JP2001349295A - ターボ分子ポンプ、及びターボ分子ポンプシステム - Google Patents

ターボ分子ポンプ、及びターボ分子ポンプシステム

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JP2001349295A
JP2001349295A JP2000170051A JP2000170051A JP2001349295A JP 2001349295 A JP2001349295 A JP 2001349295A JP 2000170051 A JP2000170051 A JP 2000170051A JP 2000170051 A JP2000170051 A JP 2000170051A JP 2001349295 A JP2001349295 A JP 2001349295A
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molecular pump
drive
power
control device
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Masayuki Yamamoto
雅之 山本
Miyako Kagotani
美也子 籠谷
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Seiko Instruments Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 配線や設置が容易で、ノイズによる影響を受
け難く、低コスト且つ低電力で複数台使用可能なターボ
分子ポンプシステムを提供すること。 【解決手段】 ターボ分子ポンプ1Aには、そのモータ
30にモータ駆動電流を供給するモータ駆動回路51
と、モータ駆動電流を制御するためのディジタルの制御
信号を外部から受信し該制御信号に従ってモータ駆動回
路51から供給されるモータ駆動電流を制御する第1の
光通信インターフェイス回路56を備え、外部に、ター
ボ分子ポンプ1Aのモータ駆動電流を制御するディジタ
ルの制御信号を生成する制御装置80を備え、制御装置
80で生成される制御信号を光ファイバケーブル2によ
りターボ分子ポンプ1Aの第1の光通信インターフェイ
ス回路56に伝送するターボ分子ポンプシステム。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、外部の容器に連接
され外部の容器内の気体を吸引するターボ分子ポンプ、
及び該ターボ分子ポンプとその制御を行う制御装置を備
えるターボ分子ポンプシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、外部の容器に連接されこの容
器内の気体を吸引するターボ分子ポンプはよく知られて
いる。このようなターボ分子ポンプは、半導体製造装置
や液晶製造装置などにおいて、ドライエッチングやCV
D等で、チャンバ内のプロセスガスを排気して真空処理
を行う場合や、電子顕微鏡等の測定装置に広く使用され
ている。
【0003】このターボ分子ポンプは、外部の容器に連
接され該容器内の気体の吸入口を有する外装体と、外装
体内に回転可能に収納されるロータ部と、外装体内に配
設され、ロータ部とともに吸入口から吸入された気体の
移送部を形成するステータ部とを備えている。ロータ部
は、磁気軸受等の軸受によってステータ部に対してステ
ータ部と同軸に回転可能に支持されるようになってい
る。ステータ部には、ロータ部と同軸に複数のスペーサ
が配設されており、スペーサ間に、ロータ部ヘ向けて張
り出すステータ翼が配設されている。ロータ部には、ス
テータ翼間に張り出すロータ翼が配設されている。そし
て、モータによりロータ部が回転されると、ロータ部の
ロータ翼が、回転しながら気体分子を叩いて移送する。
【0004】このようなターボ分子ポンプにおいては、
従来は、外装体の外部に配置された制御装置から、モー
タや磁気軸受の駆動電流がそれぞれの駆動電流伝送用の
ケーブルを介して伝送され、ポンプ内部のモータや電磁
石に供給されている。図10は、ターボ分子ポンプと制
御装置とを備えた従来技術のターボ分子ポンプシステム
の一例について、ターボ分子ポンプと制御装置との間で
の制御を表すブロック図である。この図10に示すター
ボ分子ポンプシステムでは、制御装置180内に、AC
/DC電源181、磁気軸受制御回路182、磁気軸受
120の電磁石駆動回路153、磁気軸受用の電流検出
回路154、モータ制御回路183、モータ駆動回路1
51、モータ用の電流検出回路152、及び、ロータの
変位や回転角度、回転数等のセンサ信号を検出するセン
サ信号検出回路155が設けられている。ターボ分子ポ
ンプ101と制御装置180とは接続ケーブル102で
接続されており、制御装置180内の電磁石駆動回路1
53とターボ分子ポンプ101内の磁気軸受120の電
磁石、制御装置180内のモータ駆動回路151とター
ボ分子ポンプ101内のモータ130、制御装置180
内のセンサ信号検出回路155とターボ分子ポンプ10
1内のセンサ124とは、いずれも接続ケーブル102
内のケーブルを介して接続されている。
【0005】そして、磁気軸受制御回路182からの駆
動信号に基づいて、電磁石駆動回路153によってター
ボ分子ポンプ101内の磁気軸受120の各電磁石電流
が制御され、モータ制御回路183からの制御信号に基
づいて、モータ駆動回路151によってターボ分子ポン
プ101内のモータ130の駆動電流が制御されるよう
になっている。また、ターボ分子ポンプ101内のセン
サ124の信号は制御装置180内のセンサ信号検出回
路155に伝送され、センサ信号検出回路155の出力
に基づいて磁気軸受制御回路182、モータ制御回路1
83が信号処理を行い、それらの出力に基づいて電磁石
駆動回路153、モータ駆動回路151がケーブルを介
して接続された磁気軸受120の電磁石、モータ130
の電流をフィードバック制御するようになっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】このように、従来技術
のターボ分子ポンプシステムにおいては、ターボ分子ポ
ンプ101と制御装置180との間で多くの信号を伝送
する必要があり、ターボ分子ポンプ101と制御装置1
80とを接続する接続ケーブル102が太く、高コスト
になる。例えば、図10に示すターボ分子ポンプシステ
ムにおいて、磁気軸受120が5軸制御である場合に
は、磁気軸受120の電磁石電流制御のために20本の
駆動電流用ケーブルが必要となり、接続ケーブル102
は、これらの駆動電流用ケーブルや他の信号線とを合わ
せて約50本の線を纏めた太さになる。そして、ターボ
分子ポンプ101と制御装置180とを離れた位置に配
置する場合には、接続ケーブル102が太いため配線に
多大な労力を必要とし、設置場所の変更等も容易に行う
ことができない問題点がある。
【0007】更に、従来技術のターボ分子ポンプシステ
ムにおいては、ターボ分子ポンプ101の磁気軸受12
0やモータ130にPWM駆動を採用しており、駆動電
流用のケーブルから大きな高周波ノイズが発生する。そ
して、このような駆動電流用のケーブルからのノイズや
外部から侵入するノイズが制御信号に混入し影響を及ぼ
すのを回避するために、センサ信号や制御用信号の信号
線はシールドする必要があったり、数十m以上の長距離
