JP2001348870A - 泥土水循環式既設杭等引抜き工法 - Google Patents

泥土水循環式既設杭等引抜き工法

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JP2001348870A
JP2001348870A JP2000168292A JP2000168292A JP2001348870A JP 2001348870 A JP2001348870 A JP 2001348870A JP 2000168292 A JP2000168292 A JP 2000168292A JP 2000168292 A JP2000168292 A JP 2000168292A JP 2001348870 A JP2001348870 A JP 2001348870A
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ground
muddy water
drilling
gap
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Akira Ushiki
章 牛木
Kenji Hosoya
憲司 細谷
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SHINEI IND
Shinei Kogyo KK
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SHINEI IND
Shinei Kogyo KK
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】従来の引抜き工法では、大径のケーシングを用
いて大径で長尺(長深度)の既設杭等の引抜きを行うこ
とが、ある限度以上全く不可能とされていた。 【解決手段】ケーシング4の回転推進により既設杭等2
の周囲の地盤1を削孔すると同時に、ウォーターポンプ
11で沈澱池(槽)12の設定比重の泥土水aをケーシ
ング内に送給し、該泥土水を上記内面チップ8がケーシ
ング内周面と既設杭等若しくはその周囲の地盤1aとの
間に形成したギャップ10内に充填すると共に、ケーシ
ング下端の削孔用チップ3の下から回り込んで、上記削
孔用チップがケーシング外周面と地盤との間に形成した
ギャップ7内に充填しつつ削孔土壌と共に地表へ送出し
て沈澱池(槽)へ戻し、該沈澱池(槽)で泥土以下の砂
利、異物等を沈澱除去したのち、設定比重の泥土水をウ
ォーターポンプで再びケーシング内へ送給することを循
環して行うようする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、各種建造物の建築、構
築に先立って行う地盤整備において、コンクリート杭、
鋼製杭、その他の地中深く埋設されたまた残存している
もので、ケーシングによる削孔で周囲の地盤と縁切りし
て引抜き可能なもの(以下、既設杭等と記す)を引抜き
除去するための既設杭等引抜き工法に係り、
【0002】ケーシングにより既設杭等の周囲を削孔す
る工程で、ケーシングの内外周面に形成したギャップ内
に設定比重の泥土水を充填循環することによって、ケー
シングの回転推進等の摩擦抵抗を革期的に減少して、も
って、大径のケーシングをもって極めて長尺の削孔及び
既設杭等の引抜きを容易に行い得るようにしたことを特
徴とする泥土水循環式既設杭等引抜き工法を提供するも
のである。
【0003】
【従来の課題】削孔時に地盤とケーシングとの回転推進
接触摩擦抵抗が大なため、ある程度以上の長さ(深さ)
及び径の既設杭等は削孔引抜きができず、削孔、引抜き
能力に限界があり、当然、本発明が実施した径700m
m、長さ(深さ)約40mの既設杭の削孔及び引抜く
を、従来の工法で行うことは到底不可能であった。
【0004】ケーシングによる削孔時にケーシング下端
の削孔用チップ位置に給水して削孔することは従来も行
