JP2001046837A - 排ガスの処理装置 - Google Patents

排ガスの処理装置

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JP2001046837A
JP2001046837A JP11221970A JP22197099A JP2001046837A JP 2001046837 A JP2001046837 A JP 2001046837A JP 11221970 A JP11221970 A JP 11221970A JP 22197099 A JP22197099 A JP 22197099A JP 2001046837 A JP2001046837 A JP 2001046837A
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exhaust gas
aqueous solution
hydrochloric acid
extraction
fly ash
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JP11221970A
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English (en)
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Minoru Uchida
内田  稔
Kazushige Kawamura
和茂 川村
Yoshimi Okada
佳巳 岡田
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Chiyoda Corp
Chiyoda Chemical Engineering and Construction Co Ltd
Original Assignee
Chiyoda Corp
Chiyoda Chemical Engineering and Construction Co Ltd
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  • Chimneys And Flues (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 一の処理設備によって、廃棄物の処理設備等
の各種燃焼設備や生産設備において発生した排ガスか
ら、酸性ガスを吸収除去し、かつダイオキシン類等の有
機塩素化合物を効果的に分解・除去することができると
ともに、飛灰を除去して安定化させることができる排ガ
スの処理装置を提供する。 【解決手段】 有機塩素化合物、酸性ガスおよび飛灰を
含む排ガスを無害化処理する排ガスの処理装置であっ
て、排ガスダクト5から送られてくる排ガスを100℃
以下の温度まで冷却する冷却部2と、pHが2.0〜
6.0の範囲に保持された塩酸酸性水溶液が貯留される
貯留槽9が設けられ、冷却部2から送気された排ガスと
塩酸酸性水溶液とを気液接触させる抽出・分解部3と、
この抽出・分解部3を経た排ガスに含まれる残留固体分
およびミストを捕集する集塵機4とが一の装置本体1内
に組み込まれている。

Description

【発明の詳細な説明】 【発明の属する技術分野】
【0001】本発明は、一般廃棄物や産業廃棄物の焼却
設備等から排出されたダイオキシン類等の有機塩素化合
物や塩化水素等の酸性ガス、および飛灰を含む排ガスを
無害化処理するための処理装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】周知のように、一般廃棄物や産業廃棄物
の焼却設備においては、排ガス中に、燃焼に伴って発生
する塩化水素ガスや亜硫酸ガス等の酸性ガスに加えて、
廃棄物の焼却に伴って発生する飛灰およびダイオキシン
類等の有機塩素化合物が含まれている。また、上記焼却
設備における燃焼焼却に限らず、灰溶融および廃棄物の
熱分解ガス化溶融等の溶融処理においても、排出される
排ガス中には、上記飛灰に加えて微量ではあるが同様の
有機塩素化合物が含まれている。
【0003】このような排ガスに含まれる有機塩素化合
物としては、ダイオキシン類やPCBのような、そのま
ま大気に放出されると人体や環境生態系に有害な影響を
及ぼすものがある。ここで、上記ダイオキシン類とは、
最も毒性の強い2、3、7、8−テトラクロロジベンゾ
−p−ジオキシン(狭義のダイオキシン)およびその類
縁化合物をいい、ジベンゾ−p−ジオキシン類およびジ
ベンゾフラン核に1〜8個の塩素原子が置換したポリク
ロロジベンゾフラン類およびコプラナーPCBの総称で
ある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】近年、上記有機塩素化
