JP2001347233A - 記録カード洗浄装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 カード洗浄装置の拭き取り面積を増大する共
に装置全体を省スペース化する。 【解決手段】 記録カードＷを装着するカード装着孔３
２が貫通され、カード装着孔３２の周囲部が記録カード
Ｗより薄く設けられ、記録カードＷを搬送するカード搬
送部３と、２枚の板状体４１，４２が積層され、板状体
４１，４２間にカード搬送部３が挿入され、板状体４
１，４２の対向する夫々の面が汚れ落とし部４８を形成
してカード搬送部３に接する汚れ落とし盤４と、２枚の
板状体５１，５２が積層され、板状体５１，５２間にカ
ード搬送部３が挿入され、板状体５１，５２の対向する
夫々の面が拭き取り部５７を形成してカード搬送部３に
接する拭き取り盤５とからなり、カード搬送部３は、カ
ード装着孔３２に装着された記録カードＷを汚れ落とし
部４及び拭き取り部５へ通過させる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】 この発明は、磁気カード、
ＩＣカード等の記録カードの洗浄装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】 磁気カードは、使用後に、記憶されて
いる記憶内容を消去することで繰り返し使用可能であ
る。しかしながら、取扱いによっては、繰り返し利用す
るうちにカードの表裏面に汚れが生じる。更には、磁気
カードとの読み取り／書き込みの速度が遅くなる、或
は、読み取り／書き込みにエラーが生じる等悪影響を及
ぼす原因となる。そこで、再利用する場合には、簡単な
消毒を兼ね、薬用アルコールを僅かに浸した布等で磁気
カードの表裏を拭き汚れを落としていた。

【０００３】しかしながら、この方法では、磁気カード
を１枚１枚手作業によって拭かなければならないので、
人手と作業時間を要してしまった。そこで、従来、磁気
カード等記録カードを自動的に洗浄する磁気カードの洗
浄装置があった。例えば、『磁気カード洗浄装置』（特
許第２６３１９７０号）である。

【０００４】以下、『磁気カード洗浄装置』（特許第２
６３１９７０号）を従来例として説明する。『磁気カー
ド洗浄装置』は、「磁気カードのカード搬入部とカード
排出部とを備え、該カード搬入部からカード排出部に至
る間に回転駆動ローラ及びガイドローラ群よりなるカー
ド搬送路を設けると共に、該カード搬送路に走行させる
磁気カードの表裏面に弾性的に接触する清掃当片を対設
した清掃部と、該清掃当片に洗浄液を供給する給液部
と、磁気カードの表裏面に弾性的に接触する液拭取片で
磁気カードの表裏面に付着した洗浄液を吸着する払拭部
とを配備し、さらに該払拭部と前記カード排出部との間
にヒータ部を有するカード印字消去部を備えたことを特
徴とする磁気カード洗浄装置」であり、カード搬送路を
搬送される磁気カードが、搬送路中に設けた清掃当片で
表裏面を洗浄液によって洗浄され、次いで、払拭部に設
けた液拭取片で洗浄液を払拭するものである。そして、
従来例によれば、図１３に表すように、清掃当片１５１
及び液拭取片１７１は回転駆動ローラ１０３及びガイド
ローラ１０４群によって形成される搬送路中に固定設置
され、通過する際に弾性的に接触されるので、清掃当片
１５１、液拭取片１７１の表面積が有効な清掃或は払拭
面積となり拭き取るものである。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】 しかしながら、従来
の装置によれば、磁気カードを搬送する搬送路を回転駆
動ローラ１０３及びガイドローラ１０４群によって形成
したので、搬送路が直線的に形成され、しかも、その搬
送路上に清掃当片１５１及び液拭取片１７１を設けるの
で、装置の全長が長くなるという問題点を有した。又、
搬送される磁気カードの表裏面を清掃及び払拭する清掃
当片１５１及び液拭取片１７１の面積が狭いと装置は小
さくできるが、一方で清掃及び払拭が十分に行われず、
洗浄後にも読取書込エラーが生じてしまうという問題点
を有した。これを解消するためには、搬送される磁気カ
ードの表裏面を十分に清掃及び払拭するだけの広い面積
からなる清掃当片１５１及び液拭取片１７１を形成しな
ければならないので、やはり、装置全体が大きくなって
しまうという問題点を有した。

【０００６】この発明は、上記問題点に鑑み、清掃領域
及び払拭領域を広くして清掃及び払拭を十分に行うこ
と、及び、装置全体を小型化した洗浄装置を提供するこ
とを課題とする。

