起部がベース部から視覚
的に明確に区別できる点字ブロックを製造する。これに
より、従来、突起部とベース部の色相、彩度、明度が同
じであった点字ブロックを、突起部の色相、彩度、明度
のいずれか1以上がベース部のそれぞれと異なる点字ブ
ロックを製造することが可能となる。ここで、本発明に
係る高視認性点字ブロックの製造方法において、コンク
リート材A及びコンクリート材Bの主材料が、強度を有
する不飽和ポリエステル樹脂を主体とするレジンコンク
リートからなることが好ましい。これにより、良好な強
度を有し、しかも耐薬品特性も良好な点字ブロックを製
造することが可能となる。
【0006】
【発明の実施の形態】続いて、添付した図面を参照しつ
つ、本発明を具体化した実施の形態につき説明し、本発
明の理解に供する。ここに、図1(a)、(b)はそれ
ぞれ本発明の第1の実施の形態に係る高視認性点字ブロ
ックの平面図、側面図、図2(a)、(b)はそれぞれ
本発明の第2の実施の形態に係る高視認性点字ブロック
の平面図、側面図、図3(a)、(b)はそれぞれ本発
明の一実施の形態に係る高視認性点字ブロックの製造方
法に適用される型枠の側断面図、図4(a)、(b)は
それぞれ第1の実施の形態の変形例に係る高視認性点字
ブロックの平面図、図5は第2の実施の形態の変形例に
係る高視認性点字ブロックの平面図である。
【0007】まず、本発明の第1の実施の形態に係る高
視認性点字ブロック10について説明する。図1
(a)、(b)に示すように、本発明の第1の実施の形
態に係る高視認性点字ブロック10は、板状のベース部
11の上に所定形状に形成され情報の伝達を行う複数の
突起部(この実施の形態では4個)12を備えた点字ブ
ロックである。この高視認性点字ブロック10は、突起
部12の色相、彩度、明度のいずれか1以上がベース部
11のそれぞれと異なり、突起部12がベース部11か
ら視覚的に明確に区別できるものである。この突起部1
2は、平面視して、進行方向に長い長方形の両短辺部に
半円をそれぞれ備えた形状であり、突起部12の情報は
進行方向を意味するものである。以下詳しく説明する。
【0008】ベース部11は、幅Xが例えば200〜5
00mm程度、長さYが例えば200〜500mm程
度、厚みZが例えば10〜60mm程度となっている。
また、このベース部11の上部の周辺部13は、高視認
性点字ブロック10の持ち運び等の作業性を考慮して、
1〜3mm程度面取りすることが好ましい。ここで、高
視認性点字ブロック10に、強度を有する不飽和ポリエ
ステル樹脂を主体とするレジンコンクリートを使用する
ことで、従来のものと比較し、ベース部11の厚みZを
薄くすることが可能となる。従って、屋内や、駅構内に
使用する場合に必要となる薄い厚みを有する高視認性点
字ブロック10を提供することが可能となる。
【0009】突起部12は、ベース部11の上に形成さ
れ、高さEが例えば3〜8mm程度で、幅Fが例えば3
0〜40mm程度、長さGが例えば幅Fの2〜7倍程度
となっている。この突起部12は、ベース部11の幅方
向に複数(この実施の形態では4列)配置され、それぞ
れの突起部12は、ベース部11の上に幅方向に、それ
ぞれ等間隔に配置されている。これにより、視覚障害者
は、突起部12の情報を認知、識別し、進行方向に進行
することが可能となる。ここで、突起部12は、ベース
部11の上からベース部11の上方にかけて、幅及び長
さが短くなるように、突起部12の周辺部14を削って
いる。従って、突起部12の周辺部14に、足等を引っ
掛ける恐れが無く、しかも周辺部14が欠ける可能性も
低減できる。
【0010】続いて、本発明の第2の実施の形態に係る
高視認性点字ブロック15について説明するが、変更箇
所以外の部材は、第1の実施の形態に係る高視認性点字
ブロック10で使用したものと同じであるため、同一部
材には同一の番号を付し、説明を省略する。図2
(a)、(b)に示すように、本発明の第2の実施の形
態に係る高視認性点字ブロック15は、板状のベース部
11の上に所定形状に形成され情報の伝達を行う複数の
突起部(この実施の形態では36個)16を備えた点字
ブロックである。この高視認性点字ブロック15は、突
起部16の色相、彩度、明度のいずれか1以上がベース
部11のそれぞれと異なり、突起部16がベース部11
