JP2001349555A - 加熱装置 - Google Patents

加熱装置

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JP2001349555A
JP2001349555A JP2000170480A JP2000170480A JP2001349555A JP 2001349555 A JP2001349555 A JP 2001349555A JP 2000170480 A JP2000170480 A JP 2000170480A JP 2000170480 A JP2000170480 A JP 2000170480A JP 2001349555 A JP2001349555 A JP 2001349555A
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heating
heat
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heated
catalyst
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Yoshitaka Kawasaki
良隆 川▲さき▼
Yuji Mukai
裕二 向井
Yasuhito Takahashi
康仁 高橋
Yoshiko Yasunobu
淑子 安信
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 被加熱物の加熱速度を高めるために加熱入力
を増加させると、放射加熱の波長分布が短波長側にシフ
トし、被加熱物の最適波長分布特性と乖離する。また長
波長加熱のために加熱入力を低減させると、発生ガスの
浄化用触媒の温度維持が困難となる。 【解決手段】 加熱室1内に備えた電熱ランプ4と被加
熱物7の間を遮蔽する位置に非透光性で良熱伝導性の伝
熱板9を備えることで、非加熱物7に到達する熱線の波
長のピークを3〜4μmとし、非加熱物7を最適に加熱
するとともに、電熱ランプ4に添装もしくは近接配置し
た触媒の温度を確保して臭気や油分を分解する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、被加熱物を加熱処
理するための加熱装置に関する。
【0002】
【従来の技術】食品などを加熱もしくは調理するための
加熱装置は、オーブン、トースター、グリルなどの形で
従来より多数提供されている。その加熱方式には、電子
レンジに代表されるマイクロ波加熱方式や、ガスオーブ
ンに代表される燃焼熱加熱方式などもあるが、大部分の
加熱装置における加熱方式は、以下で説明されるような
電気ヒータを用いた電熱方式である。
【0003】これは、安全性、制御性、および構成要件
の簡易性などによるのであるが、熱源デバイスとして
は、コイルヒータのように露出された抵抗発熱体の表面
から直接放熱するもの、シーズヒータのように被覆され
た抵抗発熱体の被覆表面から放熱するもの、あるいは放
熱ランプのように熱線透過性材料(石英ガラスなど)の
管内に封入された抵抗発熱体からの放射熱を利用するも
のなどがある。
【0004】このような、電熱ヒータなどを用いて放射
加熱を主体に加熱を行う従来の加熱装置では、一定形状
の発熱体から放射熱を発散しているため、大きな加熱量
を得るには発熱体温度を高くする必要があり、発熱体温
度を高くすると、放射される熱線の波長分布が、ウィー
ンの変位則に従って短波長側にシフトすることになる。
【0005】なお、被加熱物は、それぞれ特有の吸収波
長特性を有しているが、放射される熱線は、その波長に
よって、(1)長波長であれば表面付近で吸収されやす
く、逆に(2)短波長であれば内部浸透性が良いという
一般的な傾向を有している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、たとえ
ば肉や魚の加熱調理を行う場合のように、大きな加熱量
が必要であるにもかかわらず、味覚を損なわないために
は、放射される熱線の波長としては非加熱物の表面付近
で吸収されやすい長波長を多くすることが好ましい場合
がある。このような場合、従来の加熱装置では、加熱量
を維持しながら長波長成分の多い放射加熱を行うことが