合物のうち、特にダイオキシン類は、大気中に放出され
た際の危険性が指摘されつつあり、その放出量に対して
厳しい規制が導入されている。そこで従来、廃棄物の焼
却炉から排出される排ガスを、廃熱ボイラに導いて廃熱
を回収し、冷却塔においてダイオキシン類の再合成を抑
制するために急冷した後に、この排ガス中に消石灰等の
アルカリ成分と粉末活性炭を噴霧して当該排ガス中に含
まれる塩化水素ガスや亜硫酸ガス等の酸性ガスを吸収
し、かつダイオキシン類等を吸着し、次いでバグフィル
タにおいてこれら粉末活性炭や飛灰を捕集して除去した
後に、さらに触媒塔に送って、残存したダイオキシン類
を分解除去する排ガスの処理システムが知られている。
【0005】しかしながら、上記従来の排ガスの処理シ
ステムにあっては、排ガス中に含まれるダイオキシン類
等の除去は比較的良好に行われるものの、特に塩化水素
ガスや亜硫酸ガス等の酸性ガスの除去性能に劣るという
問題点があった。そこで、他の排ガスの処理システムと
して、冷却塔から排出された120〜250℃の排ガス
をバグフィルターに送って飛灰を除去した後に、湿式の
排ガス処理装置に導入してアルカリ成分を含む吸収液と
気液接触させて上記酸性ガスを吸収除去し、次いで活性
炭を充填した固定層または移動層からなる吸着塔におい
て、上記排ガスに含まれるダイオキシン類等を吸着除去
するものも提案されている。
【0006】このような、排ガスの処理システムによれ
ば、湿式の排ガス処理装置において上述した酸性ガスを
高い効率で吸収除去することができるという利点がある
反面、飛灰等の除去性能に劣るという問題点があった。
そして、いずれの排ガスの処理システムにあっても、排
ガス中に含まれるガス状物質としての酸性ガスやダイオ
キシン類、および固体状物質としての重金属類を含む飛
灰に対して、個々の除去設備を設けているために、経済
性に劣るという問題点があった。また特に、産業廃棄物
焼却炉は小型設備が多数あるために、上記従来の多様な
装置を必要とする排ガスの処理システムは、このような
小型設備から排出される排ガスの処理設備として不適当
であるという問題点があった。
【0007】加えて、上述したいずれの処理システムに
おいても、排ガス中からダイオキシン類等を吸着して除
去することはできるものの、捕集あるいは回収された飛
灰や活性炭の表面には、未だ多くのダイオキシン類が付
着している。一般に、廃棄物焼却によって排出されるダ
イオキシン類のうち、飛灰を始めとする焼却残さに付着
して排出されるものが全排出量のうちの80〜90%に
達するといわれている。そのため、近年においては、こ
れまでの排ガス中に含まれて大気に放出されるダイオキ
シン類の規制に加えて、将来排ガス中から分離されたダ
イオキシン類の量も含めた、より一層厳しい総量排出規
制が導入される可能性もあり、その対応も要請されてい
る。
【0008】さらに、上記飛灰は、ケイ素、カルシウ
ム、塩素等を主成分とし、これに水銀、カドミウム、
鉛、銅、亜鉛、六価クロム等の低沸点重金属を含むもの
であるため、上記排ガスを無害化処理するに際して、当
該排ガス中から除去された飛灰についても、別途法令に
定める厳しい基準に基づいて処理した後に埋立て処分す
ることが義務付けられている。このため、上記飛灰に対
しても、別途溶融固化法、セメント固化法、薬剤処理
法、および酸その他の溶媒による安定化法のいずれかの
方法によって無害化処理することが義務付けられている
が、上記溶融固化法などの処理方法にあっては、飛灰の
処理に専用の大型処理設備を必要とするために、経済的
な負担が一層増加するという問題点があった。また、セ
メント固化法では、処理後の容積が大きくなるため、最
終処分場の延命化に逆行するという欠点があった。
【0009】本発明は、かかる事情に鑑みてなされたも
ので、一の処理設備によって、廃棄物の処理設備等の各
種燃焼設備や生産設備において発生した排ガスから、酸
性ガスを吸収除去し、かつダイオキシン類等の有機塩素
化合物を効果的に分解・除去することができるととも
に、飛灰を除去して安定化させることができる排ガスの
処理装置を提供することを目的とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の本発明
に係る排ガスの処理装置は、有機塩素化合物、酸性ガス
および飛灰を含む排ガスを無害化処理する排ガスの処理
装置であって、排ガスダクトから送られてくる排ガスを
100℃以下の温度まで冷却する冷却部と、pHが2.
0〜6.0の範囲に保持された塩酸酸性水溶液が貯留さ
れる貯留槽が設けられ、冷却部から送気された排ガスと
塩酸酸性水溶液とを気液接触させる抽出・分解部と、こ
の抽出・分解部を経た排ガスに含まれる残留固体分およ
びミストを捕集する集塵機とが一の装置本体内に組み込
まれていることを特徴とするものである。
