JP2001354897A - 熱硬化型塗料組成物、その組成物を用いてなる被膜形成方法及びそれらのものから得られる塗装物品 - Google Patents
熱硬化型塗料組成物、その組成物を用いてなる被膜形成方法及びそれらのものから得られる塗装物品Info
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Abstract
形成するスチレン濃度が高いハイソリッド塗料組成物と
これを用いた塗装方法と塗装した物品を提供する。 【解決手段】 (A)共重合体を構成するモノマー成分
として、スチレン35〜70重量%、水酸基含有ラジカ
ル性不飽和モノマー10〜40重量%及びその他ラジカ
ル重合性モノマー10〜55重量%のモノマーを、分子
末端に夫々炭素数5〜7個のアルキル基を有するジアル
キルパーオキサイドの重合開始剤で有機溶剤中でラジカ
ル重合反応させてなる共重合体が数平均分子量1000
〜5000のMw/Mn比=1.5〜3.0の分子量分
布をもつ水酸基含有共重合体溶液、及び(B)水酸基と
反応性を有する硬化剤、必要に応じて(C)重合体微粒
子を構成するモノマー成分としてスチレンを35〜70
重量%含有する重合体微粒子を含有してなることを特徴
とする熱硬化型塗料組成物であり、これを用いた塗装方
法と塗装した物品も包含する。
Description
黄変性、耐酸性、耐擦り傷性に優れた塗膜を形成でき、
自動車塗装用上塗り塗料に適した硬化型塗料組成物に関
する。
重要性能として、平滑性、光沢、鮮映性等の仕上がり外
観の優れた塗膜を形成することが挙げられる。現在用い
られている水酸基含有アクリル樹脂とアミノ樹脂とを主
成分とする自動車塗装用上塗り塗料により、仕上がり外
観、耐候性、物理的機能等に優れた塗膜を得ることがで
きる。しかし、近年、大気汚染が進み、森林が枯れるな
ど酸性雨による被害が深刻な社会問題となっており、特
に上記塗膜が塗装されている自動車外板は表面劣化しや
すいという欠点を有している。また、屋外で使用されて
いる物品に塗装された塗膜においても酸性雨によってエ
ッチングされたり、塗膜に白化、シミ等が発生するとい
う問題があり、酸性雨の良い塗膜が非常に強く要望され
ている。さらに、自動車外板に塗装されている塗膜は洗
浄ブラシ等による摩擦により擦り傷がつきやすく、外観
低下の原因の1つになっており、上塗り塗膜の耐擦り傷
性向上の要求も非常に強い。これらの問題を解決する塗
料組成物として、該塗料で使用する水酸基含有基体樹脂
において、該基体樹脂を構成するモノマー成分としてス
チレンモノマーを従来のものよりも多量に含有させるこ
とにより、スチレンモノマー成分自体が耐酸性に優れる
といった特性を利用して、塗膜の耐酸性を改良した熱硬
化型塗料組成物が特開平5−295322号公報に提示
されている。このような熱硬化型塗料組成物で使用され
ている水酸基含有基体樹脂は、スチレンモノマーをラジ
カル重合反応させるために使用するラジカル開始剤とし
て、過酸化ベンゾイル、t−ブチルパーオキシ−2−エ
チルヘキサノエート等の過酸化物、アゾビスイソブチロ
ニトリル、アゾビスジメチルバレロニトリル等のアゾ化
合物が具体例として記載されている。このようなラジカ
ル開始剤として過酸化ベンゾイルは金属との接触により
爆発する危険性があり取り扱いが困難であること、t−
ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエートはラジカ
ル重合反応時に分解してカルボン酸を発生しこのものが
塗膜の耐候性に悪影響を与えたり、また、それ自体が耐
候性に劣るといった問題点があった。一方、アゾ化合物
は樹脂が黄変するといった問題点があった。また、近
年、塗料工業分野において有機溶剤は塗料用シンナー、
ワニス用シンナーとして多く使用されていること、近
年、このような有機溶剤は環境規制の問題や廃溶剤のリ
サイクルの必要性もあって塗料に含まれる有機溶剤量を
少なくすることが望まれている。上記した公報に記載の
ラジカル開始剤を使用して数平均分子量5000以下の
水酸基含有基体樹脂を製造しても、樹脂溶液粘度が高く
なりハイソリッド塗料が得られないといった問題点があ
った。さらに、公報に記載のラジカル開始剤を使用して
分子量5000以下でスチレン濃度の高いものをラジカ
ル重合反応させた場合には、スチレンのホモポリマーが
でき易くなるために耐候性、耐擦り傷性、耐酸性に優れ
た塗膜が形成できないといった問題点があった。本発明
は、ハイソリッド塗料で耐候性、耐擦り傷性、耐酸性に
優れた塗膜を形成することができる、スチレン濃度が高
い塗料を開発することを目的としたものである。
点を解消するために鋭意研究を重ねた結果、スチレン濃
度が高い水酸基含有樹脂として分子設計の自由度が高
く、低粘度で分子量制御が容易であるラジカル開始剤を
使用して設計した塗料組成物が、従来の欠点を全て解消
できるものであることを見出し、本発明を完成するに至
った。本発明は、 「1. (A)共重合体を構成するモノマー成分とし
て、スチレン35〜70重量%、水酸基含有ラジカル性
不飽和モノマー10〜40重量%及びその他ラジカル重
合性モノマー10〜55重量%のモノマーを、分子末端
に夫々炭素数5〜7個のアルキル基を有するジアルキル
パーオキサイドの重合開始剤で有機溶剤中でラジカル重
合反応させてなる共重合体が数平均分子量1000〜5
000のMw/Mn比=1.5〜3.0の分子量分布を
もつ水酸基含有共重合体溶液、及び(B)水酸基と反応
性を有する硬化剤、必要に応じて(C)重合体微粒子を
構成するモノマー成分としてスチレンを35〜70重量
%含有する重合体微粒子を含有してなることを特徴とす
る熱硬化型塗料組成物。 2. 1項に記載された熱硬化型塗料組成物が、塗装粘
度で樹脂固形分が50〜80重量%である有機溶剤系熱
硬化型塗料組成物であることを特徴とする、1項に記載
された熱硬化型塗料組成物。 3. ジアルキルパーオキサイドの配合割合が(A)の
共重合体を構成するモノマーの合計量100重量部に対
し0.1〜20重量部である、1項に記載された熱硬化
型塗料組成物。 4. ラジカル重合反応における溶剤の含有量が水酸基
含有共重合体溶液の固形分で60〜90重量%である、
1項または2項に記載された熱硬化型塗料組成物。 5. 硬化剤(B)の配合割合が水酸基含有共重合体溶
液/硬化剤=80/20〜50/50である、1項ない
し3項のいずれか1項に記載された熱硬化型塗料組成
物。 6. 重合体微粒子(C)の配合割合が水酸基含有共重
