JP2001349761A - 流速センサ及びその製造方法 - Google Patents

流速センサ及びその製造方法

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JP2001349761A
JP2001349761A JP2000173642A JP2000173642A JP2001349761A JP 2001349761 A JP2001349761 A JP 2001349761A JP 2000173642 A JP2000173642 A JP 2000173642A JP 2000173642 A JP2000173642 A JP 2000173642A JP 2001349761 A JP2001349761 A JP 2001349761A
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fluid
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Hidefumi Ushijima
秀文 牛嶋
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Yazaki Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 安定した流速測定を可能とする流速センサを
提供する。 【解決手段】 表面が測定対象流体に暴露される半導体
基板2と、半導体基板2に支持されたダイアフラム3
と、半導体基板2及びダイアフラム3の表面に配置さ
れ、測定対象流体の温度を検出するサーモパイル5と、
測定対象流体を加熱するマイクロヒータ4と、半導体基
板2の表面に配置されたボンディングワイヤ19と、半
導体基板2及びダイアフラム3の最表層及びボンディン
グワイヤ19の表面に配置されたフッ素樹脂層20とを
少なくとも有する。測定対象流体中の異物がセンサ表面
に付着しにくくなり、また付着した異物が除去されやす
くなる。したがって、測定対象流体中の異物がセンサ表
面に付着して、マイクロヒータからの熱の分布及びサー
モパイルの温度検出が不安定になることを抑えることが
できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は流速センサ及びその
製造方法に関わり、特に、ヒータにより発生させた熱の
伝播時間並びに上流側及び下流側に配置した温度センサ
の出力差に基づく温度差を計測することにより、流体の
流速を求める流速センサに関する。
【0002】
【従来の技術】従来の流速センサとして、特開平11−
64061号公報に開示された流速センサがある。この
流速センサは、シリコン(Si)基板と、Si基板に支
持され、酸化シリコン膜(SiO膜)及び窒化シリコ
ン膜(Si膜)とからなるダイアフラムが配置さ
れ、マイクロヒータがダイアフラムの上に配置され、S
i基板上に冷接点、ダイアフラム上に温接点がそれぞれ
配置された上流側サーモパイル及び下流側サーモパイル
がマイクロヒータを挟んで、流体の流れ方向に対して上
流側と下流側にそれぞれ配置されている。また、マイク
ロヒータには駆動電流を供給する電源配線が接続され、
上流側サーモパイルには温度検出信号を出力するための
上流側出力配線が接続され、下流側サーモパイルにも温
度検出信号を出力するための下流側出力配線が接続され
ている。
【0003】図10は上記の下流側サーモパイル55の
断面構造示す図である。なお、上流側サーモパイルと下
流側サーモパイル55は同様な構造を有している。サー
モパイル55は、p型不純物が高濃度に添加されたp
++−Si層60とアルミニウム(Al)層62とから
なる熱伝対を形成している。Si基板52表面にp++
−Si層60が配置され、その上にSiO/Si
/SiO膜(以後、「ONO膜」と言う)61が配
置され、さらにその上にAl層62が配置されている。
Si基板52上でp++−Si層とAl層が接続されて
冷接点64を形成し、ダイヤフラム53上でもp++
Si層60とAl層62が接続されて温接点65を形成
している。さらに、Al層62の上には、流速センサ全
体をダストあるいは湿気などから保護するための酸化シ
リコン(SiO)膜63が形成されている。また、A
l層62は、図には示さないが下流側出力配線を介して
ボンディングパッド66に接続されており、ボンディン
グパッド66上にはSiO膜は形成されていない。以
後、この流速センサを従来例1とする。
【0004】また、特公平5−7659号公報に開示さ
れた流速センサは、図11(a)及び図11(b)に示
すように、基板70と基板70に支持された2層の絶縁
層(78、79)からなるダイアフラム(82、84)
が配置され、ダイアフラム(82、84)の上の熱感知
センサ72、ヒータ76、熱感知センサ74が配置され
ている。ダイアフラム(82、84)は、基板70表面
の開口86から基板エッチングにより形成された空洞部
80により、基板70から熱絶縁されている。以後、こ
の流速センサを従来例2とする。