伝送を行えない問題点がある。また、ターボ分子ポンプ
1台ごとに制御装置180が必要なため、半導体製造装
置など複数のターボ分子ポンプポンプ101を使用する
場合に、コストの負担が大きくなる問題点がある。ま
た、複数台のターボ分子ポンプ101を使用する場合
に、必要となる電力が大きく、特に必要最大電力を抑え
たいという要請が従来よりある。
【0008】ターボ分子ポンプ等の真空ポンプや制御装
置において、配線や設置を容易に行い、駆動電流用のケ
ーブルから発生するノイズや外部からのノイズの影響を
回避するための技術としては、ポンプの内部に制御装置
を配置することが考えられる。しかし、ポンプの内部に
制御装置を配置しても、ポンプ1台ごとに制御装置が必
要であり複数台を使用する場合にコストが大きくなって
しまう問題点や、複数台のターボ分子ポンプ使用時に必
要となる電力が大きいという問題点については、解決さ
れない。
【0009】また、各ポンプごとに制御装置を使用する
ことにより過大なコスト負担がかかる問題点や、ポンプ
容量に応じて制御装置を用意することによるメインテナ
ンスの煩雑化を解決するための技術としては、従来よ
り、特開平10−54369号公報に記載されるよう
に、回転指令信号を出力するホストコンピュータにネッ
トワークコントロールユニットを接続しネットワークコ
ントローラに複数の真空ポンプ用コントローラを接続し
各真空ポンプ用コントローラそれぞれに真空ポンプを接
続する技術が提案されている。この技術では、ホストコ
ンピュータに対して、並列に複数の真空ポンプが接続さ
れ、各ポンプの起動/停止などが制御されるようになっ
ており、制御装置によるコスト負担が軽減される。しか
し、真空ポンプ用コントローラと真空ポンプとの間の接
続ケーブルは従来同様に太く、また駆動電流用のケーブ
ルについては特に記載されておらずノイズの発生につい
ての問題は解決されていない。また、複数台のポンプを
駆動する場合の電力についても抑えられておらず、電力
が大きい問題点についても解決されていない。
【0010】本発明は、上述の問題点を解決するために
提案されたもので、配線や設置が容易で、ノイズによる
影響を受け難く、低コスト且つ低電力で複数台使用可能
なターボ分子ポンプを提供することを第1の目的とす
る。更に、本発明は、配線や設置が容易で、ノイズによ
る影響を受け難く、低コスト且つ低電力で複数台使用可
能なターボ分子ポンプシステムを提供することを第2の
目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記第1の目的を達成す
るために、本発明は、外部の容器に連接され該容器内の
気体の吸入口を有する外装体と、前記外装体内に配置さ
れるステータ部と、前記外装体内に配置され、前記ステ
ータ部とともに前記吸入口から吸入された前記気体の移
送部を形成するロータ部と、前記ロータ部を前記ステー
タ部に対して回転可能に支承する軸受と、前記ロータ部
を回転駆動させるモータと、外部の電源に接続され、前
記モータに駆動電流を供給するモータ駆動手段と、モー
タの前記駆動電流を検出し、検出結果に基づいたディジ
タルの検出信号を外部の制御装置に出力する電流信号出
力手段とを備え、前記モータ駆動手段は、前記検出信号
に基づいて前記外部の制御装置から出力される前記モー
タへの駆動電流制御のためのディジタルの駆動信号を受
信し、受信した駆動信号に応じて前記駆動電流を制御し
出力するターボ分子ポンプ(第1の構成)を提供する。
【0012】本発明の第1の構成のターボ分子ポンプに
おいては、モータの駆動電流を制御して出力するモータ
駆動手段が、外部の制御装置からディジタルの駆動信号
を受信するので、複数のターボ分子ポンプそれぞれに対
してモータ駆動信号を生成する制御装置に複数接続し、
制御装置から対応する駆動信号を受信してモータを駆動
することが可能である。従って、各ターボ分子ポンプに
個別に制御装置を設ける必要がなく、低コストかつ低電
力で、複数台を使用することができる。そして、制御装
置から各ターボ分子ポンプへの駆動信号をシリアルまた
はパラレルに各ターボ分子ポンプに送り出し、個別に駆
動制御することができる。制御装置と各ターボ分子ポン
プとの間の信号は、共通の伝送手段から分岐させて取得
することができ、共通の伝送手段は、数本のケーブルと
することができ、接続のために多数のケーブルや、多数
のケーブルを纏めた太い接続ケーブルを使用する必要が
なくなる。従って、多数のケーブルや太い接続ケーブル
を使用する場合に比して、容易に配線を行い設置するこ
とができる。また、制御装置からターボ分子ポンプへの
モータの駆動信号だけでなく、制御装置からターボ分子
ポンプへ送出される他の信号(ターボ分子ポンプが磁気
軸受を使用する場合の軸受の電磁石電流の駆動信号
等)、及び、ターボ分子ポンプから制御装置に電送され
る信号(ターボ分子ポンプに具備される回転数センサや
位置センサ等のセンサからの信号も前記共通の伝送手段
により送受信することができ、これらの信号も含めて、
数本の信号線からなるケーブルにより行うことができ、
配線や設置を容易に行うことができる。制御装置と各タ
ーボ分子ポンプとの間では光ファイバケーブルを介して
駆動信号やセンサ信号等の信号を送受信することがで
き、これにより、駆動電流や外部のノイズの影響を受け
るのを回避することが可能になる。
【0013】また、本発明は、前記第1の構成のターボ
分子ポンプにおいて、前記ターボ分子ポンプの前記軸受
は、前記ロータ部を磁力により支承する電磁石コイル及
び前記ロータ部の位置を検知する位置センサを備えた磁
気軸受であり、前記電磁石コイルに前記磁力を誘起する
ための前記軸受の駆動電流を供給する軸受駆動手段、及
び前記位置センサの検知結果に基づいたディジタルの検
出信号を外部の前記制御装置に出力するセンサ信号出力
手段を備え、前記軸受駆動手段は、前記センサ信号に基
づいて前記外部の制御装置から出力される前記軸受の駆
動電流制御のためのディジタルの駆動信号を受信し、受
信した駆動信号に応じて前記駆動電流を制御し出力する
ターボ分子ポンプ(第2の構成)を提供する。本発明の
第2の構成のターボ分子ポンプでは、モータの駆動電流
を制御するための駆動信号に加えて軸受駆動電流を制御
する駆動信号を外部の制御装置から受信し、位置センサ
からのセンサ信号を送信することを、共通の伝送手段を
介して行うことができる。共通の伝送手段は、数本の信
号線からなるケーブルとすることができ、多数のケーブ
ルや、多数のケーブルを纏めた太い接続ケーブルを使用
する必要がなくなる。このように、本発明のターボ分子
ポンプでは、磁気軸受を使用するターボ分子ポンプを用
いる場合にも、多数のケーブルや太い接続ケーブルを使
用する必要がなく、従来のように多数のケーブルや太い
接続ケーブルを使用する場合に比して、特に、容易に配
設を行い設置することができる。
【0014】上記第2の目的を達成するために、本発明
は、請求項1または請求項2に記載のターボ分子ポンプ
と、前記ターボ分子ポンプから出力される前記検出信号
に基づいてディジタルの前記駆動信号を生成する制御装
置と、前記制御装置で生成される前記駆動信号を前記タ
ーボ分子ポンプに伝送する伝送手段とを備えるターボ分
子ポンプシステム(第3の構成)を提供する。第3の構
成のターボ分子ポンプシステムでは、ターボ分子ポンプ
として前記第1の構成または第2の構成のターボ分子ポ
ンプを用いることにより、1台の制御装置から、複数の