合体溶液及び硬化剤の固形分の合計量100重量部に対
して0.1〜50重量部である、1項ないし4項のいず
れか1項に記載された熱硬化型塗料組成物。 7. 素材に着色ベースコート及びクリヤートップコー
トを順次形成し、2コート1ベーク方式で仕上げる上塗
り塗装方法において、クリヤートップコートを形成する
塗料組成物として、1項ない5項のいずれか1項に記載
された熱硬化型塗料組成物を用いることを特徴とする塗
装方法。 8. 被塗装物が7項の塗装方法によって塗装してなる
塗装物品。」に関する。
物について以下に記載する。本発明組成物における水酸
基含有共重合体溶液(A)は該重合体溶液(A)で使用
する共重合体を構成するモノマー成分として、該共重合
体を基準としてスチレン35〜70重量%、好ましくは
40〜60重量%、水酸基含有ラジカル性不飽和モノマ
ー10〜40重量%、好ましくは15〜35重量%、及
びその他ラジカル重合性モノマー10〜55重量%、好
ましくは15〜45重量%の夫々のモノマーを、分子末
端に夫々炭素数5〜7個のアルキル基を有するジアルキ
ルパーオキサイドの重合開始剤を使用して有機溶剤中で
ラジカル重合反応させてなる数平均分子量1000〜5
000、好ましくは1500〜4500Mw/Mn比=
1.5〜3.0、好ましくは1.5〜2.3の分子量分
布をもつ水酸基含有共重合体の有機溶剤溶液である。
分として、スチレンが35重量%未満になると、耐酸性
が劣り、一方、70重量%を越えるとベンゼン環成分が
多いことにより耐候性が劣る。また、水酸基含有ラジカ
ル性不飽和モノマーが10重量%未満になると、耐擦り
傷性が劣り、一方、40重量%を越えると樹脂溶液が高
粘度化しハイソリッド適性に優れなくなるし、またコス
ト的にも高価になってしまう。水酸基含有ラジカル性不
飽和モノマーとしては、1分子中に1個のビニル基と1
個以上の水酸基を含有するモノマーであって、2価アル
コールのモノ(メタ)アクリル酸エステル、ε−カプロ
ラクトン変性ビニルモノマー等が包含される。2価のア
ルコールの(メタ)アクリル酸エステルとしては、例え
ば、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メ
タ)アクリル酸ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル
酸2,3−ヒドロキシプロピル、1,4−ブタンジオー
ルモノアクリレート、(ポリ)エチレングリコールモノ
(メタ)アクリレート等が挙げられる。ε−カプロラク
トン変性ビニルモノマーとしては、ε−カプロラクトン
と水酸基含有ラジカル性不飽和モノマーとの反応物が包
含され、例えば、「プラクセルFA−1」、「プラクセ
ルFA−2」、「プラクセルFA−3」、「プラクセル
FA−4」、「プラクセルFM−1」、「プラクセルF
M−2」、「プラクセルFM−3」、「プラクセルFM
−4」、「プラクセルFM−5」(いずれもダイセル化
学株式会社製、商品名、アクリル酸2−ヒドロキシエチ
ル類)等を挙げることができるが、これに限定されるも
のではない。
炭素数4〜24の1価のアルコールの(メタ)アクリル
酸エステルを用いることが好ましく、具体的には、例え
ばn−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メ
タ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、
2−エチルヘキシルアクリレート、n−オクチル(メ
タ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ト
リデシル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)ア
クリレート等が挙げられる。該炭素数4〜24の1価の
アルコールのアクリル酸エステルの具体例としては、例
えば前記炭素数4〜24の1価のアルコールの(メタ)
アクリル酸エステルのうちアクリル酸エステルのものが
挙げられる。また、上記したその他ラジカル重合性モノ
マー以外に従来から公知のラジカル重合性モノマーを適
宜選択して使用することができる。具体的にはメチル
(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、
プロピル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸、
マレイン酸、無水マレイン酸、(メタ)アクリロニトリ
ル等が挙げられる。該モノマーは、その他ラジカル重合
性モノマー成分中で約5重量%以下の範囲で配合でき
る。スチレン、水酸基含有ラジカル重合性モノマー、及
びその他ラジカル重合性モノマーのラジカル共重合反応
は、これらの成分を有機溶剤に溶解もしくは分散せし
め、分子末端に夫々炭素数5〜7個のアルキル基を有す
るジアルキルパーオキサイドのラジカル重合開始剤の存
在下で、60〜180℃程度の温度で撹拌しながら加熱
することにより実施できる。反応時間は通常1〜10時
間程度とすれば良い。
成分を共重合反応させるために使用する特定のラジカル
重合開始剤は、特に重要な構成要件の一つである。使用
されるラジカル重合開始剤は、分子末端に夫々炭素数5
〜7個のアルキル基を有するジアルキルパーオキサイド
である。このジアルキルパーオキサイドは、ラジカル重
合反応性が優れ、低分子量域(数平均分子量約5000
以下)でのスチレンオリゴマーの生成量を著しく少なく
することができ、その結果として高固形分にも係わらず
低粘度の水酸基含有共重合体溶液が得られ、かつ耐候性
を低下させずに耐酸性に優れた塗膜が形成できる。本発
明で使用するジアルキルパーオキサイドは、それ自体爆
発の危険性がないので取り扱いが容易である。また、従
来使用されていたt−ブチルパーオキシ−2−エチルヘ
キサノエートにおいてはラジカル重合反応時に分解して
カルボン酸を発生するために、このカルボン酸が副反応
物を生成する原因になりうるが、ジアルキルパーオキサ
イドは分解してカルボン酸を発生することがないので副
反応が起らずに目的とする共重合体が得られる。さら
に、理由は明らかではないがアルキル基が炭素数5以上
のジアルキルパーオキサイドを用いると耐候性に余り悪
影響を及ぼさないのに対して、アルキル基の炭素数が5
未満のジアルキルパーオキサイドを使用すると耐候性が
著しく悪化するといった欠点がある。本発明で使用する
ジアルキルパーオキサイドは、下記一般式
