JP3027932B2 - 密閉型電池 - Google Patents
密閉型電池Info
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- H01M50/30—Arrangements for facilitating escape of gases
- H01M50/317—Re-sealable arrangements
- H01M50/325—Re-sealable arrangements comprising deformable valve members, e.g. elastic or flexible valve members
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- Gas Exhaust Devices For Batteries (AREA)
Description
性を高めた密閉型電池に関し、より詳しくは電池容器を
密閉する安全弁装置の薄型化と、高温時に電池内で異常
発生するガスの排気能力の改善に関するものである。
特に再充電可能な二次電池が広い分野で利用されてい
る。これら機器に使用される電池として、従来より鉛蓄
電池、ニッケル・カドミウム蓄電池が用いられてきた
が、新たにニッケル・水素蓄電池やリチウム二次電池な
どが加わってきた。
池、ニッケル・カドミウム蓄電池、ニッケル・水素蓄電
池等の水溶液系電解液を用いている電池では、いわゆる
ノイマン方式によって電池内部で発生するガスを対極で
消費することにより、電池の密閉化を可能にしている。
を用いた電池ではガスの電池内部での消失ができないた
め、過充電や過放電を避けることでその密閉化を図って
きた。
外部短絡などに起因した異常事態に陥った時、電池の内
圧が異常に上昇し破裂に至ることがある。この電池の破
裂を防止するために二次電池では、通常電池の内圧が予
め設定された値を越えた場合に、電池内部に発生したガ
スを外部に放出するように安全弁装置を備えている。
いて説明する。図4は一般的な密閉型電池の上部縦断面
図の一例である。この図4において、電池容器である金
属製ケース1は、ケース1の上部に電気的絶縁と気密保
持の役割を果たすガスケット3を介して、中央部にガス
通気孔2aを形成した金属製の皿状封口板2をカシメ加
工により固定している。上記ケース1の内部には、詳細
な図示は行っていないが、セパレータを介して正極板と
負極板とを重ね合わせて渦巻状に捲回した極板群とアル
カリ電解液からなる発電要素4が収納されている。さら
に、この皿状封口板2の上側には、安全弁装置を構成す
るためにも用いられるキャップ状の正極端子5が一体に
設けられている。この正極端子5は、フランジ部分のあ
るキャップ状をなしていて、その一部にはガス排気口5
aが形成されている。この正極端子5と封口板2とに囲
まれた空間に弁室6が形成されており、この弁室6に弾
性弁体7を圧縮した状態で内蔵している。この弾性弁体
7としては、金属バネやゴムの弾性を利用したものが一
般的である。
いて、充電器の故障による過大な充電電流の流入や、転
極を伴うような過放電などに起因して電池の内圧上昇が
生じた場合、高圧状態となったガスは、ガス通気孔2a
から弾性弁体に作用してこれを押し上げ、正極端子5の
ガス排気口5aから外部へ排出される。
は、電池の内圧が10kg/cm2以上に達したとき
に、ガスが外部に放出されるように設定されている。従
って、急激なガス発生を伴わない程度の過充電が行われ
た場合は、負極のガス吸収能力が低下するにつれて電池
内圧は上昇する。この時、電池内部のガスが外部に放出
されても問題なく、充電が停止され、電池の内圧が下が
れば、安全弁装置は元の形に戻り、再び使用可能になる
ようにしている。また、急速充電を可能にするためには
安全弁の定格許容圧力を20kg/cm2程度まで高め
ることもある。その定格許容圧力の設定方法としては、
弁体を構成する弾性体の硬度を高めたり、あるいは弁体
の圧縮率を大きくすることによって行われる。
