JP2001347135A - 排ガス処理方法及び装置 - Google Patents
排ガス処理方法及び装置Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 排ガス中のダイオキシン等の有害物質を分解
除去することを可能とする処理方法及び装置を提供する 【解決手段】 小規模、あるいは中規模の焼却設備で焼
却の際に生じた排ガスを水又は水溶液で洗浄し、洗浄後
の水又は水溶液を電気分解する。前記水溶液は、周期律
表Ｉ族又はＩＩ族金属の水酸化物を単独で含む又は複数
組み合わせた水溶液であることが好ましい。また、前記
水酸化物は、水酸化カリウムを主成分とすることが好ま
しい。さらに、水又は水溶液で洗浄する前に前記排ガス
から固形成分を取り除く工程を設けることが好ましい。
除去することを可能とする処理方法及び装置を提供する 【解決手段】 小規模、あるいは中規模の焼却設備で焼
却の際に生じた排ガスを水又は水溶液で洗浄し、洗浄後
の水又は水溶液を電気分解する。前記水溶液は、周期律
表Ｉ族又はＩＩ族金属の水酸化物を単独で含む又は複数
組み合わせた水溶液であることが好ましい。また、前記
水酸化物は、水酸化カリウムを主成分とすることが好ま
しい。さらに、水又は水溶液で洗浄する前に前記排ガス
から固形成分を取り除く工程を設けることが好ましい。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、排ガス中の有毒ガ
ス、特に焼却炉から発生するダイオキシン類及びその前
駆体（以下単にダイオキシンという）を分解除去するの
に用いて好適な排ガスの処理方法及びその装置に関す
る。
ス、特に焼却炉から発生するダイオキシン類及びその前
駆体（以下単にダイオキシンという）を分解除去するの
に用いて好適な排ガスの処理方法及びその装置に関す
る。
【０００２】
【従来の技術】近年、ゴミの焼却の際に発生する有機塩
素化合物特に猛毒のダイオキシンが大きな問題となって
いる。焼却の際に発生するダイオキシンの濃度削減の手
段として、連続運転による高温安定燃焼状態を維持する
ことの出来る大規模焼却設備の建設が進められようとし
ている。理想的な定常運転が維持できれば、小規模、あ
るいは中規模のこれまでの焼却設備に比べ、ダイオキシ
ン濃度を大幅に削減できると期待されている。
素化合物特に猛毒のダイオキシンが大きな問題となって
いる。焼却の際に発生するダイオキシンの濃度削減の手
段として、連続運転による高温安定燃焼状態を維持する
ことの出来る大規模焼却設備の建設が進められようとし
ている。理想的な定常運転が維持できれば、小規模、あ
るいは中規模のこれまでの焼却設備に比べ、ダイオキシ
ン濃度を大幅に削減できると期待されている。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】このように、ダイオキ
シンの削減に有効な手段と期待される大規模焼却設備で
あるが、設置には用地確保と財源の面で大きな制約があ
る上、その燃焼状態の維持には大量の可燃物を必要と
し、その可燃物（ゴミ）確保のために小規模自治体では
大規模焼却装置の設置が困難な状況にある。
シンの削減に有効な手段と期待される大規模焼却設備で
あるが、設置には用地確保と財源の面で大きな制約があ
る上、その燃焼状態の維持には大量の可燃物を必要と
し、その可燃物（ゴミ）確保のために小規模自治体では
大規模焼却装置の設置が困難な状況にある。
【０００４】そこで、本発明は、安定燃焼状態の維持が
困難なために有害物質発生の大きな原因とされている従
来からの小規模、あるいは中規模の焼却設備を改善する
ことで、焼却の際に生じる排ガス中のダイオキシン等の
有害物質を分解除去することを可能とする処理方法及び
装置を提供することを目的とするものである。
困難なために有害物質発生の大きな原因とされている従
来からの小規模、あるいは中規模の焼却設備を改善する
ことで、焼却の際に生じる排ガス中のダイオキシン等の
有害物質を分解除去することを可能とする処理方法及び
装置を提供することを目的とするものである。
【０００５】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本発明の排ガス処理方法は、排ガスを水又は水溶液で洗
