JP3469465B2 - 燃焼排ガスの処理方法及び処理装置 - Google Patents

燃焼排ガスの処理方法及び処理装置

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JP3469465B2
JP3469465B2 JP16057098A JP16057098A JP3469465B2 JP 3469465 B2 JP3469465 B2 JP 3469465B2 JP 16057098 A JP16057098 A JP 16057098A JP 16057098 A JP16057098 A JP 16057098A JP 3469465 B2 JP3469465 B2 JP 3469465B2
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glycols
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combustion exhaust
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、環境汚染を抑止す
べく、ボイラー設備、廃棄物焼却設備等の燃焼設備から
排出されるダイオキシン類及び大量の水蒸気を含む燃焼
排ガスを浄化するための、燃焼排ガスの処理方法及び処
理装置に関する。
【0002】
【従来技術】例えば、火力発電所における湿式排煙脱硫
設備や廃棄物焼却設備等から排出される燃焼排ガスは大
量の水蒸気を含んでおり、排出前に何らかの処理を施さ
ない限り、大気中に放散したとき、低温の大気との熱交
換により飽和温度以下に冷却されて結露し、日照権を侵
害する等の問題を起こす白煙を発生する。また、前記廃
棄物焼却設備等から排出される燃焼排ガスには、窒素酸
化物(NOx)、硫黄酸化物(SOx)、塩化水素(H
Cl)、ポリクロロビフェニール(PCB)、媒塵、飛
灰等の環境汚染物質に加えて、強力な発癌性物質として
最近問題となっているポリ・クロロ・ベンゾ・パラ・テ
トラ・ダイオキシンを中心とするダイオキシン類が含ま
れている。
【0003】従来、前記燃焼排ガスから白煙が発生する
のを防止するための方法としては、アフターバーナー
によって排ガスを再加熱する方法、ガス−ガス熱交換
器によって排ガスを再加熱する方法、排ガスを冷却し
て飽和温度を低下させた後に前記の方法によって再
加熱する方法、が知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記
の方法では、アフターバーナーによる再加熱用燃料の消
費量が加算されるので、運転コスト(ランニングコス
ト)が嵩むという問題がある。また、前記湿式排煙脱硫
設備や廃棄物焼却設備等から排出される燃焼排ガスは、
通常、55°C〜85°C程度の温度で、しかも、水蒸
気飽和の状態であるため、酸露点の関係から著しい腐蝕
性を示し、前記の方法のように、熱交換器により排ガ
スを再加熱して白煙の発生を防止するようになす場合に
は、熱交換器等に耐腐蝕性を有する極めて高価な材料を
使用しなければならず、コストの面で問題があった。
【0005】さらに、前記のように、排ガスを冷却し
て飽和温度を低下させた後に前記又はの方法によっ
て再加熱する方法では、前記の方法による場合に比し
て、再加熱用燃料の消費量を低減できるという利点が得
られるものの、排ガスを冷却するための熱交換器や再冷
塔等の排ガス冷却手段が別途に必要となり、初期設備投
資が高額になるとういう問題があった。一方、前記燃焼
排ガスに含まれるダイオキシン類は、前記、、の
方法では除去できず、それを除去するには高価な活性炭
等を使用する(活性炭バブフィルター方式等)以外に効
果的な方法がなかった。
【0006】本発明は、前記した如くの燃焼排ガスの処
理に関する問題を解消すべくなされたもので、その目的
とするところは、燃焼排ガスから白煙が発生するのを効
果的に防止できるとともに、燃焼排ガスに含まれるダイ
オキシン類も効果的に除去でき、しかも、再加熱操作、
冷却操作、及び活性炭等による吸着操作を用いないで、
運転コストや設備コストを可及的に抑えることができる
ようにされた燃焼排ガスの処理方法及び処理装置を提供
することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成すべ
く、本発明に係る燃焼排ガスの処理方法は、基本的に
は、ダイオキシン類及び大量の水蒸気を含む燃焼排ガス
を、トリ・エチレン・グリコールもしくはトリ・プロピ
レン・グリコールで代表されるグリコール類、又は、少
量のヒドラジンもしくはハイドロキノンで活性化された
