JP2001351586A - アルカリ電池 - Google Patents

アルカリ電池

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JP2001351586A
JP2001351586A JP2000171424A JP2000171424A JP2001351586A JP 2001351586 A JP2001351586 A JP 2001351586A JP 2000171424 A JP2000171424 A JP 2000171424A JP 2000171424 A JP2000171424 A JP 2000171424A JP 2001351586 A JP2001351586 A JP 2001351586A
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alkaline battery
elastomer
safety valve
polyphenyl ether
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Keisuke Ikeda
景介 池田
Tomoya Murata
知也 村田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 薄肉の安全弁が形成された封口ガスケットを
備えたアルカリ電池において、高湿・高温雰囲気下での
長期保存時の耐漏液性を改善する。 【解決手段】 電池ケース2の開口部に嵌着される封口
ガスケット7として、ポリアミド樹脂(ナイロン66
等)とポリフェニルエーテルとエラストマーとからなる
ポリマーアロイを用いる。これにより、ナイロン66製
の封口ガスケットと比べて、吸湿量が減ると同時にガス
透過係数が大きくなる。他方、ポリプロピレンとポリフ
ェニルエーテルとエラストマーとからなるポリマーアロ
イを封口ガスケット7として用いる。これにより、ポリ
プロピレン製の封口ガスケットと比べて、耐熱性が向上
すると同時にクリープ性が低減する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、特に二酸化マンガ
ンを正極とし、亜鉛または亜鉛合金を負極とし、防爆構
造の封口ガスケットを使用したアルカリ電池に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】図1は防爆構造の封口ガスケットを使用
したアルカリ電池の一例を示す断面図である。
【0003】この種のアルカリ電池1においては、図1
に示すように、誤使用による過剰ガスの発生に対処する
ため、封口ガスケット7に薄肉の安全弁7aを形成して
おき、内圧が上昇した場合に、その内圧で安全弁7aを
破断させて過剰ガスを排出することにより、アルカリ電
池1の破裂を防ぐ防爆構造を備えている。
【0004】従来この封口ガスケット7としては、耐熱
性を重視してナイロン66製のものを用いたり、耐湿性
を優先してポリプロピレン製のものを使っていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、これではアル
カリ電池1の長期保存時の耐漏液性に問題があった。す
なわち、ナイロン66は湿度の影響を受けやすく、吸湿
によって寸法変形や強度低下を招くことに加えて、ナイ
ロン66はガス透過性がきわめて悪いため、過剰ガスに
よる内圧の上昇が急激となることから、アルカリ電池1
を高湿雰囲気下で長期保存したとき、ナイロン66製の
封口ガスケット7の安全弁7aが所定の圧力以下で破断
して漏液してしまう恐れがある。他方、ポリプロピレン
は融点が低くて耐熱性に乏しいため、アルカリ電池1を
高温雰囲気下で保存した場合、ポリプロピレン製の封口
ガスケット7が熱を受けて弱くなり、その安全弁7aが
所定の圧力以下で破断して漏液を惹起する危険性があ
る。
【0006】本発明は、このような事情に鑑み、高湿・
高温雰囲気下での長期保存時の耐漏液性に優れたアルカ
リ電池を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、薄肉
の安全弁(7a)が形成された封口ガスケット(7)を