ターボ分子ポンプにおいて駆動電流を制御するための駆
動信号をシリアルまたはパラレルに各ターボ分子ポンプ
に送り出し、個別に駆動制御を行うことができる。従っ
て、各ターボ分子ポンプに個別に制御装置を設ける必要
がなく、低コストかつ低電力で、複数台のターボ分子ポ
ンプを使用することができる。また、制御装置と各ター
ボ分子ポンプとの間の信号は、共通の伝送手段から分岐
させて取得するようにすることができ、共通の伝送手段
は、数本のケーブルとすることができ、接続のために多
数のケーブルや、多数のケーブルを纏めた太い接続ケー
ブルを使用する必要がなくなる。従って、多数のケーブ
ルや太い接続ケーブルを使用する場合に比して、容易に
配線を行い設置することができる。また、制御装置から
ターボ分子ポンプへのモータ駆動信号だけでなく、制御
装置からターボ分子ポンプへ送出される他の信号(ター
ボ分子ポンプが磁気軸受を使用する場合の軸受の電磁石
電流の駆動信号等)、及び、ターボ分子ポンプから制御
装置に電送される信号(ターボ分子ポンプに具備される
回転数センサや位置センサ等のセンサからの信号、モー
タのコイルや磁気軸受の電流センサからの信号等も前記
共通の伝送手段により送受信することができ、これらの
信号も含めて、数本の信号線からなるケーブルにより行
うことができ、配線や設置を容易に行うことができ、シ
ステム構築のためのコストやランニングコストを低く抑
えることができる。尚、モータの駆動電流を制御するた
めの駆動信号に加えて軸受駆動電流を制御する駆動信
号、位置センサ等からのセンサ信号を共通の伝送手段を
介して外部の制御装置から受信することができ、磁気軸
受を使用するターボ分子ポンプにおいて多数のケーブル
や太い接続ケーブルを使用せずに容易に配設を行い設置
することができる効果は、図9に示すような、一台の請
求項2に記載のターボ分子ポンプ1と制御装置80とよ
りなるターボ分子ポンプシステムにおいても得ることが
できる。図9に示すターボ分子ポンプシステムでは、制
御装置80とターボ分子ポンプ1とは、伝送手段として
の光ファイバケーブル2とDC電源ケーブル3とで接続
されている。尚、ターボ分子ポンプ1は、後述の実施形
態における複合ポンプ1Aやその変形例を適用すること
ができ、光ファイバケーブル2、DC電源ケーブル3、
及び制御装置80は、後述の実施形態及び変形例と同様
のものを使用できる。
【0015】また、本発明は、第3の構成のターボ分子
ポンプシステムにおいて、前記ターボ分子ポンプと前記
制御装置間で伝送されるディジタルの信号は光信号であ
り、前記伝送手段は、光ファイバケーブルであるターボ
分子ポンプシステム(第4の構成)とすることができ
る。本発明の第4の構成のターボ分子ポンプシステムで
は、制御装置とターボ分子ポンプ間の信号を光信号とし
その伝送を光ファイバケーブルで行うことによって、タ
ーボ分子ポンプへの電源電流によるノイズや外部からの
ノイズの影響を回避する事ができる。本発明は、前記第
3の構成または第4の構成のターボ分子ポンプシステム
において、前記ターボ分子ポンプを複数備え、前記制御
装置は、複数の前記ターボ分子ポンプそれぞれに対して
前記駆動信号を生成し、複数の前記ターボ分子ポンプの
駆動電流は、その前記ターボ分子ポンプに対応した前記
制御装置からの前記駆動信号に基づいて制御されるター
ボ分子ポンプシステム(第5の構成)を提供する。本発
明の第5の構成のターボ分子ポンプシステムにおいて
は、各ターボ分子ポンプとの間ではディジタルの制御信
号やセンサ信号が伝送されるので、共通の伝送手段によ
って、制御装置と各ターボ分子ポンプとの間で各ターボ
分子ポンプに対応した各ターボ分子ポンプ毎に異なる信
号を送受信することができ、共通の制御装置によって、
複数のターボ分子ポンプを個別に制御することが可能で
ある。
【0016】本発明は、第5の構成のターボ分子ポンプ
システムにおいて、前記制御装置は、複数の前記ターボ
分子ポンプの前記モータが所定の順序で起動され、且
つ、前記モータのうち先に起動されるモータが定格回転
状態に到達した後に、次のモータが起動されるように、
前記駆動信号を生成するターボ分子ポンプシステム(第
6の構成)を提供する。この場合のターボ分子ポンプの
モータの起動順序は、入力手段を備え起動順序を操作者
からの入力によって取得するものとすることができる。
また、各ターボ分子ポンプの接続されたポート位置や、
各ターボ分子ポンプそれぞれの駆動に必要な最大駆動電
力に基づいて取得してもよい。例えば、最大駆動電力の
小さいものから昇順に順序を決定し取得する等である。
また、複数の前記ターボ分子ポンプのうちのいくつかに
ついてはモータを同時に起動するようにすることもでき
る。例えば、合計した最大駆動電力が最大供給可能電力
以下となるように複数台のターボ分子ポンプの組み合わ
せを検出し、検出した組み合わせのターボ分子ポンプの
モータを最初に一度に起動し、これらに続いて、他のタ
ーボ分子ポンプのモータを順次起動する等である。ター
ボ分子ポンプでは、モータが起動し定格回転状態に到達
するまでの間に、必要な電力が最大となる(最大駆動電
力となる)ので、連続した順番で起動される2つのター
ボ分子ポンプの各組について、先に起動した前記ターボ
分子ポンプが定格回転状態に到達した後に、次の前記タ
ーボ分子ポンプを起動することにより、複数のターボ分
子ポンプ全体で必要とされる電力の最大値を低く抑える
ことができる。
【0017】本発明は、第5の構成のターボ分子ポンプ
システムにおいて、前記制御装置は、複数の前記ターボ
分子ポンプそれぞれについて必要な最大駆動電力を取得
する駆動電力取得手段を備え、直前に起動された前記タ
ーボ分子ポンプの最大駆動電力必要時における、複数の
前記ターボ分子ポンプ全体の駆動電力が前記ターボ分子
ポンプ全体に供給可能な最大供給可能電力以下となるよ
うに、且つ、直前に起動された前記ターボ分子ポンプの
定格回転状態到達前に次の前記ターボ分子ポンプのモー
タが起動されるように、前記制御信号を生成するターボ
分子ポンプシステム(第7の構成)を提供する。ターボ
分子ポンプでは、ロータ部が起動し定格回転するまでの
間に途中で最大駆動電力となり、その後定格回転に近く
ポンプ内の真空到達度が高くなるに従って急激に低下
し、定格回転後所定の真空到達度に達するとほぼ一定に
なる。従って、接続されるポンプの起動順序と起動間隔
を適宜組み合わせて決定することによって、全てのター
ボ分子ポンプが定格回転するまでの間に、必要な電力
を、極力、最大供給可能電力以下となるようにすること
ができる。本第5の構成のターボ分子ポンプシステムに
おいては、各ターボ分子ポンプの起動に必要な最大駆動
電力にもよるが、前に起動したターボ分子ポンプが定格
回転状態になる以前に次のターボ分子ポンプを起動する
場合もあるので、前記第4の構成のターボ分子ポンプに
比して、短時間で全てのターボ分子ポンプを起動するこ
とが可能である。本第7の構成のターボ分子ポンプにお
いて、制御手段は、定格回転及び所定の真空到達度に達
するまでの時間を取得する手段と、この時間と最大駆動
電力とから、起動順序及び起動間隔を取得する起動順序
・間隔取得手段を備え、起動順序・間隔取得手段で取得
された起動順序及び起動間隔に従って制御信号を生成す
るものとすることができる。また、複数の前記ターボ分
子ポンプのうちのいくつかについては同時に起動するよ
うにすることもできる。例えば、合計した最大駆動電力
が最大供給可能電力以下となるように複数台のターボ分
子ポンプの組み合わせを検出し、検出した組み合わせの