前記グリコール類に向流接触させることにより、該グリ
コール類に前記ダイオキシン類及び水蒸気を同時に吸収
させて、前記燃焼排ガスから前記ダイオキシン類及び水
蒸気を除去するようにされる。
【0008】本発明方法の好ましい態様では、ダイオキ
シン類及び大量の水蒸気を吸収した前記グリコール類を
空気に向流接触させて、気液界面に接する気相中の水蒸
気分圧を低下させ、それによって、前記グリコール類中
に吸収されている大量の水蒸気を気相中へ放散させて、
前記グリコール類を再生するようにされる。また、さら
に好ましい態様では、前記グリコール類から放散された
水蒸気を含む空気を水に直接接触させて冷却することに
より、前記水蒸気の一部を凝縮させて分離し、該水蒸気
の一部が分離された空気を燃焼用空気として用いるよう
にされる。
【0009】別の好ましい態様では、ダイオキシン類及
び大量の水蒸気を吸収した前記グリコール類を減圧下で
間接加熱して、気液界面における平衡水蒸気圧を上昇さ
せ、それによって、前記グリコール類中に吸収されてい
る水蒸気を気相中に放散させて、前記グリコール類を再
生するようにされる。また、本発明方法の他の好ましい
態様では、前記ダイオキシン類及び大量の水蒸気を吸収
したグリコール類を吸収液貯留槽に貯留するとともに、
再生された前記グリコール類を再生液貯留槽に貯留し、
該再生液貯留槽内の前記再生済みのグリコール類を前記
燃焼排ガスに向流接触させる操作と、前記吸収液貯留槽
内の前記グリコール類を再生する操作と、を所定の時間
帯に独立して行うようにされる。
【0010】一方、本発明に係る燃焼排ガスの処理装置
は、ダイオキシン類及び大量の水蒸気を含む燃焼排ガス
が流される吸収塔と、この吸収塔にトリ・エチレン・グ
リコールもしくはトリ・プロピレン・グリコールで代表
されるグリコール類、又は、少量のヒドラジンもしくは
ハイドロキノンで活性化された前記グリコール類を供給
する第一の処理液供給手段と、前記ダイオキシン類及び
大量の水蒸気を吸収した前記グリコール類を再生する再
生手段と、を備え、前記燃焼排ガスを前記吸収塔内で前
記グリコール類に向流接触させるとともに、前記ダイオ
キシン類及び大量の水蒸気を吸収した前記グリコール類
を回収して前記再生手段により再生し、第二の処理液供
給手段を通じて循環させるようにしてなる。
【0011】本発明装置の好ましい態様では、前記再生
手段は、前記ダイオキシン類及び大量の水蒸気を吸収し
たグリコール類が供給されるとともに、該グリコール類
に向流接触させる空気が供給される再生塔を有し、該再
生塔内で気液界面に接する気相中の水蒸気分圧を低下さ
せ、それによって、前記グリコール類中に吸収されてい
る大量の水蒸気を気相中へ放散させて前記グリコール類
を再生するようにされ、さらに好ましい態様では、前記
水蒸気を含む空気を水に直接接触させて冷却することに
より、前記水蒸気の一部を凝縮させて分離する凝縮分離
手段が付設される。
【0012】また、前記再生手段は、好ましくは、前記
ダイオキシン類及び大量の水蒸気を吸収したグリコール
類が供給される再生塔と、該再生塔内を減圧にするため
の減圧手段と、ダイオキシン類及び大量の水蒸気を吸収
した前記グリコール類を前記再生塔内で間接加熱するた
めの加熱手段と、を備え、前記減圧手段により減圧され
た前記再生塔内において、気液界面における平衡水蒸気
圧を上昇させ、それによって、前記グリコール類中に吸
収されている水蒸気を気相中に放散させて、前記グリコ
ール類を再生するようにされる。
【0013】本発明装置の別の好ましい態様では、吸収
塔と再生塔との間に、前記吸収塔内で前記ダイオキシン
類及び大量の水蒸気を吸収したグリコール類が供給され
る吸収液貯留槽と、前記再生塔から再生された前記グリ
コール類が供給される再生液貯留槽と、が付設されると
ともに、前記吸収液貯留槽の前記グリコール類を前記再
生塔に供給する吸収液供給手段が付設され、処理液供給
手段による前記再生液貯留槽内の前記再生済みのグリコ
ール類を前記吸収塔に供給する操作及び処理液回収手段
による前記吸収塔内を流下したグリコール類を前記吸収
液貯留槽に供給する操作と、前記吸収液供給手段による
前記吸収液貯留槽内の前記グリコール類を前記再生塔に
供給する操作と、を所定の時間帯に独立して行うことが
できるようにされてなる。
【0014】このような構成とされた本発明に係る燃焼
排ガスの処理方法及び処理装置の好ましい態様では、簡
略的に言えば、燃焼排ガスからの白煙の発生を、物理学
的潜熱転移操作と、化学工学的水蒸気吸収/再生操作
と、によって防止し、それと同時に、酸素の供給を遮断
された液相にダイオキシン類を移動させた後に、活性化
