JP2001353175A - 外用貼付剤 - Google Patents

外用貼付剤

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JP2001353175A
JP2001353175A JP2000178229A JP2000178229A JP2001353175A JP 2001353175 A JP2001353175 A JP 2001353175A JP 2000178229 A JP2000178229 A JP 2000178229A JP 2000178229 A JP2000178229 A JP 2000178229A JP 2001353175 A JP2001353175 A JP 2001353175A
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JP2000178229A
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Keizo Oda
桂蔵 織田
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ODA SHINSOU KK
Original Assignee
ODA SHINSOU KK
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 運動中やレジャー、又は屋外作業などの際、
発汗に伴う水分が、水分含有粘着剤層の表面に多量に付
着した場合に当該水分含有粘着剤層の粘着力の低下に起
因する貼着部位からの剥離や脱落を防止し、優れた冷却
効果及び/又は湿布効果を実現すると共に、粘着剤層中
の薬剤が前記支持体の外側へ染み出すことに起因する外
観の悪化、衣服の汚損、薬物利用効率の低下を防止し、
又粘着剤層中の水分保持性を向上させ、更に水分や揮発
成分が蒸散することを抑制し、長時間にわたって冷却効
果、或いは湿布効果を持続する安全性、衛生性に優れ、
しかも使用感を良好にした外用貼付剤を提供する。 【解決手段】 フィルム状ないしシート状の支持体2に
はその片側面に、水分を含有する粘着剤層3aを積層し
た外皮貼着型の貼付剤1において、前記支持体には、そ
の外周部の少なくとも一部に親油性粘着剤層3bを形成
してなることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、外皮に貼付され、
冷却効果及び/又は湿布効果が長時間にわたって持続、
発現する外用貼付剤に関し、特に、支持体にはその外周
部の少なくとも一部に親油性粘着剤層を形成することに
より、運動中やレジャー更に道路工事、建設・土木作業
又は交通整理等の屋外作業などの際、発汗に伴い、水分
を含有する粘着剤層の粘着力の低下に起因する貼着部位
からの剥離や脱落を防止し、外皮との密着性が良好で、
至極優れた冷却効果及び/又は湿布効果を実現する上、
支持体の透湿度を特定の範囲に制御することにより、水
分を含有する粘着剤層中の当該水分の蒸発を制御し、こ
れによって、長時間にわたる冷却効果及び/又は湿布効
果を実現させ得たり、ムレ、カブレ、痒み、赤斑等の発
生や皮膚刺激がなく、しかも材料の無駄が無く、廉価で
あり、更に、使用感が良好で、安全性、衛生性を向上さ
せた外用貼付剤に関する。
【0002】
【従来の技術】外用貼付剤としては、フィルム状ないし
シート状の支持体においてその片側面に、湿布効果を発
現する湿布薬や水分を含有させた粘着剤層を積層してな
るものが提案されており、人体の貼着部位の炎症等を湿
布、緩和する湿布剤として用いられている。
【0003】又、他の外用貼付剤としては、風邪等の疾
病に伴う発熱、或いは勤務中や日常生活の中において、
使用者に快適感を感じさせるために、解熱や貼着部位を
冷却する、いわゆる冷熱シートが提案されている。この
外用貼付剤(冷熱シート)としては支持体の片面に、水
或いは水と清涼感を与える薬物、又は更に解熱剤を含有
させた粘着剤層が積層されて形成されており、人体の貼
着部位を冷却(解熱)したり、使用者に清涼感や快適感
を与えるものである。
【0004】ところで、このような外用貼付剤におい
て、支持体として通気性のないものを用いると、その貼
着部位が蒸れたり、かぶれたり、赤斑等が発生したり、
或いは汗等の体液が貼着部位と外用貼付剤の間に滞留
し、雑菌が繁殖して痒みや皮膚刺激が発生し、安全性や
衛生面の観点から問題が生じる。
【0005】このため、従来では、湿布剤や冷熱シート
等の外用貼付剤においては、支持体として不織布やメリ
ヤス布等の布基材を用いて、蒸れやかぶれ更に痒み並び
に赤斑等の発生を防止したり、皮膚刺激の原因を解消し
たり、使用感や風合いを向上させたりしている。
【0006】この不織布としては、ポリアミド、ポリエ
ステル、ポリプロピレン又はレーヨン等の繊維(短繊維
或いはフィラメント)集合体を機械的、化学的或いは加
熱という手段を用いて部分的に接着或いは熱融着し、形
成されたものが挙げられる。この不織布はその繊維間に
表裏に貫通する隙間、つまり細孔が存在する。
【0007】そして、この不織布を支持体として用いる
と、蒸れやかぶれ更に痒み並びに赤斑等の発生を防止し
たり、皮膚刺激の原因を解消したり、使用感や風合いが
