JP2001348575A - 木竹炭の製造方法及び製造装置 - Google Patents

木竹炭の製造方法及び製造装置

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JP2001348575A JP2000213522A JP2000213522A JP2001348575A JP 2001348575 A JP2001348575 A JP 2001348575A JP 2000213522 A JP2000213522 A JP 2000213522A JP 2000213522 A JP2000213522 A JP 2000213522A JP 2001348575 A JP2001348575 A JP 2001348575A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 短時間に、表面から芯までが均一に且つ完全
に炭化された木竹炭を製造できる製造方法及び製造装置
を提供する。 【解決手段】 炭原材料の出入れが可能な開閉蓋と内部
に炭原材料を収容する炭化槽を備えその下部に燃焼室を
設けた燃焼窯において、燃焼室と炭化槽の間にセラミッ
クスを用いた熱緩衝層を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、木材、竹材などを
高温加熱して炭化する木竹炭の製造技術に関する。
【従来の技術】
【0002】従来、木竹炭の製造においては、一般に次
のような炭化窯が用いられていた。我が国の農家で旧来
より用いられてきた炭焼き窯は、原料が自生している山
中でその周りの土をドーム状に形成し、その内部に原料
を仕込み、原料に着火した後約3〜4日かけて木竹炭を
製造している。その窯は、炭の焼き上がりと同時に木竹
炭を取り出すために天蓋部を取り壊される。この製法に
よる木竹炭は長時間かけて焼き上げるため品質的には優
れるが設置場所、労働条件などから生産性、経済性の面
で問題があった。一方、工業的に用いられる各種製造方
法や製造装置としては、例えば、「特開平2−2669
01」「特開平5−263087」「特開平8−209
149」などが提案されているが、短時間で良質の製品
を製造するにはほど遠く例えば、「特開平8−2091
49」の製造方法によれば、原材料の初期加熱は「燻煙
期」と呼ばれるもので、原材料の乾燥工程であるこの工
程に40〜50時間をとることが肝要としているなど、
いずれも産業として採用するには問題がある。そこで発
明者は独自に、全体が鉄、ステンレスなどの金属で構成
され、構造は縦型筒状の形態をなし、その上部開口部に
は着脱自在の蓋が設けられ、その胴内部には炭材原材料
を収容する炭化槽が上下スライドできる状態で納めら
れ、その下部に側面から焚き口を設けた燃焼室を備えた
製造装置(特開平10−338882)を開発した。な
お、上記炭化槽は上部が開口した有底円筒状の形態をな
し、底面は目皿状となっている。また、炭化槽と燃焼室
の間には金属製のネットを層状に重ねた熱緩衝層が設け
られている。この熱緩衝層は、燃焼室からの熱流をジグ
ザグに上昇させ熱流の均一分散化をはかっていた。しか
し、前述の金属製のネットによる熱緩衝層により熱流の
均一分散化はなされたが、炎による加熱は近赤外線であ
り赤外線の波長が短いことから、原料の表面炭化はすす
むが内部まで熱が十分伝達されないため、原料の表面と
内部の炭化状態が均一に行えないという問題があった。
その問題が木竹炭の品質を低下させていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】この発明は、これまで
の炭化窯では木竹炭の表面から芯までの炭化が均一に行
えないという問題に着目し、短時間で表面から芯までが
均一に且つ完全に炭化される木竹炭の製造方法及び製造
装置を提供するものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】発明者は鋭意研究の結
果、下記のごとく表面から芯までが均一に且つ完全に炭