【０００７】

【課題を解決するための手段】 そこで、この発明は、

【０００８】記録カードを装着可能にカード装着孔が貫
通され、カード装着孔周囲部が記録カードより薄く設け
られ、カード装着孔に装着された記録カードを搬送する
カード搬送部と、２枚の板状体が積層され、２枚の板状
体間にカード搬送部が挿入されて設けられ、板状体の対
向する夫々の面が汚れ落とし部を形成してカード搬送部
に接する汚れ落とし盤と、２枚の板状体が積層され、２
枚の板状体間にカード搬送部が挿入されて設けられ、板
状体の対向する夫々の面が拭き取り部を形成してカード
搬送部に接する拭き取り盤とからなり、カード搬送部
は、カード装着孔に装着された記録カードを汚れ落とし
部及び拭き取り部へ通過させることを特徴とする記録カ
ード洗浄装置、

【０００９】及び、

【００１０】記録カードより薄い板状体からなり、記録
カードを装着可能に貫通されるカード装着孔が設けら
れ、盤面と直交する軸を中心に回転されるカード搬送部
と、２枚の板状体が積層され、２枚の板状体間にカード
搬送部の一部が挿入されて設けられ、板状体の対向する
夫々の面が汚れ落とし部を形成してカード搬送部に弾性
的に接触する汚れ落とし盤と、２枚の板状体が積層さ
れ、２枚の板状体間にカード搬送部の一部が挿入されて
設けられ、板状体の対向する夫々の面が拭き取り部を形
成してカード搬送部に弾性的に接触する拭き取り盤と、
カード搬送部の汚れ落とし盤及び拭き取り盤に挿入され
ていない部位の一方面に対向して設けられ、回転され拭
き取り盤側に位置したカード搬送部のカード装着孔と対
向する位置に記録カードが通過可能なカード排出孔を穿
設されるステージ板とからなることを特徴とする記録カ
ード洗浄装置、

【００１１】及び、

【００１２】記録カードより薄い板状体からなり、記録
カード形状に貫通されるカード装着孔が設けられ、盤面
と直交する軸を中心に回転されるカード搬送部と、２枚
の板状体が積層され、２枚の板状体間にカード搬送部の
一部が挿入されて設けられ、盤面と直交する軸を中心に
回転可能であり、板状体の対向する面が夫々汚れ落とし
部を形成してカード搬送部に弾性的に接触する汚れ落と
し盤と、２枚の板状体が積層され、２枚の板状体間にカ
ード搬送部の一部が挿入されて設けられ、盤面と直交す
る軸を中心に回転可能であり、板状体の対向する面が夫
々拭き取り部を形成してカード搬送部に弾性的に接触す
る拭き取り盤と、汚れ落とし盤側に位置したカード装着
孔と対向するようカード搬送部の上方に設けられ、内部
に記録カードを積層収容可能であり、カード搬送部側端
は開口されてカード供給口を形成し、他端側には収容さ
れる記録カードをカード供給口側へ付勢する付勢手段を
設け、収容される記録カードをカード搬送部のカード装
着孔へ供給するカードホッパーと、カード搬送部の汚れ
落とし盤及び拭き取り盤に挿入されていない部位の下面
と対向して設けられ、回転され拭き取り盤側に位置した
カード搬送部のカード装着孔と対向する位置に記録カー
ドが通過可能なカード排出孔を穿設されるステージ板
と、カード排出孔のカード搬送部とは反対側に設けら
れ、カード排出孔から排出される記録カードを収納する
カードスタッカと、カード搬送部のステージ板とは反対
側で、ステージ板のカード排出孔と対向する位置に設け
られ、カード装着孔に到着された記録カードをカードス
タッカ側へ押圧可能であり、カード装着孔から記録カー
ドを脱落させるカード離脱部とからなることを特徴とす
る記録カード洗浄装置、

【００１３】を提供する。そして、この発明の作用は以
下の通りである。

【００１４】即ち、カード搬送部にカード供給口が開口
するカードホッパーの内部に、洗浄対象である複数の記
録カードが積層収納される。カード搬送部では、供給口
から供給される記録カードがカード装着孔に装着され
る。そして、カード搬送装置は記録カードを汚れ落とし
盤側へ搬送し、やがて汚れ落とし盤へ搬送側先端から挿
入される。カード搬送部が回転される形態では、カード
搬送部が回転されカード搬送部のカード装着孔が、カー
ドホッパーの供給口に位置すると、カードホッパーから
カード搬送部のカード装着孔へ記録カードが供給されて
記録カードがカード装着孔に装着される。この時、記録
カードは、カード搬送部に対向設置されるステージ板に
よって一方面を支持される。装着された記録カードは、
カード搬送部の回転に伴いカード装着孔と共に回転方向
へ移動される。そして、やがて記録カードの先端が、汚
れ落とし盤の２枚の板状体間へ、カード搬送部と共に挿
入される。