われていたが、これは単に削孔する地盤を軟化して削孔
を容易にするだけのことであって、本発明の場合と異な
り、周囲地盤が崩壊してケーシング外周面に密着するよ
うな状態になりかえって回転摩擦抵抗が増大する結果と
なっていた。
【0005】また、従来においても削孔用チップの作用
でケーシングの外径よりも大な孔を削孔することは行わ
れていたが、この場合も本発明と異なり、それによって
形成されたケーシングと削孔地盤との間のギャップを周
囲地盤が崩壊して埋めてしまうため、多少回転摩擦抵抗
を軽減できる程度で、さしたる効果がなかった。
【0006】
【発明が解決した課題】上記の如く、従来の引抜き工法
では、大径のケーシングを用いて大径で長尺(長深度)
の既設杭等の引抜きを行うことが、主として削孔推進時
及び引抜き時における地盤との摩擦抵抗が長さ(深さ)
が増すに従って極めて大になるため、ある限度以上全く
不可能とされていた課題を、本発明泥土水循環式の工法
の開発によって有効に解決したものである。
【0007】
【課題を解決する手段】即ち、本発明は、地盤中に埋設
された既設杭等の周囲を、大径管の下端円周に削孔用チ
ップを備えたケーシングを回転推進してその全長に亙り
削孔して、既設杭等と地盤の縁を切ったのち、該既設杭
等をクレーン等で引抜き、引抜き跡を埋め戻し、ケーシ
ングを引抜き回収するようにした、既設杭等の引抜き工
法において、
【0008】削孔用チップを、ケーシング下端の該ケー
シングの外径より設定寸法大径の想定円周線上に備え
て、ケーシングの外径よりも設定寸法大径の孔を削孔す
ることにより、ケーシング外周面と地盤との間に設定寸
法のギャップを形成するように備える一方、
【0009】内面チップを、ケーシング下端部の内面の
該ケーシングの内径よりも設定寸法小径の想定円周線上
に備えて、ケーシングの内径よりも設定寸法小径の孔を
削孔することにより、ケーシング内周面と既設杭等若し
くはその周囲の地盤との間に設定寸法のギャップを形成
するように備え、
【0010】ケーシングの回転推進により既設杭等の周
囲の地盤を削孔すると同時に、ウォーターポンプで設定
比重の泥土水をケーシング内に送給し、該泥土水を上記
内面チップがケーシング内周面と既設杭等若しくはその
周囲の地盤との間に形成したギャップ内に充填すると共
に、ケーシング下端の削孔用チップの下から回り込ん
で、上記削孔用チップがケーシング外周面と地盤との間
に形成したギャップ内に充填しつつ削孔土壌と共に地表
へ戻し、再び設定比重の泥土水をウォーターポンプでケ
ーシング内へ送給することを循環して行うようにし、
【0011】上記のようにしてケーシングにより既設杭
等の全長に亙って削孔して、既設杭等と地盤の縁を切っ
たのち、該既設杭等をクレーン等で引抜くようにしたこ
とを特徴とする、泥土水循環式既設杭等引抜き工法によ
って課題を解決したものである。
【0012】
【発明の効果】削孔作業中、ケーシングの内外周面の全
面をギャップ内に充填循環する設定層厚の泥土水層で被
覆したような状態となるため、ケーシングの内外周面と
地盤が直接接触することがなく、該泥土水が謂ば潤滑材
の働きをして回転推進及び引抜きの摩擦抵抗をゼロに近
い位に格段に軽減し、よって、大径のケーシングによる
長深度の削孔及び引抜き(既設杭等及びケーシング)を
容易に行うことができる革期的な効果がある。
【0013】また、循環送給する泥土水は、単なる水
(比重1)と異なり比重を大(1.2〜1.4位)にし
たため、それによって削孔により形成した各ギャップの
周囲地盤がギャップ内に崩壊するのを抑えてギャップの
設定寸法を保持することができ、もって上記の効果を有
効に発揮せしめ得る。
【0014】従って、標準径、標準長の既設杭等は当然
として、従来の工法では全く不可能とされていたような
大径(例、500〜1000mm)で長尺(例、20〜
40〜60m)の既設杭等でも、その周囲の削孔による
地盤との縁切りを容易にできるため、引抜き可能な特徴
