JP2007186967A - 蓄光性又は蛍光性模様を施した積層材及び壁床材 - Google Patents

蓄光性又は蛍光性模様を施した積層材及び壁床材 Download PDF

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Abstract

【課題】 避難誘導標識等の蓄光性又は蛍光性模様を施した積層材及び壁床材において、蓄光性又は蛍光性模様の輝度が向上し、施工作業が容易であって、特に作業性と経済性に優れる。
【解決手段】 板状ガラス層22、化粧層21及び発泡ガラス層23をこの順序に積層した積層材において、前記板状ガラス層は高透過率板状ガラスからなり、前記板状ガラス層の片面に蓄光性又は蛍光性模様を施した化粧層を形成し、該化粧層面側に発泡ガラス層を積層した積層材2’。前記積層材等を適宜大きさに形成した化粧板2を、模様を視認可能な状態にして凹状溝31に埋め込み、或いは一体成形によって基板に固着してなる壁床材1。
【選択図】図1

Description

本発明は、避難誘導標識等の蓄光性又は蛍光性の模様を施した積層材及び壁床材に関する。
従来、凹溝内に蓄光剤と金属酸化物ガラス膜を施した蓄光壁床材が提案されている(特許文献1)。かかる蓄光壁床材は、従来の壁床材表面に蓄光剤や蛍光剤を形成するものに比べて、摩耗性・剥離性に強く、光触媒機能により蓄光剤表面の耐汚染性に優れるものであるが、溝部内に目詰まりした異物やゴミが堆積・固着すると、蓄光剤の輝度が大幅に低下する問題があった。一方、特許文献2記載の板状ガラス層と、蓄光性・蛍光性物質、着色剤を含む化粧剤層と、発泡ガラス材層とを溶着してなる積層発泡ガラスについては、耐久性に優れ、避難誘導標識等における蓄光性の輝度の点で、従来のJIS規格(安全表示板)に定められている規格には充分に適合するものであるが、近年、地震や火災に対する安全性の要望が高まるにつれて、業界からは、より蓄光性の輝度の高い避難誘導用壁床材を求める要請が強かった。しかし、現行の避難誘導用壁床材は、蓄光性の輝度に関して業界の求める要望を充分に満足しているとは言えない点で問題があった。
また、蓄光性模様を施した積層材を用いて避難誘導標識板となし、建物の床面や歩道に敷設する場合には、従来は、石材乃至人造石材等からなるタイル状もしくはブロック状の基板の一部を、前記の避難誘導標識板が嵌合する大きさに切り欠いて、その切り欠き部に前記避難誘導標識板を埋め込み、避難誘導標識板の周囲を合成樹脂系の目地材で固定して施工していた。このような現場施工は困難を伴うばかりでなく、この場合、前記蓄光性模様を施した積層材の端部における防水性及び強度が不十分であり、該積層材を直方体状に形成して、ステンレススチール製枠24にはめ込んで周縁を合成樹脂系のシーリング材でシールして避難誘導標識板を形成する必要があった(図2b参照)。
特開2003−138721号公報 特開2005−119931号公報
本願発明者は、鋭意研究した結果、通常の透明板状ガラスに代えて、高透過率板状ガラスを使用することによって、蓄光乃至蛍光にかかわる波長域の光の透過が特に増大し、輝度が著しく向上することを知見して本発明に想到したものであって、本発明は、前記の問題点を解消するために、前記高透過率板状ガラスを使用することによって蓄光性の輝度を高めた積層材を提供することを目的とする。更に、蓄光性又は蛍光性模様を施した化粧板(積層材)の端部における防水性及び強度が容易に確保でき、現場での施工性が著しく向上する、蓄光性又は蛍光性模様を施した化粧板が一体化された壁床材を提供することを目的とする。
前記の課題を解決するために、本発明は、板状ガラス層、化粧層及び発泡ガラス層をこの順序に積層した積層材において、前記板状ガラス層は高透過率板状ガラスからなり、前記板状ガラス層の片面に蓄光性又は蛍光性模様を施した化粧層を形成し、該化粧層面側に発泡ガラス層を積層してなる積層材とする(請求項1)。
また、前記の課題を解決するために、本発明は、床面や壁面、歩道等に貼設されるタイル状又はブロック状の壁床材であって、所望の成形用型にモルタル又はモルタルに種石を混合したモルタル混和物の何れか又は両方を充填し、蓄光性又は蛍光性模様を施した化粧板を、前記模様を視認可能な状態にして前記充填物に埋め込み、基板となる前記充填物が硬化した後に成形用型を取り外し、該基板に前記化粧板が固着してなることを特徴とする壁床材とする(請求項2)。