び機能を有する安全弁装置に対して、近年電池の使用さ
れる機器の多機能化に伴う消費電力の増加から電池の高
容量化が要望されており、その高容量化の手段の一つと
して前記安全弁装置の薄型化が要望されている。安全弁
装置の薄型化は、実質的な電池内容積を増加させ、その
分だけ図4に示す発電要素4の容積を増加することによ
り電池の高容量化が図れる。図5に安全弁装置を薄型化
した密閉型電池の上部縦断面図の一例を示す。
池容器である金属製ケース1の開口部は、電気的絶縁と
気密保持の役割を果たすガスケット3を介して、高さの
低い薄型の安全弁装置で密閉されている。
と、その上面中央部に溶接された背の低いキャップ状正
極端子5と、この両者間に設けられた高さの低い弁室6
内に圧縮状態で収容された厚み的に薄い弾性弁体7から
構成されている。
ことにより、電池に設定値以上の電流が流れ込み、ガス
の異常発生が生じたときには、弁室内の圧縮状態の弾性
弁体がガスで加圧されて排気のために変形しようとする
が、弁室内に十分な余裕空間は無く、その変形量が小さ
いためにガス排気口からの排出速度が電池内部でのガス
の発生速度に追いつけない。そのため電池内圧は急激に
上昇して破裂に至る。また電池内部の温度上昇によって
も、弾性ゴム弁体が余裕空間の少ない弁室一杯に熱膨脹
して本来の弁体動作機能(排気機能)が維持できなくな
り、上記同様に電池内圧が上昇して破裂に至る。
報では、火中に電池を投じた際の安全性を確保するため
に、パッキング材もしくは安全弁体のうちの少なくとも
一方の融点を270℃以下にすることが記載されてい
る。しかし、この公報に記載された発明は、薄型化した
安全弁装置を意図していない。
Rゴム,エチレンプロピレンゴムなどが提案されてい
る。このうちではエチレンプロピレンゴムが最も優れて
はいるが、それでも主に酸化によって次第にゴム弾性を
失っていく。このゴム弾性の経時変化により、安全弁装
置の弁作動圧力は低下するため、電解液の漏出抑止など
長期信頼性を確保するための弁作動圧力の設定が困難で
あった。
よび安全弁装置としての薄型化を可能にし、弁作動圧力
を長期間にわたって安定に維持できる信頼性を確保し、
電池の急激な温度上昇を伴う内圧の変化にも追従でき、
内圧上昇により生じる破裂等の安全性の問題を解消でき
る密閉型電池を提供することを目的としている。
に本発明では安全弁装置の弾性弁体として、オレフィン
系樹脂,スチレン系樹脂,アミド系樹脂およびフッ素系
樹脂のうちから選ばれた少なくとも1種類の樹脂(以下
RESINという)とエチレンプロピレンゴム原料(以
下EPDMという)を混合後、成型するのと同時に架橋
したものを用いた。
EPDMがそれよりも軟化温度の低いRESINをその
内部に取り込んだ構造になっている。この場合RESI
Nの混入量はEPDMに対して5〜30重量%が好適で
ある。
20℃の高温下における安全弁装置の弁作動圧力を、常
温下でのそれの60〜20%に低下するように設定した
ものである。
力を得るため、弾性弁体は1.0mm以上の厚みとし、
その厚み方向に10〜50%圧縮して安全弁装置の弁室
空間内に配置したものである。
体は、熱可塑性をもった硬質相(RESIN相)と、弾
性を付与する軟質相(EPDM相)とからなる。従って
電池に設定値以上の大電流が流れ、これにより電池温度
が上昇してガスの異常発生が生じた場合に、この硬質相
が軟化することにより、弾性弁体としての作動圧力が低
下し、実質的にガス排気口からのガス排出速度が大きく
なる。このガス排出速度が内部ガス発生速度に追従する
ことで電池内圧の上昇を抑えて、電池の破裂を防止する
ことができる。
体としての所定形状に成型するのと同時に架橋されてい
るので高温時にRESINが軟化してもエチレンプロピ
レゴムの架橋構造は維持されるため、このエチレンプロ
ピレゴムの働きで弁作動圧力の過度の低下が防止され、
弁作動後はガス排気口が再び閉じられ外気が電池内に流
入することはない。これにより、特にニッケル・水素蓄
電池やリチウム二次電池などでは、外部からの空気や酸
素の電池内への流入に起因する発火を防止できる。