【0011】また、請求項2に記載の発明は、請求項1
に記載の冷却部に、導入される排ガスに向けて、貯留槽
内の塩酸酸性水溶液を冷却液として高圧のスプレーノズ
ルから噴霧する循環供給ラインが設けられていることを
特徴とするものである。さらに、請求項3に記載の発明
は、請求項1または2に記載の貯留槽内に、塩酸酸性水
溶液中に酸素含有気体を吹き込むことにより当該塩酸酸
性水溶液を酸化性雰囲気に保持するための酸素含有気体
の供給管が導入されていることを特徴とするものであ
る。
【0012】また、請求項4に記載の発明は、請求項1
〜3のいずれかに記載の抽出・分解部には、反応触媒の
供給ラインが設けられていることを特徴とするものであ
る。また、請求項5に記載の発明は、請求項1〜4のい
ずれかに記載の抽出・分解部が、上記貯留槽の上方に設
けられて排ガスが導入される入口プレナムと、この入口
プレナムから垂下されて下端部に形成された開口部が上
記貯留槽の塩酸酸性水溶液中に配設されることにより、
排ガスを塩酸酸性水溶液中に噴出させてジェットバブリ
ング層を形成させる複数本のスパージャーパイプとを有
するジェットバブリング方式の抽出・分解部であること
を特徴とするものであり、さらに請求項6に記載の発明
は、請求項1〜8のいずれかに記載の集塵機が、湿式電
気集塵機であることを特徴とするものである。
【0013】さらに、請求項7に記載の発明は、請求項
1〜8のいずれかに記載の発明において、集塵機の上方
および/または下方に、上記抽出・分解部を経た排ガス
に向けて、抽出・分解部の塩酸酸性水溶液よりも低い温
度の水溶液を噴霧するノズルが設けられていることを特
徴とするものである。また、請求項8に記載の発明は、
請求項7に記載の集塵機の下方には、上記水溶液を装置
本体から排水する排水手段が設けられ、かつ排水された
水溶液を貯留槽に戻すラインと、上記ノズルに供給する
循環供給ラインとが設けられているとともに、循環供給
ラインには、水溶液を塩酸酸性水溶液の温度よりも低い
温度に冷却する冷却器が介装されていることを特徴とす
るものである。
【0014】請求項1〜8のいずれかに記載の排ガスの
処理装置において、処理対象となる排ガス中に含まれる
飛灰とは、各種の焼却設備において、廃棄物の焼却自体
によって排ガス中に発生する煤塵や、廃棄物の焼却時
に、排ガス中に含まれる塩素成分を除去するために消石
灰を吹き込むことによって発生する煤塵、さらには燃焼
焼却に限らず、焼却した後の燃焼灰や飛灰を溶融処理す
る際に発生する煤塵および廃棄物の熱分解ガス化溶融等
の溶融処理において発生する煤塵等の総称である。
【0015】また、ダイオキシン類とは、2、3、7、
8−テトラクロロジベンゾ−p−ジオキシンおよびその
類縁化合物を指し、ジベンゾ−p−ジオキシン核に1〜
8個の塩素原子が置換したポリクロロジベンゾ−p−ジ
オキシン類(PCDDs)およびジベンゾフラン核に1
〜8個の塩素原子が置換したポリクロロジベンゾフラン
類(PCDFs)およびコプラナーPCB等を包含する
ものである。
【0016】請求項1〜8のいずれかに記載の発明にお
いては、産業廃棄物の焼却設備等から排出された排ガス
は、先ず処理装置の冷却部に導入され、ここで100℃
以下、通常60〜70℃まで冷却される。この際に、排
ガス中に含まれるダイオキシン類等は、高温では気体で
あるものの、温度が下がると固体に吸着しやすくなるた
め、上記冷却部で100℃以下まで急冷されることによ
り、排ガス中に含まれる微粒子状の飛灰に吸着する。さ
らに、当該飛灰は、冷却液によって濡れることにより、
より大きな粒子になる。上記冷却液としては、工業用水
等も使用可能であるが、請求項2に記載の発明のよう
に、貯留槽内の塩酸酸性水溶液を用いれば、後述する抽
出・分解部における作用を促進することができるととも
に、貯留槽内の塩酸酸性水溶液の希釈化等の虞もなく、
かつ装置が簡易化するために一層好適である。
【0017】次いで、上記冷却部を経た排ガスは、抽出
・分解部において、貯留槽に蓄えられているpHが2.
0〜6.0の範囲に保持された塩酸酸性水溶液と気液接
触される。これにより、上記排ガスに含まれる塩化水素
や亜硫酸ガス等の酸性ガスが塩酸酸性水溶液中に吸収除
去される。これと並行して、上記飛灰が、上記塩酸酸性
水溶液中に移行するとともに、当該飛灰中に含まれる溶
解性の無機塩素および重金属が、塩酸酸性水溶液で抽出
されることにより飛灰中の有害物質の除去処理が進行す
る。この際に、上記飛灰は、冷却部において濡れること
により大きな粒子となっているとともに、親水性が増し
ているために、塩酸酸性水溶液中に、効率的に捕捉され
る。
【0018】また、冷却部において急冷されることによ
り主として飛灰に吸着したダイオキシン類は、上記塩酸
酸性水溶液によって分解されて無害化する。このよう