5〜7個の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基を示す)
で表すことができる。上記した一般式においてアルキル
基としては、例えば、N−ペンチル基、1,1−ジメチ
ルプロピル基、1,1−ジメチルブチル基、1,1,2
−トリメチルプロピル基、N−ヘキシル基、N−ヘプチ
ル基、1−エチルペンチル基等が挙げられる。ジアルキ
ルパーオキサイドの具体例としては、例えば、ジ(1,
1−ジメチルプロピル)パーオキサイド、ジ(1,1−
ジメチルブチル)パーオキサイド、ジ(1,1,2−ト
リメチルプロピル)パーオキサイド等が挙げられ、これ
らのなかでもジ(1,1−ジメチルプロピル)パーオキ
サイド、ジ(1,1−ジメチルブチル)パーオキサイド
が商品化されており、入手が容易であることからこのも
のを使用することが好ましい。ジアルキルパーオキサイ
ドの配合割合は、必要とされる水酸基含有共重合体
(A)の平均分子量に応じて適宜配合量を決定すればよ
いが、通常モノマーの総合計量100重量部に対して
0.1〜20重量部、特に1〜10重量部の範囲で配合
される。
ン、トルエン、キシレン、オクタン、ミネラルスピリッ
ト等の炭化水素系溶媒、酢酸エチル、酢酸n−ブチル、
酢酸イソブチル、メチルセロソルブアセテート、ブチル
カルビトールアセテート等のエステル系溶媒、メチルエ
チルケトン、メチルイソブチルケトン、ジイソブチルケ
トン等のケトン系溶媒、メタノール、エタノール、イソ
プロパノール、n−ブタノール、sec−ブタノール、
イソブタノール等のアルコール系溶媒、n−ブチルエー
テル、ジオキサン、エチレングリコールモノメチルエー
テル、エチレングリコールモノエチルエーテル等のエー
テル系の溶剤等を使用できる。上記ラジカル重合反応に
おける有機溶剤の含有量は、水酸基含有共重合体(A)
の固形分で通常60〜90重量%、好ましくは65〜8
5重量%である。
(A)は、数平均分子量が1000〜5000、好まし
くは1500〜4500である。数平均分子量が100
0未満では耐候性、耐擦り傷性が劣り、一方、5000
を超えると塗装時に希釈する有機溶剤量が多くなるため
にハイソリッド塗料が得られず、また塗装仕上がり外観
が劣るといった欠点がある。また、水酸基含有共重合体
(A)は、Mw(重量平均分子量)/Mn(数平均分子
量)の比が1.5〜3、好ましくは1.5〜2.3であ
る。比が1.5未満ではリビング重合、アニオン重合、
といった精密重合が必要になり、簡易性が劣り、一方、
3を超えると分布が広く溶液粘度が上昇しハイソリッド
適性に向かなくなる、といった欠点がある。
は、具体的にはアミノ樹脂、(ブロック)ポリイソシア
ネート化合物であり、前記水酸基含有共重合体を硬化さ
せるために使用される。使用されるアミノ樹脂として
は、従来の熱硬化性アクリル樹脂塗料に汎用されている
メラミン樹脂等を用いることができる。例えば、メラミ
ン、尿素、ベンゾグアナミン、アセトグアナミン、スピ
ログアナミン、ジシアンジアミド等のアミノ成分とアル
デヒドとの反応によって得られる公知の樹脂もしくは完
全メチロール化アミノ樹脂が挙げられる。アルデヒドと
しては、ホルムアルデヒド、パラホルムアルデヒド、ア
セトアルデヒド、ベンズアルデヒド等が挙げられる。ま
た、このメチロール化アミノ樹脂を適当なアルコールに
よってエステル化したものも使用でき、エステル化に用
いられるアルコールの例としてはメチルアルコール、エ
チルアルコール、n−プロピルアルコール、イソプロピ
ルアルコール、n−ブチルアルコール、イソブチルアル
コール、2−エチルブタノール、2−エチルヘキサノー
ル等が挙げられる。本発明においては、特にヘキサメト
キシメチルメラミンやそのメトキシ基の一部または全部
をC4以上のアルコールで置換したエーテル化メラミン
樹脂を用いることが好ましい。この場合パラトルエンス
ルホン酸、ドデシルベンゼンスルホン酸のような通常の
硬化触媒を添加するのが好ましい。また、上記のような
強酸触媒を用いる場合、1液型塗料としての貯蔵安定性
を付与させるためにトリエチルアミン、ジエタノールア
ミン、2−アミノ−2−メチルプロパノール等のアミン
化合物で中和(ブロック)してもよい。上記メラミン樹
脂の市販品としては、例えばブチル化メラミン樹脂(三
井東圧製ユーバン20SE−60、ユーバン225、大
日本インキ製スーパーベッカミンG840、スーパーベ
ッカミンG821等)、メチル化メラミン樹脂(三井サ
イアナミド株式会社製サイメル303、住友化学製スミ
マールM−100、スミマールM−40S等)、メチル
エーテル化メラミン樹脂(三井サイアナミド株式会社製
サイメル303、サイメル325、サイメル327、サ
イメル350、サイメル370、三和ケミカル製ニカラ
ックMS17、ニカラックMS15、サイモント社製レ
ジミン741、住友化学製スミマールM55等)、メチ
ル化、ブチル化混合エーテル化メラミン樹脂(三井サイ
アナミド株式会社製サイメル253、サイメル202、
サイメル238、サイメル254、サイメル272、サ
イメル1130、住友化学製スミマールM66B等)、
メチル化、イソブチル化混合エーテル化メラミン樹脂
(三井サイアナミド株式会社製サイメルXV805、三
和ケミカル製ニカラックMS95等)等のメラミン樹脂
を用いることができる。
ト化合物としてはフリーのイソシアネート化合物であっ
てもよいし、ブロックされたイソシアネート化合物でも
よい。フリーのイソシアネート基を有するポリイソシア
ネート化合物としては、ヘキサメチレンジイソシアネー
ト、もしくはトリメチルヘキサメチレンジイソシアネー
ト等の脂肪族ジイソシアネート類、キシレンジイソシア
ネート、もしくはイソホロンジイソシアネート等の環状
脂肪族ジイソシアネート類、トリレンジイソシアネート
もしくは4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート
等の芳香族ジイソシアネート類等の有機ジイソシアネー
トそれ自体、またはこれらの各有機ジイソシアネートの
過剰量と多価アルコール、低分子量ポリエステル樹脂も
しくは水等との付加物、あるいは上掲した各有機ジイソ
シアネート同志の重合体、さらにはイソシアネート・ビ
ゥレット体等が挙げられるが、それらの代表的な市販品
の例としては「バーノックD−750、−800、DN
−950、−970もしくは15−455」(以上大日
本インキ化学工業株式会社製品)、「ディスモジュール
L、N、HL、もしくはN3390」(西ドイツ国バイ
エル社製品)、「タケネートD−102、−202、−