がある。
【0015】従来の工法に比して、設定比重の泥土水を
循環送給するための沈澱池若しくは沈殿槽とウォーター
ポンプを備えれば済むので、経費的には大差がない利点
がある。
【0016】
【実施例】図1及び、図2〜図7参照 地盤1中に埋設された既設杭等2の周囲を、大径管の下
端円周に削孔用チップ3を備えたケーシング4を回転推
進してその全長に亙り削孔して、既設杭等2と地盤1の
縁を切ったのち、該既設杭等2をクレーン等5で引抜
き、引抜き跡を埋め戻し、ケーシングを引抜き回収する
ようにした、既設杭等の引抜き工法において、
【0017】削孔用チップ3を、ケーシング4下端の該
ケーシング4の外径より設定寸法大径の想定円周線上に
備えて、ケーシング4の外径よりも設定寸法大径の孔6
を削孔することにより、ケーシング4外周面と地盤1と
の間に設定寸法のギャップ7を形成するように備える一
方、
【0018】内面チップ8を、ケーシング4下端部の内
面の該ケーシング4の内径よりも設定寸法小径の想定円
周線上に備えて、ケーシング4の内径よりも設定寸法小
径の孔9を削孔することにより、ケーシング4内周面と
既設杭等2若しくはその周囲の地盤1aとの間に設定寸
法のギャップ10を形成するように備え、
【0019】ケーシング4の回転推進により既設杭等2
の周囲の地盤1を削孔すると同時に、ウォーターポンプ
11で沈澱池(槽)12の設定比重の泥土水aをケーシ
ング4内に送給し、該泥土水aを上記内面チップ8がケ
ーシング4内周面と既設杭等2若しくはその周囲の地盤
1aとの間に形成したギャップ10内に充填すると共
に、ケーシング4下端の削孔用チップ3の下から回り込
んで、上記削孔用チップ3がケーシング4外周面と地盤
1との間に形成したギャップ7内に充填しつつ削孔土壌
と共に地表へ送出して沈澱池(槽)12へ戻し、該沈澱
池(槽)12で泥土以下の砂利、異物等を沈澱除去した
のち、設定比重の泥土水aをウォーターポンプ11で再
びケーシング4内へ送給することを循環して行うように
し、
【0020】上記のようにしてケーシング4により既設
杭等2の全長に亙って削孔して、既設杭等2と地盤1の
縁を切ったのち、該既設杭等2をクレーン等5で引抜く
ようにしたことを特徴とする、泥土水循環式既設杭等引
抜き工法である。
【0021】ケーシング4の回転推進により既設杭等2
の周囲の地盤1に削孔するときに、ケーシング4下端に
備えた削孔用チップ3により地盤1をケーシング4の外
径よりも設定寸法(例、20〜50mm位の間の一定寸
法例えば20mm)大径に削孔するようにして、ケーシ
ング4の外周面と地盤1との間に設定寸法(例、20m
m)の泥土水a充填用のギャップ7を形成する。
【0022】また、ケーシング4下端の内面に備えた内
面チップ8により既設杭等2の周囲若しくはその周囲の
地盤1aをケーシング4の内径よりも設定寸法(例、2
0〜50mm位の間の一定寸法例えば20mm)小径に
削孔するようにして、ケーシング4の内周面と既設杭等
2若しくはその周囲の地盤1aとの間に設定寸法(例、
20mm)の泥土水a充填用のギャップ10を形成す
る。
【0023】ケーシング4の回転推進削孔時に削孔用チ
ップ3でケーシング4の外周面と地盤1との間に形成し
た設定寸法(例、20mm)のギャップ7内全体に、泥
土水aの循環送給作用により、削孔中常時、水より比重
の大(例、比重1.2〜1.4位)な泥土水aを満たし
循環流することによって地盤1がギャップ7内へ崩壊す
るのを抑止してギャップ7を保持すると共にケーシング
4の外周面と地盤1との直接摩擦抵抗を泥土水aとの摩
擦抵抗に変換し泥土水aの潤滑作用で、回転推進摩擦抵
抗を減少すると共に、
【0024】内面チップ8でケーシング4の内周面と既
設杭等2若しくはその周囲の地盤1aとの間に形成した
設定寸法(例、20mm)のギャップ10内全体に、泥
土水aの循環送給作用により、削孔中常時、泥土水aを
満たし循環流することによって、既設杭等2の周囲の地