向上する、という効果を有する。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来の湿布
剤や冷熱シート等の水分を含有する粘着剤層を備え、こ
の粘着剤層の発現する粘着力で外皮に固定する外用貼付
剤においては、親油性の粘着剤層を備える外用貼付剤と
比較して、発汗作用などでその粘着力が著しく弱まり、
密着性が乏しくなる上、外皮の伸縮などに追従し難く、
使用中に剥離して脱落することがある。
【0009】特に、この種、外用貼付剤は、運動中やレ
ジャー更に道路工事、建設・土木作業又は交通整理等の
屋外作業などの際に額などに貼付して使用されるが、こ
の場合、使用者が発汗し易く、この汗が水分を含有する
粘着剤層の表面部に付着、吸収されてその粘着力が著し
く低下し、その結果、外用貼付剤が貼着部位から一層剥
離し易くなったり、脱落し易くなる。
【0010】そこで、薬剤を支持体面上に展延塗布し、
該薬剤面側に剥離ライナーを貼り合せる工程と;前記剥
離ライナーを残して前記支持体と薬剤との積層体を所定
の抜き形状に打ち抜き、該抜き形状以外の余分な支持体
と薬剤とを前記剥離ライナー上から除去する工程と;前
記抜き形状の薬剤と支持体との積層体を覆うように前記
剥離ライナー表面に粘着シートを貼り合せる工程;前記
積層体を覆う粘着シートを所定の別の抜き形状に打ち抜
き、該抜き形状以外の余分な粘着シートを前記剥離ライ
ナー上から除去する工程;前記剥離ライナーを小分け裁
断する工程;とからなる粘着シート付き貼付剤の製造方
法が提案されている(特許第2946345号公報)。
【0011】即ち、このものは、剥離ライナーを残して
支持体と薬剤との積層体を打ち抜き形成し、この積層体
を覆うように前記剥離ライナー表面に粘着シートを貼り
合せ、更に、これを打ち抜いて貼付剤を製造するもので
あるが、これでは無駄が多くなるだけでなく、産業廃棄
物が大量に発生し、その処理に多額の費用がかかるなど
の問題が有る。
【0012】又、工程が複雑で、製造コストが上がるだ
けでなく、剥離ライナーを残して支持体と薬剤との積層
体を打ち抜き形成し、この積層体を覆うように前記剥離
ライナー表面に粘着シートを貼り合せ、更に、これを打
ち抜いて貼付剤を製造するものであるが、これでは材料
コストが高くなるだけでなく、貼付剤が厚くなって剛直
になり、突っ張り感や異和感が生じて使用感が悪いなど
の問題が有る。
【0013】本発明者は、前記課題を解決すべく鋭意検
討を重ねた結果、支持体にはその片側面に、水分を含有
する粘着剤層を積層した外皮貼着型の貼付剤において、
前記支持体には、その外周部の少なくとも一部に親油性
粘着剤層を形成することにより、この親油性粘着剤層が
発汗時においても外用貼付剤を外皮に確実に固定し、そ
の結果、運動中やレジャー更に道路工事、建設・土木作
業又は交通整理等の屋外作業などの際、発汗にも当該外
用貼付剤が剥離やズレ更に脱落などの問題が無く、外皮
との密着性が良好で、至極優れた冷却効果及び/又は湿
布効果を実現することができるとの知見を得た。
【0014】又、本発明者は、この種、外用貼付剤にお
いて、支持体の透湿度を特定の範囲に制御すると、粘着
剤層中の水分や揮発成分(例えば、揮発性の薬物)等の
蒸散が抑制され、長時間にわたって、至極優れた冷却効
果、湿布効果を持続する上、ムレ、カブレ、痒み、赤斑
等の発生や皮膚刺激が無く、しかも材料の無駄が無く、
廉価であり、更に、使用感が良好で、安全性や衛生性を
向上させることができるとの知見を得た。
【0015】更に、本発明者は、支持体として、その透
湿度が2,800〜4,400g/m・24hrの範
囲のものを用いることにより、粘着剤層中の薬剤の染み
出しに起因する外観の悪化、衣服の汚損、薬物利用効率
の低下を防止することができるので商品の外観が良好に
なって商品価値が向上するとの知見を得た。
【0016】中でも、特に、支持体として、その透湿度
が2,800〜4,400g/m・24hrの範囲で
あり、しかもその片面或いは両側面に不織布やメリヤス
布等の布を積層させ、この布表面に粘着剤層を積層する
と、この粘着剤層の表面部が布の隙間には入り込むため
投錨性が向上し、本発明の外用貼付剤を皮膚へ貼着後、
剥離除去する際に凝集破壊を起こすことが無くなるとの
知見を得た。
【0017】加えて、本発明者は、前述のように、支持
体の構造の如何を問わず、支持体としてその透湿度が
2,800〜4,000g/m・24hrの範囲のも
のを用いると、前述の場合と同様の作用、効果が得られ
るとの知見を得た。
【0018】本発明は、前記知見に基づき完成されたも
のであって、この種、外用貼付剤における支持体の外周
部の少なくとも一部に親油性粘着剤層を形成することに
より、運動中やレジャー、更に道路工事、建設・土木作
業又は交通整理等の屋外作業などの際、発汗に伴う水分
が、水分含有粘着剤層の表面に多量に付着した場合に当
該水分含有粘着剤層の粘着力の低下に起因する貼着部位
からの剥離や脱落を防止し、外皮との密着性が良好で、
至極優れた冷却効果及び/又は湿布効果を実現する上、
支持体の透湿度を特定の範囲に制御することにより、粘
着剤層中の薬剤が前記支持体の外側へ染み出すことに起
因する外観の悪化、衣服の汚損、薬物利用効率の低下を