化される木竹炭の製造方法及び製造装置を発明した。
【0005】すなわち、本発明の第1発明は、燃焼室と
炭材原料の間にセラミックスを用いた熱緩衝層を設けて
炭材原料を炭化することを特徴とする木竹炭の製造方法
である。
【0006】第2発明は、内部に炭原材料を収容する炭
化槽を備えその下部に燃焼室を設けた燃焼窯において、
燃焼室と炭化槽の間にセラミックスを用いた熱緩衝層を
設けたことを特徴とする木竹炭の製造装置である。
【0007】第3発明は、前記セラミックスが粒状もし
くはロッド状であることを特徴とする特許請求の範囲請
求項1に記載の木竹炭の製造方法及び請求項2に記載の
木竹炭の製造装置である。
【0008】第4発明は、前記熱緩衝層がセラミックス
を焼結した有孔板であることを特徴とする特許請求の範
囲請求項1に記載の木竹炭の製造方法及び請求項2に記
載の木竹炭の製造装置である。
【0009】第5発明は、内部に炭原材料を収容する炭
化槽を備えその下部に燃焼室を備えた燃焼窯において、
燃焼室と炭化槽の間に粒状又はロッド状のセラミックス
を配列した有孔受皿を用いた熱緩衝層を設けたことを特
徴とする木竹炭の製造装置である。
【0010】
【作用】第1発明の木竹炭の製造方法は、燃焼炉と炭材
原料の間にセラミックスを用いた熱緩衝層を設けたとこ
ろに特徴がある。一般にセラミックスは加熱すると遠赤
外線を発生させる性質がある。炎のような光線や高温に
加熱された金属の発する熱線は物体に当たると表面で吸
収され深部まで透過しない。しかし、遠赤外線は、波長
の長い熱線であるため物体の組織を通して深部まで透過
する作用がある。前述の遠赤外線は、光エネルギーの一
種、電磁波である。光または電磁波は、可視光線(40
0〜700nm)より長波長領域を赤外線とよび、4μ
m〜1000μmの電磁波を遠赤外線と呼ばれている。
水や、有機物の多くは一般に3μm以上の波長の遠赤外
線帯域に吸収スペクトルのピークがあると言われてい
る。それは、これら分子を構成している原子間の伸縮運
動や変角運動等の振動運動に固有な振動数が遠赤外線の
振動数(1/波長)に一致し、それによって遠赤外線が
その分子の振動に共鳴して吸収されるからである。この
共鳴吸収によって遠赤外線は水や有機物質に効果的に吸
収され、分子間の振動を増幅させて「発熱」現象を生じ
させるといわれている。従って、木竹炭の原料において
は、遠赤外線の放射を受けた有機組織はその表面、内部
に関わらずその分子組織は励起され振動・発熱に至り、
組織内部に保有した水分を早期に蒸発させることとな
る。発明者は、セラミックスが遠赤外線を発生する性質
に着目し、セラミックスを熱緩衝層に用いることで、木
竹炭が表面から芯まで均一に炭化できることを発見し
た。
【0011】第2〜5発明は、前記セラミックスを用い
た熱緩衝層を設けた木竹炭の製造装置に関する。前記熱
緩衝層に用いられるセラミックスは、陶磁器の原料に用
いられる陶土を粒状又はロッド状に成形して850〜9
00℃で焼成し、いわゆる素焼きの状態に形成してあ
る。セラミックスの原料は、粒状又はロッド状に焼成で
きる粘土であればよく、セラミックスの遠赤外線放射材
料は、例えば、アルミナ、ジルコニア、チタニア、シリ
カ、ジルコン、マグネシア、イットリア、コージライト
などが知られるが、一般に陶土はシリカ、アルミナを主
成分として構成されるため本発明に使用される遠赤外線
放射体としては前記の遠赤外線放射材料のいずれかを含
んでおればよく、その種類や成分には特に限定されな
い。粒状の寸法は、10〜20mm径が望ましい。ま
た、ロッドは例えば10mm径、長さ30mmに成形さ
れたものを用いる。
【0012】第4発明の熱緩衝層は、有孔板状に成形さ
れたセラミックスであり、例えば、陶土を厚さ20m
m、直径が900mmの円盤で10mm径の孔が20m
mピッチで全面に明けて成形して焼結したもので、ま
た、第5発明の熱緩衝層は金属製有孔受皿に粒状または
ロッド状のセラミックスを配列したものであり、燃焼室
からの熱流は、またセラミックスが粒状またはロッド状