【００１５】汚れ落とし盤は、積層状態の２枚の板状体
がカード搬送部に弾性的に接触するよう汚れ落とし部を
形成するので、記録カードが挿入されると記録カードの
表裏面にも汚れ落とし部が弾性的に接触する。そして、
弾性的に接触した状態で記録カードはカード搬送部によ
って回転され、やがて汚れ落とし盤から送出される。こ
の時、汚れ落とし盤が回転することによって新たな汚れ
落とし部が次々と記録カードに弾性的に接触するので、
記録カードの表裏面を拭き取る汚れ落とし部の面積が増
大する。

【００１６】次いで、記録カードはカード搬送部の回転
と共に汚れ落とし盤から送出されて拭き取り盤に挿入さ
れる。拭き取り盤は、積層状態の２枚の板状体がカード
搬送部に弾性的に接触するように拭き取り部を形成する
ので、記録カードが挿入されると記録カードの表裏面に
も拭き取り部が弾性的に接触する。そして、弾性的に接
触した状態で記録カードはカード搬送部によって回転さ
れ、やがて拭き取り部から送出される。この時、拭き取
り盤が回転することによって新たな拭き取り部が次々と
記録カードに弾性的に接触するので、記録カードの表裏
面を拭き取る拭き取り部の面積が増大する。拭き取り盤
から送出された記録カードは、カード搬送部によって回
転方向へ移動され、やがてカード排出孔に位置されるこ
ととなる。その間記録カードは、ステージ板によって一
方面をガイドされるので、カード装着孔から離脱される
ことはない。そして、拭き取り盤から送出された記録カ
ードの表裏面は、汚れ落とし部及び拭き取り部によって
清掃されている。

【００１７】次いで、拭き取り盤から送出された記録カ
ードは、カード搬送部の回転が進むにつれ、ステージ板
に穿設されたカード排出孔に到達する。更に、カード搬
送部の回転が進むと、記録カードはカード排出孔と対向
するよう設置されたカード離脱部によってカードスタッ
カ側へ押圧されながら移動される。そして、記録カード
がカード排出孔と一致する位置まで移動されたときに
は、記録カードはカード搬送部のカード装着孔から離脱
され、カード排出孔からカードスタッカ内へ移動され
る。

【００１８】

【発明の実施の形態】 以下に、この発明の実施の形態
を図面に基づき説明する。図１はこの発明の実施の形態
の平面視説明断面図であり、図２は同正面視説明断面図
であり、図３は同正面方向から一部を拡大して表した説
明断面図であり、図４は第１の実施の形態のカード回転
板を表す説明図であり（ａ）は平面説明図、（ｂ）は正
面説明図であり、図５は同汚れ落とし盤の説明図であ
り、図６は同拭き取り盤の説明図であり、図７は同取付
状態の説明図であり、図８乃至図１１は同作動状態を表
す説明図であり、図１２は第２の実施の形態を表す説明
図である。

【００１９】Ｗは、洗浄対象である記録カードである。
記録カードＷは、この実施の形態では、裏面に磁気記録
可能な記録部を形成される矩形の薄い磁気カードであ
り、パチンコ遊技場等で使用される再利用可能なリサイ
クルカードからなる。勿論、記録カードＷは、再利用可
能なリサイクルカードに限定されるものではなく、テレ
フォンカード等他の記録カードＷでもよい。

【００２０】１は、この発明の実施の形態である記録カ
ード洗浄装置である。記録カード洗浄装置１は、図１乃
至図３に表すように、夫々筐体２によって外形状を形成
し、カード搬送部であるカード回転盤３、汚れ落とし盤
４、拭き取り盤５が夫々筐体２内部に収容されてなる。
カード回転盤３、汚れ落とし盤４、及び、拭き取り盤５
は、後述するように水平方向へ回転可能な板状体によっ
て形成され、各板状体の回転軸は夫々平行に、且つ、相
互に三角形の頂点と位置するように配置されてなる。カ
ード回転盤３は、図４に表すように、水平に位置させる
洗浄対象である記録カードＷより僅かに薄い円盤状から
なり、その中心に回転軸３１を設けて回転可能である。
この実施の形態では、カード回転盤３の回転方向は、図
１において反時計回りに回転する。カード回転盤３に
は、記録カードＷと同形状なカード装着孔３２が穿設さ
れる。この実施の形態では、カード装着孔３２は、略９
０度毎に４箇所に穿設される。カード装着孔３２は、カ
ード回転盤３の回転方向が記録カードＷの長手方向とな
るように、且つ、カード装着孔３２の回転方向側先端が
後端側よりカード回転盤３上の外側となるようにやや斜
に穿設される。回転軸３２の下端にはプーリ３３が設け
られ、ベルトＶを介して汚れ落とし盤４及び拭き取り盤
５と接続されて汚れ落とし盤４から回転駆動力が伝達さ
れてカード回転盤３が回転される。この実施の形態で
は、カード装着孔３２は記録カードＷ形状に穿設した
が、記録カードＷを装着可能であれば、楕円形状等他の
形状からなってもよく、記録カードＷを装着して搬送可
能な形状であればよい。