【0005】従来例1及び従来例2の流速センサは、ヒ
ータにより発生させた熱の伝播時間を上・下流側に設け
た温度センサによる出力差から測定し、測定対象流体の
流速を検出する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】流速センサの測定原理
上、チップ表面にはダスト、ミストなどの異物が付着し
ては正しい測定ができない。異物が付着すると、ヒータ
からの熱の分布が本来の正常な分布から崩れ、出力のバ
ラツキ、低下・上昇などの異常が起こる。また、異物が
導電性のダスト、ミストである場合、ヒータ、温度セン
サ、ボンディングワイヤ間でのショートが起こり、ダイ
アフラム破壊の原因となる。
【0007】したがって、センサ構造設計において、測
定流体中に含まれるダスト、ミストからセンサを保護す
ることが重要になる。従来例1の流速センサにおいて、
センサチップ上に成膜された保護膜(SiO2層)63
がその役目を果たしている。しかし、この保護膜だけで
は耐水性、表面の摩擦係数特性、絶縁性などの点で問題
があり、充分にセンサを保護することができない。
【0008】また、従来例2の流速センサにおいて、図
11(b)の断面図に示すように、センサチップ表面か
らのエッチング処理により空洞部80が形成されている
ため、センサチップ表面が暴露される流体中にダスト、
ミストが含まれる場合、開口86を介して空洞部80溜
まりやすい構造となっている。また、一度溜まってしま
ったダスト、ミストが、除去されにくい構造でもある。
【0009】本発明は上記問題点に鑑みて成されたもの
であり、その目的は、ダスト、ミストなどの異物の付着
を防ぎ、付着した異物が除去されやすい流速センサ及び
その製造方法を提供することである。
【0010】本発明の他の目的は、安定した流速測定を
可能とする流速センサ及びその製造方法を提供すること
である。
【0011】本発明の更に他の目的は、製造工程を削減
して量産性のよい流速センサ及びその製造方法を提供す
ることである。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の特徴は、
表面が測定対象流体に暴露される半導体基板と、半導体
基板に支持されたダイアフラムと、半導体基板及びダイ
アフラムの表面に配置され、測定対象流体の温度を検出
するサーモパイルと、ダイアフラムの表面に配置され、
測定対象流体を加熱するマイクロヒータと、半導体基板
の表面に配置されたボンディングワイヤと、半導体基板
及びダイアフラムの最表層、及びボンディングワイヤの
表面に配置されたフッ素樹脂層とを少なくとも有する流
速センサであることである。
【0013】ここで、「ダイアフラム」及び「ボンディ
ングワイヤ」の表面は測定対象流体に暴露される。ま
た、「ボンディングワイヤ」はサーモパイル及びマイク
ロヒータにそれぞれ接続されている。「フッ素樹脂層」
は、フッ素樹脂を代表とするフルオロカーボン系材料で
構成される。フルオロカーボン系材料は、表面エネルギ
ーが小さく、疎水性を示す。
【0014】本発明の第1の特徴によれば、測定対象流
体に暴露される半導体基板及びダイアフラムの最表層、
及びボンディングワイヤの表面に配置されたフッ素樹脂
層を有することにより、測定対象流体中のダスト、ミス
トなどの異物がセンサ表面に付着しにくくなり、また付
着した異物が除去されやすくなる。したがって、測定対
象流体中の異物がセンサ表面に付着して、マイクロヒー
タからの熱の分布及びサーモパイルの温度検出が不安定
になることを抑えることができる。また、異物が付着し
て不安定になったマイクロヒータからの熱の分布及びサ
ーモパイルの出力がすぐに回復する。さらに、異物が導
電性のダスト、ミストである場合の、マイクロヒータ、
サーモパイル、ボンディングワイヤ間でのショートを防
ぐことができる。したがって、安定した流速測定が可能
な流速センサを得ることができる。
【0015】本発明の第2の特徴は、表面が測定対象流
体に暴露される半導体基板と、半導体基板に支持された
ダイアフラムと、半導体基板及びダイアフラムの表面に
配置され、測定対象流体の温度を検出するサーモパイル
と、ダイアフラムの表面に配置され、測定対象流体を加
熱するマイクロヒータと、半導体基板及びダイアフラム
の最表層に配置されたフッ素樹脂層とを少なくとも有す
る流速センサであることである。
【0016】本発明の第2の特徴によれば、測定対象流
体に暴露される半導体基板及びダイアフラムの最表層に
配置されたフッ素樹脂層を有することにより、測定対象
流体中のダスト、ミストなどの異物がセンサ表面に付着
しにくくなり、また付着した異物が除去されやすくな
る。したがって、測定対象流体中の異物がセンサ表面に
付着して、マイクロヒータからの熱の分布及びサーモパ
イルの温度検出が不安定になることを抑えることができ
る。また、異物が付着して不安定になったマイクロヒー
タからの熱の分布及びサーモパイルの温度検出がすぐに
回復する。さらに、異物が導電性のダスト、ミストであ
る場合の、マイクロヒータ、サーモパイル間でのショー