との混合物であるため、酸素分子が弾性弁体の表面から
内部に浸透しにくく、酸化劣化に伴うエチレンプロピレ
ンゴムの架橋構造の破壊が抑制され、弁作動圧力の長期
にわたる安定化、すなわち信頼性の確保が可能となる。
PDMに対する混合比率を規定したものである。RES
INの混合比率が5重量%以上であれば、混合後EPD
Mを架橋し弾性弁体として安全弁装置を構成したとき、
電池に設定値以上の大電流が流れ、電池温度が上昇して
ガスの異常発生が生じた場合にも、この硬質相が熱によ
り軟化することにより、弾性弁体としての作動圧力が低
下し、実質的にガス排気口からのガス排出速度が大きく
なる。このガス排出速度が内部ガス発生速度に追従する
ことで電池内圧の上昇を抑えて、電池の破裂を防止する
ことができる。さらにRESINによるエチレンプロピ
レゴムの酸化抑制効果により、通常の使用温度範囲にお
ける弁作動圧力の低下を防止できる。
と、混合後EPDMを架橋し弾性弁体として安全弁装置
を構成した際、電池に設定値以上の大電流が流れて電池
温度が上昇した場合に、多量の硬質相が熱で軟化して過
度に弁作動圧力が低下し弁作動後にガス排気口が開放状
態となる。このためニッケル・水素蓄電池などでは、空
気や酸素の外部からの電池内への流入により発火する。
したがって、RESINの混入量はEPDMに対して5
〜30重量%が望ましい。
て変化するが、1.0mm以上の厚みを有していれば上
記弁体組成とすることで、電池の異常使用時などでの急
激な温度上昇を伴う電池内圧の上昇にも排気を対応させ
ることができ、安全弁装置としての薄型化を達成でき
る。
いては、10%未満に設定した場合には安全弁装置とし
ての密閉性(閉塞性)を確保できない。すなわち電池電
解液の漏液を生じる。また50%以上に弾性弁体の圧縮
率を上げた場合にはゴムの弾性限界を越えるため弾性体
としての機能を損ない安全弁装置としての排気能力を失
う。従って弾性弁体の圧縮率は、10〜50%が望まし
い。
しながら説明する。図5は安全弁装置を薄型化した密閉
型電池の上部縦断面図である。その構造は封口板2に安
全弁装置を構成するためにも用いられるキャップ状の正
極端子5が設けられている。この正極端子5は、キャッ
プ状をなしており、その一部にガス排気口5aが形成さ
れている。正極端子5と封口板2とに囲まれた空間に弁
室6が形成されており、この弁室6内に弾性弁体7を圧
縮された状態で配置されている。
装置を構成し、その弁体7のRESINとEPDMとの
混合比率についての検討を行った。
%,15重量%,5重量%の割合で混合し、これに加硫
剤を加えて弁体形状に成型するのと同時に約180℃の
温度で約5分間加熱して架橋処理した弾性弁体をそれぞ
れ作成した。そしてこれらの弁体を用いて薄型化した安
全弁装置A,BおよびCを構成した。なおRESIN成
分にはオレフィン系樹脂であるポリプロピレンを用い
た。
対して50重量%の割合で混合し、弁体形状に成型する
のと同時に架橋処理した弾性弁体を用いた安全弁装置D
を、従来例としてEPDMのみから作成した弾性弁体を
用いた安全弁装置Eをそれぞれ構成した。なお上記A〜
Eの弾性弁体はすべてその厚みを2.0mmとし、安全
弁装置を構成する際に圧縮率30%とした。これは従来
の安全弁装置に用いる弾性弁体の厚みを4.0mmとす
ると、弁体厚みにして50%薄型化したものである。
称容量1600mAhのAサイズの密閉型ニッケル・水
素蓄電池を作製し、この電池をそれぞれ電池a,bおよ
びcとした。
弁装置Eを用いて上記と同様の密閉型ニッケル・水素蓄
電池を作製し、それぞれ電池d,eとした。上記a〜e
の5種類の電池を各50セルづつ作製して、充電器の制
御不良を想定した破裂試験を8A(5C相当)の電流で
連続過充電により実施した結果を(表1)に示す。
よびcにおいては、破裂あるいは発火は認められなかっ
た。これに対して比較例の電池dでは、50セル中11
セルが発火した。これは過充電状態での電池温度の上昇
により弁体中の樹脂相が軟化し、しかもRESINであ
