JPH1046100A - 塗料組成物及び塗膜形成方法 - Google Patents

塗料組成物及び塗膜形成方法

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JPH1046100A
JPH1046100A JP9096951A JP9695197A JPH1046100A JP H1046100 A JPH1046100 A JP H1046100A JP 9096951 A JP9096951 A JP 9096951A JP 9695197 A JP9695197 A JP 9695197A JP H1046100 A JPH1046100 A JP H1046100A
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JP
Japan
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resin
coating
coating composition
acid
crosslinking agent
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JP9096951A
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English (en)
Inventor
Tsutomu Kawamura
力 川村
Satoru Ito
悟 伊藤
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Kansai Paint Co Ltd
Original Assignee
Kansai Paint Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】仕上り外観及び加工性に優れ、しかも耐候性、
耐酸性、耐汚染性、耐擦り傷性等にも優れた塗膜を形成
でき、更に貯蔵安定性が良好な、プラスチック基材の上
塗り塗料として好適な新規塗料組成物を提供すること。 【解決手段】(A)樹脂骨格中に、2−(2′−ヒドロ
キシフェニル)−ベンゾトリアゾール構造を有するビニ
ル系樹脂及び(B)架橋剤を含有することを特徴とする
塗料組成物、及びそれを用いた塗膜形成方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、新規な塗料組成物
及び塗膜形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車用プラスチック部材等のプラスチ
ック基材の上塗り塗料の重要塗膜性能として、平滑性、
光沢、鮮映性等の仕上り外観や屈曲性等の加工性の優れ
た塗膜を形成することが要求されている。
【0003】従来、水酸基含有アクリル樹脂又は水酸基
含有ポリエステル樹脂とアミノ樹脂とを主成分とするプ
ラスチック基材のための上塗り塗料が多く用いられてお
り、上記の仕上り外観、加工性等に優れた塗膜を得るこ
とができ、広く使用されている。
【0004】しかし、近年、大気汚染が進み、森林が枯
れるなど酸性雨による被害が深刻な社会問題となってい
る。特に上記上塗り塗料が塗装されている自動車外板は
酸性雨等により、エッチングされ、塗膜に白化、シミ等
が発生するという問題があり、耐酸性のよい塗膜の開発
が非常に強く要望されている。
【0005】一方、自動車外板等に塗装されている上塗
り塗膜には、耐候性を向上させる目的で、紫外線吸収剤
や紫外線安定剤等が配合されているが、これらの成分が
雨水、洗車水等により溶出されることが、紫外線による
塗膜の黄変、ワレの原因の1つになっている。そのた
め、これら紫外線吸収剤や紫外線安定剤を配合しなくて
も十分な塗膜の耐候性を有していることが要望されてい
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、仕上
り外観及び加工性に優れ、しかも耐候性、耐酸性、耐汚
染性、耐擦り傷性等にも優れた塗膜を形成でき、更に貯
蔵安定性が良好な、プラスチック基材の上塗り塗料とし
て好適な新規塗料組成物を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、(A)樹脂骨
格中に、2−(2′−ヒドロキシフェニル)−ベンゾト
リアゾール構造を有するビニル系樹脂及び(B)架橋剤
を含有することを特徴とする塗料組成物(I)、及びそ
れを用いた塗膜形成方法を提供するものである。
【0008】本発明者は、塗膜の仕上り外観、加工性等
を損なうことなく、耐酸性、耐候性等が大幅に向上した
塗膜を形成する塗料組成物の開発を目的として鋭意研究
を重ねた。その結果、2−(2′−ヒドロキシフェニ
ル)−ベンゾトリアゾール構造を有するビニル系樹脂を
用いた塗料組成物が、上記の塗膜の仕上り外観や加工性
を低下させることなく、塗膜の耐酸性や耐候性等を向上
させることが可能であることを見い出した。上記本発明
は、かかる新知見に基づいて完成されたものである。
【0009】
【発明の実施の形態】ビニル系樹脂(A)は、その骨格
中に2−(2′−ヒドロキシフェニル)−ベンゾトリア
ゾール構造を有するビニル系樹脂である。
【0010】ここで、2−(2′−ヒドロキシフェニ
ル)−ベンゾトリアゾール構造(以下、HPB−トリア
ゾール構造」という)は、式(1)
【0011】
【化1】
【0012】(式中、R1及びR2は、同一又は異なっ
て、ハロゲン原子、1〜18個の炭素原子を有するアル
キル基、1〜8個の炭素原子を有するアルコキシル基、
5〜8個の炭素原子を有する環状アルキル基又はアリー
ル基を示し、p及びqは各々0、1、2又は3であ
る。)で表される。
【0013】ここで、ハロゲン原子としては、例えば、
塩素原子、臭素原子等が、挙げられる。1〜18個の炭
素原子を有するアルキル基としては、例えば、メチル
基、エチル基、プロピル基、n−ブチル基、t−ブチル
基、sec−ブチル基、アミル基、オクチル基、ラウリ
ル基、ステアリル基等が、挙げられる。1〜8個の炭素
原子を有するアルコキシル基としては、例えば、メトキ
シ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、ヘキシ
ルオキシ基等が、挙げられる。5〜8個の炭素原子を有
する環状アルキル基としては、例えば、シクロペンチル
基、シクロヘキシル基等が、挙げられる。また、アリー
ル基としては、例えば、フェニル基、ナフチル基、これ
らの基の環上に炭素数1〜18個のアルキル基が置換し
た基等が、挙げられる。
【0014】ビニル系樹脂(A)は、HPB−トリアゾ
ール構造を有する重合性ビニル系モノマーを必須成分と
し、さらに必要に応じて、水酸基含有重合性ビニル系モ
ノマー、カルボキシル基含有重合性ビニル系モノマー及
びその他の重合性ビニル系モノマーから選ばれた1種又
は2種以上を併用して重合せしめることによって得られ
る。
【0015】HPB−トリアゾール構造を含有した重合
性ビニル系モノマーは、1分子中に1個の重合性二重結
合と、1個以上の上記HPB−トリアゾール構造を有す