ターボ分子ポンプを最初に一度に起動し、これらに続い
て、他のターボ分子ポンプを順次起動する等である。前
記駆動電力取得手段は、操作者からの入力により各ター
ボ分子ポンプの最大駆動電力を取得するものとすること
ができ、また、接続された各ターボ分子ポンプのメモリ
に格納されている最大駆動電力を取得するものとするこ
ともできる。本第7の構成のターボ分子ポンプにおい
て、制御装置は、前記最大供給可能電力を把握する最大
供給可能電力把握手段として機能する。前記最大供給可
能電力は、操作者からの入力により取得してもよく、ま
た、予め所定の記憶部に格納されているデータから取得
してもよい。本発明は、前記第6の構成または第7の構
成のターボ分子ポンプシステムにおいて、前記制御装置
は、複数の前記ターボ分子ポンプそれぞれについて駆動
に必要な最大駆動電力を取得する駆動電力取得手段と、
前記駆動電力取得手段で取得した前記最大駆動電力と前
記ターボ分子ポンプ全体に供給可能な前記最大供給可能
電力とに基づいて、複数の前記ターボ分子ポンプ全体の
駆動電力が常に前記最大供給可能電力以下となるよう
に、複数の前記ターボ分子ポンプを起動できない場合
に、警告を行う警告手段とを備えるターボ分子ポンプシ
ステム(第8の構成)を提供する。警告手段としては、
警告音を発生する警告音発生手段、警告を意味する言葉
の音声を出力する音声出力手段、警告ランプを備え当該
ランプを点灯または点滅させる点灯手段や点滅手段等が
挙げられる。前記駆動電力取得手段は、操作者からの入
力により各ターボ分子ポンプの最大駆動電力を取得する
ものとすることができ、また、接続された各ターボ分子
ポンプのメモリに格納されている場合にその最大駆動電
力を取得するものとすることもできる。本第8の構成の
ターボ分子ポンプにおいて、制御装置は、前記最大供給
可能電力を把握する最大供給可能電力把握手段として機
能する。前記最大供給可能電力は、操作者からの入力に
より取得してもよく、また、予め所定の記憶部に格納さ
れているデータから取得してもよい。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明のターボ分子ポンプ
システムの好適な実施の形態について、図1から図5を
参照して詳細に説明する。図1は、本発明のターボ分子
ポンプシステムの一実施形態の概略構成図である。この
図1に示すように、本実施形態のターボ分子ポンプシス
テムは、本発明のターボ分子ポンプの一実施形態として
の複合ポンプ1A,1B,1Cと、該複合ポンプ1A,
1B,1Cに光ファイバケーブル2を介してディジタル
の制御信号を送出するとともにDC電源ケーブル3を介
して電力を供給して複合ポンプ1A,1B,1Cを駆動
・制御する制御装置80とを含んでいる。
【0019】図2は、本発明のターボ分子ポンプシステ
ムに含まれ、本発明のターボ分子ポンプの一実施形態と
しての複合ポンプ1Aの全体構成を示す断面図である。
尚、複合ポンプ1B,1Cについて特に説明していない
が、これらの複合ポンプ1B,1Cも同様の構成となっ
ている。複合ポンプ1Aは、気体の流れからみて吸入口
側に本発明のターボ分子ポンプとしてのターボ分子ポン
プ部Tが形成され、ターボ分子ポンプ部の下流側にねじ
溝により気体を移送するねじ溝式ポンプ部Sが形成され
た、複合式の真空ポンプである。
【0020】複合ポンプ(ターボ分子ポンプ)1Aは、
図2に示すように、外部の容器に連接され容器内の気体
の吸入口16aを有する外装体11と、外装体11内に
回転可能に収納されるロータ部としてのロータ軸12及
びロータ本体14と、外装体11内に配設され、ロータ
部のロータ本体14とともに吸入口16aから吸入され
た気体の移送部を形成するステータ部としてのステータ
軸15及びステータ本体18とを備えている。
【0021】外装体11は、中空略円筒状でありその一
端部が吸入口16aとなった外筒体16と、外装体16
の他端側に連接されるベース19とを備えている。ベー
ス19には、気体を排出する排気口49が形成されてい
る。ステータ軸15とステータ本体18とベース19
は、一体成形されており、外装体11は、ベース19に
固定支持されている。また、複合ポンプ1Aは、ロータ
軸12及びロータ本体14をステータ軸15及びステー
タ本体18に対して回転可能に支承する磁気軸受20
と、磁気軸受20に支承されるロータ軸12及びロータ
本体14をステータ軸15及びステータ本体18に対し
て回転させるモータ30とを備えている。そして、モー
タ30は、外部の制御装置80からモータ30の駆動信
号を受信し、該駆動信号に従って駆動されるようになっ
ている。
【0022】以下、本実施形態について、更に詳細に、
説明する。外装体11は、ステンレス製であって、周端
部が径方向外方に張出した中空円筒形状に形成されてい
る。中空部は、略円柱状に形成されている。径方向外方
に張出した一方の周端部は、フランジ161として、外
部の容器に固定される。他方の周端部は、ベース固定部
162として、ベース19上にねじにより固定されてい
る。そして、フランジ161が外部の容器の排気口周囲
と連結されることにより、外部の容器の内部と外筒体1
6の中空部とが連通されるようになっている。
【0023】ステータ軸15は円筒状であり、内周面に
モータのコイル32が固定され、通電によってステータ
軸の軸線回り方向の回転磁界が形成されるようになって
いる。ステータ本体18は、スペーサ180と、このス
ペーサ180,180間に外周側が支持されるステータ
翼181とを備えている。
【0024】スペーサ180は段部を有する円筒状であ
り、外筒体16の内側に積み重ねられている。外筒体1
6の排気口49側のスペーサ180には、ねじ溝180
aが形成されたねじ溝付きスペーサとなっている。ステ
ータ翼181は、外周縁部がスペーサ180間に挟持さ
れ、外筒体16内に軸線方向に多段に複数固定されてい
る。このステータ翼181には、外周縁部から外筒体1
6の軸線へ向けて放射状に張り出す複数のステータブレ
ードが形成されており、スペーサ180間に挟持された
状態においては、ステータブレードは、周回り方向に対
して所定角度傾斜配置されている。
【0025】ロータ軸12は、ステータ軸15の内方に
おいて回転可能に支承されており、一端部(上部)がス
テータ軸15内から露出している。ロータ軸12の軸線
方向略中央部には、モータ30のマグネット33が、ス
テータ軸15に固定されるコイル32に対向可能に固定
されており、このマグネット33がコイル32による回
転磁界で付勢され、ロータ軸12が回転するようになっ
ている。ロータ本体14は、ステータ軸15の外周を包
囲するように配置されたほぼ筒状の周壁部14aと、ス
テータ軸15から露出するロータ軸12の上部に固定さ
れる支持部14bと、周壁部14aの外周に取り付けら
れたロータ翼141とを備えている。周壁部14aは、
吸入口16a側の外径が小さく排気口49側の外径が大
きくなっており、周壁部14aのうち排気口49側の外
径が大きくなっている部分は、外周面がねじ溝付きのス
ペーサ180と近接して対向している。ロータ翼141
は、周壁部14aの吸入口16a側の外径の小さい部分
の外周面から張出するように、多段に環装されている。
各ロータ翼141は、ラジアル方向外方に放射状に張り
出した複数のロータブレード(羽根)を有している。こ
のロータブレードは、吸入口側(図面上側)が回転方向
側になるように所定角度で傾斜しており、気体分子を排