に、ダイオキシン類が、100℃より低い温度におい
て、塩酸酸性吸収液と接触させることにより無害化され
得ることは、本発明者等によるダイオキシン類の無害化
処理に関する研究の結果、新たに見出されたものであ
る。この際に、特に請求項3に記載のように、上記貯留
槽内に、空気等の酸素含有気体の供給管を導入し、塩酸
酸性水溶液中に上記酸素含有気体を吹き込んで酸化性雰
囲気に保持すれば、亜硫酸イオンの酸化、重金属類の溶
解およびダイオキシン類の分解反応が促進されるため
に、一層好適である。
【0019】なお、上記抽出・分解部において用いられ
る塩酸酸性吸収液とは、塩素イオンを含有する酸性吸収
液を意味するものであり、その塩素イオン(Cl- )濃
度は、塩酸酸性吸収液1リットル当たり、10ミリモル
以上、より好ましくは100ミリモル以上であり、その
上限値は5000ミリモル程度である。この塩酸酸性吸
収液は、酸性を維持するために他の無機酸、例えば硫酸
や硝酸等を含むことができ、硫酸を添加させた場合に、
吸収液中のCl- イオンとSO4 -イオンとのモル比[C
- ]/[SO4 -]は、5以上、好ましくは20以上に
調節するのがよい。この場合、その上限値は特に制約さ
れない。
【0020】また、この抽出・分解部においては、固体
中に含まれる重金属が、固体状態として、または抽出液
への溶解状態あるいはその移行過程において反応触媒と
して機能することが期待されるが、本発明者等の研究に
よれば、100℃より低い温度において、反応触媒を含
有しない塩酸酸性水溶液を用いた場合には、ダイオキシ
ン類を無害化するために相当の長時間を要することにな
る。このため、ダイオキシン類の分解反応を促進させ
て、無害化処理を効率的に行なうためには、請求項4に
記載の発明のように、抽出・分解部に反応触媒の供給ラ
インを設けることにより、積極的に塩酸酸性水溶液中に
反応触媒を添加することが望ましい。
【0021】このような反応触媒としては、金属イオン
が好適である。この金属イオンとしては、例えば鉄、マ
ンガン、銅、亜鉛、ニッケル、コバルト、モリブデン、
クロム、バナジウム、タングステン、カドミウム、アル
ミニウム等あるいはこれら2種以上の混合物が適用可能
である。また、この金属イオンには、通常の金属イオン
のほか、錯イオンも包含される。一般に、上記供給ライ
ンからは、上記反応触媒が、塩化物、酸化物、炭酸塩、
硫酸塩等の金属酸化物または金属塩の形で供給される。
ダイオキシン類を無害化させるために用いる反応処理剤
としての塩酸酸性水溶液は、これらの金属酸化物や金属
塩を溶解状態で含むが、この場合、その反応触媒は未溶
解分を含むことができる。この未溶解分は、通常溶解工
程へ移行する過程にある。このような溶解状態へ移行す
る過程にある未溶解分を含む反応触媒も、有効に作用す
る。
【0022】本発明者等は、本発明に係る排ガスの処理
装置で用いる塩酸酸性水溶液においては、固体状態の鉄
化合物も反応触媒として有効であることを見出してい
る。上記塩酸酸性水溶液中に鉄化合物を固体状態で存在
させるには、鉄化合物を溶解状態で含有する鉄化合物の
塩酸酸性水溶液のpHを、鉄化合物の沈殿領域であるp
H2.5以上の範囲に調整して、その溶解状態にある鉄
化合物を沈殿させればよい。この場合、水溶液中には、
固体粒子を存在させて、鉄化合物を固体粒子上に沈殿さ
せ、不溶性(固体状態)の鉄化合物を固体微粒子に坦持
させるのが好ましい。さらに、上記溶解状態の金属酸化
物や金属塩に固体状態の鉄化合物を併存させた触媒を用
いると、より効果的な機能を果すことも見出している。
【0023】さらに、上記抽出・分解部として、特に請
求項5に記載の発明のように、ジェットバブリング方式
の抽出・分解部を用いて上記気液接触を行なうようにす
れば、冷却部を経て入口プレナムに導入された排ガス
が、多数本のスパージャーパイプを介して塩酸酸性水溶
液中に微細な気泡として直接噴射されることになる。こ
のため、上記塩酸酸性水溶液と飛灰との接触効率が向上
し、よって当該飛灰に吸着した有機塩素化合物の分解が
効率的に行なわれるとともに、併せて高いスクラバー効
果が得られるために、飛灰を高い効率で捕捉して排ガス
から除去することが可能になる。
【0024】このようにして、抽出・分解部において、
酸性ガスが吸収除去され、飛灰が捕捉されるとともに当
該飛灰に含まれる重金属類が酸抽出され、かつダイオキ
シン類が分解されて無害化された排ガスは、同じく装置
本体内に設けられた集塵機に送られる。すなわち、上記
抽出・分解部においては、比較的粒径の大きい飛灰につ
いては洗浄除去されるものの、微粒子状の飛灰は除去さ
れ難く、かつ当該飛灰にはダイオキシン類が吸着してい
るために、そのまま排気するとダイオキシン類の除去率
を向上させることができない。そこで、本発明において
は、上記装置本体内に集塵機を組み込み、抽出・分解部