るモノマーである。
【0016】HPB−トリアゾール構造を含有する重合
性モノマーとしては、具体的には、例えば、2−(2′
−ヒドロキシ−5′−(メタ)アクリルオキシエチルフ
ェニル)−2H−ベンゾトリアゾール、2−(2′−ヒ
ドロキシ−5′−(メタ)アクリルオキシエチルフェニ
ル)−5−クロロ−2H−ベンゾトリアゾール、2−
(2′−ヒドロキシ−3′−(メタ)アクリルオキシエ
チル−5′−メチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾ
ール、2−(2′−ヒドロキシ−3′−(メタ)アクリ
ルオキシエチル−5′−メチルフェニル)−5−クロロ
−2H−ベンゾトリアゾール、2−(5′−t−ブチル
−2′−ヒドロキシ−3′−(メタ)アクリルオキシエ
チルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール、2−
(5′−t−ブチル−2′−ヒドロキシ−3′−(メ
タ)アクリルオキシフェニル)−5−クロロ−2H−ベ
ンゾトリアゾール、2−(5′−t−アミル−2′−ヒ
ドロキシ−3′−(メタ)アクリルオキシエチルフェニ
ル)−2H−ベンゾトリアゾール、2−(5′−t−ア
ミル−2′−ヒドロキシ−3′−(メタ)アクリルオキ
シエチルフェニル)−5−クロロ−2H−ベンゾトリア
ゾール、2−(2′−ヒドロキシ−3′−(メタ)アク
リルオキシエチル−5′−t−オクチルフェニル)−2
H−ベンゾトリアゾール、2−(2′−ヒドロキシ−
3′−(メタ)アクリルオキシエチル−5′−t−オク
チルフェニル)−5−クロロ−2H−ベンゾトリアゾー
ル等が挙げられる。
【0017】水酸基含有重合性ビニル系モノマーとして
は、1分子中に1個の重合性二重結合と1個以上の水酸
基を含有するモノマーであって、例えば2価アルコール
と(メタ)アクリル酸とのモノエステル、ε−カプロラ
クトン変性ビニル系モノマー等が包含される。
【0018】2価アルコールと(メタ)アクリル酸との
モノエステルとしては、例えば、(メタ)アクリル酸2
−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシプ
ロピル、(メタ)アクリル酸2,3−ジヒドロキシプロ
ピル、1,4−ブタンジオールモノアクリレート、(ポ
リ)エチレングリコールモノ(メタ)アクリレート等が
挙げられる。
【0019】ε−カプロラクトン変性ビニル系モノマー
としては、次式(2)
【0020】
【化2】
【0021】〔式中、Rは水素原子又はメチル基を示
し、nは0.5〜5である。〕で表わされるモノマーが
包含され、例えば、「プラクセルFA−1」、「プラク
セルFA−2」、「プラクセルFA−3」、「プラクセ
ルFA−4」、「プラクセルFA−5」、「プラクセル
FM−1」、「プラクセルFM−2」、「プラクセルF
M−3」、「プラクセルFM−4」、「プラクセルFM
−5」(いずれもダイセル化学(株)製、商品名、アク
リル酸2−ヒドロキシエチルのエステル類)等を挙げる
ことができるが、これらに限定するものではない。
【0022】上記水酸基含有重合性ビニル系モノマーは
1種又は2種以上組合わせて使用できる。また、上記し
たモノマーの中でも1,4−ブタンジオールモノアクリ
レートは耐擦り傷性に、又ε−カプロラクトン変性(メ
タ)アクリレートは加工性にそれぞれ優れた塗膜を形成
する点から、好ましい。
【0023】カルボキシル基含有重合性ビニル系モノマ
ーとしては、1分子中に1個の重合性二重結合と1個以
上のカルボキシル基とを有するモノマーであって、具体
的には(メタ)アクリル酸、マレイン酸、無水マレイン
酸等が挙げられる。
【0024】その他の重合性ビニル系モノマーは、1分
子中に1個の重合性二重結合を有し、(B)架橋剤と反
応しうる官能基をもたないモノマーである。具体的に
は、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アク
リレート、プロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル
(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレー
ト、t−ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキ
シルアクリレート、n−オクチル(メタ)アクリレー
ト、ラウリル(メタ)アクリレート、トリデシル(メ
タ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート等
の炭素数1〜24の1価アルコールと(メタ)アクリル
酸とのモノエステル化物;アクリロニトリル、アクリル
アミド、塩化ビニル、酢酸ビニル等;が挙げられる。
【0025】ビニル系樹脂(A)におけるこれらのビニ
ル系モノマーの構成割合は、目的に応じて任意に選択で
きるが、該樹脂(A)を構成するビニル系モノマーの全
重量を基準に、HPB−トリアゾール構造を有する重合
性ビニル系モノマーは0.1〜100重量%、好ましく
は0.1〜15重量%、水酸基含有重合性ビニル系モノ
マーは0〜80重量%、好ましくは5〜50重量%、カ
ルボキシル基含有重合性ビニル系モノマーは0〜10重
量%、好ましくは0.1〜5重量%、その他の重合性ビ
ニル系モノマーは0〜99重量%、好ましくは30〜9
4.8重量%が適している。
【0026】上記のビニル系モノマーの(共)重合反応
は、通常のアクリル樹脂又はビニル系樹脂等の合成方法
と同様にして行うことができる。例えば、上記成分を有
機溶媒に溶解又は分散せしめ、ラジカル重合開始剤の存
在下で、60〜180℃程度の温度で攪拌しながら加熱
することにより実施できる。反応時間は通常1〜10時
間程度が適している。
【0027】また、上記有機溶媒としては、ヘプタン、
トルエン、キシレン、オクタン、ミネラルスピリット等
の炭化水素系溶媒、酢酸エチル、酢酸n−ブチル、酢酸
イソブチル、メチルセロソルブアセテート、ブチルカル
ビトールアセテート等のエステル系溶媒、メチルエチル
ケトン、メチルイソブチルケトン、ジイソブチルケトン
等のケトン系溶媒、メタノール、エタノール、イソプロ
パノール、n−ブタノール、sec−ブタノール、イソブ
タノール等のアルコール系溶媒、n−ブチルエーテル、
ジオキサン、エチレングリコールモノメチルエーテル、
エチレングリコールモノエチルエーテル等のエーテル系
の溶媒等を使用できる。これらの内、炭化水素系溶媒を
用いる場合には、溶解性の点から他の溶媒を併用するこ
とが好ましい。また、ラジカル開始剤としては通常用い
られるものをいずれも用いることができ、その一例とし
て過酸化ベンゾイル、t−ブチルパーオキシ−2−エチ
ルヘキサノエート等の過酸化物、アゾビスイソブチロニ
トリル、アゾビスジメチルバレロニトリル等のアゾ化合
物等を示すことができる。
【0028】かくして得られたビニル系樹脂(A)の重
量平均分子量は、3,000〜100,000、特に
5,000〜30,000が好ましい。水酸基価は、0
〜140mgKOH/g、好ましくは60〜120mgKOH/gにな