電池ケース(2)の開口部に嵌着したアルカリ電池
(1)において、ポリアミド樹脂とポリフェニルエーテ
ルとエラストマーとからなるポリマーアロイを前記封口
ガスケットとして用いて構成される。
【0008】ここで、エラストマーとは、室温で弾性体
である天然および合成の重合体などのゴム状物質を意味
する。アロイ化可能なエラストマーとしては、エチレン
プロピレンゴム、エチレン−プロピレン−非共役ジエン
ゴム、エチレン−ブテン−1ゴム、エチレン−ブテン−
1−非共役ジエンゴム、ポリブタジエン、スチレン−ブ
タジエンブロック共重合ゴム、スチレン−ブタジエン共
重合ゴム、部分水添スチレン−ブタジエン−スチレン共
重合ゴム、スチレン−イソプレンブロック共重合ゴム、
部分水添スチレン−イソプレンブロック共重合ゴム、ポ
リウレタンゴム、スチレングラフト−エチレン−プロピ
レン−非共役ジエンゴム、スチレン−グラフト−エチレ
ン−プロピレンゴム、スチレン/アクリロニトリル−グ
ラフト−エチレン−プロピレン−非共役ジエンゴム、ス
チレン/アクリロニトリル−グラフト−エチレン−プロ
ピレンゴム等、またはこれらの混合物を挙げることがで
きる。
【0009】また、ポリマーアロイ中のポリアミド樹脂
とポリフェニルエーテルとの組成比は重量比で9:1〜
5:5の範囲内とし、これらに対するエラストマーの混
合比率は重量比で5〜15%とするのが好ましい。ま
た、ポリマーアロイ中のポリアミド樹脂としてはナイロ
ン66を採用するのが望ましい。
【0010】こうした構成を採用することにより、ナイ
ロン66製の封口ガスケットと比べて、吸湿量が減ると
同時にガス透過係数が大きくなるように作用する。
【0011】また本発明は、薄肉の安全弁(7a)が形
成された封口ガスケット(7)を電池ケース(2)の開
口部に嵌着したアルカリ電池(1)において、ポリプロ
ピレンとポリフェニルエーテルとエラストマーとからな
るポリマーアロイを前記封口ガスケットとして用いて構
成される。
【0012】ここで、ポリマーアロイ中のポリプロピレ
ンとポリフェニルエーテルとの組成比は重量比で9:1
〜5:5の範囲内とし、これらに対するエラストマーの
混合比率は重量比で5〜15%とするのが好ましい。
【0013】こうした構成を採用することにより、ポリ
プロピレン製の封口ガスケットと比べて、耐熱性が向上
すると同時にクリープ性が低減するように作用する。
【0014】なお、括弧内の符号は図面において対応す
る要素を表す便宜的なものであり、したがって、本発明
は図面上の記載に限定拘束されるものではない。このこ
とは「特許請求の範囲」の欄についても同様である。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づいて説明する。
【0016】〔第1の実施形態〕図1は防爆構造の封口
ガスケットを使用したアルカリ電池の一例を示す断面図
である。
【0017】このアルカリ電池1は、図1に示すよう
に、円筒状の電池ケース2を有しており、電池ケース2
内には、二酸化マンガンと黒鉛を主成分とする複数個
(図1では3個)のリング状の正極合剤3が挿設されて
いる。これら正極合剤3の内部空間には、不織布からな
る円筒状のセパレータ5が挿設されており、セパレータ
5内には、亜鉛を主成分とするゲル状の負極6が充填さ
れている。一方、電池ケース2の開口部付近にはビーデ
ィング部2bが形成されており、ビーディング部2b上
には封口ガスケット7および負極端子9が重なって嵌着
されている。また、封口ガスケット7のボス部には集電
子10が装着されており、集電子10の大部分はゲル状
の負極6に埋設された状態となっている。さらに、封口
ガスケット7のボス部の周囲には薄肉の安全弁7aが形
成されている。
【0018】ところで、この封口ガスケット7は、ポリ
アミド樹脂(ナイロン66など)とポリフェニルエーテ
ルとエラストマーとからなるポリマーアロイを用いて形
成されている。その結果、ナイロン66製の封口ガスケ
ット7と比べて、吸湿量が減ると同時にガス透過係数が
大きくなるため、アルカリ電池1を高湿雰囲気下で長期
保存しても封口ガスケット7の安全弁7aが所定の圧力
以下で破断して漏液につながる心配はない。
【0019】このことを実験的に確認するため、材質の