困難であるという課題があった(これとは逆に、内部浸
透性の良い短波長を多くするのが好ましい場合などがあ
ることはもちろんであるが、要するに、放射加熱のエネ
ルギー量と適切な放射波長分布とを柔軟に調節すること
はできなかったのである)。
【0007】また、長波長成分の多い放射加熱が必要な
条件で加熱する場合には、前述したウィーンの変位則に
より、発熱体温度を低くする必要がある。そのため、発
熱体から発せられた放射熱(または、伝導熱、対流熱)
によって加熱昇温される酸化触媒で、被加熱物から発せ
られる臭気や油煙などの汚染物質を浄化したいときに
は、その温度を十分な活性が発現されるレベルまで上昇
させるための熱源が、別に必要となるという課題があっ
た(このような熱源は、加熱装置の構成を複雑にし、コ
ストアップの要因となる)。
【0008】本発明は、上記従来の課題を考慮して、加
熱量を維持しながら長波長成分の多い放射加熱を行うこ
とができる加熱装置を提供することを目的とするもので
ある。
【0009】
【課題を解決するための手段】第一の本発明(請求項1
に対応)は、被加熱物を載置するための載置手段と、前
記載置された被加熱物を加熱するための加熱手段と、前
記載置手段と前記加熱手段との間に介在し、前記加熱手
段からの放射熱の全部または一部を、前記載置手段側へ
間接的に放射するための熱放射手段とを備えたことを特
徴とする加熱装置である。
【0010】第二の本発明(請求項2に対応)は、前記
熱放射手段から間接的に放射される放射熱の波長には、
前記加熱手段からの放射熱の波長よりも長い波長がより
多く含まれることを特徴とする第一の本発明の加熱装置
である。
【0011】第三の本発明(請求項3に対応)は、前記
熱放射手段は、前記加熱手段を遮蔽する、非透光性で良
熱伝導性の伝熱板であることを特徴とする第一または第
二の本発明の加熱装置である。
【0012】第四の本発明(請求項4に対応)は、前記
熱放射手段は、前記加熱手段を遮蔽し、その遮蔽の面積
が可変となるように回動もしくは摺動可能に設置されて
いることを特徴とする第一または第二の本発明の加熱装
置である。
【0013】第五の本発明(請求項5に対応)は、
(1)前記加熱手段の表面、(2)前記熱放射手段を基
準にして前記加熱手段側、(3)前記加熱手段側の前記
熱放射手段の表面の何れかに配置された、炭化水素成分
の酸化能を有する触媒手段を備えたことを特徴とする第
一または第二の本発明の加熱装置である。
【0014】第六の本発明(請求項6に対応)は、前記
熱放射手段は、前記炭化水素成分を有する気体を、前記
触媒手段の近傍へ流通させるためのガス流入口を有して
いることを特徴とする第五の本発明の加熱装置である。
【0015】第七の本発明(請求項7に対応)は、前記
触媒手段は、気体が流通できる多数の連通孔を有する構
造体であって、前記加熱手段の表面から離れて配置され
ていることを特徴とする第五の本発明の加熱装置であ
る。
【0016】
【発明の実施の形態】以下では、本発明にかかる実施の
形態について、図面を参照しつつ説明を行う。
【0017】(実施の形態1)はじめに、本実施の形態
1における加熱装置の構成について、図1〜3を参照し
ながら説明する。なお、図1は、本実施の形態における
加熱装置の断面構成略図であり、図2は、触媒体43の
網目状構造を説明するための模式図であり、図3は、本
実施の形態における加熱装置の電熱ランプ4付近の拡大
断面図である。
【0018】図1において、加熱室1は、前面には耐熱
ガラスを有する扉2を、内部背面には遮熱板3を配置し
ている。また、加熱室1の上部と下部には、電熱ランプ
4、電熱ランプ4の反射板8が設置されている。
【0019】金属製の加熱皿5は、加熱室1の下方の金
属棒材で構成された棚部6上に載置され、調理食品など
の被加熱物7を収納している。
【0020】加熱室1の上部に備えられた電熱ランプ4
の下側、すなわち電熱ランプ4と加熱皿5との間には、
アルミニウムの板材に耐熱性の塗装をした伝熱板9が配
置されている。また、この伝熱板9には、加熱室1内の
気体を上昇流に従って通過させるためのガス流入口10
が開口されており、また電熱ランプ4の上部を覆う反射
板8および加熱室1の外装部にも、気体を排出させるた
めのガス排出口11が開口されている。