の場合はその隙間から木竹炭原材料を収容した炭化槽に
送られる。
【0013】加熱された前記セラミックスは、遠赤外線
を発生して上部に設置された炭化槽の木竹炭原料を芯か
ら加熱する。この遠赤外線加熱により、特に原材料の乾
燥工程に当たる「燻煙期」と称する窯本体内部温度が常
温から180℃の間に、原材料の水分除去が均一且つ速
やかに行われる。
【0014】なお、本発明で製造された木竹炭は均質且
つ完全に炭化している。その証明は次の検査方法で確認
できる。市販のテスターを用いて導通試験を行い木竹炭
の導通状態を検知する。例えば、テスターの抵抗レンジ
を2000キロΩにセットし検体にテスターのリード端
子を約10mm間隔で当て、テスターに表示される数値
を読みとる。上記レンジで数値が読みとり不可のものを
炭化不足と見なす。すなわち、2000キロΩ未満の抵
抗の検体を完全炭化炭と見なしている。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明の実施例について以下図面
を参照して説明する。図1は本発明実施例の木竹炭の製
造装置の断面を示す側面図である。図2はセラミックス
粒を配列した熱緩衝層の一部切断面を示す斜視図であ
る。
【0016】本発明実施例の木竹炭の製造装置は、全体
が縦型の円筒状に形成され、窯本体1は、材料がステン
レススチール鋼材(SUS−304)板厚5mmを用い
て直径110cm、高さ140cmの円筒状に成形さ
れ、その下部に、側面1カ所の焚口11を設けその反対
側に灰出口12を設けた燃焼室13を備え、燃焼室13
の外壁すなわち下部の内壁及び床面には厚さ10cm高
さ30cmの耐火煉瓦14が張り巡らしてある。また、
上部開口部には後述する蓋体を受ける溝縁15が周縁に
設けられ、側面上部には左右2カ所の煙道16が設けら
れ、また空気取り込み口17が前記燃焼室下部側面と窯
本体1上側部に設けられ、窯本体1側面に1カ所温度セ
ンサー差込口18が設けられている。なお、窯本体外側
部は厚さ30mmのグラスウール19で包囲してある。
【0017】前記窯本体1内部には、前記窯本体1と同
じ材料を用いて成形された直径100cm、高さ80c
mの有底円筒状で、底面は径10mmの孔21が20m
m間隔で全面に配列された炭化槽2が納められている。
炭化槽2の上縁部には円周に4カ所の吊手22が設けら
れ、クレーン等の機材を用いて前記窯本体1の開口部よ
り挿入される。
【0018】前記炭化槽2とその下部に位置する燃焼室
13との間には、前記窯本体1同じ材料を用いて成形さ
れた直径84cmで縁の高さが5cmの盆状で底面は径
10mmの孔311が20mm間隔で全面に配列された
受皿31で、その底面に、後述するセラミックス粒を配
列した熱緩衝層3が着脱自在に設置されている。
【0019】前記熱緩衝層3には、陶磁器の信楽焼に使
用される陶土(表1)を直径10〜15mmの球状に成
形し850〜900℃、60分焼成して成形された素焼
のセラミックス粒32が3〜4層前記受皿31に配列さ
れている。
【0020】前記熱緩衝層3に用いられるセラミックス
の原材料を表1に示す。 (表1) 原料名 信楽長野長石(分類名:アプライト) 鉱山名 信楽長野鉱山(滋賀県甲賀郡信楽町長野) 主成分 石英、カリ長石、斜長石
【0021】前述のごとく形成されたセラミックスは5
00〜800℃の加熱において、分光放射率(ε)が波
長2.5μm〜5μmの波長に対して黒体の76%以上
であり、5μm以上の波長では83%を越えている。
【0022】前記窯本体1の開口部に被せられる窯蓋4
は、前記窯本体1と同じ材料を用いて成形された直径1
20cmで周縁に高さが20cmの立ち上がりとその周
縁にリング41を水平に設けてあり、上面は周縁から中
央にかけて10cmの高さに盛り上げた円錐状に形成さ
れ、その頂部に煙道42と、上面に1カ所温度センサー
差込口43と別の位置に吊手44を設け、外面は厚さ3
0mmのグラスウール45で包囲してある。なお、窯蓋
4は、前記リング41が窯本体1の溝縁15に当接し、