浄し、洗浄後の水又は水溶液を電気分解することを特徴
としている。
本発明の排ガス処理方法は、排ガスを水又は水溶液で洗
浄し、洗浄後の水又は水溶液を電気分解することを特徴
としている。
【０００６】前記水溶液は、周期律表Ｉ族又はＩＩ族金
属の水酸化物を単独で含む又は複数組み合わせた水溶液
であることが好ましく、さらに好ましくは水酸化カリウ
ムを主成分とすることができる。
属の水酸化物を単独で含む又は複数組み合わせた水溶液
であることが好ましく、さらに好ましくは水酸化カリウ
ムを主成分とすることができる。
【０００７】また、水又は水溶液で洗浄する前に前記排
ガスから固形成分を取り除く工程を設けることが好まし
い。
ガスから固形成分を取り除く工程を設けることが好まし
い。
【０００８】さらに、前記電気分解処理を受けた水又は
水溶液を、濃度及び成分を調整して前記洗浄手段へ戻し
て循環させるようにすることが好ましい。
水溶液を、濃度及び成分を調整して前記洗浄手段へ戻し
て循環させるようにすることが好ましい。
【０００９】さらに、電気分解の結果発生したガスに対
して水酸化物の水溶液を接触させ、有害成分を除去する
工程を設けることが好ましい。
して水酸化物の水溶液を接触させ、有害成分を除去する
工程を設けることが好ましい。
【００１０】また、本発明の排ガス処理装置は、排ガス
を水又は水溶液で洗浄する手段と、洗浄後の水又は水溶
液を電気分解する手段とを備えたことを特徴としてい
る。
を水又は水溶液で洗浄する手段と、洗浄後の水又は水溶
液を電気分解する手段とを備えたことを特徴としてい
る。
【００１１】さらに、水又は水溶液で洗浄する前に前記
排ガスから固形成分を取り除く手段を設けることが好ま
しい。
排ガスから固形成分を取り除く手段を設けることが好ま
しい。
【００１２】さらに、前記電気分解処理を受けた水又は
水溶液を、濃度及び成分を調整して前記洗浄手段へ戻す
手段を設けることが好ましい。
水溶液を、濃度及び成分を調整して前記洗浄手段へ戻す
手段を設けることが好ましい。
【００１３】さらに、電気分解の結果発生したガスに対
して水酸化物の水溶液を接触させ、有害成分を除去する
手段を設けることが好ましい。
して水酸化物の水溶液を接触させ、有害成分を除去する
手段を設けることが好ましい。
【００１４】以下、図面を参照して本発明の実施の形態
を詳説する。
を詳説する。
【００１５】
【発明の実施の形態】本発明では、排ガスを水又は水溶
液で洗浄し、洗浄後の水又は水溶液を電気分解すること
により、排ガス中に含まれるダイオキシン等の有害成分
を分解する。
液で洗浄し、洗浄後の水又は水溶液を電気分解すること
により、排ガス中に含まれるダイオキシン等の有害成分
を分解する。
【００１６】排ガスを水又は水溶液で洗浄する工程は、
排ガスを水又は水溶液を満たした槽中に吹き込むか、ガ
ス排出流路中で水又は水溶液をスプレーすることで、排
ガスに含まれる塩素化合物、窒素酸化物、硫黄酸化物、
二酸化炭素等を水又は水溶液中にとけ込ませる。
排ガスを水又は水溶液を満たした槽中に吹き込むか、ガ
ス排出流路中で水又は水溶液をスプレーすることで、排
ガスに含まれる塩素化合物、窒素酸化物、硫黄酸化物、
二酸化炭素等を水又は水溶液中にとけ込ませる。
【００１７】前記水溶液は、周期律表Ｉ族又はＩＩ族金
属の水酸化物を単独で含む又は複数組み合わせた水溶液
であることが好ましい。
属の水酸化物を単独で含む又は複数組み合わせた水溶液
であることが好ましい。
【００１８】前記水酸化物は、コストと電解用の電極へ
の析出が少ない点から、水酸化ナトリウムあるいは水酸
化カリウムを主成分とすることが好ましい。
の析出が少ない点から、水酸化ナトリウムあるいは水酸
化カリウムを主成分とすることが好ましい。
【００１９】水溶液の主成分をＮａＯＨとした時、塩素
はＮａＣｌ、窒素酸化物はＮａＮＯ３、硫黄酸化物はＮ
ａ２ＳＯ４として析出する。
はＮａＣｌ、窒素酸化物はＮａＮＯ３、硫黄酸化物はＮ
ａ２ＳＯ４として析出する。
【００２０】排ガスには、多くの場合煤塵などの固形成
分が含まれるので、水又は水溶液で洗浄する前に、フィ
ルタや電気集塵機などにより固形成分を取り除くことが
望ましい。併せて、洗浄後の液体は、電解の前に沈殿、
濾過などで燃焼ガス由来の固形成分を除去するのが望ま