るのが最もよい。酸価は、0〜140mgKOH/g、特に1
〜50mgKOH/gが好ましい。
【0029】本発明塗料組成物(I)における架橋剤
(B)は、前記ビニル系樹脂(A)を架橋するためのも
ので、具体的には、アミノ樹脂、ポリイソシアネート化
合物、ブロックポリイソシアネート化合物等である。
【0030】架橋剤として用いられるアミノ樹脂として
は、従来の熱硬化性アクリル樹脂塗料に汎用されている
アミノ樹脂を用いることができる。例えば、メラミン、
尿素、ベンゾグアナミン、アセトグアナミン、スピログ
アナミン、ジシアンジアミド等のアミノ成分とアルデヒ
ドとの反応によって得られる公知の部分又は完全メチロ
ール化アミノ樹脂が挙げられる。アルデヒドとしては、
ホルムアルデヒド、パラホルムアルデヒド、アセトアル
デヒド、ベンズアルデヒド等が挙げられる。また、この
メチロール化アミノ樹脂を適当なアルコールによってエ
ーテル化したものも使用でき、エーテル化に用いられる
アルコールの例としてはメチルアルコール、エチルアル
コール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコ
ール、n−ブチルアルコール、イソブチルアルコール、
2−エチルブタノール、2−エチルヘキサノール等が挙
げられる。本発明においては、特にヘキサメトキシメチ
ルメラミンやそのメトキシ基の一部又は全部を炭素原子
数4以上のアルコキシ基で置換したエーテル化メラミン
樹脂を用いることが好ましい。
【0031】エーテル化メラミン樹脂の市販品として
は、例えばブチルエーテル化メラミン樹脂(三井東圧製
「ユーバン20SE−60」、「ユーバン225」、大
日本インキ製「スーパーベッカミンG840」、「スー
パーベッカミンG821」等)、メチルエーテル化メラ
ミン樹脂(三井サイアナミド(株)製「サイメル30
3」、「サイメル325」、「サイメル327」、「サ
イメル350」、「サイメル370」、三和ケミカル製
「ニカラックMS17」、「ニカラックMS15」、モ
ンサント社製「レジミン741」、住友化学(株)製
「スミマールM−100」、「スミマールM−40
S」、「スミマールM55」等)、メチル・ブチル混合
エーテル化メラミン樹脂(三井サイアナミド(株)製
「サイメル235」、「サイメル202」、「サイメル
238」、「サイメル254」、「サイメル272」、
「サイメル1130」、住友化学製「スミマールM66
B」等)、メチル・イソブチル混合エーテル化メラミン
樹脂(三井サイアナミド(株)製「サイメルXV80
5」、三和ケミカル製「ニカラックMS95」等)等の
メラミン樹脂を用いることができる。
【0032】架橋剤として用いられるポリイソシアネー
ト化合物としてはフリーのイソシアネート基を有するポ
リイソシアネート化合物であってもよいし、ブロックさ
れたイソシアネート基を有するポリイソシアネート化合
物でもよい。
【0033】フリーのイソシアネート基を有するポリイ
ソシアネート化合物としては、ヘキサメチレンジイソシ
アネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート
等の脂肪族ジイソシアネート類、キシレンジイソシアネ
ート、イソホロンジイソシアネート等の環状脂肪族ジイ
ソシアネート類、トリレンジイソシアネート、4,4′
−ジフェニルメタンジイソシアネート等の芳香族ジイソ
シアネート類等の有機ジイソシアネートそれ自体、又は
これらの各有機ジイソシアネートの過剰量と多価アルコ
ール、低分子量ポリエステルポリオール又は水等との付
加物、あるいは上掲した各有機ジイソシアネート同志の
重合体等が挙げられるが、それらの代表的な市販品の例
としては「バーノックD−750」、「バーノック−8
00」、「バーノックDN−950」、「バーノック−
970」又は「バーノック15−455」(以上、大日
本インキ化学工業(株)製品)、「ディスモジュール
L」、「ディスモジュールN」、「ディスモジュールH
L」、又は「ディスモジュールN3390」(西ドイツ
国バイエル社製品)、「タケネートD−102」、「タ
ケネートD−202」、「タケネートD−110」又は
「タケネートD−123N」(武田薬品工業(株)製
品)、「コロネートEH」、「コロネートL」、「コロ
ネートHL」又は「コロネート203」(日本ポリウレ
タン工業(株)製品)又は「デゥラネート24A−90
CX」(旭化成工業(株)製品)等が挙げられる。
【0034】ブロックされたイソシアネート基を有する
ポリイソシアネート化合物としては、上記の、フリーの
イソシアネート基を有するポリイソシアネート化合物を
オキシム、フェノール、アルコール、ラクタム、マロン
酸エステル、メルカプタン等の公知のブロック剤でブロ
ックしたものが挙げられる。これらの代表的な市販品の
例としては「バーノックD−550」(大日本インキ化
学工業(株)製品)、「タケネートB−815−N」
(武田薬品工業(株)製品)、「アディトールVXL−
80」(西ドイツ国ヘキスト社製品)又は「コロネート
2507」(日本ポリウレタン工業(株)製品)等が挙
げられる。
【0035】塗料組成物(I)における上記架橋剤
(B)の配合割合は、塗膜が硬化し十分な性能を有する
ように配合すればよいが、ビニル系樹脂(A)/架橋剤
(B)の比率は重量比で97/3〜50/50、好まし
くは90/10〜60/40の範囲が望ましい。
【0036】本発明の塗料組成物(I)において、上記
のHPB−トリアゾール構造を有するビニル系樹脂
(A)に代えて下記のHPB−トリアゾール構造及び炭
化水素環を有するビニル系樹脂(C)を用いることによ
り、塗膜の耐汚染性や耐酸性が更に向上するという利点
が得られる。
【0037】即ち、本発明は、(C)樹脂骨格中に、H
PB−トリアゾール構造及び炭化水素環を有するビニル
系樹脂及び(B)架橋剤を含有する塗料組成物(II)を
も提供する。
【0038】ビニル系樹脂(C)は、HPB−トリアゾ
ール構造を有する重合性ビニル系モノマー及び炭化水素
環含有ビニル系モノマーを必須モノマー成分とし、さら
に必要に応じて、水酸基含有重合性ビニル系モノマー、
カルボキシル基含有重合性ビニル系モノマー及びその他
の重合性ビニル系モノマーから選ばれた1種又は2種以
上を併用して重合せしめることによって得られる。
【0039】これらの各々のビニル系モノマーの内、H
PB−トリアゾール構造を有する重合性ビニル系モノマ
ー、水酸基含有重合性ビニル系モノマー、カルボキシル
基含有重合性ビニル系モノマー及びその他の重合性ビニ
ル系モノマーとしては、上記ビニル系樹脂(A)で例示
したものが使用できる。
【0040】また、炭化水素環含有ビニル系モノマーと
しては、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、フェ
ニル(メタ)アクリレート、フェニルエチル(メタ)ア
クリレート、フェニルプロピル(メタ)アクリレート、
ベンジル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メ
タ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレー
ト、2−アクリロイルオキシエチルハイドロゲンフタレ
ート、2−アクリロイルオキシプロピルハイドロゲンフ
タレート、2−アクリロイルオキシプロピルヘキサヒド
ロハイドロゲンフタレート、2−アクリロイルオキシプ
ロピルテトラヒドロハイドロゲンフタレート、p−tert
−ブチル−安息香酸と(メタ)アクリル酸ヒドロキシエ
チルとのエステル化物、ジシクロペンテニル(メタ)ア
クリレート等の芳香族炭化水素環、脂環式炭化水素環等
の炭化水素環を含有するビニル系モノマーを挙げること
ができる。これらの内、スチレン、α−メチルスチレ
ン、フェニル(メタ)アクリレート、フェニルエチル
(メタ)アクリレート、フェニルプロピル(メタ)アク
リレート、ベンジル(メタ)アクリレート等のベンゼン
環含有ビニル系モノマー、シクロヘキシル(メタ)アク
リレート等の脂環式炭化水素環含有ビニル系モノマーが
好ましい。
【0041】ビニル系樹脂(C)におけるこれらのビニ
ル系モノマーの構成割合は、目的に応じて任意に選択で
きるが、該樹脂(C)を構成するビニル系モノマーの全
重量を基準に、HPB−トリアゾール構造を有する重合
性ビニル系モノマーは0.1〜80重量%、好ましくは
0.1〜15重量%、炭化水素環含有ビニル系モノマー
は20〜99.9重量%、好ましくは40〜99.9重
量%、水酸基含有重合性ビニル系モノマーは0〜80重
量%、好ましくは5〜50重量%、カルボキシル基含有
重合性ビニル系モノマーは0〜10重量%、好ましくは
0.1〜5重量%、その他の重合性ビニル系モノマーは
0〜99重量%、好ましくは94.8〜35重量%が適
している。
【0042】上記ビニル系モノマーの共重合反応は、前
記ビニル系樹脂(A)の場合と同様にして行うことがで
きる。
【0043】かくして得られたビニル系樹脂(C)の重
量平均分子量は、3,000〜100,000、好まし
くは5,000〜30,000である。水酸基価は0〜
140mgKOH/g、好ましくは60〜120mgKOH/gになる
のがよい。酸価は0〜140mgKOH/g、特に1〜50mgK
OH/gが好ましい。
【0044】塗料組成物(II)における架橋剤(B)は
前記したものが使用できる。また、ビニル系樹脂(C)
と架橋剤(B)との比率は、ビニル系樹脂(C)/架橋
剤(B)の重量比で、97/3〜50/50、好ましく
は90/10〜60/40である。
【0045】本発明の塗料組成物(I)において、前記
のHPB−トリアゾール構造を有するビニル系樹脂
(A)に代えて下記のHPB−トリアゾール構造、炭化
水素環及び2,2,6,6−テトラメチルピペリジン構
造を有するビニル系樹脂(D)を用いることにより、塗
膜の耐汚染性、耐酸性や耐候性が更に向上するという利
点が得られる。
【0046】即ち、本発明は、(D)樹脂骨格中に、H
PB−トリアゾール構造、炭化水素環及び2,2,6,
6−テトラメチルピペリジン構造を有するビニル系樹脂
及び(B)架橋剤を含有する塗料組成物(III)をも提
供する。
【0047】ビニル系樹脂(D)は、HPB−トリアゾ
ール構造を有する重合性ビニル系モノマー、2,2,
6,6−テトラメチルピペリジン構造(以下、「TM−
ピペリジン構造」という)を有するビニル系モノマー及
び炭化水素環含有ビニル系モノマーを必須成分とし、必
要に応じて、水酸基含有重合性ビニル系モノマー、カル
ボキシル基含有重合性ビニル系モノマー及びその他のビ
ニル系モノマーから選ばれた1種又は2種以上を併用し
て重合せしめることによって得られる。
【0048】これらの各々のビニル系モノマーの内、H
PB−トリアゾール構造を有する重合性ビニル系モノマ
ー、炭化水素環含有ビニル系モノマー、水酸基含有重合
性ビニル系モノマー、カルボキシル基含有重合性ビニル
系モノマー及びその他の重合性ビニル系モノマーとして
は、上記ビニル系樹脂(C)で例示したものが使用でき
る。
【0049】TM−ピペリジン構造を有するビニル系モ
ノマーにおけるTM−ピペリジン構造は、式(3)
【0050】
【化3】
【0051】(式中、R3は水素原子、1〜18個の炭
素原子を有するアルキル基、1〜8個の炭素原子を有す
るアルコキシ基、5〜8個の炭素原子を有する環状アル
キル基又はアリール基を示す。)によって表される構造
である。
【0052】ここで、1〜18個の炭素原子を有するア
ルキル基、1〜8個の炭素原子を有するアルコキシ基、
5〜8個の炭素原子を有する環状アルキル基又はアリー
ル基の具体例は、前記した通りである。
【0053】TM−ピペリジン構造を有するビニル系モ
ノマーは、1分子中に1個の重合性二重結合と、1個以
上の上記TM−ピペリジン構造を含有するモノマーであ
る。
【0054】TM−ピペリジン構造を含有するモノマー
としては、具体的に、1,2,2,6,6−ペンタメチ
ル−4−ピペリジル(メタ)アクリレート、2,2,
6,6−テトラメチル−4−ピペリジル(メタ)アクリ
レート、1−メトキシ−2,2,6,6−テトラメチル
−4−ピペリジル(メタ)アクリレート等が挙げられ
る。
【0055】ビニル系樹脂(D)におけるこれらのビニ
ル系モノマーの構成割合は、目的に応じて任意に選択で
きるが、該樹脂(D)を構成するビニル系モノマーの全
重量を基準に、HPB−トリアゾール構造を有する重合
性ビニル系モノマーは0.1〜99重量%、好ましくは
0.1〜10重量%、TM−ピペリジン構造含有ビニル
系モノマーは0.1〜50重量%、好ましくは0.1〜
10重量%、水酸基含有重合性ビニル系モノマーは0〜
80重量%、好ましくは5〜50重量%、カルボキシル
基含有重合性ビニル系モノマーは0〜10重量%、好ま
しくは0.1〜5重量%、その他の重合性ビニル系モノ
マーは0〜99重量%、好ましくは94.7〜25重量
%が適しており、炭化水素環含有ビニル系モノマーは2
0〜90重量%、特に40〜80重量%であることが好
ましい。
【0056】これらのビニル系モノマーの共重合反応
は、ビニル系樹脂(A)の場合と同様にして行うことが
できる。
【0057】かくして得られたビニル系樹脂(D)の重
量平均分子量は、3,000〜100,000である。
水酸基価は0〜140mgKOH/g、好ましくは60〜12
0mgKOH/gになるのがよい。酸価は、0〜100mgKOH/
g、特に1〜50mgKOH/gが好ましい。
【0058】塗料組成物(III)における架橋剤(B)
は前記したものが使用できる。また、ビニル系樹脂
(D)と架橋剤(B)との比率は、ビニル系樹脂(D)
/架橋剤(B)の重量比で、97/3〜50/50、好
ましくは90/10〜60/40である。
【0059】本発明の塗料組成物(I)、(II)及び
(III)には、さらに、水酸基含有ポリエステル樹脂
(E)を必要に応じて配合することができる。該樹脂
(E)を配合することによって、塗膜の屈曲性が更に向
上するという利点が得られる。
【0060】水酸基含有ポリエステル樹脂(E)は、多
塩基酸又は多塩基酸の無水物、多価アルコール及び必要
に応じて一塩基酸を反応させて得られるものが好適に使
用できる。
【0061】多塩基酸としては、1分子中に2〜4個の