から視覚的に明確に区別できるものである。突起部16
は平面視して円形であり、突起部16の情報は停止を意
味するものである。以下詳しく説明する。
【0011】突起部16は、ベース部11の上に形成さ
れ、高さMが例えば3〜8mm程度で、直径Dが例えば
30〜40mm程度となっている。この複数の突起部1
6は、幅及び長さ方向に6列6行に配置され、ベース部
11の上にそれぞれ整列した状態で配置されている。こ
れにより、視覚障害者は、突起部16の情報を認知、識
別し、停止することが可能となる。ここで、突起部16
の周辺部17は、ベース部11の上からベース部11の
上方にかけて、縮径する形状となっている。従って、突
起部16の周辺部17に、足等を引っ掛ける恐れが無
く、しかも周辺部17が欠ける可能性も低減できる。
【0012】図3(a)、(b)に示すように、前記高
視認性点字ブロック10、15の製造方法に適用される
型枠18、19は、それぞれ型枠材の一例である鋼材か
らなり、突起部12、16を形成する凹部20、21が
底部22、23にそれぞれ形成されている。なお、型枠
18は、導線上に敷設する高視認性点字ブロック10の
製造に使用し、型枠19は、停止位置に敷設する高視認
性点字ブロック15の製造にそれぞれ使用されるもので
ある。以下、詳しく説明する。型枠18、19は、それ
ぞれ製造する高視認性点字ブロック10、15の大きさ
に対応した空間部24、25を有し、この空間部24、
25の幅Wは例えば200〜500mm程度、長さ(図
示しない)は例えば200〜500mm程度、高さHは
例えば10〜60mm程度となっている。底部22、2
3に対して実質的に垂直に設けられた側壁部26、27
の厚みTは、製造時に高視認性点字ブロック10、15
の寸法や形状に大きく影響を及ぼさない程度の強度を有
することができればよく、例えば5〜20mm程度とし
ている。また、型枠18、19の底部22、23にそれ
ぞれ形成される複数の凹部20、21の大きさや個数
は、高視認性点字ブロック10、15の複数の突起部1
2、16の大きさや個数に対応する。
【0013】次に、本発明の一実施の形態に係る高視認
性点字ブロックの製造方法について説明するが、高視認
性点字ブロックの製造方法で使用する型枠18、19
は、凹部の形状がそれぞれ異なるものの、使用方法は同
じであるため、以降型枠18を使用した場合についての
み説明する。本発明の一実施の形態に係る高視認性点字
ブロックの製造方法は、板状のベース部11の上に所定
形状に形成され情報の伝達を行う複数の突起部12を備
えた点字ブロックの製造方法である。まず、高視認性点
字ブロック10の製造には、図3(a)に示すような、
突起部12を形成する凹部20が底部22に形成された
型枠18を用いる。この型枠18の内壁に離型剤を塗布
した後、型枠18の凹部20に顔料Aを混入したコンク
リート材Aを先に充填する。このコンクリート材Aの主
材料は、強度を有する不飽和ポリエステル樹脂を主体と
するレジンコンクリートからなることが好ましい。
【0014】このレジンコンクリートは、不飽和ポリエ
ステル樹脂を主体とし、これに硬化剤、炭カル(炭酸カ
ルシウム粉末製品の総称)、寒水石(結晶質石灰岩)を
混合したものである。このように、このレジンコンクリ
ートに、不飽和ポリエステル樹脂を使用することで、セ
メントコンクリートに比べると多くの優れた点を有する
ことが可能となる。ここで、レジンコンクリートとセメ
ントコンクリートとの機械的強度特性及び耐薬品特性の
比較結果を表1、表2にそれぞれ示す。
【0015】
【表1】
【0016】
【表2】
【0017】表1から明らかなように、機械的強度特性
に挙げた強度の中で、セメントコンクリートに対してレ
ジンコンクリートは、特に引張強度と曲げ強度が大き
く、セメントコンクリートの数倍の強度を有することが
分かる。従って、レジンコンクリートを曲げ部材に使用
することが有効である。また、表2から明らかなよう
に、セメントコンクリートに対してレジンコンクリート
は、耐薬品特性に優れており、特に耐酸性は高く、耐腐
食性を向上させる性能を有していることが分かる。な
お、表2中の評価の◎は耐薬品特性が特に優れている
(優)、○は良好(良)、△は使用しても差し支えない
(可)、×は使用に適さない(不可)ことをそれぞれ意