防止し、特に布と布とを積層し部分的に接着すると共に
その接着面積を制御することにより、粘着剤層中の水分
保持性が向上し、更に水分や揮発成分が蒸散することを
抑制し、長時間にわたって冷却効果、或いは湿布効果を
持続する上、ムレ、カブレ、痒み、赤斑等の皮膚刺激の
発生を防止して安全性、衛生性を至極向上させるのであ
り、しかも使用感を良好にした外用貼付剤を提供するこ
とを目的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】本発明に係る外用貼付剤
は、前記目的を達成するために、フィルム状ないしシー
ト状の支持体にはその片側面に、水分を含有する粘着剤
層を積層した外皮貼着型の貼付剤において、前記支持体
には、その外周部の少なくとも一部に親油性粘着剤層を
形成してなることを特徴とするものである。
【0020】即ち、本発明における外用貼付剤の最も大
きな特徴は、この種、外用貼付剤において、支持体の外
周部の少なくとも一部に親油性粘着剤層を形成してなる
点にあり、このように構成することにより、発汗に伴う
水分を含有する粘着剤層の粘着力の低下に起因する貼着
部位からの剥離や脱落を防止し、外皮との密着性が良好
で、至極優れた冷却効果及び/又は湿布効果を実現する
ことができるのである。以下、本発明の外用貼付剤を更
に詳しく説明する。
【0021】本発明の外用貼付剤においては、粘着剤層
として、湿布効果・冷却効果等を発現する水分含有粘着
剤層と、当該外用貼付剤が貼着部位からずれたり、剥が
れたりすることを防止するための粘着剤層との2種類の
粘着剤層があり、このように構成することにより、上述
の優れた作用、効果を発現することができるのである。
【0022】即ち、本発明の外用貼付剤は、このように
構成することによって、水分を含有する粘着剤層が、貼
着部位に対して冷却・湿布効果を与え、且つ、親油性粘
着剤層が、該外用貼付剤の貼着部位からの剥離や脱落を
防止するのである。
【0023】本発明において、支持体の外周部の少なく
とも一部に形成する親油性粘着剤としては、粘着力が強
く、発汗等による水分に接触しても容易に粘着性を喪失
しないものであれば特に限定されるものではなく、既知
の親油性粘着剤を用いることができる。
【0024】本発明で用いられる親油性粘着剤としては
親油性の粘着剤であれば特に限定されるものではない
が、具体的には、例えばポリイソブチレンゴム、ポリイ
ソプレンゴム(スチレン−イソプレン−スチレン)ブロ
ック共重合体ゴム、アクリル系ゴム、シリコーンゴム、
アラビアゴム等の合成ゴム或いは天然ゴムの如きゴム系
粘着剤やアクリル系粘着剤の他、後述する透湿度制御層
として用いられる接着剤等が挙げられる。
【0025】ところで、本発明において、支持体の外周
部の少なくとも一部に親油性粘着剤層を形成するとは、
外用貼付剤における粘着剤の一部に親油性粘着剤を使用
し、該外用貼付剤に対して、貼着部位から剥がれたり脱
落したりしない程度の粘着性を付与することをいい、具
体的には、支持体の片側面の総面積に対して、その大き
さにより、親油性粘着剤を、その外周部に5〜40%の
範囲、好ましくは約7.5〜30%の範囲、約10〜2
5%の範囲程度塗布することをいい、5%未満ではその
面積が少なすぎて外用貼付剤を外皮に確実に固定できな
い場合があり、一方、40%を超えると、著しい発刊の
際にも外用貼付剤を外皮に確実に固定できるが、逆に水
分含有粘着剤層の面積が少なくなって所要の冷却効果及
び/又は湿布効果が得られない場合があり、いずれの場
合も好ましくない。
【0026】この場合において、親油性粘着剤層の形成
方法は特に限定されるものではないが、具体的には、例
えば支持体の左右両端部に、適当な幅(一般的には、3
〜25mm幅)で連続的に形成されたり、また、支持体
の上下両端部に、適当な幅で連続的に形成されたり、支
持体の外周端部に、適当な幅で連続的に形成されたり、
支持体の左右両端部に適当な幅で間欠的に形成された
り、また、支持体の上下両端部に、適当な幅で間欠的に
形成されたり、更に、支持体の外周端部に適当な幅で間
欠的に形成されても良いのである。
【0027】ところで、本発明の外用貼付剤において、
支持体として用いられる布基材の種類としては特に限定
されるものではなく、天然繊維や人造繊維あるいはこれ
らの混合繊維を用いて形成されたいずれも使用可能であ
る。
【0028】前記天然繊維としては、例えば綿花、カポ
ック、亜麻、ラミー、大麻、黄麻、しゅろ、マニラ麻、
サイザル麻、コイヤー・ファイバー等の植物繊維、家蚕
絹、柞蚕絹、羊毛(緬羊)、カシミア毛、ラクダ毛、ア
ルパカ毛、モヘヤー、兎毛等の動物繊維が挙げられる。
【0029】又、前記人造繊維としては、例えば人絹
糸、スフ、ビスコース、ベンベルグ(登録商標)等の再
生繊維、又はポリアミド系繊維(ナイロンなど)、ポリ
エステル系繊維(テトロン(登録商標)、テリレン、デ
ークロンなど)、ポリアクリル系繊維(オーロン、エク
スラン、ボンネル、カシミロン、カネカロンなど)、ポ
リビニール・アルコール系繊維(ビニロン)、ポリアル
キレンパラオキシベンゾエート系繊維(ベンゾエー
ト)、ポリウレタン系繊維(ポリウレタン)[スパンテ
ックス]、ポリ塩化ビニリデン系繊維(ビニリデン)、
ポリ塩化ビニル系繊維(ポリ塩化ビニル)、ポリアクリ