るポリプロピレンの混入量が多いため弁作動圧力が過度
に低下し、弁作動後もキャップのガス排気口が開放状態
になり、外気が電池内に流入したことによる考えられ
る。また従来例の電池eでは、50セル中48セルが破
裂した。これは過充電状態での電池温度,電池内圧の上
昇により弁体を形成しているEPDMが熱膨脹し、弁室
を殆ど埋める状態となって排気機能が低下したためであ
り、安全弁装置を薄型化したことで、より顕著に発生し
たと考えられる。
池a〜eの安全弁装置A〜Eの温度上昇に伴う弁作動圧
力の維持率(初期を100としたときの比率)を測定し
た。その結果を図1に示す。
およびCにおける弁作動圧力は、温度上昇による弁体中
の樹脂相の軟化により100℃付近から弁体中に混合す
る樹脂量に比例して低下し始め、室温下での弁作動圧力
の60〜20%まで低下し、それ以上の温度では架橋さ
れたEPDMにより弾性弁体の閉塞機能が維持され、ほ
ぼ一定の弁作動圧力を保持している。したがって、温度
上昇による弁作動圧力の維持率が低下した分、弁体が塑
性変形し易くなって排気機能が向上する。その結果、
(表1)に示したように電池での高い安全性を示してい
る。
昇による弁体中の樹脂相の軟化により弁作動圧力が過度
に低下して弾性弁体の閉塞機能を示さなくなり、(表
1)の電池での結果を裏付けている。また従来例の安全
弁装置Eでは、温度上昇によりEPDMが熱膨脹し排気
機能が低下していることを示す弁作動圧力の上昇を示し
ており、(表1)の電池での結果を裏付けている。
型化を図れ、かつ電池での高い安全性を確保する安全弁
装置を提供することができる。
Eの5種類の安全弁装置を用いて弾性弁体の耐熱劣化特
性についての検討を行った。特性試験は、雰囲気温度6
5℃の環境下において一定期間保存した後、弁作動圧力
を測定した。この保存期間と弁作動圧維持率との関係を
図2に示す。なお、安全弁装置の弁作動圧力の長期信頼
性の指標として弁作動圧力の維持率は85%以上を目標
とした。この図2から、従来のEPDMのみを用いた安
全弁装置Eに比べ、RESINとEPDMを混合し弁体
形状に成型するのと同時に架橋処理した弾性弁体を用い
た安全弁装置A、B、CおよびDの熱による劣化度合い
は小さくなっている。また同時にRESINのEPDM
に対する混合比率を大きくすることで、長期耐熱性が向
上することもわかる。従って、RESINのEPDMに
対する混合比率が5重量%以上であれば、EPDMの酸
化抑制効果により、弁作動圧力の低下を防止できること
は明らかであり、長期信頼性の高い安全弁装置を提供で
きる。
構成するRESIN成分である樹脂の種類についての検
討を行った。
レン,ポリアミド6を用いて、それぞれEPDMとの混
合比率を15重量%として混合し、弁体形状に成型する
のと同時に架橋処理して弾性弁体を作製し、これらの弁
体を用て薄型化した安全弁装置F,GおよびHを構成し
た。
した弾性弁体を用いた安全弁装置Eを用意した。なお上
記弾性弁体はすべてその厚みを2.0mmとし、安全弁
装置を構成する際に厚み方向への圧縮率を30%とし
た。これは従来の安全弁装置に用いる弾性弁体の厚みを
4.0mmとすると、弁体厚みを50%薄型化したもの
である。
称容量1600mAhのAサイズの密閉型ニッケル・水
素蓄電池を作製し、それぞれ電池f,gおよびhとし
た。また従来例として安全弁装置Eを用いた電池eも用
意した。上記e〜hの4種類の電池を各50セルづつ作
製して、充電器の制御不良を想定した破裂試験を8A
(5C相当)の電流で連続過充電を実施した結果を(表
2)に示す。
びhにおいては、破裂あるいは発火は認められなかっ
た。これに対して従来例の電池eでは、50セル中48
セルが破裂した。これは過充電状態での電池温度,電池
内圧の上昇に対して安全弁装置内のEPDMが熱膨脹し
電池内圧の排気機能が低下したためである。
〜hの安全弁装置E〜Hの温度上昇に伴う弁作動圧力の
維持率(初期を100としたときの比率)を測定した。
その結果を図3に示す。
よびHにおける弁作動圧力は、温度上昇による弁体中の