しい。
分が含まれるので、水又は水溶液で洗浄する前に、フィ
ルタや電気集塵機などにより固形成分を取り除くことが
望ましい。併せて、洗浄後の液体は、電解の前に沈殿、
濾過などで燃焼ガス由来の固形成分を除去するのが望ま
しい。
【００２１】洗浄後の水又は水溶液の電気分解処理によ
り、電解によって生じた物質は、金属塩として析出させ
て固形成分として除去される。電気分解後の水又は水溶
液は、濃度及び成分を調整して元の洗浄工程に戻して循
環使用することが好ましい。
り、電解によって生じた物質は、金属塩として析出させ
て固形成分として除去される。電気分解後の水又は水溶
液は、濃度及び成分を調整して元の洗浄工程に戻して循
環使用することが好ましい。
【００２２】電気分解の際、有害成分を含むガス（塩素
ガス、亜硫酸ガス、亜硝酸ガスなど）が発生する場合に
は、発生するガスに対して水酸化物の水溶液を接触さ
せ、有害成分を除去することが好ましい。
ガス、亜硫酸ガス、亜硝酸ガスなど）が発生する場合に
は、発生するガスに対して水酸化物の水溶液を接触さ
せ、有害成分を除去することが好ましい。
【００２３】本発明の方法及び装置は燃焼ガスだけでな
く、有害物質を排出する洗浄装置やその他の製造装置の
排出ガス、例えば洗浄に使用するハロンメタンガスなど
の無害化にも使用できる。
く、有害物質を排出する洗浄装置やその他の製造装置の
排出ガス、例えば洗浄に使用するハロンメタンガスなど
の無害化にも使用できる。
【００２４】本発明の方法及び装置は燃焼ガス中の二酸
化炭素の固形化除去にも効果を発揮する。例えば、洗浄
に水酸化ナトリウム水溶液を用いるとガス中の二酸化炭
素を、炭酸ナトリウムあるいは炭酸水素ナトリウムとし
てトラップでき、更に水酸化カルシウム、水酸化マグネ
シウムなどの水溶液で電解後の排出ガスを洗浄すること
で炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム等として二酸化炭
素を固形化して分離することが出来る。
化炭素の固形化除去にも効果を発揮する。例えば、洗浄
に水酸化ナトリウム水溶液を用いるとガス中の二酸化炭
素を、炭酸ナトリウムあるいは炭酸水素ナトリウムとし
てトラップでき、更に水酸化カルシウム、水酸化マグネ
シウムなどの水溶液で電解後の排出ガスを洗浄すること
で炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム等として二酸化炭
素を固形化して分離することが出来る。
【００２５】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明をさらに詳細に
説明するが、これらにより本発明を制限するものではな
い。
説明するが、これらにより本発明を制限するものではな
い。
【００２６】［実施例１］図１は本発明の第１実施例を
示す。図において、１は廃棄物などを燃焼させる燃焼室
であり、この燃焼室１に隣接して例えば水酸化ナトリウ
ム（ＮａＯＨ）水溶液を満たした液槽２が設けられてい
る。液槽２の中は、仕切壁３によって暴気槽４と電解槽
５に仕切られている。この仕切壁３の高さは、水溶液の
液面よりも低いため、暴気槽４と電解槽５の間を水溶液
が流通することができる。
示す。図において、１は廃棄物などを燃焼させる燃焼室
であり、この燃焼室１に隣接して例えば水酸化ナトリウ
ム（ＮａＯＨ）水溶液を満たした液槽２が設けられてい
る。液槽２の中は、仕切壁３によって暴気槽４と電解槽
５に仕切られている。この仕切壁３の高さは、水溶液の
液面よりも低いため、暴気槽４と電解槽５の間を水溶液
が流通することができる。
【００２７】燃焼室１で発生した排ガスは、流路６を介
して暴気槽４へと導かれ、バブリングにより水溶液と接
触させられる。それにより、排ガスに含まれている塩素
化合物、窒素酸化物、硫黄酸化物などの有害成分は水溶
液中に取り込まれることとなる。このようにして有害成
分が取り込まれた水溶液は電解槽５中に流れ込むが、電
解槽５中には、間にセパレータ７を挟んで一対の電極板
８が対向配置されており、電極板間に適宜な電圧の直流
電圧が印加されて有害成分が取り込まれた水溶液の電気
分解が行われる。電気分解によって生成されたＮａＣ