ロニトリル系繊維、ポリエチレン系繊維(ポリエチレ
ン)、ポリプロピレン系繊維(ポリプロピレン)、ポリ
クラール、ポリプロピレン系(パイレン)等の合成繊
維、或いは酢酸人造繊維などのように天然物質と合成物
質とを共重合して製造した半合成繊維等が挙げられる。
【0030】そして、本発明に係る外用貼付剤におい
て、支持体として用いられる布基材の形態としては特に
限定されるものではないが、特に、不織布、織物又は編
み物の等を好適に用いることができるのであり、又、不
織布と不織布、不織布と織物、不織布と編み物、織物と
編み物或いは編み物と編み物、とを積層して形成された
ものも同様に好適に用いることができる。
【0031】そして、本発明に係る外用貼付剤において
は、前記支持体として、透湿度が2,800〜4,40
0g/m・24hrの範囲のものを用いることが好ま
しく、このように構成することにより、粘着剤層中の薬
剤が前記支持体の外側へ染み出すことに起因する外観の
悪化、衣服の汚損、薬物利用効率の低下を防止し、特に
布と布とを積層し部分的に接着すると共にその接着面積
を制御することにより、粘着剤層中の水分保持性が向上
し、更に水分や揮発成分が蒸散することを抑制し、長時
間にわたって冷却効果、或いは湿布効果を持続する上、
ムレ、カブレ、痒み、赤斑等の皮膚刺激の発生を防止し
て安全性、衛生性を至極向上させ、使用感を良好にする
ことができるのである。
【0032】この透湿度が、2,800g/m・24
hr未満では、ムレ、カブレ、痒み、赤斑や皮膚刺激性
等の弊害が発生し易く、安全性や衛生性が低下したり、
粘着剤層の温度が上昇し、充分な冷却効果が期待できな
いだけでなく、使用感が悪くなるので好ましくなく、一
方、4,400g/m・24hrを超えると、薬物が
支持体の外側に染み出し易く、衣服を汚損する虞れが生
じたり、粘着剤層中の水分や揮発成分(揮発性の薬物)
が蒸散して薬効に支障が生じたり、長時間にわたる冷却
効果や湿布効果が期待できなくなるので好ましくない。
【0033】従って、これらの観点から、布基材の表面
に部分的に透湿度制御層を形成することによって、支持
体はその透湿度が2,800〜4,400g/m・2
4hrの範囲に設定するのが最も好ましく、本発明にお
いては、この透湿度を高精度に管理するために、透湿度
がリッシー法で2,800〜4,400g/m・24
hrの範囲になるように設定すればよいのである。
【0034】ところで、リッシー法(Lyssy法)と
は世界各国の工業規格に準拠した方法であり、例えばJ
IS Z 0208及びJIS K 7129では、温
度40℃、相対湿度差90%RHに保つように定められ
ているので、本装置では、100%相対湿度の状態にあ
る下部チャンバーと、高感度の湿度センサーを設置した
上部チャンバーの境界面に測定サンプルが挿入され、湿
度センサーのある上部チャンバーの相対湿度を10%R
H(100%−90%)に保つようにし、これを中心に
して、約−1%〜+1%の幅、即ち約9%から約11%
に湿度が増加するのに必要な時間(数秒)を測定し、予
め透過度既知の標準サンプルを用いて同じ条件で行った
キャリブレーションの結果と比較することにより透過度
を求める方式である。
【0035】そして、本発明において、支持体の透湿度
を前記範囲に設定するためには、このような透湿度を初
めから有する布基材を支持体として用いても良く、又、
各種の透湿度を有する布基材を二枚以上積層し、部分的
に透湿度制御層で接着すると共にその接着面積を制御す
ることによって透湿度が前記範囲になるようにしたもの
を支持体として用いても良いのである。
【0036】ここにおいて、この布と布とを透湿度制御
層を用いて部分的に接着するには、粘着或いは熱接着は
粘着剤或いは感熱性接着剤(ホットメルト)を用いて布
と布との接着を行ってもよく、又、このように粘着剤或
いは感熱性接着剤(ホットメルト)を用いるものではな
く、熱融着性(ヒートシール)の布と布とを直接熱融着
(この場合、本発明では、この部分が透湿度制御層とな
る。)しても良いのである。
【0037】しかしながら、本発明においては、支持体
として、単層の布基材を用い、この布基材に対し部分的
に透湿度制御層を形成することによって透湿度を2,8
00〜4,400g/m・24hの範囲に調整したも
のを用いることが、製造コストが安く、又、透湿度を簡
便に制御できるため、特に好ましい。
【0038】即ち、本発明に係る外用貼付剤において
は、布基材の片側面或いは両側面に対して、部分的に透
湿度制御層を形成することによって特定の透湿度を有す
る支持体を形成することが好ましく、この透湿度制御層
としては、特に限定されるものではなく、既知の高分子
材料を用いることができる結果、製造コストや製造方法
の容易さを考慮して、一般的には、酢酸ビニル系、ポリ
ビニルアルコール系、ポリビニルアセタール系、塩化ビ
ニル系、アクリル系、ポリアミド系、ポリエチレン系及
びセルロース系の熱可塑性接着剤や、ユリア系、メラミ
ン系、フェノール系、レゾシノール系、エポキシ系、ポ
リエステル系、ポリウレタン系、ポリアロマティック系
の熱硬化性接着剤、或いはクロロプレン系、ニトリルゴ
ム系、スチレンゴム系、ポリサルファイド系、ブチルゴ
ム系、シリコーンゴム系等の合成ゴム系接着剤を好適に