樹脂相の軟化により100℃付近から低下し始め、通常
の使用温度での弁作動圧力の50〜40%まで低下し、
それ以上の温度では架橋されたEPDMにより弾性弁体
の閉塞機能が維持され、ほぼ一定の弁作動圧力を保持し
ている。従って、温度上昇による弁作動圧力の維持率が
低下した分だけ、弁体が塑性変形し易くなって排気機能
が向上する。その結果、(表2)に示したように電池で
の高い安全性を示している。また従来例の安全弁装置E
では、温度上昇によりEPDMが熱膨脹して排気機能が
低下したことを示す弁作動圧力の上昇を示しており、
(表2)の電池での結果を裏付けている。
体の厚みについての検討を行った。
いて、EPDMとの混合比率を15重量%として混合
し、所定の弁体形状に成型するのと同時に架橋処理して
弾性弁体を作製した。なお、弁体形状に成型する際に弁
体厚みは1.0mm,2.0mm,3.0mmとした。
これらの弁体を用いた本発明品の薄型化した安全弁装置
I,J,およびKを構成した。
成と同様にし、弁体厚みを0.7mmとした弾性弁体を
用いて安全弁装置Lを構成した。
構成する際にその厚み方向の圧縮率を30%とした。上
記の安全弁装置I,J,K,Lを用いて公称容量160
0mAhのAサイズの密閉型ニッケル・水素蓄電池を作
製し、それぞれ電池i,j,kおよびlとした。
つ作製して、充電器の制御不良を想定した破裂試験を8
A(5C相当)の電流で連続過充電を実施した結果を
(表3)に示す。
びkにおいては、破裂あるいは発火は認められなかっ
た。一方比較例の電池lでは、50セル中21セルが破
裂した。これは過充電状態での電池温度,電池内圧の上
昇に対して安全弁装置内の弾性弁体の変形量が小さく、
電池内圧の排気機能が低下したためであると考えられ
る。
サイズに応じて変動するが、上記の結果より総じて1.
0mm以上の厚みを有していれば電池での高い安全性を
確保する安全弁装置を提供することができる。
体の弁室内への設置時の圧縮率についての検討を行っ
た。RESIN成分としてポリプロピレンを用いて、E
PDMとの混合比率を15重量%として混合し、所定の
弁体形状に成型するのと同時に架橋処理して弾性弁体を
作製した。なお弁体形状に成型する際に弁体厚みは2.
0mmとした。この弁体を用いて薄型化した安全弁装置
を構成する際の厚み方向への圧縮率を10%,30%,
50%とし、それらを安全弁装置M,NおよびOとし
た。
は上記と同様にし、厚み方向への圧縮率を5%とした弾
性弁体を用いた安全弁装置P、弾性弁体の組成,形状を
上記と同様にし、厚み方向への圧縮率を55%とした弾
性弁体を用いた安全弁装置Qをそれぞれ構成した。
600mAhのAサイズの密閉型ニッケル・水素蓄電池
を作製し、それぞれ電池m,n,o,p,qとした。
つ作製して、充電器の制御不良を想定した破裂試験を8
A(5C相当)の電流で連続過充電を実施した結果を
(表4)に示す。
および比較例の電池pにおいては、破裂あるいは発火は
認められなかった。しかし比較例の電池qでは50セル
の全てが破裂した。これは過充電状態での電池温度,電
池内圧の上昇に対して安全弁装置内の弁体の圧縮率が弾
性限界を超えて弾性体としての機能を失ったためである
と考えられる。
ルづつ作製して、MIL−STD−202Fに準じた高
温多湿〜低温低湿環境下での電池の保存性について評価
した結果を(表5)に示す。
および比較例の電池qにおいては、異常は認められなか
った。しかし比較例の電池pは、50セル中31セルが
漏液した。これは安全弁装置に弁体を配置する際の圧縮
率を下げたために安全弁装置としての密閉性(閉塞性)
を確保できなく、漏液を生じたと考えられる。
置の薄型化を図ることができ、かつ弁作動圧力を長期に
わたって安定に維持して信頼性を確保することができ
る。また電池の異常使用時などでの急激な温度上昇に伴
う電池内圧の上昇にも排気を対応させることができ、高
い安全性を有する密閉型電池を提供することができる。
の実験結果を示すグラフ
圧力の長期信頼性評価結果を示すグラフ
の実験結果を示すグラフ
す縦断面図