また、前記の課題を解決するために、本発明は、床面や壁面、歩道等に貼設されるタイル状又はブロック状の壁床材であって、石材、人造石材又はコンクリート材等からなる基板に凹状溝を形成し、蓄光性又は蛍光性模様を施した化粧板を、前記模様を視認可能な状態にして前記凹状溝に埋め込み、基板に固着してなることを特徴とする壁床材とする(請求項3)。
また、前記の課題を解決するために、本発明は、前記の壁床材において、前記の壁床材において、前記化粧板が前記の積層材を適宜の形状乃至大きさに形成したものからなることを特徴とする壁床材とすることが好ましい(請求項4)。
本発明の積層材及び壁床材は、前記のように構成することにより、通常の透明板状ガラスを使用した従来の壁床材に比較して格段に輝度が向上し、高輝度の避難誘導用壁床材を求める業界の要望に対して充分に応えることがことができる。また、蓄光性又は蛍光性模様を施した化粧板を前記模様が視認可能な状態で前記基板に埋め込んだ壁床材は、施工が簡単で極めて作業効率が向上する効果に優れている。更に、従来の化粧板のようにステンレススチール製の枠に固定しなくても強度並びに防水性を保持するので経済性に優れた効果を奏する。
本発明を実施するための最良の形態について、以下図に基づいて詳細に説明する。しかし、本発明は、かかる実施の形態に限定されるものではない。 図1は、本発明の第1実施形態に係る床材及び積層材を示す説明図である。図1(a)は、化粧板2を示し、図1(b)は、基板3を示し、図1(c)は、前記基板3の凹状溝31に化粧板2を埋め込んだ床材1を示す。図2(a)は、図1(c)におけるA−A線断面図である。本発明の第1実施形態に係る床材及び積層材は、請求項1、3及び4の発明を含むものである。
図1(a)において、化粧板2は、図2(a)に示すように、高透過率板状ガラスからなる板状ガラス層22の片面に避難誘導標識等の蓄光性又は蛍光性模様21aを施した化粧層21を形成し、該化粧層面側に発泡ガラス層23を積層した積層材2’を基板3の凹状溝31に嵌合する大きさに形成したものからなる。ここで、蓄光性又は蛍光性模様とは、蓄光性物質乃至蛍光性物質を含む塗料やインキ等で描かれた模様の他に、蓄光性物質乃至蛍光性物質を含有する模様を広く包含するものである。
本願発明の積層材2’は、板状ガラス層22に高透過率板状ガラスを使用することが主たる特徴であり、特許文献2に記載の積層発泡ガラスとほぼ同様の製造方法で製造される。本発明の実施形態に使用する蓄光性物質は、何らかのエネルギーで刺激を受け、吸引したエネルギーを可視光線又はそれに近い波長の紫外線、赤外線などの光として放出し、刺激停止後も持続してこの現象を呈する性質を有する物質を言い、例えば、硫化亜鉛と硫化カドミウムの結晶に少量の銅を付活剤として加えたものは、その組成によって黄〜赤色を発光し、硫化亜鉛に少量の銅を付活剤として加えたものは、緑色の発光を呈し、これらの蓄光顔料を展色剤とともに混合して得られる蓄光性塗料等を広く含むものである。
また、蛍光性物質は、ある物質が光の照射を受け、他の波長の光を発するときに生ずる光学効果、即ち紫外線が液体、固体に当たったときに可視光線としての蛍光を発する物質であって、主として、カルシウム、バリウム、マグネシウム、カドミウム等の酸化物、硫化物、珪酸塩、リン酸塩、タングステン酸塩等を主成分とし、蛍光を発し、溶媒に不溶又は難溶性の蛍光顔料として、展色剤(vehicle)とともに混合して得られる蛍光性塗料、夜光性塗料或いは水溶性の蛍光性染料等をも広く含むものである。また、蛍光性物質の中には有機系と無機系のものがあり、無機系物質の中には紫外線照射を停止した後でも蛍光を発する所謂蓄光性を有するものがあり、このような物質も社会通念上の蛍光性物質であり、本願発明の範囲に含まれるものとする。