窯本体1の上部周縁の溝151に溜められた砂の中に縁
を約20mm程度潜らせて、いわゆるサンドシールされ
た状態で窯本体1の開口部に設置される。
【0023】本実施例の使用について、竹炭の製造例を
挙げて以下本発明の使用方法を説明する。まず、竹炭の
原材料として、伐採後約半年以上屋外で自然乾燥した3
年生以上の孟宗竹(太さが8〜10cm径)を、長さ約
1mに切断し、竹の太さに応じ縦に2または4分割し、
節抜きしたものを用意する。前記炭原材料は、前記炭化
槽2に縦積みにできるだけ密に充填する。1回の仕込量
は炭化槽2の内容量約1立方メートルに対し400〜4
50kgである。なお、上記炭化槽2は窯本体1の内側
に図1の位置に設置される。
【0024】次いで燃焼方法について以下説明する。窯
本体の煙道に取り付けた4カ所の空気調整用シャッター
161を全開にし、かつ窯本体1に設置した4カ所の空
気取り込み口17に設けた空気調整バルブ(図示せず)
を全開にした状態で、焚口11から雑竹を着火源として
約2時間燃焼し、竹炭原材料に着火する。着火検知は、
窯蓋に取り付けた温度センサー差込口43に挿入した温
度センサー(図示せず)で行われ、センサー表示温度で
約100℃が着火の目安ある。この段階で竹炭原材料自
体が熱源となり燃焼を開始し、煙突からの排煙が激しく
なり、また煙道下部に取り付けた竹酢液取り出し口(図
示せず)より竹酢液が抽出を始める。この時点で焚口1
1を閉じる。竹炭原材料着火後、焚き口11を閉じた段
階から赤熱された熱緩衝層3のセラミックス粒33から
発生する遠赤外線により炭化槽に収容された竹炭原材料
の炭化が下部より上部へと進行する。前記着火から約1
0時間経過した頃より排煙量が減少する。この段階で窯
本体下部に設置した4カ所の前記空気調整バルブを閉
じ、窯本体1上部に設置した4カ所の空気取り入れ口1
7に設置した前記空気調整バルブを開き、炭材の完全炭
化をはかるいわゆる「精錬期」に入る。この操作で排煙
量はしばらく増加し、窯本体内部温度が上昇する。この
時の温度センサー差込口18から挿入した温度センサー
(図示せず)の表示温度は750〜800℃となりこの
表示温度が炭化終了の目安となる。この段階で排煙はか
すかな紫色を呈し、炭化が完了したことが確認される。
この時点で窯本体の煙道シャッター161及び全ての空
気調整バルブを閉じる。炭化終了から自然放冷に入り、
窯本体内部は約13〜15時間で常温となる。この時点
でクレーン等で窯蓋4を開け、炭化槽2を外に取り出し
木竹炭製品を取り出す。製品の収量は約半年自然乾燥し
た原材料の場合、仕込重量に対して15〜20%であ
る。
【0025】上述のごとく製造された竹炭と、同じ原材
料を用いて従来の木竹炭窯で製造された竹炭を検査する
と、次の結果が得られた。
【0026】本発明実施例の製造装置により3回に分け
て製造された竹炭(合計約81kg)の導通試験結果を
表2に示す。 (表2) 電気抵抗値 発生頻度(%) 性状 2000キロΩ以上 0 − 2000〜1000キロΩ 3 やや硬質・一部膨れ 1000〜100キロΩ 4 やや硬質・膨れ無し 100〜1キロΩ 6 硬質・膨れ無し 1000〜500Ω 16 高硬質・膨れ無し 500〜100Ω 43 高硬質・膨れ無し 100Ω以下 32 高硬質・膨れ無し
【0027】本発明の製造装置の熱緩衝層3のセラミッ
クス粒を取り除き、ステンレススチール鋼材を用いた穴
明き目皿32のみとし、その他は前述と同じ条件で3回
に分け製造した場合の竹炭(合計約78kg)比較例の
導通試験結果を表3に示す。 (表3) 電気抵抗値 発生頻度(%) 性状 2000キロΩ以上 0 − 2000〜1000キロΩ 7 軟質・膨れあり 1000〜100キロΩ 6 軟質・膨れあり 100〜1キロΩ 16 やや硬質・膨れあり 1000〜500Ω 24 やや硬質・一部膨れ 500〜100Ω 38 硬質・膨れ無し 100Ω以下 9 高硬質・膨れ無し
【0028】前述の製品性状で「膨れ」とは、竹炭の主
に表皮側に生じた膨れのことであり、その性状は、5〜