110もしくは−123N」(武田薬品工業株式会社製
品)、「コロネートEH、L、HLもしくは203」
(日本ポリウレタン工業株式会社製品)または「デゥラ
ネート24A−90CX」(旭化成株式会社製品)等が
挙げられる。ブロックされたイソシアネート基を有する
ポリイソシアネート化合物としては、上記、フリーのイ
ソシアネート基を有するポリイソシアネート化合物をオ
キシム、フェノール、アルコール、ラクタム、マロン酸
エステル、メルカプタン等の公知のブロック剤でブロッ
クしたものが挙げられる。これらの代表的な市販品の例
としては「バーノックD−550」(大日本インキ化学
工業株式会社製品)、「タケネートB−815−N」
(武田薬品工業株式会社製品)、「アディトールVXL
−80」(西ドイツ国ヘキスト社製品)または「コロネ
ート2507」[(日本ポリウレタン工業株式会社製
品)等が挙げられる。上記硬化剤(B)の配合割合は、
塗膜が硬化し充分な性能を有するように適宜配合すれば
よいが、水酸基含有重合体/硬化剤の比率は重量比で8
0/20〜50/50の範囲がよい。
に平均粒子径0.01〜1μmの範囲のポリマー微粒子
が配合できる。該微粒子を構成するポリマーは本発明塗
料組成物で用いる有機溶剤に不溶性でなければならな
い。また、該ポリマーは架橋もしくは未架橋であっても
構わないが好ましくは架橋したものが望ましい。該微粒
子はそれ自体公知のものであり、従来のものから適宜選
択して使用できるが、特に非水ディスパージョン型ビニ
ル樹脂を使用することが好ましい。非水ディスパージョ
ン型ビニル樹脂は、高分子分散安定剤及び有機溶剤の存
在下で少なくとも1種のビニルモノマーを分散重合させ
てなるものである。高分子分散安定剤としては、従来か
ら非水ディスパージョンの分野で使用されている既知の
ものを使用でき、例えば下記(1)〜(9)のものを例
示することができる。 (1) 12−ヒドロキシステアリン酸等の水酸基を含
有する脂肪酸の自己縮合ポリエステルとアクリル酸グリ
シジルまたはメタクリル酸グリシジルを付加して分子中
に約1.0個の重合性二重結合を導入したポリエステル
マクロモノマー。 (2) 上記(1)のポリエステルマクロモノマーとメ
チルメタクリレート及び/またはその他の(メタ)アク
リル酸エステル、ビニルモノマーを共重合した櫛型ポリ
マー。 (3) 上記(2)に少量のグリシジル(メタ)アクリ
レートを共重合させておき、そのグリシジル基に後から
(メタ)アクリル酸を付加して二重結合を導入したも
の。 (4) 炭素数4以上のモノアルコールの(メタ)アク
リル酸エステルを少なくとも20%共重合してなる水酸
基含有アクリル共重合体。 (5) 上記(4)に数平均分子量基準で1分子当たり
0.3以上の二重結合を導入したもの。導入する方法と
しては、例えば、もとのアクリル共重合体中に少量の
(メタ)アクリル酸グリシジルを共重合しておき、後か
らそのグリシジル基に(メタ)アクリル酸を付加する方
法が挙げられる。 (6) ミネラルスピリット許容率の高いアルキルメラ
ミン樹脂。 (7) 油長15%以上のアルキド樹脂及び/またはそ
れに重合性二重結合を導入したもの。重合性二重結合を
導入する方法としては、例えばアルキド樹脂中のカルボ
キシル基に(メタ)アクリル酸グリシジルを付加する方
法が挙げられる。 (8) ミネラルスピリット許容率の高いオイルフリー
ポリエステル樹脂、油長15%以上のアルキド樹脂及び
/またはそれに重合性二重結合を導入したもの。 (9) 重合性二重結合を導入したセルロースアセテー
トブチレート。重合性二重結合を導入する方法として
は、例えばセルロースアセテートブチレートにイソシア
ネートエチルメタクリレートを付加する方法が挙げられ
る。 上記分散安定剤のなかでも、本発明において特に好適な
分散安定剤は、脂肪族炭化水素等の比較的低極性溶剤に
溶解可能であって、しかも塗膜性能上の要求をもある程
度満たすことができるものであり、そのような条件を満
たす分散安定剤としては、殊に分子量、ガラス転移温
度、極性(ポリマーのSP値)、水酸基価、酸価等を容
易に調整することができ、耐候性にも優れている上記
(4)及び(5)のアクリル系重合体が好適である。さ
らに分散微粒子とグラフト重合可能な重合性二重結合を
分子中に平均して約0.2〜1.2個有するアクリル系
共重合体が好適である。
型ビニル樹脂は、上記高分子分散安定剤の存在下、該分
散安定剤及び分散微粒子を形成する後記ビニルモノマー
は溶解するが、該ビニルモノマーから生成する重合体微
粒子は実質的に溶解しない脂肪族炭化水素を主体とする
有機溶剤中で、少なくとも1種のビニルモノマーを分散
重合することによって容易に製造される。前記高分子分
散安定剤として好適な上記ビニル系共重合体を形成する
モノマーの成分を次に例示する。特に分散安定剤となる
ビニル系共重合体の調製に好適に用いられるものは、メ
タクリル酸n−ブチル、メタクリル酸2−エチルヘキシ
ル、メタクリル酸ドデシル、メタクリル酸ラウリル、メ
タクリル酸ステアリル等の比較的長鎖の低極性単量体を
主体とし、これに必要に応じてスチレン、(メタ)アク
リル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)ア
クリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸プ
ロピル、(メタ)アクリル酸等を併用した単量体混合物
である。これらの単量体を共重合した重合体にグリシジ
ル(メタ)アクリレートまたはイソシアネートエチルメ
タクリレートを後付加して重合性二重結合を導入したも
のが好適である。
としては、ラジカル重合性不飽和単量体であれば特に制
限されることなく、各種のものを使用することができ
る。その代表的なものを例示すれば以下の通りである。 (a) アクリル酸またはメタクリル酸のエステル:例
えば、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル
酸プロピル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸ブチ
ル、アクリル酸ヘキシル、アクリル酸オクチル、アクリ
ル酸ラウリル、アクリル酸ステアリル、メタクリル酸メ
チル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メ
タクリル酸イソプロピル、メタクリル酸ブチル、アクリ
ル酸ヘキシル、メタクリル酸オクチル、メタクリル酸ラ
ウリル、メタクリル酸ステアリル等のアクリル酸または