ｌ、ＮａＮＯ３、Ｎａ２ＳＯ４等は析出し電解槽５の底
部に設けられた回収部９において固形成分として回収さ
れる。
して暴気槽４へと導かれ、バブリングにより水溶液と接
触させられる。それにより、排ガスに含まれている塩素
化合物、窒素酸化物、硫黄酸化物などの有害成分は水溶
液中に取り込まれることとなる。このようにして有害成
分が取り込まれた水溶液は電解槽５中に流れ込むが、電
解槽５中には、間にセパレータ７を挟んで一対の電極板
８が対向配置されており、電極板間に適宜な電圧の直流
電圧が印加されて有害成分が取り込まれた水溶液の電気
分解が行われる。電気分解によって生成されたＮａＣ
ｌ、ＮａＮＯ３、Ｎａ２ＳＯ４等は析出し電解槽５の底
部に設けられた回収部９において固形成分として回収さ
れる。
【００２８】前記電解槽５には、電解槽５から水溶液を
取り込んで濃度及び成分を調整した後戻す調整池１０が
接続されており、通常、消費されたＮａＯＨの補給が行
われる。
取り込んで濃度及び成分を調整した後戻す調整池１０が
接続されており、通常、消費されたＮａＯＨの補給が行
われる。
【００２９】前記液槽２の上部には、暴気槽を通過した
排ガス及び電解槽において電解に伴って発生するガス
は、排気塔１１に吸引されて排出される。排気塔１１
は、送気ファン１２と回収部１３を備え、回収された水
溶液は、電解槽５へ戻される。
排ガス及び電解槽において電解に伴って発生するガス
は、排気塔１１に吸引されて排出される。排気塔１１
は、送気ファン１２と回収部１３を備え、回収された水
溶液は、電解槽５へ戻される。
【００３０】なお、図１において波線で示すように、仕
切壁３の部分に液槽の天井まで届くフィルタ１４を設け
れば、暴気槽５において水溶液にトラップされた排ガス
中の固形成分が電解槽５へ移動するのを防ぐことができ
る。
切壁３の部分に液槽の天井まで届くフィルタ１４を設け
れば、暴気槽５において水溶液にトラップされた排ガス
中の固形成分が電解槽５へ移動するのを防ぐことができ
る。
【００３１】［実施例２］図２は、本発明の第２実施例
を示す。図２において、図１と同一の構成要素には同一
符号が付されている。図２の実施例においては、暴気槽
４に代えて洗浄塔１５が設けられている。洗浄塔１５
は、スプレー部１６と、回収部１７を有し、燃焼室１か
らの排ガスはスプレー部１６を通過した後、回収部１７
を介して外部へ排出される。スプレー部１６には、調整
池１０において調整済みの水溶液がポンプ１８を介して
送られてスプレーされる。
を示す。図２において、図１と同一の構成要素には同一
符号が付されている。図２の実施例においては、暴気槽
４に代えて洗浄塔１５が設けられている。洗浄塔１５
は、スプレー部１６と、回収部１７を有し、燃焼室１か
らの排ガスはスプレー部１６を通過した後、回収部１７
を介して外部へ排出される。スプレー部１６には、調整
池１０において調整済みの水溶液がポンプ１８を介して
送られてスプレーされる。
【００３２】スプレー部１６からスプレーされ排ガスと
の接触により排ガスに含まれている塩素化合物、窒素酸
化物、硫黄酸化物などの有害成分を取り込んだ水溶液
は、洗浄塔１５の底部に集まり、その底部に接続された
濾過装置１９により固形成分を除去された後、電解槽５
へ送られて電解処理される。電解槽５には、セパレータ
によって仕切られた２つの部屋で水溶液を流通させる流
路２０が設けられている。
の接触により排ガスに含まれている塩素化合物、窒素酸
化物、硫黄酸化物などの有害成分を取り込んだ水溶液
は、洗浄塔１５の底部に集まり、その底部に接続された
濾過装置１９により固形成分を除去された後、電解槽５
へ送られて電解処理される。電解槽５には、セパレータ
によって仕切られた２つの部屋で水溶液を流通させる流
路２０が設けられている。
【００３３】本実施例では、水溶液がスプレー部１６→
濾過装置１９→電解槽５→調整池１０→ポンプ１８→ス
プレー部１６と循環する流路が形成されている。
濾過装置１９→電解槽５→調整池１０→ポンプ１８→ス
プレー部１６と循環する流路が形成されている。
【００３４】［実施例３］図３は、本発明の第３実施例
を示す。図３において、図１と同一の構成要素には同一
符号が付されている。図３の実施例が図１の実施例と異
なるのは、燃焼室１と暴気槽４をつなぐ流路６に静電集