【0021】電熱ランプ4は、図3に示すように、石英
ガラス管41内に抵抗線42を封入した構成となってお
り、石英ガラス管41の外側表面近傍には、活性アルミ
ナ粉末に貴金属成分を分散担持させた、炭化水素成分
(すなわち、被加熱物7から発せられる臭気や油煙など
の汚染物質)の酸化能を有する触媒成分を、網目状構造
(図2参照)の金属薄板の表面に被覆形成させた触媒体
43として、隙間を介して略同心円上に配置している
(隙間を形成しておくことにより、触媒体43の加熱を
均等に行うことができるという効果がある)。
【0022】なお、加熱皿5を含む手段は本発明の載置
手段に対応し、電熱ランプ4を含む手段は本発明の加熱
手段に対応し、触媒体43を含む手段は本発明の触媒手
段に対応し、伝熱板9を含む手段は本発明の熱放射手段
に対応する。
【0023】つぎに、本実施の形態1における加熱装置
の動作について、主として図1を参照しながら説明す
る。
【0024】電熱ランプ4の抵抗線42(図3参照)に
通電すると、抵抗線42は、発熱して800℃を越える
赤熱状態となる。
【0025】抵抗線42から発せられた放射熱の一部
は、周囲を覆う石英ガラス管41(図3参照)を透過
し、別の一部は、石英ガラス管41に吸収されて該部を
加熱し、ここから再度熱放射(二次放射)される。何れ
にしても、これら抵抗線42から発せられた放射熱は、
電熱ランプ4の周囲方向へ発散される。
【0026】ただし、発散された放射熱のうち、反射板
8が設置されている方向へ向かうものはここで反射さ
れ、放射熱のほぼ全量が加熱室1の内部方向、すなわち
加熱皿5に載置された被加熱物7方向に最終的には集中
されることになるが、(1)加熱室1の下部に配置され
た電熱ランプ4から発せられた放射熱は、実質上金属製
の加熱皿5を加熱して被加熱物7に伝導熱として供給さ
れ、一方、(2)加熱室1の上部に配置された電熱ラン
プ4から発せられた放射熱は、一部はガス流入口10な
どの非遮蔽部分を抜けて直進するものの、大部分は伝熱
板9に一旦吸収される。
【0027】以下では、加熱室1の上部に配置された電
熱ランプ4から発せられ、伝熱板9に一旦吸収された放
射熱について詳しく説明する。
【0028】伝熱板9は、熱伝導性の大きなアルミニウ
ム板で構成されていることから、吸収された熱が全面に
均一化される方向へ分散され、伝熱板9の表面温度は、
電熱ランプ4の温度(すなわち、抵抗線42(図3参
照)の温度および/または石英ガラス管41(図3参
照)の温度)より十分低い温度となる。そして、伝熱板
9の表面は、放射率の大きな耐熱性塗装で被覆されてい
ることから、多量の放射熱が二次放射熱として発散さ
れ、放射されるエネルギー総量は、電熱ランプ4から発
せられた量と比べて大きな損失なく、被加熱物7の方向
へと供せられることになる。
【0029】このとき、伝熱板9から二次放射の形で発
せられる放射熱は、つぎのような特性を有する。すなわ
ち、抵抗線42(図3参照)から発せられる放射熱で
は、そのピーク波長が1.5〜2.5μmである可視光
線または近赤外線の比率が大きい分布を示すのに対し
て、前述したように、伝熱板9の表面温度は電熱ランプ
4の温度より十分低い温度であるので、伝熱板9から二
次放射の形で発せられる放射熱では、そのピーク波長が
3〜4μmに大きくシフトされ、また、波長3μm以上
の遠赤外線の比率が80%以上にも達する。つまり、伝
熱板9から間接的に放射される放射熱の波長には、電熱
ランプ4からの放射熱の波長よりも長い波長がより多く
含まれているのである。
【0030】このため、伝熱板9から二次放射の形で発
せられる放射熱においては、前述したように、被加熱物
7の表面の薄い層での吸収量が大きくなり、たとえば肉
や魚の加熱調理に際しては、内部の肉汁が蒸散する前に
表面の保護膜が形成され、内部肉質の味覚を損なわずに
調理できることになる。また、食パンの加熱でも、表面
の焦げ目と硬化の歯触りを確保しつつ、内部は水分を多
く含んだ柔らかさを維持することができ、食感と食味を
向上させるような硬化を発揮することができる。
【0031】しかも、長波長成分の多い放射加熱を得る
ために電熱ランプ4の入力を低下させる必要はなく、抵
抗線42(図3参照)を十分高温にして、赤熱ないしは
白熱状態のままで使用することが可能で、加熱調理の速