異なる9種類の封口ガスケットを試作し、これら封口ガ
スケットを用いてアルカリ電池を組み立て、各種の特性
を比較した。各封口ガスケットの材質を表1に示す。表
1において、ナイロン66とポリフェニルエーテルとの
組成比は重量比であり、エラストマー重量比は、これら
ナイロン66、ポリフェニルエーテルの総重量に対する
エラストマーの混合比率である。
【0020】
【表1】
【0021】<封口ガスケットの吸湿性>まず、封口ガ
スケットの吸湿性を比較するため、5種類の封口ガスケ
ットを60℃、90%RHの高湿雰囲気下で50時間だ
け保存し、保存前後の外径寸法変化および重量変化を測
定した。その結果をまとめて表2に示す。表2におい
て、重量変化率は、保存後の電池重量から保存前の電池
重量を減じ、これを保存前の電池重量で除した後、10
0%を乗じたものである。なお、保存前の封口ガスケッ
トはすべて、40℃、36時間の真空乾燥を行って絶乾
状態としたものである。
【0022】
【表2】
【0023】表2から明らかなように、ナイロン66の
みからなる封口ガスケット(No.5)と比較して、ポリ
フェニルエーテルを含む封口ガスケット(No.1〜3)
は寸法変化率が低下した。この結果から、封口ガスケッ
ト中のポリフェニルエーテルの比率が高まれば吸水率が
低下することがわかった。
【0024】<安全弁の作動圧>次に、封口ガスケット
をアルカリ電池に装着したときの安全弁の作動圧を比較
するため、5種類の封口ガスケットを60℃、90%R
Hの高湿雰囲気下で50時間だけ保存して吸湿させた
後、高湿雰囲気下における安全弁の作動圧を測定した。
その結果をまとめて表3に示す。表3中の数値は、封口
ガスケットを40℃、36時間の真空乾燥の条件で乾燥
した場合の安全弁の作動圧を100とした相対値であ
る。
【0025】
【表3】
【0026】表3から明らかなように、ポリフェニルエ
ーテルを10〜50%含む封口ガスケット(No.1〜
3)は、それ以外の封口ガスケット(No.5、9)と比
べて、高湿雰囲気下で安全弁の作動圧が100に近い値
となっており、高湿雰囲気下でも安定した安全弁の作動
が期待できることになる。
【0027】<アルカリ電池の保存特性>次に、封口ガ
スケットの組成比がアルカリ電池の保存特性に及ぼす影
響をみるため、5種類のアルカリ電池を60℃、90%
RHの高湿雰囲気下で50日間にわたって30個ずつ保
存し、保存後の漏液の有無を調べた。その結果をまとめ
て表4に示す。
【0028】
【表4】
【0029】表4から明らかなように、ポリフェニルエ
ーテルを10〜50%含む封口ガスケット(No.1〜
3)を用いたアルカリ電池については、保存後に漏液し
たものは皆無であり、高湿雰囲気下でも安定した耐漏液
性を発現した。なお、漏液したアルカリ電池を分解して
調査したところ、漏液の原因はすべて安全弁の作動によ
るものであった。
【0030】また、ポリフェニルエーテルを含む封口ガ
スケットを装着したアルカリ電池について、エラストマ
ーの混合比率がアルカリ電池の保存特性に及ぼす影響を
みるため、5種類のアルカリ電池を90℃ドライの高温
雰囲気下で30日間にわたって30個ずつ保存し、保存
後の漏液の有無を調べた。その結果を表5に示す。
【0031】
【表5】
【0032】表5から明らかなように、エラストマーの
混合比率が重量比で5〜15%である封口ガスケット
(No.2、4)を用いたアルカリ電池については、保存
後に漏液したものは皆無であり、高湿雰囲気下でも安定
した耐漏液性を発現した。
【0033】また、エラストマーを含まない封口ガスケ
ット(No.6)を用いたアルカリ電池については、30
個のうち3個に漏液が見られたので、これを分解して調
査したところ、集電子挿入口付近に大きなクラックが生
じており、そのクラックより漏液していた。このクラッ
クは、封口ガスケット中にエラストマーを含まないため
衝撃強度が不足し、集電子を挿入する工程で小さなクラ
ックが集電子挿入口に生じ、高温保存によりそのクラッ
クが成長したものと考えられる。
【0034】逆に、エラストマーを重量比で20%含む
封口ガスケット(No.7)を用いたアルカリ電池は、3
0個のうち4個が漏液したが、これを分解して調査した
ところ、漏液の原因はすべて安全弁の作動によるもので