本願発明の積層材2’を構成する板状ガラス層22には、高透過率板状ガラスが使用される。ここで、高透過率板状ガラスは、蓄光性の輝度を向上する効果を阻害しない限りにおいて限定されるものではないが、通常、板厚10mmにおいて可視光透過率が88.5%以上の板ガラスを言うものとする。また、蓄光性物質の特性から、板厚10mmにおいて紫外線透過率が58%以上であるのがより好ましく、紫外線透過率が70%以上であるのがさらに好ましい。因みに、通常のフロートガラスと高透過率板状ガラスの可視光透過率を比較すると、通常のフロートガラスで前記高透過率板状ガラスと同等の透過率を呈する板厚は5mm以下となる。本発明における高透過率板状ガラスは特に限定されるものではないが、例えば、旭硝子株式会社製の高透過・高透明ガラス「クラリティア」(登録商標)ガラス(以下「クラリティアガラス」と称する)が好ましい。クラリティアガラスはガラス成分の中の鉄分の含有量を極めて少なくしたガラスであって、通常のフロートガラス特有の青味を低減し、色味がほとんどなく、鮮明で且つ明るく感じられ、透過する色の再現性も良い。同社の「旭硝子板ガラス建材総合カタログ 商品編(2003年12月発行)」によれば、通常のフロートガラスに比較すると、板厚10mmの場合で、可視光透過率が86.7%から91.3%に約5.3%向上しているのに対して、紫外線透過率は、53.5%から78.6%と約46.9%向上している。なお、上記の可視光透過率は、JIS R3106に基づくものであり、紫外線透過率は、ISO 9050に基づくものである。
即ち、前述のとおり、蓄光性物質や蛍光性物質は、紫外線が当たったときに可視光線としての蛍光を発するので、フロートガラスの場合は、外部からの紫外線はガラスを通過するときにガラスに吸収されて蓄光性物質に届く紫外線の量が減少するのに対して、前記高透過率板状ガラスは、紫外線透過率が高いためにガラスに吸収され難く蓄光性物質への紫外線照射率が増大し、その分、可視光線としての蛍光の発生量が増大する。加えて、蛍光は紫外線に近い波長領域の光であり、前記高透過率板状ガラスを使用することによって、紫外線領域に近い可視光である蛍光の透過率も増大し、前記の相乗効果により輝度が向上することとなる。
次に、本発明の第1実施形態にかかる床材1は、図1に示すように、床面や歩道に貼設されるタイル状もしくはブロック状の床材であって、石材、人造石材乃至コンクリート材等からなる基板3に凹状溝31を形成し、避難誘導標識等の蓄光性又は蛍光性模様21aを施した化粧板2を、前記模様21aが視認可能な状態で前記凹状溝31に埋め込んで、係る化粧板2と基板3との空隙にシール材4を充填して化粧板2を基板3に固着したものからなる。
前記基板3は、特に素材を限定するものではないが、石材やコンクリート材、テラゾーと称する人造石材等からなるタイル状もしくはブロック状の床材であって、化粧板2を埋め込む凹状溝31を形成したものからなる。一方の化粧板2は、前記の積層材2’以外に、タイル、ブロック、コンクリート、テラゾー、セラミック等の板状体に避難誘導標識等の蓄光性又は蛍光性模様21aを施したものでもよい。避難誘導標識等の模様21aとしては、例えば、避難誘導標識として、ISO登録がなされ、国際標準規格となっているピトグラム(人文字)や矢印記号などの図記号がある。これらの図記号は、通常、安全を示す色として緑色が使用されるので、適宜、顔料を調合して調色することが好ましい。また、本発明において、模様とは、図1(a)に示す模様21aのみでなく、無地模様21bも含み、また、これらの模様21aないし無地模様21bの何れかに蓄光乃至蛍光物質が含まれているか又は無地のみであって全体として蓄光性乃至蛍光性を呈するものも広く含まれるものである。
前記基板3の凹状溝31に化粧板2を埋め込んで周囲をシール材で固めることによって、化粧板2は基板3に固着され、化粧板中への水の進入なども防止できるので、図2(b)に示す従来例のように化粧板2をステンレス製枠24で保護する必要もなく経済的である。しかも、ステンレス製枠24で化粧板2の側面や背面を覆わないことによって、化粧板2と基板3に対する無機系シール材との馴染みがよくなり、防水性や固定強度が向上する。また、床材の施工の際は、従来のように施工現場で床材を切り欠き加工する手間が省けるので作業効率が向上する。ここで、シール材は、樹脂系乃至無機系の目地材、接着剤、シーリング材等を広く含むものである。シール材は必要に応じて使用され、例えば、加熱された基板に化粧板をインレー(inlay)等により固着する場合、基板と化粧板同士が密着すればシール材4は必ずしも使用しなくてもよいが、必要に応じて化粧板2の端部等に予め防水用の目止めを施しておいてもよい(図示せず)。