気口49側に叩き落とすようになっている。そして、吸
入口16a側においてはロータ翼141によって気体分
子が排気口49側に叩き落とされ、排気口49側におい
てねじ溝180aによって粘性により排気口49側へ移
送され、排気口49から排出されるようになっている。
【0026】ベース19には、ロータ本体14aとねじ
溝付きのスペーサ180との間からの気体を外部へ排出
する排気口49が配置されている。また、ベース19に
は、回路基板収納部40が底部中央に形成されており、
この回路基板収納部40には、従来技術と同様に増幅回
路等が配設された回路基板41や回転数センサ34が収
納されている。また、回路基板収納部40の下方には、
制御装置80からのディジタルの駆動信号に基づいてア
ナログの制御電流をモータ30及び磁気軸受20に出力
するための回路が配設された制御用回路基板42がベー
ス19内に収納されている。また、ベース19には、コ
ネクタ43が配設されており、コネクタ43を介して連
接されるDC電源ケーブル3により制御装置80から電
力を供給され、またコネクタ43を介して連接される光
ファイバケーブル2により制御装置80から駆動信号を
伝送されるようになっている。
【0027】磁気軸受20は、5軸制御の磁気軸受であ
り、ロータ軸12に対して半径方向の磁力を発生させる
の半径方向電磁石22,23、及び、ロータ軸12の半
径方向位置の変位を検出する位置センサとしての半径方
向センサ24,25、及びロータ軸12に対して軸方向
の磁力を発生させる軸方向電磁石26と、軸方向電磁石
26による軸方向の力が作用する金属ディスク27、回
路基板収納部40内からロータ軸12の軸方向の変位を
検出する位置センサとしての軸方向センサ28とを備え
ている。
【0028】半径方向電磁石22,23は、ロータ軸1
2のモータの上側及び下側の2カ所に配置されている。
これらの半径方向電磁石22,23は、互いに直交する
ようにステータ軸15の内周面に固定配置された2対の
電磁石(うち1対は図示されず)で構成されている。各
対の電磁石は、ロータ軸12を挟んで対向して配置され
ている。半径方向センサ24,25は、ロータ軸12を
挟んで対向する2対(うち1対は図示されず)のセンサ
を備えており、2対の半径方向電磁石22に対応して、
互いに直交するように配置されている。
【0029】そして、半径方向電磁石22,23に励磁
電流が供給されることによって、ロータ軸12が磁気浮
上される。この励磁電流は、磁気浮上時に、半径方向セ
ンサ24,25からの変位検知信号に応じて制御され、
これによってロータ軸12が軸線方向の2カ所において
半径方向の所定位置に保持されるようになっている。
【0030】金属ディスク27は、磁性体を円板状に形
成したものであり、ロータ軸12の下部に固定されてお
り、この金属ディスク27の上方に、軸方向電磁石26
がベース19に固定配置されている。軸方向電磁石26
の励磁電流は、軸方向センサ28からの変位検知信号に
応じて制御され、これによりロータ軸12が軸方向の所
定位置に保持されるようになっている
【0031】このように複合ポンプ1Aにおいては磁気
軸受を使用することによって、ロータ部(ロータ軸12
やロータ本体14)が浮上支持されるので、回転時にス
テータ軸15やステータ本体18に接触することが無く
粉塵の発生が抑えられ、また、シール用のオイル等が不
要であるためガス発生もなく、クリーンな環境でのロー
タ部の回転駆動を実現できる。このようなポンプは、半
導体製造等の高いクリーン度が要求される場合に適して
いる。
【0032】ベース19の外方には、空冷用のフィン
(図示せず)が固定されており、ベース19内部の熱が
フィンにより放熱されるようになっている。
【0033】図3は、上述の複合ポンプ1A及び制御装
置80における制御を表すブロック図である。この図3
に示すように、複合ポンプ1Aでは、回路基板収納部4
0の制御用回路基板42に、モータ制御手段としてのモ
ータ駆動回路51、モータのコイルの電流を検出するモ
ータ用の電流検出回路52、軸受駆動手段としての磁気
軸受の電磁石駆動回路53、磁気軸受の電磁石の電流を
検出する磁気軸受用の電流検出回路54、モータ用の電
流検出回路52や磁気軸受用の電流検出回路54からの
センサ信号、半径方向センサ24,25からのセンサ信
号、軸方向センサ28からのセンサ信号、回転数センサ
34からのセンサ信号等の、各センサ(半径方向センサ
24,25、軸方向センサ28、回転数センサ34)か
らのセンサ信号を検出するセンサ信号出力手段としての
センサ信号検出回路55、及び制御部80との間でのデ
ィジタル信号を送受信するとともに制御部80から受信
したディジタル信号をアナログ変換したり内部からのア
ナログ信号をディジタル変換する信号変換手段としての
第1の光通信インターフェイス回路56が、配設されて
いる。また、制御装置80には、外部の電源Pに接続さ
れるAC/DC電源81、起動順序取得手段及び、起動
信号生成手段及び、磁気軸受制御手段及び、モータ制御
手段及び、駆動信号発生手段としてのディジタル信号処
理装置82、及び、ディジタル信号処理装置82と複合
ポンプ1A,1B,1Cとの間でディジタル信号を送受
信する第2の光通信インターフェイス回路83が配設さ
れている。
【0034】そして、外部の電源Pからの電力をAC/
DC電源81からDC電源ケーブル3を介して複合ポン
プ1Aの電磁石駆動回路53及びモータ駆動回路51に
各駆動のための電力を供給するようになっている。ま
た、AC/DC電源81は、ディジタル信号処理装置8
2の電源としても機能するようになっている。
【0035】また、センサからのセンサ信号がセンサ信
号検出回路55に出力され、センサ信号検出回路55か
らの電流が第1の光通信インターフェイス回路56でデ
ィジタル信号に変換されて光ファイバケーブル2を介し
て制御装置80の第2の光通信インターフェイス83に
出力され、制御装置80のディジタル信号処理装置82
に出力されるようになっている。更に、モータ用の電流
検出回路52からモータのコイルに流れる電流に応じた
大きさの電流値が第1の光通信インターフェイス回路5
6でディジタル信号に変換されて光ファイバケーブル2
を介して制御装置80の第2の光通信インターフェイス
83に出力され、ディジタル信号処理装置82に出力さ
れるようになっている。また、磁気軸受用の電流検出回
路54からの各コイルの電流に応じた大きさの電流値が
第1の光通信インターフェイス回路56でディジタル信
号に変換されて光ファイバケーブル2介して制御装置8
0の第2の光通信インターフェイス83に出力され、デ
ィジタル信号処理装置82に出力されるようになってい
る。そして、ディジタル信号処理装置82は、センサの
検出結果に対応した信号、磁気軸受の電磁石の電流、及
びモータのコイルの電流にそれぞれ対応した信号を受信
し、これらの信号に対応した制御用の信号を出力するよ
うになっている。
【0036】ディジタル信号処理装置82からの信号
は、第2の光通信インターフェイス回路83から光ファ
イバケーブル2を介して第1の光通信インターフェイス
回路56に出力され、第1の光通信インターフェイス回
路56でディジタル−アナログ変換された後またはディ
ジタル信号のまま、電磁石駆動回路及びモータ駆動回路
に出力され、磁気軸受の電磁石及びモータのコイルがこ
の出力に従って駆動制御されるようになっている。この
ように、磁気軸受の電磁石の電流は、磁気軸受用の電流
