JP7299583B2 - 路面標示板 - Google Patents
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Description
0101 基板
0102 反射層
0103 蓄光材層
0104 表面ガラス層
0105 防水層
0106 枠状部
0307、0308 シリコーンゲル層
0409 外光反射層
本実施例の路面標示板は、その構成要素である基板、反射層、蓄光材層、表面ガラス層の各層及びこれらの各層が重ねられた端面の隙間の全部又は一部を防水層で覆った点に特徴を有する。
(全般)
図1に本実施例の路面標示板の構成の概要を示す。本図に示すように、本実施例の路面標示板0100は、基板0101と、反射層0102と、蓄光材層0103と、表面ガラス層0104と、防水層0105と、枠状部0106とを有する。
基板は、その上層に反射層、蓄光材層、表面ガラス層を順次配置して、路面標示板の本体部分(基板、反射層、蓄光材層及び表面ガラス層を合わせた部分をいう。以下同じ。)の一部をなすものであり、本体部分全体をその最下層で支持するための部分である。基板の材料は、その役目に照らし、硬く変形しにくいものであることが望ましく、例えば、強化ガラスなどのガラス、硬質樹脂(アクリル樹脂、ポリカーボネイト樹脂など)、金属(ステンレス、アルミニウムなど)、セラミックなどが考えられる。なかでも特に好適な基板の材料として、強化ガラスが挙げられる。なお、強化ガラスとは、通常のガラス(フロートガラスとも呼ばれる)を約650~700℃で加熱した後、ガラス表面に空気を吹き付け急激に冷やすなどの方法で生成されたガラスをいい、耐圧性や耐衝撃強度に極めて優れたものである。
反射層は、基板上に配される反射材を含む部材であり、その上層に配置される蓄光材層からの光を表面ガラス層方向(即ち、路面標示板の表面方向)に反射することで蓄光材層の輝度を増し、これにより路面標示板の視認性を向上させるためのものである。反射材の材料としては、例えば酸化チタンが考えられる。反射層の厚みの一例は、約0.18~0.22mmであり、より好適には約0.20mmである。反射層の形成方法には特に限定はなく、例えば、基板の表面に反射材を塗布する方法、基板の表面に反射材を備えた反射テープ又は反射フィルムを貼付する方法などが考えられる。
蓄光材層は、蓄光材を含み反射層上に配されるものであり、例えば、粉末状の蓄光材をフェニルシリコーン液などの溶媒に溶解し、固化して形成したものである。蓄光材の材料としては、例えばアルミン酸ストロンチウム系蓄光材原料(アルミン酸ストロンチウム(SrAl2O4、Sr4Al14O25など)を母結晶とし、これにケイ素、リン、カルシウム、セリウム、ユーロピウム、ディスプロシウムなどを添加したもの)や硫化亜鉛系のものなどが挙げられる。蓄光材層の厚みの一例は、約1.0~1.75mmであり、より好適には、約1.5mmである。
また、蓄光材層は、反射層の端面の少なくとも一部を面一として配される。即ち、蓄光材層の端面と反射層の端面は少なくとも一部が面一になっているということである。図1に示した例は、蓄光材層の端面0103aと反射層の端面0102aの全部が面一になっている例である。なお、「端面の一部を面一として配される」ことの意味は、基板の端面と反射層の端面の関係について説明したところと同様である。
表面ガラス層は、蓄光材層上に配される部材であり、その下層に配される蓄光材層等の損傷・劣化や汚れを防止するためのものである。表面ガラス層の材料は、文字通りガラスを典型例とし、特に好適な材料としては、基板の材料の一例として挙げたのと同様の強化ガラスが挙げられる。強化ガラスは、上述の耐圧性や対衝撃強度に極めて優れているという特性のほかに、万一割れた場合でも破片が鋭い刃先のようにならず粉々になるため人が破片でけがをしにくいという特徴もあることから、人などが踏むことの多い路面標示板の表面に配する部材としては、強度面のみならず安全面からも適したものである。表面ガラス層の厚みの一例は、約4~6mmであり、より好適には約5mmである。
防水層は、各層端面及び重ねられた端面の隙間の全部又は一部を覆う防水のための部材である。「各層」とは基板、反射層、蓄光材層及び表面ガラス層をいい、「端面」とは、各層の側部に現れる面をいう。また、「重ねられた端面の隙間」とは、これら各層が下から上に積み重ねられた状態において隣接する各層の端面間に現れる境界に生じ得る隙間をいう。