を経た排ガスから、さらに残存した微粒子状の飛灰を除
去するようにしたのである。
【0025】上記集塵機としては、湿式の電気集塵機や
充填塔方式などが適用可能であるが、特に請求項6に記
載の発明のように、湿式電気集塵機が好適である。この
集塵機において、排ガス中に残存した微粒飛灰の捕捉性
能が向上するとともに、補足された微粒飛灰等を流下さ
せて再び塩酸酸性水溶液に戻し、当該微粒飛灰に付着し
ていたダイオキシン類を分解することにより、排ガス中
からのダイオキシン類の除去率を一層向上させることが
可能になる。
【0026】また、上記集塵機において、排ガス中に残
存した微粒飛灰を捕集するに際して、これに含まれるダ
イオキシン類は、温度が低いほど凝縮しやすい。そこ
で、請求項7または8に記載の発明においては、集塵機
の上方および/または下方に、抽出・分解部を経た排ガ
スに向けて、抽出・分解部における塩酸酸性水溶液より
も低い温度の水溶液を噴霧するノズルを設けた。この水
溶液によって、抽出・分解部を経た排ガスが冷やされる
ことにより、ダイオキシン類が微粒飛灰の表面に吸着
し、よって上記集塵機における除去効率を向上させるこ
とが可能になる。かかる観点から、上記ノズルは、上記
集塵機の下方、または下方および上方の両方に設けるこ
とが好ましい。なお、この際に上記水溶液の温度として
は、10〜50℃の範囲であることが好ましい。
【0027】特に、請求項8に記載の発明によれば、集
塵機を通る排ガスを冷却した後の水溶液を、排水手段に
よって一旦装置本体から抜出し、これを循環供給ライン
から冷却器に送って、貯留槽内の塩酸酸性水溶液よりも
低い温度まで冷却した後に、再びノズルに送って上記排
ガスの冷却に使用することにより、効率的に上記水溶液
を供給することができるとともに、これと並行して上記
水溶液の一部を、貯留槽内に戻すことにより、上記塩酸
酸性水溶液中において、さらに微粒飛灰等に吸着してい
るダイオキシン類の分解を行うことが可能になる。
【0028】
【発明の実施の形態】図1は、本発明に係る排ガスの処
理装置の一実施形態を示すものである。図1において、
符号1が産業廃棄物の焼却設備等から排出された排ガス
を無害化処理するための処理装置本体であり、この装置
本体1には、冷却塔(冷却部)2、ジェットバブリング
方式の抽出・分解部3および湿式電気集塵機(集塵機)
4が組み込まれている。上記冷却塔2は、装置本体1の
側部に一体的に設けられたもので、その頂部に排ガスの
ダクト5が接続されるとともに、上部には、導入されて
くる排ガスに向けて大量の冷却水を高圧で噴出する多数
のスプレーノズル6が配設されている。そして、この冷
却塔2の下端部に、上記抽出・分解部3が設けられてい
る。
【0029】この抽出・分解部3は、下部デッキ7およ
び上部デッキ8により下部にpHが2〜6の範囲であっ
て温度が100℃以下に保持された塩酸酸性水溶液(以
下、水溶液と略称する。)を一定の液面高さに貯留する
貯留部9が形成され、上下部デッキ7、8間に冷却塔2
の下端部と連通する入口プレナム10が形成されるとと
もに、上部デッキ8の上方に排ガスの出口ダクト16と
連通する出口プレナム11が形成されたものである。
【0030】そして、下部デッキ7には、その全面にわ
たって多数の開口部が穿設されており、各開口部には、
スパージャーパイプ12が垂設されている。他方、上下
部デッキ7、8間には、貯留部9の水溶液面上の空間を
出口プレナム11側に連通させる複数本のガスライザー
13が配設されている。また、この抽出・分解部3に
は、水溶液中に反応触媒を供給する供給管(図示を略
す。)が設けられている。
【0031】さらに、この貯留槽9には、水溶液をポン
プ14によって抜出して、冷却塔2における冷却水とし
て上記スプレーノズル6に送る循環供給ライン15が配
管されている。また、この貯留槽9の底部には、内部の
水溶液を抜出して、当該水溶液中に含まれる反応済みの
処理飛灰等の不溶解性固体分と、抽出された重金属類お
よび塩類を含む水溶液とに分離する固液分離機17と、
この固液分離機17によって分離された水溶液から重金
属を回収する重金属回収装置18が設けられており、重
金属回収装置18において重金属類のケーキと塩類とに
分離され、重金属類がライン18aから回収されるとと
もに、塩類を含む水溶液がライン18bから別途塩類回
収装置に送られて、上記塩類が工業用塩原料として利用
可能な状態で回収されるようになっている。
【0032】他方、この抽出・分解部3の出口プレナム
11内には、放電極4aと集塵極4bとが交互に配設さ
れてなる上記湿式電気集塵機4が組み込まれている。そ
して、この電気集塵機4の上方または下方(図では、上
方)には、ポンプ20によって貯留槽9内から抜き出さ
れた水溶液を、排ガスに向けて噴霧するスプレーノズル
21が設けられている。さらに、貯留槽9内には、空気
