JPS63224161A - 空気電池用密封材 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は空気電池用密封材に関し、さらに詳しくは、電
池の貯蔵中にあっては空気遮断性が良好で、かつ、電池
使用時には剥離性の良好な空気電池用密封材に関する。

［従来技術］ 空気電池は、空気中の酸素を正極活物質として利用する
ものであり、例えば、ボタン型構造のものは、第２図に
示したように、底面１ａに空気孔２が形成された正極缶
１の底部に、空気拡散層３、酸素ガス還元能を有する多
孔質触媒層と集電体層とからなる空気電極４、および、
例えばポリプロピレン性不織布などよりなるセパレータ
５がこの順序で積層収納されている。一方、負極端子を
兼ねるキャップ７がガスケット６を介して正極缶ｌの開
口部に嵌合され、かつ、該正極缶１の開口部周縁が内方
へ屈曲されて電池全体を封口している。そして、正極缶
ｌとキャップ７とにより画成された空間内に負極合剤８
が充填されている。

この負極合剤としては、亜鉛粉末と、ＫＯＨ水溶液など
のアルカリ電解液との混合物が一般に使用されている。

そして、かかるボタン型空気亜鉛電池において、空気中
の酸素ガスが上記空気孔２がら空気拡散層３に導入され
、しかるのち、空気電極４と接触することにより、活性
化（イオン化）が行なわれる。

一方、かかる空気電池にあっては、保存中に空気が電池
内へ侵入するのを防止しなければならないことは言うま
でもなく、電解液が乾燥したり、逆に空気供給孔２から
湿気や炭酸ガスが流入して、空気電極４における、例え
ば活性炭の酸素吸着能が劣化するのを防ぐために、正極
缶１の底面１ａに密封材９を粘着して空気供給孔２を閉
塞して保存し、使用時には該密封材を底面１ａから剥離
せしめることが一般的である。

［発明が解決しようとする問題点］ かかる従来の空気電池用密封材９は、空気遮断性を有す
る材料、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレンなどよ
りなる基材９ｂと、該基材表面に形成された、例えば、
アクリル系の接着剤層９ａとから構成され、該接着剤層
９ａを正極缶底面１ａに圧接して使用することが一般的
である。

しかしながら、このような接着剤層を備えた従来の密封
材を使用した場合、電池保存中に電気内部の電解液が乾
固したり、あるいは、該密封材を通して空気供給孔から
空気中の湿気や炭酸ガス（、、ｑ　Ｏ２，＞が流入する
という問題が生ずる。この場合、空気中の水分と反応し
て接着剤が腐食してしまう場合がある。とくに、高温下
で貯蔵する場合、接着剤層が薄いと電池内部の電解液が
蒸気となり、この蒸気圧によって密封材が電池の外側に
押圧されて密封材と正極缶底面との間に間隙が形成され
、この間隙から電解液が外部に漏出する、あるいは、こ
の間隙から空気中の不純物が電池内に入り込み、電解液
がこの不純物と反応して腐食してしまうという問題があ
る。一方、このような不都合を避けるために、接着剤層
の層厚を厚くすると、電池の使用にあたって、該密封材
を剥離するときに、接着剤が正極缶底面に残留し、該電
池が収納される応用機器を著しく汚損するという問題が
生ずる。

そこで、本発明は、従来のかかる問題を解消し、空気電
池保存中にあっては、正極缶の空気供給孔を確実に閉塞
し、かつ、電解液中の水分や、空気中の湿気もしくは炭
酸ガスを透過せしめずに電池の特性を維持し、かつ、空
気電池の使用に際しては、正極缶底面から容易に剥離し
てしかも該底面に接着剤が残留することのない空気電池
用密封材の提供を目的とする。

［問題点を解消するための手段］ 本発明者らは、上記目的を達成すべく、密封材を構成す
る材料に焦点を絞って鋭意研究を重ねた結果、密封材の
接着層として、後述するようなシス−１，４−ポリイソ
プレンを主剤とする接着剤を使用することとし、その効
果を確認して本発明を完成するに到った。

すなわち、本発明の空気電池用密封材は、気体不透過性
材料よりなる基材と、該基材上に形成されたシス−１，
４−ポリイソプレンを主剤とする接着剤層とからなるこ
とを特徴とする。

［具体的説明］ 本発明は、空気電池に使用される密封材の、とくに、接
着剤層を改良したものであり、密封材自身の形状拳寸法
等は何ら限定されるものでなく、それは対象となる空気
電池の種類等に応じて適宜設定すればよい。

第１図に示したように、本発明の空気電池用密封材１９
は、基材１９ｂおよび該基材１９ｂ上に形成された接着
剤層１９ａから構成される。基材１９′ｂの構成材料は
気体不透過性材料であればとくに限定されるものではな
いが、例えば、ポリエステル、ポリエチレンなどを好適
なものとしてあげることができる。