用いることができるのであり、勿論、本発明において
は、これらの高分子材料を二種以上適宜、選択し併用し
て用いることもできる。
【0039】ここにおいて、布基材の片側面或いは両側
面に対して、部分的に透湿度制御層を形成することによ
って特定の透湿度を有する支持体を形成するとは、布表
面に点在する空孔の一部に対して、前記高分子材料を塗
布することによって、この空孔を塞ぎ、しかもその塗布
面積によって塞ぐ割合を制御することをいい、これによ
って、支持体全体の透湿度を2,800〜4,400g
/m・24hrの範囲のものに形成することができる
のである。
【0040】本発明で用いられる支持体の厚さとして
は、用途や水分含有粘着剤層更に親油性粘着剤層の種類
によって大きく異なり、特に限定されるものではない
が、具体的には、一般に坪量が50〜300g/m
度の範囲とするのが所要の機械的強度や柔軟性が得られ
るので望ましい。
【0041】支持体の厚さが坪量で50g/m未満の
場合には、必要な機能が得られない虞れがある上、厚さ
を均一にすることが困難で透湿度の調整がしごく困難に
なる虞れがあるので好ましくない。
【0042】一方、支持体の厚さが300g/mを超
えると、柔軟性が低下して体表面へのなじみ性が著しく
低下すると共に、体表面の変形や移動に対する追従性が
低下する上、ごわごわして使用感が悪くなる虞れが有る
ので好ましくない。
【0043】従って、特に、前述の観点から、支持体の
厚さは、好ましくは90〜250g/mの範囲、特に
好ましくは110〜200g/mの範囲とするのが望
ましい。
【0044】本発明においては、前記支持体の片面側
に、各種粘着剤層(湿布層)が形成されているが、この
粘着剤としては水分を含有するものであれば特に限定さ
れるものではなく、特に、本発明においては、湿布剤や
冷熱シートのように水分の蒸散によって、薬効や冷却効
果更に湿布効果が長時間にわたって持続する親水性の粘
着剤が好ましい。
【0045】具体的には、例えばポリアクリル酸系粘着
剤等の親水性アクリルポリマー系粘着剤、ポリビニルア
セタール系粘着剤、ポリビニルアルコール系粘着剤、セ
ルロース系粘着剤、酢酸ビニル系粘着剤等が挙げられ
る。
【0046】この粘着剤層の厚さとしては、外用貼付剤
の用途によって異なり、特に限定されるものではない
が、一般に500〜4,000μmの範囲、特に2,0
00〜3,000μmの範囲とするのが好ましく、粘着
剤層の厚さが、500μm未満になると所要の水分及び
皮膚粘着力が得られない場合があり、一方、4,000
μmを超えると嵩張って使用感が悪くなるだけでなく、
経済性が悪くなるので好ましくない。
【0047】前記粘着剤には、用途に応じた薬物が含有
されており、この薬物としては特に限定されるものでは
なく、具体的には、例えばコルチコステロイド類、消炎
鎮痛剤、高血圧剤、麻酔剤、催眠鎮静剤、精神安定剤、
降圧剤、抗生物質、抗菌性物質、ビタミン類、抗てんか
ん剤、冠血管拡張剤、抗ヒスタミン剤、抗真菌物質等が
挙げられるが、本発明においては、特に、粘着剤層が湿
布効果及び/又は冷却効果を発現する湿布剤を含有して
いるものが最も望ましい。
【0048】即ち、本発明においては、粘着剤として、
特に、湿布剤や冷熱シートに用いられている湿布薬や清
涼剤等を含有させたものを用いるのが望ましい。
【0049】これらのうち、冷熱シートにおいては、水
のみが含有されているものでも良いが、水だけに限定さ
れるものではなく、昇華性結晶やハッカ油、ユーカリ
油、ラベンダー油、パラベン等が必要に応じて添加され
る。
【0050】また、湿布剤においては、一般に湿布薬と
して使用されている2%ホウ酸水、生理的食塩水、硫苦
水、アルコール水、亜麻仁油、石灰水、肝油、オリーブ
油、リバノール水、過マンガン酸カリ(5,000倍希
釈)液、メンタ水、クレオソート、カラシ等が用いられ
る。
【0051】ところで、本発明においては、粘着剤層が
水分を含むことを必須の要件とするものであるが、この
水分量としては、粘着剤層全体に対して50〜90重量
%の範囲、好ましくは60〜85重量%の範囲、特に好
ましくは70〜80重量%の範囲とするのが望ましい。
【0052】そして、本発明においては、粘着剤層が冷
却効果を発現する水を含有し、この水の吸熱や蒸発潜熱
を利用して優れた冷却効果、解熱効果及び清涼効果が長
時間にわたって持続するものが望ましい。
【0053】又、本発明においては、前述のように、粘
着剤層が湿布効果及び/又は冷却効果を発現する湿布薬
を含有しているものが、至極優れた湿布効果を発現する
ので望ましく、この湿布薬としては前述のものが挙げら
れる。
【0054】
【作用】本発明の外用貼付剤は、前記構成を有し、支持
体の外周部の少なくとも一部に親油性粘着剤層を形成す
ることによって、運動中やレジャー、更に道路工事、建
設・土木作業又は交通整理等の屋外作業などの際、発汗
に伴う水分を含有する粘着剤層の粘着力の低下に起因す
る貼着部位からの剥離や脱落を防止し、外皮との密着性
が良好で、至極優れた冷却効果及び/又は湿布効果を発
現する作用を有するのである。
【0055】又、本発明の外用貼付剤において、支持体
として透湿度が2,800〜4,400g/m・24
hrの範囲のものを用いた場合、粘着剤層中の成分が前