盤1aがギャップ10内へ崩壊するのを抑止してギャッ
プ10を保持すると共にケーシング4の内周面と既設杭
等2若しくはその周囲の地盤1aとの直接摩擦抵抗を泥
土水aとの摩擦抵抗に変換し泥土水aの潤滑作用で、回
転推進摩擦抵抗を減少するようにして、
【0025】即ち、削孔回転推進時のケーシング4の内
外両周面の摩擦抵抗をゼロに近い位に格段に減少するよ
うにして、ケーシング4による極めて長尺な削孔を容易
に行えるようにしたものである。
【0026】設定比重(例、1.2〜1.4位)に調整
した泥土水aをウォーターポンプ11で、ケーシング4
上端からケーシング4内→ケーシング4の内周面と既設
杭等2若しくはその周囲の地盤1aとの間のギャップ1
0内→ケーシング4下端の削孔用チップ3と地盤1の間
→ケーシング4の外周面と地盤1との間のギャップ7内
→地表→沈澱池(槽)12等→ウォーターポンプ11の
順に、作業中常時循環送給するものである。
【0027】泥土水は、水と掘削土壌から砂、砂利、異
物等を除去した粒子の小な土を混合したもの、若しくは
ベントナイト等の粘土その他を配合したものなど、設定
比重(例、1.2〜1.4位)のスラリー状のものであ
れば任意である。なお、比重が大に過ぎるとウォーター
ポンプによる送給が困難になるため、随時調整が必要で
ある。
【0028】該泥土水の循環送給量は、ケーシングで径
900mmの削孔を行う場合で毎分300〜500リッ
トル位にするなど、ケーシングの大小、削孔距離、地盤
の種類その他の工事条件により調整するものである。
【0029】
【実施例】図1及び図2〜図7参照 地表から地中40mに略垂直に埋設された5本の巨大杭
を本発明工法により引抜き処理した実施例につき説明す
る。
【0030】(1)杭は、1本のH形鋼を溶接して筋材
とした径700mm、長さ約40mのコンクリート杭で
あった。 (2)ケーシングは、径900mm、長さ12m、削孔
用チップ及び内面チップで形成する各ギャップの寸法2
0mm、のものを接続して使用した。 (3)泥土水は比重約1.2に調整したものを、毎分3
00〜500リットル循環送給した。
【0031】(1)まず、杭2の頭部を地表に露出して
位置を確認し、(図2) (2)杭2のセンターに合わせてケーシング4とそれを
回転推進駆動する削孔機13を設置し、 (3)沈澱池12の泥土水aをウォーターポンプ11で
ケーシング4上部内へ送給しつつ、ケーシング4を回転
推進して杭2の周囲の地盤1の削孔を開始する、(図
3) (4)ケーシング4の削孔6、9でケーシング4の内、
外周面と各地盤1、1aとの間に削孔用チップ3と内面
チップ8により各20mmのギャップ7、10を形成
し、 (5)各ギャップ7、10内に泥土水aが充填循環流さ
れ、泥土水aの比重大の作用でギャップ7、10内への
各地盤1、1aの崩壊を防いで各ギャップ7、10を保
持し、また、泥土水aが潤滑材となって、ケーシング4
の円滑回転推進を助長する、 (6)削孔6、9の進行に伴い、地上側で次位のケーシ
ング4を接続し、更に削孔する。 (7)上記削孔継続の間、常時ウォーターポンプ11で
泥土水aを沈澱池12→ウォーターポンプ11→ケーシ
ング4上部内→ケーシング4内周面と杭2周面残存地盤
1a間のギャップ10→ケーシング4下端の削孔用チッ
プ3と地盤間→ケーシング4外周面と地盤1間のギャッ
プ7→地表→沈澱池12→ウォーターポンプ11の順に
循環送給する、 (8)ケーシング4の下端の削孔用チップ3が杭2の下
端に到達して削孔を完了し、杭1下端底面と地盤1の縁
を切る、(図4) (9)上端ケーシング4の削孔機13を外し、杭2をク
レーン、ワイヤー等5で引上げ、引抜く、この時も各ギ
ャップ7、10内の泥土水aが潤滑作用して地盤1、1
aとの摩擦抵抗なく容易に引抜きができる、即ち、略杭
2の重量を引上げる力で足りる、 (10)長尺の杭2は設定長(例、10m)地上側に引
抜いた時点で一時固定して切断除去し、順次残存杭2を