カルボキシル基を有する化合物やこれらのアルキルエス
テル化合物等が包含され、具体的にはイソフタル酸、テ
レフタル酸、オルソフタル酸、2,6−ナフタレンジカ
ルボン酸、4,4′−ジフェニルメタンジカルボン酸、
テトラヒドロフタル酸、メチルテトラヒドロフタル酸、
ヘキサヒドロフタル酸、メチルヘキサヒドロフタル酸、
エンドメチレンヘキサヒドロフタル酸、メチルエンドメ
チレンテトラヒドロフタル酸、マレイン酸、フマル酸、
イタコン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、アゼ
ライン酸、ピメリン酸、スベリン酸、セバシン酸、二量
体脂肪酸(ダイマー酸)、1,4−シクロヘキサンジカ
ルボン酸、トリメシン酸、トリメリット酸、ピロメリッ
ト酸、シクロヘキサンテトラカルボン酸等、あるいはこ
れら多塩基酸のアルキルエステルや無水物等の反応性誘
導体等が代表例として挙げられる。
【0062】多価アルコールとしては、1分子中に2〜
6個の水酸基を有する脂肪族多価アルコール類が含有さ
れ、具体的にはエチレングリコール、プロピレングリコ
ール、トリメチレングリコール、1,4−ブタンジオー
ル、1,3−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオー
ル、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコー
ル、2−ブチル−2−エチルプロパンジオール、グリセ
リン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパ
ン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、
ソルビトール等、又はこれら多価アルコールにε−カプ
ロラクトンを付加せしめて得られるポリエステルポリオ
ール化合物等が代表例として挙げられる。さらに、1,
4−シクロヘキサンジメタノール、トリシクロデカンジ
メタノール、水添ビスフェノール、水添ビスフェノール
のアルキレンオキサイド付加物等の脂環族多価アルコー
ル類、ビスヒドロキシエチルテレフタレート、ビスフェ
ノール、ビスフェノールのアルキレンオキサイド付加物
等の芳香族多価アルコール類及びメチレンオキサイド、
エチレンオキサイド等のモノエポキシ化合物類も必要に
応じて上記脂肪族多価アルコール類と併用して用いるこ
とができる。
【0063】さらに、必要に応じて配合できる一塩基酸
としては、例えば安息香酸、p−tert−ブチル安息香
酸、メチル安息香酸等が挙げられる。
【0064】水酸基含有ポリエステル樹脂の製造は、通
常のポリエステル樹脂又はアルキド樹脂の合成方法と同
様にして行うことができる。例えば、上記した成分の混
合物を不活性ガス雰囲気中、約160〜250℃で約3
〜10時間、縮合副生成物を系外に除去しながら反応さ
せることにより実施できる。反応に際して必要に応じて
エステル化触媒、有機溶剤等を使用することができる。
【0065】かくして得られた水酸基含有ポリエステル
樹脂(E)は、水酸基価が10〜200mgKOH/g、好ま
しくは25〜150mgKOH/g、重量平均分子量が1,0
00〜100,000、好ましくは3,000〜50,
000、及びガラス転移温度が10℃以下、好ましくは
−10〜−100℃が望ましい。
【0066】水酸基含有ポリエステル樹脂(E)の配合
割合は、該ビニル系樹脂(A)、(C)又は(D)/該
ポリエステル樹脂(E)の重量比で100/0〜5/9
5、好ましくは90/10〜50/50の範囲がよい。
【0067】本発明の塗料組成物(I)、(II)及び
(III)は、通常、有機溶剤型組成物として、使用され
る。
【0068】上記有機溶剤としては、ヘプタン、トルエ
ン、キシレン、オクタン、ミネラルスピリット等の炭化
水素系溶媒、酢酸エチル、酢酸n−ブチル、酢酸イソブ
チル、メチルセロソルブアセテート、ブチルカルビトー
ルアセテート等のエステル系溶媒、メチルエチルケト
ン、メチルイソブチルケトン、ジイソブチルケトン等の
ケトン系溶媒、メタノール、エタノール、イソプロパノ
ール、n−ブタノール、sec−ブタノール、イソブタノ
ール等のアルコール系溶媒、n−ブチルエーテル、ジオ
キサン、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチ
レングリコールモノエチルエーテル等のエーテル系溶
媒、コスモ石油社製の商品名「スワゾール310」、
「スワゾール1000」、「スワゾール1500」等の
芳香族石油溶剤系溶媒等を挙げることができる。該有機
溶剤は1種又は2種以上混合して使用できる。また、硬
化性の点からは沸点が150℃程度以下のものが好まし
いが、これに限定されるものではない。
【0069】本発明の塗料組成物(I)、(II)及び
(III)には、必要に応じて、さらに平均粒子径0.0
1〜1μmのポリマー微粒子、セルロースアセテートブ
チレート、エポキシ樹脂、顔料、硬化触媒、紫外線吸収
剤、紫外線安定剤、塗面調整剤、酸化防止剤、流動性調
整剤、顔料分散剤、シランカップリング剤等の添加剤等
を配合せしめることができる。
【0070】本発明塗料組成物(I)、(II)、(II
I)に配合させることができる顔料としては、例えば、
キナクリドン等のキナクリドン系、ピグメントレッド等
のアゾ系、フタロシアニンブルー、フタロシアニングリ
ーン等のフタロシアニン系等の有機顔料、酸化チタン、
硫酸バリウム、炭酸カルシウム、クレー、シリカ等の無
機顔料、カーボンブラック等の炭素系顔料、アルミニウ
ム、雲母状酸化鉄、ステンレススチール等のメタリック
粉末、ベンガラ、ストロンチゥームクロメート等の防錆
顔料等が使用できる。
【0071】硬化触媒としては、架橋剤(B)がアミノ
樹脂である場合には、パラトルエンスルホン酸、ドデシ
ルベンゼンスルホン酸等のような通常の酸触媒を添加す
るのが好ましい。また、このような酸触媒を用いる場
合、1液型塗料としての貯蔵安定性を付与させるために
トリエチルアミン、ジエタノールアミン、2−アミノ−
2−メチルプロパノール等のアミン化合物で中和しても
よい。
【0072】また、架橋剤(B)がポリイソシアネート
化合物又はブロックポリイソシアネート化合物である場
合には、硬化触媒として、例えばジブチル錫ジアセテー
ト、ジブチル錫ジオクテート、ジブチル錫ジラウレー
ト、トリエチルアミン、ジエタノールアミン等が使用で
きる。
【0073】本発明塗料組成物(I)、(II)、(II
I)は、例えば静電塗装(ベル型等)、エアースプレー
塗装等の手段により各種の被塗物に塗装される。塗装膜
厚は、通常、乾燥膜厚で10〜60μm程度とするのが
適当である。また、乾燥は架橋剤の種類によっても異な
るが、通常、約60〜140℃で10〜60分間程度で
十分である。
【0074】本発明塗料組成物(I)、(II)、(II
I)は、仕上り外観及び加工性に優れ、しかも耐候性、
耐酸性、耐汚染性、耐擦り傷性等にも優れた塗膜を形成
でき、更に貯蔵安定性が良好なことから、特にプラスチ
ック基材の上塗り塗料組成物に適用することが好まし
い。