記支持体の外側へ染み出すことに起因する外観の悪化、
衣服の汚損を防止する作用を有するのである。
【0056】そして、特に、前記支持体の透湿度を2,
800〜4,400g/m・24hrの範囲に調節す
ることにより、支持体の水分の担持を行い、且つ粘着剤
層中の水分、揮発成分(例えば揮発性の薬物)が蒸散す
ることを抑制し、長時間にわたっての冷却効果、或いは
湿布効果を持続する上、ムレ、カブレ、痒み、赤斑等の
発生や皮膚刺激の発生を抑制したり、使用感、安全性及
び衛生性が向上する作用を有するのである。
【0057】また、本発明で用いられる支持体は、布基
材で形成されている結果、支持体と粘着剤層との投錨効
果が発現し、外用貼付剤を外皮から剥離する際に凝集破
壊がなく、外皮への糊残りが発生しない上、使用時の外
観や使用感更に商品価値が向上する作用を有するのであ
る。
【0058】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づき詳細に説明す
るが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0059】図1は本発明に係る外用貼付剤の断面図で
あり、図2はその斜視図であり、図1及び図2におい
て、この外用貼付剤1は、フィルム状ないしシート状の
支持体2と、その片側面に、水分を含有する粘着剤層3
aを積層したものであり、しかも前記支持体2の外周部
の少なくとも一部、この場合、左右両端部に、親油性粘
着剤層3bが形成されてなる。
【0060】又、本発明の好適な実施の形態としては、
前記支持体2として、その透湿度が2,800〜4,4
00g/m・24hrの範囲に形成されたものを用い
るのが好ましく、従って、本発明に係る外用貼付剤1に
おいては、支持体に対して部分的に透湿度制御層を形成
することによって透湿度が2,800〜4,400g/
・24hrの範囲に調整されたものも長期間にわた
って至極優れた冷却効果及び/又は湿布効果を発現する
ので望ましい。
【0061】前記支持体2の素材である布基材としては
フィルム状ないしシート状のものであれば特に限定され
るものではなく、不織布、織物又は編み物などが挙げら
れるのであり、又、前記支持体2としては、不織布と不
織布、不織布と織物、不織布と編み物、織物と編み物或
いは編み物と編み物、とを積層し部分的に接着したもの
を用いても良く、この場合、この布基材どうしの部分的
接着は、熱接着、熱融着或いは粘着のいずれでも良いの
である。
【0062】本発明において、支持体2の外周部の少な
くとも一部に親油性粘着剤3bを形成するにあたり、そ
の形態は特に限定されるものではないが、例えば、図1
及び図2に示すように支持体2の左右両端部に、適当な
幅(一般的には、3〜25mm幅)で連続的に形成した
り、図3に示すように支持体2の上下両端部に連続的に
形成したり、図4に示すように支持体の外周端部に連続
的に形成したり、図5に示すように支持体2の左右両端
部に間欠的に形成したり、或いは、図6に示すように支
持体2の外周端部に間欠的に形成しても良いのである。
【0063】ところで、前記粘着剤層3aとしては水分
を含有するものであれば特に限定されるものではない
が、特に、本発明においては、湿布剤や冷熱シートのよ
うに水分の蒸散によって、湿布効果や冷却効果が長時間
にわたって持続する親水性の粘着剤が好ましい。
【0064】この粘着剤層3aの厚さとしては、外用貼
付剤1の用途によって異なり、特に限定されるものでは
ないが、一般に500〜4,000μmの範囲に調整さ
れている。
【0065】ところで、前記粘着剤層3aは水分を含む
ことを必須の要件とするものであるが、この水分量とし
ては、粘着剤層3a全体に対して50〜90重量%の範
囲、好ましくは60〜85重量%の範囲、特に好ましく
は70〜80重量%の範囲とするのが望ましい。
【0066】又、前記粘着剤層3aは冷却効果を発現す
る水を含有し、この水の吸熱や蒸発潜熱を利用して優れ
た冷却効果、解熱効果及び清涼効果が長時間にわたって
持続するのである。
【0067】更に、本発明においては、前述のように、
粘着剤層3aが湿布効果を発現する湿布薬を含有してい
るものが、至極優れた湿布効果を発現するので望まし
く、この湿布薬としては、例えば従来公知のものが挙げ
られる。
【0068】そして、本発明に係る外用貼付剤1は、図
7に示すように、例えば病気による発熱時の解熱シート
として用いられる。
【0069】本発明に係る外用貼付剤1の製造例 以下において、本発明に係る外用貼付剤1を形成するに
あたり、支持体2として、下記(1)に挙げる布基材
に、下記(2)に示す透湿度制御層を部分的に形成して
その透湿度を制御したものを用いた。又、親油性粘着剤
としては下記(3)に示すゴム系粘着剤を用いた。
【0070】(1)布基材 支持体用の布基材として、台湾ショ−コ−製の不織布
(スパンレース ポリエステル100% 坪量120g
/m)を用いた。
【0071】(2)透湿度制御層 透湿度制御層として、スチレン−イソプレン−スチレン
共重合体(SIS)100重量部に対し、水添ロジンエ
ステル100重量部、プロセスオイル20重量部及び老
化防止剤(2,5−ジ−t−ブチルハイドロキノン)5
重量部添加した後、混合することにより得られたホット