メタクリル酸のC1−18のアルキルエステル:グリシ
ジルアクリレート、グリシジルメタクリレート:アリル
アクリレート、アリルメタクリレート等のアクリル酸ま
たはメタクリル酸のC2−8アルケニルエステル:ヒド
ロキシエチルアクリレート、ヒドロキシエチルメタクリ
レート、ヒドロキシプロピルアクリレート、ヒドロキシ
プロピルメタクリレート等のアクリル酸またはメタクリ
ル酸のC2−8ヒドロキシアルキルエステル:アリルオ
キシエチルアクリレート、アリルオキシエチルメタクリ
レート等のアクリル酸またはメタクリル酸のC3−18
アルケニルオキシアルキルエステル等。 (b) ビニル芳香族化合物:例えば、スチレン、α−
メチルスチレン、ビニルトルエン、ビニルピリジン等。 (c) α,β−エチレン性不飽和酸:例えばアクリル
酸、メタクリル酸、イタコン酸等。 (d) アクリル酸、またはメタクリル酸のアミド:ア
クリルアミド、メタクリルアクリルアミド、n−ブトキ
シメチルアクリルアミド、n−メチロールアクリルアミ
ド、n−ブトキシメチルメタクリルアミド、n−メチロ
ールメタクリルアミド等。 (e) その他:例えば、アクリロニトリル、メタクリ
ロニトリル、メチルイソプロペニルケトン;酢酸ビニ
ル、ベオバモノマー(シェル化学社製)、ビニルプロピ
オネート、ビニルピバレート、イソシアネートエチルメ
タクリレート、パーフルオロシクロヘキシル(メタ)ア
クリレート、p−スチレンスルホンアミド、N−メチル
−p−スチレンスルホンアミド、γ−メタクリロキシプ
ロピルトリメトキシシラン等。
カル重合開始剤を用い、従来公知の溶液重合法によって
容易に製造される。分散安定剤の数平均分子量は、10
00〜50000程度の範囲が好ましく、3000〜2
0000程度の範囲がより好ましい。また、上記した単
量体の中でも特に分散微粒子を形成するビニルモノマー
として好適なものは、(メタ)アクリル酸メチル、(メ
タ)アクリル酸エチル、アクリル酸n−ブチル、アクリ
ロニトリル等の比較的高極性単量体を主体とし、これに
必要に応じて、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル
酸2−ヒドロキシエチルを併用したものを挙げることが
できる。またジビニルベンゼンやエチレングリコールジ
メタクリレート等の多官能モノマーをを少量併用する
か、メタクリル酸グリシジルとメタクリル酸のようにお
互いに反応する官能基を有する複数のモノマーを共重合
するか、N−アルコキシメチル化アクリルアミドやγ−
メタクリロキシトリアルコキシシランのように自己反応
性のモノマーを共重合することによって粒子内を架橋し
ゲル化粒子としてもよい。分散重合を行なうに当たり、
分散安定剤と分散微粒子となるビニルモノマーとの配合
割合としては、重量比で5/95〜80/20、好まし
くは10/90〜60/40の範囲内とするのが良く、
分散重合はラジカル重合開始剤の存在下で従来公知の方
法に従い行ない得る。
ことによって、さらに仕上がり該外観及び耐久性に優れ
た塗膜が形成できる。ポリマー微粒子を構成するモノマ
ー成分として、スチレンを35〜70重量%、特に40
〜60重量%含有するすることが好ましい。スチレン量
を上記した範囲に調製することにより水酸基含有共重合
体とポリマー微粒子との光線の屈折率が同定度となるの
で塗膜の透明性が優れるといった効果がある。また、ポ
リマー微粒子の耐酸性、耐擦り傷性等も向上するので好
ましい。ポリマー微粒子の配合割合は、要求される性能
などによって適宜配合できるが、通常、前記水酸基含有
共重合体及び硬化剤との総合計量100重量部に対して
約0.1〜50重量部、好ましくは約1〜30重量部の
範囲がよい。本発明塗料組成物には、前記した成分以外
にセルロースアセテートブチル、エポキシ樹脂、ポリエ
ステル樹脂、アルキド樹脂、アクリル樹脂等の変性樹脂
を少量併用してもよい。また、必要に応じて、有機溶
剤、顔料、硬化触媒、紫外線吸収剤、塗面調整剤、酸化
防止剤、流動性調整剤、顔料分散剤、シランカップリン
グ剤等の添加剤を配合せしめることができる。本発明の
熱硬化型塗料組成物は、塗装粘度で樹脂固形分50〜8
0重量%である。50重量%未満では有機溶剤量が多く
なるため、安全衛生環境汚染の問題があり、80重量%
を越えると塗装作業や仕上がり外観が劣るので好ましく
ない。
面処理鋼板等)、プラスチック等の被塗物素材に直接ま
たは被塗物素材にプライマーもしくはプライマー/中塗
りを施した塗膜面に塗布できる。また、自動車用塗料と
して使用する場合には、例えば、2コート1ベーク、2
コート2ベーク等の上塗りエナメル塗料及びクリヤート
ップコート用塗料、1コート1ベーク等のソリッドカラ
ー塗料として使用できる。本発明塗料組成物は、例えば
静電塗装(ベル型等)、エアースプレー塗装等の手段に
より、乾燥膜厚10〜60μm程度に塗装し、120〜
180℃程度の温度で10〜60分間程度加熱を行なう
ことによって塗膜を形成することができる。本発明塗料
組成物を上記2コート1ベーク、2コート2ベーク等の
クリヤートップコート用塗料として用いる場合には、特
に紫外線吸収剤、紫外線安定剤等の添加剤を配合するこ
とが好ましい。紫外線吸収剤として具体的には、例えば
ベンゾフェノン、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノ
ン、2,2′,4,4′−テトラヒドロキシベンゾフェ
ノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、
2,2′−ジヒドロキシベンゾフェノン、2,2′−ジ
ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロ
キシ−4−オクトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ
−4−ドデシロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−
4−メトキシ−5−スルフォベンゾフェノン、5−クロ
ロ−2−ヒドロキシベンゾフェノン、2,2′−ジヒド
ロキシ−4−4′−ジメトキシ−5−スルフォベンゾフ
ェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシ−2′−カルボ
キシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−(2−ヒド