枠状部は、上述した基板、反射層、蓄光材層、表面ガラス層の各層を嵌合して端面側を保護するように構成されている。平たく言えば、枠状部は、その中に本体部分をぴったりと過不足なく収容して保護するための部材である。このため、枠状部は、底板及び周壁を有し、上部が開口した盆状ないし箱状の形状をなしている。枠状部の好適な材料の一例としては、アルミニウム、ステンレスなどの金属が挙げられる。枠状部の寸法の一例としては、部材の厚みが約2.5~3.5mmであって、凹部部分の寸法が長さ60cm程度、幅6cm程度、厚み1.2cm程度である(即ち、本体部分をぴったりと過不足なく収容できるように本体部分とほぼ同一の寸法である)。
本実施例の発明によれば、防水のための部材の隙間から水が浸透しないように蓄光材を完全に包み込むことで、蓄光材が水に濡れることを完全に防ぐことができる路面標示板を提供することができる。
本実施例の路面標示板は、実施例1の構成に加えて、表面ガラス層の下面に標示のための印刷が施されているものである。
本実施例の路面標示板は、実施例1の路面標示板と基本的に共通する。ただし、本実施例の路面標示板は、前記表面ガラス層の下面に標示のための印刷が施されているものである。以下、この点に係る構成について説明する。その余の構成は実施例1で説明したところと同様であるから、説明を省略する。
図8は、本実施例の路面標示板の構成の概要を示す図である。本図に示すように、本実施例の路面標示板0800においては、表面ガラス層0804の下面に標示のための印刷0810が施されている。
本実施例の発明によれば、印刷部分を用いて様々な表示を表すことができ、かつ、その際に印刷に用いる塗料に様々な種類のものを用いることが可能な路面標示板を提供することができる。
本実施例の路面標示板は、実施例1又は2の構成に加えて、蓄光材層と反射層との間にシリコーンゲル層を配したものである。
(全般)
本実施例の路面標示板は、実施例1又は2の路面標示板と基本的に共通する。ただし、本実施例の路面標示板は、蓄光材層と反射層との間にシリコーンゲル層を配したものである。以下、シリコーンゲル層に係る構成について説明する。その余の構成は実施例1で説明したところと同様であるから、説明を省略する。
図3には、本実施例の構成を含む路面標示板の構成の一例が示されている。即ち、同図において、蓄光材層0303と反射層0302との間にシリコーンゲル層0307が配されている。シリコーンゲル層は、シリコーンゲルを材料とする層状の部材であり、例えば、信越化学工業株式会社製のシリコーンゲル(製品名:KE-1052(A/B))を用いることができる。シリコーンゲル層の厚みの一例は、約0.1~1.0mmであり、より好適には約0.2mmである。
蓄光材層と反射層は、それぞれ温度変化によって膨張・収縮することがあるが、それぞれの材料の違いにより熱膨張率が異なるため、膨張・収縮によって蓄光材層と反射層の間に隙間が生じるおそれがある。もっとも、防水の観点からみれば、前実施例で説明したように、本発明に係る路面標示板においては防水層が蓄光材層、反射層を含む各層及び重ねられた端面の隙間の全部又は一部を覆うように配置されているため、たとえ蓄光材層と反射層の間に隙間が生じたとしても、この隙間に水分が浸透するおそれはない。しかし、本実施例の路面標示板のように蓄光材層と反射層との間にシリコーンゲル層を配したものとすれば、シリコーンゲルの柔軟性および粘着性により、蓄光材層と反射層が熱変化などにより膨張・収縮しても、シリコーンゲル層がこれにより生じた隙間に追随する形でその空間を充たすこととなるため、両層が密着した状態を保つことができ、結局両層の間に空気の隙間が生じることはない。そこで、万一防水層の内部に水が浸透したとしても、蓄光材層と反射層の隙間に水が浸透して蓄光層を濡らして劣化させてしまうおそれは生じない。つまり、蓄光材層と反射層との間にシリコーンゲル層を配することで、蓄光材が水に濡れることを完全に防ぐという本発明の目的をより確実に達成することが可能となる。
シリコーンゲルが柔軟性及び粘着性を有することを利用して、接着剤等を用いることなしにシリコーンゲル層を蓄光材層と反射層とをぴったりと密着させることができ、製造過程において蓄光材層と反射層の間に空気が入らないようにすることができる。このため、蓄光材層から反射層側に向かった光が反射層に反射して再び蓄光材層側に戻る際に接着剤や空気による屈折などによって光が減殺されることがなく、蓄光材層の輝度を明るく保つことができる。なお、かかる観点からは、蓄光材層とシリコーンゲル層の屈折率は等しいことが望ましい。