ブロア23によって内部の水溶液中に空気(酸素含有気
体)を吹き込むための空気の供給管24が導入されてい
る。なお、図中符号22は、上部デッキ8上のドレンを
上記水溶液中に流下させるダウンカマーである。
【0033】次に、以上の構成からなる排ガスの処理装
置を用いて、有機塩素化合物、酸性ガスおよび飛灰を含
む排ガスを無害化処理する方法について説明する。産業
廃棄物の焼却設備等から排出された上記排ガスは、先ず
処理装置の冷却部2に導入され、循環供給ライン15を
介してスプレーノズル6から噴射される大量かつ高圧の
水溶液(冷却液)によって、60〜70℃程度にまで冷
却される。これにより、排ガス中に含まれるダイオキシ
ン類等は、温度が下がることによって固体に吸着しやす
くなるため、その大部分が排ガス中に含まれる微粒子状
の飛灰に吸着する。さらに、上記排ガスに含まれる飛灰
は、水溶液によって濡れることにより、より大きな粒子
になる。
【0034】次いで、上記冷却部2を経た排ガスは、抽
出・分解部3の入口プレナム10に導入され、多数本の
スパージャーパイプ12の下端噴出口から噴出する。こ
れにより、上記排ガスは、貯留槽9内の水溶液と激しく
混合して液層連続のジェットバブリング層Bを形成し、
このジェットバブリング層Bにおいて高効率な気液接触
が行われて、上記排ガスに含まれる塩化水素等の酸性ガ
スが水溶液中に吸収除去される。これと並行して、上記
排ガスに含まれる飛灰が水溶液中に移行するとともに、
飛灰中に含まれる溶解性の無機塩素および重金属が、水
溶液によって抽出されることにより飛灰が安定化処理さ
れる。この際に、上記飛灰は、冷却部2において濡れる
ことにより大きな粒子となっているとともに、親水性が
増しているために、上記水溶液中に効率的に捕捉される
ことになる。
【0035】さらに、上記飛灰に吸着したダイオキシン
類は、上記水溶液によって分解されて無害化する。この
ダイオキシン類の分解は、図示されない供給管から水溶
液中に供給される銅イオンや鉄イオン等の反応触媒によ
って促進される。このように、抽出・分解部3において
は、酸性ガスが吸収除去され、飛灰が捕捉されるととも
に当該飛灰に含まれる重金属類が酸抽出され、かつダイ
オキシン類が分解されて無害化される。この際に、空気
ブロア23によって空気の供給管24から水溶液中に空
気を吹き込み、当該水溶液を酸化性雰囲気に保持するこ
とにより、上述した亜硫酸イオンの酸化、重金属類の溶
解、ダイオキシン類の分解等の各々の反応が促進され
る。
【0036】次いで、上記抽出・分解部3を経た排ガス
は、ガスライザー13から出口プレナム11に送られ、
装置本体1内に設けられた電気集塵機4に送られる。そ
して、上記排ガスは、この集塵機4において、残存した
微粒飛灰等が捕捉された後に、出口ダクト16を経て煙
突に送られ、大気に放出される。また、これと並行し
て、スプレーノズル21から電気集塵機4に向けて上記
水溶液を噴出させることにより、電気集塵機4によって
補足された飛灰等が上部デッキ8に流下し、ダウンカマ
ー22から再び水溶液中に戻される。そして、この水溶
液中において、さらに微粒飛灰等に吸着しているダイオ
キシン類の分解が行なわれる。
【0037】このようにして、貯留槽9内の水溶液中に
補足された飛灰等の不溶解性固体分や当該水溶液中に溶
解した塩類および重金属類は、適宜水溶液とともに装置
本体1から抜出され、固液分離機17に送られる。そし
て、この固液分離機17において、安定化された処理飛
灰等の不溶解性固体分と、抽出された重金属類および塩
類を含む水溶液とに分離される。次いで、この固液分離
機17によって分離された液体分は、重金属回収装置1
8に送られ、重金属類のケーキと塩類とに分離される。
そして、重金属類がライン18aから回収されるととも
に、塩類を含む水溶液がライン18bから別途塩類回収
装置に送られて、上記塩類が工業用塩原料として利用可
能な状態で回収される。
【0038】以上のように、上記構成からなる排ガスの
処理装置によれば、廃棄物の処理設備等の各種燃焼設備
や生産設備において発生した排ガスを、装置本体1に導
入し、先ず冷却塔2において100℃以下まで冷却した
後に、抽出・分解部3に送って当該排ガス中に含まれる
酸性ガスを吸収除去し、かつダイオキシン類等の有機塩
素化合物を効果的に分解・除去することができるととも
に、飛灰を除去して安定化させ、さらには電気集塵機4
に送って同伴した微粒飛灰までも捕捉することができ
る。
【0039】この結果、一の処理設備によって、ダイオ
キシン類の高い除去率を達成することができ、かつ飛灰
の安定化処理を並行して行なうことができ、よって処理
対象物毎に個々の装置を配設した従来の排ガスの処理シ
ステムと比較して、設備が簡易で経済性に優れるととも
に、特に小型設備である既設の廃棄物焼却炉に対して