ロキシ−3−メチルアクリロキシ)プロポキシベンゾフ
ェノン等のごときベンゾフェノン系化合物;2−(2′
−ヒドロキシ−5′−メチル−フェニル)ベンゾトリア
ゾール、2−(2′−ヒドロキシ−3′,5′−ジ−t
ert−ブチル−フェニル)ベンゾトリアゾール、2−
(2′−ヒドロキシ−3′−tert−ブチル−5′−
メチル−フェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2′−
ヒドロキシ−3′,5′−ジ−tert−ブチル−フェ
ニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2′−
ヒドロキシ−3−′,5′−ジ−tert−イソアミル
・フェニル)ベンゾトリアゾール、2−(ヒドロキシ−
5−tert−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール等
のごときベンゾトリアゾール系化合物;エチル−2−シ
アノ−3,3′−ジフェニルアクリレート、2−エチル
ヘキシル−2−シアノ−3,3′−ジフェニル−アクリ
レート等のごときアクリレート系;フェニルサリシレー
ト、4−tert−ブチル−フェニルサリシレート、パ
ラ−オクチル−フェニルサリシレート等のごときサリシ
レート系;エタンジアミド−N−(2−エトキシフェニ
ル)−N′−(4−イソドデシルフェニル)、2−エチ
ル−2′−エトキシオキザルアニリド、2−エトキシ−
5−tert−ブチル−2′−エチル−オキザルアニリ
ド及び商品名としてサンドーズ社のサンドボア EP
U.USU 3206等の蓚酸アニリド系化合物;ヒド
ロキシ−5−メトキシ−アセトフェノン、2−ヒドロキ
シ−ナフトフェノン、2−エトキシエチル−パラ−メト
キシシンナメート、ニッケル−ビスオクチルフェニルス
ルフィド、〔2,2′−チオビス(4−tert−オク
チルフェノラト)〕−n−ブチルアミン−ニッケル等そ
の他の化合物等が挙げられる。これらのものは1種もし
くは2種以上組み合わせて使用できる。紫外線安定剤と
しては、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4
−ピペリジニル)−2−ブチル−2−(4−ヒドロキシ
−3,5−ジ−tert−ブチルベンジル)プロパンジ
オエート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−
4−ピペリジル)セバケート、8−アセチル−3−ドデ
シル−7,7,9,9−テトラメチル−1,3,8−ト
リアザスピロ〔4,5〕デカン−2,4−ジオン及び商
品名としてチヌビン144、292、440(以上、チ
バガイギー社製)、サノールLS−770(三共株式会
社製)等のヒンダードアミン系等が挙げられる。上記紫
外線吸収剤は単独で使用することができるが、本発明に
おいては、特にこのものと紫外線安定剤と組み合わせて
用いることが望ましい。これらの添加剤は前記水酸基含
有ビニル系樹脂及び架橋剤との総合計量100重量部当
たり約0.1〜4重量部の範囲が望ましい。また、該ク
リヤー塗料は、通常着色顔料を添加することなく用いら
れるがこのものに着色ベース塗膜が隠蔽しない程度に着
色顔料を配合することができる。
ば前記した素材に着色ベースコート用塗料組成物を塗布
し、次いで前記クリヤートップコート用塗料を塗装し、
焼き付けることによって実施できる。着色ベース及びク
リヤートップコート塗料組成物の塗装は、通常の塗装方
式、例えば静電塗装もしくは非静電塗装機を用いて行な
える。また、着色ベースコートの厚膜は10〜50μm
程度(硬化後)が好ましい。該塗料を塗装後、数分間室
温に放置するか、50〜80℃位で数分間強制乾燥した
後、クリヤーコート塗料組成物を塗装する。クリヤー塗
膜の厚さは10〜60μm(硬化後)が好ましい。次い
で120〜180℃程度の温度で20〜40分間程度加
熱が行われる。上記着色ベースコート用塗料組成物は、
好ましくは金属フレーク粉末及び/またはマイカ粉末を
含有してなる硬化形塗料組成物であって、このような着
色ベース塗料自体はすでに公知であり、具体的にはアク
リル樹脂、ポリエステル樹脂、アクリル・ポリエステル
樹脂等を基体樹脂とし、アミノ樹脂、(ブロック)ポリ
イソシアネート等を架橋剤とし、さらに必要に応じて、
セルロースアセテートブチレート、着色顔料、体質顔
料、有機重合体微粒子、沈降防止剤、タレ止め防止剤、
顔料分散剤、紫外線吸収剤及びその他塗料用添加剤等を
配合してなる有機溶剤形(ハイソリッド、非水分散型も
含む)塗料、水性塗料等の硬化形塗料が使用できる。該
金属フレーク粉末としては、例えばアルミニウムフレー
ク、ニッケルフレーク、銅フレーク、ステンレスフレー
ク、真鍮フレーク及びクロムフレーク等が挙げられ、ま
た、マイカ粉末としては、例えばパールマイカ、着色パ
ールマイカ等が挙げられる。
発明をより一層明らかにする。 〔1〕 試料の調製製造例1 (A)成分の水酸基含有アクリル樹脂溶液A−1の製造 撹拌機、温度計、還流冷却機等の備わった通常のアクリ
ル樹脂反応槽に、スワゾール1000〔コスモ石油株式
会社製、芳香族系溶剤〕20重量部、ジエチレングリコ
ールモノブチルエーテル20重量部を仕込み、加熱撹拌
し、165℃に達してから下記の単量体混合物を4時間
で滴下した。スチレン 35重量部、n−ブチルアクリ
レート 5重量部、n−ブチルメタクリレート 23重
量部、2−エチルヘキシルメタクリレート 10重量
部、1,4−ブタンジオールモノアクリレート 20重
量部、2−ヒドロキシエチルメタクリレート 6重量
部、アクリル酸 1重量部、トリゴノクス201(注
1)4重量部、上記単量体混合物を滴下終了後さらに3
0分、165℃に保持した後、トリゴノクス201
0.5重量部及びスワゾール1000を10重量部の混
合物を1時間要して滴下した。その後1時間165℃に
保ったまま撹拌を続けた後冷却した。このものに酢酸エ
チルを7重量部加え希釈し、固形分濃度65重量%の水
酸基含有アクリル樹脂A−1を得た。このアクリル樹脂
の重量平均分子量(Mn)は3500であった。 (註1) トリゴノクス201………化薬アクゾ株式会
社製、商品名、固形分約100重量%のジt−アミルパ
ーオキサイド(過酸化物系重合開始剤)
方法でアクリル樹脂溶液A−2〜A−12、比較例の樹
脂溶液AC−1〜AC−2を製造した。固形分濃度は全
て65重量%であった。アクリル樹脂溶液の組成A−2
〜A−12、AC−1〜AC−2とそれらの数平均分子
量(Mn)、その重量平均分子量(Mw)との比(Mw