次に、本発明の第2実施形態に係る床材及び積層材について説明する。本発明の第2実施形態に係る床材及び積層材は、請求項1、2及び4の発明を含むものであり、本発明の第1実施形態に係る床材において、予め基板に凹状溝を形成し、該凹状溝に化粧板を視認可能な状態にして埋め込み固着することに代えて、基板の成型時に基板の成形材であるモルタル混和物等の充填物の上面に化粧板を視認可能な状態にして埋め込んで一体成形する、以外は第1実施形態にかかる床材及び積層材と同様である。
図3は、本発明の第2実施形態に係る床材及び積層材を示す説明図である。図3において、(a)は、成型用型に基板となる成形材を充填し、充填物の上面に化粧板を埋め込んだ状態を示す断面図であり、(b)は、充填物が乾燥固化した後で成型用型を取り外した状態を示す断面図であり、(c)は、基板部を所望の大きさに裁断するとともに、表面を研磨して面一に仕上げた状態を示す断面図である。図において、同一部品ないし同一部分等には同一の符号を付することとする。
本発明の第2実施形態に係る床材において、基板に化粧板が固着された床材を製造するには、まず、図3(a)に示すように、木型や金型などの成型用型5内に基板のベースとなるモルタル下地3aを流し込み、続けて種石と称する大理石の粒状の石をモルタルに混合したモルタル混和物3bを充填する。更に、モルタル混和物3bの上面に、模様を視認可能な状態にして化粧板2を埋め込む。この際、化粧板2の表面がモルタル混和物3bの面と同一乃至モルタル混和物3bの面より約2〜5mm位深くなる様に埋め込むことが好ましい。この状態で7〜10日間(セメントの硬化時間によって適宜調整する)常温で養生させ、硬化したら成型用型5を取り外す(図3b参照)。その後、基板部を点線部から裁断して所望の大きさに形成し、必要に応じて基板部の表面を研磨して削り、化粧板の表面とほぼ同一面になるように調整して基板3となす(図3c参照)。
斯くして、一体成形によって人造大理石からなる基板3に化粧板2が固着された床材1を得ることができる。基板3は人造大理石に限定されるものではなく、通常のモルタルやコンクリート混和物を用いてもよく、種々の色彩や模様を施してもよい。前記の如く一体成形することによって、凹状溝を形成する手間が省けるとともに、化粧板を固着するシール材も不要となり、より経済性に優れた効果を奏する。更に、化粧板2として本発明にかかる積層材2’を用いた場合、積層材2’の発泡ガラス層23の凹凸部(発泡セルの開口部)にモルタル乃至モルタル混和物が食い込んだ状態でモルタルが硬化するので、アンカー効果による物理的な結合力が高まり、化粧板2が基板3に、より強固に固着されることとなる。
本発明の実施例について以下に説明する。ただし、本発明はこの実施例に限定されるものではない。本実施例の板状ガラス層22として、クラリティアガラス(10mm厚)を使用し、この板状ガラスの片面にスクリーン印刷オイルに蓄光性物質を所定量添加混合して得たインキを使用してスクリーン印刷法にて図1の地部分全体に印刷を施し、更に緑色の顔料を加えて調色したインキを使用して矢印とピトグラムからなる模様21aを重ねて印刷して化粧層21を形成した。次に、前記の板状ガラス層22の化粧層21を形成した面に発泡ガラス材を重ね合わせ、加熱炉にて高温に加熱焼成し、発泡ガラス材を発泡させて発泡ガラス層23を形成するとともに両方のガラスを溶着一体化して目的の積層材2’(15mm厚)を得た。前記の積層材2’を120×360×15mmの大きさに形成して化粧板2を得た。
一方、400×400×30mmの人造石のほぼ中央部に前記化粧板2の大きさよりもやや大きい凹状溝31を形成した基板3を作成し、この凹状溝31の底部に無機系のシール材を均一に塗布した後、このシール材の上に前記化粧板2を水平に載せてやや押圧し、表面が面一になるように調整し、更に化粧板2と凹状溝31の周囲の間隙部にシール材4を充填し、シール材が硬化するまで放置して床材1を得た。前記の実施例において、クラリティアガラス(10mm厚)に代えて、通常のフロートガラス(5mm厚、10mm厚)を使用した以外は実施例と同様にして、比較例にかかる積層材2’と化粧板2を得た。また、後述する施工試験において使用する床材であって、実施例と同じ材質の基板3の一部を化粧板2が嵌合する大きさに切り欠いて、その切り欠き部に化粧板2を埋め込んで固定し、床材1を得た。比較例と実施例における部材や部分等について、同一名称で称呼されるものは便宜上同じ符号を用いることとした。