味している。そして、セメントコンクリートに対してレ
ジンコンクリートは、耐摩耗性が大きく、しかも結合材
の使用量を少なくでき、圧縮強度も高い。更に、レジン
コンクリートは不透水性で、凍結融解による強度劣化の
影響を受けない。
【0018】また、顔料Aとしては、弱視者が確認しや
すいように黄色を使用することが好ましい。この黄色の
顔料としては、(1)黄鉛(クロム黄)PbCrO4
(2)亜鉛黄ZnCrO4 、(3)カドミウム黄CdS
(カドミウムイエローとも言う)、(4)アンチモン黄
(ネープルス黄)Pb(SbO32 、(5)黄土Fe
23 ・xAl23 ・ySiO2 、(6)黄色酸化鉄
Fe23 ・nH2 O(マース黄、フェリット黄とも言
う)等があげられる。このような前記した顔料Aを混入
したコンクリート材Aを凹部20に充填した後、コンク
リート材A内に空隙が発生しないよう、型枠18に横方
向の振動を与え、コンクリート材Aが固化するまで一定
時間放置する。
【0019】次に前記顔料Aと色相、彩度、明度のいず
れか1以上が異なる顔料Bを混入したコンクリート材B
を型枠18に充填する。ここで使用するコンクリート材
Bの主材料は、前記した強度を有する不飽和ポリエステ
ル樹脂を主体とするレジンコンクリートからなることが
好ましい。また、顔料Bとしては、前記した顔料Aと色
相、彩度、明度のいずれか1以上が異なるものである。
ここで、色相、彩度、明度について詳しく説明する。色
とは、視覚のうち、光波のスペクトル組成の差異によっ
て区別される感覚のことである。従って、光の波長だけ
では定まらず、一般に上記した色相、彩度及び明度の三
要素によって規定される。
【0020】なお、色相とは、その色と同じ色感を起こ
すスペクトル単色光の波長で表わされるものである。ま
た、彩度とは、色の鮮やかさの程度を示すものであり、
それぞれの色について、白、灰、黒色の混ざっている度
合いで変化する。従って、これらが混ざらないほど、そ
の色は鮮やかになる。そして、明度とは、色の明るさを
表わす度合いを示し、眼に感じる光の強弱を示すもので
ある。従って、突起部12がベース部11から視覚的に
明確に区別できるよう、前記した顔料Aに使用した黄色
の顔料に、亜鉛華(亜鉛白)、リトポン、チタン白等の
白色顔料や、炭素の黒鉛型微結晶の集まりである黒色顔
料、そして弁柄、鉛丹等の赤色顔料等を混ぜることで、
色相、彩度、明度のいずれか1以上が異なる顔料Bを製
造する。なお、ここでは、周囲の景観等を考慮して、ベ
ース部11の顔料Bに青色顔料や、緑色顔料、そして紫
色顔料を使用することも可能である。このように、型枠
18に充填したコンクリート材Bが固化した後、型枠1
8から高視認性点字ブロック10を離型する。
【0021】前記実施の形態においては、顔料A及び顔
料Bに無機顔料を使用した場合について示したが、有機
顔料(レーキと不溶性色素とがある)を使用することも
可能である。前記実施の形態においては、突起部に黄色
の顔料を使用した場合について示したが、突起部の色
相、彩度、明度のいずれか1以上がベース部のそれぞれ
と異なるのであれば、黄色の顔料に、白色顔料や黒色顔
料等を混ぜることも可能である。また、前記実施の形態
においては、突起部の上面を粗面とすることで、滑りに
くく、しかも歩きやすくすることも可能である。そし
て、前記実施の形態ではベース部が正方形となった場合
について示したが、必要に応じて長方形とすることも可
能である。更に、前記第1、第2の実施の形態において
は、突起部の個数がそれぞれ4個と36個の場合につい
て示したが、各自治体等の基準に沿って、突起部の個数
は任意設定することが可能である。
【0022】ここで、本発明の第1、第2の実施の形態
に係る高視認性点字ブロックの変形例について説明する
が、変更箇所以外の部材は、第1の実施の形態に係る高
視認性点字ブロック10で使用したものと同じであるた
め、同一部材には同一の番号を付し、説明を省略する。
図4(a)に示すように、本発明の第1の実施の形態の
変形例に係る高視認性点字ブロック28は、高視認性点
字ブロック10の突起部12の長さGを約半分程度とし
た突起部29を、ベース部11の上に形成させたもので
ある。また、図4(b)に示すように、本発明の第1の
実施の形態の変形例に係る高視認性点字ブロック30の