トを防ぐことができる。したがって、安定した流速測定
が可能な流速センサを得ることができる。
【0017】また、フッ素樹脂層の形成工程をウェハ工
程に含ませることができるため、一度のプラズマ処理で
大量のチップを処理することができる。したがって、製
造工程を削減して量産性を向上させることできる。
【0018】本発明の第3の特徴は、測定対象流体に暴
露される半導体基板の表面に、サーモパイル及びマイク
ロヒータを形成する工程と、半導体基板を選択的に除去
して、ダイアフラムを形成する工程と、半導体基板の表
面に、ボンディングパッドを形成する工程と、ウェハ状
態の半導体基板をチップ状に分割する工程と、ボンディ
ングパッドにボンディングワイヤを接続する工程と、半
導体基板及びダイアフラムの最表層、及びボンディング
ワイヤの表面にフッ素樹脂層を形成する工程とを少なく
とも有する流速センサの製造方法であることである。
【0019】ここで、半導体基板を選択的に除去するこ
とで、サーモパイルの一部及びマイクロヒータはダイア
フラム上に配置されることになる。ボンディングパッド
は、サーモパイル及びマイクロヒータにそれぞれ接続さ
れている。サーモパイル、マイクロヒータ、ダイアフラ
ム、及びボンディングパッドの各形成工程は、ウェハ状
態の半導体基板に同時に複数のチップを形成するウェハ
工程である。また、ボンディングパッドの表面に形成さ
れたボンディングワイヤは、測定対象流体に暴露され
る。
【0020】本発明の第3の特徴によれば、測定対象流
体に暴露される半導体基板及びダイアフラムの最表層、
及びボンディングワイヤの表面にフッ素樹脂層を形成す
ることにより、測定対象流体中のダスト、ミストなどの
異物がセンサ表面に付着しにくくなり、また付着した異
物が除去されやすくなる。したがって、測定対象流体中
の異物がセンサ表面に付着して、マイクロヒータからの
熱の分布及びサーモパイルの温度検出が不安定になるこ
とを抑えることができる。また、異物が付着して不安定
になったマイクロヒータからの熱の分布及びサーモパイ
ルの出力がすぐに回復する。さらに、異物が導電性のダ
スト、ミストである場合の、マイクロヒータ、サーモパ
イル、ボンディングワイヤ間でのショートを防ぐことが
できる。したがって、安定した流速測定が可能な流速セ
ンサの製造方法を得ることができる。
【0021】本発明の第4の特徴は、測定対象流体に暴
露される半導体基板の表面に、サーモパイル及びマイク
ロヒータを形成する工程と、半導体基板の最表層にフッ
素樹脂層を形成する工程と、半導体基板を選択的に除去
して、ダイアフラムを形成する工程と、ウェハ状態の半
導体基板をチップ状に分割する工程とを少なくとも有す
る流速センサの製造方法であることである。
【0022】ここで、半導体基板を選択的に除去するこ
とで、サーモパイルの一部及びマイクロヒータはダイア
フラム上に配置されることになる。ダイアフラムの表面
は測定対象流体に暴露される。サーモパイル、マイクロ
ヒータ、及びダイアフラムの各形成工程は、ウェハ状態
の半導体基板に同時に複数のチップを形成するウェハ工
程である。フッ素樹脂層を形成する工程と、ダイアフラ
ムを形成する工程とは順序を問わず、結果的に、フッ素
樹脂層は半導体基板とダイアフラムの最表層に形成され
ることになる。つまり、フッ素樹脂層を形成した後に、
ダイアフラムを形成した後に、フッ素樹脂層を形成して
もよい。この場合、フッ素樹脂層は、半導体基板及びダ
イアフラムの最表層に形成することになる。
【0023】本発明の第4の特徴によれば、測定対象流
体に暴露される半導体基板及びダイアフラムの最表層に
フッ素樹脂層を形成することにより、測定対象流体中の
ダスト、ミストなどの異物がセンサ表面に付着しにくく
なり、また付着した異物が除去されやすくなる。したが
って、測定対象流体中の異物がセンサ表面に付着して、
マイクロヒータからの熱の分布及びサーモパイルの温度
検出が不安定になることを抑えることができる。また、
異物が付着して不安定になったマイクロヒータからの熱
の分布及びサーモパイルの出力がすぐに回復する。さら
に、異物が導電性のダスト、ミストである場合の、マイ
クロヒータ、サーモパイル、ボンディングワイヤ間での
ショートを防ぐことができる。したがって、安定した流
速測定が可能な流速センサの製造方法を得ることができ
る。
【0024】また、フッ素樹脂層を形成する工程をウェ
ハ工程に含ませることができるため、一度のプラズマ処
理で大量のチップを処理することができる。したがっ
て、製造工程を削減して量産性を向上させることでき
る。
【0025】
【発明の実施の形態】以下図面を参照して、本発明の実
施の形態を説明する。図面の記載において従来技術と類
似な部分には類似な符号を付している。
【0026】(第1の実施の形態)図1は、本発明の第
1の実施の形態に係わる流速センサの平面構成図であ
る。図1に示すように、本発明の第1の実施の形態に係
わる流速センサ1は、表面が測定対象流体に暴露される
半導体基板からなるシリコン(Si)基板2と、Si基
板2に支持され、酸化シリコン膜(SiO膜)及び窒
化シリコン膜(Si膜)とからなるダイアフラム