【００２１】汚れ落とし盤４は、図５に表すように、同
大な円形板状体である下板４１及び上板４２とからな
る。下板４１はその中心に回転軸４３を貫通固定されて
回転可能である。下板４１の下方には、モータプーリ４
４が回転軸４３に固定される。モータプーリ４４は、筐
体２に固定される駆動モータＭとベルトＶによって接続
され、駆動モータＭの駆動力が伝達されて回転され、汚
れ落とし盤４が回転される。更に回転軸４３の下端に
は、カード回転盤３のプーリ３３へベルトＶを掛け渡す
ための駆動プーリ４５が設けられ、駆動モータＭの駆動
力がカード回転盤３へも伝達される。上板４２は、中央
に回転軸４３を挿通可能な孔４６が穿設され、下板４１
に上面に上板４２の下面が当接するよう孔４６に回転軸
４３を挿通して下板４１及び上板４２を積層する。そし
て、汚れ落とし盤４には、図１に表すように、カード回
転盤３に穿設されたカード装着孔３２全体が下板４１及
び上板４２間に完全に入るようにカード回転盤３の一部
が積層された下板４１及び上板４２間に挿入される。更
に、下板４１の上面には記録カードＷの裏面に当接して
記録カードＷ裏面に付着した汚れを拭き落とす不織布４
７が貼付される。同様に、上板４２下面にも記録カード
Ｗの表面に当接して記録カードＷ裏面に付着した汚れを
拭き落とす不織布４７が貼付される。このように下板４
１及び上板４２に貼付された不織布４７によって、汚れ
落とし部４８を形成する。そして、上板４２は、適宜な
重量を有し、積層状態の下板４１と上板４２とでカード
回転盤３を弾性的に、即ち、押圧力を以て挟み、カード
回転盤３及び汚れ落とし盤４が相互に逆方向に回転する
ことで、記録カードＷが汚れ落とし盤４を通過する際に
記録カードＷの表裏面に付着した汚れが汚れ落とし部４
８によって拭き落とされることとなる。

【００２２】この実施の形態では、汚れ落とし部４８に
は、作業者によって適量の消毒用アルコールを染み込ま
せて使用するが、所定時間或は所定枚数の記録カードＷ
を洗浄毎に自動的に消毒用アルコールを滴下するよう
な、滴下装置を別途取付けて用いてもよい。更に、下板
４１と上板４２とによるカード回転盤３を挟み付ける力
は、上板４２の自重により発生するよう形成したが、上
板４２の上面にスプリングを取り付けてスプリングの付
勢力によって上板４２を下板４１側へ押し付ける、或
は、上板４２及び下板４１の撓るばね力を用いる等他の
方法によってもよい。

【００２３】拭き取り盤５は、図６に表すように、汚れ
落とし盤４同様に同大な円形板状体である下板５１及び
上板５２とからなる。下板５１はその中心に回転軸５３
を貫通固定されて回転可能である。回転軸５３の下端に
は、カード回転盤３のプーリ３３及び汚れ落とし盤４の
駆動プーリ４５へベルトＶを掛け渡すための駆動プーリ
５４が設けられ、駆動モータＭの駆動力が伝達される。
上板５２は、中央に回転軸５３を挿通可能な孔５５が穿
設され、下板５１に上面に上板５２の下面が当接するよ
う孔５５に回転軸５３を挿通して下板５１及び上板５２
を積層する。下板５１及び上板５２の対向面には、汚れ
落とし部４７によって落とされた汚れ及び汚れ落とし部
４７に染み込ませてあった消毒用アルコールを拭き取る
ための拭き取り不織布５６が交換可能に取付けられ、拭
き取り部５７を形成する。