【0075】以下、本発明塗料組成物(I)、(II)又
は(III)を、プラスチック基材に塗布することを特徴
とする本発明の塗膜形成方法について述べる。
【0076】上記塗膜形成方法は、プラスチック基材
に、直接又は該基材にプライマー若しくはプライマー及
び中塗り塗料を塗装した塗膜面に、本発明塗料組成物を
塗布し、硬化させることにより実施できる。
【0077】被塗物であるプラスチック基材としては、
特に制限なしに使用でき、具体的にはポリプロピレン、
エチレン−プロピレン共重合体、EPDM、ポリアミ
ド、ポリエステル、ポリフェニレンオキサイド、アクリ
ロニトリル−スチレン−ブタジエン共重合体、ポリカー
ボネート、エチレン−ビニルアセテート共重合体、不飽
和ポリエステル、ポリウレタン、強化ポリウレタン等の
プラスチックが使用できる。これらのプラスチック基材
は、そのまま使用しても良いし、アルカリ、酸、有機溶
剤等で洗浄又は化学処理、コロナ放電処理等を行ってか
ら使用しても良い。
【0078】プライマーとしては、従来から公知のプラ
スチック基材用のものが使用でき、具体的にはポリウレ
タン系、オレフィン系、変性オレフィン系等のプライマ
ーが挙げられる。また、塗装膜厚は、通常、乾燥膜厚で
約5〜50μmが適当である。
【0079】中塗り塗料としては、付着性、平滑性、鮮
映性、耐候性等に優れたそれ自体既知の中塗り塗料が使
用できる。具体的には、油長が30%以下の短油もしく
は超短油アルキド樹脂又はオイルフリーポリエステル樹
脂とアミノ樹脂、ポリイソシアネート又はブロックポリ
イソシアネートとを主成分とする硬化性中塗り塗料が好
ましいものとして挙げられる。また、塗装膜厚は、通
常、乾燥膜厚で約10〜50μmとするのが好ましい。
【0080】上記したプラスチック基材又はプラスチッ
ク基材にプライマー等を施した塗膜面に本発明塗料組成
物(I)、(II)又は(III)を塗布し、上塗り塗膜を
形成するには、例えば1コート1ベーク方式、2コート
1ベーク方式(ベースコート/クリヤーコート)、2コ
ート2ベーク方式(ベースコート/クリヤーコート)、
3コート1ベーク方式(ベースコート/クリヤーコート
/クリヤーコート)、3コート2ベーク方式(ベースコ
ート/クリヤーコート/クリヤーコート)等の従来公知
の塗装方式に従って実施できる。本発明方法において
は、特に本発明塗料組成物(I)、(II)又は(III)
を最上層に形成することが好ましく、例えば2コート1
ベーク方式等のクリヤーコートや1コート1ベーク方式
のソリッドカラーコートとして用いることが好ましい。
【0081】本発明塗料組成物を、2コート1ベーク方
式、2コート2ベーク方式等のクリヤートップコート用
塗料として用いる場合には、基体樹脂であるビニル系樹
脂に紫外線吸収構造であるHPB−トリアゾール構造や
紫外線安定構造であるTM−ピペリジン構造が化学的に
結合されているので必ずしも紫外線吸収剤、紫外線安定
剤を添加する必要はないが、必要ならば添加しても構わ
ない。
【0082】紫外線吸収剤としては、具体的には、例え
ばベンゾフェノン、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノ
ン、2,2′,4,4′−テトラヒドロキシベンゾフェ
ノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、
2,2′−ジヒドロキシ−4,4′−ジメトキシベンゾ
フェノン、2,2′−ジヒドロキシ−4−メトキシベン
ゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−オクトキシベンゾフ
ェノン、2−ヒドロキシ−4−ドデシロキシベンゾフェ
ノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシ−5−スルホベン
ゾフェノン、5−クロロ−2−ヒドロキシベンゾフェノ
ン、2,2′−ジヒドロキシ−4,4′−ジメトキシ−
5−スルホベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メト
キシ−2′−カルボキシベンゾフェノン、2−ヒドロキ
シ−4−(2−ヒドロキシ−3−メチルアクリロキシ)
プロポキシベンゾフェノン等の如きベンゾフェノン系化
合物;2−(2′−ヒドロキシ−5′−メチル−フェニ
ル)ベンゾトリアゾール、2−(2′−ヒドロキシ−
3′,5′−ジ−tert−ブチル−フェニル)ベンゾトリ
アゾール、2−(2′−ヒドロキシ−3′−tert−ブチ
ル−5′−メチル−フェニル)ベンゾトリアゾール、2
−(2′−ヒドロキシ−3′,5′−ジ−tert−ブチル
−フェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−
(2′−ヒドロキシ−3′,5′−ジ−tert−イソアミ
ル・フェニル)ベンゾトリアゾール、2−(ヒドロキシ
−5−tert−ブチル−フェニル)ベンゾトリアゾール等
の如きベンゾトリアゾール系化合物;エチル−2−シア
ノ−3,3′−ジフェニルアクリレート、2−エチルヘ
キシル−2−シアノ−3,3′−ジフェニル−アクリレ
ート等の如きアクリレート系;フェニルサリシレート、
4−tert−ブチル−フェニルサリシレート、パラ−オク
チル−フェニルサリシレート等の如きサリシレート系;
エタンジアミド−N−(2−エトキシフェニル)−N′
−(4−イソドデシルフェニル)、2−エチル−2′−
エトキシオキザルアニリド、2−エトキシ−5−tert−
ブチル−2′−エチル−オキザルアニリド等の蓚酸アニ
リド系化合物;ヒドロキシ−5−メトキシ−アセトフェ
ノン、2−ヒドロキシ−ナフトフェノン、2−エトキシ
エチル−パラ−メトキシシンナメート、ニッケル−ビス
オクチルフェニルスルフィド、〔2,2′−チオビス
(4−tert−オクチルフェノラート)〕−n−ブチルア
ミン−ニッケル等のその他の化合物等が挙げられる。こ
れらのものは1種又は2種以上組合わせて使用できる。
【0083】紫外線安定剤としては、ビス(1,2,
2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジニル)−2−
ブチル−2−(4−ヒドロキシ−3,5−ジ−tert−ブ
チルベンジル)プロパンジオエート、ビス(1,2,
2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケー
ト、8−アセチル−3−ドデシル−7,7,9,9−テ
トラメチル−1,3,8−トリアザスピロ〔4,5〕デ
カン−2,4−ジオン等、及び商品名として「チヌビン
144」、「チヌビン292」、「チヌビン440」
(以上、チバガイギー社製)、「サノールLS−77
0」(三共(株)製)等のヒンダードアミン系等が挙げ
られる。
【0084】また、該クリヤー塗料は、通常着色顔料を
添加することなく用いられるがこのものに着色ベースコ
ート塗膜が隠蔽しない程度に着色顔料を配合することが
できる。
【0085】本発明において、2コート1ベーク方式
は、例えばプラスチック基材に着色ベースコート用塗料
組成物を塗布し、次いで前記クリヤートップコート用塗