あった。これはエラストマーが20%と多いため、耐熱
性が低下したためと考えられる。
【0035】さらに、ポリフェニルエーテルを60%含
む封口ガスケット(No.8)を用いたアルカリ電池につ
いては、30個のうち11個に漏液が見られた。これを
分解して調査したところ、電池ケースと封口ガスケット
との隙間から漏液していたので、この封口ガスケットを
顕微鏡で観察したところ、封口ガスケットの最外周部に
ヒケが生じていた。これは封口ガスケットを射出成形す
るとき、樹脂の流れが悪いと起こる現象であり、このこ
とから、ポリフェニルエーテルの比率が重量比で50%
を超えると、成形性が悪化して電池特性に影響すること
がわかった。
【0036】〔第2の実施形態〕図2は封口ガスケット
の伸びの経時変化を表すグラフである。
【0037】このアルカリ電池1は、封口ガスケット7
の材質が異なる点を除き、上述した第1の実施形態と同
様な構成を有している。
【0038】すなわち、このアルカリ電池1の封口ガス
ケット7は、ポリプロピレンとポリフェニルエーテルと
エラストマーとからなるポリマーアロイを用いて形成さ
れている。その結果、ポリプロピレン製の封口ガスケッ
トと比べて、耐熱性が向上すると同時にクリープ性が低
減するため、アルカリ電池1を高温雰囲気下で保存して
も封口ガスケット7の安全弁7aが所定の圧力以下で破
断して漏液につながる恐れはない。
【0039】このことを実験的に確認するため、材質の
異なる9種類の封口ガスケットを試作し、これら封口ガ
スケットを用いてアルカリ電池を組み立て、各種の特性
を比較した。各封口ガスケットの材質を表6に示す。表
6において、ポリプロピレンとポリフェニルエーテルと
の組成比は重量比であり、エラストマー重量比は、これ
らポリプロピレン、ポリフェニルエーテルの総重量に対
するエラストマーの混合比率である。
【0040】
【表6】
【0041】<安全弁の作動圧>まず、封口ガスケット
をアルカリ電池に装着したときの安全弁の作動圧を比較
するため、7種類の封口ガスケットについて90℃の高
温雰囲気下で安全弁の作動圧を測定した。その結果をま
とめて表7に示す。表7中の数値は、室温(25℃)雰
囲気下で測定した安全弁の作動圧を100とした相対値
である。
【0042】
【表7】
【0043】表7から明らかなように、ポリフェニルエ
ーテルを10〜50%含む封口ガスケット(No.1〜
4、7)は、それ以外の封口ガスケット(No.5、9)
と比べて、高温雰囲気下で安全弁の作動圧が100に近
い値となっており、高温雰囲気下でも安定した安全弁の
作動が期待できることになる。
【0044】<封口ガスケットのクリープ特性>次に、
封口ガスケットのクリープ特性を比較するため、7種類
の封口ガスケットをダンベル形に形成し、90℃、5M
Paの条件下で引っ張り試験を行った。そのときの時間
と伸びとの関係を図2に示す。
【0045】図2から明らかなように、ポリフェニルエ
ーテルを10〜50%含み、かつエラストマーの混合比
率が重量比で5〜15%である封口ガスケット(No.1
〜4)については、クリープ性が小さく、一定時間が経
過すると伸びが頭打ちとなるのに対し、それ以外の封口
ガスケット(No.5、7、9)はクリープ性が大きい結
果となった。このことから、前者では高温雰囲気下でも
安定した安全弁の作動が期待できることがわかった。
【0046】<アルカリ電池の保存特性>最後に、封口
ガスケットの組成比およびエラストマーの混合比率がア
ルカリ電池の保存特性に及ぼす影響をみるため、9種類
のアルカリ電池を90℃ドライの高温雰囲気下で30日
間にわたって30個ずつ保存し、保存後の漏液の有無を
調べた。その結果を表8に示す。
【0047】
【表8】
【0048】表8から明らかなように、ポリフェニルエ
ーテルを10〜50%含み、かつエラストマーの混合比
率が重量比で5〜15%である封口ガスケット(No.1
〜4)を用いたアルカリ電池については、保存後に漏液
したものは皆無であり、高温雰囲気下でも安定した耐漏
液性を発現した。一方、それ以外の封口ガスケット(N
o.5〜9)を用いたアルカリ電池はすべて30日以内に
漏液した。
【0049】なお、ポリフェニルエーテルを30%含
み、かつエラストマーを含まない封口ガスケット(No.