【００２４】カード回転盤３、汚れ落とし盤４、及び、
拭き取り盤５へは、図１に表すように、補助プーリＭ１
を介してベルトＶが掛け渡されるが、カード回転盤３へ
はベルトＶの外面が当接して駆動力を伝達されるので、
図１において、カード回転盤３が反時計回りに、汚れ落
とし盤４及び拭き取り盤５が時計回りに回転される。
又、カード回転盤３に設けるプーリ３３の径は、汚れ落
とし盤４に設ける駆動プーリ４５、及び、拭き取り盤５
に設ける駆動プーリ５４の２倍程度なので、汚れ落とし
盤４、及び、拭き取り盤５はカード回転盤３の約２倍の
速度で回転する。このように、カード回転盤３の回転よ
り汚れ落とし盤４及び拭き取り盤５の回転を速くするこ
とで、カード回転盤３が回転して移動される記録カード
Ｗの表裏面と接触する汚れ落とし部４８及び拭き取り部
４７の面積が増大すると共に、更に、記録カードＷが移
動されて汚れ落とし盤４の下板４１及び上板４２間に挿
入される際には、汚れ落とし盤４が記録カードＷの進行
方向と同方向に、且つ、記録カードＷ移動速度より高速
で回転するので、汚れ落とし部４８を形成する不織布４
７がカード回転盤３の上下面より外方へ突出している記
録カードＷに引っ掛かる等の不具合が生じ難い。

【００２５】６は、カードホッパーである。カードホッ
パー６は、カード回転盤３が汚れ落とし盤４に挟み込ま
れる直前の位置、即ち、汚れ落とし盤４の拭き取り盤５
とは反対側に隣接するカード回転盤３上に設置される。
カードホッパー６は、記録カードＷを複数枚積層して収
納可能な箱状からなり、下端に最下部の記録カードＷを
供給可能な供給口６１が開口される。又、積層収容した
記録カードＷ上部には、ウェイト６２が載置されて、最
下部の記録カードＷを常に下方へ押圧する付勢手段を形
成する。このようにカードホッパー６を設置すること
で、回転して次々に供給口６１下方に位置されるカード
回転板３のカード装着孔３２に順次記録カードＷを装着
可能である。７は、ステージ板である。ステージ板７
は、先端が汚れ落とし盤４及び拭き取り盤５の外周に沿
って形成される尖端を有する板状体からなり、カード回
転盤３の下面に、汚れ落とし盤４及び拭き取り盤５の外
周に沿った部分から汚れ落とし盤４及び拭き取り盤５に
挟持されていないカード回転盤３をカード回転盤３の下
面でガイドするように設置される。そして、ステージ板
７は、カード回転盤３との間隙が記録カードＷの厚さよ
り小さなごく僅かな隙間となるように設置される。従っ
て、カードホッパー６から供給される記録カードＷがカ
ード装着孔３２に装着されても、カード装着孔３２から
下方へ離脱することなく、カード回転盤３が回転するの
に従って、記録カードＷもカード装着孔３２の端部に押
圧される形で移動されることとなる。ステージ板７の拭
き取り盤５に隣接する位置には、同位置に回転移動した
カード装着孔３２と同形状か稍大きくカード排出孔７１
が穿設される。更に、カード排出孔７１の下部には、カ
ード排出孔７１に続けてカードスタッカ７２が取付けら
れる。カードスタッカ７２は、カード排出孔７１から排
出される記録カードＷを順次スタック可能な箱状からな
る。従って、カード排出孔７１から排出されたカードは
順次カードスタッカ７２に積層収容される。

【００２６】８は、カード離脱部である。カード離脱部
８は、カード回転盤３上面で且つステージ板７のカード
排出孔７１上部に設置される。カード離脱部８は、中央
にＯリングが取付けられたリングピンからなり、カード
回転盤３の回転に従ってカード回転盤３の上面に沿って
回転可能に取付けられ、カード離脱部８位置にカード装
着孔３２が位置したときには、カード回転盤３上面より
稍下方へ、即ち、カード装着孔３２内に進入可能に常時
付勢力を以て設置される。従って、カード装着孔３２に
装着された状態の記録カードＷが回転が進むにつれてカ
ード排出孔７１に位置され、カード離脱部８に当接する
と、記録カードＷを下方へ押圧させてカードスタッカ７
２内に脱落させることが可能である。このように、カー
ド離脱部８を設けるのは、カード装着孔３２に装着され
た記録カードＷが静電気等によってカード装着孔３２の
周囲部と弱い力によって結びつき、カード排出孔７１位
置でカードスタッカ７２に脱落しない場合が生ずること
を防ぐものである。

