JP2001355060A - 超微粒子膜の形成方法 - Google Patents

超微粒子膜の形成方法

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JP2001355060A
JP2001355060A JP2000175662A JP2000175662A JP2001355060A JP 2001355060 A JP2001355060 A JP 2001355060A JP 2000175662 A JP2000175662 A JP 2000175662A JP 2000175662 A JP2000175662 A JP 2000175662A JP 2001355060 A JP2001355060 A JP 2001355060A
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Atsumichi Ishikura
淳理 石倉
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 アーク放電を安定にし、時間に対して均一な
膜を形成する。 【解決手段】 アーク放電中に電極先端部にレーザを照
射し加熱することで、電極に材料を付着し難くし、また
電極に付着した材料を直ちに再蒸発させ電極に材料が付
着することによる電極変形を防ぐ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アーク放電を用い
て超微粒子膜を形成する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の技術としてガスデポジシ
ョン法が知られている(特許公報第2524622号、
特許第1595398号、特許第2632409号)。
初めに、図4を参照しながらガスデポジション法を簡単
に説明する。図4はガスデポジション法を用いた成膜装
置の模式図である。この成膜装置は、超微粒子生成室
1、膜形成室2、搬送管3等で構成される。ガスデポジ
ション法は、超微粒子生成室1において不活性ガス雰囲
気中でアーク加熱や抵抗加熱等で生成された金属超微粒
子を超微粒子生成室1と膜形成室2の圧力差により搬送
管3を通じて膜形成室2に導き、ノズル4から高速噴射
させることにより直接パターンを描画する乾式成膜方法
である。超微粒子生成室内の蒸発源で発生した蒸気原子
は、超微粒子生成室内に導入される不活性ガスとの衝突
で急冷され、粒径が大きくなりながら不活性ガスととも
に搬送管を移動し、超微粒子となり搬送管中を移動す
る。図4において、5はアーク電極、6はポンプ、7は
ヘリウムガス、非酸化ガス、水素ガスなどのガス源、8
は蒸発材料、9はステージ、10は表面に膜を形成され
る基板である。
【0003】超微粒子生成室内の蒸発源で生成される材
料蒸気は、アーク溶解、高周波誘導加熱、抵抗加熱、電
子ビーム、通電加熱、プラズマジェット、レーザビーム
加熱などにより生成される(超微粒子技術入門、一ノ瀬
昇等、オーム社)。これら、各種加熱方式の選定は、形
成しようとする膜材料の融点、蒸気圧などで決まる。
【0004】特に低蒸気圧、高融点材料のZr等の超微
粒子からなる膜を形成しようとした場合、蒸発材料の加
熱方式は、アーク加熱に絞られる(特開昭60−228
609、特許2596434号)。レーザ加熱も蒸発さ
せることは可能であるが、アークに比較して蒸発源の温
度を高温にするのが困難であり、かつ投入パワーも大き
いものとなるため、レーザ装置自体も大きくなる。しか
も、蒸発レートもアークと比較し遅いため、現在の技術
では未だアーク加熱方式のほうが有利である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、アーク加熱を
用いた材料の溶解、蒸発では、継続して行うと、次第に
蒸発レートが落ちるという問題がある。通常、電極5に
はタングステン製等で、図5に示すような先端が尖った
円柱の形状のものが使用される。継続して蒸発を行う
と、電極自体に蒸発した材料が付着し次第に先端が図5
の状態から図6に示すように太っていき、それにつれ蒸
発レートが下がる。さらに、そのまま蒸発を続けると先
端に付着した材料が重力で蒸発源の側に落下し、この
時、蒸発レートはやや回復するという現象が起きる。こ
のことから、電極に付着した蒸発材料の影響で蒸発レー
トが落ちるということが分かる。
【0006】また、溶解する金属材料の種類にもよる
が、特に高融点材料では電極に付着しやすく、また付着
量も多い。特に電極をタングステン、材料をZrとした
場合、全蒸発量のうち、半分程度が電極に付着してしま
うため、材料利用効率も悪い。
【0007】
【課題を解決するための手段および作用】本発明は、上
記問題を鑑みてなされたものであり、アーク放電中に電
極先端部にレーザを照射し加熱しておくことで、電極に
材料を付着し難くし、また電極に付着した材料を直ちに
再蒸発させ電極に材料が付着することによる電極変形を
防ぐものである。特に、レーザ(光)を使用すると、チ
ャンバ窓から直接導入することも、またチャンバ内にポ
ートを通してレーザ用ファイバで導入してもどちらでも