料組成物を塗装し、焼付けることによって実施できる。
着色ベースコート用塗料組成物及びクリヤートップコー
ト用塗料組成物の塗装は、通常の塗装方式、例えば静電
塗装方式、非静電塗装方式等により行える。また、着色
ベースコートの膜厚は、硬化塗膜で、10〜50μm程
度が好ましい。該塗料を塗装後、数分間室温に放置する
か、50〜80℃位で数分間強制乾燥した後、クリヤー
トップコート用塗料組成物を塗装する。クリヤートップ
コート塗膜の厚さは、硬化塗膜で、10〜60μm程度
が好ましい。次いで、通常、60〜140℃程度の温度
で20〜40分間程度加熱して、着色ベースコート塗膜
及びクリヤートップコート塗膜の両者を同時に硬化し
て、塗装が行われる。
【0086】上記着色ベースコート用塗料組成物は、好
ましくは金属フレーク粉末及び/又はマイカ粉末を含有
してなる硬化型塗料組成物であって、このような着色ベ
ース塗料自体はすでに公知であり、具体的にはアクリル
樹脂、ポリエステル樹脂、アクリル変性ポリエステル樹
脂等を基体樹脂とし、アミノ樹脂、イソシアネート、ブ
ロックポリイソシアネート等を架橋剤とし、さらに必要
に応じて、セルロースアセテートブチレート、着色顔
料、体質顔料、有機重合体微粒子、沈降防止剤、タレ止
め防止剤、顔料分散剤、紫外線吸収剤及びその他塗料用
添加剤等を配合してなる有機溶剤型塗料、水性塗料等の
硬化型塗料が使用できる。有機溶剤型塗料には、通常の
固形分含量のものの他、ハイソリッド型のもの、非水分
散型のものも包含される。該金属フレーク粉末として
は、例えばアルミニウムフレーク、ニッケルフレーク、
銅フレーク、ステンレスフレーク、真鍮フレーク及びク
ロムフレーク等が挙げられ、また、マイカ粉末として
は、例えばパールマイカ、着色パールマイカ等が挙げら
れる。
【0087】
【実施例】以下、製造例、実施例及び比較例を掲げて本
発明をより一層具体的に説明する。なお、特に断らない
限り「部」及び「%」は、それぞれ「重量部」、「重量
%」を意味する。
【0088】製造例1 ビニル系樹脂(A)溶液の製造 攪拌機、温度計、還流冷却機等の備わった通常のアクリ
ル樹脂反応槽に、スワゾール1000〔コスモ石油
(株)製、芳香族系溶剤〕55部及びn−ブタノール5
部を仕込み、加熱攪拌し、130℃に達してから下記の
単量体混合物を4時間で滴下した。
【0089】 2−(2′−ヒドロキシ−5′−メタクリルオキシエチルフェニル)−2H− ベンゾトリアゾール 10部 メチルメタクリレート 60部 ラウリルメタクリレート 7部 2−ヒドロキシエチルアクリレート 20部 アクリル酸 3部 α,α′−アゾビスイソブチロニトリル 6部 上記単量体混合物を滴下終了後、さらに30分、130
℃に保持した後、アゾビスジメチルバレロニトリルを
0.5部及びスワゾール1000を20部の混合物を1
時間要して滴下した。その後1時間125℃に保ったま
ま攪拌を続けた後冷却した。このものにスワゾール10
00を35部及びn−ブタノールを5部加え希釈し、固
形分濃度50%のビニル系樹脂(A−1)を得た。この
ビニル系樹脂(A−1)の重量平均分子量(MW)は1
1,000、水酸基価は97mgKOH/g、酸価は27mgKOH
/gであった。
【0090】製造例2〜7 ビニル系樹脂(C)、
(D)溶液の製造 製造例1と同様の方法でビニル系樹脂溶液(C−1)、
(D−1)、(D−2)及び(D−3)を製造した。固
形分濃度は全て50%であった。ビニル系樹脂の単量体
組成、重量平均分子量、水酸基価及び酸価を表1に示し
た。樹脂中の炭化水素環含有量は、単量体成分の全配合
量に対するスチレンの含有量百分率に相当する。表中、
製造例6〜7は比較用のビニル系樹脂溶液(F−1)及
び(F−2)である。
【0091】
【表1】
【0092】製造例8 水酸基含有ポリエステル樹脂溶
液(E−1)の製造 加熱装置、攪拌機、還流装置、水分離器、精留塔、温度
計等を備えた通常のポリエステル樹脂製造装置を用い、
反応槽へ1,6−ヘキサンジオール45.51部(0.
9モル)、トリメチロールプロパン5.85部(0.1
モル)、アジピン酸31.28部(0.50モル)及び
イソフタル酸32.00部(0.45モル)を仕込み加
熱した。原料が融解し、攪拌が可能となったら攪拌を開
始し、反応槽温度を230℃まで昇温させた。ただし1
60℃から230℃までは3時間かけて均一速度で昇温
させた。生成する縮合水は精留塔を通じて系外へ留去し
た。230℃に達したらそのまま温度を一定に保ち2時
間攪拌を続けた。その後、反応槽にキシロールを添加し
溶剤縮合法に切り替えて反応を続け、酸価が8mgKOH/g
に達したら、反応を終了し、冷却を行い、温度がある程
度さがったらこのものにキシロール66.7部を加え希
釈し、固形分濃度60%の水酸基含有ポリエステル樹脂
(E−1)を得た。このポリエステル樹脂の重量平均分
子量(MW)は12,000、水酸基価は48mgKOH/
g、示差熱分析法で測定したガラス転移温度は−59℃
であった。
【0093】製造例9 水酸基含有ポリエステル樹脂溶
液(E−2)の製造 製造例8と同様の方法で水酸基含有ポリエステル樹脂溶
液(E−2)を製造した。固形分濃度は60%であっ
た。ポリエステル樹脂(E−2)の組成(モル比)とそ
れらの樹脂特性値等を表2に示した。
【0094】
【表2】
【0095】実施例1〜5及び比較例1〜3 表3に記載した成分を配合し、クリヤー塗料組成物を得
た。
【0096】
【表3】
【0097】表3における実施例及び比較例の配合割合
は、固形分量及び有効成分量に換算した量(部)であ
る。
【0098】表3において、アミノ樹脂、硬化触媒、表
面調整剤、紫外線吸収剤及び紫外線安定剤は、以下のも
のを示す。
【0099】アミノ樹脂:「ユーバン20SE」、三井
サイアナミド(株)製、樹脂固形分約60%、n−ブチ
ルエーテル化メラミン樹脂、商品名。
【0100】硬化触媒:「ネイキュア5543」、米
国、キング インダストリイズ社製、有効成分約25%
のドデシルベンゼンスルホン酸アミン中和物、商品名。
【0101】表面調整剤:ビックケミ社製、「BYK−
300」溶液、商品名。
【0102】紫外線吸収剤:チバガイギー社製、「チヌ
ビン900」、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、商
品名。
【0103】紫外線安定剤:チバガイギー社製、「チヌ
ビン292」、ピペリジン系紫外線安定剤、商品名。
【0104】次に、上記実施例及び比較例の各塗料に、
キシロール/n−ブタノール=9/1の混合溶剤を加え
て塗料粘度25秒(フォードカップ#4/25℃)に調
整したものを下記試験に供し、塗装及び硬化塗膜の作成
を行った。
【0105】トリクロールエタンで蒸気脱脂したR−R
IM(Reinforced-Reaction Injection Molding) ウレタ
ンプラスチックに、ウレタンエラストマー樹脂系グレー
塗色プライマー(関西ペイント(株)製、「ソフレック
スNo.1000」、商品名)を乾燥膜厚で15〜20
μmになるようにスプレー塗装し、80℃で30分間焼
付乾燥してプラスチックの試験片とした。