【００２７】以下に、上述のように構成する実施の形態
の作用を図８乃至図１１に基づき説明する。尚、説明を
容易にするために、図８乃至図１１においてはカード回
転盤３に穿設されたカード装着孔３２を一孔だけ表示し
て説明する。カードホッパー６内では、ウェイト６２に
よって下方へ押圧されているので、カードホッパー６の
供給口６１から、カードホッパー６内に積層された記録
カードＷのうち最下部の記録カードＷが供給可能な状態
となっている。尚、汚れ落とし盤４の汚れ落とし部４８
には、予め洗浄液を染み込ませてある。この状態で、カ
ード回転盤３が回転してカード装着孔３２がカードホッ
パー６の供給口６１下部に位置したときに、カードホッ
パー６内の最下部の記録カードＷがカード回転盤３の下
面に位置するステージ板７表面に支持されてカード装着
孔３２内に進入して装着される。カード回転盤３は、記
録カードＷをカード装着孔３２に装着したまま、図１上
で反時計回りに移動し、記録カードＷの進行方向尖端が
汚れ落とし部４７を形成する下板４１の不織布４６と上
板４２の不織布４６との間に進入する。更にカード回転
盤３が回転すると、記録カードＷは汚れ落とし部４７を
通過する。記録カードＷは、汚れ落とし部４７へ進入し
てから通過するまでの間に、下板４１の不織布４６に載
置された状態で上板４２の不織布４６が上板４２の自重
で記録カードＷを押圧し且つ回転するので、汚れ落とし
部４８によっての表面に付着した汚れ等が取り除かれ
る。

【００２８】更に、カード回転盤３の回転が進むと、や
がて記録カードＷの尖端が汚れ落とし盤４から抜け出て
拭き取り盤５の下板５１と上板５２との間に進入する。
そして、更に記録カードＷが移動されると、汚れ落とし
盤４の時と同様に、記録カードＷが下板５１に載置され
た状態で上板５２の自重によって下板５１の拭き取り不
織布５６と上板５２の拭き取り不織布５６とで形成する
拭き取り部５７によって記録カードＷの表裏面が押圧さ
れ、且つ、拭き取り部５７が回転することで記録カード
Ｗ表裏面に残った汚れ及び汚れ落とし部４８で付着した
洗浄液が拭き取られる。更にカード回転盤３の回転が進
むと、やがて記録カードＷは拭き取り盤５を通過して拭
き取り盤５から離脱し、記録カードＷはステージ板７上
面にガイドされながら移動を続け、カード排出孔７１へ
到達する。すると、カード排出孔７１上方に設置される
カード離脱部８が下方へ付勢されているので、記録カー
ドＷがカード離脱部８に到達すると記録カードＷの上面
がカード離脱部８によって押圧されて下方へ移動され、
カード装着孔３２辺部と記録カードＷの辺部とが引き離
されて記録カードＷはステージ板７に穿設されたカード
排出孔７１から下方へ落下する。

【００２９】カード排出孔７１から落下した記録カード
Ｗは、カード排出孔７１下部に設置されているカードス
タッカ７２内に落下して積層収容される。カード回転盤
３は更に回転を続け、やがてカード装着孔３２がカード
ホッパー６の供給口６１下部に位置すると、再びカード
ホッパー６内から次の記録カードＷが供給され、供給さ
れた記録カードＷの洗浄が上述と同様に繰り返される。
このように、カード回転板３に穿設されるカード装着孔
３２には順次記録カードＷが装着され、夫々が上述同様
に洗浄される。尚、第１の実施の形態では、カード回転
盤３、汚れ落とし盤４、拭き取り盤５を１つの駆動モー
タＭによって駆動するよう構成したが、夫々の回転速
度、或は、カード回転盤３と、汚れ落とし盤４及び拭き
取り盤５とを夫々異なる駆動モータによって駆動し、汚
れ落とし盤４及び拭き取り盤５の回転速度をカード回転
盤３の回転速度と独立して調節可能に構成してもよい。

【００３０】次に、カード搬送部が搬送コンベヤからな
る第２の実施の形態を説明する。９は、カード搬送部で
あるカード搬送コンベヤ９である。カード搬送コンベヤ
９は、図１２に表すように、記録カードＷより薄い無端
の帯状からなり、駆動ローラ９１及びローラ９２によっ
てエンドレスに回転駆動される。カード搬送コンベヤ９
には、記録カードＷ形状に複数のカード装着孔９３が穿
設される。この実施の形態では、カード装着孔９３は記
録カードＷ形状に穿設したが、記録カードＷを装着可能
であれば、楕円形状等他の形状からなってもよく、記録
カードＷを装着して搬送可能な形状であればよい。