3とから構成されている。ダイアフラム3は、Si基板
2から熱的に絶縁されている。ダイアフラム3の上にマ
イクロヒータ4が配置され、Si基板2上に冷接点、ダ
イアフラム3上に温接点がそれぞれ配置された上流側サ
ーモパイル8及び下流側サーモパイル5がマイクロヒー
タ4を挟んで、流体の流れ方向に対して上流側と下流側
にそれぞれ配置されている。また、マイクロヒータ4に
は駆動電流を供給する電源配線6が接続され、上流側サ
ーモパイル8には温度検出信号を出力するための上流側
出力配線9が接続され、下流側サーモパイル5にも温度
検出信号を出力するための下流側出力配線7が接続され
ている。さらに、電源配線6の他端には、金ワイヤなど
のボンディングワイヤを接続するためのボンディングパ
ッド18が接続されている。同様に、上流側出力配線9
と下流側出力配線7の他端には、ボンディングパッド
(16、17)がそれぞれ接続されている。
【0027】図2(a)は、図1の示した下流側サーモ
パイル5の断面構造示す図である。上流側サーモパイル
8と下流側サーモパイル5は同様な断面構造を有してい
る。下流側サーモパイル5は、p型不純物が高濃度に添
加されたp++−Si層10とアルミニウム(Al)層
12とからなる熱伝対を形成している。p++−Si層
10は、Si基板2表面に配置され、p++−Si層1
0の上及びSi基板2の裏面にSiO/Si
SiO層(以後、「ONO層」と言う)11が配置さ
れ、さらにその上にAl層12が配置されている。p
++−Si層10とAl層12とはONO層11により
絶縁されている。Si基板2上でp++−Si層10と
Al層12が接続されて冷接点14を形成し、ダイアフ
ラム3上でもp++−Si層10とAl層12が接続さ
れて温接点15を形成している。さらに、Al層12の
上には、サーモパイル5全体をダスト、ミストから保護
するための酸化シリコン(SiO)層13がセンサ表
面に形成されている。Al層12は、図示はしない下流
側出力配線を介してボンディングパッド16に接続され
ている。ボンディングパッド16上にはSiO層13
は形成されていない。ボンディングパッド16の上には
ボンディングワイヤ19が接続されている。Si基板2
及びダイアフラム3の最表層及びボンディングワイヤ1
9の表面には、フッ素樹脂層20が配置されている。実
施の形態においてSi基板2の最表層はSiO膜13
の上を意味する。
【0028】図2(b)は、図1に示したマイクロヒー
タ4の断面構造を示す図である。マイクロヒータは、発
熱抵抗体としてPt/Ti層21で構成されている。ま
た、マイクロヒータ4は、サーモパイル(5、8)と同
一工程にて製造されているため、主な構成要素が一致す
る。Si基板2の表面にはp++−Si層10が形成さ
れ、p++−Si層10の上及びSi基板の裏面に、O
NO層11が形成されている。ONO層11の上にPt
/Ti層21が形成され、その上にSiO層13がマ
イクロヒータ4全体に形成されている。Pt/Ti層2
1は、図示はしない電源配線を介してボンディングパッ
ド18に接続されている。ボンディングパッド18の上
にSiO層13は形成されていない。ボンディングパ
ッド18の上にはボンディングワイヤ19が接続されて
いる。Si基板2及びダイアフラム3の最表層及びボン
ディングワイヤ19の表面には、フッ素樹脂層20が配
置されている。サーモパイル5と同様に、実施の形態に
おいてSi基板2の最表層とはSiO層13の上を意
味する。
【0029】上記の流速センサ1の動作について説明す
る。ボンディングワイヤ19及び電源配線6を介して矩
形パルス信号がマイクロヒータ4に駆動電流として供給
される。この矩形パルス信号の立ち上がりからマイクロ
ヒータ4は加熱を開始する。測定対象流体としてガスが
流れると、マイクロヒータ4から発生した熱は、ガスを
媒体として下流側サーモパイル5に伝達される。下流側
サーモパイル5はマイクロヒータ4から伝達された熱を
検出する。冷接点14と温接点15との熱起電力の差及
び熱容量の差から発生する電圧により下流側出力配線7
を介して出力信号が出力される。この下流側サーモパイ
ル5の出力動作と並行して上流側サーモパイル8は、周
囲温度、すなわちマイクロヒータ4による加熱前の測定
対象流体としてのガスの温度熱を検出し、熱起電力の差
及び熱容量の差から発生する電圧により上流側出力配線
9を介して出力信号が出力される。このようにして出力
された2つの信号を適当な比較回路に入力し、この比較
回路から差信号が出力される。この差信号の前記の矩形
パルス信号の立ち上がりからの時間が短ければ流速は速
く、時間が長ければ流速は遅いことになる。
【0030】次に、本発明に係わる流速センサの製造方
法について、図3乃至図6を参照して説明する。図3及
び図4は流速センサ1の中でサーモパイル(5、8)部
分の主要な工程断面図を示し、図5及び図6はマイクロ
ヒータ4部分の主要な工程断面図を示す。工程断面図
は、すべて図2(a)あるいは図2(b)と同一切断面
の断面図である。
【0031】(イ)まず、シリコン単結晶からなる半導