さらに、蓄光材層と反射層との間に配されるシリコーンゲル層の柔軟性により、路面標示板に上下方向の圧縮が加えられた場合に、シリコーンゲル層がいわばクッションの役割を果たし、圧縮強度を増すことができ、路面標示板の本体部分の各部分、特に相対的に強度の弱い表面ガラス層やガラスを用いる場合の基板が損傷されにくいようにすることができる。この観点からは、次実施例に述べるように、蓄光材層と表面ガラス層との間にもシリコーンゲル層を配することが望ましく、このようにすることで、本体部分のクッション性をさらに高めることができ、圧縮強度をさらに強めることが可能となる。さらに、シリコーンゲル層の柔軟性により路面標示板の圧縮強度を強めることも可能となる。
本実施例の発明によれば、蓄光材層に対する防水をより確実にすることができるとともに、蓄光材層をより高輝度で発光させることができる路面標示板を提供することができる。
本実施例の路面標示板は、実施例1から3のいずれか一の構成に加えて、蓄光材層と表面ガラス層との間にシリコーンゲル層を配したものである。
(全般)
本実施例の路面標示板は、実施例1から3のいずれか一の路面標示板と基本的に共通する。ただし、本実施例の路面標示板は、蓄光材層と反射層との間にシリコーンゲル層を配したものである。以下、シリコーンゲル層に係る構成について説明する。その余の構成は実施例1で説明したところと同様であるから、説明を省略する。
前出の図3には、本実施例の構成を含む路面標示板の構成の一例が示されている。即ち、同図において、蓄光材層0303と表面ガラス層0304との間にシリコーンゲル層0308が配されている。シリコーンゲル層自体は、実施例3で説明したものと同じである。そこで、本実施例におけるシリコーンゲル層が果たす機能については、実施例3における「蓄光材層と反射層との間」を、「蓄光材層と表面ガラス層の間」にほぼそのまま置き換えたものとなる。即ち、以下のとおりである。
本実施例の路面標示板のように蓄光材層と表面ガラス層との間にシリコーンゲル層を配したものとすることで、万一防水層の内部に水が浸透したとしても、蓄光材層と表面ガラス層の隙間に水が浸透して蓄光層を濡らして劣化させてしまうおそれは生じない。つまり、蓄光材層と表面ガラス層との間にシリコーンゲル層を配することで、蓄光材が水に濡れることを完全に防ぐという本発明の目的をより確実に達成することが可能となる。特に、実施例3で示した蓄光材層と反射層との間にシリコーンゲル層を配した構成に加えて本実施例の構成を備える場合は、蓄光材層の上下両層にシリコーンゲル層が配されることになるので、この目的の達成はより一層確実なものとなる。
シリコーンゲル層を用いて蓄光材層と表面ガラス層とをぴったりと密着させることで、製造過程において蓄光材層と表面ガラス層の間に空気が入らないようにすることができる。このため、蓄光材層からの光が表面ガラス層を介して外部に発せられる際に接着剤や空気による屈折などによって光が減殺されることがなく、蓄光材層の輝度を明るく保つことができる。なお、かかる観点からは、蓄光材層、シリコーンゲル層及び表面ガラス層の屈折率はすべて等しいことが望ましい。特に、実施例3で示した蓄光材層と反射層との間にシリコーンゲル層を配した構成に加えて本実施例の構成を備える場合は、蓄光材層の上下両層にシリコーンゲル層が配されることになるので、この目的の達成もより一層確実なものとなる。
本実施例の発明によれば、蓄光材層に対する防水をより確実にすることができるとともに、蓄光材層をより高輝度で発光させることができる路面標示板を提供することができる。特に、実施例2の構成に加えて本実施例の構成を備えることで、これら目的の達成をより一層確実なものとすることができる。
本実施例の路面標示板は、実施例1から4のいずれか一の構成に加えて、防水層がシリコーンゲルで構成されているものである。
(全般)
本実施例の路面標示板は、実施例1から4のいずれか一の路面標示板と基本的に共通する。ただし、本実施例の路面標示板は、防水層がシリコーンゲルで構成されているものである。以下、シリコーンゲルで構成されている防水層に係る構成について説明する。その余の構成は実施例1などで説明したところと同様であるから、説明を省略する。