グリコール類の触媒作用、還元作用、及び、脱酸素作用
を利用して、常温常圧下で、ダイオキシン類の脱塩素化
及び脱酸素接触分解反応を進行させるようにしたもので
あり、このようになすことによって、燃焼排ガスから白
煙が発生するのを効果的に防止できるとともに、燃焼排
ガスに含まれるダイオキシン類も効果的に除去でき、し
かも、再加熱操作、冷却操作、及び活性炭等による吸着
操作を用いないで済むので、運転コストや設備コストを
可及的に抑えることができる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照しながら説明する。図1は、本発明に係る燃焼排
ガスの処理装置の第一実施形態を示す概略構成図であ
る。図示実施形態の処理装置1においては、廃棄物焼却
炉等から排出されたダイオキシン類及び大量の水蒸気を
含む燃焼排ガスが、好ましくは、図外に設置されたアル
カリ吸収塔(スクラバー)で処理水溶液(各種アミン水
溶液、アルカリ炭酸塩とアルカリ重炭酸塩の混合水溶
液)と向流接触せしめられて、それに含まれている有害
不純成分である塩化水素等が除去された後、常圧におい
て約55°C〜85°Cの温度で、前記処理装置1に備
えられる吸収塔10の底部17に導入される。
【0016】前記吸収塔10は、下部に下段処理部1
1、上部に上段処理部12が連設されており、頂部付近
には、排ガス中の水分(ミスト)を取り除くデミスタ1
6が配設されている。前記下段処理部11及び前記上段
処理部12の中央部辺りには、それぞれ網状体を重層す
る等した気液接触棚13、14が配設され、前記下段処
理部11と前記上段処理部12との間には、ガスは通す
が液体は通さないガス挿通兼液溜部15が配設されてい
る。
【0017】したがって、前記吸収塔10の下端部付近
に導入された燃焼排ガスは、該吸収塔10内を上昇しな
がら、前記下段処理部11と前記上段処理部12のそれ
ぞれの上部に後述する再生塔30から第一の処理液供給
手段のポンプ24、23を介して供給されて噴霧される
トリ・エチレン・グリコール液又はヒドラジンもしくは
ハイドロキノンによって活性化されたグリコール液(以
下、単にグリコール液と称する)に向流接触しながら上
昇して頂部に導かれることになる。
【0018】一方、前記再生塔30は、前記吸収塔10
と同様に、下部に下段処理部31、上部に上段処理部3
2が連設されており、頂部付近に吸収液ミストを取り除
くデミスタ36が配設され、前記下段処理部31と前記
上段処理部32の中央部辺りには、それぞれ網状体を重
層する等した気液接触棚33、34が配設され、前記下
段処理部11と前記上段処理部12との間には、ガスは
通すが液体は通さないガス挿通兼液溜部35が配設され
ている。また、この再生塔30における底部37と前記
下段気液接触棚33との間には、外部から熱媒体として
の高温のスチームが導入されるヒーター(熱交換器)4
0が配設され、このヒーター40と前記下段気液接触棚
33との間に、ブロワー25により外部から空気(前記
廃棄物焼却炉等において燃焼に供される空気)が供給さ
れるようになっている。
【0019】このような構成を有する本実施形態の燃焼
排ガスの処理装置1においては、前記吸収塔10の前記
底部17上方に前記廃棄物焼却炉等からの燃焼排ガスが
導入される際には、前記ポンプ24により前記再生塔3
0の前記上段処理部32の前記ガス挿通兼液溜部35か
らの再生された低濃度(約80〜85%)のグリコール
液が前記吸収塔10における前記下段処理部11の気液
接触棚13上方に供給されて噴霧されるとともに、前記
ポンプ23により前記再生塔30の前記下段処理部31
の前記底部37からの再生された高濃度(約99%以
上)のグリコール液が前記吸収塔10における前記上段
処理部12の前記上段気液接触棚14上方に供給されて
噴霧される。
【0020】このため、前記吸収塔10に導入された燃
焼排ガスは、順次、前記下段処理部11及び前記上段処
理部12に供給されたグリコール液に向流接触し、これ
によって、気相中の水蒸気及びダイオキシン類が前記グ
リコール液に吸収されて略完全に除去され、さらに、そ
れに同伴する吸収液(グリコール液)のミストが前記デ
ミスタ16により除去される。
【0021】前記吸収塔10内で水蒸気、ダイオキシン
類、及び吸収液のミストが略完全に除去されて浄化され
た燃焼排ガスは、前記吸収塔10の頂部から導出されて
エーロゾルコレクター80に導入され、該エーロゾルコ
レクター80内で同伴する液体及び固体のエーロゾル
(ミストより小径の粒子)を除去された後、ブロワ26
により圧送されて略完全に無害化された浄化排ガスとし
て煙突90から外部に放散される。