体基板2に酸素雰囲気において熱処理を施し、図3
(a)に示すように、Si基板2の表面及び裏面に酸化
膜を形成する。
【0032】(ロ)次に、フォトリソグラフィ技術を用
いて、所定の形状を有するレジストパターンを酸化膜2
2の表面に形成し、このレジストパターンをマスクとし
てボロン(B)などのp型不純物イオンをSi基板2に
対してイオン注入する。続けて、アニール処理を施し、
注入された不純物イオンを拡散及び活性化させて、図3
(b)に示すように、Si基板2表面に選択的にp++
−Si層10を形成する。なお、図3(b)において、
酸化膜22は除去されている。
【0033】(ハ)次に、酸素雰囲気において熱処理を
施し、Si基板2の表面及び裏面に酸化膜(SiO
膜)を形成する。続いて、CVD法を用いて窒化シリ
コン膜(Si膜)をSi基板2の表面及び裏面に
堆積する。さらに続けて再度SiO膜を形成する。こ
うして図3(c)に示すように、Si基板2の表面及び
裏面にSiO/Si/SiO層(ONO層)
11を形成する。
【0034】(ニ)次に、フォトリソグラフィ技術を用
いて、ONO層11の上に冷接点14、温接点15、及
びダイアフラム3の部分に開口窓を有するレジストパタ
ーンを形成する。このレジストパターンをマスクとし
て、反応性イオンエッチング(RIE)などの異方性エ
ッチングを行い、図3(d)に示すように、Si基板2
の表面及び裏面のONO層11を選択的に除去する。な
お、図3(d)において、レジストは除去されている。
【0035】(ホ)次に、CVD法あるいはスパッタ法
を用いて、Si基板2表面に一様にアルミニウム膜を堆
積する。続けて、フォトリソグラフィ技術を用いて冷接
点14及び温接点15を含む部分に開口窓を有するレジ
ストパターンをアルミニウム膜の上に形成し、このレジ
ストパターンをマスクとしてRIEを行い、選択的にア
ルミニウム膜を除去して、図3(e)に示すように、A
l層12を形成する。なお、図3(e)において、レジ
ストは除去されている。
【0036】(へ)次に、CVD法を用いて、SiO
層13をSi基板2の表面に一様に形成する。続けて、
ボンディングパッド16上に形成されたSiO層13
を選択的に除去して、図4(a)に示すように、ボンデ
ィングパッド16の接続面を表出させる。
【0037】(ト)次に、Si基板2の裏面に形成され
たONO層11をエッチングマスクとして、異方性のシ
リコンエッチング液を導入し、Si基板2に対して異方
性のエッチングを行い、図4(b)に示すように、Si
基板2の一部を除去して、ダイアフラム3を形成する。
【0038】(チ)次に、ウェハ状態のSi基板2をチ
ップ状に分割し、実装基板にダイボンディングを行った
後、ワイヤボンディング装置を用いて、図4(c)に示
すように、ボンディングワイヤ19をボンディングパッ
ド16に接続する。
【0039】(リ)最後に、Si基板2及びダイアフラ
ム3の最表層及びボンディングワイヤ19の表面にフッ
素樹脂を堆積してフッ素樹脂層20を形成し、図2
(a)に示すようなサーモパイル(5、8)が完成す
る。Si基板2及びダイアフラム3の最表層は、測定対
象流体に暴露される部分でり、ここでは、SiO層1
3の上及びボンディングワイヤ19の表面がそれにあた
る。フッ素樹脂層20の形成方法は、プラズマ重合法で
行う。ただし、これ以外にも、単分子膜形成法、DIP
法、プラズマ反応法などの方法を用いることができる。
形成する膜厚は、100〜300nmの範囲とする。原
料となるガスは、C4F8ガスを使用する。ただし、こ
れ以外にもCHF3ガス、C4F10ガス、フロリナー
トなどを原料としてプラズマ処理を行っても構わない。
【0040】次に、マイクロヒータ4部分の製造方法に
ついて、図5及び図6を参照して説明する。前にも述べ
たように、マイクロヒータ4は一部を除いて、サーモパ
イル5と同一製造工程にて製造されているので、サーモ
パイル5との差異をついて詳細に述べる。
【0041】(イ)まず、半導体基板2に熱処理を施
し、図5(a)に示すように、Si基板2の表面及び裏
面に酸化膜を形成する。
【0042】(ロ)次に、所定の形状を有するレジスト
パターンをSi基板2表面に形成し、p型不純物イオン
をSi基板2に対して選択的にイオン注入する。続け
て、注入された不純物イオンを拡散及び活性化させて、
図5(b)に示すように、p −Si層10を形成す
る。
【0043】(ハ)次に、図5(c)に示すように、S
i基板2の表面及び裏面にONO層11を形成する。
【0044】(ニ)次に、ONO層11の上にダイアフ
ラム3の部分に開口窓を有するレジストパターンをマス
クとしてRIEを行い、図5(d)に示すように、Si
基板2の表面及び裏面のONO層11を選択的に除去す
る。
【0045】(ホ)次に、スパッタ法あるいは蒸着法を
用いて、Si基板2表面に一様にチタン(Ti)膜を堆
積する。続けて、同様に白金(Pt)膜を堆積する。こ
のようにして2つの金属膜からなるPt/Ti膜をSi
基板2の表面の上に一様に形成する。その後、所定の形
状のレジストパターンをPt/Ti層21の上に形成