も、その排ガスの無害化処理のために、容易に新設する
ことが可能となる。
【0040】図2は、本発明の排ガスの処理装置の他の
実施形態を示すものであり、図1に示したものと同一構
成部分に付いては、同一符号を付してその説明を簡略化
する。この排ガスの処理装置においては、上記スプレー
ノズル21に加えて、電気集塵機4の下方にも、抽出・
分解部3を経た排ガスに向けて水溶液を噴射する多数の
スプレーノズル36が配設されている。また、図1に示
したダウンカマー22に代えて、電気集塵機4の下方の
上部デッキ8の周囲に、電気集塵機4を経た水溶液を装
置本体1から排水する排水管(排水手段)30と、この
排水管30から排水された水溶液を一時貯留するタンク
31が設けられている。
【0041】そして、このタンク31の底部には、内部
の水溶液をポンプ32によって抜出して再びスプレーノ
ズル21、36に送る循環供給ライン34a、34bが
接続されている。ここで、この循環供給ライン34a、
34bの上流側には、水溶液を抽出・分解部3における
水溶液の温度よりも低い温度、例えば40℃まで冷却す
る冷却器33が介装されている。さらに、この冷却器3
3の上流側には、タンク31内の水溶液の一部を貯留槽
9内に戻すライン35が枝配管されている。
【0042】以上の構成からなる排ガスの処理装置によ
っても、図1に示したものと同様の作用効果が得られ
る。これに加えて、冷却器33によって抽出・分解部3
における水溶液よりも低い温度の水溶液をスプレーノズ
ル21、36から電気集塵機4前後の排ガス中に向けて
噴射しているので、抽出・分解部3を経て電気集塵機4
を通る排ガスが確実に冷やされることにより、ダイオキ
シン類が一層凝縮しやすくなって微粒飛灰の表面に吸着
し、よって電気集塵機4における除去効率をより一層向
上させることができる。また、タンク31内の水溶液の
一部を、ライン35から貯留槽9内に戻すことにより、
抽出・分解部3の水溶液中において、さらに微粒飛灰等
に吸着しているダイオキシン類の分解も行うことがで
き、ダイオキシン類の分解効率も向上させることができ
る。
【0043】なお、上記実施の形態においては、抽出・
分解部3の出口プレナム11内に、集塵機として電気集
塵機4を配設した場合に付いてのみ説明したが、これに
限定されるものではなく、例えば充填塔方式等の、上記
排ガスに残存した微粒飛灰等を捕捉可能な他の集塵機を
内装しても同様の作用効果を得ることができる。また、
装置本体1の上部に、排ガスの出口ダクト16を接続
し、この出口ダクト16を煙突に導いた場合に付いて示
したが、これに限らず、特に装置本体1の頂部に直接煙
突を設ければ、全体のシステムがより簡略化するととも
に、煙突設置に要するコストを低減化させることもでき
る。
【0044】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1〜8のい
ずれかに記載の排ガスの処理設備によれば、廃棄物の処
理設備等の各種燃焼設備や生産設備において発生した排
ガスを、装置本体内において冷却し、かつ抽出・分解部
において酸性ガスを吸収除去するとともにダイオキシン
類等の有機塩素化合物を分解・除去し、さらに飛灰を除
去して安定化させたうえで、電気集塵機において残存し
た微粒飛灰までも捕捉することができるため、一の処理
設備によって、上記排ガスに含まれる上記有害物質を総
合的かつ効率的に除去することができる。したがって、
設備が簡易で経済性に優れるとともに、特に小型設備で
ある既設の廃棄物焼却炉に対しても、その排ガスの無害
化処理のために、容易に新設することが可能となる。
【0045】また、請求項2に記載の発明によれば、貯
留槽内の塩酸酸性水溶液の希釈化等の虞もなく、かつ装
置が簡易化し、請求項3および請求項4に記載の発明に
よれば、抽出・分解部における上記反応を一層促進する
ことができ、さらに請求項5に記載の発明によれば、塩
酸酸性水溶液と飛灰との接触効率が向上し、よって当該
飛灰に吸着した有機塩素化合物の分解が効率的に行なわ
れるとともに、併せて高いスクラバー効果が得られるた
めに、飛灰を高い効率で捕捉して排ガスから除去するこ
とが可能になり、また請求項6に記載の発明によれば、
排ガス中からのダイオキシン類の除去率を一層向上させ
ることが可能になるといった効果が得られる。
【0046】さらに、請求項7または8に記載の発明に
よれば、集塵機の上方および/または下方に、抽出・分
解部を経た排ガスに向けて当該抽出・分解部における塩
酸酸性水溶液よりも低い温度の水溶液を噴霧して、集塵
機を通る排ガスを冷やしてダイオキシン類を微粒飛灰の
表面に吸着させることにより、上記集塵機における除去
効率を向上させることができ、特に請求項8に記載の発
明によれば、上記水溶液の一部を貯留槽内に戻すことに
より、上記塩酸酸性水溶液中において、さらに微粒飛灰