【0022】一方、前記吸収塔10の前記下段処理部1
1において、前記燃焼排ガスから水蒸気及びダイオキシ
ン類を吸収してその底部17に流下した吸収液(グリコ
ール液)は、第二の処理液供給手段のポンプ22により
前記再生塔30における前記上段処理部32の前記上段
気液接触棚34上方に供給されて噴霧され、また、前記
吸収塔10の前記上段処理部12において、前記燃焼排
ガスから水蒸気及びダイオキシン類を吸収して前記ガス
挿通兼液溜部15に流下した吸収液(グリコール液)
は、第二の処理液供給手段のポンプ21により前記再生
塔30における前記下段処理部31の前記下段気液接触
棚33上方に供給されて噴霧され、前記再生塔30内を
流下する際に、前記ブロワー25から前記下段気液接触
棚33下方の部位に供給されて上昇してくる空気と向流
接触し、気液界面に接する気相中の水蒸気分圧が低減さ
れ、前記吸収塔10で吸収した水蒸気及び再生工程で生
成するフェノール、塩化水素等のダイオキシン分解生成
物(再生ガス)を放散して自らを再生する。
【0023】前記再生塔30の前記上段処理部32で再
生されて前記ガス挿通兼液溜部35に留められたグリコ
ール液は、第一の処理液供給手段のポンプ24により前
記吸収塔10における前記下段処理部11の前記下段気
液接触棚13上方に供給されて循環せしめられ、前記燃
焼排ガスに含まれる水蒸気及びダイオキシン類の粗取り
に供され、また、前記再生塔30の前記下段処理部31
で再生されて前記底部37に流下したグリコール液は、
第一の処理液供給手段のポンプ23により前記吸収塔1
0における前記上段処理部12の前記上段気液接触棚1
4上方に供給されて循環せしめられ、前記燃焼排ガスに
含まれる水蒸気及びダイオキシン類の最終仕上げ除去に
供される。
【0024】一方、前記ブロワー25から前記下段気液
接触棚33下方の部位に供給されて上昇途中で前記吸収
液に向流接触せしめられた、水蒸気及びフェーノール等
の再生ガスを含む空気は、同伴する吸収液ミストを前記
再生塔30の頂部付近に配設されたデミスタ36で除去
された後、前記再生塔30の頂部からコンデンサ50に
導入される。このコンデンサ50は、図示しない前記廃
棄物焼却炉、それに付設されたサイクロン、前記アルカ
リ吸収塔、前記吸収塔10、前記再生塔30、前記エー
ロゾルコレクター80等で構成される処理設備全体の水
収支をバランスさせるために付設されているもので、気
液接触棚53、デミスター56を有し、前記再生塔30
から前記コンデンサ50に導入された前記空気は、前記
コンデンサ50内に供給されて噴霧される前記アルカリ
吸収塔の補給水(アルカリ排水量に略等しい量)により
直接冷却され、それに含まれる水蒸気の一部が凝縮分離
せしめられて調湿された後、燃焼用空気として前記廃棄
物焼却炉に燃焼用空気として供給される。一方、前記水
蒸気の一部を凝縮させた補給水は、図1外に設置される
前記アルカリ吸収塔(スクラバー)の水収支上で必要と
される水量となって、同スクラバーに供給される。
【0025】なお、本実施形態において、前記吸収塔1
0及び前記再生塔30が上下二段構造とされている主た
る理由は、前記グリコール液の再生用空気量と前記廃棄
物焼却炉に必要な燃焼用空気量とをバランスさせるため
である。また、本実施形態装置1においては、前記吸収
塔10でのガス吸収工程における発熱量が、前記再生塔
30でのガス放散工程における吸熱量に等しい等温操作
となるが、気相中の分子の液相への移動及び液相中の分
子の気相への移動に必要な推進力は、前記ガス吸収−ガ
ス放散システム外から熱量の形で加えなければならな
い。そのため、本実施形態装置1においては、前記再生
塔30にヒーター40が配設されており、このヒーター
40により熱量の形で加えられる外力は、分子の移動に
必要な推進力の形で消費される。
【0026】前記した如くの本実施形態装置1の作用効
果をさらに詳しく説明すると、以下の如くとなる。すな
わち、前記吸収塔10においては、前記燃焼排ガスに含
まれる水蒸気がグリコール液に吸収されるときに発生す
るガス吸収熱量(水蒸気の凝縮潜熱とは異なる)は、吸
収液(グリコール液)に与えられ、当該吸収液が前記再
生塔30内に供給された後に、外部からの空気の供給を
受けて、気相中の水蒸気の分圧が減少したとき、液相の
示す当該水蒸気の平衡蒸気圧と気相中の当該水蒸気分圧
との差が発生し、その圧力差を推進力として、当該水蒸
気が液相から気相へ移動するとき、等量の熱量をグリコ
ール液からガス放散熱(蒸発潜熱とは異なる)として奪
うことになる。
【0027】したがって、前記処理装置1には、冷却器
も加熱器も必要とせず、等温操作において、気相中の当