塵機２１が設けられている点と、電解槽５から調整池１
０へ水溶液を運ぶ流路に濾過装置２２が設けられている
点である。
を示す。図３において、図１と同一の構成要素には同一
符号が付されている。図３の実施例が図１の実施例と異
なるのは、燃焼室１と暴気槽４をつなぐ流路６に静電集
塵機２１が設けられている点と、電解槽５から調整池１
０へ水溶液を運ぶ流路に濾過装置２２が設けられている
点である。
【００３５】本実施例では、集塵機２１により、排ガス
から固形成分を効率よく除去して暴気槽４へ送ることが
できると共に、電解槽５で形成された固形成分を濾過し
て調整池１０へ送ることができる。
から固形成分を効率よく除去して暴気槽４へ送ることが
できると共に、電解槽５で形成された固形成分を濾過し
て調整池１０へ送ることができる。
【００３６】［実施例４］図４は、本発明の第４実施例
を示す。図４において、図２と同一の構成要素には同一
符号が付されている。図４の実施例が図２の実施例と異
なるのは、燃焼室１と洗浄塔１５をつなぐ流路６に静電
集塵機２１が設けられている点である。
を示す。図４において、図２と同一の構成要素には同一
符号が付されている。図４の実施例が図２の実施例と異
なるのは、燃焼室１と洗浄塔１５をつなぐ流路６に静電
集塵機２１が設けられている点である。
【００３７】［実施例５］図５は、本発明の第５実施例
を示す。図５において、図４と同一の構成要素には同一
符号が付されている。図５の実施例が図４の実施例と異
なるのは、電解槽５において発生した有害成分を含むガ
スを処理する処理塔２３及びそれに付帯する濾過装置２
４、調整池２５、ポンプ２６が新たに設けられている点
である。処理塔２３は、洗浄塔１５と同様の構造で、ス
プレー部２７と回収部２８を有し、電解室５で発生した
ガスはスプレー部２７を通過した後、回収部２８を介し
て外部へ排出される。
を示す。図５において、図４と同一の構成要素には同一
符号が付されている。図５の実施例が図４の実施例と異
なるのは、電解槽５において発生した有害成分を含むガ
スを処理する処理塔２３及びそれに付帯する濾過装置２
４、調整池２５、ポンプ２６が新たに設けられている点
である。処理塔２３は、洗浄塔１５と同様の構造で、ス
プレー部２７と回収部２８を有し、電解室５で発生した
ガスはスプレー部２７を通過した後、回収部２８を介し
て外部へ排出される。
【００３８】スプレー部２７には、調整池２５において
調整済みの処理溶液がポンプ２６を介して送られてスプ
レーされるが、この処理溶液としては、排ガスを電気分
解するための水溶液と同様の溶液、例えば、水酸化ナト
リウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム、水酸化マ
グネシウム等を単独で、あるいは組み合わせて用いるこ
とができる。
調整済みの処理溶液がポンプ２６を介して送られてスプ
レーされるが、この処理溶液としては、排ガスを電気分
解するための水溶液と同様の溶液、例えば、水酸化ナト
リウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム、水酸化マ
グネシウム等を単独で、あるいは組み合わせて用いるこ
とができる。
【００３９】これらの成分を単独あるいは組合せで含む
水溶液との反応により生成され析出した固形成分は、濾
過装置２４においてトラップされる。調整池２５では、
この反応により消費された成分を補充して所定の濃度及
び成分に戻した後、ポンプ２６を介してスプレー部２７
へ送られる。
水溶液との反応により生成され析出した固形成分は、濾
過装置２４においてトラップされる。調整池２５では、
この反応により消費された成分を補充して所定の濃度及
び成分に戻した後、ポンプ２６を介してスプレー部２７
へ送られる。
【００４０】以上、排ガスに含まれる塩素化合物、窒素
酸化物、硫黄酸化物などの有害成分を除去するシステム
について説明したが、本発明では、同時に燃焼ガスの主
成分の炭酸ガスを、除去することが可能である。例え
ば、ＮａＯＨ水溶液の場合、洗浄過程においてＮａＯＨ
との反応で、下式によりＮａＣＯ３が生成され、 ２ＣＯ２＋２ＮａＯＨ→２ＮａＣＯ３＋２Ｈ さらに水と炭酸ガスとの反応で、下式により炭酸水素ナ