等に吸着しているダイオキシン類の分解を行うことがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る排ガスの処理装置の一実施形態を
示す概略構成図である。
【図2】本発明の他の実施形態を示す概略構成図であ
る。
【符号の説明】
1 装置本体 2 冷却塔(冷却部) 3 抽出・分解部 4 湿式電気集塵機(集塵機) 5、16 排ガスのダクト 6 スプレーノズル 10 入口プレナム 12 スパージャーパイプ 15 循環供給ライン 21、36 スプレーノズル 24 空気(酸素含有気体)の供給管 30 排水管(排水手段) 31 タンク 32 ポンプ 33 冷却器 34a、34b 循環供給ライン 35 戻りライン B ジェットバブリング層
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B01D 53/34 ZAB B01D 53/34 118C 53/40 118D F23J 15/04 F23J 15/00 E (72)発明者 岡田 佳巳 神奈川県横浜市鶴見区鶴見中央二丁目12番 1号 千代田化工建設株式会社内 Fターム(参考) 3K070 DA01 DA05 DA12 DA30 DA37 4D002 AA02 AA19 AA21 AB01 AC04 CA01 CA06 CA13 DA17 GB03 GB09

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 有機塩素化合物、酸性ガスおよび飛灰を
    含む排ガスを無害化処理する排ガスの処理装置であっ
    て、 排ガスダクトから送られてくる上記排ガスを100℃以
    下の温度まで冷却する冷却部と、pHが2.0〜6.0
    の範囲に保持された塩酸酸性水溶液が貯留される貯留槽
    が設けられ、上記冷却部から送気された上記排ガスと上
    記塩酸酸性水溶液とを気液接触させる抽出・分解部と、
    この抽出・分解部を経た上記排ガスに含まれる残留固体
    分およびミストを捕集する集塵機とが一の装置本体内に
    組み込まれていることを特徴とする排ガスの処理装置。
  2. 【請求項2】 上記冷却部には、導入される上記排ガス
    に向けて、上記貯留槽内の上記塩酸酸性水溶液を冷却液
    として高圧のスプレーノズルから噴霧する循環供給ライ
    ンが設けられていることを特徴とする請求項1に記載の
    排ガスの処理装置。
  3. 【請求項3】 上記貯留槽内には、上記塩酸酸性水溶液
    中に酸素含有気体を吹き込むことにより当該塩酸酸性水
    溶液を酸化性雰囲気に保持するための酸素含有気体の供
    給管が導入されていることを特徴とする請求項1または
    2に記載の排ガスの処理装置。
  4. 【請求項4】 上記抽出・分解部には、反応触媒の供給
    ラインが設けられていることを特徴とする請求項1ない
    し3のいずれかに記載の排ガスの処理装置。
  5. 【請求項5】 上記抽出・分解部は、上記貯留槽の上方
    に設けられて排ガスが導入される入口プレナムと、この
    入口プレナムから垂下されて下端部に形成された開口部
    が上記貯留槽の上記塩酸酸性水溶液中に配設されること
    により、上記排ガスを上記塩酸酸性水溶液中に噴出させ
    てジェットバブリング層を形成させる複数本のスパージ
    ャーパイプとを有するジェットバブリング方式の抽出・
    分解部であることを特徴とする請求項1ないし4のいず
    れかに記載の排ガスの処理装置。
  6. 【請求項6】 上記集塵機は、湿式電気集塵機であるこ
    とを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の排
    ガスの処理装置。
  7. 【請求項7】 集塵機の上方および/または下方には、
    上記抽出・分解部を経た排ガスに向けて当該抽出・分解
    部の塩酸酸性水溶液よりも低い温度の水溶液を噴霧する
    ノズルが設けられていることを特徴とする請求項1ない
    し6のいずれかに記載の排ガスの処理装置。
  8. 【請求項8】 上記集塵機の下方には、上記水溶液を上
    記装置本体から排水する排水手段が設けられ、かつ排水
    された上記水溶液を上記貯留槽に戻すラインと、上記ノ
    ズルに供給する循環供給ラインとが設けられているとと
    もに、上記循環供給ラインには、上記水溶液を上記塩酸
    酸性水溶液の温度よりも低い温度に冷却する冷却器が介
    装されていることを特徴とする請求項7に記載の排ガス
    の処理装置。
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