該ガス成分と液相中の当該ガス成分の平衡蒸気圧との差
を推進力として、ガス吸収とガス放散とを繰り返すこと
になる。したがって、外部から装置1に与えられる仕事
は、前記再生塔30への空気の供給だけになる。
【0028】このようにして、前記吸収塔10に供給さ
れた燃焼排ガス中の水蒸気は、連続的にグリコール液に
吸収されて、加熱も冷却も受けずに前記再生塔30内で
空気の供給を受けて再び水蒸気として回収され、前記空
気と一緒に廃棄物焼却炉に燃焼用空気として供給される
が、同伴する飽和水蒸気は、炉内で未燃一酸化炭素やス
ス(固定酸素)と反応して、水性ガス反応を起こし、水
素と炭酸ガスとなるので、炉内の完全燃焼を助長する一
石二鳥の潜熱回収方法を、排ガス中の水蒸気除去方法と
して適用したことになる。前記した如くの操作により、
前記吸収塔10において常温で燃焼排ガス中の水蒸気の
50%〜100%が除去されるため、例え、気温が0°
Cの冬季においてさえ、再加熱を要しないで、そのまま
排ガスを前記煙突90から外部に放散しても、白煙は生
じない。
【0029】なお、図4は、本実施形態で使用されるグ
リコール類である活性化トリエチレングリコール液の平
衡蒸気圧を示し、例えば、40°C(104°F)にお
ける(トリエチレングリコール99%+水蒸気1%)の
平衡蒸気圧が約2mmHgであることを示している。す
なわち、このグリコール液に接する気相中(燃焼排ガス
中)の水蒸気濃度は、(2/760)×100%から
(4/760)×100%であることを示しているが、
この濃度では、大気温度が−10°Cから−1°Cに至
る範囲まで低下したときに初めて、水蒸気による白煙が
発生することを示している。
【0030】したがって、40°C(104°F)の活
性化トリエチレングリコール液で洗浄された燃焼排ガス
は、従来装置のように再加熱による相対飽和度低下操作
を行わなくても、通常の冬季温度では、白煙の発生を確
実に抑えられる。
【0031】他方、前記グリコール類は、それ自体が強
力な溶剤であり、石油系エーテル以外は、全ての有機化
合物を相互溶解する性質を有しているため、前記燃焼排
ガスに含まれる塩化ビフェニール(PCB)及びポリ塩
化ディベンゾパラダイオキシン(ダイオキシン)やポリ
塩化ディベンゾフラン(フラン)等のダイオキシン類に
対して、130°C以下の範囲で約1320(kg/m
3 溶液)/(kg/m3 ガス)の平衡溶解係数を有して
いるが、さらに、約100〜200wt・ppmのハイ
ドロキノン類やヒドラジン類によって、前記グリコール
類を活性化する場合には、酸素を遮断された液相におい
ては、常温常圧下で、下記化学式に従って、簡単に脱塩
素化反応が生じ、ヒドラジン類が脱酸素分解反応を生起
させるので、ダイオキシン類は消失し、塩化水素とフェ
ノール類が生成するが、前記グリコール類中に極く微量
に溶解する。大部分の生成塩化水素と生成フェノール類
は前記再生塔30で用いられる空気と共に廃棄物焼却炉
に供給せしめられて完全燃焼せしめられ、塩化水素は前
記廃棄物焼却炉後流のアルカリ吸収塔において処理され
ることになる。
【0032】
【化1】
【0033】
【化2】
【0034】
【化3】
【0035】
【化4】
【0036】前記化学式(1)は、前記グリコール類に
ガス吸収されたダイオキシン(ポリ塩化ディベンゾパラ
ダイオキシン)類が酸素との接触を遮断された還元性雰
囲気の液相中で、常温常圧下において脱塩素化されて、
無害化される反応を示している(脱塩素化反応)。前記
化学式(2)は、前記化学式(1)に従って生成したベ
ンゾダイオキシンが分解して、フェノールと窒素ガスを
生成する反応を示している(接触分解反応)。
【0037】前記化学式(3)は、前記化学式(1)と
(4)で生成する塩素ガスが、完全に酸素の存在から遮
断された液相中に溶解している気体成分の合計モル数が
100で溶解酸素濃度が5以下の条件で、右辺に進むこ
とを示している。これは、気相反応であるデーコン反応
が、酸素分圧0.05atmで化学式(3)の左辺に進
むことから理解できる。デーコン反応は、酸化触媒とし
て塩化銅を使用するが、本実施形態では、酸化還元触媒
として、ハイドロキノンを使用し、ハイドロキノンは酸
素キャリアーとして、前記化学式(1)及び(4)に作
用する。前記化学式(1)〜(4)を整理すると、下記
の化学式(5)によってダイオキシン類が分解されるこ
とがわかる。
【0038】
【化5】
【0039】前記化学式(5)の右辺は、前記再生塔3
0に供給される空気により気液界面の各成分の分圧を低
減されて、前記空気中に放散する。なお、本実施形態に
おいて、グリコール類活性化用のヒドラジンの消費量