【0106】塗膜作成条件I 上記プラスチック試験片にメタリックベースコート塗料
(a)(「ソフレックスNo.1400」、関西ペイン
ト(株)製、メラミン硬化型塗料、商品名)を「エアー
スプレーガンF5」(明治機械製作所製、商品名)を用
いて硬化膜厚で約15μmとなるように塗装し、室温で
約3分間放置後、実施例及び比較例の各クリヤー塗料
を、「エアースプレーガンF5」を用いて硬化膜厚で約
40μmの厚さになるように塗装した後、約10分間室
温に放置セッティングした。次いで、このものを電気熱
風乾燥機で120℃、30分間加熱して、ベースコート
及びクリヤーコートを同時に硬化せしめた。
【0107】塗膜作成条件II ゲル分率を測定するための塗膜を下記のようにして作成
した。
【0108】ブリキ板に実施例及び比較例の各塗料を硬
化膜厚40μmになるようにスプレー塗装し、次いで1
20℃、30分間加熱硬化させた。次いで、水銀を用い
てブリキ板から硬化塗膜を剥離した。
【0109】得られたそれぞれの焼付塗板について、下
記の試験方法に従って、種々の試験を行った。
【0110】試験方法 塗膜外観:塗膜の仕上り外観をツヤ感、肉もち感から次
の基準で目視評価した。
【0111】◎:非常に良好、○:良好、×:不良。
【0112】20°光沢:20°で鏡面反射率(%)を
測定した。
【0113】低温屈曲性:塗装試験板を−20℃の雰囲
気に4時間放置後、これを直径20mmの鉄の棒に沿わせ
て180°折り曲げる。屈曲部の塗膜にひび割れ、割れ
等の欠陥のないものを◎、ひび割れ、割れ等の欠陥が若
干発生したものを○、ひび割れ、割れ等の欠陥が発生し
たものを△、ひび割れ、割れ等の欠陥が著しく発生した
ものを×とした。
【0114】貯蔵安定性:密閉容器中で、60℃、24
時間貯蔵後の塗料粘度の変化(フォードカップ#/25
℃)を下記基準で評価した。
【0115】◎:ほとんど変化しない(1秒以内)、
○:若干の増粘が認められる(1.0秒〜5.0秒)、
△:明らかに増粘が認められる(5.0秒〜10.0
秒)、×:著しく増粘する(10.0秒以上)。
【0116】耐候性:サンシャインウェザーメーターに
1,600時間曝露した後の塗膜を観察し、次のように
評価した。
【0117】○:異常なし、△:小さいひび割れが少し
発生、×:ひび割れ発生。
【0118】鉛筆硬度:JIS K 5400による鉛
筆引っ掻き値を表示した。
【0119】耐酸性:人工雨を試験塗板に0.4ml滴下
し、85℃に加熱したホットプレート上で、15分間加
熱した後、水洗し、塗面を観察し、次の基準で評価し
た。
【0120】○:全く変化のないもの、△:塗面に異常
はないが、滴下部と非滴下部の境界にわずかに段差が認
められるもの、×:塗面が白化したもの。
【0121】人工雨としては、NaNO3 1mg/g溶液を
19.6g、KNO3 1mg/g溶液を5.2g、CaCl
2・2H2O 1mg/g溶液を3.7g、MgSO4・7H2
O1mg/g溶液を8.2g、(NH4)2SO4 1mg/g溶液
を73.3g、0.1NH2SO4を30.0g、0.1
N HNO3を20.0g、0.05N HClを1
0.0g及びNaF 1mg/g溶液を4.7g配合し、p
HをH2SO4 で1に調整したものを使用した。
【0122】耐水性:40℃の温水に240時間浸漬し
た後、水洗し、塗面を観察し、次の基準で評価した。
【0123】○:全く変化のないもの、△:わずかにツ
ヤ引けするもの。
【0124】耐溶剤性:キシロールを浸みこませたガー
ゼで塗面を10回払拭した後、塗面を観察し、次の基準
で評価した。
【0125】○:全く変化のないもの、△:塗面にキズ
が目立つもの、×:塗面が膨潤し、白化傾向にあるも
の。
【0126】耐擦り傷性:ルーフに試験用塗板を貼りつ
けた自動車を洗車機で5回洗車した後の該塗板の塗面状
態を観察した。洗車機はヤスイ産業製「PO 20FW
RC」を用いた。評価基準は次の通りである。
【0127】◎:目視観察でほとんど擦り傷が見つから
ず、良好、○:少し擦り傷が見つかるが、その程度は軽
く、良好、△:目視観察で擦り傷が目立ち、不良、×:
目視観察ではっきりと著しい擦り傷が判り、不良。
【0128】ゲル分率:ブリキ板から剥離した塗膜を3
00メッシュのステンレススチール製の網状容器に入
れ、アセトン/メタノール=1/1溶媒を用いて6時間
抽出させた後、次式に従ってゲル分率を計算した。
【0129】ゲル分率(%)=(抽出後の試料の重量/
抽出前の試料の重量)×100 試験結果を、表4に示す。
【0130】
【表4】
【0131】
【発明の効果】本発明塗料組成物は、塗料の貯蔵安定性
が優れ、平滑性、光沢、鮮映性等の仕上り外観、屈曲性
等の加工性に優れ、しかも耐候性、耐汚染性、耐擦り傷
性、耐酸性等にも優れた塗膜が形成できるという格別な
効果が得られる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 (C09D 133/14 167:02)

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)樹脂骨格中に、2−(2′−ヒドロ
    キシフェニル)−ベンゾトリアゾール構造を有するビニ
    ル系樹脂及び(B)架橋剤を含有する塗料組成物。
  2. 【請求項2】更に、(E)水酸基含有ポリエステル樹脂
    を配合してなる請求項1に記載の塗料組成物。
  3. 【請求項3】(B)架橋剤が、アミノ樹脂、ポリイソシ
    アネート化合物又はブロックポリイソシアネート化合物
    である請求項1に記載の塗料組成物。
  4. 【請求項4】(C)樹脂骨格中に、2−(2′−ヒドロ
    キシフェニル)−ベンゾトリアゾール構造及び炭化水素
    環を有するビニル系樹脂及び(B)架橋剤を含有する塗
    料組成物。
  5. 【請求項5】更に、(E)水酸基含有ポリエステル樹脂
    を配合してなる請求項4に記載の塗料組成物。
  6. 【請求項6】(B)架橋剤が、アミノ樹脂、ポリイソシ
    アネート化合物又はブロックポリイソシアネート化合物
    である請求項4に記載の塗料組成物。
  7. 【請求項7】(D)樹脂骨格中に、2−(2′−ヒドロ
    キシフェニル)−ベンゾトリアゾール構造、炭化水素環
    及び2,2,6,6−テトラメチルピペリジン構造を有
    するビニル系樹脂及び(B)架橋剤を含有する塗料組成
    物。
  8. 【請求項8】更に、(E)水酸基含有ポリエステル樹脂
    を配合してなる請求項7に記載の塗料組成物。
  9. 【請求項9】(B)架橋剤が、アミノ樹脂、ポリイソシ
    アネート化合物又はブロックポリイソシアネート化合物
    である請求項7に記載の塗料組成物。
  10. 【請求項10】請求項1、4又は7に記載の塗料組成物
    を、プラスチック基材に塗布することを特徴とする塗膜
    形成方法。
  11. 【請求項11】請求項10に記載の塗膜形成方法によっ
    て得られた塗装物品。
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