前記で得られた実施例及び比較例にかかる化粧板2について、以下のようにして残光輝度試験を行った。ここで、残光輝度とは、蓄光性物質や蛍光性物質に一定時間光を照射した後に光を遮断し、所定時間経過後に蓄光性物質や蛍光性物質が放つ残存光の輝度を言う。
<測定機関>
イージーブライト株式会社 研究開発センター
<サンプルの調製>
前記の化粧板2をそのままサンプルとして用いた。測定個所は、前記化粧板2の無地模様21b部分、70×120mmを対象とした。
<測定条件>
1)前処理の方法:24時間、光を遮断して保管した後、測定。
2)測定条件
照度:200Lx、照射時間:20分、温度:25℃、湿度:60%、
測定距離:1.78m、測定角度:90度、測定面積:直径30mmの円
測定機器:LS−100輝度計(コニカミノルタ株式会社製)
<測定結果>
測定結果を下記の表1に示す。表1の(a)は実施例の残光輝度を示し、(b)は比較例の残光輝度を示す。実施例(a)の場合は、板状ガラス層22のガラス板の厚みが10mmであって、比較例(b)の場合は、ガラス板の厚みが5mmの場合と10mmの場合のそれぞれについて測定した。表1より、10mmのガラス板で測定開始から20分経過後の残光輝度を比較すると、実施例の場合は、195mcd/mであるのに対して、比較例の場合は、161mcd/mであり、実施例の方が20%強も残光輝度が高いことが分かった。因みに、JIS規格(安全表示板JIS Z9107)では、20分経過後の残光輝度が24mcd/mと規定されている。また、本発明の第2実施形態に係る床材についても、本実施例にかかる床材と同様の結果が得られた。
<施工試験>
前記実施例と比較例の床材を実際に建物の床に施工して、作業性と施工後の床材の経時変化を確認した。作業性については、実施例の場合は、切り欠き加工が必要ないので、通常の床材と同様に施工すればよく、切り欠き作業が必要な比較例に比較して、作業性は格段に早くなることが実証された。施工後の経時変化については、3ヶ月経過後の異常は両者とも認められなかった。
また、前述の実施の形態及び実施例には、積層材と床材を例に挙げて述べたが、本発明は、これ以外に壁材、その他の装飾材等にも広く適用されるものとする。
本発明に係る蓄光性又は蛍光性模様を施した積層材及び床材は、表面の板状ガラスに高透過率板状ガラスを使用することによって、紫外線透過率が増大し、特に避難誘導標識等の蓄光性又は蛍光性模様の残光輝度が向上し、該積層材等を埋め込んだ床材は、施工作業が容易であり、今後、地震や災害時の安全確保がますます重要視される中にあって極めて有用である。
本発明の第1実施形態に係る床材を示す説明図である。 (a)は図1(c)におけるA−A線断面図であり、(b)は従来の避難誘導標識板の断面図である。 本発明の第2実施形態に係る床材を示す説明図である。
符号の説明
1:床材、2:化粧板、2’:積層材、21:化粧層、21a:模様、21b:無地模様、22:板状ガラス層、23:発泡ガラス層、24:ステンレス製枠、3:基板、3a:モルタル下地、3b:モルタル混和物、31:凹状溝、4:シール材、5:成形用型、6:避難誘導標識板

Claims (4)

  1. 板状ガラス層、化粧層及び発泡ガラス層をこの順序に積層した積層材において、前記板状ガラス層は高透過率板状ガラスからなり、前記板状ガラス層の片面に蓄光性又は蛍光性模様を施した化粧層を形成し、該化粧層面側に発泡ガラス層を積層してなる積層材。
  2. 床面や壁面、歩道等に貼設されるタイル状又はブロック状の壁床材であって、所望の成形用型にモルタル又はモルタルに種石を混合したモルタル混和物の何れか又は両方を充填し、蓄光性又は蛍光性模様を施した化粧板を、前記模様を視認可能な状態にして前記充填物に埋め込み、基板となる前記充填物が硬化した後に成形用型を取り外し、該基板に前記化粧板が固着してなることを特徴とする壁床材。
  3. 床面や壁面、歩道等に貼設されるタイル状又はブロック状の壁床材であって、石材、人造石材又はコンクリート材等からなる基板に凹状溝を形成し、蓄光性又は蛍光性模様を施した化粧板を、前記模様を視認可能な状態にして前記凹状溝に埋め込み、基板に固着してなることを特徴とする壁床材。
  4. 請求項2又は3に記載の壁床材において、前記化粧板が請求項1記載の積層材を適宜の形状乃至大きさに形成したものからなることを特徴とする壁床材。
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