し、RIEを行い選択的にPt/Ti膜を除去して図5
(e)に示すように、Pt/Ti層21を形成する。な
お、図5(e)において、レジストは除去されている。
【0046】(へ)次に、SiO層13をSi基板2
の表面に一様に形成する。続けて、ボンディングパッド
16上に形成されたSiO層13を選択的に除去し
て、図6(a)に示すように、ボンディングパッド16
の接続面を表出させる。
【0047】(ト)次に、Si基板2の裏面に形成され
たONO層11をエッチングマスクとして異方性のエッ
チングを行い、図6(b)に示すように、Si基板2の
一部を除去して、ダイアフラム3を形成する。
【0048】(チ)次に、ウェハ状態のSi基板2をチ
ップ状に分割し、ダイボンディングを行った後、図6
(c)に示すように、ボンディングワイヤ19をボンデ
ィングパッド16に接続する。
【0049】(リ)最後に、Si基板2の表面側の実際
に測定対象流体に暴露される部分にフッ素樹脂層20を
形成し、図2(b)に示すようなマイクロヒータ4が完
成する。測定対象流体の暴露部分は、具体的には、Si
層13の上及びボンディングワイヤ19の表面であ
る。また、フッ素樹脂層20の成膜方法及び成膜条件
は、サーモパイル5と同じである。
【0050】図7は、本発明に係わる流速センサの出力
特性を示すグラフである。横軸に測定対象流体の毎時の
流量(リットル)を取り、縦軸に下流側サーモパイルと
上流側サーモパイルの出力差(P2−P1)を取ってい
る。測定対象流体の流速を変化させて、各流速時の出力
差をプロットしたものである。図7に示す特性グラフを
基にして、サーモパイルの出力差から測定対象流体の流
速を求めることができる。図7に示すグラフから、フッ
素樹脂層20を有さない従来例1と同様な出力特性が得
られることがわかった。
【0051】図8は本発明に係わる流速センサの防湿特
性について行った実験結果をまとめた図である。図8に
おいて、「本発明」は、本発明に係わる流速センサを示
し、「従来例1」は、特開平11−64061号公報に
開示された流速センサを示し、「従来例2」は、特公平
5−7659号公報に開示された流速センサを示してい
る。「P1」及び「P2」は、それぞれ上流側サーモパ
イル及び下流側サーモパイルの出力を示し、「P1−P
2」は、出力差を示す。また、「MIN」「MAX」
「MAX−MIN」は、一定測定時間における各サーモ
パイルからの出力の最小値、最大値、及び出力の変動値
をそれぞれ示す。出力の変動値が少ないほど、安定して
センサの測定を行うことができる。実験は、まず、「
大気中(初期状態)」流量ゼロにおいて、各センサの出
力特性を測定する。次に、「水道水ジャブ漬け」にお
いて、各センサの測定対象流体に暴露されるチップ表面
を水道水に浸漬して出力特性を測定する。次に、「取
り出し直後」において、水道水にジャブ漬けされた各セ
ンサを大気中に取り出し、その直後に出力特性を測定し
た。最後に、「流路中」において、毎時200リット
ルの流量を一定時間流した後、測定対象流体を流すのを
やめ、流速がゼロの時の出力特性を測定した。
【0052】測定の結果、まず「大気中」において、
本発明と従来例1との間では、出力の変動値(MAX−
MIN)に大きな違いは見られなかった。次に「水道
水ジャブ漬け」において、従来例1及び従来例2の出力
の変動値が、本発明よりも2倍以上の大きな値を示し
た。次に「取り出し直後」においては、プロファイル
データから、「水道水ジャブ漬け」と同様に、出力の
変動値に有意差があるのが推測される。次に「流路
中」において、流速がゼロの場合は、本発明と従来例1
とに有意差は見られないが、従来2の出力の変動値が本
発明に比して増加していた。流速が200L/hの場合
は、従来例1及び従来例2の出力の変動値が本発明に比
して増加していた。測定の結果から、本発明に係わる流
速センサは、従来例1及び従来例2に比して、出力の変
動値が小さく、水道水にジャブ漬けされた影響をあまり
受けていないことがわかる。特に水道水ジャブ漬けした
あとの流体測定中においては顕著であることがわかる。
【0053】以上説明したように本発明の実施の形態に
よれば、測定対象流体に暴露されるSi基板2及びダイ
アフラム3の最表層、及びボンディングワイヤ19の表
面にフッ素樹脂層20を形成することにより、測定対象
流体中のダスト、ミストなどの異物がセンサ表面に付着
しにくくなり、また付着した異物が除去されやすくな
る。したがって、測定対象流体中の異物がセンサ表面に
付着して、マイクロヒータ4からの熱の分布及びサーモ
パイル(5、8)の温度検出が不安定になることを抑え
ることができる。また、異物が付着して不安定になった
マイクロヒータ4からの熱の分布及びサーモパイル
(5、8)の出力がすぐに回復する。さらに、異物が導
電性のダスト、ミストである場合の、マイクロヒータ
4、サーモパイル(5、8)、ボンディングワイヤ19
間でのショートを防ぐことができる。したがって、安定
した流速測定が可能となる。
【0054】測定対象流体に暴露される部分であるSi
層13上及びボンディングワイヤの表面に形成され