本実施例における防水層は、シリコーンゲルで構成されている。シリコーンゲル層自体は、実施例3で説明したものと同じである。そこで、本実施例においては、本体部分を構成する各層及び前記重ねられた端面の隙間の全部又は一部と、枠状部の内壁面との間に配される防水層がこれら両者を密着させる形で配されることになる。このため、本体部分を構成する各層や枠状部を構成する部材が温度変化によって膨張・収縮した場合でも、シリコーンゲルの柔軟性および粘着性により、シリコーンゲルで構成されている防水層がこれにより生じた隙間に追随する形でその空間を充たすこととなるため、本体部分を構成する各層・防水層・枠状部の内壁面が密着した状態を保つことができる。特に、本体部分を構成する各層と防水層とが密着した状態を保つことができることで、これらの隙間から水分が内部に浸透して蓄光材層を水で濡らすおそれを完全になくすことができる。
本実施例の発明によれば、本体部分を構成する各層と防水層とが密着した状態を保つことができることで、これらの隙間から水分が内部に浸透して蓄光材層を水で濡らすおそれを完全になくすことができる。特に、実施例2及び3の構成に加えて本実施例の構成を備えることで、本発明の目的を最も好適に達成することができる。
本実施例の路面標示板は、実施例1から4のいずれか一の構成に加えて、防水層がベースフィルム反射層を有する防水フィルムで構成されており、これにより、蓄光材層から下面及び側面に放出された光が反射層及びベースフィルム反射層に反射して再び蓄光層に戻るようにして、蓄光材層の輝度をより増すことができるようにしたものである。
本実施例の路面標示板は、実施例1から4のいずれか一の路面標示板と基本的に共通する。ただし、本実施例の路面標示板は、防水層が、防水フィルムで構成されている点に特徴がある。以下、防水フィルムで構成されている防水層に係る構成について説明する。その余の構成は実施例1などで説明したところと同様であるから、説明を省略する。
図9は、本実施例における防水層の構成の一例を示す図である。(a)に示すように、本実施例における防水層は、防水フィルム0911で構成されている。(b)は(a)に示す防水フィルム部分の拡大図である(煩雑を避けるため(a)において右側に示されている防水フィルムについて示したが、左側に示されている防水フィルムはこれと左右対称に現れる)。本図(b)に示すように、防水フィルムは、ベースフィルム0911aと、ベースフィルム反射層0911bと、シリコーンゲル0911cとで構成されている。
ベースフィルムは、その上にベースフィルム反射層を配するためのフィルム状の部材である。フィルムの材料に特に限定はないが、防水性に優れたものであることが必要であるほか、耐久性、遮光性、耐熱性・耐寒性に優れたものであることが望ましい。かかる観点から好適な材料としてアルミニウムなどの金属製のフィルムが挙げられる。ベースフィルムの厚みの一例は、15~300μm程度であり、より好適には約60~90μmである。
ベースフィルム反射層は、ベースフィルム上に配され、蓄光材層から側面に放出された光を蓄光材層側に反射するためのものである。このため、ベースフィルム反射層がベースフィルム上のすべての位置に配されている必要はなく、少なくとも蓄光材層の端面に配されていればよい。ただし、蓄光材層からの光が蓄光材層の上層及び/又は下層にシリコーンゲル層が配されている場合のこれらシリコーンゲル層、表面ガラス層、あるいは基板が強化ガラス等の透光性の材料からなるものである場合の当該基板を介して防水層に放出される分もあるので、これらの光も反射した方が蓄光材層の発光輝度に寄与することになる。したがって、ベースフィルム反射層は、これら透光性の材料からなるすべての部材の端面に配されていることが望ましい。
シリコーンゲルは、ベースフィルム上に直接又は間接に配されるものである。シリコーンゲルを配する一つの目的は、前実施例における防水層をシリコーンゲルで構成する目的と同様である。すなわち、特に、蓄光材層と反射層との間にシリコーンゲル層を配し、かつ、蓄光材層と表面ガラス層との間にもシリコーンゲル層を配する構成に加えてこのような構成をすることにより、本体部分全体をシリコーンゲルで側面から完全にシールドするとともに、蓄光材層をシリコーンゲルで完全に包み込むことで蓄光材が水に濡れることを完全に防ぐという本発明の目的を最も好適な形で達成することにある。
本実施例の発明によれば、蓄光材層に対する防水をより確実にすることができるとともに、蓄光材層をより高輝度で発光させることができる路面標示板を提供することができる。
本実施例の路面標示板は、実施例1から6のいずれか一の構成に加えて、蓄光材層と同厚・面一の外光反射層を有するものである。つまり、蓄光標示と外光反射標示の両方の機能を備えた路面標示板である。