検出回路からの出力に応じたディジタル信号処理装置8
2からの駆動信号に基づいてフィードバック制御され、
モータのコイルの電流は、モータ用の電流検出回路から
の出力に応じたディジタル信号処理装置82からの駆動
信号に基づいてフィードバック制御される。
【0037】図4は、本実施形態のターボ分子ポンプシ
ステムにおけるAC/DC電源ユニット81からの出力
(複合ポンプ1A,1B,1C全体の駆動電力)の経時
的変化を磁気軸受とモータの動作と対応させて表した図
である。尚、図4及び後述の図5においては、スペース
の都合上「複合ポンプ」を単に「ポンプ」と記載してい
る。本実施形態においては、複数の複合ポンプ1A,1
B,1Cが使用される場合には、ディジタル信号処理装
置82は、各複合ポンプ1A,1B,1Cのセンサから
の出力によりこれを検知する。そして、ディジタル信号
処理装置81は、図4に線グラフで示すように、まず全
ての複合ポンプ1A,1B,1Cの磁気軸受の電磁石を
駆動させる。そして、全ての複合ポンプ1A,1B,1
Cのロータを所定位置に浮上保持した後、まず1台の複
合ポンプ1Aのモータを駆動させる。このとき、複合ポ
ンプ1Aでは、ロータが加速中には加速に応じて消費電
流が大きくなり、制御装置80のAC/DC電源からの
出力も増加していく。そして、回転数が定格回転数に到
達しポンプ内の圧力が減少すると、消費電流は急激に低
下し、以降定格回転中の消費電力は低い値にほぼ一定に
保持される。このときに消費される電力(複合ポンプ1
A,1B,1C全体の駆動電力)は、各複合ポンプ1
A,1B,1Cの磁気軸受の電磁石駆動のための電力
と、複合ポンプ1Aのモータのコイルを駆動のための電
力の合計である。
【0038】センサからの信号によりディジタル信号処
理装置82は複合ポンプ1Aが定格回転の状態になった
ことを検知すると、複合ポンプ1Aを定格回転させたま
ま、2台目の複合ポンプ1Bのモータを起動する。この
とき複合ポンプ1Bでは、上述の複合ポンプ1Aを起動
した場合と同様に電力が消費され、ターボ分子ポンプシ
ステム全体においては、複合ポンプ1Bのモータの起動
時の電力に複合ポンプ1Aの定格回転時の電力を加えた
状態で、消費電力が推移する。即ち、複合ポンプ1Bの
ロータが加速中には加速に応じて消費電流が大きくな
り、制御装置のAC/DC電源81からの出力も増加し
ていく。そして、回転数が定格回転数に到達しポンプ内
の圧力が減少すると、消費電流は急激に低下し、以降複
合ポンプ1Aと複合ポンプ1Bの定格回転中の消費電流
が保持される。このときに消費される電力は、各複合ポ
ンプ1A,1B,1Cの磁気軸受の電磁石駆動のための
電力と、複合ポンプ1A及び複合ポンプ1Bのモータの
コイル駆動のための電力の合計である。
【0039】そして、センサからの信号によりディジタ
ル信号処理装置82は複合ポンプ1Bが定格回転状態に
なったことを検知し、3台目の複合ポンプ1Cのモータ
を起動する。このとき複合ポンプ1Cでは、上述の複合
ポンプ1A及び複合ポンプ1Bを起動した場合と同様に
電力が消費され、ターボ分子ポンプシステム全体におい
ては、複合ポンプ1Cのモータの起動時の電力に複合ポ
ンプ1A及び複合ポンプ1Bの定格回転時の電力を加え
た状態で、消費電力が推移する。即ち、複合ポンプ1C
のロータが加速中には加速に応じて消費電流が大きくな
り、制御装置のAC/DC電源からの出力も増加してい
く。そして、回転数が定格回転数に到達しポンプ内の圧
力が減少すると、消費電流は急激に低下し、以降複合ポ
ンプ1A、複合ポンプ1B及び複合ポンプ1Cの定格回
転中の消費電流が保持される。このときに消費される電
力は、各ポンプの磁気軸受の電磁石駆動のための電力
と、複合ポンプ1A、複合ポンプ1B、及び複合ポンプ
1Cのモータのコイル駆動のための電力の合計である。
このように、本実施形態では、複数の複合ポンプ1A,
1B,1Cを駆動する場合に、それぞれの複合ポンプ1
A,1B,1Cを一度に起動せず、一台ずつ定格回転に
なってから他の複合ポンプを順次立ち上げている。
【0040】図5は、本実施形態のターボ分子ポンプシ
ステムにおいてディジタル信号処理装置82による処理
のシーケンスを表した図である。この図5に示すよう
に、ディジタル信号処理装置82からは、複合ポンプ1
Aの磁気軸受の制御処理、複合ポンプ1Aのモータの制
御処理、複合ポンプ1Bの磁気軸受の制御処理、複合ポ
ンプ1Bのモータの制御処理、複合ポンプ1Cの磁気軸
受の制御処理、複合ポンプ1Cのモータの制御処理の順
に制御処理が行われ、駆動信号が出力される。そしてこ
れらの駆動信号はこの順で第2の光通信インターフェイ
ス回路83から光ファイバケーブル2を介して第1の光
通信インターフェイス回路56に出力され、第1の光通
信インターフェイス回路56でディジタルアナログ変換
された後、またはディジタル信号のまま、各複合ポンプ
1A,1B,1Cの電磁石駆動回路及びモータ駆動回路
に出力され、各電磁石駆動回路、モータ駆動回路では、
次の駆動信号が入力されるまで、この駆動信号に従った
動作が行われる。
【0041】そして、上述のように順次起動され制御装
置80により駆動・制御される複合ポンプ1A,1B,
1Cは、それぞれ、モータによりロータ軸が回転される
とこの回転がロータ本体14aに伝達され、ロータ本体
14aが定格値(2万〜5万rpm)で高速回転され
る。そしてロータ本体14の回転に伴って、吸入口16
aからの気体がロータ14とステータ18との間の流路
17を移送され、排気口49から排出される。
【0042】このように、本実施形態では、複合ポンプ
1A,1B,1Cに、モータ駆動回路51および電磁石
駆動回路53に駆動信号を出力する手段としての第1の
光通信インターフェイス回路56が配設されている。そ
して、外部の制御装置80において、複合ポンプ1A,
1B,1Cのモータ駆動及び磁気軸受20の駆動を制御
するためのディジタル制御信号を生成し、制御装置80
の第2の光通信インターフェイス回路83から光ファイ
バケーブル2により伝送する。またセンサ信号を各セン
サから第1の光通信インターフェイス56を介して光フ
ァイバケーブル2により制御装置80に伝送する。
【0043】本実施形態によれば、複合ポンプ1A,1
B,1Cと制御装置80とはディジタル信号により制御
信号及びセンサ信号を送受信するので、これらの信号を
同一のケーブル(光ファイバケーブル2)により送受信
できる。従って、多数のケーブルが必要がなく、配線や
設置のための労力が少なくて済む。本実施形態によれ
ば、複合ポンプ1A,1B,1Cと制御装置80との間
は光ファイバケーブル2によって信号が伝送されるの
で、駆動電流用のケーブル3からのノイズや外部から侵
入するノイズが混入せず、ノイズの影響を受け難く、複
合ポンプ1A,1B,1Cと制御装置80を長距離離間
して配設することが可能である。本実施形態によれば、
複数の複合ポンプ1A,1B,1Cを一台の制御装置8
0で制御できるため、制御装置のためのコスト負担や設
置スペースが少なくて済み、また制御装置のための電力
も少なくて済む。本実施形態によれば、制御装置80か
らの制御信号に応じて、各複合ポンプ1A,1B,1C
が順番に、起動した複合ポンプが定格回転状態に到達し
た後に、次の複合ポンプが起動されるので、複合ポンプ
1A,1B,1C全機が定格回転状態になるまで、必要
な電力の最大値を低く抑えることができる。図4におい
て、一点鎖線は、従来技術と同様に、複合ポンプ1A,