【００３１】第２の実施の形態では、汚れ落とし盤４及
び拭き取り盤５は、第１の実施の形態同様に形成され
る。そして、汚れ落とし盤４及び拭き取り盤５は、カー
ド搬送コンベヤ９の搬送方向に汚れ落とし盤４、拭き取
り盤５の順にカード搬送コンベヤ９を、少なくとも搬送
されて移動される記録カードＷが隠れるように挟み込む
よう設置され、且つ、汚れ落とし盤４及び拭き取り盤５
は夫々隣接して設置される。従って、搬送移動される記
録カードＷは、先ず汚れ落とし盤４を通過し、次いで拭
き取り盤５を通過する。第２の実施の形態では、ステー
ジ板７は、図１２に表すように、隣接設置される汚れ落
とし盤４及び拭き取り盤５の記録カードＷ搬送方向の前
後で、カード搬送コンベヤ９の下面に沿って設置され
る。そして、ステージ板７には、拭き取り盤５の下流側
に第１の実施の形態同様カード排出孔７１が穿設され、
且つ、カード排出孔７１の下部には、第１の実施の形態
同様カードスタッカ６が設置される。更に、第２の実施
の形態では、カードホッパー６は、第１の実施の形態同
様に形成されるが、その設置される位置は、汚れ落とし
盤４より上流側のカード搬送コンベヤ９上面に供給口６
１が開口されるよう設置される。又、カード離脱部８
も、第１の実施の形態同様に形成され、カード排出孔７
１上方に第１の実施の形態同様に設置される。

【００３２】従って、カード搬送コンベヤ９が駆動され
て、供給口６１の下方にカード装着３２が位置すると、
カード装着孔９２へスタッカ６の最下部にスタックされ
ている記録カードＷが装着されることとなる。そして、
装着された記録カードＷは、カード搬送コンベヤ９によ
ってステージ板７に案内されながら搬送され、やがて汚
れ落とし部に挿通されて通過され、次いで、拭き取り盤
５に挿通されて通過される。記録カードＷは、汚れ落と
し盤４及び拭き取り盤５を通過する際に汚れ落とし及び
拭き取りが行われる。そして、第１の実施の形態同様、
記録カードＷが拭き取り作業を終了されてカード排出孔
７１に搬送されると、カード離脱部８によってカード排
出孔７１側へ押圧され、記録カードＷはカード排出孔７
１から排出され、カードスタッカ７２内に収容されるこ
ととなる。

【００３３】第２の実施の形態では、記録カード洗浄装
置１を細長く形成でき、装置全体をコンパクトにできる
ので、例えば、パチンコ遊技場に於いて使用されてい
る、挿入された記録カードＷに記録された内容を読み取
って記録内容に相当する景品を自動的に払い出す自動景
品払出機のような挿入された記録カードＷを取込んで使
用される装置に実装して使用することもできる。

【００３４】

【発明の効果】 従って、この発明によれば、記録カー
ドは、汚れ落とし盤及び拭き取り盤に挟持されて汚れ落
とし部及び拭き取り部によって夫々汚れ落とし及び拭き
取りの作業を行えるので、記録カードＷの表裏面には汚
れ落とし部及び拭き取り部が常に面接触し、汚れ落とし
及び拭き取りの作業をより確実に行える。更に、汚れ落
とし部及び拭き取り部が夫々汚れ落とし盤及び拭き取り
盤によって記録カードの搬送平面と同平面で回転して汚
れ落とし及び拭き取りの行程を行うと共に、汚れ落とし
盤及び拭き取り盤を高速で回転させることによって、記
録カードが通過するまでに記録カードの表裏面と接触す
る汚れ落とし部及び拭き取り部の各面積を増大でき、し
かも、カード回転盤と、汚れ落とし盤及び拭き取り盤と
を夫々異なる駆動モータによって駆動することで夫々の
回転速度を変更すれば接触面積を自在に調節することが
できる。又、記録カードは回転板によって円形に搬送さ
れて排出されることとなるので、短い搬送経路で装置を
構成でき、装置を小型化できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 第１の実施の形態の平面視説明断面図

【図２】 第１の実施の形態の正面視説明断面図

【図３】 一部を拡大して表した正面視説明断面図

【図４】 第１の実施の形態のカード回転板を表す説
明図であり（ａ）は平面説明図、（ｂ）は正面説明図

【図５】 第１の実施の形態の汚れ落とし盤を表す説
明図

【図６】 第１の実施の形態の拭き取り盤を表す説明
図

【図７】 第１の実施の形態の取付状態を表す説明図

【図８】 第１の実施の形態の動作説明図

【図９】 第１の実施の形態の動作説明図

【図１０】 第１の実施の形態の動作説明図

【図１１】 第１の実施の形態の動作説明図

【図１２】 第１の実施の形態の平面視説明断面図

【図１３】 従来例図

【符号の説明】

Ｍ 駆動モータ Ｍ１ 補助プーリ Ｖ ベルト Ｗ 記録カード １ 記録カード洗浄装置 ２ 筐体 ３ カード回転盤 ３１ 回転軸 ３２ カード装着孔 ３３ プーリ ４ 汚れ落とし盤 ４１ 下板 ４２ 上板 ４３ 回転軸 ４４ モータープーリ ４５ 駆動プーリ ４６ 孔 ４７ 不織布 ４８ 汚れ落とし部 ５ 拭き取り盤 ５１ 下板 ５２ 上板 ５３ 回転軸 ５４ 駆動プーリ ５５ 孔 ５６ 拭き取り不織布 ５７ 拭き取り部 ６ カードホッパー ６１ 供給口 ６２ ウェイト ７ ステージ板 ７１ カード排出孔 ７２ カードスタッカ ８ カード脱落部 ９ カード搬送コンベヤ ９１ 駆動ローラ ９２ ローラ ９３ カード装着孔