たフッ素樹脂層に代表されるフルオロカーボン系材料
は、表面エネルギーが小さいため、疎水性を示す。した
がって、測定対象流体中のダスト、ミストがセンサ表面
に付きにくく、除去されやすくなる。したがって、測定
対象流体中の異物の付着及び異物との摩擦が少なく、安
定した出力を得ることができる。
【0055】(変形例)本発明の実施の形態に係わる流
速センサはウェハのダイシング及びダイボンディングの
後にフッ素樹脂層を形成して、ボンディングワイヤの表
面にも、フッ素樹脂層を形成していたが、このフッ素樹
脂層の形成をウェハのダイシング前に行う場合について
述べる。
【0056】変形例に係わる流速センサの平面構造は実
施の形態とほぼ同一であるため説明を省略する。図9は
変形例に係わる流速センサの断面図を示す。図9(a)
は、下流側サーモパイル5部分の断面構造を示し、図9
(b)は、マイクロヒータ4部分の断面構造を示す。変
形例においても、下流側サーモパイル5と上流側サーモ
パイル8との断面構造に違いはない。図9(a)に示す
ように、下流側サーモパイル5は、p++−Si層10
とAl層12とからなる熱伝対を形成している。p++
−Si層10は、Si基板2表面に配置され、p++
Si層10の上及びSi基板2の裏面にONO層11が
配置され、さらにその上にAl層12が配置されてい
る。Si基板2上でp++−Si層10とAl層12が
接続されて冷接点14を形成し、ダイヤフラム3上でも
++−Si層10とAl層12が接続されて温接点1
5を形成している。さらに、Al層12の上には、酸化
シリコン(SiO)層13がセンサ表面全体に形成さ
れている。Al層12は、ボンディングパッド16に接
続されており、ボンディングパッド16の上にはボンデ
ィングワイヤ19が接続されている。以上の構成要素
は、実施の形態と同じである。測定対象流体に暴露され
る部分のうち、Si基板2及びダイアフラム3の最表
層、つまりSiO膜13の上に、フッ素樹脂層20が
形成されている。つまり、実施の形態においては、フッ
素樹脂層20は、ボンディングワイヤ19の表面にも形
成されていたが、変形例においては形成されていない。
【0057】マイクロヒータ4部分についても、図9
(b)に示すように、測定対象流体に暴露される部分の
うち、SiO膜13の上に、フッ素樹脂層20が形成
されているが、ボンディングワイヤ19の表面には形成
されていない。また、マイクロヒータ4部分のフッ素樹
脂層20以外の構成要素は、実施の形態と同じであるた
め、説明を省略する。
【0058】次に、変形例に係わる流速センサの製造方
法について説明する。なお、フッ素樹脂層20以外にセ
ンサの構成要素の製造方法は実施の形態と同じである。
フッ素樹脂層20の形成方法について詳細に説明する。
【0059】実施の形態では、工程(へ)において、S
iO層13をAl層12の表面に一様に形成した後、
ボンディングパッド16上に形成されたSiO層13
を選択的に除去して、図4(a)に示すように、ボンデ
ィングパッド16の接続面を表出させていた。しかし、
変形例においては、SiO層13をAl層12の表面
に一様に形成した後、続けて、フッ素樹脂層20を形成
する。そして、ボンディングパッド16上に形成された
SiO層13及びフッ素樹脂層20を選択的に除去し
て、ボンディングパッド16の接続面を表出させる。そ
の後、ウェハ状態のSi基板2をチップ状に分割し、実
装基板に対してダイボンディングを行った後、ボンディ
ングワイヤ19をボンディングパッド16に接続する。
【0060】変形例によれば、実施の形態と同様に、測
定対象流体に暴露されるSi基板2及びダイアフラム3
の最表層にフッ素樹脂層20を形成することにより、測
定対象流体中のダスト、ミストなどの異物がセンサ表面
に付着しにくくなり、また付着した異物が除去されやす
くなる。したがって、測定対象流体中の異物がセンサ表
面に付着して、マイクロヒータ4からの熱の分布及びサ
ーモパイル(5、8)の温度検出が不安定になることを
抑えることができる。また、異物が付着して不安定にな
ったマイクロヒータ4からの熱の分布及びサーモパイル
(5、8)の出力がすぐに回復する。さらに、異物が導
電性のダスト、ミストである場合の、マイクロヒータ
4、サーモパイル(5、8)でのショートを防ぐことが
できる。したがって、安定した流速測定が可能となる。
【0061】また、フッ素樹脂層を形成する工程をウェ
ハ工程に含ませることができるため、一度のプラズマ処
理で大量のチップを処理することができる。したがっ
て、製造工程を削減して量産性を向上させることでき
る。
【0062】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、ダ
スト、ミストなどの異物の付着を防ぎ、付着した異物が
除去されやすい流速センサ及びその製造方法を提供する
ことができる。
【0063】また本発明によれば、安定した流速測定を
可能とする流速センサ及びその製造方法を提供すること
ができる。
【0064】さらに本発明によれば、製造工程を削減し