引抜き切断除去することを繰り返して、杭2全部を引抜
き完了する、(図5) (11)杭2を引抜いた跡孔を貧配合モルタル、砂、土
等で埋め戻し14する、(図6) (12)最後にケーシング4をクレーン、ワイヤー等5
で地上へ引抜き、工事を完了するものである。(図7) (13)なお、ケーシングが接続により長尺になった場
合は杭と同様に設定寸法(例、12m)引上げて取外し
或は切断することを繰り返して回収する。 (14)また、ケーシングの引上げ回収時、ケーシング
を回転(例、逆回転)し乍ら引上げる。この際、杭の跡
孔の埋め戻し14を貧配合モルタルのような流動状物で
行った方が回転引上げの摩擦抵抗が少なく好都合であ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明工法の説明図。
【図2】図2乃至図7は施行順を示す説明図であり、図
2はケーシングを地盤に埋設された既設杭に向け回転推
進下降する図。
【図3】泥土水を循環送給しつつ既設杭の周囲を削孔す
る図。
【図4】ケーシングで既設杭の下端まで削孔完了した
図。
【図5】削孔機をケーシングから取外し、クレーン等で
ケーシング内の既設杭を引抜く図。
【図6】既設杭の引抜き跡孔を貧配合モルタルで埋め戻
した図。
【図7】ケーシングをクレーン等で引抜く図。
【符号の説明】
a 泥土水 1 地盤 1a 既設杭等の周囲(に残った)地盤 2 既設杭等 3 削孔用チップ 4 ケーシング 5 クレーン等 6 孔(ケーシング外径より設定寸法大径) 7 ギャップ 8 内面チップ 9 孔(ケーシング内径より設定寸法小径) 10 ギャップ 11 ウォーターポンプ 12 沈澱池(若しくは沈殿槽) 13 削孔機 14 埋め戻し

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】地盤中に埋設された既設杭等の周囲を、大
    径管の下端円周に削孔用チップを備えたケーシングを回
    転推進してその全長に亙り削孔して、既設杭等と地盤の
    縁を切ったのち、該既設杭等をクレーン等で引抜き、引
    抜き跡を埋め戻し、ケーシングを引抜き回収するように
    した、既設杭等の引抜き工法において、 削孔用チップを、ケーシング下端の該ケーシングの外径
    より設定寸法大径の想定円周線上に備えて、ケーシング
    の外径よりも設定寸法大径の孔を削孔することにより、
    ケーシング外周面と地盤との間に設定寸法のギャップを
    形成するように備える一方、 内面チップを、ケーシング下端部の内面の該ケーシング
    の内径よりも設定寸法小径の想定円周線上に備えて、ケ
    ーシングの内径よりも設定寸法小径の孔を削孔すること
    により、ケーシング内周面と既設杭等若しくはその周囲
    の地盤との間に設定寸法のギャップを形成するように備
    え、 ケーシングの回転推進により既設杭等の周囲の地盤を削
    孔すると同時に、ウォーターポンプで設定比重の泥土水
    をケーシング内に送給し、該泥土水を上記内面チップが
    ケーシング内周面と既設杭等若しくはその周囲の地盤と
    の間に形成したギャップ内に充填すると共に、ケーシン
    グ下端の削孔用チップの下から回り込んで、上記削孔用
    チップがケーシング外周面と地盤との間に形成したギャ
    ップ内に充填しつつ削孔土壌と共に地表へ戻し、再び設
    定比重の泥土水をウォーターポンプでケーシング内へ送
    給することを循環して行うようにし、上記のようにして
    ケーシングにより既設杭等の全長に亙って削孔して、既
    設杭等と地盤の縁を切ったのち、該既設杭等をクレーン
    等で引抜くようにしたことを特徴とする、 泥土水循環式既設杭等引抜き工法。
  2. 【請求項2】ケーシングの回転推進により既設杭等の周
    囲の地盤に削孔するときに、ケーシング下端に備えた削
    孔用チップにより地盤をケーシングの外径よりも設定寸