は、燃焼排ガス中に含まれるダイオキシン類の量(約1
0ng/Nm3 )の16/290、すなわち、約1/1
8であるので、20000Nm3 /hの排ガスに対する
ヒドラジンの消費量は約0.2mg/h、すなわち、年
間で約1.75gというレベルである。
【0040】元来、ヒドラジンそのものは、排ガス中の
ダイオキシン類の除去に対してさほど有効ではないが、
ダイオキシン類等の有機系ポリ塩化物に対する溶解能力
が大きい前記グリコール類をヒドラジン類もしくはハイ
ドロキノン類で活性化した上で、前記グリコール類を燃
焼排ガスと接触させた場合には、前記排ガス中のダイオ
キシン類は液相に移り、前記排ガス中の酸素から完全に
遮断される。次いで、酸化触媒(レドックス触媒)の作
用により、前記脱塩素化反応(1)が生起し、続いて、
脱酸素剤の作用により、前記接触分解反応(2)が生起
する。
【0041】このようにして、前記排ガス中のダイオキ
シン類は完全に分解されて、前記化学式(5)が示すよ
うに、フェノール、窒素、塩化水素、及び酸素になる
が、これらの全ては前記再生塔30に供給される空気中
に放散されて、前記廃棄物焼却炉に入る。炉内では、フ
ェノールは下記の化学式(6)により、炭酸ガスと水蒸
気に分解され、残りの窒素、酸素及び塩化水素は燃焼排
ガス中に混入して、前記アルカリ吸収塔に導かれて除去
される。
【0042】
【化6】
【0043】図2は、本発明に係る燃焼排ガスの処理装
置の第二実施形態を示す概略構成図である。図示実施形
態の処理装置2においても、前記第1実施形態のものと
同様な吸収塔10、ポンプ21、22、23、24の
他、図示されていないが図1に示す第一実施形態と同様
にエーロゾルコレクター80や煙突90が備えられると
ともに、前記第一実施形態のものと基本構成部分には同
一であるが、外部からの空気供給は行われないようにさ
れた再生塔30’と、この再生塔30’の頂部に接続さ
れた間接コンデンサ55及び凝縮分離塔57と、が備え
られ、さらに、前記再生塔30’内で前記吸収液(グリ
コール液)から放散された水蒸気を前記間接コンデンサ
55及び前記凝縮分離塔57を介して真空吸引して前記
再生塔30’内を減圧して真空にするジェットコンデン
サ61、タンク63、ブロワー65、クーラー67が備
えられている。
【0044】したがって、この第二実施形態の処理装置
2では、前記再生塔30’においては、前記ダイオキシ
ン類及び大量の水蒸気を吸収したグリコール液が、前記
ジェットコンデンサ61による真空吸引により減圧され
たもとで、前記ヒーター40により間接加熱されて、気
液界面における平衡水蒸気圧が上昇せしめられ、それに
よって、前記グリコール液中に吸収されている水蒸気が
気相中に放散せしめられて、前記グリコール液が再生さ
れる。また、前記グリコール液から気相中に放散された
水蒸気の一部が、前記間接コンデンサ55で間接冷却さ
れて前記凝縮分離塔57にて凝縮分離せしめられるとと
もに、残余の水蒸気も前記ジェットコンデンサ61によ
り凝縮せしめられて分離されることになる。
【0045】図3は、本発明に係る燃焼排ガスの処理装
置の第三実施形態を示す概略構成図である。図示実施形
態の処理装置3においても、前記第二実施形態のものと
同様な気液接触棚14やデミスター16が備えられた単
段構成の比較的小型の吸収塔10’や、処理液回収手段
としてのポンプ22’及び処理液供給手段としてのポン
プ23’の他、図示されていないが図1に示す第一実施
形態と同様にエーロゾルコレクター80や煙突90が備
えられるとともに、前記第二実施形態のものと基本構成
は略同様であるが比較的小型の再生塔130が備えら
れ、さらに、該再生塔130内で前記吸収液(グリコー
ル液)から放散された水蒸気を真空吸引して前記再生塔
130内を減圧して真空にするジェットコンデンサ6
1、タンク63、ブロワー65、クーラー67が備えら
れている。
【0046】そして、前記に加え、本実施形態の処理装
置3では、前記吸収塔10’と前記再生塔130との間
に、前記吸収塔10’内で前記ダイオキシン類及び大量
の水蒸気を吸収したグリコール液が、前記処理液回収用
ポンプ22’により供給される吸収液貯留槽71と、前
記再生塔130から再生された前記グリコール液が供給
される再生液貯留槽72と、が付設されるとともに、前
記吸収液貯留槽71の前記グリコール液を前記再生塔1
30に供給する吸収液供給手段としてのポンプ28が付
設され、前記処理液供給用ポンプ23’による前記再生
液貯留槽72の前記再生済みのグリコール液を前記吸収
塔10’に供給する操作及び前記処理液回収用ポンプ2
2’による前記吸収塔10’の底部17に流下したグリ