1B,1Cを一度に起動した場合の磁気軸受とモータの
電源の出力の経時的変化を表している。このように、3
機の複合ポンプ1A,1B,1Cを一度に起動すると、
各複合ポンプ1A,1B,1Cがほぼ同時に最大出力と
なるために、起動時の最大出力を合わせた大きさの出力
が必要となる。一方、図4に線で示した本実施形態にお
ける出力では、複合ポンプ1A,1B,1Cの最大出力
がまったく重ならず、起動された複合ポンプが定格回転
となって出力が極低くなってから、次の複合ポンプが起
動されるので、必要最大電力が極力抑えられる。この結
果、AC/DC電源を小容量かつ小型にすることがで
き、またターボ分子ポンプが稼動する工場内におけるA
C電源の設備容量を小容量化することができる。
【0044】尚、本発明のターボ分子ポンプは、上述の
実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸
脱しない限りにおいて適宜変更可能である。例えば、上
述の実施形態においては、制御装置80内にはターボ分
子ポンプである複合ポンプ1A,1B,1Cにモータの
駆動電流を供給する電源(AC/DC変換アダプタ)と
してのAC/DC電源81は1つのみ具備されている
が、図6に示すように、制御装置80には並列接続可能
な複数の電源(電源A81’及び電源B81’’)と、
そのうち1つまたは複数を選択し並列接続する選択・接
続手段を備え、接続されるターボ分子ポンプの数や必要
電力量に応じて電源を選択し接続できるようにしてもよ
い。図6においては、制御装置80は2つの電源8
1’、81’を備えており、容量が小さく必要電力量が
少ないターボ分子ポンプ1d,1e,1fを使用する場
合には、電源81’を1つだけ使用し(図6(a))、
容量が大きく必要電力量が多いターボ分子ポンプ1D,
1E,1Fを使用する場合には、二つの電源81’,8
1’を並列接続して使用する(図6(b))ようになっ
ている。なお、供給電力量の異なる複数の電源を備え、
これらを切り替えて使用するようにしてもよい。また、
選択・接続手段は、操作者からの入力により使用する電
源を選択するようにしても、接続されるターボ分子ポン
プの必要電力量を取得し、取得した必要電力量から自動
的に使用する電源を選択する電源選択手段を備えてもよ
い。
【0045】上述の実施形態及び各変形例においては、
制御装置80と各ターボ分子ポンプ(複合ポンプ1A,
1B,1C)とを接続する光ファイバケーブル2及びD
C電源ケーブル3は、それぞれ電源(AC/DC電源8
1)または光通信インターフェイス83に1本が接続さ
れ、途中ターボ分子ポンプ側で分岐しているが、図7
(a)に示すように、各ターボ分子ポンプ(複合ポンプ
1A,1B,1C)毎の複数の光ファイバケーブル2,
2,2及びDC電源ケーブル3,3,3を使用したり、
図7(b)に示すように、光ファイバケーブル2及びD
C電源ケーブル3のうちの一方各ターボ分子ポンプ毎に
複数のケーブル(図7(b)においては光ファイバケー
ブル2,2,2)とすることもできる。上述の実施形態
及び各変形例においては、ディジタル信号処理装置82
において各複合ポンプ1A,1B,1Cの磁気軸受の制
御処理とモータの制御処理とが順番に行われ駆動信号が
第2の光通信インターフェイス83からシリアルに出力
されるが、これらの制御処理が並行処理されパラレルに
出力されるようにしてもよい。図8はこのような場合の
一例として、複合ポンプ1A,1B,1Cの磁気軸受の
制御処理とモータの制御処理とが並行処理される場合
の、ディジタル信号処理装置による処理のシーケンスを
表した図である。
【0046】また、上述の実施形態及び各変形例におい
ては、制御装置80のディジタル信号処理装置81は、
複数の複合ポンプ1A,1B,1Cの起動順序を光ファ
イバケーブル2の各分岐への接続位置に応じてモータの
起動順序を取得する起動順序取得手段として機能し、ま
た、この起動順序に従って複数の複合ポンプ1A,1
B,1Cのモータが起動されるようにモータの駆動電流
を制御する制御信号を生成する制御信号生成手段として
機能し、モータの起動順序が連続する2つのターボ分子
ポンプ(複合ポンプ1Aと1B、複合ポンプ1Bと1
C)の各組について、先にモータを起動した複合ポンプ
1A,1Bが定格回転状態に到達した後に、次の複合ポ
ンプ1B,1Cのモータが起動されるように前記制御信
号を生成しているが、これに限られるものではない。例
えば、制御装置80のディジタル信号処理装置82は、
複合ポンプ1A,1B,1Cの図示しないメモリに格納
される各複合ポンプ1A,1B,1Cの駆動に必要な最
大駆動電力を取得する駆動電力取得手段、及び制御装置
80内の図示しないメモリまたはAC/AD電源81に
格納される供給可能な最大供給可能電力を把握する最大
供給可能電力把握手段として機能し、直前に起動された
複合ポンプの最大駆動電力必要時における、複合ポンプ
1A,1B,1C全体の駆動電力が最大供給可能電力以
下となるように、且つ、直前にモータが起動された複合
ポンプの定格回転状態到達前に次の複合ポンプのモータ
が起動されるように、前記制御信号を生成するものとす
ることもできる。
【0047】また、上述の実施形態及び各変形例におい
て、制御手段80は、接続される複合ポンプ1A,1
B,1Cそれぞれについて駆動に必要な最大駆動電力を
取得し、複合ポンプ1A,1B,1Cに供給可能な最大
供給可能電力を把握し、最大駆動電力と最大供給可能電
力とに基づいて、複合ポンプ1A,1B,1C全体の駆
動電力が常に最大供給可能電力以下となるように複合ポ
ンプ1A,1B,1Cを起動できない場合に、警告を行
う警告手段や、起動を行わない起動停止手段を備えるこ
ともできる。
【0048】上述の実施形態及び各変形例においては、
電磁石駆動回路53、磁気軸受用の電流検出回路52、
モータ駆動回路51、モータ用の電流検出回路54、を
含む制御用回路基板42は、ベース19内部の回路基板
収納部に収納されているが、これに限られるものではな
く、例えば、ベース19の底部に外側から固定されてい
てもよい。
【0049】上述の実施形態及び各変形例において、ロ
ータ翼141は周壁部14aの外周面から外方へ向けて
張り出しているが、周壁部14aの内周面から内方へ向
けて張り出したロータ翼を備え、ステータ本体18をロ
ータ本体14のラジアル方向内方に配設してもよい。ま
た、上述の実施形態及び各変形例においてはロータ軸1
2は磁気軸受により軸受けされているが、これに限られ
るものではなく、動圧軸受、静圧軸受、その他の軸受に
よってもよい。上述の実施形態及び各変形例において
は、ターボ分子ポンプは、ねじ溝式ポンプ部を備えてた
複合ポンプ1A,1B,1Cとなっているが、ねじ溝式
ポンプ部を備えず翼部のみからなるターボ分子ポンプと
することもできる。
【0050】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係るター
ボ分子ポンプ及びターボ分子ポンプシステムによれば、
配線や設置を容易に行うことができ、ノイズによる影響
を回避できるとともに、低コスト且つ低電力で複数台の
ターボ分子ポンプの使用が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のターボ分子ポンプの一実施形態として
の複合ポンプを含む本発明のターボ分子ポンプシステム
の一実施形態の全体構成を示す概略図である。
【図2】図1の複合ポンプの全体構成を示す軸線方向断