トリウムが生成されて析出除去され得る。 ＮａＣＯ３＋ＣＯ２＋Ｈ２Ｏ→２ＮａＨＣＯ３ また、排ガスを洗浄する水溶液として水酸化カルシウム
を用いると、洗浄過程で炭酸カルシウムが生成されるた
め、析出除去することが出来る。
酸化物、硫黄酸化物などの有害成分を除去するシステム
について説明したが、本発明では、同時に燃焼ガスの主
成分の炭酸ガスを、除去することが可能である。例え
ば、ＮａＯＨ水溶液の場合、洗浄過程においてＮａＯＨ
との反応で、下式によりＮａＣＯ３が生成され、 ２ＣＯ２＋２ＮａＯＨ→２ＮａＣＯ３＋２Ｈ さらに水と炭酸ガスとの反応で、下式により炭酸水素ナ
トリウムが生成されて析出除去され得る。 ＮａＣＯ３＋ＣＯ２＋Ｈ２Ｏ→２ＮａＨＣＯ３ また、排ガスを洗浄する水溶液として水酸化カルシウム
を用いると、洗浄過程で炭酸カルシウムが生成されるた
め、析出除去することが出来る。
【００４１】なお、本明細書における排ガスという用語
は、焼却炉などからの排出ガスを示すだけでなく、有害
物質を排出する洗浄装置やその他の機器から排出される
ガスを広く包含するものであり、本発明は、上述した実
施例に限定されることなくそのような装置あるいは機器
に適用することができる。
は、焼却炉などからの排出ガスを示すだけでなく、有害
物質を排出する洗浄装置やその他の機器から排出される
ガスを広く包含するものであり、本発明は、上述した実
施例に限定されることなくそのような装置あるいは機器
に適用することができる。
【００４２】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
排ガス中のダイオキシン等の有害物質を分解除去するこ
とを可能とする処理方法及び装置が提供され、特に連続
定常燃焼が困難な小規模燃焼装置、不連続操業の燃焼装
置と組み合わせることで効果を発揮する。
排ガス中のダイオキシン等の有害物質を分解除去するこ
とを可能とする処理方法及び装置が提供され、特に連続
定常燃焼が困難な小規模燃焼装置、不連続操業の燃焼装
置と組み合わせることで効果を発揮する。
【図１】本発明の第１実施例の構成を示す図である。
【図２】本発明の第２実施例の構成を示す図である。
【図３】本発明の第３実施例の構成を示す図である。
【図４】本発明の第４実施例の構成を示す図である。
【図５】本発明の第５実施例の構成を示す図である。
１：燃焼室、２：液槽、３：仕切壁、４：暴気槽、５：
電解槽、６，２０：流路、７：セパレータ、８：電極
板、９，１３，１７，２８：回収部、１０，２５：調整
池、１１：排気塔、１２：送気ファン、１４：フィル
タ、１５：洗浄塔、１６，２７：スプレー部、１８，２
６：ポンプ、２１：静電集塵機、２２，２４：濾過装
置、２３：処理塔
電解槽、６，２０：流路、７：セパレータ、８：電極
板、９，１３，１７，２８：回収部、１０，２５：調整
池、１１：排気塔、１２：送気ファン、１４：フィル
タ、１５：洗浄塔、１６，２７：スプレー部、１８，２
６：ポンプ、２１：静電集塵機、２２，２４：濾過装
置、２３：処理塔
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 ＦＩ テーマコート゛(参考） Ｂ０１Ｄ 53/68 Ｂ０１Ｄ 53/34 １２５Ｋ 53/62 １３０Ｚ Ｃ０２Ｆ 1/461 １３４Ｂ Ｃ２５Ｂ 1/00 １３５Ｚ 1/14 Ｃ０２Ｆ 1/46 １０１Ｚ 1/18 Ｃ２５Ｂ 1/00 Ｚ (72)発明者 大滝 義博 神奈川県鎌倉市梶原２−22−９ (72)発明者 河野 雅弘 東京都八王子市寺町62−６ レールシテイ 八王子306 Ｆターム(参考） 4D002 AA02 AA09 AA12 AA18 AA21 AC04 BA02 BA14 CA01 CA06 DA01 DA03 DA04 DA12 DA35 EA07 EA14 HA01 4D061 DA08 DB19 DC08 DC14 DC17 EA03 EB01 EB12 FA13 FA14 4K021 AB01 AB03 AB25 BA01 BA02 BA17 BC01 BC02 CA08 CA09 CA10 DC15
Claims (12)
- 【請求項１】排ガスを水又は水溶液で洗浄し、洗浄後の
水又は水溶液を電気分解することを特徴とする排ガス処
理方法。 - 【請求項２】前記水溶液は、周期律表Ｉ族又はＩＩ族金