て量産性のよい流速センサ及びその製造方法を提供する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係わる流速センサの平面
構成図である。
【図2】図2(a)は、図1に示した流速センサの下流
側サーモパイル部分の断面構成図であり、図2(b)
は、図1に示した流速センサのマイクロヒータ部分の断
面構成図である。
【図3】本発明の実施の形態に係わる流速センサの下流
側サーモパイル部分の主要な製造工程を示す工程断面図
である(その1)。
【図4】本発明の実施の形態に係わる流速センサの下流
側サーモパイル部分の主要な製造工程を示す工程断面図
である(その2)。
【図5】本発明の実施の形態に係わる流速センサのマイ
クロヒータ部分の主要な製造工程を示す工程断面図であ
る(その1)。
【図6】本発明の実施の形態に係わる流速センサのマイ
クロヒータ部分の主要な製造工程を示す工程断面図であ
る(その2)。
【図7】本発明の実施の形態に係わる流速センサの出力
特性の実験結果を示すグラフである。
【図8】本発明の実施の形態に係わる流速センサの出力
特性の比較実験の結果を示す図である。
【図9】図9(a)は、本発明の実施の形態の変形例に
係わる流速センサの下流側サーモパイル部分の断面構成
図であり、図9(b)は、本発明の実施の形態の変形例
に係わる流速センサのマイクロヒータ部分の断面構成図
である。
【図10】従来技術に係わる流速センサ(従来例1)の
断面構成図である。
【図11】図11(a)は、従来技術に係わる流速セン
サ(従来例2)の平面構成図であり、図11(b)は、
従来技術に係わる流速センサ(従来例2)の断面構成図
である。
【符号の説明】
1 流速センサ 2 Si基板 3 ダイアフラム 4 マイクロヒータ 5 下流側サーモパイル 6 電源配線 7 下流側出力配線 8 上流側サーモパイル 9 上流側出力配線 10 P++−Si層 11 ONO層 12 Al層 13 SiO層 14 冷接点 15 温接点 16、17、18 ボンディングパッド 19 ボンディングワイヤ 20 フッ素樹脂層 21 Pt/Ti層 22 酸化膜

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表面が測定対象流体に暴露される半導体
    基板と、 前記半導体基板に支持されたダイアフラムと、 前記半導体基板及び前記ダイアフラムの表面に配置さ
    れ、前記測定対象流体の温度を検出するサーモパイル
    と、 前記ダイアフラムの表面に配置され、前記測定対象流体
    を加熱するマイクロヒータと、 前記半導体基板の表面に配置されたボンディングワイヤ
    と、 前記半導体基板及び前記ダイアフラムの最表層、及び前
    記ボンディングワイヤの表面に配置されたフッ素樹脂層
    とを少なくとも有することを特徴とする流速センサ。
  2. 【請求項2】 表面が測定対象流体に暴露される半導体
    基板と、 前記半導体基板に支持されたダイアフラムと、 前記半導体基板及び前記ダイアフラムの表面に配置さ
    れ、前記測定対象流体の温度を検出するサーモパイル
    と、 前記ダイアフラムの表面に配置され、前記測定対象流体
    を加熱するマイクロヒータと、 前記半導体基板及び前記ダイアフラムの最表層に配置さ
    れたフッ素樹脂層とを少なくとも有することを特徴とす
    る流速センサ。
  3. 【請求項3】 測定対象流体に暴露される半導体基板の
    表面に、サーモパイル及びマイクロヒータを形成する工
    程と、 前記半導体基板を選択的に除去して、ダイアフラムを形
    成する工程と、 前記半導体基板の表面に、ボンディングパッドを形成す
    る工程と、 ウェハ状態の前記半導体基板をチップ状に分割する工程
    と、 前記ボンディングパッドにボンディングワイヤを接続す
    る工程と、 前記半導体基板及び前記ダイアフラムの最表層、及び前
    記ボンディングワイヤの表面にフッ素樹脂層を形成する
    工程とを少なくとも有することを特徴とする流速センサ
    の製造方法。
  4. 【請求項4】 測定対象流体に暴露される半導体基板の
    表面に、サーモパイル及びマイクロヒータを形成する工
    程と、 前記半導体基板の最表層にフッ素樹脂層を形成する工程
    と、 前記半導体基板を選択的に除去して、ダイアフラムを形
    成する工程と、 ウェハ状態の前記半導体基板をチップ状に分割する工程
    とを少なくとも有することを特徴とする流速センサの製
    造方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004361271A (ja) * 2003-06-05 2004-12-24 Hitachi Ltd 熱式空気流量計
CN110646017A (zh) * 2018-06-26 2020-01-03 美蓓亚三美株式会社 流体传感装置以及流体传感器的故障检测方法

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