大幅な装置の改造もなく容易に実施することが可能であ
る。
【0008】こうして電極変形を防ぐことにより、放電
が一定となり蒸発量が安定し、その結果時間に対して均
一な膜を形成することができる。
【0009】
【実施例】以下、図面を用いて本発明の実施例を説明す
る。 [実施例1]図1は、本発明の一実施例に係る成膜装置
(ガスデポジション装置)の要部構成を示す。図4と共
通の部材には同一の符号を付してある。図1に示すよう
に、ガスデポジション装置の超微粒子生成室窓(ファイ
バ導入用ポート)20からNd:YAGレーザ光を導入
し、アーク電極5の先端部に照射できる構成とした。Y
AGレーザ光はCW(連続光)、基本波1064nm、
ビーム径φ4mmで出力80Wとした。レーザ装置本体
12からファイバ13でチャンバ(超微粒子生成室)1
内にレーザ光を導入し、レンズ(またはレンズ系)14
で絞ったレーザ光18を電極5に照射できる構成とし
た。ビーム径はレンズで調整した。図1では不図示であ
るが、チャンバ1には搬送管3を介して図4に示す膜形
成室2が接続されている。
【0010】以上のような構成で、電極5にタングステ
ン(φ5mm)、蒸発材料8にZr、キャリアガスにヘ
リウムを用い、電極5にレーザを照射しながら膜を形成
した。膜形成室2の基板10をホールドしたステージ9
が移動することで基板10上に膜が形成されるようにな
っている。ステージ9の移動速度は、0.1mm/se
cでトータル500mmのラインを描画した。ノズル径
は1mmのものを用いた。15はアーク電源である。
【0011】成膜条件は以下に示す通りである。 超徹粒子生成室圧力:530torr 膜形成室圧力:1.2torr 基板温度:150℃ He流量:40SLM アークパワー:60A、20V
【0012】描画開始前と描画後とで電極形状を比較し
たがほとんど変わっていなかった。電極重量変化を測定
したところ、描画後に2mg増加していた。また、描画
した500mmのラインについて50mm毎にラインの
膜厚を測定した結果を表1に示す。位置0mmよりライ
ンを描画し始めたものである。これより、電極形状変化
による膜厚変化はほとんど見られない。表1は、電極に
CW(連続波)のNd:YAGレーザ光を照射しながら
60Aで描画したZrラインの50mm毎の膜厚を示
す。
【0013】
【表1】
【0014】[比較例1]比較のために、電極5へのレ
ーザ照射がないことを除き上記実施例1と同条件で、成
膜した。描画開始前と描画後とで電極形状は図5から図
6のように変わっていた。また、電極重量変化を測定し
たところ、描画後に97mg増加していた。描画した5
00mmのラインを50mm毎にラインの膜厚を測定し
た結果を表2に示す。時間の経過とともに膜厚が薄くな
っていることが分かる。表2は電極にレーザを照射せ
ず、60Aで構画したZrラインの50mm毎の膜厚を
示す。
【0015】
【表2】
【0016】[実施例2]図2は本発明の第2の実施例
に係る成膜装置(ガスデポジション装置)の要部構成を
示す。図1および図4と共通の部材には同一の符号を付
してある。図2に示すように、ガスデポジション装置の
超微粒子生成室窓11からNd:YAGレーザ光を導入
し、アーク電極5の先端部に照射できる構成とした。Y
AGレーザ光は繰り返し周波数5Hzのパルス光、基本
波1064nm、ビーム径φ5mmで出力100Wとし
た。レーザ装置本体12から光学系16、17を用い、
チャンバ窓11を通してレーザ光18を導入した。窓材
はレーザ光に対する反射防止コーティングが施されてい
る。ビーム径はレンズ17で調整した。
【0017】以上のような構成で、電極にタングステン
(φ5mm)、蒸発材料8にZr、キャリアガスにヘリ
ウムを用い、電極にレーザを照射しながら膜を形成し
た。ステージの移動速度は、0.1mm/secでトー
タル500mmのラインを描画した。ノズル径は1mm
のものを用いた。
【0018】成膜条件は以下に示す通りである。 超微粒子生成室圧力:530torr 膜形成室圧力:1.2torr 基板温度:150℃ He流量:40SLM アークパワー:90A、22V
【0019】描画開始前と描画後とで電極形状を比較し
たがほとんど変わっていなかった。電極重量変化を測定
したところ、描画後に2mg増加していた。また、描画
した500mmのラインを50mm毎にラインの膜厚を
測定した結果を表3に示す。位置0mmよりラインを描
画し始めたものである。これより、レーザをパルスに変
えた場合でも電極形状変化による膜厚変化はほとんど見
られないことが分かる。表3は電極にパルス状のNd:
YAGレーザを照射しながら90Aで描画したZrライ
ンの50mm毎の膜厚を示す。
【0020】
【表3】
【0021】[比較例2]比較のために、電極へのレー
ザ照射のないこと以外は上記実施例2と同条件で、成膜
した。描画開始前と描画後とで電極形状は図5から図6
のように変わっていた。また、電極重量変化を測定した
ところ、描画後に約120mg増加していた。描画した
500mmのラインを50mm毎にラインの膜厚を測定
した結果を表4に示すが、時間の経過とともに膜厚が薄