/Mn)、水酸基価、酸価を表1に示した。 (註2)パーヘキシルD………日本油脂株式会社製、商
品名、固形分約100重量%のジt−ヘキシルパーオキ
サイド(過酸化物系重合開始剤) (註3)カヤエステルO………化薬アクゾ株式会社製、
商品名、固形分約100重量%のt−ブチルパーオキシ
2−エチルヘキサノエート(過酸化物重合開始剤)
社製、商品名、固形分約100重量%のジt−アミルパ
ーオキサイド(過酸化物系重合開始剤) (註2)パーヘキシルD………日本油脂株式会社製、商
品名、固形分約100重量%のジt−ヘキシルパーオキ
サイド(過酸化物系重合開始剤) (註3)カヤエステルO………化薬アクゾ株式会社製、
商品名、固形分約100重量%のt−ブチルパーオキシ
2−エチルヘキサノエート(過酸化物重合開始剤)
ル樹脂 撹拌機、温度計、還流冷却機等の備わった通常のアクリ
ル樹脂反応槽に、キシロール45.7重量部、n−ブタ
ノール5重量部を仕込み、加熱撹拌し、125℃に達し
てから下記の単量体混合物を3時間で滴下した。スチレ
ン 30重量部、ラウリルメタクリレート 20重量
部、n−ブチルアクリレート 10重量部、2−エチル
ヘキシルメタクリレート 12重量部、2−ヒドロキシ
エチルメタクリレート 20重量部、2−ヒドロキシエ
チルアクリレート 5重量部、アクリル酸 3重量部、
tert−ブチルパーオクトエート4.6重量部、上記
単量体混合物を滴下終了後、さらに30分、125℃に
保持した後、アゾビスジメチルバレロニトリル 0.5
重量部及びキシロールを16重量部の混合物を1時間要
して滴下し、さらに5時間熟成を行なった。得られた樹
脂溶液の固形分は60重量%であった。次いで、このワ
ニス168重量部に4−tert−ブチルピロカテコー
ル 0.03重量部、グリシジルメタクリレート 2重
量部を加えて125℃にて5時間反応を行ない、重合性
二重結合を導入した。こうして得た生成物である高分子
分散安定剤 90重量部及びキシロール 48重量部、
ヘプタン 105重量部をフラスコに仕込み、90℃で
下記の単量体及び重合開始剤を4時間かけて滴下した。
さらに、tert−ブチルパーオクトエート0.5重量
部を添加し、その後3時間熟成して、非水ディスパージ
ョン型ビニル樹脂を得た。スチレン 40重量部、メチ
ルメタクリレート 20重量部、アクリロニトリル 1
6重量部、グリシジルメタクリレート 2重量部、2−
ヒドロキシエチルアクリレート 20重量部、メタクリ
ル酸 2重量部、α、α′−アゾビスイソブチロニトリ
ル 1重量部、得られた樹脂分散液は固形分45重量%
のミルク状白色分散物であった。
を107.7重量部(固形分量で70重量部)、サイメ
ルXV805(註4)4重量部、(C)成分の非水ディ
スパージョン樹脂 22.2重量部(固形分で10重量
部)、ネイキュア5543(註5) 4重量部、表面調
整剤(註6)0.1重量部、及び紫外線吸収剤(註7)
2重量部の混合物を撹拌し、次いでスワゾール1500
(註8)/n−ブタノール=9/1の混合溶剤を加えて
塗料粘度30秒(フォードカップ#4/25℃)に調整
して試験に供した。 (註4) サイメルXV805………三井サイアナミド
株式会社製、固形分約100重量%のメチル、イソブチ
ル混合エーテル化モノメタリックメラミン樹脂。 (註5) ネイキュア5543………米国、キング イ
ンダストリイズ社製、有効成分約25重量%のドデシル
ベンゼンスルホン酸アミン中和剤、商品名。 (註6) 表面調整剤………ビックケミ社製、BYK−
300溶液。 (註7) 紫外線吸収剤………チバガイギー社製、チヌ
ビン900。 (註8) スワゾール1500………コスモ石油株式会
社製、芳香族系溶剤。
施例1と同様に行ない、それぞれ、塗料粘度30秒(フ
ォードカップ#4/25℃)に調整して試験に供した。
またその時の樹脂固形分(重量%)を加えたものを表2
に示した。
ミド株式会社製、固形分約100重量%のメチル、イソ
ブチル混合エーテル化モノメタリックメラミン樹脂。 (註5) ネイキュア5543………米国、キング イ
ンダストリイズ社製、有効成分約25重量%のドデシル
ベンゼンスルホン酸アミン中和剤、商品名。 (註6) 表面調整剤………ビックケミ社製、BYK−
300溶液。 (註7) 紫外線吸収剤………チバガイギー社製、チヌ
ビン900。 (註9) Y:ユーバン20SE………三井東圧化学株
式会社製、固形分約60重量%のブチルエーテル化メラ
ミン樹脂溶液、商品名。 (註10) Z:スミデュールN………住友バイエルウ
レタン株式会社製、無黄変型ポリイソシアネート(NC
O含有率16.5重量%、固形分濃度重量%)。
装及び硬化塗膜の作製を行なった。リン酸亜鉛化成処理
を施した厚さ0.8mmのダル鋼板上にエポキシ系カチ
オン電着塗料を乾燥塗膜約20μmとなるように電着塗
装し、焼き付けた電着塗膜上に自動車中塗りサーフェー
サー2を乾燥塗膜厚約20μmとなるように塗装焼き付
けした後、#400のサンドペーパーで水研ぎし、水切
乾燥し、次いで石油ベンジンで脱脂し試験用の素材とし
た。この素材上にマジクロンベースコートHM−22
(関西ペイント社製、メタリック塗料、商品名)をエア
スプレーガンF5(明治機械製作所製、商品名)を用い
て硬化膜厚で約15μmとなるように塗装し、室温で約
3分間放置後、実施例1〜12及び比較例1〜2の粘度
調整した塗料を、前記エアスプレーガンF5を用いて硬
化膜厚で約40μmの厚さになるように塗装した後、約
10分間室温に放置セッテングした。次いで、このもの
を電気熱風乾燥機で140℃、30分間加熱硬化せしめ
た。また、ゲル分率を測定すうるために実施例1〜12
及び比較例1〜2をブリキ板に硬化膜厚が約40μmの
厚さになるように塗装した。得られたそれぞれの焼き付
け塗板について種々の試験を行なった。その試験結果を
表3に示す。
って行なった。試験方法塗膜外観:塗膜の仕上がり外観
をツヤ感、肉もち感から次の基準で評価した。◎:非常
に良好、○:良好、×:不良。 光沢:20°で鏡面反射率を測定した。 鉛筆硬度:JIS K 5400による鉛筆引っ掻き値
を表示した。 耐酸性:人口雨を試験塗板に0.4ml滴下し、85℃
に加熱したホットプレート上で、15分間加熱した後、
水洗し、塗面を観察し、次の基準で評価した。◎:全く
変化のないもの、○:塗面に異常はないが、滴下部と非
滴下部の境界にわずかに段差が認められるもの、×:塗
面が白化したもの。人口雨としては、NaNO31mg
/g溶液を19.6g、KNO31mg/g溶液を5.