突起部31は、高視認性点字ブロック10の突起部12
の長さGを約1/3程度としている。ここで、突起部3
1は、ベース部11の幅方向に5列に配置され、隣合う
突起部31は、互い違いになるように配置されている。
そして、突起部32は、突起部31を長さ方向に半分に
したものであり、ベース部11の進行方向の両端部にそ
れぞれ配置されている。なお、突起部29、31、32
は、ベース部11の上からベース部11の上方にかけ
て、幅及び長さが短くなるように、突起部29、31、
32の周辺部14をそれぞれ削っている。従って、突起
部29、31、32の周辺部14に、足等を引っ掛ける
恐れが無く、しかも周辺部14が欠ける可能性も低減で
きる。
【0023】図5に示すように、本発明の第2の実施の
形態の変形例に係る高視認性点字ブロック33は、高視
認性点字ブロック15のベース部11の上に形成した突
起部16を、ベース部11の幅方向に6列に配置し、隣
合う突起部16は互い違いになるように配置されてい
る。ここで、突起部16の周辺部17は、ベース部11
の上からベース部11の上方にかけて、縮径する形状と
なっている。従って、突起部16の周辺部17に、足等
を引っ掛ける恐れが無く、しかも周辺部17が欠ける可
能性も低減できる。
【0024】前記実施の形態においては、突起部の所定
形状として、進行方向に長い長方形の両短辺部に半円を
それぞれ備えた形状、及び円形の形状についてそれぞれ
示した。しかし、進行方向及び停止が確認できるのであ
れば、突起部の所定形状を他の形状とすることも可能で
ある。以上、本発明を、実施の形態を参照して説明して
きたが、本発明は何ら上記した実施の形態に記載の構成
に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載され
ている事項の範囲内で考えられるその他の実施の形態や
変形例も含むものである。例えば、前記実施の形態にお
いては、コンクリート材A及びコンクリート材Bの主材
料が、強度を有する不飽和ポリエステル樹脂を主体とす
るレジンコンクリートからなる場合について示した。し
かし、高視認性点字ブロックの敷設場所や、使用条件等
を考慮し、コンクリート材Bにセメントコンクリートを
使用することも可能である。
【0025】
【発明の効果】請求項1記載の高視認性点字ブロックに
おいては、点字ブロックの敷設場所に大きく影響される
ことなく、複数の突起部の情報を確認することが可能と
なる。これにより、現状敷設品より良好な視認性が得ら
れるため、視覚障害者、中でも弱視者の安全性の観点か
ら効果を期待できる。また、高視認性点字ブロックを長
期間使用することで、突起部の摩耗が進行したとして
も、突起部がベース部の上に僅かでも存在する限り、突
起部の情報を視覚的に確認できる。従って、視覚障害者
の屋内外での移動を支援し、容易に点字ブロック表面の
情報を認知、識別することが可能な高視認性点字ブロッ
クを提供することが可能となる。
【0026】請求項2及び3記載の高視認性点字ブロッ
クの製造方法においては、従来、突起部とベース部の色
相、彩度、明度が同じであった点字ブロックを、突起部
の色相、彩度、明度のいずれか1以上がベース部のそれ
ぞれと異なる点字ブロックを製造することが可能とな
る。これにより、現状敷設品より良好な視認性が得られ
る点字ブロックを製造できるため、視覚障害者、中でも
弱視者の安全性の観点から効果を期待できる。また、突
起部とベース部とを一体的に成形するため、突起部の部
分剥離が発生しにくく、しかも突起部がベース部の上に
僅かでも存在する間は、常に突起部の情報を視覚的に確
認することが可能な点字ブロックを製造できる。従っ
て、視覚障害者の屋内外での移動を支援し、容易に点字
ブロック表面の情報を認知、識別することが可能な高視
認性点字ブロックの製造方法を提供することが可能とな
る。特に、請求項3記載の高視認性点字ブロックの製造
方法においては、良好な強度を有し、しかも耐薬品特性
も良好な点字ブロックを製造することが可能となる。こ
れにより、レジンコンクリート以外の材質、例えばセメ
ントコンクリート、磁器タイル、自然石等と比較して、
弱視者対応、景観対応に関する巾広い着色が容易とな
る。また、人の歩行による突起部の摩耗や、酸性雨によ