くなっている。表4は電極にレーザを照射せず、90A
で描画したZrラインの50mm毎の膜厚を示す。
【0022】
【表4】
【0023】[実施例3]図3は本発明の第3の実施例
に係る成膜装置(ガスデポジション装置)の要部構成を
示す。図1、図2および図4と共通の部材には同一の符
号を付してある。図3に示すように、ガスデポジション
装置の超微粒子生成室窓19からCO2 レーザ光を導入
し、アーク電極5先端部に照射できる構成とした。CO
2 レーザはCW(連続波)、ビーム径φ2mm程度であ
り、出力は40Wとした。レーザ装置本体12から直接
チャンバ窓を通してレーザ光を導入した。窓材はZnS
である。
【0024】以上のような構成で、電極5にタングステ
ン(φ5mm)、蒸発材料8にTi、キャリアガスにヘ
リウムを用い、電極5にレーザを照射しながら膜を形成
した。ステージの移動速度は、0.1mm/secでト
ータル500mmのラインを描画した。ノズル径は1m
mのものを用いた。
【0025】成膜条件は以下に示す通りである。 超微粒子生成室圧力:530torr 膜形成室圧力:1.2torr 基板温度:150℃ He流量:40SLM アークパワー:60A、20V
【0026】描画開始前と描画後とで電極形状を比較し
たがほとんど変わっていなかった。電極重量変化を測定
したところ、描画後に4mg増加していた。また、描画
した500mmのラインを50mm毎にラインの膜厚を
測定した結果を表5に示す。位置0mmよりラインを描
画し始めたものである。これより、膜厚変化はほとんど
見られないことが分かる。表5は電極にCO2 レーザを
照射しながら60Aで描画したTiラインの50mm毎
の膜厚を示す。
【0027】
【表5】
【0028】[比較例3]比較のために、電極へのレー
ザ照射のないことを除き上記実施例3と同条件で成膜し
た。描画後、電極形状は図7のように変わっていた。ま
た、電極重量変化を測定したところ、描画後に約30m
g増加していた。描画した500mmのラインを50m
m毎にラインの膜厚を測定した結果を表6に示すが、時
間の経過とともに膜厚が薄くなっている。表6は電極に
レーザを照射せず、60Aで描画したTiラインの50
mm毎の膜厚を示す。
【0029】
【表6】 以上より、アーク電極にレーザ光を照射すると膜厚均一
性において効果があることが分かる。
【0030】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明による
と、放電中のアーク電極にレーザ光を照射し加熱するこ
とで、電極への材料付着による電極変形を防ぐことがで
き、蒸発が安定し、その結果、描画した膜厚の時間変化
をなくすことができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】 ファイバを用いて超微粒子生成室にレーザ光
を導入しアーク電極に照射した実施例1の説明図であ
る。
【図2】 光学系を用いて超微粒子生成室にレーザ光を
導入しアーク電極に照射した実施例2の説明図である。
【図3】 レーザ装置本体から直接レーザ光をアーク電
極に照射した実施例3の説明図である。
【図4】 ガスデポジション法を用いた成膜装置の模式
図である。
【図5】 放電前のアーク電極の模式図である。
【図6】 Zr材料を蒸発させた後電極にZrが付着し
形状の変化した電極の模式図である。
【図7】 Ti材料を蒸発させた後電極にTiが付着し
形状の変化した電極の模式図である。
【符号の説明】
1:超微粒子生成室、2:膜形成室、3:搬送管、4:
ノズル、5:アーク電極、6:ポンプ、7:ヘリウムガ
ス、8:蒸発材料、9:ステージ、10:基板、11:
反射防止コーティングを施したレーザ用窓、12:レー
ザ装置本体、13:レーザ用ファイバ、14:レンズ
系、15:アーク電源、16:レーザ用ミラー、17:
光学系、18:レーザ光、19:ZnS窓、20:ファ
イバ導入用ポート。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アーク放電を用いて超微粒子からなる膜
    を生成する際に、アーク放電中のアーク電極先端をレー
    ザで照射し加熱することを特徴とする超微粒子膜の形成
    方法。
  2. 【請求項2】 前記超微粒子形成方法にガスデポジショ
    ン法を用いることを特徴とする請求項1記載の超微粒子
    膜の形成方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015110840A (ja) * 2009-09-25 2015-06-18 エーリコン・サーフェス・ソリューションズ・アーゲー・トリューバッハ 立方晶ジルコニア層を作製する方法

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JP2015110840A (ja) * 2009-09-25 2015-06-18 エーリコン・サーフェス・ソリューションズ・アーゲー・トリューバッハ 立方晶ジルコニア層を作製する方法

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