コール液を前記吸収液貯留槽71に供給する操作と、前
記吸収液供給用ポンプ28による前記吸収液貯留槽71
の前記グリコール液を前記再生塔130に供給する操作
と、を所定の時間帯に独立して行うことができるように
されている。
【0047】したがって、本実施形態の処理装置3で
は、前記した第一実施形態及び第二実施形態の処理装置
1、2のように連続処理を行わないで、例えば、廃棄物
焼却炉の操業時(昼間)には、前記処理液用ポンプ2
2’、23’を稼働して、前記再生液貯留槽72に貯留
されている再生済みのグリコール液を前記吸収塔10’
に供給して、前記燃焼排ガス中のダイオキシン類及び水
蒸気をガス吸収により連続除去するとともに、使用済み
の吸収液(グリコール液)を前記吸収液貯留槽71に供
給して貯留しておき、廃棄物焼却炉の非操業時(電力料
金の安価な夜間)には、前記吸収液供給用ポンプ28を
稼働して、前記吸収液貯留槽71の前記グリコール液を
前記再生塔130に供給して前記した如くにして再生
し、再生されたグリコール液を前記再生液貯留槽72に
貯留して翌日に備えるようにされる。
【0048】このようにされることにより、電力料金等
のランニングコストを低く抑えることができる。以上の
説明の理解のため、表1に前記第一実施形態の処理装置
1における浄化性能を示す。
【0049】
【表1】
【0050】
【発明の効果】以上の説明から理解されるように、本発
明の方法及び装置によれば、燃焼排ガスから白煙が発生
するのを効果的に防止できるとともに、燃焼排ガスに含
まれるダイオキシン類も効果的に除去でき、しかも、再
加熱操作、冷却操作、及び活性炭等による吸着操作を用
いないで済むので、運転コストや設備コストを可及的に
抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る燃焼排ガスの処理装置の第一実施
形態を示す概略構成図。
【図2】本発明に係る燃焼排ガスの処理装置の第二実施
形態を示す概略構成図。
【図3】本発明に係る燃焼排ガスの処理装置の第三実施
形態を示す概略構成図。
【図4】トリエチレングリコールの蒸気圧曲線を示すグ
ラフ。
【符号の説明】
1 燃焼排ガスの処理装置(第一実施形態) 2 燃焼排ガスの処理装置(第二実施形態) 3 燃焼排ガスの処理装置(第三実施形態) 10 吸収塔 21〜24 ポンプ(処理液供給手段) 22’ ポンプ(処理液回収手段) 23’ ポンプ(処理液供給手段) 30 再生塔(再生手段) 50 コンデンサ(凝縮分離手段) 61 ジェットコンデンサ(減圧手段) 71 吸収液貯留槽 72 再生液貯留槽
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI B01D 53/77 ZAB (56)参考文献 特開 昭50−83265(JP,A) 特開 昭58−160391(JP,A) 特開 昭58−64116(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B01D 53/34

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ダイオキシン類及び大量の水蒸気を含む
    燃焼排ガスを、トリ・エチレン・グリコールもしくはト
    リ・プロピレン・グリコールで代表されるグリコール
    類、又は、少量のヒドラジンもしくはハイドロキノンで
    活性化された前記グリコール類に向流接触させることに
    より、該グリコール類に前記ダイオキシン類及び水蒸気
    を同時に吸収させて、前記燃焼排ガスから前記ダイオキ
    シン類及び水蒸気を除去するようにした燃焼排ガスの処
    理方法。
  2. 【請求項2】 ダイオキシン類及び大量の水蒸気を吸収
    した前記グリコール類を空気に向流接触させて、気液界
    面に接する気相中の水蒸気分圧を低下させ、それによっ
    て、前記グリコール類中に吸収されている大量の水蒸気
    を気相中へ放散させて、前記グリコール類を再生するこ
    とを特徴とする請求項1に記載の燃焼排ガスの処理方
    法。
  3. 【請求項3】 前記グリコール類から放散された水蒸気
    を含む空気を水に直接接触させて冷却することにより、
    前記水蒸気の一部を凝縮させて分離し、該水蒸気の一部
    が分離された空気を燃焼用空気として用いることを特徴
    とする請求項2に記載の燃焼排ガスの処理方法。
  4. 【請求項4】 ダイオキシン類及び大量の水蒸気を吸収
    した前記グリコール類を減圧下で間接加熱して、気液界
    面における平衡水蒸気圧を上昇させ、それによって、前