メルト型の高分子粘着剤を用いた。
【0072】支持体2 前記(1)の布基材に前記(2)の透湿度制御層を部分
的に塗布することにより、透湿度が2,580g/m
・24hr、3,950g/m・24hr、及び4,
600g/m・24hrの3種類の支持体2を製造し
た。
【0073】このようにして製造された支持体2におい
てその透湿度制御層形成面側に、後述する水分を含有す
る粘着剤層3を積層、形成すれば良く、このように構成
すると、前記粘着剤層3からの水分や薬物は透湿度制御
層によってその移行が停止され、支持体2の外面側には
移行することがないのであり、又、支持体2における非
塗布面から水分が蒸散し、適用部の皮膚面から気化潜熱
を奪って当該皮膚面を冷却するのである。
【0074】又、このようにして得られた支持体2を縦
50mm、横140mmの長方形に切断して、透湿度が
2,580g/m・24hr(比較例1)、3,95
0g/m・24hr(実施例1)及び4,600g/
・24hr(比較例2)のものを得た。
【0075】(3)親油性粘着剤 親油性粘着剤として、スチレン−イソプレン−スチレン
共重合体(SIS)100重量部に対し、水添ロジンエ
ステル120重量部、プロセスオイル25重量部及び老
化防止剤(2,5−ジ−t−ブチルハイドロキノン)3
重量部添加した後、混合することにより得られたゴム系
粘着剤を用いた。
【0076】実施例1 グリセリン14.0重量部、ポリアクリル酸ナトリウム
6.2重量部、ポリビニルアルコール3.0重量部、カ
ルボキシビニルポリマー0.5重量部、l−メントール
0.15重量部及び水68重量部を混合し、更にメタケ
イ酸・アルミン酸マグネシウム(富士化学工業社製 商
品名ノイシリン)0.06重量部及び水酸化アルミニウ
ムゲル0.04重量部を加えて作成した水分を含有する
粘着剤を、前記支持体2(透湿度が3,950g/m
・24hr、その大きさが縦50mm、横140mm)
における透湿度制御層形成面側に、厚さ3,200μm
となるように、且つ左右両端部をそれぞれ10mm除い
て塗布、エージングして粘着剤層3aを形成した後、図
2に示すように支持体2の左右両端部に、前記(3)の
親油性粘着剤を塗布幅が左右それぞれ10mmとなるよ
うに塗布、形成して、本発明の外用貼付剤(冷熱シー
ト)を得た。
【0077】実施例2 実施例1で用いた支持体2に代えて、透湿度が3,52
0g/m・24hrの生地(不織布)中国山東省莱州
非織造布公司製(商品名 スパンボンド ポリプロピレ
ン100% 坪量150g/m)からなる支持体2を
用いた以外は、実施例1と同様にして外用貼付剤(冷熱
シート)を得た。
【0078】比較例1 実施例1で用いた支持体2に代えて、透湿度が2,58
0g/m・24hrの支持体2を用いた以外は、実施
例1と同様にして外用貼付剤(冷熱シート)を得た。
【0079】比較例2 実施例1で用いた支持体2に代えて、透湿度が4,60
0g/m・24hrの支持体2を用いた以外は、実施
例1と同様にして外用貼付剤(冷熱シート)を得た。
【0080】比較例3 支持体2(透湿度が3,750g/m・24hr、そ
の大きさが縦50mm、横140mm)における透湿度
制御層形成面側の全面に、水分を含有する粘着剤層を形
成し、親油性粘着剤層3bを形成しなかった以外は、実
施例1と同様にして外用貼付剤(冷熱シート)を得た。
【0081】前記の実施例1・2及び比較例1〜3で得
られた冷熱シートを用い、これら5種類の冷熱シート
を、パネラー5人の額に各々1枚ずつ貼着し、気温2
8.7〜31.5℃、相対湿度85%の環境下、建築作
業に従事して頂き、それぞれの外用貼付剤の冷却効果や
添付状態などを観察した。
【0082】又、前記の実施例1・2及び比較例1〜3
で得られた冷熱シートを用い、以下の方法で冷却温度特
性を測定した。
【0083】冷却温度 周囲の温度を19℃〜21℃に保持し、実施例1・2及
び比較例1〜3をそれぞれ試験器のポリプロピレン板に
水分を含有する粘着剤層側を貼付し、温度センサーによ
って実施例1・2及び比較例1〜3のそれぞれ中央の粘
着剤層面の温度を測定した。
【0084】試験器 試験器は、温熱器と循環式恒温水槽からなり、その構造
及び寸法は次によるものである。 1.温熱器 a)温熱器の材質は、JIS G 4503(熱間圧延
ステンレス鋼板)のSUS 504を用い、その厚さ3
mm、縦500mm、横600mm、幅100mmの箱
型で縦に設置する。 b)温熱器の温熱部表面は、厚さは6mm、縦500m
m、横600mmのポリアクリル樹脂板の単板を前記
a)上にネジを用いて固定し被覆する。 c)温熱部表面以外の部分は、厚さ30mmの発泡スチ
ロール断熱材で被覆する。 2.循環式恒温水槽 循環式恒温水槽は、温熱器に19〜21リットル/分の
流量で温水を循環させることができるものであり、この
場合、温熱部表面を被覆するポリアクリル板上の温度が
35〜37℃に維持するよう水温を調整した。
【0085】このようにして測定した冷却温度特性の結
果を表1に示す。ところで、表1において、開始時の温
度とは冷熱シートの使用開始時の温度をいう。
【0086】
【表1】
【0087】ところで、一般に、人が冷熱シートを額等
の外皮に適用し、冷たいと感じるのは皮膚温より、1.