6)を用いたアルカリ電池については、30個のうち4
個に漏液が見られたので、これを分解して調査したとこ
ろ、集電子挿入口付近に大きなクラックが生じており、
そのクラックより漏液していた。このクラックは、封口
ガスケット中にエラストマーを含まないため衝撃強度が
不足し、集電子を挿入する工程で小さなクラックが集電
子挿入口に生じ、高温保存によりそのクラックが成長し
たものと考えられる。
【0050】また、ポリフェニルエーテルを60%含む
封口ガスケット(No.8)を用いたアルカリ電池につい
ては、30個のうち3個に漏液が見られた。これを分解
して調査したところ、電池ケースと封口ガスケットとの
隙間から漏液していたので、この封口ガスケットを顕微
鏡で観察したところ、封口ガスケットの最外周部にヒケ
が生じていた。これは封口ガスケットを射出成形すると
き、樹脂の流れが悪いと起こる現象であり、このことか
ら、ポリフェニルエーテルの比率が重量比で50%を超
えると、成形性が悪化して電池特性に影響することがわ
かった。
【0051】さらに、これら以外の封口ガスケット(N
o.5、7、9)を用いたアルカリ電池は、30個のうち
7〜8個が漏液したが、これを分解して調査したとこ
ろ、漏液の原因はすべて安全弁の作動によるものであっ
た。
【0052】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のうち請求
項1〜3に係る発明によれば、ナイロン66製の封口ガ
スケットと比べて、吸湿量が減ると同時にガス透過係数
が大きくなることから、高湿雰囲気下での長期保存時の
耐漏液性に優れたアルカリ電池を提供することができ
る。
【0053】また、本発明のうち請求項4、5に係る発
明によれば、ポリプロピレン製の封口ガスケットと比べ
て、耐熱性が向上すると同時にクリープ性が低減するこ
とから、高温雰囲気下での長期保存時の耐漏液性に優れ
たアルカリ電池1を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】防爆構造の封口ガスケットを使用したアルカリ
電池の一例を示す断面図である。
【図2】封口ガスケットの伸びの経時変化を表すグラフ
である。
【符号の説明】
1……アルカリ電池 2……電池ケース 7……封口ガスケット 7a……安全弁
フロントページの続き Fターム(参考) 5H011 AA10 AA17 FF03 GG02 HH02 HH12 KK02 5H012 AA01 BB04 DD05 EE01 FF01 GG01 JJ10 5H024 AA03 CC02 CC14 DD04 EE09 HH01

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 薄肉の安全弁(7a)が形成された封口
    ガスケット(7)を電池ケース(2)の開口部に嵌着し
    たアルカリ電池(1)において、 ポリアミド樹脂とポリフェニルエーテルとエラストマー
    とからなるポリマーアロイを前記封口ガスケットとして
    用いたことを特徴とするアルカリ電池。
  2. 【請求項2】 ポリマーアロイ中のポリアミド樹脂とポ
    リフェニルエーテルとの組成比が重量比で9:1〜5:
    5の範囲内であり、これらに対するエラストマーの混合
    比率が重量比で5〜15%であることを特徴とする請求
    項1に記載のアルカリ電池。
  3. 【請求項3】 ポリマーアロイ中のポリアミド樹脂がナ
    イロン66であることを特徴とする請求項1または請求
    項2に記載のアルカリ電池。
  4. 【請求項4】 薄肉の安全弁(7a)が形成された封口
    ガスケット(7)を電池ケース(2)の開口部に嵌着し
    たアルカリ電池(1)において、 ポリプロピレンとポリフェニルエーテルとエラストマー
    とからなるポリマーアロイを前記封口ガスケットとして
    用いたことを特徴とするアルカリ電池。
  5. 【請求項5】 ポリマーアロイ中のポリプロピレンとポ
    リフェニルエーテルとの組成比が重量比で9:1〜5:
    5の範囲内であり、これらに対するエラストマーの混合
    比率が重量比で5〜15%であることを特徴とする請求
    項4に記載のアルカリ電池。
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