    法大径に削孔するようにして、ケーシングの外周面と地
    盤との間に設定寸法の泥土水充填用のギャップを形成す
    るようにした、 請求項1の泥土水循環式既設杭等引抜き工法。
  3. 【請求項3】ケーシングの回転推進により既設杭等の周
    囲の地盤に削孔するときに、ケーシング下端の内面に備
    えた内面チップにより既設杭等若しくはその周囲の地盤
    をケーシングの内径よりも設定寸法小径に削孔するよう
    にして、ケーシングの内周面と既設杭等若しくはその周
    囲の地盤との間に設定寸法の泥土水充填用のギャップを
    形成するようにした、 請求項1の泥土水循環式既設杭等引抜き工法。
  4. 【請求項4】ケーシングの削孔用チップでケーシングの
    外周面と地盤との間に形成した設定寸法のギャップ内全
    体に、泥土水の循環送給作用により、削孔中常時、水よ
    り比重の大な泥土水を満たし循環流することによって地
    盤がギャップ内へ崩壊するのを抑止して設定寸法のギャ
    ップを保持すると共にケーシングの外周面と地盤との直
    接接触摩擦を泥土水との接触摩擦に変換し泥土水の潤滑
    作用で回転摩擦抵抗を減少すると共に、内面チップでケ
    ーシングの内周面と既設杭等若しくはその周囲の地盤と
    の間に形成した設定寸法のギャップ内全体に、泥土水の
    循環送給作用により、削孔中常時、水より比重の大な泥
    土水を満たし循環流することによって、既設杭等の周囲
    の地盤がギャップ内へ崩壊するのを抑止して設定寸法の
    ギャップを保持すると共にケーシングの内周面と既設杭
    等若しくはその周囲の地盤との直接接触摩擦を泥土水と
    の接触摩擦に変換し泥土水の潤滑作用で回転摩擦抵抗を
    減少するようにして、 即ち、ケーシングの内外両周面の摩擦抵抗を減少するよ
    うにして、ケーシングによる極めて長尺な削孔及び該削
    孔内からの既設杭等、ケーシングの引抜きを容易に行え
    るようにしたことを特徴とする、 請求項1の泥土水循環式既設杭等引抜き工法。
  5. 【請求項5】設定比重に調整した泥土水をウォーターポ
    ンプで、ケーシング上端からケーシング内→ケーシング
    の内周面と既設杭等若しくはその周囲の地盤との間のギ
    ャップ内→ケーシング下端の削孔用チップと地盤の間→
    ケーシングの外周面と地盤との間のギャップ内→地表→
    沈澱池(槽)等→ウォーターポンプの順に常時循環送給
    するようにしたことを特徴とする、 請求項1の泥土水循環式既設杭等引抜き工法。
  6. 【請求項6】泥土水は、水と掘削土壌から砂、砂利、異
    物等を除去した粒子の小な土を混合したもの、若しくは
    ベントナイト等の粘土その他を混合したものなど、設定
    比重のスラリー状のものであれば任意であり、 該泥土水の循環送給量は、ケーシングで径900mmの
    削孔を行う場合で毎分300〜500リットル位にする
    など、ケーシングの大小、削孔距離、地盤の種類その他
    の工事条件により調整するものである、 請求項1の泥土水循環式既設杭等引抜き工法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6162356B1 (ja) * 2017-02-21 2017-07-12 横浜ライト工業株式会社 杭底堆積土掘削及び孔内攪拌方法及びこれに用いるロータリーテーブル装置

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP6162356B1 (ja) * 2017-02-21 2017-07-12 横浜ライト工業株式会社 杭底堆積土掘削及び孔内攪拌方法及びこれに用いるロータリーテーブル装置

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