る腐食にも耐え得る点字ブロックを製造できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)、(b)はそれぞれ本発明の第1の実施
の形態に係る高視認性点字ブロックの平面図、側面図で
ある。
【図2】(a)、(b)はそれぞれ本発明の第2の実施
の形態に係る高視認性点字ブロックの平面図、側面図で
ある。
【図3】(a)、(b)はそれぞれ本発明の一実施の形
態に係る高視認性点字ブロックの製造方法に適用される
型枠の側断面図である。
【図4】(a)、(b)はそれぞれ第1の実施の形態の
変形例に係る高視認性点字ブロックの平面図である。
【図5】第2の実施の形態の変形例に係る高視認性点字
ブロックの平面図である。
【図6】(a)、(b)はそれぞれ、従来例に係る点字
ブロックの平面図である。
【符号の説明】
10:高視認性点字ブロック、11:ベース部、12:
突起部、13:周辺部、14:周辺部、15:高視認性
点字ブロック、16:突起部、17:周辺部、18:型
枠、19:型枠、20:凹部、21:凹部、22:底
部、23:底部、24:空間部、25:空間部、26:
側壁部、27:側壁部、28:高視認性点字ブロック、
29:突起部、30:高視認性点字ブロック、31:突
起部、32:突起部、33:高視認性点字ブロック
フロントページの続き (72)発明者 荒木 正則 福岡県福岡市博多区上牟田3丁目3番24号 クリヤマ株式会社内 (72)発明者 福島 幸生 福岡県福岡市博多区上牟田3丁目3番24号 クリヤマ株式会社内 Fターム(参考) 2D064 AA04 AA22 BA00 CA03 CA06 DA08 EA03 EA12 JA01

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 板状のベース部の上に所定形状に形成さ
    れ情報の伝達を行う複数の突起部を備えた点字ブロック
    において、前記突起部の色相、彩度、明度のいずれか1
    以上が前記ベース部のそれぞれと異なり、前記突起部が
    前記ベース部から視覚的に明確に区別できることを特徴
    とする高視認性点字ブロック。
  2. 【請求項2】 板状のベース部の上に所定形状に形成さ
    れ情報の伝達を行う複数の突起部を備えた点字ブロック
    の製造方法であって、前記突起部を形成する凹部が底部
    に形成された型枠を用い、前記凹部に顔料Aを混入した
    コンクリート材Aを先に充填し、次に前記顔料Aと色
    相、彩度、明度のいずれか1以上が異なる顔料Bを混入
    したコンクリート材Bを充填して、前記突起部が前記ベ
    ース部から視覚的に明確に区別できる点字ブロックを製
    造することを特徴とする高視認性点字ブロックの製造方
    法。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の高視認性点字ブロックの
    製造方法において、前記コンクリート材A及びコンクリ
    ート材Bの主材料が、強度を有する不飽和ポリエステル
    樹脂を主体とするレジンコンクリートからなることを特
    徴とする高視認性点字ブロックの製造方法。
JP2000178863A 2000-06-14 2000-06-14 高視認性点字ブロック及びその製造方法 Withdrawn JP2001355213A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
ITRM20090529A1 (it) * 2009-10-13 2010-01-12 Pinto Salvatore Comenale Sistema di segnaletica orizzontale a rilievo per disabili della vista composta con indicatori intuitivi, ergonomici, pulibili e integrati con rfid (iepi)
JP5283029B1 (ja) * 2012-12-28 2013-09-04 草竹コンクリート工業株式会社 視覚障害者用誘導板の保護マット

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