一方、接着剤層１９ａとしては、シス−１，４−ポリイ
ソプレンを主成分とする天然ゴムまたは合成天然ゴムを
主剤とするものを使用する必要がある。具体的には、ヘ
ビャゴムやグツタペルカなどシス−１，４−ポリイソプ
レンを主成分とする天然ゴムまたは天然合成ゴムに溶剤
としてアセトン、トルエン、ケトンを用い松脂、エステ
ルガムなどの分散剤を配合してなるものが好適である。

なお天然合成ゴムはシス−１，４−ポリイソプレンが主
成分で天然ゴムと同じであうか一りアネシルピロリン酸
、イソペンチルピロリン酸から合成されたものである。

また、加熱接着する場合には、シス−１，４−ポリイソ
プレンに未加硫ゴムのシリコンゴムやクロロプレンゴム
を少量加えてもよい、かかる接着剤において、天然ゴム
の配合量は、１０〜２０重量％程度であることが好まし
い、天然ゴム系接着剤は、充分な接着力を有することは
言うまでもなく、高温下においても、例えば水分と反応
して腐食することがないため、空気電池用密封材の接着
剤として極めて有用である。

また、各層の厚さはとくに限定されないが、接着剤層１
９ａは１０〜２０−程度が好ましく、一方、基材は、例
えばフィルム状とする場合は、４０〜５０−程度に設定
することが好ましい。

かかる本発明の密封材は：例えば次にようにして製造さ
れる。すなわち、まず、所定の厚さの基材フィルムを作
製し、ついで、該フィルム上に前述の接着剤層を、積層
成形法（ラミネーション）等を適用して形成する。しか
るのち、空気電池の寸法拳形状に合わせて、該積層体を
所定形状に切断すればよい。

［実施例］ （１）空気電池用密封材の製造 、厚さ約５０戸のポリエチレンフィルム上に、積層成形
法を適用して厚さ約２０−の接着剤層を形成したのち、
該積層体を直径１０ｍｍの円形に切断し空気電池用密封
材を得た。なお、接着剤層には、天然ゴムにアセトンを
配合したもの（天然ゴム１５重量％）を使用した。

（２）評価試験 上記により得られた密封材を使用して第２図に示した如
きＰＲ４４型空気電池の空気供給孔を閉塞し、６０℃、
空気中で４０日間貯蔵での貯蔵漏液特性を調べた。すな
わち、この空気電池２０個を上記条件下で貯蔵し、１０
日毎に漏液発生個数を調べ、結果を表に示した。

なお、比較のために、従来の密封材、すなわち、基材と
してポリプロピレンフィルム、接着剤としてアクリル系
接着剤を使用したものを用いて、同様に貯蔵漏液特性を
調べ結果を表中に併記した。

さらに、本発明の密封材を粘着せしめた空気電池につい
て貯蔵４０日後に密封材を剥離して、放電容量を測定し
た。この密封材の剥離に際して、電池底面に接着剤が残
留したものは皆無であった。そして、放電容量は６０℃
、空気中で４０日貯蔵後外部負荷を２５００にしたとき
、３５０ａ＋Ａｈｒ　（平均値）であった、このことか
ら電解液の腐蝕などが全く生じていないことが確認され
た。

［発明の効果］ 以上の説明から明らかなように、本発明の空気電池用密
封材を使用して空気電池を密封した場合、とくに高温下
での電池貯蔵中に、漏液が発生することがほとんどなく
、しかも、電池の放電特性等も良好に維持することがで
きることから、該−シ↓ｊ　４−）　／ＩＳｄヒ邊１ハ
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詰た。また、本発明の密封材を空気電池から剥離せしめ
た場合も、電池底面に接着剤が残留することが全くない
ため、その工業的価値は大である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の空気電池用密封材の層構成を示す断面
図、第２図は密封材が貼着されたボタン型空気電池の一
般的構造を示す縦断面図でる。 ｌ・・・正極缶、 １ａ・・・底面、 ２・・・空気供給孔、 ９．１９・・・空気電池用密封材、 ９ａ、１９ａ・・・接着剤層、 ９ｂ、１９ｂ・・・基材。

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. （１）気体不透過性材料よりなる基材と、該基材上に形
   成されたシス−１，４−ポリイソプレンを主剤とする接
   着剤層とからなることを特徴とする空気電池用密封材。
2. （２）前記シス−１，４−ポリイソプレンが、天然ゴム
   または合成天然ゴムからなる特許請求の範囲第１項記載
   の空気電池用密封材。
3. （３）該気体不透過性材料がポリエステルまたはポリエ
   チレンである特許請求の範囲第１項記載の空気電池用密
   封材。