度を短縮することもできるものである。
【0032】ところで、電熱ランプ4の周囲には、同心
円状に触媒体43(図3参照)が配置されているが、被
加熱物7から発生した臭気や油煙などの汚染ガスは、上
昇気流に乗って上昇し、ガス流入口10を経て触媒体4
3近傍へと流れ、ここで分解浄化されてガス排出口11
から外部へ放散される。
【0033】この触媒体43(図3参照)には、十分高
温になっている抵抗線42(図3参照)および石英ガラ
ス管41(図3参照)からの放射熱が直接供給されてい
ることから、触媒反応しにくい臭気や油煙の成分が発生
しても、ここで完全に分解浄化できる。したがって、被
加熱物7の加熱波長を長波長側へ制御するために抵抗線
42の赤熱を低下させなければならず、その結果、温度
不足によって浄化作用が不充分となってしまう従来のよ
うな弊害は、発生しない。
【0034】なお、上述された本実施の形態では、電熱
ランプ4から発せられる放射熱線の通過し得る開口部
は、単独のガス流入口10のみとなっているが、このガ
ス流入口10を複数設けて、電熱ランプ4から発せられ
る短波長成分を適度に混在させるように透過面積を増加
することも可能であり、またこの透過した放射熱線の可
視光部分によって、扉2から被加熱物7の状態を確認す
るための照明作用をもたらすこともできる。
【0035】(実施の形態2)つぎに、本実施の形態2
における加熱装置の構成と動作について、主として図4
を参照しながら説明する。なお、図4は、本実施の形態
における加熱装置の加熱室1の上部付近の拡大断面構成
略図である。
【0036】本実施の形態における加熱装置の構成およ
び動作は、前述された本実施の形態1とほぼ同様である
が、伝熱板9aを6個の回転板91で構成することによ
って、伝熱板9aによる伝熱ランプ4の遮蔽面積を可変
にした点が異なる。そこで、この相違点を中心に本実施
の形態を説明する。
【0037】図4において、加熱室1の上部に配置され
た電熱ランプ4の下面を覆う位置には、伝熱板9aが備
えられているが、この伝熱板9aは、個々に回動自在な
回転板91を複数並べた構造となっており、回転板91
は遠隔操作レバー(図示省略)と連動して、自由に操作
できるよう構成されている。なお、図4において、回転
板91の回転される方向を矢印で示し、伝熱ランプ4の
遮蔽面積が最も小さくなるように回転された直立状態の
回転板91を、破線で図示した。
【0038】さらに具体的に説明すると、被加熱物7の
状態および/または望ましい加熱条件などにより、
(1)短波長成分を多く必要とする場合には、回転板9
1を回転させて直立状態として、電熱ランプ4から発せ
られる熱線の放射をほとんど遮ることなく通過させて被
加熱物7に照射し、逆に、(2)長波長成分を多く必要
とする場合には、回転板91を水平に並べて電熱ランプ
4を遮蔽し、前述の実施の形態1で示したように、回転
板91からの二次放射により、長波長成分の熱線を供給
することができ、また、(3)それらの中間の場合も、
回転板91の回動角度を調節することによって実現する
ことができる。
【0039】なお、電熱板9aはガス流入口を有してい
ないが、回転板91の回動角度を定時的に調節すること
によって、被加熱物7から発生した臭気や油煙などの汚
染ガスの放散を行うことができる。
【0040】このようにして、被加熱物7へ照射される
熱線の最適な波長分布を自由に制御でき、しかも、電熱
ランプ4の入力はこれに影響されることなく設定でき、
操作性と迅速性に優れた加熱装置を提供することでき
る。
【0041】なお、上述された本実施の形態では、伝熱
板9aの遮蔽面積を、回転板91の回動によって変化さ
せているが、たとえば、共に開口部を有する伝熱板を2
枚重ね、その摺動操作によって開口部の合致面積を変化
させる手段を用いても、同様の作用効果を得ることがで
きる。
【0042】(実施の形態3)つぎに、本実施の形態3
における加熱装置の構成と動作について、主として図5
を参照しながら説明する。なお、図5は、本実施の形態
における加熱装置の電熱ランプ4付近の拡大断面図であ
る。
【0043】本実施の形態における加熱装置の構成およ
び動作は、前述された本実施の形態1とほぼ同様である
が、電熱ランプ4の石英ガラス管41の外表面に、後述
の触媒層44として触媒体を被覆形成させた点が異な