フロントページの続き Ｆターム(参考） 3B116 AA02 AB14 AB23 AB34 AB44 BA13 CC03 3B201 AA02 AB14 AB23 AB34 AB44 BA08 BA13 BB92 CB22 CC14 5B023 FA02 GA02 JA07

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 記録カードを装着可能にカード装着孔が
   貫通され、カード装着孔周囲部が記録カードより薄く設
   けられ、カード装着孔に装着された記録カードを搬送す
   るカード搬送部と、 ２枚の板状体が積層され、２枚の板状体間にカード搬送
   部が挿入されて設けられ、板状体の対向する夫々の面が
   汚れ落とし部を形成してカード搬送部に接する汚れ落と
   し盤と、 ２枚の板状体が積層され、２枚の板状体間にカード搬送
   部が挿入されて設けられ、板状体の対向する夫々の面が
   拭き取り部を形成してカード搬送部に接する拭き取り盤
   とからなり、 カード搬送部は、カード装着孔に装着された記録カード
   を汚れ落とし部及び拭き取り部へ通過させることを特徴
   とする記録カード洗浄装置。
2. 【請求項２】 記録カードより薄い板状体からなり、記
   録カードを装着可能に貫通されるカード装着孔が設けら
   れ、盤面と直交する軸を中心に回転されるカード搬送部
   と、 ２枚の板状体が積層され、２枚の板状体間にカード搬送
   部の一部が挿入されて設けられ、板状体の対向する夫々
   の面が汚れ落とし部を形成してカード搬送部に接触する
   汚れ落とし盤と、 ２枚の板状体が積層され、２枚の板状体間にカード搬送
   部の一部が挿入されて設けられ、板状体の対向する夫々
   の面が拭き取り部を形成してカード搬送部に接触する拭
   き取り盤と、 カード搬送部の汚れ落とし盤及び拭き取り盤に挿入され
   ていない部位の一方面に対向して設けられ、回転されて
   拭き取り盤側に位置したカード搬送部のカード装着孔と
   対向する位置に記録カードが通過可能なカード排出孔を
   穿設されるステージ板とからなることを特徴とする記録
   カード洗浄装置。
3. 【請求項３】 記録カードより薄い板状体からなり、記
   録カード形状に貫通されるカード装着孔が設けられ、盤
   面と直交する軸を中心に回転されるカード搬送部と、 ２枚の板状体が積層され、２枚の板状体間にカード搬送
   部の一部が挿入されて設けられ、盤面と直交する軸を中
   心に回転可能であり、板状体の対向する面が夫々汚れ落
   とし部を形成してカード搬送部に接触する汚れ落とし盤
   と、 ２枚の板状体が積層され、２枚の板状体間にカード搬送
   部の一部が挿入されて設けられ、盤面と直交する軸を中
   心に回転可能であり、板状体の対向する面が夫々拭き取
   り部を形成してカード搬送部に接触する拭き取り盤と、 汚れ落とし盤側に位置したカード装着孔と対向するよう
   カード搬送部の上方に設けられ、内部に記録カードを積
   層収容可能であり、カード搬送部側端は開口されてカー
   ド供給口を形成し、他端側には収容される記録カードを
   カード供給口側へ付勢する付勢手段を設け、収容される
   記録カードをカード搬送部のカード装着孔へ供給するカ
   ードホッパーと、 カード搬送部の汚れ落とし盤及び拭き取り盤に挿入され
   ていない部位の下面と対向して設けられ、回転され拭き
   取り盤側に位置したカード搬送部のカード装着孔と対向
   する位置に記録カードが通過可能なカード排出孔を穿設
   されるステージ板と、 カード排出孔のカード搬送部とは反対側に設けられ、カ
   ード排出孔から排出される記録カードを収納するカード
   スタッカと、 カード搬送部のステージ板とは反対側で、ステージ板の
   カード排出孔と対向する位置に設けられ、カード装着孔
   に到着された記録カードをカードスタッカ側へ押圧可能
   であり、カード装着孔から記録カードを脱落させるカー
   ド離脱部とからなることを特徴とする記録カード洗浄装
   置。