Claims (5)
- 【請求項1】発電要素を収納した電池容器と、この電池
容器の開口部を密閉する安全弁装置とを備え、前記安全
弁装置は中央部にガス通気孔を有する皿状封口板と、こ
の封口板上に配置され前記ガス通気孔を閉塞する弾性弁
体と、この弁体を弁室をなす空間内に位置させたキャッ
プ状端子とにより構成されており、前記弾性弁体は、オ
レフィン系樹脂,スチレン系樹脂,およびアミド系樹脂
のうちから選ばれた少なくとも1種類の樹脂とエチレン
プロピレンゴム原料を混合後、所定形状に成型するのと
同時に架橋し、前記エチレンプロピレンゴムの内部に前
記樹脂を取り込んだものであることを特徴とする密閉型
電池。 - 【請求項2】発電要素を収納した電池容器と、この電池
容器の開口部を密閉する安全弁装置とを備え、前記安全
弁装置は中央部にガス通気孔を有する皿状封口板と、こ
の封口板上に配置され前記ガス通気孔を閉塞する弾性弁
体と、この弁体を弁室をなす空間内に位置させたキャッ
プ状端子とにより構成されており、前記弾性弁体は、オ
レフィン系樹脂,スチレン系樹脂,およびアミド系樹脂
のうちから選ばれた少なくとも1種類の樹脂とエチレン
プロピレンゴム原料を混合後、所定形状に成型するのと
同時に架橋したものであり、前記樹脂の軟化温度は、前
記エチレンプロピレンゴムのそれよりも低いことを特徴
とする密閉型電池。 - 【請求項3】発電要素を収納した電池容器と、この電池
容器の開口部を密閉する安全弁装置とを備え、前記安全
弁装置は中央部にガス通気孔を有する皿状封口板と、こ
の封口板上に配置され前記ガス通気孔を閉塞する弾性弁
体と、この弁体を弁室をなす空間内に位置させたキャッ
プ状端子により構成されており、前記弾性弁体は、オレ
フィン系樹脂,スチレン系樹脂,アミド系樹脂およびフ
ッ素系樹脂のうちから選ばれた少なくとも1種類の樹脂
とエチレンプロピレンゴム原料を混合後、所定形状に成
型するのと同時に架橋されたものであり、前記エチレン
プロピレンゴムがオレフィン系樹脂,スチレン系樹脂,
およびアミド系樹脂のうちから選ばれた少なくとも1種
類の樹脂をその内部に取り込んでいて、加熱により塑性
変形して電池が高温になった際に実質的に弁作動圧力を
低下させることを特徴とする密閉型電池。 - 【請求項4】弾性弁体中のオレフィン系樹脂,スチレン
系樹脂,およびアミド系樹脂のうちから選ばれた少なく
とも1種類の樹脂の混入量が、エチレンプロピレンゴム
に対して5〜30重量%である請求項1〜3のいずれか
に記載の密閉型電池。 - 【請求項5】前記安全弁装置は、100〜120℃の温
度下における弁作動圧力が室温下での弁作動圧力の60
〜20%に低下することを特徴とする請求項1〜3のい
ずれかに記載の密閉型電池。
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JP (1) | JP3027932B2 (ja) |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP6152640B2 (ja) | 2012-12-18 | 2017-06-28 | 株式会社Gsユアサ | 密閉型電池用ゴム製弁体、安全弁装置及びアルカリ蓄電池 |
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1996
- 1996-02-28 JP JP8041592A patent/JP3027932B2/ja not_active Expired - Lifetime
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Publication number | Publication date |
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JPH09237620A (ja) | 1997-09-09 |
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