る。そこで、この相違点を中心に本実施の形態を説明す
る。
【0044】図5において、電熱ランプ4は、抵抗線4
2を封入した石英ガラス管41で構成されているが、石
英ガラス管41の外表面には、触媒活性を有する白金な
どの貴金属を活性アルミナ粉末に分散担持させた、炭化
水素成分の酸化能を有する非透光性の触媒層44を、被
覆形成している。したがって、触媒層44は、抵抗線4
2から発せられた放射熱および石英ガラス管41からの
伝導熱によって直接に加熱され、触媒活性化温度以上の
高温に維持される。
【0045】従来の加熱装置においては、長波長成分の
多い放射加熱が必要なために、被加熱物7へ供給される
熱量を比較的少なくした操作条件では、抵抗線42の赤
熱温度も低くなり、触媒を触媒活性化温度に維持するこ
とは困難であった。しかし、本実施の形態における加熱
装置では、伝熱板9から二次放射の形で発せられる放射
熱が放射加熱を決定することから、必然的に触媒層44
を加熱して高温化しなければならず、かくして触媒層4
4の温度は、触媒活性を発揮する500℃以上の温度レ
ベルで維持されることになる。
【0046】なお、触媒層44が赤熱しない650℃程
度以下での操作時(このとき、触媒層44から可視光は
ほとんど発せられない)にも、加熱室1内に可視光を供
給するために、石英ガラス管41の外表面の一部分は、
抵抗線42からの放射光(可視光を多く含む)を透過さ
せるため、触媒層44で被覆しないことにしてもよく、
これによって上記効果を損なうことはない。
【0047】以上述べたところから明らかなように、本
発明の加熱装置は、たとえば、被加熱物を載置する加熱
皿を収納する加熱室内に、放熱部位の表面温度が500
℃以上となる高温加熱手段を備えるとともに、前記高温
加熱手段と前記加熱皿上に載置された被加熱物の間の少
なくとも一部を遮蔽する位置に非透光性で良熱伝導性の
伝熱板を備えたことを特徴としている。
【0048】また、本発明の加熱装置は、たとえば、前
記伝熱板による前記高温加熱手段の遮蔽面積を変動させ
得るように、前記伝熱板を回動もしくは摺動可能に設置
構成したことを特徴としている。
【0049】また、本発明の加熱装置は、たとえば、前
記高温加熱手段の少なくとも一部に添装もしくは近接配
置されて昇温される炭化水素成分の酸化能を有する触媒
部を備え、前記伝熱板には気体の流通し得るガス流入口
を配設したことを特徴としている。
【0050】なお、本発明の加熱手段は、上述された実
施の形態においては、電熱ランプ4であったが、これに
限らず、シーズヒータのような金属被覆の抵抗線や、炭
素棒ヒータのような自己発熱固体を用いた電熱手段でも
よい。さらに、熱源として、ガスなどの燃焼熱によって
放射発熱部を加熱させる方式でも適用可能で、高温の放
射加熱を利用する加熱装置では、その熱源の種類にかか
わらず、いずれも同様の効果が発揮される。
【0051】また、本発明の触媒手段は、上述された本
実施の形態3においては、電熱ランプ4などの高温加熱
手段に、触媒層44として被覆形成された触媒体であっ
たが、これに限らず、金属体に被覆構成したものでなく
とも、たとえば、本発明の加熱手段の表面から離れて配
置された、気体が流通できる多数の連通孔を有する構造
体(セラミックハニカム体、金属、セラミック繊維の編
組体、多孔質発泡体、不織布状の支持体など)であって
もよく、ガスとの接触状態を考慮して、任意の素材と構
成を選定することができる。要するに、本発明の触媒手
段は、炭化水素成分の酸化能を有する触媒であればよ
い。なお、本発明の加熱装置は、上述された本実施の形
態においては、本発明の触媒手段を備えていたが、これ
に限らず、触媒手段を備えていなくてもよい。
【0052】また、本発明の熱放射手段は、上述された
本実施の形態では、伝熱板であったが、これに限らず、
要するに、本発明の載置手段と本発明の加熱手段との間
に介在し、加熱手段からの放射熱の全部または一部を、
載置手段側へ間接的に放射するための手段であればよ
い。なお、本発明の伝熱板には、熱伝導性と放射率の大
きな材質が好ましく、アルミニウムや銅などの金属(放
射率を大きくするために表面処理が必要になるが)の
他、黒鉛や炭化珪素などの炭素化合物も利用可能で、用
途に応じて選択利用することができる。