2g、CaCl2・2H2O1mg/g溶液を3.7、
MgSO4・7H2O1mg/g溶液を8.2g、(N
H4)2SO41mg/g溶液を73.3g、0.1N
H2SO4を30.0g、0.1NHNO3を20.0
g,0.05NHClを10.0g及びNaF1mg/
g溶液を4.7g配合し、pHをH2SO4で1に調整
したものを使用した。 耐水性:40℃の温水に240時間浸漬した後、水洗
し、塗面を観察し、次の基準で評価した。○:全く変化
のないもの、△:わずかにツヤ引けするもの。 耐溶剤性:キシロールを浸みこませたガーゼで塗面を1
0回払拭した後、塗面を観察し、次の基準で評価した。
○:全く変化のないもの、△:塗面にキズが目立つも
の、×:塗面が膨潤し、白化傾向にあるもの。 耐擦り傷性:ルーフに試験用塗板を貼りつけた自動車を
洗車機で5回洗車した後の該塗板の塗面状態を観察し
た。洗車機はヤスイ産業製「PO 20FWRC」を用
いた。評価基準は次の通りである。◎:目視観察でほと
んど擦り傷が見つからず、合格、○:少し擦り傷が見つ
かるが、その程度は軽い、△:目視観察で擦り傷が目立
ち、不合格、×:目視観察ではっきりと著しい擦り傷が
判り、不合格。 ゲル分率:ブリキ板から剥離した塗膜を300メッシュ
のステンレススチール製の網状容器に入れ、アセトン/
メタノール=1/1溶媒を用いて6時間抽出させた後、
次式にしたがってゲル分率を計算した。 ゲル分率(%)=抽出後の試料の重量/抽出前の試料の
重量×100 耐候性:サンシャインウェザーメーターに1600時間
暴露した後の塗膜を観察し、次のように評価した。○:
異常なし、△:小さいひび割れが少し発生、×:ひび割
れ。
型塗料組成物であることから、有機溶剤含有量が少ない
ハイソリッド塗料となり、そして塗膜の仕上がり外観、
耐候性、耐酸性、物理的性質等に優れた塗膜が形成でき
る。
Claims (8)
- 【請求項1】 (A)共重合体を構成するモノマー成分
として、スチレン35〜70重量%、水酸基含有ラジカ
ル性不飽和モノマー10〜40重量%及びその他ラジカ
ル重合性モノマー10〜55重量%のモノマーを、分子
末端に夫々炭素数5〜7個のアルキル基を有するジアル
キルパーオキサイドの重合開始剤で有機溶剤中でラジカ
ル重合反応させてなる共重合体が数平均分子量1000
〜5000のMw/Mn比=1.5〜3.0の分子量分
布をもつ水酸基含有共重合体溶液、及び(B)水酸基と
反応性を有する硬化剤、必要に応じて(C)重合体微粒
子を構成するモノマー成分としてスチレンを35〜70
重量%含有する重合体微粒子を含有してなることを特徴
とする熱硬化型塗料組成物。 - 【請求項2】 請求項1に記載された熱硬化型塗料組成
物が、塗装粘度で樹脂固形分が50〜80重量%である
有機溶剤系熱硬化型塗料組成物であることを特徴とす
る、請求項1に記載された熱硬化型塗料組成物。 - 【請求項3】 ジアルキルパーオキサイドの配合割合が
(A)の共重合体を構成するモノマーの合計量100重
量部に対し0.1〜20重量部である、請求項1に記載
された熱硬化型塗料組成物。 - 【請求項4】 ラジカル重合反応における溶剤の含有量
が水酸基含有共重合体溶液の固形分で60〜90重量%
である、請求項1または2に記載された熱硬化型塗料組
成物。 - 【請求項5】 硬化剤(B)の配合割合が水酸基含有共
重合体溶液/硬化剤=80/20〜50/50である、
請求項1ないし3のいずれか1項に記載された熱硬化型
塗料組成物。 - 【請求項6】 重合体微粒子(C)の配合割合が水酸基
含有共重合体溶液及び硬化剤の固形分の合計量100重
量部に対して0.1〜50重量部である、請求項1ない
し4のいずれか1項に記載された熱硬化型塗料組成物。 - 【請求項7】 素材に着色ベースコート及びクリヤート
ップコートを順次形成し、2コート1ベーク方式で仕上
げる上塗り塗装方法において、クリヤートップコートを
形成する塗料組成物として、請求項1ない5のいずれか
1項に記載された熱硬化型塗料組成物を用いることを特
徴とする塗装方法。 - 【請求項8】 被塗装物が請求項7の塗装方法によって
塗装してなる塗装物品。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000213447A JP4478304B2 (ja) | 2000-06-12 | 2000-06-12 | 熱硬化型塗料組成物、その組成物を用いてなる被膜形成方法及びそれらのものから得られる塗装物品 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000213447A JP4478304B2 (ja) | 2000-06-12 | 2000-06-12 | 熱硬化型塗料組成物、その組成物を用いてなる被膜形成方法及びそれらのものから得られる塗装物品 |
Publications (2)
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