10mm径、高さ1〜3mm程度の丘状の盛り上がりで
内部に空洞を形成している。この「膨れ」は加熱時原材
料内部に含有する水蒸気が内部に閉じこめられて表皮を
押し上げた状態で表皮が炭化したものである。このこと
は、原材料内部の水分が十分蒸発しないいまま赤外線放
射により表皮のみ加熱が進み炭化したものであり、原材
料の表面と内部の温度差が大きいため生じたものと推測
される。
【0029】上記検査結果から、本発明の製造装置で製
造された竹炭すなわち熱緩衝層にセラミックスを用いた
竹炭の場合は、熱緩衝層にステンレス鋼材のネットを使
用した従来製法による竹炭と比較すると、一見してその
性状すなわち「膨れ」の有無に表れ、また数値的には導
通試験で明らかである。
【0030】本発明製造方法及び製造装置で製造された
竹炭は、その表面から芯まで均質な焼き上がり状態を示
していることが確認できる。このことは前述のした如
く、「燻煙期」と呼ばれる焚き始めから原材料への着火
時そして精錬期において、加熱されたセラミックスから
放射される遠赤外線により原材料の乾燥及び炭化が均一
且つ速やかに行えたことを意味する。
【発明の効果】
【0031】本発明の木竹炭の製造方法によれば、燃焼
室と炭原材料の間にセラミックスを用いた熱緩衝層を設
けて炭原材料を炭化することで、遠赤外線の放射で炭原
材料の深部まで加熱が促進される作用により短時間に木
竹炭の均質且つ完全な炭化状態が得られる。また、本発
明によれば、セラミックスを用いた熱緩衝層を設けたこ
とにより構造及び焼成条件は同じ工程で格段に品質の高
い木竹炭が短時間に製造できる製造装置を提供すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は本発明実施例の断面を示す側面図であ
る。
【図2】 図2はセラミックス粒を配列した熱緩衝層の
一部切断面を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 窯本体 11 焚口 12 灰出口 13 燃焼室 131 灰分離板 14 耐熱煉瓦 15 溝縁 151 溝 16 煙道 161 排煙シャッター 17 空気取り入れ口 18 温度センサー差込口 19 グラスウール 101 本体補強材 2 炭化窯 21 底板 211 底板補強材 22 吊手 3 熱緩衝層 31 受皿 311 孔 32 セラミックス 4 窯蓋 41 リング 42 煙道 43 温度センサー差込口 44 吊手 45 グラスウール

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 燃焼室と炭原材料の間にセラミックスを
    用いた熱緩衝層を設けて炭原材料を炭化することを特徴
    とする木竹炭の製造方法。
  2. 【請求項2】 上部が開口する筒状の窯本体とその窯本
    体開口部に着脱できる窯蓋と、窯本体内部に炭原材料を
    収容する炭化槽を備えその下部に燃焼室を設けた燃焼窯
    において、燃焼室と炭化槽の間にセラミックスを用いた
    熱緩衝層を設けたことを特徴とする木竹炭の製造装置。
  3. 【請求項3】 前記セラミックスが粒状もしくはロッド
    状であることを特徴とする特許請求の範囲請求項1に記
    載の木竹炭の製造方法及び請求項2に記載の木竹炭の製
    造装置。
  4. 【請求項4】 前記熱緩衝層がセラミックスを焼結した
    有孔板であることを特徴とする特許請求の範囲請求項1
    に記載の木竹炭の製造方法及び請求項2に記載の木竹炭
    の製造装置。
  5. 【請求項5】 上部が開口する筒状の窯本体とその窯本
    体開口部に着脱できる窯蓋と、窯本体内部に炭原材料を
    収容する炭化槽を備えその下部に燃焼室を設けた燃焼窯
    において、燃焼室と炭化槽の間に粒状又はロッド状のセ
    ラミックスを配列した有孔受皿を用いた熱緩衝層を設け
    たことを特徴とする木竹炭の製造装置。
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