5℃以上の温度差があることが必要であるが、表1に示
す結果より、実施例1・2のものはそれぞれ冷熱効果が
9〜10時間程度持続するのに対し、比較例1のものは
冷熱効果が3〜4時間程度しか持続しないのであり、
又、比較例2のものは冷熱効果が5〜6時間程度しか持
続しないことが認められる。
【0088】又、5人のパネラーの額中に各貼付剤を添
付した実験については、5人全てが、実施例1・2の外
用貼付剤の8時間以上にわたる冷却効果を認め、一方、
比較例1・2の外用貼付剤については、貼付後2〜4時
間で冷却効果が喪失していると主張した。
【0089】ところで、比較例3のものは、貼付後、6
5〜105分程度で、5人のパネラー全てにおいて、額
の貼着部位から脱落し、その後の実験を続けることがで
きなかった。
【0090】以上の結果より、実施例1・2のものは、
比較例1〜3のものと比較して、ほぼ2倍以上の冷却効
果が持続することが確認され、長時間にわたる冷却効果
が得られることが認められた。
【0091】又、支持体の外周部の少なくとも一部に親
油性粘着剤層を形成することによって、発汗等による水
分によっても、外用貼付剤が剥がれたり脱落したりする
ことがなくなることが確認され、本発明の外用貼付剤の
長期にわたる安定した貼着性が認められた。
【0092】
【発明の効果】本発明に係る外用貼付剤は、前記構成を
有し、支持体の外周部の少なくとも一部に親油性粘着剤
層を形成することによって、運動中やレジャー、更に道
路工事、建設・土木作業又は交通整理等の屋外作業など
の際、発汗に伴う、水分を含有する粘着剤層の粘着力の
低下に起因する貼着部位からの剥離や脱落を防止し、外
皮との密着性が良好で、至極優れた冷却効果及び/又は
湿布効果を発現する効果を有するのである。
【0093】又、本発明に係る外用貼付剤においては、
支持体として透湿度が2,800〜4,400g/m
・24hrの範囲のものを用いた場合、粘着剤層中の成
分が前記支持体の外側へ染み出すことに起因する外観の
悪化、衣服の汚損を防止することができる効果を有する
のである。
【0094】そして、特に、前記支持体の透湿度を2,
800〜4,400g/m・24hrの範囲に調節す
ることにより、支持体の水分の担持を行い、且つ粘着剤
層中の水分や揮発成分(例えば揮発性の薬物)が蒸散す
ることを抑制し、長時間にわたっての冷却効果、或いは
湿布効果を持続する上、ムレ、カブレ、痒み、赤斑等の
発生や皮膚刺激の発生を抑制したり、使用感、安全性及
び衛生性が向上する効果を有するのである。
【0095】また、本発明で用いられる支持体は、布基
材で形成されている結果、支持体と粘着剤層との投錨効
果が発現し、外用貼付剤を外皮から剥離する際に凝集破
壊がなく、外皮への糊残りが発生しない上、使用時の外
観や使用感更に商品価値が向上する効果を有するのであ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明に係る第1実施例の外用貼付剤
(冷熱シート)の断面図である。
【図2】図2は、本発明に係る第1実施例の外用貼付剤
(冷熱シート)の斜視図である。
【図3】図3は、本発明に係る第2実施例の外用貼付剤
(冷熱シート)の斜視図である。
【図4】図4は、本発明に係る第3実施例の外用貼付剤
(冷熱シート)の斜視図である。
【図5】図5は、本発明に係る第4実施例の外用貼付剤
(冷熱シート)の斜視図である。
【図6】図6は、本発明に係る第5実施例の外用貼付剤
(冷熱シート)の正面図である。
【図7】図7は、本発明に係る外用貼付剤(冷熱シー
ト)の使用状態を示す説明図である。
【符号の説明】
1 外用貼付剤 2 支持体 3a 水分を含有する粘着剤層 3b 親油性粘着剤層

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フィルム状ないしシート状の支持体には
    その片側面に、水分を含有する粘着剤層を積層した外皮
    貼着型の貼付剤において、前記支持体には、その外周部
    の少なくとも一部に親油性粘着剤層を形成してなること
    を特徴とする外用貼付剤。
  2. 【請求項2】 支持体が不織布、織物又は編み物で形成
    されている請求項1に記載の外用貼付剤。
  3. 【請求項3】 支持体はその透湿度が2,800〜4,
    400g/m・24hrの範囲のもので形成されてい
    る請求項1又は2に記載の外用貼付剤。
  4. 【請求項4】 支持体には部分的に透湿度制御層を形成
    することによって透湿度が2,800〜4,400g/
    ・24hrの範囲のもので形成されている請求項3
    に記載の外用貼付剤。
  5. 【請求項5】 粘着剤層中の水分含有量が粘着剤層全体
    に対して50〜90重量%の範囲である請求項1ないし
    4のいずれか1項に記載の外用貼付剤。
  6. 【請求項6】 粘着剤層が湿布効果及び/又は冷却効果
    を発現する湿布剤を含有している請求項1ないし5のい
    ずれか1項に記載の外用貼付剤。
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