属の水酸化物を単独で含む又は複数組み合わせた水溶液
であることを特徴とする請求項１記載の排ガス処理法方
法。 - 【請求項３】前記水酸化物は、水酸化カリウムを主成分
とすることを特徴とする請求項２記載の排ガス処理方
法。 - 【請求項４】水又は水溶液で洗浄する前に前記排ガスか
ら固形成分を取り除く工程を設けたことを特徴とする請
求項１乃至３のいずれかに記載の排ガス処理方法。 - 【請求項５】前記電気分解処理を受けた水又は水溶液
を、濃度及び成分を調整して前記洗浄手段へ戻して循環
させるようにしたことを特徴とする請求項１乃至４のい
ずれかに記載の排ガス処理方法。 - 【請求項６】電気分解の結果発生したガスに対して水酸
化物の水溶液を接触させ、有害成分を除去する工程を設
けたことを特徴とする請求項１乃至５のいずれかに記載
の排ガス処理方法。 - 【請求項７】排ガスを水又は水溶液で洗浄する手段と、
洗浄後の水又は水溶液を電気分解する手段とを備えたこ
とを特徴とする排ガス処理装置。 - 【請求項８】前記水溶液は、周期律表Ｉ族又はＩＩ族金
属の水酸化物を単独で含む又は複数組み合わせた水溶液
であることを特徴とする請求項１１記載の排ガス処理法
装置。 - 【請求項９】前記水酸化物は、水酸化カリウムを主成分
とすることを特徴とする請求項１２記載の排ガス処理装
置。 - 【請求項１０】水又は水溶液で洗浄する前に前記排ガス
から固形成分を取り除く手段を設けたことを特徴とする
請求項１１乃至１３のいずれかに記載の排ガス処理装
置。 - 【請求項１１】前記電気分解処理を受けた水又は水溶液
を、濃度及び成分を調整して前記洗浄手段へ戻す手段を
設けたことを特徴とする請求項１１乃至１４のいずれか
に記載の排ガス処理装置。 - 【請求項１２】電気分解の結果発生したガスに対して水
酸化物の水溶液を接触させ、有害成分を除去する手段を
設けたことを特徴とする請求項１１乃至１５のいずれか
に記載の排ガス処理装置。
Priority Applications (1)
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|---|---|---|---|
| JP2000209060A JP2001347135A (ja) | 2000-06-06 | 2000-06-06 | 排ガス処理方法及び装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2001347135A true JP2001347135A (ja) | 2001-12-18 |
Family
ID=18705528
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| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2000209060A Pending JP2001347135A (ja) | 2000-06-06 | 2000-06-06 | 排ガス処理方法及び装置 |
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| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2001347135A (ja) |
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR20040023836A (ko) * | 2002-09-12 | 2004-03-20 | 주식회사 포스코 | 가스청정설비의 순환수처리장치 및 그 수처리방법 |
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| CN105401163A (zh) * | 2014-09-08 | 2016-03-16 | 大幸药品株式会社 | 电解式二氧化氯气体制造装置 |
-
2000
- 2000-06-06 JP JP2000209060A patent/JP2001347135A/ja active Pending
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