    記グリコール類中に吸収されている水蒸気を気相中に放
    散させて、前記グリコール類を再生することを特徴とす
    る請求項1に記載の燃焼排ガスの処理方法。
  5. 【請求項5】 前記ダイオキシン類及び大量の水蒸気を
    吸収したグリコール類を吸収液貯留槽に貯留するととも
    に、再生された前記グリコール類を再生液貯留槽に貯留
    し、該再生液貯留槽内の前記再生済みのグリコール類を
    前記燃焼排ガスに向流接触させる操作と、前記吸収液貯
    留槽内の前記グリコール類を再生する操作と、を所定の
    時間帯に独立して行うことを特徴とする請求項2又は4
    に記載の燃焼排ガスの処理方法。
  6. 【請求項6】 ダイオキシン類及び大量の水蒸気を含む
    燃焼排ガスが流される吸収塔(10)と、この吸収塔
    (10)にトリ・エチレン・グリコールもしくはトリ・
    プロピレン・グリコールで代表されるグリコール類、又
    は、少量のヒドラジンもしくはハイドロキノンで活性化
    された前記グリコール類を供給する第一の処理液供給手
    段(23、24)と、前記ダイオキシン類及び大量の水
    蒸気を吸収した前記グリコール類を再生する再生手段
    (30)と、を備え、前記燃焼排ガスを前記吸収塔(1
    0)内で前記グリコール類に向流接触させるとともに、
    前記ダイオキシン類及び大量の水蒸気を吸収した前記グ
    リコール類を回収して前記再生手段(30)により再生
    し、第二の処理液供給手段(21、22)を通じて循環
    させるようにしてなる燃焼排ガスの処理装置。
  7. 【請求項7】 前記再生手段は、前記ダイオキシン類及
    び大量の水蒸気を吸収したグリコール類が供給されると
    ともに、該グリコール類に向流接触させる空気が供給さ
    れる再生塔(30)を有し、該再生塔(30)内で気液
    界面に接する気相中の水蒸気分圧を低下させ、それによ
    って、前記グリコール類中に吸収されている大量の水蒸
    気を気相中へ放散させて前記グリコール類を再生するよ
    うにされていることを特徴とする請求項6に記載の燃焼
    排ガスの処理装置。
  8. 【請求項8】 前記水蒸気を含む空気を水に直接接触さ
    せて冷却することにより、前記水蒸気の一部を凝縮させ
    て分離する凝縮分離手段(50)が付設されていること
    を特徴とする請求項7に記載の燃焼排ガスの処理装置。
  9. 【請求項9】 前記再生手段は、前記ダイオキシン類及
    び大量の水蒸気を吸収したグリコール類が供給される再
    生塔(30’)と、該再生塔(30’)内を減圧にする
    ための減圧手段(61)と、ダイオキシン類及び大量の
    水蒸気を吸収した前記グリコール類を前記再生塔(3
    0’)内で間接加熱するための加熱手段(40)と、を
    備え、前記減圧手段(61)により減圧された前記再生
    塔(30’)内において、気液界面における平衡水蒸気
    圧を上昇させ、それによって、前記グリコール類中に吸
    収されている水蒸気を気相中に放散させて、前記グリコ
    ール類を再生するようにされていることを特徴とする請
    求項6に記載の燃焼排ガスの処理装置。
  10. 【請求項10】 吸収塔(10’)と再生塔(130)
    との間に、前記吸収塔(10’)内で前記ダイオキシン
    類及び大量の水蒸気を吸収したグリコール類が供給され
    る吸収液貯留槽(71)と、前記再生塔(130)から
    再生された前記グリコール類が供給される再生液貯留槽
    (72)と、が付設されるとともに、前記吸収液貯留槽
    (71)の前記グリコール類を前記再生塔(130)に
    供給する吸収液供給手段(28)が付設され、処理液供
    給手段(23’)による前記再生液貯留槽(72)内の
    前記再生済みのグリコール類を前記吸収塔(10’)に
    供給する操作及び処理液回収手段(22’)による前記
    吸収塔(10’)内を流下したグリコール類を前記吸収
    液貯留槽(71)に供給する操作と、前記吸収液供給手
    段(28)による前記吸収液貯留槽(71)内の前記グ
    リコール類を前記再生塔(130)に供給する操作と、
    を所定の時間帯に独立して行うことができるようにされ
    ていることを特徴とする請求項6に記載の燃焼排ガスの
    処理装置。
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