面図である。
【図3】図3は、上述の複合ポンプ1A及び制御装置8
0における制御を表すブロック図である。
【図4】図1のターボ分子ポンプシステムにおけるAC
/DC電源ユニットからの出力の経時的変化を磁気軸受
とモータの動作と対応させて表した図である。
【図5】図1のターボ分子ポンプシステムのディジタル
信号処理装置による処理のシーケンスを表した図であ
る。
【図6】本発明のターボ分子ポンプシステムの他の実施
形態の要部を表す概略構成図である。
【図7】本発明のターボ分子ポンプシステムの他の実施
形態の要部を表す概略構成図である。
【図8】本発明のターボ分子ポンプシステムの他の実施
形態におけるディジタル信号処理装置による処理のシー
ケンスを表した図であり、図1の実施形態における図5
相当図である。
【図9】本発明のターボ分子ポンプシステムの他の実施
形態を表す概略構成図である。
【図10】従来技術のターボ分子ポンプシステムを表す
ブロック図である。
【符号の説明】
1A,1B,1C 複合ポンプ 2 光ファイバケーブル(伝送手段) 3 DC電源ケーブル 11 外装体 12 ロータ軸(ロータ部) 14 ロータ本体(ロータ部) 15 ステータ軸(ステータ部) 16a 吸入口 18 ステータ本体(ステータ部) 20 磁気軸受 22,23 半径方向電磁石 26 軸方向電磁石 24,25 半径方向センサ(位置センサ) 27 金属ディスク 28 軸方向センサ(位置センサ) 30 モータ 32 コイル 34 回転数センサ 40 回路基板収納部 41 回路基板 42 制御用回路基板 43 コネクタ 49 排気口 51 モータ駆動回路(モータ駆動手段) 52 モータ用の電流検出回路(センサ信号出力手段) 53 磁気軸受の電磁石駆動回路(軸受駆動手段) 54 磁気軸受用の電流検出回路 55 センサ信号検出回路(センサ信号出力手段) 56 第1の光通信インターフェイス回路 80 制御装置 81 AC/DC電源 82 ディジタル信号処理装置(起動順序取得手段、起
動信号生成手段) 83 第2の光通信インターフェイス回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3H021 AA01 AA04 AA08 BA01 BA02 BA11 BA12 BA20 BA30 CA00 CA04 CA07 DA04 DA21 DA26 EA12 EA20 3H031 DA01 DA02 DA07 EA06 EA09 EA12 EA13 EA15 EA16 FA13 FA40 FA41

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外部の容器に連接され該容器内の気体の
    吸入口を有する外装体と、 前記外装体内に配置されるステータ部と、 前記外装体内に配置され、前記ステータ部とともに前記
    吸入口から吸入された前記気体の移送部を形成するロー
    タ部と、 前記ロータ部を前記ステータ部に対して回転可能に支承
    する軸受と、 前記ロータ部を回転駆動させるモータと、 外部の電源に接続され、前記モータに駆動電流を供給す
    るモータ駆動手段と、 モータの前記駆動電流を検出し、検出結果に基づいたデ
    ィジタルの検出信号を外部の制御装置に出力する電流信
    号出力手段とを備え、 前記モータ駆動手段は、前記検出信号に基づいて前記外
    部の制御装置から出力される前記モータへの駆動電流制
    御のためのディジタルの駆動信号を受信し、受信した駆
    動信号に応じて前記駆動電流を制御し出力することを特
    徴とするターボ分子ポンプ。
  2. 【請求項2】 前記ターボ分子ポンプの前記軸受は、前
    記ロータ部を磁力により支承する電磁石コイル及び前記
    ロータ部の位置を検知する位置センサを備えた磁気軸受
    であり、 前記電磁石コイルに前記磁力を誘起するための前記軸受
    の駆動電流を供給する軸受駆動手段、及び前記位置セン
    サの検知結果に基づいたディジタルの検出信号を外部の
    前記制御装置に出力するセンサ信号出力手段を備え、 前記軸受駆動手段は、前記センサ信号に基づいて前記外
    部の制御装置から出力される前記軸受の駆動電流制御の
    ためのディジタルの駆動信号を受信し、受信した駆動信
    号に応じて前記駆動電流を制御し出力することを特徴と
    する請求項1に記載のターボ分子ポンプ。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2に記載のターボ
    分子ポンプと、 前記ターボ分子ポンプから出力される前記検出信号に基
    づいてディジタルの前記駆動信号を生成し出力する制御
    装置と、 前記制御装置から出力される前記駆動信号を前記ターボ
    分子ポンプに伝送する伝送手段とを備えることを特徴と
    するターボ分子ポンプシステム。
  4. 【請求項4】 前記ターボ分子ポンプと前記制御装置間
    で伝送されるディジタルの信号は光信号であり、前記伝
    送手段は、光ファイバケーブルであることを特徴とする
    請求項3に記載のターボ分子ポンプシステム。
  5. 【請求項5】 前記ターボ分子ポンプを複数備え、前記
    制御装置は、複数の前記ターボ分子ポンプそれぞれに対
    して前記駆動信号を生成し、複数の前記ターボ分子ポン
    プの駆動電流は、その前記ターボ分子ポンプに対応した
    前記制御装置からの前記駆動信号に基づいて制御される
    ことを特徴とする請求項3または請求項4のうちのいず
    れか1の請求項に記載のターボ分子ポンプシステム。
  6. 【請求項6】 前記制御装置は、複数の前記ターボ分子
    ポンプの前記モータが所定の順序で起動され、且つ、前
    記モータのうち先に起動されるモータが定格回転状態に
    到達した後に、次のモータが起動されるように、前記駆
    動信号を生成することを特徴とする請求項5に記載のタ
    ーボ分子ポンプシステム。
  7. 【請求項7】 前記制御装置は、 複数の前記ターボ分子ポンプそれぞれについて必要な最
    大駆動電力を取得する駆動電力取得手段を備え、 直前に起動された前記ターボ分子ポンプの最大駆動電力
    必要時における、複数の前記ターボ分子ポンプ全体の駆
    動電力が前記ターボ分子ポンプ全体に供給可能な最大供
    給可能電力以下となるように、且つ、直前に起動された
    前記ターボ分子ポンプの定格回転状態到達前に次の前記
    ターボ分子ポンプのモータが起動されるように、前記駆
    動信号を生成することを特徴とする請求項5に記載のタ
    ーボ分子ポンプシステム。
  8. 【請求項8】 前記制御装置は、 複数の前記ターボ分子ポンプそれぞれについて駆動に必
    要な最大駆動電力を取得する駆動電力取得手段を備え、 前記駆動電力取得手段で取得した前記最大駆動電力と前
    記ターボ分子ポンプ全体に供給可能な最大供給可能電力
    とに基づいて、複数の前記ターボ分子ポンプ全体の駆動
    電力が常に前記最大供給可能電力以下となるように、複
    数の前記ターボ分子ポンプを起動できない場合に、警告
    を行う警告手段とを備えることを特徴とする請求項6ま
    たは請求項7に記載のターボ分子ポンプシステム。
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