(全般)
本実施例の路面標示板は、実施例1から6のいずれか一の路面標示板と基本的に共通する。ただし、本実施例の路面標示板は、基板上に直接又は間接に前記蓄光材層と同厚で上下面一に外光を反射する外光反射層を有するものである。以下、外光反射層の構成について説明する。その余の構成は実施例1などで説明したところと同様であるから説明を省略する。
図4は、本実施例の路面標示板の外観の一例を示す斜視図である。本図に示すように、本実施例の路面標示板0400は、表面ガラス層の下層に蓄光材層0403とともに、外光反射層0409を備えている。外光反射層は、自動車や自転車のライトや、歩行者の保持する懐中電灯の光などの外光をその光源方向に反射して、運転者や歩行者に路面標示板の位置を知らせるためのものである。例えば、歩道と車道の境界に設置される路面標示板に備えることで、夜間に歩道を走行する自転車の運転者に対して歩道と車道の境界位置を示すものである。外光反射層としては、例えば、住友スリーエム株式会社製の白色反射シート(製品名:3430シリーズ)を用いることができる。
なお、本実施例の防水層として、薄膜状のアルミニウムの裏面にシリコーンゲルを貼り付けたテープを用いてもよい。かかるテープの具体的な寸法としては、例えば、厚み0.05~0.1mm程度のアルミニウム箔の裏面に厚み0.2~0.4mm程度のシリコーンゲルを貼り付けて形成したものが挙げられる。
上述のようなテープを用いた本実施例の路面標示板の製造方法としては、例えば以下の方法が考えられる。第一ステップにて、予め所定の形状、寸法に調整されている蓄光材層と外光反射層を面一に並べた上で上下にシリコーンゲルを配する処理を行う。次に、第二ステップにて、基板上に直接反射層を貼付する処理を行う。次に、第三ステップにて、前記の第一、第二各ステップで形成された両部材を合体させて側面全体をアルミニウムの裏面にシリコーンゲルを貼り付けたテープからなる防水層でシールドする処理を行う。次に、第四ステップにて、第三ステップで形成された部材の上層に表面ガラス層を配する。さらに、第五ステップにて、第四ステップで形成された部材を金属製の枠状部に嵌設する。なお、第一ステップと第二ステップ、第四ステップと第五ステップの順序はそれぞれ逆でもよい。本発明の路面標示板はこのような極めて簡単な手順で製造することができるため、設置現場で簡単に製造作業をすることができ、また、補修や交換の作業も極めて簡単である。
本実施例の発明によれば、実施例1から4で説明した基本構造を変えることなく、蓄光材層の防水を実現できる蓄光・外光反射の両機能を備えた路面標示板を提供することができる。
Claims (8)
- 基板と、
前記基板上に基板と端面の少なくとも一部を面一として直接又は間接に配される後記蓄光材層からの光を反射する酸化チタンを材料とする反射層と、
前記反射層上に反射層の端面の少なくとも一部を面一として直接又は間接に配される蓄光材層と、
前記蓄光材層上に蓄光材層の端面の少なくとも一部を面一として直接又は間接に配される表面ガラス層と、
各層端面及び前記重ねられた端面の隙間の全部又は一部を覆う防水層と、
前記各層を嵌合して端面側を保護する枠状部と、
からなる路面標示板であって、
前記防水層は、
ベースフィルムと、
前記ベースフィルム上に配されるベースフィルム反射層と、
前記ベースフィルム反射層上に直接又は間接に配されるシリコーンゲルと、
で構成された防水フィルムで構成されている路面標示板。 - 前記表面ガラス層の下面には、標示のための印刷が施されている請求項1に記載の路面標示板。
- 前記蓄光材層と前記反射層との間にシリコーンゲル層を配した請求項1又は請求項2に記載の路面標示板。
- 前記蓄光材層と前記表面ガラス層との間にシリコーンゲル層を配した請求項1から請求項3のいずれか一に記載の路面標示板。
- 前記基板上に直接又は間接に前記蓄光材層と同厚で上下面一に外光を反射する外光反射層を有する請求項1から請求項4のいずれか一に記載の路面標示板。
- 前記基板は強化ガラスである請求項1から請求項5のいずれか一に記載の路面標示板。
- 前記表面ガラス層は強化ガラスである請求項1から請求項6のいずれか一に記載の路面標示板。
- 前記枠状部は金属製である請求項1から請求項7のいずれか一に記載の路面標示板。
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