【0053】以上述べたところから明らかなように、本
発明に係る加熱装置は、コンパクトで高出力の高温熱源
を利用しながら、被加熱物へ最適な波長分布の放射加熱
を可能にし、また発生ガスの浄化効率を確実に維持し得
るもので、操作性、迅速性、快適性に優れた調理などの
加熱手段として提供できるものである。
【0054】なお、以上で説明された加熱装置には、具
体的には、被加熱物に供せられる放射熱の波長選択と発
生ガスの浄化処理とを行う、庫内の被加熱物を加熱処理
する装置などが含まれる。
【0055】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
は、加熱量を維持しながら長波長成分の多い放射加熱を
行うことができるという長所を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1における加熱装置の断面
構成略図
【図2】触媒体43の網目状構造を説明するための模式
【図3】本発明の実施の形態1における加熱装置の電熱
ランプ4付近の拡大断面図
【図4】本発明の実施の形態2における加熱装置の加熱
室1の上部付近の拡大断面構成略図
【図5】本発明の実施の形態3における加熱装置の電熱
ランプ4付近の拡大断面図
【符号の説明】
1 加熱室 2 扉 3 遮蔽板 4 電熱ランプ 5 加熱皿 6 棚部 7 被加熱物 8 反射板 9、9a 伝熱板 10 ガス流入口 11 ガス排出口 41 石英ガラス管 42 抵抗線 43 触媒体 44 触媒層 91 回転板
フロントページの続き (72)発明者 高橋 康仁 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 安信 淑子 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 3L086 AA02 BA08 BB03 BB05 BB14 BD01 BD07 BF03 DA09 DA14 DA24 3L087 AA01 AC06 AC09 AC12 AC13 AC20 AC22 AC30 CA03 CA09 CA14 CA15 CA16 CA20 CB02 CB07 CC01 DA09 DA11 DA13 DA24

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被加熱物を載置するための載置手段と、 前記載置された被加熱物を加熱するための加熱手段と、 前記載置手段と前記加熱手段との間に介在し、前記加熱
    手段からの放射熱の全部または一部を、前記載置手段側
    へ間接的に放射するための熱放射手段とを備えたことを
    特徴とする加熱装置。
  2. 【請求項2】 前記熱放射手段から間接的に放射される
    放射熱の波長には、前記加熱手段からの放射熱の波長よ
    りも長い波長がより多く含まれることを特徴とする請求
    項1記載の加熱装置。
  3. 【請求項3】 前記熱放射手段は、前記加熱手段を遮蔽
    する、非透光性で良熱伝導性の伝熱板であることを特徴
    とする請求項1または2記載の加熱装置。
  4. 【請求項4】 前記熱放射手段は、前記加熱手段を遮蔽
    し、その遮蔽の面積が可変となるように回動もしくは摺
    動可能に設置されていることを特徴とする請求項1また
    は2記載の加熱装置。
  5. 【請求項5】 (1)前記加熱手段の表面、(2)前記
    熱放射手段を基準にして前記加熱手段側、(3)前記加
    熱手段側の前記熱放射手段の表面の何れかに配置され
    た、炭化水素成分の酸化能を有する触媒手段を備えたこ
    とを特徴とする請求項1または2記載の加熱装置。
  6. 【請求項6】 前記熱放射手段は、前記炭化水素成分を
    有する気体を、前記触媒手段の近傍へ流通させるための
    ガス流入口を有していることを特徴とする請求項5記載
    の加熱装置。
  7. 【請求項7】 前記触媒手段は、気体が流通できる多数
    の連通孔を有する構造体であって、前記加熱手段の表面
    から離れて配置されていることを特徴とする請求項5記
    載の加熱装置。
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